運営者 Bitlet 姉妹サービス
使い方 FAQ このサイトについて | login

1953-07-06 第16回国会 参議院 建設委員会 8号 公式Web版

  1. 昭和二十八年七月六日(月曜日)    午後一時四十三分開会   ―――――――――――――   委員の異動 七月四日委員三木治朗君辞任につき、 その補欠として田中一君を議長におい て指名した。   ―――――――――――――  出席者は左の通り。    委員長     石川 清一君    理事            石井  桂君            石川 榮一君            三浦 辰雄君    委員            石坂 豊一君            小沢久太郎君            鹿島守之助君            赤木 正雄君            江田 三郎君           小笠原二三男君            近藤 信一君            田中  一君   衆議院議員            瀬戸山三男君   政府委員    建設政務次官  南  好雄君    建設省住宅局長 師岡健四郎君   事務局側    常任委員会専門    員       菊池 璋三君    常任委員会専門    員       武井  篤君   説明員    建設省住宅局住    宅経済課長   鮎川 幸雄君   ―――――――――――――   本日の会議に付した事件 ○産業労働者住宅資金融通法案(内閣  送付) ○北海道防寒住宅建設等促進法案(衆  議院送付)   ―――――――――――――
  2. 石川清一

    ○委員長(石川清一君) 只今より委員会を開会いたします。  本日は公報を以て御通知申上げた通り、産業労働者住宅資金融通法案及び北海道防寒住宅建設等促進法案の二法案を議題といたします。二法案は去る四日、いずれも衆議院において修正議決され、同日本委員会に付託されたものであります。先ず政府委員より産業労働者住宅資金融通法案の提案理由の御説明をお願いいたします。
  3. 南好雄

    ○政府委員(南好雄君) 産業労働者住宅資金融通法案につきまして、その提案の趣旨及び法案の概要を御説明申上げます。  申すまでもなく現在の住宅難は極めて深刻でありまして、これが解決は我が国の当面する内政上の大きな問題となつているのであります。特にこの住宅難は我が国再建の原動力となつている勤労者において最も甚しく、これらの人々の生活安定は勿論、勤労能率に対しても重大な影響を与えている次第であります。政府におきましてはこのような住宅事情に対処し、従来から各般の施策を講じ、その最も重要なものとして低家賃公営住宅及び住宅金融公庫融資住宅の建設に努力して参つたのでありますが、この際、更に住宅政策を積極的に進めて、勤労者の福祉を増進し、産業の発展に寄与するため、産業労働者住宅の建設促進を図る必要があるものと考える次第であります。即ち国と事業者の協力によつて、産業に従事する労働者に対し低家賃の住宅を供給するために、労働者のための住宅を建設しようとする事業者等に対し住宅金融公庫を通じ長期低利資金を融通することを目的とする本法案を提案いたすこととした次第であります。  本法案により資金の融通を受ける者は、その使用する産業労働者に対して住宅を建設しようとする事業者及びこれらの事業者に代つて労働者のために住宅を建設しようとする会社その他の法人でありまして、資金貸付の限度は建設費の五割、貸付利率は年六分五厘、償還期間は耐火構造住宅及び簡易耐火構造住宅については二十五年以内、木造住宅については十五年以内といたしております。  この法案に基き、昭和二十八年度におきましては、住宅六千五百戸分二十億円の貸付を予定いたしております。特に住宅の質の向上を図る意味におきまして、融資に当りましては耐火構造アパートの建設に重点を置きたいと考えております。  以上本法案の提案理由と法案の骨子につきましてその概要を申上げました。  なお、この法案の施行に伴い住宅金融公庫法の一部を改正する必要をも生じましたので、これにつきましても改正いたしたいと存じております。何とぞ慎重御審議の上速かに御可決あらんことをお願いする次第であります。  なお以上御説明申上げました政府提出法案につきまして、衆議院におきまして貸付金限度及び償還期間についての修正がなされたのでありますが、その要点は次の通りでございます。即ち貸付金の限度は、耐火構造及び簡易耐火構造の住宅については建設費の六割、木造住宅については五割五分となり、償還期間は、耐火構造住宅三十五年以内、木造住宅十八年以内と修正されました。
  4. 石川清一

    ○委員長(石川清一君) 質疑いたしたほうがよろしうございますか。それとも北海道防寒住宅建設促進法案の説明を聞いたあとにいたしたほうがよろしうございますか。  それでは北海道防寒住宅建設等促進法案の説明を聞くことにいたします。
  5. 瀬戸山三男

    ○衆議院議員(瀬戸山三男君) それでは提案者を代表いたしまして、北海道防寒住宅建設等促進法案に関しまして、その提案の趣旨及び法案の概要を御説明申上げます。  昭和二十五年、北海道開発法が制定せられまして、北海道の総合的な開発の国家的な重要性が認められたのでありますが、その基本的要件として、居住条件の改善が、先ず第一に取上げられねばならん問題であります。  御承知のように北海道においては寒冷が甚しく、他の地方とは全く異つた自然的条件にあります。然るに従来の木造住宅は誠に粗末なものが多く、このため一冬の採暖のために要する燃料は、石炭で三トン以上、薪の場合には、実に住宅一戸分に相当する木材を使用するという状況であります。従いまして火災の発生件数も多く、又寒冷な気象による凍上、積雪のために起る「すが洩り」等、特殊な現象により、木造家屋の耐久年数は、内地に比して著しく低くなつております。  これらを改善するためには、北海道における住宅はどうしても不燃防寒構造とする必要があります。たまたま北海道においては火山灰地が多く、比較的低れんなブロツク造建築物を作るのに恵まれた条件にあります。この方法によれば木造と大差ない価格で、不燃防寒住宅を作ることが可能であり、燃料費等を考え合せれば却つて経済になるとさえ言われておる状態であります。  本法におきましては、北海道の気象条件に適する不燃防寒住宅の構造設備を研究し、これを一般に普及することに対し国家的な助成をすること、住宅金融公庫より融資される住宅は不燃防寒構造のものに限り、その代り償還期間の若干の延長を認めること、並びに公営住宅その他国又は公共団体の資金により建設される住宅は努めて不燃防寒的なものとせねばならぬ旨を規定しております。  これにより、北海道に不燃防寒住宅が普及いたしますれば、北海道の開発に寄与することが大であるばかりでなく、今まで燃料として無駄に使用せられていた貴重なる木材を節約するためにも大いに役立つこととなります。而してこれらはいずれも戦後日本の重要課題の解決に寄与するところ大なるものがあると考えられるのであります。  本法案は衆議院の建設委員会におきまして全会一致を以て可決され、御承知のように本会議を通過いたしておるのでありますが、何とぞ各位におかれましても事情御理解の上、慎重御審議の上速かに御可決あらんことをお願いいたす次第であります。
  6. 石川清一

    ○委員長(石川清一君) 以上で提案理由の説明は終りました。資料の御要求があれば提出して頂くことにいたします。続いて質疑がございましたら御発言を願います。
  7. 田中一

    ○田中一君 この北海道防寒住宅建設等促進法案、これに衆議院では何か希望条件が附いたように承知しておるのですが、その希望条件を我々のほうに資料として提出して頂きたいと思います。
  8. 瀬戸山三男

    ○衆議院議員(瀬戸山三男君) 希望条件というものが委員会で附けられたことはないのでありますが、ただ希望の意見を述べられた事実はあります。
  9. 石川清一

    ○委員長(石川清一君) 速記をやめて。    〔速記中止〕
  10. 石川清一

    ○委員長(石川清一君) 速記を始めて下さい。それでは政府提案の産業労働者住宅資金融通法案について先ず質疑をお願いします。
  11. 近藤信一

    ○近藤信一君 この住宅法案の五条の第二項に「集団的に建設されるように努めなければならない。」と、こうございますが、この集団的に建設されなければならないという意味は、社宅を、いわゆる会社の社宅を建てるということを意味しておるのかどうか、この一点について……。
  12. 南好雄

    ○政府委員(南好雄君) お答え申上げます。必ずしも一概にそうではないのであります。普通の状態は、事業者がこの資金の融通を受けます場合におきまして、若しそれが会社であります場合には、従来の形はそういうような社宅のような形になるのでありますが、そうでない場合もありまして、例えば労働組合あたりがそういうことをやります場合は、これはまあ社宅というわけにはいかんと私は思つております。ですから必ずしもこれは社宅というような意味ではないと思うのです。
  13. 近藤信一

    ○近藤信一君 そうすると、例えば現在或る会社に働いておつて、そしてこの融通資金を受けまして家を建てる、それからその会社をやめてよそに今度建てようとする場合、最初に申込んだときには会社にいたが、今度建てるときになりまして会社をやめておつた場合に、これに対しての変更があるかないか。
  14. 南好雄

    ○政府委員(南好雄君) お答え申上げます。それは全然影響ございません。この法律は、借りるのは、いわゆる住宅を供給しようとする人が金を借りてやるのであります。それから今御質問になりましたのは、身分がただ産業労働者という、その個人がやる場合でありますから、全然それは影響はございません。
  15. 近藤信一

    ○近藤信一君 個人に貸付けることを目的にしておるわけですが、その支払の能力の問題、この点についてどんなふうに考えておられるか。
  16. 南好雄

    ○政府委員(南好雄君) お答え申上げます。それは家賃を出して入つておる人と、それからこの資金を借りてそういういわゆる住宅を建てた人とは違うのでありまして……結局御質問の趣旨は、若し入つておる人間が金を払わなかつた場合どうなるかと、こういうあれなんでございますか。
  17. 近藤信一

    ○近藤信一君 そうです。
  18. 南好雄

    ○政府委員(南好雄君) それは事業者と、それから住宅を供給しておる人と入つておる人との関係であります。それからこの資金を借りた者、いわゆる公庫、又は公庫を通して金融機関から借りておる事業者などの関係になりますので、間接的の関係になつて参りまするから……。
  19. 田中一

    ○田中一君 逐条審議に入る前に政府に伺いたいのですが、この提案理由に、我が国再建の原動力となつている勤労者において最も甚だしく住宅難があると、こう謳つております。政府は実際にこの通りお考えになつておるのてすか、はつたりじやなく本当にこの通りお考えでありますか。
  20. 南好雄

    ○政府委員(南好雄君) お答え申上げます。一般的の住宅問題につきましては一般的の方法でやつております。特にこの一般的の中から抜き出しまして、産業労働に従事しておる労働者の住宅問題は非常に現下の喫緊の問題であると、こういうふうに政府は考えましたので、産業労働者に対してこういう特別の二十億という予算を盛りまして、目下御審議を頂いておりますが、こういう法律を作つたわけでありまして、これは別にはつたりとか何とかいう気持はなくて、本当に政府におきましては現下の最も大事なことだと、こう考えておるようなわけでございます。
  21. 田中一

    ○田中一君 現在住宅供給の法律案がたくさん出ております。そうするとそのうち一番国費並びに預金部資金を使つてやつているのは住宅金融公庫です。住宅金融公庫、この供給機構においては、最も困つておるところの労働者の住宅が供給不可能であるという前提の下にお考えになつていらつしやるのですね。
  22. 南好雄

    ○政府委員(南好雄君) そういう考えは持つておりません。全く一般的産業労働者であろうが、他の人であろうが、それは区別ないのであります。併しその中でも産業労働者につきましては特別にこういう現象があるから、それだけはこれと切り離して、別にプラス二十億だけをそういうために資金を供給しようというのがこの法案の目的なのであります。
  23. 田中一

    ○田中一君 言葉を換えて言いますが、そうすると政府は現在の住宅金融公庫の行なつているところの供給機構では、あなたの考える労働者という者は低収入のものだというお考えでしようけれども、低収入の者には高嶺の花であつて手が届かないからこの法案を出したということに解釈してよろしうございますね。
  24. 南好雄

    ○政府委員(南好雄君) そうではございません。ちよつと今田中さんから御説明がごさいましたように、一般的な問題については、その身分を区別することなしにそういう資金が流れております。併しこの産業労務者については特別に住宅が不足しているように思われるから、これについてはそういう労務者を対象とする住宅を供給する事業に特別に二十億の資金を供給しよう、こういうのが本法案の狙いなんです。
  25. 田中一

    ○田中一君 どうもあなたのお考えはおかしいですよ。一体住宅金融公庫は一般大衆を対象にする、こう言つております。そうすると日本における勤労者と、どなたか知らん、いわゆる遊んでいて楽して金を儲ける人たちと比率どうなります。どつちが一般大衆であつて、どつちが特定な人間ですか。あなたは今労働者という者は、やかましく言つて、労働者のためにやるのを一般大衆の埓外にあるように説明されておりますが、どつちが本音なんですか。
  26. 南好雄

    ○政府委員(南好雄君) 私の御説明申上げたのは、一般の場合には労務者であろうがなかろうが区別しない、労務者も勿論入つております。併しこの産業労働者につきましては住宅問題が非常にお気の毒だから、そこでこの方面にも特別に枠を設けて、そしてこういう法律を作ろう。この法律の狙いは、御承知の通り民間資本をできるだけこういう方面にも導入しまして、二十億の予算がございますれば、五分と五分といたしますれば四十億になるように民間資金の導入を考えてこういう特殊の法案を設けたのだ、こう御説明申上げたわけです。
  27. 田中一

    ○田中一君 それならややわかります。ややわかりますが、一体その住宅難で著しい、農も甚しい住宅難に会つているところの勤労者の数を教えて下さい、どのくらいのものですか、推定で。それから住宅金融公庫の対象とするところの、自分で頭金を作つて家を建てる対象がどういう数を持つているか、それから自分で家を建てるだけの資金を持つている階層はどのくらい国民層の中で世帯数を見ているか、それを一つ明確にして下さい。私はあえて申しますと、こんな法律は要らないのです。住宅金融公庫法を改正しまして、産業労働者には国がこういう貸付方法を以てやるということで済んでしまう。なぜこういう単行法を出さなければならないか、ということは国民大衆と産業労働者を区分して考えていると思うのですから、その区分けしなければならん数字をお出し願いたい。
  28. 南好雄

    ○政府委員(南好雄君) いずれあとからその数字を御説明申上げますが、私の答えました中に、何か田中さん誤解をしておいでのようでございますが、私の申しましたのは、一般的の問題について一般的の資金の出し方がある。そこでもう一つ産業労働者に対しては現下の一番困つていることは住宅難であるから、そういう方面にもできるだけ民間資金を導入さして、より多く数を作つてやるためにこういう法案を提出したわけでありますと、こうお答え申したのであります。なお数字につきましてはここに住宅局長がおりますから……。
  29. 師岡健四郎

    ○政府委員(師岡健四郎君) 只今田中委員から御質問のありました点に的確に適合するような数字ではございませんが、私どもがこの法案を作成いたします上において調査いたしました数字について御説明いたしたいと思います。これは昭和二十七年度の公営住宅三カ年計画と昭和二十五年の国勢調査によりましたものによつて推定いたしたわけでございますが、この一般の普通世帯の総数は千六百十六万のうち約三百十五万住宅が不足しておると考えられるわけでございます。なおこの法律の適用の対象になつております労働者の世帯数は約四百七十七万余と考えられるわけでありまして、そのうちの住宅不足数は百十九万であると推定されるわけでございます。但しこれはこの法案におきましては五人以上となつておりますので、これを除きますと更にこの数字は変つて来ると思います。又この労働者の四百七十七万のうちの百十九万世帯数に対しまして、これを産業労働者住宅資金融通法だけによりまして解決するということはなかなか困難でございまして、只今住宅金融公庫法による融資住宅、或いば公営住宅法によります公営住宅等によりまして、いろいろ住宅資金の貸付とか低家賃住宅の建設が行われておるわけでございますが、それらの中に入つている人々にはやはりここに挙げました方々も入つておられるわけでございます。公庫住宅とか公営住宅などにつきましては、大部分勤労者が入つておられるわけでございます。そういう公庫だけでは不十分であるというので、更に先ほど御説明がございましたように、民間資金をできるだけ入れて、国との協力によつて、住宅を成るたけ増加したいというふうに考えてこの法案ができておるわけでございます。
  30. 田中一

    ○田中一君 今の御説明を聞きますと、大体推定不足数三百十五万戸、それから産業労働者として不足しているのが百十九万戸とおつしやつた。五人以上の従業員を使つている場合もこの範疇に入るということになりますと、もつと多くなるという予想なんですね。
  31. 鮎川幸雄

    ○説明員(鮎川幸雄君) もつと少くなるわけです。この適用から五人以下の者は除かれますので、一応この法律からは適用除外になりますので、実際は少くなるわけでございます。この法律適用上は……。
  32. 田中一

    ○田中一君 二十八年度の住宅金融公庫に対する国家資金並びに預金部資金は幾らになつておりますか。
  33. 南好雄

    ○政府委員(南好雄君) お答えいたします。これは預金部資金から二十億出しております。
  34. 田中一

    ○田中一君 二十八年度の住宅金融公庫に出資しようとするところの国家資金、それから預金部資金は総額幾らになつておりますかというのです。
  35. 師岡健四郎

    ○政府委員(師岡健四郎君) 国家資金としましては八十億でございます。それから資金運用部から百億借りる予定になつております。その百億のうち二十億がこの産業労働者住宅の資金融通に充てられる予定でございます。
  36. 田中一

    ○田中一君 三百十五万戸のうち一応百十九万戸が労働者だと、住宅金融公庫に融資されたものは百六十億、この三百十五万戸のうち百十九万戸を差引いた百九十何万戸、この分に対しては百六十億貸す、百十九万戸に対しては二十億貸す、余り産業労働者を軽視する、産業労働者に対して比率が少いと思うのであります。若しそれがためにあなたが本当に我が国再建の原動力としての勤労者を考えるならば半分持つていらつしやい。住宅金融公庫のほうは八十億と百億、そのうちの二十億はこちらに廻る、従つて住宅金融公庫には百六十億残るわけです。あなたの言つていらつしやるところの一般大衆という面には百六十億、そうして推定百十九万戸のうちに二十億だけ供給しよう、そうして資本家の金も導入して、いわゆる二十億を四十億に実際建築費として計上しよう、そうすると政府は何も我が国再建の原動力という考えは持つていないのですよ。持つているなら、大事なものならばもう少し多くの資金を投入するのが当然です。この点はどういうふうに考えておるのですか。今数字の問題で明らかです。
  37. 南好雄

    ○政府委員(南好雄君) 細かい数字は住宅局長がおりますから説明させます。
  38. 師岡健四郎

    ○政府委員(師岡健四郎君) 提案の際に御説明申上げましたように、政府といたしましては住宅政策の基本を公営住宅と住宅金融公庫の融資による住宅建設というふうに考えておるわけでございます。これを更に詳細に申上げますると、公営在宅利用者は、御承知のように大部分が産業労働者、いわば産業労働者というべき勤労階層でございます。木造住宅について言いますと、八九・七%というつまり勤労者が公営住宅に入居しておるわけでございます。又耐火構造の住宅におきましては九一%が働労階層が入居いたしておるわけでございます。それから公庫の利用者におきましても、二十七年度の調査によりますると、六六・七%というものはいわゆる勤労階層でございます。従いまして従来の政府の住宅政策は大部分が勤労階層の住宅政策に向けられておるわけでございます。それに加えまして今回こういう法律を提出しましたゆえんは、この公営住宅も御承知の通り今年度においては昨年度の倍の建設をいたすわけでありまするし、公庫は出発以来二百億に近い資金を融資しておるわけでございますが、これを以てしても現在三百十六万戸といわれておる住宅不足には決して十分でない。そこでプラスして更にこういう行き方による住宅建設をいたしたい。つまりそれは民間の資金を導入して、従来の政府の政策に更にプラスした産業労働者住宅供給方策を加えたい、こういうことで立案されておるわけでございます。で、決して二十億たけで勤労者の住宅建設供給を考えておるというわけでは毛頭ございません。
  39. 田中一

    ○田中一君 二十八年度予算で、厚生省に行つている二十億の産業住宅建設貸付融資、あれはどうなつていますか。
  40. 師岡健四郎

    ○政府委員(師岡健四郎君) これは二十八年度におきましてもそのまま厚生年金還元という趣旨で、府県転貸で行くことに相成つております。
  41. 田中一

    ○田中一君 その問題は前国会でしたか、窓口をやはり一つにしてほしいという要求を政府に申上げておいたのですが、これは閣議ではどういうような決定になつているのですか。又事務当局の折衝はどうなつておりますか。
  42. 師岡健四郎

    ○政府委員(師岡健四郎君) 閣議ではこの問題が出たようには承知いたしておりませんが、事務折衝におきましては私ども大蔵省、又厚生省方面と随分と、同様のことをやり、全く同一のことをやるものであるから一つ一本化してほしいという交渉をいたしたのでありまするが、厚生省の厚生年金の還元の建前から、厚生省のは又それで一つ行きたい、併しこの建設省で行いまする産業労働者の住宅の資金融通につきましては、厚生年金の還元の趣旨で行つております分と、条件等を同一にし、又窓口等も成るべく一本化するように一つ工夫してほしい、こういうことで、現在厚生年金は府県を通じて転貸されておるわけでありますので、この産業労働者住宅の資金融通につきましても、府県を窓口といたしまして十分にその間の調節を図るように工夫いたしておるわけでありまして、趣旨におきましては大体一本化の線に来ておるわけでありますが、厚生年金還元という大きな趣旨がございますので、まだ形式の上で全国的に一本化するということになつて参つておらんわけでございます。
  43. 田中一

    ○田中一君 この法律が若し通りますと、厚生省の厚生年金還元の二十億の金の使途というものがおのずからこの法律にのつとつて使用されるようになりますか、それとも現在厚生省は別箇の建前で独自の貸付方法並びに償還などをやつて行きますか、その点で事務折衝はどうなつておりますか。
  44. 師岡健四郎

    ○政府委員(師岡健四郎君) 厚生年金のほうは大体去年におきましては貸付割合は八割だつたのでありまするが、私どものほうの申入れを受けまして、大体今年度は六割になるんじやないかと思います。併しまだ二十八年度の実施細目はきまつておりませんので、恐らくはそうなるだろうと思われまするが、まだ確定はいたしておりません。又利率につきましては双方ともに六分五厘でございまして、同一でございます。
  45. 田中一

    ○田中一君 政府は若しこの法律の通過に当つては、厚生省が実施している産業在宅の融資ですね、これに従わなければならないということに修正したらば……、それは御希望ですか、御希望じやないのですか。
  46. 南好雄

    ○政府委員(南好雄君) お答え申上げます。非常にむつかしい問題でありまして、事務的にはいろいろそういう問題の解決はやはり一応しておきましてやつたほうがほんとうに実際資金を融通する際における便宜もあろうかと考えますので、もう一応厚生省と十分に事務的に交渉さして頂いて、御趣旨に合うように、窓口を二つにしないように努力して行きたいと思つております。若しこの法案を修正して、厚生年金をここに入れるということになりますると、なかなかむずかしい問題でありまして、却つて厚生年金をよりよく回転さすというようなことにも又影響が参つては却つてどうかと思いますので、もう一遍よく事務当局として打合せしてみたいと考えております。
  47. 田中一

    ○田中一君 これは政務次官は政治家ですからなかなか含みのあることを言うんで、これは政務次官に伺いませんが、住宅局長に伺いますが、住宅局長としては日本の住宅供給機構といいますか、住宅政策を遂行する上において、やはりできるならば一本になつてすべての融資方法、その他の方法が一つになつて集まるところから出るというような形のものが好もしいと思いますか、好ましくないと思いますか。
  48. 師岡健四郎

    ○政府委員(師岡健四郎君) これは勿論住宅の供給方法なり、それに関連する資金の供給の機関等は一本化しまして、利用者の利便を図るべきものでございますから、当然一本化を強く希望いたします。併しながら先ほどもちよつと御説明いたしましたように、厚生省の扱つておりまする分は、自分たちが積んだ厚生年金を一つ利用させてほしい、折角数百億積んであるのであるから、その運用の形で一ついろいろな方面に利用させてほしい、その一つとして最も困つておる住宅のほうへ運用することを認めてほしいということで扱つております建前上、厚生省もその厚生年金還元という勤労者の要望が非常に強いものでありますから、自分らがそれにタツチしておらんという形にもなかなかに参らんのではないかと思います。そういうことで実質を一つ揃えまして、只今申しましたような弊害が出ませんようにして行けば、結局はいいのではないかということで現在は一応なつておりますが、将来といたしましては、全く同一の形のものでありますから、是非とも一本化するように努力いたしたいと思いますので、御了承をお願いいたします。
  49. 田中一

    ○田中一君 それでは参議院で、国家資金又は国家機関の資金を住宅に融通する場合にはこの法律によらなければならないという修正を仮にやつたとすれば、あとは同じ自由党内の両大臣ですから、大臣が相談するなりして決定したらいいのであつて、住宅局長はそのほうが御希望らしいですから、我々もそのほうが非常に筋が通つておると思いますから、かような含みで審議したいと思います。  もう一回伺いたいのですが、先ほど近藤君もちよつと指摘したように、貸付対象が事業主、又は労働者に代つて住宅を建設しようとする会社、又は法人、従つてこれは労働組合が自分で資金を借りて建てようという場合には該当しますか、しませんか。
  50. 師岡健四郎

    ○政府委員(師岡健四郎君) お答え申上げます。該当いたします。
  51. 田中一

    ○田中一君 そうしますと、先ほど法文で説明されたところとちよつと違うように思うのですが、その法人というのは労働組合の法人でございますか。いわゆる労働組合法によつて制定されておる労働組合は法人とみなしていいのでございますね。
  52. 師岡健四郎

    ○政府委員(師岡健四郎君) 法人たる労働組合は第七条の二号にございまする「会社その他の法人」の法人に入ると一応考えます。ただ問題は労働組合に直接こういう賃貸事業を営ませますことが妥当であるということになりますれば、現在の段階では私どもはそういうたくさんの資金を一時に労働組合に期待するということは必ずしも適当ではないのではないかという考えの下におきまして、大体におきましては事業主に一つこの住宅供給のいわば国家と協力する面を期待したいということで、主としては事業主に期待しておるわけでございまするが、事業主が或る事業場におきまして、その労働組合との話合いによりまして、事業主がその労働組合に或いは金を出し、或いは融資等をしまして、そうして賃貸事業を営ませるという考えの下に話がまとまつておりますれば、そういう向きにつきましては勿論貸して行くことに相成ると思います。
  53. 田中一

    ○田中一君 もう一つ伺いたいのは、前国会も社会党の左派、右派から両方やはり産業労働者の法案が議員提出で出ております。衆議院における委員会の扱い方は、大体その問題は両社会党とも連絡をとつてやつておりますから承知しておりますけれども、現在残された二つの法案は、衆議院においては審議しておるのですか、審議しないのですか、又この三つの兼ね合いはどういう工合に審議されたか、南さんから伺いたいと思います。
  54. 南好雄

    ○政府委員(南好雄君) お答え申上げます。お言葉の通り衆議院では三つの法案が出たのであります。そこでこの三つの法案を住宅小委員会に付託を一応いたしまして、そして各党の歩み寄つた線を出して頂き、住宅小委員会のいわゆる建設委員長に対する回答によりまして、各党共同修正で出ております。その案が各党満場一致で通つて衆議院を通過して本院に参つたような次第であります。あとにまだ法案が二つ残つております。こり取扱いにつきましては、建設委員会のほうで何とか考えているようでございますが、政府のほうにおいては関係しておりませんので存じません。ただ実質的には皆満足したことになりまして、或いは取下げるというような話も聞いております。審議未了になるような話も聞いております。
  55. 小笠原二三男

    ○小笠原二三男君 私も今の田中君の質問について、実は政府則にこれは聞く筋合いじやないので、委員長にお尋したいのですが、本審査で今政府提案になる産業労働者住宅資金融通法案が出て来て審査されておりますが、予備審査でこちらに送られている只今お話の勤労者住宅建設促進法案並びに産業労働者住宅公社法案、これは内容をそれとなく見ますというと、趣旨目的等において非常に共通な問題を含んでおるわけなのです。それでこれはどういう扱いを以て本委員会としては審査して行こうとせられたのか、その経過を先ずお伺いしたい。それから又聞ぎではこれはいかんのであつて、多分これは参議院側も勤労者住宅或いは産業労働者住宅につきまして、それぞれの建設促進の法案なり公社法案なりを出された議員としては意見があるのではないかと思うのです。それで今政務次官がお話になるように撤回されるというなら撤回してもらわなければならぬし、審査せいというならばこれは審査について特段な考慮をしなければならんと思うのですね。  それで私は田中君の聞くのとダブるだろうと思うのですが、どういう経緯でこういうふうな形に一つだけが上つて来て、他のものは成立しないでしまつたのか、結末はどうしようとしたのか、衆議院の建設委員長の扱いについても、それとなくこれは委員長から聞いてもらいたいし、直接にこの委員会にはこの議員立法をされておられる代表者に出て頂いて、どういうことをこの委員会に今後希望せらるるのか、お述べになつて頂きたいと思います。そうでないと私はこれだけ一つ切り離して政府提案だけを扱つて行くということはうまくないと思います。立法府として議員立法は、私の考えでは政府提案よりも或いは優先的に尊重せられて審査されるのが今日の立法府の行き方として望ましいことでないかと、さように思うのです。而もそうではない形になつて来ていますから、他院から出ているものですから、参議院としてはそれぞれ他院の意思を尊重して審査をやつて行くことがいいだろうと思うので、できるならば他の法案の提案者はどういう意向を持つておるのか、お呼び頂いて、質疑ができるように取運んで頂きたい。本日そういうことは早急のこととしてできないだろうと実際私は思います。そこでこれは委員長において私は扱つて頂いて、後日そういうようなことをして頂きたい。そしてこれと並行してこの本審査になつているものを質疑をして続けて行くというならば賛成いたします。その片方の法案はどういうふうになつているのか見極めが付かないで、片方だけを単独に切り離して審査するということについては私は疑義があります。そういう意味で委員長に取扱いを願いたいと思います。
  56. 石川清一

    ○委員長(石川清一君) 委員会の運営については、努めて、参議院の規則に捉われずに、委員長理事会でなくて、全員の懇談、全員委員会という形で今日まで進めて参りました。本日の審査日程については予定をされておりまして、道路整備費の財源等に関する提案者が旅行のために出られないということが一昨日にわかりましたので、今日も一応二つの議案をかけておきまして、先ほど懇談をいたしまして、本日の委員会を進めて参つております。只今小笠原委員から述べられましたような意見については、本委員会が終りましたあと、又懇談を申上げまして、日程に繰入れるなり、衆議院の意向を聞くなり、一応付託された案件に対しては十分審査されるべき各委員の御意向並びにその他取入れて審議の万全を期したいと存じております。
  57. 南好雄

    ○政府委員(南好雄君) 政府提出の法案が衆議院を通過いたしました経過につきまして先ほどお話申上げました。ただ……。
  58. 小笠原二三男

    ○小笠原二三男君 私は、そういうことは政府側の意向でしてね。そういうことは余計なことで、聞く必要はないですよ。
  59. 南好雄

    ○政府委員(南好雄君) 先ほどお話申上げましたこの政府提案の……。
  60. 小笠原二三男

    ○小笠原二三男君 委員のほうから聞けばいいので……。
  61. 南好雄

    ○政府委員(南好雄君) ちよつと最後まで……。この法案が通る際においてこの法案に付帯決議がございます。で、それを申上げなかつたので、これは私の手落ちかとも存じますので、この法案が通過する際において、各党共同提案になります付帯決議が衆議院を通過しております。それをお読みいたしまして、ちよつと念のために申上げておきたいと思うのであります。    産業労働者住宅資金融通法案に対する附帯決議案   政府は、本法の施行に際し次の措置を講ずべきである。  一、現下の深刻な住宅難特に住宅不足の甚しい勤労庶民階層の事情にかんがみ、これに対する住宅対策を更に強化するとともに、その一環たる本法に基く産業労働者住宅の建設については、最近の機会において貸付資金の増額をはかる措置を講じ、あわせて資金貸付の範囲の拡大貸付金の限度の引上及び貸付金の利率の低減に努めること。  二、住宅対策審議会に所要の部会を設け、本法に関する重要事項についての住宅対策審議会の意見を充分に尊重すること。  三、貸付金に係る住宅の入居者の資格及び家賃その他の賃貸の条件について入居者の意見を充分に反映させるために、必要な措置を講ずること。  四、勤労庶民住宅の建設を促進するため、これに課せられている税金の減免に関し適当措な置を講ずること。  以上であります。
  62. 石川清一

    ○委員長(石川清一君) 速記をとめて下さい。    午後二時三十五分速記中止    ―――――・―――――    午後二時四十五分速記開始
  63. 石川清一

    ○委員長(石川清一君) 速記を始めて下さい。
  64. 田中一

    ○田中一君 ではこの産業労働者住宅資金融通法案は、今懇談中に話合つた二ツの結論が出てから審議することが正しいと思うので、その衆議院からの経緯の報告があつた後にこの逐条審議をしたらどうかと思います。
  65. 石川清一

    ○委員長(石川清一君) それでは先ほど御懇談しました線に沿つて、衆議院の建設委員長と質疑の経過を御相談しまして、御報告すると共に、提案者についても御意向を承わりまして、併せて御報告しますので、事務的にもこの線に沿つて取扱つて行きたいと思います。
  66. 小笠原二三男

    ○小笠原二三男君 私総括的に質疑したいと思います。  今伺いますというと、この提案理由の説明を聞くと、二十億で六千五百戸建つ、建設されることになつております。そうすると住宅金融公庫のこれによつて貸付けてできる住宅が産業労務者においてもあるわけですけれども、それを除いたとすれば、先ほどの報告の百九万か十万くらいの産業労務者の家が完成して行くためには百年以上もかかるわけですね。それでまさかそういうわけの計画でもないと思うのですが、一切合切その住宅建設の計画としては、そういう住宅不足を何年度ぐらいの計画で解消して行こうと、少くともこれによつて何年度ぐらいの計画でどれだけのものを仕上げて行こうというもくろみで御提案になつているのか、お伺いしたい。
  67. 南好雄

    ○政府委員(南好雄君) お答えを申上げます。大体のところ二十カ年ぐらいの計画で現在の不足を補つて行きたい計画は持つております。なおその計画の予算につきましてはいずれ局長から報告をいたさせますが、国家財政の点もありますので、本年度は差当り六千五百戸ということになつているような次第であります。
  68. 小笠原二三男

    ○小笠原二三男君 それでは詳しく御説明を伺いますが、只今の御答弁によつて、二十カ年の計画だとしますと、累年資金が殖えるならともかく、二十億程度でございますと、十三万戸の建設になると思うのですが、そうしますと他の一般の住宅金融公庫で建つ建物を入れたにしましても、恐らく要求される百万戸以上の半分もできないのではないかと思われまするが、私の推則が誤つておるなら誤つておるというふうに適切な御答弁を願いたい。
  69. 師岡健四郎

    ○政府委員(師岡健四郎君) 御説明申上げます。現在の住宅不足数は先ほどから申上げておりますように約三百十五万戸不足しておるということになつております。現在の政府の公営住宅供給方策や又住宅金融公庫による融資の基本となつておりまする住宅不足を解決する基本方針といたしましては、この三百十五万戸のうち、特に緊急を要する住宅百九十万戸につきまして大体二十カ年間で解消いたしたい。更に人口の増加とか或いは老朽住宅とか、更に殖えて来るそういう恒常需要の分を加えまして、現在の毎年やつて行きまする住宅供給の戸数をきめておるわけでございます。それが大体におきましてざつと毎年二十八万戸ほどになつております。このようにいたしまして、現在の住宅不足を二十カ年間に解決いたしますると共に、現在後に生じます人口増加その他による恒常的な住宅需要に対応し得るものと考えておるわけでございます。この基本方針の中で、つまり公営住宅の建設を今後年間、二十八年度について言いますれば五万戸、それから住宅金庫公庫の融資による住宅供給が四万五千、更にこの産業労働者住宅による分が六千五百戸、公務員住宅が十億で約二千戸くらいになつておると思いますが、そういうふうにいたしまして対応し得るものと考えておるわけでございまして、この二十億の分だけで住宅不足に対応し得るものと考えておるわけでございません。
  70. 小笠原二三男

    ○小笠原二三男君 どういう意図かわからなかつた。今後二十カ年計画で解消すると言つておりますが、そのあとでおつしやつたのは二十八万戸になる内訳でございますか、二十八万戸というのはどういう計数なのですか。百九十万戸を解消するということならば、二十八万戸ずつできて行くならば二十カ年を要さないわけですが、私の聞き間違いでしたらもう一度御答弁願いたい。
  71. 師岡健四郎

    ○政府委員(師岡健四郎君) 御説明が或いは不十分だつたと思いますが、現在数字も少し訂正いたしたいと思います。大体先ほど申しましたように、現在の住宅不足を解決し、毎年度の恒常需要を加えまして、大体年間三十六万戸ほどずつ住宅が建設されればよろしいのでございます。それに対しまして公営住宅でざつと六万、それから公庫の融資による分が六万、その他公務員住宅とかその他につきまして一万五千戸、それから民間の自力建設を期待し得るものが約二十三万戸あるという予想の下におきまして、三十六万戸年々建設されて行くという考え方でございます。
  72. 小笠原二三男

    ○小笠原二三男君 そうすると六万戸という公営住宅の中にこの六千五百戸というのが入るのでございますか。
  73. 師岡健四郎

    ○政府委員(師岡健四郎君) 公営住宅の分は、去年の国会で承認されました三カ年計画で以て、この二十七年度から九年までの三カ年間に十八万戸建設いたしたいということになつておりまするが、その分が只今申しました六万戸の数字に当るわけでございます。只今述べておりまする産業労働者の住宅としましては、公営住宅というよりはむしろ公庫融資住宅の六万戸に相応する分と考えております。
  74. 小笠原二三男

    ○小笠原二三男君 そうすると公庫融資の六万戸という中に六千五百戸が入るのだと、こういう計算なのでございますか。
  75. 師岡健四郎

    ○政府委員(師岡健四郎君) 公庫の融資を通じまして、今年度の公庫の融資額百八十億が融資されまして、その分で五万一千戸建設される予定になつております。その五万一千戸の中に六千五百戸は入つておるわけでございます。
  76. 小笠原二三男

    ○小笠原二三男君 次にお伺いしたいのですが、実際この法が適用になるというと事業者からこの融資を仰ぐというのが多く出て来るというお見込でございますか、予定を充たすには足りないというお見込でございますか。
  77. 南好雄

    ○政府委員(南好雄君) 非常に重大な、又大事な御質問のように拝承いたします。私たちの見通しでは恐らく超過するのではなかろうか、少しオーバーして申込があるのじやないかと、こういう見通しを持つております。
  78. 小笠原二三男

    ○小笠原二三男君 それで貸付ける場合に、その事業者の経営内容とか或いはその他条件があるのでございましようか。例えば私のお聞きしたいことは非常に素朴なことですけれども、利潤が上つておる大きな事業者、配当の大きい、こういうようなところにこの資金が集中されて、零細な五人以上の中小企業等で、経営は困難であるけれども、産業労働者の福祉のために住宅建設をしたい、こういうような希望は容れられない。大企業のほうにこういうものが集中して融資されるというようなことがあり得ないかどうか、又そういう利益等があるところには特段にこういう手まで通じて国の力で援助してやる必要があると思われることも、常識上あるかも知れない。そういうようなものはどういうふうに適正に配分して行くのか、そういう諸条件があるのかどうか、こういうことでございます。  それからもう一点は、耐火建築ということを希望しておられますが、よく鉱山等の事業、経営をやつているところのいわゆる長屋社宅と言われるものは非常に古い状態にあるものが多い。そういうのを耐火建築に建て替え工事をやるというような場合にもこれは融資の対象になるのかどうか、この点又お伺いしたい。
  79. 南好雄

    ○政府委員(南好雄君) お答え申上げます。第一の御質疑は、民間資金を導入するということがこの法律の一つの建前になつております。従つて金の出し得る会社、もつと平たく申上げますならば、儲かつているような会社は金が出しやすいから、そういう大資本的なところに集中するんじやないか、こういう御質問だと私は拝承いたしました。御言葉の通りです。一応はそういうことも考えられます。考えられますが、御承知の通りこの法案が狙つております点においては、常時五人以上の者を使用する事業者と団体、そういうものが寄り集まつて金を、融資を受けたいということも考えておるのでありまして、必ずしも大企業ばかりにこういう金が流れて行くとも考えておりません。要するにどういうものを対象にして貸付けるかを、いずれ住宅金融公庫を通じて資金が流れるのでありますから、住宅金融公庫の資金貸付けの条件において御趣旨のように余り偏在して流れないように相当規制をいたしたい、こういうふうに私たちも考えておりまするが……。  それから御質問の第二点は、古いやつを建て替えて耐火にする場合にこの融資の対象になるかどうかという御質問と拝承いたしましたが、融資の対象になるとこういうふうに考えております。
  80. 小笠原二三男

    ○小笠原二三男君 それで五人以上の産業労働者を使う事業者にこれを貸すということをきめた理由は、そういう零細な事業者にも貸して、そういう者こそ労働者の住宅建設には事業者自身の力が不足してできかねる、だから融通してやる、こういうところに主眼があるのか、ただ何となしにこういうもので一応二十億の金を配分して、僅かでも住宅建設を全国的な立場でやればいいのだというだけのことなのか、この点ははつきりお伺いしたいと思います。耐火建築で、今日五人以上の中小企業者が金を借りて実際こういう住宅建設ができるというお見込を持つておられるのかどうか、この点を裏からひつくり返してお伺いしたい。そうでなくとも何億かの株式を募集して、そうして防衛生産というような今はやりの大企業を経営しようという者が、最初から労務者住宅としてこういうものを目当てにして金を借りることを申込んで来るんじやないか、そのほうが多いんじやないか。たつた六千五百戸くらいの戸数でございますから、ちよつとした大きな企業なら一つや二つでもこういうものはこなしてしまえる。私はそういうのでなくて、何か優先的に、困り抜いておる、自力では住宅建設ができかねるような事業者にこの金が廻つて行くというような特段な御配慮があるのかどうか、こういう点を狙いとしてお尋ねしておるわけです。
  81. 南好雄

    ○政府委員(南好雄君) お答え申上げます。率直に申上げますと、お言葉のように常時五人以上を使用する事業者に、単独ではなかなかそういう耐火住宅というようなものは私はなかなか融資の対象にはならんのじやないかと思います。思いますが、先ほどお答え申上げましたように、そういう業者が一つのいわゆる法人を作つて借りることもできると申上げたのであります。もう少し砕いて申上げますならば、お言葉のように本当に困つている中小企業者というような人たちに貸すためには、こういう法律では不十分ではないかという御質問とも拝承いたしますが、そういう観点から眺めて頂きますれば、事業主も五割出す、資金融通限度も五割貸してやるというような法律の立て方が、そういう結果にもなつて来るのでありまして、本当に金がなくて困つているという人たちに金を貸そうというんだつたら、これは預金部資金というような大衆から預つている金を向けるべきではなくて、国家の財政投資というようなほうに向いて行かなきやならんのじやないかと私たち考えております。そこまで行ければいいが、現在のいわゆる国家財政の見地から眺めますると、非常に微温的ではありまするが、こういう行き方をして、そして或る意味における一つの産業労働者に対する現在の住宅難を解決できればというような考えで本法律は出しておるわけであります。民間資金の導入ということも大きな法律の目的になつております見地から申上げますと御質問のような大きないわゆる企業者のほうへ資金が流れ勝ちということも私はあえて否定申上げません。ただ金庫あたりがこれを取扱う際において、そう極端なようなことにならんように、これは十分建設大臣が監督できるのでありまするから監督して、そして御趣旨を活かして行くよう行政監督によつて補つて参りたいと思つております。
  82. 小笠原二三男

    ○小笠原二三男君 一般の住宅金融公庫のようにその申込が多ければ抽籤をするとか、同じ抽籤でも第一回、第二回には当らなかつた者を優先的に抽籤するとかいうふうに、大体偏在しないで行き亙るような方法を主体的に考えて行くというなことなら納得行きますが、あなたもおつしやるように申込はあつた、そして何千万或いは数億の会社、そういう者も申込んで行く、そうでない者も申込んでおる、そうして実際は申込は余計になつた、こういうときにはくじ引きというほどもないでしようし、それは公庫のほうで適宜に扱うだろうというだけでは、その基準がわからんのでは、これはいろいろ問題が起るのじやないか、即ちそういう場合に有力なる政界の方々等がその会社に特定な繋り等があれば、その方向から特定にそこへ金を出させるというようなことがあり勝ちなことになるのじやないか、そういうような点を規制するようなことがこの法案ではないのかどうか、こういう点をお伺いしたい。而も私としては、却つて会社等でいうならば、資本金等の額等によつて、或る限度以上の者にはこういう少い金だから適用しないというふうにしたもので五人以上というのを抑えるならば、その企業体自体の内容等によつても或る種の制限を加えて、そうして実際上自力を以てやつて行けない、資金調達の困難な者を何かの基準で順位を客観的につけておいて融資するというような方法もとらなければならんじやないか、そういうふうなことを常識的に考えるわけなんです。そういうような具体的な基準というようなものが公庫の中なら中の内規として何でも細かくできるものかどうか、行き当りばつたり公庫の理事者等においてまあこれはいいだろう、これはいけないというふうにチエツクして行くのか、こういう点をお伺いしたい。
  83. 南好雄

    ○政府委員(南好雄君) お答え申上げます。御質問の御趣旨は法案の第四条に「この法律による資金の融通は、一事業者に使用されている産業労働者の住宅不足が甚しい場合において、当該産業労働者のために産業労働者住宅を建設しようとする者で、住宅の建設に必要な資金の全額を調達することが困難であるものに対し……。」こうなつております。その住宅建設資金の不足額を補足するものとして行わなければならないと、この四条の趣旨が、今御質問になりましたように自己資金で十分に建て得るようなそういうような大きなものの住宅資金は賄つてはならないというふうに私たち解釈しております。従つてそういうものはもう当然この貸付けの対象にならないわけであります。で、自分の金ではどうしても建たん連中で、それで半分はこの金を貸してやろうというのでありますから、そこで大きな一つの制限が出て参ります。  なお、そういう業者の貸付けをどういう基準でやつて行くかと申しますことにつきましては、一応の基準なんかは公庫においてきめますけれども、住宅審議会に部会を設けまして、そうして実際の貸付けの状態が本当に公平に行つているかどうかということも監督させるように考えております。なお詳しい一応のどういう基準で貸付けて行くかは局長が考えているようでありまするからお答えいたさせます。
  84. 師岡健四郎

    ○政府委員(師岡健四郎君) 貸付けに当りましてお尋ねのように非常にこの二十億を上廻る申込があるのではないか、そういう場合に大企業者とか或いは有力業者ばかりに行くのではないかというお尋ねでございまするが、この第八条におきましていろいろな審査のことが規定されておりますが、その中に「申込をした者の総数及び申込に係る貸付希望金額の総額を参しやくして、資金の貸付を受けるべき者を公正に選ばなければならない。」という規定がございます。これを実際に行いまする場合には、只今申しましたように、四条におきましてすでに、必要な資金の全額を調達することが困難である者、大企業といえども必要な資金の全額を調達することができなければ、これは勿論入るわけでございまするが、資金の全額を調達できる者にはこれは入れません。そういう者をオミツトしまして、そうしてその申込金額が二十億を上廻りまする場合には、例えば四十億と相成つた場合におきましては、それぞれの借入申込金額を大体半分ずつ認めるとか、そういう方法によりまして公正に貸付の割合を決定いたしたいと考えております。
  85. 小笠原二三男

    ○小笠原二三男君 それでは念のために伺いますが、今この事業者自身が事業を過去から現在まで行なつて来ておる。そうして住宅不足で困つているというものと、新たに一つの防衛生産のための航空会社をここへ作る、資本金は三億だ、併しその場合に償却資産はこれこれかかる、或いは建物はこれこれかかる、それで住宅までは手は廻らん、それで住宅建設の資金はこれのほうで借りたいとした場合には、こういう新規に労務者を募集して企業を行おうとするものと、従来までやつて来て住宅に不足しているものとは、それは優先順位というものはなくて、お互い当り前に対等に釣り合わして資金を貸付ける、こういうようなことになるのかどうか、この点をお伺いいたしたい。
  86. 師岡健四郎

    ○政府委員(師岡健四郎君) これは先ほどから申上げておりまするように、その新らしいと古いとを問わず、住宅の建設に必要な資金の全額を調達することができるかできないかということで決定して参るのでありまして、全額を調達できますれば、これは貸付けませんし、古いと新らしいとを問いませんし、その必要な資金の全額を調達することが困難でありますれば、その不足分は貸付けて参りたいと考えております。
  87. 小笠原二三男

    ○小笠原二三男君 そうするとこの法案はいずれにせよ、建てたいという各人が、希望の者があつて、日本の国にどこでもいいが、二十億の金を使つて住宅が建設になれば住宅不足は緩和されていいのだ、こういう非常に一般的な結論でこういうものが出て来、而も第二の目的としては、企業体自身にそういう住宅建設の面で援助して行こうと、大体そういうようなことだという程度に絞られるお考えのように私は考え、何か特殊な今緊迫した産業労務者の住宅不足或いは住宅改善、こういうようなことについて緊急度を認めて合理的に措置して行くというような方針ではないように聞き取れるわけです。私の聞き方が悪いかも知れませんけれども、そういうふうに聞き取れるわけなんで、これは十分私たちも考えたいと思いますが、他に何か今日も法案があるようですから、私はあとの質問は留保したいと思うのですが、最後に衆議院側のほうが修正で六割の融資ですか、というふうに融資額を増額して来ているようですが、そうなりますと、予定される六千五百戸というものは減つて来るのじやないかというふうに常識的に考えますが、衆議院側の意向通りになると、二十八年度の住宅建設計画は幾らになるのですか、この点ちよつとお伺いしておきます。
  88. 南好雄

    ○政府委員(南好雄君) お答え申上げます。お言葉の通りで耐火が六割、それからその次のものが五割五分になりましたのですが、予算の金額が二十億になつております結果、初めの目的の六千五百戸は減少いたしまして、五千六百戸くらいに減る予定でございます。
  89. 小笠原二三男

    ○小笠原二三男君 そうすると又質問したくなるのですが、五千六百に減つても、金の二十億のほうが大事なので、六千五百戸を建てようという政府の最初の意向というものはふみにじられても、計画に狂いはないと、こういうことでございますか。
  90. 南好雄

    ○政府委員(南好雄君) お答え申上げます。政府は五割五割で六千五百戸を建てようという法律を出したのであります。衆議院におきまして、五割五割では余りに民間資本の導入に偏する、従つてもう少し貸付限度を上げようと五割五分、六割にしろ、こういう御意思の下においてこの法案を修正なさつたのであります。憲法の趣旨に基きまして、国会の意思は最高でありますので、政府はお直しになつたことについては万止むを得ないものとして、そのままに参議院に一応廻つて御審議を頂いておるようなわけでございます。
  91. 小笠原二三男

    ○小笠原二三男君 そうすると金額のほうを抑えないで、五千六百戸になるものを既定方針通り六千五百戸にし、そして衆議院修正通りの融資をするとなりますと、総額は幾ら必要になつて来るのか。
  92. 南好雄

    ○政府委員(南好雄君) お答え申上げます。御承知の通り今二十八年度の予算を審議して頂いております。この貸付限度で六千五百戸建てようといたしますると、資金の枠を増さなきやならんということになりまして……。
  93. 小笠原二三男

    ○小笠原二三男君 だから幾らです。
  94. 南好雄

    ○政府委員(南好雄君) 参りますので、非常に困難になつて参ります。従つてその御希望を今後において二十九年度の予算とかそういうことにおいて政府は極力やるようにという付帯決議を頂いたものとして、政府は拝承しておるわけであります。
  95. 小笠原二三男

    ○小笠原二三男君 私の聞いておるのは、ただこの便宜上ですね、その数字を聞いているのであつて、計算の結果をお聞かせを願いたい。
  96. 師岡健四郎

    ○政府委員(師岡健四郎君) ざつと二十三億から四億、六千五百戸を是非建てるということになれば二十三億から四億要ることになると思います。
  97. 小笠原二三男

    ○小笠原二三男君 三億か四億のことで一千戸からの住宅不足の緩和はできない。そして特定な事業を営んでいる業者自身の持出分だけを少くして行く、そして住宅建設は一千戸は予定よりは少くなるんだ、こういうような扱い方がいいのかどうかは、それは衆議院のほうにおいて十分検討をされたのでしようが、今政務次官お話になつた通り、三、四億のものなら本年度の補正等においてこれを政府の所信を当初の方針の通り貫く御意思があるかどうか、お伺いしたい。
  98. 南好雄

    ○政府委員(南好雄君) お答え申上げます。政府は五割五割で二十億というふうにして出したのであります。衆議院においてそういうふうに御修正を頂いたのでありまして、その法案を今参議院で御審議頂いておるわけであります。政府といたしましては、衆議院の修正によりまして予算を補正して行く意思は今のところはございません。
  99. 小笠原二三男

    ○小笠原二三男君 あなたはさつき衆議院側の決議案をお読みになり、今の御答弁でもそういう意味で今後において予算を殖やせという決議があるものだから、その意を体すべきであるという御答弁だつたわけです。それで而も衆議院が立法府の建前で修正したことでございますから、それに従うのが政府のあり方だという誠に御尤もな御答弁だつたわけです。従つて衆議院則の決議の意思を尊重するならば、今後において補正等の出る機会においてそういうふうに努力したいというような御答弁でもあればともかく、これのほうはできませんというのはどういうことですか。
  100. 南好雄

    ○政府委員(南好雄君) お答え申上げます。政府は今のところ二十八年度予算を補正するという意思は持つておらんのであります。従つて二十八年度において、法律の修正によつて予算を積極的に政府が直すという意思は今のとこうはないと申上げたのです。従つて付帯決議の趣旨を活かそうといたしますならば、私たち誠心誠意二十九年度予算において御趣旨を本当に予算に盛り込んで行きたい、こういうことを私端的に申上げたのであります。
  101. 小笠原二三男

    ○小笠原二三男君 そうすると仮に補正の出るような状況になる場合には、建設省当局はこの不足分を要求するお考えですか。
  102. 南好雄

    ○政府委員(南好雄君) お答え申上げます。若しも政府が予算を補正するような機会には、これは建設当局といたしましては大蔵当局に対して極力当初の六千五百戸の目的達成に努力いたすつもりでありますけれども、国家財政の点もありますので、今ここでそれを何と申しますか、実現できるかどうかというその確たる御返事は立場上いたしかねる、こう申上げるよりほかはないのであります。
  103. 小笠原二三男

    ○小笠原二三男君 今度の本予算は無疵で通ることはもう絶対不可能な段階にあるのじやないかと思いますが、その場合に立法府はやつぱりこういうものを修正して建設当局の当初の方針の通りにして上げるということについては、建設当局は非常にお喜びになる結果になると思うのですが、そういうことを我々として努力するということについてはどういうお考えをお持ちですか。
  104. 南好雄

    ○政府委員(南好雄君) お答え申上げます。この今提出せられておりまする予算が修正になるかどうかは、私たちといたしましてもなかなか見通し困難であろうかと思いまして、若しそういう場合があつたときに、お前たちの考えを助けてやろうというお言葉につきましては、別段私は異存がないのであつて、やつて頂ければ結構だとお答え申上げるよりほかないのでありまするが、なかなかその辺の返事になりますると非常にむずかしい問題がございまするので、一つその点で御了承をお願い申上げたいと思います。今日はこれだけで……。
  105. 田中一

    ○田中一君 このほうの半分、六割になりますね。そうすると建築費は坪当り幾らに見ているのですか。それから地域的にいろいろ違うと思うのです。現在の建築単価ということも違うと思う。それから申込の分布状態、いろいろおのずから違うと思うのですが、結局標準単価を以て貸付けるということになるのですか、ちよつとそれを御説明願いたいと思います。
  106. 師岡健四郎

    ○政府委員(師岡健四郎君) 只今お尋ねになりました建築費の問題でございますが、一応公庫標準建設費によつて貸付けたいと思つております。公庫の標準建設費は御承知のようにそれぞれ地域によつて差別をしているわけでありますので、やはり一応地域によつて段階が出ているわけでございます。それによつてこの公庫の建築費と同じように考慮しておるわけでございます。
  107. 田中一

    ○田中一君 そうするとどうなります。
  108. 師岡健四郎

    ○政府委員(師岡健四郎君) 予算のほうに、一応木造住宅につきましては坪当り建築費は二万七千円、それから耐火構造につきましては坪当り五万七千円を計上いたしております。
  109. 田中一

    ○田中一君 ブロツク建の場合はどうなります。
  110. 師岡健四郎

    ○政府委員(師岡健四郎君) 簡易耐火構造の場合は四万五千円でございます。
  111. 田中一

    ○田中一君 これはあとで御質問しようと思つたのですが、そうしますと現在の建築費はこの今の標準単価、そこであなたのところで予算に組んだ。地域差があつてもそれで建てられるという見込の下に立てておるのですか。
  112. 師岡健四郎

    ○政府委員(師岡健四郎君) 御承知のように公庫の標準建設費は毎年需要期を見まして、全国的に物価の変動その他を見まして調査いたしております。そこで建築費が非常に高くなりましたらば、これは主務大臣の認可を受けて、増大いたしましてこれを工事いたしておりますが、産業労働者住宅の建築につきましても全く同様な方法をとりたいと思つておりまして、これも現在の段階では、公庫住宅も大体これで行つておりますので、今のところこの建築費で大体できると思つておりますが、今後いろいろの建築の変動がございますれば、全国的な事情に基きまして当然これも変えて行くということも考えられるわけでございます。
  113. 田中一

    ○田中一君 私は、現在の木材の高騰、これは相当著しいものであります。従つて現在の今御説明になつた予算上の、計算したところの二万七千円で木造が建てられると考えられないのです。住宅金融公庫は現在きめておりますところの単価というものはこれで差支えないという自信があるようにおつしやいますけれども、それは実際にそういう確信を持つていられるのですか、重ねて伺いますが。
  114. 師岡健四郎

    ○政府委員(師岡健四郎君) 住宅金融公庫は大体二カ月に一回全国的な調査をいたしておりまして、資材の変動その他を調査いたしておるわけでありまして、それが現在の標準建設費に非常に影響を及ぼして、それでむずかしいという場合には建築費も変えておるわけでございますが、只今の調査の結果では、建築資材が非常に上つているという数字がございますが、今のところは大体この程度で行けるというふうな報告が来ておりますし、私どもも現在の段階ではこれでできるんじやないかと思います。
  115. 田中一

    ○田中一君 もう一つ、これは土地には融通はしませんね。
  116. 師岡健四郎

    ○政府委員(師岡健四郎君) 公庫と同様に土地につきましても融資する予定でございます。
  117. 田中一

    ○田中一君 あとは逐条審議で一つ……。
  118. 石川清一

    ○委員長(石川清一君) 産業労働者住宅資金融通法案についての一般質問は大体終つたように存じます。今日はこれで打切りまして、続いて北海道防寒住宅建設等促進法案について御質疑がございましたら逐次御発言を願います。
  119. 小笠原二三男

    ○小笠原二三男君 速記をとめて頂きたい。
  120. 石川清一

    ○委員長(石川清一君) 速記をとめて。    午後三時二十七分速記中止    ―――――・―――――    午後三時五十七分速記開始
  121. 石川清一

    ○委員長(石川清一君) 速記を始めて。
  122. 赤木正雄

    ○赤木正雄君 大分懇談のうちに時間も経過しましたから、今日はこれで委員会をおやめになるように願います。
  123. 石川清一

    ○委員長(石川清一君) では本日はこれで散会いたします。明日は午後一時から開会いたします。公報を以てお通知をします。    午後三時五十八分散会