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1952-06-05 第13回国会 参議院 通商産業委員会 43号 公式Web版

  1. 昭和二十七年六月五日(木曜日)    午後二時十五分開会   ―――――――――――――  出席者は左の通り。    委員長     竹中 七郎君    理事            小林 英三君            結城 安次君            栗山 良夫君    委員            重宗 雄三君            山本 米治君            加藤 正人君            清澤 俊英君            境野 清雄君            西田 隆男君   政府委員    通商産業政務次    官       本間 俊一君    通商産業省通商    機械局長    佐枝 新一君   事務局側    常任委員会専門    員       山本友太郎君    常任委員会専門    員       小田橋貞壽君   ―――――――――――――   本日の会議に付した事件 ○公聴会開会に関する件 ○航空機製造法案(内閣送付)   ―――――――――――――
  2. 竹中七郎

    ○委員長(竹中七郎君) それでは只今より通商産業委員会を開きます。公報に載せました航空機製造法案を審議いたしまする前にお諮りいたしたい件がございます。先般私初め清澤さん、島さんが行きまして現地視察いたしました臨時石炭鉱害復旧法案に関する公聴会開催の件でございますが、現地その他におきまして被害者並びに鉱業権者、地方自治体その他につきましてなかなか問題が複雑しておりまするものでございまするので、公聴会を開きたい、かように考えますが、この公聴会の場合におきまする日にちの決定、人選その他は委員長にお任せ下さいまして開くことに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 竹中七郎

    ○委員長(竹中七郎君) 御異議ないものと認めます。さよう取計らいいたします。   ―――――――――――――
  4. 竹中七郎

    ○委員長(竹中七郎君) 次に議題に返ります。航空機製造法案を議題といたします。御質疑を賜わりたいと思います。
  5. 小林英三

    ○小林英三君 先ず第二條の、「航空機」とは、航空法第二條第一項の航空機をいう、これを一つ御説明を願いたい。
  6. 佐枝新一

    ○政府委員(佐枝新一君) お答えを申上げます。航空法第二條第一項に、まだ航空法案でございますが、この法案の第二條第一項に規定しておりますところを申上げます。「この法律において「航空機」とは、人が乗つて航空の用に供することができる飛行機、回転翼航空機、滑空機及び飛行船その他政令で定める航空の用に供することができる機器をいう。」。
  7. 小林英三

    ○小林英三君 それから事業の届出の問題の第三條ですが、これによりまずというと、「航空機又は航空機用機器の製造又は修理の事業を行おうとする者は、当該製造又は修理を行う工場ごとに、左に掲げる事項を記載した届出書を通商産業大臣に提出しなければならない。」こう書いてあるのですが、私は航空機又は航空機用機器の製造に従事する工場というのは、これは戦前におきましては勿論でありますし、又アメリカ等におきましても相当の下請工場を持つておると思うのであります。我が国におきましては、戦前におきましてやはり航空機工場は相当の下請を持つておりました。その下請のなかにはかなり零細な下請工場がたくさんあつたと私も承知いたしております。例えば航空機に使いますピンのごときは、これは本当に零細なろくろ式でやるような、家庭工業でやつておるような下請もあつたのであります。併しこれからのちの飛行機というものは非常に精度が進んで、戦前におきます優秀機は、今日では劣等機になつておるような時代であります。相当精密な、精度の高いものに違いないのでありますが、この下請工場というものに対して全然届出その他はないのでありますか。製造業者のみがこういう手続をとればよろしいのでございましようか。その点をお伺いしたいと思います。
  8. 佐枝新一

    ○政府委員(佐枝新一君) この第三條に掲げております航空機又は航空機用機器といいますのは、第二條の第二項の「航空機用機器」、これを承けておりまして、第二項に明示しておりますのは航空機用原動機、航空機用プロペラ、それから第三号で「政令で定めるもの」となつておりますが、これにつきまして我々の只今考えておりますのは降着装置、回転翼即ちローター、それから無線機器でございます。現在国産ができるものとして考えております短波、超短波の無線電話装置、方向探知機、ローラー受信機、或いはレーダー、こういつたものを承けております。
  9. 小林英三

    ○小林英三君 次にお伺いしたいと思いますが、戦後我が国の産業というものは、現在におきましては生産指数等が相当各方面の産業に亘つて復活して来ておることは承知いたしておりますが、併しながら航空機の製造工場というものは、我々が知る範囲におきましては殆んど全面的に潰滅しておる、こういう状態になつておると考えるのでありますが、そこで日本の航空機の製造会社という問題につきましては相当長年月に亘つて空白の時代があつたと考えられるのであります。そこで本法案が通過いたしまして実施されました際におきまして、我が国の現在の代表的な航空機会社というようなものが通産省で考えておられるものは現在どういう程度になつておるのでしようか、それを伺いたいのであります。
  10. 佐枝新一

    ○政府委員(佐枝新一君) お話の通り戦争中航空機を作つておりました主な会社は、終戦後ついこの三月八日に向らの承認があるまで絶対航空機というようなものは作つてはいかんと禁止されておりました。全くの空白期間が七年間続いたわけであります。終戦後会社の分離もございますし、それから他の用途に転換した工場もございますし、又休廃止した工場もございますし、又一部は接収されておる工場もございます。今後これらの航空機工業があらゆる條件に恵まれたとしましても、本格的な航空機々作るということには相当の期間を要するのではないかと思います。ただ軽飛行機であるとか練習機であるとか、ヘリコプター、こういうものの生産、これは案外早いかと思います。又修理或いは部品の製造という面では割合に早く動きが始まつて来るのではないかと考えております。
  11. 小林英三

    ○小林英三君 いや、代表的な会社は現在どういうふうになつておるかということを一つ御説明願います。
  12. 佐枝新一

    ○政府委員(佐枝新一君) どうもお答えが的を外れて申訳ありませんが、それでは少し細かくなりますが、戦争中製造をしておりました代表的な工場のうち、例えば三菱重工業、これは三社に分離いたしましたが、航空機生産能力の主体は大体現在の新三菱重工業にあります。その工場は一部休廃止されたものもございますが、大部分は転換工場として活動いたしておりまして、新三菱重工業は現在資本金は十億円でありまして、その主な工場の現状を概略申上げますと、神戸の工場、これは船舶、ボイラー、鉄骨等でございます。名古屋では自動車車体、スクーター、繊維機械、こういつたものを作つております。京都ではエンジン、工具、こういうものを作つております。大体旧三菱重工業のうち、航空関係のものは名古屋及び京都の製作所であります。大体従業員は旧三菱重工業全部を通じまして約二万四千名、月生産額は十八億乃至二十億円程度であります。会社としましては終戦まで大体我が国の総生産高に対しまして機体で三四%、発動機で四四彩を占めておりました実績がございますので、今後航空機生産を再開いたしますとすれば名古屋製作所を主体として着手しよう、こういう考えでおるようであります。  それから中島飛行機でございますが、これも終戦までは三菱重工業に次ぐ航空機生産の主要な会社でございまして、現在は整理会社として富士産業というものがございますが、中島飛行機傘下の富士自動車工業、富士精密工業、富士工業に分離いたしまして、自動車の車体、スクーター、内燃機関、ミシン、車両の修理等を行なつております。戦争中は三菱に次ぎまして全国の生産の三割程度を占めておりました。今後の再開につきましては小泉工場、荻窪工場、大宮工場等を中心にして再開したいという意図を持つておるように伺つております。  次は川西航空機でございますが、川西航空機は戦後新明和興業、明和自動車工業等四社に分離いたしておりますが、主体は新明和興業でございます。新明和興業の工場は甲南、鳴尾、福知山、布施等にございまして、甲南は特需関係、鳴尾はモーター、幅知山は内燃機関、布施は機械部品、加工、内燃機関等をやつております。極く最近これは新聞社の発注に応じたわけでございますが、米国のセスナー軽飛行機の組立てを新明和興業がやつております。  それから次は川崎航空機でございますが、戦後川崎機械と川、崎岐阜製作所に分離いたしました。川崎機械のほうは明石、神戸、高槻、播州、これらに工場を持つております。明石は救助器、消火器、タイプライター、神戸工場は鉱山機械その他の板金工業、高槻は化学繊維機械、小型発動機、こういつたものでございます。  一方川崎岐阜製作所、このほうでは自動車車体を製造いたしております。今後の航空機生産に当りましては両会社が協力いたしまして、主として川崎機械は発動機及び部品を生産し、岐阜では機体を生産するというような計画を持つておるように聞いております。なおこれも極く最近のことでございますが、旧川崎航空機の関係ではヘリコプターの生産について米国で非常に優秀なヘリコプターを作つておりますベル会社と四七D型の提携につきまして話が具体化しまして、取りあえず川崎機械で一部の部品の注文を受けて作るという段階になつております。大体その他昭和飛行機とか愛知航空機等がこぎいますが、三菱、中島、川西、川崎といつた終戦までの主な航空機製造会社の現状は以上の通りであります。
  13. 小林英三

    ○小林英三君 大体大きな航空機の製造業者の動きはわかりましたが、私は航空機の我が国における生産という問題につきましては、これはやはり憲法第九條の問題もございますし、又日本の経済力が軌道に乗ることと相待つて日本の再軍備ということが行われるのでありましようから、本法案による航空機の生産という問題は、多分只今のところにおきましてはアメリカの委嘱によつて日本で作ると、こういう心構えで本法案を出されたんじやないかと想像するのですが、その点はどうでしようか。
  14. 本間俊一

    ○政府委員(本間俊一君) お答えを申上げたいと思いますが、御承知のように三月八日に兵器、航空機の生産が許されることに相成りましてから何と申しますかやはり飛行機に対しまする国民の気持と申しますか、やはり相当強烈なものがあるようでございまして、先ほども機械局長から申上げたんでございますが、ヘリコプターの製作をアメリカのほうと提携をいたしまして始めたいというような計画もあるようでございまするし、それから現に先ほど説明の中にもあつたようでありますが、軽飛行機の製造許可の申請が参つております。それからこのアメリカの航空機の修繕と申しますか、そういう話なども只今具体的に進んでおるようでございまして、とりあえず会社によりましてはそれらの修繕を引受けておきまして、その間に優秀な飛行機を借りまして、それについていろいろ研究を進めて参りたいと、こういうような計画を持つておるところもございまするので、その辺のところは勿論御指摘にもありましたように、七年の問も空白になつておりましたので技術の面においても非常な違いが出ておるわけでありますから、今すぐ單独で始めるというような計画は勿論これはないわけでございますが、ただ始めまする形がアメリカの委嘱を受けまして始めるようなことになりますか、或いは提携をいたしまして始めるようなことになりますか、その辺はまだはつきりはいたしませんが、大体はそういうような形をとつて行くんじやないかというふうに考えます。
  15. 小林英三

    ○小林英三君 そういたしますというと、大体この航空機を製造する会社といたしましては、当分の間は日本の民間に使う飛行機の生産をしながら順次この技術の向上を図つて行くというような意味に解釈してよろしゆうございますか。
  16. 本間俊一

    ○政府委員(本間俊一君) 大体お話のような方向になろうかと思いますが、実は二、三日前に例の英国の某社が参りまして、何と申しますか、まだ日本でどの工場はどの方法でやるというところはきまつておりませんが、飛行機工業について調査をしたいというようなことで、その下心と申しますか考えは、できるなら日本で濠州でありますとかインドでありますとか、そういうような面で使いまする飛行機の組立から入りたいというような考えを持つておるところもあるようでございます。御承知のようにこの民間航空事業会社で使う飛行機は数屯少いわけでございますから、これを今すぐやるというようなことは実際考えられないのじやないか、そうしますれば日本の航空機工業が始まるといたしますれば、御指摘のように修理を先ず引受けるとか或いはそういう会社と提携をいたしまして、日本の近所の国で使いまする飛行機の需要に応じまするとかいう形で始まるのじやないかと、こういうふうに考えております。
  17. 小林英三

    ○小林英三君 私は最近よく新聞、雑誌なんかに出ておりまするアメリカの軍備拡張という問題が、只今軍需生産ですか、これが相当足踏みをしているという、この足踏みをしている一つの原因としては、朝鮮戦線においてアメリカの飛行機が相当ソ連の飛行機にやられておる、こういう苦いい経験に基いて現在アメリカが大軍需生産に対するこのままの状態の設計の飛行機を作つたのでは莫大な飛行機ができて見たところでいかんというので、設計をもつと性能の高いものにしてやるのが一つと、もう一つは工作機械その他のもつと精度の高いものをハイ・マスプロでやつて行くために必要である。もう一つは職工の今までのような技術の程度でなしに、もつと優秀な飛行機を作るには工員の技術がそこまで行つていない、それがために多少足踏みをしているのじやないかというようなことを聞き及んだのであります。只今政務次官のおつしやつた主な民間の飛行機の製造というものは微々としたものである。いずれにいたしましてもアメリカ或いはイギリス等の修繕或いは将来は委託によつて又これを作るというようなことになるように考えられるのでありますが、そういう精度の高いものを修繕するにいたしましても、或いは新らしく作るにいたしましても、只今機械局長の御説明になりましたような、我が国における飛行機の大メーカー、これがそういう精度の高いものを作るような段階になるには相当の日限を要すると私は考えるものですが、そういう方面に対する見通し等がございませんか。
  18. 本間俊一

    ○政府委員(本間俊一君) お話のような形で航峯機工業がだんだん芽生えて来るのじやないかと思いますが、先ほど申上げました戰前に日本の飛行機の生産をやつておりました大きな会社て、自動車などをやつておるところが多いのでございますが、実はアメリカの某社の連中が参りまして、具体的な話があつたようでございますが、その話など々伺つてみまするというと、仮にまあアメリカの飛行機の修理から始めるというような考え方で話合いをいたしておりまするところを見まするというと、アメリカのほうからやはり何十人か技術者を先ずよこしまして、そしてそこで部品或いは資材なども最初はできないわけでございますから、持つて来ておきまして、そうして技術的な指導をしながら、日本の技術者も一つ教育して行きたい、そうしてだんだん覚えるに従つて人を減らして行くというような、こういうような話も実はあるようでございまするので、まあ実際どういう形に話合いが決まりますか、まだ明確にお答えはできませんけれども、只今申上げたような話なども具体的にやつておるように私どもは聞いておるわけでございます。
  19. 小林英三

    ○小林英三君 まあ今のような精度の高いものを作りますには、無論検査ということが非常に重要な問題だろうと思うのでございます。ただ私がこの本法案が、法案の題目は航空機製造法案というような工合に銘が打つてあるのでありますが、併し内容をちよつと詳しく私まだ読んでおりませんけれども、内容をちよつと葬見いたしまするというと、殆んどこの検査ということを主とした法案であつて、航空機製造業者の今のような工合に、もう非常に元へ還るのは容易じやない、これを再建することは容易じやないという状態の下におきまして、再建の中心とも言わなくちやならんような、つまりこれを助成する、政府がこれを助成する、こういうような措置に殆んど触れていないというように考えられるのでありますが、何故にこれは政府はこの法案に対して、将来早く航空機の製造が軌道に乗るように助成するという措置身どうしてお取りになつていないのか、その点お尋ねいたします。
  20. 本間俊一

    ○政府委員(本間俊一君) お答え申上げたいと思いますが、これはもう御指摘の通りでありまして、日本の航空機工業が発達をいたしますためには相当力を入れまして助成なり、保護を加えなければならんということは、これは何人も異論のないところであろうと思います。そこで私どもこの法案の立案に当りまして、実はその点も十分に研究いたしたわけでございますが、何分にもこの所管が明確にきまつておりませんしいたしまする関係上、現に申請の参つておりまする書類などの処理もできないような関係になつておりまするし、又今後の日本の航空機工業に対しまして非常な意欲を持つておられまするメーカーのかたがたも、どことどういう話をしたらいいのかというようなことで、実は非常な内々いろいろな御相談には参るわけなんでございまするが、それらの御相談にもはつきりしたお答えもできないというような状況になつておりましたので、取りあえず制度の上におきましては確立をしなけれぱならんわけでございますが、大蔵省のほうとも実は話もいたしてみたのでございますが、御承知のようにまだ具体的に何と申しますか、この生産が始つておらない関係もございまするので、なかなかこの予算の上の話も実はつかなかつたわけでございます。従つて大体大蔵省のほうとも話合いをいたしておるわけでございますが、基礎的ないろいろな研究なども勿論当然必要になつて来るわけでございまするから、それに対しましてはできるだけ工業技術庁の補助金なりを一つ取りあえず使つたらどうだ、それから例のいろいろな設備などを輸入いたしまする場合にいたしましても、御承知のようにこの産業合理化の線で輸入機械に対しまして免税の措置なども取つておるのでありまするから、そういう措置をこれは直ちに活用ができるわけでございます、運用ができるわけでございまするから、そういう面或いは融資の面をやつて、そうしてもう少し事態を見て一つ具体的に考えようじやないか、こういう関係でその後の話が付かなかつたものでございまするから、取りあえず制度だけは確立をいたしまして助成保護の措置は第二段の問題として行こう、こういうふうに考えまして御指摘のようにこの法案には助成保護の面が抜けておるわけでございます。
  21. 小林英三

    ○小林英三君 大体今の政務次官のお話でこの見通しがつきましたけれども、併し私は今政務次官がつまり製造の担当者であるところの通産省として将来どうしてもこういう問題については助成をして行かなくちやならん、こういう御意思のあるところは了承したのでありますが、それは他日しかく助成に対する別途の措置をしよう、こういう御趣旨だけはあるのでございましようか。
  22. 本間俊一

    ○政府委員(本間俊一君) そのように考えております次第でございます。
  23. 小林英三

    ○小林英三君 それからこの航空機製造法案と、それから例の只今運輸委員会に付託されておりますところの航空法案というのがございます。この関係が私どもが考えましても非常に複雑であるように考えるのであります。法案に現われておりますところを見ましても、閣議で決定されましたと言われておりまするところの航空機生産の所管等に関する件というものを見ましても、通産省と運輸省との両者の所管が非常に複雑でありまして、その間非常に入り乱れているように拝見いたしております。例えば生産技術の検査はこの法案によつて通産大臣の所管とする、それから航空機の安全性に対する検査というものは運輸大臣の所管にする、こういうようなことになつておるように思うのでありますが、何故にこういう問題についてこういう複雑にせなくちやならんのであろうか、私どもが考えましても一貫的に一つの省でおやりになるべきものであろうと思うにかかわらず、二つの省に跨つてやつておるということは非常に私どもは変に思うのでありますが、この間に何か別にいきさつがあつてこういうことにならざるを得なかつたのか、或いはどういう必要があつてこういうふうに安全性は運輸省でやり、或いは生産に対する検査は通産省でやるというような工合になつたのか、その辺の事情を一つ向いたい。
  24. 本間俊一

    ○政府委員(本間俊一君) 御承知のように航空機の所管につきましては両省の間に主張がございまして、運輸省のほうは運航を司つておるのだかう、生産まで運航生産を一つの役所でやりたい、こういう主張をいたしておつたわけでございます。それに対しまして通産省のほうは御承知のようにこの運航事業者と飛行機の製造をやります事業者は明確に違つておるわけでございますので、それから航空機工業は御承知のように非常なたくさんの部品から成つておりまする総合的な機械工業でございまするので、而も非常に高度の技術も要請せられるわけでございます。そういう関係でやはりこの製造は一般機械工業及び素材工業を所管いたしておりまする通産省であることが便利だ、どうしてもそうでないとやはり日本の飛行機工業というものの発達が遅れる、こういう見地から生産は通産省で担当をすべきだというような主張をいたしまして、両省の間にいろいろな議論のやり取りがあつたわけでございます。なかなかこの事務当局のほうと話合いが付かなかつたものでございまするので、閣議のほうで御承知のように三大臣に一任をいたしましてそこで裁定案というようなものを作るということになつたわけでございましてその結果裁定案ができましてその裁定案に従いまて航空法と航空機製造法案と、こぷ二の法案が提出をせられておるわけでございますが、その間の細かな事情につきましては私も余り細かくは承知をいたさいのでございますが、この裁定案を見ましても従来この陸海軍が対立をいたしておりました当時なども、製造いたしておりまするほうは両省の検査官がおりまて、まちまちな監督を受けるというようなことで、非常な混乱もあつたように聞いておるわけでございます。従つて閣議の裁定をきめまする場合にも、それらの製造事業者の希望なり、或いは従来のいろいろないきさつなども十分に検討をせられましてできるだけこの製造者には二重監督のような弊を除きたい、こういう考えが相当強くあつたように承知をいたしております。その結果技術上の検査は当然生産を原則として担当いたします通産省のほらでやるわけでございますが、この民間航空機の場合でございますると、その運航を監督いたしておりまする運輸省のほうが、どうしても安全の建前からその検査をしたいというような議論なり要求なりも相当ございました点を考慮いたしまして、安全性の検査は運輸大臣ということで、何と申しますか民間航空機の安全に関する責任は運輸大臣が負う、こういう建前にいたしまして、併し運輸省の検査官と通産省の検査官が、事業場へ両方から入りましてやるということになりますれば、製造業者が非常に迷惑するだろうというような点を考慮いたしまして、安全上の検査は運輸大臣ですが、基準を両省の共同省令できめておりまして、その検査を実際にやるものは通産省の検査官にやらせる、或いは民間の工場の一定の資格を持ちました人に検査を委任することになつておりますが、それらの人によつてやつて、できるだけ工場側の何と申しますか、二重監督の弊害と申しますか、混乱と申しますか、そういうものを避けたいという考慮から、こういうような裁定になつたように私どもは承知いたしておる次第でございますが、我々実際に裁定をいたしましたわけではないのであります。私の報告が或いは違つておるところもあろうかと思いますが、大筋は大体そういうふうに承知をいたしておる次第でございます。
  25. 小林英三

    ○小林英三君 それから法案の中に審議会というものが設けてある、この審議会というものには当然審議会の組織であるとか、或いは審議会の権限であるというようなものがはつきりと明記されなければならんものだと思う。実際問題として審議会の内容というものは、はつきり我々はわからないのでありますが、これはどういうような実質の内容、内容というものはどういうふうになつておるのか。
  26. 本間俊一

    ○政府委員(本間俊一君) お答え申上げたいと思いますが、航空機の製造法案によりまして、技術古いろいろな基準或いは省令、政令などを決めなければならんわけでございますが、これは何と申しますか、技術上のいろいろな基準を決定するわけでございまするので、担当官が代りましたために変つたり何かするようなことになりますと、非常に製造するほうも迷惑でございますし、又そういうこともあつてはならないわけでございまするので、そういう基準を決定をいたしまする場合には、民間の航空機の生産に関しまするエキスパートと申しますか権威者、それからやはり運航事業者も運航いたしまして、いろいろな飛行機に対しまする注文なり意見なりがあるわけでございまするから、運航事業者の代表者、それから勿論運輸省の運航を監督いたしまする運輸省の人、こういうような関係方面の権威者を集めまして委員会を組織いたしまして、そうして技術的の基準を決定する場合に、基準なり或いは重要部品につきましていろいろな型、式、或いは基準なりを指定いたすわけでございますが、そういうものの基準、その他を審議会へ諮問いたしまして、そうしてまあできるだけ立派な而も実情に即したものを作りたい、こういうふうに考えておるわけでございます。従つて航空機生産審議会は決議機関ではないわけでございまして、大臣の諮問機関として運用して参りたい、こういうふうに考えておるわけでございます。
  27. 小林英三

    ○小林英三君 それから第五章に航空工場の検査官、それから航空工場の検査員、これは私はこの法案にただこんなようなことが書いてありますけれども、今後検査官とか検査員とかいうものは、重要な航空機製造に対しましての役割を担当すると思うのでありますが、これが極めて二カ條くらいに書かれて簡単な表示になつておるのであります。まあむしろ私どもから考えますと、余り漠然過ぎるように考えるのですが、これは航空機の航空工場の検査官というものは、どういう程度のエンジニヤーと言いますか技術者、それから何人ぐらい予定しておるか、これが又地方の出先機関というものが通産省にあるといたしまして、地方の出先機関等にもこれらの検査官とか検査員というものを配置しておやりになるのか、先ず第一番に重要な問題としてお伺いしておきたいことは、これらの検査官、検査員にどういう程度の人を御採用になるか、私は戦争中随分こういう方面に関係しておりまして、検査官が軍人の検査官もおりましたし、それから又技術者の検査官もおりましたが、我々は検査を受けた立場に立つて考えてみましたときに、それは収賄とか或いは贈賄とかいう問題は別といたしまして、非常に検査というものが形式に流れて、重要な部品等の検査或いは機械の検査、そういう問題が形式に流れるということ、それからただ名前ばかりであつて、殆んど技術的能力のないような人もおつたように考えるのであります。この航空機製造に対して一番の責任を持つておるのは、通産大臣が最後の責任を持つておるが、要するにこういう人々が第一線に立つて立派な飛行機を作る、この点はどうですか。
  28. 本間俊一

    ○政府委員(本間俊一君) お説の通りでございまして、実際は通産大臣が責任を持つておりましても、実際やります人々は検査官なり検査員であるとするならば、その人たちがどういう技術を持ち、又どういう資格を持つかということは、お説の通り非常に重要な問題であろうと私ども考えておつたわけであります。従いまして実は運輸省との話合いでもこの検査官、或いは検査員の身分をどつちにするかというようなところは、実はいろいろ議論のあつたところであります。従いまして航空機の安全というようなことも、実際は只今御指摘のような検査官なり検査員が、どういう技術を持ち、どういう立派な人がなるかということによつて、実際はきまると考えるわけであります。従いまして議論もあつたところでございまするので、運輸省のほうともいろいろ協議をいたしまして、どういう技術又どういう資格というような点も実はいろいろな基準を設けたいと考えておるのでございますが、地方には当分の間は置く必要もございませんので、置かないつもりに考えております。それから御承知のように飛行機を生産いたしまする工場では、レントゲンでありますとか、その他非常に優秀な検査機械を使いまして、それぞれ会社自体も資材、部品その他につきましていろいろな検査をすることと思いますが、従いまして生産をいたしまする場合の検査も、それが一番基準になる或いは基礎になろうかと思いますが、できるだけ、御承知のように非常な技術を持つた人も実際はそうたくさんもないわけでありまするので、検査官に採用いたしまする人は、できるだけいい人を而も立派な技術を持つた人を探りまして、このほうはできるだけ少くいたしまして、工場で働いております立派な技術を持つておるような人をできるだけ多く使いまして、こういう実は考えを持つておるわけでございまするが、これの採用に当りましては、御指摘のような点を十分一つ吟味をいたして参らなければならぬと思つております。それから又検査官なり或いは検査員を任命いたしまする場合に、やはり一つの試験のようなことも必要じやないかと実は考えておるわけでございまするが、なお日本が空白の時代が相当長くあつたわけでございますから、再訓練と由しますか、再教育と申しますか、と、いうようなことも当然これは必要になつて来るであろうと、こう考えておるわけでございます。
  29. 小林英三

    ○小林英三君 大体よくわかりましたですが、検査官とか検査員とかいうものは、主として民間人から御採用になると思いますが、その点はどうですか。それから又検査官、検査員採用に対する一つの規則と言いますか、採用の細則と言いますか、そういうふうなものの一つの基準をお作りになつてなさる考えでありましようか、それを伺いたいと思います。
  30. 本間俊一

    ○政府委員(本間俊一君) 大体そういうふうに基準を作りましてやる、それから採用いたしまする場合には、今日の実情に則しましてやるわけでありますから、やはり民間の人が多くなろうかと考えております。
  31. 小林英三

    ○小林英三君 それから本法案にあります検査という問題ですが、この本法案は殆んど検査の問題が大部分の問題でありますが、検査官或いは検査員がいたしまする検査、それが本法案に含まれた検査の全部でありまするか、或いはその他に検査という意味はほかにありましようか、それを伺いたいと思います。
  32. 本間俊一

    ○政府委員(本間俊一君) 大体お考えの通りにいたしておるつもりでございますが、若し御疑念でもありますれば御答えをいたしたいと思います。大体は小林さんのお考えになつておるように私どもは解釈をし、思量いたしておる次第であります。
  33. 小林英三

    ○小林英三君 ただ私はこの何條でありましたか、これこれのほかは検査員でやる、或る部分は通産大臣がこれをやるというような條項がどこかにあると思いますが、どこですか。
  34. 本間俊一

    ○政府委員(本間俊一君) たしか十條……、これはまあ修理のところでございますが、大体修理の場合でございますと、大修理の場合はやはり検査官が見るほうがいいのじやないかと考えておりまするし、中修理くらいまでは検査員でいいのではないか、それから小さな修理は別に規定をいたしませんで承差支えない、こんなような大体考え方をいたしております。
  35. 小林英三

    ○小林英三君 それからもう一つ最後に承わりたいと思いますることは、別表にその検査の手数料を納めることになつておりますが、これは私は先ほど一番最初に申上げたように、航空機の製造という問題につきましては、政府がかなり助成をして行かなくちやならん、助成して行くべきだと思う。それから又政務次官のお話の中にも、将来或る近い時期にはこれを助成するような策を講じたい、こういう話を承わつておるのでありますが、こういうけちな、検査をするということに対して九万円であるとか、八千円だとかいうような検査料を取るということは、その助成するという問題と少し食い違つておるのじやないかと思うのですが、どういうわけでこういう検査料をお取りにならなくちやならんのか、伺いたい。    〔委員長退席、理事栗山良夫君委員長席に着く〕
  36. 本間俊一

    ○政府委員(本間俊一君) 実はこの点は御説の通りでございまして、私どものほうでも只今の点は研究いたしたのでございますが、大蔵省のほうに実はこういつた場合の一つの基準のようなものがございまして、大蔵省のほうと話をいたしまして、その基準の実は最低のところをとつておるわけでございますが、これは運用に当りましては、或いは先行きになりまして、御説のようなふうに又折衝もしなければならんかと考えております。そういうわけで実は設けたわけでございます。
  37. 小林英三

    ○小林英三君 ただ私はこういう航空機のような、殆んど日本としては潰滅しておるような産業でありますが、将来政府も無論これは助成して、早く精密な精度の高い航空機ができるようにしなくちやならんところに持つて来て、検査料を取るということは、煩わしいということよりも別に成るたけ検査を逃れるようなことにいやでもおうでもするでしようが、進んで検査に応ずるというためには、こういうけちな検査手数料を取るということはどうかと私は思うのですが、政務次官の話で、将来お考えになるというお話でありますが、大体私のこの本日の質疑はこれを以て終ります。
  38. 清澤俊英

    ○清澤俊英君 今の検査官の問題ですが、その採用を大体従業員中から採ると、こういうわけでありますが、御説明を聞きますと、大体そのほうから採るということになるのはどうかと思うのですが、検査官の今の小林さんに対する御答弁を聞くと、そうしますと、非常に技術家が少い際に、その検査官を探りまして、実際製造上に障害が来ないかどうかということです。同時にいま一つはその検査員は従業員であつて生産もやる、検査も両方やる、これはあり得ないことだと思いますが、その点二点お尋ねいたします。
  39. 本間俊一

    ○政府委員(本間俊一君) 検査官を採用いたしまする場合に、何と言いますか、民間に只今飛行機の生産などに関係をしておるものも相当ございますので、その製造をやつておりまする工場から無理に引抜く、こういう意味で申上げたのじやなく、実際は民間におる人の中からやはり担当部分は試験のようなものをいたしまして採用する、こういう意味でございます。それから後段でございますが、これは飛行機の工場ができまして製造事業をやるということになりますれば、御承知だろうと思いますが、素材の検査にいたしましても、その他の検査にいたしましても、でき上つてからミスがあつたのじや工合が悪い、その製造工場自身でいろいろ綿密な実は検査制度をしきましてやるわけでございます。その検査なり、製造に従事いたしまする人は、相当な技術を持つておる人が必要なわけでございますので、その人達に検査の仕事を委嘱するわけでございまするので、そうなりますと、あらかじめ検査の基準を大体省令で決定いたしまして、工場のいろいろな綿密な検査をいたしまする場合に、役所のきめましたいろいろな基準も十分参考にいたしまして、そうして会社自体の検査なども更に用意周到なものになるだろう、こう思うわけであります。従つて素材にいたしましても、或いはその他のいろいろなものに関しましても、会社自身で実際はいろいろな検査をするわけでございます。その検査に従う人が、国の委嘱を受けております。そうして一定の基準がわかつております、そうすればよりいいことになる、こういうように考えますので、できるだけ民間工場のそういう検査設備、検査制度も活用して参りたい、こう思つておるのであります。それらの人々に委嘱してやりたい、こういうように考えるわけでございます。
  40. 清澤俊英

    ○清澤俊英君 そうしますと、十六條のこれらの検査員は、従業員であつて、政令で定める者、こうございますが、この検査員という者は会社の従業員であり、同時に委嘱を受けた検査員、そうなりますか。
  41. 本間俊一

    ○政府委員(本間俊一君) そうです。
  42. 清澤俊英

    ○清澤俊英君 そうしますと、ちよつと関連してあとのほうに出て来ると思いますが、罰則條項に随分厳しい体刑等があります。これらがいずれ、ちよつとこれを見ますと、検査の方法だとか、手続だとかに遺漏がなかつたというようなことが証明せられれば適用しない、そうすると、同時に製造に当つており検査をしておる者が、果してこの罰則條項を適用されるときになりますと、そういうことを、自分が疎漏の検査をしましたとか、こういうことをやりませんとかいうことを言わないと思うのです。そうするとこの罰則條項は殆んど問題にならない、付けても何ら効力のない罰則條項になると思いますが、どうお考えになりますか。
  43. 本間俊一

    ○政府委員(本間俊一君) お答え申上げたいと思いますが、飛行機を製造いたしまする場合に、最後に製造確認証というものを役所が出すことになつておりますが、その確認証はどういう設備を、どういう方法で、どういう技術的な基準に従つてその飛行機ができ上つたかという、実はこの飛行機の製造の過程をそのまま記載いたしましたものにいたしたいと、こういうふうに実は考えておるのでございます。従いましてその確認証で明細な、この飛行機はどういう検査を受けて、どういう方法で、どういう技術的な基準を持つて行なつたかということが、その確認証で詳細にわかるようになつておりまするので、どの検査官がどういう検査をした、或いはどういう方法によつてやつたかということがそこでわかるようになつておりますので、若しその飛行機が製造過程中におきまして、間違つたと申しますか、確認なり何なりかしておるということになれば、それで大体わかる、こういうふうにまあ考えておるわけでございます。
  44. 清澤俊英

    ○清澤俊英君 そこで実際の取扱につきまして「当該業務に対し相当の注意及び監督が盡されたことの証明があつたときは、その法人又は人については、この限りでない」、こうなつております。このぐらいのことは、事故でもしばしばあることですが、できるのじやないか。同一人格のものが両方これをやつて行くということになりますれば、而もそれが人が違いまして同一会社内に、そういう今お聞きすると、いろいろ段階で数十人の委嘱する検査官がいると、こういうことのために、その間でのあとの話合いでも何でも注意並びに監督は完全に盡された、それでそういう間違つた……或いは人間の測定ですから、そういうようなことになりますれば、この罰則は殆んど用をなさない、こう考えますが。
  45. 本間俊一

    ○政府委員(本間俊一君) この御指摘のありましたように、飛行機が事故を起します場合には、いろいろな原因があるわけでございますが、機体そのものに原因がある場合もございまするし、或いはそういう一種の間違によりまして事故が起ることがあろうかと思いますが、その飛行機につきまして製造の過程について確認証が出るわけでございまするから、その確認の仕方が若し間違つておりまして、それが原因で事故が起つたという場合には、これは当然確認をいたしました人及び通産大臣が責任を取つて頂くことになろうかと思いますが、事故が起ります場合のいろいろな原因によりまして、この罰則が適用になるということになろうかと思うのですが、私どもは大体そういうようなふうに考えましてこの罰則を設けておるわけでございます。
  46. 清澤俊英

    ○清澤俊英君 そうすると罰則は何か事故が起きて、そこにそういう問題が起きた場合に初めてそれを適用して調査にかかる、こういうことになりますか。
  47. 本間俊一

    ○政府委員(本間俊一君) その事故が起りました場合に、機体そのものに原因があるかどうかというような問題になろうかと存じますが、その場合には罰則を適用することになるかと思います。併し実際上は非常に資本のかかります大きな設備をしなければなりませんから、そういうところでなければ飛行機の製造なんかはできないわけでございますけれども、飛行機の安全性を貴びます特別の性格に鑑みまして、こういうような罰則を設けたわけでございますので、その規定に対する違反行為に対しましては、一般の例に倣つてでき上つておるわけでございますが、事故が起りました場合に、その機体そのものに或いは機器そのものに原因があつたというような場合には、やはり何と申しますか、どういう製造で確認をしたかということが問題になろうかと考えております。
  48. 清澤俊英

    ○清澤俊英君 その今の処分ですが、第十九條の「この法律の規定による通商産業大臣の処分に対し不服」云々、こうなつておりますが、この処分はこの罰則條項の刑罰、体刑等までの罰則を通商大臣がやることになるのですかどうですか。
  49. 佐枝新一

    ○政府委員(佐枝新一君) この処分というのは、例えば第六條でございますが、製造設備の検査をやりまして「これに合格した後でなければ、」こういつておりますが、その検査について仮に不合格であつた、その場合に自分の工場の設備なり製造方法は誠に立派なものである、こういう不服の申立をする、こういう関係になつております。そういつた処分に対する不服の申立を扱う、こういう規定であります。
  50. 清澤俊英

    ○清澤俊英君 その罰則の体刑等や罰金はやはり裁判を受けるのですか。
  51. 佐枝新一

    ○政府委員(佐枝新一君) さようでございます。
  52. 清澤俊英

    ○清澤俊英君 それからいま一つでやめますが、この中に、これほど嚴重な検査をすることになつていますが、輸入品については無検査、全部無検査で扱つていいような條文があつたかと思いますが、輸入品についてはこの限りでない、こうなつて出ておりますが、輸入品と申しましても、いろいろ外国だから全部いいということはないと思う、どういうわけで輸入品だけ無検査でよろしいというお考えなのですか。
  53. 本間俊一

    ○政府委員(本間俊一君) これは実は航空法案で運航のほうの所管に属するものでございますから、運輸省の実は所管になるわけでございますが、輸入いたしました飛行機の検査の問題は、耐空証明を出す場合に定めるということになるわけでありますが、従つて運輸省の所管なんですが、私どもの承知いたしております範囲を申上げますというと、国際航空條約によりましてその国で所定の検査をいたしまして、耐空証明というのを発行するわけでありますが、その耐空証明はほかの国でも條約加盟の場合は有効だというような実は規定になつておるわけであります。従いまして運輸省のほうでは、仮にアメリカならアメリカえ耐空証明をもらつて、その飛行機を日本に持つて来まして耐空証明の請求がありました場合は、只今申上げたような規約によりまして耐空証明を出すということになつておりますが、併し必要があります場合は検査をすることができるようになつておりますし、又一年間経過いたしましたのちには、やはり又検査をする、こういうような建前にいたしておるようでございます。
  54. 清澤俊英

    ○清澤俊英君 これには飛行機じやないのですね。「製造証明のない航空機用機器(輸入された航空機用機器を除く。)」、こうなつております。
  55. 佐枝新一

    ○政府委員(佐枝新一君) 十三條の規定は、これは航空機用機器についての規定でございます。この航空機用機器につきまして、航空機の製造又は修理に用います場合には、国内で造りましたものにつきましては、飽くまで製造証明というものがない場合においては、これを航空機用機器の製造に用いてはならない、こういう建前にいたしております。輸入された航空機を除くという建前にいたしておりますのは、国内の航空機並びに航空用機器の製造に関する法律である、こういう建前からこれを除いておるわけであります。
  56. 清澤俊英

    ○清澤俊英君 それがおかしいですね。出来上つて一つのものになるのですが、入つて参ります輸入された機器は第二條第二項に、このほかにも「政令で定めるもの」とたくさんありますが、それが全部無検査でやるということはおかしいと思いますが、いずれこれは又のちほどお聞きしたいと思います。これで質問を終ります。
  57. 佐枝新一

    ○政府委員(佐枝新一君) なお只今の点は、十三條の航空機用機器に関連しますからそういうふうになりますが、今度は航空機の場合には第六條であらかじめ通産大臣の検査を受けました製造設備なり、製造方法によつてサンプル序作つて、こういうことを確認いたすわけであります、その場合には勿論輸入された航空機使用機器を使つて例えばエンジンならエンジンが輸入され組立てられるという場合には、この航空機の製造確認の際に十分そういうことは調べるということができるわけであります。
  58. 栗山良夫

    ○理事(栗山良夫君) ほかに御質問ございませんか。
  59. 結城安次

    ○結城安次君 航空機というもの、これは製造修理のことを考えているのですね。一体政府はどれくらい今後製造するおつもりですか。
  60. 本間俊一

    ○政府委員(本間俊一君) お答え申上げますが、これは実は先ほども申上げましたように、日本の航空工業が修理というようなところから入りますのもありましようし、或いは又部品の製造というところから始まる会社もあろうかと思いますが、或いは又外国社と提携をいたしまして、円本と比較的近い国で使いまする飛行機の組立てをやるというようなところから入る会社もあろうかと思いますが、将来日本で使いまする航空機がどれだけの需要がありますか、これは実際にはなかなかわからんわけでございまして、私ども只今今後どのぐらいの間にどれぐらいの需要があつて、その需要に応じてどれくらいの飛行機を造るかという計画はまだ立てておらないわけであります。
  61. 結城安次

    ○結城安次君 いや私のお伺いしたいのは、つまり外国なんですが、今日本でこしらえる飛行機を買つてくれるとは思えないし、それから国内で使うとすれば幾つも要らない、結局は再軍備に伴う兵器、いわゆる兵器としての飛行機の製造になつたときに初めて日本の航空機製造というものの確立ができるんではないかと思いますが、今役所は頻りに人員整理とか機構の簡素化をやつているときに、年に幾つ作るかわからない、将来になつても兵器としてでなければ大した成果はなかろうというのに、こういう厖大な規則と、それから機構改革を見ますと、兵器、自動車、原動機、自転車と並べて航空機というものがある、こういうことはよほど何か通産省所管の下にたくさんの機構ができるような見込みがあるのではないかと思つて伺つているわけです。
  62. 本間俊一

    ○政府委員(本間俊一君) それはお説の通りかと思います。日本の飛行機工業の何と申しますか、非常に大事な需要は只今御指摘のような場合であろうかと思いますが、現に軽飛行機を造りたいというような申請も参つております。先ほども申上げましたように、外国の某社と提携をいたしましてヘリコプターの製造をしたいと、これも勿論日本でばかり使用されるであろうと考えておりまするようではないのでございまして、濠州でありますとか、ニユージーランドでありますとか、インドでありますとか、そういうところへ出す品物を日本で作ろうかというような話合もあるようでございます。それから先ほども申上げましたように、やはり軽飛行機と申しましても、日本の需要は現在ば非常に小さいわけでございますから、やはり日本以外の需要を勘案いたしまして、そうして始めようかというような計画もあるようでございまするので、取りあえず制度をきめておきまして、今までは所管がきまらんものでございますから、非常に業者のほうでも迷惑しておつたようでございますので、所管を明確にいたしまして、制度は確立いたしておきまして、飛行機工業の発達の工合に応じまして又考えるというわけで、すぐにそのほうの関係の人を相当殖やすというようなふうには私どもは考えておらないのでございます。
  63. 清澤俊英

    ○清澤俊英君 今の飛行機と書いてありますね、さつきちよつと御説明があつたかと思いますが、航空法の第二條第一項の航空機とは大体どんなものを指すのですか。
  64. 佐枝新一

    ○政府委員(佐枝新一君) 先ほど小林委員の御質問にお答えいたしましたが、航空法案の第二條に掲げておりますのは、この法律において航空機とは人が乗つて航空の用に供することができる飛行機、回転翼飛行機、これはヘリコプターでございます、滑空機、つまりグライダー及び飛行船等、こういうふうになつております。
  65. 清澤俊英

    ○清澤俊英君 そうしますとアメリカの仮に軍用機などがいたんだ場合の修理は引受けられることになりますか。
  66. 佐枝新一

    ○政府委員(佐枝新一君) 駐留軍関係の修理等は勿論やつて差支えないと思います。
  67. 清澤俊英

    ○清澤俊英君 飛行機全体のまあ形の整つたものであれば作られないが、部分品である限りにおいては、航空機用の機器は差支えない、こういう解釈で、向うの修理は修理である限りではよい、こういうことになりますな。軍用機の部分品の修理ができる、こういう解釈になりますな。
  68. 本間俊一

    ○政府委員(本間俊一君) お答え申上げます。日本で三月の八日からは飛行機を作りましても、それから修理をいたしましても、それは一向に差支えない、こういう法制上の建前になつておるわけであります。従いましてアメリカの軍用機の修理のようなことを引受けましても、これは一向差支えないわけであります。そういうふうに我々は了解しております。    〔理事栗山良夫君退席、理事小林英三君委員長席に着く〕
  69. 栗山良夫

    ○栗山良夫君 私はこの法案に直接関係のあることでありませんけれども、一応次回で結構ですからそれまでに取調べをして頂きたいことがあるのです。それは法律的なことでありますが、我が国がポツダム宣言を受諾しまして、それに基くところの国内体制の民主的な切替えを現に行なつて来たことは御承知の通りであります。その場合にポツダム宣言が講和條約の発効によりまして解除せられておるわけでありますが、併しその場合にポツダム宣言の受諾に伴つて一番大きな国内の変革をやりましたのは憲法の改正であろうと私は思うわけであります。その場合に、憲法におきましては第九條において戰力を保持しないということが明記されておる、これは変つておりません。而も戦力というものは私の知る限りにおいては、国会における審議の際においては、兵器及び兵器の製造そういうものすべてが戦力という解釈の下に論議されたと私は記憶しておるわけであります。従つてそういう当時に遡つて、一つこういうようなものを、これは将来軍用機を作ることを前提としての話ですが、そういうことが果して憲法上何ら差支えないのであるか、その点を一つ研究をして頂きたいと思います。特にこの提出されました資料の六十七頁にありまする「兵器航空機等ノ生産制限ニ関スル件」、これの第一條には兵器、航空機、戦闘用艦艇、弾薬、これらに掲ぐる物資の生産に使用するため特に考案し又は生産せらるる部分品並に原料及び材料、こういうことになつております。従つてそういうものを作ることは戦力保持という建前から言つて憲法違反になりはしないかという点を、これはこの法律案に関係ありませんけれども、いささかの疑惑もとどめないのか、或いは若干あるのか、その点を一つ明白にして頂きたい。これはいわゆる予備隊に関する再軍備論が国会で行われましたときでも、こういうものはただ飛行機があるということだけでは戦力にはならないんだ、大砲を、持つておるということだけでは戦力にならないんだ、そういう説明が政府から行われましたけれども、当時まだ恐らく国会においてそれを全議員が釈然としておるわけではないのであります。ましてやそれを製造することになりますと、いろいろな問題が起こるという点であります。  それからこの法律案は航空機製造法案、こういうことになつておりますが、それが軍用機まで及ぼされるかどうか、そういう点が、私実はまだ余りよく読んでおりませんけれども、ただ通覽した限りにおいては明白になつていない、従つて軍用機というものもこの中に対象になつて入つておるのかどうか、この点も併せて明白にして頂きたいと思います。それで今本間次官が三月の八日のメモによつて解除されたと言われまするけれども、それは成るほど国内手続において解除せられておりますが、その解除が果して憲法に照らして妥当であつたかなかつたかということは、これは別問題であると私は思うのですが、従つてそういう点を併せて明白にして頂きたい。首相もお忙がしいようですから、いきなり首相の出席を求めるのでなくて、私は一応通産当局からそういう点を調べて説明をして頂きまして、そうして若しそれで理解がつかなければ、これは首相の出席を求めて質しておきたい、こう考えます。非常に重要な問題であろうと思いますから、その点を一つさように取計らつて頂きたいと考えます。
  70. 本間俊一

    ○政府委員(本間俊一君) 早速その点検討いたしましてお答え申上げたいと思います。先ほどのお話の中で、この法案が軍用機を対象にしているかどうかという点がありましたが、その点だけ只今ちよつとお答えいたしておきたいと思います。この法案の対象になります航空機は民間工場でできる飛行機、こういう考え方をいたしておりまするので、なおその場合に御主張のような点がどういう関係になりますか。なおよく憲法の問題等検討いたしまして、お答えなり御説明なり申上げることにいたしたいと思います。
  71. 栗山良夫

    ○栗山良夫君 民間工場でできる飛行機というのでは、これはあいまいなんで、アメリカの軍用機は全部民間工場で造られておるのだから、それでは困るので、飽くまでも機種を対象にして頂きたい。
  72. 本間俊一

    ○政府委員(本間俊一君) 只今御要望がありました点を調査いたしまして御答弁なり御説明いたすことにいたします。
  73. 小林英三

    ○理事(小林英三君) ほかに御質問ございませんか。それでは次回に讓りまして本日はこれにて散会をいたします。    午後三時三十四分散会