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1953-06-23 第16回国会 参議院 厚生委員会 2号 公式Web版

  1. 昭和二十八年六月二十三日(火曜日)    午前十時二十七分開会   ―――――――――――――  出席者は左の通り。    委員長     堂森 芳夫君    理事            大谷 瑩潤君            常岡 一郎君            藤原 道子君    委員            榊原  亨君            高野 一夫君            中山 壽彦君            西岡 ハル君            横山 フク君            林   了君            廣瀬 久忠君            竹中 勝男君            湯山  勇君            山下 義信君            有馬 英二君   国務大臣    厚 生 大 臣 山縣 勝見君   政府委員    厚生大臣官房会    計課長     堀岡 吉次君    厚生省医務局長 曾田 長宗君    厚生省公衆薬務    局長      高田 正巳君    厚生省児童局長 太宰 博邦君    厚生省保険局長 久下 勝次君   事務局側    常任委員会専門    員       草間 弘司君    常任委員会専門    員       多田 仁己君   ―――――――――――――   本日の会議に付した事件 ○社会保障制度に関する調査の件  (厚生省関係昭和二十八年度予算に  関する件)   ―――――――――――――
  2. 堂森芳夫

    ○委員長(堂森芳夫君) 只今から委員会を開会いたします。社会保障制度に関する調査の一環として厚生省関係昭和二十八年度予算を議題といたします。先ず山縣厚生大臣の厚生行政についての御意見を伺いたいと思います。
  3. 山縣勝見

    ○国務大臣(山縣勝見君) 最初に委員のかたがたに対して御挨拶を申上げたいと考えまするが、かねて厚生大臣といたしましていろいろ御指導にあずかつておりましたのでございまするが、重ねて厚生大臣に留任をいたしまして、各位の御指導、御鞭撻を得たいと考えておりまするので、何分よろしくお願いいたしたいと思つております。  只今委員長のお話にございました厚生行政に関しまする所信の一端を申述べたいと考えます。厚生省所管の行政の中核となりまするものは、申すまでもなく第一に社会保障に関しまする諸施策でありまするが、この点につきましては、かねて当委員会におきましても所信の一端を申述べて参つて来ておりまするが、私といたしましては不断にこの面の充実整備を図りまして、国政の運営の目標の一つとして精進をいたして行きたいと考えているのであります。この社会保障と申しましても、これをどのような順序で、どのような方法で、又どのような内容でこれを発展さして行くかという点につきましては、いろいろ問題があると思うのであります。ただこの点につきましてやはりいつも申しまするようなことに相成りまするけれども、やはり国家の経済力、財政力というものとの調整を図つて、これとも勘案をいたしまして、この社会保障の充実、強化を図つて行くという点につきましては、かねて申上げている点でありまするが、先ずこの社会保障を実施して行くこの順序につきましては、これは社会保障制度審議会の答申にもございまするが、何と申しましても国民生活の脅威に一番なつておりまする疾病の面における社会保障というものを先ず以て充実いたして行きたい。もとより老齢或いは死亡等の生活の脅威に対しまする社会保障というものも最も重要でございまするけれども、国家財政が全面的に許しまするなればあらゆる面における社会保障を充実して行きたいということはこれはもう御同様考えておることでございまするけれども、これ又社会保障制度審議会の答申にもありまする通り、先ず以て疾病に対する社会保障の充実強化を国家財政の許す範囲においてできるだけ強化するという態度を、従来もとつて参り、只今もとつて参つておるのであります。従つて今回の予算案におきましても、又提出いたさんといたしておりまする法律案におきましても、さような観点に先ず以て立つておるのであります。もとより老齢の問題或いは死亡等に対するその面の社会保障の整備に対しましても、これは勿論等閑に付する問題じやなくして、研究すべきものは研究し、又国家財政の許す範囲において実行に移すための準備或いは施策を講じますることは当然でありまするけれども、やはり社会保障制度の実施に対しましては、順序等につきましても審議会の答申にありまする点でありまするし、只今申しましたような精神で前国会以来参つておりまするし、今国会におきましてもさような見地に立つて一応考えを進めておる次第であります。で、この社会保障の実施につきましてはやはり最終の一つの理想或いは一つの構図をいうものをやはり描かなくちやいかんのでありまするが、これに対しましてはかねて二回に亙つて社会保障制度審議会が答申案を出しております。この答申案といいまするか、勧告に対しましては、御同様我々といたしましても最も敬意を表しているのでありまするが、ただその答申案にもありまする通り、即時且つ全面的に実施するということに対しては、これは国家財政との関係もあつてできないであろう。従つてその順序等に対しても勧告書にありまするのであります。かような見地もあり、疾病に対する社会保障の整備拡充ということに対して参りたい。もとよりその他の面の国家の扶助或いは公衆衛生、医療機関の整備、或いは社会福祉の面、これらのいわゆる社会保障の各面に亙りまする施策に対しましてもこれは当然に十分の意を用いて参りたいと考え、又さような方針で以て進んで参つておりますることは当然であり、なお又当面の問題でありまする留守家族の問題、或いは遺家族の問題、或いはその他これに関連いたしまする諸般の問題につきましても最善の努力を払いたいという趣旨の下に、厚生省といたしましては諸般の施策を考え、予算案、法律案を考えているのであります。  かような見地から、第一に国民医療の整備改善ということは前内閣以来私といたしましても考えて参り、皆さんの御指導によつてこれらの実施に対して法律案を提出いたし、或いは予算案にもさような見地で参つておりまするが、これ又社会保障制度審議会の答申勧告にもありまする通り、国民医療の充実と申しまするにつきましては、先ず何と申しましても医療社会保険の充実でございまするので、而もその医療社会保険の充実の一番の中核をなしますものは、これ又勧告にあります通り、国民健康保険に対する給付費の国庫負担という途を開くということであります。この点につきましては委員の各位の御指導によつて、前国会におきましても、これは廃案になりましたが、予算案に給付費に対する国庫負担の途を初めて開くということをいたしまして、その際には給付費の国庫負担の率につきましてはいろいろ論議がございましたが、国家財政の現況から見まして一割五分をあの廃案になりました予算案には盛りましたのであります。只今といたしましては、国家財政の全般から見まする考え方といたしましては、一応今回提出いたしておりまする予算案には給付費に対する国庫負担一割五分という見地で以て予算を組んでおります。かような考え方から、前内閣、前国会において皆さんの御協賛をお願いいたしました給付費国庫負担の線は、一応同様の線で以て本国会に予算を提出いたしております。なおその他過年度からの赤字に対する貸付金等につきましては、いずれこれは詳細に御説明を申上げまするが、貸付金の制度、これは条件或いは貸付額等に対しましては制限を緩和いたしまして法律案を出し、又予算等におきましてもさような考え方で以て予算案を提出いたしておるのであります。法律案といたしましては国民健康保険再建整備資金貸付法の一部改正法律案を提出いたしております。いずれ御審議を願うことと考えまするが、これによつて過年度の赤字を解消いたしまするための経費といたしまして四億六千八百九十余万円を計上いたしておるのであります。なお只今申上げました一割五分に相当いたします額といたしましては、これ又前国会に提出いたしました予算案と大体同額、二十九億六千万円を助成交付金として計上いたすことに相成つておるのであります。これらの施策が両々相待つて従来問題になりました国民健康保険の改善整備拡充に資するものと考えるのであります。  なお健康保険につきましては、これ又大体前国会、前内閣以来の方針を踏襲いたしまして、適範囲の拡大なお又療養期間の延長、これを改めて本国会に法律案及び予算案を提出いたしておるのでありまして、大体これにつきましては、すでに御了承のことでありまするから詳細に申述べますることを省略いたしまするが、適用範囲の拡大によつて大体六十万人くらいの被保険者の拡大が期待できると考えておりまするし、なお又療養期間の一年間延長によりまして長期結核患者等が相当救われるものと考えるのであります。  なお健康保険におきまするこれらの改正と対応いたしまして、船員保険或いは厚生年金保険におきましても所要の改正を考えまして、法律案の御審議を願つておりまする次第であります。  なお、これ又前内閣に引続きまして現在全国で八十五万人、或いはいろいろ数字につきましてはございまするが、大体八十数万人の日雇労働者に対する健康保険の途を開きたいということでもつて、日雇労働者に対する健康保険を創設いたすべく法律案を提出いたしまして御審議を願うことに相成つておりまするが、これは解散等によつてズレましたので、昭和二十九年の一月の十五日から施行を目途といたしましてこの法律案を提出いたしておるのであります。この法律案につきましてはいろいろ論議がございまして、できれば普通の健康保険並の或いは国民健康保険並の給付内容を持つたものにいたしたいと考えておりましたが、財政上の都合、いろいろな点もございまして、一応今回では事務費に対する国庫負担をいたしまするが、給付費に対する国庫負担は今回は一応いたしておりません。先ずもつてこの面における健康保険の創設ということをいたして今後のこれらの保険内容の整備を図ることにいたしたい。これによつて大体五十万人くらいの日雇労働者をその対象といたし得ることに相成ると思いまするが、いずれ法案等において御審議を願うことに相成つております。これらの保険事業の運営のための必要な事務費、保健施設費及び福祉施設費の全額を国庫において負担いたしまするのでありまするが、これに必要な経費一億八千二百六十七万円を予算案に計上いたしております。  次に医療機関の整備でございまするが、これは従来とも努力をいたして参つたのでございまするが、例えば結核につきましては一応十九万床を目途といたして従来とも年々増床いたして参つております。大体二十七年度末で十三万床余に相成ると思いまするが、昭和二十八年度の本予算案におきましては一方床の増床を期しております。なお国立病院のうちから三千床を結核療養所に転換いたすことにいたしております。そのための経費十億八千八百万円を予算案に計上いたしているのであります。  なお今回又新たに設けられましたものの一つといたしまして結核は死亡等は減つておりますが、結核患者は別に減つたわけではなしに、むしろ殖えたとも申し得るのであります。殊にこの結核療養に一番大事ないわゆるアフター・ケアに対する施設が従来ございませんでしたので、これに対する要望も非常に強かつたのでございますから、本予算案におきましては新たな試みといたしましていわゆるこのアフター・ケアに対する施設を設けることといたしましてそれに対する補助に必要な経費、一応これは初めてでございまするから、テスト・ケースというわけでもございませんけれども、先ずこういうふうな施設を最初に開きたいということで努力いたしまして、予算案といたしましては軽少ではございまするが今後充実を期することといたしまして一応本年度には二千百八十万円を計上いたしているのであります。  なお癩でございまするが、癩につきましては国立療養所に千床の増床を行いたいと思つているのであります。これによつて癩患者ができるだけいわゆるこの市井に残さないで収容をされて、完全な予防上も癩の予防に遺憾なきを期したいと思いまして一応一千床の増床を行うことにいたしております。それに必要な計費一億九千九百万円を計上いたしております。なお癩の予防法に関しましては前国会におきまして改正案を提出いたしたのであります。その後いろいろこれには論議もあり又癩患者の希望もございまして、その後各般の事情も勘案いたしまして只今折角改正案について検討中であります。  なおこの点について昨日衆議院の予算委員会においても質問がございましたので一言附言いたしたいと考えまするが、癩予防法に対する改正案につきましては主な点が四つ五つありますけれども、そのうちについて前国会に提出いたしました改正案をそのままに今回提出いたすかどうかにつきましては折角検討いたしております。そのうちで或いは一二もう少し緩和いたしたほうがいいのではないかという点もございまするし、折角検討中でございまするので、いずれ各位の御審議をお願いいたしたいと考えておりまするので、この点は御了承おきを願いたいと思つております。  なお精神病につきましては千二百床の増床を行うことといたしたいと考えまして、一億八千万円を計上いたしております。  その他一般医療施設の整備を図りますために国立一般病院の建設費補助金六千万円を計上いたしております。なお国民健康保険の直営診療所の整備費補助金といたしまして四億円を計上いたしております。なお公立以外の一般病院、診療所の建物設備等を整備改善いたしまするための長期且つ低利の資金の融通を要望する声がかねて非常に大でございましたので、今回国民金融公庫及び中小企業の金融公庫等を通じまして融資する途を始めて開きまして、新たに五億という枠を設定いたしたいと考えておるのであります。  なお国民医療の整備改善を図りますための第三の問題は、疾病の予防及び治療に関するものでありますが、結核、癩その他の伝染病の予防につきましては、従来ともその努力を続けまして、幸いにして着々その効果を収めて参つておるのでございまするが、殊に結核は先ほども申しました通り死亡率は半減するというふうな情勢に至つております。併し結核患者そのものはむしろ減つていないのでありまするから、この際努力を緩めませんで、今後とも結核の撲滅に努力をいたしたいと考えておるのであります。従つてこれらの結核の予防治療、これらに関しまする経費といたしまして、先ほども申述べましたる増床を含めまして百二十六億九千三百万円を計上いたしておるのであります。  なお癩予防につきましては、先ほど申上げましたが、これらの増床分を含めまして十六億六千七百万円を計上いたしておるのであります。  なお又死亡率につきましてはむしろ結核に劣らない、それ以上の死亡率を示すと言われ、又非常な国民としても困難な病気でありまする癌でありまするが、何とかしてこの癌というものに対する治療の完全を期したい。これによつて死亡率も軽減いたしたいという考えから、癌の研究を推進することにいたしたいと考えまして、今回提出いたしました予算案には、財団法人癌研究所の戦災建物の復旧のための国庫補助といたしまして五百万円を計上いたしておるのであります。  なお厚生省といたしましては、国民医療の重大な第一線機関といたしまして従来保健所の整備に努力をいたして参つておるのであります。これは社会保障制度審議会の答申にあります通り、十万人単位に一カ所というような勧告もございまするが、この勧告の目標に対して精進をいたしたいという考えで、この保健所の整備に努力をいたして参つておるのであります。本年度といたしましてはC級の保健所を新たに二十カ所新設いたしまするのと、C級の保健所からA級の保健所への格上げを十カ所いたしたいと考えておるのであります。これに必要な経費が十五億五千五百万円でございます。  なお国民の健康或いは公衆衛生の基盤とも申すべき上水道、下水道、これらに対しましてもその整備を図りたいと考えます。補助金といたしまして十一億二百九十万円を計上いたしておるのであります。  只今申上げましたのは、いわゆる国民医療の面、これに関連した医療、社会保険等の面でございまするが、厚生行政といたしまして、第二に考えております問題は母子福祉対策の問題であります。従来とも母子寮或いは保育所等の整備を図りまして、これらの点に対して意を用いて参りましたが、今回これらにつきましての増設、整備を図りたいと考えまして補助金四億六千万円を計上いたしておるのであります。  なおそのほかにさきの国会において制定せられまして現に施行されておりまする母子福祉資金の貸付等に関する法律、これに基きます施策の充実に資するために、母子家庭に対しまして生業資金、就学資金等の貸付を行います都道府県に対する貸付金といたしまして七億四千七百万円を計上いたしておるのであります。これと同額のものが都道府県から支出されまして、およそこの倍額の貸付金と相成るのでありまするが、なおこれ又この法律によつて新たに設けられまする母子家庭に対する身上の相談として母子相談員を置くことに相成つておりまするが、この母子相談員を新たに創設いたしまするに必要な経費の補助金といたしまして四千七百万円を計上いたしておるのであります。  なおこの母子家庭に対する施策といたしまして、これらの貸付金等のほかに例えば専売のたばこ小売店等を開く際における便宜を与えることに相成ると思いまするが、これらの点につきましては専売公社筆と折角協議をいたしまして、法律に定められました目的の達成に努力をいたしておりまする次第であります。  第三に申上げたいと考えまするのは戦傷病者、戦没者遺族及び未帰還者留守家族の援護の強化に関する問題であります。これらの問題に対しましては従来とも最善の努力を払つて参つておるのであります。昨年の四月に制定されました戦傷病者、戦没者遺族等の援護法の運用を中心といたしまして種々の施策もいたし最大の努力を払つて来たつもりでありまするが、今国会には更に適用範囲を拡大いたしますること、なお又配偶者一万円その他の者五千円と相成つておりまするのを先順位者二万五千二百円その他の遺族五千円とする年金額の改訂をも考慮いたしまして、これらに必要な改正法案を今国会に提出いたしておるのであります。従つてこれらに要しまする経費といたしまして二十八億四千万円を計上いたしまして御審議を願つておるのであります。なお留守家族援護につきましては、従来未復員者給与法及び特別未帰還者給与法、この二つの法律によつてこれらの援護を期して参りましたが、かねて問題になつております一般邦人に対する援護或いは又年金額等の支給額等の増額等のことも考えまして、今回恩給法の制定とも勘案いたしまして、新たにこの両法案を一つにいたしまして適用範囲の拡大、或いは支給額の増額等を考慮いたしまして、新たに未帰還者留守家族援護法を制定いたしまして、留守家族に対しましては先順位者に対して月二千百円、その他の者につきましては月四百円の留守家族手当を支給する等の措置を講じまして、留守家族の援護を強化いたしたいと考えております。これに必要な経費といたしまして二十億九千万円を予算案に計上いたしております。第四は人口政策の確立に関する問題でありまするが、人口問題の重要でありますることは今更喋々を要しませんか、従来この人口問題に関しまして総合的な施策を欠いておるのであります。従つてこの重要な人口政策に対して総合的にこの施策を考究いたしまするために、なお又総合的にこれらの対策を立案いたしまして、国家としてこの重大な問題の解決に資しまするために、各界の学識経験者から成りまする人口問題審議会を新たに設けることにいたしたいと考えまして、本国会にこれに関しまする法律案を提出いたしておるのであります。これに要しまする経費といたしまして八十万円を計上いたしております。  第五は生活保護及び児童保護についてであります。いわゆる国家扶助の面てありまするが、現在生活保護法によりまする保護を受けておりまする者は約二百万人ぐらいでございます。これらの人人に対する保護の基準額を国家財政の許す範囲においてできるだけ引上げたいということを従来考えて参つたのであります。今回はこれらの面から、生活保護の面につきましては一応いろいろな点を勘案いたしまして、例えば標準食品構成の変化、電燈料金等の値上り等も考慮いたしまして、従来七千三百五十四円となつておりましたものを八千円にいたしたのであります。只今申上げましたのは東京都の標準世帯であります。住宅扶助につきましては従来七百三十円と相成つておりましたのを千百円に引上げることにいたしたのであります。同様の標準世帯につきましてさようにいたしたいと考えております。なお教育扶助につきましては、現在月平均百八十四円でありますが、これを百八十九円、かようにいたしまして九千二百八十九円と合計いたしたいと考えて、これに必要な予算をも予算案に必要な経費を計上いたしております。なお、このほかに葬祭扶助は現在の二千八百円を三千円に引上げる予定であります。  これらの保護基準の引上げ等を見込みまして、今年度の国の補助予算は昭和二十七年度におきましては二百四十六億千四百万円でありましたが、これらの基準の引上げ等によりまして十五億五千八百七十万円の増加と相成るのでありまするが、今回恩給法を国会に提出いたしまして御審議を願つておりまするので、若しもこの恩給法が通過いたしますれば、この面におけるいわゆるこの生活保護の対象になつておられた世帯のかたがたが相当この恩給措置によつて緩和いたされると思うのであります。従つてこの生活保護の面における保護は多少その対象の人員も減り、従つて保護の金額も減ると考えるのであります。これらを勘案いたしまして、総額二百五十三億七千二百七十万円を計上いたしておるのであります。  なお児童保護につきましては従来児童措置費が地方財政平衡交付金に編入されておりましたのでありますが、これはいろいろ児童の保護という見地から見ますれば不都合なこともまま起つておりましたので、何とかしてこれをさような平衡交付金からはずして児童措置費として予算案に計上いたしたいと、かように考えて参りましたが、今年度の予算からいわゆる補助金として復活することにいたしました。誠に御同慶に堪えない次第と思いまするが、なお又これらの児童措置費につきましては生活保護費と同様基準額等の引上げをいたしまして、これに必要な経費といたしまして四十二億七千百万円を計上いたしたのであります。  なおこれらのほか、先ほど申上げました母子寮、保育所、これらの各般の児童福祉施設の整備費に対して補助をいたしまする経費六億七千万円、なおそのほかに児童相談所、一時保護所の運営に対する補助、これらをすべて合せますると児童措置費関係といたしましては五十二億八千六百余万円と相成るのであります。  第六は中共の引揚者の援護についてでありまするが、中共地域からの引揚は第三次まで済んでおりまして、これによつて一万四千五百五十人が中共地区から帰国されたのであります。これらのかたがたに対しまする援護につきましては、従来のシベリア地域からの引揚者に対しまして世帯数も多く、なお又その世帯の構成も変つておりまするし、いろんな各般の事情を考慮いたしましてできるだけ手厚く受入態勢を整えたい、又援護もいたしたいという考えで従来参つておりまするので、この援護金総額一億九千万円と相成つておりまするが、これらの援護施策を強化いたしまして、殊に就労対策或いは住宅対策、これらに対しまして重点的に考慮を払つて参りましたのであります。就労対策につきましては一面労働省の所管でもありまするので、労働省とも緊密なる連絡をとつて、なお且つかねて厚生省といたしましても直接経団連或いは日経連等の経済団体に特に連絡をとりまして、或いは首脳者にも会つて、そうしてこれらのかたがたの就労に対して努力をいたして参りましたのであります。又労働省におきましても職業斡旋につきましては地方におきましては職安の所長が直接その斡旋に当りまするが、格段の努力をいたして現在大体三割四分程度の就職率に相成つておるのであります。これは一般の就職率に比しますればむしろ好成績と言わなくちやならんと思うのでありますが、勿論これには満足いたしませんで、今後とも努力をいたしておる次第であります。  なおこれは厚生省に特に関係の深い問題でありまするから申し添えまするが、中共地域からの医師或いは歯科医師等のかたがたが帰還された際において、その免許証等の問題について問題がありまするので、これらに対しましては厳格に申しまするといろいろな問題がございまするけれども、今回引揚げされたかたがたの事情等も勘案いたしまして、できるだけこれらの試験の受験資格等の問題につきまして最善の考慮を払いたいと思いまして、これらに伴いまする法律案も本国会に提出を予定いたしておる次第であります。一言申添えておきたいと思います。  なお住宅対策につきましてはこれ又かねて申上げておりまするが、一応三万人ということに相成つておりましたので、これに対しまして一二千五百戸を予定いたしまして、約四億円を予算的に措置をいたしておるのであります。これは勿論各府県に定着される実情をも勘案いたしまして、都道府県に対してどの程度の割当をいたしますかということもよく考慮をいたして、その建設は本来なれば暫定予算にこの三千五百戸、この三万人のうちの五千人は昭和二十七年度で措置をいたしておりまして、あとの二万五千人に対する分につきましてはこの中共引揚者に対する援護は御承知の通り大体六月までの暫定予算で措置をいたしております。さようなふうに特別な措置をとりまして、建設にも努力をいたして、そういう建設に努力をいたして早く住宅に入つて頂くような処置をとつて参つた次第であります。なお定着後の援護につきましては、これ又かねて申上げておりまするが、厚生資金二億円の枠をとりまして、当初は三万円を予定いたしておりましたが、その後いろいろな事情を考慮いたして五万円まで貸付の額を拡大いたしてこれらのかたがたの厚生に資しておるような次第であります。利率も年六分の、現在の許す範囲におきましては低率の利率に引下げて実施いたしておるような次第であります。  以上昭和二十八年度の厚生行政の大要を申上げ、これに伴いまする予算案について御説明を申上げました次第でございまするが、何とぞ御審議下さいまして、本予算案の通過いたしますよう、これによつて又厚生行政が円滑に運営実施されますことを期待いたしまして、所信の表明といたしまする次第であります。
  4. 堂森芳夫

    ○委員長(堂森芳夫君) 皆様にお諮りいたしますが、厚生大臣は只今内閣委員会、更に衆議院の予算委員会のほうから出席を要求されておりますので、山縣厚生大臣に対する質疑は次の機会に譲りたいと思いますが、御異議はございませんですか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  5. 堂森芳夫

    ○委員長(堂森芳夫君) 御異議ないものと認めます。  次に堀岡会計課長から予算の細部について御説明を伺います。
  6. 堀岡吉次

    ○政府委員(堀岡吉次君) それでは二十八年度厚生省所管一般会計の歳出の概要を申上げます。  便宜お手許へお配りいたしましたガリ版刷りの横綴の昭和二十八年度一般会計歳出予算要求額という書類について申上げたいと思います。  第一ページから順次申上げます。第一番号のうちの人口問題審議会、先ほど大臣が御説明申上げました新たに人口問題審議会を設けるための審議会の経費でございます。  それから二番目の科学試験研究費におきましては、特に申上げておきますことは摘要の(2)の薬業合理化研究補助金六百万円を新規計上いたしておりますが、これは企業合理化促進法の第三条の規定に基きまして新らしい技術を薬業会社等において採用し、これを促進させるための補助金でございます。  それから三番目の国際会議諸費、この中で特別に申上げておきますことは、摘要欄の(1)のW・H・O西太平洋地域委員会開催に伴う経費五百三十四万四千円、これは新規の計上でございますが、本年九月初旬東京において開催の予定でございますので、その経費を計上いたしたのでございます。それから同じく摘要欄の(2)のW・H・O精神衛生専門委員会招聘に伴う経費六十二万円、これも本年度新規に参りますので、その経費を六十二万円計上いたした次第でございます。  それから次へ参りまして、裏をめくつて頂きまして、次の番号5の主なものだけ申上げておきたいと思います。第五の国立公園等運営費のうち内訳(1)の国立公園施設整備補助金、これは前年度千八百九十万円でございましたが、各方面からいろいろの御要求がございますので、本年度五千万円、約三倍に増額計上いたした次第でございます。なお摘要欄に四分一とか二分一とかございますのは補助の率でございます。  それから次七番に参りまして、先ほど大臣の申しましたように、精神衛生対策のうち病床につきましては国立二百、公立千の増床を予定いたしております。  それから次の二ページのほうの下の9、受胎調節の面に参りまして申上げておきますが、受胎調節のための保健所につけております優生保護相談所、これをこの予算におきましては既設の保健所全部に設置したいということで予算を計上いたしております。個所数は今回新設いたしますのが四百二十三個所でございます。その四百二十三個所を以ちまして既設の保健所七百五十二個所に全部優生保護相談所が設けられる予定に予算を計上いたしております。  次の頁をめくつて頂きまして、10の栄養改善の事項中摘要欄の(3)でございますが、(3)の集団給食指導補助八十五万円を新規に計上いたしております。これはお医者さんが管理いたしております集団給食以外の集団給食についていろいろ事故もありますので、その管理者を講習して栄養政善上又衛生上よくしようというための経費を計上いたしたのでございます。  次は十一番の結核対策でございますが、結核対策のうち病床につきましては二十七年度同様一万ベツトを増設するという計画で予算を組み入れております。一万ベツトの内訳は摘要欄に記載いたしておきましたので、御覧おきを願いたいと思いますが、前年度と変つておりますのは、大きく区分けいたしまして国立が前年度より五百滅つて、公立法人等の建設のものが五百殖えておるというところだけでございます。それから同じく結核対策の事項別の(2)の、三ページでございますが、結核回復者後保護施設設置費、これを新規に二千百八十万円計上いたしておりますのは、先ほど大臣から御説明申上げましたが、医学的管理の下に結核の回復されたかたがたの補導を行いまして、新らしく社会に活動するためのいろいろの措置をするというための施設を新らしく二カ所設けるというための経費を計上いたしたのでございます。それから次の(3)の結核療養所経営費のうち特にこれは療養所の運営費でございますが、特に申上げておきますことは、国立六万三千五十のうち、三千床は国立病院より結核療養所に転換いたしますための経費を見込んだものでございます。それから裏へめくつて頂きまして、同じく結核対策の(5)のその他の事項でございますが、このうち、この摘要のところにごちやごちや書いてございますが、結核患者の実態調査、これが新規でございます。先ほど大臣からも説明がありましたように、結核についていろいろ事態が変化いたしておりますので新らしくそれについての調査を行ないたいという費用でございます。  それから癩対策については、特別に申上げることはございません。病床の増設も前年度に引続き行いますわけでございます。それからその癩対策のうちの(5)のその他の事項の摘要欄におきまして、藤楓協会委託費とございますのは、療養所における文化活動或いは未収容者に対する勧奨のパンフレツト作成、それを藤楓協会にやらせるための費用でございます。それから次に裏へめくつて頂きまして保健所の費用でございますが、保健所整備費の(1)、只今申上げました四頁の裏の(1)でございますが、先ほど大臣の申しました数字等の内訳は摘要の欄に記載をいたしておきましたので御覧おきを願いたいと思います。目標としましては十万人に一カ所、八百九十一カ所を作りたいという目標で整備を進めておる次第でございます。  それから十四番の伝染病予防の費用におきましては二千四百床の病床を整備したいということだけを特別に申上げておきたいと思います。それが(1)の事項でございます。14、伝染病予防費の(3)、五頁でございますが、赤痢対策費、これは赤痢が年々殖えますので、これについていろいろの議論がなされておりますので、これの根本的原因を衝いて、施策の確立に資したいというので赤痢調査会なるものを設けてこれに当るというための経費六十二万四千円を新規に計上いたしたのでございます。それから次、同じそのページの五番に飛びまして、住血吸虫の予防施設については特段申上げることはございませんが、これが、予防のための溝渠コンクリート化を昨年二十七年度におきましては一万間を予定しましたのを本年度はその三倍三万間を要求いたしておりますことだけを申上げておきます。  それからその次、性病予防については特別に申上げることはございません。  次の十六ページの16、水道施設整備でございますが、このうち特に申上げておきますことは、その事項別の(2)、下水道施設でございますが、この中の新規に摘要欄に記載しておきましたが内屎尿消化槽五千万円、1/4補助というのが新規に計上いたしておりますのでお含みおきを願いたいと思います。それから飛びまして六番の簡易水道におきましては、本年度四億円を計上いたしておりますが、これも各方面からの要望熾烈なものがございますので前年度の三倍強、前年度一億二千五百五万その三倍強の金額を計上いたした次第でございます。  それから十七番の公衆衛生関係施設整備費、これにおきましては先ほど大臣から申上げました(1)の癌研究所施設整備費、これが先ほど大臣が申しました癌研究所の建物の整備の金を五百万円計上いたしたのでございます。  それから次、飛ばしまして次の裏へめくつて頂きまして、十八番の医療機関整備につきましては先ほど説明ありましたように本年度は昨年度より一千万円の増、なお融資関係も只今申上げた通り五億円の民間よりの融資を予定いたしておる。これは別途当予算でなく大蔵省予算に計上されます。  それからその次の国家試験は特別に申上げることはございません。  それから七ページの裏へめくつて頂きまして、七ページの裏の二十一番の、国立病院特別会計繰入について一言申上げておきたいと思います。これは特別会計の問題なんでありますが、ここで便宜御説明申上げます。特別会計の国立病院を地方に移譲する問題につきましてはいろいろ問題があつた点でありますが、今回御審議をお願いいたしております二十八年度予算案におきましてはこういう仕組にいたしておりますのでお含み願いたいと思います。二十八年度は、具体的に申上げると若松と飯坂の病院は六月一日で移譲してしまう。これはすでにすみました。それから一応目下折衝中で、大体確実でございますが徳島、岐阜、下呂三カ所でございます。徳島、岐阜、下呂これは八月一日から移譲するという予定でそういう国立病院の予算を計上するということに在来のやり方と変えまして、変更いたしておりますのでお含みおきを願いたいと思います。なお敷衍して申上げておきますが、秋田、山県の二病院につきましては、二十七年度を以て移譲は完了いたしました。それから先ほど結核療養所の際に申上げましたが、国立病院について十五カ所の結核療養所に移すということで皆さま御承知の通りでありますが、在来二十七年度において十カ所、二十八年度不成立予算案におきましては十一カ所移譲するという予定で計上いたしておりましたが、前段申上げましたように、今回は二十八年度におきましては若松、飯坂、徳島、岐阜、下呂、時期の違いはございますが、五カ所を移譲するという予定で国立病院の特別会計を計上いたしておりまして、ほかの病院はどうするかというと、今後地方庁との話合いがすめば勿論これは移譲いたしますので、移譲をやめたというわけではございませんが、予算としては一年分を組入れ、移譲が成立いたしますならば、その分は予算としては不用になりますので、これは落す、そういう方針で在来の方針を変更いたしまして、予算を編成いたしておりますことを念のために申上げて附加えておきます。  それから次のページの八ページの二十二の医薬分業調査費でございますが、御承知の医薬分業は昭和三十年でございますので、摘要欄に記載しました通り、医療機関分布状況の調査を地方庁をしてやらしめるための金を新規に七十九万三千円計上いたした次第でございます。  次の二十三番の麻薬取締でございますが、これは前国会の法律改正によりまして、登録事務等が地方庁に移管されましたので、これを地方庁に委託する事務として三千百十八万円を新規に計上いたしたのであります。これは在来やつておりましたことの地方庁に対する委託という形の移し替えでございますが、法律改正になりましたので、そういうことに祖成つております。  次に薬用植物栽培助成として六十三万二千円新規に計上いたしましたのは、サントニンの新らしい種をパキスタンから取入れまして、その強いパキスタンのサントニンの種を採種圃を設けてここで作りまして、普及したいという趣旨の下に経費を計上いたしたのであります。  次にめくつて頂きまして、二十六番生活保護費、八ページの裏でございますが、生活保護費でございます。これは先ほど大臣から御説明申上げた通りでありまして、基準の改定、本年の七月分から改定するということによるこれが基本点でございます。どういうふうに単価が変つたかということにつきましては、摘要欄に在来なかつた特級地を設ける、一級をどうする、二級をどうするというふうなことを、摘要欄にそれぞれ記載いたしましたので、詳細は省略いたします。住宅扶助等についても同様であります。  それから(8)の教育扶助は、御覧の通り十一億七千五百六十一万円の減になつております。これは学校給食の単価の関係と、それから一部給食が完全給食でなしに、一部給食が実績に徴しまするというと週五回にあらずして、或いは一回乃至二回という少い数であつたということのために減額計上いたしたのが大部分の原因でございます。  それから四番の医療扶助につきましては、承知のように生活保護中、医療扶助が著しく増額しております。それを計上いたしたのでございます。出産扶助については特別申上げるところはございません。  次の裏の六番は或いは生産扶助と印刷が間違つておるかも知れませんが、これは生業扶助の間違いでございます。御訂正を願いたいと思います。  それから七番の葬祭扶助も特別申上げることはございません。  それから八番、九番は特別申上げることはございません。  十番の昭和二十七年度精算不足分二億五千万円を計上いたしましたのは、大体二十七年度の精算がほぼ見当がつきましたので、地方庁における主としてこの医療扶助の増加によるのが大部分の原因と推測されておりますが、その分を本年度の予算に計上いたしまして、そのために地方庁の不足分を補償するという意味で二億五千万円を計上した次第でございます。  なお前段大臣から御説明申上げました恩給復活、日雇保険等に伴つて九億三千三百万円は、先ほど大臣から御説明申上げた通りの減少でございます。それらを合計いたしまして、二百五十三億なにがし、前年度より七億なにがしの増を計上いたした次第でございます。  それから次に二十七番、十ページの二十七番身体障害者保護費については特別申上げることはございません。数字はいろいろになつておりますが、実績に徴して修正いたしたということが大部分でございます。  それからその裏をめくつて頂きまして二十九番の地方改善事業費千五百十三万六千円を新規に計上いたしております。これは御承知の、いわゆる特殊部落と言われておりますものにつきましての地方改善のために協議会を設け実態を調査するということの費用と、特別に総合福祉施設のセンターとしまして隣保館を設けて、改善事業の中心たらしめたいということのための経費を計上いたしたのでございます。  それから三十番の消費生活協同組合におきましては、これの貸付金に関する法律が前国会を通過いたしておりますが、消費生活協同組合が設けます共同施設につきましては、貸付金として新らしく二千五百万円を計上いたしまして、これが第一の貸付金でございます。  それから次に三十二番の社会福祉施設整備費でございますが、これは特段に申上げることはございませんですが、その十一ぺージの裏の一番下の欄でございます。そこの七番に浮浪者収容施設を五千万円計上いたしまして、六大都市にこの種施設を設けたい、これにあります通り百人収容十カ所でございます。  次に三十四番の日赤施設整備費四百万円は、日赤が緊急災害救助等に当たるためのいろいろの病院車その他を整備するための補助費でございます。  それから三十五番の児童保護費につきましては、先ほども大臣が御説明申上げました通り、本年度より補助金として、当省所管として計上されたものでございますが、御参考までに申上げて置きたいと思いますのは、平衡交付金という欄で、(1)の児童措置費は四十二億何がし、平衡交付金ゼロ、こういうことになつておりますが、平衡交付金の算定の基準の中にどれだけの金額が入つておつたかということを一応申上げて置きたいと思いますが、その金額は三十六億三百五十四万四千円、そういう金額が平衡交付金算定の基準には入つている。実際に児童保護にどれだけ使われるかということは別問題でありますが、生活保護等で申上げましたと同様ないろいろの単価改訂を見込んでいるわけであります。  それから十二ページにひつくり返して頂きまして、十二ぺージの裏の四番の事後補導補助と申しますのは職親、いわゆる職親として職業のない者の経費でございます。  それから次のぺ-ジの冒頭の(う5)の季節保育所補助、これも新規に三千万円。御承知の通り農村等における季節保育所としての補助金を計上いたしたのでございます。  それから次をめくつて頂きまして、十三ぺージの裏でございますが母子福祉対策費、これも例の貸付金等に関する法律が前国会に通過いたしましたのでそれに伴う金を計上いたしたのでございます。七億四千七百六十万円、それが(2)の欄でございますが、それから(1)はこれも大臣から申上げましたが母子相談員、社会福祉事務所、八百二十五カ所に一人宛に設けるための補助金。なおこれをいくら内訳を見ているかということは摘要欄に生業資金がいくら支度資金がいくらということを記載しておりますので御覧置きを願えれば幸いと思います。  それから児童福祉施設整備につきましては特別申上げることはございません。  次に飛ばして頂きまして十五ページの三十八番の厚生保険国庫負担について申上げて置きます。これは先ほど大臣から詳細な御説明がありましたので省略いたしますが、内訳は摘要欄で申上げて置きますが、事務費については健康保険と厚生年金それぞれ十割、それから厚生年金の給付費は御案内の通り一般については一割、坑内については二割の分、それから結核ベツトについては先ほど結核ベツト全体について申上げましたが千三百、それからそれをめくつて頂きますというと、その裏のところの摘要欄に(6)といたしまして日雇健康保険ということを書いてございます。これが日雇健康保険創設に伴う事務費の全額とそれから保険及び福祉施設それが三千六百六十三万何がしというものを負担いたしております。この健康保険施設及び福祉施設につきましては、日雇健康保険以外のこの種保険につきましては、全部保険料負担でございます。その点だけを念のために申上げておきます。  三十九番の健康保険事務費は全額、それから結核ベツトは前段申上げました通りの金額でございまして、結核病床千五百ベツトに対する補助金でございます。  それから四十番の船員保険の国庫負担につきましても、只今申上げましたと同様な趣旨を以て計上いたしております。船員保険については特に失業保険に対する三分の一の国庫負担は陸上失業保険と同様でございますが、そのところだけが変つておる点でございます。  四十一番の国民健康保険の補助五十七億何がしでございます。これも大臣から詳しく説明されましたので省略いたしたいと存じますが、この四十一の摘要欄の(3)でございますが、助成交付金括弧一五%となつておりますが、これが例の給付費一五%相当額を助成するという金額でございます。二十九億六千四十三万七千円。これは方式が四つございまして、御案内と思いますが、振興奨励交付方式、こういうのが一つ、それから財政力調整交付方式というのが一つ、それから療養給付費調整交付方式というのが一つ、それから保険料調整交付方式というのが一つ、この四つをかけ合せまして、実際にこの助成交付金を交付するという仕組になつております。積算の基礎を念のために申上げておきたいと思いますが、一番初めに申上げました振興奨励交付方式によるものは四億三千八百七十九万六千円、それから財政力調整交付方式によるもの、これは九億四千七百八十七万七十円、それから療養給付費調整交付方式によるもの、これは十二億八千三百十九万九千円、それから保険料調整交付方式によるもの、これは二億九千五十六万五千円、こういう一応積算の基礎で二十九億何がしを計上いたしたのでございます。  それから只今の下に参りまして、十六ペイジの一番下のところです。六番災害特別貸付金として五千万円を計上いたしております。これは本年度新規に計上いたしておりますが、実は二十七年度におきまして鳥取市に火災の大きな災害がございましたので、その際予算の流用を以て実行いたしたものでございます。今後災害が起るということを予想いたしまして、そういう場合に備えるために形式上新規に計上いたしたのでございます。  それから次をめくつて頂きまして、只今の十六ペイジの裏でございますが、四十三番の引揚でございますが、これは特別申上げることはございませんが、人員が二万五千三百八人というのは、二十七年度には五千人、二十八年度に二万五千人、合計三万人中共から引揚げて来るという、例の数字に基きましたものでございます。それに基きましてざつと積算いたしまして出したのでございます。特別変つたことはございません。強いて申上げますれば、只今のペイジの摘要の一番下の帰還手当が差額支給でなく一律支給で、そこに記載いたしました通り大人一万円、子供五千円ということで、そういう計算になつております。  それから四十四番、留守家族等援護でございますが、これも大臣から申上げました通り、基本給の変更とそれから法律を切替えます予定でおりますので、それに伴う範囲の拡大、それに基きまして三億一千八百八十五万三千円の増ということでございます。  それから四十五番目、戦傷病者戦没者遺族等援助でございますが、これも恩給等に見合いのベースの引上げ、遺族年金等は勿論留守家族援護等と同様でございます。その他にここでは徴用のためのC船員を新たに入れるということのために、そのことも一応計算の基礎といたしまして概算二万人、一万九千何がしというC船員が新たに入るということでこういう経費を計上いたしております。減額の大部分のものは勿論旧軍人等の恩給の復活のためにそのほうに移るということのための減額が大部分でございます。  なおここでこれらと直接関係ございませんが、念のために申上げておきたいと思いますが、只今問題になつております中共へ在日中国人が引揚げるということの経費は六月暫定予算の予備費を以てするということに先般閣議で決定に相成りました。その金額千九十七万八千円、それは本予算とは別個でございます。  以上が今回提出いたしました厚生省の所管の昭和二十八年度予算の大綱でございます。  なおあとこまごましたことが書いてございますが、特別御説明申上げることはございません。厚生省本省が合計以上を以て七百五億三千四百三万八千円という数字になります。非常に簡略な説明でございますが、一応御説明いたしました。
  7. 堂森芳夫

    ○委員長(堂森芳夫君) ちよつと速記をやめて下さい。    〔速記中止〕
  8. 堂森芳夫

    ○委員長(堂森芳夫君) 速記を始めて下さい。  明日午前十時から本委員会を再会いたしまして、局長からこの予算説明書の順序に従つて説明を聞きまして質問を行う、こういうことにいたします。本日はこれで散会いたします。    午前十一時四十六分散会