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1955-03-30 第22回国会 参議院 決算委員会 2号 公式Web版

  1. 昭和三十年三月三十日(水曜日)    午後二時四十五分開会   ―――――――――――――  出席者は左の通り。    委員長     山田 節男君    理事            青柳 秀夫君            野本 品吉君            岡  三郎君            中川 幸平君            石川 清一君    委員            石井  桂君            小澤久太郎君            大谷 瑩潤君            西川彌平治君            白井  勇君            長島 銀藏君            宮田 重文君            飯島連次郎君            島村 軍次君            三浦 辰雄君            大倉 精一君            近藤 信一君            小林 亦治君            木島 虎藏君            市川 房枝君   政府委員    会計検査院長  東谷伝次郎君   事務局側    常任委員会専門    員       池田 修蔵君   説明員    会計検査院事務    総局事務総長  池田  直君   ―――――――――――――   本日の会議に付した案件 ○本委員会の運営に関する件 ○昭和二十八年度一般会計歳入歳出決  算(内閣提出) ○昭和二十八年度特別会計歳入歳出決  算(内閣提出) ○昭和二十八年度政府関係機関決算報  告書(内閣提出)   ―――――――――――――
  2. 山田節男

    ○委員長(山田節男君) ただいまより、第二回決算委員会を開会いたします。  まず本委員会におきまして今後の審議をどういうふうに運ぶかということについてお諮り申し上げたいと存じます。すでにお手許に届けてありますように昭和二十八年度の決算検査報告もございまするし、またこれに対しまする政府の説明書も本日お配りいたしておるのでありまするが、過去の決算委員会の審議の経験から見まして、なるべく会期中有効に審議をいたしたいと考えまして、去る二十八日に理事会を開会いたしまして、いろいろ御審議願つたのでございまするが、本日は本委員会におきまして、まず今後の審議の方針をどういうようにきめるかということについて、御協議たまわりたいと存ずるのであります。  まず第一に本委員会としましてはお手許に出してありまする昭和二十八年度の決算検査報告書、これを主題といたしまして御審議願うということにいたしたいと存ずるのでありまするが、それにいたしましても、今までの経験にかんがみまして、この決算検査報告書を御審議願うと同時に、その間必要によりまして中間的には、のちほど御説明申し上げまするが、御審議の事項を織り入れる、こういうようにいたしたらどうかと思うのでありますが、そのことにつきましては、のちほど専門員から報告をいたさせまするが、まず第一に本委員会として昭和二十八年度の決算検査報告書を主題として審議するということにいたすことにいたしたらどうかと思うのでありまするが、これにつきましての皆さんの御意見を承わりたいと存じます。御異議ございませんでしょうか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 山田節男

    ○委員長(山田節男君) それではさよう取り計らいいたします。  なお、この昭和二十八年度の決算検査報告書は、去る第二十一国会におきまして検査院当局の説明があつたわけでございまするが、今回委員会の構成員の変更等もございましたので、本日会計検査院長並びに事務総長も出席願えることになっておりますので、この件につきまして一般的な説明を聴取いたしまして、なお質疑がある場合には質疑をいたすということにいたしたいと存じまするが、御異議ございませんですか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 山田節男

    ○委員長(山田節男君) それではさよう取り計らいいたします。  それから次はこの二十九年度の経理の検査に関する問題でございまするが、これはもう昨年会計検査院の方におきましていわゆる常時検査と申しまするが、予算の執行の進行過程におきまして、いろいろ会計検査をやっておるわけであります。これによりまして国損の防止ということも、かなり巨額に達しているというような報告もわれわれは受けておりますので、本委員会としましても、そういう意味から一つ会計検査の常時検査によりまする中間報告を求めまして、予算執行の現段階において国会の監督を行うと、こういうようにいたしたらいかがかと思うのございまするが、これに対しましての皆様の御意見を承わりたいと存じます。(「賛成」と呼ぶ者あり)御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  5. 山田節男

    ○委員長(山田節男君) それではさよう取り計らいいたします。  それから次は、この検査報告の個別審議に入るわけでございますが、その決算の特殊事項と申しますか、たとえば予算の繰り越しであるとかあるいは歳計の剰余金というような問題が出て参るのでありますが、こういう問題につきましては関係当局からの出席を求めまして、説明を聴取することが審議の上、まことに有効であると存ずるのでありますが、さようにいたすことに御異議ございませんでしょうか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  6. 山田節男

    ○委員長(山田節男君) 御異議ないものと認めます。  それから次は、この議題を審議いたすことも、あまり審議が平面的にわたるので、一応審議の着目事項をはつきりいたしまして、重点審議をやる、のちほど専門員のほうから説明がございまするが、何しろこういう膨大なまた多岐多様にわたった審議でございますので、これを一々審議するということも、非常にこれは時間上も無理なことでございまするし、また当決算委員会としましては政治的な批判をし、政府予算の執行に対する不当、不正の行為を防止し、是正せしむるということが重点であるということから考えましても、やはり着目点を一つはっきりさして重点一的の審議を行うのがより有効、適切ではないか、かように考えるのでございます。これにつきましてはお手元に専門員室から決算審議資料として配布してございますのでごらん願いたいのでありますが、この点につきましてはまた池田専門員から説明いたさせますが、こういったような一つ方針で審議を進めたらどうかと思うのでございますが、この点に関しましての皆様の御意見を承わりたいと存じます。御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  7. 山田節男

    ○委員長(山田節男君) それから次には、第一回の決算委員会におきまして、本決算委員会の調査事項として御承認を願った事項でございますが、これは例の黄変米に関する問題、それから国鉄の民衆駅に関する問題、それからもう一つは政府機関の内部監査機構並びにその監査の実績から見ましたその機構の効用と決算との関係、この三つの問題が実は本委員会の調査事項になっておるのでございます。  まず第一に、黄変米の問題でございまするが、これはもう二十六年度、七年度の決算検査報告につきましていろいろ当委員会において御協議願い、事きわめて重大でございまするし、また国の予算から申しましても莫大な金額でございまして、本委員会が主唱いたしまして、昨年秋、会計検査院から二名の事務官を東南アジアに派遣いたしまして、米の輸入、買付、こういう件につきまして調査をせしめたいきさつがございまして、その出張いたしました会計検査院の事務官から報告は受けておるのでございますが、これに対しまする農林省あるいは厚生省等の派遣事務官の報告はまだ聞いておりませんし、なお、また決算委員会としましては二十八年度の会計年度におきましても、この食糧輸入に関しましてはまことに遺憾な事態が発生しておるというようなことも実はわかりましたので、この黄変米に関しましては継続調査になっておるのでございます。これは先ほど御説明申し上げましたように、二十八年度の決算の検査報告の御審議を願う過程におきまして、農林省食糧庁関係の決算の御審議を願う際に織り込んで御協議願ったらばいかがかと存ずるのであります。  次に、国鉄の民衆駅の問題でございますが、これまた第十九国会以来、問題になっておるのでございまするが、本委員会の非常な御努力によりまして、国鉄当局は民衆駅建設に関しまするいろいろ規程の改廃等も行なって参っておるのであります。本委員会としましては、この問題に関する国鉄がいかなる善後措置をすることが是であるかというような、実は結論がまだ出ていないのでございます。これもでき得べくんば本国会会期中におきまして結論を出したいと思いますので、同じくこの決算検査報告の御審議の過程におきまして国鉄関係におきまして、さらに御審議願い、結論を出したらいかがかと存ずるのでございます。  第三の政府機関の内部監査機構の問題でございます。これは従来の決算委員会におきまして、いろいろ審議していまする中に、綱紀粛正の建前から、あるいは不当な予算支出をやり、あるいは不正な行為があったような者に対する行政処罰がきわめて妥当を失しているということが本委員会のほとんど全員の御意見でございました。こういうようなこともございまして、実は現在の政府機関のそういう監査機構が会計検査という建前から見て、綱紀粛正という建前から見て、一体どういうような今機構があり、どれだけの効果をあげておるかということを一つ調査してもらいたい、こういう実は御意見もございまして、専門員室のほうで昨年の末以来、非常に努力をしてくれまして、関係政府機関から資料を集めて、それをとりまとめたものが皆様のお手元に配布申し上げてあると存じますが、この問題も今日まで継続調査になっております。これに関しましても本委員会において本国会会期中に一つ結論を出していただきたいと存ずるのでございます。  ただいま申し上げました三つの懸案になっておる調査事項の取扱方につきまして、皆様の御意見を承わりたいと存ずるのであります。これにつきまして御意見ございませんですか。別に御意見もないようでございますが、大体ただいま御報告申し上げました三つの案件につきましては、随時織り込んで御調査を願う。そうして本国会会期中にこの三つの問題に対しましての結論をお出し願う。かように取り計らうことに御異議ございませんでしょうか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  8. 山田節男

    ○委員長(山田節男君) 異議ないものと認めます。  じゃ、先ほどお諮りいたしました二十八年度の決算検査報告につきましては、会計検査院から院長並びに事務総長が参ることになっておりますので、それまで先ほどお諮り申し上げました専門員から御報告を願う件につきまして御聴取願いたいと思います。それでは池田専門員から……。
  9. 池田修蔵

    ○専門員(池田修蔵君) それではお許しを得まして、先ほど委員長から御報告がございました決算の審議の重点的な着目点を鮮明にして御審議を願うという御発言がございました。それに関連いたしましてここに資料といたしまして着目すべき事項の見込みを拾ってみたわけでございます。  それの第一は、決算に関する注意事項でございます。これはこの二十八年度の一般会計予算の翌年度繰越額が千二百七億円の巨額に達しております。これは支出額の一割に当るという大きなものでありますが、これについてはいろいろの事情がある結果生じたものと思われまするので、そのような巨額な繰り越しを生じた事由及び二十九年度の予算が翌年度に繰り越される見込みについてはどれくらいになる予定であるかというふうなことを御聴取願ったらどうかと思う次第でございます。それから只今の繰り越しとも関連いたしますが、二十八年度の一般会計における歳計剰余金が四日八億の相当大きな額に上っておりますが、これらの出ました事由及びこれが処理及び将来の対策、将来剰余金をどういうふうに考えるかというふうな政府の所見、並びに二十九年度における歳計剰余金はまだ出ないわけでございますが、これが将来どれくらいの見込みになるか、どういうふうな状況であるかというふうなことについても、関係当局の説明を御聴取になったら如何かと思う次第でございます。  それから検査報告に関する注意着目事項といたしましては、第一に今年の検査報告の構成の特色といたしまして、この第一章総論の第四節八ページ以下におきまして、決算全体の経理態勢を相当詳しく書いてございますほか、各省庁別に経理の概要を記載してありまして、不当経理の全体の模様、その原因、対策等について記載してございます。また各不当事項の前に、たとえば何号から何号までという類別のものがありますと、その前にも概括的な原因、対策というふうなことを相当詳しく書いてありますし、各案件を個々に審議する前に、それらの概括事項について御審議を願うほうが、非常に不当事項の原因なり対策なりがはっきりして、内容をよく把握するのに便宜と思われますので、この審議を願ったらいかがかと思っておる次第でございます。  それから第二番目にはそれでは不当事項として着目すべき項目はどういうものがあるかというと、一を見ますと、第一が補助金、第二が工事、製造の請負及び物件、役務の調達大体この二つが大物であると存ぜられる次第でございます。ことにこの補助金は二十八年に大災害がございまして、それに対する公共事業費の災害復旧の補助金が相当大きなものが出ているわけでございますが、この補助金につましては、検査院におきまして、早期調査をいたしましたような関係もありまして、いろいろの考えるべき事態がございますので、これが着目の第一点になるかと思うのでございます。それから工事、製造の請負及び物件、役務の調達というのは、これは要するに項目の中に占める割合が相当大きなものでございまして、この計画の立案とか、その実施の時期とか、関係部局間の連絡とか、それから買ったものの品質とか、数量の多い、少い、それから契約価格が高いとか、あるいは売る場合には安いとか、工事の現場監督あるいは工事や物件を納めて政府が引き取るときの検収のやり方などについて、多くの不当事項が指摘されておりますから、その原因たる欠陥がどこにあるか、たとえばどの部局が不注意であったためにそういう欠陥が起ったか、あるいは経理行為のどの段階に不始末があったために、そういう間違いが起ったかというふうな欠陥の所在をはっきりつかみますというと、おのずからそれに対して政府を鞭韃するための対策も立つと思われますので、それを着目の要点とする必要があると思うのであります。  それから二十八年の検査報告で、特に新規事項として目につきますものは、先ほどもちょっと申し上げましたが、二十八年災害に対しまして、早期調査が行われまして、これはどういうことかと申しますると、検査院は支出があってから、その結果を検査するのが普通でございますが、まだ支出の行われない前に、たとえば災害があって、それに対する復旧事業費がどれくらいかかるかということを行政庁において事業費の査定をいたします。その査定をして、まだ補助金は出ておりませんが、その査定が大きいならば、それに対する補助金も従って多いものが出るから、その出る前に、査定が妥当であったかどうかということを早期に調査をいたしまして、たとえば百万円の工事費が要るという査定をしておりますが、検査院が行ってみるというと、いや、それは八十万円の工事費で済んだはずだ、それならば将来出すべき補助金はそれに応じた少い補助金でもよかったはずだ。ひいて補助金の減額を自然に来たさしめたものが百二億円もございまするので、この早期調査についてはいろいろの御意見もあることと思われますので、その性格なり、その効用について十分御審議をいただきまして、将来これをどういうふうに運用し、また活用するかということの御審議が必要かと思います。  それから防衛庁の経費でございますが、防衛隊が漸次強化されましたに伴いまして、その経費予算も増大し、二十九年度もなお二十八年度より増加しておる傾向もございますし、現に二十八年度の検査報告の不当事項におきましても相当大きな案件が出ておりますので、これについては特に将来のことも考えて着目していただく必要があると思のでございます。  それから第三には不当事項が出ましても、その結末をどうつけるかということが、これが最後のつづまりとして大事なことでありまして、それに対して考えられることは、責任者の個人に対して制裁を加えるということ。それから国損があるものは触るべく早くこれを補てんをするということ。それから将来そういう不当事項の起らないための防止対策を考えて政府を鞭撻し、国会の監督を完全ならしめる。この三を考えますと、大体不断事項に対する国会の監督として最後の結末がつくのじゃないかと存ずる次第でございます。  そこでこの個人的制裁がどう行われておるか、この個人的制裁には懲戒処分その他の行政措置、それから弁償さすべきものがあれば弁償を要求する。それから刑事事件に相当するものがあれば司法罰としての措置をとるというふうなことが必要でございますが、その資料といたしまして皆様のお手元に処分調を差し上げてある次第でございます。一枚のぴらぴらのものでございますが、これによって見ますというと、政府当局がこの検査報告に指摘された不当事項に対する責任者をどういうふうに懲戒処分をしているかという状況がわかるわけでございます。これが適当であるかどうというふうなことが将来審議の対象になるものと思われます。  それからその次の国損の補てんでございますが、この国損ということをはっきりつかむということは、これは非常な困難なことでございますが不当経理が国に及ぼした悪影響を分析してみますというと、大体国損というものはこの辺で線を引けばよかろうということは推測できないことはないのでございます。その資料といたしまして態様別金額調というものを二冊差し上げてございますが、これによりまして拝見いただきますというと、横のほうに書いてございますのが態様別金額調でございますが、このうちアイウエオのイというところに「経費を節約し得べきであったもの」、これはどういうことかと申しますと、たとえば一個あたり百円で買えるものを契約の仕方が非常にまずかったために百二十円で買って二十円はみすみす国の損失になっているのじゃないかというふうな金額が集計しまして八億五千七百万円になっておる。これはもう明らかに国損と認めていいものと思われます。それからオでございますが、これは「歳入を増収し得べきであったもの」、これはたとえばさっきは買ったのでございますが、今度は物を売る方に考えまして、百円で売れるものを八十円で売っておる。あとの二十円はみすみす国が取得すべき値段を取り損っておるというような損失でございますから、これはまず国損と認めていいと思います。  それからそれ以外につきまして、たとえば不正行為でございますが、不正行為が七千四百万円でございますが、これは横領したり、詐欺、窃盗をした金額でございますから、将来あるいは弁償するものもございましょうし、すでに弁償したものもございますが、その不正行為の行われた段階においては、これは国損であると認めてよろしいものでございます。そのほか例えばアの「支出額の回収若くは減額又は手直を要したもの」、これは直ちに国損とも申されませんが、事態を申し上げますと、支出額が今すぐそれだけの金を出さなくてもいいものを早く出し過ぎたとかいうような簡単なものから、工事が非常に粗造であったのを完全にできたものとして契約額を全額払ったところが、検査員が行って見たところが、なにこれは粗造工事で、十分の工事はできておらんじゃないか、それはどうしてもその工事を完全にさせる必要があるものならば、手直しをさせてでも完全にさせる、もしその程度のものでも我慢できるものならば、金額の点で減額させるというふうな重いものもございます。そこでこれが国損がどの程度であるということは直ちには判断できませんが、少くともこの大部分は国損であったということが判断できるだろうというような種類のものでございます。ただしその手直しを完全にして工事が立派にでき上る、あるいはやり過ぎの金を取り返えすというふうなことが是正されておれば、その国損は補てんされたものということができるものでございます。実はその是正された国の損失が埋め合わされた金額を知りたかったのでございますが、先ほど委員長から御説明のように、政府の説明書が実は今日参りましたので、どういうふうにそれが直されたかということは、この説明書によって追加いたしますというと現在なお残っておる国損は幾らであるということは明らかになるはずでございます。これを追ってお調べして差し上げるつもりでございます。それからその他の項目も全額は国損であるとは言い切れませんが、そのうちの大半は国損であろうというようなものがありますのは、たとえばアイウエオのウでございますが、経費の非効率使用、これは直ちに国損とは言えないといいますのは、品質が非常によ過ぎるものを買った、品質がいいから値段が高いのは当然でありますが、そんないいものを買わなくてもよかったじゃないか、あるいは大量に買い過ぎた、一年分も、一年半分も大量に買う必要はなかったじゃないか、これは必ずしもそれが損とはいえませんが、予算使用からいえば、非常に非効率な使用のし方をしておるというようなものが、このウでございます。  それからさっき補助の査定について申し上げましたが、金額は非常に大きい金額でございますが、「アの査」というのが事前に事業費を査定しましたので、それだけの国損が未然に防止されたというものでございますから、これは遂に国損がなくて済んだものでございますが、これは百億あるというふうに分類しますというと、大体国損がどれくらいあったかということははっきりした線は引けないまでも、だんだんその鮮明度が明らかになるのではないかと存ずる次第でございます。  これで決算に関する御説明を終ります。  その次に、先ほどの調査事項として取り上げられました内部監査の実績調べでございますが、これは横書になった参考資料を差し上げておきましたが、これの御説明を申し上げますというと、最初のページが会計検査院、それから行政管理庁と大蔵省主計局会計検査院は、これは内部監査でございませんが、ほかとの対比の便宜のため会計検査院も差し上げておきました。これは会計検査院は全部が会計監査の制度上のものでありますから、全部その中に入っておりますが、千百二十六人の人がおって、経費は三億四千五百八十五万五千円を使って、実際監査した対象部局は二千五百六十六カ所で現場の事業個所が九千三百五十九個所をやって、実地監査の室日数が、八千三百九十一日やって、それを延にした人間にしますと三万四千余人を使って、不当経理の防止または摘発した金額が百二億九千万円が出てきたというような調べでございます。  行政管理庁及び主計局は内部監査ではございますが、これはその省の中でなくて、政府部内ではありますけれども、外部の行政機関が同じ行政機関内の監査をやったというものでございますが、これは行政管理庁で申しますと会計監査とか、あるいは業務運営及び企業経営の指導監査を同時にやっておりまして、渾然一体たる仕事をやっておりますので、会計監査と業務運営監査を分けられませんので、一本にいたしまして計算したわけでありますが、ただ金額としてはもっぱら業務の運営改善に主眼をおいたものから得たこの国損防止額が三千四百万円であり、同時に事業費の使用状況を監査したものが六十二億円を摘発しておるという調べでございます。  それからその次の大蔵省主計局、これは地方の財務局とか財務部がやっておる監査でありますが、これも渾然一体として、会計の監査もやり、業務運営指導の監査もやっておりますので、一本で表わしまして、その結果不当防止を摘発したものが千二百三十一億に上っておる。もっともこのうちには各省との協同による災害関係の立会検査による節約額を含んでおりますので、この各省との協同と申しますのは、たとえば農林省とか建設省が補助事業費の査定をやりますときの立ち合いをやったものでございますので、主計局関係だけがやった仕事ではありませんので、農林省なり建設省の当該査定官が一緒に協同して出した金額であることを御記憶願います。  それからその次は、今まで申し上げました会計検査院行政管理庁と大蔵省主計局以外に、各省がその自分の内部において、自分の所管の部局あるいは地方部局を本省が監査した結果の調べでございますが、これは会計監査的なものをやったものが、人として九二〇・五一人、この五一という端数が出ましたのは、一人の人が専属にその業務に当らないで、そのほかの仕事を兼務しているとか、あるいはほかの仕事をやっている人の手伝いを求めたというような場合に、たとえば十人のものが十日手伝いに来たとしますと、これは一人の人が百日働らいたことに相当しまして一年に働らく日数が大体三百日と見ますと三分の一つまり〇・三三人が監査に働らいたということで計算しましたので、これに使われたものが三億二千七百万円、会計監査のために。それから業務運営とか企業経営の監査のために従事した人数が一、六〇〇・一九人でありまして、金額として五億五百万円を使っている。これらの結果摘発しました金額が八十六億円を出しておる。ただしこのほかに推定困難な金額として、はっきりしませんけれども経理が非常に増したというものがありますれば、それは別にありますから、金額として出せませんので載っておりません。そういうふうにして両方を足しまするというと、二、五二〇・七〇人の人が働らいて、金額として八億三千二百万円の金を使って、八十六億円の不当経理の防止または摘発しておる。またこれらを大局的にどういう行政罰を加えているか、あるいは刑事罰を加えているかという結果が右の方に書いてあります。公務員法による懲戒処分免職をした人が七十四人、停職した人が五十七人、減給した人が八十四人、戒告のもの炉八十九人、その他弁償命令、民事訴訟刑事訴訟あるいは勧告、諭旨、依願退職、訓告、訓戒あるいは地位の移動、左遷をしたり、配置転換をしたようなもの、あるいは注意または厳重注意をしたものが結果として表われておる、そういう表でございます。  その三ページ以下はそれを各省別に分類した結果でございますが、さらにこれよりも詳細なる各省別の現状は別個の大きな資料でございますが、これはいずれ具体的に御審議をお願いするときにまた御質問に応じて御説明いたしたいと思います。以上説明を終ります。
  10. 山田節男

    ○委員長(山田節男君) 先ほど御承認願いましたこの二十八年度の決算検査報告の審議の方法につきまして、ただいま池田専門員のほうから説明がありましたような決算審議の根本的な心構えと申しますか、方針をもちまして御審議を継続いたすことといたしたいと思います。  それから、先ほどちょっと私皆さんにお諮りすることを忘れておりましたが、調査事項の中の黄変米の問題でございますが、四月上旬から中旬にかけまして、タイ、ビルマ等から四千トン或いは六千トンくらいの外米が東京か横浜に入港する予定になっております。前国会委員会におきましても一度外米輸入の状況、積み上げ、それから貯蔵、こういうふうな方面も一つ調査したい、こういう御意向がございましたのですがただいま農林省から出ております報告を見ますと、四月上旬から中旬にかけまして、数はいの船が外米を積んで、目的地ははっきりいたしませんが、東京あるいは横浜であるのでございますが、恐らく自然休会中になることと思いますが、在京の委員の方の有志だけでもよろしうございますから、そういう船が入った場合には、本委員会希望の方々が船舶から外米の積みおろし、貯蔵その他の方法について御調査を願うことにしたらどうかと思うのですが、この点につきまして何か御意見ございませんか。御意見もないようでありますから、休会中、そういう船が入りました場合には、各委員の方に御連絡申し上げますから、時間のさしくり願える方は是非外米に関しまする調査の一行に一つ加っていただきたいと存じます。  それからもう一つ、これは、審議の方針でございますが、従来、この決算検査の審議をいたしまして、各省のせいぜい政務次官くらいが出まして、委員の質問に応ずるという立場になっているのでありますが、今後は一つ各省別の決算の御審議を願いまして、大体結論がつくという段階に達しますれば、必ず所管大臣には必ず出席を求める、また場合によりましては、これは総理大臣も出席をされるというのが当然じゃないか、従来とかく予算委員会と違いまして、決算委員会につきましては、大臣等の出席がきわめて消極的に取り扱われておりますので、この決算の審議の重要性からみましても、また当決算委員会権威から考えましても、当然これは所管大臣の出席を求めて、政治的な責任を追究し、是正を求めるというのが妥当である、こういう実は御意見も多数あったのでございますが、今後の委員会の運営の方針におきまして、こういうことを一つ皆様に御確認を願って、さように取り計らいたいと思いますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  11. 山田節男

    ○委員長(山田節男君) それでは御異議ないと認めまして、さようり計らうことにいたします。   ―――――――――――――
  12. 山田節男

    ○委員長(山田節男君) ただいま会計検査院の当局の方がお見えになりましたので、昭和二十八年度の一般会計歳入歳出決算、同じく昭和二十八年度の特別会計歳入歳出決算、昭和二十八年度政府関係機関決算報告書、これを議題といたします。先ず会計検査院長、東谷伝次郎君から決算検査報告について、概略的な説明を求めます。
  13. 東谷伝次郎

    会計検査院長(東谷伝次郎君) 私会計検査院長の東谷でございます。よろしくどうぞ。  第二十一国会開会中、去る一月二十四日に私は昭和二十八年度決算検査報告について、その概要をこの委員会で説明さしていただいたのでありまするが、このたびさらに委員長から御要望がございましたので、これから二十八年度決算に対する会計検査の大要につきまして御説明を申上げたいと存じます。  昭和二十八年度決算に対する会計検査の結果、経理上不当と認めた事項及び是正させました事項として記述いたしました数は合計二千二百三十二件に上つております。またそのほかにも経理上妥当と認めがたいものとして、それぞれの関係責任者に対し警告を発し、改善を促した事項も多数あるのでございます。二十八年度は二十七年度の千八百十三件に比べますると、四百十九件の増加となっているのでございまするが。   〔委員長退席、理事青柳秀夫君着席〕  これは特に検査上の重点をおいた補助金の経理部面で増加していることが主因でありまして、その他の一般の経理の部面においてはおおむね減少を示しているのでございます。  今この二千二百三十二件につきまして経理の態様別の金額を概計いたしますと、不正行為によります被害金額が七千四百余万円、架空経理など法令または予算に違反して経理したものが二億四万余万円、検収不良などのため過渡しとなっておりますものが九千八百余万円補助金で交付額が適正を欠いているため返納または減額を要するものなどが十一億六千八百余万円、災害復旧費の査定に対する早期検査の結果により補助金の減額を要するものが百億二千四百余万円、歳入ほどで徴収決定が漏れていたり、その決定額が正当額を超えていたものが五億二千余万円、工事請負代金、物件購入代金などが高価に過ぎたり、または物件売払代金などが低価に過ぎたと認めたものが差額分が五億千五百余万円不適格品または不急不用の物件の購入など経費が効率的に使用されず、いわゆる死に金を使ったと認めたものが十八億八千二百余万円、その他の雑件を含めまして総額百四十八億千四百余万円に上っております。  二十八年度は、二十七年度の百二億九千余万円に比べますと四十五億二千三百余万円の増加となっております。これは、主として不適格品または不急不用の物件の購入など経費が効率的に使用されていないもので四十七億九千九百余万円、架空経理など法令または予算に違反して経理しておるもので、二億四千八百余万円の減少となっておりまするが、他方二十八年発生災害復旧事業の査定に対する早期検査の結果により補助金の減額を要するもので百億二千四百余万円、工事請負代金、物件購入代金などが高価に過きたと認めたものの差額分で三億四千三百余万円の増加となっておるためでございます。  しかしながら、国民の税金をおもな財源とする国及び政府関係機関会計に、このように不当松経理が多いことは、はなはだ遺憾にたえない次第でありまして、会計検査院といたしましては、不当経理発生の根源をふさぐことに努力を傾けておる次第であります。  検査の結果の概況は、租税未収金、予算経理、工事、物件、役務、補助金、不正行為の各項目に分けてお手元にございます検査報告に記述してあるのでございまするが、これらのうち会計経理を適正に執行することについて特に注意を要する事態として、収入未済、予算の効率的使用、補助金の態様別にその概要を説明いたします。  まず、歳入の収入未済について申し上げます。一般会計の二十八年度の収入未済額は五百四十三億余万円で、その徴収決定済額に対する割合は四・二%に当りまして、前年度の四・八%に比べて好転いたしております。この一般会計の収納未済額に特別会計の収納未済額百六十二億余万円を合せますると、収納未済額は七百五億余万円に上り、そのうちおもなるものは、租税収入の四百二十八億余万円、食糧売払代の八十七億余万円、公共団体工事費分担金の七十八億余万円であります。これらの当年度分の収納未済額のほか、既往年度分の収納未済額、並びにまだ徴収決定をしていないものがあることを考慮いたしますると、事実上の収納未済額はなお多額に上るものと認められるのでございます。  なお、公共団体工事費分担金の収納未済につきましては、昭和二十七年度決算検査報告においても指摘したのでありまするが、ただいま申し上げました収納未済額七十八億余万円のほかに、二十七年度以前の分についてみましても、二十九年九月末現在、建設、運輸、農林各省で合計八十八億余万円の多額に上っている状況でございます。これらの収納未済につきましては、その徴収の促進についてなお一段の努力の要があると認められるのでございます。  次に、予算の効率的使用について説明いたします。経費が効率的に使用されていないと認められる事例は、工事施行、資材の購入などについて、保安庁・食糧庁を初め、各省にわたって多数見受けられますが、このような事例が毎年繰返されることは、まことに遺憾であります。    〔理事青柳秀夫君退席、委員長着席〕  まず、工事について見ますと、計画の立案炉効率的でなかつたり、調査、設計が粗漏なため、不必要な施設をしたり、関係部局間の連絡が不十分なため、手戻りとなっているものがあったり、また、物品について見ますと、規格の検討が足りないため、必要以上の規格品や不適格品を購入したり、使用見込量や在庫量の把握が十分で臓かったため、過大調達となっているものなどがあるのであります。これら工事や物品について予算執行の跡を見ますると、契約の基本となる予定価格の算定に当り、検討が不十分なため、工事を過大な見積りで請け負わせて、非常に高価となったものや、物品をより低下に購入することができたと認められる事例なども相当見受けられるのであります。よって予算の効率的使用については特に留意を要するものと認められます。  次に補助金についてでありますが、補助金の経理が適正を欠いたと認められるものは、総計百十一億九千三百余万円でありまして、補助金がこのように粗雑に取扱われていることははなはだ遺憾でございます。このうち、公共事業費関係の補助金に関する不当経理は、昭和二十七年度決算報告において特に多数指摘したところでございまするが、二十八年度においても依然としてきわめて多数見受けられるのであります。すなわち、災害を受けた事実がないのに、災害復旧事業として補助を申請いたしましたり、必要以上の過大な工事費で補助を申請するなど、事業主体の不当な補助申請がそのまま見のがされておったり、事業主体が負担すべき自己負担金を免がれるために、査定工事費より少額で工事を行い、このため工事施行が粗漏で工事の目的を達していなかったり、あるいは設計通りに施行されていないのに設計通りに施行されたこととして処理しているために、補助金の超加交付となっているなどの事例が見受けられるのでございます。  なお、二十八年に発生しました災害は復旧事業費が多額に上り、その国庫補助も高率を適用されることとなりましたが、過大なる設計や、災害に便乗して行なった改良工事などは、工事完了後の検査ではその是正が困難でありまするので、特に農林、運輸、建設各省所管については、事後の検査にあわせて工事完了前のものについても早期に会計検査を行いましたところ、このような不当な事例が多数見受けられ、会計検査院の注意により、これら各省ですでに査定した事業費を減額した結果、補助金の減額となるものが百億二千四百余万円に上ったのであります。  公共事業費以外の補助金は、その費目も農林省所管の分を初め多岐にわたっておりまするが、市町村などで補助金を事業の実施者に交付しないで、そのまま保有しておつたり、これを他の目的に流用いたしましたり、過大な申請に基いて交付された補助金がそのままとなっているなど、不当な事例が少くありません。  このように多数発見された補助金の不当経理は、従来から指摘しておりまするように、事業の内容や所要経費が大部分机上の査定によっていて、実情に適合していないこと及び交付後の監督、完了の確認、精算などが的確に行われていないこと等これらに事業主体が正当な自己負担を忌避しようとする事実が相伴っていることなどがその主な原因と認められるのでございます。補助金が効率的に使用されるためには、補助金交付の必要性や、計画実施の適否を的確に把握することが緊要でございまするが、事業主体財政能力や、事業遂行の技術能力についても十分な配意と指導とが必要であり、さらに事業が確実に行われたかどうかを確認し、補助金交付に締めくくりをつけることもゆるがせにできないことであります。  このような事態にかんがみまして、会計検査院におきましては、先に関係各省に改善の意見を提示したところでありまするが、これに対しまだ的確な措置がとられているとは認められないのでありまして、国家財政上重大な比率を占めている補助金についての効率的使用を確保するためには、各省においても早急かつ果断な防止対策の樹立が緊要であると存ずるのであります。  最後に、会計検査院の検査方針及び検査状況について一言いたしたいと存じます。  国及び政府関係機関などの会計経理に対しましては、会計検査院は特に収入の確保及び支出の節約をはかり、経費を効率的に使用し、また、事業を能率的に運営し、物件を経済的に管理及び処分するとともに、一般的に当務者の経理の適正を期し、かつ不当事項の是正及び発生の防止をはかるなど、適正な経理事務の執行を確保するよう検査の徹底を期したいと存じておる次第でございます。  会計検査院の検査は、書面検査及び実地検査の二つの方法によるものでありまして、書面検査におきましては二十八年十二月から二十九年十一月までの間に、国及び政府関係機関などの歳入歳出などに関する計算書及び証拠書類を検査したものは十四万二千余冊、三千二百余万枚でございます。また、期間中に実地検査を施行いたしました個所は約千八百カ所でございます。なお、現金物品の在高や、帳簿整理の状況を検査する場合などは、必要に応じて相手方に予告しないで、いわゆる抜き打ち的に実地検査を行いまして、検査の徹底を期しておるのでございます。会計検査に伴い、関係者に対しまして質問を発しましたものは九千余件に上っておりまするが、検査の結果及び経理上の諸点に対しましては、検査を受ける側の一そう機敏な反能による内部是正が望まれる次第でありまするので、国会におかれましても、この点についての一そうの御支援をいただきたいのでございます。  以上をもちまして私の説明を終ります。
  14. 山田節男

    ○委員長(山田節男君) お諮りいたしますが、東谷検査院長は他に緊急な用がございまして、退席を要望しておられるのであります。  次に、池田事務総長からのこの点の補足的な説明がございますので、この報告に対しまする一般的質疑は池田事務総長にしていただくということに取り計うことに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  15. 山田節男

    ○委員長(山田節男君) 異議ないと認めます。  次に、会計検査院事務総長池田君からただいまの院長の御説明に対しまする補足説明を求めます。
  16. 池田直

    ○説明員(池田直君) 私会計検査院の事務総長の池田でございます。どうぞよろしく。  昭和二十八年度の決算検査報告に関しまする概要につきましては、ただいま会計検査院長から御説明がありましたわけでありますが、なお、私から多少敷衍いたしまして御説明申し上げたいと存じます。  二十八年度の決算検査報告の内容につきまして不当事項の内容なり、或いは原因なり、その他の検査方針等のことにつきましても、検査院長から先ほど詳細御説明がありましたわけでございますが、私から御参考にまず申し上げたいと思いまするのは、不当事項及び是正事項の件数は、ただいま御説明が委員長からありました通りに二千二百三十二件でございますが、これの各省別の批難金額を大体御参考までに大きいところを申し上げておきたいと思います。  ただいま会計検査院長から二十八年度の決算検査報告に掲げられておりまする批難金額の総金額百四十八億余万円という御説明がありましたが、その件数関係はお手許の検査報告に記載してあるわけでございまするが、金額を大体五億以上のところを申し上げますると、総理府研管におきまして不当件数が四十六件、批難金額は八億九千三百万円、それから大蔵省で不当事項七百へ十件、批難金額が五億二千五百万円、それから農林省でございます。農林省所管が不当批難件数が九百五十一件でござまして、金額にいたしまして百二億余万円、次に建設省研管でございます。建設省所管が批難件数にいたしまして百七十六件、批難金額は二十億八千五百余万円、こういうふうなことに大体なっております。  批難金額は百四十八億円のおもなる所管別を申し上げた次第でございまするが、私どもがこの検査報告に現われておりまする顕著な傾向と認められるものを少し御説明申し上げておくことが御審議上参考になるのではないかと存じまするので、次に二、三のことについて御説明申し上げます。  第一は、ただいま検査院長からの御説明がございましたが、補助金の経理に関するものでございます。地方公共団体等に対する補助金の経理は、農林省、運輸省、建設省、まあ所管の公共事業費関係の補助工事につきまして、過去二、三年来経理が適当でない、適正でないという事項が非常に多いのでござまいすが、今年も相当の金額に上っておりますのは、ただいま検査院長から御説明がございました通りでございまして、その内容につきましても、再度の災害をこうむることが非常に心配されるような粗漏な工事とか、あるいは出来高が不足しているもの、あるいは設計があまりに過大であるもの、災害復旧とは認められないような改良工事、他の工事との重複否定を受けておるもの、まあこういうようなものが依然として多いのでございますが、毎年会計検査院の決算検査報告に掲記しておりまする事項の過半数を占めておるような状況でございます。補助金を減額、または返納しなければならないと考えまする金額が今年も十億円前後になっておるよう次第でございまして、補助金の効率的使用上非常に留意を要するものと考えております。これにつきましては、二十八年の五月に関係当局に改善意見を表示いたしておるのでございまするが、各省におかれましても、相当改善の熱意に燃えられまして、着々いろいろ措置は講じておられるようでございまするが、まだ十二分の域に達しておるとは考えられないような状況でございます。ただいまも会計検査院の事際の実施の状況等につきましても、検査院長から御説明があった次第でございまするが、会計検査院では全国工事の現場、主として農林省建設省が多いのでございますが、十二万カ所、大体ございますもののうちの約一割程度を検査いたしたような次第でございまするが、その結果がただいままでに御説明申し上げましたような状況でございます。なお、早期に会計検査院が検査をすることが非常に望ましいということはよく私ども御注意をいただいているものでございますが、二十八年災は非常な災害がございました関係で、これに対する補助も高率の補助がなされることになりました関係で、会計検査院といたしましても、二十九年の一月から四月までの間に、富山県ほか十九府県につきまして、特に工事が完了をしていない時期に早期に検査を実施いたしましたというような次第でございまするが、そのために会計検査院といたしまして、査定が適正でない主務官庁におままして、査定額を減額するのが望ましいということで注意を申し上げて、主務省におきまして、それがために減額を適当と認められましたのが百億円以上に上っておるような状況でございます。ただいま申し上げましたのは公共事業費関係のことでございます。  次に、公共事業費関係を除きましたその他の補助金のことにつきまして御説明申し上げたいと思います。これまで会計検査院は大体公共事業費関係の補助金に主力を注いでおりまして、公共事業費関係を除きましたその他の補助金の検査につきましては手が届かなかったというのが実情でございまして、しかしこれらの公共事業費関係を除きまする補助金につきましても、適正に予算の執行が行われているかどうかということを検査することが非常に必要と認めまして、二十八年度分につきましては、この種の補助金のうち、費目や、金額の特に多い農林省所管の  検査をいたしましたのは秋田県ほか十三府県に対しまして、一部を検査いたしました次第でございまするが、市町村等における補助金の目的外使用や、市町村で負担すべき経費を忌避されるというようなことによりまして、補助の効果が達成されていなかったり、最終の受領恥に対する交付額が非常に零細となりましたために、補助の効果が認められないものなどの事柄が非常に目についた次第でございます。二十八年度における検査の結果から考えると、この種補助金の不当経理も、全国では相当多額に上るものと考えられます。一方厚生、労働両省所管の補助金の件につきましても、同様に補助金が効率的に使用されていない例がございます次第でございます。会計検査院といたしましては、これら経費の効率的使用という観点から、一そう勉強いたしたいと、こう考えておる次第でございます。  最後に、補助金に関連いたしまして、農林省所管の農業共済保険事業の運営について、一応検査の結果を御説明申し上げたいと思います。二十八年度にはこの共済保険事業の関係につきまして、福島県ほか八県、百二十九市町村の農業共済組合につきまして検査いたした次第でございまするが、掛金の徴収が適正に行われている組合は非常に少い。主要農産物に対する義務加入のこの制度は有名無実となっておるのではないかという心配がございます。共済事故の被害について、実際の被害以上に過大に報告されたり、共済金の一部が組合員に支払われないで、組合経費その他にしようされたり、あるいは共済金から掛金その他の未収金の差引などが行われておりまして、実際に組合員の手元に到達する額がきわめて少額になっておったり、あるいは全然到達しなかったような事例もございます次第でございまして、この共済制度が農民の実情に即してうまく運用されているかどうか、懸念されるような状況でございます。このような状況でございまするので、今後この方面の検査も十分に勉強いたしまして、この保険事業の経理が適正に行われることを期したい、ころ考えている次第でございます。  次に、資材や物品の調達につきまして御説明申上げたいと思っております。従来から資材や物品の調達に要する経費が多額に上っておりまするので、会計検査院といたしましても、予算の効率的使用の面から相当留意をいたしてきているつもりでございます。二十八年度におきましては、特に経費が多額に上る防衛庁の資材の調達及び食糧庁におきまする外国食糧の購入等につきまして、検査も十二分に丁寧にやったつもりでございます。  まず防衛庁の物品調達費関係の検査の結果について御説明を申上げます。先ほど申上げました総理府の批難金額の八億余万円は大体防衛庁の経費のこの面における批難金額が相当の部分を占めておる次第でございまするが、防衛庁の調達に関しましては、予定価格の積算が過大でありまするために、結局購入価格が高くなっておる。あるいは部隊の編成や訓練の実情に必ずしも即応しない不急または過大な調達をしているものがある。あるいは規格等の関係が十二分に調査されなかった関係で、不経済な経費の使用があるという事例が多数見受けられておるような次第でございます。物品費の相当の使用者でありまする防衛庁の経理につきましては、今後も一そう留意していきたい、こう考えておる次第でございます。  次に、外国食糧の購入でございまするが、この経費も毎年相当の額に上っておりまするし、特に問題になっておりまする黄変米の輸入等につきましては、一般の強い批判を受けて来ているところでございまするが、外国食糧の品質の粗悪のものを多量に購入したりいたしまして、結局主食不適格品として滞貨となって、それがために原材料用として値引きをして処分したり、あるいは保管費等がかなり不経済になっているという事例も、やはり二十七年度に引続き二十八年度におきましてもその現象が現われておる次第でございます。  経費が効率的に使用されていないと認められまする事態は、以上申上げましたほかにも、各省及び専売公社、国鉄、電々公社等に互っても見受けられるところでございますが、会計経理を適正に執行するという点から、会計法規に違反して経理をしないように、特に留意すべきでございまするので、この面においても会計検査院としましては、相当注意いたしたつもりでございます。  いわゆる不正行為とか、あるいは架空経理という事態は、戦後直後に比べますと非常に減少して参っておりまするが、まだこうした忌むべき事態が全部一掃されたというわけには参りませんで、二十八年度におきましても宮崎地方検察庁あるいは農林省の有明干拓建設事業所などにおきまして、こうした違法の経理が見受けられているような次第でございまして、一そうこうした面のすっきりした事態になることが望ましいと、こう考えておる次第でございます。  大体二十八年度の検査報告の内容の面から、御審議の御参考になりまする事項は、以上のような次第かと考える次第でございまするが、なお、会計検査院の検査報告の作成等につきまして、特に本委員会におきましても内容が非常にわかりにくいとか、あるいは表現等がもう少し躍動的にならないかというような御意見等もございまして、二十八年度の検査報告の作成につきましては、御意見等を十二分に尊重いたしまして、できるだけこの大部の検査報告が比較的読まれやすいように、意を配ったような次第でございます。表現等もできるだけ平易にしどこに会計検査院が検査の重点をおいて検査したか、その結果がどういうふうになったかということが、自然と理解されるように編成いたしたつもりでございまするが、何分検査報告の性質などから考えますると、まだ十二分に御要望なり御意見の点までには達していないかと考えますが、一そう今後またこの点についても十二分に注意を払っていきたいと、こう考えている次第でございます。  大体私から検査院長の説明に付加えまして御説明申し上ることは、以上の次第でございます。
  17. 山田節男

    ○委員長(山田節男君) 以上をもちまして会計検査院からの検査報告に対しまする説明を終ったことといたします。なお、各委員で一般的な御質疑があれば、この際御質疑を願いたいと存じます。
  18. 白井勇

    ○白井勇君 私、参考のためにちょっと伺っておきたいのですが、先ほどお話がありました早期検査ですか、あるいは長期検査といいますか、あれをやりまするのは、会計検査院のどういう条項に基いてやれることになりますか。それから今会計検査院としまして、その方面に対しまして全体の検査能力は、大体どのくらいの能力をさいているのかということがわからぬものですから。
  19. 池田直

    ○説明員(池田直君) お答え申し上げます。まず先ほど御説明申し上げました早期検査の権限の問題からお答え申し上げます。  会計検査院の検査の対象となりまするのは、従来、決算検査だから決算ができたあとの検査だということを、よく世間で考えておりました。しかし会計検査院といたしましては、決算検査をするには、やはり毎月の収支を検査することが当然であり、これは必要でもあり、それを使ったあと等はやっても支障ないじゃないか、ちっとも差し支えなじゃないかという考え方から、昔から今月使えば、金が出れば来月すぐ見る、あるいはたとえば損失補償等を昔からよく国でやって、民間団体等にもやっておりましたが、そういうような損失補償なんかの関係の検査も、現実に損失補償をしなければ検査ができないじやないかという、ままそうした御意見も世間にあったのでございまするが、これも損失補償を現実にやらんでも、やはり毎月々々あるいは毎年損失補償の現実に行われるまでの過程におきまして、検査もやれるという観点から従来やって参っておりました。そこでそうした考え方を、今度の会計検査院の院法が改正されましたときに、新憲法下におきましては、そうした考え方を現実にやっておるのを十二分に取り入れまして、会計検査院は常時検査することができるということに院法改正に相なりました次第でございます。  そこでただいま申し上げましたように、常時に検査できるわけでございまするが、また損失補償等も現実に損失補償契約をやっておれば、現実に支出がなくても検査できるという考え方で従来やっておるし、新院法でもその精神をとって制定された次第でございまするが、合評検査院の検査の対象になることは、少くとも会計行為でなければならない。そこでこの災害復旧の関係の査定の問題の早期検査の問題になりまするが、会計検査院が今後検査いたしました実情を申し上げますと、従来のようなやはり現実に災害復旧の補助金の交付が済んで、工事が済んだのももちろん見ておりまするが、それに合せまして、主務省の査定が完了し、補助指令なりあるいは支出負担行為が行われまするのは、これはやはり現在の会計法等におきまして、立派な会計行為であり、会計検査院の検査の対象になり得るという考え方でございまして、今後私どもが早期に検査いたしました関係も、会計検査院の対象に十二分になるという考え方と、理論的には今申し上げましたような考え方と、国会その他におかれましても、あとからやかましくばかり言ってもしょうがないじゃないか、もっと早く検査をして注意を行い、不当な支出等がなくてすむようにすべきだという御要望、そうしたことも考慮におきまして早期に検査をいたしたような次第でございます。
  20. 白井勇

    ○白井勇君 そうしますと、常時検査をするというあれは何条になりますか。
  21. 池田直

    ○説明員(池田直君) ただいま常時検査をする関係の院法の条文を申し上げます。会計検査院法の第二十条第二項にございまするが、会計検査院は常時会計検査を行い、「会計経理を監督し、その適正を期し、且つ、是正を図る」、この規定でございます。
  22. 白井勇

    ○白井勇君 それから今のお話のように、支出負担行為まで行きませんと、会計検査院としては検査に入れないということになるわけでありますね。それからもう一つ、先ほど一番最初にお尋ねしたのですが、今常時検査に、会計検査院としましてどのくらいの能力をさいているか。それからこれも先ほどお話のように、国会の要望もあるというようなお考え方から、今たとえば二割さいているものも将来五、六割にもして、それを重点にやっていく。こういうような検査院としての方針があるのかどうか。
  23. 池田直

    ○説明員(池田直君) お答えいたします。会計検査院といたしましては、支出負担行為なり補助指令等によりまして、やはり国が一定の債務を負うという段階におきまして、厳密なる意味におきまして、やはりそうした段階におきまして、検査の対象に入ることが普通だと考えております。ただ一般的に検査を受ける団体につきまして、調査ということはまた別個の考え方でございまするが、厳密なる意味における横掛は、ただいま申し上げましたように、支出負担行為の段階に入っているとか、あるいは補助指令が行っていて、国として一定の債務を負担するようになった段階が、厳密なる検査の対象になる、こう考えております。  それからもう一つ、先ほど御質問の第二点につきまして、お答え申し上げます。会計検査院が、ただいまそうした早期検査等につきまして、どの程度の人間使用しているか、向けているかという御質問でございますが……、
  24. 白井勇

    ○白井勇君 私は検査院全体としての能力をどのくらいさいているかということです。そういうことはむずかしいような気がするのですがね。
  25. 池田直

    ○説明員(池田直君) 実は早期検査の関係は、先ほども申し上げました通り、農林省建設省、運輸省、この三省所管のものにつきまして行なったのでございまするが、今農林省関係の早期検査をやりまする関係の担当の課の定員、また運輸省関係の検査の担当の課の定員及び建設省関係の検査の担当課の人員は大体三十名余り各課にこれは配置しているのでございますが、このうちこの各課は、今の早期検査の関係の検査事務ばかりでなく、農林省関係の一般のその他の関係、あるいは運輸省関係でもそうでございますが、ほかの改良等の補助でございますとか、そうした関係の検査も担当いたしているような次第でございまして、厳密にどれだけの人間を向けたか、また将来向け得るかという問題は簡単にお答えできないのでございますが、先ほども申し上げましたように、昨年の、二十九年の一月から三月の間にこれらの各課の担当の要員の一部分をもって充てている次第でございます。将来の問題でございますが、将来の問題はこうしたまた大きな災害等があれば、またそうした補助等も追って交付するということになりますれば、できるだけこれに要員を振り向けたいとは考えている次第でございます。実際のところ各課三十数名のものの一部分をもちまして、昨年の一月から三月までの間に相当無理をして勉強させましたような次第でございまして、どれだけの人間があれば十分かというようなことにつきましても、まあできるだけほかの要員等も振り向けて考えたいとは思っておりますが、予算の三十年度の増員等につきましては、今申し上げましたような非常な無理をして検査をやっているようは状況等もございまするので、多少の増員はどうしても、国として御存じのような財政状況ではございまするが、お願いしなければいけないという考え方から、増員を三十年度の概算要求におきましてはお願いしているような次第でございます。
  26. 白井勇

    ○白井勇君 それから、違いますが、この点はどうなんですか。最近各省で内部的には監査機構を設けてやっているわけですね。あのことにつきましては、むしろやはり会計検査院としてはあの機構というもりを各省とも整備拡充して徹底的な監査をやってもらいたいということを希望をしているわけですか。
  27. 池田直

    ○説明員(池田直君) 失礼でございますが、各省の……。
  28. 白井勇

    ○白井勇君 今内部監査をやっておりますね、各省で。あなたのほうとされましては、あれをできるだけ整備拡充をして、あの機構が非常に強力になって内部のことをよく検査をするという格好になることを希望しておりますかどうか。
  29. 池田直

    ○説明員(池田直君) 各省がですか。
  30. 白井勇

    ○白井勇君 そうです。希望しているのでございますか。各省で内部監査をやるということを会計検査院としては希望しているかどうか。
  31. 池田直

    ○説明員(池田直君) 今お話のような予算の効率的使用を期するために、不当事項等の防止のために、各省内部におきまして、内部監査機構が充実するということは会計検査院といたしましては非常に望ましいことだ。まず何といたしましても、先ほど委員長からお話もございました通り、各省のほうの心がまえがそうしたお気持になって、すみやかに機敏な反応が示されて、そうして内部の監査機構等も必要に応じて強化されて、まず各省が直していただくということが、会計検査院といたしましては大体希望しておると、こう考えております。これも特に会計検査院全体の意向をまとめたわけではございませんが、多少私の個人的私見にわたるかも存じませんが、大体そういうふうに考えておる次第でございます。
  32. 白井勇

    ○白井勇君 もう一ついろいろ不正なんかありました公務員関係の処分のことですが、これは各省によって非常にまちまちであるじゃなかろうかと思われるような節もあるのですが、全般的に非常に軽いものじゃないかというような感じを持っておるわけですが、こういうものについて今のようなやり方でなしに、会計検査院から見れば、もう少し違つた処分の方法をとったらどうかというような御意見はないですか。
  33. 池田直

    ○説明員(池田直君) 会計経理の不当に関しまする責任者の処分の関係は、ただいま御意見がございました通り、私どもありていに申し上げますれば相当厳格に処置されるところもありますが、一般にやや形式的に過ぎるのじゃないかという感じは持っております。そとでよく会計検査院の方で、そうした関係も十二分に注意して処分の適正を期し、不当事項の防止にも資するようにという御意見をよく伺うのでございまするが、会計検査院の方といたしましては、公務員等の責任の処分につきまして、会計法規ばかりでなく、その他の関係等も考慮してやはり処分するのが至当ではなかろうかという考えもありまして、本省、主務省におきまして、もう少しそうした関係に深く思いをいたされまして適正なる処分をなされるのが望ましい、こういうふうに会計検査院といたしましては大体考えておるような次第でございます。なお、予算執行職員等に関する法律によりまして、懲戒処分の要求等を会計検査院が出す場合は、一応会計行為のことにつきまして予算執行等のことにつきましてだけ責任を限定して要求を出すのでございまして、処分の程度等も参考程度にこれを示すというような実情でございます。
  34. 青柳秀夫

    ○青柳秀夫君 毎年の不正不当の金額が相当多額に上っておりますことは非常に遺憾と存じますが、この検査院の報告をだんだん審議されたのでありますが、私は結局これはいろいろ事情がありまして、それが明確になって、今後そういうことの起らんようにという趣旨に結論がなりますが、この形式が私は何かやはりそういうことが起らぬというのは、起らぬためには責任ということをはつきりする、それにはこの形式がただ事件を事項別に並べるというのでなしに、だれがこういう責任者であるかということをもっとはっきり報告に書くべきではないか。資料として前にいただいたことがありますから、それは資料でもらえばいいんだ、こういうことにあるいはなるかしれませんが、そういう第二義的のものじゃなくて、むしろそれが主であって、あるいはたとえが悪いか知りませんが、一種の事件事件の裁判のような、だれがやつたかということを先に出しまして、ただ現在の政府当局の方が前のことを人から聞いて説明するというようなのじやなしに、それもいいでしょう、しかしもうと根本的には、当時やったその人がここに来て説明する、あるいは弁明するというくらいにして、責任をはっきりすることが、今後こういう問題を起さない根本的のことになるのじゃないかと思うのであります。そうでありませんと、大体一年以上たっての問題でありますから、異動がありまして、人が変つておりまして、局長、部長等が見えて説明されまするけれども、実際の責任者はもう説明に当らぬということにもなつて、非常に審議が弱まってくるように思います。またほめる方はいいんでありますけれども、どうも処分ということは非常にいやなことでありますけれども、しかしこれがやはり官紀粛正という意味からいいまして、やつぱり間違つたことをした人はそれによって適当な処分を受けて、その後また非常に功労があればどんどん栄進させるということが必要でありますけれども、うやむやのうちにうやむやでもないのでしょうけれども、非常に弱い態度で行くから毎年各省でこういうことが起つていってしまう。こういうふうに私は思うのであります。そこでこの形式を何とか会計検査院の方、あるいはこちらの説明書の方なり、どちらかでいま少しだれがやったのだという当時の責任者の人を、官名なり、すべてを書いて審議するということが必要じゃないか、こう思うわけであります。  非常に粗雑でございまして、またいろいろ御意見もあると思いますけれども、私はその心がまえといいますか。責任者がはつきりしないために毎年こういうことが繰り返されていくのじやないかと思うことを申し上げまして、お考えをいただきたい。
  35. 山田節男

    ○委員長(山田節男君) ただいまの青柳委員の御意見はごもつともでありまして当決算委員会におきましても、この御意見は相当強いものがありまして、二十七年度の決算の検査報告の際、麻袋の購入問題が本委員会で議せられた場合に、ただいま青柳委員の言われたような意見も強く出ました。たしか広川弘禅前農林大臣、それから前食糧長官の安孫子、その他の諸君をここに呼びまして、当時の状況を聞いたことがあるように記憶いたすのであります。なるほど今おつしやいますように、われわれが審議の過程におきまして、責任の所在が不明確である、これはもうこの決算委員会として常にこの点を痛感するのであります。いろいろ突き詰めてみますというと、現行の会計法規の問題それからさらには現行の会計検査院法が、たとえば開発銀行であるとか、あるいは輸出入銀行であるとか、政府の莫大な投融資のある機関がさらにこれを民間に投資する、そういう民間の事業に対して会計検査院のほうで検査の手が及ばない、こういうふうな点もございまして本委員会といたしましても、この点を是正するということは、これは今後の御審議を願う過程におきまして、具体的な事例があつた場合には極力そういう点を明瞭に出して、国会としましては予算の執行に対しまする政治責任を追及して、その是正を求める。これが本決算委員会の大きな任務でございますから青柳委員のおつしやったことはまことに適切である、さように今後もこの審議の進行を進めたいと存ずるのであります。  なおこの点につきまして、会計検査院当局で何か御意見があれば承わっておきたいと思います。御意見ありませんか。
  36. 池田直

    ○説明員(池田直君) ただいまの青柳委員、委員長からの御意見でございますが、責任者の処分を適正にして、不当防止の効果ふきかせるという点は、まことにごもつともに存ずる次第でございます。会計検査院といたしましては、先ほど申し上げたような次第でございまして、まず主務省のほうが大いに厳正に処分をするということが、やはり何よりも大事なことではないかと考えている次第でございます。  なお青柳さんからの御意見でございまするが、その処分に関連して検査報告に掲記された不当事項の責任者の名前。所在等がはつきりしない。従ってこの検査報告の作成に当ってその点を何とかするようにという御意見でございまするが、会計検査院といたしましても、できるだけ今の青山さんの御意見と同じ意見でございまするので、そうした配慮を実はいたしたいのでございまするが、何分にも検査報告の作成を急ぎます関係で、この検査報告の掲記事項のうち、今御要望のような事項も、わかっているのも相当ございますけれども、全部が必ずしもわかつていない次第でございます。やはり何はさておきましても、先ほどお話がありました通りに、検査報告の御審議のときに、責任者がすでに退職したりあるいはほかに遠隔地に転任しているというようなことで、つい説明される方が後任の者で、責任の追及関係がうまくいかないというようなことになるのを特に私どももおそれますので、検査報告は一日も早く作成したい、そうして皆さんのお手元に一日も早く検査報告をお届けしたいという考えから、必ずしも私どももこの検査報告は十分に各方面にわたって完全にできているとは考えませんが、非常に急ぐ関係で、ただしこの検査報告に掲記されている事項は間違いないということから、私ども検査報告を作成しております関係で、急には今青柳さんの御要望にはおこたえいたしかねる次第でございまして、検査報告作成以後は努めて御要望にこたえられるように勉強しておる次第でございます。  なお、委員長から、検査報告の機能を発揮するために、検査院の権限をうんと拡張すべきじゃないかというような御意見でございます。会計検査院といたしましては、できるだけそうした関係は考えないでもないのでございますが、何はさておきましても、やはり運用の問題が一番大事でございますし、まず運用によって、できるだけ皆さま方の御要望にこたえるようにいたしたい。なお、どうしてもこれだけの権限は明らかに認めてもらわなければならないというような事項については、ただいまいろいろ予算の増額等にも関連しまして研究いたしております次第でございまして、まだここで私から申し上げるまでには至っていない次第でございます。  なお、先ほどの処分関係のことにつきましてちょっと補足申し上げたいと思いますが、先ほどちょっと私から会計法以外の、経理等について特に忌むべき事態といたしまして、架空経理のことを申し上げたのでありますが、架空経理の事項につきましては、すべて主務省において責任者を処分いたしております。御参考までに御報告申し上げます。
  37. 野本品吉

    ○野本品吉君 行政管理庁の監察と、それから各省機関の中にあります内部監察と大体同じうようなことをやっておられるわけですが、むろん会計検査院が、との不覊独立の立場に立っておる機関であるということはわかっておりますが、監察なり検査なり、事前は別として、事後の処置その他について、それらの同じような仕事をやっておる機関相互間の連絡はあるんですか、ないのですか。
  38. 池田直

    ○説明員(池田直君) 会計検査院の検査、あるいは行政監察局の監査でございますか、また大蔵省予算執行のあとを監査する事柄、これはそれぞれ目的がおのずから違っておりまして、その効果もおのずからまた違って参らねばならんのでございます。私どももまたそうした観点から会計検査院の検査の運営に当っておるのでございますが、ただいま御指摘の通り、まま会計検査院の検査、あるいは行政監察局の監査と重なり合うといろ部分が相当あるかに考えております。監査なり検査なりの事後の処理、結論等につきましては、できるだけお互いに連絡はございます。あるいは文書ができ上っておればお互いに交換する。会計検査院といたしましては、御承知の通りこの検査報告が一番外部に対しまする正式の発表ということになりまするし、また意思決定等も検査院会議を経て意思決定をするというような次第でございまして、その間多少行政監察局なんかと違いまするので、検査の結果、事後処理等の連絡等につきましても必ずしも全部をすぐさらけ出すといふうなわけにはいかん事態も相当あるだろうかと、こう考えております。実情は大体そういう状況でございます。
  39. 野本品吉

    ○野本品吉君 もう一つ伺います。それは要するに工事関係の検査に関係していることですがね、設計とか施工等について会計検査院が厳密な検査を施す、そういうことになるというと相当高度の批判能力といいますか、そういうものが必要だと思う。  それからもう一つは、私ども素人ですが、常識的に考えてみて、設計工事の施工等は技術がいわゆる日進月歩ということになろうと思う。そういうことになってくるというと検査院のそうした部門を担当する検査官という者は、そういうことに対して相当な深い見識を必要とすると思うのですね。その工事の設計施工に対して公正な判断をするための技術的な研修、これは検査院はどういうふうにおやりになっておりますか。
  40. 池田直

    ○説明員(池田直君) お答えいたします。大へんごもっともな御意見でございまして、会計検査院といたしましても会計検査上技術的な見識、これが相当必要でございますることは事実であります。従いまして旧院法では技術官を会計検査院の職員として置くことは認めてなかったのでございまするが、新院法におきましては技官も置くことになっておりまして必ずしも十分ではございませんが、建築とかあるいは土木、そうした関係の最高学府の卒業者も幹部におりますし、又主任級のところにも技術家が多少おります。研修につきましては、そうした人をやはり先生にいたしまして、建築はどういうふうにまあ工事あるいは設計等を見るべきかというようなことを指導させているような次第でございまするが、必ずしも十二分とは考えておりません。ただ会計検査院での検査の実情から申しますと、非常な高度な技術、各分野にわたる技術の体得者、経験者が必要なことは間違いないのでございまするが、実際上の問題といたしましては、会計検査の線に乗って参りまする場合は、純粋の技術的な面よりも会計の面が比較的多いのででございます。従いまして必ずしも十二分の技術家も得られないのでございますが、現在でなんとか間に合うというような考えでございまするが、しかしほんとうに技術的な面で検査上支障を来たすような場合、特に判定等につきまして非常な慎重を期するような場合は特に専門家に鑑定を依頼するとか、必要があれば技術員を嘱託することになっておりますもので、嘱託の制度を活用するのも必要じゃないかと、こういうような考えでおります。旧院法時分は技術顧問を特に置いておりまして、各界の最高権威の人を顧問として招聘しておりまして、必要のつどいろいろ御指示をしていただくと、またいろいろな検査の面等も、実際の指導は別といたし度して、検査方法なりいろいろな着眼点についてはいろいろ指導もいただくというようなことはございます。なるたけ技術員も置けるようになっておりますので、高度の経験者、知識のある人を入れたいと、こう考えております。
  41. 野本品吉

    ○野本品吉君 それで現在今いったような技術専門の技官といいますか、そういう方がどれくらいおるのでございますか。
  42. 池田直

    ○説明員(池田直君) お答えいたします。技官はたしか十名あまり置けることになっておりまするが、そのうち工学博士が一人と、それから土木の学士がたしか二、三名、それから専門学校程度を出たのがやはり数名おるような次第でございます。これは機械その他やはり一名ずつなるたけ優秀な人を採用したいといろ観点からやっておるものであります。
  43. 野本品吉

    ○野本品吉君 一応それだけです。
  44. 山田節男

    ○委員長(山田節男君) 他に質疑がある方ございませんか……。では質疑はないようでありまするから、本日の委員会はこれをもって散会といたします。    午後四時五十三分散会