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1951-11-29 第12回国会 参議院 通商産業委員会 19号 公式Web版

  1. 昭和二十六年十一月二十九日(木曜 日)    午前十一時二十四分開会   ―――――――――――――  出席者は左の通り。    理事            古池 信三君            廣瀬與兵衞君    委員            中川 以良君            松本  昇君            山内 卓郎君            山川 良一君            佐多 忠隆君            島   清君            境野 清雄君            西田 隆男君            油井賢太郎君   衆議院議員            中村 幸八君   政府委員    中小企業庁長官 小笠 公韶君   事務局側    常任委員会専門    員       山本友太郎君    常任委員会専門    員       小田橋貞寿君   ―――――――――――――   本日の会議に付した事件商工組合中央金庫法の一部を改正す  る法律案(衆議院提出) ○企業合理化促進法案(衆議院送付)   ―――――――――――――
  2. 古池信三

    理事(古池信三君) それでは只今から通商産業委員会を開会いたします。  本日委員長が止むを得ない用件で御不在でありまするので、私代つて委員長の職を汚します。前回の委員会に引続きまして、商工組合中央金庫法の一部を改正する法律案につきまして審議を継続いたしたいと存じます。なおちよつと申上げておきますが、只今衆議院から中村議員と、政府側としては中小企業庁長官が見えておられまするが、できますならば御質問は中小企業庁長官のほうを先にお願いをいたしたいと思います。
  3. 油井賢太郎

    ○油井賢太郎君 長官に二、三お伺いしておきたいのですが、商工中金が組合員直接に貸出をするというような制度になりますと、これは非常に都合がいいと思うのです。併し組合の基礎がそれによつて弛むというようなことはお考えにならないかどうかという点ですが、なぜかと申しますと、今まで組合というものはその傘下の組合員の信用状態とか、いろいろそういう点をよく熟知していて、組合で借入金を商工中金からしてそれを更に組合員に貸すというような転貸の方式をとつておつたのが相当あるわけです。その節やはり利子の日歩の差金というものをとつて組合の基礎というものの一部にしておつたと思うのですが、そういうことが今後組合員が直接中金に参りますというと、なくなつて來るのではないかと思うのです。そういう際組合としていわゆる経済的立場が脆弱になるというような点が生じないかと思うのですが、それに対してはどうお考えになつておられますか。
  4. 小笠公韶

    政府委員(小笠公韶君) 先ず第一に直接組合員が行つて、商工中金と取引するということになりまして、組合の結合に影響が起りやしないかということでありますが、その点は一応憂慮されるところでありまするが、組合の実際問題から申しますと、組合が金融事業を中心に行う、それだけを行うということでもありませんし、その他の事業も行いますので、全体的に見てそれほど心配はないんじやないかと考えております。なおその心配をできるだけ少くする、こういう意味で昨日もお尋ねがあつたように思いまするが、この個人が商工中金と取引する場合に組合の承諾といいますか、組合と連絡をしてやつて行くべきではないか、こう考えてその運用上に遺憾なきを期して行きたいと考えておるのであります。  それから第二点のいわゆる直接取引をしますと、從來商工中金から日歩三銭ぐらいで組合が借入れて組合が組合手数料として二銭なり三銭なり取る、結局組合員が借りる場合に五銭見当になる例が御承知の通り非常に実は多い。從いましてその二銭なら二銭の組合手数料が組合経営の経費の面における影響が出て來るわけでありまするが、組合本來の趣旨は組合員がよくなるということが先ず第一なんです、便利になり向上を図つて行くということでありますので、この制度が全体的に見て組合員の経営の改善に役立つということであれば、その点は別途組合経費をできるだけ節約するというふうな方向、若し足りなければ組合経費の付加という形で穴を埋めて行くというふうにいたしたいと思うのでございます。こう考えておるわけであります。
  5. 油井賢太郎

    ○油井賢太郎君 最近協同組合の内容が以前のように強制加入というようなことがないために各地において薄弱極わまるものになりつつあるという傾向が多いのです。これに関連して組合の強化というものを図るような施策をとらしたほうが却つて組合員のためにもなることが多いのじやないかと思うのです。その点が今のところ極めて貧弱なために有名無実の組合が各地に出るような傾向でありますが、これに対して長官としては何らか対策を講じられておりますか。
  6. 小笠公韶

    政府委員(小笠公韶君) お答えいたします。組合の、中小企業協同組合法の精神は御承知の通り自由な結合ということを建前にいたしております。從いまして強制加入というふうな制度を認めておらんのでありまするが、そのために御指摘のようなことが大きな、組合員の非常に多い所にはそういう問題が出て來て組合員の結束というふうな点に影響のある向もあるようでありまするが、これはこの制度は飽くまでも組合の自主的な結合というものを中心に狙つておる制度でありますので、制度としてはこのままで行くほうが本來の姿だと考えておるのであります。併しながら一方において相当組合の性格を日和見的にして行くという、こういう向きが出ないとも限らない。そこで組合の強化の方策としては先ず組合の事業をよくして行くという方向において組合の助成の問題を考える。或いは組合の事業自体の指導をやつて行くというふうないろいろな手を打つて行かなければならんのでありまして、で私どもといたしましてもできるだけ組合のそういう強化の線に努力を実はいたしておるわけであります。いろいろな手があると思いまするが、御指摘のような点を十分頭に置いて指導をして参りたいと考えております。
  7. 油井賢太郎

    ○油井賢太郎君 なお只今のお話の組合助成の問題ですが、具体的方策、或いは政府の施策というものをちよつとお示し願いたいと思います。
  8. 小笠公韶

    政府委員(小笠公韶君) 組合助成の第一は、組合の事業を強化させて行くというこういうことが先ず第一に考えられるのであります。そのために共同施設等に対しましては政府としては予算の許す限りにおいてこれを補助金を出して行くということをやつておるわけであります。一昨年が三千万円、本年は約二億、二十七年度におきましてもこの制度を推進して行くということが私は是非必要だと考えておるわけであります。これが一つ。それからもう一つの問題は組合の指導費というものをできるだけ各府県にも流しておる、こういう現状であります。金額といたしましては微弱でありまするが、組合指導費というものを政府の補助を府県に対する補助として流しております。これもできるだけ増額の方向に努めなければならんと努めたいと考えておるわけであります。それから第三点として組合強化の一つの方法は、組合の種類にもよりまするが、組合を中心として技術の向上であるとか、或いはいろいろな経営の合理化に関する施策をやつて行くというふうにして組合に入つていないよりも入つているほうが非常にベターなんだ、より有利なんだ、こういう実際感を与えるような方向にできるだけ持つて行きたい、こう考えておるわけであります。
  9. 油井賢太郎

    ○油井賢太郎君 地方の生産組合に参りますと、元は品質検査ということが強制的に行なわれ、それによつて検査料というようなもので組合の維持を図るというようなことをやつておつたのですが、ところが最近自由時代になつてから別に強制的な検査というものがありませんので、結局費用のかかる検査は受けないほうが経費も少くて済むという生産者の気持からそういう制度があつたとしても受ける人が少い、かような状態になつております。そこで実際国民生活上から言いますと、どういう結果が出るかと言いますと、検査の十分に行なわれない商品というものはやつぱり欠陥がそこに相当多いのです。そのために消費者階級におきましても今までよりも優秀な品物を手に入れるということでなしに、非常に粗製濫造品が入つて來るということになつて、同じ資材を使つてもその生命が短いということになつております。これは国家経済上から見て非常なこれは不合理だと思うのですね。從つて私は協同組合等に対しては、殆んど生産協同組合に対しましては品質の検査の強制的権力を付与して置くということは必要じやないかと思うのですが、こういう点は長官としてお考えありませんか。
  10. 小笠公韶

    政府委員(小笠公韶君) 御指摘の点は御尤もだと私は思うのでございます。ただ現在の法制の下におきましては、強制力を民間団体に持たせるという例が非常に少いのであります。協同組合にもこういうふうな権力が実はないのでありまして、これをどういうふうな形に持つて行くかということは今後の日本経済の民主化の線と合せながら十分検討をして行かなければならんのじやないかと私は思うのであります。検査制度につきましては、御承知の通りに国営検査制度といわゆる民間団体による自治検査制度、こういうような二つの制度になつておるのでありますが、民間によるこの検査というものを大局的な見地からいわゆる御指摘のような品質管理、或いは資材の有効活用というような見地から考えて行くということは十分検討しなければならんと私は実は思つております。
  11. 油井賢太郎

    ○油井賢太郎君 長官がそういうふうなお考えがあるのなら、私はあえて民間団体の検査でなくても、輸出物の検査をする国営の検査所を作つて、そこで強制的に生産品というものはすべて検査する。併し国営検査所に対する費用というものは検査を受けるほうで、これは結局受益者になると思うのです、検査を受けた品物に対してはやはり市場価値が高まると思うのです。そういうふうな制度で以て、まだ日本の生産技術の向上というか、或いは徳義心というか、そういう点から見ても生産品が必ずしも良心的なものばかりでもないと思うのです。そういうふうな方向で以て一刻も早く今の混乱状態になつておる品質粗惡の経済界の商品を良化して行くという方策をとられたいと思うのですが、これは長官において特に御留意願いたいと思うのです。大体私はもうこの程度でやめておきます。
  12. 古池信三

    理事(古池信三君) それでは小笠長官がちよつと私用があるそうですが、もうよろしうございますか。
  13. 佐多忠隆

    ○佐多忠隆君 それじやちよつと一点だけ……。今度の改正によりまして、預金の受入れ或いは貸付の対象、これは組合の構成員になるわけでしようが、そうなればやはり金庫としては非常に積極的にそういう方面からの業務拡充といいますか、進められておると思うのですが、そうなると既存のいろいろなその他の金融機関、或いは信用金庫等々の間に相当な競合なり、対立を生ずると思うのですが、それらの信用金庫、或いは無尽、又は国民金融公庫、それらのものとの何といいますか、体系的な基準といいますか、規格といいますか、そういうものは混乱のないように運営をして行かれる用意なり、お見込みがあるのかどうか、その辺をどういうふうにお考えになつているかを御説明願いたい。
  14. 小笠公韶

    政府委員(小笠公韶君) このたびの改正によりまして、既存金融機関に対して影響が起りやせんか。特に預金の吸収の問題について御心配の点が起るわけであります。これは例えば先般東京都の都民銀行が近く発足することになつております。これの設立経過を見ましても、できるだけ新らしく機関のできることにつきましては、既存の金融機関は歓迎いたしません。併しながら私は現在の中小企業金融というのはいろいろなパイプといいますか、線を強化して行かないと、なかなか中小企業の各方面への水が流れにくいのじやないか、こういうふうに考えておるのであります。從いまして現実に既存金融機関にどれだけの影響があるかということにつきましては、はつきりした見通しも付きませんが、一方におきましてこれは率直に申上げますと、商工中金の窓口は各県に一つずつということに実はなつて、まだ全部揃つていないというような状況に相成つております。從いまして、果して預金吸収の面にどれだけ伸び得るかという点についてはいろいろな想像ができ得ると思うのであります。だから市中の、例えば各府県にぼつぼつできておる中小企業専門の地方銀行のような影響力というものは私は持ちにくいのじやないか。持つたほうがいいと私は希望いたしますが、なかなか実際問題として持ちにくいのじやないか。窓口をどんどん拡げて行くということもなかなか困難であるというふうに考えておるわけであります。ただ御指摘の点でこれから問題になりますのは、中小企業が今いろいろなパイプを引いておる、線を引いておる、このパイプに一つの系統を与えなければならん、体系を与えなければならん。私はその段階に來ておると思うのでありますが、その体系の付け方についてどうするかという問題につきましては、まだはつきりした成案を実は持つておりませんが、これは早急に一つの体系を持つて、そうしてできるだけ各金融機関の立場々々、分野というものを持つて中小企業に深く広く入つて行けるようにしたいと、こういうふうに考えております。
  15. 古池信三

    理事(古池信三君) それでは長官に退席してもらつてよろしうございますか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  16. 古池信三

    理事(古池信三君) ではどうぞ――あとに中小企業庁の金融課長が残つておられます。ほかに御質疑は……。
  17. 油井賢太郎

    ○油井賢太郎君 提案者に二、三お伺いしておきたいのですが、先ほど私、長官と質疑応答しましたが、組合員が直接金を借りられるという制度を開くのは大変結構なことではありますけれども、組合の承諾を得るという条件、これは堅持されるのですか、組合の承諾がなければ中金では直接貸出しはしないということですか。
  18. 中村幸八

    衆議院議員(中村幸八君) 組合員にまで取引の対象を拡げますと、先ほど御心配のような組合の結果を弛めやしないかという心配がありますので、組合の承諾を得た上でなければ貸出しをしないということは是非ともやりたいと考えております。
  19. 油井賢太郎

    ○油井賢太郎君 それから、この承諾を得る場合において、承諾料といいますか、そういう料金を取られるのか、或いはこの承諾の定義と申しますか、範囲というのはいわゆる保証の線までにお考えになられるのですか、この点はどうでしよう。
  20. 中村幸八

    衆議院議員(中村幸八君) 保証まで拡張する考えは持つておりません。それから承諾についての承諾料を取るかというお尋ねでございますが、これはなるべくそういうようなことはしたくないと考えております。
  21. 油井賢太郎

    ○油井賢太郎君 提案者の提案理由の一つとしては、預金ということも相当これで以て吸収できるというお話ですが、一県に窓口が一つぐらいしかない金融機関に対して、その全県下に跨つておるところの組合員がわざわざ預金をしに行くということは、これは余り考えられないと思うのです。從つて直接取引ということは結局借入ということが主眼点だと思うのです。そこで借入に対して今まで組合の手を通じたのが直接行けるということは非常に近道のようではありますけれども、組合が中に入つて転貸しした場合と違つて、その組合員の信用状態というようなものの調査ということは極めて今までよりも低下すると思うのです。そういう御懸念は提案者としてはおありにならないのですか。
  22. 中村幸八

    衆議院議員(中村幸八君) 現在でも転貸しの場合、やはり組合員個人の信用状態を調査いたしております。その点は今後といえどもさして実状においては違いないように考えております。
  23. 油井賢太郎

    ○油井賢太郎君 直接中金が個人貸しの、転貸しの場合も調査するという今までのことであるならば、相当私はこの法案によつて人員やなんか、中金は殖やさなくてはならないかと思つたのですが、人員の増加というようなことは全然要らないということになつたのですか。
  24. 中村幸八

    衆議院議員(中村幸八君) 勿論組合員にまで直接貸しを拡張する結果は、相当借入件数も又額も殖えると思います。その意味においては人員も殖やさなければならないと思いますが、ただ信用状態を調査するということだけの点では、先ほど申上げましたように現状と大差はないので、その意味においては別段人員を殖やす必要はないと思います。
  25. 油井賢太郎

    ○油井賢太郎君 そうしますと、今度借入を希望する組合員というのは今までよりはずつと殖えると思うのですね。結局組合を通じてやるよりは、そういうふうな増加が我々常識で考えても非常に殖えると思うのです。それに対する組合の資金の充実面においては、私は預金の面でそれを賄うということはこれは不可能だと思う。してみると商工中金に対するところの資金の面の措置というものはよほど増加させなくては目的の達成に副わないと思う。これに対する提案者としてのお見通しはどうです。
  26. 中村幸八

    衆議院議員(中村幸八君) お説のごとく、新らしく殖える預金だけで、新らしく増加しまする貸出しを賄うことは到底できないと思います。從つて預金だけに頼らないで、我々としてはでき得る限り政府資金を中金に流すということがどうしても必要な問題ではないかと考えているのであります。昨日も大蔵大臣がこの委員会にお答えになつて、いろいろ各委員から突込んだ御質問があつたのでありまするが、大蔵大臣としては具体的な措置を講じ得る考えは持つていないというような答弁でありまして、甚だ私どもといたしましては誠に遺憾に考えているわけであります。併しまあ大蔵大臣の立場上この席ではつきりは言えないが、何か肚では考えている面があるのではないかという面も想像されるのであります。今後は特に一層我々お互いに国会議員として中金の資金の充実に努力いたしたいと考えております。
  27. 油井賢太郎

    ○油井賢太郎君 それから窓口がたつた一つなんですが、貸出の面において、まあ今までも信用調査は十分なさつておるようなお話なんですが、いわゆる借入の希望者が非常に殖えると、どうしても信用調査がルーズになりはしないかと思うのですね。今までの組合が十分にわかつていて行う事業と違つて直接やるということは、組合では別に責任は負わない、承諾だけはするけれども保証の責任は負わない、そういう際の危険ということは或る程度お考えなのであろうと思うのですが、そういうことはどうお考えでありますか。
  28. 中村幸八

    衆議院議員(中村幸八君) 御説のごとく、組合員に直接貸出をすることになりますと、今日よりも相当危険の伴う虞れもあるように考えます。從つて私どもといたしまして現在考えておりますることは、組合員に貸出す場合は、組合に貸出す場合よりも相当制限をつけて貸出をしなければならん。例えば貸出の金額の最高限をきめるとか、或いは期限について制限するとか、或いは又資金の用途について制限を設けるというようなことも考えております。それから更に又中小企業信用保險法に基く保險を付ける、或いは又信用保証協会の保証を付けるというふうなことを絶対の条件にするというように、いろいろの制限を設けまして、危険のないように取計らいたい、かように考えております。
  29. 油井賢太郎

    ○油井賢太郎君 次にもう一点伺いたいのは窓口の点ですが、これは他の金融機関の業務の一部を中金が代理することができるということになつておりますが、今度はあべこべに中金が他の機関に貸出或いは預金というようなものの事務取扱をさせるというようなことは、具体的にどの程度やられるつもりでありますか。
  30. 中村幸八

    衆議院議員(中村幸八君) そういう中金が他の国、或いは公共団体その他金融機関等の事務を代行するということが今度の改正案の一つになつておりますが、それと逆の場合で、中金が他の機関に中金の事務を代理させるということも必要の場合があり得るのではないかと考えております。或いは信用組合に中金の事務の一部を代理してもらうというようなことも将來起つて來はしないかということも考えているのであります。なお現在中小企業信用保險法の保險の事務を中金が代行いたしておる実例はございます。
  31. 油井賢太郎

    ○油井賢太郎君 将來でなしに、これは直ちにそういうふうな改正が必要だと私は思うのですが、何と申しましても貸出に対しては大変金額の制限とか何かあつて、結局非常に小口になるのです。小口の貸出に対して県の中央なら中央に一個所しかないこの中金の支所にわざわざ遠隔の地から費用をかけて足を何遍も運ぶということは、これは容易ではないと思います。從つて一定の条件が整つていれば、まあ中金の代行で以て県下全体に亘つているところの他の金融機関が貸出の事務を取扱うといつたような方法でなければ、円滑に業務は行えないと思うのです。
  32. 中村幸八

    衆議院議員(中村幸八君) お説御尤もと思います。從いまして現在は各府県に一個所ずつ、まだ実は店舗が揃つていないようなわけであります。全国四十二店舗並びに駐在事務所が五個所、合計四十七個所あるのでありますが、将來は駐在事務所のごときは出張所に昇格するとか、或いは又一県一店舗に制限しないで、産業の盛んな府県とか或いは北海道のごとき非常に広大な地域の場所には出張所を数個所設けるということも考えて参りたいと思つております。それからなお現在商工中金の所属の信用協同組合が三十あるのでありますが、この三十のうちには一部の信用協同組合に商工中金の事務を代行さしているものもあるそうでございますから、この点附加えて申上げます。
  33. 油井賢太郎

    ○油井賢太郎君 では他の金融機関に代行させることは、別に法律できめなくても適宜な措置はとれるのですね。
  34. 中村幸八

    衆議院議員(中村幸八君) 現行法の第三条の二項に「商工組合中央金庫前項ノ組合、連合会、銀行又ハ市街地信用組合ヲシテ業務ノ一部ヲ代理セシメントスルトキハ主務大臣ノ認可ヲ受クベシ」という事項がありまして、主務大臣の認可を受ければ、信用金庫等に事務を代行させることができるのであります。
  35. 古池信三

    理事(古池信三君) ほかに御質疑かございませんか。━━ほかに御発言がないようでありますから、質疑はこれで尽きたものと認めて御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  36. 古池信三

    理事(古池信三君) 御異議ないものと認めます。  それではこれから討論に入ります。御意見のおありのかたはそれぞれ賛否を明らかにし御述べを願いたいと思います。
  37. 境野清雄

    ○境野清雄君 私は国民民主党を代表しまして、本法案に賛成するものであります。併しながら本法案の改正点としては、僅かに預金受入れの対象を中小企業協同組合の構成員にまで拡張し、貸付けの対象を所属組合の構成員にまで拡張するという一点のみでありまして、かくのごとき改正によりまして、中小企業の金融難の打開というものは到底望み得ないところであると思うのであります。中小企業全体としての資金源は私は毫も増大しないのではないか、商工中金の増加し得る預金の大部分は、他の中小金融機関が集める資金の流れ道を変えるだけでありまして、その半面商工中金の性格に大きな変動を与えたことは私は看過し得ないものではないか、こういうふうに考えるのであります。中小企業庁自体としまして、年末決済資金として商工中金には五十億所要資金が要るのだ、こういうようなことを申しておりますのにもかかわらず、そのうち僅かにその十三億が引揚げを免れたというだけでありまして、この年末に際しまして今後手当を要する分が三十七億というような厖大なものがあり、昨日の大蔵大臣の私の質問への答弁というような面からこれを推察いたしますと、殆んど賄えないというような実状にありまして、今日のような緊迫した金融難の解決策としては、どうしてもその専門機関であるところの商工中金というようなものの拡大強化を図らなければならないということはもう差迫つた事実なんであります。そこで商工中金につきましては、商工中金法の第六条を改正しまして、政府出資金の増大化を図り、その一方商工債券の消化促進のため資金運用部資金、一般会計よりの貸付によりまして引受増加を図る等、いろいろな適宜の措置を急速に講ぜられるように私は強く要望いたしまして、本法案に賛成するものであります。
  38. 佐多忠隆

    ○佐多忠隆君 日本社会党を代表しまして、本法案に賛成の意を表明いたします。ただ私たちの場合強い希望を持つておりますのは、今お話のように提案理由にありますような改正をやることは、中小企業金融の円滑を図るために是非必要でありますが、先ほどの質問でも申上げましたように、貸出の対象或いは預金の受入の対象が組合の構成員直接に拡張するということが、資金源の吸収にそれほど役立たないのじやないかというようなお話もいろいろありますが、同時にその半面においては信用金庫であるとか、無尽であるとか、その他既存のもつと小さな企業の金融をやつているところと競合をする結果、中小企業金融体系に若干の混乱を來すのではないか。そういう点で先ほど長官の言明もありましたが、中小企業金融体系をもう少し体系的に整えて、体系的にその金融打開の方策を講じて頂きたい。その点について余り配慮がなされていないので、單なる継ぎはぎに過ぎないような結果に終る危険性があると思いますから、その点を是非この次には改めて御配慮を願いたい。更に只今も御意見があつたように、資金源の吸収の問題については殆んどある意味においては意義をなしていないので、非常に不十分であり、而も直接迫つているところの中小企業の年末金融対策としては殆んど対策にならないような憾みが非常に多いのでありますから、その点については大蔵大臣の言明によりますと、殆んど何ら考えていないということでありますが、それでは現在の破産、倒産が非常に続出するような形勢においてはなかなか楽観を許さないような状況であります。從つてそれらに対しては、なお特段の対策を今からでも遅くないから更に考究し、急速に実施するということを是非強くお願いをして、この法案に賛成するものであります。
  39. 島清

    ○島清君 私も本法案に対しまして結論的には賛成でございまするが、併しながら私たちが賛成をしなければならないというような表面的な理由に、私はこの法案の成立後の危険性を感ずるものでございます。と申上げますのは、只今境野委員、佐多委員の両君から指摘されました点御尤もでございます。そこで両君から申上げたことにつきましては重複を避ける意味におきまして私は申上げませんが、いわゆる旧商工中金なるものが中小企業を対象にいたしまするところの金融機関といたしましての特殊性、その特殊性に基きまして、私たちは政府なり中小企業の金融に対して力強く或いは要請もし、要求もして参つたのでございまするが、この金融体系が改正案に見られるように、これが個人に或いは預金或いは貸出しをできるようになりますると、普通銀行とちつとも変らなくなつてしまう、そういたしますると、その特殊性というものが失われまして、私たちが国家に対しまして中小企業の金融問題として強く要請することができなくなるという根拠を失う危険性があるのであります。從いまして、まあ形式的な金融体系から申しまするならば、中小企業の対象にしまする商工中金をかように枠を拡げたということにつきましては、非常に金融が個人金融から組合金融に移行しつつあります際に逆行であるというそしりを免かれないと思いますが、私はその中に含まれているところの将來のこの中小企業の金融の特殊性というものが失われることについて非常に危惧を持つものであります。併しこの危惧を持ちながらもこの法案に賛成をしなければならないというところに或いは提案者のずるさもあると思いまするけれども、どうか一つ提案者におかれましては、本法案の成立施行に当りましては、強く監視を怠らないようにして頂きたい、そういうことの警告を発し、なお将來といえどもこの監視を怠らないようにというようなことの警告的意義のことを発しまして、本法案に賛成をするものであります。
  40. 古池信三

    理事(古池信三君) ほかに御発言ございませんか。
  41. 松本昇

    松本昇君 私は自由党を代表いたしまして、結論においては本案に賛成であります。ただ只今まで各委員から要望されましたように、中小企業のこの商工組合中央金庫の改正案は、法案はできましたが、これが裏付になる金融ということが実際大蔵大臣の御説明によると差当つてないし、この方面に向つての御考慮がどうかと思われる点がありますので、これは單に年末金融だけでなく、我々としても心配いたしておりまするのは、來春あたりも相当中小企業あたりは困ることは相当深刻なものがあるのじやないかというふうに考えられますので、年末金融も最も大事でありますが、それと同時にやはりこの來春あたり、殊に三、四月頃まではなおかなり深刻になつて來るような様相でありますが、この際できましたら年末金融と同時に、この今後來春もそうでありますが、その後引続いてやはり我々がかねがね希望しておりましたこの組合員まで拡げて行つてもらいたいという直接貸付、これに対しての裏付になる金融を確保して頂くことを切に要望いたしまして、本案に賛成いたします。
  42. 古池信三

    理事(古池信三君) それではほかに御発言もないようでありますが……。
  43. 山川良一

    ○山川良一君 緑風会といたしましても、各委員と御同様本案に賛成いたします。但しこの運営に関しましては、先ほど來いろいろお話がありましたように、十分万全を期して頂きたいということを附しまして、御賛成を申上げます。
  44. 古池信三

    理事(古池信三君) ほかに御発言はないようでありますから、これを以ちまして討論は終結したものと認めて御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  45. 古池信三

    理事(古池信三君) それでは御異議ないものと認めます。これより採決に入ります。  商工組合中央金庫法の一部を改正する法律案について採決をいたします。本案を原案通り可決することに賛成のかたの挙手を願います。    〔賛成者挙手〕
  46. 古池信三

    理事(古池信三君) 全会一致と認めます。よつて本案は原案通り可決すべきものと決定いたしました。  なお本会議における委員長の口頭報告の内容等、事後の手続は慣例によりまして委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  47. 古池信三

    理事(古池信三君) 御異議ないと認めます。次に本案を可とされましたかたは、例により順次御署名を願います。   多数意見者署名    廣瀬與兵衞   中川 以良    松本  昇   山内 卓郎    山川 良一   佐多 忠隆    島   清   境野 清雄    西田 隆男   油井賢太郎   ―――――――――――――
  48. 古池信三

    理事(古池信三君) それではこれから企業合理化促進法案の予備審査に入りたいと思います。ちよつと速記をとめて下さい。    〔速記中止〕
  49. 古池信三

    理事(古池信三君) それでは速記を始めて下さい。  この企業合理化促進法案の取扱方につきまして、只今皆様と御懇談をいたし、皆様の御意向を伺つたのでありまするが、もう会期も接迫しておりまするし、重大なる法案でありまするから、なお慎重に審議をする意味合いを以ちまして、継続審議ということにいたしたいという御意見が皆さんの揃つての御意向のようでありまするから、さように取扱うことに決定いたしたいと存じます。御異議はございませんですか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  50. 古池信三

    理事(古池信三君) それではさように取扱います。  なおこの法案の重大性に鑑みまして、成るべく十二月中に上げることが必要であろうと認められるから、できるだけ早く上げるようにしてもらいたいという希望が中川委員から出ておりました。これは併し境野委員からは条件としては困るというお話でありまして、御尤もなことと存じます。我々委員会としては極力勉強をして、この議員の職責を果すことに努めたいということに御了承を願いたいと存じます。(「了承」と呼ぶ者あり)  それでは本日の委員会はこれで散会いたします。    午後零時十二分散会