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1951-12-14 第13回国会 参議院 労働委員会 1号 公式Web版

  1. 昭和二十六年十二月十四日(金曜日)    午前十一時三十分開会   ―――――――――――――  委員氏名    委員長     中村 正雄君    理事      一松 政二君    理事      波多野林一君    理事      原  虎一君            大屋 晋三君            森田 豊壽君            高橋龍太郎君            高田  寛君            重盛 壽治君            椿  繁夫君            赤松 常子君            岩男 仁藏君            堀木 鎌三君            堀  眞琴君   ―――――――――――――  出席者は次の通り。    委員長     中村 正雄君    理事            一松 政二君            原  虎一君     委員            重盛 壽治君            赤松 常子君            岩男 仁藏君            堀木 鎌三君   政府委員    外務省国際協力    局長      伊關佑二郎君    労働省労政局長 賀來才二郎君    労働省労働基準    局長      龜井  光君   事務局側    常任委員会專門    員       磯部  巖君    常任委員会專門    員       高戸義太郎君   ―――――――――――――   本日の会議に付した事件 ○労働関係法規改廃問題に関する調査  の件  (報告書に関する件) ○労働行政の実情に関する調査の件  (報告書に関する件)  (行政協定に基く軍事基地における  労働問題に関する件)   ―――――――――――――
  2. 一松政二

    ○理事(一松政二君) では只今から開会いたします。  本日の議題であります労働行政の実情に関する調査並びに労働関係法規改廃問題に関する調査、この右二つの調査事件は、いずれも閉会中に調査を終らなかつたのでありますが、参議院規則第五十五條によりまして、その旨の報告書を議長に提出しなければなりませんので、委員長において調査報告書を作成の上議長に提出したいと思いますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 一松政二

    ○理事(一松政二君) 御異議ないものと認め、そのように決定いたします。   ―――――――――――――
  4. 一松政二

    ○理事(一松政二君) では次に、この労働法規の改廃問題に対して只今審議会をやつておりますので、その審議状況につきまして、先ず労政局長から順次その説朗を承わりたいと存じます。
  5. 賀來才二郎

    ○政府委員(賀來才二郎君) 労働関係法即ち労働組合法、労働関係調整法、公共企業体労働関係法等に関しまする審議会につきましては、先般の当委員会におきまして、赤松委員の御質問がございましたので、そのときに大体委員会を作りました経過及び委員会で取上げることに決定いたしました問題点について、そこまて、一応御報告申上げておいたのでございますが、その後委員会は非常に各委員とも御熱心に研究をされたのでありまして、重ねて申しますと、委員会は十月の十二日に初顔合せをいたしました。そこで大臣から政府の考え方につきまして御了解を得、同時に御審議をお願いいたしました。十月の二十三日に先ずこの審議会を如何に運営して行くかという運営要綱につきましての御協議があり、十一月の八日にはどういう問題点を取上げて行くかということが論議をされたのでありまして、問題点といたしましては、大きく分けまして九つの問題点を取上げたのであります。即ち第一は公務員或いは公共企業体の職員、公益事業の労働者に関しまする労働法上のいろいろな禁止制限の問題がありますが、この問題を取上げる、第二は労働委員会の制度について問題として研究をする、第三は罷業権の問題、第四番目は労働組合の資格審査等の制度がございますが、この問題、第五は仲裁制度の問題、第六は団体交渉の手続円滑化の問題、第七が労働協約の問題、第八が刑事上、民事上の免責規定についての問題、第九はこれらの関係法令を統合するの可否についての問題、こういうふうな問題を一応きめたのであります。で、次いで十一月の九日、これは第四回目の会でありますが、この日から問題点の討議に入りまして、第五回が十一月の二十日、第六回が十一月の二十七日、第七回が十一月の二十八日、第八回が十二月八日、八回の正味討議のされました回数は七回でありますが、この十二月八日の会議を以ちまして一応第一読会を終了いたしたという、言換えますと一わたり労使、公益の間でこの問題点につきましての論議が済んだわけであります。次回は十二月の十八日ということになつておりまして、これから吏にもう一度第二読会と申しますか、今後どういうふうにまとめて行くかという点につきましての審議が始まることになつておるのでありまして、この委員会を開催いたしますに際しまして、労働大臣からはいついろまでに御審議を願いたいということは申しませんけれども、休会明けの通常国会には提出いたしたいと思いますので、お含みおきの上御審議を願いたいということを申上げております。大体委員会としましては十二月一杯で審議を終りたいという目途を以て運営をせられておるようであります。まだ併しはつきりした時期等につきましては、恐らくこの十二月十八日の会議が済みませんと、はつきりした目途は持たれないであろう、かように考えておる次第であります。
  6. 一松政二

    ○理事(一松政二君) それでは次いで労働基準局長から説明を承わります。
  7. 龜井光

    ○政府委員(龜井光君) 労働基準法の改正の審議のいきさつにつきましては、先般の臨時国会でも一応御説明申上げた通りでありますが、重ねて詳しく御説明を申上げたいと思います。  労働基準法の改正につきましては、労働基準法の要求するところに従いまして、中央労働基準審議会におきましてこれを審議する建前になつておりますので、九月十一日に法律改正に関しまする第一回の審議会を開催いたしまして、労働大臣の諮問を審議会に提出いたしましたのでございます。で、その後の審議を如何にして進めて行くかという問題が第一回の審議会におきまする大きな議題であつたわけでございます。この問題につきましては、従来労働省に提出されておりまする各方面の意見並びに審議会の委員としての労使及び中立各委員の意見をそれぞれ提出しまして、それらの意見について討論をして行くという審議のやり方を採用いたしたのでございます。而うして、これらの出されました意見を整理をいたしまして、今後の審議の便に供するために審議会全員の決議によりまして、公益の委員にその問題の整理を委任をされたのでございます。これの委任に基きまして、九月二十八日に公益側の委員だけの小委員会を開きまして、それまでに提出されました各界の意見、並びに労使双方の審議会の委員から委員長に提出されました意見につきまして、公益委員がそれを取りまとめまして、問題点としてその問題の所在を整理をいたしたのでございます。更にその中には法律に関する問題、或いは施行規則に関する問題等がございまするので、それを又法律に関するものと施行規則に関するものとに分けたのでございまして、取りあえずは法律の改正に関連いたしまする問題を整理をして行きたいということになりまして、それぞれ取上げられました問題点を爾後七回の審議会におきまして審議をいたしまして、今月の十二日までに七回を終つたわけであります。その間に只今申しました小委員会を一回と、更に十二日の午後公益側の小委員会をもう一回開きまして、合せまして通常の審議会は七回、公益側だけの小委員会が二回という審議を進めて参つたわけでございます。十二月十二日の審議会におきまして、法律に関係ありまする問題点については一応第一読会の審議を終了したのであります。その審議の進行の仕方としましては、それぞれの問題点につきまして、提案者からその提案の理由を説明をいたしました。それについて質問並びに意見の開陳がなされて参つたのでございまして、一読会におきましては、そこに労使双方の歩み寄りと申しまするか、意見の一致を見るものがありましたならば、それは意見の一致として取上げる、意見の一致のないものにつきましては、これはまあ一読会としてそれぞれ意見の対立のままで終るという当初の方針に則りまして、十二日の第一読会の最終を終つたわけであります。そこで今後、然らばどういうふうな運営の仕方、二読会的な運営の仕方にするかということにつきまして、労使双方から意見が提出されまして、今まで討議いたしました問題点についてもう一回公益側の委員だけで大体意見の一致したもの、並びに意見の一致の可能であるもの、更に第三点には意見の一致の期しがたいものというこの問題点を、従来の問題点を三種類に分けまして、そうして第二読会に入るのが適当ではないかという結論が出まして、十二月十二日の午後公益側だけの委員会におきまして、その問題点の整理を終えまして、来たる二十日にそれに伴いまする第二読会を開催したいというのが一応法律に関しまする審議会の審議の状況でございます。この法律に関しまする審議が終り、答申が終りますると、引続きまして施行規則その他の審議に入るわけでございまするが、一応法律は休会明けの通常国会に提出しなければならないという時期的な制約がございますので、法律の改正だけにつきまして、切離して答申を出すという審議会の決定がなされておるわけでございます。施行規則につきましては、その施行規則だけにつきましての答申を別に提出するという大体の段取りで、今までのところ進んでおる次第であります。
  8. 一松政二

    ○理事(一松政二君) 労政局長と労働基準局長の只今の説明に対しまして御質問はございませんか。
  9. 赤松常子

    ○赤松常子君 ちよつと労政局長にお尋ねいたします。先ほど問題点になつているのが九つあるとおつしやつたのでありますが、最初は何でございますか。一番最初の問題点は……
  10. 賀來才二郎

    ○政府委員(賀來才二郎君) 公務員、公共企業体の職員、公益事業の従業員につきましては、いろいろ労働法上禁止制限の問題があります、されているものがありますので、それをどうするかという問題でございます。
  11. 赤松常子

    ○赤松常子君 わかりました。その次に八番目はなんでございましようか。
  12. 賀來才二郎

    ○政府委員(賀來才二郎君) 刑事上民事上の免責の規定がございますが、その問題についてでございます。
  13. 原虎一

    ○原虎一君 そこで労政局長にお尋ねしたいのですが、労働組合法の改正案というものが法制審議会で一応まとまるのが本年中といたしますと、それに基いて政府は政府としての案を作つて国会に提出するお考えであるか、その点をお伺いしたいのであります。
  14. 賀來才二郎

    ○政府委員(賀來才二郎君) この具体的な取扱についてまだ最終的な省議をまとめているわけではございませんが、大体の考え方といたしましては、委員会の御意見がまとまりますれば、そのまとまつた点につきましては十分尊重をして行かなければならない。なお先ほど基準局長も申されましたが、なかなかまとめにくい問題点もあるわけでありまして、併しながらその点については労使、公益、おのおのやはりいろいろ御意見も出ておりますので、その御意見につきましてもできるだけ尊重いたしたい。併しながらやはり立案の最終的責任は政府がとらなければならない、かような考え方でいるわけでございます。
  15. 原虎一

    ○原虎一君 これはまあ今法制審議会は審議中でありまするが、その会議の記録等は詳細にとられているものと思いますが、それを議員に資料として頂けるかどうか、その点をお伺いしたいのであります。
  16. 賀來才二郎

    ○政府委員(賀來才二郎君) 運営規程によりまして、詳細に議事録をとることになつておりまするし、速記もとつておるわけでございます。まだこれは外に公表はいたしておりませんが、御希望がございまするならば、委員会の一応意見を聞きまして、できるだけそれらの資料については差上げるような方向にやつて行きたいと、かように考えておる次第であります。
  17. 原虎一

    ○原虎一君 この法制審議会は労働省が主になつて作られておるのですが、併しながら法制審議会というものの性格が尊重されておると思いますから、本労働委員会としてもそういう重要な資料を早くもらえるように申合せを本日願つて、正式にお願いしたほうがいいのじやないかと思いますから、これは委員長としてもお考えおき願いたいと思います。  それから問題はこれとは別でありますけれども、労働大臣まだお見えになつておりませんから局長にお伺いしたいのですが、例のいわゆるゼネスト禁止法というのが、最近日経連も三つの理由を挙げて反対の声明を出しておるようでありますが、法務府の検務局でありますか、それと労働省とが連絡をとつて立案をするというような御報告を承わつたのですが、その後どういう状態になつておりますか、お聞きしたいと思います。
  18. 賀來才二郎

    ○政府委員(賀來才二郎君) 法務府のほうといたしましては、ゼネスト禁止法案の問題についてはやはり労働関係法と睨み合した上でやらなければならないだろうという意味で、現在労働省の労働関係法の審議或いは立案の状況を見ておるという現状ではなかろうかと思つております。と申しますのは、その後法務府のほうから何ら連絡もございません。又立案が進行しておるということも聞いておりません。従つて我我のほうの案が進んで行きますると、それと関連して何らかの協議があるのじやなかろうか、かように考えておる次第であります。
  19. 原虎一

    ○原虎一君 そうすると、いわゆるゼネスト禁止法については労働省は法務府に対しては受身でおるという状態で、法務府に任しておるという状態が続いておるわけですか。そう理解してよろしうございますか。
  20. 賀來才二郎

    ○政府委員(賀來才二郎君) 受身の形をとつておることは、今日もその態度においては変つておりませんが、全然任せまして、そうして法務府がどんな立案をしようと我々は関知しないという態度をとつておるわけではございません。この問題につきましては、労働省としましても愼重な考え方をいたしておるのであります。十分意見は言いたい、かように考えておる次第であります。
  21. 原虎一

    ○原虎一君 よろしうございます。
  22. 一松政二

    ○理事(一松政二君) ほかに御質疑がありませんならば、外務省の国際協力局長が見えておりますから、原さんから御要求がありますが……。
  23. 原虎一

    ○原虎一君 ちよつと速記をとめて頂きたい。
  24. 一松政二

    ○理事(一松政二君) 速記をとめて下さい。    〔速記中止〕
  25. 一松政二

    ○理事(一松政二君) 速記を始めて下さい。
  26. 原虎一

    ○原虎一君 外務省当局、殊にこれは事務的な問題というよりか政治的な問題が大きいのでありますから、外務大臣、いわゆる兼務されております総理と、及び労働大臣が御出席の上にお聞きすべき問題でありますが、総理は出席になりませんし、官房長官もお忙しいので、従いまして外務当局の御出席を待つて質問いたしますが、労働省関係としましても、やはり労働大臣は是非御出席を願いたいと思います。まあ外務当局にお聞きしたい点は、問題は講和後において日米安全保障協定が行われる、それはいわゆる軍事基地に対する労働問題ということを主にお伺いしたいと思うのであります。先ず第一点は、行政協定における軍事基地とは如何なる性格を持つものであるか、この点から御説明を承わりたいと思います。そうして私が特に本日お伺いしたいという気になりましたのは、一昨日の読売新聞に発表しましたように、米軍がいわゆる賠償工場に対して七月五日附の覚書を取消した、その主たるところは外務当局は御承知のことと思いまするが、「昭和二十六年八月一日以降旧日本軍の所有した賠償施設を米国は使用しないという七月五日附総司令部覚書はこれを取消す一、七月十日以降賠償機械の入つていない土地、建物は日本政府で処分してよいという七月五日附総司令部覚書はこれを取消す」以下二、三カ條ありまするが、こういうことがされるということになつた理由はいずこにあるかということを知りたいと思いまするが、現在まだ占領下にある日本でありまするが、我々から言いますれば、これが講和後における、或いは講和條約効力発生と同時に問題になります軍事基地というものに必ず関連があると想像して、それは間違つた想像ではないと思うのです。そういうことについて私は軍事基地の性格を行政協定でどうきめるかという点をお伺いしたいのであります。
  27. 伊關佑二郎

    ○政府委員(伊關佑二郎君) 私国際協力局長でございますが、この軍事基地の性格と申します問題は私の所管でございません。これは條約局長のほうなのでございます。私は何か労務者の問題かと思つて今日出て参つたのでございますが……。
  28. 一松政二

    ○理事(一松政二君) ちよつと速記をとめて下さい。    〔速記中止〕
  29. 一松政二

    ○理事(一松政二君) 速記を始めて下さい。
  30. 原虎一

    ○原虎一君 そういたしますと、基地の性格ということが関係が違うために御答弁が願えんとすれば、要するに基地に使われる労務者、これは基地とは何ぞやということが非常な問題になりまするが、これは伏せておきまして、我々が想像いたすと大まかにいたしまして、基地には空港もありましようし、軍港もありましようし、それからそういうふうな軍事設備、直接作戰上の基地でなくてもいわゆる軍事工場的なものが考えられるのであります。例えば神奈川県にあります相模工業のごとき、或いは追濱にあります元海軍飛行場跡の富士モータースのごとき、元の赤羽兵器補給工廠にあります六千人から働いている今日戰車を製造しているところの工場、こういうものがどういう形で基地とされるかされんかという問題があると思う。併しそれは今申しましたように所管外で御答弁が願えんとすれば、如何なる形においても軍事基地に働く労働者に対して国内法によつてすべてを律する行政協定をなす構想で進んでおられるかどうか、この点をお伺いしたいのであります。
  31. 伊關佑二郎

    ○政府委員(伊關佑二郎君) 現在労務者を提供しておりますやり方が私は二つあるように聞いておるのです。一つはLSO、レーバー・サービス・オーダー、日本政府が労務者の雇用主となつてそうして労務者を提供しておるというのが一つ、もう一つはこの米軍と直接日本の業者が契約しまして、この契約主になつている業者が労務者を雇つておる。この二つの方法が現在あるように聞いております。いずれにいたしましても労働基準法というものは適用になつておる建前になつております。ただ実際問題としまして、その間にそれが必ずしも完全に円滑に適用されていない面があるというふうに私は特別調達庁或いは労働省から聞いております。それで将来の問題といたしましては、これを全部日本政府が雇つて、そして提供するか、或いは今のような二本建で米軍との間に契約をする、日本の業者が雇用主になつてこの二つの方法で行くか、一つの方法で行くかというふうな問題もございましようけれども、いずれにいたしましても問題は労働基準法とか、或いは調停委員会とか、そういうふうな労働者の保護の法規が完全に実施されるというふうに将来は話合いをつけたいと、こういうように考えております。現状において多少円滑を欠いておる点があるというふうに考えます。    〔理事一松政二君退席、委員長着席〕
  32. 原虎一

    ○原虎一君 その問題は、我々が懸念している点は、例えば具体的な例を挙げて申上げればわかると思いますが、横須賀の元の軍港、この跡におきますところの日本政府が持つあの海軍工廠としての設備を賠償施設として使われておるわけなんですが、これが日本政府に返されるや否やわからない状態にあると思う。一昨日の読売新聞に掲載されました米軍の声明によりまして。そういたしますと、あそこは基地となることは何びとも想像できると思います。ここに働く労働者というものが、これはアメリカから見ますれば全くアメリカの海軍の一部なんだ。そこに働く労働者が罷業権を持つところの日本のこの労働法規が完全に適用されるということが、一体あなたがたから考えてやすやすと可能な問題であるかどうか、この点を我々は懸念するのでする懸念するというのはそこに働く労働者の問題として懸念するばかりでありません。これは私が申上げるまでもなく外務省におられる諸君は御存じとは思いまするが、いわゆる基地におきますところの労働者が、労働問題一切が国内法によつて実施せられないというようなことが万一起きるようなことになりますれば、これは非常に今後の日米国交関係を、独立後の日米国交関係に決していい影響は来ないということは何びともうなずくのです。殊にこういう問題がですね、差別的な條件を附せられるというようなことになりますと、これは国際問題になつて来る。労働組合といたしましては、当然そういう問題を国際労働関係機関に訴えずにはおけないのでございます。又おかないのであります。又御承知のように国際労働機関はこれを監視いたしております。で、先般もですね、サンフランシスコの講和会議に際して御承知と思いますけれども、国際自由労連は声明書を発して、そしてその中にこういうことを言つておるのであります。「條約調印に先立つ或る兆候は重大且つ警戒すべきものであつた。」自由世界労働の五月号、いわゆるこれは国際自由労連の機関紙であります。十一号において、「我々は吉田内閣が労働組合の権利を侵害しようとする著しい傾向、占領当局が同国の内政への干渉を抑制しつつあつたとき以来、阻止されないで進行して来ている傾向を非難する論文を発表した。」これは国際自由労連が発表しておるのです。「この点から日本のILO再加入に対してとつた国際自由労連の態度を述べることができる。一九五一年国際労働会議で我々はこの動議を支持したがそれは日本政府がすべての賃金俸給所得者に対する完全な労働組合の権利の承認について保証をした後になつて初めて行つたのである。」これは日本政府がILOに加盟するときにとつた国際自由労連の態度を声明し、又講和会議前におきまして、先の前述のごとき態度を声明しておるわけです。従いましてこの一月乃至二月の初めまでには成立するであろうとしておりますところの日米安全保障に基く行政協定というものは、労働問題を非常に軽視したならば、私はいわゆる日米国交の将来に非常な禍根を残すことになると思うその不平等なる、或いは日本国内法、いわゆる労働法を軽視或いは無視するような形において若し行政協定を行なつたならば、労働者がこれに対して如何なる態度をとらなきやならんか、如何なる態度をとるかということは明確であります。この点はですね、私は労働省当局、まあ基準局長しか残つておられませんが、労働大臣の出席がないことを甚だ遺憾とします。又官房長官の御出席がないことも甚だ遺憾としますけれども、これは重要なる問題であると思う。従いまして、その衝に当られる皆さんの、あなたがたの心構え、お考えというものを今日是非伺い、政府の態度を伺いたい、と同時に殊にダレス顧問も見えてすでに総理との折衝も始まつておる。これは今日は手違いで官房長官並びに労働大臣も出席されてないし、又條約関係の外務当局者も見えておりませんから、いずれ近々に委員会を開いて、この点は政府に明確にされたいと思つております。今申しましたような点から、先ほどの御答外によれば、すべて基地におけるところの労働問題というものは国内法によつて律するという行政協定がやり得るという確信をお持ちであるかどうか。御答弁によりますと、そうするつもりであると思いますが、私は今横須賀旧海軍工廠の一つを取上げて考えましてもですね、なかなか懸念に堪えない。外務当局が確信を持つてこれをそういう国的法を軽視するがごとき行政協定をやらないという御確信があればですね、我々は何も心配は要らない。重ねてお伺いするわけでございます。
  33. 伊關佑二郎

    ○政府委員(伊關佑二郎君) 只今のお話の労働問題は非常に重大な問題でありまして、将来の日米国交にも影響するというお話は私どももよく認識いたしております。そのために我々としましては労働省並びに特別調達庁等と連絡いたしまして、現在のやり方のどういうところに問題があるかということを只今、最近鋭意研究いたしております。それで将来の行政協定に際しましてどういうふうな具体案を出したらいいかという最終案というものについては、まだ話合いはいたしておりませんけれども、私が只今までに勉強いたしましたところでは、やはり国内法が円滑に適用されるようにするのがいいんじやないか、こういうふうに考えておりまして、その方向に向つて最善の努力をいたしたいと思います。
  34. 原虎一

    ○原虎一君 それ以上は余りお聞きをいたしませんが、もう一点申上げますれば、横須賀旧海軍工廠のごときものが今の形においてアメリカ軍に移されるのでありますれば、これらのものに、これらの働く労働者にオープンの罷業権が認められるかどうか疑問になつて来るのです。こういう点は非常に私は困難だと思います。それらについて外務当局がどこまで検討されておられるか、それらについて外務当局がどれだけの確信に基いて行政協定に臨まれるか、この点を伺いたいのでありまするが、まだ御説明を願うところまで行つていないようであります。ところが事実はもうダレスさんが見えて、吉田さんと交渉が始まつておるわけです。これは非常に重要な問題であります。單に労働問題として私は考えたんではならんと思う。これは国際間の先ほど申しまするように大きな問題を将来に起す原因を成しますから、近いうちにですね、休会になりましようとも、近いうちにこれは改めて労働委員長とも相談しまして委員会を開いて、お暇がある時に総理の御出席、外務大臣の御出席も願つて伺いたいと思います。一応外務当局はそのおつもりでですね、御用意を願いたいと思います。
  35. 中村正雄

    ○委員長(中村正雄君) ほかに御発言はございませんか……。  なほ先ほど決定いたしました調査報告書には、あらかじめ多数意見者の署名を附することになつておりますので、この際順次御署名を願います。   多数意見者署名     一松 政二  原  虎一     赤松 常子  重盛 壽治     岩男 仁藏  堀木 鎌三
  36. 中村正雄

    ○委員長(中村正雄君) 御署名漏れはありませんか……。  それでは本日の委員会はこれにて散会いたします。    午後零時十九分散会