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1952-05-06 第13回国会 参議院 文部・外務連合委員会 3号 公式Web版

  1. 昭和二十七年五月六日(火曜日)    午後三時二十八分開会   ―――――――――――――  出席者は左の通り。   文部委員    委員長     梅原 眞隆君    理事            高田なほ子君            相馬 助治君            木内キヤウ君    委員            木村 守江君            高橋 道男君            堀越 儀郎君            山本 勇造君            荒木正三郎君            矢嶋 三義君   外務委員    委員長     有馬 英二君    理事            野田 俊作君    委員            杉原 荒太君            團  伊能君            平林 太一君            伊達源一郎君            金子 洋文君            大隈 信幸君   政府委員    文部大臣官房渉   外ユネスコ課長  釘本 久春君   事務局側    常任委員会專門    員       石丸 敬次君    常任委員会專門    員       竹内 敏夫君    常任委員会專門    員       坂西 志保君    常任委員会專門    員      久保田貫一郎君   参考人    日本ユネスコ協    会連盟理事長  勝本清一郎君    東京外国語大学    学長      澤田 節藏君    日本育英会会長 前田 多門君    ユネスコ日本社    理事長     須磨彌吉郎君    中央区ユネスコ    協会会長    司   忠君   ―――――――――――――   本日の会議に付した事件 ○ユネスコ活動に関する法律案内閣  提出・衆議院送付)   ―――――――――――――
  2. 梅原眞隆

    ○委員長(梅原眞隆君) 只今から文部、外務連合委員会を開会いたします。  本日は、前回の連合委員会の決定によりまして、参考人のかたがたから御意見を伺います。  開会に当りまして、連合委員会代表いたしまして一言御挨拶を申上げます。先ず、本日は本会議のために開会の時間が意外に遅れたことを深くお詫び申上げます。ユネスコ活動に関する法律案は、只今本連合委員会において審査中でございますが、この法案の重要性に鑑みまして、この方面の識者の御意見を承わりまして、今後の審査の参考にいたしたいと存じまして御出席をお願い申上げましたところ、御多用中にもかかわらず連合委員会の要請に応じて曲げて御出席を頂き、ここに御意見を拝聴させて頂く機会を得ましたことを深くお礼申上げます。これから御意見をお伺いいたしたいと思いますが、すでに参考人のかたがたに法律案及び関係資料を御送付申上げて置きましたが、その際御依頼状中に御意見を承わりたい問題点を挙げて置きました。念のために改めて申上げますと、一、日本ユネスコ国内委員会の所轄官庁、一、日本ユネスコ国内委員会委員の構成、一、日本ユネスコ国内委員会委員の選任方法、以上でございます。それ以外の点におきましても、本法律案及びこれに関連する問題に関する御意見がございましたらお聞かせを願いたいと存じます。御意見をお伺いいたします順序は公報掲載によりたいと思います。  なお文部、外務連合委員のかたがたに申上げますが、御質疑のおありのかたは、参考人のかたがたの意見が一応全部終了いたしましてから、御質疑を願いたいと思います。それから本日御足労下さいました参考人のかたがたのほかに、前田日本育英会会長及び松尾読売新聞社論説委員の御両名の御出席をお願い申上げましたが、それぞれ御都合がつかず出席できない旨の御通知がございましたから御了承を頂きたいと存じます。  それでは勝本清一郎さんお願いをいたします。
  3. 勝本清一郎

    参考人(勝本清一郎君) 勝本でございます。お呼び出しにあずかりまして、誠に有難うございました。  最初の問題、日本ユネスコ国内委員会の所管、政府機関という問題でございますが、この問題につきましては、日本ユネスコ協会連盟及びその構成団体で、全国で以て九十五ございますが、長いこと考えましたのでございますが、これについては未定ということに初めは申しておりましたのですが、併しその未定という意味は、やはり政府のほうで責任を持つておきめ頂くと、こういう意味だつたのでございます。ただ全部お任せしてしまいますと、最後に何か意見を聞かれたときに困るというので、未定としておいたわけでございます。大体政府案にありますように、文部省の所管ということになり、且つその第七条に外務大臣との関係が規定されておりますように、「その事務が国の対外施策に関連する場合には、外務大臣と緊密に連絡」するということで、私どもは非常に好都合に行くのではないかと考えております。私どもの只今やつておりますユネスコ活動の実情から申しますと、全国の教育委員会、その中に特に社会教育課、或いは文化課といつているようなところが多いのでございますが、各都道府県や各市町村のそういう課との連絡が非常に多い実情でありまして、大体いいわゆるユネスコ・ゼミナールといつたようなものを催しましても、青年団の人たちであるとか、或いは公民館の関係者であるとか、そういう人たちが集つて参りまして、ユネスコに関する講習を受けておりますので、そういう上からも国内活動に関しては文部省のやつておる仕事と非常にタツチしておる面が多いものでございますから、この政府案の通りで大変結構ではないかと思つております。  それから次に第二の問題、日本ユネスコ国内委員会委員の構成という問題でございますが、これについてはやはりこの政府案の通りに教育活動、科学活動、文化活動、こういう各專門領域を代表する者と、それから教育、科学、文化の普及に関する領域を代表する者と、地域的なユネスコ活動の領域を代表する者、その他に学識経験者といつたようなものがございますが、こういう分け方が非常にうまく行くので、はないか。こういう分け方をする必要はないのじやないかという或いは御意見もあるかと思うのでございますが、こういう分け方をいたしませんと、極く普通の審議会のような形のものになつて、全部の人がただ学識経験者といつたような選考の基準で委員に任命されるということになります。そうしますと、ユネスコ憲章のほうから申しますと、国内で民間団体代表者が国内委員会に呼ばれて、それで民間活動を行なつて行くという趣意でございますから、やはり一応こういう分類の仕方をして委員になるということがいいのではないかと思つております。特に、私どもの活動しておりますのは、この中で第三の、地域的なユネスコ活動の領域を代表するものということになつておりますが、こういう範疇のものが入つて参りまするのが、日本で今まで行われておるユネスコ活動の特殊性でございまして、この点は日本の外務大臣が一番最初にユネスコに向つて、日本を加盟して欲しいという申出をされましたときにも、日本では民間のユネスコ活動が非常に盛んになつておる。そういうことを理由にして申込まれたと思うのでございますが、その民間のユネスコ活動というものは主として地域的なユネスコ活動だつたと思うのでございます。それから又、衆議院参議院とでユネスコの加盟に関して、今まで御決議がございましたけれども、その中でも特に民間運動というものが日本では盛んである、これは援助しなければならないということが御決議の中にあつたと思うのであります。又昨年ユネスコへ日本が加盟するときに、日本政府代表が向うへ行つて話されました中にも、日本では民間で以てユネスコ活動が非常に盛んになつておるから日本を加盟させて欲しいという発言をされたと思うのでございますが、そういう意味で地域的なユネスコ活動の領域を代表するという者が特に一つの範疇として、この案の中に入つて来ているということは、これは特に日本の実際の今までの実績と申しますか、実情に副つたものとして、私どもは大変喜ばしく思つて、若しもこういう法案がお通し願えますれば、私どもはこの法案の趣旨に副つて地域的な活動に全力を尽して参りたいと思うのでございます。  それから次に、日本ユネスコ国内委員会委員の選任方法でございますが、これに関しては選考小委員会というものが設けられることと、それから附則によつて丁度三分の一ずつ交替して行くという案になつていると思うのでございますが、この選考小委員会で選考するという方法、これは大臣の任命で以て単純な任命で行くという方法、それから一般の選挙で行くという方法、どちらにも一長一短がありますので、その中間の案になつておると思うのであります。この選考小委員会で行くということは、実際には日本で長いこと行われておる方法だと思うのであります。選挙の場合でもいろいろな会で以て役員を選考するといつたようなときに、実際の選挙によらないで選考によつている場合が多いし、又任命という場合でも、或る一人の任命権者が独断できめるということは実際にはやはり少いので、何人かの人で相談をしているというのが実際の実情であります。長いこと行われているということは、やはりそういう方法に何かいい点があるからであると思います。丁度そういう実際に行われておることを制度の上にはつきり出すという方法になつているかと思います。その点選考小委員会という制度で以て行くという方法が非常にいいのではないか。それからなお且つ私どもの希望したいことは、選考小委員会が選考する場合に、実際のユネスコ活動をしているということを基準にして選考して頂きたい。そういうことをすべてはつきりして頂きたい。若しも実際の活動の実績で以て選考して行くようになりますと、その人個人、或いはその人の所属している団体が、その委員の任期中に十分なユネスコ活動を行わなかつた場合には、その人は留任することができないで、他に非常にもつとユネスコ活動をしそうな団体代表者なり、個人が選ばれて来るということになりますから、すべて問題がそうはつきりいたしますと、いやでもこのユネスコ国内委員になつた人はユネスコ活動をする。又そういう委員を出しているような団体はいやでもユネスコ活動をする。しない者はだんだんに淘汰されて行くということでその選考をはつきり形の上に現わして行くということは非常に公明正大な、且つ又ユネスコ活動を全般的に非常にいやでも行わせる制度になりはしないか、そういう工合に考えますので、この制度がうまく運用されますと、日本のユネスコ活動は国民全体の眼の前で非常に公明に且つ活溌に行われて行くことになりはしないかと思いますので、私はこの選考小委員会を設けて選考して行くという方法に大変期待を持つているものでございます。  以上大体三点について意見を申上げました。
  4. 梅原眞隆

    ○委員長(梅原眞隆君) 次に澤田節藏さんの御意見を伺います。澤田さんどうぞ……。
  5. 澤田節藏

    ○参考人(澤田節藏君) 澤田でございます。只今御質問になりました三つの問題に対する私の回答は、この政府提出の原案にもそれぞれ示されてある結論と同一でございます。  と申しますことは、先ず第一に所管の問題につきまして申上げますと、大体政府で作られまする基礎は、終戦直後できまして昨年の末まで存続いたしました教育刷新審議会で、このユネスコの問題をときどき取上げて論議しておりました。たまたま日本学術会議のほうでもユネスコに関する特別の委員会ができまして、別個にこの問題を討議されておつたわけであります。昨年になりまして、日本がいよいよユネスコに加盟するということがきまる機運になりましたので、この両者の間で極く非公式にこの問題を如何に取扱うかということの話を始めましたのが手初めで、結局この国内委員会設置の問題並びにユネスコ活動に関する問題を一括して話合うために世話人会というものを作りまして、多分十回ぐらい会合していろいろ話合つたと思うのでありますが、単にそれは教育刷新審議会と、それから学術会議だけではありませんで、文化の方面、あとには日本のユネスコの国内運動をしておられますユネスコ連盟のかたがたにも御参加を願つて一応のプランを作つたのであります。その後だんだん機が熟しまして結局政府で以てこの準備会を作られて二十五人ですか、各方面のかたを網羅された委員が任命されまして、そして私も前後数回呼ばれまして、政府に答申したものに基いて今回議会に提出されております法律案ができたのであります。従つてそれからたびたびの会合で皆で意見の交換をしました際に、この所管の問題がなかなかやかましい問題になつて、或いはこの法律案にありますように、文部省の所管にすべきであるという議論もあり、又これは外務省の所管にすべきであるという議論もあつたのであります。と申しますことは、このユネスコの問題は一方国内問題であると同時に、他方国際問題であるのでありまするから、この国際問題を重く取上げて考えまするというと、これはやはり外務省の所管とすべきであるという御議論が出て来ることは当然であります。ところが教育、科学、文化を通じて推進するユネスコ活動の国内の分野のことを考えますと、これはやはり文部省の方面で取扱う部面が非常に多いのでありますから、これは文部省でやるべきだという議論が出るのは当然だと思います。こういうことは単に日本だけではありません。すでにユネスコに加盟しております多数の国でもこの議論が繰返されまして、或るところは文部省の所管となり、或るところは外務省の所管となり、時には日本では総理府と申しましようか、大統領直轄になつておる所もあるように聞いております。文部省の所管になつております国は英国を初め三十数カ国あります。これが一番多いのではないかと思います。そこでいろいろ今申上げましたたびたびの会合で今の議論が闘わされますに際しまして、どうもいろいろ日本の立場から見て、いろいろの議論には皆理窟があります。私は実は一時総理府にこれが所属を求めることが妥当ではあるまいかという考えで、準備会に試案を提出したのであります。ところがどうも総理府のほうでは行政整理の関係から、総理府直轄の審議会、委員会を整理して行こうという態勢であることを聞きまして、それから従来の私の極く僅かな経験でありますが、総理府に所属していて問題になりますことは、実は総理大臣直轄なのですから、総理がすべてのことに熱を示してやつて頂けばこれほど有力な機関はないのかも知れんのですが、なかなか総理大臣御多忙でそうは行きませず、いろいろな事務関係のほうでもいろいろ多数の審議会、委員会等を御世話なされるためですか、やはりどうも日本の現状では予算を取ることにしましても、どうも総理府でお願いしておることが主義上非常に結構なんですけれども、どうも実効を挙げて頂くには、やはりどこか一つの省に、これは自分の所管のものであるという考えの下にこれをやつて頂くことが妥当であろうというので、どうも総理府の直轄ということを私も言い出しましたけれども、これを無理に押し通すことができないような状況である。たまたま外務大臣と文部大臣とのお話で、結局これは文部省の所轄にして、そうして今申上げましたようにユネスコの問題としては国際的に関係する面が広いのでありますが、この面のことは一つ外務省と協力して、そうして行動を進めて行くことが一番妥当であろうという御決定になつたそうでありまして、それで我々準備会のほうでも政府にそれだけの決心がついた以上、これは両方とも議論が立つので、どこかやはり一つ根拠を置いて、そうしてやつて頂かなければならん。これはユネスコの国内委員の任務というものは、申上げるまでもなく非常な重大なものであつて、なかなかむずかしい、容易ならざるものがあると思います。従つてこの法案の中にも、ユネスコの委員の構成にしても、人的の構成につきましてもそういつたことを念頭に入れて作り上げた法案でありますので、これは結局文部大臣と外務大臣とよく御協力を願つて、そうしてこれを推進して行く。併しその仕事の締め役は一つ文部省がこれをやる。こういう仕組が最も妥当であるという結論に我々達したのであります。従つてこの趣旨のことをこの法案に盛り入れたわけであります。  次にこの委員の構成につきましても、随分今の審議の経過の中に論議いたしたのでありますが、これは各国の例を見ましても人数がいろいろ違つております。それで米国の例を見ますと、初め五十名であつたものがその後これを百名に殖やしておる。ところがこれは全般的の意見は聞きませんけれども、米国の国内委員のことについて相当な知識を持つておられる二、三のかたのお話を伺いますと、どうも五十名では足らんということで百名にしたんだが、百名にして見ると、どうも米国のような国柄でも多う過ぎるというような気持になつておるようなお話であります。そうしてずつと申上げましたごとく、ユネスコの活動たるや非常に重要でありますが、併し非常にこれはむずかしいものと私は思うのです。これを創立の趣旨を体して現在の国際並びに国内情勢に即応して、このユネスコ運動を推進して行くということは、これは相当頭を要するじやないか。それにこの問題に本当に熱意を持つて、そうしてはつきりした確信を持つたかたがたが中核体となつて、そうして特にこの日本の置かれております特別の地位があるのでありまするから、これを十分よく心得て、そうしてこのユネスコ運動の展開をやつて頂きたい。それには余り数を多くせずして集中的に、重点的に考えて頂く集団を作つておくことが必要であると我々考えました。ところがユネスコの活動たるや、教育、科学、文化の面と言葉で言えば三方面でありますけれども、この三方面に関連するところは非常に広いものであつて、重点的に行かなければならんということは一方に考えるのですけれども、他方又これはユネスコ運動の特徴としますところの各種の団体、教育、科学、文化を代表する各種の団体の声がこれに反映いたしませんと又どうも独占的なものに陥る謗りがあるのでありますから、そういうところからいろいろ考えて見ますると、日本も大体五十名程度のところが頃合いの数じやないかと私は考えたのであります。併しいろいろ今の三方面から考えて、これに関連しまする分野を考えて見ますというと、なかなか多方面に及びまして、皆さんといろいろな相談をして見ますというと、どうも五十名では包みきれないような情勢が見られましたので、六十名ということにいたしたのであります。而して皆さんの特別御関係の、議会の御関係においては、原案には参衆両院一名ずつということを話合いましたのです。これは我我の誤解であつたかも知れませんが、行政府の仕事に立法府のかたが関与するということは、これはできにくいことだという話を聞いておりました。それから先ほど申上げました世話人会のときも、準備委員を政府から任命されるようになりましたときにも、今の行政府、立法府のお話も聞いておりましたけれども、ユネスコの問題などは、議会の中にもユネスコ議員連盟もできているという話も承知しております。どうかそういうかたがたが、何か法律上、政治上一つの障害があるならば、その法律上及び政治上の障害を取去つて、特別の何とか参加を願いたいと思つて、文部省を通じて議会のほうにお願いしたのでありましたけれども、結局この世話人会にも、いろいろな準備委員会にもどうも表向き御参加を願うことがむずかしいような話を聞きました。結局参議院の外務委員会の專門員でおられる久保田君にオブザーバーとして来て頂いたのであります。こういうことから我々の頭の中には、どうも何か特別の法制を作つて行かなければ、議会のかたがたがこれに参画して行くことがむずかしいのじやないかという印象を持つたのです。併し今申上げましたように、この問題は教育、科学、文化の面もさることながら、議会のかたも是非これには今度いよいよ国内委員会を作りますときに、準備委員会とか世話人会はこれはさておいて、いよいよ国内委員会を作るときにはやはり議会のかたもこれに参画して頂くような法律を一つ作つて頂きたいということで、まあ遠慮しながら、実は参議院、衆議院おのおの一名という数字にいたしたのですが、聞きますと、衆議院のほうではこれに修正がありますそうでありまして、これは別に参議院、衆議院一名ずつでなければいけないというのじやない、そういつたような遠慮があつて、ここに準備委員会の数をきめたのであります。衆議院のほうの修正の趣旨とするのは、議会人が一人ならず多数のかたが参画をなさることが妥当であるという御意見だそうですが、そういうお気持であれば我々の得ておつた印象が間違つておつたのであります。一人の上に増せられることは結構だろうと思うのであります。ただ六十人の人を考えて見ますと、この法案にもありまするいろいろな領域を代表するかたの人数を、皆さんの御意見を参酌して数字をきめましたのですが、どうもこれもなかなか或る方面から言いますと、或る面の代表に参画して頂くというのがむずかしくなるようなことがあるのじやないかという気がいたします。或いはそれの一つの比率から考えますと、この参議院、衆議院の原案の一名ずつとしてありますことは、これは殖やして頂いて我々は結構だと思いますが、まあやはり三人、二人というようなことですが、一人ならず多数でありますが、ほかの振合いから見て余り議会のほうの数が他のほうのかたの数と比較して多数になり過ぎるというようなことにはならんようにして頂きたいと思つております。  それから最後に委員の選考の問題でありますが、この法律ができまして将来この委員を作りますときに、選考委員を作つて行くというこの法律案に出ております。今勝本さんが説明をされた通りであります。やはり第一回は、これは附則にもあると思うのですが、やはり政府でこの国内委員を選考されるかたがたを適宜二十名か三十名程度の、各方面の意向を反映できるようなかたをおきめになつて、そうしてその御相談の結果政府のほうで任命なさる。そうして第一の発足をなさることが適当と実は考えております。そうしていよいよ国内委員会が成立しまして、この法律が通過しましたあとは、この法案に盛込んであります方法、即ちこの委員の選考小委員会で十分検討して頂いて、そうして順ぐりに新らしい委員を変えて行く、こういう方法がよかろうと考えておる次第であります。  私の申上げることはこれだけであります。
  6. 梅原眞隆

    ○委員長(梅原眞隆君) ちよつとお諮りをいたします。前田多門さんがお差繰りを願つて只今御出席下さいました。ところが他の会議の関係上、すぐお帰りにならなければならん事情にありますので、今、第三に前田さんの御意見を伺いたいと存じますが、御異議ございませんか    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  7. 梅原眞隆

    ○委員長(梅原眞隆君) それでは前田さんの御意見を伺います。前田さんどうぞ。
  8. 前田多門

    ○参考人(前田多門君) 遅れまして申訳ありません。第一に甚だ弁解がましくて恐縮でございますけれども、私はこのユネスコの関係はユネスコの準備会の会長ということでありますけれども、それはもうほんの議事の進行を諮りましただけの関係でございまして、この前にこの案の実質をお作りになりましたユネスコの世話人会、これにお出になりましたのがここにおいでになります勝本さん、澤田さんなどが御関係でございまして、殊に有力にいろいろ実質的に御検討になつたのでございますが、それらの案に基きまして短期間開かれました準備委員会において、私は委員長としてただ議事の進行を諮つただけでございますから、正直のところを申上げまして、私はこの実質について非常な皆様の御参考になりますようなことを心得ておらないように思いますので、この点私は非常に恐縮に存じておる次第でございます。  さてお尋ねの三点でございますが、大体におきましてその三点につきましては、只今澤田さんのお話は全部伺つたのでございますが、大体におきまして澤田さんの今の御意見と私は同一でございます。この国内委員会と申しますのは、非常に微妙な性質を持つておりますし、又寡聞にいたしまして多くの行政委員会或いは諮問委員会のことを存じておるわけではございませんが、どうもほかの委員会、公に国家が作りました委員会の中では特殊な地位を持つておる委員会ではないかと思うのでございます。大体におきまして性質は諮問委員会ということになつておりますけれども、併しながらただ受身になつて諮問に答えるというばかりでなくて、内外のユネスコの目的といたしまする団体に対しまして連絡活動を活溌にいたしまして、又これは活溌にいたさなければその趣旨が達しないことでございます。それから国内の団体でございますけれども、国外の団体と国内の団体との連絡の要衝に当る仕事もいたします。それからこのユネスコ国内委員会自体が、法律でお作りになるくらいなものでございますから、立派な公の国の機関でございますけれども、併しながらただそこに政府の意思だけが重きをなすというだけでは、到底その目的は達せられないのでございまして、民間の意思というものが盛んに盛り上つて行つて、それが反映して政府と共に国外に向つて連絡上の活動をいたさなければならんというようなことがございますので、非常にこれは特殊な地位、性格を持つているものだと思います。従つてその構成につきましては、いろいろこれは考うべき点があると思うのでございますが、大体におきまして世話人会がお練りになつたものを基といたしましてでき上りましたこの準備会の決議によりまして政府が原案をお作りになつたのでございましようが、三点につきましては、大体この法律案の出しております線が適当ではないだろうかと私は考えております。  それ以外のことを申しますると、若しも重複して時間をとるのも如何かと思いますので、若し何か御質問等でもございましたならば、私のできます限りのことはお答えをいたしたいと思います。なお大変思いやりのある委員長のお話でございましたが、まだ一時間ぐらいは私ここにおることができますから……。
  9. 梅原眞隆

    ○委員長(梅原眞隆君) 次に須磨彌吉郎さんの御意見をお述べ願います。須磨さん願います。須磨さんどうぞ。
  10. 須磨彌吉郎

    ○参考人(須磨彌吉郎君) 私は音声を害しておりますので、甚だお聞き苦しいと思いますが……。三点につきましては只今皆様がたから申されたことに全然私は同感でございまして、特に附加えることはございません。  ただ全般の御審議に当りまして、或いは御参考になり、延いては三点にも間接に関係あるものと思いますので、一言さして頂きますならば、最近私は地方をよく歩きまして、地方のユネスコ並びに国連協会等に関係のかたがたとお目にかかる機会があつたのでございます。まさに我が日本が国際連合等にこれから参加をいたす非常に重要なる場面に接しておる今日におきまして、実情を申上げますならば、ユネスコ運動というものは余りよく徹底をいたしておらないように存ずるのでございます。そのゆえんは、いろいろなことがございますか知りませんが、今の日本の風潮といたしましては、全般的な風潮の現われでもございましようか知りませんが、何とはなしにセクシヨナリズムと申しますか、いろいろその城郭を囲んで、そうしてお互いに讓らないという風潮が各方面に見られたのでありますが、ユネスコ活動についてもさような懸念がほうぼうにあるように私見受けるのでございます。これをこの機会に、この重要なる法案の御審議に当りまして、さようなるものを一掃するというお立場からお考え下さることが一番妥当なことではあるまいかと思うのでございます。殊に委員の構成並びに選考等をも含みます場合におきましては、何とかしてこのユネスコ運動というものを特に国民に徹底をさせる、これは即ち世界に対して徹底させるわけでございまするから、その点から御配慮に相成りまして、成るべく一致した行動がとれるような仕組になるように御審議に相成ることを切望いたすのでございます。  又今回のお尋ねとは的はずれでございますか知りませんが、私の私見を附加えさして頂きますならば、ユネスコと申しますと、国民から見ますと何か国際連合とは全く違つたものかのごとき考えを持つておるようなところも少なからずあるのでございますが、御承知のごとくこの国際連合から生まれたのがユネスコでございまして、我が日本が国際連合に加盟いたしますならば、これはまあ同一一体のものである。ただ手段等が違うだけでありますから、私の私見といたしましては、今の日本の状態においてこの国連の関係並びにユネスコの関係を有効ならしむるためには、若しでき得ればこれを一つの組織にして運用するようなことが或いは適当でないかと思うのでございます。あたかもよし、今日国際連合協会の会長は参議院議長佐藤さんであらせられますが、例えば私の私見でございますが、そこに又ユネスコの総本部があるということになりますると、この運動を徹底いたしまする上において非常な便利があると同時に、国際的に進出しまする場合においてもよほど便利があるのではなかろうかと思うのでございます。  直接の御質疑には的外れでございますが、重要なこの法案の御審議に当りまして、全体としての御考慮にあずかりたいと思いましてその点を私指摘申上げるだけでございます。ほかは何もございません。
  11. 梅原眞隆

    ○委員長(梅原眞隆君) 次に司忠さんの御意見をお伺いします。
  12. 司忠

    ○参考人(司忠君) 私司でございます。  本格的にユネスコ運動に国が乗出して法文化して行つたことは、誠に我々運動に携わる者としては感謝すると同時に感激するものでございます。併し如何に法文化しても、この予算というものについての、これは私の希望でございますが、相当の予算をお取りになるのでなければ、この重要なユネスコ活動というものが実際問題として行詰るのではないかという点におきまして、せいぜい一つ予算を御請願うことに特にお願い申上げたいのであります。現状としましてはユネスコの名前すら知らない者が多い今日であります。この点を一つ十分お取上げを頂きたいと思います。それ以外のことにつきましては、すでに参考人から御報告がありました通りに、私には、もう同感でございまして、大した意見はございませんが、ただこのうちで似て文部省の所管ということについては異議がないのでありますが、国内委員会活動の国際的性格に基いて発生する対外施策に関する事業の処理は外務省が恐らく当られなければならないと思います。七条の二項にあります「国内委員会に対し必要な便宜を与え、これに協力するものとする。」というだけでは、私はどうももの足りない。いま少しく外務省の強力な御協力を頂くような方法にして頂くことが、尤も一本のものになつた場合はともかくとして、今日の情勢から行けば、そういうような方法に一つして頂きたいということを希望いたします。殊に只今須磨先生からもお話がありましたように、国連との関係というものをどうするか。ユネスコの実際運動を実践しておる者としては、この調整を如何にすべきかということに常々悩むのでありまして、国連というものとユネスコというものとは別なものだというような観念を今日では抱かしておるというところに、非常に運動の上において悩む点が多いのでありますから、これらの点も一つ十分御考慮頂きたいと思います。その以外のことについては大して意見はございません。皆さんと同様の意見でございます。  なお希望として申上げたいことは、我々ユネスコ運動をいたしております者といたしましては、先ほど申上げましたようにユネスコそのものの名前さえ知らない者が多い今日、どうかこれだけの大きな運動をいたします上におきましては、少くとも小中学、高等学校の教科書に、いわゆるユネスコ精神というくらいのものは入れて頂くように、特にお願い申上げたい。  以上を以て私のあれを終ります。
  13. 梅原眞隆

    ○委員長(梅原眞隆君) これで参考人のかたがたの御意見は一応伺いましたので、委員各位の御質疑のあるかたから御質疑を願います。
  14. 金子洋文

    ○金子洋文君 今須磨さんから国連とユネスコの関係のお話があつて、ユネスコをその関連において一つのしつかりした組織に持つて行つてもらいたいという御希望ですが、それと所管の関係はどういうふうなものでございましようか。
  15. 須磨彌吉郎

    参考人(須磨彌吉郎君) これは若し国連と一緒にするというようなことになりますれば、必然に外務省文部省の共管というような形になるのではなかろうかと思います。そうすることが又自然であります。先ほど前田さんの、お話の中にもありましたように、ユネスコ運動を初め言うときには、外務大臣がユネスコ運動を非常に宣伝して申込んだような次第もありますから、今のままでも今司さんからもお話のように、いま少し強力協力が欲しいということもこれはあるべきだと思う。いわんや国連との関係がもつと密接になることになりますれば、文部大臣と両省の共管というようなことになるとよいかも知れんという感じかいたします。
  16. 金子洋文

    ○金子洋文君 それからセクシヨナリズムの問題が出て、我々が一番心配しておるのは、それと関連した官僚化、官僚的支配になつてはいけない。それから民間の運動を重んずることは当然ですが、今まで地方に廻つていろいろ聞いた点で、よい面と悪い面両方ありますが、悪い面ではややユネスコ屋が少し跋巵するきらいがある。これが痛感される。これはやはり防がなければならない。そこでそれと関連して選任の問題です。委員の選任の問題ですが、それぞれ規定があつて選任の小委員会を開いてそこで選ぶ、これは大体それでよかろうと思いますが、最初の選任するスタートをする場合の文部大臣附則第二項ですか、これによると、第九条第一項の規定にかかわらず、内閣承認を経て文部大臣が任命する二十五人以内の国内委員会第一回委員会で選ぶ場合が非常に疑義のあるところだと思うのです。というのは、これは勝本さんや澤田さんや前田さんたちの準備委員会で、どういうお話があつたかそれも合せてお尋ねしますが、この大臣が選ぶ二十人か二十五人か、その数ははつきりしませんけれども、下手をやると、選ばれたかたがた全体が委員になる虞れがあるのではないか。これはよくあることです。二十人集ると、半分選んで半分選ばない……みんな遠慮します、あなたもおやりなさい、あなたもということになると、どうしても集つた全部を委員に選ぶ傾向がある、今までも……。今度はないかも知れませんが、そういう弊害を生む虞れがある。そこで何人かわかりませんけれども、この最初の推薦者は国内委員会の委員にならないという規定か何かあるならばよほど弊害が矯められるのではないかというふうに考えるのですが、これは準備委員会で問題になりませんでしたか。
  17. 澤田節藏

    参考人(澤田節藏君) 準備委員会で準備委員会の人がすぐに横滑して委員になるというようなことは申合せたこともありませんし、これからあとはどうなるか知りませんが、今おつしやつた通りに、六十人のうちで二十五人はもう一遍選ばれたらもうずつとなるんだとは聞いてはいないのです。ですが、然らばどういう方法にしたらいいか、世話人会のときも準備委員会のときにもいろいろお知恵を皆さんに拝借してやつてたのですが、できるだけ広く、今申上げたようにユネスコの活動は、範囲が広いのですから、広い方面のかたがたにいろいろなにします。そうすると引受て下さらんかたがありますし、それから引受けて下さつていても一遍も会に来られんかたがありますし、そこで実際やつて見ますと、何かこういう委員会を作りますときには、初め何だかおいしよおいしよと皆さんあれも入らなければいかんのだ、これも入らなければいかんのだこういうことになりますが、実際やつて見ると来られなかつたり何かしているので、実際問題としてやりますときには、どうも初めのときにその二十五人の選定はよほど慎重にやつて頂けばこれは問題ないのですが当初何かそうういことしか方法がないだろうということでできたと思うのです。これまで随分いろいろ苦心しました。殊に教育とか科学の面になりますと、割合話がしいいのです。教育の面なんか割合広いけれども、ごたごたいろいろ鷲見がありましたが、文化なんかになりますとどこがどこだか非常に広い方面になりまして、そうして又そその広い面もつかまなければいかんことになりますし、ですからこれも我々の考えで今おしつやるような懸念もいたしましたし、最善でないのかも知れんですが、いろいろ去年の春からやつて来ました経験と皆さんの御意見を参酌して、最善でないかも知れんがこういう方法しかないだろうという結論なんですね。
  18. 梅原眞隆

    ○委員長(梅原眞隆君) 他に何か御質疑ございませんか。
  19. 高橋道男

    ○高橋道男君 考え方について一つ御教示を願いたいのでございますが、ユネスコ活動は、国際連合憲章目的を完遂するために教育科学文化基礎としての運動ということが主眼であるのか、或いは教育科学文化を通じての政治運動が主体になるべきであるのか、その点についてお考えを聞きたいと思うのでございます。ユネスコのボデー氏あたりも、純然たる政治運動ではないということをどこかで発言された記録を見たことがあるのでございますが、純然たる政治運動じやない。併し教育科学文化に関する運動でもある。或いははつきりと割切つた態度を持つことができないのかも知れませんけれども、その態度によつて、この機関を今後運営して行く人員の構成などの上にも影響があるかと思いますので、その点を伺いたいと思います。
  20. 梅原眞隆

    ○委員長(梅原眞隆君) ちよつと参考人のかたに申上げますが、御発言なさるときにちよつと委員長に申しまして御発言して下さい。
  21. 前田多門

    参考人(前田多門君) 只今御指名ございましたか。
  22. 高橋道男

    ○高橋道男君 どなたでも……。
  23. 前田多門

    参考人(前田多門君) 私の理解いたすところによりますと、ユネスコというのは国際連合の專門機関でございますので、ILOとかWHOというものと同じ序列にあるかと思います。これは私は広い意味におきましてはどんな問題でも政治に関係ないものはないと思います。けれども本来の性質といたしましては、私はユネスコは政治活動はすべきものではない、こう考えております。更に私はユネスコの総会に代表としてやつて頂きましたが、そのときに或る政府代表演説の中に、こういうことを言つておりました。ユネスコというものは政治団体の作る非政治団体であると言いましたが、言葉は簡単であつて非常によくその性質を現わしているものと思います。これはやはり政府が寄り集まりまして、国を代表いたしまして作つているものでございますから、政府という政治団体が作る団体でございますけれども、その団体は非政治団体である。先刻も国際連合と一緒にしたらというお話もございましたが、無論国際連合の中の專門機関でございますから、それと密接不離の関係にあることは勿論でございますけれども、專門機関というのは、これはやはり一つのオートノミイと申しますか、自主権を持つておりまして、御案内の通り国際連合機関国際連合機関で自主権を持つておりまして、而して自分の費用は各国に直接醵出金を出させております。WHOもそうだろうと思います。ユネスコもそうでございます。国際連合歳出入の中から賄つてもらいませんで、自分の必要なる費用は、年々寄りました政府代表決議によりましてきめまして、これを割り振つて銘々の国家がそれを払うのでございます。そういうような一つの自主権を持つておりますから、セクシヨナリズムはいけないことでありますが、專門機関としてユネスコはユネスコで立つて行くということが適当であろう。いわんや政治の分野にこれが出まして、殊に平和ということを高調いたしております機関でございますから、これは政治の分野に余り活動いたしますことは、これは構成いたします人の意見の相違或いは程度の相違などにおきましていろいろ微妙な問題を起しまして、このために自壊作用を起さないとも限りませんので、これはやはり政治活動をしない、こういう考え方が正しい解釈だと思います。
  24. 高橋道男

    ○高橋道男君 有難うございました。
  25. 平林太一

    ○平林太一君 これは参考人の各位にお尋ねをしたいと思いますが、私からも、一応きまつたことであるから私の意見を申述べて御参考に供しまして、私の蒙を啓いて頂きたいと思います。こういうふうに考えるのでありまして、第一の所管の問題でございますが、御承知のようにこの所管によりましてユネスコ運動の性格、それからこの活動というものがおのずからそこに出で立ちをするということは、常識上理論のように行かないことでありまして、文部省の所管にすれば文部省のようなやはり委員会の構成ができ、それから外務省の所管にいたしますれば外務省的な性格を持つた委員会の構成ができる。構成の如何にかかわらず国民的なこの運動に対する受け方というものが、やはりその所管によつてそういう受け方をするので、納得をするということはこれはあり得ないことではございますけれども、事実におきましてはこういうことが避けられない問題である。それであるから只今未定にされておられるというお話でございましたが、又文部省外務省の共管にするということでありますが、これは誠に不安な事柄であるから常識上誠に敬意を表するのでありますが、併しこの運動を推進するためにはやはりこの問題は先ず発足において確固たる不動の形を整えることが極めて大切だと思います。私はそういう考えから申しましてもともとこのユネスコの性格が国内からできたものではない。国外からできたものである。今国際連合のお話があつたが……。従つて国際的な協力運動であるから、国際協力をすることによつて我が民族の地位というものを国際的水準にこれは持つて行く。そうして更にその水準を高からしめることによつて、国際間の上に我が民族が貢献をして行くということが目的でありますから、これは政治運動でありますとか何とか、そういうように私は細かく考えたくない。極めて素直に従順にありのままにユネスコ運動を、ユネスコ運動そのものにこれを受入れなければならないと思います。そういたしますと私はどうしてもこれは外務省の所管にするということが極めて無理のない行き方であり、又方法であり、考え方である。これを文部省にするということが何かやはりそこに自然を……余り思い過しをいたしましたり、心配をし過ぎまして、そうしてそれを文部省にして、その結果が又共管というような極めてあいまい模糊たるものになります。そういうことがおおむね今日までの国家運動といたしましては失敗をいたしておることを、私ども考えさせられることが実例を挙げても多々あるのでありますが、それを非常に私は心配いたします。是非この運動は成功せしめなければならない。そうしてこれは長くこの趣旨のなにを達成しなければならんのでありますから、そこに非常に心配をいたすのであります。そこで一番無理がないのでありますから、外務省に国際協力の運動をさせる、そうすれば一番無理のないところだと思います。併しながら一方文部省でなければというお話が出ているのでありますから、私はその点に対しまする杞憂を申上げるのでありますが、外務省にさしておきますればそういうことの弊害は少しもありません。併し文部省にいたしますと直ちにこれを地方組織に持つて行きます。例えば教育委員会の問題も只今出ている。それから文教教育を通じての、文教教育上のやはり線にこの組織を持つて行く。組織と申しますか、そういう協力を求めざるを得ない事態にこれは立至るのであります。ところが御承知の通り我が国の教育委員会の現状というものを見まするというと、終戦後におきましてああいう制度が対外的な指導によつて出て来たのですが、ところが対外的な指導によつてできた制度そのものが、向うの制度そのままを受入れたのでありますが、その結果からいわゆる教育委員選挙、そうして選挙から現われて来るその教育委員会のスタツフというものがどういうことになるか。その発足をいたしましたことはいいことでありましたけれども、我が国に教えられた実情とは全く相反する結果に至つたのであります。御承知の通り全国の教育委員のなにがおおむね選挙によりまして、その地方の教育者、現職教員が離職をして、そうして教育委員選挙に現われて、いわゆる学校の父兄、子弟の応援を求めて当選する。第二には、すでに教育は停年に達してやめておる。併しやめておるが丁度遊び仕事にいいだろうというようなことで、仕事のないのにあれいたしまして、これ又そういうものに立候補している。又これが単純といいますか、多くの父兄、子弟というものがやはり学校の先生に頼まれれば、教育委員会というのは学校の教育の仕事をしてもらうんだというので、やはりそれが否めないのであります。併し深い考えがそこに至りませんのでおおむね現職の教員がやめてなるか、既往の教員がなる。そうしてその県の現職のいわゆる教育者と相提携して協力するというのでありますから、教育委員会というものの性格が、教育自体の範疇からこれは出でないのであります。制度としてはもとはよかつたのでありますが、今日我が国における教育委員会の結果というものは、全く何か教員のいわゆる……教員と申しましても、これは大学とか高等学校は余りしていないようであります。さすがであります、大抵地方の教育者でも、やはり教育者としては教養の低いところの地方のそういう教職員、(「失言々々」と呼ぶ者あり)それはあとで反駁して下さい、私の意見でありますから……。そういう事柄が遂にこの教育委員会の制度というものになりましてごうごうたる非難を受けておるという地方さえもあります。そういうものが選挙の一つの母体として現われておる。現に当時米国側から参つておりました軍政部というのがありましたが、選挙の結果は止むを得ない。教員がそうなつたことは我々としては米国の事情から言えば残念である。併し地方議会から出す教育委員会のものだけはどうか教育者でないものをやつてもらいたいと、地方議会にはそういう要望があつたのであります。ところがこれ又地方議会に出ておる教員が、いわゆる地方の県会等に、府県会等でありましよう、それに教員が出ておる。それが又いろいろに議会なりへ運動をして、そうしておおむねね教育委員になつておる。そういうような実例を……、(「簡単にして下さい」と呼ぶ者あり)
  26. 梅原眞隆

    ○委員長(梅原眞隆君) 御意見は後刻にしまして参考人のかたに対する御質問を……。
  27. 平林太一

    ○平林太一君 私は参考として申上げておるのであります。そういうことでありますから、従つて文部省の所管にこれがなつて参りますというと、そういう傾向にこの運動が自然に基盤を求めなければならないというのであります。これは一つの例でありますが、以てこれはその通り万般に亘つて我が国の今日の文教教育というものに対しまして非常な失望を感じておる。教員というものが終戦以来殆んど選挙の運動に教職員組合を通じて没頭しておる。そういう事実が最近の全学連までに進展して来たものと私は言わざるを得ないのであります。かような所管のものに、極めて純粋な、汚れていない、我が日本が平和を回復いたしまして、そうして新たに発足しようというこの運動をその中に、みすみす泥土にこれを持つて行くのは私としては忍びがたいのであります。だからそれはすつきりといたしました外務大臣の所管にはつきりいたしまして、そうしてそれら教育者の協力なり、その努力を求めるということにすべきであると思うのでありますが、これに対しまして、これは根本的な問題でありますから、参考人の一つ率直な御意見を、これは施政上大切なことでありますから率直な御意見を承わりたいと思います。
  28. 澤田節藏

    ○参考人(澤田節藏君) そのお話の御趣旨のようなことも十分、先ほどもこれまでの内容で話されたのでありますが、この法案に盛り挙げましたところは、文部省の所管にはなつておりまするけれども、御覧の通り外務省と十分な協力をしてこれを推進して行くということになつておりますので、このユネスコの国内委員及びこれに属しまする部局はこれは一つ新らしいものにする。文部省の所管といいましても、今の現在の文部省の行政機構による部局のようなものを作り上げるつもりではないのであります。局長を事務総長とし、それから今政府の考えておるところを参考にしますと、今の現在の文部省の中にあります各局の局長のような局長でなく、できれば大臣級の事務総長を置きたい、こういう検討をしております。それから先ほども私説明いたしましたが、現在の文部省の局でやろうということは、もうこれはできんことであります。今お話の通りであります。かと言つて、現在の外務省でこれをお説のように全部、教育、科学、文化の問題を引つくるめてやるということは、外務省の機構では大分できかねることも明らかであります。従つてこれはこの問題が国内活動と国際活動と両方でありますので、この両翼をうまく進めて行くのに、どうしても日本の今の現状ではとにかく文部大臣に所管してもらつて、そうしてさつき前田さんのお話の通りユネスコ運動は政治運動にあらずと我々考えて行つております。併し、とにかく日本の国際活動の一面を承わるのでありますから、やはり国際政治のことなんかも心得ておかなければならん。非常にユネスコの問題については国際的に関連する問題も起つて来ると思います。これは外務大臣がやつて頂かなければならんことである。併しこのユネスコの本部とか、或いは各国のユネスコの団体とかいうようなものとの連絡、情報の交換、文献の取合いということまで一々外務大臣にやつて頂かなくちやならんということでは、これはもう非常に煩瑣なことでありまして、とにかく大所高所からそういうことは外務大臣に十分に心得て頂いて、そうして今お話にもありましたが、日本の教育界の現状は私もお話のようなことは耳にしないではありませんけれども、そういうことがあればあるほど、やはり国内的に地盤を持つたものがよほど明敏なるなにを持つて、その間をうまく按配して行くことが非常に大事でありますから、結局これらすべてを考えて見ますと、先ほど申上げたように、ほかの国でもいろいろ問題があるのであります。文部省に持つて来ておるのもあるし、外務省に持つて来ておるのもあるし、総理府に持つて来ているのもあるし、いろいろ悩んでおる例があります。日本もしかく悩んだのでありますが、併し結論としては、これはもう皆さんの智恵を絞つて頂いた結晶でありますから、これでやつて頂いたほうがよいと思います。あとは文部大臣と外務大臣が協力してうまくこれを運用して頂くと、こういうところに持つて行つて頂くのが一番よいかと思つております。
  29. 金子洋文

    ○金子洋文君 議事進行について。平林さんの御意見は非常に重要で感銘して聞きましたけれども、非常にお長いのと、政治的な意見が入つて来るのと、我々もやはり時間を急いでいる関係もありますから、主として参考人から御意見を承わりたいと思うのです。又各委員の発言はできるだけ二、三分、長くても二、三分、そういう工合に委員長とめて下さい。
  30. 梅原眞隆

    ○委員長(梅原眞隆君) 御意見はやめて頂きまして、参考人のかたがたの発言に対して不審の点を御説明願う、その程度になさいまして、極く簡潔にお願いいたします。
  31. 平林太一

    ○平林太一君 只今非常にお叱りでありますが、物を聞くにはこちらから一つの基盤を出さなければ根柢ができない。非常にこれは牽強附会というものです。あなたがたもそういうことの真似をしたければそういうことをなさつたらいいでしよう、若しそういうことが必要でなければ……。趣旨の弁明というのがあつて初めて意見というものが聞けるのです。ただ表題であるからということでやるのなら、別にこういうことをやる必要はありません、文書ですればいいのですから……。そういうことを私は考えますから、それでなければ真の意見を聞くことができない。そこでそれはそれでよろしいのでありますが、只今申上げておる通り、大変何かお話を承わつておりますと、こういう運動は何か外務大臣に一々聞いておるというものではなくて、そういうような一つのあれができますれば、おのずから外務省の中にそういうそれぞれのなにを取扱うあれができるのでありますから、もう外務大臣に一々伺つているというようなことは、そんなことは一向御心配要りません。そこで私の心配いたしますことは、文部省の所管に移しまして、そうして教員の手を借りるというような運動でなくて、外務省にいたしまして、教員の手というものは全然これを離れまして、真の民主的な視野を全国に求めまして、教育者以外の手によつてこの運動を進めて行くというのが、本当にいわゆる国際的に我が日本が出て行く、この際発足するところの委員会の構成及び運動の、そういう対象となるものが非常に大切であると思う。そうすれば、いわゆる外務省でやつて、そうして教員以外の者に、広く天下に人を求めるということでなければならんとかように思うが、そういうことに対してどういうふうにお考えになりますか。
  32. 勝本清一郎

    参考人(勝本清一郎君) 今平林さんのおつしやつております問題について、別に回答というほどではないのでありますが、実情をちよつと申上げておきたいと思うのでございます。  教育委員会といつたようなことが今問題になりましたけれども、実際上今民間のユネスコ運動が各地の教育委員会と直接に関連があるというよりは、実はそれよりもう少し下の、社会教育課とか或いは文化課といつたようなところの下で実際に働いておる人たちといろいろ活動の関連があるわけでございます。その活動はどんなかと申しますと、やはり公民館のようなところで展覧会をやつたり、音楽会をやつたり、講演会をやつたり、或いはその村であるとか町の中で青年たちが何か文化活動をするのを助ける、そういう民間の文化活動を助けて行くという面が実際には非常に多いのでございます。それから又ユネスコの中の例えば科学活動といつたような点でも、日本学術会議のほうのユネスコ委員会がやつておりますことは、人口問題であるとか、或いは社会緊張の調査であるとか、海洋資源の開発の問題であるとか、こういうような割合に国内的な学者を動員する活動が行われておるわけであります。それで結局、先ほど国連に関する活動とユネスコに関する活動との関係の問題がちよつと出たかと思うのでございますが、これも結局まあ国連の專門機関、ILOならILOといつたようなものは労働省で扱う。或いは最近は農林省の関係でFAOですか、食糧農業機関に関する活動も起つておる。そういう工合に国連にはたくさんの專門機関がありますので、これを日本官庁が世話をされるということになると、これは各それぞれ專門の省に割振られる。そういうところから行きますと、何と言つても国内活動に関する限りは、教育とか科学とか文化とかいうことは文部省の仕事に非常に関連があるということはやはり実際の事情だろうと思うのであります。  それから国連運動とユネスコ運動との関係、これは両方が離れていやしないかという御質問があつたかと思うのでございますが、これはユネスコ運動のほうが終戦後先に発足いたしまして、それでその中には終戦後のあの空気の中で、ユネスコ運動というものは単に平和運動である、こう考えてしまつた人も多かつたということは、確かに実情だつたと思うのでございますが、ユネスコの平和運動というのは、これは又ユネスコ独得のもので、教育科学文化という手段を通じて平和に役立つという何らかの実際の仕事をするというところにあるわけでございまして、そういう点からも、ただ平和運動というものにはいろいろな立場があるわけでございますから、ユネスコの平和運動というものは国連の專門機関として特別な任務を持つておる。私ども考えますのは、大体平和運動には、純粋の精神運動としての平和運動が世間に幾つもございます。これは宗教的なものもございますし、道徳的なものもございますし、いろいろあると思います。それから実力主義的、或いは現実主義的と申しますか、何らかの実力において平和を達成しようとする運動、これは労働組合的なもの、労働者政党的なもの、或いは政府の実際政策的なもの、その中に国連の安全保障理事会の仕事なんかも或いはそういうことに入るかと思うのでありますが、そういう上から行くとユネスコの活動というものは精神主義的なもののほうに入るかのごとく見える。そうすると、国連の仕事とユネスコの間には非常に連絡がないかのごとくに受取る、そう誤解をした人たちもあつたのでありますが、我々は決してそういう工合に問題を説明していないのでありまして、今まであつたのは、多くの平和運動は何らかの意味で精神主義的なものか実力主義的なものか、この二種類であつたのに対して、ユネスコと国連の平和運動というものは両者を総合したものであると、こういう考えで、若しもユネスコ活動が国連と離れてしまえば、これは単なる精神運動になつてしまいますし、又国連のほうがユネスコのような精神部門を伴つていなければ単なる実力主義的な平和運動になる。その両者が一つのものに総合されているところに非常に妙味があるのであります。そういう工合に私どもはユネスコの平和運動を国連と結び付けた総合的なものというように解釈をしております。こういう考え方は、最近では多くのかたが大体そういう考えをとつておられる。ユネスコというものは国連の運動と全然無縁故である、別個であるというような考え方は、現在のユネスコ協会に関する限り非常になくなつている。そういうことは一つ私が責任を持つて申上げられると思うのであります。
  33. 梅原眞隆

    ○委員長(梅原眞隆君) 他に御質疑はございませんか。
  34. 團伊能

    ○團伊能君 ちよつと二、三伺いたいと思いますが、このユネスコ活動に関します法案を審議いたしますに当りまして、世話人会等で長く御検討になりました御意見がこの基礎になつておると考えますが、参考のために世話人会におきましてお考えになつたお考えを多少伺つておきたいと思う点が一つありますので、勝本さんからでも一つお話をして頂きたいと思います。只今澤田君がちよつとおつしやいましたが、文部省にこれをつけるその際に、いわば外局というようなものを作るというような御意見のように承わりましたが、まあそれは機構に関してそういうようなお考えがやはりございましたでしようか。文部省として、文部省には属するけれども、普通の内局に置くだけでなくて、大臣級の事務総長を置いた一つの局のようなものを置くというようなお考えがあり、又文部省とも大体そういうお話合いがあつたのでございますか。
  35. 勝本清一郎

    参考人(勝本清一郎君) 最初多くのかたの御意見は内局という考え方は殆んどなくて、大体外局であり、これは外務省のほうへできる場合でも、文部省のほうへできる場合でも、外局という考え方であつたと思うのであります。ところが準備会の段階になりまして行政整理の問題その他の情勢から考えまして、内局のほうが結局いいんではないかという意見が出て参りまして、実際現在のこの法案では内局と外局の中間のような形になつていやしないかと私は思つております。
  36. 團伊能

    ○團伊能君 それにつきまして、何かもう少し具体的なお考えに発展いたしたのでございましようか。ただお考えだけで、文部省と世話人会との間に、一つ将来の形において文部省の所管としてこういう形で行こうというようなお話合いはされておるでしようか。これを文部省の所管とすることにつきまして、文部省はどういうふうな形でユネスコの仕事としてやるのですか。
  37. 前田多門

    ○参考人(前田多門君) 私は世話人会自体には関係しておりませんからそのことは存じませんが、準備会時代の議事進行状態の過程におきまして、そこまでのあれはございません。それからまあ余りそこまで行政機構の……外局にしろとか内局にしろということまで立入つて言うのは如何でありますか、それは一つ文部省の判断に任せようじやないか……。けれども勝本さんの言われる通り、仮に内局にいたしても、普通の内局よりは少し力のあるものにしてもらいたい。そこでたしか事務総長は、委員を兼ねることができると、そうあるのです。そういう規定ができたのもそこにあるのです。事務総長というと、普通の事務総長ですと委員の下にあるのですが、それは委員にもなれる、それくらいに……。私の記憶では文部省のほうから話合いがあつたとは思つておりません。
  38. 團伊能

    ○團伊能君 それから次に尋ねたいのですが、先ほど金子さんが質問されたのですが、この前の委員会でも非常に問題になりましたが、国内委員会が作られまして、最初のスタートに当りまして委員を選ぶ選び方は、文部大臣がそれを任命されることになりますか。推薦をする委員会ができますでしようが、推薦委員会の委員の推薦も又文部大臣が選ばれるような形になりますか。その辺については皆さんのお話合いではどうだつたのですか。
  39. 勝本清一郎

    ○参考人(勝本清一郎君) これは歴史的な経過を申上げますと、要するに教育刷新審議会が総理大臣に対して建議をされます。それから一方日本学術会議もやはり建議をされます。それから教育刷新審議会と日本学術会議の間で初め世話人会が持たれた。それに対して私どもは全国的にユネスコ活動をやつておる立場から、やはり昨年の一月から国内委員会の問題についての研究会を持つている。で、私どものほうとしましては、教育刷新審議会、日本学術会議の委員会のほうから、お前たちのほうも一緒に今度世話人会に参加して欲しい、こういう御希望がありまして、私のほうではずつと約半年ばかり国内対策委員会といつたようなものをやりました上で、そちらの二つに合流した。この三つが世話人会としてずつと相談をして来た。そういうような経過があるのです。それで現在なお準備会というものが存続いたしておりますから、それで若しも法案が国会を通過されますと、再び文部省は準備会を一応招集した上で、今度はこの規則にありますようなことを諮問されますかどうですか、それは今後の問題で、私どものほうははつきりいたしておりません。
  40. 團伊能

    ○團伊能君 さようでございますか、そうすると準備会はこれで解散いたしますですか。
  41. 勝本清一郎

    ○参考人(勝本清一郎君) そうでございましよう。
  42. 團伊能

    ○團伊能君 そうすると国内委員会ができますについて、国内委員を選ぶ推薦委員会を文部省が大体準備会と御相談になつておきめになりますか。
  43. 勝本清一郎

    参考人(勝本清一郎君) この施行規則の十九条の二にございますね。これでやつて行くわけなのです。
  44. 團伊能

    ○團伊能君 その推薦委員の推薦は、推薦委員は文部大臣がおきめになるのですか。
  45. 勝本清一郎

    参考人(勝本清一郎君) 初めの準備会では、最初一応法案についてのいろいろ協議すると言いますか、いろいろ話合いがございました。それでそれを一応文部大臣に答申する。答申をいたしまして、その段階が終りまして、それが第一の段階、それからそれによつて文部省法案を作成されて国会に提出する。そうすると国会をそれが通過しますと、次にその法案に則つて、それから先に委員の人選問題になるのですが、それを準備会に再び諮問されるという二つの段階に考えておられると思うのです。
  46. 團伊能

    ○團伊能君 それから前田さんにこの間おいでになりました関係で伺いたいと存じますが、我々ユネスコ問題は国内におきましていろいろ準備しておりますが、まあいろいろな運動を起しております。国外におきますユネスコ活動というものの関係がまだ我々のところに、直接よく見たわけでもないのでわかつておりませんが、その点に関して国外で活動いたします範囲は相当広いものと存じますが、その点について日本の国内委員会ができましても、国外における活動を十分ならしめるという点におきまして、この法律以外に出るかも知れませんが、大体御意見がありましたら伺いたい。
  47. 前田多門

    参考人(前田多門君) その点は所管の問題にも多少触れると思うのでございますが、なぜやはり文部省のほうにこれを持つて行かなければならんかと言いますと、国内委員会というのは、のつけに申上げました通りに、国際的にもいろいろ交渉を持ちますと同時に、むしろ国内的に非常に活動しなければいけない問題だと思うのでございます。殊に私はアメリカの国内委員会の活動が実に活発で、そうして量から行きましても、質から行きましても、実に活躍しておられることに私は非常に感じているわけでございますが、本当の国内委員会というものはあれくらいにやらなければいかん。国内活動を盛んにやりまして、アメリカでは国内におけるユネスコ総会というのが毎年ありまして、これは大変大勢集るのです。そうして国内において非常な活動をしまして、その活動の集約されたるものが毎年国際総会のほうへ出るというようなことで、ああいうように日本もなつて行かなければならんということを我々考えましたわけで、やはり国内委員会というものができますと、いわゆる小異を捨てて大同について、あらゆる国内のそういう教育科学団体と手をとつて、国内活動を盛んにやらなければならん、そういう性格を持つているように私は感じて帰つて参りました。
  48. 團伊能

    ○團伊能君 有難うございました。そうすると国内活動は只今のようなわけでございますが、それに連関して、日本アメリカと多少国情が違います。これはこういう遠くにおりますし、言語が違いますといういろいろな点から、やはり国外において、少くとも国内の運動を伝達するのに、一つの役目としてユネスコ本部その他にユネスコの連絡員として出張し、又ユネスコ国内委員会自体の人を派遣して常置しておくということも必要と感じますが、その辺の予算面の措置はとつていないように考えますが、その辺のお考えは如何ですか。
  49. 前田多門

    参考人(前田多門君) これは外務省の当局のかたでなければ権威のある答えはできないと思いますが、私の知つている限りを申上げますと、お話の通りにパリにありますユネスコ本部と、実は日々と申してもよいほどいろいろ交渉が多いのでございます。加入国として取りあえず外務省のパリ駐在の萩原事務所長に委任いたしまして、一種の非公式の常駐代表というふうにして事務に当つているわけでございます。経費はどうなつているかわかりまん。今後ますます国内委員会等の整備ができまして、国内におけるユネスコの活動というものが盛んになりますと、更に本当の常駐、御承知の通りに戦争前にはILOの関係におきましてはジユネーヴにおける常駐、代表事務所というものがございました。そういうものが将来できるようになるかも知れないと思いますが、それは私の推測でございます。
  50. 團伊能

    ○團伊能君 それからもう一つ伺いますが、分担金は相当にこれは多く、従来いろいろの国際会議、国際団体参加しますときに、当初におきましては非常に熱心であり、又そういう予算も出しましたが、それがだんだん年と経るに従いまして、分担金その他の支払が熱がなくなりまして、それも考えればこの国内予算よりも分担金が多いかと思いますが、分担金の支払につきましては相当多額のものでございますが、それを日本政府がユネスコに対して分担金をまけてくれというようなお話もあつたというようなことを聞きますが、分担金を永続的に支払つて行くという考えから、分担金が多いか、その辺の事情はどういうふうになつておりますか。
  51. 前田多門

    参考人(前田多門君) これも政府当局のような責任ある答弁はできませんが、私の知つているだけを申上げますと、今年のユネスコ全体の費用が八百七十万ドルであつたかと記憶しておりますが、その中で日本は国民の所得総額に比例いたしまして分担額をきめます。日本はたしか一・六か一・八ですか、そういうような割合になつております。金で申しますと十五万ドルぐらいでございましようか、よく直して下さいませんと違つているかも知れません。十五万ドルぐらいになつております。まけてくれといつたようなお話は、これは私も多少責任があるのですが、一番最初は入りましてまだ、殊に二十六年度は何も仕事をしないのでありますから、殊に賠償問題も控えておりますから、これを楽に日本が払える場合でもございませんから、最初は国力も疲弊している関係もあり、成るたけ安い分担金を割当ててもらうように、これは政府の訓令によつて申したこともあります。併しこれは規則でちやんときまつておりまして、我が国の所得総額に比例するのでありますから、国民の総所得の国際的な統計がいじれない限りは、これによつて出て来るので、これはまけてくれということはできないと思います。日本は御承知の通りにとかくの批評がございますが、国際連盟の分担金にいたしましても、私が昔関係しておりましたが、国際労働機関の分担金につきましても、払うことは実にきちんと払つておりましていい習慣がついているのです。よその国よりその点実に成績がいいのです。ただ国際労働機関は脱退いたします年にちよつとやけになつたせいでございますか、その年の分を払いませんので、それが問題になつたのでございます。これは経済的な事情でございますから、今後も私は日本人の一つのいい特徴である点の、分担金などを渋つたりすることは決してないようにいたしたいと思います。
  52. 金子洋文

    ○金子洋文君 團さんのお話に関連して釘本課長にお聞きしたいが、今お話になつた外局の問題、この間の委員会ではあなたの御答弁はたしか外局にきまつたというふうに私は聞いたのですが、これが一点。それから法案が通過した後に附則その他の問題を準備委員会にかけるというような、かけるかも知れないというようなお話があり、私の聞いたところでは、準備委員会というものはもう解散になつたというようにあなたから聞いたように思うが、その点、この二点を一つ……。
  53. 釘本久春

    ○政府委員(釘本久春君) 只今のお話の出ました外局か内局かということにつきましては、この法案で規定しましたことは、内局でもないし外局でもない。委員会の際にも申上げたかと思いますが、いわゆる国家行政組織上の八条の機関でございまして、文部大臣の所轄機関といたしますと、例えば国立教育研究所だとか、遺伝学研究所だとか、国立大学校、そういうふうに全然文部本省には法制上には関係のない機関なのでございます。従いまして内局でもない、外局でもない。その意味は先ほど参考人の澤田氏からもお話がございましたし、又勝本氏からもお話がございましたが、準備委員会におきましては、成るべく直接に文部大臣の権限を伴つて下げて来る行政命令にすぐ縛られてしまわないような、行政機関の事務的ないろいろな要求にすぐ縛られてしまわないような、相当自主性を持つた機関が望ましいという御意見も取入れまして、又国際的な状況も判定いたしまして、そういう所轄機関でございますが、文部省から独立した機関、内局でもない、外局でもないのであります。  第二の点につきましては、二十五人以内の国内委員会第一回委員推薦委員はどういうかたを選ぶかということは、文部大臣がおきめになるわけでございますが、それについて準備会に諮問されるかどうか、今の段階では慎重に考慮されている段階でございます。準備会は解散されたということは私申上げたことはないのであります。と申しますのは、準備会は国内委員会の設立について必要な事項について文部大臣が諮問しておられますので、私ども関係官の心組みといたしましては、無事にこの国会を通過いたしまして成立する見込がつきましたらば、それを準備会の設立についていろいろ御苦心になりました委員のかたがたに御報告する段階が最後の段階だ、かように考えておるわけであります。
  54. 梅原眞隆

    ○委員長(梅原眞隆君) 他に御質疑はございませんか。別になければ、これで連合委員会を閉じたいと思いますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  55. 梅原眞隆

    ○委員長(梅原眞隆君) それでは終りに当り、参考人のかたがたに一言お礼を申上げます。本日は長時間お待たせいたし、且つ貴重な御意見をお伺いいたしまして、誠に有難うございました。深くお礼を申上げます。  次回は文部、外務両委員長で協議いたして決定いたしたいと思います。  本日はこれにて散会いたします。    午後五時十二分散会