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1952-11-27 第15回国会 参議院 外務委員会 2号 公式Web版

  1. 昭和二十七年十一月二十七日(木曜 日)    午後二時三十二分開会   ━━━━━━━━━━━━━   委員の異動 十一月二十六日委員野田俊作君及び中 山福藏君辞任につき、その補欠として 高良とみ君及び石黒忠篤君を議長にお いて指名した。   ━━━━━━━━━━━━━  出席者は左の通り。   委員長      徳川 頼貞君   理事            伊達源一郎君            荒木正三郎君            大隈 信幸君   委員            杉原 荒太君            平林 太一君            石黒 忠篤君            高良 とみ君            有馬 英二君   政府委員    外務政務次官  中村 幸八君    外務大臣官房会    計課長     高野 藤吉君   事務局側    常任委員会専門    員      久保田貫一郎君   ━━━━━━━━━━━━━   本日の会議に付した事件 ○理事の補欠選任の件 ○在外公館の名称及び位置を定める法  律等の一部を改正する法律案(内閣  提出)   ━━━━━━━━━━━━━
  2. 徳川頼貞

    ○委員長(徳川頼貞君) それでは只今より外務委員会を開会いたします。  お諮りいたします。理事の野田君が外務委員を辞任されましたので、その補欠を互選しなければならないのであります。この際成規の手続を省略して、委員長より指名することに御異議ございませんでしようか。
  3. 徳川頼貞

    ○委員長(徳川頼貞君) 御異議ないものと認めて、それでは伊達源一郎君を理事に指名いたします。   ━━━━━━━━━━━━━
  4. 徳川頼貞

    ○委員長(徳川頼貞君) 次に、本委員会に付託されております在外公館の名称及び位置を定める法律等の一部を改正する法律案を議題に供します。先ず政府より説明を求めたいと思います。
  5. 中村幸八

    ○政府委員(中村幸八君) 在外公館の名称及び位置を定める法律等の一部を改正する法律案の提案理由及びその内容を御説明いたします。  すでに第十三回国会において、在外公館の名称及び位置を定める法律(昭和二十七年法律第八十五号)及び在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律(昭和二十七年法律第九十三号)が制定せられ、昭和二十七年度におきまして大体において設置する見込があると考えられました在外公館に限つて法律として制定せられたのであります。その後、相手国との交渉により、七在外公館、即ち在中華民国日本国大使館、在ジヤカルタ、在ラングーン、在ヘルシンキ、在ロンドン、在プレトリアの各日本国総領事館及び在リマ日本国領事館を増置する必要が生じましたので、右の法律が制定せられましたときに説明申上げました通り、国会閉会中又は特に緊急を要する場合であれば政令により在外公館を増置することができるように外務省設置法第二十四条第二項に規定してありますので、在外公館増置令(昭和二十七年政令第三百三十六号)を以てこれら在外公館が増置せられました。これに伴い、これら在外公館に勤務する外務公務員に支給する在勤俸の支給額を定める必要が生じましたので、在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律(昭和二十七年法律第九十三号)第九条の規定に基き、在外公館の増置に伴う在勤俸の額の設定に関する政令(昭和二十七年政令第四百三十八号)が制定せられました。従つて右第九条の規定に基き、「最近の国会」たる本特別国会において、在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する必要があるわけであります。  政府としましては、在外公館の設置については必要最小限度にとどめ、たとえ名目上のものといえどもこれを制限いたしております。例えば同一国に大(公)使館が設置せられる場合は、領事事務に関しては大(公)使館の中に領事部を設け、大(公)使館員を以てこれを兼任せしめる方針であります。併し相手国が、例えば在ロンドン日本国大使館のように、大使館員をしてその肩書の下に領事事務を行うことに難色を示す場合は、法制上総領事館を設置しなければならぬ次第となるわけであります。今次増置されました七在外公館について総括的にみますと、この中実質的に新設とみられるものは在ヘルシンキ総領事館のみでありまして、在中華民国大使館は外交関係の進展に伴い既設の在外事務所を大使館に発展せしめたものであり、在ジヤカルタ、在ラングーン、在プレトリアの三総領事館は法律上すでに設置せられた大(公)使館を外交関係上、特に相手国の国内政治的関係から総領事館として発足し、当面の領事事務を処理すると共に、将来の国交を促進せんとするものであり、又在リマ領事館も相手国の要求と領事事務処理の便宜のため法制上設置するにとどまるものであります。又これら在外公館に勤務する外務公務員に支給する在勤俸に関しましては、実質的に新設とみられる在ヘルシンキ総領事館については、既設在外公館分について算定したと同じ方法で算定いたし、それ以外の六在外公館については、在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律制定の際既に御審議頂いたものと同一内容のものであります。  以上が在外公館の名称及び位置を定める法律等の一部を改正する法律案を提案する理由及びその内容の説明であります。  何とぞ慎重御審議の上、速かに御採択あらんことをお願いします。
  6. 徳川頼貞

    ○委員長(徳川頼貞君) 御質疑がございましたらどうか御質疑を願います。
  7. 杉原荒太

    ○杉原荒太君 この新設総領事館の中にロンドンの総領事館があるようでありますが、まあ従来も、以前にもロンドンに総領事館を置いておつたのだが、どうも実情からするというと、むしろロンドンよりもマンチエスターだとか、或いはリヴアプールあたりに置くのが適当じやないかというふうにも考えられる。ロンドンには大使館もあるし、而も今言つたような地域は何といつても、御承知のように、商工業の非常に中心地でもあるのだから、何も前の例を踏襲する必要は私はないと思う。これはどういうふうなわけか、或いは相手国でそういうところに置くのに難色を示したのかどうか。その辺の実情及びその理由を一つ承りたいと思います。
  8. 中村幸八

    ○政府委員(中村幸八君) お説御尤もの点もあろうかと思いまするが、実はその点につきましては、只今提案の理由の説明を申上げました際にお話申上げましたように、在外公館の設置につきましては、最小限度の必要なものをまず取上げて行こというので、イギリスにつきましてはロンドンに大使館を置いておつたのでありまして、領事事務につきましてはその大使館員をして執務兼任さしておつたわけであります。然るにイギリス側から大使館員がその大使館員の肩書を以て領事事務を執ることは面白くない、こういう申入れがありまして、そこで改めて協議いたしまして、名目的な総領事館を置きまして、実質においては大使館員をして執務させるとこういうことでございますので、御了承をお願いいたします。
  9. 杉原荒太

    ○杉原荒太君 それはなんですか、兼任するのですか。
  10. 中村幸八

    ○政府委員(中村幸八君) さようでございます。
  11. 伊達源一郎

    ○伊達源一郎君 ちよつと関連してお尋ねするのですが、この前この法律が出ましたときに、大使というものと公使というものは余り違つたものではない、その国によつてそういうお話合いでやるのだということを御説明がありましたが、同じ国に大使があつてその下に公使がおるというような国があるようですが、あの場合公使というものはただ参事官のようなアシスタントであるのですか、どういう資格を持つておるのですか、ちよつと……。
  12. 中村幸八

    ○政府委員(中村幸八君) 現在大使のほかに公使を下に置いておる国がございますが、この場合の公使は大使のアシスタントとしてお説のように設置しておるわけであります。
  13. 平林太一

    ○平林太一君 これは遡つて今年の四月在外公館設置の措置が講ぜられて以央今日に至るその間一貫しておりますが、政府がこの在外公館に派遣すべき、特に大使を対象にして申上げるのでありますが、大使の任命発令をして任地に赴任する期間が、我々常識上判断いたしまして非常に長期に今日まで亘つているのであるが、これは対日諸国の日本に駐剳する大使等の例をみましても、極めて発令と同時に間髪を入れずして任地に着任し又退任しておる。然るに現在までの海外に派遣した公館の大使等の実情をみると、長きに亘ると三月四月も発令があつてもこちらにおつて、よほど忘れるころに羽田を立つて任地に着くのだというようなことが想起されて、非常に奇異に感じておるが、こういう事情は、どういうことになつてそういうふうに発令後内地にその後もとどまつておるのか、この点一つ説明をして頂きたいと思います。
  14. 中村幸八

    ○政府委員(中村幸八君) お説の通り大使の任務は非常に重いのでありますので、発令と同時に直ちに任につくのが本来であります。外務省の内規におきましても発令後出発迄の間三週間以内に出発するようにという内規もございます。併し個々の場合につきましていろいろの事情がある場合も想像されますし、でき得る限りその大使といたしましては国内の事情にも通じ、又先方の任地の事情等も調査いたしまして、任務の完璧を期したい、こういうような関係もございまして、場合によつては遅れる場合もありまするが、大体におきましては只今申上げるように、三週間以内に出発する、こういうような内規がございます。
  15. 平林太一

    ○平林太一君 その三週間以内というお話を聞きまして、更に意外に思うのでございますが、一応一つ四月以降大使任命発令後赴任をした事実、発令してそれから羽田を出たその人を、今日までの各在外公館に派遣した大使等に対しまするなにを、これは今後のこともありますから、参考資料として次回の委員会までに、それぞれそれを明記いたしまして、委員会に提出させるように、委員長において適当の措置をとつて頂きたい。これ以上申上げることは避けますが、今後、今三週間以内ということでありますから、そういうことは一つ十分にそれが行われるようにすることが極めて妥当のことと思いますから、その点御注意まで申上げておきます。
  16. 中村幸八

    ○政府委員(中村幸八君) でき得る限り御趣旨に副いまして今後努めて参りたいと思います。なお資料の点につきましては、早速委員長のお手許までお届けすることにいたします。
  17. 伊達源一郎

    ○伊達源一郎君 先にお尋ねしました大公使の任命ですが、大公使はその任地にあつてその国を代表するものであるということを御説明があつたのですが、アメリカのごとき大国に大使があり、公使があるとき、その公使はどういう資格で行つているものか。ほかの国における参事官と同じような立場であるか、大使より別に外交的資格を持つているものであるか、その点……。
  18. 中村幸八

    ○政府委員(中村幸八君) 大使の下に公使があります場合は、参事官と同じようなアシスタントの仕事をするのでありまして、この大使の下に公使があるという制度は、諸外国にもたくさん事例のあることであります、ひとり我が国に限つたことではないと存じます。
  19. 伊達源一郎

    ○伊達源一郎君 その代表的資格ですね、大使はその国を代表していることになるが、公使はその場合ただアシスタントであるというと、その国を代表するものを公使とし、大使とするという意味と少し違うように思いますが……。
  20. 中村幸八

    ○政府委員(中村幸八君) その通りに存じます。公使だけを置いている国におきましては、公使が代表するわけでございます。大使の下に公使があるという場合は、その公使はアシスタントの仕事をする、こういうふうに考えております。
  21. 伊達源一郎

    ○伊達源一郎君 そうしますと、その場合の公使というものは、代表的に他の小国にいる公使と意味が違うものですか。公使というものと大使というものは、その代表させることのほかに責任がないように思いますが、一つの資格を言うのであるか、どういう意味ですか、又給与等についても一国を代表している場合は、手当等も違うだろうと思いますが、どういうことになつているか。
  22. 中村幸八

    ○政府委員(中村幸八君) 同じ公使でありましても、単独の公使と、大使の下につく公使との間には、職務権限が違うわけでございます。給与等につきましては、大使も公使も同じ何と申しますか、号俸……給与法によつて支給されるのであります。別に公使だからどうというわけではありません。
  23. 平林太一

    ○平林太一君 もう一つ関連いたしておることでお伺いいたしますが、極めて大使として日米の両国の関係からして、非常にその行動が注目期待されておる新木駐米大使がすでに数日前に病気のために公式の席上で倒れたと、こう伝え聞いておりますが、この新木大使の病状及び病勢の状態はどのような状態であるか、この際明らかにされたいと思います。
  24. 中村幸八

    ○政府委員(中村幸八君) 新木大使が重大任務を帯びてアメリカに赴任されました。ところが只今お話のように、病気で倒れまして、誠にお気の毒に存ずるのでありまするが、今日はもうすでに回復いたしており、病状も極めて軽微であつたように承わつております。
  25. 平林太一

    ○平林太一君 そうすると、そういう特別の、病気の状態によつて新木大使の交代説が出ておるように伝えられておつたようであるが、そういうことは全然今日はないことになるわけで、それで更にそういうことは全然外務省としては考慮に入れる必要がないのですか。病気の状態というものは、それぞれ範囲が広いのでありますから、病気と一口に申しても、寝ておつて執務に堪えないということも病気であるし、又所労で体をいたわりながら執務するのも病気である。そういう事態に対して交代の説は……そういうことに対してはどういうふうに外務省として説明をせられるか、伺つておきたい。
  26. 中村幸八

    ○政府委員(中村幸八君) 只今交代等については考えておりません。
  27. 平林太一

    ○平林太一君 了承いたしました。
  28. 大隈信幸

    ○大隈信幸君 給与のことでちよつと伺つておきたいのですけれども、最近よく、海外の、いわゆる外交官の活動が、給与の面で非常に薄いために、活動が鈍つているという話をよく聞くのでございますが、今度の公務員の給与ベース・アツプと関連して、在外公館に勤務する外務公務員の給与は変るのでございますか、変らないのでしようか。それは全然無関係でしようか。
  29. 中村幸八

    ○政府委員(中村幸八君) 在外公館に勤務する外務員につきましては、大体ワシントンに駐在する者の生活費を基礎にいたしまして考慮いたしております。而してそのほかの国につきましては、それを基準といたしまして、アメリカの国務省の物価指数、調査いたしました各国の物価指数によりましてきめておりますので、今回の日本の給与ベース引上げには関係がないので、別に在外公館の給与を変更する考えは今のところございません。
  30. 大隈信幸

    ○大隈信幸君 その基礎はわかつたのですが、何カ月かの経験に徴してですね、それで十分であるというふうに考えておられるかどうか。今後来年度の予算等において給与を改訂なさる意思があるかどうか。
  31. 中村幸八

    ○政府委員(中村幸八君) 在外公館の職員が非常に給与が低いので、お困りになつておる点も、私ども同情の眼を以て見ておるのであります。できる限り余りに外国の使臣として恥かしくない生活ができるようにいたしたいと存じますが、その意味におきまして、目下各国駐在の大公使館等から資料を取り寄せ中でありまして、その結果によりまして適当な配慮をいたしたいと思つております。
  32. 大隈信幸

    ○大隈信幸君 今調査中の由ですが、資料等がおできになりましたら、我々にも是非拝見させて頂きたい。要するに、今の日本の外交官の待遇というものは大体どこの国並みであるか、その辺のことも実際の活動に即して御調査にたつて一つ御報告を得たいと思いますが……。
  33. 中村幸八

    ○政府委員(中村幸八君) 各国とも給与制度が非常に違つておりますので、直ちに日本と他の諸国との比較はできかねると思いますが、先ず大体いいほうではございませんが、と言つてそう非常に悪いほうでもないように思います。
  34. 杉原荒太

    ○杉原荒太君 今の大隈委員のに関連するのですが、在外公館の一般的待遇の水準というのじやなくして、私のはもう少し具体的にいわゆる着後手当が非常に実情に即していないということを、実は今度廻つてみても感じたのですが、それがために実際上着後手当たんか小さいものなんですが、これは非常に重要な問題になつておるように思います。そういう点をもう少し実情に即して改正する必要が是非あるのじやないかと私は痛感して帰つて来たのだが、そういう点について特別に今調査研究しておられるものかどうかを一つお聞かせ願いたいと思います。
  35. 中村幸八

    ○政府委員(中村幸八君) 着後手当が非常に少くてお困りの点もあると了承いたします。今後できる限りそういう方面についても機会を見まして増額いたしたいと思います。
  36. 徳川頼貞

    ○委員長(徳川頼貞君) 御質疑ございませんか。若し御質疑がないのなら、私から一つ伺いたいと思うのですが、ロンドンの我が大使館の場合において大使館の館員がその肩書を以て領事の事務を行うことがむずかしいということは、これは英国側からそういうプロポーズがあつたという意味ごでざいますか。
  37. 中村幸八

    ○政府委員(中村幸八君) さようでございます。
  38. 徳川頼貞

    ○委員長(徳川頼貞君) ということは、つまりイギリスのシステムとしては、外交官と領事官とは別である。こういう建前であるがために、日本においてもそういうことを希望するという意味でございますか。
  39. 中村幸八

    ○政府委員(中村幸八君) その通りでございます。
  40. 徳川頼貞

    ○委員長(徳川頼貞君) そうすると、これは英本国だけの問題でございますか。こういうことがカナダとかオーストラリアとかいうような所でも起り得るのでございますか。
  41. 中村幸八

    ○政府委員(中村幸八君) 同じような制度が南米の緒国にもあるように承つております。併し現在多くの国との間にはやはり兼任でやらしておる国がたくさんあるのであります。
  42. 杉原荒太

    ○杉原荒太君 今のに関連するのですが、イギリス側が日本で東京あたりで見ますると、大使館内にコンサレート・サービスというのを設けてやつておるように記憶するのだが、その辺どうなんですか。
  43. 中村幸八

    ○政府委員(中村幸八君) それはたまたま執務の場所が同じであるというだけでございまして、やはり領事の職にあるものが仕事をいたしております。
  44. 杉原荒太

    ○杉原荒太君 それは何ですか、たまたまオフイスが同じ……、今違つたと私は思うのだが、その場所よりも、領事館として総領事館として大使館とは全然別個のつまりものとして存在しておるのじやなくして、大使館の一部にそれがなつておるように私は思うのだが、その点どうなんですか、イギリスは……。
  45. 高野藤吉

    ○政府委員(高野藤吉君) ちよつと御説明申上げます。英国の制度といたしましては、例えば領事館というのがございまして、そこに領事が任命になつておるというふうに、館という機関とそれから機関の地位を占める人というふうな区別した考え方でございませんので、人即ち館である、そういうふうな考え方ではないかと思つております。それでございますから、私らもこちらからロンドンにいます場合におきましても大使館の三等書記官とか大使館員だとすれば、これは領事事務ということは困難じやないか、領事というふうにしなければ向うは承認しないであろう。そうしますと我々としましては領事を置く場合は領事の占める館がなければならない、こういう考えで法律の形式上と申しますか、そこに領事館というのを一応設置しまして、そうしてそこに領事というのを置く、こういうふうに考えなければならないかというふうに感ずるのであります。
  46. 杉原荒太

    ○杉原荒太君 それでは、少しこまかいことに入り過ぎるが、領事館として置く場合と大使館の一部の場合では、日本の国内法上における取扱いは違つて来る。例えば税金の問題、地方税の問題ですぐ違つて来る。そういうのはどうなつておるのですか。
  47. 高野藤吉

    ○政府委員(高野藤吉君) 地方税と申しますと……。
  48. 杉原荒太

    ○杉原荒太君 それは今まで領事館だつたら取つていますよ。土地に関する課税だとか取つているはずだと思う大使館なら取つていない。
  49. 高野藤吉

    ○政府委員(高野藤吉君) それはロンドンにおける……。
  50. 杉原荒太

    ○杉原荒太君 いや、私はこちらのことを聞いているのです。イギリスの東京における……。
  51. 高野藤吉

    ○政府委員(高野藤吉君) それは英国に対してこちらがどれだけの特権を認めるかどうかという問題でございますか。
  52. 杉原荒太

    ○杉原荒太君 そうです。
  53. 高野藤吉

    ○政府委員(高野藤吉君) 領事館の館員であつても大使館の館員なみに扱つておると記憶しております。ですから領事館員と大使館員との間の特権の区別はしていない、事実上の問題としていないのであります。
  54. 杉原荒太

    ○杉原荒太君 以前とは違うのですね。今ほかの国だつてそうですが。そうじやないと思う。それはあなた軽率過ぎる。大使館と領事館で特権の区別をしていないというのはおかしい。例えば課税上の特権、具体的に言うと。それは当然区別はあるものだ。これは従来だつてある。今だつてあるだろうと思う。
  55. 高野藤吉

    ○政府委員(高野藤吉君) 特権のよつて来ます法的根拠は勿論違うのでございます。御承知のよに一方は外交官の特権でございますし他方は通商航海条約で……。
  56. 杉原荒太

    ○杉原荒太君 私の聞いておるのは、実際の取扱いはどうしておるか……。
  57. 高野藤吉

    ○政府委員(高野藤吉君) 実際の取扱いは同じにしておるのであります。
  58. 杉原荒太

    ○杉原荒太君 ちよつと私には納得行かんが、少し調べてみたらどうです。ほかの各地についてもそんなことはないはずだ。
  59. 徳川頼貞

    ○委員長(徳川頼貞君) それではどうかいま一応調べて頂いて御報告願います。
  60. 伊達源一郎

    ○伊達源一郎君 これは委員長にちよつとお願いがありますが、今度のこの問題のごときは大したあれはございませんけれども、少し法案については研究を要しますから、前に印刷物があつたらよこして頂くように。……
  61. 徳川頼貞

    ○委員長(徳川頼貞君) 承知いたしました。そういうふうにいたします。
  62. 高良とみ

    ○高良とみ君 お伺いたしいのですが、国と国との国交が回復しない前に在外事務所を設置する根拠が、法的根拠があるわけでございますね。そうしますと、それが国交回復したときに大使館、公使館領事館というものになるわけでございますが、国交を回復しないうちに在外事務所を設置することの交渉をする対象は如何なる国であるか。実例を申上げますと、講和条約を批准しておらないフイリピン、ビルマ、インドネシアに在外事務所を設置する法的根拠はどこにあるか、お伺いしたいと思います。
  63. 中村幸八

    ○政府委員(中村幸八君) それは在外事務所設置法という日本の法律に根拠を置いておるわけであります。
  64. 高良とみ

    ○高良とみ君 その相手方はどういうことになりますか。
  65. 中村幸八

    ○政府委員(中村幸八君) それは相手方の政府、つまりフイリピンの場合はフイリピンの政府と交渉してフイリピンに置いております。
  66. 高良とみ

    ○高良とみ君 その場合に相手方の国を選ぶのはこちらの完全な自由であつて、例えばフイリピンとインドネシアにはするけれども、ビルマにはこれを置かないで他の英国なり何なりに代行をせしめるということはこちらのみの自由であるかどうか。
  67. 中村幸八

    ○政府委員(中村幸八君) こちらの考えだけというわけには行かないので、相手方の承諾を必要とするわけであります。勿論我が方の主張に基いて行動を起すわけであります。
  68. 高良とみ

    ○高良とみ君 もう一つ具体例として、昨年のこの頃であつたと思うのですが、吉田首相が都合によつては上海に在外事務所を設置してもいいということを国会で答弁されたことがある。それはまだ中国及び台湾とは講和条約ができておらなかつた。そのときの法的根拠はどういうところにあつたか。
  69. 中村幸八

    ○政府委員(中村幸八君) 若し置くとすれば、それはやはり在外事務所設置法に基いて置くわけであります。
  70. 高良とみ

    ○高良とみ君 その場合に相手方となる政権がたまたま台湾のように変つて行つた場合には、台湾の政府の勢力の及ぶ範囲として上海というものを認める可能性があるかどうかということを先ず伺いたい。
  71. 中村幸八

    ○政府委員(中村幸八君) その点は非常に複雑な問題がありますので、ちよつと簡単に申上げかねるのであります。
  72. 高良とみ

    ○高良とみ君 それではあとでお調べになつてこの次の機会にお聞かせ願いたいと思います。  それから例えばビルマは現にどうなつているかということを一つ伺いたいのですが、ビルマの領事事務は依然として日本においても英国の手を通つているものか、或いはビルマ独特の領事を持つておるのかちよつと伺いたい。
  73. 中村幸八

    ○政府委員(中村幸八君) ビルマにつきましては、従来日本政府の在外事務所がありますが、この在外事務所の職務権限は御承知の通り非常に狭いのであります。両国間のいろいろの問題を処理するためには、遺憾の点が多いのであります。例えば在留邦人の保護とか、或いは旅券の査証の事務その他いろいろ領事事務がありますので、これらの不便を除くために今回総領事館を設置することになつたのでありまして、なおビルマには、在外公館の名称及び位置を定める法律によりまして、すでに日本国大使館が制定されておるのであります。これはまだ今日のところ施行されておらないような事情でございます。
  74. 高良とみ

    ○高良とみ君 あちら側はそうでありますが、ビルマ行の、例えば旅券についてのヴイザはビルマ独得の在外領事館を日本に置いてやつておるのか、或いはほかの国の、英国のごときものを通してやつておるのか、その点一つこちら側のことを伺いたい。
  75. 中村幸八

    ○政府委員(中村幸八君) ビルマは独立国でありますので、別段英国を通すというようなことはなく、ビルマの総領事館におきまして旅券等は処理いたしております。
  76. 高良とみ

    ○高良とみ君 香港からビルマ行のヴイザは、今英国総領事館の中で一応通つておるわけであります。その他ビルマは独立国でありまするけれども、多くの所に対してそういう関係にあるところもあるのでありまして、その点を今後ビルマとは完全な、向うもこちらに大使館、公使館を置く、こちらも大使館を置くようなことになつているのか、その点をちよつともう一遍御説明を頂きたい。
  77. 中村幸八

    ○政府委員(中村幸八君) ビルマと日本の昔からの極めて親密なる関係もあり、又今後貿易その他を振興させる意味におきまして、成るべく早い機会に大使館を実質的なものにいたしたい、かように考えておる次第であります。
  78. 高良とみ

    ○高良とみ君 これは講和批准の問題とどういう関係にあるのか、従つてこれはインドネシアにおいても、講和批准に先んじてそれがこちら側は予定しても、実行できる可能性はあるのかどうか。
  79. 中村幸八

    ○政府委員(中村幸八君) お説の通りでございまして、こちら側といたしましては、国交回復前においても大使館を交換いたしたいと考えるのでありますが、先様のほうで、やはり平和条約成立後にいたしたいと、こういうようなお考えのようであります。
  80. 高良とみ

    ○高良とみ君 フイリツピンにおいても同様でありますかどうか伺いたい。
  81. 中村幸八

    ○政府委員(中村幸八君) フイリツピンにおいても同様と考えます。
  82. 高良とみ

    ○高良とみ君 そうしますと、国交回復以前に、先ほどの問題に返りまして、在外公館を置くということは、それが当然国交回復を予定しての在外公館の設置であつて、それ以外の方法は考えておらないと、例えば上海の場合等をそういうふうに了承してよろしいでしようか。
  83. 中村幸八

    ○政府委員(中村幸八君) 国交が現在はまだ回復いたしておらないが、成るべく早く国交を回復したいという国々には、すでに名義だけでも大公使館を置いておる国が多いのでありまして、別に国交が回復しなければ大公使館が置けないというわけではないのであります。
  84. 高良とみ

    ○高良とみ君 もう一つ、前提的なことを承わりたいのですが、あらゆる国と日本が講和発効後国交を回復したいという意向を持ち、或いはその努力を外務省は払う意思を持つておられるか、或いはその制限があるか。
  85. 中村幸八

    ○政府委員(中村幸八君) 現在におきまして我が国が置かれておりまする国際関係、即ち日本は只今民主主義国の一員としておるのであります。そういう関係からいたしまして、民主主義国とはどの国ともできるだけ早い機会に国交を正式に回復したい、かように考えておるのであります。共産圏につきましては、只今のところまだそこまで考えておりません。
  86. 高良とみ

    ○高良とみ君 そういうお言葉でありましたので、……と申しては失礼でありますが、それでは、ユーゴスラビアとの国交回復の進度の過程を一つ……、在外事務所であるか大使館であるか公使館であるか、それを伺いたい。
  87. 中村幸八

    ○政府委員(中村幸八君) ユーゴスラビアにつきましては、只今公使館を設置いたしております。
  88. 高良とみ

    ○高良とみ君 そうすると共産主義を主張しておる国であつても、それを民主主義国家としてお認めになつて実施しておられることを了承して間違いありませんか。
  89. 中村幸八

    ○政府委員(中村幸八君) ユーゴスラビアにつきましては、いわゆる鉄のカーテンの中にある国とは考えておらないのであります。
  90. 高良とみ

    ○高良とみ君 そうすると、共産主義を主張しておつても、鉄のカーテンの外側であれば差支えない。そうすると鉄のカーテンの向うというものは……鉄のカーテンというものは一つの形容詞でありまして、実際はそこに何もないのでありますが、例えば新民主主義の国に対する外務省の方針を一応伺いたいのです。
  91. 中村幸八

    ○政府委員(中村幸八君) そういう非常に中間的な存在の所は、そのケース・バイ・ケースで具体的の問題に当つて考えて参りたいと考えております。
  92. 高良とみ

    ○高良とみ君 もう一つだけ伺いたいのですが、まあ今なお懸案中でありますが、例えばヴエトナムのような所がこれが治まつて参りました場合にも、それは鉄のカーテンの向うだとかこつちだとか言わずに、ケース・バイ・ケースで御考慮になる余地を持つておられると……。
  93. 中村幸八

    ○政府委員(中村幸八君) その通りに考えます。
  94. 高良とみ

    ○高良とみ君 了承いたしました。
  95. 徳川頼貞

    ○委員長(徳川頼貞君) 他に御質疑はございませんか。
  96. 大隈信幸

    ○大隈信幸君 ちよつとこれは速記をとめて下さい。
  97. 徳川頼貞

    ○委員長(徳川頼貞君) 速記をとめて……。
  98. 徳川頼貞

    ○委員長(徳川頼貞君) 速記をつけて……。それでは皆さんに御異議ございませんければ、本日はこれで散会いたします。    午後三時二十二分散会