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1952-05-09 第13回国会 参議院 地方行政委員会 29号 公式Web版

  1. 昭和二十七年五月九日(金曜日)    午前十一時五十四分開会   ―――――――――――――  出席者は左の通り。    委員長     西郷吉之助君    理事            堀  末治君            中田 吉雄君            岩木 哲夫君    委員            岩沢 忠恭君            石村 幸作君            若木 勝藏君            原  虎一君   国務大臣    国 務 大 臣 岡野 清豪君   政府委員    地方自治政務次    官       藤野 繁雄君    地方自治庁財政    課長      奧野 誠亮君   事務局側    常任委員会専門    員       福永与一郎君    常任委員会専門    員       武井 群嗣君   ―――――――――――――   本日の会議に付した事件地方財政法の一部を改正する法律案  (内閣提出、衆議院送付)   ―――――――――――――
  2. 西郷吉之助

    ○委員長(西郷吉之助君) 只今より委員会を開会いたします。  本日は前回に引続きまして地方財政法の一部を改正する法律案の質疑を続行いたします。
  3. 若木勝藏

    若木勝藏君 第十条の「国がその全部又は一部を負担する法令に基いて実施しなければならない事務に要する経費」、これにつきまして、この第一号から二十三号までを選定してありますが、これはまあここに抽象的に「その円滑な運営を期するために」というようなことで以て一応の抽象的な説明がありますが、実際においてこれを選定した理由についてお聞きしたいと思います。
  4. 奧野誠亮

    政府委員(奧野誠亮君) 法令に基きまして地方団体が実行を義務付けられておりまする事務でありましても、その経費の全額を地方公共団体が負担いたしましたほうが民主的な運営ができますし、又経費の効率的な使用ができるというふうな考えでいるわけでありまするけれども、それらの事務がまだ十分地方公共団体に同化せられておりません間におきましては、個々の事務につきまして国が計画的に地方公共団体に指図して行かなければならないというふうな場合もございますので、その間国が経費の全部又は一部を負担することにしておきたいというふうに考えておるわけであります。主としてその事務が新らしいために地方公共団体に十分同化されていないというふうな事由があるのを、なお円滑な運営を期するために、国が経費の全部又は一部を負担する必要があるのだというふうに考えておるわけであります。
  5. 若木勝藏

    若木勝藏君 そういたしますというと、その立場から、従来は義務教育費の給与関係の項目がこの中に入つておつたのが、まあ平衡交付金制度によつて、一時停止されておる。今回それを削除したということになるのでありますが、これにつきまして特別従来入れてあつたものを省かなければならない理由ですね、これをお伺いしたい。
  6. 奧野誠亮

    政府委員(奧野誠亮君) 従来経費の負担を国と地方団体とにおきましてどういうふうに分担して行くかというふうな方針につきましては、専らその事務の持つておりまする性格に鑑みまして区分して参つたわけであります。専ら国の利害に関係いたしまするものにつきましては国が負担する、又国と地方公共団体相互の利害に関係いたしますものにつきましては、両者一定の負担割合に従つて経費を支出して行こうというふうにいたして参つたわけであります。併しながら負担金の制度につきましては、或いはそれらの負担金の交付の申請、調査或いは現実の交付或いは又監査等を通じまして非常な事務的な経費を必要といたしますし、又これらの負担金の交付を通じまして負担金の交付を扱うものの意図というものが、不当にそれらの行政の運営に対しまして、圧迫を加えて参るというふうな点もございますので、国として地方行政の運営に対しまして掣肘を加える必要があります部分につきましては、それぞれ国会議決を経ました法律規定に基いてやればよろしい、殊更に補助金を以てそれらの運営を掣肘するようないたし方をしないほうがいいんじやないだろうかというふうに考えられまして、地方団体事務とされておる以上は、全額地方団体が負担して行く、併しながら税源の乏しい団体におきましては、そういうことは困難でありますので、新たに従来の地方配付税制度に代えまして、言い換えればかなり簡素化な形において地方団体間の財源調整が行われておりましたものを、地方財政平衡交付金制度に切替えることによつて、どの地方団体におきましても、その地方団体委託されておりまする事務に要する経費は全額を国において保障して行こう。即ち通常地方団体に必要とされております事務に要しまする経費は全額交付されるという制度がとられたわけであります。従いまして国と地方公共団体の相互の利害に関係いたします事務につきましても財政的には十分保障されているわけでございますので、殊更負担金を国が支出する必要はない。又これによつて種々の弊害をかもし出す必要はないという考えを以て参つたわけであります。従いまして従来の負担金制度というものは義務教育に限りませず相当多くの種類に亘りまして廃止するという方途を講じたわけであります。併しながらなお事務の性質が新らしいために、円滑な運用を期しがたいというものだけが十条に掲げてあるわけであります。或いは十条に掲げてあるものだけが重要だというふうな誤解を持たれてはいけないと思いまして、むしろ地方団体といたしましては逆に重要なものであれば積極的に進んでやるだろう、だから財源的補助はよろしい、殊更に負担金を国から交付する必要はないという考えを持つているわけであります。負担金を国が出します以上は、その国が出します負担金の部分だけは地方税地方財政平衡交付金には含まないわけであります。負担金を出さないようにすればそれだけ地方の一般財源は増加する。負担金を出すようにすればその部分だけは地方の一般財源を減額するということになるわけであります。
  7. 若木勝藏

    若木勝藏君 そうしますというと、今衆議院のほうにおける、いわゆる自由党の調査会におきまして義務教育費国庫負担法というようなものを提案するとかしないとかということは、あなたのほうの御説明と反してとられるような形になるわけでありますが、この点はどういうことになりますか。
  8. 奧野誠亮

    政府委員(奧野誠亮君) お話のように政府といたしましては今直ちに義務教育費につきまして国庫負担の制度をとることは適当でないというふうに考えているわけであります。
  9. 若木勝藏

    若木勝藏君 近日中にそれが提案されるというような話を聞いているわけでありますが、そのいきさつは、或いは情勢はどういうふうなものになつておりますか。これらの点について伺いたい。
  10. 奧野誠亮

    政府委員(奧野誠亮君) 自由党のほうの人たちから義務教育費国庫負担法案衆議院に提案されたと聞いております。
  11. 若木勝藏

    若木勝藏君 提案済みになつているわけですね……。そうしますというとその間の、自治庁としてはそれらに対してどういうふうなお考えで進まれる御意向でありますか。
  12. 奧野誠亮

    政府委員(奧野誠亮君) 先ほど申上げましたように、義務教育費につきまして新たに国庫負担の制度をとるかどうかということにつきましては、昨年来いろいろ議論せられているところでありました。併しながら政府におきましては今直ちにこの制度をそのままにおいて採用することは適当でないというふうなことで、すでに成立いたしました昭和二十七年度の国家予算にもその金額は盛られておりませんでしたわけであります。従いましてこの案につきましては地方財政委員会といたしましても反対であるということで、その間の意見というものを常に公にいたして参つているわけであります。
  13. 若木勝藏

    若木勝藏君 そういうようなことは私は新聞紙上でもその他でも知つているのでありますが、併し一旦自由党の政調会の案が提案されたということになれば、その門におきまして政府との折り合いがついたものと考えますが、その点はどうですか。
  14. 奧野誠亮

    政府委員(奧野誠亮君) 自由党政府との間においていろいろ話合いがあつたわけでありまするけれども、現在のところ折り合いがついた上で出されたとはまだ考えていないわけであります。なお、御承知だと思いますが、自由党から出されました案の中では、第十条のように義務教育費の部分につきましても負担金制度をとりたいという意味で、この規定を修正したいような意向があるようであります。
  15. 若木勝藏

    若木勝藏君 その点について今事務当局からの御答弁がありましたが、政務次官に伺いますがその点は折り合いがついているか、ついていないか、その点をはつきりしたい。こう思います。
  16. 藤野繁雄

    政府委員(藤野繁雄君) 重大な問題であつて、すぐ大臣が見えますから大臣から詳細に亘り答弁して頂きたいと思うのであります。現在のところでは、私の知つている範囲内においてはまだ完全に了解ができていないのじやないかと、こう想像しているわけであります。確実なところはあとで大臣から御返事することにいたします。
  17. 若木勝藏

    若木勝藏君 それでは更にその十条の規定の項目の中に、産業教育だけを含めていることの理由を伺いたい。二十三の「産業教育の振興に要する経費」はこの国庫負担のほうに切離して入れるということ……。
  18. 奧野誠亮

    政府委員(奧野誠亮君) 先ほども申しましたように、まだ同化していない事務につきましては積極的に国が個々の団体につきまして一定の計画を示しながら、半面それぞれの経費を算定いたしまして一部を国が持つというふうにしたほうがよろしいと考えているわけであります。そのような意味合から考えて参りますると、他の義務教育費につきましては、何十年来地方団体においてその事務を担当いたして来ておりまするに鑑みまして、産業教育の問題につきましてはそれらの施設が従来から非常に遅れているといいますか、或いは又国が積極的にこの種の教育の振興を、従来とは違つた角度からやつて行こうというふうに考えられておりますので、まだ産業教育施設の整備といいますか、そういう面につきましては同化していない面があるというふうに考えているわけであります。御承知のようにこの法律も昨年立法されたばかりでございます。他の義務教育の規定の面とは大分趣きを異にしているというふうに考えているわけであります。
  19. 若木勝藏

    若木勝藏君 そういたしますというと、これは将来は平衡交付金の中に組込むというふうな御意向を持つていると解してよろしいですか。
  20. 奧野誠亮

    政府委員(奧野誠亮君) 産業教育の振興が一定の標準まで達して行きました場合には、国があえて干渉制度を設ける必要はないだろうというふうに考えます。
  21. 若木勝藏

    若木勝藏君 そうしますとこれもやはり義務教育費の場合と同様に自治庁としてはお考えだ、こういうことにとつて差支えないですか。
  22. 奧野誠亮

    政府委員(奧野誠亮君) 義務教育費の場合と同じということを私は申上げているのじやございませんで、国が意図する程度まで産業教育施設が引上げられた場合には、殊更その上になお任せておいても十分行われるものを、紐付きの負担金を持つ必要はないというふうに考えているわけであります。
  23. 若木勝藏

    若木勝藏君 それでは他の方面に質問を移しまして、今の十条に示されてあるところの各項目についての負担率の問題でありますが、これは先般この委員会におきまして私もその点を考えて質問いたしたのでありますが、その後又中田君からも同様の質問が出たようであります。結局私の懸念しているところは、その負担率の如何によつては地方財政上非常に困る問題が起つて来るのではないか、そういうことでまあ伺つておつたのでありますが、この資料はできたでしようか。
  24. 西郷吉之助

    ○委員長(西郷吉之助君) 今の若木委員の御質問にお答えいたしますが、概括的なものが、昭和二十七年度地方予算における事項別の国庫負担金に関する調べ、こういう負担率という項がありまして、概括的なことは出ているのですが、御要求になりましたことはもつと詳細なことですから、更に……。
  25. 若木勝藏

    若木勝藏君 それでは現在の負担率で以て、地方財政地方の負担の上から見て、先ずこの程度でよいか、或いはこれに対して欠陥があると、こういうふうなことについてのお考えを伺いたいと思います。
  26. 奧野誠亮

    政府委員(奧野誠亮君) 現在国庫負担の制度をとつておりまするものにつきまして、一番問題の起きております部分は、負担率の点よりも、むしろそれの基礎になりまする単価に問題があるようであります。例えば職員費につきまして、国が負担することになつておりましても、その職員費の単価をそれでは設置できないような金額にして来ているというふうな事柄でございます。併しながら、これらの面につきましては、今回の改正法案に基きまして、それらの算定基準というふうなものも法律又は政令で定めなければならない、現在定められていませんものは、来年の三月三十一日までに定めなければならないというふうなことにいたしておりまするので、これらの点も、この改正法の成立と同時に整備されて来るものであろうというふうに期待いたしております。
  27. 若木勝藏

    若木勝藏君 第三の質問といたしまして、先般起りました北海道震災でありますが、それから、続いて鳥取の大火によつて非常な打撃を受けておるのでありますが、これらに関しましては、おのおの繋ぎ資金のようなものによつてまあ当分の措置はなされておるのでありますが、その後におけるところの処理というふうなことにつきましては、これはまあ災害に関する国庫補助、そういうふうなものもありまするけれども、これは平衡交付金というふうなものによつて処理される部面があるのじやないかというふうに考えますが、この点はどういうふうになつておりますか。
  28. 奧野誠亮

    政府委員(奧野誠亮君) お話のように、災害によりまする経費につきましては、第十条の三に規定いたしまするところによりまして、国が相当部分を負担するわけでありますし、又国の負担の仕組みも他の経費とは異なりまして、復興に要しまする経費にその団体財政規模と照し合せまして、非常に多くなりまする場合には、漸次国の負担する率を高めて行く、場合によりましては、全額を負担するというふうな仕組みをとつておるわけであります。併しながら、地方の負担分につきましては、これを何らかの形において措置して行かなければならないわけでありまするけれども、原則として災害が起きましたような団体におきましては、それらを賄なつて行く能力は、地方債以外においてはないだろうと考えるのであります。従つて、こういう経費に関しまする地方負担分につきましては、全額を地方債で賄うというような方針をとるべきではなかろうかというふうに考えております。又こういうふうな地方債につきましては、それらの元利償還費というものを平衡交付金の基準財政需要額で測定して行くということにいたしておりますので、将来その団体の税收入が伸びて参りません場合には、元利償還費が全額地方財政平衡交付金で保障されて行くというふうになつて来ると考えておるのであります。現在制度上はそういう仕組みを講じておるわけであります。
  29. 若木勝藏

    若木勝藏君 そうしますというと、平衡交付金に関係して来るものは、払えない場合の、いわゆる起債の元利償還ということに考えられるわけですな。
  30. 奧野誠亮

    政府委員(奧野誠亮君) 平衡交付金の中で、災害に要しまする費用というものを公債費の形で基準財政需要額に加えているわけであります。従つて、基準財政需要額が基準財政收入額を上廻つておりまする場合には、上廻つておりまする額が平衡交付金で補われるということになるわけであります。併しながら半面その団体では税收入も相当減つて来るわけでございますので、税收入の減つた部分だけはそれだけ多く地方財政平衡交付金が交付されるということにもなつて参るわけであります。これらは普通交付金の運用の面において操作されるわけでありますけれども、なお特別交付金制度によりましてこれだけでは賄いがたいような財政負担というものを見て行きたいというふうな考え方を持つておるわけであります。
  31. 若木勝藏

    若木勝藏君 それで大体わかりましたが、そうしますというと、二十七年度の予算として平衡交付金が千二百五十億ですか、そういうふうにきまつておるのでありますが、これに対する補正とか何とかということは考えなければならないように思うのでありますが、その点どうですか。
  32. 奧野誠亮

    政府委員(奧野誠亮君) 毎年相当の災害が起きて参りまして、これらの災害復旧に要しまする経費等を、やはり相当地方財政平衡交付金の配分に当りまして考慮をいたして参つて来ておるわけであります。只今まで昭和二十七年度の地方財政平衡交付金の配分に当つて考慮しなければならない部分として、起きた災害が従来に比べまして特に過大であるというふうにも考えておりませんので、現在のところ千二百五十億円の地方財政平衡交付金の運用におきまして従来程度の措置は十分できるというふうに考えております。
  33. 若木勝藏

    若木勝藏君 そうしますというと、その始末は大体において特別交付金の考慮においてなされるということになりますか。
  34. 奧野誠亮

    政府委員(奧野誠亮君) 災害によりまする措置につきましては、個々の経費別に国が相当の負担をいたします。二更に又、その他の部分につきましても相当地方債を充当いたして参りまして、その他の面につきましては地方財政平衡交付金制度で運用するということになるわけでありまして、地方財政平衡交付金制度災害に対する財政措置の全部でないことは言うまでもありません。併しお話のように、地方財政平衡交付金の普通交付金及び特別交付金の両者におきまして、相当部分が措置されると考えております。普通交付金の面につきましては、只今ちよつと申上げましたように、税收入が減つて参る。税收入が減つて参りますれば、自然平衡交付金が殖えて参るというような仕組になつておるわけであります。
  35. 若木勝藏

    若木勝藏君 そうしますと、災害地といたしましては、今当面金が必要なんでありますが、いわゆる平衡交付金の概算交付というようなものによつて、その点は北海道なり鳥取の方面においては特別の考慮がされてあるのですか、その点伺いたい。
  36. 奧野誠亮

    政府委員(奧野誠亮君) 平衡交付金の概算交付は、前年度の普通交付金の四分の一ずつを配分して行くという方式をとつて参つて来ておるわけであります。併しながら、北海道の町村の中で震災を受けました所に対しましては、本年度の普通交付金は昨年度よりも相当多くなることは事実でございますので、そういう意味で、概算交付の額を若干多くいたしました。鳥取県につきましては、すでに概算交付した後でございましたので、この次に概算交付いたします場合には概算交付の金額につきまして特例を定めて、若干多く交付することにしたらどうだろうかというふうな考え方で協議をいたしておるわけでございます。
  37. 西郷吉之助

    ○委員長(西郷吉之助君) それでは岡野国務大臣がお見えになりましたから、先ほど若木委員よりの御質疑をもう一度大臣に改めて御質問願います。
  38. 若木勝藏

    若木勝藏君 岡野大臣に伺いますが、今回自由党の政調会の案によつて義務教育費国庫負担法が提案されたというふうなことを伺つておるのでありますが、これにつきましては、過般来新聞とか、いろいろな情報によりまするというと、政府与党側とにおいて、非常に、一致点が見出されないために、随分ごたごたした様子でありますけれども、提案されたというふうなことになりますれば、政府与党との間において、折合いがついたというふうにも見られるのですが、この点はどういう工合ですか。
  39. 岡野清豪

    国務大臣(岡野清豪君) お答え申上げます。まだ政府与党との間に、はつきりした結論に到達しておりません。けれども党のほうといたしましては、これはあとから調整をしてもできるような、何と申しますか、抽象的な法案であるから十分了解つくものと、こう考えておる次第でございます。昨日も池田大蔵大臣と話しましたんですが、まあゆつくり調整しなければならんなと、こういうような話であります。
  40. 若木勝藏

    若木勝藏君 その折合いのつかない点はどういうふうな点であるか、御説明を願いたいと思います。
  41. 岡野清豪

    国務大臣(岡野清豪君) 全般的にいろいろ問題がございますから、これは結局国庫が出しますところの費用、給与費だけにとどめるか、若しくは材料費とかなんとか教材費ですか、そういうようなものまで伸ばすか、或いは起債の枠をどうするとか、それから起債に対する利子補給をどうするとか、こういういわゆる財政的見地によりまして、いろいろとあの中に盛込まれておる項目もたくさんございます。その点において十分なる了解がついておりません。
  42. 若木勝藏

    若木勝藏君 そういたしますというと義務教育費国庫負担法は原則といたしましては、与党政府との間に一致をみたということになるわけでございますね。ただその他の今御説明があつたような点について今後調整をする、こういうようなことですね。
  43. 岡野清豪

    国務大臣(岡野清豪君) まあ大体原則として何か二十八年度以降そういうことを考えなきやならんということで一致しておるわけでありますが、併しながらそれをどう財政的に切り盛りして行くかということについてすつきりした結論は出ておらんわけであります。
  44. 若木勝藏

    若木勝藏君 大分その維持費であるとか、建設費であるとかいうようなところに問題があるようでありますが、今審議しておるところのこの法案の立場から考えますというと、災害復旧の問題をあの中に入れるということについては大臣としてはどういうふうにお考えになりますか。この点お伺いいたします。
  45. 岡野清豪

    国務大臣(岡野清豪君) 入つておるようでございます。
  46. 若木勝藏

    若木勝藏君 いや入つておることに対して大臣のお考えを伺いたいのです。この法案の立場から行けば当然切離してある。
  47. 岡野清豪

    国務大臣(岡野清豪君) これは財政法の一部改正法に書いてございますが、あの文部省の案はこれをもう少し具体的にやつて行こうということになつております。それでそういう趣旨においては無論賛成でございますが、それをどのくらいな負担区分にするかというような点がまだはつきりきまつておりません。
  48. 若木勝藏

    若木勝藏君 先ほどからの御答弁で私は非常に疑問に思うのですが、与党政府とが完全なる一致を見ないままにここに規定されるということは、本当にこの法案を通される御意図であるか、或いは諸般の情勢から止むを得ずそういう形にして出したかというふうにいろいろ考えられるのであります。この点は如何ようなんでしようか。
  49. 岡野清豪

    国務大臣(岡野清豪君) お答え申上げます。与党といたしましては、二十八年度以降の問題に関する問題でございますから、先ず方針を確立しておきたいと、こういうことで出すことになつたわけでございます。それに対しては政府は無論異論はないのでございまして、何らその点に食い違いはないのであります。ただこれを取扱いますとのいろいろな財政的な見地から申しますというと、いろいろ財政措置をしなければならん、この点において大蔵大臣或いは私たちが主になりまして、十分今後調整して行かなければならんと、その調整の結論がまだ出ないという段階であります。
  50. 若木勝藏

    若木勝藏君 それは私は極めて重要な問題だと思うのでありますが、財政的な裏付の調整、或いは見通しというふうなものが立たないままにその法案が提出されたということになれば、実際に提出されて、それを通過したとしても意味のない趣旨の法律ということになる。これは十分二十八年度において調整されるというお見通しがあるか、この点お伺いいたしたいと思います。
  51. 岡野清豪

    国務大臣(岡野清豪君) 財政的な調整は、私は調整して行きたいという希望も持ちますし、同時にこれはたびたび各種の機会に申上げております通り、只今の地方税法とか又平衡交付金法というようなものには、地方制度の機構とか何とかいうようなものをいろいろ調査会で研究した結果、どうしてもこれを大幅に又抜本塞源的に改正して行かなければならんと、こういうような我々計画を持つておりますものですから、そういたしますれば、最近国会に提出いたしますところの地方制度調査会というものができまして、それで地方行政制度がいろいろ改革されます。これが改革されますというと、同時にそれに伴つて、地方税法とか、平衡交付金法とか、もう少し進んで参りますれば、地方税と国税とのいろいろな調整というようなことになると思いますので、そういうふうな財政資源の関係は十分大きく改正されるはずで、そのときにそれとばつを合わして、そうしてあの法律も調整をして行こう、こういう考えを持つておりますから、与党といたしましては、そういうような計画の下に我々は善処して行きたいと、こう考えております。
  52. 西郷吉之助

    ○委員長(西郷吉之助君) 委員長より大臣に御質問をいたしますが、与党提案の義務教育費国庫負担法案によりますと、この中には、今審議中の財政法のこの改正案を修正する部分があると思うのですが、今のお話の通り与党政府と大綱が一致したならば、今審議中であるこの法案について積極的に政府修正になるかどうか、そういう意思がないですか。
  53. 岡野清豪

    国務大臣(岡野清豪君) お答え申上げます。来年度以降のことでございまして、本年度はやはり現状のままで地方財政を運営して行きたいと思いますから、今日のところは今日あれを盛込んでこちらの財政法修正するというような意向を持つておりません。
  54. 西郷吉之助

    ○委員長(西郷吉之助君) 今の点なんですが、私の質問の趣旨がおわかりにならないかと思いますが、今お聞きした通り、実施は二十八年度ということに承わつておりますが、この法案の条文の中に、只今審議中の財政法と抵触する部分があるように、先ほど政府委員から聞いたのであります。その点を伺つたのですが、実施は二十八年度ということを承わつて承知したわけですけれども、この法案の条文がこれで修正するような点があるように聞きましたので、その点を承わつたのですが、この点一つ……。
  55. 奧野誠亮

    政府委員(奧野誠亮君) 自由党から提案されておりまする義務教育費国庫負担法が若し成立いたしましたならば、義務教育につきましても、その経費の一部を国が負担することになりまするので、地方財政法の中で国がその経費の一部を負担するものは規定いたしております。その中に追加いたさなければならないわけであります。これは併しながら義務教育費国庫負担法が成立した場合において必要になることでございますので、その法律を以ちまして地方財政法の規定の一部を改正すればよろしいということに考えているわけであります。
  56. 西郷吉之助

    ○委員長(西郷吉之助君) それから今の点で大体わかりますけれども、先ほど若木委員の御質問にお答えになつたように、政府としてもその法案に大綱では一致したのだということになれば、責任政府にあるのですから、今審議中でもあるのですから、実施はたとえ二十八年度でもこの責任を列挙しておる部分に落さないでやはりここに載せておくことが、両法案の趣旨から言えば一致するわけかと思うので、今政府提案のほうにはわざわざ落してある、今度政府与党との大綱の一致した法案にはそれが載るのだということになつて来ると、非常にそこが法案として形式上から言つても、趣旨から言つてもおかしいように思うのですが、それで今お尋ねしたのですが、重ねて御答弁しなくてもいいと思いますが、そういう点を少し変に思つたわけですからお尋ねしたわけです。  他に御質疑はございませんか。それでは大分時間も経過いたしましたから、本日はこれにて散会いたします。    午後零時三十二分散会