運営者 Bitlet 姉妹サービス
使い方 FAQ このサイトについて | login

1953-10-30 第17回国会 参議院 予算委員会 1号 公式Web版

  1. 昭和二十八年十月三十日(金曜日)    午後二時三十三分開会   ―――――――――――――  委員氏名    委員長     青木 一男君    理事      西郷吉之助君    理事      高橋進太郎君    理事      小林 武治君    理事      森 八三一君    理事      中田 吉雄君    理事      松澤 兼人君    理事      堀木 鎌三君    理事      木村禧八郎君    理事      三浦 義男君            石坂 豊一君            伊能 芳雄君            泉山 三六君            小野 義夫君            大谷 贇雄君            鹿島守之助君            小林 英三君            佐藤清一郎君            白波瀬米吉君            関根 久藏君            瀧井治三郎君            中川 幸平君            宮本 邦彦君            吉田 萬次君            岸  良一君            井野 碩哉君            新谷寅三郎君            田村 文吉君            高木 正夫君            中山 福藏君            村上 義一君            岡田 宗司君            亀田 得治店            小林 孝平君            佐多 忠隆君            藤原 道子君            三橋八次郎君            湯山  勇君            加藤シヅエ君            棚橋 小虎君            戸叶  武君            永井純一郎君            武藤 常介君            最上 英子君            杉原 荒太君   ―――――――――――――   委員の異動 十月二十九日委員戸叶武君関根久藏君 大谷贇雄君及び木村禧八郎君辞任につ き、その補欠として松浦清一君高野一 夫君高橋衛君及び千田正君を議長にお いて指名した。 本日委員松浦清一君辞任につき、その 補欠として戸叶武君を議長において指 名した。   ―――――――――――――  出席者は左の通り。    委員長     青木 一男君    理事            西郷吉之助君            高橋進太郎君            小林 武治君            森 八三一君            中田 吉雄君            堀木 鎌三君            三浦 義男君    委員            石坂 豊一君            伊能 芳雄君            小野 義夫君            鹿島守之助君            小林 英三君            佐藤清一郎君            高橋  衛君            瀧井治三郎君            中川 幸平君            宮本 邦彦君            吉田 萬次君            井野 碩哉君            新谷寅三郎君            田村 文吉君            高木 正夫君            中山 福藏君            亀田 得治君            藤原 道子君            湯山  勇君            加藤シヅエ君            棚橋 小虎君            永井純一郎君            戸叶  武君            武藤 常介君            最上 英子君   事務局側    常任委員会専門    員       野津高次郎君    常任委員会専門    員       長谷川喜作君    常任委員会専門    員       正木 千冬君   ―――――――――――――   本日の会議に付した事件 ○昭和二十八年度予算の執行状況に関  する調査の件  (報告書に関する件) ○派遣議員の報告 ○委員長の報告   ―――――――――――――
  2. 青木一男

    ○委員長(青木一男君) これより委員会を開きます。  先ず調査事件の報告に関してお諮りいたします。昭和三十八年度予算の執行状況調査に関して資料の収集及び議員派遣等を行なつたのでありますが、未だ予算が執行の半ばにあり、結論を出す段階に至つておりませんので、規則に従つて報告書を議長に提出したいと思います。つきましては報告書の内容、手続等につきましては、先例によつて委員長に御一任願いたいと思いますが、御異議、ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 青木一男

    ○委員長(青木一男君) 御異議ないと認めます。さよう決定いたします。  なお御賛成のかたは順次御署名をお願いいたします。   多数意見者署名     西郷吉之助  高橋進太郎     小林 武治  森 八三一     堀木 鎌三  三浦 義男     石坂 豊一  伊能 芳雄     小野 義夫  佐藤清一郎     瀧井治三郎  中川 幸平     宮本 邦彦  吉田 萬次     井野 碩哉  新谷寅三郎     田村 文吉  高木 正夫     中山 福藏  亀田 得治     藤原 道子  三橋八次郎     湯山  勇  棚橋 小虎     加藤シヅエ  永井純一郎     武藤 常介  最上 英子     鹿島守之助  小林 英三     松澤 兼人  中田 吉雄     高橋  衛  戸叶  武   ―――――――――――――
  4. 青木一男

    ○委員長(青木一男君) 次に、休会中昭和二十八年度予算の執行状況調査のため四つの班に分けて各地に議員派遣を一行なつたのでありますが、只今より各班の御報告をお願いいたしたいと思います。第一班中山さんにお願いいたします。
  5. 中山福藏

    ○中山福藏君 九州視察班の御報告を申上げます。  九州視察班は最初同僚の中田委員も参加される予定でありましたが、同委員が他の公務のため不参加となりましたので、結局私一人となり、正木専門員を伴いまして、九月の三日より十一日まで、福岡、佐賀、熊本三県を視察いたしました。  今回の視察の重点は、先般の風水害対策の進捗状況の調査、今後の予算審議の参考に資するにあつたのでありますが、このほかに佐賀県におきましては、農林省の有明湾国世干拓の現場を視察し、熊木県では総合開発に取上げられておりまするところの県営球磨川発電所の現場並びに八代港を視察いたしたのであります。  西日本を襲つた六、七月風水害の惨禍は皆様も十分御承知のことでありますから、数字などを挙げて説明いたしませんが、私ども現地に参りまして深く心を痛めたのであります。我々の参りました頃は三県共応急対策の段階が終り、復旧計画をどう立てるかの段階に入つておりまして、国の災害復旧の査定のごときも、建設省関係では応急工事を要する部分が大半済み、農林省農地局の農地災害の復旧では、特例法による十万円以下を除くものについて終了しておりました。従いまして、県の当局も市町村当局も最も関心を持つておりまする点は、補正予算に盛らるべき災害復旧予算のこと、これが現金化するまでの繋ぎ融資のこと、二十九年度予算以降の本格的復旧計画であります。前国会で成立いたしました多数の災害特例法につきましては、地方では非常に喜んでおり、この特例法が出たために、災害から立直ろうとする地方民がどれほど鼓舞されたかわからないと申されているのは真情でございましよう。そのうちでも特に感謝せられておりましたのは、被災者の応急住宅でありました。災害地の人心安定上大きな効果があつたように見受けられました。だが、特例法につきましては、その適用を受ける地域が政令で指定せられることになつておりますために、各地とも一日も迎かに政令の発布を希望しておりました。その場合に成るべく広い範囲に適用地域を指定して欲しいと望むのは地方としては当然のことで、災害救助法を発動した全地域とか、水系別に関係市町村単位にとかの声が高く、法律ごとに、又は所管省ごとに別の地域指定基準が設けられることを非常に心配しております。この問題は国の財政負担に直接響くところが大きいのでありますから、何でも地方の要望に副えとは申せませんが、万一にもこの地域の指定が官僚的な機械的基準に捉われて、実際上不公正な事態が発生しますと、地方行政の運営上深刻な問題を生ずる虞れのあることを特に申上げたいと存じます。  次に、災害復旧費の査定でありますが、これについて地元民が大体納得しているところと、申請額と査定額とが余りにかけ離れておりまして、到底納得できないというところなどあり、一概に申すわけには参りません。今回の風水害は時期が植付期であつたために、農民は一日も早く土砂を整理し、植付をすることに努力したのでありますが、そうした結果が災害査定の際却つて不利な取扱を受けたというような感じを抱かしめているところがあり、極端な事例では福岡県浮羽郡竹野村では申請額の八%の査定しか得られなかつたのであります。同県杷木町でも査定率が四割で、これに対する農民の不満に乗じて共産系の学生、朝鮮人らの応援隊がアジつているということでありました。  今後の治水根本対策につきましては、政府の方針が未確定なため地元でも具体的な意見を聞かれませんでしたが、国の財政力が大規模な災害復旧事業のほうに縛られてしまつて中小河川の改修工事から手を抜くようになることを恐れていることも注意すべきことであります。なお砂防につきましては根本的に考えらるべき多くの問題がありますが、今回の災害で現実に地辷り崩壊した個所のほか、随所に危険個所が発生していることは疑えません。これについては科学的調査が必要と存じます。また、保安林の拡大と維持管理の改善が必要なことは特に痛感されておりますが、現行の助成程度ではその目的を達することは困難であろうと思われます。  更に熊本県の阿蘇地方においては、牧野の災害が甚大でありまして、牧野の復旧に対する国の補助が今回の特例法に漏れていること、これら山村では牧道の復旧も補助対象にして欲しいというのが切なる願いでありました。勿論地方の要望はこのほかにもたくさんあるのでありますが、結局は災害対策予算を早くきめてもらいたい、事業の早期着手と、短期完成補助金の大幅支出、繋ぎ資金、平衡交付金の増額ということになるのであります。そこでこれら三県の財政状況を簡単に御報告します。  第一に、福岡県は二十七年度は形式上七億三千四百万円の黒字決算でありますが、実質上の剰余は二億三千七百万円であります。二十八年度は災害関係を除き、歳入歳出百七十七億七千四百万円で均衡を保つておりますが、地方債が過大計上となつているのと、災害による税収の逓減と平衡交付金の増加を相殺しますと、七億八千万円の赤字が予想されており、これに災害関係支出百億円が加わるのであります。災害費支出は八月までで十一億八千七百万円で、七億五千八百万円の融資があつたのでどうにか賄つて来たが、九、十月分のみでも二十四億円の収支尻の赤が予想されております。  第二に、佐賀県の場合を見ますと、一層ひどい状態になつております。御承知の、ごとく本県は面積も狭く、目ぼしい工業のない農業県でありますから、今回の災害がなかつたとしましても非常な財政危機にあつたものであります。即ち前年度決算においては、歳入の繰上充用や事業繰越しによりまして、七千万円という形式上にも赤字を出しており、五輪事業費、担金やその他の確定債務未払分をも加算した実質赤字額は二億六千七百万円にも及んでおります。而して二十八年度の現計予算では、歳入歳出とも六十八億八千八百万円が計上されておりますが、この中には義務教育費が全額国庫負担となる前提で組まれており、そのほか歳入の過大、歳出の未計上分を予想すると、実に八億六千万円という赤字が予想されております。申添えておきますが、これには今後決定さるべき災害復旧の分を含んでおりません。本県の場合は災害による損害額が二十六年度県民所得額の約半分に当り、県が負担せねばならぬ復旧費の概算でも県税収入の八倍という大きな数字に上るのであります。従つて財源の繰り廻しがつかず、県知事が上京して八方金策に奔走しなければならぬという状態であります。  第三に、熊本県の財政状況は、二十七年度は形式上一億八千七百万円の黒字でありますが、事業繰延や国に対する未払分も入れると、実質上には勿論赤字決算であります。従つて本県は、災害発生以前から財政上に行詰つておりまして、六月に財政調整資金一億円を借入れて当座を凌いでおつた。そこへ災害が起りまして、救助や応急工事に要する諸支払いが十一月までで五十三億六千七百万円と予想され、これに対し国の支出金及び繋ぎ融資十億五千九百万円とすると、四十三億円の不足であります。更に経営収入のほうも税金、諸手数料の減収が甚だしく、十一月末で累計十億四千五百万円の赤字が予想され、このままで進めば応急工事の中止という、ごとき事態も考えられるわけであります。熊本県の経営歳入の減り方が著しいのは、県税の大半を賄つている都市が全部やられておるためで、災直前の収入予定額に対する減収率は県税で三八・九%、使用料、手数料、負担金、寄附金等で四〇%に達しております。  私の巡視いしました三県の財政状況は概略以上の通りでありますが、結論といたしまして、今次の大水害による地方税収入の減少は県のみならず市町村においても同様でありまして、全国を通計すれば相当の金額に上ると思われます。減収の地方団体では特別平衡交付金に期待しておるわけですが、現行の交付金総枠の八%という限度では到底賄い切れぬ額でありますから、地方財政計画を改訂して、平衡交付金総額を大幅に増額するなり、或いは歳入欠陥補填の特別起債を認めるなり、何らか直接の災害復旧予算と別個に措置が必要とせられるのではないかと考えます。  まだ被害の甚しかつた小倉、久留米、熊本市等の状況、農村財政の状況等、御報告すべきことは多々あるのでありますが、時間をとりますので割愛することにいたしますが、要するにこれらの地方が今切実に求めていることは、災害予算の一日も早き成立であり、速急にこれを概算し、現金払により復旧を遅らせるなということであります。以上。
  6. 青木一男

    ○委員長(青木一男君) 次に第二班の田村さんにお願いいたします。
  7. 田村文吉

    ○田村文吉君 本町は田村文吉、石坂豊一、戸叶武の三委員を以て構成し、これに長谷川専門員が加わつて、八月二十六日より九月三日に亘り徳島、高知の両県における県財政事情、県内経済事情及び電源開発情況等を中心に調査、視察して参つたのであります。以下その概要を簡単に御報告申上げます。  第一に、町県の財政事情でありますが、人口九十万未満、財政規模七十億円前後、又産業構造はいずれも農林業中心という点においてやや共通した外観を呈しております。併し更に立ち入つてこれを分析してみますと、そこに若干の相違が見られるのであります。  先ず徳島県財政について申上げますと、同県の財政は二十六年度までは朝鮮事変の好影響等もあつて例えば同県唯一の近代産業の花形的存在たる東邦レーヨン工場納付にかかる地方税は、税収総額六億円のうち三億六千万円に達したという事情のため、赤字は免れていたのでありますが、二十七年度から一十八年度にかけて再び赤字財政に転じたのであります。即ち二十七年度は二億円、二十八年度は実に八億円の赤字が見込まれるに至つているのであります。  その原因を聞いてみますと、朝鮮休戦の結果、業界からの税収増加は期待薄に反し、経費は依然増嵩を辿つてやまず、半面県の税収は総収入の一割程度で、他は国庫及び起債に依存するというように、貧乏県のため平衡交付金に負うところ大きいにもかかわらず、これが算定基礎は低く、なかんずく県費総額の二分の一以上を占むる給与費の算定が不当に厳しい結果だと申しております。尤も二十八年度からは給与費のうち義務教育従事職員の給与は現員現給に改められたため、この分だけは不足なしにやつて行けるはずであるが、高等学校教員の分は県費で賄う必要からなお一億円の不足を、告ぐる状態であります。  このようにこの県の財政は二十七年度以降赤字に転じておりながら、財政調書の面では二十七年度決算において歳入六十四億三千万円、歳出六十二億九千万円、差引歳入超一億四十万円となつている。而して右のうち翌年度への事業繰越財源引当金五千八百万円あるので、これを差引いてもなお八千二百万円の剰余があることになつております。ところが実際を聞いてみると、国営直轄事業県分担金が二十六年度分一億円、二十七年度分一億二千万円、その他五千二百万円、計二億七千二百万円の未納不払があるにもかかわらず、右調書には未計上であるため、これを計算に入れると逆に一億九千万円の赤字になるという有様であります。又三十八年度についてみましても、この傾向は更に一段と強まつております。即ち当初予算に今後予定せられる追加分を織込んだ財政収支は歳入六十四億二千七百万円、歳出七十二億六千五百万円、差引不足額八億三千八百万円となるのであります。尤も二十八年度の歳出面には上記政府に対する未納額等二億七十三百万円を一応計上してありますので、これを繰延ばすといたしましても、なお四億六千六百万円の赤字が予想せられるのであります。  かように県赤字財政は深刻化の一途を迪る状況なるに鑑み、これが克服策を質したところ、県独自でやり得る両は少く、主として中央において解決してもらわねばどうにもならぬものであるとして、中央に対する要望事項として、  一、税源の合口理的配分をなすこと。  二、義務教育費については、国の期待する教育の必要額として全額国庫負担とすること。  三、地方税としては県民税等あまねく取れるものが望ましく、遊興飲食税等は国へ返上したい、又農民に対する事業税類似の課税を考慮して欲しい。  との三点を挙げておりました。  次に高知県の財政事情について申上げます。先ず二十七年度の決算によれば、歳入六十億六千八百万円、歳出五十八億七千万円、歳入超過額一億九千八亘万円となつておりますが、翌年度事業繰越に伴う財源引当額六千二百万円あるので、これを差引くと一億三千六百万円の剰余となる。ところが、前年度までに支払うべきものを支払わずに繰越して来た分が一億八千八百万円あるから、これを差引くと逆に五千二百万円の赤字となる。それのみでない、国庫に対する分担金は右とは別に二十六年度一億二百万円、二十七年度二億一千四百万円、計三億一千六百万円の未納があるから、これを加えると二十七年度財政は実に三億六千八百万円の赤芦となり、徳島県の同年度赤字一億九十万円より更に悪い実情にあつたのであります。  次に二十八年度の予算を見ますと、本年度既定予算額は、歳入六十三億一千三百万円、歳出六十三億一千三百万円で一応見合つておりますが、今後国庫補助決定に伴う災害復旧費その他一般公共事業費の追加、法令の改正に伴う経費の追加、その他各種懸案事項等の追加を推計すると、最終予算額は七億五千二百万円を増加して七十億六千五百万円となる見込みであります。  而して歳入を見ますと、税収は事業税の基礎控除引上に伴う減収もあつて僅かに五億五千万円程度に過ぎず、主として国庫支出金、平衡交付金及び起債に依存することとなり、県の平衡交付金に対する要望額は義務教育国庫、負担金を除き十九億二千六百万円、起債承認要望額十億二百万円となつているのであります。併し前年度の実績に徴し、果してこの要望が容れられるか否か多大の不安を感じているというのが同県最近の実情であります。  以上徳島、高知両県の財政事情を概観いたしたのでありますが、両県ともその実態は極めて不健全なもので、このまま推移すれば破綻必至の感を強うした次第であります。而も農村県のかかる財政困窮は単にこの二県のみでなく、自治庁からの資料等を見ましても、全国共通の現象ではないかと想像せられるのであります。  今その原因を按ずるに、第一は県財政収入のうち、県税が漸くその一割程度に過ぎないということ、第二は県の自治体としての機能が稀薄となり、国に概括した行政分野が圧倒的に多くなつて来ていること、換言すればシャウプ勧告によつて行われた画期的税制の改革に伴い、自治体としての機能の重心が市町村に移行され、従つて当然地方行政機構の変改もなされればならなかつたのに、形骸は依然として改正前の府県制となつていることに根因が存するのではないかと考えられるのであります。かくて目下中央において地方制度調盛会が折角問題の解決案を検討していると聞いていますが、これは至極当然と言わねばなりません。併し事態は差し迫つており、急を要することでもありますから、本員らは政府に対し、地方制度改革の早急実現方に関し一段と注意を喚起しておきたいと思うのであります。  次に、両県内の経済事情について概略を申上げますと、初めに述べましたように、両県とも農林漁業を主体としたいわゆる原始産業がその中心でありまして、他は中小企業、それも小口に近い零細企業が多く付随しており、近代産業としての大企業は殆んど見るべきものがなく、僅かに東邦レーヨン工場が徳島市郊外に、神戸製鋼その他若干工場が高知市にある程度に過ぎません。そこで県の方針といたしましては、財政収入増加策の事情もあつて工場誘致に折角努力を払つているわけでありますが、立地条件、動力源等から難点が多く、思うように進捗していないというのが両県に共通した実情であります。ただ、今後は月下四国電力を中心に電源開発事業が相当進展する過程にありますので、これを基礎とする産業の興隆が期待せられるでありましよう。いずれにせよ、現在は農産県として成立つておりますので、県の施策も勢いこの方面に向けられているようであります。  その代表的なものを御紹介いたしますと、両県とも雨量と温暖に恵まれている関係から野菜園芸等の農作物が多く、その市場としてはこれを阪神に期待せられておりますけれども、今までは輸送上の関係から余り成績が上らなかつた。その険路打開の方法として乏られたのがフェリー・ボート案なのであります。この案は阪神――四国連絡道路の構想に立つて、四、五年前から研究され、徳島県側は鳴門海峡に就航する自動車航送船一隻及び兵庫県福良、徳島県鳴門の各港における自動車航送船の接岸設備をなし、兵庫県側は明石海峡に就航する自動車航送船二隻、明石、鳴門両海峡に就航する予備船一隻、及び兵庫県明石、岩屋の外港における自動車航送船の接岸設備をなすことに結論がきまつたので、これに基く事業計画を立て、当初六億五千万円の事業費を三億五千万円に圧縮して二十七年度事業として認められ、両県への融資額も九千万円決定して接岸設備の工事を開始すると同時に航送船の発注もなし、二十八年度には一億一千万円の融資が決定したので、航送船を両県とも一隻ずつ発注し、本年中には接岸設備も船も共にでき上るはずで、多年の懸案であつた阪神――四国連絡道路の実現も真近かに迫つて来ているのであります。この道路が実現されれば、第一に鮮度の高い野菜類の運送に効益が現れるので、徳島県のみならず高知県方面の物資もこの道路実現を期待している向きもかなり多いという状態で、誠に喜ばしい案と聞いたのであります。  両県の産業事情は農業のほかに林業、漁業もあつて、特に高知県では相当な産額を示しておりますが、国有林が全体の三分の二を占め、その生産高も立木伐採量三百万石、うち百六十万石を県外に出し金額として二十二億に達しますが、まるまる、個人のふところに入るというわけのものでなく、従つて県税収入に寄与する面は多くを期し得られないという恨みがあり、又漁業にいたしましても、従業者は二万四千人ほどあり、一千万貫からの水揚量、金額にして二十五億円に達しますが、漁民の多くは遠く三陸、北海道へ出漁し、漁獲物は市場の関係から途中で売捌いてしまうという結果になつております。  我が班は県主催の下に徳島、高知両商工会議所所属議員連とそれぞれ経済懇談会を開いて相互に意見の交換を行なつたのでありますが、その際徳島での場合における中央に対する要望の一つとして、過般の国会において実現を見た輸出振興積立金制度に基いて行われる貿易免税に関し、輸出業者及び輸出品製造業者だけに限られているのを、輸出業者の下請諸工場にも適用して欲しいこと、現在でも染色業者にはその恩恵があるから賃織業者にも均霑さして欲しいということがありました。又高知市での懇談会では、奈半利川電源開発の促進と、高知県に特別電力料金設定に関する陳情がその中心でありました。  以上が両県内における産業経済事情の調査大要でありますが、最後に地元両県のみならず、四国全体にとつても重大関心事を持たれている、源開発問題に関する調査の概略を申上げます。  御承知の通り四国には優秀な電源が豊富に存在しているのでありますが、現在までのところその開発が遅れていて地元の需要量さえ十分に賄い得ない事情にあり、他方降雨の性質から貯水期間が短いため、火力併用の度合が高く、勢い料金高を招来している、状態なので、県当局及び四国電力会社はこうした基本的欠陥を補うため、電源開発に対し特に積極的態度で臨んでいることは意を強うするに足るものがあります。即ち四国四県のうち唯一の県営を目指して徳島県は那賀川電源開発計画を樹てれその第一期計画は最大出力七万キロを超えるもので、二十五年以来片手して二十九年母に完成が予定され、又四国電力の開発にかかる松尾川第一、第二の発電所は併せて四万五百キロ一出力のもので、本質等が現場へ視察に行つた当日、すでに第一発電所で試運転が行われており、本年中には再発電所とも発電、開始する状態にあります。四国電力では目下工事中のもの、このほかに二カ所あります。かように県及び四国電力会社はそれぞれ電源開発に対して非常な努力を払うているわけでありますが、特に四国電力会社の抱負としては更に構想を大にして、ひとり四国管内の需要のみならず、進んで中国への送電をも敢行し、以て西日本共通の悩みである高料金電力制を打破せんとの意図の下に奈半利川十万キロ、四万十川十六万キロ、及び吉野川三十八万キロ、計六十四万キロの開発計画を樹てこのうち奈半利川についてはすでに調査完了し、工事着手の一歩手前まで来ているのであります。ところがこの工事着手を前にしてはしなくも問題の提起をみたのであります。それは同業住友電力会社から同じ奈半利川電源開発の出願がなされ、競願の形となつたため県はその処理に困り、今以てその結論を得ていないからであります。それのみではありません、両社の計画は分流、本流両案に分れているため、四国電力の分流案に対する関係地元奈半利町ほか四カ町村民の反対、住友共電の本流案に対する関係野帳町ほか二町民の反対等、相交錯して問題解決に一層の困難さを加えております。かく、この問題の現地解決に暗影が投じられている半面、奈半利川開発そのものに対する県民の要望極めて熾烈なものあるに照し、問題を中央に移して、電源開発会社が取りあえず実情の調査に当ることに決し、私たちが現地に着きました当時、同社の進藤副総裁が来られてつぶさに現状を視察、調査されたことを聞きました。  いずれにせよ、四国最大の資源と言われる電源開発が業者相互の角逐のため半歳以上も遷延していることは、ひとり県民のためのみならず国民経済上の観点からも大きな損失と思われますので、中央における関係当局の早急な善処を期待する次第であります。  なお、この問題につきましては、私どもが現地に参りました際、四国電力、住友共電両社からの詳細な説明並びに陳情、高知県商工会議所、高知県経営者協会からの開発促進に関する陳情、及び奈半利町ほか四町村民代表の住友本流賛成陳情、野根、田浦、佐喜浜三町民代表の四国電力分流案賛成陳情等、それぞれ熱心な地元要望の声を聞いて参つたのでありますが、その詳細は時間の関係もありますので省略させて頂き、問題の概略を御報告するにとどめたいと存じます。  以上を以て本班の視察報告を終ります。
  8. 青木一男

    ○委員長(青木一男君) 次に第三班の佐藤さんにお願いいたします。
  9. 佐藤清一郎

    ○佐藤清一郎君 近畿班の報告を申上げます。  二十八年度予算施行に関連し、地方財政の現況、国民経済の動向並びに和歌山県下における今次水害状況調査のため、大阪府及び和歌山県に派遣されました近畿班は、佐藤清一郎、亀田得治の両委員及び専門員野津高次郎の三名でありまして、本班は八月二十日東京を出発し、同月二十七日帰京いたしました。両府県における現地調査について御報告いたします。  先ず和歌山県においては県庁、商工会議所、和歌山税務署、御坊税務署、有田地方事務所、日面地方事務所において地方財政状況等を調査したる後、二日間に亘り今次災害の現地を視察したのであります。  本県の財政は、二十七年度の決算見込額では歳入六十八億三千四百万円、歳出六十六億七千七百万円、二十八年度の予算現計額では歳入歳出とも七十六億八千九百万円であります。地方財政交付金と国庫支出金とを合したものは、県歳入総額中二十七年度においては五割三分余、二十八平庭においては五割四分余を占め、県固有の歳入は半額以下であつて、本県財政の国家財政への依存度の高いことを示しております。この独立自給皮の乏しい本県財政は年々連続せる災害によつてますますその自立自給力を弱めつつある状況であります。即ち本県の災害は二十一年の南海震災から二十二年の水害、二十三年のアイオン台風による災害、二十四年のデラ及びキティ台風による災害、二十五年のジェーン台風によるもの、二十六年のケート及びルース台風によるもの、二十七年のダイナ台風によるもの等相連続し、その復旧に至らざるものなお六十四億余円を残しながら今回の大水害を受くるに至つたのであります。  このたびの災害による被害は、県の調査によれば八月二十日現在において死者六百二人、行方不明四百六十四名、重軽傷者一万九百三十九名、合計一万二千五名、罹災家屋五万四千六百三十八戸、被害金額八百八億五千五万円余、そのうち主なるものは耕地関係の百四十二億円余、土木関係の百五十億円余、林業関係の百十三億円余、農業関係の八十六億円余、水産関係の十九億円余、商工関係の七十九億円余、一般住宅の百九十二億円余等々でありまして、これらの復旧に要する額は七百三十四億円余、本年度においては四百六億円を要するとのことであります。県及び被害町村はこの巨額の復旧費を如何にして調達すべきでありましようか。国庫からの補助補給融資等については、水害地復旧に関し新たに立法せられた臨時措置諸法律により、従来よりは相当多額を確保することができるでありましようが、もとより復旧費の全額ではありません。又固有歳入の主要部分を占める租税はその徴収成績歩合全国府県中第一位と称せられる九八%を以て算定し、二十八年度において十四億二千三百万円が計上されておりますが、この計上額からは今回の災害により多額の減収を見込まなければなりません。又租税外の固有諸収入についても今回の災害により予算計上額を確保することは困難と認められますので、結局県財政の運用は起債に待つほかないと思われるのであります。災害町村の財政運用についても又同様と認められます。  財政の復旧復興はその基盤たる産業経済の繁栄に待たなければならないのでありますが、本県の主要産業たる農業及び林産業は今次災害により大損害を被り、前者については水田のみでも約五千町歩が流失埋没し、後者については八十万石の貯木材を流失したるのみならず、山地に残された立木が根附のまま流失したものが少くないのであります。これがため木材王国たる県下において建築用材や木工品原料材の不足を来たし、他府県から移入の必要に迫られておる現状であります。その他住宅、工場等の課税財源が埋没流失したのでありますから、これらの復旧するまでは当分赤字財政の継続を余儀なくするものと思われるのであります。目下官民一体となつて災害の復旧復興に懸命に努力を払つておるのでありますが、政府に対する幾多の要望事項中最も緊急を要するものは、繋ぎ融資の早急実施と国庫補助金等の早期概算交付であるとのことであります。  大阪府においては、本班は府庁、商工会議所、市役所、大阪国税局、近畿財務局、大阪税関等につき、当地方の財政経済の状況を調査し、更に堺市における中小企業工場の実態を視察したのであります。  大阪府の財政は二十七年度決算見込額では歳入二百二十三億三千一百万円、歳出二百六億九千万円、二十八年度の予算現計額では歳入歳出とも百八十五億一千五百万円であります。本府の基準財政収入額は基準財政需要額を超過するので、地方財政平衡交付金の交付はありません。租税収入は歳入中二十七年度においては五割七分、二十八年度においては六割四分を占めておるので、和歌山県などとはその歳入構成において全く対脈的な形状を示しておるのであります。大阪府における本年度特殊の余裕金と見るべき義務教育費半額国庫負担特別法案の不成立に伴い生ずる余裕金は、八月までの分七億三千八百余万円、八月以降分十六億七千余万円、合計二十四億八百余万円に上る予定でありますが、これが使途としては、国庫補助事業の増加に伴う府費負担額の増加、職員給与のベースアツプ、手当等の増加に要する財源として留保するとのことであります。  大阪市の財政は、二十七年度決算見込額では歳入歳出とも二百十八億八千二百万円、二十八年度現計予算額で歳入歳出とも二百五十八億八千万円であります。地方財政平衡交付金は二十七年度においては僅かに一億三百万円余でありましたが、二十八年度においては計上されておりません。この点から見て本市は富裕自治体と認むべきでありますが、本市の財政運用は府財政と異なり、終戦以来特にシヤウプ勧告税制実施以来全く苦難の連続でありました。現行制度が改められざる限り大阪市の財政は難行せざるを得ないでありましよう。即ち地方平衡交付金の算定基準と地方起債制度の運営とが改められざる限り、大阪市財政の窮状は続くのでありましよう。けだし現在大阪市の常住人口は昭和二十八年度において二百二十八万人余で、平衡交付金算定に当つて測定単位として採用せらるる人口数はこの常住人口であります。然るに大阪市においては近郊府県市町村に居住し、活動の職場を大阪市内に置くため、昼間市内に流入する者、いわゆる昼間流入人口が相当数に上るのでありまして、市の推定調査によれば、この昼間流入人口は毎日定期的に流入するもの七十万人、不定期に流入するもの三十万人、合計百万人を下らないとのことであります。而して市としてはこの流入人口と常住人口とを合計したものを対象として道路、橋梁その他の土木事業を初め、保健衛生、産業経済、警察、消防等の諸施設を行うのでありますから、平衡交付金の基準財政需要額算定の測定単位としての人口数にはこの流入人口数をも参酌しなければ、平衡交付金配分の公平が期し得られないわけであります。若し流入人口数が測定単位としての人口数に参酌せらるるよう改正が行われたならば、大阪市に対しても相当額の平衡交付金が配分せらるることとなるのでありましよう。  更に大阪市としては、その地理的、社会的、経済的特殊性から、市勢の維持発展上特に施行しなければならない事業、例えば大阪港の修築、地盤沈下区域の地盤蒿上工事、防潮堤の築造を初め衛生、労働、教育、経済、諸方面において施行すべき特殊事業が甚だ多いのであります。而してこの種事業から生ずる利益は現代市民のみならず、後代市民も又享受するのでありますから、この事業に要する経費は、単に現代市民の負担する租税のみを以て支弁すべきでなく、後代市民も又質、担する公債財源によつて支弁せらるべきであります。然るに地方起債が十分に認められざる関係から、租税等一般財源を以て充当することとなり、ここに市財政の運用が困難となるのであります。  以上のごとく、大阪市の財政運用は制度上の制約によつて困難化するのみならず、更に財政の基盤たる大阪経済の戦後の建て直しが遅れているため、一層の困難を来たすのであります。戦争以来政治が経済をリードし、経済活動は東京中心に動くようになつたため、政府の支払は東京を通じて行われ、その資金が大阪経済界に流れ来るのは通例一カ月の後であります。又大阪市における国庫金の対民間収支は常に甚しき揚超となつていることや、更に又大阪経済の主要部門である繊維工業とその輸出貿易が甚しく不振であること等が大阪経済の全国的地位比重を低下後退せしめる原因になつたと思われます。この大阪経済の全国的地位比重の低下後退が大阪市財政の立ち直りを遅延せしむる一原因となつたと推察さるるのであります。  最後に、堺市における中小企業工場の実態を視察し、その非能率的設備を速かに近代化する要を痛感せしめるのでありますが、何分先立つものは資金であり、中小企業金融の極端なる逼迫が訴えられて居ります。堺市は二千万円の中小企業融資資金を設定し、市内金融機関に預託し、この預託を与えた金融機関をして、自己資金をも加えて貸付資金を設け、市の指示に従つて中小企業者に融資を行わしめ、相当の成績を収めておりますが、到底需要を満たすことはできません。従つてこれら中小企業主はいずれも今回設立せられた中小企業金融公庫に期待をかけ、その開業、貸出の一日も速かならんことを待望している状況であります。  以上を以て近畿班の報告といたします。
  10. 青木一男

    ○委員長(青木一男君) 次に四班の小林さんにお願いいたします。
  11. 小林武治

    ○小林武治君 第四班は白波瀬、棚橋両議員並びに私が水谷調査員と共に八月下旬山形、福島両県を視察いたしたのでございますが、これらの視察結果は他の農業県等と殆んど大同小異でありまするので、その詳細は報告書に譲ることにいたしまして、この際特に二、三の点について御報告申上げたいと存じます。  それは先ず東北方面の特異の状態といたしまして二十八年度予算が暫定予算を以て七月まで推移したということが、これらの地方における公共事業の執行に非常に大きな障害を及ぼしているということはもとよりであるのでありまするが、日本は南北に亘り非常に気候風土が異つておるのでありまするが、特に信越或いは北陸、東北、北海道等におきましては、公共事業の執行は殆んど四月から十一月までの期間しかない。この特異の事情からして現在の会計年度或いは財政年度というものがこれらの事業執行に非常に大きな障害を与えておるという事実であります。即ち現在の財政年度が四月一日から翌年三月に亘るということにつきましては、世界各国共にこれは必ずしも一致しておらないのでありまして、日本の現在の制度も恐らく単なる伝統によるという、即ち国会の開会の都合上かように相成つたものであると存ずるのでありまして、その他におきましては特別の理由はあるまい、かように考えておるのでありまするが、この四月から三月に至る会計年度というものが、これらのいわゆる積雪寒冷地地帯にとりまして誠に困惑すべき事態であるということが報告されたのでありまするが、私どももこれに対しては極めて同感の意を表せざるを得ないのでありまして、この会計年度を暦年度に合せてもらいたいという要望の特に熾烈なものがあつたのでありまするが、これらは国会又は政府におきましても検討を加えるべき事態であると私どもは考えるのでありまして、この点特に要望のあつたことをこの際申上げておきたいのであります。  更に山形、福島両県におきましての財政状態でありますが、只今申上げましたように、これらも極めて貧弱なる状態にあるのでありまして全体の歳入中山形県のごときは、県の税収は僅かに八%、又東北一の米の県と言われる福島県におきましても、県税僅か一割に過ぎないというかような状態にあるのでありまして、国に依存する程度は七〇乃至八十%の台に及んでおるのであります。これらの財政状況からいたしますれば、自治体とは名ばかりでありまして誠におこがましいことだと申さなければならんのでありまして、これはどうしても地方制度改革によりまして、真の地方自治体たらしめるためには、どうしても税制の改革を必要とするものというお話であるのでございます。即ち先ほどからお話がありましたように、シヤウプ勧告というものは、各府県にとりましては極めて不利益なる税制であるのでありまして、戦後における県の窮状というものは主としてこの税制改革に原因するものと思うのでありましてこれらの改革につきまして、真に府県を自治体とせしめ、或いは国の出先機関とせしめるというこの性格の問題にも関連する事項として大いに考えなければならん事柄であると思うのであります。  なおこれらの農業県におきましては、今後やはりどうしてもこの過剰人口を養うためには、国庫で或る程度振興いたさなければならんのでありますが、例えば福島県等におきましては、現在発電県といたしまして七十数万キロの発電力を持つておるのでありまするが、これらの発電は更に例の問題になつている只見川の開発ができまするならば、倍加するのも遠い将来ではないのであります。然るにこれらの電気の料金というものにつきましては、過般の戦争中の電気の統制の結果、全国に地域差が殆んどない。即ち発電県におきましても、東京における電力料金と殆んど同じ料金を課せられておるというような問題につきましては、折角電源を持ちながら工業は振興することができないという、極めて不公平なる事態をかもしておるのでありまして、県当局その他におきましても、電力料金に地域差をつけてもらいたいということ、これによつて電源地帯の近くのこれらの農業県を振興せしめ、向上等に資したい、かような希望が盛られておるのでありまするが、私はこれは極めて当然のことであると思うのでありまして、これらの東北の極めて貧弱なる県を少しでも今後振興せしめるためには、電力料金の改訂につきましての政府としての考慮を要するものと、かように考えておるものでございます。  以上当方面における特異の事項一、二を申上げまして、報告といたします。
  12. 青木一男

    ○委員長(青木一男君) では報告はこれを以て終りました。   ―――――――――――――
  13. 青木一男

    ○委員長(青木一男君) この際私から簡単に御報告いたしておきたいことは、補正予算案の審議の日程についてでありますが、衆議院において未だ審議の計画がはつきりしておりませんので、私から衆議院方面と連絡をとりまして、成るべく早く当院の予算審議の計画を図りたいと思いますので、明日午前に委員長理事打合会を開きまして、その際大体の御報告ができるようにいたしたいと考えております。  なお予算案が参議院に廻つて参いります前に、或る程度の予備審査をいたしまして計数のこと、その他大蔵大臣以外の事務当局でもわかるようなことについて或る程度審査をしたらどうか、こういう今日の理事会でも話が出ましたので、成るべくそういうことに図りたいと思います。日取等はまだ決定いたしておりません。これだけ御承知おき願いたいと思います。  本日はこれを以て散会いたします。    午後三時二十八分散会