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1955-09-08 第22回国会 参議院 議院運営委員会 閉2号 公式Web版

  1. 昭和三十年九月八日(木曜日)    午前十一時六分開会   ―――――――――――――   委員の異動 八月二日委員大倉精一君辞任につき、 その補欠として加瀬完君を議長におい て指名した。   ―――――――――――――  出席者は左の通り。    理事            松岡 平市君            加賀山之雄君            天田 勝正君            三浦 義男君    委員            雨森 常夫君            伊能繁次郎君            剱木 亨弘君            榊原  亨君            高橋  衛君            横川 信夫君            横山 フク君            上林 忠次君            小林 武治君            加瀬  完君            藤田  進君            戸叶  武君            菊田 七明君            鈴木  一君   ―――――――――――――    副  議  長 重宗 雄三君   ―――――――――――――   事務局側    事 務 総 長 芥川  治君    参     事    (事務次長)  河野 義克君    参     事    (委員部長)  宮坂 完孝君    参     事    (記録部長)  丹羽 寒月君    参     事    (庶務部長)  渡邊  猛君   法制局側    法 制 局 長 奧野 健一君   国立国会図書館側    館     長 金森徳次郎君    副  館  長 中根 秀雄君    参     事    (管理部長)  山下 平一君    参     事    (調査及び立法    考査局長)   角倉 志朗君   説明員    内閣官房長官  根本龍太郎君   ―――――――――――――   本日の会議に付した案件 ○臨時国会の召集に関する件 ○本院の昭和三十一年度歳出概算要求  に関する件 ○国立国会図書館の運営に関する件 ○常任委員会の調査機関整備等に関す  る小委員の辞任及び補欠選任の件   ―――――――――――――
  2. 松岡平市

    ○理事(松岡平市君) ただいまより委員会を開会いたします。  御承知だと思いますが、前国会の終了直後八月一日の小委員会で申し合せをいたしました。それは九月の初旬に特に図書館運営に関するいろいろな問題の審議をあらためて議運でしようと、申すまでもなく図書館に関しましては図書館運営委員会がなくなりまして、議運に一緒になって議運で所管しておりますけれども、議会の開会中は非常に国会の用務が忙しくて、議運が十分図書館の運営を審議することができなかったという点がありました。図書館長の御希望等もありまして、九月初旬に主として図書館運営に関するいろいろな審議をするために幾日か議運を開くという申し合せになっておりました。各委員の御希望等を伺いまして、最も多数の委員各位の御希望の、よろしい時期ということで、本日委員会を開くことにいたしました。委員各位は閉会中といえどもいろいろな御所用がおありの中御出席いただきましてまことに感謝にたえません。  ただいま根本官房長官が出席しておられます。主として図書館運営のことについて審議をいたすと申しましたが、幸い開きました機会に、官房長官の出席も得ましたので、まず委員各位のうち官房長官に御質問等のおありの方は、先に御質問を願うことにしたいと思います。
  3. 天田勝正

    ○天田勝正君 せっかく官房長官の出席を得ましたので、この際お伺いしておきますが、前第二十二国会が終了いたしまして間もなく新聞等に報ぜられたところによりますれば、臨時国会を十月下旬ないしは十一月に開くと、こういようなことが出ており、その後になりまして民自両党の意見等の調整を行なって、地方自治関係の法律だけでも仕上げるための臨時国会を開くというようなことが報ぜられておったわけであります。  さらにまた今日の新聞によりますれば地方自治体の再建整備に関して、それぞれ地方の地方団体の長が、現在困っておるという状況から、それらの方面からも臨時国会を開いて、地方自治関係の法律を仕上げる要望がなされておる。こういうことでもあり、政府側としても、一つ十一月の末には開くように努力する等のことが意思表示されたと、こう聞き及んでおるわけでありますが、これらの二十二国会終了後、そうした動きが政府の内部でも若干あると思いまするし、一面衆議院側においては、すでにわが党、左派社会党等は、臨時国会の要求をいたしております。本院においては、さような処置はとられておりませんけれども、ごく最近の重光副総理がアメリカへ行って後の言動等が、新聞の伝うるところのようでありまするならば、われわれとしても臨時国会を新たなる観点に立って要求いたさなければならないと存じておるわけであります。そういうことからいたしまして、臨時国会、主として臨時国会を開催することについての経緯、政府側の考え方等を一つ御説明いただければ幸いだと思っております。
  4. 根本龍太郎

    ○説明員(根本龍太郎君) 自由党から、主として地方財政問題の審議のため、それに関連して、日比賠償、さらにはロソ交渉等外交問題等も審議すべきであるから、国会を開くようにという、成規の手続によって、衆議院議長から政府に要請されております。なおまた両派社会党からも、大体同様な趣旨をもって国会開催の要求が出ております。政府といたしましては、この成規の手続による要求については、当然これにこたえて臨時国会を開かなければならんと考えております。地方財政の問題については、非常に予算上それから法律上いろいろ重要な問題がありまするので、ただいませっかく検討中でございます。現在のところまだその準備が完成しておりませんので、今直ちに開くことは困難だと思いまするが、十一月の末頃には、それまでにはぜひまとめまして、この臨時国会の開催の手配をいたしたい、こう思っております。まだ政府においては最終の結論は出ておりません。  ただいまのところそういうような状況でございます。
  5. 天田勝正

    ○天田勝正君 先に引例いたしました、あの地方団体の、主としてまあ知事でありましょうが、そうした方たちからも要求が出、これに対して政府側は、十一月の末頃には開くように努力をいたすと、こう答えたということでございますが、それはその通りでございましょうか。
  6. 根本龍太郎

    ○説明員(根本龍太郎君) 先日知事会議の代表の方々が参りまして、地方財政の建直しのために、先般国会に出ましたが成立をみなかった、地方財政再建整備に関する法律案、それから地方交付税の問題、それに関連して融資等、こういうような問題をすみやかに解決してもらうためにも、知事側としては早期に国会を開催してほしいという要望が出て参ったことは事実でございます。これに対しまして、私の方といたしましては、現在こういうような問題を検討中でありまするので、明確にいつということは申し上げることは困難でございますが、地方財政の問題は、同時に三十一年度予算と最も密接な関係があるのでございます。従いまして三十一年度予算編成等とも関連して考えなければなりませんから、知事側の要望するような問題を解決するためには、ただ単に早く開いただけでその目的を達成することは困難であろう。やはりどこまでもこれに対する解決の具体的な法制上その他の準備ができなければなりませんので、今私の見通しとしては十一月中旬以降、十一月の末頃がその時期ではないかと思われるということを私は私見として意見を述べておる次第でございます。
  7. 天田勝正

    ○天田勝正君 前国会の国会法改正をいたす間に、従来の臨時国会等の扱いについて、両院ともにいろいろ議を練ったわけでございますが、その際に従来所定の手続を経て臨時国会を要求いたしましても、法文上はすみやかにこれを開かなければならない。さてそのすみやかなるものがいつも議論になって、三カ月たってもすみやかだというようなことで、実際はこの法は死文に終っておった。こういうような経過がございまして、それを改正したわけでございますが、すでに衆議院の方では、所定の手続で、新しい法律に準拠して要求をいたしておるわけです。それに対して政府側としては、いろいろ準備の都合等それはございましょう、ございましょうが、十一月末ということになれば、それは通常国会にもどうしてもつながるということが予想されることで、もっとも今度の国会法の改正からすれば、通常国会が十二月初旬に開かれなければならないときまっておるのではございませんで、十二月の末までに開けばいいわけではありますけれども、いずれにしても要求された日時から今政府が予定された日時までは、あまりにありすぎるということが考えられるわけでありますが、その点は依然として政府の都合でいつ開いてもよろしいと、こういうお考えでございましようか。
  8. 根本龍太郎

    ○説明員(根本龍太郎君) すみやかということでございますから、すみやかにやるということは当然のことと思いまするが、ただいま申し上げました通りに地方財政の問題を、しかも具体的に措置するということになりますると、どうしても三十一年度予算等の見通しの上にこれは立たなければならないという形なのでございます。その意味におきまして、三十一年度の予算編成の大綱と併せて考える。また今度の地方財政再建に関する諸問題は、いろいろ複雑な要件が錯綜しているのでございまして、こういうような諸問題を政府側として準備するのには、どうしてもその程度まで時間がかかるのではないか、こういう見通しでございます。
  9. 伊能繁次郎

    ○伊能繁次郎君 関連して。  ただいま天田委員から再度にわたってお尋ねした際に、官房長官は、特に地方財政の問題を強調してお答えになっておられるのでありますが、最前の当初のわが党の日比賠償、日ソ交渉の問題は、先般の特別国会終了後において新たな各種の問題が発生したことについてのわが党の国会開会要求、この点についての御答弁であれば、それは一部了承できない筋でもないのでありまするが、地方財政の問題については、お話の地方財政再建特別措置法案、地方交付税法案については、すでに特別国会においても、いろいろと論議も尽されたのでありますが、その結果、地方交付税については衆議院、地方財政再建促進特別措置法案につきましてば参議院において、これを継続審議、これらの問題については、三十一年度の予算との関連という点はわかりますが、しかし当面の問題について、単に知事会だけでなく、各市町村においても、この問題については非常な、何と申しますか、苦しみ、混乱を巻き起しおる事実も現にあるので、これは政府としては、あの特別国会において、ああいう事態になったら、直ちにみずから臨時国会の措置をとるべき客観的な情勢だと私は思うのであり、また昭和三十一年度との関連ということもわかりますが、これは先般の特別国会において、三十一年度には、どういう形であるかというような意見の一端は、すでに政府当局が責任を持って答弁をせられておるので、地方財政の問題を特に強調せられて、十一月でなければならんという理由は、われわれ参議院、ことに私どもとして理解できないのでありますが、具体的にとおっしゃられる御答弁がありましたが、具体的にどういう問題について十一月中旬以降ということでなければならないという点を、もう少々具体的にお尋ねいたしたい。
  10. 根本龍太郎

    ○説明員(根本龍太郎君) 再建整備については御承知の通りでございまするが、特に現在地方自治団体、それから各党において現実に地方財政の現在の窮状を打開するために、集中的に問題になっておるのは交付税率の問題だと考えるのであります。この問題は、直ちに他の税制との関係もあり、財源とも関係がございます。そういう関係で、これは明年度の予算編成の問題とも非常に重大な関係があるのでございます。現在御承知のように税制調査会ができておりまして、この問題において、相当、これは交付税だけでなく、他の国税並びに地方税との調整の問題もこれは関連してこなければならないような情勢にあると考えられます。そういう諸問題を考えまするというと、先般も実は税制調査会において、発会式のときにいろいろ御意見を聞きますというと、そうした問題を答申するにも、少くとも十一月中旬まではかかるというような御意向のようでもあったのでございます。そういうような問題も一つの理由になっておるわけでございます。
  11. 小林武治

    ○小林武治君 関連して。  今、官房長官のお話でありまするが、伊能君が言われたように、われわれとしては今の財政再建措置法が通れば、当分の、しばらくの地方財政のしのぎはできる。従って今おっしゃるような税制関係やら、あるいは交付税関係などというものを待つ必要はない。それは当然通常国会の議題に相なるべき問題で、あなたがそうおっしゃっても、今のような問題を臨時国会にお出しになるとは、われわれは考えておらない。従って交付税の問題にしましても、これは特に臨時国会でやらなければならん問題であるとは思わない。今の財政再建法の問題が当面の問題でありまして、これが今お話のように十一月末に開かれる、こういうことであれば、ほとんど臨時国会の意味をなさない、こういうふうに思います。またわれわれとしても、これが一週間や十日でやれるとは思っていません。  私どもは地方行政を担当しておるから、あえて申し上げまするが、これらを有効に措置するためには、もっと早く、少くとも十一月初めか、半ばごろにでも開かなければ意味がない。意味のないような臨時国会をやってもらう必要はない、こういうふうに私どもは考えております。  今長官がおっしゃるような仕事は、当然通常国会の議題に相なるべきで、臨時国会では、これは法案としても、その他の問題としても、お出しになるまい。出すなら、それもけっこうと思いますが、出せない。こういうふうに思うからして、臨時国会はほんとうに臨時に必要なもののために、早くに、十一月の初めにお開きになるのが当然である、そういうふうに思いますが、その点を一つ……。
  12. 根本龍太郎

    ○説明員(根本龍太郎君) 御趣旨のことは十分に尊重いたしまして、閣議に十分に諮って、協議したいと思います。
  13. 天田勝正

    ○天田勝正君 先ほどの質問に続きますが、議院が所定の手続を経て臨時国会を要求した場合に規定は憲法五十三条、五十四条等にありますが、それによれば、五十四条によるというと、衆議院の解散ののちの特別国会のことが規定されて、解散後、四十日以内に衆議院の選挙を行わなければならない。その選挙の日から三十日以内に国会を召集しなければならない。こうなっている。臨時国会はもちろんこれとは別でありますけれども、両院の国会法改正で論議した際に、一致した見解というものは、ではすみやかというのはどこに線を引くか、こういうことになる。内閣が新しくできる総選挙ののちの特別国会でも、選挙が終って三十日以内であるから、そうすれば、常識的に、内閣を継続しているもとにおいて開かれる臨時国会は、その特別国会の規定、もしくはそれ以内でやろう、こういうことに私は一致したと思っているわけですけれども、そこで、先ほどの質問を申し上げたので、どうも衆議院が、自由党及び両社会党が要求したのはいつか知りませんけれども、かなり前であろうと思う。それが十一月末になって開かれるというのでは、何としても怠慢ではないかと私は思うわけでありますけれども、これほど長い日数をかけるというならば、どうも憲法五十三条、五十四条の精神に全く背馳した処置をば、ときの権力を持っているがゆえに政府がとる。こういう解釈ができると思いますけれども、その点はいかがお考えでございましょうか。
  14. 根本龍太郎

    ○説明員(根本龍太郎君) すみやかにということには、やはりおのずから常識的に、諸般の準備をすみやかにいたした上やるべきだ、こういうふうに解釈いたしております。ただし現在の状況は、先ほど申し上げたように、諸般の準備が整わないままにやりましても、この国会を開いて御審議をしていただくというところの実際的の効果が上らない。やはりどこまでも準備を完了して開くことが、これまた政府が国会に対する当然の責務であるとも考えます。  そうした点を考えますというと、今直ちにと申しましても、なかなかその準備ができませんので、現在の状況では先ほど申したような見通しの時期になるわけでございます。
  15. 天田勝正

    ○天田勝正君 これ以上議論したくないんですが、それは準備しなければ召集しても処置がないというのは、一般論としてはわかるのです。けれども、今言うように、特別国会のような、いわゆる特別の事情だ、内閣が新しくできるかもわからないような事態のもとにおいても、三十日あればその準備ができる。こういう解釈に立って、総選挙後三十日に召集しなければならないと、こうなっているわけです。ですから、自然常識的に考えて、三十日あれば準備ができるものなら、特に同一内閣が継続している場合においては、やろうとすればそれ以内でできるということは、これはもう規定内に常識的になっておればこそ、特別国会がその期間内に召集される。こういう解釈をしているわけで、だから、むしろその間にできないというのは、やらない、怠慢という解釈をするので、では政府側としては、今現在やろうとするならば、諸般の準備というのはどのくらいでできるものか。  それをまず伺います。
  16. 根本龍太郎

    ○説明員(根本龍太郎君) 先ほど申し上げましたように、現在関係各省で一応準備の見通しをいたさせましたところ、やはり十一月の中旬以降になるという見通しが強いわけでございます。
  17. 天田勝正

    ○天田勝正君 まあ官房長官は、言うてしまったから、やはりつっ張らざるを得ないので、論理としてはおかしいのだが今度は観点を変えてお聞きしますが、冒頭に申し上げたように、衆議院の要求事情とは違った今度は事情がここへ出てきた。そのことは主として外交問題で、重光さんがアメリカへ行かれてからの事態でございますけれども、その内容についてはここで議論いたしません。当該委員会でやるべきですから。ただ臨時国会召集要求と関連いたすのでこの際お聞きすることは、新聞を見たところによりますと、けさなどは、今まで外国電報等でもたらされ、また重光さんが語ったと伝えられておることは、まるで違う。すなわち決して海外派兵を承認したものではないという記事が出ておる。しかし今まで幾たびか出たのは全部海外派兵を承認した。こういうことを外国筋からも伝えられておるわけでありますけれども、これらについて政府内部でも違憲論が出たりなどいたしておりますけれども、それらのことを今現在わかっておる真相というのは、いかがなものでございますか。  一つ詳細に御説明を承わりたいと存じます。
  18. 根本龍太郎

    ○説明員(根本龍太郎君) 日米会談における経緯並びに結果につきましては、共同コミュニケに出ておるのが真相であります。  海外派兵の問題はこれは両国並びに当事者間において全面的にこれが否定されておるのでございます。われわれはそのままに信じておる次第でございます。情報としてはいろいろのものが流れたようでございます。本日も先ほど重光外務大臣が帰国されまして、飛行場で私、ちょっと会いましたが、そういう事実は絶対にないということを明確にお話しになり、またステートメントもきょう出ていると思います。それ以外のことにつきましてはまだ詳細な報告に接しておりませんので、私から申し上げる資料を持っていないわけでございます。いずれ近く本院の外務委員会においてその点が明らかにされるであろうと、こう考えております。
  19. 松岡平市

    ○理事(松岡平市君) ちょっと速記をとめて。    午前十一時三十五分速記中止    ――――・――――    午後零時二分速記開始
  20. 松岡平市

    ○理事(松岡平市君) 速記を始めて。  官房長官は先ほどの御発言では、十一月中旬まではどうしても政府としては臨時国会を開きがたいかのような印象を与える御発言でございましたが、当委員会においては、もっとすみやかに開けという強い要望を持っております。 これに対して官房長官の御所見を承わりたい。
  21. 根本龍太郎

    ○説明員(根本龍太郎君) 今委員長から申された趣旨に沿いまして、でき得るだけ政府も準備を急ぎまして、御要望に沿うように努力いたしたいと存じます。
  22. 藤田進

    ○藤田進君 他の問題、いいですか。
  23. 松岡平市

    ○理事(松岡平市君) どうぞ。
  24. 藤田進

    ○藤田進君 最近各閣僚のあるいは車中における、あるいはその他の旅行地等において、いろいろ意見が述べられておる。これを私どもみまして、あの第一次鳩山内閣のできたいわば選挙管理内閣時代には、まあ不渡り手形のような発言がなされて、これはかなり選挙に成功をきたしたように私どもは認識しております。その惰性が今日今なおそういうことが、防衛庁長官においてしかり、厚生大臣もそうです。あるいは建設大臣もそうです。あるいはこれを否定する側のいわば、また大蔵大臣しかりという工合で、実にまちまちで、われわれ議員もいずれが政府なり所管大臣としての一貫したものであるかということについて判断に苦しむわけですが、これが開会中であれば成規な手続きによりただしますこともできるわけでありますが、休会中だけに、そのままに日を過ごして、国民もこれに対していずれが真なりやという判断に苦しんでいるだろうと思います。一々事例は申し上げません。官房長官もの閣内不統一については、かなり苦心をされていることは伝えられておりますから、これは真実だと思うのですが、しかし今のような状態では非常に困るので、これらについて、その実情と、そうして官房長官が今後これらの調整について、内閣の意見として、どういうように今後かような不統一を是正せられようとするか。  一つこの際承わっておきたいと思います。
  25. 根本龍太郎

    ○説明員(根本龍太郎君) 閣僚の車中談その他において、いろいろと話題になっている件については、われわれも承知しております。  これは各閣僚の一つの抱負経倫の一端が伝えられたもののようでございます。政府として閣議においてこれを正式の議題として決定したものでないものもずいぶん多いのでございます。そのためにいろいろの誤解を生むとするならば、これはまことに遺憾なことでございまするので、今後は十分にそういう点を誤解を招くようなことのないようにお互いに注意したいと存じます。
  26. 戸叶武

    ○戸叶武君 今の問題は、これは実に国の内外にその醜をさらしておるので、これはやはり責任内閣制におけるところのプライム・ミニスターの地位というものはきわめて重要なものである。その精神をスポイルしておるので、空中分解的な現象というものが、アメリカにおける政府与党の幹事長、外務大臣、農林大臣の発言等においてもみられるし、国内においてもそうであるし、そういうことは国民の世論を撹乱するのならば別だけれども、政府みずから国内秩序を紊乱し、ことに国の内外に醜態をさらしておることは、責任内閣制の基礎というものが動揺しておると思う。こういうけじめのわからない内閣に対しては相当きびしくやはり規正する必要があるので、国会が今度早く開会要求を出しているのはやはりそういうところがあるのです。原理的に、先ほどのことに関連しますけれども、内閣は準備がまだ十分整わないというので、国会を開くことはできないというような考え方が基礎になっているのは間違いであって、国会が要請するならば、それに対処してできるだけ早くとにかく国会を開くという謙虚な精神というものが内閣にあるべきで、ただ内閣の延命策だけをはかっているということだけの印象は、一般に非常に悪い印象として残っておりますから、その点はただ単に抽象的でなく、なおたがのゆるんでいるところを引き締めて、そうして国会に対して内閣みずからが対決するつもりになって、早く国会を開いてもらいたいと私たちは考えております。
  27. 天田勝正

    ○天田勝正君 私はこの際、はっきりしておきたいと思いますのは、先ほど来臨時国会の開催に対する要望を、十一月初旬にするか、十月下旬まで引き上げるか、いろいろ論議があったわけですけれども、私はこの論議のかみしもを着た事柄とすれば、当然に憲法五十三条、五十四条の精神にのっとってやらなければならない。今幾らこの精神にのっとろうとしても、実はときすでに遅い。誤まりを犯したものは、今後においてはさようなことのないように、少くとも特別国会を召集する幅のうちに臨時国会というものは開かれなければならない。この事柄は両院の国会法改正のときにもつぶさに論議された、すでに論議済みの問題でありますので、一つ政府側においても善処されるように要望いたしたい。  さらに今戸叶君も申されましたけれども、臨時国会要求の権能が国会側にあるということは立法府でありますから、その立法府に対するところの、やはりそれは要求した議員メンバーです。メンバーの側にすでになっておるということが前提なんで、何も政府だけの準備を云々する必要はない。わが党としても二十二国会に五十幾つかの法律案を用意して政府側と対決をいたしたはずなんです。その法律案の中にかなり多くの審議未了ではない、継続審議になっている部分もあり、それらをやはり臨時国会において実現いたしたい。当然そういう考え方に立つわけです。そうした立法府の自分の立法する意思を実現するために臨時国会を要求しているのです。政府側はそれに対処して、むしろ政府側には何らの提案の意思がないにいたしましても、これは手続に基いて召集しなければならない。  これが立法府に与えられた権能であると思いますので、私は政府を代表した官房長官の御発言がいかがであろうと、この本則に則って今後の運営を要望いたしておきます。
  28. 松岡平市

    ○理事(松岡平市君) この問題につきましては、なお後刻いろいろと打ち合せをすることもあろうと思います。官房長官は大体十二時から所用があるということでございますので、ほかに御質問がなければ、御退席を願いたいと思います。  速記を止めて。    〔速記中止〕
  29. 松岡平市

    ○理事(松岡平市君) 速記をつけて。  それでは、ただいまから昭和三十一年度の参議院の歳出概算要求に関する件を議題といたします。
  30. 芥川治

    ○事務総長(芥川治君) ただいま議題になりました昭和三十一年度の本院の予算の編成につきまして構想の概略だけを御説明申し上げます。  昨日は庶務小委員会において数字等も一応御検討を願いましたが、まだ細部の決定には至っておりません。  経常的な経費でありますが、これは大蔵省で標準予算を作っておりますので、大体において昭和三十年度の予算と同額でありまするが、これらにつきましては若干情勢の変化等を加えて増額の要求をするつもりであります。  特に、要求事項として新しいものを項目別に申し上げますと、第一には、議員秘書の国会開会中支給に要する滞在雑費であります。  それから第二は、議員用の自動車の更新でありますが、これは古い年式の車がだいぶありますので、そのうち十三台だけを新しいものに切りかえるという予算を要求いたしたいと思います。  それから第三は、列国議会同盟会議その他に要する外国旅費であります。これは人数は今年度と同様に十五名、これに同行いたしまする職員の旅費三名、こういうことで要求をいたしたいと思います。  それから第四には、ただいま建築中でありまする増築庁舎でありますが、これに要する費用、一応三十一年度で完成をするという予算を要求いたしたいと存じます。  それから第五には、夏季国会開会中の議場の冷房でありますが、これは冷房装置につきましては、衆議院との関係もございますので、衆議院とも十分協議の上において善処いたしたいという考えでございます。  さらに、常任委員会の機構整備に伴いまして調査室に調査員を十四名程度増員いたします。またこれと関連もございますが、委員部の職員を十名程度増員いたすという経費を要求いたしたい。  これらが新規の経費でありまして、概略以上で御説明を終る次第であります。
  31. 天田勝正

    ○天田勝正君 私ども昨日の庶務小委員会に出席していた者は、もっと詳しい様子を存じておるわけですけれども、他の委員各位は御存じないので、私はついでにこの庶務小委員会の論議があったところも簡単に御説明願えれば幸いだと思います。  たとえば自動車購入についても、当初原案とは変えまして、国内車が約半額で手に入るという状態やら、あるいは国内車も非常によくなったということ、また国産車を奨励する、こういうような趣旨も加えて、国産車の方をむしろ八にし、外国車の方を五にする。こういうふうな論議もあったのだし、それから冷房装置も今おっしゃった通りではないのであって、これは衆議院の方で、もうすでに御決定になっているという話であるけれども、本院としてはもうそういうことはやるまい。冷房などは一切やるまい。これを本則にいたすけれども、どうしても衆議院側でおやりになるということならば、最低、議場だけにとどめよう。こういう話も出ておるのだし、また議員宿舎の問題等も、これらは当分やめよう、それから敷地買収なんかも、この際やめておこう。われわれの基本的な考え方としては立法府としてはぎりぎりの、あとへ下りに下った要求を出して、それだけは堅持する、こういう方法で、よく予算のぶんどり上やられる少し水増しをやっておいて、それから適当なところへ下っていく、そういう不見識なことは立法府としてはやめよう。  こういう態度でただいまお話になったところへ落ちついてきたという事情等を私説明されたらどうかと思うのですが、どうですか。
  32. 松岡平市

    ○理事(松岡平市君) 実は、ただいま天田君の御発言になったこと、これは庶務小委員長から、必要があり、機会があれば、自分が出れれば自分が説明するけれども、もしそういうことが自分の方で都合が悪くて出なかった場合には、私からかわって説明しておいて欲しいという御依頼があったので、実は私から簡単に御説明しようと思う前に、天田君の御発言があったわけであります。  その点おくれまして申しわけございませんが、大体今天田君の言われたような庶務小委員会の論議がありまして、従来大蔵省に予算を要求する場合には、いわゆる査定を受ける立場からいろいろと、いわば総花的に相当な要求をして、それはある程度減額されるということを覚悟の上で要求しておったというのが実情のようでございますが、今回はそういう態度は国会の予算については避ける。そういうことは議院運営委員会が決定をして要求するというものである限りは、そういう予算の要求方はしない。これだけは絶対必要だというものを要求し、従ってこれらがいれられない場合は、二重予算も覚悟の上で要求する、こういうことを根本態度としてまずきめました。従って事務当局が大体従来の例にならって要求しておった予算額は、大削減をいたしました。  そこで今天田君が言われたように、これはもうすでに前国会において政府とも折衝して衆議院とも話し合って決定しております秘書滞在雑費、これはもう当然政府も了承しております。これはまた従来の参議院、衆議院両方の念願でもありましたので、これは要求するということ。それから自動車につきましては、使えない自動車、ほとんど使えない自動車が十四台ある。これをかえたい。まあ原案といたしましては外国産十台、内国産三台というようなことになっておりましたものを、内国産が非常に安い。もっとも耐久力その他については十分疑うべき点はあるけれども、現在のいろいろな情勢にかんがみて、なるべく内国産を使おう。しかし全部内国産を使ったのでは、いろいろ実際の利用上支障がある点もある、その他のことを考慮して、十三台のうち八台は内国産にする。最初の案は十台外国産、三台内国産というのを八台内国産、五台を外国産にして要求する。こういうことに庶務小委員会は決定いたしました。  それから外国旅費につきましては、もっぱら列国議会同盟会議に列席するものについては、きちんとした予算を、本院は非常に少いわけでございますので、衆議院並みに要求をする、その関係の予算については、実は少いけれどもふやせというわけにはいかんだろう。衆議院と員数に割って大体本年度の予算の程度というものを要求して、それでがまんしよう。その結果行く人間が減るとかいうようなことはやむを得ないじゃないか、これを非常によけい要求するというようなことが原案にはありましたけれども、取りやめるというふうに一応庶務小委員会は考えたわけであります。  それから施設関係におきましては、庁舎、ただいま建ちかけておる庁舎でございます。この庁舎についてはなるべく三十一年度に完成するように要求をしよう。これは衆議院の方がいろいろな関係で工事が進んでおるようでございます。予算も向うの方が三千六、七百万円よけいになっておるようでございます。少くとも衆議院の工事に追いつくだけの予算はせひ実現させる。こういうふうに相なったわけでございます。  それから議員宿舎の新設は、古くから予定されておって、すでに敷地が買ってある、この機会に二十五室分赤坂新坂町に要求しようという原案でございましたが、この機会には一応取りやめる。こういうことに庶務小委員会は相談をしたわけでございます。  それから冷房施設につきましても、大体議場、委員室を冷房するためには一億九百万円予算を要する、が、これは衆議院でもぜひやりたいということで、予算要求をせられるということに決定しておるかのようでありますが、参議院はこの機会に、冷房もぜひほしいけれども、国の財政等に見合わして一時延期しよう。しかし衆議院がどうしてもしたいということである場合に参議院だけせぬということでは、これはまたいろいろ支障もあるだろうから、そういう場合には、まあせめて本会議場だけでとめるように、衆議院にも庶務小委員長から相談をして、できればやめる。衆議院がどうしてもやるということであれば、その程度で本年度はがまんすることにしようじゃないか。  それから議長公舎の公邸用のために敷地を買う、これは長年、大蔵省も出すはずになっておる予算でございますが、とれもまあ敷地の適、不適というような問題もありまして、一時さしあたり、これにつきましては、大蔵省とも関係がありまして、議長公舎も不便な所にあって利用する機会がないということも大蔵省も承知しておるから、あらためて話をしようということで、実はきのう庶務小委員会がそういうことをしたわけです。  従来予算につきましては、皆様御承知のように、親委員会では一番しまいに、ほとんど決定されてあとを庶務小委員長が報告するというようなことであったように私は考えておりますが、幸いきょう、こうして親委員会が開かれたわけでありますから、ぜひ親委員会にもお話を申し上げて、もし委員各位のうちで特にお気づきの点があって、要求すべきもの、要求すべからざるものというような点があれば御論議を願い、そして細目にわたっては、従来のように庶務小委員会に一応細かなことを任して、そして適宜必要なときに庶務小委員会から親委員会に、決定前、交渉中といえども、あるいは交渉困難な事態というような場合、それぞれの場合に、本委員会に報告をしてもらって、この委員会で論議するというように、こういうことにやろうじゃないかということにしたわけであります。今までこういうふうに、予算の要求等については、委員会に諮っておられなかったのでございますが、一応この機会に諮るようにしようという、きのうの理事会での申し合せもございましたのでお諮りしたわけでございます。  それでいろいろ御意見がございますればこの際御発言を願いまして、そして、それが済みましたらそれらの御発言を庶務小委員会に伝え、庶務小委員会で善処したい、こういうことに取り計らいたいと考えております。
  33. 小林武治

    ○小林武治君 今の問題、私どもは要するに予算の膨張というものは極力控える。これはもう根本的に、ぜひ私はそれを主張したいと思うのです。  その趣旨から、庶務小で取扱ったことは非常にけっこうでございますが、それについて、今の冷房なんというのはやるべきじゃない、ことに私ども本会議などは、むしろ回数は少ないし、時間も短い。また、話を聞けば、本会議場の冷房装置は非常に金がかかるという話でもあるし、本会議場は私はやめたらどうだ。むしろ今の程度でもやっていけるのじゃないか、こういうふうに考えております。第一の方針では、衆議院もそうしてやらないというのに、こちらからやるということは妥当でない。こういうふうに思いまするし、また私の意見としては、むしろ委員会の方が困ってやしないか、こういうふうな気がしますから、もしどうしてもやるなら、本会議の方より、むしろ委員会の方を考えたらどうか、こういう気もしますから、御参考までに一つ申し上げておきます。
  34. 藤田進

    ○藤田進君 意見もあるでしょうけれども……。
  35. 松岡平市

    ○理事(松岡平市君) それでは、いろいろ質疑や御意見等はなお明日に継続審議することにいたします。
  36. 松岡平市

    ○理事(松岡平市君) 引き続いて図書館長からお話を聞くことにいたしまして、国立国会図書館の運営についての報告を議題にいたします。
  37. 金森徳次郎

    ○国立国会図書館長(金森徳次郎君) 昭和三十一年度の国立国会図書館の予算の概算要求について御説明を申し上げたいと思います。何しろ数字にわたることでございまして、事ちょっとうるさいように感じますので、本筋だけをつかんで申し上げたいと思います。  昭和三十一年度の国立国会図書館の予算の概算要求額は、いわゆる標準予算額というものが二億七千余万円と一応きめられておりまして、それに対しまして追加額を十一億二千七百余万円、つまり合計いたしまして十三億九千九百五万八千円ということになっております。これを前年度の予算概算要求額の十三億四千三百五十二万三千円に比較いたしますると、五千五百五十三万五千円だけの増加となっております。しかしこれは、御承知のごとく、予算概算要求額というものは、先ほども御意見がありましたように、多少よその振り合いを考えて非常に厳密に、のっぴきならんところばかりをきめておるのではございませんので、金額がやや大げさになっている点は、世間の普通のやり方であり、それにならったものであります。  次に、これを事柄別に分けて申し上げますと、図書館の運営管理に要しまする経費は七億九百七十六万九千円ということになります。それから国会図書館の営繕工事、つまり建築等に必要な経費が六億八千九百二十八万九千円、こういうことになっております。この中の管理運営の経費につきましては、要求額が相当かさむものでございまして、七億九百七十六万九千円でございまするが、そのうちから標準予算領を取り除きますると、結局追加額は四億三千八百余万円ということになります。その四億三千八百余万円というものがどういう要素からできておるかと申しますると、その主なるものは人頭経費、つまり俸給に類するものでありまして、それが三億一千九百三十一万二千円となりまして、常勤労務者の給与二千二百九十三万四千円でございます。そのほかに印刷製本費、いろいろの役所で使う道具というようなものを含めての庁費が一億五千七百八十一万六千円になりまするし、書物を買います図書購入費が五千五百五十九万三千円になります。いろいろ加えましてそれらの経費が積み立てられるわけであります。  次に営繕工事に必要な経費の要求額は六億八千九百二十八万九千円でございまして、その中身は図書館の本庁舎を作ります経費、つまり図書館そのものの建物を作りまする経費が六億一千五百九十三万円でございまするし、これはまあ数カ年かかることでございまして、図書館の建物八千坪を予想しておりまするが、その建物の鉄骨と鉄筋工事、それにコンクリート打ち工事までの経費でございます。また、そのほかに書庫及び庁舎の建築費五千九百八十四万四千円を含んでありますが、それはなかなか図書館活動及び材料の増加に伴いまして、どうしても現在の庁舎ではやっていけないのではないか。そこで最小限度の書庫と庁舎を仮建築するためのものであります。言いかえますと、図書館の本建築がおくれたためにせっぱ詰まって、もうこれ以上に何らの手段がなくなったというところに近づいて来たわけであります。そこで最近庁舎を必要とするということでございます。そのほかこれに伴う事務費若干を含めております。  なお、人員増加要求というものがございまして、二百十六名でございまするが、これは個々の計数によって御了解を願った方が適切であろうと思いますが、要するにいろいろな仕事、図書館がやっておるいろいろな仕事のために理屈を論じますると、二百十六名の増員が必要であるという計算になってくるわけであります。ただそのうち特に重要なものは、今回調査立法考査局に、国会の方から専門員を移しかえまして、多くの専門調査員が増加したのでありますが、これはかねがね申し上げておりまするように、図書館の本当の立法調査の活動をいたしまするために、十四人国会からお移しを願い得たということは、非常に活動の上に役に立つのであります。けれども移しかえられました方々は、いわば最高級の調査員でございまして、その下にいろいろな準備をし、また調査のこまかいものを補っていくという職員が欠けておりますので、頭と胸腹とをあわせて完備するという趣旨によりまして、四十五名だけ整備充実のための職員を増加したいというのでございます。それから非常に専門調査員の増加と緊密に組み合わせるための職員でございます。そのほかにいろいろ職員のふえる点がございますが、これは主として図書館の資料でございますところの書物と、その書物を一般に見せるということに関連をして、できてくるものでございまして、一つ一つからこまかに申し上げませんと、十分の説明になりませんので、もう少しあとの時期に譲らしていただきたいと思います。まあ常識から申しますると、この際二百十六名の人がふえるということは、一体今まで図書館が何をやっておったか。急にこんな仕事がふえる理屈はないと思うことは、これはおそらく当然であろうと思いまするが、こういう職員と常動労務者などが相当増加するように要求しておりまするのは、実は二つの原因によるのであります。  一つは、図書館にも新規業務がだんだん増加をいたしてきまして、どうしてもやらなければならないものがふえましたのと、それから今までの図書館の組織が非常に薄弱でありまして、何しろ今から七年前、倉卒の際に国立国会図書館ができて、その当時はこんなものができて何になるのだろうという疑問もおそらくあっただろうと思いますし、できたところで大した役にはならないだろうと、悪い世間のうわさでは三年にしてつぶれるだろうと、こんな予想までされておったわけでありまして、従って何しろ計画の基礎が手薄であったわけであります。ほんとうに正確な計算の基礎を持っておりませんで、やってみますと、幾多の職を考えてやらざるを得なくなりましたのと、二回ばかり行政整理がございまして、かなり手薄になっておる図書館の機能がはなはだ欠くるところがあるという形になったわけであります。そういうような計算の基礎は数字としてお手元に配付したわけでございますが、こういうふうに考えてきまして、たくさんの小さなものがぞろぞろと並んでおりまして、ちょっと掴みどころがないようでございまするが、しかしそのねらい、図書館が今日ねらっておるところのものは、実は三つの項目に帰するのでありまして、今まで図書館がなぜほんとうに働けなかったかということは、図書館の建物を持っていなかったということであります。今まで七年間いろいろの角度から、土地の選定、建築の設計とか、土を削るとか、各種の動作を重ねて参りましたけれども、まだほんとうに図書館建築という場面まで具体的には立ち至っておりませんでした。ところが、図書館というものは建物がなくて働けるものではございませんので、世界のどこの図書館を見たって個有の建物なくしてほんとうの活動をしておるものはないと思うのであります。だんだん機運が熟して参りまして、今まで予算の面で一億とか五千万円とか小さい額を集めて基礎工作を進めて参りましたが、いよいよ本年に至りまして実行の計画の目鼻が確定して参ったのであります。  それは前に図書館の建築の懸賞募集をいたしまして、また図書館の建築について外国に人を派遣していろいろ研究を進めて参りました結果、ほぼその内輪の準備ができました。ところが大きな支障の問題が起りまして、それは日本でかようなほんとうに珍しい、おそらくは建築の方からすると誇りを持ってするような建築にしたい、こういう希望が高まっておりましたことも手伝っておるのでありまするが、要するにだれがこの基本的な設計を具体的にするか。こういう問題になりまして、従来の官庁建物の伝統から申しますると、建設省がこれをやっていくということになっており、法律上もその気持を強く打ち出す規定になっております。けれども、実際の方から申しますると、かような設計は、ある人が設計をすると、ほかの人がこれをむやみに手をつけるわけにはいかぬのでありまして、立派な小説の基礎案があるときに、ほかの人がかわって書くということのできないような事情もあると思います。その結果といたしまして、建設省が、かような懸賞募集の結果から生れた設計を完全に実現することは困難である。だからして建設省としてはある程度具体的に設計がまとまってからのみ実行の着手に至るべきものである。こういう議論が高まって参りました。そうなりますると、今度は大蔵省の側から申しますると、それは困る。つまりそういう設計費を特別に出すということは無理である。建設省の一般の予算からそれを支弁せよ。こういうような議論も起りまして、図書館としては二つの意見の間にはさまれまして、いわばたなざらし、その設計の大体のめどはついておるにもかかわらず実行的な設計が伴ってこないということで、たなざらしと申しますか、約一年の間、その問題でもだえておったのでございます。しかし幸いにして、いろいろの方面の御協力によりまして、基本的な設計は初めの懸賞募集で一等に当選した人がこれに当るのだという気持でありまして、それが今度すぐによそで使える程度に具体化されまするというと、ほんとうの実行の面を建設省がやっていく、こういうことに話が一応つきまして、大蔵省もそれに対する予算を出して下さるというところまできて、それ以来順調に運んでおりまして、今日一生懸命に具体化されつつあるわけであります。  大体その建築のめども、今日お配りいたしました青写真の中にございますが、この年度内に基本的な設計の大体を果す予定でございます。青写真の横に白い線が引かれておりまするが、それがただいまの観察点からして、年度割で建設をやっていくという点であります。昭和三十年の点から問題が始まるのであります。そこで今年度におきましては基礎工事をある程度までやると、昭和三十一年度におきまして相当の実施の場面に入っていきまして、基礎工事、コンクリート工事までいき得る方針が確立いたしました。そういたしますると、もしこの通りの計画が予算によって裏づけをされまするならば、昭和三十四年には図書館を開くことができると、こういうふうなものであります。これは今まで図書館ができてから七年間いわばその線において非常に難行苦行をしておりまするが、いよいよ今年からはなんとかして予算を実現したいものであると、この点ができなければ、私どもの手のもとにおきましては、日本の国立国会図書館は永久に日の目を見ることができないだろうと、私はそういうふうに考えておるわけでありまして、私のあらゆる努力をこれに注がなければならぬと信じておるわけであります。それが一つであります。  それから次に考えまするのは、図書、資料と申しまするか、図書館が本を持たないでは、まず常識的に図書館の運営はできません。ことに新しき図書館でございまするから、基本的なものとか、また新しい外国で出版されたものを集めなければなりません。国内出版物はまあ買えるのでありますけれども、国外から買い入れるものも相当持たなければ、百年玄関を開いても、幼稚園的図書館しか生れないのであります。ところが、これも創設の事情、いろいろ無理な道を通っておりましたために、今日書物は幾ら買えるかというと、正規の書物は一千六百余万円、もちろんほかに臨時に買うものはありますけれども、一千六百万ちょっとの金額でございまして、これは国内の出版物を全部取り入れ、これに対して補償金を払わなければなりませんし、それからまたある程度古いものも買わなければなりませんし、また外国から買わなければならない。外国の書物なんかはほとんど買えないような事情でございます。ところが、近頃になりまして日本の学問の研究が発達してきておりまして、まあ資料はそう完全とは言えませんけれども、今、日本の各大学等が買っておりまする書物を見ますると、中央大学程度で一年に千五、六百万円買っておる状況であります。東大のごときは一年に四千五百万円ずつ書物を買っておるようであります。おそらく大学というものは集めるについても限られたる方向を集めておると思いますが、総合的に集める、ことに立法調査の任務を持っておる国会図書館が、原則としては千六百何十万というものでございまして、国会図書館はそのほかに幾らかほかの便宜を持っております。外国と交換する、あるいは民間出版物の納本を半額で買う、こういう特権は持っておりますけれども、しかしこれでもっていけるわけではございません。ただいまのところで外国書をどのくらい買えるかというと、実にあわれむべきものでありまして、それも高い本は買えませんからして、平均単価の安いものを買っておるのであります。世界の図書館を見まするといろいろございますけれども、こんな哀れな国立図書館というものは、少くとも文化国家にはないように思うのです。今のところは地方の大学のある程度の、最高級じゃないのです、ある程度の大学と、同じくらいな図書購入費を持っておるというおかしい現状でございまして、これは一朝一夕には本というものは買えませんので、だんだん蓄積しなければならないのでありますが、どうしても図書購入というものは、多くば望めないにしても、基本的なものはなければならないということを考えまして、いろいろな角度から研究をいたしましたが、本館の買う図書は、外国書と日本の図書を合せて基本的なものとしては一年に三千八百万円、この数字の中に出ておりまするが、このくらいを経常的にやっていけばよい。基本的には三千八百万、これはほかのいろいろな項目を合せて、計算上はもう少し大きくなりますが、本館の計算によりますると、一年に三千八百万円を買いますれば、基本的なものは一応そろっていくであろう。こういう計算を立てて、この線を各方面にお願いしたい。初め立ち上ったときは、戦後すぐでございましたから、そんなに貧しいものとは思っておりませんでしたけれども、ふたをあけてみると、私立大学の比較的小さい大学と同じくらいである。計数はこの書類に出ておりますけれども、不注意ばかりではございませんが、われわれ怠慢であって、この責任は容易ならぬことであると、私ども非常に自責しておるわけでございます。  それからもう一つの考えでございますが、同じ書物を買います中にも、私ども書物を買う金が少いものですからして、重点主義でやっておりまして、芸術の本なんかはあまり買わないということであり、骨董本はほとんど絶対に買わない。こういう態度でありまして、新しい面について努力をしておりましたが、だんだんやっておりまするうちに、日本の文化の動き工合というものが相当変ってきたということは認めざるを得ないのであります。と申しますのは、図書館というものは、抽象的な人文科学を相手にする、これが従来の一般図書館の類型でありまして、しかし今日世界は、もうそういうところを飛び離れまして、科学、技術という面に全力を注いでおるというような気もいたします。アメリカの国会図書館はその面で大きな拡大をしておりますが、イギリスあたりでもたしか科学の図書館というものは独立させてしまっておるというようなわけでございまするし、現代の必要を顧みますると、非常にその点が手薄であるという気がいたします。教科書は入っておりますけれども、教科書よりもっと基本的な、ことに学術雑誌、これも数はよくわかりませんが、世界で二万種出ておるということでございますけれども、この二万種のうちの幾ばくが日本に来るであろうか、相当情ない実情でございまするので、そういうところに若干の重点を置きまして、丁度今原子力及びPBレポートというものを手がけて、いろいろそういう方面の目もあいてきておりますので、この際科学及び産業の基礎に関する文献をある程度この図書館に集積をしてゆくべき一つの方向を形づくりたいと考えております。これは新しい一つの着想でございます。一口にいえば図書館の資料の充実という言葉につきまするけれども、その一端においては、そういうような考えを持っております。これが第二の問題でございます。  それから第三の問題、先ほどから繰り返しまするように、図書館はいわゆる立法調査の機関でございまして、創設の当時は、実際子供のような立場で作りましたけれども、だんだんやっていくうちに、こんなことではいけないということで、今から何年前になりまするか、議会の御考慮によりまして、立法調査の陣容がある程度大きくなりまして、合計しまして百人以上の調査職員ができたわけであります。しかしそれは実にまだ微力でございまして、その後だんだん陣容を整えまして、今ではこれは程度はいろいろ考えられましょうが、一足飛びに完全なものができるわけはございません。だんだん若い者を育成して、本当に要求に応じて、国会からお求めになるものは、これは材料がなくてできませんと、こういう哀れな返事をしないで、できるだけ早く、右から左に間に合うようにいたしまするためには、たびたび申しておりまするように、今回の機会において四十五人くらい人をふやすということが必要ではないか、大体この三つのところに一番重点がございます。  あとほ常套の道と申しまするか、本が壊れておるのを修繕する費用がない。あるいはまた本を運ぶ人間が足らないとか、図書館にありがちな問題でございますが、今申しました建築費、これは絶対の必要であって、図書館をつぶすかぶさないか、図書館という日本の企画をなくするかなくさないかという問題の分れるところであろうと思っております。それから図書の集積にしても、やや長期に、五年、十年の後に日本の図書館が本格のものになるかどうか、この分れ道であろうと思います。  それから第三の調査機能の充実ということはさしあたりの問題でありまして、今のような恥かしい姿で、調査や考査などの件名ばかりをかつぎ上げて、中身の善悪は、悪いとは申しませんけれども、ばなはだ楽屋裏から見れば見劣りするというのが、早く図書館の調査機能を充実する、この一つの点に私は重点を置いていきたいと思っております。従来も大蔵省に対しまする要求はいつもこの三つの線でいっております。まあ少しずつその三つの線が認められておりまするけれども、これがもうあるものについては、今日一番適当な時期ではないか。ことに建築の方の問題などは、年々私の方では書物が、表向きにいっても七、八万ずつふえております、表向きと申しまするのは、そのほかにいろいろなものが交換等で入って参りましたが、本がふえると、その調査の人の持っておる空間というものもよけい大きく必要になってきまするが、そんなことで現在図書館に入りきれませんで、地下室を使っても、どうしても、また隣の庁舎を借りにいっても貸してくれない。それから書物は、ほんとうに悪いことでありますけれども、白ありが出できて食う危険のあるようなところに書物を貯蔵しなければならぬ。一たび書庫をあけると、何としてこんなところに書物が置いてあるかというような嘆声を発するくらいでありますが、これが今、図書館を始めてから七年になりますけれども、その間にものがふえてしまって、何とも身動きができない。しかしこういう本建築をするときに、仮建築を作ってはけしからぬと、中で抑えておりますが、もう何とも動きのつかない爆発の点が目の前に迫ってきております。もし書物が置けなければどうするか。どこかに捨ててしまうか。それはできません。法律の手前できませんけれども、これは形のあるものですから、どうすることもできない。それを無理やりに地下室を物置にするとか、階段のところを段を利用して本だなのかわりにするとかしてやっておりますが、これはもう動きのつかぬ時期が来ております、と申しますと、やはり図書館の本建築ができれば、こういう問題は全部解決してしまうというふうに考えまして、これはちょっと金額がかさむものですが、しようがございません。永遠の生命をはかるために、どうしても要ることであるとすれば、今ここで申しましたようなところに、フルにことしは重点を置いていきたいと思っております。  それで議会に格別の御援助を願って、とにかく今の世界の比較的質素な段階までは早く追いつきたいと思っております。どうぞ一つよろしくお願いいたします。
  38. 松岡平市

    ○理事(松岡平市君) まだ明日もございますから、ただいまの図書館長の御説明に対する御質疑等につきましては、明日の会議でお願いしたいと思います。   ―――――――――――――
  39. 松岡平市

    ○理事(松岡平市君) 常任委員会の調査機関整備等に関する小委員の辞任及び補欠に関する件をお諮りいたします。
  40. 宮坂完孝

    ○参事(宮坂完孝君) 社会党第二控室から常任委員会の調査機関整備等に関する小委員の戸叶武君が辞任せられまして、天田勝征君が就任されたいという申し出がございます。
  41. 松岡平市

    ○理事(松岡平市君) ただいま、委員部長報告の通り決することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  42. 松岡平市

    ○理事(松岡平市君) 御異議ないと認めまして、さよう決定いします。
  43. 松岡平市

    ○理事(松岡平市君) なお最後に一言だけ御報告を、これは、今度にしようと思いましたがしておきます。と申しますのは、前回の七月三十一日のこの委員会で、郡委員長に見舞の件が御決定になりました。私も加わりまして、各会派から代表一名ずつ病院に委員会の決議に従ってくだもの一かごを携えて見舞に参りました。委員長から、委員会の懇篤な見舞に対して大へん感謝するというお礼の言葉を受けて帰りました。委員長はその後先月の十六日に川瀬病院を退院いたしております。自宅にあって当初は毎日、最近においては隔日くらいに病院に通って療養に努めておる。こういう状況でございます。一応御報告だけ申し上げておきます。  速記をとめて。   〔速記中止〕
  44. 松岡平市

    ○理事(松岡平市君) 速記を始めて。  本日は、これをもって会議を閉じます。    午後一時一分散会    ――――・――――