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1952-06-04 第13回国会 参議院 大蔵委員会 62号 公式Web版

  1. 昭和二十七年六月四日(水曜日)    午前十時五十五分開会   ―――――――――――――  出席者は左の通り。    委員長     平沼彌太郎君    理事            大矢半次郎君            伊藤 保平君            野溝  勝君            木内 四郎君    委員            岡崎 真一君            黒田 英雄君            西川甚五郎君            溝淵 春次君            小林 政夫君            小宮山常吉君            田村 文吉君            森 八三一君            江田 三郎君            大野 幸一君            下條 恭兵君            菊田 七平君            油井賢太郎君            木村禧八郎君   政府委員    大蔵省銀行局長 河野 通一君    大蔵省銀行局総    務課長     福田 久男君    大蔵省理財局長 石田  正君   事務局側    常任委員会専門    員       木村常次郎君    常任委員会専門    員       小田 正義君   説明員    地方財政委員会    財務財務課長 奧野 誠亮君   参考人    日本開発銀行理    事       中山 素平君   ―――――――――――――   本日の会議に付した事件 ○日本開発銀行法の一部を改正する法  律案(内閣提出、衆議院送付)   ―――――――――――――
  2. 平沼彌太郎

    ○委員長(平沼彌太郎君) (第六十一回大蔵委員会を開会いたします。日本開発銀行法の一部改正法案について質疑を行います。
  3. 油井賢太郎

    ○油井賢太郎君 開発銀行の中山理事さんが見えておられるので、ちよつと二、三質問したいのですが、一昨日中村さんがお見えになつたとき中小企業に対する復金の肩替り、或いは見返資金の肩替り分などについて質問しておいたのですが、昨日は用事ができて途中で留守しましたのでその後の経過はよくわからないのですが、あれは中小企業に対する資金の肩替り分は取りあえず打切りにはしない、引続き面倒は見るというようなお話のように承わつたのですが、具体的に言いますと年賦償却或いは月賦償却とかいろいろ形はあるのですが、返された資金そのものに対しては中小企業に対して全然貸出をしないのではなしに、その余裕金は新たな会社等に貸出をするのですか、それとも又今まで実績のあつたところへ基本方針として貸出をするのか、この点はどういう方針で進まれるのですか。
  4. 中山素平

    参考人(中山素平君) この問題につきましては、たびたび私どもの銀行の総裁或いは理事からもお答えしていると思うのでありますが、現状におきましては、開発銀行の中小融資というものがまだ皆さんの御期待に副うほど行つておりませんことは事実でございます。併しながら今御質問のようにすでに回収されたものを全然出しておらんということじやございませんので、既往の取引先にも出しておりますし、それから全然新規の中小融資先といつたものも出しております。
  5. 油井賢太郎

    ○油井賢太郎君 開発銀行の大体融資対象はこの間承わつたところによりますと、最低一千万円見当なんですね。それで今の肩替りの融資というのはせいぜい三百万から四、五百万円見当までのものが多いと思うのです。それは中小企業という漠然とした観念からいうと、商工中金とか何とかいうようなものの対象になつているクラスと、それから開発銀行で肩替りしている中小企業者のクラスというものが名前は同じでも大分内容が違うのじやないですか。その点は事実はどういうふうになつているのですか。
  6. 中山素平

    参考人(中山素平君) お説のように中小企業というあの定義がなかなかむずかしいのですが、私どものほうで開発資金というような範疇で新らしく出しておりますものは別に千万が最低ということはございませんで、五百万くらいのものはございます。けれども非常に零細な融資というものはございません。ただ旧復金の取引先で成績のいいものにつきまして、ここで資金を新らしくつけることによりまして従来の回収もよくなるというようなものにつきましては、割合少額のものも出ております。ただ新規に少額のものが出ておるということは殆んどございません。
  7. 油井賢太郎

    ○油井賢太郎君 今の中小企業の企業の内容ですか、内容は開発銀行のいわゆる定義に盛られておるような内容でなくても成績のいいものならばやはり或る程度面倒を見るというように、こういうように解釈していいのですか。
  8. 中山素平

    参考人(中山素平君) 御質問の趣旨がちよつと私わかりかねますが、推測してお答えいたしますと、今後開発銀行が中小金融についてどういうふうにするかということは、昨日も大臣、或いは銀行局長からもお話がございましたが、見返資金の中小金融分を開発銀行が承継して今後中小金融をやつて行くという問題にも関連して来ると思うのでございますが、まだそのほうがはつきり固まつておりませんので、私どもとしてどういう方向に進むべきかということを具体的に取りきめておりませんものですから、すぐここでお答えすることはできませんが、若しそういう段階になれば、お説のように内容のよろしい企業については積極的にかなり少額なものもやつて行くということが出て来ると思うのであります。
  9. 木村禧八郎

    ○木村禧八郎君 私はこの際やはり長期金融について関連がありますので、長期信用銀行について昨日これが我々留守に通つてしまいましたので、これが関連して質しておきたいことがありますので、委員長に発言を許して頂きます。  長期信用銀行法の第六條ですね、六條の第二号について見解をはつきりさせておいて頂きたいのです。それは「国債、地方債、社債その他の債券、株式又は出資証券の応募その他の方法による取得。」この内容です。これは買入というものは入るのですか、或いは又引受というようなものが入るのか、この取得の意味です、これについて。
  10. 河野通一

    ○政府委員(河野通一君) ここで取得と言つておりますのは、非常に広い意味でありまして、買入も引受も入ります。ただ但書にありますようなことから、ここで普通の募集引受と申しますか、アンダー・ライターとしての引受ということは但書のほうから取扱われる。こういうふうになつております。
  11. 木村禧八郎

    ○木村禧八郎君 証券取引法の第六十五條、これは今でも生きているわけですか。
  12. 河野通一

    ○政府委員(河野通一君) 証券取引法第六十五條に書いてあります証券業者の取扱う業務との限界をはつきりいたしますために、この二号の但書が附いておる、こう思います。
  13. 木村禧八郎

    ○木村禧八郎君 これは非常に古いことですが、昭和二十三年四月の六日でした。証券取引法の制定当時に質問したときに、岡村政府委員が、速記録によりますと、銀行等が投資として少額身受を行なつた後、個々に処分し、又売渡すような行為を繰返せば、これは証券業を営むことになるから法律違反である、こういうふうに答弁されておる。このことはやはり今でも確認されるわけですか。
  14. 河野通一

    ○政府委員(河野通一君) 証券取引法六十五條に言つておりますところと、今御指摘のようなことと、趣旨は大体同じであろうと思いますが、現在考えておりますのは、例えば銀行が社債を引受けた場合にこれを売付ける行為、個々に売付ける行為、或いは当初は引受けておるつもりでありましたが、資金繰りの都合等で処分しなければならないといつた場合に、それを売付ける、個別的に売付ける行為はここで言つておる売買行為に入らないという解釈をとつております。ただその場合に転々反覆して再び不特定の多数の人に均一の條件で売る、それを何度も繰返すということになりますと、ここで言つておる場合であります。金融機関は銀行等におきましても有価証券、社債、地方債等、皆営業にしておるというわけでございませんので、個々に処分いたしますが、その処分いたします場合に、例えば証券業者を通して処分する、或いは証券業者を通さないでも相手方の銀行に対して個々に売付けるといつたような金繰りの都合等で個々にやつて行くというような場合には、ここで言つております証券の売買にならない、こういうことになつております。
  15. 木村禧八郎

    ○木村禧八郎君 先ほど取得の意味は非常に広い意味に解しておつて、有価証劵の引受けが、買入も入るというお話ですが、引受を含みますと、それは証券取引法第二條第八項第四号の「有価証券の引受」ということと同じであります。
  16. 河野通一

    ○政府委員(河野通一君) 証券取引法第二條については募集引受、つまり何と申しますか、アンダー・ライターの場合の引受を言つておる。従つてサブスクリツプトと申しますが、要するに自分で抱え込んでしまう、それを引受けて、更にそれを転売するという目的で引受けるのでなくて、自分が投資として引受ける場合にはここに言つておる引受に入らないと考えております。
  17. 木村禧八郎

    ○木村禧八郎君 併し証券取引法には引受人の定義がありますが、引受定義はない。そこで引受というものはどういう意味であるか、引受と応募の区別ですね、それはどういう点ですか。
  18. 河野通一

    ○政府委員(河野通一君) ここで言つておりますのは証券取引法では、証券業者の取扱うべき業務の限界という意味から申しますと、やはり証券を売買して行く、一応引受けるけれども、それを更に売出す、売出しきれないものは自分が抱え込んで行くということになりますけれども、結局売出すことを目的として引受ける場合に、これが証券業者の取扱う業務である。抱え込んでしまつて投資として一括引受けます場合には、これは証券取引法でやつております引受として、証券会社は他に取扱わせなければならんという性質ものではないという考え方を一貫してとつております。
  19. 木村禧八郎

    ○木村禧八郎君 次にその銀行を扱う又銀行の定款には、株式の引受まで営業としてよろしいという條項はないと思うのです。そこで長期信用銀行だけについて、それを営業として認めるのか。長期信用銀行は銀行になると思うのです。それなのに、銀行法とか或いは銀行の定款には、株式の引受まで営業していいという規定はないと思うのです。その点はどうなんですか。その目的とか範囲ですね。
  20. 河野通一

    ○政府委員(河野通一君) 一般の銀行につきましては現在御承知のように、極く僅かでありますけれども株式は持つております。これは定款を私詳しく実は存じませんが、現行法の建前としては、附随業務として有価証券は持つておる。有価証券のうちには、社債のみならず株式も当然入るという解釈で、現に銀行等では株式を持つております。この点につきましては、特にこの長期信用銀行法案の第六條二号に書いてありますことは、現在保険会社なり普通銀行等も取扱つている業務であります。それが結局問題は、証券取引法等の関係において調整されることが必要であるだけであります。現在でも普通の銀行でもこの程度の業務は、業務と申しますか、附随業務として取扱つているわけでありますが、ただ長期信用銀行では、その長期金融を行なつて行くという使命から見まして、特にこういう分野が、非常に仕事が大きい。普通銀行、預金銀行等が支拂準備として有価証券を持つ場合と違いまして、長期信用銀行におきましては社債とか、場合によつたら株式は恐らく銀行としては例外だと思います。そういつた長期の投資の対象として、長期信用銀行は普通の銀行よりも非常に大きいボリユームを持つという意味で、業務に上げたわけであります。現在でも普通の銀行は株式は持つております。
  21. 木村禧八郎

    ○木村禧八郎君 そうすると今の御答弁の長期信用銀行の場合に株式を持つことはこれは例外と言いますか、そう多くのものではない。こういうお話ですね。で社債なんかを持つといつかは処分することがあるのですが、そのときに特定人に売る場合、その限界ですね、それはどういうところにあるのか。
  22. 河野通一

    ○政府委員(河野通一君) これはなかなか現実の問題としてはそこの限界は非常にむずかしいと思います。例えば三人に売つたら特定人であつて、十人に売つたら不特定人かというと、そこはなかなかむずかしいと思いますが、そこは社会通念上判断ができると思うのであります。そこらの裁定は結局証券取引委員会、現在では証券取引委員会が一切証券取引法の違反であるかどうかを判断する、こういうことになるわけであります。現在普通銀行でもそうでありますし、保険会社等でも証券取引法の範囲内において御承知の通りに有価証劵を生命保険会社等は非常に多く持つておりますから、これらの売買なり取得なりということが行われているわけであります。その点についてはやはり社会通念で判断して行けばいいのじやないかと、こういうふうに考えております。
  23. 木村禧八郎

    ○木村禧八郎君 長期信用銀行は社債の引受をやるということは例外で、それは総額引受で最後まで持つようにまあ殆んど限られると、こういうまあ意味だと思うのですが、併しその際総額引受の手数料以上の対価を得て引受けるということはできない、こう解釈していいのじやないかと思うのですが、その点はどうなんですか。
  24. 河野通一

    ○政府委員(河野通一君) 手数料はむしろ長期信用銀行としては一括総額引受をいたします場合には、普通の証券会社等が引受けます場合と違いましてそう手数料は高くなくて実際いいわけであります。一般よりは安くてもいいわけであります。併しそれを余り安くいたしますと競争ということになつて証券会社がなかなかやつて行けないことになりますから、少くとも証券会社が取つております程度の引受手数料の範囲内においてそこは適当に話合いできめて行けばいいのであつて、それよりは高いことは勿論ないと思います。高いことは絶対にありませんが、それより低い場合があり得るかどうかにつきましては今後のやはり競争の立場に立ちます証券業者との振合い等も考えなければなりません。手数料をどの程度にきめて行つたらいいか、コスト計算から言えば売出すわけではないのでありますからそのほうの手数料はないわけなんですけれども、十分両者の調整をとつた上で具体的にきめて参りたい、かように考えております。
  25. 木村禧八郎

    ○木村禧八郎君 先ほど特定人に売ることと不特定人に売ることとの限界はまあはつきりきめることは非常に困難だ、証券取引委員会ですか、そういうものの認定に待つというこういうお話ですが、その場合紛争が起きたようなときですね、そういう場合にはどういうところで捌くのか、そうして罰則等なんかそういうものはあるのですか。
  26. 河野通一

    ○政府委員(河野通一君) 今その関係の仲裁の規定は、ございませんが、問題は証券取引法第六十五條に反するか反しないか、具体的にその売買に当るか当らないかということの認定でありますが、それに反すれば罰則の規定が来るわけであります。それは結局認定いたしますのは取引委員会がこれは違反していると思えば最終においては結局裁判になると思うのであります。その前において公権的な仲裁とか裁定をいたす機関は今のところはないかと私は考えております。
  27. 木村禧八郎

    ○木村禧八郎君 私が今までこういう御質問をしたのは大体まあ六十五條を作つた精神、これはアメリカ精神を取入れてやつたわけですが、今後の日本の資本蓄積といいますかの形態ですね、その場合に銀行の貸付によるか、或いは株式によるか、社債によるか、そういうようないろんな場合にそれで成るべく事業資金は会社に自己調達さして、そこで蓄積して行くということがいいと、こういう精神から六十五條について特に日本の証劵業者の地位をもつと高めてそうしてそういう形の蓄積を多くさせて行くというのが狙いだと思うのです。そこで長期信用銀行ができたについて、その六十五條では今後やはり問題になるのであつて、ここはやはり一つ明確にしておく必要がある、そうでないと前に六十五條を設けた精神が変つたのならば別ですが、変らないとすればそこのところは只今の御答弁によつてもその特定の人に売るのと不特定の人に売る場合との区別もこれははつきりしない、こういうような点もありますから、そこでそういう質問をしたのですが、最後に今度は長期信用銀行は債券を発行する場合これはいろんな金融債、或いは株式発行、そういうものと競合関係に立つことになるのです。資金源というものは大体国民所得のうちで一定しているわけなんです。そのうちの競合関係に立つ。それで長期信用銀行の債券が出て来るとほかのいろんな債券の消化の点について圧迫されて来る。こういう点が出て来やしないかと思うのですが、そうすると長期信用銀行のほうでは蓄積されたが他のほうでは蓄積が減る、そんなので消極的にただ蓄積のルートが変る、それも意味ないことじやありませんけれども、決して併し片方に長期信用銀行のほうへ蓄積は殖えたが、片方で減るということになればその効果は十分でないのですから、そこのところを、消化の関係ですね、それはどういうふうに考えておりますか。
  28. 河野通一

    ○政府委員(河野通一君) 資本蓄積の方法としてまあいろんな方法を実は考えているわけであります。例えば預金に類似するものといたしましても最近お願いいたしました貸付信託法、まあいろいろな形で資本の蓄積を進めて参りたい。併し資本の蓄積源というものは国民所得から判断されるように、お話のように限られておる。併しその限られておるものでもやはりいろんな方法によつてできるだけ資金を集めて行くという方法を考えて行かなきやなりませんのでいろいろ新らしい法案も実はお願い申上げたわけであります。特に一般預金等になるものが金融債に若し変つて参るとしました場合には、今木村さんがおつしやつたように全然意味がないわけじやない、つまり短期のものが長期化する、資本が長期化するという意味において私は意味はないとは思わないのです。併しそれだけでは、横に流れるだけでは意味がないのでありまして、やはり本来これらの方法をとらなければ蓄積の形になつて上つて来ない資金をできるだけいろんな方法で以て蓄積の方向に向けて行くということのためにいろいろな方法を講じて参りたいと思うのであります。長期信用銀行の金融債につきましてはこれは私どもは個人への奉仕ということも勿論考えておりますが、やはり一般の金融の組織がこれによりましてはつきりいたしまして、預金銀行と長期信用銀行との制度がはつきりいたしますと、従来の預金銀行がみずから長期の投資をする代りに金融債を持つという形によつて間接的に長期の投資をして行く、一つのクツシヨンを入れて投資をして行く、預金銀行はその資産と構成をだんだん堅実化するという意味におきまして直接な長期投資の代りに金融債を持つ、こういつた形もだんだん整つて参りますれば一般の商業銀行等におきましても金融債を持つということがだんだん行われて来ると思います。おのおのその消化の分野もきまつて参ります。そういう限られた資本が一方で金融債ばかりに余りに偏つて集まつて来るということになりますれば、それは一般社債等或いは株式の消化ということが非常に支障を来たすということがありますので、ここらは全体の資金計画から見まして証券市場の状況或いは金融機関の資金繰り状況等もよく睨みまして一方に余りに偏つて一方がないがしろになることのないように十分なる調整をとつて参りたいと、かように考えておる次第であります。いずれにいたしましても私どもはすでに社債の形と株式の形とがある場合にも、これはすでに調整をとらなければ一方へ偏るということもあるわけです。そこへ金融債というものが入つて参りました場合にこれらとの調整ということは当然起つて参りますけれども、金融債というものは元来が別にこの長期信用銀行ができて初めて出るというわけのものではありません。従来からあるものを更にこの長期信用銀行制度を確立して金融債による資金の吸収を更に促進したいということでありますので、ここらあたりの調整につきましては更に一段と十分考えて参りたいと、かように思つております。
  29. 木村禧八郎

    ○木村禧八郎君 その御趣旨はよくわかりましたが、今の御答弁ですと、その普通銀行などが本来の短期信用業務を行うように、そういう制度が整備化されて来た曉にはというお話なんです。現在そういうふうになつていないのでありまして、そこで今銀行法の改正が問題になつていると思うのです。そこで銀行法の改正がまだ行われていないで、こういう長期信用銀行法案というものがぴよこんと出て来ると、この体系が崩されると思うのです。ですからこの際銀行法の改正に関してはどういう構想を持つているかはつきりする必要がある。それで貸出制限のことについても非常に問題がありまして、大蔵省の権限の問題もありますし、日本銀行法の改正の問題もあります。日本銀行も戦時中国家の総力戦を達成するに必要な機関のように、ドイツの真似をしてあれを作つたわけです。ですからそういうふうに全体としての日本銀行法、或いは普通銀行法、こういうものの改正等と一体をなして長期信用銀行というものは考えなくちやならないと思うのです。その構想に立たないでこの法案がぴよこんと先に出て来て、あとで又考えるということになつておるのですが、その点銀行法の改正はどういうふうに……、何か相当固まつているのでしようか。
  30. 河野通一

    ○政府委員(河野通一君) お話のように金融制度全体につきましては中央銀行の制度から普通の銀行の制度、或いは今御審議を頂きました長期信用銀行の制度、いろいろな制度全体を総合的に睨んで、その一環として長期信用銀行の制度なり、或いは銀行法制度なりを考えて行くことが適当かと思います。今までの経過は木村さんも御承知のようなことで、一応いろんな私どもの試案も作つていろいろ御審議を願つたこともあるのでありますが、いろいろな観点からまだ結論に実は到達いたしておりません。併しその問題が如何ようにもあれ、この長期信用銀行制度というものはやはりこういう形で行くのが、銀行法がどういうふうになりましようとも私は適当である。その意味におきましてはその考え方は適当であるということで、固まりましたものについては時間の前後はあれ進めて参ることは必ずしも不当なことではないというふうに私は考えております。銀行法という問題、或いは中央銀行の制度の問題等につきましては従来からも検討いたして参つておりますので、今後におきましても更に続けて検討を進めて参りたい。その場合におきましても長期信用銀行の制度は先ほど申上げましたように切離して先に進めても別段支障はないというふうな構想の下にやつておるわけであります。
  31. 木村禧八郎

    ○木村禧八郎君 私はその意見に反対なんです。それが固まつてから出すべきであつて、それなら思想がないということになるので、長期信用銀行と関連をして今後の普通銀行の改正、中央銀行の改正はどういうふうに考えておるか、構想があつていいはずなんです。構想がなければならないはずなんです。一応出してあとで全般の金融体系のことはこれから考えて行くということは、これは本末転倒だと思うのです。これは議論になりますから私はこれで終ります。そういう意味で、私は実はこの法案に賛成できなかつたので、まあ、反対せざるを得ない。(笑声)これはまあ、反対討論みたいなことになつたのですが、これで私の質問を終ります。
  32. 野溝勝

    ○野溝勝君 二、三お伺いいたします。開発銀行法の第一條には、目的が書いてあるのですが、私どもはこの開発銀行法のできた当時におきまして大蔵大臣に質問をしたのであります。特にこの第一條の「産業の開発を促進するため、一般の金融機関が行う金融を補完し、又は奨励することを目的とする。」、これがまあ開発銀行の目的であるとされておりました。そこで、その産業の開発とはどういう産業を指すかという質問をしたときに、日本の基幹産業、重要り産業を対象とするというまあ答弁がありました。そこで、先般同僚の質問中たまたま大蔵大臣の池田さんから、中小企業に対しましても大いにやる、資金をふんだんに出すというような答弁があつたのですが、誠に私は、そのときどきのでたらめ答弁だと思いまして甚だ心外に思いましたが、そのとき、当初の方針と私は違つて来たのじやないかと思いまして質問した。ところが開発銀行の中山さん、責任者、事務担当家である中山さんの答弁は、既定方針だ、又池田さんの答弁は、最初の同僚に対する答弁と少し違えた又便宜的な答弁をした。私は時間がなくてそれ以上の質問はできなかつたのですが、私は実に誠実さを欠くと思つて実に遺憾に感じております。そこで事務当局でありまする河野さんからお伺いするんでありますが、この産業開発のうちのまあつ重要産業というのは、大体考えておる重要産業の範囲はどの程度のものなのでありますか、それを一つお伺いいたしたい。
  33. 河野通一

    ○政府委員(河野通一君) 業種につきましては、先般もお答え申上げたと思うのでありますが、閣議で了解をとつております昭和二十七年度における政府資金の対象となるべき産業及び交通に関する基本計画というものができております。この金融、産業、交通等に対する基本的な考え方、政府資金によつてこれをバツクして参らなければならんような産業といつたようなものに対する基本的な計画に、政府の立てる計画に順応して開発銀行は運営されるわけであります。こういうことに開発銀行の運営方針がきまつておるわけであります。この計画の中に書いてございますことは、長々といろいろ書いてございますが、要旨といたしましては業種のうちでもいろいろございますが、電力の増強、石炭の増産、合理化、このうちにもいろいろ細かい、どういう場合について……、石炭の増産、合理化におけるこういう種類の云々といつたようなことが細かく出ております。それから船、外航船の整備、それから農林、水産資源の開発、それからその他輸出産業とかいつたようなものに対するいろいろ合理化の施設、又これらのものに関連をいたしまするもろもろの産業についての施設等について相当広く開発銀行の運営されるべき対象としての業種というものは網羅してございます。大体主な産業は網羅されておると思いますが、参考のために申上げますか……。
  34. 野溝勝

    ○野溝勝君 それはあとで、閣議決定の対象になつております産業の種類等々に対しましては、あとで資料として大蔵委員会に出すことを要求しておきます。そこでその閣議決定による産業対象ですが、それはあとで資料によつて検討することにいたしまして、一応その産業別に対する政府資金融資に対しまして、大体輸出方面はどのくらい、石炭方面はどのくらい、船舶はどのくらい、農林関係はどのくらいという大体の比重と言いましようか、ウエイトと言いましようか、それはどんなふうになつておりますか。
  35. 河野通一

    ○政府委員(河野通一君) 私どもが開発銀行に示しておりまするこの基本計画のなかにはどういう業種のどういう施設が政府資金のバツクを、つまり政府資金の裏付を以てしても調達されなければならん種類であるかといつたようなものを示しておるわけでありまして、例えば石炭についてどの程度の金額が要る、石炭の中の坑木関係にどのくらい要るとか、そういつたふうな個々の施設について予定した金額はございません。私どもとして開発銀行に示しておりまするものは、大体業種と、その業種の中の必要な施設、それを列挙して渡してあるわけです。
  36. 野溝勝

    ○野溝勝君 そうすると、ここに渡されました資料ですが、法律実施以来一年余になりますが、開発資金貸付先一覧表、これを見ますると、農林関係の貸付資金というものはどこにありますか。これは名ばかりですか。私眼が悪くてよくわからんですが……。
  37. 中山素平

    参考人(中山素平君) 農林関係の二十六年度の融資の状況は、お手許にある数字で農林水産という業種に入つております。貸付の承諾の累計が十六件で八億三千万という数字になつております。
  38. 野溝勝

    ○野溝勝君 私の聞いたのは農林でございまして、水産のことは聞きはしないつもりでございますが、農林はどこにありますか。私のほうに渡された資料にはないですよ、落ちていれば別ですけれども……。
  39. 中山素平

    参考人(中山素平君) 私どものほうでは農林水産と一括しておりますので、このうちに農林の分つが入つておるのでございますが、大体五千万以上の口には或いはないかも知れません。
  40. 野溝勝

    ○野溝勝君 私の質問も或いは悪かつたかと思いますが、細かいのにはあるというお話でございますから、細かいのはどういうふうに貸付けられておるか、一応ここで資料をあとでお願いしたいと思います。いずれ政府資金を融通する以上は歌の文句じやないが、ちつとやそつとのものは融通される、大体まあ百万円乃至五百万円ぐらい、幾ら小さくてもそういう程度だと思いますからあとで資料をお示し願いたいと思います。  次に銀行局長の河野さんにお伺いするのでありまするが、この開発資金、いわゆる政府資金の融通でございますが、これに対しては別に枠を示してないというお話でございました。併し大体五千万円の貸付の一覧表を見ても、これは全く一方に偏在しておるのでございまして、特に今河野さんのお話になつたように、各部門にこの資金が割当つておらん。小さいところは少しあるかも知れません。五千万円以上は農林関係では殆んどないのです。こういうことになりますると、この見返資金にしろ、何にしろ、とにかく我々国民の資金には違いない。そうすると、こういう一方的の運動によつて何か政治資金の獲得にでも使われるようにそれぞれの紐付があつて誰々の運動によつて誰が成功した、これを見るというと、こんなことは私は余り言いたくないけれども、吉田総理の伜になつておる麻生君の鉱業が莫大の資金を融通されておる。これは麻生鉱業というのは多分麻生太賀吉君のことなんでしよう。これは間違いありませんか、中山さん。
  41. 中山素平

    参考人(中山素平君) 麻生鉱業は御承知の通りでございますが、ただ私どものほうは、今お話のような筋を考慮して融資したのじやございませんで、先ほど局長からもお話がございました石炭の合理化資金の一つとして取上げたのでございまして、その内容については十分自信を持つております。
  42. 野溝勝

    ○野溝勝君 私の老婆心かも知れませんが、往々にして世間はさようなことを言い触らされておるし、又この例の復興開発資金が相当問題を起したあとなんでございますので、非常にこの開発銀行に対する長期金融機関、これに対しては非常に実際は心配をしておるのです。でありますから、特にまあそのあとが焦付になつたり、行方不明みたいになつてしまつたのではそれこそ申訳ない。特にこれは短期決済の問題になればですよ、年々大体わかりますよ。だけれども、長期ですから、長期というのにはなかなかここに疑問があるので、お互いに何でもそうです、金融であつても何でも長期というのは、小便みたいにだらだらだらしなくなつて、どこが止め度かさつぱりわからない、ですからそこに非常に心配する点があるのですよ。だからこういうことを言うのも、又野溝、厭味を言うというふうにとらないで、前車の覆えるのを見て後車の戒めとなすという気持で、一つお聞きを願いたいと思います。今の麻生君の問題は、世間で言われておりますから、私はただ参考に取上げただけでございまして、まあさようなことはない、一つの基準に基いてやつておるというならば結構でございますが、ほかにもここで申上げれば、いわゆる市中銀行で、あんなところへどうしてあんな資金を融通したという所も二、三件私の聞いた範囲ではある。そういう点で非常に問題になつておりますから、私は一応この重要産業というものがどういうものが重要産業か、或いは戦争に使うための工業が重要産業か、平和産業に使うものが一体重要産業かという、重要産業に対する規定もまだ明らかでないのです。ただおよそこれこれくらいのものをまあ基幹産業乃至はその他相当軍需の委託工場がそろそろできそうだから、そういうものも必要だというような意味で、かような重要産業として規定されたというような点も私相当あると思うのです。併しこれもまだ具体的に重要産業の規定された定義というものはありませんから、私はここではそれ以上言いませんが、少くとも私は鉱工業にはどのくらい、船舶にはどのくらい、農林にはどのくらい、水産にはどのくらいという枠を或る程度政府において示しておく必要はありやせんか。この点一つ河野さんからお伺いしたい。
  43. 河野通一

    ○政府委員(河野通一君) 資金計画と申しますか、総合的な資金需給の見通から、どういう産業に対してどの程度の資金を大体運用するかという問題、これはいろいろ御意見はあろうと思いますが、私どもは先般来たびたびお答え申上げております通り、開発資金は、必ずしも開発銀行だけで専門的に取扱うわけではない。従つて開発銀行以外に、開発資金を取扱う金融機関というものはたくさんあるわけです。これらの機関全体として大体資金がどれくらい要るか。例えば電力に対してどれくらい資金が要るか、そのうちで開発銀行の持つ部分はどれくらいかということは、いろいろものによつては想定はできますけれども、例えば電力について大体どのくらいの資金が本年度に要るか。その中で新らしくできることに予定されておりまする特別会社によつてどの程度のものが調達され、或いは資金運用部においてどの程度の資金が調達され、或いはその他の金融機関においてどの程度のものが調達されることが予定されるといつたようなことは想定できますけれども、その中で開発銀行がどの程度持つかということは、個々の業種について必ずしも的確には掴めない。資金全体から見まして、電力に大体どの程度行けばいい、その中で開発銀行はどの程度持つかということは、開発銀行総裁以下のかたが御判断になればいい。私どもは、開発銀行に対して、電力に対して大体何億資金を融通すべしということは現在まで申しておりませんし、今後においても申すつもりはございません。開発銀行には有能なる総裁以下、そういう方面については御判断のできるかたがおられるのであります。これらのかたがたが、全体の金融の状況を睨み合せながら判断されたらいいと思うのであります。  それからちよつとお話が前の問題に帰りますが、農林漁業の問題について御質問があつたのであります。この点は先ほどお話申上げました点と関連いたすのでありますが、私どもは、農林の開発等につきましては、必ずしも開発銀行は唯一の政府機関じやないと考えております。特に農林漁業融通特別会計ですか、名前ははつきり覚えておりませんが、こういつたもので農業関係には本年度二百十億、そういつた大きな資金が実はあるのであります。これらの運用と相待ちまして、開発銀行がこれらの農林漁業のほうに金融をして行けばいいのであります。私どもは、やはり農林漁業という特殊の性格から言いまして、これは特別会計によつての運用によつて十分これらの方面への資金の不足、資金の調達が進められることを期待いたしておるわけであります。勿論それにしては、全額が少な過ぎるのではないかという御意見はあろうかと思います。これらの点は財政全体の状況から見まして、軽重に応じて金額は配分いたしてあるわけであります。多ければ多いほどいいのでありましようが、財政の都合もございますので、現在のところでは、この特別会計におきましては二百十億ということになつておりますから、これらの活用によりまして相当農林漁業関係の改良或いは増産関係の資金に相当出て参つておる。これらの点も併せてお考え願いたいということを附加えておきたいと思います。
  44. 野溝勝

    ○野溝勝君 河野さんは、先般の質問以来私どうも不審の点が一点ある。これは開発銀行に有能な総裁、有能な総裁とあなた馬鹿に遠慮しておるが、これは一つの政府資金ですよ。政府資金を融通しているその監督官庁のあなたが、というか、当局が、有能な総裁に一任するなら監督などやめたほうがいい。それはあんまり……程度がありますよ。それは褒めるのもいいでしようが、併しそこまで言つたのじやあおかしいのですよ。ちよつと……。それは行政官としてはやはりもつとしつかりしてもらわなければ困る。有能な総裁があつて有能な総裁にお任せしておけばいいというのなら、大蔵委員会なんか要らないじやないですか。私は限界というものをはつきりしておいて頂きたい。この点どういうふうに考えますか。重大な問題ですから、はつきりしておいて下さい。
  45. 河野通一

    ○政府委員(河野通一君) 総裁がおられるから任して、大蔵省はお任せしているということを申しておるのじやございません。例えば電力について枠を作つたらどうかと言われるからそういう必要はないということを申上げた。私は開発銀行の総裁にお任せして、何もしないでいいということは毛頭考えておりませんということをはつきり申上げておきます。
  46. 野溝勝

    ○野溝勝君 いま一応言つておきますが、非常にそういう考えであなたはおられるのですが、速記に出たところではそういうふうにとられませんからその点は十分に御注意願いたいと思つております。  それから河野さんにいま一点お聞きしておくのですが、私が先ほど特に賃付金につきまして或る租度サゼツシヨンなり、枠と言いますか、大体額の枠なりを或る程度指図をするほうがよとはないかという点は貸付資金の分散という点を心配している。それからややともすると開発銀行が独善性を出す危険性がある。資金が偏在するという傾向がある。こういう点非常に憂慮したのです。そこでそういうことを考慮されまして、この日本開発銀行法の一部を改正する法律案と私はなつた点もありはせんかと思うのであります。というのは、この理由を見ると後段から目ますと、「米国対日援助見返資金特別会計からの私企業に対する権利義務を日本開発銀行において承継しうるみちを開いて、開発資金の融通に関する政府資金の統一的運用に資する等の必要がある。」私はかような理由書がありますから、私の考えておる点をも考慮されておるのではないかという見解から御質問したのであります。この理由書の内容に対する解釈は、どういうふうに一体解釈されてかような理由書を出されたのですか。その点一つお聞きしておきたいと思うのであります。
  47. 河野通一

    ○政府委員(河野通一君) 今後段について理由書をお読み上げになりました点が、具体的に法案の中に出て来ますのは、将来適当な時期に今見返資金で私企業をやつております例えば電源関係、或いは船それから一部分中小企業関係、それから農林関係等の見返資金によつて、現在融資をいたしておりますものを、この法案によりまして近い将来において開発銀行に引継ぐ。そうして開発銀行が政府資金の運用としてはこれらの資金について統一的に、一元的に運用して行く。このほうが全体を見て行くのに、ばらばらに運用されないで済むから、そのほうが適当であるということで見返資金の債権債務を引継ぐことにいたしたいと考えております。このことを言つておるわけであります。将来それに応じまして、見返資金が今後いつ頃引継ぐことになるかわかりませんが、この引継ぐ時期の如何によりましては、本年度見返資金から造船その他に融通することを考えております。資金も開発銀行のほうへ併せて引継いでもらう。そうした場合に、今後見返資金としてこれらの私企業に融通することを予定いたしておりましたものが、開発銀行によつて一元的に融通される、こういうことに相成ることを予定いたしておるわけであります。そういう意味で提案理由を書いてあるのであります。
  48. 野溝勝

    ○野溝勝君 そうすると、もう見返資金に対する債権債務の問題等をも考えて、かような答申書をまあ打出したと、こういう御意見ですが、そうすると勿論債権債務の問題に対する統一性と指導性というものを持つて行くということは、これは当然のことであります。勢いまあかようなことになつて来れば、結局この債権債務と貸付とは、これは睨み合せて考えなければならん問題ですから、そうなつて来ればやはりそこに一切の指導統一性というものを私は持つて行かなければならんと思います。こういう点から見ると、更に今の考え方をただ債権債務だけでなく、いま一歩私は発展をさして頂きたいと、こういうふうに思つておるのです。これに対する見解をお聞きしたいと思います。
  49. 河野通一

    ○政府委員(河野通一君) もう一歩発展させるという意味がちよつとよくわからんのでありますが、債権債務と申上げておりますのは、貸付債権も引継ぐと、今見返資金で貸付をいたしておりますその貸付も引継いで来る。それから今度見返資金が新らしく融通を予定いたしておりますものにつきましても、見返資金の過去のものを開発銀行が引継ぐ時期如何によりましては今後のものについても資金と一緒に開発銀行に引継いで行く、こういうわけであります。従つて貸付金も勿論できるわけです。
  50. 野溝勝

    ○野溝勝君 余り長くなりますから、最後の一点だけお聞きしておきます。先般御質問をした継続でございますが、今回のこの開発銀行法の一部改正によりまして、税法の改正がこれに伴うわけですが、これについて地方税におきましても事業附加価値に対しては附加価値税を課することができないということの、まあ規定があるのですが、地方財政のほうにおきましては相当財源が枯渇し、窮乏し、絶えず財源問題で議会におきましても相当心配をしておるのでございますが、かような有力なる財源を課税しないということになりますれば、相当地方税収入においても影響して来るのでございますが、こういう点は大蔵当局と地方自治庁の間において話をされて、大体了解の上にかような法案を出したかという質問をしたのです、河野さんにいたしましたところ、了解があつてしたと、こういうことなんですが、地方税の当局でありますところの奥野さんに一つ、その点の御見解を一つこの際お答え願いたいと思います。
  51. 奧野誠亮

    ○説明員(奧野誠亮君) この改正法案を大蔵省で立案されます際に、地方自治庁にも協議を受けたのであります。地方自治庁といたしましても今回の開発法の改正の趣旨から見まして、事業に対する課税を地方税においてもいたさないということが過去の振合いから考えましても、先ず止むを得ないところであろうというふうに考えたわけであります。御承知のように国の事業と地方公共団体の事業とは相互に非課税の建前をとつておるわけであります。地方公共団体交通事業、水道事業等をやつておりましても、法人税を課しておりません。その意味合いにおきまして、国の事業に対しましても地方公共団体としましては税を課さないわけであります。開発銀行に対しても従来利益金を全額積立てるという方式をとつております。ところが今回一部を積立てまして、残額を全部国庫に納付するようになりました。それによりまして開発銀行の利益というものが個人に帰属しないということが明らかになつたわけであります。そういう建前からいたしまして、従来の事業に対する課税を地方税の面においてもいたさないということが先ず妥当ではなかろうか、そういうふうに考えておるわけであります。
  52. 野溝勝

    ○野溝勝君 大体附加価値税の総額はどのくらいになりますか。
  53. 奧野誠亮

    ○説明員(奧野誠亮君) 事業税の総額は八百六十三億円であります。
  54. 野溝勝

    ○野溝勝君 私は相当大きいということはまあ見積つておりましたが、今具体的に聞いてその大きいのに呆れておるのですけれども、まあ国の事業に対する非課税はそれはよろしいのですが、いずれこれだけ財源が減るわけです。地方税として……。そうするとその補填策としてどういうことを考えておられますか。
  55. 奧野誠亮

    ○説明員(奧野誠亮君) 昭和二十七年度の地方税総額を見積ります際に、事業税につきましては過去の実績から推計いたして参つたわけであります。開発銀行につきましては二十六年に設立されたものでありますので、地方税総額の推計に用います実績の中には入つておりません。従つて特にこれについての減収補填をどうするかというふうなことはいたさなかつたわけでありますが、御承知のように地方財政計画全体の上で地方税地方債、地方財政平衡交付金等でバランスを合せるというふうなことから、特にこれについて具体的に減収措置をどうするかというふうなことにいたさなかつたわけであります。
  56. 野溝勝

    ○野溝勝君 そうすると、まあ二十六年度はそれでようございますが、よいとして、二十七年度に対する大体の見通しというものはあるわけなんですか。それに対する構想はどういうふうに考えておられますか。
  57. 奧野誠亮

    ○説明員(奧野誠亮君) 二十七年度地方税総額で二千九百二十四億円というふうなことを見込みまして、それを基礎にいたしまして地方債の総額をどうするか、地方財政平衡交付金の総額をどうするかというふうなことを考えて参つておるわけでございます。で、その二千九百二十四億円の中にはもとより開発銀行から事業税相当額が入つて来るというふうなことは考えていなかつた、かよう申上げておるわけであります。
  58. 野溝勝

    ○野溝勝君 いや、それでもうその固くならんで頂きたいと思うのですが、それで私の言うのは、いわゆる八百六十何億というのは、とにかくまあ附加価値税をかけれんわけですね。ですから、そうすると、これだけまあ二十六年度はまだあれとしましても、将来この穴埋めをしなければならんわけです。それを一体どうやつて穴埋めをするかという考え方なんです。あなたのほうの……。
  59. 奧野誠亮

    ○説明員(奧野誠亮君) 開発銀行に事業税を課さないことから起る税額につきましては、もとより他の地方税をどう按配するかというふうな問題も、ございましようし、或いは地方債の総額、或いは地方財政平衡交付金の総額をどういうふうに按配するかという問題等を相対的に考えて参らなければならない問題だろうというふうに考えます。
  60. 油井賢太郎

    ○油井賢太郎君 開発銀行に対する政府の資金というものは今度非常に厖大になるのですが、その資金に対しては政府資金のいわゆる運転利率というのはどの程度になるのですか。
  61. 福田久男

    ○政府委員(福田久男君) 御承知のように開発銀行の融資の利率は一割を基準といたしておりますが、経費その他を差引いたものが剰余金として残るのでありまして、そのうち八割をまあ原則……、大部分の場合は八割になると思いますが、八割を納付するということになりまして、計算をいたしますると二十七年度の予算におきましては六十億円を納付金として予定いたしております。従いまして平均残高で試算しなければならないので、千百五十二億をそつくりそのまま持つて行くわけにも行きませんが、まあ仮に千百億円なら千百億円を基準として六十億というものを計算いたしますれば、五分五厘見当ではなかろうかと、こういうふうに考えております。千百億を基準にすれば六十億ということになると思います。
  62. 油井賢太郎

    ○油井賢太郎君 復金から承継した分に対しては、もとの復金に対してはどの程度の利率になるのですか。
  63. 福田久男

    ○政府委員(福田久男君) 復興金融金庫の場合には納付金は利息収入で上げた分も納付金の中に含まれておりましたので、二十六年度におきましては六十数億円の納付金がありましてそのうち利息収入を財源とするものを差引きますと……、ちよつと今の数字を確かめましてからお答えいたします。  昭和二十六年度をとつて見ますると、納付金のうち、剰余金がこれは利息収入を財源とするものでございますが、四十五億ございます。融資残高が八百億を若干超えて、二十六年度においては平均融資残高が八百億を超えておりますので五分五厘乃至六分という見当であろうと思います。
  64. 油井賢太郎

    ○油井賢太郎君 そこで伺いたいのですが、この今まで復金のほうには貸出利率が七分五厘と開いておりましたが、それで間違いがないとすれば、これはあれですか、開発銀行に承継された場合には昨日大矢委員からも話があつたそうですが、開発銀行の利率は大体一割となつているというのですが、七分五厘と一割を加え合せて平均していわゆる今まで開発銀行が貸した先に対する利率を将来は引下げ得る可能性がある、こういうふうに解釈していいのですか。
  65. 福田久男

    ○政府委員(福田久男君) 先ほど開発銀行の融資は一割と申しましたのは、開発銀行固有の融資でございまして千百五十何億という数字の中には八百億程度というものは復興金融金庫の融資を承継しているので、全体のうち大部分は金額的には復興金融金庫の融資に基くわけであります。ところで復興金融金庫の場合には積立金というものを残さないで全部国庫へ納付する建前をとつておりましたのでありますが、今度のこの改正法案にもありますように二割程度のものは積立金として残すということにいたしました結果、先ほど申しましたように国庫に対する納付金と出資金との関係はやや似たような割合が出ているのでございます。他方今御質問のありました開発銀行として仮に金利引下をした場合にどうなるかという点でありまするが、それは今の剰余金のうち二割を留保して積立金として積立てて、残りを納付するということになつておりますので、仮に引下げますると納付金も積立金もその割合によつて減少するという結果になると思います。
  66. 油井賢太郎

    ○油井賢太郎君 ちよつと私の質問の趣旨を多少違えておられるようですが……。
  67. 中山素平

    参考人(中山素平君) 今油井さんから御質問の、復興金融金庫の貸付が七分五厘というお話でございますが、これは平均レートは九分九厘くらいになつておりまして、開発銀行の一割と殆んど同じでございます。
  68. 油井賢太郎

    ○油井賢太郎君 では見返資金のいわゆる承継が将来ある場合は、見返資金に対しての貸出金利は相当安いはずなんですが、これを全部アヴエレツジすると今度はかなり影響が大きくなると思うのでありますが、どういうふうになりますかね、これは。
  69. 福田久男

    ○政府委員(福田久男君) 見返資金は御承知のように七分五厘で、ございましてただ見返資金の場合には取りあえずは貸付の形で行くことになりますので、借入金に対して利子は拂うという建前をとり、それが出資になりました場合は見返資金はかれこれ九百億乃至千億ございますので、その割合を平均して見ますれば若干まあ下がるということになろうかと思います。
  70. 油井賢太郎

    ○油井賢太郎君 その場合の方針ですね、いわゆる納付金を大きくして行つても利率を変えないで一割ならば一割という大体の基準において納付金を多くするという方法と、それから納付金を余り大きくしないで利率を引下げるという方法と二道あるわけと思いますが、将来はこれはどつちの方法をおとりになるつもりですか。
  71. 河野通一

    ○政府委員(河野通一君) 私どもは必ずしも納付金をできるだけ多く取る、財政収入をこれによつて上げるということは別に本来の目的といたしておりません。金利の問題につきましては先般来たびたび大矢さんその他から御質問を受けておるのであります。金利自体としてどこヘベースを置いたらばいいか、この法案を運用して参りますために、この点についてはこれまでも申しましたようにペースとしては市中金利と睨んで行つたもばいいだろう。併し個々の貸出につきましては、例えば電力でありますとか、造船等につきましては担当その点について特別の考慮を拂う余地があるであろうというふうに申上げておるのであります。なお見返資金を引継ぎました場合には過去の貸出につきましては、これは七分五厘で出ているものを開発銀行が引継いだからこれを一割にするとか、八分にするということはいたしません。これは開発銀行の総裁がこの前申上げた通りであります。今後の問題につきましては、見返資金が従来融資をいたしておりました融資を開発銀行が今後やるということになりました場合に見返資金で融資をいたしておつたときの利率、即ち七分五厘というものは今後の開発銀行の新たなる融資については十分に頭に置いて考えて参らなければならん。今直ちに開発銀行にそういう種類の融資については七分五厘に下げるということはまだ申上げる段階にございません、検討はいたしておりますが。十分見返資金で融資をいたしておつた場合の利率も頭に置いて今後の金利というものを考えてもらわなければならん。かように考えておる次第でございます。
  72. 油井賢太郎

    ○油井賢太郎君 そうしますと、見返資金分に対しては開発銀行へ貸付金の形で以てやるとすればその利率はどの程度に置く予定なんですか。
  73. 河野通一

    ○政府委員(河野通一君) 現在のところまだはつきりあれいたしておりませんが、見返資金から開発銀行に貸付をいたすことになつておりますが、この貸付の利率は大体五分五厘程度、大体国債の利廻程度を考えております。
  74. 油井賢太郎

    ○油井賢太郎君 今朝の新聞でしたか、国債の借替えが問題になつてあの利率は市中銀行に異論があるようなんです。市中銀行の手持の国債の利率は五分五厘というところで妥当かどうかという問題、こういう意味ですが、これは改めて国会あたりで審議する問題となつて来ると思いますが、どういう方針なんですか。
  75. 河野通一

    ○政府委員(河野通一君) この点につきましては現在のところでは国債自体の金利水準をまだ動かすという点につきまして今後の見通し等もありましてまだ方針がはつきりきまりません。従いましてこの際といたしましては新規の国債の発行もございません。借替えということでもございますので、従来の利廻り、條件を踏襲して参りたいというのが私どもの考えであります。なお現在市中銀行が持つておりまする国債、今度借替えの対象になります国債は三分五厘、四分、四分五厘も若干ありますけれども、そういつたふうなものでございまして、五分五厘で借替えますれば決して市中銀行自体としては金繰りに、収支に困るということでもございません。市中銀行からもう少し條件を有利にしてもらいたいという希望が出ておることは事実であります。含いろいろ銀行当局とも相談をいたしております。不日何らかの形で解決するものと考えております。
  76. 油井賢太郎

    ○油井賢太郎君 この問題は市中銀行からいえばそうですが、借りるほうの側からいえば安くしてもらいたいという問題になるのですね、一般の事業界では……。それで政府の方針としては、これはあなたにお聞きするというより大臣の答えを求めたほうがいいのでしようが、まあ検討されていると思うのですが、今後金利というものに対する対策は大蔵省自体としてどういう方向へ持つて行こうという根本思想が明瞭なら発表願いたいと思うのです。どんなことになつておりますか。
  77. 河野通一

    ○政府委員(河野通一君) 金利というものはなかなかむずかしい問題で、而も広汎な範用に亘るため、従来非常に国債が戦争中のようにたくさん出ております場合には、国債の條件というものが一般の金利の基準になつたわけであります。現在では御承知のように国債のボリユームというものも、ウエイトというものも非常に少くなつております。一般の市中金利につきましては私どもはできるだけ資本蓄積を促進するという意味で預金金利等はできるだけ高いほうに、併し産業の振興を助けるために貸出の金利はできるだけ安いほうに、併しこれもおのずから限界があるわけでありまして、銀行自体が採算の合わないことはこれはできつこないのであります。その場合にどちらかがまだ余裕があつた場合に貸出金利を下げる方向に向つて行くのがよいか、或いは預金金利を上げるほうに向つて行くのがよいかということは、その当時のときどきの情勢によつて判断して参る。殊にこの問題は日本銀行の再割引政策、金利政策にも非常に大きな関係もございます、これらの点につきましては新聞等でもいろいろ出ておりますが、現在のところではまだ具体的にどういう方法をとるかということはきまつておりません。全体の考え方といたしましては今申上げましたような考え方でありますが、具体的に日本銀行の金利政策をどうするか、或いは一般の市中金融の金利をどこへ持つて行つたらいいかという点につきましては、現在のところまだ検討中でありまして具体的にどういう方法をとるかということはまだ確定をいたしておりません。
  78. 油井賢太郎

    ○油井賢太郎君 最後にもう一点だけ……、この間銀行局長に伺つた地方銀行の支店設置の問題ですが、二日の朝の新聞紙上で大蔵省発表というふうに我々受取れたのですが、大分、支店設置については厳重な枠を一層固めるというふうに見られるのですね。どうも実情に応じてまあ認めるというよりも、絶対に許可しないというふうにさえ見られる。大蔵省発表というふうに見られたのですが、あれは局長としてこの委員会で発表されたのと少し違うようですが、どつちを信じたらいいのですか。
  79. 河野通一

    ○政府委員(河野通一君) 日本経済に出ました記事は私見ております。併しこれは私から勿論発表したこともございませんし、銀行局としてそういうことを申したこともございません。ただあの記事はいろいろ誤解を起す点もございますが、私がここで申上げたような方針が大蔵省として現在とつておる考え方だと御了承頂きたいと思います。
  80. 田村文吉

    ○田村文吉君 油井委員の問題に関連してちよつとお尋ねいたしたいのですが、先ほど、見返資金から貸出をいたしましたものを今度の開発銀行に引継いだ場合には金利は変更しない、こういうように伺つたのでありますが、これは七分五厘の現在の貸出というものが果して適当であるかないか、これは社会情勢によりまして、経済情勢によつて変つて行くべきものだと思う。従つて或いは七分五厘を八分五厘にも変更しなければならん場合もあると同時に、七分五厘が高いから六分五厘に下げなければならん、こういう場合も起つて来ると思うのであります。従いましてそういう問題を……、今ちよつと局長からの御答弁が、これはそのまま引継いで変更しないというような義務を開発銀行に……、今の融資なさつた場合に條件を付けておおきになつてあるのかどうか。付けてなければ一年ごととか半年ごとに借入條件の変更をなすつてもいいのかどうですか。
  81. 河野通一

    ○政府委員(河野通一君) これは誤解のないように申上げておきますが、すでに見返資金で貸付をいたしておりまするものは現在七分五厘で出してある。それを今後開発銀行が引継ぎました場合には、債権をそのまま引継ぐわけでありますから、契約によつてちやんときまつておるわけであります。何年間、五年なら五年の間七分五厘で貸すということが契約で実はぎまつておるわけであります。従つて勿論契約でありますから、それを一割に上げることを相手方が承諾すればそれはできないことはないのでありますが、それは見返資金がずつと貸しておつた場合と同じように條件は考慮して行かなければならん、相手方が承諾すれば上げることはできます。下げる場合には、開発銀行が下げたいと思えば、相手方の利益を害しないのでありますから、下げる場合には相手方の利益と合致しますから別に差支えない。下げる場合は現在のところまだ何にも考える必要ない。大体七分五厘を承継して行く、将来金利水準がずつと下つて来ればこれは下げることは……、上げることにつきましては契約でありますからこれは簡単に上げることはできない、こういうことを申上げたのであります。
  82. 田村文吉

    ○田村文吉君 それで伺いたいのは、今見返資金からお貸出しになるときに、そんなに長い年限で金利をちやんと一本で縛つてあるのですかどうですか、お伺いしたい。
  83. 河野通一

    ○政府委員(河野通一君) ちよつと私係でないものですからよくわかりませんが、恐らく契約期間中は七分五厘ということになつておると承知いたしておりますが……。
  84. 田村文吉

    ○田村文吉君 そういうことは甚だどうも常識に反する仕事じやないかと思うので、金利というものはそのときそのとき変るのですから、貸すときに幾らでお貸しになつても、その後金融が非常に緩慢になつて来れば下がることもあるし、非常に金が詰つて来ればお上げになつてもいい。これは社会常識じやないかと思う。そこで半年とか一年とかで金利をおきめになる、こうあるべきだと私ども思うのですが、それを返済期限が五年、七年になつておるから、その間中七分五厘で行くというのはおかしいと思うのですが、どうですか。
  85. 河野通一

    ○政府委員(河野通一君) これは一般の金融機関の問題と同じでありまして、この情勢が変つたから変えることあるべしというのはそれは入つておるかも知れませんが、その点はお互いの契約でありますから、お互いが相談し合つたところで、妥結したところできめるべきじやないかと思う。一方的に又金利を上げます、そうですが上げて下さいということにはならないと思います。これはやはり将来適当な……、金利水準が変つた場合には両者話合つて適当なところに金利を変更するということはあるにしても、一方的に金利を上げたり下げたりすることはできないのじやないかと考えております。
  86. 田村文吉

    ○田村文吉君 それならよろしいのですが、話合いの上で……、今の開発銀行から引継いだ場合には、金利は絶対上げない、もうこの通り行きますとあなたがおつしやるのは少し私は大胆過ぎる、その点を念を押したのです。どうですか。そういうふうに大胆に金利を上げないということをおつしやることは間違いじやないか。ただ一方的に上げないとおつしやるのはいいのですよ、それはわかつておる……。
  87. 河野通一

    ○政府委員(河野通一君) 金利はお話のように契約でありますから、両者できめたものでありますから、両者が話合つて金利をきめることは差衰えない。併し差当りの問題としては、私どもは七分五厘を上げるという気持は今のところは持つていない。将来金利水準が非常に上つて来た、ほかのほうが今一割だつたものが一割五分に上つて来たという事態があれば、それは両方の話合いがつけば上げることはできる、一方的には上げられない。こういうことであります。
  88. 田村文吉

    ○田村文吉君 わかりました。差当りはそういう変更するつもりはない。引継いだ、すぐ七分五厘を九分五厘に上げるというのでは困ると、こういう御見解のもと解釈して……。併し金利水準がずつと一割をこのまま継続する、今一割五分という例をおつしやつたけれども、一割五分まで行かなくても一割の水準を維持して行くという場合には、国の金ですからやはり相当に、皆平等の原則によつて正当に考慮されなければならない。そういう意味で、お上げになる必要があればお上げになる、又水準が下つて来ますればお下げになつてもいい、こういうふうの意味に私は解釈しておきましてよろしうございますね……。そこでもう一つ伺いたいのですが、電力の開発に対する資金は開発銀行、長期信用銀行及び市中銀行等について二十七年度は大体どのくらいを放出される予定をお持ちになつておりますか。併せて伺いたいことは、それと般ですね、般に対しては見返資金その他いろいろの金がありますね、それについてはどのくらいの金を放出なさる予定をお持ちになつておりますか、おわかりでありましたら一つ……。今日その御答弁が御困難であれば明日でも明後日でもの機会に……。電力開発法案が出ておるのですから、電力については一体どのくらいの金がそつちから出るか。或いは自己資金からどのくらい出るか、或いは見返資金からどう、開発銀行からどうということでどのくらい二十七年度は出す、船舶についても同様の意味でどのくらいの金額をお出しになるかということをちよつとお知らせ頂きたい。
  89. 木村禧八郎

    ○木村禧八郎君 見返資金の私企業に対する貸付分を引継ぐことになるわけですか……、その見返資金のほうの私企業に対する貸付分の融資の監査みたいなことはどうなんですか。これは政府でやつておるのと開発銀行へ引継がれるのと違うと思う。その意味で前の復金の当時と今度開発銀行に移つた場合と同じような意味で……。それからもう一つは今まで見返資金のうちの私企業に対する貸付はどういうふうにして監査しておられたのか。その引継分の金額、それから投資先、條件、こういうものを資料として出して頂けないですか。
  90. 河野通一

    ○政府委員(河野通一君) 資料としてお出しするものと口頭で御説明できるものとございましようから……。
  91. 福田久男

    ○政府委員(福田久男君) 今の御質問の中で見返資金で融資しておるものの融資先の監査でありますが、監査は現在政府乃至政府の出先機関、例えば財務局等で融資先の監査はいたしております。これが開発銀行へ承継されました以後におきましては、開発銀行がその債権者の立場において融資の監理事務を行うことになりますから、そういう意味合いにおいて開発銀行として監査をするということになろうかと思います。
  92. 木村禧八郎

    ○木村禧八郎君 もう一点、復金の債権債務を引継いだ場合、償却という問題が起つたわけです。見返資金から私企業に投資した場合、それを引継いだ場合にやはり償却という問題が起つて参りますか。
  93. 福田久男

    ○政府委員(福田久男君) 只今までのところ見返資金の融資した債権につきましてはそういう事態は起つておりませんのでありますが、場合によりましては若しそういうものが若干出て参りますれば、或いは償却という問題も起るかと思います。絶対にないということは断言できませんが、現在のところそういうものは償却を要するものはないように聞いております。
  94. 木村禧八郎

    ○木村禧八郎君 この日本開発銀行会計検査院でございますか、の検査対象になるのですか。
  95. 福田久男

    ○政府委員(福田久男君) 開発銀行は会計検査院の対象になります。
  96. 木村禧八郎

    ○木村禧八郎君 それからこの前大蔵大臣も答弁されましたが、二十三年度の償却分、更に二十六年度の分も含めて一応復興金融金庫の貸付に対する償却資料を出されましたが、これについての御説明ですね、秘密会でというようなお話があつたのですが、差支えがあれば秘密会で……、差支えなければここで説明して頂きたいと思います。
  97. 平沼彌太郎

    ○委員長(平沼彌太郎君) 木村君にちよつと申上げますが、今日は時間がありませんから、これはこの次にどうせ時間がありますから……、若し差支えがあつたら秘密会でということにいたしたら如何ですか。
  98. 木村禧八郎

    ○木村禧八郎君 異議ありません。
  99. 平沼彌太郎

    ○委員長(平沼彌太郎君) それではちよつと速記をとめて……。    〔速記中止〕
  100. 平沼彌太郎

    ○委員長(平沼彌太郎君) 速記を始めて……。では本日の委員会はこれを以て散会いたします。    午後零時二十八分散会