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1953-07-17 第16回国会 参議院 大蔵委員会 21号 公式Web版

  1. 昭和二十八年七月十七日(金曜日)    午前十一時開会   ―――――――――――――  出席者は左の通り。    委員長     大矢半次郎君    理事            西川甚五郎君            小林 政夫君            菊川 孝夫君            森下 政一君    委員            青柳 秀夫君            大屋 晋三君            岡崎 真一君            木内 四郎君            藤野 繁雄君            安井  謙君            山本 米治君            土田國太郎君            前田 久吉君            堀木 鎌三君            平林 太一君   衆議院議員            苫米地英俊君   国務大臣   大 蔵 大 臣 小笠原三九郎君   政府委員    大蔵省主計局法    規課長     白石 正雄君    大蔵省主計局給    与課長     岸本  晋君    大蔵省主税局長 渡辺喜久造君    大蔵省理財局長 石田  正君    大蔵省管財局長 阪田 泰二君    大蔵省銀行局長 河野 通一君    大蔵省為替局長 東条 猛猪君   事務局側    常任委員会専門    員       木村常次郎君    常任委員会専門    員       小田 正義君   説明員    大蔵省主計局主    計官      末広 義一君    大蔵事務官    (大蔵省主計局    給与課勤務)  穂刈 誠一君    大蔵省主税局税    制第二課長   塩崎  潤君    大蔵省理財局経    済課長     高橋 俊英君   ―――――――――――――   本日の会議に付した事件 ○日本輸出入銀行法の一部を改正する  法律案(内閣提出、衆議院送付) ○設備輸出為替損失補償法の一部を改  正する法律案(内閣提出、衆議院送  付) ○公認会計士法の一部を改正する法律  案(衆議院提出) ○旧令による共済組合等からの年金受  給者のための特別措置法及び国家公  務員共済組合法の一部を改正する法  律案(内閣提出、衆議院送付) ○昭和二十三年六月三十日以前に給付  事由の生じた国家公務員共済組合法  等の規定による年金の特別措置に関  する法律案(内閣提出、衆議院送  付) ○昭和二十七年度における給与の改訂  に伴う国家公務員共済組合法等の規  定による年金の額の改定に関する法  律案(内閣提出、衆議院送付) ○外国為替資金特別会計法の一部を改  正する法律案(内閣提出、衆議院送  付) ○納税貯蓄組合法の一部を改正する法  律案(内閣提出、衆議院送付) ○国税徴収法の一部を改正する法律案  (内閣提出、衆議院送付)   ―――――――――――――
  2. 西川甚五郎

    ○理事(西川甚五郎君) それでは只今より第二十回大蔵委員会を開催いたします。  先ず本日は日本輸出入銀行法の一部を改正する法律案、設備輸出為替損失補償法の一部を改正する法律案、この二案を議題にいたします。本日は大蔵大臣並びに通産大臣が出席されます。質疑のあるかたはお願いいたします。
  3. 小林政夫

    ○小林政夫君 通産大臣御列席のところで、相互に聞いておいて頂いて質疑を展開したいと思つたのでありますが、委員長はたつての要望でありましたから質疑をいたします。  輸出入銀行の現状を見ますと、現在六月三十日末で五十六億二千万円の融資残がある。で、金は二百十億あつて差引き百五十三億八千万円の余裕金がある。その後多少移動しておるかも知れませんが、概ね百五、六十億の金が現在において余る。この点について、又運用面を見てみますと、食糧証券を相当百五十億程度に近いものを持つておるというような状態でありますが、大蔵大臣はこの現状についてどういうふうにお考えになつておりますか。
  4. 小笠原三九郎

    ○国務大臣(小笠原三九郎君) 今小林さんが言われたように、輸出入銀行が百五十億からの金を持つておることは御指摘の通りであります。これにつきましては私どもはいろいろな原因があると思いますが、主として昨年から本年にかけて貿易規模が世界的に縮小した事柄とか或いはスターリング地域、これは小林さん御承知の通り、その後大分話合いがつきましたが、非常な輸入制限が強化されておつたというようなこと、或いは日本のプラント輸出など価格が割高であつたこと、こういうようなことが主な原因じやないかと思うのであります。そんな関係でこれだけの金が残つておりますが、併し又本年度の輸出入銀行の融資計画について過日来通産省と打合せましたのでありますが、大体設備の輸出を百五十億円本年度はすることに予定されておるし、東南アジアの開発もだんだん緒につくことになりました。これは七十億円出すことになつており、輸入資金のほうにも二十億円要るので、大体二百四十億円予定されておるようなわけ合であります。これは小林さんも御承知と思いますが、例えばインドネシア関係で六千万ドル程度向うに貸し勘定が残りました。そんなことの交渉なども幾らか原因しておつたと思います。この問題も済みましたし、まあ今後こういうことは、私はこの程度の輸出はできるのではないか、こういうふうに考えております。それから又最近向うにいろいろ技術相談所なども本年から作ることになりますし、それからこの輸出入銀行法を改正しまして、今度こちらを通過いたしますると、輸出入銀行が海外において投資ができるというようなことになつて参ります。そうすると長期の資金を向うに出すこともできることになるので、従つてこちらのプラント輸出等も相当活撥にやり得る。こういう見通しを立つております。現状から見まして、これは金は余つておるようでございますけれども、併し輸出入銀行の使命から見ると、この金は本年は使い得るものと私どもは実は見通しをいたしておるような次第であります。
  5. 小林政夫

    ○小林政夫君 私も輸出入銀行がむしろ金が足りなくて、どんどん一般会計その他から資金を持つて行かなければならないという状態を望むものでありますが、只今のような大蔵大臣のこの輸出に対する見通しは、前二十七年度予算を審議する際においても同様のことがそれぞれ当局から言われたわけで、それにただ違う点は海外投資ができるように今後改正しよう、その他の製品輸出に対する融資ができるようにというような多少融資の枠を拡げて行こうという輸出入銀行法の改正が提案されておりますが、いずれにしても大局的な輸出の見通しについては、常にこの輸出入銀行が問題になる時に、政府当局並びに銀行当局からは非常に明るい見通しをおつしやる。ところがその現実は昨年よりもむしろ今年のほうが輸出の前途については残念ながら相当むずかしいのではないか、昨年よりも今年積極的に輸出振興ができるかというと、国際環境のみから考えればむしろ困難な情勢におかれておるのではないか、相当我々は努力しなければ輸出は困難だ、何としても輸出はやらなければならんので、萎縮しておつてはいけませんけれども、相当困難な見通しにある。その時にただ漠然とこれこれの資金をこういうふうに使うつもりだということでは、私どもとしてはすでに何回か政府並びに銀行当局の見通しの誤りと言いますか、不幸にして日本はこういう事態におかれておる。これは何も政府当局の努力が足りないとか、或いは銀行当局の努力が足りないとかというような問題でなくして、現実の事態というものがこういうことになつておるので、一億、二億の財政資金を捻出するのに相当困難しておる我が国の状態において、これだけの金を遊ばしておくということが果していいかどうか、又海外投資の面においても、東南アジアに対する投資といつてもインドネシア等においてはまだ会社法すら十分のものはできておらん。インド等は相当某国の勢力が強くて、必ずしも日本が出ようといつてもそう早急に出られるような情勢ではない。パキスタン等も政情不安があつてなかなか今おつしやるような見通しには行かない。こういう時に勿論必要とあればいつでも或る程度の金が出せるような仕組は考えなければならんといたしても、ずつとこれだけの金を寝かしておくということは、如何にも勿体ないのではないか。
  6. 小笠原三九郎

    ○国務大臣(小笠原三九郎君) お話の次第もありますが、これも小林さん御承知の通りいわゆるスターリング・エリア関係においては昨年非常に日本が輸入額が多かつたので、本年に入りましてから協定をいたしまして、日本の輸出額を相当殖やすことになつたことは、一億九千万ポンド程度の輸出にいたしまして、実質上五、六千万ポンドの増額にいたしましたことは御承知の通りであります。又パキスタン等にしましても三千万ポンドの相互の話合をつけまして、そのうち主なものは綿花等を買入れますが、これはやはりプラント輸出その他そういうものを出すことがこちらの対象の一つにもなつております。その他インドネシアなども最近これは賠償問題が或る程度見通しが付かないと思われる点もございますが、大分日本のプラントのほうも輸出競争力が加わつて参りました。最近いわゆるコストが安くなつて来て、これも出て行くのではないか、フイリピンのほうも沈船引揚げ問題の調印等を一つの契機として大分好転して参りました。従いまして、この方面のほうも出て行くのではないか、つまりいろいろ経済外交方面が今までに比べますと大変好転しつつあることは、これは小林さんもよく御承知の通りだと思います。そこで今までいつも先走つていいいいといつて来たが、一向よくなかつたではないか、こういうことは大体御指摘の通りに思いますが、今後はこれは私はいささかそういうふうに今までよりも明るい見通しを持つし、又少くともこれは持たなければ日本はいけないのだし、今まで来ておる最近の商談も相当増額しておることは、輸出入銀行等から出しておる計数表でも明らかであります。そんなことがありますし、一方から言いますと、輸出入銀行に金があるのだから、それじや輸出の物を作つてもいいのだというような工合に製造業者或いは取引をするものにも非常な安心感を与えて、その業務に努力することにも相成る。こういうようなことなどもありますので、現在の金が全然遊んでおるわけではなくて、いわば一種の国債ともいうべき食糧証券等に向けられておるのだから、私どもはその意味からいつて結局だんだん本年は活撥に見込まれるものだから、これも率直に申上げますればもうちよつと時をこのままにして頂いたらどうだろう、こういうのが私の率直な考え方であります。
  7. 小林政夫

    ○小林政夫君 時をかせとおつしやるが、一年半ほどかして上げたのです。それでもうこれ以上待つことがどうかと言つておるので、相当財政需要が逼迫しておるときに、大蔵大臣として一応作つた銀行ではあるが、例えば緊要物資特別会計等も二十五億の基金で作つたけれども遊んでくれば十五億は今度取上げる。万一必要な場合には借入金ができるという措置も講じておるのだ。輸出入銀行においても、そういうような方法を考えて然るべきじやないか、又これだけのことならばもつと何も輸出入銀行という形でやらなくても、根本的にそういつた銀行の在り方というものについて大蔵大臣としては再検討されて然るべきじやないか、そういう点について、ただ単に何とかなるだろうと思うから、もうちよつと辛抱してくれというようなことでは、もうすでに一年有半我々は辛抱して来たわけなのですから、ここで何とか違つた構想を以て臨まなければならないのではないか、現実に必要な部門に、是非必要な災害復旧費等についても要りようの金の何分の一しか当らない。その時になるほど輸出振興ということは日本のおかれておる至上命令ではありまするが、現実においてこの金が遊んでおるという事態であるならば、それは別途有効に使うことを考うべきでないですか、この点は如何ですか、こういうように根本的に構想を変えて見るというお考えはございませんか。
  8. 小笠原三九郎

    ○国務大臣(小笠原三九郎君) 小林さんは一年半辛抱したと言われる、それはそうでございましよう。併し私どもは一年半のことが今後に期待される、こういうふうに思つておりますし、それからさつきもちよつと話したように、今度輸出入銀行法の改正によつて輸出入銀行の活動をしやすくする。いわば今までどちらかといえば、プラント輸出をやるについての欠点とでも申しましようか、そういうことはどこにあつたかというと、日本が比較的長期のものを出しにくい、出しても先に行つてそれが或いは合弁その他の恰好で投資がしにくい、これが外国のものについて損をしておる。もう一つは割高であつたという点にあることと思う。もう一つは何といつても日本が独立したというものの、日が浅い、その点でも十分行かなかつたと、こう思うのです。ところが今のように外交関係も漸次好転して行つて、各国との貿易協定、支払協定なりというものも漸次改善されて行つておるし、輸出入銀行の機能も拡大されて行くし、又輸出すべきプラント品その他のものもコストが下つて来ておるし、そして又長期の融資ができる。こういうことから実際は今まで小林さんの言葉通り申せば辛抱を願つたことが今後に実を結ぶようになつたときにそういうことを考えるのはどうか、私どもはやはり輸出入銀行がまだ今まで十分使命を果さなかつたことについて遺憾の点は小林さんと同様に考えますけれども、今後においては十分使命を果させるようにしたい、又使命を果し得るような環境に漸次向つておる。こういうふうに私どもは考えておる次第であります。
  9. 小林政夫

    ○小林政夫君 先ほど申されたスターリング地域との日英協定等において、相当向うが買つてくれる、或いは日本から買う範囲が拡がつたということでありますが、これは最近の貿易実務担当者等についてお聞きになればわかるので、日本へ輸出するほうは予定通りどんどんやろうとしておるけれども、向うはこちらから買わない、英国等は縮小均衡を図つておるのでなかなか日本から買うような情勢じやない、であるからしてポンド等の不足が起つて来ておるのであつて、なかなか見通しの問題としては困難である。貿易協定ができてその取引範囲の枠が拡がつたからといつて、直ちに実際の輸出がその通り実現するということはなかなか困難な問題なのであります。これは大蔵大臣御承知と思います。そういうことであれば、勿論我々もそういうプラント輸出等についてその金のために折角の輸出の商談が成立ないというような事態をもう絶対惹き起さない、我々の力で、日本の力で金が付けられてやれることなら是非とも輸出をやらしたい。何としてもそういうことは我々としてやらなければなりませんけれども、その方法としてこういうように漫然と百五十億というような金を遊ばしておく方法しかないのか、もつと大蔵大臣として知恵を出して、こんな金をぼんやりプールしておくようなことのないような方法を考えらるべきじやないか、これが第一、これは押問答になりますから御答弁も……先ほど指摘して今のような答弁で、そう変つた構想もないようですから、それでは一つ進みまして、最近改進党との間においていろいろ話合がなされて、従来政府提案されておつた二十八年度の予算にプラスして、輸出振興策について何らかの話合ができたように新聞報道で承わつておるのですが、その点については如何ような、今まで政府から提案されておつた輸出振興策、例えば技術相談所の問題であるとか、或いは輸出商社並びに直接輸出メーカーの売上金の千分の五の積立金を損金に算入する税法上の助成策、これ以外にどういう輸出助成策をお採りになることにしようとされておるのか、その点を明らかにされたい。
  10. 小笠原三九郎

    ○国務大臣(小笠原三九郎君) 実はまだ改進党との話合については、そういう話が行われておることは私も承知しておりますけれども、これがきまつたものといつていいかどうか、これはまだ自由党としての正式なものとして、今日議員総会を開いておる前ですから、ちよつと申上げにくいのです。仮にあの通りとして決定をいたしますれば、大体において免税その他のところで、たしか私の記憶に間違いなければ十六億数千万円のものがそういう措置でとられるのではないが、金利その他の点でこれが従来盛られておる予算の上に加つて来る、こういうふうに考えておるのであります。これは相当生産者なり或いは取扱商社なりその他の金利負担を減ずることになつて、これはそれだけ効果があるというふうに私どもも考えておりますが、今の小林さんが言われた以外に特にどういうものがあるかというと、大体おつしやつたものの費目だと私は考えております。
  11. 小林政夫

    ○小林政夫君 輸出が出る出ないと押問答をしても仕方ないと申上げたのですが、私はこれは一つの大蔵大臣に対する助け舟の意味で申上げておるので、輸出の情勢としては大して変らない、何とかしてやろうと思うのだということの話としては、そういうことだつたら、二十七年度の予算を審議する時の話とちつとも変らない。二十七年度の時は輸出助成策というものはこれこれしかなかつたが、今度二十八年度においてはこういう構想を以て積極的に輸出振興をやるのだ、金利も下げるのだ、税法上の援助もするのだ、だからまあまあもう暫く辛抱してくれ、こういう話で、その助成策をこれだけ政府が犠牲を払つてやろうとなされておるなら、我々として我慢してみようという納得できるようなものであるならばとにかく、今まではそういうことは通産省当局の一応の希望として、輸出入銀行の金利五分を三分に下げたいとか、或いは信用保険料率の二分を〇・五%にしたい、これは希望であつて、全然大蔵当局の了承しておるところでないし、政府としてそれに伴つた予算を出していないというようなことでは、我々はただ漫然と待てと言われても待ちにくいのではないか。
  12. 小笠原三九郎

    ○国務大臣(小笠原三九郎君) ちよつと私資料を持合せませんが、記憶のまま申上げますと、二十七年度予算に比べましては、二十八年度予算は貿易振興についても相当金を出すことになつております。例えば重化学工業に対する費目を設けるとか、或いは海外相談所を作つてやるとか、それから今までなかつたようなもので、生糸その他に対するものを出すとか、いわゆるこれの宣伝費を出すとかというようなこともやつております。ただ根本的に私どもがその助成政策と言いますか、補給金制度をとらなかつたものですから、その点が目についておりませんが、私の記憶に誤りがなければ、大体において昨年よりも四億か五億に達するような貿易関係の予算が盛られておると思います。少くとも三億を下らないと私は確信しております。そういう細かい数字はあとから又一つ調べた上で申上げますが、そういうような工合に考えておりますけれども、お話になつたように、日本の貿易面から見てそれが本当に二階から目薬じやないか、それもそうと言われんこともございませんけれども、私どもは実は貿易の振興ということはいわゆる予算面でやることよりも、やはり当業者が努力してやることにあると思う。これは小林さんもよく御承知と思うが、これも極めて率直な言葉で言えば、日本の各商社は輸入することには恐ろしく熱心だが、ところが輸出することには輸入するほどの努力を傾けていない、それはどうしてかというと輸入するほうが利益が多いからで、それは日本のいわゆる為替の位置が然らしめることじやないかと思いますが、従つてどうしても今お話になつておる枠をきめますと、枠の最初に来るものは輸入が来てしまう。けれどもこれは両方の協定ですから、この次に起つて来るものは輸出なのですから、だから今お話になつたように、今年スターリング地域ときめておつても、今のところは輸入のほうが多いじやないか、それは輸入のほうに実際は努力するのです。今までの例から見てもおわかりだと思う。先ず輸入が最初に行われ、これに対する関係からいわゆる輸出を行なつて行つて相互の協定を守つて行くということになつております。これは実は日本の為替の位置が然らしめるものと私は考えます。こんな工合でありますから二十七年度の時と二十八年度の時とは、国際情勢も少し変つて来ておりますし、私の考えは予算面で見るものは予算支出として二十七年度よりは増加しておりまするが、その増加額は非常に足らんじやないか、これも御指摘の点はありましよう。それは本年度もいろいろの点で或いは商社に対する各種の税法上の取扱をいたしますようなこともやつておりますけれども、その他にも更に今度の改進党との協定案でももう少しその範囲が拡がつておるように承知いたしております。併し何といつても一番元になりますのは支払協定、貿易協定であります。それが今申上げましたような事情で、先ず輸入が行われておるから、ちよつと御覧になると一向約束も守られていないじやないかということになりますけれども、今後行われるものは輸出なのです。この点は今の日本のおかれておる日本の為替の位置を御覧になると小林さんにもよく御理解が行くのではないかと思います。私どもはそういうことからやはりこの基本になるものは相互の貿易協定である。従つて貿易協定を結ぶ時分には相当交渉をして向うでも呑込みにくいものまでも呑込んでもらうぐらい努力しておる。これは例えば日英の支払協定について申上げますれば、昨年の暮に一応前年度通りのものをきめましたけれども、本年の一月以降だんだんと交渉をしまして、昨年の支払、貿易協定以上にこちらに有利にいたしましたことは、これもよく御承知の通りだろうと思います。ただやはり日本のおかれておる為替の位置がございますから、どうしても時期的に今もお話になつたような点がございます。だがこれからは輸出時期に入つて行く、こう見ておるのでございまして、その点については少し小林さんと私と見るところが違うかもわかりません。
  13. 小林政夫

    ○小林政夫君 大蔵大臣の見通しのように行けば日本のために幸いだし、私どもも結構なことだと思うのですけれども、その点は最近英国等を廻つて来た実際の輸出担当者等の意見を聞いて見てもなかなかむずかしいということを言つております。実際にやつておる連中は相当悲観的な見通しを持つておる。お説のごとく、政府から如何に援助しようといつても、まあみずからの力である。そういう点から行けばなお更のこと、私どもはそう急激にこの輸出入銀行の金が忙しくなるほど輸出は起るとは考えられない。すでにはや七月も半ばを過ぎておつて、あと本年度としては八カ月しかない、こういうときに財政資金の有効利用というような点から考えて、この日本輸出入銀行というものに余りとらわれずに同じ経済効果を発揮する方法は他に幾らも方法があるじやないか、そういうことを十分大蔵大臣として一つ知恵を絞つて頂きたいと、こう思うのです。これ以上なにしても押問答になりますから、私は必ずしも今のあなたの御見解には納得いたしませんが、御希望を申上げておきます。
  14. 小笠原三九郎

    ○国務大臣(小笠原三九郎君) 小林さんの言われる節、誠に御尤もの点もございます。従いまして私のほうも十分考えることにいたしたいと存じております。
  15. 平林太一

    ○平林太一君 ここにこの日本輸出入銀行法の一部を改正する法律案の予算審査に当りましては、極めて刻下我が国の経済の活殺に影響する重大な事柄でありますから、慎重に審議を進めたいと思います。大蔵大臣御承知のことと思いますが、すでに参考人といたしまして日本輸出入銀行副総裁山際正道君、開発銀行副総裁太田利三郎君、全国銀行協会会長千金良宗三郎君、日本機械工業会会長倉田主税君、造船工業会会長丹羽周夫君、これらの参考人を招致しまして、この輸出入銀行法改正に対する各般の参考意見を聴取したのでありますが、不幸にいたしまして、これらの関係者から答弁を求め、参考意見を求めた結果にこれを徴しますると、非常に満足しがたいものが多々あるのであります。のみならずこれらの関係者の意見を聴取するにつけても、その用意というものが全く整備しておらないということを深く発見いたしたのでありますが、それでありまするからこの日本輸出入銀行法の改正に当りまして、特に大臣の考慮を求めたいと言いますことは、第一に考えられますことは融資先であります。これは開発銀行にいたしましても輸出入銀行にいたしましても、特に輸出入銀行だけを今日取上げまして申上げるのでありますが、国のいわゆる国民の血税としての財政融資を赤字補填に流用さえいたしておるような傾向がある。この重大な資金に対しまして、銀行自体が融資をいたしますその融資決定に対しまして、その融資先が妥当を得ていないということは容易ならざる事柄であると思いますが、全体こういうことは、平常から申しますると常識上あり得ないことであります。併しながら事実を見ますというと、先ほどこの開発銀行等の融資先の一覧表の提出を求めて見るにつけましても、つぶさにその内容を検討いたしまして、そういう融資先の詳細を調査いたしますというと、誠に慄然としたるものすら感ずるのが多々出て参つております。日本輸出入銀行に対しましては、特にこの点に対しまして大臣は平素どういうような態度を以ちまして、融資先の決定に対しまする監督或いは適正を期する上に取運びをされておられますか、その点を第一に伺いたいと思います。
  16. 小笠原三九郎

    ○国務大臣(小笠原三九郎君) 平林さんのお話につきましては、輸出入銀行については、私どものほうといたしまして格別なるいわゆる事前的な監督を加えているわけじやございません。絶えず監督、指導をいたしておりますが、併し輸出入銀行は御承知のごとく輸出入品に対する取扱いでございまして、この点についてはいわゆる政治的にかれこれあるというようなことは、私は今まで耳にしたことはございません。又今後ともさようなことがあつてはなりませんので、さようなことが私は絶無になることを信じておりまするが、万一にも起りそうな場合は十分な注意を払い又監督をいたすことにいたします。
  17. 平林太一

    ○平林太一君 大蔵大臣としても極めて常識的の御答弁でありまして、そうあるべきものであることを了承いたすのでありますが、この際御注意を申上げておきたいことは、現に巷間識者の間に極めて言われておるということは、財政資金融資に対して、いわゆる輸出入銀行は勿論開発銀行等に対しましても、その融資先の決定に対して強い政治力が動いておる。そういうものが今日開発銀行の総裁である小林中、それから東北電力の総裁の白州次郎、それから九州電力の総裁の麻生太賀吉、これらのグループがいわゆる吉田政権の蔭に隠れて一つの潜在的な大きな勢力として、この財政投融資全体に対する融資先の決定を大きく動かす役割を果しておる。だから正常な日本経済の自立回復を図るには、これらの俗に言う利権グループというものを解消しなければできないのだということすら、巷間識者の間に極めて伝えられております。それでありますから、この点やはり大臣といたしては、そういうことはないのだ、又輸出入銀行のほうも政治力に支配されないと言われることは、これは重々当然のことでありまして、かくあらなければならない、ところがかくあることがないところにいわゆる世の中のむずかしさがあるのでありまして、そのむずかしさを克服しなければその使命の正常な達成ができないのであります。取あえず伺いたいのは、只今も申上げましたように、小林中でありますとか、白州次郎であるとか、麻生太賀吉であるとか、こういう勢力に対して大臣は財政投融資に対して一つの圧迫を感じ、圧力を感じたようなことがあるかどうか、こういうことを良心的に一つ率直に御答弁を承わりたいと思います。
  18. 小笠原三九郎

    ○国務大臣(小笠原三九郎君) これも平林さん率直に申上げておきますが、私は大蔵大臣としてさようなことに一度も圧迫を感じたことはございません。それから又小林開銀総裁は極めて良識的にこの開発銀行の業務を遂行しておると私は信じております。
  19. 西川甚五郎

    ○理事(西川甚五郎君) 平林さんに申上げますが、只今輸出入銀行法を議題にいたしておるのでありますから、開発銀行その他の問題は次の機会にお願いいたしたいと思います。
  20. 平林太一

    ○平林太一君 承知いたしました。只今委員長からの御注意は一応よく了承いたしました。逸脱しない範囲におきまして審議を進めて行きたいと思います。  そこで、只今大臣からの御答弁で、そういうことはないのだというのでありますから、これも了承いたします。併し将来に対しましてそういうことは厳重な御用意といたしまして、そういうことに陥らないように、事前に強く警告を申上げておく次第であります。  そこで、この輸出入銀行でありますが、これが貸付をいたしまして、そして当該関係業者が、その受けました融資を輸出入銀行が意図しておりますように使用され、利用せられることによつて、この銀行の使命、国家がこの重要な資金を出す目的が達成されるのでありますが、この資金がいわゆる会社の赤字補填に利用せられ、例えば他の市中銀行その他等から融資を受けたものに一部分が返済され、或いは大部分が返済されるというような事態がとかく考慮せられるのでありますが、そういう事柄に対しまして大臣はどういうふうにその責任をお考えになつておられるか、これはそうあり得ることも、私はそういうことを考えなければなりませんが、ただ貸付けてあとは貸付けたままで、全然そういう使用に対しましては何らの処置をとらないということになりますと、これは空廻りをしてしまうことになつてしまいまして、如何に我が国の輸出促進をしようといたしましても、そこにその金がその筋途を通さないということになるのでありますが、この点どういうふうにお考えになりますか。
  21. 小笠原三九郎

    ○国務大臣(小笠原三九郎君) 今平林さんが仰せになつたいわゆる輸出入品のために製造業者に貸出して、それがほかに使われたり、或いは又空廻りなりがあつてはならん。    〔理事西川甚五郎君退席、委員長着席〕  これはそういうことがあつては私どもも同様に断じてならないと思います。今まで私どもが承知しておるところでは、全部製造業者に貸出した場合は、それが輸出品となつて輸出される場合に貸出が決裁されておる。こういうふうに承知しております。いわば俗に言いますきちんと関連を持つておりまして、何らその間にはつまり輸出業者と製造業者の間に離れたことが行われておらないというふうに承知いたしております。併しそういうことが今後とも起るようなことがあつては、これは日本の貿易振興のために相成らんのでありますから、こういうことはこの上ともないことと思いますけれども、将来誤りなきよう輸出入銀行のほうに厳重に注意し、又監督いたしたいと考えております。
  22. 平林太一

    ○平林太一君 これもまあ大臣から常識的の答弁でありますが、ただ金の使い方というものは、一応金の使用権限というものが貸付先のほうに移りますれば、決して今お話のようなそう楽観した状況ではこれはあり得ないのでありますから、その点はこの銀行当事者に十分な厳戒を加えまして、国家の資金が私有化されないように、こういう点を十分御考慮せられるように留意せられたいと思います。そこで先頃、関連いたしておりますが、経済団体連合会の副会長植村甲午郎という人から予算委員会で話を聞いておりますと、これは輸出入銀行に当然関連いたすのでありますが、いわゆる輸出業者、今日の経団連或いは今日の経済界の指導者というものに、非常に自立精神というものが全く…曾つて日本の貿易は国力の致すところもありますが、非常に隆昌を極めた時代と比較いたしまして、雲泥の差がある。往年の我が国の財界人というものは、いわゆる自力を以て、自分の力で以てそして大いに海外貿易に対しまして物心両面から力を致したのであります。そこによつてああいうものができた。今日のいわゆる我が国の輸出入の、これら輸出入銀行等から融資を受けておる大企業の下にありますところの、俗に申しますれば家内工業でありますとか、小企業の方面に対しましては、輸出の対象になりまするそれぞれの重要な品物を作つておりますが、そういうものが逸脱いたしております。この表を見ますと全く大きなもののみにこれは貸付けております。いわば言葉で申上げますれば重点的と申しますか、ところがその重点的に貸付けた方面のそれらの人々が、今日はこれら財界というものが全く国の資金、国家予算というものだけに依存して、そして非常に安易な企業形態或いは資本主義の形態又その経営というものの、非常に悪い面のみにこだわつておるということを非常に憂えるのでありますが、こういうことに対しましては大臣はお考えになつたことがあるかどうか、私は大臣は年配から申上げまして、曾つこの日本の財界の状況というものをよく御存じのことと思うのでありまして、それでありますから、当時と比較してどういうお考えを持つておられるか、かような今日の我が国の財界人が、この輸出入銀行があり、開発銀行があり、それぞれ国家の資金だけで仕事をいたしておるというような事態でありますならば、いわゆる輸出入業者、企業家はこのくらい楽なことはない、もつと民間の経営いたしておりますそれぞれの実業家の、国家資金を受けてないものはどのくらい苦心して経営して、そして大きな業績を挙げておるか、ところが国家の資金をこのように受けておりながら、今日の財界人が非常にこれだけに依存して、自立自営ということに非常に力を致さないために、折角の我が国の財政投融資の資金というものが、その力を十分に発揮し得ないという事実を厳然として私は認めざるを得ないのでありますが、こういう点はどうお考えになつておりますか。
  23. 小笠原三九郎

    ○国務大臣(小笠原三九郎君) 今平林さんが仰せになつた日本の実業家のいわゆる自立心、このことについては私どももこれは全く御同感で、一層自立心を振起しなければならんということを考えます。これは平林さん御承知のように、日本で紡績業者というものは政府の力を全然借りたことがなかつた。何らか政府の力を国家的には借りた意味もありましようが、いわゆる直接的な政府の力を借りないで、又助成保護等を受けることなくしてあれだけの発展を示しておるのでありまして、それが今日では国際的に繊維品だけはどこに押出して行つても国際競争力を持つておる元となつておると考えます。従いまして、やはり自立の精神こそ日本の今後の民間にとつては極めて大切なことであるという点については、全く御同感であり、これは私も今後ともそういう自立心を各実業家に振起してもらわなければならないと存じます。ただお示しになつたうちで、どうも大企業のみを輸出入銀行で扱つておるのじやないかという今お話でございましたが、この点はこれは御承知のように実はプラント輸出等に重きをおきますので、プラント輸出というものは実は一口で言えば大企業家がやつておる。こういう結果そうなるのでありますが、輸出入銀行の性質上、今のプラント輸出等に重きをおいておりますものですから、そうなつておるのでありますが、併しいわゆる雑貨品というものが日本では輸出品として金額においても相当量に達し、又関係者も多いことでありまして、これらにつきましては今のところ中小の、いわば商工中金等を通じての融資その他の方法をとつておるだけでございますけれども、今後輸出入銀行法等の運用上について、或いは組合に対してどうこうということを考うべきものかとも考えますので、この点は更に考えさせて頂きたいと存じております。
  24. 平林太一

    ○平林太一君 一応、こういうことは大臣といたしましては恐らく初めてお聞きになることかと思いますので、これ以上私は申上げませんが、十分に一つこの点を今後銀行当事者の間にお示しになられて、遺憾のない処置をとられたい。  それから、日本の輸出に対しまして最も障壁となつておりますのは、南及び東南アジアに対しまして関税貿易の一般協定、いわゆるガットでありまするが、これらの問題に対しましては最も大きな障碍をなしまして、これが日本の輸出に非常な圧力を加えておるのでありまするが、それは行政協定の問題、又北大西洋条約の批准が出ておる事態において、米国国会において近くこれが批准せられるのでその方面も外される、こういうことになつておるのでありまするが、いわゆるガットに対しましては大臣がどのような御処置をとつておられるか。これは無論外務省が所管であるからということでありまするが、併し輸出を対象とする日本経済の発展に対しまして非常に関係をいたしまするので、どういう御処置をとつておられますか、一つ伺いたいと思います。
  25. 小林政夫

    ○小林政夫君 輸出入銀行で特に大臣に出席を求め、又通産大臣も近く見えるそうですが、一応問題を輸出入銀行の範囲に限定して質疑をするようにお取計らい願いたいと思います。
  26. 大矢半次郎

    ○委員長(大矢半次郎君) 承知いたしました。今小林委員から御発言のあつたように、問題を輸出入銀行法の一部を改正する法案に限つて質疑をしてもらいたいと思います。
  27. 平林太一

    ○平林太一君 それじや最後ですから……。只今関税貿易一般協定の問題に対しましては問題外であるというお話でありまするから、私はそれを撤回いたします。  最後にお伺いいたしたいことは、今回のこの輸出入銀行に対しまする法案改正の中に貸付期限の五年を七年乃至十年にし、特別の場合にはこれを十五年にする、こういうのでありまするが、これは非常な長期に亘るのでありまして、長期に亘ることによりましていわゆる資金の回転というものが非常に減殺されるのでありまするが、この点はどういうふうにこれをお考えになつておられるか伺いたいと思います。
  28. 小笠原三九郎

    ○国務大臣(小笠原三九郎君) お話のごとくに成るべく資金の回転速度が多いほうが望ましく、成るべく長期でないのが望ましいのでありますが、今日はなかなか各国とも輸出に対しては長期金融をいたしておるのでありまして、例えば一例を挙げれば、日本が今度三電力会社に入れます火力発電については実力は二十五カ年というようなことに相成つております。これは日本が入れるもので約束しましたが、二十五カ年であります。そういうような工合でありまして、実は各国に出しますものについてはなかなか十年、十五年というものもございまするので、その点国際競争上過ちなきを期したい、こういう点からやるのでございまするが、でき得ればそれはお話の通りできるだけ短いのが望ましいことは申すまでもございません。
  29. 平林太一

    ○平林太一君 只今の大臣の答弁は、非常に何か厖大なような架空なようなお話を私伺つておるような感じがいたすのであります。世界情勢の非常な変転というものが今日ぐらい急速度に進んでおる時はない。その時に十五年、二十五年というようなことは、これは政治といたしましては、私は大蔵大臣といたしましては、非常にお考えにならなければならないことであつて、他に追随して、そうしてそのことをいたすということでは自主性というものがないのじやないかと思います。現に輸出入銀行の貸付資金は五カ年間ということになつておるのでありまするが、その五カ年に期限がなりました時に、その時の情勢に応じて切替えをいたすということは一向差支えないのであります。これを十五年というようなものにいたしますことによりまして、恐らくいわゆる融資先におきまする当事者が先刻来申上げます通りに、さらでだにそうでありますから安易に慣れまして、この資金の活用というもののために非常な積極性、慎重を失うということが考えられるのでありまするが、現行法によりまして期間の延長ということはなさらないことが私は極めて妥当だと思いまするが、これに対して、大臣の只今の御説明は一応承わりましたが、お話を承わるにつけても、十五年、二十年ということでありましたが、五年で切替えをいたしても一向差支えないと考えますが、その点考慮せざるを得ないのでありまするが、どういうようなお考えを持つておられますか。
  30. 小笠原三九郎

    ○国務大臣(小笠原三九郎君) お話の趣意はよくわかります。よくわかりまして、私も最初に申上げました通り、できるだけ短いことを希望するのでありまするが、例えば各国とも競争して、日本がどうしてもいわゆる国際競争に打勝つて行かなきやならん場合を考えますと、やはり投資その他のものについては長いものを考える必要がそういう点から出ておるのであります。仮に一つ二つ例を挙げますると、ここに丁度調べましたものではポルトガル領モザンピツクに蒸気機関車三十六台の注文があります。まあ現在のなんでは日本の申込は五年をしておるのでありますが、アメリカでは期限二十年、ドイツでは十年、こういうことをやつておるのでございます。それから又インド向けの碍子工業につきましてはウエスチングハウスは十カ年、こういう申出をしておるのでありまして、従つて日本もまあお話のような点もございますけれども、必要に応じてはそういうものをやり得る、こういうことにいたしておかれないと輸出の競争ができませんので、やはりこれはこの程度に改めて頂く必要があると存じております。
  31. 森下政一

    ○森下政一君 小林委員からも輸出入銀行の資金が遊んでおるということについて先刻御質問がありましたが、その小林委員といえども、資金が活用されておるということならば、相当多額の資金を輸出入銀行が擁しておるということについては、別に御異存はないんだと私は思うのです。もとより業者にしましても、輸出入銀行が相当多額の資金を擁しておるということは、輸出を振興する上において大いに活気付いて来ることでしはうから、これはもう異存がないことだと思います。ところで本委員会において先頃参考人として業者を一、二ここへ列席をしてもらいまして、いろいろな意見を聞いたのですが、先ほどおつしやつたように、今後の日本の輸出というものが重化学工業の製品に重点を置かなければならんということは、それは誰しもそう考える。殊に日本が自立経済を確立しようという場合に、輸出を振興して行くということはもう至上命令で、何よりもこれだということを考えるのでありまするが、だんだん質疑をして質しますると、例えば東南アジアにおいては日本の独占市場ではない、イギリスなり西ドイツなり、いろいろな国の競争があるわけですが、これらと比較してみて、どうしても日本の物がコストが高いということのために落札しない、競争に勝てない、取引が成立しないということを嘆いておりました。そういうことであるならば、どれほど輸出入銀行が莫大な資本を擁して業者の取引が可能であるように応援しようと思うても、遂に目的を達成することができない。先刻も大臣は、業者が大いに努力すべきものである、輸出というものを振興するのに予算面でとやかくということよりは業者が先ず第一に努力しなければならんと言われるけれども、それはそうに違いないと私は思うけれども、今のような終戦後日の浅い日本の立ち直りかけておる時の業者の立場から考えてみますと、やはりコストが高くて採算がとれない、結局取引が成立しないというふうな事情があるについては、政府でこうもしてもらいたい、ああもしてもらいたいというような、いろいろな申出をやつておるのでありますが、これはむしろ通産大臣にお聞きすべきであるかもわからんけれども、大蔵大臣の立場において尤もだ、こうすべきだというふうにお考えになつておるようなことはありませんですか。
  32. 小笠原三九郎

    ○国務大臣(小笠原三九郎君) 今お尋ねの点につきましては、実は大蔵省の立場で申しますると、国際競争力をつけるためには、金融と金利及び取引方法に対する今の年限等の問題が考えられるのです。従いまして、それと税制の問題が考えられます。従つて金融の面につきましては、この輸出入銀行がありまして、今御指摘のようにまだ資金がございますからこれは相当活溌にやれるとは存じます。金利につきましては今年三月、特別なものは五分まで下げ得ることにいたしまして、まあ国際的金利までほぼこの分は持つて参りました。それから税制の処置につきましては、例えば輸出を取扱う商社等につきましては、今度の案でいろいろ例えば支店を設置する場合のものとか、或いは取引の結果滞りが生ずるといいますか、そういつたものについての免税のものとか、各種のいわゆる減税措置をとることにいたしております。更にもとへもう少し戻つての減税措置をするかどうか、言い換えれば製品についての、或いは製品の原料となるものについての問題についてはどうか。これについては相当考えており、さつきどなたかお話し下さつたが、いわゆる改進党の協定にはそれが少し盛られておるものもあるようでございます。そういたしますると、まあ大蔵省の面でそれをやり得る。それから又いわゆる大蔵省の面から見て考えますと、活撥に動いてもらうためには、今も申上げた通り、よそが十五年でやるときには、こつちでも十五年でやり得るというようにして、取引を容易にしてやることが必要で、それが輸出入銀行法等の改正に今なつております。更に又それを、よそがこちらでもつてプラントで、或いは合弁会社をつくるとか何とかいうときに投資ができることにしてやりませんと、大体出ていまするものは東南アジア等、いわば後進国が多いのでありまするから、そういうことも必要である。それから又こういつたことについて指導その他のことについて外貨割当等をしてやることについては、これは私どものほうで予算措置をとつております。それから又いわゆるコストを下げるために、日本産業で合理化といいまするか、近代化といいまするか、それをやるために相当優良な機械を入れる必要がございます。よく日本の産業というものは機械が二十年遅れておる、三十年遅れておるということがいわれておるのでありまして、これを近代化することが必要なのでございます。昨年も特に今の外貨のうち三千数百万ドルを、こういつたいわゆるサンプルの意味ではありますが、優良なる外国機械の輸入に外貨を振向けておるということもやつております。又これに対して必要なものは免税措置もとる、輸入の関税を免税するというようなこともやつております。まあ私ども大蔵省としてやり得べきことはやつておるように思いまするが、なお足らぬ点もあるんじやないか、なお直すべき点もあるんじやないか、これはよくほかの関係各省とも相談の上で今後とも取計らつて参りたい、かように考えております。
  33. 菊川孝夫

    ○菊川孝夫君 通産大臣はまだですか。
  34. 大矢半次郎

    ○委員長(大矢半次郎君) 通産大臣はあと三十分ほどで来られるそうです。
  35. 菊川孝夫

    ○菊川孝夫君 先ほど委員長から各委員に御注意がありまして、まあ輸出入銀行法の一部改正の法律案審議だからそれに集約をせい、こういうお話でございましたが、御趣旨御尤もだと思いますが、当委員会に大蔵大臣はなかなかお見えになりませんし、この輸出入銀行法それ自体として考えるよりも、やはりこれは一つの国の大きな経済財政政策の一環として受取つて、我々は大蔵大臣に対する質疑はそういう角度から先ずお尋ねしなけりやならん。事務当局に対しましては、それは各条の細かい審議をいたしますけれども、これは大乗的な見地といいますか大きな角度からお尋ねしなけりやならんと思いますので、お聞きになつた場合に、私の質問がそういう観点からいたしまして若干それる点があるようにお考えになるかも知れませんが、密接な関連を持つておりますので、この点御了解の上質問をお許し願いたいと思います。  第一にお伺いをしたいのは、この輸出入銀行法の一部改正案を出すということは、第十六回国会における大臣の財政演説の中にも謳われております。この財政演説を元として、一方においては予算案をお出しになつた。一方においてはこの大蔵省関係のいろいろの法律案をお出しになつた。ところが財政演説をおやりになる時、即ち予算をお出しになつた時とは、今衆議院において本日上りそうだという予算案が相当大幅に修正をされて、改進党と自由党との協議の結果共同修正案として修正をされて来る。そうなつて来ますと、勢いこの財政演説の基本線というものは或る程度私は幅が広くなると申しますか、多少は変つて来るんじやないか、かように考えるのであります。この点、まあ俗に今回の予算修正というものは我が国の議会制度が始まつて以来ない大幅の修正だといわれております。こういう点からいたしまして、いろいろ法律案が出ておりまするが、これらの法律案についても若干影響が来るのではないか、私はかように考えるのであります。財政演説をもう一遍やり直される必要があるのではないかとさえ私は考えるわけでありますが、これはまあ別の委員会におきまして一応我々の考えを述べて見解を承わりたいと思いますが、直ちに大蔵関係の諸法律案に対しまして大きなこれが影響を及ぼさないのかどうかという点を一つお伺いしたいと思います。
  36. 小笠原三九郎

    ○国務大臣(小笠原三九郎君) 修正案が決定し、これが今話合いがついたことは承知しておりまするが、衆議院でまだ正式に提案されておりません。従いまして衆議院で正式に提案され議決を見たような場合には、今おつしやつたように法律について改めなければならん点もあるのじやないかと思うのでありますが、その改めることも修正でやつてくれるのか、それとも政府がやるのか、こういうようなこともこれも極めて率直な態度できめなければならないだろうと存じております。
  37. 菊川孝夫

    ○菊川孝夫君 そういたしますと、いろいろの法律案にそういう今大臣がおつしやつたような影響が来ることを前提に置いてお尋ねしなければならん。従いまして勢いこの輸出入銀行法の質問に当りましても、角度が広くなるということを一つお考え願わなければならん。今大臣も率直に言つておるように、法律も直さなきやならん、而も修正で行かなきやならんかも知れんということになると、今の大臣の発言は極めて私は重大だと思う、而も衆議院の予算折衝というものはまだ海のものとも山のものともわからない、まだ決議はしてないということになると、今日お尋ねしておることは誠にどうなるかわからんという前提の上に立つて聞かなきやならんということになると思いますが……。
  38. 大矢半次郎

    ○委員長(大矢半次郎君) 菊川委員に申上げますが、本委員会には今後なお税制の問題その他のいろいろな金融関係の法案も現に出て本審査或いは予備審査等をやつておるわけであります。そういう機会に又大蔵大臣の出席を求めて十分聞き得る機会があると思いますからして、まあ主として輸出入銀行法に限るようにお願いしたいと思います。
  39. 菊川孝夫

    ○菊川孝夫君 いろいろこういう輸出入銀行法に大きな影響があるから第一点としてこれはお尋ねしたのです。又、大臣もこれはどうなるかわからんというお話であるから、そういう前提で私もお尋いたしたいと思いますが、そこで第一に、先ほど平林委員からもお話がありましたように、プラント輸出ということになれば大企業中心に走るということは、これはもう止むを得ぬことだと思いますが、今度の改正では若干その範囲を拡げて改正案をお出しになつておりますが、特に我が国の中小企業が貿易に占める割合は、論者によつては六割ぐらいは中小企業が占めておる、戦前にも中小企業者は占めて来たのだ、或いはもつと、関連下請等になりますと七割ぐらいは占めて来たのだ、こうさえ言われますが、そこで大企業が輸出をいたしまするにいたしましても、この間参考人を呼んで聞きましたところが、造船のごときも約七〇%ぐらいは社外発注をやつておる、こう言つておるのです。社外発注も、なぜ割高になるかの一つの原因としては、中小企業者から納入されるような品物が割合に割高であるし、而も造船業者から見たならばどうも品質その他においても劣る面があるということを業者の代表が来て述べておるわけです。従いまして、この輸出入産業の一端を担うところの下請業者或いは中小業者に対しましても更に幅を拡げまして、直接輸出しなくても、そこにどうせ先ほど小林委員が言われたように資金が余つているとするならば、こちらにも幅を拡げるというような改正案を今度お出しになる必要はあるんじやなかろうか、私はかように考えるのだが、この点について一つお伺いしたいと思います。
  40. 小笠原三九郎

    ○国務大臣(小笠原三九郎君) どうもそこまで行くべきかどうか、これは私はまだ考えものだと存じております。併しながらお話しになつたように、中小、まあ小は余りないかも知れませんが、中のものは相当な関係を持つておることはこれはお話の通りであります。さつきも丁度私平林さんにお答えしたように、特に輸出品の雑貨類のような物で見ますると非常にそれがあるのでありまするが、今輸出入銀行が主として狙つておる大きなものはプラント輸出なんでありまして、お話しになつたようにやはりこういつた大工業が主になつております。ところが日本の大工業といいましても、中小の工業と全然関連のないものはございません。だから私は、経済界は大とか中とか小とかいうけれども、それはやはり一つの面から見るというと一つの組織体をなしておるのだ、有機体をなしておるのだ、こういうことをよく申すのでありまするが、どうもそういう点がよくございまするので、従つて輸出が盛んになつて行けば、又大企業がそこに行けば中小のほうにもそれは及んで参るということになる、こういうこともあります。あなたのさつきも言われたように、そのほうからやつて行つたらどうか、こういうふうにもとれますが、今までの輸出入銀行でそこまでやつていいか又行くべきかどうかは、まだそこまで考うべき点が多いのじやないかと思つております。
  41. 菊川孝夫

    ○菊川孝夫君 やはり一番貿易によつて日本の経済を建て直して行かなきやならんということは、もう誰でも、いわゆるこれは小学生でさえもそういう原則論が理解できるわけであります。従いましてその一番大事な点を担うところの中企業といいますか、こういうようなところにはこの輸出入銀行の資金が廻らん、而も余つておるというならば、これに対しても廻る方法を考える改正が必要じやないか、そういうことを私は申上げるのであります。それはなぜかと申しますと、これは新聞でも問題になりして闇金融と俗にいわれておるなにでございますが、これは金利が高いことはわかつておる。ところが日本の品物が割高だ、コスト高だという一つの大きな理由としては、コスト高の中には金利高が一つの位置を占めておるということはこれは誰でも言うことです。で、金利を引下げなきやならんが、これは闇金融を一部利用いたしましてそして大企業のプラント輸出の下請負をやつておりましたならば、従つて納入品がどうしても高くなることは、これは否定できないことなんであります。これらに対しましても公正な金利の金融がつくような途を講じてやつたならば、それだけコストが下つて来ることになると思うのですが、これらに対しましても、どうせ拡げるならばそこまで拡げる必要が私はあつたんじやなかろうかと思いますが、これにはそこまで拡げることを考えておらないとおつしやるのですが、特にあなたは通商産業大臣もやつておられて、これらからの要請が非常に強かつたと思いますが、改正されて資金が余つているとするならば、どうしても法の範囲を拡げることを考える必要があるんじやないか。特に闇金融から考えまして私はその感を深くするのでありますが、それをお伺いしたいと思います。
  42. 小笠原三九郎

    ○国務大臣(小笠原三九郎君) 今の点については、私は今この輸出入銀行法がそこまで行くべきであることは、これはまだそこまで考うべきじやないと思つております。実は中小企業者のコストをできるだけ安くするために何が必要かという点から、あの中小企業金融公庫を丁度私の通産大臣当時に御提案した次第なのであります。これは御承知の通り何を狙つておるかというと、要するに五年以内の長期の資金を出して行こう、そしてこれで設備の改善を、主としてやらして行こう、併し設備の改善のみでは足らんから運転資金の少し長いものはこれで見て行こう、従来の商工組合中央金庫だけだとやはりその点について欠けるところがあるから、それでこの中小企業金融公庫をつくつてその欠点を補わして行こう、割合に大きいところのほうは、まあ製鉄会社等でも設備の近代化等が行われて、製鉄会社でも二十八年度、本年で完成することに相成つておりますが、中小企業方面にはそういう金の出どこがないのです、長いものが……。そういう点がありますので、あれをそういう方面で使いたいというのが一番狙いであります。そうやつて参りますれば……、併しそれには、ついでですけれども、それじや余り金額が少いじやないかというお話かと存じまするが、これはものがスタートして最初早々には十分な点が欠けるかも知れませんが、併し資金の増額を図つて参りますれば行けることでございまするので、まあ百億ぐらいの出資のものを、だんだんとつくつて行く。これで幾らかでも役に立つて行つて、必要に応じて更に資金の増額等をやつて行けばよろしい。勿論資金は多いに越したことはありませんが、国家資金等の配分の関係もございまするから、まあその点にとどめた次第でございまするが、中小企業金融公庫はお話の点についての欠点をためようというところから大体起つておる次第でございます。
  43. 菊川孝夫

    ○菊川孝夫君 次に、貿易につきましてはこれは国際情勢、特に朝鮮の休戦それからソ連の俗に言われておる平和攻勢とからみまして、世界の情勢は一つ大きくどういうふうに揺れるかということについては、それぞれ見方は違いますけれども、或る転換はするだろうということは大体考えなきやならんだろうと思います。従いましてこれに処して行くためには、日本の貿易政策というものもいろいろの角度、こうなつた場合にはこうするんだというふうな対策だけは考えて処さなければ、向うの動きにどんどんあとからあとからついて行くだけでは遅れてしまうと思うのでありますが、大蔵大臣は特にこの輸出入銀行のプラント輸出と関連いたしましてどの方面に主として主力を注いでやつて行きたいか。こういうふうに援助をするに当りましても資金を融資するに当りましても、この方面に主力を注がせるようにという考え方をお持ちでなけりやならんと思うのでございますが、これにつきましてはすぐお隣りの中国貿易という問題にも進んで参るかどうか、ここらについても大いに場合によつては将来開拓しようというふうな工合にこの融資の問題も考えておられるかどうか一つお伺いしたいと思います。
  44. 小笠原三九郎

    ○国務大臣(小笠原三九郎君) 或いはこれは通商産業大臣の縄張りへ御答弁が入つて行くかも知れませんが、ただ一応私の考え方だけを申上げさして頂きたいと思います。それにつきましては、私どもはこれは今までの数字を御覧になればわかると思いますが、すでに開けておるところの市場、或いはアメリカ市場でありますとかポンド各地域の市場、こういつた所が何といつても非常に大きいのでありまして、この市場を一方では維持して、できるだけこれを拡大して行くということに努めなければならないと存じます。その次には、昔日本が非常な市場として大きな商圏……商圏と言つてはいけませんが、商売の範囲を持つておつた所があります。例えば東南アジア等は非常な日本の以前商売が栄えた所でありまするから、そういう所を回復すること。それから第三には、いわゆるアルゼンチン等を初めとしまして南米等、或いはアフリカ等の方面のような、或いは何といいますか小アジアとかあの辺からかけての中東地方、こういつた地方に対して新らしい市場をだんだん開拓して行く、こういうことが必要だと思つておりまするので、従いまして古いもとからあつた所でも、いわゆる開けたところの国については、これは品物がそういうふうに限られております。でありますけれども、あとの国々については大体言いますると日本より後進国が多いのでありまするから、それはプラント輸出、又こういつた方面へ力を注いで行かなきやならん。そういつた意味で輸出入銀行はそういう方面へこれから大いに力を注いで参りたい、こういうふうに考えております。それから中共貿易につきましては、現在のところ私どもは、日本のいわゆる国連協定の一線といいますか、これをそれでやることはむずかしいのでありますが、併し日本がすぐ隣りであつて、これは以前にも二割を日本が取引しておつた国であつて、而も日本としては非常に欲しい物がたくさんあるし、又日本が向うから買いたい物もたくさんある国でありますから、まあこれは各国との協調を破らざる限り日本としてはできるだけ日本の商売を進めて行くべきであろう、かように考えております。それには丁度朝鮮のほうの戦線が幸いに休戦にでもなりますと、例えば今まで戦略物資は出すことは相成らんということになつておりましたが、併し戦略物資の解釈の範囲がよほどゆるやかになつて参るのじやないか、かようにも考えまするので、まあこういつた方面は今後やはり日本人が外国と折衝するときにも努力すべき点じやないか、かように考えておる次第でございます。
  45. 菊川孝夫

    ○菊川孝夫君 次に、輸出入銀行の融資の範囲として、これらの範囲、大体中共についてもお考えになつておるということでありまするが、これら中国を含むアジア各地から南米、こういう方面を主として考えておられるようでございまするが、それらの方面には、殆んど戦後日本の商社の支店或いは倉庫であるとかそういう設備を向うに持たなきやならんと思いますが、支店を設けた場合には税法で少し優遇するというような処置も講じられておりますが、倉庫だとかこれらについても輸出入銀行は一般の銀行と協調して融資するという範囲にこれは含まれる必要があるのじやないかと思いますが、こちらの考えはどうですか。
  46. 小笠原三九郎

    ○国務大臣(小笠原三九郎君) 実はまだ御承知のようにそれらの国とは通商航海条約等が締結されておりませんし、今度今国会に提出されておりまする日米間の公正な通商航海条約が締結されますと、大体あれに倣つてこれらの国々とも通商航海条約ができて来るであろうと私は見ております。従つて、そこに倉庫を作るとか向うへ行つておるとか居住をするとか、そういつた問題は今後残された問題でございまするが、やはり必要がございますれば、今後そういうことができて参りますれば輸出入銀行がこれをやるべきかどうか、更に別個の機関が要るものかどうか、これはそのときに一つ考えさしてやつたらどうだろうかと思つております。
  47. 菊川孝夫

    ○菊川孝夫君 それから昔は為替は横浜正金銀行が殆んど貿易の問題についてはやつておりましたが、この輸出入銀行はただプラント輸出だけでこういう市中銀行との協調融資、これらの面だけをもう固定してやつて行くつもりであるか、将来やはり或る程度一部政府の出資にして、昔の横浜正金銀行、こういつた性格のものに将来発展させる構想でもつて今日考えておられるのか。どうしても必要じやなかろうかと思うのですが、今はどういうふうにやらしておるのか。
  48. 小笠原三九郎

    ○国務大臣(小笠原三九郎君) 横浜正金銀行或いは昔の朝鮮銀行、台湾銀行、そのほか或いは三井銀行といつたり三菱銀行といつたり、或いは住友銀行といつたような銀行等が、それぞれ為替銀行としての相当な働きをしておつたことは御承知の通りであります。従つて何か為替銀行についても一つ為替銀行準則といつたようなものが要るのじやないかとも考えておりますが、これは、そういうことも考えてはおりまするが、まだ最後の決定には至つておりません。そこで今お話しのような輸出入銀行を為替銀行に将来持つて行く考えか、こういうことになりますと、輸出入銀行は現在のところむしろそういつた日常の為替を扱うというような考え方でできておらんことは御承知の通りであります。今後どうするかという問題になりますと、これはやはり銀行が持つておる使命を果さす上からどうかということも考えなきやなりませんので、只今のところはこれを為替銀行に持つて行こうというような考え方でこの法案を出してはいないということだけを申上げさして頂きたいと思います。
  49. 菊川孝夫

    ○菊川孝夫君 次にお尋ねしたいのは、貿易につきましては何としましても今もまだ通商航海条約もできていない。それにもかかわらず品物は出ているわけですが、どうも割高だといわれてなかなか出にくいということになると、その原因の一つには外国商社にどうも頭を叩かれて、輸出する場合にも外国商社に余りいい汁を吸われ過ぎるのじやないか、そういう点もあるのじやないかと思いますが、幾ら国の財政的な資金を注ぎ込んで安い金を貸してやつてそして出しましても、それが外国商社にうまいこと汁を吸われてしまうという結果になつたのじや、折角の財政資金を融資したことも或る程度無駄になつてしまうと思いますので、これらについて今大臣はどういうふうにお考えになつておられますか。
  50. 小笠原三九郎

    ○国務大臣(小笠原三九郎君) それはそういうことのないように注意したいと思いますが、実は占領中は今お話しのように、一口に言えば外国商社にうまい汁を吸われたということであつたでございましよう。併しその後、俗にいうめくら貿易から半分ぐらい目をあいた貿易に変つて、日本人がそこらへとどまるわけでもない、独立後は、さつきも申した通りまだ条約はできておらないから全然平等な立場ではございませんけれども、両目をあけていましたのでありますから、その点で外国の商社に以前ほどうまい汁を吸われていないことは、これは特に実際で御承知のことだろうと思います。併しながら今後ともやはり日本の商品、売る物についても買う物についても、できるだけこれは日本の商社の活動にまつべきであろう、かように考えておりまするので、その点からもやはり輸出入銀行の一層の活動にまつものが多い、かように考えております。
  51. 菊川孝夫

    ○菊川孝夫君 それじや最後に雑貨を輸出したりするような人は大体中小企業だと思われますが、これらの人たちも大体仕向け先がアメリカ市場、或いはイギリス市場ということでなしに、主として今言われました経済的には若干日本よりも遅れた地域に品物をどうしても仕向けて行かなければならないといたしますと、そういたしますと代金の回収にいたしましても、なかなかすぐ払つてもらえない、困難だ、掛売だということになると、或る程度品物が出て行くということも考えられると思いますが、丁度プラント輸出が二十年、三十年でドイツにしてもイギリスにしてもアメリカにしても輸出をするということは、やはりこれは掛売をやつてそうして品物を売出して、そうして市場を開拓して行こうという狙いだと思うのでありますが、プラント輸出でもそういうふうなことである。同じように小さい品物でも言い得ると思いますが、一旦出だしますと次から次へと出て行くことになると思うのでありますけれども、くどいようでございますけれども、こういう業者のほうからも輸出入銀行の利用方については私は陳情も来ているだろうと思うのでありますが、大蔵省のほうではこれらの範囲について更に、今は出ていないといたしましても、考慮をする余地があるか、考えを持つておるか、研究しておるか、全然それは考えずに今の改正ぐらいがせきの山で、当分はこれで行こう、こう考えられますか。
  52. 小笠原三九郎

    ○国務大臣(小笠原三九郎君) 大体私ども実情を見て、関西方面に特に雑貨類を扱う中小の貿易商も非常に多くて、又それが相当大部分を占めております。併しこれは従来こういつた場合為替銀行等を利用せずに、これは今の為替銀行ではございませんですが、利用せずにやつておるものがある。又利用しても、昔のように利用されて来たものもありますが、今日はそれが欠陥になつておるのじやないかと思います。従つて今特に輸出入銀行開設については何しておりますが、私どもは何と申しますか、今出しておる中小企業安定法というものの改正案がたしか出ておるはずですが、あれで業者のかたの結集といいますか、結び付きというものが少し緊密になつて行く、それによつていろいろ組合ができると、その組合を通じての金融措置等が容易にやつて行けるのじやないか、かように考えますけれども、金融措置について不十分な点等がありますれば、例えば資金の不十分の点があれば、これは中小企業金融公庫等に金を……、或いはあそこの債券を引受ける、或いは資金の預託をするとかいう方法もとつて、そういうことで欠陥がないようにして参りたいと存じておりますが、只今のところ、私のところには余り是非輸出入銀行法を変えるときにはこういうことをしてくれというような御要望は、率直にはそういう手紙を受取つておりません。又今のところそういうことを聞いておりませんが、併しものを考えるときですから、一応お話になつた点も将来とも考えてみたいと存じます。
  53. 大矢半次郎

    ○委員長(大矢半次郎君) 速記をとめて下さい。    〔速記中止〕
  54. 大矢半次郎

    ○委員長(大矢半次郎君) 速記をつけて、暫時休憩いたします。    午後零時二十七分休憩、    ―――――・―――――    午後二時三十八分開会
  55. 大矢半次郎

    ○委員長(大矢半次郎君) 午前中に引続きまして会議を開きます。公認会計士法の一部を改正する法律案を議題として発議者より提案理由の説明を聴取いたします。
  56. 苫米地英俊

    ○衆議院議員(苫米地英俊君) 只今議題となりました公認会計士法の一部を改正する法律案の提出の理由を御説明申し上げます。  公認会計士制度は、強制監査制度と相待つて、民主的且つ合理的な経済の基礎を確立する上に、多大の期待をかけられているものでありますが、このような目的を達成するには、会計に関する豊富な知識と経験を有し且つ高い社会的信用を有する多数の公認会計士の存在することが必須の前提条件となつて参るのであります。  昭和二十三年に公認会計士法が制定されましたとき、暫定的に特別試験制度を設けて、計理士その他の会計監査の専門家で公認会計士たるにふさわしい品位と能力を有する者に対しまして、公認会計士となる特別の途を開かれましたゆえんのものも、実はこの間の事情を勘案された結果と考えられるのであります。而うしてこの特別試験制度は、当初その施行期間が三年間となつておつたのでありますが、その後第十国会におきまして、第三次試験の受験資格者が未だ相当の数に達していないこと及び特別試験を受験する資格のある優秀な学識経験者が多数存在することを理由として、更に二カ年延長せられまして、今日に至つたわけであります。従つて特別試験は、いよいよ本年七月末を以てその期間が満了することとなるのであります。  併しながら一方受験者側の事情を考慮いたしますときは、なお相当数の有能な適格者が存在することが考えられますので、今暫らくこの制度を存続いたしまして、これらの適格者に引続き特別試験を受験する機会を与えることが望ましいと存じまして、今回特別試験の施行期間を更に一カ年再延長することといたしたのであります。  以上がこの法律案を提出する理由でありますが、何とぞ御審議の上速かに御賛成あらんことをお願いいたします。
  57. 大矢半次郎

    ○委員長(大矢半次郎君) 質疑を願います。
  58. 菊川孝夫

    ○菊川孝夫君 今の御提案につきまして、この問題につきましては、すでに公認会計士の試験に合格いたしました人々と、それから更にこの特別試験を受ける資格が本年の七月三十一日でなくなる人との間に、両方からもう延ばす必要はないので、これが実施をやれという意見と、或いは延ばせという両方からの陳情はあるわけであります。従いまして、今の御提案されまする提案者といたしましては、一カ年今後は延ばしまして、その後はこれが厳重に実施をするべきであると、こういう見解の下にお出しになつておるものであるか、それとも存外そのむずかしい問題につきましては時間をずらして行こう、一年々々小刻みにずらして行こうというのが戦後の日本の法律によく見られる例でありますが、どちらの考えを持つてお出しになつているのか、その点を一つお伺いいたしたいと思います。
  59. 苫米地英俊

    ○衆議院議員(苫米地英俊君) お答え申上げます。只今のお説の通りに双方から反対の陳情が非常にあることは事実でございます。で、私も大蔵委員としてしばしばこの問題にぶつかりまして、そうたびたびこれが問題に取上げられるということは甚だいい傾向ではないと深く感じておる次第であります。そこで今度はこの問題を取上げますについては、今度が最終的で、今後は一切取上げないが一札出すかと、それならばこれを一つもう一年だけのことであるから考えて見よう、こういうふうに申しまして、一札出すともうこれつきり取上げないという確認を得ておるわけでございます。この点どうぞ御了承願います。
  60. 菊川孝夫

    ○菊川孝夫君 そういたしますると、提案者のほうでもこの一年が最高の限度である、そういう確信の下にこの法案をお出しになつたものと理解してよろしうございますか。
  61. 苫米地英俊

    ○衆議院議員(苫米地英俊君) その通りでございます。
  62. 菊川孝夫

    ○菊川孝夫君 それでは政府側の委員出席しておられますか。
  63. 大矢半次郎

    ○委員長(大矢半次郎君) しております。高橋理財局経済課長、内山事務官の両名が見えておられます。
  64. 菊川孝夫

    ○菊川孝夫君 政府側に、政府の説明員のかたにお尋ねいたしたいと思いますが、成るほど占領中にこの制度をアメリカから示唆されまして公認会計士制度は実施されたわけでありますけれども、その実施後の実績を振返つて見ましたときに、アメリカが最初に意図しておつたような、指導するために意図しておつたような方向が逐次実績の上に現れて来ているかどうか、これはまあ具体的に申しましたならば単なるその会社の、何というか御用機関、お抱え会計士になつてしまつて、重役のお抱え会計士になつてしまつて、率直に大衆の株主なり或いは一般大衆を保護するという正しい会計を、監査をやるということが現われて来て、そして現われて来たためにいろいろこういう具体的に成果もあつたというような例は、名前を挙げてもらわなくてもいいけれども、大蔵省のほうでこの公認会計士制度を実施したために、こういう成果が上つておつたというような具体例がございましたならばお示し願つて、この成果はだんだんと大きく発展して行くような傾向にあるものか、それともただ有名無実してだんだんとこれはもう廃れて行くような傾向を辿つているか、このどちらの方向を辿つているか、一つ御説明を願いたいと思いますが、それによりましてこの一年延長がいいか悪いかということが判定する大きな材料になると思います。
  65. 高橋俊英

    ○説明員(高橋俊英君) この公認会計士制度が具体的にどのような成果を収めたかということに対しまして、私ここで今その具体例を申上げてやるほどその実情をまだ把握いたしておりません。甚だ怠慢でございますけれども、このような成果があつたということを御説明申上げることは具体的に非常に困難な点もあるんじやないかと思います。却つて、或いは菊川先生も御承知かも知れませんが、公認会計士が一応監査をしている建前になつておる会社が最近問題になりましたような不渡手形を出すとか、或いは銀行等にもわからない隠し負債があつた、このような非常に好ましくない事情があるということをむしろ申上げなければならんと、そういう点で今までの監査の制度なり公認会計士のやつている仕事について十分批判せられる余地があるということを私たちも痛感しております。併し実情といたしましては今まで公認会計士に要求されておりました監査のやり方、内容ですね。これは始めてまだそう年月を経ません関係上、余りその外部のものからちよつと考えますように、会社の経理のすべてに亘つて細かく突込んで行くというふうな、そこまでは要求されておらなかつたわけであります。制度上に問題があるわけでありまして、今までの制度ではああいつた問題を事前に知つて、それを矯正するだけの余裕がなかつたんじやないか、そう判断せられる向きが多いわけであります。従いまして、今後監査制度について相当検討を加えなきやいけない。これは着々少しずつやつておりますが、公認会計士としては相当の重い責任を負つてやらなければならん、仕向けて行かなきやならんと思います。そしてこの国家試験制度によります場合には、何しろ試験でございますからして、その試験に通つた者が直ちに、非常な経験者であれば結構でございますが、そうはなかなか参りません。それらの人が今後、それだけの知識を持つた人が今後経験を積んで行きますれば、ここに成果も上つて来ると思いますが、只今まで七百数十名合格者がございまするが、そのうちでやはり実務におきましては多少欠けるところがあるんじやないかというふうな批判があるものについても私は聞いております。併しそれは今暫く時日の御猶予を願いまして、公認会計士の会計士協会というふうなものを通じての自主的ないろいろな向上を図るような制度、或いは官庁側といたしましては、先ほど申しましたような監査制度を一層徹底して行くというふうなことによりまして、将来におきましては、直ちに、とは申しませんが、相当な成果を挙げ得るようになるんではないかと期待しておるのでありまして、まあ経験も重要でございますけれども、その基礎となるところの会計用語その他に対する相当な認識と知識がなければ、そういつた向上は期せられないと考えるのでありまして、その意味におきまして、やはり試験制度というものは継続して成果を高めるように持つて行かなきやならんと、それをやめてしまうということよりもむしろそういうふうに相当重点を置いて考えて行かなければ向上はあり得ないじやないかというふうに考えておる次第でございます。
  66. 菊川孝夫

    ○菊川孝夫君 先般当委員会におきまして証券取引法の一部を改正する法律、或いは投資信託法の一部を改正する法律等の質疑応答を通じまして、政府側から得ました答弁によりますると、むずかしい経理的な問題になつて来ますると、果して大蔵大臣がこれを監督することになつても、そういう細かいところまでできるかということになりますると、一億円以上の会社については公認会計士制度によつてやつておるのだからと、こういうことを答弁されて逃げられるわけです。ところがまだアメリカのようにこの公認会計士の制度というものが一般に認識されまして、その何と言いますか、権威が非常に高められた場合には成るほどいいと思うのでありますが、こういうギヤツプ、ジレンマがあるんじやないかと思うのですが、公認会計士が大きな会社なり或いは銀行等の会計を委嘱、会計監査を委嘱された場合に、一つはそこで委嘱されたことによつて報酬を受ける。ここでお払いになつちやいかんということと、それから正しい株主や、それから大衆保護のために正しいことは正しい、或いは悪いことは悪いということを明らかにする必要があると、そうすると重役連中が、まあどちらかと申しますと不正と言つては語弊があるけれども、経理上の、或いは税法上のいろいろの脱法的行為的なものをやる、これらについては摘発して行かなきやならん。ところがそれを摘発する、やるということになると、自分の地位が危くなるだろう。こういう二つの両方のジレンマに陥るだろう、で、その点をどういうふうにして将来調整して行くかということは一番大事な問題だろう、特に日本あたりにおいてはこの問題は非常にデリケートな問題だと思うのでありますが、これらについての調整方法を大蔵省の理財局はどういうふうに考えておるか、これを一遍御説明願いたいと思うのですが。
  67. 高橋俊英

    ○説明員(高橋俊英君) 御質問の点は誠にどうも今までの日本の長い間の慣習や実例から見ますと、非常に矯正しにくい困難な痛い点を掴んでおるようなことになつておりますが、会社から給料を、給料といいますか報酬を受取りながら、会社の好まざる点を指摘して、これを直すという点は非常にむずかしい、人情としてはまあむずかしいということはわかります。併しそれはいわゆる広い意味で民主主義が発達しておらん。外国では実際そういう制度でやつておるわけです。公認会計士の監査したものは全く信頼をして、官庁においても民間においてもこれを受け容れるということが行われており、而もその報酬は国家が払つておるわけじやない。これは現にあるわけです。それらの、その面における先進国において如何ようにしてそういうことが行われているかという点について、もつと突込んだ調査をいたしまして、私たちも勉強したいと思つておりますが、従来計理士の場合でも、或いは会計士の場合でも、その会社自体の有利になるように、国家全体という意味でなしに、或いは国民というような立場でなしに、会社のために税金を安くするために雇われるというような印象が強かつた。それが職業であるかのごとき一般的な批判もあるわけです。ですから、そういうものは是非とも矯正しなければなりませんし、それにはやはり公認会計士全体の資質の向上じやないか、根本的には。それがなくてはやはりこういうことは言えませんで、全体の、一人も漏れなくと言つてもいい、漏れなくと言つても語弊がありますが、殆んど全部がそういう点について、公認会計士自体も認識を持つということになつて参りますと、会社側としてあの計理士、会計士は好ましくないから別な会計士に取替えたいと思つても、どの会計士もそういう態度を堅持するというふうになつて参りますれば、そういう弊はなくなるんじやないか、私はそういうふうに考えます。基本的にやはりそういつた資質の向上と言いますか、人間的な問題になつて来るんじやないかと思いますが、非常にむずかしいことでございまして、只今方策があるかと仰せられましても、そういつた点を強力に指導して参るということ以外に只今としては余り具体的な案を持合しておるわけじやありません。
  68. 菊川孝夫

    ○菊川孝夫君 それではなかなか一般的にこの公認会計士制度ばかりを本当に理想的なものにしようと言つたつて、これは無理なんであつて、これは日本の国全般の問題ともからんで来ると思いますから、深く追及することは、お尋ねすることは、この際は遠慮したいと思いますが、最後に、今の提案者が御説明になりましたように、一年間、もうこの一年間であとは延長しないんだと、こういう衆議院議員の大蔵委員のかたがたの御意向で改正案が提案されておるということですが、大蔵省側といたしましては、この一年間延長ということについては、その必要を認めておられるか、それから更にもう一つはこの一年間でもう打切つてしまうのは正しい、やつぱり打切つてしまうべきである。特別試験制度ですな、これは打切るべきであると、こういうふうな理解を持つておるかどうか、それを一つ責任ある御答弁を願いたいと思います。
  69. 高橋俊英

    ○説明員(高橋俊英君) 特別試験といたしまして一カ年延長するという問題は止むを得ないと考えますし、一年で打切つて頂きたいという点についても、全く同様に考えております。なお更に申上げますれば、その後何もしないかという点で、計理士その他の今まで特別試験を受ける資格があつたものに対して、何らかの措置をとらないかということを、まあ仮にお尋ねになられました場合には、私としては今確答はできませんが、特別試験のようなことはやりたくはありませんが、何か考えて見たいという気持ちは持つております。
  70. 菊川孝夫

    ○菊川孝夫君 実績から考えましても、成るほど計理事務所等におきまして、そこの所長で長い間計理事務に携わつて非常に堪能な練達の士が、ややもするとその試験に落ちて、受けた場合には不合格になる。ところが学校を卒業して、そこの事務所に勤めたような人で、頭のいい人はすぐ若いのが通つてしまう。その所員が通るけれどもなかなか所長たる人が存外落ちるというようなことが、この試験の場合には起きて来る。これは併しまあそれだけ新らしい知識を吸収することに互いに日常の仕事に逐われて、それができないために、ということも言えると思うのでありますが、これらには何か試験のやり方そのものに多少無理があるんじやないかと思うのでありますが、これはどうですか。実際面については丁度お医者さんでもそうだと思うのでありますが、立派な長い間お医者さんをしているのは脈を見るとなかなか薬の盛り方もいい。ところが医学博士の論文出そうたつてこれは間に合わんと、こういうのがやつぱり計理士或いは会計士の面にも現われて来ておるのかどうか、これを一つお聞きしたいと思う。
  71. 高橋俊英

    ○説明員(高橋俊英君) その点私も、先ほどもちよつと触れたんでございますが、確かに実際の例としては今仰せられたようなことがあるかと思います。それは如何に経験がありましても、会計の理論その他の点について或るレベルに達しないというものがありまして、相当経験年数は従来も特別試験の場合には加算しておるのでありますが、それでもなお最低点に達しないという場合があるわけであります。これはまあ試験のやり方が悪いという御議論もあるかも知れませんが、理論というものを全然除いてしまうということは、恐らくこれらの業務に従事しておられるどなたもおつしやらないことだと思います。やつぱり理論は理論として相当尊重しなきやならん。ただ試験全体を通じて見ました場合に、経験というよりも理論に重きを置き過ぎるんじやないかというふうな点がありはせんか、その点については私自身もそういう点に疑いを持ちまして、試験問題等について相当検討する余地はないか、相当経験があれば、つまり実際に公認会計士としてやつて行く上に支障のない程度の理論問題と、経験によつて解き得る問題が多いということになれば、それならば実情に適するであろうから、成るべくそういうふうに持つて行きたい。試験はその都度試験委員も見られまして問題を出してもらつてやつております。余り問題には深くは容喙せんようにしておるのでありますが、全体の方針といたしましては、経験を多く尊重するような方向に改むべき点があれば改めて行きたい、そういうふうに考えております。
  72. 菊川孝夫

    ○菊川孝夫君 その問題とよく似た例に、過般人事院で行いました高級公務員の試験というのがあつて、あなたのところの次官をやつておつた長沼さん、長沼弘毅という人、あの人が文芸春秋にこんな馬鹿らしい試験制度はないというので、この試験制度を罵倒して、馬鹿らしくて話にならなかつた、こういうふうな意味の随筆を書いている。ところがあのときにはあの次官級、局長級というのは合格したのかしなかつたのか知らんけれども、あれによつてすべつて局長や次官の椅子を追われたという人は余りなかつた。それにはやはりそれだけの経験度を十分に斟酌するような人事院の試験がやられたのであろうと思うのです。ところが高級官僚は自分たちの受ける試験は然るべくやつておいて、今度は会計士のほうの試験になつて来ると大分むずかしくなるということは、ちよつと自分たちだけの都合のいいような方法じやないか。人事院は僕はこういうことは考慮されていないとは思うのですけれども、長沼さんのあの随筆を見ましてもありありと現われている。そうすると会計士の古い連中にもああいう気持を持つて試験に臨むという気持を持つ連中があるとするならば、試験そのものを馬鹿にしてかかつている。あれは大蔵次官をやつておつて、筆も立つのでああいうふうに書いたのであろうけれども、会計士のほうもそういうふうであつたならば、折角一年延ばしても意味はないと思うのでありますが、そういう風潮は会計士仲間の中にあるのじやないかという点について、提案者のほうは大分この問題と真剣に取組んでいると思うのでお伺いしておきたいと思います。真剣にこれは特別試験制度、一年間のうちに何とかして一つ通るように努力しようというのが一般の特別試験を受ける資格のある人の大体積極的な意欲のある人、馬鹿にして一年くらい経つたらそのうちにはどうにかなるだろう、こういうような意味で一年間の延長をあなたのほうへお願いしておるものか。これを一つお伺いしたい。
  73. 苫米地英俊

    ○衆議院議員(苫米地英俊君) お答え申上げます。よく御承知だと思いますが、公務員の試験と会計士の試験とは出題方針が根本的に違つております。私は公務員の試験については普遍的な立場に立つております。併し会計士の試験につきましてはやや問題がむずかしいということは認めておりますけれども、ああいつた性質のものとは全然性質を異にしていることを認めております上に、受験者が今訴えておりますのは業務のかたわら勉強する時間がないので延ばしてもらいたい。従つて、受験をしようとする人は、あのむずかしい試験のところまで自分の能力、知識を引上げようという努力をしておるのでありますから、試験そのものを軽視するというような傾向は私認めておりません。
  74. 大矢半次郎

    ○委員長(大矢半次郎君) 他に御発言もないようでありますが、質疑は終了したものと認めて御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  75. 大矢半次郎

    ○委員長(大矢半次郎君) 御異議ないものと認めます。  それではこれより討論に入ります。御意見のあるかたは賛否を明かにしてお述べを願います。  別に御発言もないようでありますが、討論は終局したものと認めて御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  76. 大矢半次郎

    ○委員長(大矢半次郎君) 御異議ないものと認めます。  それではこれより採決に入ります。公認会計士法の一部を改正する法律案を原案通り可決することに賛成のかたの御挙手を願います。    〔賛成者挙手〕
  77. 大矢半次郎

    ○委員長(大矢半次郎君) 全会一致であります。よつて、本案は原案通り可決すべきものと決定いたしました。なお、諸般の手続きは前例により委員長に御一任願いたいと思います。それから多数意見者の御署名を願います。   多数意見者署名     菊川 孝夫  大屋 晋三     前田 久吉  土田國太郎     小林 政夫  山本 米治     西川甚五郎  安井  謙     森下 政一  藤野 繁雄     青柳 秀夫  岡崎 真一     堀木 鎌三   ―――――――――――――
  78. 大矢半次郎

    ○委員長(大矢半次郎君) 次に旧令による共済組合等からの年金受給者のための特別措置法及び国家公務員共済組合法の一部を改正する法律案を議題といたしまして、内容の説明を聴取いたします。
  79. 末広義一

    ○説明員(末広義一君) 内容の御説明を申上げます。先ず第一に旧令による共済組合等からの年金受給者のための特別措置法及び国家公務員共済組合法の一部を改正する法律案について、御説明を申上げます。  旧令による共済組合と申しますのは、旧陸海軍共済組合及び朝鮮、台湾、いわゆる外地の共済組合などを言つておるのでありまして、そういう旧令の共済組合の旧規則によりまして年金の受給権を有していた者に対しまして、現在年金を支給しておるのでありますが、この旧規則というものは各組合がまちまちでありまして、それぞれ特殊な条件をつけておりますので、従いまして年金に非常な不均衡が生じておるわけであります。例えて申しますならば、旧海軍の共済組合の規則によりますれば、二十年以上の勤続者は受給権がありまして現在年金をもらつているのでありますが、陸軍共済組合の規則によりますと、二十年以上勤務いたしましても、四十五才未満で退職した者に対しては受給権がない。従つて現在も年金をもらつていない。こういうような不均衡を生じておつたわけであります。従いましてこのような不均衡を是正するために今回の法律案を提出いたしまして、昭和二十年八月十五日現在において組合を脱退したものとみなした場合において、二十年以上の勤続をいたしておる者に対しましては、現在の国家公務員共済組合法の規定によりますところの、二十年以上の勤続者、而も五十才以上の者に対しまして年金を支給する、こういうふうに改正をいたしたわけであります。又明治三十五年の旧勅令によりまして陸軍兵器職工扶助令というものが制定されておつたわけでありますが、この扶助令によりますと、定期職工といたしまして二十五年間勤続いたしておりました者に対しては、国が終身年金を支給しておつたのでありますが、その者は現在支給しておりませんので、こういう人たちにもやはり共済組合の組合員であると同様に、年金を支給する途を開きまして、而も勤続を二十年以上ということにいたしまして、二十年以上に勤続した者に対しては年金を支給する、こういうことにいたしたわけであります。  なお国家公務員共済組合法の一部改正につきましては、組合法によりますと、組合員の範囲を明確にいたしましたことと、保育手当は共消組合法に基きますと組合員たる資格を喪失いたしました後におきましては保育手当がもらえなかつたのでありますが、健康保険法におきましては資格喪失後も支給をいたしておる実情でありますので、これとの均衡を得せしめるために保有手当を資格喪失後も支給する、こういうふうに改正をいたしたいと思うのであります。  以上が第一番目の旧令による共済組合等からの年金受給者のための特別措置法及び国家公務員共済組合法の一部を改正する法律案の内容であります。
  80. 大矢半次郎

    ○委員長(大矢半次郎君) 御質疑を願います。  別に御発言もないようでありますが、質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  81. 大矢半次郎

    ○委員長(大矢半次郎君) それではこれより討論に入ります。御意見のあるかたは賛否を明らかにしてお述べを願います。  別に御発言もないようでありますが、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  82. 大矢半次郎

    ○委員長(大矢半次郎君) 御異議ないと認めます。  それではこれより採決に入ります。旧令による共済組合等からの年金受給者のための特別措置法及び国家公務員共済組合法の一部を改正する法律案を原案通り可決することに賛成のかたの御挙手を願います。    〔賛成者挙手〕
  83. 大矢半次郎

    ○委員長(大矢半次郎君) 全会一致であります。よつて、本案は原案通り可決すべきものと決定いたしました。なお、諸般の手続は前例により委員長に御一任願いたいと思います。それから多数意見者の御署名を願います。   多数意見者署名     岡崎 真一  青柳 秀夫     藤野 繁雄  森下 政一     安井  謙  堀木 鎌三     西川甚五郎  山本 米治     小林 政夫  土田國太郎     前田 久吉  大屋 晋三     菊川 孝夫   ―――――――――――――
  84. 大矢半次郎

    ○委員長(大矢半次郎君) 次に昭和二十三年六月三十日以前に給付事由の免じた国家公務員共済組合法等の規定による年金の特別措置に関する法律案、これを議題として内容の説明を聴取します。
  85. 末広義一

    ○説明員(末広義一君) 昭和二十三年六月三十日以前に給付事由の生じた国家公務員共済組合等の規定による年金の特別措置に関する法律案について、内容を御説明いたします。  この法案を一口に申しますと、年金のでこぼこ調整と申しますか。不均衡是正ということであります。昭和二十三年六月三十日以前に給付事由の生じました年金につきましては、その年金の算定の基礎となつた俸給のベースの改訂が一律に機械的に行われましたために、昭和二十三年七月一日以降に退職いたしましたものとの間に非常に不均衡を生じておるわけであります。従いまして、前国会におきまして恩給法の不均衡是正の法律案が通過したわけでありますが、その恩給法に準じまして今回共済組合におきましても年金の不均衡を是正するという措置をとつたわけであります。と申しますのは、昭和二十三年六月三十日以前におきましては異常なベースの改訂支給等が行われたわけでありますが、そのうち二十二年の六月三十日以前におきましては比較的その昇給の率が少かつたのであります。二十二年七月一日から二十三年六月三十日までの間におきましては相当異常の昇給が行われましたので、二十二年七月一日以前のものについては、仮定俸給というものを、基礎俸給の一段階上位の俸給を年金の算定額といたしまして、二十二年七月一日から二十三年六月三十日までの間に給付事由の生じました年金については、二段階上位の俸給で抑えるという抑制措置をとつたわけであります。なおこの法律案におきましては、公務による傷病給付事由としまして、傷害年金につきましては、従来から年金額の改訂はあるのでありますが、非常に共済組合の関係は年金額が低かつたわけであります。従いまして、今回の恩給法の改正等とも睨合せまして、今回はその最低保障額を恩給の線まで引上げる、こういう措置をとつたわけであります。以上がこの法律案の内容でございます。
  86. 大矢半次郎

    ○委員長(大矢半次郎君) 御質疑を願います。
  87. 堀木鎌三

    ○堀木鎌三君 一、二点お聞きしたいと思うのは、この法律について考えられることは、二十三年六月三十日以前のやつが、どういう理由で今まで放つたらかされていたか、この恩給法の改正が行われたのを契機としてというお話なんですが、恩給法の改正と同時になさる得べかりしものじやなかつたのか、或いはそれより先に恩給法の関係とは違つて、共済組合自身の関係だけでも是正されるべきじやなかつたろうかということが考えられるのですが、そういう点について御説明願いたいと思います。
  88. 末広義一

    ○説明員(末広義一君) 共済組合の関係につきましては、従来二十一年の七月以降給与局の通牒によりまして六百円ベースの六分の一というふうなことで、一応年金の俸給のベースをきめまして、昭和二十三年十月以降数回に亘りまして、二十三年の十月までは六分の一の二十四倍に相当する仮定俸給を基準にいたしまして、二十五年一月一日には仮定俸給を、六千三百七円ベースに対応さすというふうに改訂をいたしたわけでありますが、この共済組合の関係の年金額は、一律に六分の一の二十四倍、即ち四倍に上つたわけであります。ところが恩給法の改正の場合におきますと、これは下に厚く上に薄く、乗ずる倍率を差を付けたわけであります。而もこれは法律によつてなされたわけであります。従いまして実情を申しますと、下のほうは恩給よりも、例えば四十五円、五十円という俸給のものは、恩給よりも非常に低いわけでありましたが、それ以上の百円以上のものにつきましては、恩給よりも非常に共済組合のほうが率がよかつたわけであります。従いまして現在におきましても、上級者のほうになりますと現在のところで一例を申上げますと、五十円のものが共済では四千六百円でありますが、恩給では四千九百円の仮定俸給になつております。ところがこれをずつと上の百七十五円のところを捉えて見ますと、共済組合関係の年金は一万四千五百円に対しまして、恩給は一万三百円、むしろ恩給のほうが低いわけであります。これを若し三百円の俸給を基準といたしますと、共済が二万八千二百円に対しまして恩給は一万六千六百円、こういうふうにむしろ共済の年金のほうが非常によかつたわけであります。従いまして私のほうといたしましては、既得権を余り侵害するのはよろしくないというので、今回の措置は上につきましては恩給と同様に改定はいたしまするが、従前の額が改定額よりも上のものは従前のものを支給する、併しながら四十五円、五十円という下のほうのクラスの年金につきましては、これは恩給と同等に上げると、こういうふうな改正をいたしたわけであります。
  89. 堀木鎌三

    ○堀木鎌三君 余り詳しく聞いてもしようがないのですが、大体そういう御趣旨でできておる別表第二の障害の等級についての金額の査定の基礎ですね、金額を盛られた基礎、それの考え方を少し……。
  90. 末広義一

    ○説明員(末広義一君) 実はこれはこの金額につきましては恩給法の改正の別表を単純に使いまして、恩給法との均衡を図る。均衡と申しますと、併し恩給につきましてはそのほかに扶養加給とか、増加恩給とか、普通恩給も支給されるという面もあるのじやないか、こういう面があるわけでありますが、何しろ共済組合につきましては従来非常に低かつたのを、この際とにかく恩給の傷病年金まで引上げるという措置にいたしましたので、一挙に何倍もに上げるということは国家財政の問題もありますしいたしますので、この際はこの程度にいたしておきまして、又今後改定のあるときにこの問題につきましては十分検討をいたしまして、改定しなければならないと、こういうふうに思つておるのであります。
  91. 堀木鎌三

    ○堀木鎌三君 大体御趣旨はわかりますが、共済組合の本来から言えば、障害等に関しては共済組合によつて非常に殊殊性があるのですね。又事業について特殊性があるのみならず、共済組合の財政そのものにもいろいろな特殊性がある。そういう場合に、こういう別表二のような問題についても、本来共済組合の財政が許すならば、そう吝しむ必要はないのだな。その点私は今言われた点はまあそれはいろいろな共済組合があるから別だろうが、本来その事業の特殊性なり共済組合の財政状態から幅があつてもいいはずだと思うのですが、そういうことは考えませんでしたか。
  92. 末広義一

    ○説明員(末広義一君) 堀木先生のおつしやられることは御尤もな話でありますので、我々も将来におきましてできる限りその方向に向つて改定をいたして行きたいとこういうふうに考えております。
  93. 堀木鎌三

    ○堀木鎌三君 特に今気が付きますことは、別表二の上のほうがいいのではなかろうかと、こういう感じが従来に比較して考えられるのですが、まあそういう点について今ここで細かく論議するのは避けますが、十分御研究なすつて事情が許す場合には時機を失わずにやつて頂くことを特に注文しておきます。
  94. 小林政夫

    ○小林政夫君 第三条の費用負担、これをちよつと詳しく説明して下さい。
  95. 末広義一

    ○説明員(末広義一君) 費用負担の問題でありますが、この費用負担につきましては全額国が負担をすることに相成つております。但し、この第三条の一号、二号、三号、四号に掲げてありまするものの共済組合につきましては、この団体が負担をするということにいたしたわけであります。
  96. 小林政夫

    ○小林政夫君 それはわかつておりますよ、読めば。例えば「当該共済組合の運営規則で定める割合に従つて国庫及び当該団体が負担するものとする。」という説明を詳しく。
  97. 末広義一

    ○説明員(末広義一君) これは当該共済組合員のうち、国家公務員でありました期間というものがあるわけであります。従いまして国家公務員であつた期間、並びにある者、それぞれ国家公務員で、例えば日本国有鉄道に例をとつてみますれば、日本国有鉄道の役員又は職員である者が受ける俸給の総額というものが一応あるわけであります。その中における国家公務員である者の俸給も又金額の内訳がはつきり私のほうでわかつておるわけでありますが、その割合に応じまして、この年金改定に要しまする費用を一方は国庫側が負担するし、一方は日本国有鉄道で負担をすると、こういうふうに率をここできめておるわけであります。
  98. 小林政夫

    ○小林政夫君 それじやどれか一つでいいから、今度の予算についてどうなつておるのか、数字について説明して下さい。
  99. 末広義一

    ○説明員(末広義一君) 実は今度の予算におきましては、この四項目に掲げておりまする団体の年金の改定に要する費用の負担につきましては大体六千万円ばかり必要なわけでありますが、これは実は年金の支給は年金の支給に見合うところの積立金というのが必要なわけでありまして、その積立金はベース改訂その他いろいろな不均等是正、いろいろな法律の改正によりまして絶えず積立金の額が変つて行くわけであります。その積立金の額を改定いたします場合に、整理資源率と称しまして、国庫側でその整理した適正なる保険数理の下におきましてきめまして、その額だけを国が一部を持ち、団体側で一部を持ち、整理資源率によつて負担をして行くということになつておるわけであります。
  100. 小林政夫

    ○小林政夫君 だからどれか一つ、日本専売公社でもよし、日本国有鉄道でもよし、今度の予算においてそれを算出した、この条文に合して、今あなたの説明されたように、国家公務員の俸給が幾ら、或いはそれ以外のものが幾ら、その按分率は幾らでこうなつたという、その計算の基礎を明らかにして下さい。
  101. 末広義一

    ○説明員(末広義一君) 今この問題についてよく計算をして頂いておるかたがおりますので、代つて説明をいたします。
  102. 穂刈誠一

    ○説明員(穂刈誠一君) 只今この費用の負担でございますが、この費用は一応国家公務員である人の俸給並びにここに書いてございますところの公社等の職員であるところの俸給の割合に応じまして、而もその俸給の割合に更に運営規則で国庫負担の割合を一応きめておるわけでございます。その運営規則で定めておりますその割合をその俸給にかけまして、その相乗積の比率によつてその負担を按分して両者で負担をする、こういうことにいたしておるわけであります。
  103. 小林政夫

    ○小林政夫君 それではもう今日は審議促進のためにやめますが、本年度予算に計上しておりましようから、その算出の基礎を具体的に、日本国有鉄道は、今あなたの言われたような数字はどうやつて出たかということをはつきり出して頂きたい。算出の方法、計数について数理的に、こういうような計算でこうなつたということを。
  104. 大矢半次郎

    ○委員長(大矢半次郎君) 他に御発言もないようでありますが、質疑は終了したものと認めて御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  105. 大矢半次郎

    ○委員長(大矢半次郎君) 御異議ないと認めます。  それではこれより討論に入ります。御意見のあるかたは賛否を明らかにしてお述べを願います。  別に御発言もないようでありますが、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  106. 大矢半次郎

    ○委員長(大矢半次郎君) 御異議ないと認めます。  それではこれより採決に入ります。昭和二十三年六月三十日以前に給付事由の生じた国家公務員共済組合法等の規定による年金の特別措置に関する法律案を原案通り可決するごとに賛成のかたの挙手を願います。    〔賛成者挙手〕
  107. 大矢半次郎

    ○委員長(大矢半次郎君) 全会一致であります。よつて、本案は原案通り可決すべきものと決定いたしました。なお、諸般の手続は前例により委員長に御一任願いたいと思います。それから多数意見者の御署名を願います。   多数意見者署名     菊川 孝夫  大屋 晋三     前田 久吉  土田國太郎     小林 政夫  西川甚五郎     堀木 鎌三  平林 太一     森下 政一  藤野 繁雄     青柳 秀夫  岡崎 真一   ―――――――――――――
  108. 大矢半次郎

    ○委員長(大矢半次郎君) 次に昭和二十七年度における給与の改訂に伴う国家公務員共済組合法等の規定による年金の額の改定に関する法律案を議題として内容の説明を聴取いたします。
  109. 末広義一

    ○説明員(末広義一君) 次に昭和二十七年度における給与の改訂に伴う国家公務員共済組合法等の規定による年金の額の改定に関する法律案について内容を御説明申上げます。  御承知の通り、昭和二十七年度の十一月以降国家公務員の給与ベースが一万六十二円ベースから一万二千八百二十円ベースに引上げられたわけであります。それによりまして共済組合の年金につきましてもその額を改定する必要が生じたわけでありまして、昭和二十七年十月三十一日以前に給付事由を生じた恩給等の年金額が昭和二十八年十月以降改定されることに相成つておりまするので、それと合せまして、共済組合法並びに旧令による共済組合の年金受給者というものの年金額の改定をいたしたわけであります。本法律案の内容は、その改定に関する各条項を規定したわけであります。
  110. 大矢半次郎

    ○委員長(大矢半次郎君) 質疑を願います。  別に御発言もないようでありますが、質疑を終了したものと認めて御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  111. 大矢半次郎

    ○委員長(大矢半次郎君) 御異議ないものと認めます。  それではこれより討論に入ります。御意見のあるかたは賛否を明らかにしてお述べを願います。  別に御発言もないようでありますが、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  112. 大矢半次郎

    ○委員長(大矢半次郎君) 御異議ないものと認めます。  それではこれより採決に入ります。昭和二十七年度における給与の改訂に伴う国家公務員共済組合法等の規定による年金の額の改定に関する法律案を原案通り可決することに賛成のかたの挙手を願います。    〔賛成者挙手〕
  113. 大矢半次郎

    ○委員長(大矢半次郎君) 全会一致であります。よつて、本案は原案通り可決すべきものと決定いたしました。なお、諸般の手続は、前例により委員長に御一任願いたいと存じます。それから多数意見者の御署名を願います。   多数意見者署名     菊川 孝夫  大屋 晋三     土田國太郎  小林 政夫     西川甚五郎  堀木 鎌三     平林 太一  森下 政一     藤野 繁雄  青柳 秀夫     岡崎 真一   ―――――――――――――
  114. 大矢半次郎

    ○委員長(大矢半次郎君) 次に外国為替資金特別会計法の一部を改正する法律案を議題といたします。その内容の説明を聴取いたします。
  115. 白石正雄

    ○政府委員(白石正雄君) 外国為替資金特別会計におきましては、御承知のように、外国為替資金に関しまするところの売買等に伴いまする損益関係、その他の経理を取扱つておるわけでありますが、この外国為替資金は一般会計から繰入れました資金をこれに充てておるわけでありまするので、これらの売買等に伴いまするところの利益が生じました場合におきましては、これを一般会計のほうに繰戻すということが適当であるという考え方から、現行法といたしましては、決算上の剰余金はこれを一般会計に繰戻すということに相成つておるわけであります。併しながら外国為替資金の売買等の経理は、これを一年間限りで一般会計と特別会計の関係を決算をして行くということが必らずしも適当とは考えられないのでありまして、これは或る程度長期間を期間的に考えるということも必要ではないかという点が考えられるわけであります。又細かいことを考えてみますと、外国為替資金の売買等に伴つて生じますところの利益は、先物取引について取りますところの手数料というものがあるわけでありますが、これはいわば為替の相場の変動等に伴いまするところの危険負担の意味も考えられるわけでありまするので、こういつたものは特別会計にこれを存置いたしまして、積立金として積立てるということが適当であるということも考えられるわけであります。こういつた点を併せ考えまして、この際予算で特に一般会計の歳入に繰入れるということを規定した以外は、すべて特別会計に積立金として積立てるというように改正しようとするのがこの法律案の内容であります。従いまして、若しこの特別会計の決算上損失を生じたというような場合におきましては、これは積立てたところの積立金で一応補填いたしますが、なお、それでも不足するような場合におきましては、一般会計からこれを補填をするというように規定しようとしておるわけであります。なお提出しておりまする昭和二十八年度の特別会計予算書で申上げますと、本会計は二十六年から設置せられておりまするが、二十六年度といたしましては、十三億八千四百万円ほどの利益を生じたわけでございまして、これは従来の規定によりまして一般会計の歳入に取つたわけであります。二十七年度といたしましては、十九億二千万円ほどの利益を生ずることに大体相成つておりますが、これから特別会計のほうに積立金として積立てて、二十七年度以後の決算上の剰余金の処理について適用するということにしておるわけでありまして、予算書のほうでも二十八年度にそれだけの十九億二千万円ほどを積立てるというように予定しておるわけであります。  以上がこの法律案の内容でございます。
  116. 大矢半次郎

    ○委員長(大矢半次郎君) 質疑を願います。
  117. 小林政夫

    ○小林政夫君 積立てるのと、それから或る程度残すのと、一応積立てる資金に入れる基準というのは、別に考えていないのですか。
  118. 白石正雄

    ○政府委員(白石正雄君) 只今のところ基準としては考えていないわけでありますが、理論上から考えてみますと、直取引から生じますところの売買差益、これによつて生じました利益というものは、これは一般会計が為替資金を特別会計に繰入れましてその運営をやつておりますから、従つて一般会計がとるということが筋ではなかろうか、従いまして直取引のほうから生じました売買差益は、一応一般会計がとり上げる、併し先物取引に伴いまするところの手数料の利益は、これは先程も申しましたような危険負担の意味が考えられますので、特別会計に残すということが適当ではないかということで、一応その歳入にとるか或いは積立金に残すかということの一つの判断の基準になるのではなかろうかというように考えるわけであります。併し一般的に申しますれば、全部一般会計がとるという現行法の建前も決して道理的に悪いという意見もないわけでございまするので、それは資金の積立状況によりまして、又一般会計の財源の状況というようなものもからみ合せまして、そのときどきの予算の編成上適当に決定をいたす、こういうことに相成ろうかと考えるわけであります。差当り二十八年度といたしましてはこの積立金は、先ほども申上げましたように十九億ほどでまだ非常に少いと考えられますので、これは全部特別会計に積立てるというような処置をとつておるわけであります。
  119. 大矢半次郎

    ○委員長(大矢半次郎君) 他に御発言もないようでありまするが、質疑は終了したものと認めて御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  120. 大矢半次郎

    ○委員長(大矢半次郎君) 御異議ないものと認めます。  それではこれより討論に入ります。御意見のある方は賛否を明かにしてお述べを願います。  別に御発言もないようでありますが、討論は終局したものと認めて御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  121. 大矢半次郎

    ○委員長(大矢半次郎君) 御異議ないものと認めます。  それではこれより採決に入ります。外国為替資金特別会計法の一部を改正する法律案を原案通り可決することに賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕
  122. 大矢半次郎

    ○委員長(大矢半次郎君) 全会一致であります。よつて、本案は原案通り可決すべきものと決定いたしました。なお、諸般の手続は、前例により委員長に御一任願いたいと存じます。それから多数意見者の御署名を願います。   多数意見者署名     岡崎 真一  青柳 秀夫     藤野 繁雄  森下 政一     平林 太一  堀木 鎌三     西川甚五郎  小林 政夫     土田國太郎  大屋 普三   ―――――――――――――
  123. 大矢半次郎

    ○委員長(大矢半次郎君) 次に納税貯蓄組合法の一部を改正する法律案を議題といたしまして内容の説明を聴取いたします。
  124. 塩崎潤

    ○説明員(塩崎潤君) 終りました。
  125. 大矢半次郎

    ○委員長(大矢半次郎君) もう一遍簡単に願います。
  126. 塩崎潤

    ○説明員(塩崎潤君) この前配付いたしました昭和二十八年度税制改正法律案要綱に従いまして納税貯蓄組合法の一部を改正する法律案について御説明申上げます。  この法律は、納税貯蓄組合制度の一層の普及を図るために、現在納税貯蓄組合預金につきましては、租税の委託の納付のために引き出す場合には所得税を課さないことになつておるわけでございますが、今回の改正案におきましては、引出された目的が租税の納付以外の場合におきましても、一定限度の金額につきましては所得税を課さない、こういうことにいたすわけでございます。この案は前国会に提案いたしました趣旨と同様でございます。ただその一定金額につきまして、前国会に提案いたしました案は、一定の利付期間、大体銀行の利付期間でございますが、六カ月間内に引き出しましたところの金額が三万円以下であるときは所得税を課さない、こういうふうになつておつたわけでございますが、今回におきましては、これを若干のゆとりを持たす意味におきまして五万円といたしたわけでございます。この五万円の根拠につきましては、大体総所得四十五万円以下の方が毎月その人の納めますところの事業所得税、それから市町村民税、固定資産税、これらの税金のために順次納税準備預金をいたして参りますと、大体各納期前の平均残高が三万円くらいになる、こういうことになつておるわけでございますので、大体三万円くらいを基準にいたしまして、これに若干の幅を持たせまして五万円といたしましたわけでございます。こういうことにいたしまして、銀行の利子の計算も非常に簡単になるわけでございますし、併せまして納税者が納税貯蓄組合預金をすることを奨励することになる、こういうわけでございます。  以上簡単でございますが、御説明を終ります。
  127. 大矢半次郎

    ○委員長(大矢半次郎君) 質疑を願います。
  128. 藤野繁雄

    ○藤野繁雄君 納税貯蓄組合に対する補助金交付状況調、これについてちよつと説明をして下さい。
  129. 渡辺喜久造

    ○政府委員(渡辺喜久造君) 現在納税貯蓄組合に出しております補助金は、設立の際にやはりいろいろな経費が要りまして、どうしても何らかの金を国で面倒を見てやりませんと、結局組合を作ろうとしてお世話願うその世話役の方がやはり経費を負担しなきやならん、こういつたような問題になりまして、帳簿を作るとか通帳を作るとかいろいろな面でいろいろな金が要るものでございますから、それを一応補助金として補助しようということと、なお、そのほかに資本の関係とかいろいろな関係がございまして、事務費或いは帳簿の費用、そういつたような費用がございますので、一応この意味で補助金を出しております。ただ金額等につきましては国の財政の関係もございますので、なかなか十分な補助はできかねておりますが、いわば気は心のような状態でもつて或る程度の補助を出しておるわけでありまして、お手許に資料が配付してございますが、二十七年度の上半期におきまして千百万円出しているわけでございます。
  130. 大矢半次郎

    ○委員長(大矢半次郎君) 他に御発言もないようでありますが、質疑は終了したものと認めて御疑議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  131. 大矢半次郎

    ○委員長(大矢半次郎君) 御異議ないものと認めます。  それではこれより討論に入ります。御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べを願います。  別に御発言もないようでありますから、討論は終局したものと認めて御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  132. 大矢半次郎

    ○委員長(大矢半次郎君) 御異議ないものと認めます。  それではこれより採決に入ります。納税貯蓄組合法の一部を改正する法律案を原案通り可決することに賛成のかたの挙手を願います。    〔賛成者挙手〕
  133. 大矢半次郎

    ○委員長(大矢半次郎君) 全会一致であります。よつて、本案は原案通り可決すべきものと決定いたしました。なお、諸般の手続は前例により委員長に御一任願いたいと存じます。それから多数意見者の御署名を願います。   多数意見者署名     西川甚五郎  小林 政夫     土田國太郎  大屋 晋三     岡崎 真一  青柳 秀夫     森下 政一  平林 太一     藤野 繁雄   ―――――――――――――
  134. 大矢半次郎

    ○委員長(大矢半次郎君) 次に国税徴収法の一部を改正する法律案を議題といたしまして、質疑を願います。  別に御発言もないようでありまするが、質疑は終了したものと認めて御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  135. 大矢半次郎

    ○委員長(大矢半次郎君) 御異議ないものと認めます。  それではこれより討論に入ります。御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べを願います。  別に御発言もないようでありまするが、討論は終局したものと認めて御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  136. 大矢半次郎

    ○委員長(大矢半次郎君) 御異議ないものと認めます。  それではこれより採決に入ります。国税徴収法の一部を改正する法律案を原案通り可決することに賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕
  137. 大矢半次郎

    ○委員長(大矢半次郎君) 全会一致であります。よつて、本案は原案通り可決すべきものと決定いたしました。なお、諸般の手続は前例により委員長に御一任願いたいと存じます。それから多数意見者の御署名を願います。   多数意見者署名     岡崎 真一  青柳 秀夫     森下 政一  平林 太一     大屋 晋三  土田國太郎     西川甚五郎  藤野 繁雄     小林 政夫
  138. 大矢半次郎

    ○委員長(大矢半次郎君) 本日はこれを以て散会いたします。    午後三時五十二分散会