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1953-02-25 第15回国会 参議院 通商産業委員会 14号 公式Web版

  1. 昭和二十八年二月二十五日(水曜日)    午後二時十一分開会   ―――――――――――――  出席者は左の通り。    委員長     結城 安次君    理事            栗山 良夫君    委員            古池 信三君            小滝  彬君            左藤 義詮君            松平 勇雄君            山本 米治君            加藤 正人君            小松 正雄君            境野 清雄君   政府委員    通商産業政務次    官       小平 久雄君    通商産業省重工    業局長     葦沢 大義君   事務局側    常任委員会専門    員       林  誠一君    常任委員会専門    員       山本友太郎君    常任委員会専門    員       小田橋貞寿君   説明員    通商産業省通商    局次長     松尾泰一郎君    通商産業省繊維    局検査課長   吉田 節三君    中小企業庁振興    部長      石井由太郎君   ―――――――――――――   本日の会議に付した事件理事の補欠選任の件 ○輸出品取締法の一部を改正する法律  案(内閣提出、衆議院送付) ○武器等製造法案(内閣送付)   ―――――――――――――
  2. 結城安次

    ○委員長(結城安次君) 只今より委員会を開会いたします。開会に先立つてお諮り申上げますが、現在理事一名が欠けております。これの補充指名は委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 結城安次

    ○委員長(結城安次君) 御異議ないと認めます。それでは境野清雄君を理事に御指名いたします。   ―――――――――――――
  4. 結城安次

    ○委員長(結城安次君) 本日の議題は第一に輸出品取締法の一部を改正する法律案、これに対する審議を続行したいと思います。質疑を続行いたしたいと思います。
  5. 小滝彬

    ○小滝彬君 大分輸出品取締法の改正案については、質疑もこれまで行われたので、もうそろそろ質疑を打切つたら如何なものでしようか。
  6. 結城安次

    ○委員長(結城安次君) 小滝委員から大分質疑も重ねられたので、この辺で打切りにしたらどうだろうかというお話が出ておりますが、若しまだ前に御出席ない方で御質疑のある方はお願いするとして、前から御出席のかたは大体お済みかとも存じますが、これ又決して済んだとも私は申上げません。質疑のあるかたは続けてお願い申上げます。
  7. 境野清雄

    ○境野清雄君 私は前に委員会に出てなかつたので、今日が初めてなので、一つ簡単ですが質問をさして頂きたいと思うのです。この輸出品取締法の一部を改正する法律の中で、第四条が主眼だと思うのですが、この第四条に「品質に関する最低の標準」というようなことを謳つてありますが、これは過般この委員会福島からか陳情が参りまして、軽目羽二重の問題を相当論議をし、その結論的なものは、まだ通産当局から聞いておらなかつたのですが、ああいうような問題がこのものに真先に抵触するのじやないか。そこでそこの「品質に関する最低の標準」というものについて、軽目羽二重のようなものはどんなふうな取扱にするか、その点を政府のほうに伺いたいと思います。
  8. 結城安次

    ○委員長(結城安次君) この前小滝委員からの御質疑でその基準はわかつておりますが、只今境野委員の御質疑の具体的な軽目羽二重という品目を指定しての御質疑ですから、どうぞこれに対してお答え願いたいと思います。
  9. 小平久雄

    政府委員(小平久雄君) 御指摘の点につきましては、当局のほうにもいろいろ御陳情等もございますので、各方面の事情等も調査いたしまして善処いたそうといたしておるわけでございます。それで御指摘の紺ハンカチーフ及び紀マフラーの最低匁を只今わかつておる程度では大体三匁くらいにいたしますならば、用途上必要な品質を保持しまして、且つ軽目ものの生産地にも重大なる影響を来たすようなことはないのではないかというふうに、只今のところ大体の見当をつけておるわけでありますが、いずれにいたしましても、輸出絹織物の検査標準の改正後におきまして、公聴会その他の更に手続等を経まして決定をいたしたいと考えておるのであります。
  10. 境野清雄

    ○境野清雄君 そうしますと、そういうような内容的な新しくやるものは、これを公聴会を開き、その他やりましてから決定すると、こういう意味でございますか。
  11. 小平久雄

    政府委員(小平久雄君) さようであります。
  12. 境野清雄

    ○境野清雄君 そうしますと、この間の福島の軽目羽二重の問題ですが、軽目羽二重自身として、今の三匁以下というような問題なら結構ですが、丁度検査課長がみえているようだから、検査課長から伺いたいと思うのですが、それが製品になつたスカーフだとかハンカチーフというような場合、この三匁というものを基準にすれば、できた製品は決して三匁あるはずはない。これは検査課長は知つていらつしやるでしようが、両方耳を切落しまして、一番目方のつく角を落してスクエアーにしたもの自体が三匁ということがあるはずはないが、そういうような場合の、それの決定は今次官から話のあつたような原反というものと、それを加工したというものと、別個の裁定の標準というものは作るという考えですか。
  13. 吉田節三

    ○説明員(吉田節三君) この目付の制限は、羽二重の原反の目付と絹のマフラーの目付とは現わし方は同じであります。例えば羽二重なら三匁目付という目付の範囲が標準の中に立つてあるわけでありますが、若し絹のハンカチーフの目付を三匁ということであれば、絹のハンカチーフについても又三匁というところで切るようになつております。それで、じや絹のハンカチーフについての目付を計つた場合に、三匁丁度あるかということでありますが、これはいろいろ現物について調査しましたものは、大体軽く出ております。その軽い程度も多数の現品について大体調査しましたところ、大体正規の目方よりも六匁乃至七匁軽くなるという線が出ておりますので、スカーフの施行する場合には三匁の目方よりも六匁乃至六匁軽い、その範囲のものは三匁のきれを使つたというふうにみなしていいという結果が出ております。
  14. 境野清雄

    ○境野清雄君 そうすると、最低の標準というものは加工された品物については、そのものについて最低の標準をきめるのか、最初の今申しましたように、軽目羽二重というものは三匁以下は輸出禁止だというような場合、一つの例を申上げると、これは大体検査自体が原反で検査しているのですから、五十一ヤール織り上げたものが三匁あつた、そうして三匁だから輸出標準規格に合つたそのものをスカーフにしたら、普通五十枚取れるのを五十一枚取つたということになると、相当目方が違つて、最低の標準が狂つてくると思うが、それとこれとの監督はどうなさるおつもりですか。
  15. 吉田節三

    ○説明員(吉田節三君) 五十一ヤールで三匁の場合には、五十一ヤールとしての目方が三匁あるかどうかということを検査するわけであります。従つて三匁でも五十ヤールのものと五十一ヤールのものとでは、その間一ヤール分の目方が多くなつておりますので、それについてマフラーを作つた場合に、その部分々々は大体三匁おのおのあるわけであります。それは製品について三匁あるかどうかということを考えております。
  16. 境野清雄

    ○境野清雄君 そうすると、今政府で考えておられるような加工品になつた場合、目方が非常に違うというような問題に関しては、海外に対して、どういうふうな方法かで海外へ伝えてやらなければならんと思うのですが、それは政府自体がそういうものをアメリカならアメリカ通知するという考えでおられるのですか。
  17. 吉田節三

    ○説明員(吉田節三君) 現在の羽二重の目付につきましては、変更はやらないつもりでおります。それからマフラーの最低の目付をきめた場合には、これは輸出業者から、それぞれ関係の得意先のほうへ、そのことを通知して取引上、それが確保されるだろうというふうに考えております。
  18. 境野清雄

    ○境野清雄君 そこは私は重大問題だと思うので、大体いつも今まで輸出織物というものが、クレームや何かがついてくるやつは、そこに一番難点があるので、例えばさつきも申上げた通り、三匁の羽二重というものは、羽二重を原反勘定するときに、糸の一番多い両側の耳を換算して三匁なんですから、それがマフラーなりスカーフにするときは、両方の耳を切り落さなければ、あれはヘムがかけられないので、そういうような形体からいつて、相当目方が減つてしまう、そういうような形からいつて、それがアメリカ自体に、相当通産省あたりから正式の報告でもしておかないと、これは目付が非常に軽い、正式のものをやつても目付が軽いということで、クレームになる因になるから、価格でも暴落したようなときは、そのような問題が起ると思います。そういうような心配はないと思われておりますか。
  19. 吉田節三

    ○説明員(吉田節三君) その点は従来マフラーが出ておりまして、最近アメリカ税関で問題になつたということも聞いております。これはそういう制度が新たに設けられ、或いは改正された場合には、そういう点について向うに徹底するように、在外公館等を通じて連絡することになつております。
  20. 境野清雄

    ○境野清雄君 その点を一つ通産省としてはぬかりなくやつて頂きたいので、将来、こういうような法律を作られたあとで、今までも再度起つておりますから、その点は先方に向つて、在外公館なんかを通じて是非一つ厳重にお話願いたいと思います。
  21. 小松正雄

    小松正雄君 この法案に関しましては、大体皆さんの質問によつて私も納得したのでありますが、一、二お尋ねしたいと思います。というのは、従来検査をやつておつたというのは、どういう形の上において検査をやつておつたのかお聞きしたい。検査をしておつた人は、例えば官庁の人ばかりか、そうでない人がやつておつたか。
  22. 小平久雄

    政府委員(小平久雄君) 従来の検査機関のお話でありますが、検査機関は一部は国が直接やつておるもの、それから一部は民間におきまして登録をいたしました機関がやつておつた、こういう関係になつております。
  23. 小松正雄

    小松正雄君 この法案が通過いたしますと、第三者の検査が行われるというようなことがありますが、第三者というのはどういうのですか。
  24. 小平久雄

    政府委員(小平久雄君) この法案が通りますと、国がやるものは従来通りになると思います。それから民間の機関の場合でありますが、従来は例を引いて申上げると宜しいかと思いますが、ミシンならミシン、ベアリングならベアリング、そういうものを作つておる会社に、検査人として適格な者がありますと、それがこの会社の従業員という立場で、これをやつておつたわけでありますが、今後はその従業員がその会社の製品もやるし、他から委託を受けたものもやる、こういうような恰好になつております。併しこの法律ができます以上は、今度は独立した要するに検査機関というものを登録いたしまして、それが民間からの依頼によつてやつて行く、こういうことでありまして、従来よりもより第三者的な立場に立たして、そうして公正な検査をやらせよう、こういうことであります。
  25. 小松正雄

    小松正雄君 そこでこれに従来出されておりました協同組合というものが、検査を中心として一つの事業をやつておつたことは間違いありませんね。それがその人たちが、今度こういう三者というものが出て来るために、その協同組合が行なつておつた検査というものが除けられる。要するにそういうものができたために、協同組合の人がその検査をやることができないというようなことはありませんか。
  26. 小平久雄

    政府委員(小平久雄君) 従来やつておりました協同組合等の検査機関につきましても、本法に規定いたしております標準と合致するものにおきましては、引続いて登録をやつて、行けるということになつております。
  27. 栗山良夫

    ○栗山良夫君 私も初めてですから、ちよつと一、二点お伺いしておきたいと思うのであります。この提案の説明でございますね。提案説明の中にある改正の第四点或いは第五点等に関しまして、説明が非常に抽象的に書かれているわけですけれども、若しできますならば、どれか一つ具体的な例で、こういう困つたことがあつたというようなことをお話願いたいと思うのですが。
  28. 小平久雄

    政府委員(小平久雄君) 提案理由でこの改正の主な点を挙げましたが、第四点というのが、被登録者の公共的性格を強化し、民間機関としての地位を確立しようとすること、こういうことでありますが、これが只今も申しましたが、従来は第三者的の性格ということが非常に欠けておつた、例えばベアリングならベアリングの輸出品について検査を受けようという場合に、自分の会社、工場に、それに適格な検査人がおりますならば、自家製品の検査をする、又その人は今度は他の会社、工場のものにつきましても、その他の工場に検査人としての適格者がない場合には、その依頼までも受けてやる。こういうことであります。従つて何と申しますかその間に、これは適正でないということは語弊かも知れませんが、一方から見れば、いろいろな都合で遅れることがあるとか、或は検査を受けるほうの側の立場からいいますと、仮りに合格しないということになると、何か検査をする検査人を持つている会社の都合で、その利益のために不合格としたのじやないかといつたような考え方も起きかちだ、こういつた関係もございまして、どうしても検査機関というものを第三者的なものにいたそう、元来本法はいわゆる民主的な方法でやろうということでありまして、自分で作つた物は自分で表示をするというのが、元来の建前でできておつたのでありますが、それが今申しましたようなことでありまして、若干第三者的な性格が足らんというところに又一つの欠陥もあり、役所からの実態の検査等によりましても相当、何と言いますか、適当でない表示等のある例もあるのでありまして、そういう面からして第三者的な公共的性格を持して行こうというのが一つの狙いであります。
  29. 栗山良夫

    ○栗山良夫君 それはよくわかるのですがね。第三者的な性格を持たせて、もつと権威ある検査をさせたいということはわかるのですけれども、そうさせなければならんということは、現行の制度に欠陥があつたから、そういう案が私は出て来たと思うのですがね。それからその現行の制度の欠陥というものは、具体的に家庭用のミシンでも、軸承でもよいのですけれども、そういうものの輸出検査において、実際に非常に工合が悪かつたという例ですね。どの程度極端なものがあつたのですかね。そういうものをおつかみになつているのでしようか。観念的には、第三者を置いて公正な機関を以てやるということは、私は筋の通る話だけれども、立法の精神が一応民主的に業者の自主性を尊重しながらやつて行くということが建前であつて、これを壊さなければならんということになると、これは性格論として相当重大なことだと私は思うのですがね。
  30. 小平久雄

    政府委員(小平久雄君) 具体的にというお話でありますが、被登録者の行いました検査で、事故のありましたもの、それが二十六年におきまして二件、二十七年におきましてはずつと殖えまして五十七件、こういう数字を示しておるわけであります。それからなお国立輸出検査所が立入検査をいたしました実績によりまするというと、検査機関別に見まして、これはお手許に資料が差上げてあると思いますが、工業品検査所が行いました立入検査によりますと、化学製品部におきまして、事故比率が〇・三%、機械金属部におきまして十二・七%、雑貨部におきまして二五・三%等を示しております。それから繊維製品検査所が行いました立入検査の実績によりますと、事故比率が一四・一%、農林省輸出品検査所が行いました立入検査の結果は事故比率が三・七%、国立衛生試験所が行いました立入検査によりますと二・五%、運輸省海運局が行いました結果によりますと九・四%、全部について申しますと、検査件数が四万五千五百五十件のうち、事故件数が五千十一件、その比率が一一・二%、この期間は二十七年の一月から十一月までの間の実績であります。このように事故件数全体から見まして一一・二%といつたようなことでありまして、余り香ばしからん成績を示しておるわけであります。
  31. 栗山良夫

    ○栗山良夫君 大体わかりましたが、ただ只今の数字を見ますと、事故率が一〇%を超えておりますから、相当高いと私は思うのでありますけれども、高いには高いのだけれども、今やつておる制度が全部いけないということにはならないわけですね、これは。八九%ばかりはよいということになりますから、そういう前提でちよつと御質問をいたしたいと思うのですが、先ほど小松委員の御質問は、これは第七条の五でございますが、五の四、六ぐらいのところを指されたのではないかと思いますが、要するに協同組合で現在やつておるやつをやらせるかどうかということですね。その場合に今あなたの御答弁では、適格者に対しては許す、こういうお話がありましたが、適格の基準というのは何でございますか。そこのところが私にはよくわからないのですが。
  32. 小平久雄

    政府委員(小平久雄君) 第七条五の各号に照して資格があるかどうかを決定するわけであります。
  33. 栗山良夫

    ○栗山良夫君 その場合に問題になるのは、公正な運営に支障がないということが中心になるわけでございましようね。
  34. 小平久雄

    政府委員(小平久雄君) その点も勿論さようであります。ただいろいろた施設等を有するものにつきましては、やはり基準に従つて施設を持つということが必要になつて来るわけであります。
  35. 栗山良夫

    ○栗山良夫君 そうしますと、公正な運営に支障を及ぼさないという限界が、これはなかなか私は、従来こういうような国内的な問題もありましたけれども、むずかしい問題があろうかと思うのです。例えばここにまあ検査機関というものを新しく設けるとしましても、それが法人としていろいろな事業をなさるわけでしようし、それが公正な取扱を必ずする、させるというような場合には、やはり一つの基準がないとなかなかできないのじやないかと思うのです。その点は協同組合……検査専門の協同組合というものが二、三あるそうですけれども、そのほか一般の協同組合、そういうものが検査部門を別に設けてやる場合、それから専門の検査協会というか、そういうものを設けてやる場合と、今申上げたような考え方からいたしまして、大体どちらのほうがよいとお考えになつておりますか。
  36. 小平久雄

    政府委員(小平久雄君) お尋ねの点から申しますと、専門に協同組合で検査をやる協同組合がよろしいか、或いは或る協同組合の一部門においてその検査をやるのと、どちらがよいかというお尋ねでありますが、理想から言えば、検査を専門にした協同組合ということのほうが、より、先ほど申しておりまする第三者的な性格があつてよろしいのではないかと考えます。成る協同組合の一部門がたまたまこの基準に合うことによつて、この協同組合として登録をしてあるという場合には、第三者的な性格という点から申しますと、その協同組合で作ると申しますか、輸出しようとするもの、自己のものもやり、他からの依頼も受ける、こういつたような工合になるのではないかと考えまして、第三者的な性格という点からいつて検査専門の組合のほうがより好ましいのではないかと考えております。
  37. 栗山良夫

    ○栗山良夫君 改正の御趣旨からいうと、そういうことになろうかと思いますが、もう一つ突つ込んでお尋ねしておきますのは、今後輸出検査をだんだん拡大してやりたいというような組合が出て来た場合には、すでに同業種協同組合というものをもつている。この協同組合が今後新らしく、既存のものは別です。既存のものは別ですが、今後新らしく検査業務を開始したいというので登録申請をしたときに、今のお考えですと、専門の検査機関に対して登録を許可される場合よりは非常にむずかしくなりはしないか、考え方から言つてむずかしくなりはしないかと私は考えますが、この点は何でございますか、協同組合が検査業務を登録したときでも、あくまでも第七条の五の条件を充たしているということならば、専門の検査機関と同じような考え方で、認められる、こういう工合に理解してよろしうございますか。
  38. 小平久雄

    政府委員(小平久雄君) 只今お尋ねのような事態が今後も出て参るかと思いますが、結論的に申しますと、この第七条の五の掲げます各号に適合するかどうかという問題になりますが、この中第六号のつまり「表示の能力が著しく過剰とならないこと。」という一つの条文があります。従つて或る種の輸出品につきましての検査機関というものがあまり多くなり過ぎないということ、こういう点も当然これは考慮に入れられるわけであります。それから第七条の五の第四号にある関係でございますが、この他の業者との競争の関係で不公正にならないようにということも、どうしても登録する場合に考慮に入れなければならんという関係が出て参ると思いますので、これは実際問題としてそういうケースが起りましたときに、やはりこれらの各号に照らして判断をいたす以外にないかと考えるわけであります。
  39. 栗山良夫

    ○栗山良夫君 第七条の五の五の表示の業務の運営が公正になるかならないかという問題は、これはやはりそういうような検査機関が、第三者機関であろうと或いは業者に非常に近い機関であろうと、そういうことで規制されないので、やはり運営をする人の監督者の頭とか、業者の人格というか、そういつたものが大きく作用するので、それ一つで言えないと思うのです。特に協同組合がどんどん発達して、将来重要な或いは非常にむずかしい加工の部分については、共同加工をやつて行く。そうして製品の質的な向上を図つて行くというような、中小企業庁が合理化で今指導しているような、そういう歩み方を協同組合がやつて行く場合に、業者全体のレベルを上げて行こうというのだから、必ずしもそういうような不公正なものになるというような工合に考えなくてもいいのじやないか。従つてこういう、大企業は別ですけれども、将来中小企業等が大いに製品の質的向上を図つて、海外進出のために努力をして行くというような場合に、中小企業庁のほうは将来のことを希望に入れながら必要な指導をして行かなければならんでしよう。そのときに現在の状況が悪いからというので、いきなりそれを全部否定してしまうような考え方は私はよくないと思うのです。そこで今第七条の五の第六号を指摘せられまして、表示の能力の過剰問題ということに論及されたので、実は私はそこへ話を進めたいと思つていたのです。それで著しく過剰になるかならないかという問題は、これは要するに複数以上になる場合のことが言われるわけであつて、最初一つ設ける場合に既存の検査機関、或いは又恐らく協同組合等が今の答弁による適格条件を備え、そうして検査業務をやりたいという申出が、私はこれは恐らく出て来ると思うんです。そういうものに先ず最初に許可を与えられるか。それはちよつと待つたということにしておいて、第三者の検査機関のほうを推進して、それから後ほど既存のもの、或いは協同組合がやりたいというようなものについては、表示の能力が著しく過剰であるから適格条件に欠ける、こういうことで却下になるのか、この辺のところは業界としても非常に私は関心のあるところだと思いますがね。そこのところをもう少し明らかにして頂きたいと思います。
  40. 松尾泰一郎

    ○説明員(松尾泰一郎君) 今御指摘の点は実際運営に当りましては、なかなかむずかしい問題であることを我々も承知しておるのであります。で、これはまあその商品によりまして非常に違つて参るわけでありますが、例えば協同組合等で見ますれば、全国的なこの検査の統一が確保できるというふうな組合ならば、まあこの第七条の五の基準から見ましても、大体一致しているのではないか。こういうふうに原則的に考えますが、なお輸出品でもその生産なり何なりが地域的に非常に偏つている商品もございます。従つてそういう場合におきましては、その地域的な機関でも、その機械器具だとか、或いは検査人の一定の数、或いは知識経験というような点から見まして、十分この第七条の五の一号から第六号までの資格に欠ける機関も出て参るであろう、こういうふうに考えております。まあそれぞれ商品の種類によりまして善処したいというふうに考えております。
  41. 栗山良夫

    ○栗山良夫君 輸出品のこの検査を厳格に公正にやるという趣旨には、私はちつとも反対じやないのです。賛成しているんですから、その点は誤解のないように願いたいと思います。ただ問題はですね。先ほどの統計でお示しになつたように、今まで業者が自主的にやつて、それでその九割近いところは一応工合よく運営されて来ておつたという実績があるわけですね。従つて一割好ましくないものがとにかくあつたわけですから、これをなんとかしなければならんということについて、法律的な措置が講じられるわけなんですね。そうすると、私は輸出品のこの取締法のその改正の趣旨も百八十度転換するのではなくて、やはり民間の自主的な運営というものが一〇〇%よくはなかつたにしても、九割近いところはよかつたという、この精神を十分に織り込んで、そうして法律の運営をして行くほうが、やはり業界の発達のために私はよくはないかというふうに考えるわけなんです。従つて今の松尾次長のお話ですと、運用の面において適当にやろうというふうなお話ですけれども、まあ実際はそういうことになるだろうと思いますし、又そういう工合になるから、業者の中でも非常にいろいろ心配をして、国会やなんかへも陳情がいろいろ参つておるわけなんです。  そこで私は今申上げましたような精神で、とにかく既存の検査機関なり、或いは協同組合なりが、こういう法律が改正されましたために、それに合うようにいろいろと再研究し、再検討をし、具体案を出して来たもの、こういうものについては一応尊重してやらしてみる、そうしてどうしてもいけないときは、止むを得ませんから第三者機関に切換えて、そうして厳格な検査をして行く、こういうことに進まざるを得ないと思いますが、ものの考え方の置きどころは、そういうような工合には進められないものですか。
  42. 小平久雄

    政府委員(小平久雄君) 只今栗山委員からお話のような心構えと言いますか、そういうことは今後の運営におきましても十分これは尊重いたして参りたいと考えておるわけであります。現在被登録者の数というものが九十なんでありますが、そのうちの大部分である八十というものが一般の会社を登録しておる、こういつた関係でございます。今回の改訂の改正法におきましても、これらの従来の民間の大部分のものというのは、恐らく再び被登録者、この申請をいたして参ることになると思います。そこで今までの検査等の結果も分つておるのでありまするし、それの検査施設、或いは検査人の構成等も大体分つておるわけでありますから、そういうものは、今回の法改正におきまして改善を見まするならば、まあ輸出品の輸出増進という面から考えましても、要するに長い目で見て非常に裨益するところが多いだろう、こう考えまするので、今までの機関というものを全然無視して行こうというような考えは毛頭持つておらないということであります。
  43. 栗山良夫

    ○栗山良夫君 中小企業庁のほうは私まだ別に御意見を伺つてしないのです。けれども、今中小企業を振興されておる責任部長として、私は今のような考え方を持つているのですけれども、部長はどういうふうに考えられますか。
  44. 石井由太郎

    ○説明員(石井由太郎君) 沿革的に申上げますと、協同組合の前身でございまする曾ての工業組合、これの権能の一番大きなものは検査であつたと思います。現在の協同組合におきましても、その事業の主要なものとして検査が行われておるわけでございまして、且つ現在の輸出品取締法の慣例、いわゆる自治検査及びその表示を認めておる組合は、数えますと、人造真珠でございますとか、その他相当多くに上つておるわけでございます。なお協同組、合の施設といたしましては、検査施設等にも政府の助成を重点を置いて行なつておるというような事実がございまして、この輸出品取締法で結局問題になりまするのは、国際競争場裡におきます公正なる品質表示その他ができるかどうか、その能力協同組合が持つておるかどうかということに帰するのだろうと思うのであります。従いまして全国的規模の協同組合で検査の統一が保持できるというようなものでございますとか或いはこの七条の法人である場合に、その役員又は構成員の構成が第七条の二云々というところから考えますと、協同組合理事長も役員もメーカーでございまするし、構成員、組合員はすべてメーカーであるというような点から、表面ひつかかるように思うのでございまするけれども、例えば検査員の身分保障されておる分限規定を定めまして、検査員の身分保障されておる、検査の独立が保持できるというような組合につきましては、やはり只今政務次官並びに通商局からも御答弁申上げましたごとく、協同組合と雖も、検査機関として認定を受け得るものというように確信しておる次第でございます。
  45. 栗山良夫

    ○栗山良夫君 只今の検査の独立協同組合において保持し得ると、こう認定される、その認定される項目というのは今頭の中でお考えになつているのはどのような点が満されれば大体いいわけですか。まあ総括的には第七条の五で行けるわけですけれども。「機械器具その他の設備」、これは問題ありませんね、この点は、そのほかの問題だろうと私は思うのですけれども。
  46. 石井由太郎

    ○説明員(石井由太郎君) 主として協同組合を構成しておりまする役員或いは組合員の影響力が検査員に直接及びまして、それが公正を害するということにあるだろうと思うのであります。でありますから分限規定を明らかにいたしまして、組合員が従業員でございまする検査員に身分保障を行なつておる場合によりましては、それは労働協約的なものになる場合もあると思うのでございまするが、組合の検査員が不公正な検査を強いられないような保障が得られておるということが一番大きな目安になるのでなかろうかと考えております。
  47. 栗山良夫

    ○栗山良夫君 一つの組合が検査機関を抱いております場合に、その指揮命令をする人は要するに組合理事長ということになるわけですね、責任者としましては。併し今あなたのお話のように特別に権威ある検査機関として役所が認められる場合は、その検査部門に従事する現業の検査員が、とにかく理事長の意に反してでも、公正な検査をやり得るような就業条件があれば、それでよろしいと、こういうふうにおつしやつたわけですね。それで、そこまで明らかにして頂ければ、恐らく協同組合の諸君でも、その意思に副えるようないろいろな組織を考えることができるだろうと僕は思いますので、大体今の御答弁で私は一応理解をいたして置きます。  それで先ほど来問題になつておりまする、第七条の五の六にある表示能力が著るしく過剰となるかならないかというような問題につきましても、どうか一つその中小企業等が自主的な力によつて、クレームのつかないような優秀な輸出品を、みずから作り、みずから検査をし、そうして貿易の信用を高めて行く、あまりにその監督機関めいたもので足枷にしないで、そうして行けるような将来の指導の余チを若干残すことにおいて、こういう法の運用をせられるように私は強く要望を申上げておきたいと思います。
  48. 小平久雄

    政府委員(小平久雄君) 栗山委員のお話、誠に御尤もだと思うのであります。この法案を離れて考えましても、一般的に申して、まあこの検査というものの立場から考えますと、自分で作つたというものは自分が一番よく知つておるものなんで、そういう点からいたしまして、成るべく自主的にやるということが最も望ましいことだと思うのでありますが、まだ現実の事態が、必ずしもそういつた自主的なものが目的を果していないというところで、まあ止むを得ずというか、第三者的な機関にいたして参ろうと、こういうのが主眼でありますが、お設の点は十分尊重いたしまして、今後法の運営に当りたいと考えておる次第であります。
  49. 結城安次

    ○委員長(結城安次君) 別に御質疑ございませんか。……なければ質疑は終了したものと認めてよろしうございますか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  50. 結城安次

    ○委員長(結城安次君) それではこれで皆さん会派の御意向もありましようし、今日は質疑を終了したということにして、この次に各会派の御意向を持つて討倫に入りたいと思いますが、如何でございますか。    〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
  51. 結城安次

    ○委員長(結城安次君) それではさようにいたします。   ―――――――――――――
  52. 結城安次

    ○委員長(結城安次君) 次に順序は一つ狂いますが、武器等製造法案(予備審査)、これを議題にいたします。  本法案は昨年十二月十六日委員会付託となりまして、同十八日礎案者より趣旨の説明を聴取したのでありますが、爾来日時が大分経過しておりまするので、質疑に入ります前に、本法案の要項について簡単に御説明願つて質疑に入りたいと存じます。
  53. 小平久雄

    政府委員(小平久雄君) 先ず本法案目的でありますが、本法は武器の製造の事業の職業活動を調整することによりまして、国民経済の健全な運行に寄与いたしますと共に、武器及び猟銃等の製造、販売その他の取扱を規制することによりまして、公共安全を確保する、このことを目的といたしておるわけであります。  第二に用語の定義でありますが、本法におきまして武器と称しますものは次のようなものでございます。その一つは銃砲であり、二が銃砲弾であり、三が爆発物、それから四が爆発物を投下し、又は発射する機械器具であつて、政令で定めるもの、それから五が以上に申しましたものに類する機械器具であつて、政令で定めるもの、それから六がもつぱら以上申上げましたものに使用される部品でありまして、政令で定めるものと、こういうことになるわけであります。更に本法におきまして猟銃等と言われますものは、一が猟銃、二が捕鯨砲、三がもり銃、四がと殺銃であります。  なお本法は国に対しましても適用があるのでありまして、但しこの保安隊の行います修理の事業については、これだけ適用を除外いたしております。  次に武器製造の事業の許可でありますが、武器の製造、このうちには改造及び修理を含みますが、この事業者は、工場又は事業場ごとに製造をする武器の種類を定め、通商産業大臣許可を要することとします。又武器の製造は、以上申上げましたこの許可を受けたものでなければできないことと相成つております。但し、試験的に製造をする場合等であつて、通商産業大臣許可を受けたときは、この限りではない、ということに相成るわけであります。そこでこの許可基準でありますが、通商産業大臣は、武器製造のこの申請がございました場合に、次のような条件に適合すると認めました場合には、許可を与えることと相成つております。その条件基準の一つは、当該武器の製造及び保管のための設備が一定の某準に適合していること。第二は、当該事業の許可をすることによつて当該武器の製造能力が著しく過大にならないこと。第三は、事業を適確に遂行するに足るだけの経理的基礎があること。第四は、一定の欠格事由に該当しないことであります。なお次に申上げます事項につきましては、許可或いは認可又は届出等を要するように規定しております。そのうち許可を要する場合は、製造する武器の種類を変更するとき及びこの特定製造設備を新設、増段、又は改造するときであります。それから次に認可を要する場合でありまするが、それは武器の亡失又は盗難の防止のための保管規定を定めるとき及びこれを変更するときであります。それから届出を要する場合は、事業を廃止したとき及び軍業の承継があつたときででございます。なお武器の製造事業者には設備の維持業務を課するわけでありますが、武器の製造は保管のための設備を一定の基準に適合するように維持しなければならないことに相成つております。この際通商産業大臣は維持のため必要な命令をすることができる仕組と相成つております。  次にこの事業許可取消又は事業の停止でありますが、通商産業大臣は事業者が欠格事由に該当するときなどにおきまして、一定の事由に該当するときは事業の許可取消し、又は一年以内の期間を定めてその事業の停止を命ずることができるように相成つております。次は武器の販売の契約等につきましての届出及び戒告であります。届出は武器の譲渡、製造の請負、又は委託を受ける契約締結する者は、対価、引渡し期日、その他の事項を通商産業大臣に届出なければならないことに相成つております。但し次に申上げますような契約につきましてはそれを要しません。その一つは武器製造事業者に対し、その製造する武器の部分品等を譲渡し、又はその製造等を請負い、若しくは委託を受ける契約であります。その二つは、武器を販売しようとする者との契約であります。次に戒告でありまするが、通商産業大臣は以上申しましたような契約が著しく不当でありまして、国民経済の健全な運行に支障を生ずると認めましたときは、その届出者に対しまして戒告ができることに相成つております。なお又本法におきまして、武器生産審議会、これを設けることに相成つておりまするが、この武器の生産に関する重要事項につきまして通商産業大臣の諮問に応ずるため、通商産業省武器生産審議会を置きたいということに相成つております。  次は猟銃等の関係でございまするが、猟銃等の製造販売事業については、都道府県知事許可するものといたしまして、許可基準、種類の変更、保管設備の維持、事業の取消等につきましては、武器との相違を勘案いたしまして規定することといたしております。その他若干の規定がございまするが、その他は大体細かいことでありますので、省略いたしたいと思います。
  54. 結城安次

    ○委員長(結城安次君) 只今小平政務次官から大綱の御説明がありましたが、これについて質疑のかたは順次御発言願います。
  55. 栗山良夫

    ○栗山良夫君 私質問を申上げる前に二つちよつとお願いをしておきたいのですが、申上げます。  そのうちの第一は、過日大臣御出席の委員会で私御質問を申上げた件に関係することでございますが、要するにこういう武器等製造法によりまして危険物の生産に入るということになりますと、最近頻々と各所に起きております等の爆発事件等がありますから、工場保安の問題についてどういう工合に考え、どういう工合に阻止しようとしておられるか、その構想を承わりたいということを申上げたい。で、このことについてはまだ何らお考えを伺つていないわけでありますが、その後当局においては、この問題について何かお考えをまとめられるようなふうに進めつつあるかどうか、この点を伺うと同時に、是非ともこの委員会にその構想を明らかにして頂きたいということであります。で、たとえて申しますと、まあ大体今武器興造をしようとするような事業場は、戦争前、戦争中に操業しておつたような工場が対象になつておるわけであります。ところがその後いろいろと問題を起しております。例えば大阪における牧方の旧工廠のごときは、戦争中には、あそこには恐らく一万ぐらいの、まあ町に影響があるというので、一時、爆発をこの前、戦争中にしましたときに、その移転問題なんか起きたのであります。ところが最近になつて人口がにわかに又殖えているのに、又あそこに同じように作ろうというような話がありまして、非常に今問題になつているのです。従つて工場の内部の保安問題も一つ、それからそういうものをどこに設置するかということも、危険物の度合いによつて、これは十分考えなければならない問題でもあろう。ですから、そういう点を一つ明らかにして頂きたい。  それから第二は、この法案の第二条に武器の内容がまあずらつと並べてあります。で、私が承知をしたいのは、こういうような武器を作り得る製造能力を持つておる工場、そういうもの、それから更にそれがどの推度の能力を持つておるか、それから生産に入るといたしますと、操業するのにいつ頃から、又現在操業中であるのか、或いは将来どの程度に操業して行くのか、又国内向けと国外向けとどの程度に製造する見込みになつておるのか、又そういうような工場操業をやりますには、相当な資金が私は必要だろうと思いますが、そういう資金はどこから一体調達されるのか、そういうこと。それからさらに最近は燃料廠問題等でいろいろ競願等があつて問題になつておりますが、一つの工場に対してかなり激しいまあ争奪戦といいますか、が行われておりますが、そういうような実情もこの機会に一つよく承わつておきたいと、こう考えます。で、委員長にお願いしておきますけれども、まだ武器製造法については、私どもの手許には資料としてはまだ何も頂いていないわけであります。非常に重要な問題でありますので、一つ役所のほうも大変御苦労ですけれども、面倒を見て、私たちの理解の行くように御説明を頂きたいと思います。  それから憲法論議の問題は、この前航空機製造法のときに少しやりまして、そのままになつておるのですが、この問題をお尋ねするかしないか、私もう少し研究してみたいと思つております。
  56. 結城安次

    ○委員長(結城安次君) 只今栗山委員から御要求の資料、これはできるだけ整えてご提出願います。それから更に二つありましたが、第一は、製造工場の保安装置、内部の保安、外部に対する危険防止方法が第一点、第二点が各製造所における生産内容及び用途、資金関係等の概略を御説明願いたいという話がありましたから、それらについて政府のほうかうら御説明を願います。
  57. 栗山良夫

    ○栗山良夫君 今日でなくてもよろしゆうございますよ。
  58. 結城安次

    ○委員長(結城安次君) 要綱だげ聞いておいて下さい。
  59. 栗山良夫

    ○栗山良夫君 それから工場保安のほうは、特に考え方を一つ、若し今日お聞きできれば……。
  60. 小滝彬

    ○小滝彬君 栗山委員の御要求に関連していますから、私もお願いしておきたいと思います。大体栗山委員から述べられたのですがただもう一つ附加えて頂きたいと思います。第二の点で栗山委員は供給能力とか供給の見通しという点についての資料の要求だつたと思うのですが、この武器等製造法案が提出せられる以上、武器の需要があるということが前提になつて、こういう法案が提出されるわけでありますから、或いは相当困難かと思いますけれども、大体これらの種類の武器の需要の見通しはどうか、国内的にはどうか、外のほうは、特需の関係はどうか、又特需以外のもので、そういうものが引合として出ているか、そうした需要の面についても、わかればここで書面でなくても、或いは口頭でも結構ですから、御説明を願いたい。大体の見通し、今後の武器関係の産業に対する需要の見通しというものを附加えてお願いいたしたいと思います。
  61. 結城安次

    ○委員長(結城安次君) 只今小滝委員からの御質問は第三になりますが、需要、海外、国内、特需と、見込みですね、それらを合わせて概略お話おき願いましよう。
  62. 小平久雄

    政府委員(小平久雄君) 栗山委員からのお尋ねの第一点は、武器製造工場の保安の問題でございましたが、御説のように、本法において武器と称しておりますようなものを造るに当りましては、相当危険も伴うものも中にはあるわけであります。そこで特に火薬類と関係のあるものにつきましては、火薬類取締法の適用を受けるわけでありますが、特に先ほどお話のありましたように、以前からあります工場を利用するというような際におきましては、従前はそれぞれの法に照しまして、或いは社会の通念からいたしましても、まあ安全なところに工場があつたというものが、その後の時代の変遷によりまして、現在の環境を以てすれば、必ずしも適地でないというようなものが出て参つていると考えます。そういう場合におきましては、勿論これを再開をするというような場合におきましは、それぞれの法に照しますことは勿論のことでありますが、又社会通念からいたしましても、そういう点は十分考慮されて利用が行われる、こうあるべきものだと我々は考えておるわけであります。先般来、花火工場の爆発等も御承知の通りでございまして、非常に世人の注目を惹いているのでありますが、ただ従来花火工場なり爆薬物を扱います工場などの建設につきましては、その工場を造る際におきまして、既存の建物から幾ら離れなければならんといつたような規定はあるようでありますが、逆に工場ができたのちにおきまして、住宅その他の建物が、火薬類等を扱いまする工場からの制限距離内に、他の物件が施設をされて参る、あとからされるという場合につきましては、別段取締りの規定もないように承知をしておるのであります。そういう点につきましては、実は寄り寄り建設省等とも打合せまして、そういつた場合にどう対処すべきかというようなことにつきましても、実は連絡、研究を今いたしておるところでございます。  工場内部の保安の関係につきましては、勿論本法におきましても保管の規定等につきまして認可を要することにいたしておりまするし、更に一般的に申しまして、工場安全に関する思想の普及、徹底というようなことにつきましても、これは十分注意をいたして参りたいと考えておるわけであります。  それから第二点の生産能力の点でありまするが、実は武器生産工場の整備というものが、まだまだ整備が終つておりませんので、現実にどれだけの能力があるかということはなかなか正確にはとらえにくいのでございます。ただ最近の実績から申しますと、昨年の四月以降今日までに、大体二千万ドル推度の受注をいたしております。更に又今後につきましては、現米会計年度内におきまして、約三千万ドル程度期待ができるのではないかというふうに考えておるのであります。これらを併せまして、年間約五千万ドル程度、こういう推計をいたしておるわけであります。  以上の通りでありまして、現在の需要というものは、大体がアメリカの駐留軍からの発注ということに相成つておるのでありまして、工場の生産能力というものは、先ほど申しましたような事情によりまして、まだ正確にはとらえ得ない現状にあるわけでございます。それから資金の点でありまするが、資金の点につきましては、これも今後の需要と申しますか、逆に申せば、発注量如何によつて整備をしなければならん施設というものが、その範囲が変つて参るわけでありまするが、差当りのこととしましては、大体設備の改善等に要する費用が十億円程度ではなかろうかというふうに一応の目安を置いているわけであります。これが調達につきましても、只今のところにおきましては、政府が直接これに金を出すという立場にはありません。ただ自己調達というものを中心といたしまして、要すれば開銀等の資金の斡旋ということが必要なるものにつきましては、当局も努力をいたして参りたい、かような考えで只今のところ進んでいるわけであります。それからこの能力等につきましては、大体武器等製造法案参考資料というのがお手許に配布されていると思いますが……(「いない」と呼ぶ者あり)これから配布をいたします。  なお次に小滝委員の需要の見通しでありますが、これは先ほども申しましたが、従来のところは大体では駐留軍からの発注でありまして、それが現アメリカ会計年度を通じまして、大体五千万ドル程度ではなかろうかという一応の目安を持つている程度なんであります。そのほかとしましては、国警から薬莢程度のものが若干あるようでございます。保安庁からはまだありません。かようなわけで、現状におきましてはもう九分九厘が、或いはそれ以上も米軍の発注にかかつている、こういうのが実情であります。更に今後これがどう変つて行くかということにつきましても、これは勿論業者らの立場におきましても、十分知りたいでありましようし、当局におきましても、成るべく確実な情報をキヤツチしまして、業者にも提供したい、こういう気持はあるのでありますが、何と申しましても、米軍の発注にかかるものであり、それが究極するにアメリカ予算に関係をいたすというようなことでもございますので、なかなか具体的にこれが正確な予測をつけるということは困難な実情下にあるわけであります。  海外からの引合等の関係につきましては、従来まだ輸出をいたしました実績はございません。ただ従来タイ或いはパキスタン或いは仏印、これらから引合の話を聞いたという程度のものでありまして、まだ具体的には運んでおらないわけであります。  大体概略以上の通りでありますが、或いは落した点もあるかと思いますが、御質問に応じてお答えいたします。
  63. 加藤正人

    ○加藤正人君 五条の三ですが、「その許可をすることによつて当該武器の製造の能力が著しく過大にならないこと。」というように抽象的になつておりますが、「著しく過大」というような程度はどういうものなんでしようか。
  64. 小平久雄

    政府委員(小平久雄君) なかなか御指摘の点は抽象的に書いてありますので、運用の上から申しましても相当、何と申しますか、微妙な点に逢著する場合があると予想されるのでありますが、御承知のように現在のところいわゆる武器等の発注に関しまして、業界の状況というものが、ややもすると、いわゆる濫立的な状況にある。世上よく出血受注ということが言われている。出血受注ということが言われているのでありますが、それというのも、業界の濫立、こういうことが大きな一つの原因になつていると、当局としては見ているわけであります。そういう関係からしまして、本法におきましてはそれぞれの製造につきまして、分野を成るべく確定いたして、無用な濫立を避け、無用な競争を避けるような方向にやつて参りたい、こういうのが本法を提出申上げました一つの大きな理由でございますので、それぞれの分野におきましての発注の度合い等とも見合いまして、その発注量に比べまして、設備が余り大きくなるというようなことを避けていきたいという気持なのでありまして、具体的にいくらということは、今ここで数字的に申上げることは、実は困難な事態があるわけであります。
  65. 加藤正人

    ○加藤正人君 それは何ですか、個々の企業のキヤパシテイをいうのでなくて、同一の武器を製造する企業の、どのくらいの数があるか知らんが、それの全部の数、総計の数量という意味ですか、個々の企業能力の点を言われておるのですか。
  66. 小平久雄

    政府委員(小平久雄君) これは只今申しました通り、受注量に比べまして、我が国国内における生産能力というものが余り過大にならないようにという関係もございまするし、又一つの分野におきまして、すでに既存の設備というものがある場合もありますので、そういう既存のものとも見合いまして、その企業自体が余り大きくならんというような場合と、そのケースによつてそういう場合が、勿論全体とが結局は見合わなければなりませんでしようが、偶々の企業についても、結局余り過大にならんということになろうと思います。
  67. 加藤正人

    ○加藤正人君 それからもう一つ伺いたいのですが、武器の種類ということが謳われてあるのですが、銃砲弾とかいろいろな仕訳がありますが、ただこれを見ると、簡単ですけれども、例えば特需のようなものがあるとすると、特殊なものがあると思うのです。いわば、つまり銃砲という場合、銃砲には違いないが、私は専門のことはわからんですけれども、特殊な設備を設けるのでなければできないような種類のものも自然出てきやせんかと思うのですね。そういう、例えば今戦争中にあつた設備をすぐ流用するという、特に設備を、資金を投じないで有り合せのものを使うというならいいのですけれども、その注文があるために特に設備をする。而もその設備は駐留軍や海外から注文を受ける特需のようなものであつて、それがどのくらい継続するものやら、その施設の償却ができるまで続くものやら、償却もできないうちに、その注文が途絶えてしまつて、その設備が不用の設備になつてしまつて、企業は損するというようなことに対する保護は、付か考えられておるのですか。
  68. 小平久雄

    政府委員(小平久雄君) 今後お説のような場合が出て参るであろうということは想像ができるわけでありますので、当局としましても、本法におきましては直接武器製造事業というものを助成をいたして行こうといつたような精神は、大体においてこれに盛つてないわけでありますが、併し御指摘のよらな場合も想像ができますので、新たに要する施設、こういつたものにつきましては、この償却の年限等につきまして、早期償却を認めるというような方向に一つ是非共持つていきたい、こういうことで大蔵省方面と目下折衝をいたしておるところであります。
  69. 栗山良夫

    ○栗山良夫君 私が先ほど申上げました工場保安の問題は、この法案だけの問題ではないので、その点を一つもう少し広く解釈をして御研究を願いたいと思います。それからこの前大臣は何とか考えなければならないというので、一応問題として役所へ持ち帰られたことになつておりますので、もう少し構想を若し練られるものなら練つて、この法案の審議の過程において一つ御説明を願いたい、こう思います。特に私は、同じ懸案と申しましても、恐らく専門に爆薬工場ばかりはできないので、多数の化学工場がございますから、その化学工場の中で適当な材料を製造されて、そうして複合するというようなこともあり得ると思うのです。従つて化学工場全体のことは一つ問題になろうかと思います。東亜合成なんもか、液が結晶すればTNTの強力爆薬になるとのことです。非常に危険物でありますからその点は一つ考えて頂きたい。  それから第二に、ほうぼうにこういうものができる場合、私は米ソの関係が将来どうなるか知りませんけれども、少くとも中共、ソ連関係は、日本がこういうような情勢になつて行けば、敵国扱にして適当なことをするのだということは繰返し言つておるのだから、一たび事があつたときには、先ず日本が仮に爆撃を受けるとするならば、米軍の駐屯チは恐らく受けるだろう。その次にはこういう兵器を造つておるところが爆撃されることは当然だと思います。そういう危険なものを都市の近くに置いたり、都市の真中に置くということは私はよくないと思うのです。これもやはり大きな意味の一つの工場保安だろうと思う。産業保安の建前から言つても、そういう点も考えなければならん。それから先ほど小瀧さんが御質問になりました需要の問題にしても、今からたた慢然と工場だけちよつと造つておけば、どつかから注文が来て、だんだん大きくなつて行くだろうという見通し、而も永続性があるかないかわからんが、希望としては大きくなつて行くということを皆さんが、企業家の方は考えておられると思うのです。併し私ども知りたいのは、アメリカあたりからよく情報が来ているように、日本工業力を使つて、アメリカアジアにおける共産陣営に対する兵器廠たらしめよう、そういう構想が若しアメリカに、報ぜられるがごとくあるとすれば、これは私は相当な規模にならざるを得ない。これはアジアの、仏印にしても、フィリピンにしても或いは国民政府にしても、韓国にしても、更にはインドとか、そちらのほうの武装をする装備を引受けるということになれば、大変なことだと思う、そういうような情勢、それから又聞くところによりますと、アメリカ日本への保安隊等の武器は、もう供給は適当のところで打切つて、日本の国内生産で、これは充足して行きたいという考え方もあるということも聞いております。若しそういうことがあるとすれば、これに対する武器等の供給も相当な量にならざるを得ない。従つて我々がここで伺いたいことは、この武器製造法案の箇条書になつておるじを検討するのではなくて、この活字を運用して、実際に行われようとする生産というものは、多分に外交的なものがあり、汗維持的なものを含んでおるから、そういうものはやはり聞かしてもらわなければ困るのではないか、こう考える。これは通産省政務次官に、こういうことを申しては甚た失礼ですけれども、とにかく葦沢局長というような直接衡に当つておいでになるかたに、こういう政治問題をお開きすることは非常にお困りになるだろうと思いますので、大臣等がお出になつて、我々の最も理解の行くようにお話を願わないと、この造る、造らんということについては、こういう法律案で軍需品をやる、やらないということは、相当私は賛否の議論があろうと思いますけれども、仮に国会意思として造ることがきまり、生産が始まつたとしましても、日本の将来における国民安全ということを、やはり考えておかなければならん。どこに何を造つてもいいということには私はならんと思う。日本の置かれておる国際情勢からすれば、そういつたような問題を、やはりこの法律案の審議のときには、中心になつてやつておく必要があろうかと思います。十分そういう御用意を願いたい。
  70. 結城安次

    ○委員長(結城安次君) わかりましたね。
  71. 栗山良夫

    ○栗山良夫君 それからこの法律案に関係ありませんことですが、ちよつとお聞きしておきたいのは、次官にお願いしておきますが、去年国有財産産業機械の処分に対する法律案ができましたですれ、中小企業者に払下げの。あれの具体的な実施がどういう具合になつておるか、これを私は一つ御報告を頂きたい。これは最初の表は私持つております。何万台とかいうそれらの実施がどうなつておるか。それからもう一つは、ニツケル製錬のことで、新居浜の住友鉱業所ですね。これの工場ができて生産を始めているのですが、一番最初あの法律案を審議したときと、現在とは大分状況が変つて、折角作つたニツケルが売れなくて困つておるというような事情もあるようですから、これはどうしてそういうことになつたのか、一ぺん説明を是非煩わしたいと思います。それでなぜそういうことを申上げるかと申しますと、この武器製造法でもそうですが、ニツケル精錬法なんかも、一つの例なんですけれども、全然先の見通しがつかない。非常な不安定なものを見込んで、資本蓄積が大事だ大事だと言いながらですよ。そういう工場を造つてそこを遊休施設で固定してしまつて、決してその投資した資本から更に再生産ができていないということになれば、これは通商産業省産業政策としては、少しおかしいということが私は言えると思うのです。これにも重要な私は関心があると思うのですよ。従つて私の質問は大体そういうふうなことを中心にしてお尋ねして参りたいと思いますから、お願いしたい。この二件だけはぜひ御担当のところへお話し願つて、緊急にお願いいたしておきます。
  72. 結城安次

    ○委員長(結城安次君) 栗山委員の申出、政府では了承しました。
  73. 小滝彬

    ○小滝彬君 数字の点で恐縮ですが、ちよつと聞き落としましたので、資金は何十億とおつしやつたのでございますか。
  74. 小平久雄

    政府委員(小平久雄君) この資金の需要でありますが、これも先ほど申しました通り、今後の武器生産というものは、どう拡大して行くかということになるわけですが、差当り緊急にと申しますか、要るであろうと想像されているのが十億程度と、こういうふふうにまあ当局で見ておるわけです。
  75. 小滝彬

    ○小滝彬君 それは設備資金ですか。
  76. 小平久雄

    政府委員(小平久雄君) そうであります。
  77. 小滝彬

    ○小滝彬君 それから先ほど駐留軍の注文が二千万ドルと三千万ドルとおつしやつたのですが、三千万ドルは今後の六月の末までの分ですか。
  78. 小平久雄

    政府委員(小平久雄君) そうであります。
  79. 栗山良夫

    ○栗山良夫君 国有民営論で言われている旧軍廠ですね。この問題はやはり先ほどお願いしたなかに当然入るわけでございますね。旧軍工廠の活用の問題、陸海軍工廠……。
  80. 結城安次

    ○委員長(結城安次君) よろしいですか。それでは本日はこれで散会いたします。    午後三時四十五分散会