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1951-12-14 第13回国会 参議院 通商産業委員会 2号 公式Web版

  1. 昭和二十六年十二月十四日(金曜日)    午後二時九分開会   ―――――――――――――  出席者は左の通り。    委員長     竹中 七郎君    理事            古池 信三君            結城 安次君    委員            中川 以良君            松本 昇君            加藤 正人君            山川 良二君            佐多 忠隆君            小松 正雄君            島   清君            境野 清雄君            西田 隆男君   委員外議員            栗栖 赳夫君   衆議院議員            中村 純一君   政府委員    通商産業省通商    企業局長    石原 武夫君   事務局側    常任委員会専門    員       山本友太郎君    常任委員会専門    員       小田橋貞壽君   説明員    大蔵省主税局税    制課長      泉美之松君    大蔵省管財局総    務課長     小林 英三君    中小企業指導    部長      小出 榮一君   ―――――――――――――   本日の会議に付した事件企業合理化促進法案衆議院提出)  (第十二回国会継続)   ―――――――――――――
  2. 竹中七郎

    ○委員長(竹中七郎君) 通産委員会開きます。昨日までにおきまして、連合委員会が済みましたので、本委員会独自の立場におきまして質問をいたしたいと思いますが、どうか委員のかたがたから御質問願います。それから皆様にお諮りいたしますが、委員外において質問をしたいというかたがお二人おられます。栗栖赳夫君に波多野鼎君で、来られましたら発言を許しても御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 竹中七郎

    ○委員長(竹中七郎君) 御異議ないものと認めまして、さよう適当のところで計らいます。ではどうぞ。
  4. 加藤正人

    ○加藤正人君 これはもう一昨日、昨日で大分御質問があつたのでございますが、どうもまだ私ははつきり徹底しませんから、もう一度伺うのでありますが、第六條の、この「重要産業に属する事業で政令で定めるものを営む者」、こういうのでありますが、それは基礎産業というようなお話でありましたが、はつきりと業種がきまつておらんのでありましようか。その点をちよつと。
  5. 中村純一

    衆議院議員(中村純一君) これはたびたびお尋ねを受けておるのでございますが、いわゆる基礎産業というものは、これはまあ無論第一に取上げて考えなければならないと考えております。併しながらいわゆる基礎産業でなくとも、その産業が国民生活の上から見まして、或いは経済生活全般を通じまして広い影響を持つような種類の産業につきましてはこれ又できるだけ取上げて参りたいと考えておるわけでございます。而してそれじやどういうものが取上げられるかということにつきましては、これはそれぞれの産業所管庁におきまして、これはこうしたい、あれはああしたいといういろいろな意見もあり、又業界としましても、それぞれ希望が随分あることと思うのでありまして、それをそれぞれ所管の産業庁において意見を立てまして、大蔵省とまあ折衝をいたしておる現段階でございます。従いまして、今日はつきりしたことをまだ申上げかねる実情にあるのでございまするが、昨日でありましたか、通産省からお答えを申したと思うのでありまするが、産業所管庁は随分ありまするが、まあ何と言つても通産省が一番大株主でございます。通産省所管の産業関係といたしまして、通産省としてはどの程度に考えておるかという程度のことならば、これは申上げられるかと思うのであります。
  6. 加藤正人

    ○加藤正人君 それじや通産省にお伺いいたしますが、抽象的のことを言つておりますとお困りでしようからはつきり申しますが、例えば繊維工業の中の化学繊維工業というものはどうなりますか。
  7. 石原武夫

    ○政府委員(石原武夫君) 只今通産省でいろいろ考えておりますのは、昨日も申上げましたのですが、今お尋ねの繊維工業の中では、我が国の繊維工業中一番遅れており、従つて急速に近代化する必要があるということで只今考えておりますのは、染織工業というのを一応繊維工業業種としては考えておるわけであります。
  8. 加藤正人

    ○加藤正人君 そういたしますと、化学繊維そのものの製造はお考えになつておらんということですか。
  9. 石原武夫

    ○政府委員(石原武夫君) 只今のところ考えておりません。
  10. 加藤正人

    ○加藤正人君 そうすると考えてもらうわけには行きませんか。
  11. 石原武夫

    ○政府委員(石原武夫君) これは我々のほうとしても、各業種とも非常に希望は多いのでございますが、省内でもいろいろ検討いたしまして、大蔵省のほうの財政的理由からできるだけ業種を絞つてくれという希望もございますので、さような意味で、一応繊維工業といたしましても染織工業というような業種を選ぶということにいたしたわけであります。
  12. 加藤正人

    ○加藤正人君 そうすると、これは通産省独自の見解で一方的にきめてしまうということに受取つて差支えないのでしようか。
  13. 石原武夫

    ○政府委員(石原武夫君) これはもとより通産省だけでやるというわけではございませんで、勿論大蔵省も当然関與されるわけで、むしろ例の短期償却の対象になりますので、従来の税法の考えから行けば‘むしろ大蔵省がそれに一番近いような形になるわけであつて、通産省だけできめるというわけではありませんが、そういう関係のところに相談してきめるわけであります。
  14. 加藤正人

    ○加藤正人君 そうしますと、それで減税になる程度によつて、事の重要性如何を問わず、減税の程度と見合つてきめるというわけですな。
  15. 石原武夫

    ○政府委員(石原武夫君) 通産省としては非常に希望はたくさん……、その他の省についてもありますが、最後にきめますときには、事の重要性と、それから財政收入に及ぼす影響と両方睨み合つてきめるというわけです。
  16. 加藤正人

    ○加藤正人君 その重要性と申しますと、私は議論があるのです。染織だけでこれが重要だということは言えんと私は思う。だからして、それはその税收入の減ずるということによつて、こう歪曲されたと言つてはどうかと思いますが、そう運命付けられたと見るわけであつて、この法案の根本の狙いをそういうことによつて多少犠牲にされたということだと私は思います。大体この問題は相当結構な狙いと思うのでありますが、総額たかだか十五億円程度であつては、そう大したことはできんように思うのでありますが、これに対する期限はない。併しながらおよそ三カ年を目標としておるということでありますが、その期間中でも予算措置を以て十五億円以上に更に積極的にお殖やしになるというお考えはあるのかどうか。
  17. 中村純一

    衆議院議員(中村純一君) 只今通産省側から申しましたのも、これは通産省の担当部局において一応のことを考考たという、全くその程度のことでございます。それから又大蔵省側から十五億程度ということを申しておりますることも、これ又大蔵省も事務当局において一応の、まあ構想を考えたという程度の段階でございまして、我々提案者といたしましても、又業界は無論のこと、各産業所管庁といたしましても、できるだけ多くのものを取上げたいという考え方であることについては、これはまあ間違いないと思うのであります。そこで、併しながら一面におきまして、やはり財政収入の面も考えなければなりませんので、これからまあこの要求するほうの側と、財政面から或る程度締めなければならんという側との、その間の折衝によりまして、落着くところにはまあ落着くことになるわけでございますが、従つて各方面からの希望のある事柄を全部取上げるということは、これはまあ不可能だと思うのであります。できるだけ私どもといたしましても、幅広く取上げて参りたい。而して又本年においては或る程度の幅であつても、来年度以降財政状況か許しまするならば、更に又追加して殖やして参るということも当然これは考えなければならんことだと思うのであります。来年度の問題といたしましても、十五億というのは、只今申上げましたように一応の構想に過ぎないので、来年度予算全体のことがきまりませんからには、それ自体をきめるわけには到底行かない、来年度予算において更にもつと拡げる余裕が付きまするならば、できるだけこれは拡げて行きたい、かように考えておるわけでございます。
  18. 加藤正人

    ○加藤正人君 この注案の狙いは全く結構なことで満幅の賛意を表するのでありますが、今申上げた通り甚だ金額が軽少で、所期の目的を果して遂げ得るやどうか疑問だと思うのでありますが、要するにこれは多少減税になりましても、その投じた金額に対するリターンが相当に早く得られれば、これは目的は達せられるものと思うのであります。成るべく希望業種を早くにおいてお入れを頂くように願いたいと思います。通産省側にお願いしておきますのですが、これは染織というのは手軽に行くということでお入れになつたことと思いますか、どうぞ化学繊維そのものに対する措置も、今後予算が認められた場合にはどうか加入を願うようにして頂きたいと思います。
  19. 石原武夫

    ○政府委員(石原武夫君) 先ほど中村議員からお話がございました通りで、我々のほうといたしましても、できるだけかような近代化を必要とするような産業には適用いたしたいというふうに考えておりますので、御趣旨の点は十分了承して、今後できるだけさように努力いたしたいと思います。
  20. 加藤正人

    ○加藤正人君 もう一つ伺いたいのですが、第十一條の原単位の問題ですが、原単位の改革に関し主務大臣指導勧奨することができるというのですが、この原單位の改善に資する標準については、これは何かその業種の団体とか、学術の団体とか、相当権威のあるものに原案を作らして、それで指導なり勧奨されるということになるのでしようか、これはどういうことでありますか。
  21. 石原武夫

    ○政府委員(石原武夫君) お話のように原單位につきましては、現在でもいろいろ通産省に合理化審議会というものを設けまして、いろいろ合理化に要する手段方法等を研究いたしております。これは業種別に各業界から相当多数のかたの御参加を願つて御協力を願つております。さようなところでお取上げ願い、御検討願う、或いは個々の業界の団体がおありになりまするので、そういうところにも御連結いたしまして、十分民間のエキスパートのかたと御相談の上きめて行きたいというふうに考えております。
  22. 加藤正人

    ○加藤正人君 これは全く大事なことだと私は思いますので、そういう権威ある審議会等でやつて頂くことは大変結構だと思います。例えば今の化学繊維に例をとりましても、今までは原液を相当長くエージングして時間をかけて高熱で処理するというようなことが、最近はエージングを省いて、そうして低温でやるというようなことになつておる、これは最近の発明だそうであります。そうしますと、もう原單位が石炭で非常に変つて来るというのが、もう日進月歩でありますから、よほどその点について御注意を願いたいと思います。ではこれで私は質問を終ります。
  23. 松本昇

    ○松本昇君 私も今の加藤委員と同じような問題でありますが、今のところでは通産省としては油脂工業についてはどういうふうにお考えになつておりますか。
  24. 石原武夫

    ○政府委員(石原武夫君) 只今油脂工業自体については私ども考えておりません。
  25. 古池信三

    ○古池信三君 大体今の加藤委員、松本委員と同じような点についてお伺いをいたしたいのですが、要するにこの第六條の重要産業に属する事業で政令できめるということが本法の運用上極めて重要な点であろうと思うのであります。そこで先ほどから御説明もありましたが、この政令において業種を具体的に取上げてきめられる手続はどんなふうにしておやりになるのでしようか。
  26. 石原武夫

    ○政府委員(石原武夫君) お答えを申上げます。先ほど来お話もありましたように、目下大蔵省が中心になりまして、関係の産業の官庁からこれに適用させたいという業種を今押出しております。その業種の具体的な計画がどの程度あるか、従つて仮に或る業種を適用した場合に、二十七年度としてどの程度の減收になるかということを今調査しておるわけてあります。さようなことで関係各省と大蔵省と相談いたしまして、きまりましたところは政令の手続に従いまして、次官会議、閣議できめて決定をいたすことになつております。
  27. 古池信三

    ○古池信三君 そこで昨日も提案者から御説明があつたのでありますか、ここで狙つておるのは基礎産業はもとよりのこと、我が国内の需要を満たし、更に輸出産業の発展のために貢献し得るような事業を考えておる、こういうお話であつたと思うのであります。そうしますと、その範囲は決して狭くないと思うのでありまするが、例えて言えば化学工業の中の紙パルプの事業、これは御承知のように山林資源が樺太を失つた日本としては極めて重要性を増して来たわけでありますが、今私の承知しておるところでは、日本の紙パルプの機械設備というものは相当に老朽しておると承知しておるのであります。従つてこういう老朽した設備をいつまでも使つておるのでは、一面においてはその原材料である木材の要するに歩どまりが非常に悪い。更に又今後日本が本当に輸出国として立つて行こうとする場合には、優良な品で、而も廉価な品をどんどん作つて国内の需要に廻し、外国にも出さなくちやならん、そういう場合には、かような重要な産業こそ早く設備近代化して、コストを引下げ、合理化を図つて行くことが必要じやないかと思うのでありますが、こういう点については提案者並びに所管官庁たる通産省ではどういうふうにお考えになつておるか、御意見を伺いたいと思います。
  28. 中村純一

    衆議院議員(中村純一君) 提案者といたしましては、実は一々の産業につきまして甚だ知識が乏しうございまして、はつきりしたことも申上げかねるのでございまするが、考え方といたしましては、先ほど来申しておりまするように、いわゆる基礎産業ばかりでなく、国民生活の上に、或いは経済生活の上に広汎な影響を持つような種類の産業については、財政事情の許す限り適用をいたして行きたいと考えておるのでございますが、お示しの問題につきましては、政府当局からお答えいたします。
  29. 石原武夫

    ○政府委員(石原武夫君) 只今お尋ねのございました紙パルプにつきましても、確かに重要であることはよく承知しておりますが、差当り紙パルプの中の原料であるパルプ部門について適用したら如何かというふうに通産省としては考えております。
  30. 古池信三

    ○古池信三君 只今通産省としてはパルプの部門についての設備近代化を考えておるというお話で結構だと思います。是非これは実施されるように御盡力を願いたいと考えます。それからなおもう一つ例として挙げたいのは、電気通信工業の問題ですが、これは今まで余り言われておらないようですけれども、本当に日本が国内的にも、或いは国際的にも活発なる活動をしようと思うと、何としても通信がこれは神経のような役をしておるわけであります。然るに遺憾ながら現実の姿を見ますと、殆んど電話の普及というようなことも思うように任せない。又機械そのものも諸外国に比べまして、決して自慢のできるような機械ではないように思います。というのは、相当に生産設備がやはり老朽化しておる。特に通信機械のように精密度を要するものにおいては、老朽化した機械では優秀な製品が生れて来ないことは当然であります。かような基礎的な重要な使命を持つておりまする電気通信、これを能率よく疏通さして国民の経済活動を円滑にさせるということは、今後の日本としては最もやはり力を入れて考えなければならん問題の一つであろうと考えるのでありますが、こういう有線或いは無線を含めた通信機械工業設備近代化ということにつきまして、この法案を活用されるような意図がありや否や、これについてお聞きしたいと思います。
  31. 石原武夫

    ○政府委員(石原武夫君) 只今お話のございましたように、通信事業がいろいろ産業その他国民生活に非常に重要な機能を果しておりますので、我々としてはこれらの機械設備を急速に近代化するために、電気通信機械の製造、事業というようなものをできるだけ本法の対象に取上げて行きたいというふうに考えております。
  32. 古池信三

    ○古池信三君 これに対しては提案者はどういう御意見ですか。
  33. 中村純一

    衆議院議員(中村純一君) 通信というものが国の各方面の活動の基盤になりますることは只今お話の通りでございますが、全く御同感に存ずるのでございます。従いましてこれの製造事業も只今通産省が考えておりまするごとく、できればできるだけこれは取上げて行くべき筋合の事柄ではないかと思うのであります。過日衆議院におきましても、同じような御質問が出まして、そのときに大蔵省側の答弁では、これは実はボーダー・ライン・ケースの一つだというような意味の話があつたように記憶いたしております。
  34. 古池信三

    ○古池信三君 大体提案者も政府もこの電気通信機械工業の重要性並びにこれが近代化の必要についてはよく御認識になつているようでありますから、是非その線に沿つて御推進願いたいと存ずるのであります。次にこれはこの法文の解釈について一つお伺いをしておきたいと思いますが、第三條であります。ここに主務大臣試験研究者に対しまして、或いは補助金を交付し、又は国の所有する機械設備等を貸興するという規定がございますが、この場合の主務大臣と申しますのは、その試験研究それ自体を主管しておる大臣を指すのか、或いは又所有する機械設備を貸興するような場合においては、その機械設備を所有するという点において主管の当局である大臣を指すのか、どちらの大臣が主管大臣になるのかということを御説明願いたいと思います。
  35. 石原武夫

    ○政府委員(石原武夫君) 只今のお尋ねのうち、試験研究等に対する補助金につきましては、当該試験研究を所管する大臣ということに解釈しております。それから国の所有にかかる機械設備等を貸與いたしまする場合の主務大臣は、当該機械設備等を所有しておりまする主務大臣、従つて一般的に申しますれば、国有財産につきましては、建設省と大蔵省ということに解釈しております。
  36. 竹中七郎

    ○委員長(竹中七郎君) ちよつと提案者にお伺いいたしますが、前回の連合委員会で第六條の関係について大蔵委員の小林さんから、政令によつて決定される重要産業の業種別予定、それと十五億減收との関係についての資料要求をしてありましたのですが、当局がいつ提出されますか、大蔵当局はまだ出席になつておりませんのですが、提案者といたされましては、どういう責任をおとりになりますか、お伺いしておきたい。
  37. 中村純一

    衆議院議員(中村純一君) その節にもお答えを申上げておいたと思うのでありますが、政令の内容につきましては、只今この席で質疑応答がございましたように、まだ未確定のままでございますので、的確なるこれこれという資料を差上げ得る段階に実はまだなつていないように承知をいたしておるのでございます。従つてそれによる財政收入の減が幾らになるということも、詳しい内容はこれ又申上げかねる、事実上そういう段階ではないかと思うのでありますが、今通産側から通産省所管の事業について、通産省としての考え方を申上げたわけなんでございまして、確定的なものではない。例えば通産省なら通産省だけの考えておりまする範囲についての資料ならば、これはできるかと思うのであります。全般的の問題につきましては、今の実際の段階がさようになつておりますので、なかなか御希望通りの資料が速急には揃いかねるかと思うのであります。できるだけそれにしましても、完全なものでなくても何らかの御参考になる程度のものがありまするならば、至急に一つ出させるように政府側にもそう伝えたいと思います。
  38. 西田隆男

    ○西田隆男君 今提案者から資料提出の問題についてお話がありました。私も資料を要求しておるのですが、何故資料を要求するかという理由を提案者に簡單に申上げたいと思う。それはあなたがたが御答弁されておるように、財政收入と密接不可分の関係にあるということを非常に強く答弁されておる。そうすれば金額は提案者が御説明しておるように、できるだけ多くの産業を取上げたいという、その意思とは全く反対な結果に終る虞れがある。そうすればこの減税の恩典に浴する産業の中の法人というか、個人というか、企業は極めて一部分に限定される。従つてその限定された企業が、この程度の減税をしてやらなければ設備近代化、合理化促進ができるか、できんかという問題を我々は検討しなければならんわけです。従つて実は詳細な資料が欲しいわけです。仮に今の古池さんが言われたパルプ業にしても、パルプ業に対しては考えておられるようですが、パルプ業の近代化のために要する設備に幾ら金がかかるか、これが一つの問題になつて来る。そうすると、このパルプ業全体というものを考えて金額のかかることを考慮すべきか、或いは特殊のパルプ業の会社企業近代化設備だけを考えてこの問題を論議すべきかという問題が起きて来る。従つて日本の現在のパルプ業全体を考えたら、恐らく何十億の金がかかるということは考えられませんが、何億という金がかかる。そうなれば極めて僅少なものだ。パルプ業の挙げている利潤から考えたら、別に減税をそうしてやらなくても、その程度の設備は当然できなければならんという結論が生れるかもわかりません。そういう点を判断するために、私はこの前税制課長に資料の提出を要求したわけなんです。ぴたつときまつてしまつた嚴密な資料でなくても、一応こういうことを考えられておる、その資料を基にして質疑応答した結果適当であるか、ないかという判断を我々は国民の代表としてしなくちやならん。こういう必要から資料の提出を求めているのですから、わかつておれば、わかつておるだけで結構ですから、そういう資料を出して頂きたい。資料がなくても、今言うように古池君の質問に関連して、これは石原さんに御答弁願つても結構ですが、パルプ製造業の近代化に要する機械購入の金額はどのくらい考えられておるのか、而もその設備をするのはどこどこの工場であるか、而もその工場の収支のバランスはどうなつておるのかというようなことを、パルプ業ならパルプ業、電気通信なら電気通信、化学肥料工業であれば化学肥料工業、こういうふうに別々に詳細にこれは質疑応答の必要があると私は思うのです。この前に私申上げましたように、講和條約発効後の日本の国民の税金の負担は、決して私は軽減にならないという観点を持つているので、特にそういう問題を取上げて愼重に検討しなければ、年間十億か、二十億の減税をしたために国民の考え方に悪い影響を與えるような結果をもたらしては、これは済まない。こういう観点から私は資料を要求しておるのですから、説明のできる範囲内において具体的な説明を一つして頂きたい。
  39. 石原武夫

    ○政府委員(石原武夫君) 今西田委員のお尋ねの各企業別の資料は実はございますが、今日手許に持つておりませんので、会社別の資料を今ちよつと申上げかねますが、パルプとして一応考えております二十七年度の対象になります設備総額として八億七千万円ぐらいであります。それか一応の対象に取上げる設備になるというふうに考えておりますが、それの具体的な事業別の内容は、それに基くその当該会社の收支計算等は今手許にございませんので、若し必要があれば後ほどお手許に差し上げます。
  40. 西田隆男

    ○西田隆男君 今八億七千万円というお話でしたが、これが一つの会社の購入する機械であれば、如何に大きなパルプといえども、若干の税の軽減をする必要はあるかとも考えられますが、これはパルプ会社を幾つかの会社に分けて、この機械を購入するということになれば、法人税の軽減というものは一会社にとつては何千万円しかにならない。その何千万円の税金さえも軽減しなければ、パルプ業に近代化の機械を購入する資力があるかないかというような問題点についても、通産省としては十分な検討の上で、一つこの法案の可否を論ぜられるようにしてもらわないと、一会社に……、大きなパルプ会社が今べら棒に利益が上つているそうですが、その会社の利潤から考えて、一千万円、二千万円の補償をやらなければ設備近代化ができんということは国民として考えられないことです。そういう点を一つ詳細に審議のできるような資料を是非御提出願いたい。今日御説明を頂かんで結構ですから、その資料を御提出願えれば、それによつて一つ委員会は検討をして行きたい。この法律案を通さんなどとは思つておりません。これは通してやつていいと思つております。ただ通すについては或る程度やはり納得しなければならんと思いますから、御面倒でしようが、一つ資料の御提出を急速にお願いいたしたいと思います。
  41. 石原武夫

    ○政府委員(石原武夫君) 資料はできるだけ速かに御提出するようにいたします。
  42. 結城安次

    ○結城安次君 ちよつと條文のことでお伺いいたしますが、このつまり試験、機械設備等の試作ということがありますが、これは今までにできたものには適用されますか、されませんか。或いはこの試作と同様の機械の合理化、近代化というのは、すでに或いは中にはやつた人があるかも知らん、今後やるものだけに適用がありますか。過去においてやつた人に適用、どちらですか。
  43. 石原武夫

    ○政府委員(石原武夫君) 今のお尋ねは、状況によつて異なりますが、補助金等につきましては法文にもございますように、予算の範囲内ということに相成つておりますが、この法律に基きます部分につきましては、この法律施行後とお考え願いたいのでございますが、今従来といえども試験研究については法律の根拠なしに、予算を以ちまして相当補助金を出しておりますか、観念的にこの法律の適用を受けた、受けんかということでございますれば、この法律施行後ということになつております。ただ実際問題としては同様な趣旨のものを法律に基くようにして予算措置で出しておりしますから、実質的には大差ないと考えます。それから四條の試験研究に対しまする短期償却の規定は、この法律施行後、試験研究設備の三カ年間に償却できるというものにつきましては、今後のことになります。それから問題の六條の近代化機械設備の初年度五〇%償却というこの特別償却の制度は、昨日も大蔵当局から御説明がありましたが、この法律の規定によりますると、この法律施行後と申しますか、本年、明二十七年一月一日以後というのが原則になつておりまするが、経過的に現在の租税特別措置法によります五割増償却を本年の四月以降認めておりますが、そこまで経過的に遡るような規定を置いております。従いまして実質的には現在の五割増を三カ年五割増償却をやつておる。本年四月以降に入手いたしました機械につきましても、経過的規定で救つておりますので、ほぼ同じような結果になるようなことになつております。
  44. 結城安次

    ○結城安次君 只今の御説明でやや判明して来たように思うのですが、この六條の適用範囲は、現在例の特別の償却に対する更に五割増の償却を許す、あの範囲に限定するお考えですか。或いはそれ以上にまでやるお考えですか。
  45. 石原武夫

    ○政府委員(石原武夫君) これは大蔵当局からいつでしたか御説明しましたのですか、原則といたしましては、この六條で政令できまります事業の機械設備のうち、現在三カ年五割増償却を認めておられます機械設備、これは大蔵省告示に載つておりますが、その中から選ぶということでございます。ただ例外的にはこの現在の六條に現在の特別措置法に基きます大蔵省告示に載つております以外のものも例外的にはあり得るというふうにお考え願いたい。
  46. 結城安次

    ○結城安次君 大体二十七年度の免税が十五億ということになりますと、償却に対するその額の税額が十五億ということは、償却資金がよほど大きな数になるだろうと思います。それで現在三カ年五割増の償却を許されておる産業に全般的に応用しても、なお十五億以上に達しますか。全般的に応用して……。
  47. 中村純一

    衆議院議員(中村純一君) 現在の租税特別措置法の規定によりまする五割増の特別償却の対象となつておりまする機械は、只今申上げましたように、もうすでに御承知のごとく、ちやんとまあきまつてリストができておる。ところがこれはこの機械を指定してあるだけでございまして、その機械を使うところの産業の指定は何らないのでございます。従いまして如何なる産業であつても、その当該機械を使う場合には、その特別償却は認められる、かような建前になつておる。ところがこの本法の六條におきましては、その産業の指定をしなければならない建前になつております。そこで産業が先ずきまつて、而してその産業において使うところの機械を今度は次に指定をする。こういう順序になるわけでございます。その場合に本法により指定される機械の範囲が、現在の特別措置法による指定機械の範囲とどういう関連になるかということが考えられるのでありまして、その点のお尋ねがあつたことと思うのでありますが、それは只今申上げましたごとく、原則的には大体現在の指定の範囲内から考える、併しながらその後いろいろ機械の技術、進歩、改良があるでしようが、新規のものも出て来ることも考えられますが、先ず原則的に今の指定の中から取上げられて、そうしてそれにプラスして産業の指定が加わる。かような関連になつておると考えるのであります。
  48. 結城安次

    ○結城安次君 只今中村議員の、現在特別な扱いをしておるものの中から拾い出して、或るものは落すと、それで又プラスという現在のあの規則で行くと、例えばパルプの製造機械とか、それらはすべて入ると思いますが、何かあれを機械だけでなくて、「等」というのは広く輸送設備とか、或いは加熱設備とか、そういうものまで入れるつもりですか、「等」というのはどうですか。
  49. 中村純一

    衆議院議員(中村純一君) 機械そのものの範囲につきましては、只今申上げました通りでございます。今重ねてのお尋ねである「機械設備等」の「等」とは何ぞやということでございますが、その内容につきましては、政府側がお答え申上げます。
  50. 結城安次

    ○結城安次君 その前にちよつと関連して……。今「等」という御説明があつても、大分今まで繰返されておる問題ですから、昨日と同じ御答弁かと思うのですが、この「等」というのを、今原則的にはつきりこういう、例えば能率ならば何割以上増加するものとか、或いはこういうことをすれば日本の資材が今までよりも使用高が減るとか、或いはこうだ、ああだという特殊の基礎條件を私は今示しておかんと、この五條の産業に入れるか、入れないかというときに曖昧になるのではないか、或いは又不公平になるのではないかと思うので、この「等」ということは、こうこういう機械、こうこういう設備あるものはこの適用を受けるのだという原則を一つお示しを願わんと工合悪いのではないか。原則だけでいいと思うのです。例えば先ほど言われたパルプを例にとれば、今まで針葉樹しか使えなかつたものが闊葉樹も使える。これは非常に大きな効果です。或いは鎔鉱炉で今盛んに言われておる酸素云々、これをやると、これは入るか入らんかわかりませんが、一割も、一割五分も電力の使用が減る。而も前より優良な鉄ができるというような、これは單なる酸素注入ですから、或いは機械類も、設備類も入らんと思いますが、何かそこに基準がなければならんと思うのです。その基準を一つお示し願いたいと思います。
  51. 石原武夫

    ○政府委員(石原武夫君) これは大蔵当局においでを願つて、大蔵当局から説明願うとはつきりしますが、今の「機械設備等」と申しますのは、現在の租税特別措置法でもさようになつておるのでありますが、従つていわゆる普通の狭義の機械設備のほかに、いろいろ鎔鉱炉とか、化学工業で申しますと、機械というよりも装置というものがございまして、そういうもの、或いは炭鉱における坑道とか、そういうふうに生産施設ではありますが、機械という意味にはちよつと入らないよう  なものまで入れたいというので「機械設備等」ということになつておるのです。如何なる機械かというと、先ほど来申上げましたように、現在租税特別措置法で対象になつておりますここで掲げられております機械設備ということで、各産業を通じまして用いられますような機械とか、或いは特定なる産業にのみ使われます機械とか、而もそれは非常に細かい規定をおいておりまして、具体的にどれだけの口径のものとか、精度がどの程度のものかということを機械ごとに大蔵省告示で規定しております。今回もそのうちから政令で定めました事業に必要な機械を指定をして行くということにいたしております。
  52. 結城安次

    ○結城安次君 只今の御説明で機械の説明はわかりましたが、大蔵省のあの所得税法によれば機械だけに限つておる、いわば石炭のごときはむしろ機械よりは輸送装置のほうの改善が却つて單価を安くし、又出炭能力を増すけれども、鉄のごときは鎔鉱炉に送り込む原材料の輸送方法の改善、そこに投じた資金が非常に役立つて来るということがやはり合理化、又單価を下げるということに最も役立つと思うが、これは昨日の大蔵委員会の説明では入らんかのように私は聞いておつたのですが、如何ですか。
  53. 石原武夫

    ○政府委員(石原武夫君) 只今のお尋ねは、若し例えば或る工場内の運搬設備を改善するということで、例えば今まで引込線がないのを引込線を付けて行く、そういうような意味でありますと、これは入らない。ただ運搬設備自身でも非常に性能のいいものは指定をしておりますので、そういう意味で運搬設備も入ることは入るのでございますが、運搬設備が近代的なものでなく、他の工場に普通従来使われておるものであるという場合は入らない、それは主として近代的と申しますか、非常に水準の高い機械設備だけを指定をしておる。普通のレベルの機械装置は、現在の措置法でも入つていないわけでございます。今回も同じような程度のものを拾つて行こうということになるわけでございます。昨日の大蔵当局のはつきりした説明は聞き漏らしておりますが、そういう趣旨になると思います。
  54. 結城安次

    ○結城安次君 あとは西田委員から御要求の材料の点……。
  55. 境野清雄

    ○境野清雄君 大体この法案を見ますと、第十国会に出されましたあの法律と同じようなものだと思うのでありますけれども、その当時もこんなようなことが考えられたのですが、大体この問題で行きますと、殆んど資金の裏付けはない。本法案に対してはもう大企業ばかりに設備資金が行つて、中小企業というような面は殆んど資金の裏付けがなくては、これが入替えられないというような状態になつておりますので、こういうようなことを、この法案によつて促進いたしますと、大体新特需或いは特需というようなものが今後出まする場合に需給が偏在しやしないか、そうして中小企業はますます開きが大きくなつて来やしないかと思うのでありますが、昭和二十六年ですか、設備代替資金として大体六億円を予算に計上したものはもう切られてしまつておる。二十七年度の予算にも多分十億何千万円というものが上げられておるようでありますけれども、これも私は望はないのではないかと思うのでありますけれども、こういうふうな資金の裏付けというような問題に対して、提案者のほうではどんなようなお考えを持つでおられるか、一先ず承わりたいと思います。
  56. 中村純一

    衆議院議員(中村純一君) その資金の関係につきましては’例えば中小企業の問題におきましては、それぞれ系統金融機関を利用いたしますとか、その面におきまして、前国会におきましても、商工中金法或いは信用保險制度の改正法案の御審議を願つたわけでございます。極力そういう面も動員いたしまして資金需要に当てて参りたい、その他の大企業方面におきましては、或いは開発銀行と、ものによりましては見返資金というような関係も出て来るかと思うのでありまするが、極力政府当局を鞭撻いたしまして、できるだけの資金手当をさせるように努力をいたしたいと考えておる次第でございます。
  57. 境野清雄

    ○境野清雄君 今のお話で、まあ中小企業の面に関しては商工中金なり或いは信用保險なりをこの前法律改正した、これはもうその通り、私どもが申上げた通り、これは殆んど骨抜きの法案になつているので、こんなようなときにたまたま企業の経営合理化というようなものをきつかけに商工中金へ十億くらい出して、それを紐付きで企業の経営合理化の促進に使わせるのだというようなことで、こういうような法案の一番いいときに商工中金と結付けて、そういうようなことを考えられることは、私はもう中小企業に対しては非常な親切な考え方じやないか、こんなふうに思うのでありますけれども、そうゆうようなことは一応はお考えになつて見たのですか、どうですか、伺いたいと思います。
  58. 中村純一

    衆議院議員(中村純一君) さような点もいろいろ考えて参つおるのでございまして、今後の本法律成立後、この運用に関連いたしまして、我々国会側といたしましても、政府当局を鞭撻いたしまして、できるだけの方法を講じて参りたいと考えておる次第でございます。
  59. 境野清雄

    ○境野清雄君 そういうような点から見ましても、英国の所得税法の改正あたりを見ますと、一九四四年にやつた所得税法の改正では、いわゆるこの企業合理化というような面で、この機械が中古品である場合にもこの法案の恩典に浴せるというふうになつておるのにもかかわらず、日本自体としましては中古品は全然いかんということは、大企業にのみ私は偏重しているのじやないかと思うのでありまして、大企業設備近代化したというものの、機械が、次の小さい工場においてはそれから出て来た機械自体が企業合理化になるという例はたくさんある。それにもかかわらず、中古品に対しては全然この法案が適用できないというようなことになつておることは、やはり一つの中小企業を軽視したというような見方を我々はするのでありますけれども、そういうような点で、中古品にもこの法案が適用できるというようなことについてはどんなお考えでありますか。
  60. 石原武夫

    ○政府委員(石原武夫君) 只今境野委員からお話がございましたように、英国におきまする設備の特別償却につきましては中古品も対象にいたしまして、たしか初年度四〇%の割増奨金を行なつておるように伺つております。お尋ねのように、大企業等で新らしい機械を入れましたあとの機械が、次の段階でなお相当有効に働くという場合は、これはしばしばあることでございまして、さような場合にも、本制度に掲げておりますような恩典を與えるということは、我々といたしましても望ましいと考えまするが、先ほど来しばしば問題になつておりますように、この措置はいろいろ国の財政收入との関連もございまして、その辺の関係からいたしまして、相当その適用範囲を絞らざるを得ないということも一つございます。それから又中古品がいいということになりますると、必ずしも合理化でない場合につきましても適用せざるを得ない。これは極く事務的な問題になるかと思いまするが、中古品を買う個々の場合についての中古品の取得が企業合理化に役立つかどうかという判断をするということは、これは実際問題として非常に実行不可能に近いものと思います。従つて若しいたしますれば、およそ中古品であれば、どんな機械を買つた場合においてもよろしいというふうな扱いにせざるを得ないかとも思いますので、さような場合におきましては、特に合理化にならんような場合につきましては恩典を與える理由が認めがたい。又英国におきましては実は再評価をやつておりませんので、英国が中古品等につきまして、特別の短期償却を掲げております趣旨は、一面再評価を認めていないということからいたしまして、従来の設備の償却が非常に少な過ぎる、それを救うという意味もあるやに伺つております。まあ以上のような点で英国と、再評価いたしておりまする我が国とはその間の事情は多少異なるのではないかと考えますが、以上申しましたような点からいたしまして、この際といたしましては新規の機械設備に限るということにいたしたわけでございます。
  61. 境野清雄

    ○境野清雄君 これは別問題ですが、昨日どなたか、野溝委員か何か質問しておつたようですが、第二條に事業者の定義をしてあるのは正しいというのでありまして、私も御尤もだと思いますが、大体この法案ぐらいで……、今も私の質問した中にあるのですが、事業者の定義はあるけれども、そう御親切に事業者の定義をして頂くなら、近代化定義或いは合理化の定義も私どもにはわからないのでありまして、近代化なら近代化というのが第六條にも  一條にも謳つてありますが、近代化というものが法律用語になる場合には、明確な意義を與えられなければ私は法律用語ではないのじやないか。普通用語としての近代化と、それから法律用語としての近代化ではどういう差別があるか。一体第六條で近代化ということを謳つておりますのは、どんなことをすれば近代化になるという、こういうような一つの定義がないことには、これは合理化についてもあとで質問したいと思いますけれども、こういうことについて近代化というのは法律用語定義ではどんなふうになるのか提案者に御説明願いたいと思います。
  62. 石原武夫

    ○政府委員(石原武夫君) 只今お尋ねの近代化という言葉は今までの法律には或いはないかと思います。或いはどこか二、三の法律に出て参るかも知れませんが、私が承知している範囲におきましては、近代化という字句を直接に法律に使つた場合はないかと思います。そこで近代化定義はどうかというお尋ねでございますが、これは明確な定義ということはいろいろむずかしいと思いますが、おのずから社会通念といたしまして、近代化という字句は或る程度熟していると思いますので、そうした意味で他に適当な言葉もございませんでしたし、端的に大体意図するところがわかるだろうということからいたしまして、この字句を使つたわけでありまして、これは社会通念上普通に使われている近代化というふうにおとりを願いたいと思います。
  63. 境野清雄

    ○境野清雄君 同じような意味で合理化という意味も私はよくわからないのでありますけれども、一体合理化というものを今まで法律に採用されていたのかどうかという点が私はわからないのと、一体法律上如何なる定義を與えたものが合理化なんだか、法律上の用語としての合理化の意義は一般通念としての合理化というものとどういうふうに違つているのか、これも一つお教え願いたいと思うのです。
  64. 石原武夫

    ○政府委員(石原武夫君) 合理化の意味につきましても、他の局のことは私よく存じませんので、私がよく承知している範囲でははつきりかような箇所に使つてあるということはないのでありまするが、これも先ほどお尋ねがございました近代化と同じことでございまして、明確な法律用語の先例はないかと思いまするが、これも普通は戰争前の合理化運動というものが大分行われておりましたし、終戰後は相当世間でも問題になつておりますので、おのずから一般社会通念にあります合理化と同じ意味で使つたのであります。
  65. 境野清雄

    ○境野清雄君 委員外質問で栗栖議員がお待ちになつているようですから、私関連したことだけを一、二お伺いしまして、あとの質問は明日でもやろうと思いますが、今私が英国の中古品に対しての同じような考えを持つているかどうかということを質問しましたことに関連しまして、第三條に「国の所有に係る機会設備等を国有財産法の定めるところにより貸興することができる。」、こういうような面がありますが、大体私どもはこういうようなものに関連しまして、賠償機械というものもやがて国有財産的なものになるんじやないかというようなことでありますから、賠償が解除になりました場合に、現在の資力のない中小企業側に対しまして、賠償機械をバーター制によつてこれを中小企業に貸興するとか、或いは今スクラツプが非常に必要なんでありますから、中小企業のもう陳腐化した機械はスクラツプにしまして、それの代償として優先的に賠償機械をこれに入れて一つの設備近代化を図るというようなことについて当局はお考えになつておられるかどうかを承わりたいと思います。
  66. 石原武夫

    ○政府委員(石原武夫君) 第三條に関連して、今のお尋ねのございました国の所有しておりまする賠償機械は非常に多数の台数に上つております。たしか私の記憶しておりますところでは二十数万台の機械があつたと思いますが、これが講和條約等の発効によりまして、日本の自由処分に任されます機械が近い将来にあるかと思いますが、その際中小企業の対策といたしましで、只今境野委員からお話がありましたようなことは、確かに中小企業設備近代化の一助といたしまして非常に適初な案ではないかと考えております。これはまだ目下賠償の指定になつておりますので、現在直ちにこれを利用することは非常に困難でございまするが、将来若しこれが解除になりました際には、只今お話のようなことを実現いたしたいということで目下研究をいたしております。
  67. 境野清雄

    ○境野清雄君 私は質問をあとに譲りまして、資料だけ一つ頂戴したいと思うので申上げておきますが、鉱工業等に関する技術の研究として二十六年度二億出ておると思います。それから工業試験として二億五千万円というものが出ておると思いますので、この二つの本年度の使用用途ですか、そういうような面に関しての資料を早急に頂戴したいと思いまして、私の質問は一応打切つておいて、又あとでやりたいと思います。
  68. 竹中七郎

    ○委員長(竹中七郎君) 栗栖委員外議員の質問を許します。
  69. 栗栖赳夫

    ○委員外議員(栗栖赳夫君) どうも時間のないところ私罷り出て、この法律案と、その裏付をしなきやならん資金の関係とを関連してお尋ねして、問題を明らかにさして頂きたいと思います。資金の点は、試験研究の場合と、法案の第三章としてあります機械設備等の近代化の促進というものについての資金の調達と、この二つに分けてお尋ねしたいと思います。申すまでもなしに、こういう法案ができましても、資材、機械器具の必要ということと、それから資金が必要だということ、資金がないならば油のない歯車と同じで用をなさないことになるわけであります。ところが私は資金関係についての一連の規定がこの法案にあるということを非常に期待し、又政府にもお勧めしておつたわけでありますが、見ますと、殆んど空になつておるのであります。そこでその辺をはつきりお尋ねしてみたいと思います。先ず第一は試験研究の場合でありますが、第三條に定義付けてあります試験研究者というものの範囲は、事業者のほかに事業者以外の者を含むかどうかということを提案者に承わりたいと思います。
  70. 中村純一

    衆議院議員(中村純一君) お尋ねのごとく、この法律に申しておりまする事業者以外の者も含むのでございます。
  71. 栗栖赳夫

    ○委員外議員(栗栖赳夫君) そうしますと、この試験に要する資金の調達というものも、この法律に言う事業者とそれ以外の者とに分けて考えないといかんと思います。試験研究は、まあ簡單なものもありましようけれども、多くは大変な資金を必要とするものでありまして、ここに補助金の交付その他がありますけれども、これは九牛の一毛に過ぎない、こういうことに相成ると思うのでありますが、その試験研究に必要な資金はどういうようにして賄うというおつもりであるかどうかを、提案のかたと、それから政府当局とに承わりたいと思います。
  72. 中村純一

    衆議院議員(中村純一君) 先ほど境野委員からも御同様な趣旨のお尋ねがあつたのでございまするが、もとよりお尋ねのごとく、企業の経営を合理化して参りまするためには、或いは技術設備の面も勿論でありまするが、資金面におきましても必要なる手当を確保するということが必要でありますることは当然でございまするが、元来この法律を考えまするに当りましては、企業合理化のために必要なるあらゆる面を全部取入れるということもなかなか困難なことでもありまするので、専ら技術及び機械設備の面についての合理化促進の立場で以ちまして法律を考えたわけでございます。又一面におきまして、この法律を考えまする思想的な前提といたしましては、何といつても企業自体の企業努力を十分に尊重もするし、又それに期待もするという建前でこの法律を考えて参つたのでございまして、従いまして今のお示しの資金の面等の手当につきましても、やはり先ず第一に企業自体の企業努力を大いに発揮してもらうことを期待をいたしておるのでございまするが、無論この法律の適用を受けまする者は、国家的に見ても近代化、合理化の必要性が法律上認められる立場に立つわけでありますので、この法律に直接特段の手段を謳つておりませんでも、運用の面におきまして政府といたしましてもその資金手当につきましては十分なる運用上りの措置をいたされることと私ども提案者は確信もいたし、又今後もさような見地から政府を鞭撻督励して参りたいと考えておる次第でございます。
  73. 栗栖赳夫

    ○委員外議員(栗栖赳夫君) ところで、実はそうなつていないと思うのでありますが、試験研究というようなものは採算性というものがないわけであります。そこでこれは金融の対象には非常にむずかしいものになると思うのであります。この開発銀行の融資も、これは採算性を前提としておりますから、むずかしいのではないかと思うのであります。そこで境野さんから先ほど申された、事業者がこの試験研究をみずからする場合においては、その事業の面において採算性があるならば、これは或る程度の金融はできると思うのであります。又株式もこれがために募集もできると思うのであります。自己資金の調達もできると思うのであります。そうでない者がするのは殆んどこれはできないことになる、金融の対象にならんと思うのでありますが、その点はどうでしようか。
  74. 石原武夫

    ○政府委員(石原武夫君) お話のように、試験研究に要します経費につきましては、それ自体といたしましては確かに金融機関融資の対象としては非常に困難なものと思います。さようなものが事業者の場合は、今お話にございましたように、一般のやつておりまする事業の信用性からさような金を借りるという途もあるかと存じまするが、今のように個人で試験研究を專らやつておるというような場合におきましては、非常に中央の資金を獲得するのに困難を感ずると思います。従つて今本法案にもございますように補助金の制度を設けたわけであります。この補助金は一般の運用といたしましては、所要の設備資金の五割ということを基準にして補助金を交付しておりまするが、さような個人の試験研究者の場合で試験研究に要する残額がなかなか手当できないというような場合につきましては、その五割の制限を越えまして八割近くまで補助金を交付いたしまして、そうした特定の試験研究者の試験研究を援助することにいたしております。現状でもまだ十分とはもとより申せないと思いまするので、我々といたしまして補助金の増額等によりまして、できるだけさような資金の調達に援助をいたしたいと考えております。
  75. 栗栖赳夫

    ○委員外議員(栗栖赳夫君) そういうように彈力を持たせてお考え願いたいと思うのです。五〇%なら五〇%という画一的にするとなかなかうまく行かんのじやないかと思います。そこで先ず事業者以外のものがする場合としては今の御答弁でおきまして、事業者がするものにつきましては、こういう経営の合理化、企業の合理化を促進するものでありますから、開発銀行その他で融資をする場合において、順位その他において優位に取扱われるかどうかということをお尋ねしたいと思います。
  76. 石原武夫

    ○政府委員(石原武夫君) 只今のお尋ねは私から御答弁申上げるのは少し筋違いかと思いまするが、大蔵当局もお見えになりませんので一応私から答弁させて頂きますが、我々も開発銀行の融資の対象といたしまして、かような新規の事業の企業化というようなものを開発銀行に連絡し、それの融資を斡旋しております。ただ先ほどお話がありましたように、やはり開発銀行といえども、おのずから採算性の問題がございますので、普通の企業の場合よりも非常に困難な場合が多くてなかなか思うようには参りませんが、できるだけそうしたものについても開発銀行から融資してもらうように斡旋をし、努力をして行くつもりでございます。
  77. 栗栖赳夫

    ○委員外議員(栗栖赳夫君) そうしますと、この研究のために設備等が担保の場合が起きて来るわけですが、この事業者以外の試験研究者の場合はこれは担保にもならん、又する価値もないと思いますから、これは問題にいたしません。併し事業者がこれをいたしてする場合において、これが担保になるかどうかという問題でございますが、私の意見を先に述べて甚だ失礼でございますけれども、一度述べさせて頂きますと、事業者がこの試験研究をするということは、多くの工場でラボラトリーを抱えていることは各国とも皆一様でありまして、そのラボラトリーでする場合においても、まあ私の乏しい研究においても担保に入れておるのであります。広い意味における営業のためにするという意味において工場抵当法その拙の、第一條でありますが、営業のためという言葉に該当するとして担保に入れておるのでありますが、これを担保に入れてそういう場合に開発銀行その他の金融機関から融資を容易にすると、こういう途が開かれているものと解釈して差支えないか、提案者にお尋ねしたいと思います。
  78. 石原武夫

    ○政府委員(石原武夫君) 只今の点は栗栖さん非常に御専門家でいらつしやいまして、我々が解釈申上げるのは甚だおこがましいのであります。実は昨日稻垣さんから、どうもそういうものは担保にならんというように承わりましたので調べて見ましたのでありますが、どうも工場財団抵当法あたりを見ましても、特段に試験研究設備を除いておりませんし、営業のためにするというような表現でございますので、私も昨日は稻垣委員のお話がございましたが、担保になるものと考えておつたわけであります。只今非常に権威ある栗栖先生からのお話ででまさにその通りだという確言を深めたわけでございます。
  79. 栗栖赳夫

    ○委員外議員(栗栖赳夫君) そこでの担保にする場合において国の機械器具を貸興するという問題がございます。担保制度にはその貸與された機械器具をも担保に入れ得る途が工場抵当法等その他で開かれているわけでありますが、政府としてはこの本案ができた場合において貸與されたものについては担保に入れるという御方針であるかどうか。
  80. 小林英三

    ○説明員(小林英三君) 私のほうの考えといたしましては、そうしたものは担保にならないように考えております。又條件におきましても、そうした国のほうで貸與する、貸付でございますので、而も国有財産法に定めるところとなつておりますので、用途指定なり、いろいろの形でやりたいと思つておりますので、これは御説のようにはならんというように考えております。
  81. 栗栖赳夫

    ○委員外議員(栗栖赳夫君) それは甚だ奇異なお考えですが、担保になるというのは、この賃貸借を担保にするという意味であつて、そのものの機械自体を担保にするという意味じやない。工場抵当法をよく御覧になればそう書いてある。併し機械自体を担保にするというのは、それは貸與されておるのですから、それは行き過ぎであると思いますが、それを賃借りして使用しておるものは、工場は一体ですから、それを担保に入れないというのは、これは担保がもう要が抜けて使えない、担保の役目をなさんと思います。でありますから、その賃借権を担保に入れるという意味だつたら差支えないのじやないかと思います。若しお答えができなければ御研究になつてお答えして頂いても結構です。これは一番大事なところでございます。
  82. 小林英三

    ○説明員(小林英三君) 私のほうでまだ別段研究しておりませんし、又今までそういう例もなかつたのでございますので、後刻研究して又御報告いたしたいと思います。
  83. 栗栖赳夫

    ○委員外議員(栗栖赳夫君) 私はたくさんの時間をとつちやつて甚だ済みませんが、問題だけ挙げておきます。実例としては貸與した機械の賃借権を担保に入れておる例はたくさんあるわけであります。ただ国がした場合においであり得るかどうかの問題だけを御研究願いたいと思います。  次は三章の機械設備等の近代化の促進であります。これの資金関係その他について、お尋ねしたいと思います。先ずこの六條に、「機械設備等を緊急に近代化する必要のある重要産業に属する事業で政令で定めるものを営む者が機械設備等の近代化のため取得し又は製作した機械設備等」云々と、こうあるわけです。この機械設備等を取得するとか、或いは自製するというような場合においては非常な大きな資金が要るわけでありますが、その大きな資金を如何にして調達を容易にして、この企業合理化の促進の実を挙げさせるようにするか、こういう点をお尋ねしたいのであります。先ず何か本法にはそういう便法は何にもないのでありますが、他の法令等を引用して便宜なこの扱いができるものであるかどうかを第一にお尋ねしたいと思います。
  84. 石原武夫

    ○政府委員(石原武夫君) 只今のお尋ねの点は、本法或いは他の法律を引用して六條の対象になりますようなものについて、特別な法的な金融の便があるかというお尋ねかと思いますが、さような若しお尋ねでございますれば、法的には別に何にもございません。
  85. 栗栖赳夫

    ○委員外議員(栗栖赳夫君) そうしますと、今又最近始まつた融資規制上から言えば、設備資金は成るべく抑制して、運転資金を優先に取扱つて資金の供給をすると、こういつた方針のようになつておりますけれども、併しこういう機械その他の設備近代化のために要する資金は、この融資規制の原則の例外として特別に優位に扱われるかどうか、又扱われる途を開かれるように御努力が願えるものかと、これをお尋ねしたいと思います。
  86. 石原武夫

    ○政府委員(石原武夫君) 只今御指摘のありました設備資金の抑制の問題は、これは大蔵当局にお頼みしておるので実施されておりますが、現在大蔵省が指示されております基準と申しますか、さような点につきましては非常に業種を限定しておいでになりますので、本法の趣旨とも必ずしも合致しない点もあるように考えます。全般的にいろいろ燃料、動力事情等の関係からいたしまして、工場を非常に今後急速に拡充して行くことにつきましては、さような面からいたしましても問題があるかと思います。相当設備の拡充ができ、電力等がそれに伴わない慮れもありますので、さような面におきまして、新規の設備の拡充等は今後は或る程度業種によりましては抑制をする必要があると考えておりまするが、古くなりました機械を近代化し、能率を挙げ、或いは合理化するというような面におきましては、是非とも日本の産業が立遅れておりますので、急速な回復が必要でありますので、それらの面につきましては所要の設備資金を是非供給してもらう必要があると考えております。それで先ほどお話がございましたが、現在やつております資金抑制の措置等の関連につきましては、目下我々のところで具体的に業種別に而も相当内容に立入つて必要である工事を拾い上げておりまして、安本とも連絡いたしまして、今後ああした非常に抽象的な大ざつばな融資金融を改正してもらうように今安本とも打合せ中でございます。近いうちに全体の設備資金の量は余り殖やさない、一般産業につきましても殖やさないといたしましても、必要な設備資金については融資の途を開くように目下努力いたしております。
  87. 栗栖赳夫

    ○委員外議員(栗栖赳夫君) 私どもの経験では、大蔵省のほうから言えば、成るべく金額を縮小して通貨の増発を防ごうというような気持は我々の経験でもあつたのでありますが、今もあろうと思いますが、併し必要なため通産省その他については成るべく拡げようというお気持であろうと思うのです。私はこの設備近代化ということは、是非外国の物価水準に日本の生産の原価を鞘寄せるのも是非必要だと思いますので、その辺はどうぞ力を入れて押して頂きたいと思うのです。そこで開発銀行のほうは、これは相当優位に具体的の場合には扱つてもらえると思うのでございますが、これはどうでございましようか。
  88. 石原武夫

    ○政府委員(石原武夫君) 開発銀行については御承知のように政府で一応の基準を作りまして、あと個々の開発銀行は自主的にその基準に従つて貸出をされるわけでありますが、事務的には十分連絡をとつて貸出を進めておられますので、開発銀行のあります資金のうち、かような対象になりますものにつきましては、若し開発銀行に融資を必要といたします場合におきましては、十分それが活用ができるようにいたしたいと考えておりますし、本年度の実績を考えて見ましても、現在八十数億の融資承認と申しますかをきめて、個々の企業別の会社をきめておりますが、通産省の関係につきましては、我々が具体的に希望を持出したものの殆んど九〇数%のものは開発銀行で取上げて頂いておるような状況でございますので、今後できるだけそういう線に沿つて行きたいと思つております。
  89. 栗栖赳夫

    ○委員外議員(栗栖赳夫君) もう少し質問のお許しを願いたいと思います。そこでこういう機械設備近代化の促進のため或いは見返資金とか、政府資金部の資金を直接できない場合には、間接に更に銀行を通じて出すとかというような御方針がきまつておるかどうか、この点どうでございましようか。
  90. 石原武夫

    ○政府委員(石原武夫君) 只今の点につきましては、大蔵当局でないとはつきりした答えをしかねますが、見返資金につきましては、私承知しておりますのは、本年度もさようでございますが、電力と船に出ておりますが、来年度につきましては、電力だけに限りますか、或いは電力か船か二つに出すというふうに進行をいたしておる模様でございます。それから開発銀行につきましては、本年度と大体同じようなことで、広く一般の産業の設備資金にその資金を充当して行くという方針のように考えておりますので、政府資金の活用につきましては、電力はいろいろ今計画が政府部内で検討されておりますが、これは別といたしまして、その他の融資方法につきましては、大体本年度と同じような方法になるかと考えます。
  91. 栗栖赳夫

    ○委員外議員(栗栖赳夫君) そうすると、まあ併し非常に大きな金が要ると思いますから、開発銀行その他特銀だけで賄うということはむずかしいと思うのです。で、事業者の業態の悪くないものについては、或いは日銀で斡旋融資等の骨折をとつてもらえるものであるかどうかですね、そこはどうでしようか。
  92. 石原武夫

    ○政府委員(石原武夫君) 御指摘のように、政府関係の機関から出ております資金は、全体の政府資金からは割合ウエイトが少いのでございまして、会社自身の償却でございますとか、或いは増資、起債等の途もございまするが、本年度におきましても、相当一般の市中銀行から設備資金が出ておりますことは御承知の通りでございます。現状におきましても、日銀当局と常々連絡をいたしておりまして、資金抑制の一応方針か出ておりまするか、現在におきましても、日銀を通じて所要な必要なる設備資金の貸出をするように時々具体的に連絡をいたしておりまして、今後もそういう方法も是非併せて強力に進めたいと考えております。
  93. 栗栖赳夫

    ○委員外議員(栗栖赳夫君) そうしますと、今銀行からその他金融界から借入をしましても、これを長期の資金に安定さすには、やはり起債とか、社債発行或いは増資とかという面に持つて行かないと、これは結局私はできんと思うのです。ところか今の証券市場は隘路でありまして、なかなか狭隘でうまく行つておらん、そこで自然そういう発行の規制上非常に困難があるのであります。こういうものについては、そういう場合においても優位に扱つてもらえるかどうか、これも大蔵省かも知れませんけれども、一つ通産省から代つて御説明を願いたいと思います。
  94. 石原武夫

    ○政府委員(石原武夫君) 只今お話のように、起債市場或いは株式証券市場等は非常に御指摘のように狭隘で、会社希望通りのなかなか増資、起債ができないことはよく承知しておりまするか、今の社債市場につきましても、これは日銀等が中心で社債の毎日の枠及び具体的内容をきめていらつしやいますが、その辺は今我々といたしましても、できるだけ十分事務的な連絡をとりまして、優先的に取上げてもらうようにやつております。今後もさような方法で進めて行きたいと考えております、
  95. 栗栖赳夫

    ○委員外議員(栗栖赳夫君) そうしますと、融資を箇條書のようにお尋ねしたのでありますが、今度問題を転じまして、この設備近代化のために機械等を取得する、そういう場合に当外から輸入することが考えられると思うのでありますが、又これに頼ることが実際多かろうと思います。輸入も新らしい品物のみならず、中古品を輸入するということも行われると思うのでありますが、そういう場合において、そのライセンスですが、輸入許可等について、或いは信用状を立てることなどについて優位に便宜が與えてもらえるかどうかということをお尋ね申上げたいと思うのであります。
  96. 石原武夫

    ○政府委員(石原武夫君) 現在も輸入機械につきましては、主として殆んど大部分為替割当をいたしておりますので、これは通産省でやつておりまするが、個々の業者の申請を十分検討いたしまして、企業合理化或いは近代化等に必要な機械の輸入については優先的に取上げてやつておるような状況でございまして、今後これらの法律が実施いたされますれば、こういう法律の趣旨に従つて、さような運用を優先的に考えて行きたいと考えております。
  97. 栗栖赳夫

    ○委員外議員(栗栖赳夫君) そこでまあ決済をすぐしてしまえば別でありますが、私どもできればそういう機械のものについても長期に安定した外資導入ができなくては、メーカーその他から或いは向うのエキスポート・インポート・バンクから一時の借入をして、それを払つておいて一年、二年の後にこれを決済して行こう、或いは必要があれば、又優位な会社であれば外資の導入というものにも本格的なものに持つて行こう、こういうことが必要じやないかと思うのであります。それについてどうも私ども若干の経験があるのでありますが、いろいろ隘路がある、まあ講和の問題とか、日本の経済の安定の問題は別としますか、実際機械を日本に入れたい、そして一時、一年なり、二年なり或いは三年なりお貸ししてもいい、或いはアメリカのエキスポート・インポート・バンクか、これを資金のことを考えてもいい、こういうような問題も起るのでありますが、その場合において問題になるのは、日本政府の保証或いは代行保証が必要だということがいつも起つて来るのであります。日本政府自体が保証するということは憲法上その他でなかなかむずかしい、そうすると、代行機関が保証するということが先ず考えられるのであります。ところでこの代行機関としては保証のことかできないです。輸出銀行は日本にありますけれども、それは輸入であり、而もそれを保証するという制度はありませんから、これもできない。開発銀行は折角できましたけれども、この種の保証をするということは非常に必要だと思うのでありますが、今の規定ではできないのであります。併しこういう機械を日本がすぐ代金を払わなくて、日本に入れ、日本の立直り、企業の合理化に資するということができるについては、何かこの政府の代行機関の保証、私できれば開発銀行の保証というような途を付けて頂くと非常に結構じやないか、又これは急務じやないかと思うのです。この法律ができれば、開発銀行の一部改正の中にそういうものも入つているかとさえまで私は思つたのでありますか、それが何もないのでありますか、政府としてはどういうお考えでしようか。
  98. 石原武夫

    ○政府委員(石原武夫君) これも大蔵当局の御所管になりますか、通産省といたしましては、只今御指摘のように、外資を入れます場合に外貨面については保証制度かできておりますが、單純なる金銭貸借については保証制度がございませんので、その点にまだ一つ問題の点が残つております。これは本通常国会に多分外資法の改正として、その点の解決をされるように目下政府部内で立案中であります。その次に只今お尋ねのアメリカ輸出入銀行等から資金を借ります場合におきましては、政府又は代行機関の保証を要することになつておりまして、又それ以外にも一つ民間でケースがございま  して、民間の銀行の保証を要求して来ておつた例もございます。それらにつきましては、現在さような制度がないために、話がなかなか進みませんので、その点は只今御指摘のまうに開発銀行でありますとか、或いは輸出銀行を多少改組するようなチヤンスがござ  いますれば、今の輸出銀行にやらすか、いずれかにさような外資の入つて参りました場合の保証の業務ができる  ように改正したいということで、通産省としては、さような方法で研究をし、大蔵省とも御連絡して是非この国会に実現させたいと考えております。
  99. 栗栖赳夫

    ○委員外議員(栗栖赳夫君) 今私次にお尋ねしようと思いましたところが、すでに御答弁になりましたが、この外資の導入の場合に、技術とか、或いは或る産業に投資をする場合については、外資にはる元利金の支払の保証制度が、予約制度と言いますか、保証制度があるわけであります。併しそうでない純然たる例えばアメリカのエキスポート・インポート・バンクから借入れをするという場合には、一年以内でないと外貨の保証がないわけであります。これは今お話のように、外貨法の改正をして保証の途を立つて頂きにい、こう思つておるわけであります。それから最後ですが、大体そういう機械を入れます場合に、輸入税と言いますか、関税と言いますか、その減免というものについての現行法の状況及び将来について更に下げようというようなお気持かあるか、ないか、お尋ねしたいと思います。
  100. 石原武夫

    ○政府委員(石原武夫君) 機械の輸入につきましては、関税定率法の附則におきまして、一年を限りまして、所定の機械の輸入税の免除を行なつております。これは一年の期限が付いておりますので、多分三、四月に期間が切れることに相成ると思いますが、これは大蔵省のほうで御検討中で、税制課長がお見えになつておりますから、更に御説明かあるかわかりませんが……。
  101. 栗栖赳夫

    ○委員外議員(栗栖赳夫君) ほんの箇條書を書いてこういうようなお尋ねをしましたが、大蔵省からも所管の政府委員のかたが全部出揃つておらんようでありますが、一つ政府としても、提案者としてもお伝えを願つて、今列挙いたしましたようなものをこれに関連して実行して頂かないと実効が上らんのじやないかと思う次第であります。どうも委員外で長いこと時間をとりまして有難うございました。どうぞよろしくお願いいたします。
  102. 竹中七郎

    ○委員長(竹中七郎君) ほかにありませんか。
  103. 古池信三

    ○古池信三君 簡單なことを一、二お尋ねしたいのですが、機械設備近代化ということになると、自然に大企業に片寄る弊があると思うのであります。もとより大企業設備近代化は非常に必要なことでありますけれども、併し日本の国情としましては、これを並行して中小企業の合理化、近代化ということも大いに促進して行かなければならんと思うのであります。本法においては第六章におきまして中小企業の調査診断の規定が掲げられておるのでありますが、これは調査診断を行なつてその改善に関する勧告をすることになつておりますが、勧告しつ放しで、その効果について果して合理化されるや否や、近代化されたかどうかということの確認は一体どういう方法でなされるのでありましようか、これを一つお伺いしたいと思います。
  104. 小出榮一

    ○説明員(小出榮一君) 只今中小企業の診断をいたしました以後における合理化の効果をどういうふうにして確認するかというお尋ねでございますが、この点はお話の通り、診断をしただけでは勿論意味がないわけでありまして、診断はいわば健康診断みたいなものでありまして、どこに経営上の吹陷があるか、どの部分を合理化すべきかということを先ず発見いたしまして、それにはどういう手段をとつて今後改善し、効果を進めて行くべきかというところまでを一応診断するわけでございます。その場合におきましても、あまり理想的なことばかり申しましても、相手が中小企業でございまするので、なかなかその通り実現ができませんので、その企業の資金状態、その他いろいろ実態を睨み、できるだけ実現のできる範囲内におきまして、或る程度の診断を勧告をいたしております。そういたしまして、勧告をいたしました以後におきまして、これは一応の勧告に過ぎませんので、果してその企業がその勧告の通りに行うかどうか、又それを実施するにつきまして、企業だけの力で実現できるかどうかということにつきましては、その以後におきまして絶えず何回か診断をいたすこともございますし、或いは随時に各診断員がその工場に参りまして指導もしております。又その勧告を行いました結果、例えば金融の斡旋をしなければならん、乃至は協同組合の組織を通じまして新らしい設備をしなければならんというふうな問題も起きて来ると思いますし、乃至は技術上の指導をするという面もありまするので、それぞれの診断の結果に基きまして、爾後そういつた具体的な対策のほうにできるだけ関連を持たせてやつてもらう、こういう実情であります。
  105. 古池信三

    ○古池信三君 大体御説明は了承いたしたのでありますが、結局勧告を受けましても、又その勧告の趣旨が非常に結構であるということを痛感いたしましても、現在のような状態では、中小企業者の自力で以て設備の改善或いは取替をするというようなことはなかなかできにくいのが実情であると思うのであります。従つてさような場合におきましては、特にこの金融関係の面などにおきまして、政府は特段の方法を講ずる、或いは又共同設備でもするような場合には、これに相当な補助金を従来以上に與えて行くというようなことを、この本法が成立いたしました曉には、そういうようなことについて特にお考えがあるかどうかもう一度お伺いしたいと思います。
  106. 小出榮一

    ○説明員(小出榮一君) 御指摘の通り、この合理化法が仮に成立いたしました曉におきましては、中小企業の面におきましては、特に合理化を強力に推進いたしまするために、どうしても企業の自己資金では、或いは金融ベースに乗りにくい企業がございますので、できるだけ政府資金等を中小企業金融方面に導入いたしまして、或いは又協同組合の共同設備に対する国庫の補助金、本年も約二億円ほど計上いたしておりまするが、来年におきましても、できるだけそれを多額の補助金を計上いたしたい、かように考えております。これらの措置によりまして、中小企業の協同組合との組織を通じましての合理化を極力進めて参りたい、かように考えております。
  107. 古池信三

    ○古池信三君 それからもう一つお尋ねしたいのは、調査診断を行いますのは地方の公共団体がやる建前になつておると思うのであります。然るに都道府県或いは大都市におきましても、中には必ずしもそれぞれの各種中小企業の専門の指導員と申しますか、或いは技術者と申しますか、そういう人がどの府県にも揃つておるとは限るまいと思うのであります。そういうような場合には、仮にそういう専門家の揃つた公益法人などがございまするならば、そういう公益法人を監督しながら、それによつて中小企業の調査診断を行わせ、自然経費の要る場合には、その経費の一部を政府が補助するというようなお考えはないのでありましようか、この機会にちよつとお尋ねをして置きたいと思います。
  108. 小出榮一

    ○説明員(小出榮一君) 中小企業の診断でございまするので、工場側から報酬をとつて診断するということもできませんので、まあ言わば無料でサービスをするという恰好になりますので、自然地方公共団体の職員を現在は動員しているような状態でございますが、お話の通り、専門的な診断、能率の研究をし、工場の診断を行なつております団体も現在ございまして、すでに日本経営士会でありますとか、日本技術士会というような団体が法人組織でできておりますが、これらはいずれも専門的な能率診断等を職業としてやつておいでになる実際の権威者のかたがたのお集まりでございまして、相当の報酬をやはり必要とするわけでございます。従いまして中小企業の診断にこれらのかたがたを直接動員するということは甚だ困難でございまして、現在は先ず各府県の職員を診断負といたしまして、その診断員の診断技術と申しますか、診断能力というものを高めますために、そういつた各権威者のお集まりのかたがたに講師として出て頂きまして、講習会その他の指導によりまして、各府県の職員教育をいたしている、かような関係にございます。そこで今お話のこの法案成立を機会といたしまして、中小企業の診断を専門に行う一つの公益法人的な団体を作つて行つたらどうかというお話でございますが、これらの点につきましては、実はまだはつきりした考えを具体的に持つているわけではございませんので、何らか若し各府県の中小企業診断員のレベルが向上いたしまして、相当充実をいたして参ります機会を捉えまして、中小企業の診断を中心といたしまする何らかそういう診断指導者の集まりと申しますか、そういうようなものの組織化というようなことにつきましても、だんだんと研究して参りたいと実は内々考えておるような次第でございます。
  109. 竹中七郎

    ○委員長(竹中七郎君) ちよつと私から泉税制課長にお尋ねいたしますが、先般大蔵委員であります小林君から資料提出の要求があつてまだお出しになりませんので、今日の審議におきましても甚だ困るのでございますが、明日までにできますか。
  110. 泉美之松

    ○説明員(泉美之松君) ちよつとむずかしいと思います。
  111. 竹中七郎

    ○委員長(竹中七郎君) 提案者から資料についてお話があるそうです。
  112. 中村純一

    衆議院議員(中村純一君) 御要求の資料のことでございますが、先ほど申上げましたように、これは目下各産業所管庁と大蔵省との間において検討をいたしておりますのが現実の状態であります。そしてまだ最後的には、予算全般とも関連をいたしまするので、只今のところその御要求のような資料を出せと言われても事実甚だ困る状況にあります。そこでちよつと……。
  113. 竹中七郎

    ○委員長(竹中七郎君) 速記を止めて……。    〔速記中止〕
  114. 竹中七郎

    ○委員長(竹中七郎君) 速記を始めて……。では一つ提案者もお考えを願うということにいたしまして、本日はこの程度で散会いたしまして、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  115. 竹中七郎

    ○委員長(竹中七郎君) 御異議ないものと認めまして、本日はこれにて散会いたします。    午後四時一分散会