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1954-02-26 第19回国会 参議院 地方行政委員会 5号 公式Web版

  1. 昭和二十九年二月二十六日(金曜日)    午後一時四十九分開会   ―――――――――――――   委員の異動 二月二十四日委員長加瀬完君辞任につ き、その補欠として須藤五郎君を議長 において指名した。 二月二十五日委員須藤五郎君辞任につ き、その補欠として加瀬完君を議長に おいて指名した。   ―――――――――――――  出席者は左の通り。    委員長     内村 清次君    理事            石村 幸作君            館  哲二君    委員            伊能 芳雄君            長谷山行毅君            小林 武治君            秋山 長造君            若木 勝藏君            松澤 兼人君            笹森 順造君            加瀬  完君   政府委員    自治庁次長   鈴木 俊一君    自治庁行政部長 小林與三次君   事務局側    常任委員会専門    員       福永與一郎君    常任委員会専門    員       伊藤  清君   参考人    神奈川県副知事 矢柴 信雄君    川崎市助役   原  保雄君    全日本自治体労    働組合委員長  占部 秀男君    警 視 総 監 田中 榮一君   ―――――――――――――   本日の会議に付した事件 ○参考人の出頭に関する件 ○連合委員会に関する件 ○小委員会設置に関する件 ○地方行政の改革に関する調査の件  (地方公共団体における臨時職員の  取扱に関する件)  (警備警察に関する件)   ―――――――――――――
  2. 内村清次

    ○委員長(内村清次君) 只今より地方行政委員会を開会いたします。  先ず参考人に関する件についてお諮りいたします。一月三十日国鉄庁舎前における負傷事件に関する件の参考人といたしまして、警視総監田中榮一君、丸ノ内警察署長石田昇君、日本国有鉄道総裁長崎惣之助君、日本労働組合評議総務部長大場近信君。地方公共団体における臨時職員の取扱方に関する件の参考人としまして、神奈川県副知事矢柴信雄君、川崎市助役原保雄君、全日本自治体労働組合委員長占部秀男君から意見を聴取することにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 内村清次

    ○委員長(内村清次君) 御異議ないものと認めます。ではさよう決定いたします。   ―――――――――――――
  4. 内村清次

    ○委員長(内村清次君) 次に連合委員会に関する件についてお諮りいたします。交通事件即決裁判手続法案に関し法務委員会と、入場税法案に関し大蔵委員会と、教育公務員特例法の一部を改正する法律案に関し文部委員会に、連合を申込むことに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  5. 内村清次

    ○委員長(内村清次君) ではさよう決定いたします。   ―――――――――――――
  6. 内村清次

    ○委員長(内村清次君) 次に、公職選挙法の一部を改正する法律案が本委員会に付託されておりますが、選挙法全般についても検討してはどうかという意見も出ております。この際小委員会を設置してはどうかと存じますが、如何いたしましようか。御異議なければ小委員会を設置したいと思いますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  7. 内村清次

    ○委員長(内村清次君) それではそのように決定をいたします。  その名称及び小委員の選定、小委員長の互選について如何取計らいましようか。
  8. 館哲二

    館哲二君 これは委員長にお任せして、後ほど御決定になたら……。
  9. 内村清次

    ○委員長(内村清次君) それででは今館君からの御意見が出ておりますが、そのように決定してよろしゆうございますか……ではそのように決定をいたします。
  10. 内村清次

    ○委員長(内村清次君) それでは、地方公共団体における臨時職員の取扱方に関する件を議題に供します。先ほど御決定を頂きました参考人からそれぞれ公述を聞きたいと存じます。参考人のかたがたに対しましては、委員長から委員会を代表いたしまして、今日の御出席誠に御苦労様でございます。有難うございました。それでは大体発言時間は十五分程度にお願いをいたしまして、関係されておりますところの臨時職員の御方針に対しまして、公述をして頂きます。神奈川県の副知事、矢柴信雄君から一つ……。
  11. 矢柴信雄

    ○参考人(矢柴信雄君) 神奈川県副知矢事の柴でございます。  神奈川県における臨時職員の、先ず第一に数でございますが、これは総数におきまして千七十三名と相成つております。なお神奈川県全体のと申しますか、知事部局の定数全部でございますが、これは六千二百三十五名ということになつております。従いましてその比率は一七%ということになります。更にそれを細分をいたしまして、如何なる種類のものであるかという問題でございまするが、これは大体におきまして極めて単純なる仕事に従事しておる人々でございます。ただ強いて分けまするならば、事務系統の者が五百三十九人、技術系統の者が三百六十人、単純労務の者が百八十四名というような分け方ができるのであります。ただ事務系統と申しましても、いわゆるデスクに坐るというだけでありまして、やることは計算をするというような極めて単純な仕事の者が多いのでございます。それから技術系統と言いましても、これは三百六十名おるのでありまするが、これも例えばトランシツトを持つて歩きます測量助手補助といつたような程度の仕事が多いのでございます。さようなものが多いのでございます。なお併しながら、これらの中には例えば大学を卒業した人であつてこれらの範疇の中に入つておる人もございます。これは従来の経緯から鑑みまして、そういうことになつて来たものでございます。  更にそれをどういう方面で使つておるかということを先ず申上げますが、土木系統におきまして四百三十五人、約四〇%でございます。その次に農業土木関係、これが内十九名、約五%、それから農業関係、これは例えば種畜場の牧草を栽培する牧夫というようなものを含んでおるのでございますが、そういうものが七十九名、七%、これから渉外関係並びに軍人恩給関係、こういつた種類の国の臨時委託事務でございまするが、これが九十九人、約九%と相成つております。それから事務の臨時補助員、これが六十七名、約六%ということになつておりますよう。その他衛生が七%、その他のものが全体で二百十八人おる、こういた状況に相成つております。どういうわけでこういう臨時職員ができて参つたかということでございますが、御承知のように古くからいわゆる定数外といたしまして、これは役所の中の問題になるわけでございますが、役所の中での中央的な理事者から一応任されました出先等におきまして、土木或いは農業土木等に関する臨時の事業費等におきまして賃金用員という制度がございまして、人夫を予定しておる。それがいわゆる洋服人夫というものに軟化をいたしまして残つて参つたもの、或いはその人夫が非常に長い間ずつと勤めて参つたもの、こういつたようなものが臨時職員の本来の状況であろうと思うのでございます。ただその後デスクにおける仕事につきましても、比較的優秀な者でありますとか、或いはその課で以て一般に定数が不足でありますために、例えば人夫の一カ月十二人という予定を以て人夫賃を置きました場合に、その予算を転用いたしまして一人を一年雇つてしまう、引続いて賃金で雇つてしまう。こういつたようなことも行われて参りました。その他各般の事情があつてこういうものができて参つたと思うのでございます。  次に神奈川県におけるこれらについての取扱いでございますが、神奈川県では地方公務員法上の任用条項が適用になりますに先だちまして、これは昭和二十七年十二月十三日から適用されることになつておりますが、それに先だちまして、これらの臨時職員の整理ということを考えたのでございます。現在おる者に対しまして或る程度の試験を実施いたしまして、適当と認められる者につきまして、更に又仕事の状況がこれにふさわしい、即ち或る程度継続するというふうに認められましたものにつきましては、これを準職員という取扱いを開始いたしたのであります。この準職員というのは地方自治法第百七十二条、いわゆる府県の職員の定数外の職員でございまして、而も地方公務員法上は第十七条の任用期限職員という考え方をとつたのであります。第十七条により職員であるけれども、任用期限付の職員である、こういう考え方をとりまして、二カ月雇用で以てこれを雇つて行く、こういう考え方で以て進めて参つたのでございます。その他一切の給与等に関しまして、一般職員と全く同様な扱いをするというものを作つて、さきに申上げました臨時職員を整理をいたしたのでございまして、こういう扱いにいたしました者が、さきに申上げました者のうち六百五名でございます。併しながらそのほかにも職場の実態からいたしまして、どうしてもそういう取扱いはいたし方がない。本当の臨時の者と考えるほかない、こういう者が多数にございまするので、それらにつきまして、これは四百六十八人でございますが、現にそういう者がなお残存しているというのが実情でございます。  これらの臨時職員につきましては、給料、扶養手当並びに勤務地手当、こういつた一般の職員に付いてあります手当に相当するものを一括をいたしまして、月手当として支給するという方法をとり、又共済組合にも加入をいたしませんで、失業保険法に基く失業保険と、健康保険法に基く健康保険に加入せしめるというような方法をとつているのでございます。以上が現況でございます。  なお、こういうものが発生をして参りました場合につきましての内容でございますが、少し詳しく申上げて見まするというと、臨時職員の中で多いもの、これは土木と農業土木でございまするが、こういうものは年々公共事業或いは国の委託事業等におきまして、全く臨時的な大きな仕事が出て参り、そのたびにその中で必要な人員というものができて参りますのを、賃金等で支弁する形になつておりまして、これが非常に大きなパーセンテージを持つて来ているのでございまして、本質的にこれは毎年異動するものでございます。或る程度基礎的に異動しない数字があるということはもとよりあるのでございまするけれども、それらは一般の職員として取扱つているのでございまして、神奈川県のごときにおきましては、例えば安全保障費等から出ます防衛道路というような問題になつて参りまするというと、急に非常に大きな工事が始められるというような場合があるのでございます。それからその次には、さきに申上げましたが、渉外関係でございます。これは渉外労務、いわゆるアメリカ軍に対する駐留軍労務者の労務管理をする仕事でございますが、これも国から予算を受けてやつている国庫委託事務でございます。これは朝鮮事変の始まりましたとき以来駐留軍に勤める労務者を標準にいたしまして、その何名について一名の労務管理の職員を認める、こういう形になつております。従いまして駐留軍の労務者自身が変動いたしまするというと、労務管理のために国から配付されて参りまする人件費というものはしよつちゆう浮動するわけでございまして、大体四半期ごとに予算配当されまして、それに浮動がある、こういう状況に相成つているのでございます。これをどうしても臨時的職員で以て充当するのほかないという問題になるのでございます。  なお、仕事の内容を申上げますと大体給料の計算をするということが殆んどの仕事でございます。それから例えば軍人恩給の関係の仕事、こういつた式のもので、ほかにも厚生省関係で出て来た臨時的な国庫委託の仕事が極めて多いのでございまするけれども、こういうものも急に厖大な調査をしなければならん。こういつたような問題が起つて参るのでございまして、さような場合にこれは臨時職員で充当するほかない。こういう実情に相成つて参るのでございます。又県独自で臨時職員をどういう工合に雇つているかという問題でありまするが、例えば税務でございますが、出納閉鎖期、或いは特に徴収に努力する期間、こういうときにおきまして、アルバイト的なものを雇いまして、正規の職員はできるだけ税の賦課徴収に力を入れまして、そして単純な計算、単純な帳簿から附票への書き移しというような仕事につきまして、アルバイト的にこれを雇い入れまして仕事をさせるというようなことが行われているのでございます。そのほかに先に申上げましたが、牧夫でございますが、こういうものにおきましても、或いは又県の繭検定所といつたような所、そういう所で季節的な労務の、或いは季節的な業務の拡充、それに伴う比較的機械的な労務の充足というようなものが必要になつて参るのでございます。そういつた点からこういうものが現在できておりますので、現在これを完全になくするということは事実不可能である。かように考えているのでありますが、一面におきまして、先に申上げましたように府県の内部で申しますというと、下部の機構のほうでのもぐりでございますが、こういつた形におきまして、臨時職員か殖えて参るということは、これは最も警戒しなければならんところと存じますので、これらについてはできるだけ少くするという方法をとつて参つている次第でございます。  以上、極めて簡単に申上げまして、意を尽せませんでしたけれども、一応御説明申上げます。
  12. 内村清次

    ○委員長(内村清次君) 次に、川崎市助役原保雄君。
  13. 原保雄

    ○参考人(原保雄君) お手許に、川崎市執行機関職員数調というものを用意して参りまして、御覧に供しておりますが、これを御覧頂きまして、少しく御説明させて頂きたいと思います。  川崎市におきまして、現在の職員は、市長の事務部局の関係の職員の数が二千二百一名でございます。そのほか他の事務局、或いは警察、消防教育委員会等、それぞれの又任命権者が任命している職員、それらを合計いたしますると、総計いたしまして四千六百八十五人ということに相成つているのでございまして、そしてこれにプラスいたしますものが臨時雇用員といたしまして、合計で五百三十六名、この内訳は市長部局におきまして、一番右の欄に出ておりまするが、三百四十七名、水道事業の職員におきまして、百六十四名、交通が十五名、その他若干ございまして、合計五百三十六名、こういう臨時職員の実情に相成つているのでございます。それで只今県のほうからも御説明ございましたが、五百三十六名の内容でございまするが、これは何と言いまするか、全く種々雑多な者があるのでございます。年齢の上からいたしますると、七十歳になんなんといたしておりまする者から、十代の職員もいるのでございますし、男女、或いは又技術、労務、事務といつたように分別いたしますると、いろいろな幅があるのでございます。でありまするが、大づかみに御説明申上げますると、第一に申上げられると思いまするのは、私どものほうではいわゆる定員内の職員を採用いたしまするときには一定の基準を持つておるのでございます。そういうような場合にその職員の選考基準に当てはまらないものが相当あるので、本当に定員内の職員にするために選考するのでありまするが、例えば健康上の問題で不適格であるとか、年齢の関係で不適格であるとか、前歴の関係で不適格であるとか、資格の問題があるとか、そういうような関係で採用基準に合わないで、而もずるずるべつたりにどうもやめさせるわけにも行かないということで、そのままになつておるのが相当おるのでございます。それから私どもの所では停年制を前にとつておつたのでございます。これは旧法時代、従前の形においては認められておつたのでありまするが、停年制をとつておりましたときに、停年で一応はやめましたものの、例えば学校の小使でありまするとか、何かそういう小廻りなことで、掃除人夫だとかいう人で、気の毒だというので、そのまま日給でもいいから使つてもらいたいということで、そのまま中へ入つて現在六十何歳ということで来ておるのも若干あるのでございます。それから先ほど県のほうからも御説明があつたのでありまするが、本来はこの臨時人夫ができておりまするのは、先ほどお話があつたように、大部分事業費の賃金で賄われておるのでありまするが、本来は賃金で賄われる労務だとかそういうものでございまするのに、それを手許のいろいろ事務的便宜を図る意味で、これ々軽易に臨時雇いとして事務を手伝わせるように使つた人たちが相当おるのでございます。ここで少し私どものほうの内部的統制の問題もございまするが、定員の範囲内に属する人事の問題については、すべて市長の手許で職員課において十分審査を経て任用しておるのでありまするが、この臨時人夫は今申上げるように、主として事業費の経理に属しておりまするために、何と言いまするか、出先の課長、係長、工事現場の主任あたりのところで軽易な手続で採用しておるのが事実でございます。そういうような関係から、現場で先ほどお話があつたような賃金の計算をさせるとか何とかいうような軽易なものを便宜手伝わせようというようなことからやつて行く場合が相当あるのでございまするが、そういうようなことから因縁ができて、そのままずるずるべつたりに臨時雇用員ということでだんだん年限が二年、三年になつておるのもあるのでございます。  それからもう一つは、五百三十何人の中の、例えば更生授産事業といつたような仕事に当つておりますもの、これは例えば造花でありまするとか、或いは今の洋服でありまするとか、洋服あたりですと恒常的な仕事になり勝ちでありまするが、いろいろ雑多な仕事が授産所の業務として扱われるのでありまするが、こういう仕事は恒常的と言えば恒常的だと思いまするが、業種が変りまするとすぐ変つてしまう仕事、造花が盛んなときには造花、或いは又他の仕事で縫製のもの、ネツカチーフだとかいろんなものがあるようでありまするが、そういう業種によつて仕事が違つて来るわけですから、余りの固定することも困る仕事でありまするが、こういう人たちが臨時の形で採用されておりす。こういう人たちの数は五百三十何人のうちで三十三人ぐらいもあるというような実情でございます。  それから或いは又失業対策事業におきまして、失業人夫に仕事をあてがつて行くために、定員の枠で当てはめられておりまするのが、私どものほうで日々二千人くらいの失業人夫を使つておりまするが、そういうもので定員の枠で扱つておりまする職員が十六、七人だかと思いました。それだけでは十分間に合いませんので、それに対して五十八人か九人、まあ六十人ばかりの臨時職員としてそういう業務を担当いたしております。そうして更にその下で約八十五人という数字になつておりまするが、そういう失業人夫の中から優秀なのが選ばれまして更にその下の仕事の手伝いをして行くという形になつております。そういうような場合において、そういう六十人近い人は仕事の関係からも臨時雇用員として扱われておるような実情でございます。そういうような種類が大体でありまするが、なおそのほかにもう一つ、例えば私どものほうで将来国民健康保険を実施したいという希望を持つていろいろ準備をいたしておりまするが、こういうような仕事に従事いたしておりまする者は、本当の定員の枠の中でも経理いたしておるものもありまするが、先ず基礎調査のいろいろな調査の手伝いをするような人たちは、この準備の調査費の人夫賃というようなもので経理せられておるものも若干あるようでございます。そのほかに、これは将来国民健康保険が私どもの市で実施せられるようになりまするならば、定員を定めまして、その定員の中へだんだん振替えて行くことのできる人であろうかと思うのでありまするが、そういう立場の人もあります。同時にそういう希望を持つてやつておる。今国民健康保険の例を申上げましたが、他につきましてもそういうような類似の場合もあるのでございます。  それからもう一つは、本当に採用しまするまでの間の何カ月かの本当の臨時の職員といつたような者もあるわけでございます。いろいろ内訳を分別いたしますると、種々雑多になつて来るのでございまするが、大体そういう人たちでございまして、中には若干は本来の定員の中に入れるべきであり、又そういう時期を待つておるという人たちもございます。これは現在では定員が若干欠員があるのでございまして、そういう人は漸次振替えて行くことになるということでございます。現在定員とそれから現在員との間の数字におきましても、約百名近い欠員があるのでございます。これは技術だとか、仕事の都合だとか、いろいろな関係がございまするので、直ちに振替えられない面も多々あると思いまするが、相当数は振替え得る人であると考えております。大体こういうような実情でありまして、只今のところの段階といたしましては、この五百三十六人の身分を如何にして確保して行こうか、この振分けをいろいろ検討いたしておるような今段階にもるのでございます。この五百三十六人の臨時の雇用員の中で、先ほど申上げましたような、例えば六十歳以上といつたような職員は、振分けにおいてはこれはやめてもらうべき人だろうかと考えて、替分けの一つにとつております。それは私どものほうといたしましては、現在の地方制度におきまして、職員の身の振り方の問題としては、停年制度がないのでございます。我々の市といたしましては、従来停年制度があつたのでございまするが、現在の制度では停年制度が行えないということに伺つておりまするので、これは任意退職の方法で行くことにいたしまして、任意退職で六十歳以上で退職する者に対しては退職金を相当優遇することによつて退職を勧奨、奨めておるというような形で行つておるのでございまするが、そういうような関係もありまするので、六十歳以上はまあやめてもらうという線で以て行きたい。それからもう一つの線は、先ほど申上げるように欠員も相当ございまするし、殊に六十歳以上の高齢者の退職を勧奨して参りますると、只今この人たちの数が五十名に近いような四十数名の数字にも上つておりまするので、こういう者も振替えて行けば、こういう臨時職員から振替つて行き得るのではないかと考えておるのでございます。そういうような点を考えまして、できるだけ処理して参りたいと思いまするが、なおその残りの中におきまして、どうしてもこれは仕事の性質なり、或いは又一番初めに申上げたように、本当に定員の枠の中へ採用しようと思つても採用する資格がないような人がたくさんあるのでございます。例えば五十何歳だとかいうような人もあるのでございまするから、こういう人は急にやめさせるということも如何かと思いまするし、それかと言つて本当に定員の枠で採用して行くということも困難だと思いまするから、そういうかたは成るべく仕事の按配を見て地方公務員法の二十二条の臨時職員という制度の運用でまあ適当にこれは処理して行くべきではないかと考えております。そうすると、そのほかになお相当数の人数が残るわけでございまするが、これはまあ我々といたしましては、定数外の準職員として一応この際その身分を確保いたしまして、漸次これらの人の振替えを考えて処置して行きたい。それについては若干の数字については、場合によりますれば定員の増という問題も考えられることになるかと思いまするが、今のところ我々といたしましては、そこまで実は考えてはおらないのでございまして、差当り準職員の形において身分を確保して行くように計らいたい、大体こういうふうに考えております。  以上で大体今日の我々の持つておりまする臨時雇用員の実情と、それから処理の点について一応申上げたのでございまするが、それでこの臨時雇用員の身分の問題に関連いたしまして、いつも組合等との話合いにおきましては、待遇の問題がいろいろ話合いの対象になつておるのでございます。先ほども申上げるように、待遇の関係はこれは本当に定員の範囲内において選考の手続を経て採用いたしたものでなくて、いろいろ聞いてみますると、いろいろ話合いの関係で、僅か二、三百円程度の日給で話合いがついて、そのままずるずる来ておるというような、そういうような非常に薄給の実情もあるのでございまして、こういうような問題についても初任給の問題だとか、何か確立いたして行かなければならんと思いまするが、何分にも先ほど来申上げるように、各事業機関ごとに、出先ごとにそれぞれ普通の一般の労務者、人夫を使うと同じような形において採用せられておる実情からいたしますると、実際問題としてはなかなかむずかしい問題があるのでございます。併し一旦入つてみますると、今度は待遇の問題ということでいろいろ組合を通じて問題が持出されて参つておるのでございます。休暇の問題だとか、退職手当の問題でありまするとか、健康保険の問題だとか、いろいろの問題が付随して起つて参るのでございまするが、一遍に全部完全に解決するということも困難でございまして、だんだん話合いを経て解決いたしておるような実情でございます。これはいずれ身分がきまりますると、更にその話合いを急速に進めて行くべきであろうかと考えておるのでございまするが、只今我々の組合と話合つて臨時雇用員の取扱いとしてきめておりまするのでは、前には休日という問題が非常に考えられておらんで、気の毒な状態でもあつたのでございまするが、いわゆる有給休暇をこういう人たちに先ず認めようということで半年に十日……半年ともう少し、最近の話合いでは八カ月くらいになつておりまするが、八カ月を対象に労働基準法との関係を考えて約十日の有給休暇を臨時雇用員として人夫賃など、そういうものを解決しましたし……
  14. 内村清次

    ○委員長(内村清次君) 助役さん簡潔に……定員の方針、状況だけで結構でございまするから。
  15. 原保雄

    ○参考人(原保雄君) そうでございますか。それじやそういうことに……。
  16. 内村清次

    ○委員長(内村清次君) それでは次に全日本自治体労働組合の委員長の占部秀男君ですか、実はこの前一応の公述は聞いておりまして、一つ特に県及び市関係、これに該当するような公述があらましたなら、一つ簡潔にお願いいたします。
  17. 占部秀男

    ○参考人(占部秀男君) 組合の仕事で遅れてどうも申訳ございません。お詫び申上げます。  只今神奈川県のほうのお話途中でお伺いし、川崎の実情についてお伺いしたわけでありますが、この中で実は私のほうとして申上げたいことは、実際職場で使われている者の実態について、市なり県なりの人事の中心のほうでどの程度個々の人間についての調べができ上つているかという、こういう点について我々としては只今の御報告についていささか疑義がありはせんかというふうに考えるわけなんです。というのは確かに只今の県市のお話では、臨時的な時期に臨時的な仕事について、而も極めて単純な仕事に臨時的に人を置いておる。こういうのが大部分であつて、本来の職員と同じような仕事をしている者も若干はあるけれども、そういう者が大部分であるという御報告、この内容についてちよつとメモをしましたが、御報告のように思えたのでありますが、実際は川崎市或いは神奈川県だけ特に我々のほうで調査をしたということになつておりませんし、実は今その点についての調査も全国的にやつておるわけでありますが、従つてここで確定的な数で我々のほうの資料というのを差出すというわけには参りませんので、従いまして、この点につきましては一応お伺いをしておくわけでございますが、ただ実際の職場のこの実情というものは必ずしもそうではないということだけは一つ申上げておきたいと思うのであります。というのは臨時職員のかたがたは職場の長限りの採用に大部分の県或いは市ではなつておりまして、従いまして人事のほうへ参りますのは、個々の人間についてこれこれをやつて、それがつまり、或る仕事が終つたので、すぐに解雇してしまつた。又今度は季節的に人間が殖えるので個々の人間をこれこれ入れたという形で報告するのではなくて、いわゆる人員その他に何と申しますか、数字的に合した形で報告をなされているというのが大部分なんであります。従つて同一人が何年も長くその臨時の職におつたかということを実際的に調べるということは、個々の人間に当つて調べなければわかりませんので、その点はやはり職場の長、或いは職場に溜つたところの書類の中から実際摘出して行かなければならないということになるわけであります。で我々のほうの資料によりますと、ともかく初めは臨時の時期に臨時の仕事で雇つた人も、そのままやはり首を変えないという形において二年三年と雇われておるのが通例のようであります。これは東京都のこの前の羽田人事部長の話でも、ずるずるべつたりにそのままにしたというような状態であつた。それは相当の数に上つておるわけであります。一つの例を申しますと、例えば神奈川で言われました税務の問題でありますが、出納閉鎖期というようなときにアルバイトを雇う、出納閉鎖期というものは一番税務関係では忙しいわけです。忙しいわけですが、雇うということになればそのときだけにどつと人間が入つて、それが、或る程度解決がつけはどつと退くというようななことになるわけでありますが、実際の状態としては必ずしもそれほどの異動がないわであります。異動がなくて臨時という名前の下に一年間通算して使われているというようなことから、平均した人数の数というものが相当税務関係でも現われている。これは東京都の例を、或いは各県の例を今度持つて参りたいと思いますが、現われておるような実情も我々のほうは調査をしております。従いまして、表面的な形で見られますと、一概にずつと行つてしまうのでありますけれども、実際は切替々々の状態で同一人が一般の職員と同じような仕事をしている。例えば税務の関係でも何と申しますか、地方税の賦課或いは徴収等の令書書きなど一般職員と同じような形でやつておりまして、而もこの頃では滞納処分に一緒について行つて、滞納処分の仕事までも補助的にやつておるわけであります。こういうことは一般職員がやらなければならない仕事でありまして、特に税務関係ではその点が法律上もそうきまつておるわけでありまして、そういう点までも補助職員が一緒について行つてやつておるような状態にあるわけであります。例えば水道事業或いは清掃監督のような場合には、特に一般職員がやらなければならない監督事務を臨時職員がやつておるという実情がございまして、そういう点につきまして、より深く、これは非常に複雑な点でありますけれども、個々の職場に当つて一つ事情を御精査願いたい、かように私は考えるわけであります。
  18. 内村清次

    ○委員長(内村清次君) それでは各委員の質問を……。
  19. 若木勝藏

    若木勝藏君 矢柴さんにちよつと……。あなたのさつきの発言の中に、あなたのほうでは準職員の規定をきめた。これは地公法の十七条の期限付の職員であるというようなことをおつしやつておりますが、これは十七条でなくて、二十二条ではないでしようか。十七条では今、私調べてみましたところが、そういうふうなものが、見当らないように思いますが……。
  20. 矢柴信雄

    ○参考人(矢柴信雄君) 只今の問題でございますが、十七条の一般職員の扱いをするが、但し期限付のものとして扱つておる。こういうことで、私のほうも法律にそう書いてあるという意味ではなしに、我々のほうでそういう取扱いをしておる。こういう意味でございます。
  21. 若木勝藏

    若木勝藏君 そこでその点はわかりましたが、そのかたがたは六百五名であるというふうなことですね。それから本当に臨時的なものが四百六十八名である、この六百五名に対して今後どういうふうに処理されるか。この点について伺いたいと思います。
  22. 矢柴信雄

    ○参考人(矢柴信雄君) この職員でございますが、御承知のように現在一般職員につきまして、試験制度があるわけでございます。私とものほうの人事委員会の試験を受けなければならないのであります。試験制度は公開公募を原則とする、こういうことになつておるわけであります。その一般職員としての取扱いをいたしますためには、試験を受けてもらわなければならんわけであります。事実試験を受けるように極力勧奨して、これを減らして行く、こういう考え方を持つておるわけなんであります。ただ実際はなかなか通らないという人もありまして、この整理に困難をしておるというような実情であります。他方準職員という制度をどこまでも維持したり、殖して行くという考え方は持つておらんのであります。併しながら半面その準職員の現在のものを、そのまま定数として恒常的な職員にしてしまうということは、これは先に申上げました予算等に関係もございますし、いわゆる定員膨脹は避けて参りたい。かように考えておるわけであります。
  23. 若木勝藏

    若木勝藏君 そこであなたのほうのお考えはわかりましたが、そこが問題だと思うのですね。準職員としてどこまでも持つて行く意思はないけれども、これを又一般職員として直すこともなかなか困難である。ここに私は問題があると思う。そういうふうな点から考えまして、今回自治庁のほうから出ました予算の編成方針ですね、これを見まするとこういうことが出ておる。「給与費の面の増嵩を極力抑制すること。なお従来往々とられていた定員減少を臨時職員に振替えるがごとき処置を一擲すると共に、現存する臨時職員の徹底的な縮減を図ること。」こういうふうなことが出ておるのでありますか、そこでこれによつて今の問題をあなたのほうで解決して行くようなことかあるんじやないかというところの私は考えを持つのですが、これに対してどういうふうにお考えでございますか。
  24. 矢柴信雄

    ○参考人(矢柴信雄君) この問題でございますが、先に申上げましたように、本来臨時的な性格を持つた事業、予算、そういうものによつて置かれておる職員ということになるわけでございますので、これをそのままで普通の職員と同じような、長くおる職員としての制度に切替えるということは根本におけるところの予算自身が動くものであるという意味から困難である、こういうことになるわけであります。ただ併しながら或る程度そういうものを、たくさんの中でございますので、個々にはそれぞれ異動する、明日なくなるかも知れないものもたくさんあるわけでありまして、そういうものを併し大勢集めてみますると、或る程度の平均数と言いますか、こういうものが出て参りまして、現在いる準職員があつちの費用から金をもらい、この点はこつちからもらうという形になりまして、或いは事業も次から次と移るという形になりまして、続いて来ておるという状況にあるわけであります。さような意味におきまして、この準職員というものは直ちになくなつてしまうとは考えておりません。或る程度置くことになるだろうと思います。併し全体の職員をそれだからといつて県職員として固定したものにしてしまうということは困難であろうと思います。
  25. 若木勝藏

    若木勝藏君 そうしますと、今のお話では自治庁から出ておるところのこの予算編成方針における徹底的な縮減を図るということは、そう動かされない、こういうことになるわけですか。
  26. 矢柴信雄

    ○参考人(矢柴信雄君) 予算編成上と申しまするか、人件費の支出はどこの県とも非常に大きな問題でございまして、地方財政の非常に大きな部分がこれに食われて、神奈川県で申しますと、教員を含んでおりますけれども、神奈川県税収を、大体昭和二十八年度の全税収を六十七億と考えております。そうして恐らく二十九年度もそれと同様であろう。入場税の問題が若し動くことがあれば、更に減る場合があるかも知れんというような状況でございますが、その六十七億に対しまして、義務教育費の国庫負担分を差引きました純県費で支出されるべき人件費は五十一億に達しておる、こういう実は現状にございます。従いまして私どもやはり人員の問題に関しましては、職員の処遇を落すということは、これは問題でございます。できるだけ人員を殖やすということは避けて、まあむしろ可能な限りこれは少い人員を以て賄つて参るということによつて県の財政危機を乗切つて行かなければならん。かように考えておる次第でございまして、さような意味で只今の予算関係の通知りがあつたものとしますならば、私はやはりそういう覚悟は持つていなければならん、かように考える次第でございます。
  27. 若木勝藏

    若木勝藏君 今の問題に関連しまして、私鈴木さんにちよつと伺いたいと思います。これは人員整理というふうな、今度のいわゆる地方公務員の人員整理、こういうふうなことに関して知事宛に通知が出ておるようであります。これに私は相当関連を持つておるのじやないかと思うのです。そこでこの通知を読んで見ますと、いわゆる臨時職員というふうなものについては別に考慮された点がないように思うのでありますが、これはどういうふうなことになつておりますか、この点を伺いたい。
  28. 鈴木俊一

    政府委員(鈴木俊一君) 只今御指摘の通知の中には、お話のごとく臨時職員のことには触れておりません。先般松沢委員から御指摘のございました、昨年の年末に出しました地方予算の編成の通知の中に臨時職員の問題について触れておるわけでございますが、この地方財政計画の上におきましては、臨時職員というものを特に取出して特別に見ていないわけであります。地方公務員の全体の職員に対しまして、財政計画上見込んでおりまするものについて一般の職員、警察、教育等につきまして、それぞれの整理の基準を財政計画上の問題として今回通知をいたしたわけでございまして、従つて今回の地方に出しました通知の中には人員整理の問題には触れていないのであります。ただ地方が具体的に予算を編成されます場合の注意事項として、昨年末に出しましたものの中に準職員に若干触れておるだけでございます。
  29. 若木勝藏

    若木勝藏君 そこで、こういうことが私も一つ考えられるじやないかと思うのです。公務員の人員整理の中には、いわゆる臨時職員というものに対しては何ら触れておらない。ところがそういうふうな意味のいわゆる臨時職員というふうなものが現在現在している、こういうふうなことはあなたのほうでも考えられておる。そこでこういうふうなものをどういうふうな方法によつて整理して行くかということに、或いは考えようによつては、予算の編成の上からこれを整理して行くという方法も考えられる。そこで相当徹底的縮減を図るというようなことから行きますと、この方面からこれを一つ整理の途があるのじやないかというふうにも考えられるのですが、そこをどういうふうにお考えになりますか。
  30. 鈴木俊一

    政府委員(鈴木俊一君) 臨時職員というものの中に、いろいろ御指摘のございましたように、職務の性質が臨時であるために臨時職員になるものは、これはいたし方ないわけであります。災害復旧の土木一事のために使われるような職員、これは恒常的な職員もおりますでしようが、その年特に災害が多いというようなことで雇用されるもの、そういう職の臨時なるが故に臨時職員になりまするものは、これに止むを得ないと思いますが、そうでないものにつきましては、その仕事が一般の職と変りのないものでございまするならば、やはりこれは任用につきましても本来の正式の任用に引直し、又定員法の上におきましても、これを本来の定員の中に見て参るということが本筋であろうと思います。又その臨時職員が言わば行政整理の一歩手前の段階のものであつて、実際その仕事は整理されてなくなるものは、実際の人員整理を円滑にするために、便宜さような形になつておるというような場合におきましては、これは実質的にそういうものを整理する、こういうことになるだろうと思うのであります。従いまして、臨時職員を徹底的に縮減するということは、やはりその臨時職員の性質に応じた措置をそれぞれ講じて行く。性質上止むを得ない臨時職員として残りますものは、これはやはり或る程度どうしてもあるであろうと思うのであります。併しここに提出いたしましたこの資料にもございまするように、県によりまして、例えば広島県のようなものは四割も臨時職員がいる。奈良県のようなところでは九・五%というふうに非常に開きがございます。殊に職員の数が、例えば群馬県と広島県などは五千人で大体同じでございますが、群馬県のはうは臨時は一割六分しかない、広島県は四割もある。或いは奈良鳥取はやはり二千六百人から二千九百人くらいで総数としては大差ないが、臨時職員の数は三割六分と九・五%というようなことで、相当に違いがございます。これはやはり県の実際の処理の仕方がかような結果になつて来ている面が相当あるのではないかと思います。尤もこの中で当年非常に災害を受けた、或いは臨時の非常に大きな単独事業、或いは公共工事をやつておるというような結果といたしまして、臨時の職員が多いというものもあろうかと思います。その辺の事情にして、条件にして同じならば、やはりこれはできるだけこういうものを減らすという努力を払つておる地方団体と、そうでない、その辺の考え方が比較的ルーズな団体とでは、結果においてかような開きが或る程度出て来るのじやないかと思います。私どもといたしましては、できるだけ一般の性質を持つているものであるならば、これは一般職に引直すべきであるし、又行政整理の一歩手前というようなものであるならば、これを縮減をして行く、或いは職自体が臨時的なものであるなら、これは仕方ないということで、本来臨時職員として雇用されるべきものであるだけに、臨時職員を限定するように持つて行くのが筋であるだろうというふうに考えるのであります。
  31. 若木勝藏

    若木勝藏君 そこでで、その点は非常に大事だと思うのでありまするが、先ほど来の、或いは先般来の占部さんの発言あたりを考えてみましても、全くいわゆる臨時職員と言われておつても、一般職員と実態においては何ら変りのない仕事をしているのだ。それをそういうふうな身分的、或いは給与方面の取扱を受けているのは、甚だどうも公務員の立場をこれは尊重するというか、或いは保護するというような立場にないものだ。こういうふうにも考えられるのでありますが、こういうふうな今人員整理をするというふうな場合において、あなたは今あなたのおつしやつたようなことについて一応地方通知するか、或いはそういうふうな懇談をするか、自治庁として何らかの一つの手を打つべきでないか。そうしていわゆる地方公務員というものの立場を保護してやるということにならなければならないのじやないかと思うが、何らか、そういうような通牒と言いますか、通知と言いますが、そういうふうなものをお出しになることのお考えがあるかどうか。殊に人員整理については臨時職員に何ら触れておらないのでありまするから、そういう点を一つ通牒の形でもお出しになる御意思があるかどうか、これを伺いたい。
  32. 鈴木俊一

    政府委員(鈴木俊一君) 今申上げましたようなことで、臨時職員は逐次取扱いを合理的な姿に持つて行くことが理想と考えるのでございまして、そういうことから昨年の暮、先般松澤委員の御指摘になりましたようなことを含めまして、予算編成上の注意を地方に出したわけであります。このことはひとり今日になつてそういうことを申しておるのでなくして、自治庁といたしましては、かねてそういうことを、例えば人事委員会の関係会議、或いは地方の人事課長の関係会議、或いは地方課長、庶務課長、総務部長等の予算編成等に関連いたします会議におきまして、そういうような趣旨のことは機会あるごとに触れたと記憶いたしておるのであります。ただ然るにもかかわらず、必ずしも今日の状態が依然として臨時職員が限られたるものになつていないということは、先ほど来いろいろのお話がございましたごとく、地方財政が非常に窮迫いたしておりまする止むを得ざる結果によるものと考えておるのでございまして、できるだけ早く本来の定員に引き直し、従つて給与等についても何ら差別、不平等というようなことのないように処理すべきものも、法律の精神にやや背馳しておるということを知りながらも止むを得ず地方財政の苦しいところからさような結果が生じておるものと考えておるのでございまして、これは一片の通牒を出すということよりも、やはりさような根本に遡つて相当全体の問題について考えないと、根本的な処理は困難ではないかというふうに考えるのでございます。
  33. 若木勝藏

    若木勝藏君 そこで、あなたも法律的にこれは違反であることを考えつつ、地方財政上例えばそういうようなことをとれないというようなところもあるように考えられる、これは非常に私は重要なことだと思うのであります。そこで日本全国において、占部さんもそのほうを代表して来られておりますが、いろいろな問題が起つておるときでありまするから、この点については特に人事委員会の、或いは人事課長とか、任命権者というようなものの集りを一つ自治庁として作つて、そこで十分懇談なり協議いたしまして、今問題になつておるところのそういうようなことに対して、これは一つ善処の方法をとるべきじやないかと思うのであります。その点を私は要望しておきます。
  34. 鈴木俊一

    政府委員(鈴木俊一君) この点につきましては、従来いろいろと協議指導もいたしておりまするが、特に当委員会でこの問題をお取上げになりました事柄の重要性に鑑みまして、自治庁といたしましても、今後人事関係当局の者の会同を適当な機会に招集いたしまして、然るべく協議検討いたし、適切なる指導をするようにいたしたいと考えております。
  35. 松澤兼人

    ○松澤兼人君 只今結論的な若木君の自治庁に対する希望があつたわけであります。私はそういう措置を講ぜられるということは誠に結構でありますが、この際やはりこの予算に対する通牒と、それから人員整理に対する通牒との間の食違いというものに対して、やはり自治庁がこの通牒を出した理由であるとか、或いは解釈であるとかいうものを出す必要があるのじやないか。こういうふうに考えるのですが、と申しますことは、予算に関する通牒はこれはいつでも同じことでありますが、人員整理をやる国の場合でも地方の場合でも同じですが、併し実際その人は要るのだ、政府なり或いは行政改革本部ですか、そういうところの要求があるから仕方なく数を合せるために或る程度の人員の整理はしなければならない。併しその人は本当に仕事をする上において必要な人だから、一応定員の枠の外に出して、而も定員の中に入つている人たちと同じ仕事をする、それで数だけ合せよう、こういうことでこういう臨時職員というものはだんだんと累積して来たという過去の事実から考えて見ますと、この予算に対する通牒はそれを是認して、まあ便宜的或いは妥協的の方法で行政整理をやる。併し定員を減らして国の要求するところに合せさえすればいいんだという従来の方針は一擲してしまつて、そこまで書いて来たところが筆の滑り工合で遂に行つてしまつて、今問題となつておる臨時職員はこの際一つ徹底的に縮減しなければいけないのだ、こう行つてしまつたのじやないかとも読めないこともないのです。そうであるとすると、この場合何か臨時職員だけに一切の責任を負わせて、これはもう徹底的に縮減をしてしまうのだ、一掃してしまうのだというところまで自治庁としては縮減する権限と言いますか、そういうことを要求するのは少し行過ぎじやないか、こう思うのです。この前も申しましたように、臨時職員の性格であるとか、或いは法律上の地位であるとかということに対する自治庁自身としての考え方かはつきりきまつてないときに、臨時職員という名前の下にこれを一掃してしまうという考え方は少し私は行過ぎじやないかと、こう思うのです。そこでこの問題と、それから一般の人員整理、人員整理は私どもは反対でありますけれども、この二つの関係を考えてみると、人員整理のほうに対する通牒には臨時職員という問題は全然出て来てない。これは恐らく一般職職員の中に、十七条に言うところの職員というものに含めてやつているのじやないかというように解釈できるのです。この二つの食い違いというものは、何か調整的な通牒をお出しになる必要があるというふうに考えるのですが、何かその前に予算に対する通牒に少し筆が滑つてそういうことになつたのじやないかという点ですね。これはどんな工合にお考えでございますか
  36. 鈴木俊一

    政府委員(鈴木俊一君) 只今御指摘の点でございますが、昨年の十二月に出しましたこの通牒の趣旨は、只今松澤委員が仰せになりましたように、行政整理を従来やるということになりますと、いわゆる定員を定めておりまする条例の改正をいたして、そうして条例定員を落す、その結果として臨時職員が殖える、こういうことが相当しばしば地方団体の実例として私どもの耳に入つておりますものですから、そういうようなことは人員整理或いは行政整理という本旨に悖ることであるし、又整理できない者をそういう形で臨時職員にするということは、公務員に対する取扱いとしても適当でないというところから、その点を一擲するということで強く指摘いたしますと共に、現在あります臨時職員についても過去のいろいろなことの累積の結果として臨時職員になつているようなものがあるわけでございますから、そういう意味でそういうものをできるだけ徹底的な縮減を図るように、こういうことを申したわけでありまして、全部なくしてしまえということではない。職の性質上臨時職員として残りますものは当然にあるわけでございますから、そういう趣旨でこれは申したのでございまして、これはただ通牒を出したということだけではなくて、昨年のやはり暮に地方予算の編成に入りますものでございますから、かような書き物を渡すと同時に、地方総務部長、地方課長庶務課長等の会議を開きまして、この趣旨を主管の部課長から説明をいたしておるのであります。併しこのときにはこの通達の中にもございまするように、二十九年度については地方制度調査会或いは税制調査会等の答申の趣旨を尊重して、地方の行財政制度が改正されるのであろうということを特に注意を喚起いたしておりまして、又事実この地方制度調査会の答申の中には、行政機構の簡素化或いは人員の整理というようなことについて相当触れておつたのでございます。又当時十二月二十一日にこの通知が出ているわけでございますが、国のいわゆる予算編成の大綱というものをおおむね固まりつつあつたのでございまして、そういうような相当まあ思い切つた行政機構の改革或いは人員整理をやる、こういう背景があつたわけでございます。そういう背景の下にこういう通知を出したのでございますが、その後行政機構の改革或いは人員整理等に対しまする政府の考え方もだんだんと、根本の考え方は変りませんにいたしましても、今回の国会に提案をいたしまする各種の具体的な案につきましては、若干の変化を見たのでございまして、従つてその後又更に、たしか二月の十一日か十二日であつたと思いますが、地方の庶務課長、地方課長と会同いたしまして、その後の新たなる情勢に基く具体的な指示をいたし、更に最近も、殊にこの数日間に亘りましては、地方課長等にも、又特別交付金の関係等で出て参つておりますので、いろいろ話合いをするというようなことで、実情に即するその後の調節的な話はいたしておるのであります。なお御指摘のこの人員整理に関しまする通知もさようなその後の変化いたしました情勢から、国の即ち公務員の人員整理に関しまする方針が明らかになつたものでございますから、それに即応いたしまして地方公務員の人員整理に関しまする基本方針も閣議で決定をいたしましたので、かような通知を出したのであります。併しこれは人員整理の問題と申しますよりも、具体的の人員整理の案は各地方団体が自己のやつておりまする行政の規模並びに財政力、又それを行いまする現在配置されておる職員というようなものを具体的に見合いまして、各地方団体として自主的に決定する建前であるわけでありまして、国が地方に対して要望いたしますることは、結局一つの基準に立つて定められておりまする地方財政計画上の人員というものを基礎にいたしまして、地方に必要な通知をするのほかないわけでありますので、そういう意味合いからこの人員整理につきましても通知をいたしたのであります。而して地方財政計画の中には臨時職員というものは特にこれを考えていないわけであります。臨時職員は結局地方の個々の予算の上で見ておるわけでありまして、従つてそういうことから予算編成につきましてのみ、かようなことを申したのでございます。併しいずれにいたしましても、御指摘のような御心配もありますので、先ほど若木委員に申上げましたような、この会同の際におきまして、これらの点につきましては誤解のないように更に重ねて注意をいたしたいと考える次第であります。
  37. 秋山長造

    ○秋山長造君 只今の両委員の御質問に関連いたしまして、更にお尋ねしたいと思いますが、一方においては臨時職員の徹底的な縮減を図るということを謳われておるし、更にその後の通牒では、今後は一般的な人員整理ということをパーセンテージまで示して謳われておるわけでありますから、これはまあ両々相待つて非常に人員整理という面について強いこれは効果を予想した通牒だと思うのです。そこでその具体的な運用の問題について、いろいろな会合の席上誤解のないように話合いをなさるというお気持は結構なんですけれども、併し実際問題としてはその程度の手を打つたのでは、結局臨時職員の問題は解決は付かないのではないかと思うのです。そこまで来ておるのではないかと思いますので、やはり更に竿頭一歩を進めて、この前鈴木次長がおつしやつておりましたように、根本的な解決をいずれはやらなければならないという気持だということですが、その点についてこの際先ず第一の問題としては、この臨時職員というものの法律上の扱いはどうなるのかということをはつきり自治庁として見解を確立して頂きたい。  それから更に第二の問題としては、先ほど来おつしやつておりますように、実質的に一般の職員と何ら変りのないものは、極力早急に一つ一般の職員としての名実共に扱いをするように処置をするというこの法律上の建前の問題と、それから更に現在の目先の問題の解決、この二つの手を具体的にはつきりり打つて頂くのでなければ、結局なんたかんだといつてうやむやになつて、又この解決が一日延しに延るということになりはしないかというように考えるのですが、そういう意味においてこの臨時職員公務員法上の扱いの問題、それから更に現在いる臨時職員を具体的にどうするのか、という自治庁の具体的な方針をお聞かせ願いたい。  更に又その方針を、ただ口答でいろいろな合同のときに御説明になるという程度でなしに、やはり非常に誤解されやすい通牒をはつきり打消すなり、訂正するなりの何か形に現れた手を打つて頂く御意思がありやなしや。どうですか。
  38. 鈴木俊一

    政府委員(鈴木俊一君) 臨時職員の問題は、先般も申上げましたように、ひとり地方公務員についての問題であるのみならず、国家公務員につきましても、同様な事態が起つておりまして、やはりこれを根本的に解決をするという取扱いを確立するという必要に、国の場合にも迫られておると私は思つておるのでありまして、これは中央、地方を通じての一つの問題として根本的な何らかの解決策を見出したいというふうに考えておるのであります。ただ差当つての問題といたしましては、先ほど申上げました通りでございますが、地方公務員法との関係において、できるだけ牴触したり背馳したりするようなことがないようにする必要があると考えるわけでございまして、この点はたしかお配りしてございます、いわゆる「臨時職員の取扱いについて」という通知を行政部長から府県の人事当局、人事官会議、知事、市長宛にこれは出しておるわけでございまして、臨時職員の任用の方式としては、任用候補者名簿がない場合はこれは当然に臨時任用ができるわけでありますが、そうでない場合としての緊急な場合、即ち天災地変その他緊急に職員を任用する必要があるが、法十七条の規定によつて職員を任用する余裕がなく、取りあえず暫定的に必要な職員を任用する場合、これは臨時の職に関する場合、それは先ほど申しましたように職自体が臨時である、こういうものは第二十二条の二項の臨時的任用になるわけであります。そのほかに先ほどたしか神奈川の副知事からお話がございました。第十七条の規定によつて任用するが、その任用に期間をつけるという例もあると思うのであります。これは労働基準法の十四条との関係で支障がない、要するにその規定に違反しなければいい。即ちたしか十四条では事業の性質上一定の期間がある、即ち災害復旧工事であるとか、河川改修工事というような場合におきましては、二年なり三年なり工事の改修に要します期間を定めて任用するということは労働基準法上認められますので、従つてさような期間を付けた任用は十七条においてやることは可能と考えます。たださような事業の性質上期間のない一般的なものについては、いわゆる年季労働方式のものをやれるという趣旨からでございますが、何か一年以上の期間をつけてはいけないということがありますから、従つてそれに違反しないような形において期間をつけなければならないと思いますが、そういうような形で十七条を使つて任用することも一つの方法かと思います。  要するに臨時職員についての任用と地方公務員法との調整はそういうようなことによつてやるということを、これは自治庁から各地方にはすでに連絡をいたしておりますが、併しこれは任用の問題についてだけでございまして、その他全体の問題について御指摘のようないろいろ問題がありますので、先般来自治庁といたしましても地方に対して今具体的な資料を出してもらうように連絡をいたしております。これらの資料の整備を待ちまして、なお国との関連も考えまして、根本的な解決策を見出したいというふうに思つておるわけであります。
  39. 秋山長造

    ○秋山長造君 只今の期限付任用という問題ですが、成るほど先ほど神奈川の副知事からも準職員というようなお話があつたのは、結局只今自治庁のおつしやつた期限付の任用ということに当るだろうと思いますけれども、成るほど法律解釈で違法な扱いではないということは言えるかも知れませんが、併しこれは必ずしも適当な扱いではない。本来又法が期待しておる扱いではない。そういう意味でそういう解釈はできないこともないけれども、少くとも不当な扱いではないというふうにお考えですか。その点は如何ですか。
  40. 鈴木俊一

    政府委員(鈴木俊一君) 法的には今申上げましたようなことでございます。ただそういうことが適当であるかどうかということにつきましては、御指摘のように若干将来の立法論といたしましては問題があろうかと思いますが、差当つての現行法との間の調整を今申したようなことで取計らうのも一案だというので、先般通知をいたしたような次第であります。今の御指摘の点も根本的な問題の解決の際に一つの問題として検討して行きたいと思います。
  41. 秋山長造

    ○秋山長造君 そういたしますと、少くとも期限付任用ということは適当ではないということはお認めになるわけだろうと思うのです。同時に又そういうことでありますからして、今後早い将来においてこの問題の根本的な解決をもお図りになる御意思がおありになる、こう解釈してよろしうございますか。
  42. 鈴木俊一

    政府委員(鈴木俊一君) 今の期限付任用も先ほど申上げましたように、事務、業務の性質上期限を付して任用するということが適当なものもあるわけであります。ただそうでないものがあるということ考えられるわけでございまして、その点について先ほど将来の根本的な検討の際においては検討いたしたい、こういうことを申上げたわけであります。
  43. 秋山長造

    ○秋山長造君 その点は今後更に慎重に御研究願いたいと思うのですが、少くとも二十二条に謳われておるあの臨時職員身分条件に当てはまらない。臨時職員はすべて十七条の職員、こういう解釈でいいわけですね。その点ははつきりしておりますか。二十二条に入らない臨時職員は全部十七条の職員、こういうことは確認されておりますか。
  44. 鈴木俊一

    政府委員(鈴木俊一君) 只今の点はお話の通りでございまして、要するに二十二条の臨時的任用により得るものはよるということになるわけでありますが、それにより得ないものはすべて十七条の任用によるほか現在の地方公務員法では任用の途がない、こういうことになるわけであります。
  45. 秋山長造

    ○秋山長造君 そのところが私はどうもわからないのですが、期限付任用を適当とするものが十七条の場合にもあり得るということなのですけれども、期限付任用というのは結局二十三条の場合に当てはまるのであつて、十七条の場合にはまあ正しい法の精神であるかどうか、解釈としてはやはり期限付任用というような解釈は、これは現在の苦しい財政事情の下で止むを得ない窮余の苦しい解釈だと思うので、やはりこれは妥当な解釈としては少し外れているのじやないかというように思うのですが、その点はやはり法律論だけではなしに、財政的な問題、金の問題ということもからんで来るので、そういう解釈をせざるを得ないというお立場はわかるわけなのですけれども、先刻申上げましたように、この法律上の問題についても、又具体的な取扱いの問題についても、何らか早い機会に具体的なやはり統一した自治庁の方針をお示しを願いたいということを重ねて要望して、質問を終ります。
  46. 鈴木俊一

    政府委員(鈴木俊一君) 只今の点ちよつと附言をさして頂きたいと思いますが、二十二条と十七条の関係でありますが、二十二条の臨時任用は六カ月以内の期間を定めて任用することができる。ただ今一度その期間の来た場合に、重ねて更に再度任用することができる。こういうことになつておりまして、従つてそれから申しますると一年ということになるわけであります。結局一年以上の期限をつけた臨時的任用ということはできないことになつてしまうわけであります。併しながら先ほど来申上げまするように、各種の河川工事、土木工事の臨時職員というものは、それが二年、三年続くということがあるわけであります。併しそれはその工事の間だけ予算によつて措置し得るのでありまして、結局そういうものは十七条に、三年なり四年なりの期限を付して一般的な任用をするというほかはないのであります。そういうことは現在の地方公務員法上差支えないことであると考えるのであります。
  47. 秋山長造

    ○秋山長造君 ただ三年、四年の期限付というようなことは実際問題としては、いろいろおつしやる一般の職員と何ら変りのない立場にもなるし、扱いになるのではないのでしようか。それを三、四年もたつてなお期限職員としての扱いを押し付けて行くということは、実情を余りに無視した扱いじやないかというふうに考えるのですが、その点は如何でしよう。
  48. 鈴木俊一

    政府委員(鈴木俊一君) これは今申しましたような場合に、さような期限をつけないで一般的に任用するということになりますと、仮にその事業なり業務が終りましても、当然にその職員地方公務員として残るわけでございますし、不適格性がない限りは普通の一般の職員として当然いつまでも残るわけでございますが、併しやはり地方予算との関係上、或る予算によつて或る工事をやるということで、その期限的な職員については、仮にその工事が終りましても、又別のほうにそれを使用するということで、一般的な期限を定めない本来の任用になろうかと思いますが、臨時的な事業に従事させまする或る職員について、さような期限を定めて任用するということもなくはないと考えるのであります。これは地方予算との関連というようなことになろうかと思うのであります。
  49. 矢柴信雄

    ○参考人(矢柴信雄君) 神奈川県でありますが、準職員の制度が非常に問題になつておるようでございますが、この準職員という制度を作りましたにつきましての私ともの考え方を申上げますというと、臨時的職員であつて同時にそれはやはり予算等の本質から見まして、臨時のものとして取扱うのほかない。併しながら甲の事業で採用され、臨時的な仕事をして、次に移り、次に移りしてやつて来ておるうちに実質的には非常に長くなつて来た。従つて引続き或いは数年に亘つて勤務をしておる、こういつた職員ができて来た。そういう場合にこれが一般的な職員として固定化するという問題になりまするというと、裏付けにする財源がない、こういうことになるわけでございまして、将来仕事がなくなつた場合には早速これは財政措置として困つてしまうというような問題が起る。それから又仕事そのものが必ずしも長く保証するわけには行かない、こういう実情にある。従つて臨時的な性格というものはどこまでも残さなければならない。併しながら臨時的な職員でありましても、事実問題としてそんなに長くなつて来ているものをいつまで経つても共済組合へも入れないし、退職金も駄目だしというようなひどい状況ではいかんではないか、何とか救済する方法はないかというので、窮余の策として考え出しましたのが、只今の期限付任用でありまして、而も内容としては一般職員と全く同じような給与体系によらしめる、こういう考え方をとつたことになるのであります。大体発生的にはそういつたようなところからこの制度ができておる点を一つ御了承頂きたいと思います。
  50. 内村清次

    ○委員長(内村清次君) ほかにございますか、御質疑は。  それではこれで臨時職員の問題は打切つてよろしゆうございますか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  51. 秋山長造

    ○秋山長造君 ちよつとお願いをしておきたいのですが、今鈴木次長がはつきり言明されたわけですが、これはむずかしい問題ではあるけれども、自治庁としては速かにこの問題についてはつきりした具体的な方針を確立されるということ、同時にそれがきまりましたら、もう一度適当なこの委員会の機会においてこの問題についての御報告をして頂きたいということをお願いしておきます。
  52. 松澤兼人

    ○松澤兼人君 これは国家公務員との関係もありますから、地方公務員法の改正だけでも工合が悪いと思うのです。今まで意見があり、又希望があつた点を活かして行くとするならば、どういうところを法律改正をやれば行けるのか、勿論季節的な臨時職員みたいなもの、これは二十二条のほうでこれでいいと思いますけれども、つまり恒常的な意味における臨時職員というようなものを臨時的な取扱いということをしないで、財政的な面は別といたしまして、法律解釈上疑義がないようにするならば、どういう点をどういうようにいじつたならば疑義がなくなるであろうというようなお考えがあるなら、一つこの次にお聞かせ願いたいと思います。
  53. 小林與三次

    政府委員(小林與三次君) 実は私たちの今までの研究の段階では、法律的には割と実ははつきりいたしておるのではないかと思うのです。正直に申しまして。法律の通り百パーセント動かされているかどうかというところに問題があり得るのじやないかと思うのです。それは専ら今までにいろいろお話が出ました通り、財政上の問題がありまして、結局法律上は十七条の正式任用であるにもかかわらず、財政上いろいろな問題があるものだから、それをいわゆる期限付という形で扱つておる。そこにいろいろ根本的に大きな問題がはらんで来るのじやないかと思うのです。併しながらなお国家公務員全般の問題と関連いたしまして、我々といたしまして十分又研究をいたしまして、研究の結果は御報告申上げたいと思います。
  54. 内村清次

    ○委員長(内村清次君) それではこの問題はこれで打切ることにいたしまして、必ず御報告をして頂くということに取扱いをしたいと思います。  参考人のかたがたいろいろ有難うございました。  速記をとめて。    午後三時二十五分速記中止    ―――――・―――――    午後三時五十四分速記開始
  55. 内村清次

    ○委員長(内村清次君) 速記を始めて。  それでは警備警察に関する件を議題にいたします。一月三十日国鉄正門前における負傷事件に関する件。参考人のかたがたに委員長から委員会を代表いたしましてお礼を申上げます。今日参考人として御多忙中御出席頂きまして、誠に有難うございました。実はこの問題につきましては、前二回の委員会におきまして、それぞれ参考人のかたがたから当時の模様につきまして詳細に承わつたわけでございますが、まだ委員のかたにおきましても、二、三質疑の点が残つておるやに拝承いたしますが、先ず委員のかたがたから質疑をして頂きます。
  56. 秋山長造

    ○秋山長造君 私は前二回の委員会を、通じまして、この国鉄の二人まで重傷者を出した問題について、どうもこの焦点が傍らのほうの問題に外れがちでありまして、未だすつきりとした納得が行かない。従いまして、本日は警視総監もおいでになつたわけなんで、実は最初からもう一度この問題を徹底的に究明し御質問もしたい。こういう気持でおつたわけでありますけれども、新聞等で承知するところによりますと、警視総監汚職事件の摘発等の重要な仕事で非常にいよいよお忙しいようでありますから、余りこの問題で時間をとるということも、民主警察に協力するという我々の気持がどうも誤解されましても本意でござさいませんから、そういう決心はいささかこの際遠慮いたしまして、ただ一つ私結論的に警視総監にお尋ねをしたいのでありますが、前々回の二月四日の委員会におきまして、いろいろ委員のかたがたからこの問題についての御質問があつたのに対しまして、警視総監は結論的に、こういう負傷事件が今後再び起るようなことは絶対にあつてはならないので、自分としてはこの問題を更に十分調査もするし、又こうしたことが今後二度と起らないように最善の措置を講じたいと考えるという非常にはつきりした御決意を示されたわけであります。私はこの際十分更に調査をされたその結果についての御報告を頂きたい。更に又こういう問題が今後二度と起らないように最善の措置をおとりになるという、その最善の措置ということは具体的にどういうことをお考えになつておるかということをお尋ねしたい。
  57. 田中榮一

    ○参考人(田中榮一君) 只今の、去る一月三十日国鉄正門制におきまする負傷事件に関しまして、前々回私からも縷々申上げたと考えておりまするが、重ねての御質問でございますのでお答えを申上げたいと存じます。  今回の事件につきましては、私どもも頗る遺憾に考えております。従来のいろいろな集会、デモ等のより以上の大きなスケールの場合におきましても、こうした負傷事件は比較的発生が少かつたのでありますが、あの場合におきまして、極く小規模であるにかかわらず、かような双方に負傷者を出したということはこれは誠に遺憾に堪えないのでございます。前々回私から申しましたごとくに、更にあれから帰りまして、部長会議の際にもこの点を強く申述べまして、若し警察側に何か過失かあるならば、これは決して、何と申しまするか、庇うとか、そういうことのないように徹底的に一つ調査をして、誰がどういうことをしたかということ々十分に具体的に調査をして欲しいということを命じたのでございます。その後予備隊におきましても、又一面本事件が一種の公安事件のような関係にも考えられますので、別に又警備第二部におきましても本事件を取上げまして、当時の状況等を只今調査をいたしております。現在までのところまだ具体的に誰がどうしたというところまでは至つていないのでありまするが、私といたしましては、更にたとえ時間がかかつても十分にこの調査をいたしまして、若し警察側に過失があるとすれば、これをこのまま包んでおくことは将来の警察の威信にも面白くない、かような考えから十分に調査をするようにということを考えておりますので、さように御了承願いたいと思います。  それから最善の措置ということでありますか、これは私はかねてから予備隊の警察官にもこうした集団行動に対しての警備措置として出動した場合におきましては十分に一つ冷静なる態度で、そうしてできればトラブルを十分に避けて、そうして所期の目的と申しまするか、デモならデモ、集会なら集会を平和的に実施させるようにというようなことを常に申しておるのであります。又現在も各予備隊におきましてはさような方針でやつておりまするし、又所在の警察署の警察官が出動する場合におきましても、さような方針でやつておるのであります。例えば予備隊員に対しまして常に訓練をし、又教養を徹底いたしまして、不必要なトラブルを未然に防止するように、先ず隊の責任者なり或いは指導者にも十分にこれを徹底し、指導者を通じまして個々の警察官にもこれを常に徹底をさしておるのであります。ただ最近いろいろ人事の配置転換からいたしまして、予備隊におる者は相当慣れた、訓練された、教養された者が常に予備隊におるのでありまするが、最近人事の都合からいたしまして、警察署の警邏隊員を予備隊に廻したり、予備隊員を又警邏隊員に移し換えたり、さようなことを最近人事交流でやつております関係上、こうしたことにまだ十分慣れない警察官もときにございまして、こうした場合におきまして、今回の事件が起つたのではないかとも考えるのであります。かような点につきましては、事故の発生を十分に防止するような最善の措置を考えておりますので、この点も一つ御了承願いたいと思います。
  58. 秋山長造

    ○秋山長造君 只今の御答弁によりまして、警視総監が二月四日の委員会から帰られて以来、誠意を以てこの事件を徹底的に御調査になつておる、未だ結論は出ないようでありますけれども、御調査になつておるというそのお言葉を一応了承いたすよりほかございません。今後適当な機会にその徹底的な調査の結果を我々に知らせて頂きたいということをお願いしておきます。  それから更に又私どもといたしましても、今後こういう事件を起さないのみならず、更に従来ややもすれば見られておりました労働運動、或いは更に労働運動のみならず、一般民衆対警察との間にややもすればあの警察法の精神等からは逸脱した敵対的な空気なり、関係というものが往々にして見られた、これは今日の我々として甚だ心外にたえないことでありまして、今後速かにこういう関係を改善をされまして、民衆対警察、或いは労働組合対警察、労働運動対警察の関係がもう少し丸味を帯びた理解と協力の関係というものを速かに打ち立てて頂きたい。こういう強い念願を持つものでありまして、只今のお言葉通りに今後この労働問題の扱いというような問題につきましては、警視総監として特に慎重なる理解のある周到なる態度をとつて頂きたい。我々がやはり警視総監の只今のようなお言葉にもかかわらず、何か割切れない気持が残るのは、背広を着てこの委員会に出ておいでになつて、最高方針を御陳述になる警視総監は実は問題ではなくして、一線においてやはり大衆と接触する鉄帽をかぶつた、棍棒を持つた、ピストルをぶちこんだこの一人々々の一線の警察官態度なり、物の考え方というものがやはり一番問題になるわけでございまして、それらの一線の直接労働運動なり或いは民衆に接触する一人心々の警察官にまで、十分只今の御言明を徹底して頂くように重ねてお願いをいたしまして、私の質問を終ります。
  59. 加瀬完

    ○加瀬完君 総監にお伺いいたしたいのでありますが、その後いろいろ御調査をなさつておるということでありますが、裂傷の判定はなさつて頂いたのでございましようか。  もう一つは一線警察官が非常に不慣れなためにというふうに、一線警察官の資質に今度のような問題の中心が置かれておるようでありますが、私はむしろ一線警察官の問題ではなくて、一線警察官指導する上級警察官指導性の欠陥ということが、この際問題にならないか、この二つの点を先ず伺いたいと思つております。
  60. 田中榮一

    ○参考人(田中榮一君) 労働組合のほうの裂傷の判定でございますが、これは我々といたしましては、医師を信頼いたしておりまして、当時第一に加療を受けた医師の診断書を先ず信憑性あるものとして、これを一応容認いたしております。ただ負傷された何でありますから、更に又これをほかへ連れて行つて診断するというよりも、やはり最初に治療をされた医師の判断されたものを正しいものと見て、これを取扱うのが適当であろうと考えております。その当時の医師の診断書によりますと、或いは銃器のようなもので殴打されたか、或いは鈍器のようなものによつて負傷したかというような認定になつておりますので、警察側といたしましては、やはりこの診断書を根拠として実は調査をいたしておるような次第であります。従つてその後の診断はいたしておりません。  それから第一線の警察官の不慣れのためでもあると私言つたのでありますが、これは指導者の欠陥にあるのじやないかということでありまするが、これはそのときどきの状況によりまして、指導者が或いは柔く出る場合もありまするし、又厳しく出る場合もありまして、これは相当むずかしい問題でありまして、これはいろいろ石田丸ノ内署長の点についてお話があるかも存じませんが、石田丸ノ内署長は長いこと第一線の指導者として、実際にこうした問題に何回も直面いたしておりまして、殊に第一方面予備隊長を長いことやつておりまして、第一方面予備隊というのは国会に対する集団デモの場合、或いはメーデーの場合等は最も中心的な、指導的な役割を演じて従来やつておるのでありまして、まあ私といたしましては、あの場合多少言動につきまして、或いはその荒い点があつたかも知れないと思うのでありまするが、先ず止むを得なかたのじやないかということも一応考えるのであります。ただ今後のこともございまするので、この点につきましては第一線の指揮官に対しましても、今お示しの点等も十分によく伝えまして、将来こうした事故が起らんように最善の注意をするように一つ徹底をさしたいと考えております。
  61. 加瀬完

    ○加瀬完君 言葉に誤解があたようでありますので……、私の指導性の欠陥のためではないかというのは、一人の石田さんというものを特に指しておるわけではございません。それは次のような点で御説明を頂きたいと思う。たびたびこの前の総監、或いは警備課長、或いは署長さんからのお話を総合いたしますと、公共の安寧秩序といつたようなことは、一番狙つておるということははきりいたしておるわけでありまして、これは尤もなことであります。ところがこの公共秩序維持といつたようなことは、公共秩序維持というふうなものをどういうふうに考えておるかということでございます。それがどうも私どもにはまだ明治憲法の上下の服従関係の精神というものを潜在意誠に持つておられて、そういう社会秩序というものを考えておるのじにやないか、少くも今度の場合の例を引くならば、経営権の保護というもの、それから労働権、即ち個人の生活権の保護というもの、この二つのバランスというものを十二分に考えて行かれるという、考えて行かなければならないという前提に立ておるという点は非常に薄いのじやないか、こういうふうなことが考えられるのであります。例えば公安条例を適用したということでありますけれども、この公安条例というものは一般国民安全保護というよりは、官治統制の一つの手段といたような傾向が非常に強いと思う。若し公安条例的な運営というものを警察が唯一無二の方針といたしてやつて行くということであるならば、今度のような問題が今後何回も繰返されるということも予想されるのであります。そういうような物の考え方というもので一体公共秩序維持と言うことは正しいのかどうか、こういうふうな物の考え方について私どもは今度のような事件ができますと、その指導者の考え方というものがどうもまだ明治憲法のような社会秩序といつたようなものをどこか潜在的に持つているものがあつて、高圧的に出るのじやないかというふうに疑われざるを得なくなつて来るのであります。そういう点御解明を頂きたいのであります。  もう一つ裂傷の判定をいたしまして、判定は医師によつて明確であるから、それによつて調査をなさるということでありますが、それと離れまして、こういうふうな行動のときに警察官の過剰行為というものは許さるべきものでないという、過剰行為に対する取締というものを更にみずから厳正にして行たときに、こういう問題というものは更に防げるということにはならないか。こういう過剰行為を取締るという性格というものが薄いのじやないか、こういう点を重ねて伺います。
  62. 田中榮一

    ○参考人(田中榮一君) 只今の警察の考え方といたしましては、御承知のようにこれは民主警察に相成つておりまして、昔の政府から警察権を賦与されておるのではないのでありまして、いわゆる主権在民の思想からいたしまして、民衆から警察権の信託を受けまして、民衆に代つて警察官が民衆の作つた法令を執行するというのが警察官の建前でございます。従いまして、公安条例も東京都議会におきまして、こうした条例の規定は当然社会公共の安寧を保持するために必要なりと認められまして、かかる条例が制定されまして、その条例に基きまして国民信託に基きまして警察権を行使をいたしておるのでありまして、従いまして、お説のように警察官が上下の服従関係によつて民衆を取締るとか、さような考えは毛頭ございません。  それからいま一つは、警察官の過剰行為に対する我々の基本的な考え方でございまするが、常に私どもは警察官の行為に対しまして過剰行為があるということは、それは言葉を換えて申しますれば、一般の国民の人権を蹂躙する、或いは警察の威信を失墜するということにも相成りまするので、我々としては特にこの点を常に注意をいたしまして、或いはそうした民衆からの訴えがあつた場合におきましては、警察官をして具体的に詳細にその事実を調査いたしまして、若し仮にも警察官に過剰行為がある際には、それに対しましてそれぞれ適切なる措置をとるような方法を現在とつておる次第であります。従いまして、警察官の過剰行為があつたからと言つて、これを放任するというようなことは絶対にございません。
  63. 加瀬完

    ○加瀬完君 公安条例の適用でありますが、公安条例はお説のように都議会におきまして可決されたものであります。併しこの蔭には多数の反対意見というもの、或いは反対運動というものもあつたことも又事実でございます。非常にそういうふうな多数の反対があつて通つた法案というものは、この運用の場合におきまして相当注意をして参りませんでは、反対されたような理由というものが当然生ずるということも懸念されるわけであります。そういう点私は公安条例というものの運用というものについて、総監に、公安条例に反しておるからというのですぐに今度のような行動をとつてはならないのではないかという意味において、公安条例の運用について慎重にして頂きたいということをお願い申上げたい。そういう意味なんです。
  64. 田中榮一

    ○参考人(田中榮一君) お説のように公安条例の制定されました当時におきましては、その当時のいろいろな社会情勢からいたしまして、条例の制定につきまして一部反対はあつたのであります。併しながら条例がすでに通りました以上は、この条例を如何に適切に運用するかというのが、これが私どもの任務でございまして、法はこれを運用する者の如何によつて生きも死にもいたすのであります。従いまして、私どもといたしましては、この公安条例精神をよく理解し、又趣旨を十分に徹底させまして、徒らにトラブルを起すことを極力避けまして、そうしてこの条例の運用の妙によりまして、この一切の集団行動なり或いはデモ等に対しまして、適切なる取締指導を従来やつておるのでございます。
  65. 内村清次

    ○委員長(内村清次君) それではこの際、委員長より三、三申上げて関係者の御注意をお願したいことがございます。  先ず警察側に対しましては、今日の事件において負傷者を出すほどの激突を招いたという誠に不幸な事態に鑑み、今後この種警備警察のあり方に対し、今次の経験を深く反省すると共に、従来のやり方に十分再検討を加え、いやしくも労働者の権利に対し何らかの偏見を抱き、又は正当なる労働運動に対し徒らに介入し、不当な弾圧を加えるがごときことのないのは勿論、特に個人の尊重ということを常に心掛けて頂きたい。憲法第十三条にも「生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り立法その他の国政の上で最大の尊重を必要とする」と謳われております。要するに警察としては警察官全員すべて民主警察の精神に徹し、今後絶対にこの種不祥事件を繰り返さないことをこの際固く肝に銘じて覚悟して頂くように強く要望する次第であります。  次に総評側に対しましては、将来各種の労働運動を行われる場合、常に法令を尊重して、飽くまで合法的に行動されるように希望いたします。これらのことに関し、今回の事件に限らず従来の事例からいつて、やや幹部の意思が下部に徹底せぬため遺憾の点があつたやに見られることは、誠に残念であります。即ち今回の場合、労組側は大勢を動員し、事実上無理と思われる方法で陳情を強行しようとしたのではないかとも見られるのでありますから、将来は、もつと適切な方法を考えて頂きたく、なおこの種の場合、幹部の意思が組織の末端に徹底を欠いたために思わざる間違いや事故を引き起す虞れも少くないのでありますから、この点についても特に周到な御留意を願いたいと思います。なお前々回の本委員会において田中警視総監は、従来、総評側の幹部諸氏とは十分に事前に折衝をやつて事故の防止に努めて来たという意味の発言もあるのでありますから、労組側におきましても、従来以上に警察側との連絡を密にしてこれを周知徹底せしめ、双方のこの点に対する協力体制を一層強化されることを希望いたします。  最後に国鉄総裁に一言申上げます。今日の事件を通じて感じられることの一つとして、国鉄当局側において、労組側の陳情に対し、穏かに話合おうという態度を以て臨めば、もつと適当な方法により対処できたと思われるにかかわらず、逆に回避的又は拒否的態度をとり、最初から多数の警察官の出動を要請して物々しい警戒を行うなど、いささか民主主義に逆行するような態度が窺われることであります。これがために却つて労組側に無用の刺戟を与え、これが結果的には事態悪化の原因にもなつたとさえ思われることは、誠に遺憾であります。この点をどうかとくとお考えになつて頂きたいと思う次第であります。以上委員長として申上げて、このような不祥事件の再発を厳に防ぎたいと思います。  ほかに御意見ございませんか……それでもこの事件につきましては、委員会の審査はこれで打切ることに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  66. 内村清次

    ○委員長(内村清次君) それではそのように取計らいます。  参考人のおかたがたにはお忙しい中誠に有難うございました。どうか一つ、只今各委員のおかたがたのお気持を賢察せられまして、是非このような不祥事件の起りませんようと、御連絡のほどをお願いいたしておきます。
  67. 若木勝藏

    若木勝藏君 今日はもうこの辺で一つ如何でしようか。
  68. 内村清次

    ○委員長(内村清次君) それでは本日はこれを以て地方行政委員会を閉じます。    午後四時二十六分散会