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1951-11-07 第12回国会 参議院 大蔵委員会 8号 公式Web版

  1. 昭和二十六年十一月七日(水曜日)    午後二時十分開会   ―――――――――――――  出席者は左の通り。    理事            大矢半次郎君            清澤 俊英君            伊藤 保平君            木内 四郎君    委員            岡崎 真一君            黒田 英雄君            菊川 孝夫君            野溝  勝君            小宮山常吉君            小林 政夫君            田村 文吉君            菊田 七平君            森 八三一君   国務大臣    大 蔵 大 臣 池田 勇人君   政府委員    内閣官房副長官 剱木 亨弘君    大蔵政務次官  西川甚五郎君    大蔵省主税局長 平田敬一郎君    大蔵省主税局税    制課長     泉 美之松君   事務局側    常任委員会専門    員       木村常次郎君    常任委員会専門    員       小田 正義君   ―――――――――――――   本日の会議に付した事件 ○所得税法の臨時特例に関する法律案  (内閣提出、衆議院送付) ○法人税法の一部を改正する法律案  (内閣提出、衆議院送付) ○財産税法の一部を改正する法律案  (内閣送付)   ―――――――――――――
  2. 大矢半次郎

    理事(大矢半次郎君) それではこれより第七回の大蔵委員会を開会いたします。所得税法の臨時特例に関する法律案、法人税法の一部を改正する法律案及び財産税法の一部を改正する法律案を議題に供します。
  3. 黒田英雄

    黒田英雄君 主税局長にちよつとお尋ねしたいのですが、この法人税法の改正の要綱を見ますというと、四に「重要産業の近代化を一層促進するため、」云々ということを書いてあるのですが、この重要産業の近代化を促進するために、特定の機械設備等の特別償却の方法についても合理化を図るということは極めていいことのように思うのですが、今出ている税法を見ますというと、どうもこれが見当らないのですが、これは、重要産業というのは、どうせ政令で指定されるものと思うのでありますが、只今法人税法の施行規則にある、六條でしたかにある重要産業とは別個に考慮されることであろうと思うのであります。これはどういうような腹案をお持ちであるのでありまするか、この重要産業がどういうものであるか、又特定の機械設備というものはどういうものを目標にするというようなお考えであるのですか、その点をちよつとお伺いしたい。
  4. 平田敬一郎

    政府委員(平田敬一郎君) この要綱の改正の事項としまして列挙しておりまするものの中で、御指摘の特別償却に関する規定はこれは別途租税特別措置法の改正といたしまして近く衆議院自由党からの提案の見込みでございますから、産業近代化法と申しますか、その法律の中に規定する見込みでございます。政府といたしましては当初からこの要綱を閣議で決定いたしておりまして、法律の具体的な提案といたしましては、そのようなことになりまして国会に提出されるという見込みでございますので、これは別途にその法律が出ました際に更に御審議願う機会があるのじやないかと考える次第でございます。産業近代化法でございまするから、当然大蔵委員会にかかりますか、或いは通産委員会にかかりまして、恐らく共同審査に相成るのではないかと私ども想像するわけでありますが、その法律で規定いたしております。それから産業の範囲につきましては、御指摘の通り政令で明らかにするつもりでございますが、現在一応問題にいたしておりますのは、大体考え方といたしましては、日本の産業全体に相当影響力がありまして、それを近代化することによりまして現在の日本国民経済がよくなる、そういうものを指定いたしたい、大体鉄鋼業それから石炭その他の金属鉱業それから化学肥料の製造業、その他若干そういう重要な意義を有する産業を指定いたしまして、特別償却を認めるということにいたしたいと思うのであります。それから機械等の範囲は、現在租税特別措置法で御承知の通りもう少し広範囲な産業の範囲に亘りまして、普通の償却に対しまして三年間五割増の特別償却を設ける制度を先般御審議を煩しまして目下実行いたしておるのでございますが、それに該当するものといたしまして、租税特別措置法施行規則に機械設備等を指定いたしております。大体それと同じようなものを指定する、なお若干細目を検討いたしておりますがそういう考えでございます。お手許にお配りいたしました租税法規類集の中にその機械の種類は指定したものが出ておりまして、大体それに近いものになるとかように考えるのであります。なお細目の点は、よく検討いたしました上で決定いたしたいと考える次第であります。  それからなおそれに関連しまして、ここに書いております事項のうち勿論税率の引上げとか、それから徴収猶予、これは当然法人税法の改正法案の中に織込んでおるわけでございますが、退職手当積立金のほうは、実は税法で課税標準の計算に関しては政令で細目定め得ることになつておりまして、例の貸倒準備金等の損金繰入等につきましても政令で規定しておりますので、それにつきましてはやはり法人税法が施行されました際に、施行規則政令で改正いたしまして実現を図りたいと考えております。  なお、又先般もたびたび本席でも議題になつておりました例の棚卸資産の評価減の問題につきましては、これは相当広汎な影響もございまするので、別途租税特別措置法の改正を行いましてそれによつてやりたいというので目下とり進めておるわけでございますが、先般も申上げましたようにまだ最終決定になつていないという状態でございます。従いましてその分はこの要綱の中には一応掲げていないのでございます。要綱に掲げております事項は、いずれもそれぞれ今申上げましたような方法で実現するということにいたしたいと考えておる次第でございます。この機会にその点併せて附加えさして頂きたいと思う次第でございます。
  5. 黒田英雄

    黒田英雄君 御説明でよくわかりましたが、この特定の機械設備等は、そのとききめられるのですが、輸入関税の場合に、内地でできないような機械でいろいろ必要なものは輸入関税は免除するというような措置もとられておるようですが、そういつたようなものは勿論非常に必要なもので、近代化を図る上において必要なものと思われるのですが、そういうものは無論この適用があるようになるものとお考えなんですか。
  6. 平田敬一郎

    政府委員(平田敬一郎君) 関税で指定してあるものは、先ほど申上げました租税特別措置法の機械装置の中に殆んど全部入れております。まあ全部入れてあると思つております。そのほかに国内でできるものでありましても、内国税の関係におきましてはこの近代化に役立つというような機械設備等はそれぞれ施行細則で指定いたしておりまして、関税でやつておりますよりもむしろ内国税の特別償却のほうに広くいたしております。ただこの特別措置法でやつておりますのは、今申上げましたように最初の三年間に毎期損金に計上し得るところの普通の償却高、それを五割増した金額を償却できるということにいたしておりまして、これは産業の範囲も相当広汎に亘つておりまして、余り限定いたしておりません。機械装置のほうを相当吟味しまして規定いたしておるのでございますが、産業の種類のほうには余り制限は設けていないのでございます。これに対しまして今要綱に掲げております黒田委員の御指摘のあつたほうは、先ほど申しましたように、もう一つこれは大幅な償却でございますので、産業の種類と機械装置と二つで制限をいたしまして適正化を図りたいと、こういう考でございますので、輸入機械につきまして全面的に今度新らしく設けます特別償却は適用しない場合も出て来るかと思いますが、措置法によりまする三年間の五割増しの償却のほうは、先ほど申上げましたように全部入つている、まあこういうふうに御了解願いたいと考えております。
  7. 菊川孝夫

    ○菊川孝夫君 私はこの際何と言いましても今国民一般に税金の問題ということは非常に重大な関心を持つていると思うのであります。それはなぜかというと、今までより以上に税金の負担が重くなつている、生活に影響する部分が大きくなつている。又事業経営者が事業経営上税金というものは余り問題にしなくても経営ができたものが、それが税金を第一番に考えなければ事業を経営することができない、こういうことになつて来ていることは事実でありまして、従いまして税金については非常に重大な関心を示し、その成行を注目していると思うのでありますが、その際に政府のほうで税制懇談会というのをお作りになつた。そして一般の国民の輿論というものを一つ聴取をしようという意味か、或いはどういう意味か知らんが、お持ちになつたということはわかつているのだが、一体この税制懇談会はどういう意図の下にお作りになつたものであるか、それから又これについては官制とか規則とかいつたようなへそのよりどころ、根拠はどういうものであるかという点について先ずお伺いしたいと思います。
  8. 剱木亨弘

    政府委員(剱木亨弘君) 内閣に現在あります税に関する懇談会でありますが、これは今年の二月二日に閣議了解で置いたものでございまして、趣旨といたしましては、国民挙ぞつて納税の実を挙げるため徴税の円滑化と脱税の防止を図ることを目的としまして、税に関しまする各般の問題を持ちよつてお互いに協議懇談するというのでございます。これは法律等で定めております各種の審議会等と異りまして、即ちそういう法律に根拠のある諮問機関といつたような性質のものではございませんで、税に関しまする懇談協議をいたしまして、そのまとまつたなり、協議された意見を、政府において税制に対して改正等をいたします際に参考意見にするという趣旨で置いたのでございます。その構成というのは、税制に関係ございまする各省大臣、それから党の役員、学識経験者、そういつたようなかたがたがお当りになりまして懇談会をやつておるのでございます。
  9. 菊川孝夫

    ○菊川孝夫君 そうすると、この懇談会に要する経費というものは、やはり国費の支弁になつているかどうか。それから学識経験者ということにつきまして、選考の範囲はどういう人がおなりになつているか。それから党の役員とおつしやつたのですが、これはどこの党の役員であるか、この点についてお伺いしたいと思います。
  10. 剱木亨弘

    政府委員(剱木亨弘君) 懇談会に要しまする経費は、まあお集りを願うだけでございまして、お茶を出すとか、そういつたような程度でございまして、特別に経費をきめていないのでございます。雑費等もありましても、一般の経費で支出できる程度のものでございます。それから党の役員というのは、自由党の役員でございまして、総務会長、幹事長、政調会長、その他若干のかたがなつておられます。
  11. 菊川孝夫

    ○菊川孝夫君 それで学識経験者と言われるのはどなたか、それをお知らせ願いたい。
  12. 剱木亨弘

    政府委員(剱木亨弘君) 学識経験者といたしまして御出席願つているかたは、宮島さん、小汀さん、杉さん、木暮さん、村岡さんの五名のかたでございます。
  13. 菊川孝夫

    ○菊川孝夫君 それではこの懇談会が今回の所得税法の臨時特例に関する法律案並びに法人税の一部を改正する法律案に対して得られました結論と、それから只今法案として出されている政府の案とがどういう関係であるか、即ちこれは懇談会において得られた結論を大蔵当局において一応成文化して出されたものであるか、ただそれは一つのサゼツシヨンとして取扱われたものであるか、その点について一つ伺いたい。
  14. 剱木亨弘

    政府委員(剱木亨弘君) 只今申上げましたように、税に関しまする関係の大蔵大臣その他の閣僚も入つておりますので、その間でいろいろ懇談されたことが実際の税制の中に反映している点は多々あると思いますが、併し懇談会の決定というのは、これに拘束されるものではございませんので、一応参考意見として取入れられたという程度に考えております。
  15. 菊川孝夫

    ○菊川孝夫君 今お聞きしましたメンバーは、私らの考えるところによりますと、率直に申しますと、今税金で責め立てられている連中ではなくて、どちらかと申しますと、第一線を引下つておられるような人が多いように思います。宮島さんでも、宮島さんとおつしやつたが、昔、日清紡の社長をやつておられたかたと思いますが、現役で日清紡を経営しておつて法人税法が如何に事業経営上に影響を及ぼすかというふうな点から十分体験しておるのじやないと思うのです。又小汀さんとおつしやいましたけれども、小汀さんも、昔あの中外商業で町の経済学者として健筆をふるつておつたときには、我々も青年時代によく先生の論文は読んだのですが、もう第一線を引いておられるかただと思うのでありますが、むしろこういうふうな意図をもつて懇談会をおやりになるのならば、もう少し第一線的なと申しますか、今現役に活動しておるようなおかたをお選びになつて本当にその声を反映されるのがいいのではないか、折角おやりになるのなら、そうすべきだと我々は思うのでありますが、ただそれが単なる懇談会であつて、自由党の政調会の諮問機関というのであつたら私は別問題だと思うのですが、一応これは政府の、今も申上げましたように、国民挙ぞつて納税を喜んで、喜んでと言つては語弊があるけれども、納税意欲というものを高めたいというような、それから徴税洩れのないようにしたいというような意図であるならば、今現役におるとか、それから広く各階層の御意見をお聞きになるのがいいのじやないか、これは党としておやりになるのだつたら、その党の好みで結構だと思いますが、やはりあなた官房副長官としてその運営の衝に当られて幹事役を勤めておられるということであつたら、そういうふうにおやりになるのがいいのじやないかと私は思うのでありますが、そういう意図はございませんですか。
  16. 剱木亨弘

    政府委員(剱木亨弘君) 税を改正いたします場合に、いろいろ各方面の意見を聞いたり又いろいろ研究する方法は多々あるかと思いますが、このメンバー適当であるかどうかはいろいろお考えもあることと思いますが、これだけで税制改正をして行こうということじやございませんで、その中の意見も一つの方法として政府はやつておるのでございます。いろいろな、これだけが政府の立案になつているのじやございません。いろいろな方法もあると思います。その中の一つとして考えた次第でございます。
  17. 菊川孝夫

    ○菊川孝夫君 今官房副長官のおつしやられましたいろいろな方法、先ず輿論を聞くという意味のいろいろな方法というのは、このほかにやはりこれに似通つたような方法をおとりになつておるのでしたら一つお知らせ願いたいと思います。
  18. 平田敬一郎

    政府委員(平田敬一郎君) 税制懇談会のことにつきましては、今官房副長官からお述べになつた通りでありまして、又私先日申上げましたことと大体同じことをお話になつていると承わるのでありますが、又そのほかと申しますと、やはり私ども一番常に税制をやります場合におきまして反省し、考えておりますのは、国会におきまする両大蔵委員会の審議の状況、その際に出ましたいろいろな御意見、又国会請願、陳情が出ておりますが、そういう問題、その他国会におきまするいろいろな論議、御意見、これは私ども一番立案に際しましてやはり重要な事項として考えておるのでございます。その他におきましては御承知の通り租税研究協会という一つの協会がありまして、そこは各般の人がメンバーになつていろいろ税の問題を議論しております。産業界は勿論でございまするが、そのほかに学者それから弁護士、公認会計士その他あらゆる方面の人がメンバーになりまして、研究協会で租税の問題を取上げておりますが、これは別にそれによつて政府から特に諮問してどうというわけではありませんが、そういうことで議題になり、問題になつている事項等につきましても私ども非常に重要な参考事項といたしまして検討いたしておるような次第でございます。なおそのほか税につきましては各方面から大蔵省にもいろいろ意見が参りますし、又いろいろな機会におきまして大臣初め私ども聞く機会がございますので、そういう事項を極力平素から勉強し取調べまして、それを資料としましてこれが改正案に盛り込むということに努力いたしておるわけでございます。勿論自由党の党の方面におきまして同じようなことを言つておられまして、よく政府と緊密な連絡をとりまして最終的な案がまとまつて来たということは申上げる必要もないかと思いますが、相当広範囲の範囲に亘つて意見を聞き、資料を集め、研究いたしまして立案することを御了承願いたいと思います。
  19. 菊川孝夫

    ○菊川孝夫君 もう大蔵大臣が久し振りに見えられたので皆さんお聞きになりたいと思いますからまあ簡単にお聞きして終りたいと思います。  今税の問題について一番何といつてもまあ負担の軽減ということが一つと、もう一つは手続の簡素化ということは私は皆望んでおると思う。一々税務代理士のところに行つて書いてもらわなければ申告のできんようなやり方ということについては、これはそのために今の税務代理士の繁昌振りは大したものでありますが、これをもう少し中等教育ぐらいを受けた者であつたならば、あなたがたから示されました指針をちよつと読めば簡単にできるように、又一般の会社、工場等におきましてもそこの経理担当者であつたならば、簡単に報告ができるような仕組にわかり易くして行くということも、一つめ私は大事な方向でなければならんと思うのでありますが、この税制懇談会において一体どういう方向にお話をお進めになつておりますか。私の申上げた軽くする、それから簡単な方向に副つて御研究になつてお話になつておるのかどうか。その点について一つ最後にお伺いしたいと思います。
  20. 平田敬一郎

    政府委員(平田敬一郎君) お話の点は税の懇談会におきまして全く同じような御意見を私どもたびたび聞きまして、特に簡素化しなければならんという強い意見を大分承わりまして、今回のこの譲渡所得税の改正も先般も申上げましたように、負担を軽くすると同時に、手続を簡単にする、こういう趣旨でまあ相当これは思い切つた措置をとつたつもりでございます。なお簡素化につきましては、通常国会に更にいろいろな所得税その他につきましてできる限りの措置をとるという趣旨で目下検討中でございまして、お話の中心は、税制懇談会の多数のかたがたの御意見も全くそのように承わりましたので、私ども今後そういう方向で一層勉強したいと考えておる次第であります。
  21. 大矢半次郎

    理事(大矢半次郎君) 大蔵大臣が見えておりますから、大蔵大臣に対する質疑を願います。
  22. 田村文吉

    ○田村文吉君 大蔵大臣に一つお伺いいたしたいのでありますが、前にもお伺いいたしたことがあるのですが、戦争前の所得税というのは大体法人も合せまして、二億二千万円程度であります。ところが今日補正予算で合計いたしますと、法人税と所得税を合計で四千二百億、丁度千八百倍ぐらいになるわけですね。一体これはどこからこういうふうになつて来たのだろうかということをいつも不思議に考えておるのであります。もう一つは、一体国民所得はどのくらい殖えておるのだろうか、こういうことを考えますと、およそ二百五十倍から三百倍程度ではないか、こう考えますのですが、どうしてこの所得税、法人税関係がこんなに多くならざるを得なくなつたのか。端的に御説明願えれば仕合せだと思います。
  23. 池田勇人

    ○国務大臣(池田勇人君) これはやはり敗戦に基きまして政府財政を賄いまするに納税が相当必要だということが根本の原則でございます。而うしてその税の所得税がどうしてこんなに伸びたかというお話でございますが、それはやはり片方の間接税的のものが非常に少く、戦前の所得税が二億四、五千万円のときには、酒はそれ、或いはそれ以上、こういう問題、それじや酒がなぜ殖えないかと申しますると、造石が減つた、造石は酒類で見ればもう五分の一くらいになつております。ビールは戦前の八割程度に相成つておる。そういう恰好で他のほうに行くべき、即ち消費税のほうが少くて直接税のほうが多くなる、こういうことが考えられる、根本は税金が高い。
  24. 田村文吉

    ○田村文吉君 今お話でございましたが、酒の税にしましても煙草の税にしましても、およそ五百倍、六百倍平均になつておる。でありまするから間接税も必ずしもそう低いというわけじやないのでありますが、直接税のほうが特に千八百倍というと非常に大きな倍数になつておりますのに、ややともすると、日本は税金を減税するということはいかんじやないかというような輿論があるかのごときことを聞くのでありますが、こういう点はもう少しもつとはつきりと、実際日本国民がどんな負担をしておるかということをもつとわからして頂くようなことができんものか。こういうことを我々は考えるのでありますが、その点について大蔵大臣どうお考えになりますか。
  25. 池田勇人

    ○国務大臣(池田勇人君) 日本の税負担がかなりきついということは我々常に言つております。又そういう考えの下に減税を図つておるのであります。宣伝力が足らんじやないかというふうな御意見のようでございまするが、これはなかなか占領治下では、国外にどうこうということはなかなか困難な問題でございます。国内におきましては、これはもうみんな宣伝しなくても税金が高いということはわかつていることだと思います。
  26. 田村文吉

    ○田村文吉君 もう一つ今度の法人税の増税問題があるのでありますが、これに対しては、或いは特別償却とか、或いは退職金の積立金を損金処分にするとか、若干の調整はとられるようでありますが、折角法人税が幾らか安くなつて、みんなが法の精神に従つて脱税も減り、又若干浪費をすることを減らすというような気分になりかかつて来た今日のや先に、又ここで二割がたの増税をなさるということは、折角よくなつて来た国民の納税思想と、それから資本の蓄積と、それが両方とも失われちように考えるのでありますが、これに対してはどうお考えになつておられますか。
  27. 池田勇人

    ○国務大臣(池田勇人君) 法人税の増徴についての御質問でございまするが、私は今の法人税は実は相当安い、安いじやないか、或いは所得税に比べたら安過ぎるのじやないかという考えを持つておるのであります。従いまして租税収入を確保しながら、一番きつく感じておりまする所得税を減税するためには、これは税金調整の意味においてこの程度の負担増はやり得ると考えて御審議を願つておる次第でございます。
  28. 田村文吉

    ○田村文吉君 一応そうお考えになるのは無理はないのでありますけれども、戦争前の法人税と一般の所得との割合は、法人税が大体一割五分程度であつたのであります。今度の補正によりますというと、六、七割になりますか、非常にその法人というものの負担は割合に殖えて来ている。これは戦争及び戦争後における経済状態の変化で或いは法人というものが非常に殖えたのだ、そのために或いは又企業が非常に合理化されて大きな会社組織になつた、こういうためもあるか知りませんが、戦前は一割五分程度であつた数が今日の補正から行くというと、六割も七割も高くなるので、法人としての負担は決して軽いどころじやないのです。非常に重いものになつておると、こういうふうに考えられるのでありますが、これはどうお考えになりますか。
  29. 池田勇人

    ○国務大臣(池田勇人君) 法人のこの経済界におけるウエイトというものはよほど強くなつて参りました。で田村さんの一割、一割五分というのははつきりいたしませんが、最近の法人の数は戦前の三倍以上に相成つております。で法人の税が伸びて、個人の申告納税が伸びないということは、法人組織に非常に変るのであります。もう甚だしいものは殆んど法人でございます。銀座をお歩きになつても個人企業というものは殆んどない。こういうふうに法人にずつと変つて行つて、企業形態の変化から来ることだと考えております。勿論朝鮮事変後の法人収益の異常な膨脹と増大というものは、これは見逃すことはできません。見逃すことはできませんが、企業形態が法人組織に非常になつて来ておるということは、所得税、法人税の関係の異動でございます。  それから法人が六割も七割も税を納めているというお話でございまするが、戦前におきましては今以上に納めておつたのであります。御承知のように臨時利得税もありますし、そうして私の見るところでは、今地方税を加えまして大体五二%くらいになつておるのじやないかと思いまするが、前に比べますと、負担はよほど低くなつて来ておると私は考えます。
  30. 田村文吉

    ○田村文吉君 ちよつと私の質問の要点が外れましたようでありますが、そういう意味ではありませんで、いわゆる個人の所得というものと法人の所得との割合が法人所得は個人所得に対して一割五分程度である、こういうことを申上げたのであります。それが現在は個人所得に対する合計に対して六割から七割に当つておる。だから法人所得税というものは非常に殖えておるということを申上げたので、法人の税率自体が昔とどうという意味で申上げたのじやありません。それはそういうふうに御了解を頂きまして、もう一つ先刻申上げました私はこういうふうに税率が上りますというと、又事業会社あたりの浪費と、又それがために却つて税収入が殖えべきものが殖えない。或いは減るというような虞れはないかということを心配いたすのでありますが、それに対する御所見はどうでありますか。
  31. 池田勇人

    ○国務大臣(池田勇人君) 私は今の程度の税率なら、浪費するとか何とかいうことはないと思います。三五%ならば浪費せずに、四二%だつたら浪費が起る、そしてそれによつて税収入に影響を与えるとは考えておりません。
  32. 田村文吉

    ○田村文吉君 なお今ほどお話でございましたが、我々は今度地方税を加えて六割くらいになる予定に計算しておりますが、大臣はどのように考えておりますか。
  33. 池田勇人

    ○国務大臣(池田勇人君) 事業税を損金にいたします関係上、大体五割二、三分ではないかと思います。
  34. 平田敬一郎

    政府委員(平田敬一郎君) ちよつと補足して申上げますが、先般お手許に、法人税の表面税率と実効税率という表を作成いたしまして、今の御判断の参考にいたしておるのでございますが、事業税を経費で差引く関係上、税率を機械的に合計いたしますと、改正後五九・二五%になるわけでございますが、事業税の関係を調整いたしまして、実質負担を見ますと、五二・九%ということに相成る次第でございまして、事業税を払う前の所得に対しまする三つの税の負担ということに相成るだろうと存じます。
  35. 木内四郎

    木内四郎君 ちよつと関連して大蔵大臣にお伺いいたしますが、この頃よく社用族とか何とかよく言われて、会社のほうでいろいろ濫費しておるようなことを伝えられますが、これはやはり税制も何か関係があるんじやないかと思いますが、原因はどんな所にあるというふうに考えておられますか。若し会社のほうで濫費するようなことであれば、この際大事な資本蓄積、この資本蓄積ばかりではない、国家の大事な資本をつまらん所へ使うことは非常に困ると思うが、どんな所にあるとお考えですか。
  36. 池田勇人

    ○国務大臣(池田勇人君) 社用族ということを聞かないことはございませんが、又実業界のほうで宴会を節約しよう、少くしよう、或いはなくしようというふうな運動も起つているやに聞いておるのであります。これは私は税金が高いからというのでなしに、利益が相当出ているという点もありましよう。又会社の経営上、交際費接待費というものは或る程度出されなければならない。その交際費、接待費が非常に利益がよくなつて来たというので、そういう方面に使われるということは、これは止むを得ないことだと思いますが、濫費に流れては勿論いけませんが、その点は会社が……、経営者が自粛して頂ければいいのじやないか。まあ方法といたしまして交際費、或いは接待費というものを所得の一定割合にするというような考え方もないではないのでありますが、例えば販売業者等であつたならば、この取引先を十分歓待しでそこに営業利得を殖やして行こう。こういう考え方も必要なことでございますので、なかなか交際費、接待費を所得の何割に制限するというようなことはなかなかむずかしいのじやないか。又片一方で個人所得税が相当高いので、自分の自腹ではなかなかできないというときに、会社の接待のぼうに結び付けてやる場合もある。これはもういろいろな原因があると思うのでありますが、私は社用族とか、何とかいうのは、そういうふうに考えての、答弁でございます。
  37. 木内四郎

    木内四郎君 今御答弁になつたところによつて、いろいろな理由のあることはわかつたのであります。細かなことはわかりませんが、又一面において個人の所得税のほうが高い関係から、シヤウプ勧告にもありますように、むしろ豪華な宴会をするというようなほうが好ましいといいますか、社用族からすればそのほうを選ぶというようなことも書いてあつたようなことを記憶するのですが、さつき田村委員から御質問もありましたように、何かここに法人税のほうも、又個人の所得税のほうも少からず影響しているのじやないかと思いますが、税制の上から、これを改められるような工夫を、まあいろいろされて来たことと思うのですが、今後においても何か考えられないのでしようか。大蔵大臣でも主税局長でも、どうでしようか。個人所得税もいろいろ軽減されて来たことは認めるのですが、何か工夫はないか。
  38. 池田勇人

    ○国務大臣(池田勇人君) なかなか昔から我々も考えましで厄介な問題でございます。こういうことはまあ株主総会で制限するということが一番合理的じやないか。例えば損益計算の場合において、非常に交際費が多いというふうなことを否認することが合理的じやないか。同族会社につきましては、やはり交際費の個々について調べまして否認するというふうな例がございましたが、むしろ我々が第一線におりましたときには、そういうことをやつておりまじたが、非同族会社におきまして、実際会社のために使つたのだということになれば損金にせざるを得んと思います。而して、それじや実際使つたにしましても、所得に比べて余り使いようが多いというときに、一定の限度を設けるかということになると、その限度はなかなか厄介なので、商売によつて違いますから、例えば呉服屋なんかでありましたときに、そういう相手方のお客さんに接待するようなことはございません。一般大衆を相手にしているのですから……。併し醤油屋になつて参りますと、小売店というものの獲得が売捌上重要でございますから、小売店をうんと接待する、こういうように会社のあれによつて工作が変つて来る。これはやつてみてなかなかむずかしい点です。うまい方法があれば考えんこともございませんが、なかなかその方法が見付からん次第でございます。
  39. 菊川孝夫

    ○菊川孝夫君 私は徴税の行政について一つ大蔵大臣の所見をお伺いしたいと思うのですが、と申しますのは、今では税務署は警視庁よりも恐わいというのが一般の事業者の定評、そういう俗語さえも流行しているくらい税務署に対しては、何と申しますか、恐れをなしている。こういうときにおきまして、まま方々で税務署の涜職事件というものが起きております。新聞種にもなつておりますけれども、こういう事件が起きる、一つ二つ起きることは、新聞に載ること自体がもう国民の納税意欲というものを非常に阻害するのではないかと私は思うのでありますが、大蔵大臣とされまして、今日まで大分税務署の涜職事件が起きおる、これを粛正し、そういう事件の起きないようにしなければならんと思うのでありますが、どういう措置をとつておられるか。又今後これに対する対策をどう考えておられるかという点についてお伺いしたい。
  40. 池田勇人

    ○国務大臣(池田勇人君) 非常に民主的でうまく行つておると言われているアメリカにおきましても、ワシントンで国税庁警察が並んでおりまするが、私は国税庁へ行くのだといつてタクシーの運転手に申しましたら、あの地獄の役所に行くのかと、こう言われました。警視庁より税務署が恐わいというのは日本ばかりでなしに、民主的なアメリカでも、そういうことをじかに運転手から聞きました。そういうことはほめた話でないので、警察よりも税務署が非常にいいというふうにしなければならんと努力いたしております。  次に税務官吏の涜職事件が跡を絶たないということは誠に遺憾なことでございます。私は税務官吏の能力の向上と同時に、素質の向上につきまして、講習所その他の機関を設けまして、そうしてできるだけたくさんの職員をそこで教育するような方法をとつております。而して又別に職員の中で非違のありそうな者、とにかく何と申しますか、不正行為のありそうな者は、何も検事なり警察に頼むことなしに、税務の組織内におきまして或る程度警察関係のような仕事のできるようなものを置きまして、そうして職員の中でそういうような者があれば検挙するし、矯めて行こうという制度を置いておるのであります。何分これは税務官吏ばかりでなしに、ほかにも不正な官吏のありますことは、政府として誠に遺憾でございます。税務官吏は得てして国民の経済に最もタッチしているところでございますので、特にそういう制度を、一昨年でしたか昨年から設けまして、内外共にその内容について監視する方法をとつておるのであります。
  41. 菊川孝夫

    ○菊川孝夫君 今社用族の話が出ましたけれども、その社用族のお客のほうになつている対象の一番率の大きいのは、あなたの直接関係しておられる銀行屋さん、あなたの担当部門であるところの銀行屋さんの貸付係が第一番、その次が、第二のお客は税務署だ、こういうふうに、これは風評でありまして、そういう統計を何も、秘密でなかなかとれないのでありますが、一般に誰が考えても成るほどと肯けることだと思うのでありますが、それでそうなつて参りますと、あなたはこの間財政演説でもお話になつた、いわゆる経済の発展、即ち資本の蓄積だと思うわけであります。大事な蓄積しなければならない資本が、そういうふうなところへ濫費され、逃避されている、而も銀座あたり、今も銀座のお話が出ましたが、銀座の一流のカフェーあたりで個人で遊んでいるものは少くて、殆んど社用族ということは、新聞なんかでもこの頃すつぱ抜き出した。こういう事実でありますか、従いましてそういうような金を使い得るような法人については、もつと厳格に損金否認ということをやらなければならんと思うのでありますが、この点については処置をどういうふうに……。こういうものを跡を成るべく、全部絶たさせるというわけにはいかんと思うのでありますが、今あなたがお話になりました醤油屋さんがお得意先を招待して紅葉狩に連れて行くということは、一般大衆的で我々として誠に好ましい状態で、平和になつて来て結構だと、こう思うのでありまして、呉服屋さんが福引売出しをやるというような意味の広告費であつたらいいけれども、銀座の一流カフエーやそれから高級料理店における連日の社用族の発展ということは、悲しむべき事実だと思うのでありますが、これの一番大事な点は、そういうふうに使つたやつは、損金に入れて来るというのを否認するというふうに持つて行かなければならんと思うのでありますが、この取締りについて、取締りといつては誤弊があるけれども、跡を絶たれるには、資本蓄積を強調されるあなたとしては、税制の面からも、又徴税の面からもお考えになるところがあると思うのでありますが、この点については御処置を考えておられるかどうか。こういう点について……。
  42. 池田勇人

    ○国務大臣(池田勇人君) 昔は、昔ではございませんが、統制時代には統制管理の役人にそういうことがありました。それから今は金詰りでございますから、お話のような点は私は耳にしております。それから税金が高いからというのでございましよう。税務官吏を御馳走したとすれば……。ほかに税務署で助長行政をいたしておりますのは一、二ございますが、助長行政のために、どうこうというのはございません。配給もやつておりません。或いは税金を負けてもらおうという不心得者があり、又そのところに乗ぜられました不心得役人があるということはこれは認めざるを得ません。だから結局は統制の官吏が御馳走になるような統制はやめたらいい。金詰りが起るから銀行の貸付が一番招待にすることになる。これは資本を蓄積して資金を潤沢にする。それから税務官吏が御馳走になるのをやめてもらうには、税金を安くして、そうしてそういうことをしなくても安心して納税するようなことが根本施策であると思います。併し今の状態から申しまして、この会社にはこれだけの接待費が適当だということはなかなか困難だと思う。いい案があればやりますが、なかなか経理統制をやつておつたときでもむずかしかつたと思いますが、あのときでも宴会なんか見ると、そう窮屈には行つていなかつたのではないかと思いますが、そこで私は先ず積極的にそういうふうなことのないように、統制もやめ、金詰りを緩和するように税金を安くして行くのが、これが一番のことだと思います。それが早急にできん場合にはどうなるかというと、木内委員にお答えしたようになかなか困難な問題であつて、やはり銀行屋さんを招ぶ人が自粛せられまして、業務についての話合いをする場合に、たとえ飯を食うにしても安く上るように考えてもらう。政府が法律でどうこう、或いは統制制度でどうこうということはなかなか困難な問題だと思います。
  43. 菊川孝夫

    ○菊川孝夫君 次に今、田村さんのお話の法人税については高いという御意見であつたが、私の見るところではあなたもちよつとおつしやつたように、銀座を歩いて見ると殆んど法人だとおつしやるがその通りで、今ちよつとした企業だと、全部法人に切替えようとする動きが現われておるわけでありまして、これならば成るほど法人らしい法人だと認められる法人もありますが、故意に法人税の適用を受けんがための法人の組織というものがたくさんあるように見受けるわけですが、そうしますと、個人営業よりも法人組織によつて営業しておつたほうが、これは税金の負担が安いということになるから、誰もわざわざ高いほうの税金を払うために法人にするわけはないと思います。こういつた面から考えまして、個人営業のほうをそういうふうにわざわざ法人に切替えなくてもいいように、税金を一つ下げて先ずバランスをとらなければならんと思いますが、今回の改正によつて、その二割上げることによつて、一方所得税法の臨時特例に関する法律案によつてバランスがあなたはとれたとこういうふうにお考えになるかどうか。
  44. 池田勇人

    ○国務大臣(池田勇人君) バランスがとれるとも言えましよう。これで税金が高いから法人になるということばかりもないのであります。やはり相続制度の改正、民法の改正によりまして、法人にしたほうが長男、次男、三男の問題がうまく解決することもございましよう。それとあなたのお話のように超過累進が非常に高くなつて参りますると、やはり法人組織にしたほうが業態によつてはいいということで法人になるのもございます。でこれはやはり業態と所得の大きさと二つから来ることだと思いますが、今までのところでは特にこの二、三年シヤウプ勧告以後に法人税が非常に安くなつておるので、法人を促進したのだと思います。今度住民税を改正いたしましたので、成る程度は負担は緩和せられましたが、業態によつては法人組織にしたほうが安いということは全般的に言えましよう。而して今度二割上げたからバランスがとれたということはなかなか言えません。とにかくバランスがとれる方向には向いましたが、とれたという結論は出ないと思います。でどこの所得の階級の分だつたらバランスがとれ、どこの所得階級の分だつたらまだ法人が安い、こういう問題は法人組織によつて違つて来ると思います。
  45. 菊川孝夫

    ○菊川孝夫君 もう一つだけお伺いしたいと思いますが、今度は捕捉の問題でありますが、一番完全に捕捉されているのは国家公務員役所に使われている人間、或いは専売公社、国鉄等の公社あたりに使われておつて、これらから月給をもらう連中は一〇〇%捕捉されている。その次に捕捉率の高いのは、何と言つても大きな法人、会社等に使われている連中、これは多少融通が利いていると思います。一〇〇%取られるのが国家公務員であれば、九八%ぐらいまでは捕捉される。ところが農業所得だとか、営業所得になつて参りますると、そう完全に捕捉をされておるとは思えない。この公務員や一般の勤労者が取られておるくらいまでに捕捉されてはおらんと思います。従つて今回の源泉徴収によるところの所得税の率が非常に引下げられたと言いましても、まだまだこれでは完全に補足されない連中と比べました場合には、この連中とは負担の不公平がある。よく言われるところの税法上は減税になつておるかも知れんが、実質上の減税だと見えないと思うのでありますが、これは負担の公平の原理から申しましてそうだと思うのでありますが、大蔵大臣はこの負担が完全に公平になつておるというふうに考えるか、やはり私の考えておるような点があるということをお認めになるかどうか、あるということになれば、その捕捉率向上のために如何様な措置をおとりにならうとするかという点についてお伺いしたい。
  46. 池田勇人

    ○国務大臣(池田勇人君) 事業所得面の所得の把握が十分でない、こういう菊川さんのお話のようでございまするが、これは私が今までどこでも無理な税金を取つておる、取り過ぎておる、こう言うていつも叱られておるのですが、今日は菊川さんから、取りようが足らんという御意見があつたのですが、これは率直に申しまして、その公務員の分は全部取つておりまするが、一般の申告の分は全部取りたいのですが、なかなか取れません。取れてない点があると思います。中にはそれは間違つて取り過ぎた点も無きにしもあらずですが、それよりも全部が全部取つてない点が相当あると私は思います。それをどういうふうにしてやるかということは、結局私は税務官吏を殖やし、而も能率のいいのを置いて、個々の業者について実地調査をするよりほかないと思います。それがなかなか困難でございますので、青色申告制度というようなものを拵えて、できるだけ誠実な正確な申告をして頂くように税法をやつておるのでありまするが、なかなかそれが十分に行つておりません。併しいずれにいたしましても年と共に把握率が上つておることは確かだと思います。一昨年までは実は標準的なものを調べまして、それで右へならえ、こういうことでやつて、例の更正決定で問題を起したのであります。昨年からは実地調査をしない場合は更正決定は相成らん、こういうふうにきつく言つておりますから、今は税務に関する弊が非常に少い。即ち更正決定は一昨年は四百何十万件、昨年はそれの四十分の一の十一万件しかやつておりません。こういうところから見て税務行政は非常によくなつたと言われますが、片一方においては菊川さんの言われるように、そういうふうにやつたんで把握率が落ちやしないか、こういう嫌いがありますので、実額調査を個々にやるようにいたしております。
  47. 田村文吉

    ○田村文吉君 大蔵大臣と菊川さんと長屋問答のような大変なごやかなお話でありますが、ただ私は少しく腑に落ちないのは、何か法人と個人の場合になると、個人を法人に変えたほうが税が安く済むんじやないか。又法人のほうが安いんじやないかというようにちよつと聞き取れるのでありますが、個人を法人に変えた場合には、法人の税を払い、その上に法人から受ける所得に対して個人の税を払うのですが、シャウプ勧告で三割が適当である。それから個人所得の場合には、このくらいの税金が適当である、これには尤もな理屈があるのでありまして、個人と法人と比べて、個人を法人に変えれば有利になるじやないか、こういうような議論にはならないように思うのですが、私は何か思い違いをしておりますか。
  48. 池田勇人

    ○国務大臣(池田勇人君) 個人を法人に変えたら利益になるとは、税が軽くなるとは申しておりません。やはりその業態によつて違うし、そして又所得の大きさによつて違つて来るのであります。だからどこの階級だつたら法人になると税が軽くなる、どこの階級だつたら個人のほうがいい、累進税率を置いている関係上、階級によつて違うということを答えたのであります。
  49. 菊川孝夫

    ○菊川孝夫君 只今田村さんおつしやつたけれど、一番小さい法人組織を見てみますると、みんなやつぱり税金が高いからして法人に切替えようと言つて切替えているのが多いと思う。これは法人組織でなければいかんというのと違つて、ただ税金目当にやつているというのが事実私の知つている範囲内でもたくさんあるわけでありまして、その動きが多いということになりますと、個人営業、個人事業というものについてはもう少し税を下げてやつて、そんなことをわざとしなくてもいいようにする必要があるのじやないか、こう申上げたのでありまして、その点誤解のないように。
  50. 田村文吉

    ○田村文吉君 同じ問題ですから大抵おわかりのことだろうと思うのですけれども、やはり菊川さんのお話でありますけれども、二、三年前にはそういうことは大分はやつたのですが、今なかなか個人企業を法人企業にしますと、法人で税金を取られ個人で税金を取られ、税金は安くならない。ですから今の状況から行くと、そのために法人にどんどん直しているというふうの考え方で、今の法人の税と個人の税がこれで二割上げますので、比率が殖えるとか殖えんとかいうような議論にはならんので、むしろ法人としては見方によつては二重の課税を受けるのだから、決して法人課税というものを多くするということは、資本金を証明することにはなるが、資本の蓄積はだんだん減るので、単なる資本家のみの問題ではなく、皆事業をやる人、それからその従業員の人たちにも響いて来る問題であるから、私は余り法人税をお上げになることは危険なことだと、こういう意味で私の所見を申上げたのです。
  51. 清澤俊英

    ○清澤俊英君 税金のこととちよつとはずれますが、大蔵大臣は、公共事業費を地方で非常に濫費して、約二十億くらい自分の見たところでも濫費している。こういう御発表をなさつたことは非常に痛快に感じているのでありますが、これの善後措置として今新聞などに現われているところは、衆議院の監察委員会で個々の会社の部分調査はしておるようですが、根本的な問題として何か大蔵大臣はこれを防止する方法を今考えておられるか、又政府でこれに対する防止法とも申すべきようなものを根本的にお考えになつておるか。ありましたらお聞かせ願いたいと思うのです。
  52. 池田勇人

    ○国務大臣(池田勇人君) これは一昨年来考えまして、公共事業費の中で最もたくさん使います建設省にそういう委員会を拵えまして、その委員会がなかなかあら探しのような恰好になつてしまうので、余りお好みにならんようなふうでございます。従いまして会計検査院が片一方ではやつております。又我々大蔵省の主計局をして十分監査させております。十分監査させるようにしておりますが、併しなかなか目が届きませんので、何かいい方法を設けなければならんのではないかというので、この前の発表以後一つ具体的に検討しようというので検討を進めております。
  53. 清澤俊英

    ○清澤俊英君 今の問題ですが、これは役所内だけで監査しようということは、私は無理じやないかと思います。結局地方事業がこれだけの予算でこういうものが行われるということが、最近の建設機構で参りますと殆んど地方人は予算の内容とか、そういうものはよく知らないで、ばたばたとこう行われているのですから、従つて地方の人たちに、これを監視する載る程度の権限を与えた監察員制度のようなものをお設けになりますならば、そこには相当競争業者もおりまするから、この工事全体が実際は七千万円である、それを一億円の予算でやつているらしい、これにはもうその三千万円には、或る種の初めから不正が付きまとつているのだというようなことが言われている場合が種々あるのでありますから、そういう御制度をお考えになつてはどうかと思いますが、過ぎたことを探し出すということはなかなか帳面などでこれはごまかされる数字が多くなつて困難だろうと思う。そういうことをしない前に大体監視の目がちやんと光つている。こういうやり方が私は一番不正事件を防止する有力な方法ではないかと考えておりますが、どう思つていらつしやいますか。
  54. 池田勇人

    ○国務大臣(池田勇人君) 誠に御尤もな御意見だと思います。十分そういうふうなことも取入れまして考えてみたいと思います。
  55. 清澤俊英

    ○清澤俊英君 これは余り小さいことで、大臣に聞くのはどうかと思いますが、さつきの社用族の問題で、金の使い方についての考え方のようなものが、余分のものまで認めておるのじやないかと思いますのは、私どもが市中におりまして、たまたま税務官吏が或る商店などで税の査定の交渉をなさつているのな聞いておりますと、この構えならばこれくらいの費用がかかるのは無理はないだろう、こういうようなことな言われる。その構えなるものの中には個人の生活も相当入つているのでありまして、結局一つの商売をするために、個人の生活も或る程度まで切り上げたければならんという点までは尤もということになりますと、まあここにこうだとはつきりしたところを私はまだつかみ得ないけれども、何かそこに割り切れない余分のものが当然の経費として認められているように考えられますので、そういう点はやつぱり取りもなおさず社用族の、我々が見れば不当濫費と思われる点が、これも会社の正当な営業用の経費だと、こう考えられるような考え方と非常に似たものが出て来はせんか。こういうふうに考えますので、それらの点を是非一つお考えになるのが当然私は必要なのじやないかと思いますが、この点どうお考えになりますか。
  56. 池田勇人

    ○国務大臣(池田勇人君) これは中小の方面で、個人営業とか会社常業でありますると、これは少し行き過ぎじやないか。同族会社が多いのでございます。そういうときには査定をいたしております。併し何億円という、会社の社長、重役がどこどこに行つて飲んだとか宴会したとか、これは会社以外の行き過ぎの分かどうか、こういう大きいところになりますと、これはなかなか困難なのであります。勿論税務署といたしましては調査の場合によつてはそういう頭では調査しておりません。この認定はちよつと困難な問題だと思います。
  57. 小林政夫

    ○小林政夫君 田村さんの質問に関連するわけでありますが、法人税を二割引上げるということについて、非常に法人税部門において自然増収があり収益が好転しておるからというような理由もあるようでありますが、法人税関係の自然増収があるから、その他の所得税方面において減税が、税法上の減税が可能になつておる。むしろそういうところに貢献をした法人税において、更に他のほうへ貢献をして、もつと増して二割殖やして税率を上げて行くというような考え方も少しおかしいと思うのでありますが、而もこの法人の中には必ずしも好況である法人ばかしではなくて、業種によつては相当苦境に呻吟しておるものもある。又中小法人もあるわけでありまして、とかく法人というと大法人のみを念頭に置いて、大衆的には、又一般的には法人の税率を上げるということは、受けるような傾向にあるのでありますけれども、実際に検討するときには、必ずしもそうではないと思います。そこで特に経済界もまだ完全に安定をしておらないで、その収入というものも必ずこれだけのものが、現在程度の自然増収が収益されるという状態でもないし、特に今度の二十六年度の下半期については上半期の九〇%というような見積りをしておられるようでありますが、或いは電力事情その他によつては更に収益が低下するのではないかということも考えられますし、少くとも二割上げるにしても、今直ちにこの期に上げずに、もう一期げらい様子を見て考えるということはできないものであるかということが第一点。  それからこの法人税の改正によると、三百億、平年度において二十七年度には増収になるのだが、いろいろほかの退職引当金の損金算入だとか、或いは特別償却だとか、或いは価格変動準備金だとかいうような諸般の制度を設けることによつて百億は減る、差別二百億殖えるということでありますが、この百億収益が減るという中には、この価格変動準備金制度を設けるということによる減税ということが考えられておるのじやないか、相当の部面を占めるのじやないかと思いますが、これがいろいろ予算補正の説明書のほうには価格変動準備金の制度を設けるということがあつて、その他の税関係の書類にはないということから考えて見ても、まだはつきりその点の見通しがついておらないじやないか。そうすると二割上げて四二%の税率にするということは、そういつた価格変動準備金の制度を設けてかなり一方において減税になる部分があるから、二割上げてもいいのだという、二割上げるという基礎に、そういつたことの考慮も併せてあるのじやないか。あるとすれば、この価格変動準備金の制度がはつきり制度化されるという見通しと関連をして二割税率を上げるということが適当じやないか、それが第二点でございます。  それからこれは念のために大臣に言明を求めるわけであります。主税局長からはそういう言明があつたわけでありますけれども、先ほども地方税まで合せた法人税の案効税率は五二・九%である、こういうことでありますが、この前提としては、市町村税が少くとも現状のままである。法人税の一五%というのでなくて、それがその一五%が下つて現在ならば、現行は、その税率に直すと五二五%になるわけでありますが、これを五二五%に据え置くのだ。据え置くか、少くともそれ以下にするという前提がなければ五二・九ということにはならない。そこでその点について地財委とも話合つておるということでありましたが、地方財政委員会の菊山委員は予算委員会においてまだ話合いをしておらないという言明があつて、昨日主税局長は、いや、そういうことになつておるのだということでありましたが、その点はそういうふうに必ず実現するのであるかどうかということの大臣の御言明を承わりたいと思います。
  58. 池田勇人

    ○国務大臣(池田勇人君) 第一の点で、法人は必ずしも利益が上昇しておるものばかりではない、又かなり不況で苦んでおるということで、実は引上ぐべきではないという御意見でありますが、私は全体を見て、この際税の負担の調整をしたほうがよいという結論に達したのであります。特殊の例外を除きましては相当法人の利益は上昇しておると私は考えておるのであります。  次に、価格変動準備金の問題でございますが、これは法人の引上げにはこれをやらなければならんという不可欠の関係、絶対に必要なことだというあれではないのであります。私は二割引上げるという決心をいたしまして、ただ資本蓄積の意味におきまして退職引当金、或いは特別償却金の問題、或いは価格変動準備金を考えまして、只今のところ退職金の引当の問題、或いは特別償却金の問題につきましては関係方面と了解がつきましたのですが、価格変動準備金につきましてはまだ了解ができておりません。価格変動準備金をやるつもりで百億円の減税があるのだ。それができなかつたときにはそれはどうなるかというお話でありますが、それは自然増収がそれだけ出て来ることに相成ります。  それから次の三点の法人の負担につきまして地方税税率を市町村民税の五・二五%に下げる話合いがついておるかどうかということでございまするが、私は細かい問題で知りません。ただ今の状態で負担がどうなるかということになりますると、今までの負担がこうである、又市町村に特別の財政需要がなき限りにおいて、私は市町村の収入はそのままで見るのが自然のやり方ではないかと、こう考えておるわけであります。
  59. 森八三一

    ○森八三一君 二、三の点について大臣の御所見を伺いたいと思います。その第一は、先日も主税局長にお尋ねしたことでありますが、最近の経済情勢、物価の値上り等に伴いまする生活の負担を今度の減税によつて吸収するというお話につきましては、非常に感謝をいたしまするのでありまするが、ただ従来課税を受けておつた人は今度の減税によつて吸収されんという結果になる。私はこれは間違いないと思いますが、今まで課税を受けておらなかつた階級、これはお出しになつておる諸般の報告によりましても相当多数存在をしております。そういう人は鉄道なり、その他の物価の改訂に伴う値上りというものをどこで吸収されるかということについて非常に不安を持つのでありまするが、一面国全体の予算を通じまして社会的な施策がいろいろ行われてはおりまするが、今度の補正予算を通じまして、そういう階級の人々の問題を強く取上げていらつしやるというようなことが具体的にはつきり私どもには窺われないのであります。そうなりまするというと、その階級の連中は非常に生活水準が下つて行くということになるわけであります。非常に困つた社会問題を起す危険もそこに包蔵されて来るということになるのでありまするが、いろいろ御心配になるておることとは思いまするが、具体的にどういうことをお考えになつておるか。その連中の対策はどう政府として講ぜられるかという点を先ず一つお伺いいたします。  それから第二の点は、法人税の問題でありますが、これは最近の情勢からして、二〇%上げることはまだ上げ足らんという御意見もありまするし、二〇%上げたんじや却つて悪影響を及ぼすのではないかというようなお話もあり、只今小林委員の質問に対しまして、大臣は全般的に通覧をして最近の法人の業績から見て、この程度の改訂は当然担税能力もあり、妥当であるというように考えるというお話でありまするが、お話のように、法人の中にはまだまだ増税をいたしましても担税力が十分にあるというように思われまするものもあろうと思いますが、主として中小企業に属する小さな法人になりますると、到底従前の三五%の負担におきましてもその経営がうまく参らないというように非常に困つたものが存在しておりますることは、御承知の通りであります。そういうような小さな企業が潰れていつてもよろしいということには相成らんのでありまして、どうしてもそういうような中小企業的な法人を育成して行くことにならなければならんと思うのでありますが、そこで明年度等におきまして、法人課税について、そういうような実態に即して区分をしてお考えになる必要があるように思うのでありますが、そういうことに対しまするお考えを一つ承わりたいと思います。  それから第三の点は、昨年でありまするか、八国会でありましたか、行われました税制の改革、これは主としてシヤウプ勧告を取入れておやりになつておるのでありまするが、農業者に対する勤労控除のことだけは落ちておるように思うのであります。これは今後是非とも実現をさして頂きたいという希望を持つのでありまするが、今度の税制改正には当然織込んで頂けるものと承知いたしておりましたのでございますが、このことが未だに実現をしておらないということは非常に残念でございますが、然るべき機会に早く実現をされるようなお見込でありますか、どういうような御研究に進んでおられますかを第三点としてお伺いしたいと思います。  それから第四の点は、これは菊川委員からも御質問があり、清澤委員からもお話がありました国費の不当な支出、濫費という問題でありまするが、会計検査院の批難事項の報告等を通覧いたしまするのに、会計検査院の検査による結果、不当に支出をしたもの或いは当然徴すべきものを徴しなかつたということをあとから注意を受けまして、それぞれの官庁において補正、是正をいたしました結果、十九億の是正が行われておるのであります。こういうことを考えますると、あとのことでありまして極めて消極的な行き方ではありまするが、会計検査院のような制度を更に拡充して行くことが必要ではないか。承わりますると、会計検査院の全経費が約二億円ばかりあるということに聞いておるのでありますが、その経費におきましても二十四年の関係において十九億の国損を救つておるというような事実等を考えますると、お話にありましたように、大蔵省内部にも監査制度があり、いろいろ制度がありますが、もう少しこういう制度を総合的に独立したものに集約統合いたしまして強力に進めて行くということが非常に好ましい姿のように思いますが、そういう点について今後の更に具体的な御構想を一つ承わりたいと思います。  第五の点は、今度の改正によりまして酒税で九十億ばかり増収になるということになつておりまするが、非常にまだ酒は地域的にも消費に満たない状況であり、国民全体といたしましては、まだまだ造石を要求しておるのではないかと思いまするのでありまするが、食糧事情が非常に困難であるということから、造石ということについてもかなり規正をされておると思うのですが、最近政府食糧事情について非常に順調であり緩和されておるということを申されておるということを申されておる現況からいたしまして、もう少し造石をして、逆に税収は据置く、安くするというような施策がとられて然るべきではないかというようにも思いまするし、そのことは延いて密造等を防止する一つの糧にもなろうと思うのでございますが、こういうことに対しましての御構想を承わりたいと思います。
  60. 池田勇人

    ○国務大臣(池田勇人君) 物価高によりまする国民の生活苦を減税によつて救つたことはわかるが、減税の恩典に浴しない人についてどういう措置をとるか、これは誠に御尤もな御質問でございまして、この点は古今東西を通じて為政者の最も悩みとするところであります。大体におきまして、国民のうちで相当の者が納税者になつていることは勿論でございまするが、一部でもそういう恩典に浴しない者があることを見逃してはいかんじやないかというお話、御尤もで、政府といたしましてもこれは第一義的には所得の殖えることを期待しなければならん、物価が上る程度に所得が殖えて行く、こういうことを期待しなければならんと思つております。実情はどうかと申しますると、全般的に申しまして所得は殖えております。又所得が殖えたから、物価が上つたのをカバーできる人が大部分だ、所得の殖えない人はどうするか、こういうことになりますると、なかなか厄介な問題でございまして、若しそういう場合において生活にお困りになる人につきましては、生活保護費を出すという制度をとつております。これには今回の八月の主食の値上げに対しましては生活扶助によりまする食糧費の増額を見ておるのであります。又失業者につきましては、失業救済の費用或いは社会保障制度につきまして相当の金を出すとか、こういうふうに全般的に施策を進めて行くよりほかにはないと思います。今のお話はもうずつと四、五年来常に我々が聞き、減税のたびに頭を悩ます点でございますが、只今のところ私がお答えした程度のことしか具体的にどうするということは政府のほうもきまつておりません。  次に小法人についての区分課税をしたらどうか、これは昔日本におきましても超過所得税につきましてはそういう制度をやつておりました。アメリカにおきましても、所得の額によつて、小法人とか大法人とかをいわずに、所得が二万三千ドルでしたか、二万三千ドル以下については普通の税率は二十なんぼで、それを超える分は四十八ということになつておりました。日本におきまして今回の税ぐらいで、小法人と申しまするか、所得の少いものを区分するかという問題につきましては、私はその時期にあらずと考えたのであります。税の簡素化という点から申しましても、まあ四二%程度なら我慢して頂けるのではないか。ただこの機会に、中間法人即ち農業協同組合のようなもつぱら営業を目的としない法人につきましては据置ということにいたしております。小法人についての或いは少額所得法人についての課税の区分はこの程度の税率ならば強いて行う必要はないのではないかと私は考えております。今後増税をするとかという場合におきましては考えるべき一つのアイテムとは思いますが、来年度におきましては区分課税ということは考えないことにいたしております。  次に農業所得者に対しましての所得控除のことはどうか、シヤウプ勧告にもお話の通りございます。併し私は今農業所得について所得控除をするとすれば、中小企業のほうにも影響いたしましようし、又俸給取りの控除にも影響いたしまして、なかなか困難な問題でございますので、やはり基礎控除を引上げることによつて負担の緩和をなし得るのではないか。又昨年だつたか一昨年だつたか農業のほうにつきましては、扶養控除を受けない専従者に対しましても、その業務に従事しておられるときには控除を認めるようにして、農業所得について実質的軽減は図つておる次第であります。  第四番目に国費の不当な支出について、もつと集約的にし而もその監察機構を拡充強化してはどうかという御意見でございまするが、この点につきましては、先ほども申上げました通り、只今政府として検討を加えておる状態でありまして、できるだけ早い機会に結論を出したいと思います。  なお最後に酒税の増収の点で、造石してはどうかというお話でございますが、食糧事情は輸入もどんどん参りまして、悪くないのでございまするが、これは米でございますので、全体の主食の状況は悪くはないのでありまするが、米ということになりますると、御承知の通り、昨夜農林省で発表しましたように、今年は六千六十六万石、昨年の六千四百万石に比べますとかなりの減収だと言われておるのでございます。従いまして、大蔵大臣としましては、酒税の確保という意味から、是非とも六十万石を十万石乃至二十万石殖やしたいと強い念願を持つておるのでございますが、只今のところまだ農林省としての結論が出ておりません。若し増石ができる、即ち十万石、二十万石でもできた場合においては、酒税の収入を釘つげにして物価高を見てそうして税率を引下げてはという御質問でございまするが、私は只今のところ十万石或いは二十万石の増加がありましても、酒税税率を下げるという考は持つておりません。
  61. 森八三一

    ○森八三一君 最後の酒の問題でございますが、お話のように、清酒でありますれば、米を潰すわけでございますが、一般の焼酎であるとか雑酒のようなものにつきましても、かなり増石新設等については規制をされておる。それをもう少し緩和して行くというようなことは、この際講ぜられてよろしいのではないかというように考えるのですが、如何なものでございましよう。
  62. 池田勇人

    ○国務大臣(池田勇人君) 御承知の通り、焼酎は一昨年十二万石、昨年五十万石、本年度は百二十万石を予定いたしておるのであります。どんどん増産をしております。新規を免許したらどうかというお話でございますが、酒類行政ということはなかなか厄介なものでございまして、お酒、焼酎といつても、税金が大部分でありますから、よほどその人の人格、資産状況を見なければいけません。又人格、資産状況がよくても、余り増産し過ぎて共倒れになつても困るのでありますので、私はいろいろな陳情は受けるのでありまするが、とにかく既存の業者の保護ということよりも、酒類行政全体がうまく行くような観点から、免許の申請が出ましても、すぐそれを許すということではなくて、全体の生産、消費の状況を見て適正を期しておるのであります。最近におきまして合成清酒の免許の申請がたくさん出ておりますが、これは去年なんかを見ますと、合成清酒はなかなか売りにくい。私が特配制度を残しておりますゆえんのものは、一つは合成清酒で特配のほうを賄おうというような考え方をした場合もあるのであります。今は普通の清酒が払底いたしましたので、合成酒のほうが出ておりますが、これは長い我々の経験から見まして、合成酒をおいそれと許しだしますと、なかなか取締の点その他につきまして苦労があり、又共倒れを起してはいかんというので慎重を期しておる次第であります。
  63. 野溝勝

    ○野溝勝君 大蔵大臣に二、三点質問したいと思います。先ず第一点は、大蔵大臣の予算委員会における御答弁を聞いおりますと、日本の財政が非常に楽のようになつたような意味で答弁されたように思います。と申すのは、案外自然増収というものを過大評価されまして、楽々に補正予算の編成ができたかのごとく我々には感じられたのであります。そこで私は特に自然増収のうち、何と言いましても、所得税から出た自然増収が大半をなしておるのでございますが、大臣は一体この自然増収に対しまして、これが本当の自然増収であると感じられておるのであるか。ここには日本の財政が少し無理と承知しながらも、自然増収として財源を得るよりほかに方法がないとしてこの予算を組まれたのか、その辺をはつきりしておきたいと思うのでございます。  第二の点は、若しこの自然増収を当然の増収としてこれを考えられる場合におきまして、特に減税に対する措置でございまするが、減税を四百五億と見られたのですが、この減税がただ数字的な減税となつておるやに私は見ておるのですけれども、これを実際今日の労働者諸君から血の出るような不満の叫びを上げています生活関係、生計費との関係から見るならば、この減税は本当の減税じやないのだというようなことを言われております。果して大臣は勤労階級に対しても正しく減税をしておるというふうに自信を持つておるかどうかという点。  それから第三点は、国民所得の点でございますが、国民所得四兆五千億と見られておるようでございますが、大体政府から示された資料によりますると、この国民所得のうち、公労法に規定されておるような事業までもこれを国民所得の中に入れておるのでございますが、一体かような見方に国民所得として見ることが正しいかどうかという点、なお正しいとしたならばその理論的根拠についてお示しを願いたいと存じます。  次は第四点でございますが、給与所得について予算補正に伴う税制改正の要綱の中にも示してあるのでございますが、この給与所得は、免税点を確かに引上げたという点においては、私どもは軽減の方向に一応の努力をされておるかのごとく見られるのでございますが、特に問題になつておりまする全専売の職員の諸君が、公労法に基いた給与の要求をしておるのにもかかわらず、大蔵大臣は他の団体との睨合わせもありまして、その要求に応ずるわけには行かんということを言われておるらしいのです。併し一応法理論から見れば、これは当然中労委の裁定に服すべきであると考えるのであります。と申すのは、公労法によれば独立採算性許容されていまして、若し政府が他の団体との睨合わせでできないというような意見でありますならば、これは政府の直轄事業にして置けばいいのでございます。そういう点については、私は法理論から割切れん点があるのでございます。そこを一つ明確にして頂きたい。なお、この際専売公社の総裁が主張されておりますごとく、給与増額の予算はある、大蔵大臣の了解がつくならば出せるとまで言つておるのでございます。全体との予算の睨合わせもありましようけれども、さようにはつきりしておるものに対しましては、私は当然さようなものの処置につきましては、法に基いて処理されることが日本の民主化の上に却つて明朗になるのではないかと考えています。こういう点について大臣から御説明を願いまして、私は続いてそれに対する質疑を行いたいと思います。
  64. 池田勇人

    ○国務大臣(池田勇人君) 第一の点は、自然増収の根拠でございまするが、朝鮮事変以来日本国民所得も上り、収益もよくなつて参りまして、これだけの増収が十分見込み得る確信がつきましたので、自然増収を計上したのであります。決して水増しだとか、何とかいうのではございません。私は就任以来六回予算を作りましたが、そのうちで一度も予算に対して税が減らなかつたということはないのでございます。水増しとかいうようなことは、この大蔵大臣は絶対しないということを御了承願いたいと思います。  次に今度の減税は、税法上の減税であつて、実質的の減税ではないというお話でございまするが、とにかく俸給所得者は今回の減税によりまして手取りが殖えて参りますから、これで私は減税だというのであります。今まで一万円の月給取りの人がもらつておつた分よりも、この減税案が通過してからもらうほうが手取りが殖えて参ります。それでたとえ物価は上りましても片ほうで給与が上つております。減税をしておりますので実質賃金は上つて参ります。これはもうはつきりしておることであるのであります。  次に国民所得についての御質問でございまするが、直接私どものほうで調査したのではございませんが、何か公労法関係のうちのを国民所得に入れておるのじやないかというお話でありますが、国民所得の計算は安定本部で従来と同じ方向に行なつておると思います。  それから専売公社の職員の裁定の問題でございまするが、私は仲裁裁定があつたからこれを絶対に尊重しなければならん、これに従わなければならんということはいかんと思つております。勿論昨年の三月三十一日までは公労法第十六條二項によりまして、予算上質金上可能なりや否やということは検討しなければなりません。併し昨年の四月一日からは予算総則に、予算総則の給与総額に縛られております。法律上そこで私は予算総則の何から見て、出せるか出せないかということを考えまして、四百五億の数字でありますから出せませんから、国会に御審議願つたのであります。然るところ補正予算で考えられなかつたと申しますると、先ほどお触れになつたように、やはり他の公共企業体との権衡も見なければなりませんし、あらゆる観点から申しまして、私は専売の給与の裁定は、大蔵大臣としては予算に組むわけに行かんという考えを以て御審議を願つていることを御了承願いたいのであります。
  65. 野溝勝

    ○野溝勝君 第一点の自然増収の見解でございますが、そう紋切型にならなんで欲しい。御承知のごとく、この一千五百億近くの自然増収が水増じやないと、ばかに池田君は強がり、六回も予算を立てたがそういうことはないと、自信たつぷりの御答弁なんですが、併し上つ面ばかり見ちやいかんと思うのです。と申すのは、全体農村あたりを見ましても、預金の関係がこの二、三年前とどういうふうに変化しているかという点などを見てもおわかりだと思う。更にあなたは上手に編成されているように言いますが、今日この委員会における公聴会の公述を聞くと、まだ一千億も滞納があるじやありませんか。厖大なる予算のうちで一千億ばかりのことは問題じやないと言えばそれまでのことでありますが、とにかく滞納が一千億もあつて、健全な予算であり、順調に行つているという考え方は、政治家としてどうかと思うのです。こういう点は一つ大蔵大臣においても私は十分考えてもらわんと、この増収の見方が日本経済に悪影響を及ぼす。私は予算のやりくりからして無理に増収を作つたのか、さもなければこれは悪意的の判断をするならば、これはまあ杜撰な予算だと私は思う。一体一千五百億も自然増収があつたというようなことをよく補正予算に出せると思うのですよ。こういうことは決して感情的にものを言うのではなくて、これは大蔵大臣たる賢明なる池田君において十分に考えて頂きたいと思う。  更に問題は、私が心配をしているのは、一応今回はまあ補正予算を作つたといたしましても、次の通常国会における予算編成に当りまして、私は又こんな水増案を中核といたしまして予算編成をされたならば、それはもう日本財政の根幹を揺がすものだ。かように考えますので、こういう点は今一応私はすなおに池田大蔵大臣の見解を聞きたいと思います。  それから第二の点で、減税に対して勤労階級は手取りが殖えている、であるから実質賃金も殖えている、こういうお話でございますが、大蔵当局から示された資料によりまするというと、大体勤労所得の源泉課税が、五百四十八億であります。そうすると、結局減税におきまして三百六億になります。そうすると、二百七十二億というものが差があると思います。大体源泉課税が今申した通り五百八十四億、そこであなたのほうから、示された所得税の改正及び主食等等の値上りの生計費に及ぼす影響という資料からこれを見て数字的に出しまするというと、二百七十二億というものが差引き利得といいましようか、収益が多くなつている、こういう御意見でございます。併し実際において、あなたが言われるような物価情勢でありましようか。私はこの一つの例を挙げても、大臣においては十分考えて頂きたい。と申すのは、あなたがたが非常に強調されまして暗礁に乗り上げました米の統制撤廃の問題であります。殊に米価の問題等におきましてもここで示された統計はでたらめである。伝えられておる七千三十円の生産費米価といたしましても、又消費者価格にいたしましても、依然としてまだきまらん状態です。御承知のごとく、生産費価格の七千三十円もパリテイ二五〇の指数から割り出しまするならば、まだまだ結論は出ておらんようであります。包装費から一部出すか、或いは等級の価格差を変えて三等・四等級の価格を多くして出すかという点についてもまだ結論が出ておらんようであります。いわんや消費者価格におきましては、決定的のものは出ないと思うのであります。示された資料は、いわゆる参考案だと思うのであります。参考案を決定的な案としてやればこそ、あなたの言われるように実質所得が多くなつたということになりますが、事実はそんなもんじやありません。更にこの案を作るときには、郵便料金もこんな二倍半になるとは思つていなかつた案でございます。更に運賃なども、実際は三割上つたと言いますが、この運賃だけでなくて、この上つた波動を受けまして他の物価の値上りは恐ろしいものです。特に肥料などは、硫安十貫当りが六百円からもう千円近くなつておる。更に農機具の状態などはどうでございましよう。こういう事実を私はよく大臣が検討してもらいますならば、実質所得が上廻つたという、手取りが多くなつたというようなことは言えないはずです。これは自由党の予算編成上止むない御意見とは思いますが、事実を私はよく御検討願いたいと思います。更にこの際折角大臣がお見えでございますから、この点を強く申上げたい。あなたの膝元でありまする大蔵省労働組合のかたがたは、私どもにかような陳情書を出しております。  「我々税務官吏は終戦以来敗戦の苦悩に喘ぎながらも民主的税務行政確立の為に寧日ない努力を傾注し、孜々営営として公正適実なる賦課徴収に全力を注ぎ租税収入の確保に万全の策を講じ今日に至つたのであります。其の間経済九原則による予算の削減は我々の外部調査事務を阻み旅費の大巾削減により義務出張を余儀なくせられ為に生活の根源である給料を侵蝕し薄給生活者としての見苦しい様相を呈するに至つたのであります。然るに職務と責任を自覚した我々は生活苦をも顧みず職責遂行に邁進して来たのであります。為に精神的肉体的過労は日を追つて加重となり病に倒れるものの続出する事態を現出するに至つたことは誠に遺憾にたえないところであります。加うるに必需物資の高騰は今尚我々の生活をおびやかし一方賃銀は却つて逓減の形をとり実質賃銀は絶対に増加して居ないのであります。」云々。あとはこれは委員長の了解を得まして速記録に載せることを御了解を願いたいと思います。かようなこの事実大臣の足元からかような労働者の要求、血の叫びの声が挙つておるのでございます。かような点から見ましても、大臣の言われるごとく、形式的には手取り賃金が多くなつておるかも知れませんが、実質的には以上の次第であることについて、十分検討を願いたいのでございます。更に大臣が私の質問に対して、言い足りなかつた点もあると思うのでございますが、これは議題になつております所得税法の法案と関連がありましたので、私は専売職員の給与所得の問題を質問したのでございます。例えば予算が組めない、又組むにいたしましてもどうも無理がある。こう言われたように私は拝聴したのでございます。併し実際においてこの専売公社の経理を見ますと、利益はあるんじやありませんか。たばこだけの面から見ますと、たばこ売上げ代金は四月以降九月までの予定が売上げ予定額は七百四十二億七千八百万に対し八百億六万六千七百万円の実績を記録しております。九月末現在ではすでに六十三億八千九百万円の増収を挙げておるのであります。この数字から見ましても私は独立採算制上当然これに対する中労委の裁定は妥当なりと見ております。かような妥当な要求に対しで、大臣が予算がないというようなことで、又予算上できないということはどうしても私には論理上わかりません。特にこの中労委の裁定も万四百円でございます。この一万四百円が現在の給与ベースからいいますならば、私は何も無理なベースではないと思います。これが無理なベースでありましたならば、こんな裁定委員会などを設ける必要はないと思う。裁定委員会というような制度を設けておきながら、その裁定委員会の裁定提示案までもこれに応じられんというに至りましては、労働者階級は、どこを頼ればいいのだ、合法的に妥当性を以て要求の運動をしておるのにかかわらず、この合法的の機関の決定をも承認するわけには行かんというならば、一体どこを対象にして労働者の生活苦悶を訴えればいいです。又はその要請をすればいいです。この点について一つ大蔵大臣は、今回は補正予算にはどうしても織込むわけには行かないが、運営についてはほかの方法で考えて見ようという御意見があるならば、一応検討もし、考えなければならんのでございますが、そういう点について、労働者が現在困つておる事情、且又現に議会の周辺におきましては、大臣御存じか存じませんが、ハンストまでやつて歎願をしておる状態でございます。この事実を見られるならば、大臣はこの際一つお考えを願いまして、この合法的な要求運動に対して、十分政府として一つ善処を願わなければならんと思つておるのでございます。これにつきまして、大蔵大臣の気持を一つ最後に聞いて私の今日の質問はこれで打切つておきたいと思います。以上三点を一つ御答弁願いたい。
  66. 池田勇人

    ○国務大臣(池田勇人君) 自然増収につきましてのお答えは、先ほど以上にはございません。ただ滞納が一千億近くあるじやないか。これは自然増収との問題ではないと思いまするが、滞納は昨年度におきましても、その程度あつたのであります。この滞納の原因につきましては、種々ございます。税務署のほうで間違つて決定した場合もありましようが、又納税者の金繰りの都合からも来ておるのであります。で私は徐々に滞納を減そうというので、先般どうしても決定は間違わなかつたけれども、納税が困難だ、財産状態に非常に移動があつて、納税困難だという場合におきましては、或る程度期間をおいて、それでも復活しなければ滞納額から落してしまおう。こういうような方法で、無理やりに滞納税金を徴収するということはよほど考えなければいかんというので、ひどい手段をとらずに徐々に減らすような方向で進んでおるのであります。滞納千億がございましても、自然増収が予算で見積つておる程度のものは十分取れると思うのであります。  それから米価その他が上つて、非常に勤労階級が困つておるじやないかというお話でございまするが、これは米価が上つたのは、八月からでございまして、今度の減税その他で相当緩和できると考えております。又給与の年末手当の〇・五カ月分を〇・八カ月分にしたのもこういうことを考えて実はやつておるのでございます。一般の勤労者の賃金は年と共に上つて行つております。毎月の分をここで読み上げてもよろしうございまするが、製造工場の平均賃金は一万円を超えておるのであります。昭和二十五年度におきましては、年平均九千百三十三円でございましたが、最近では今年になりましてから、ずつと一万円を超えております。三月だけが九千七百八十五円でございますが、その他はずつと一万二十円ほどになつておるのであります。賃金も殖えますので、物価が上りましてもこれをカバーし、減税によつて十分カバーしておる。資料は多分お配りしたと考えておりまするが、若し何でございましたら出してもよろしうございます。  次に税務官吏について大蔵大臣の膝元でそういうことを言つておるじやないかというお話でございまするが、御承知の通り、八月から物価が上りましたけれども、役人の給料は上つておりません。従つて只今言つたような年末手当を殖やしたり、十月から減税をしたり、そうして又今回御審議願つておりまする平均千五百円のベース・アップをしておるのであります。勿論税務官吏は特別にいい待遇は与えてはおりませんが、まあ税務官吏も我慢して頂ける程度の俸給或いは旅費等を出しておるのでございます。  それから専売公社の問題で法理論で説明しろ、こういう話でございましたので、公労法の関係と予算の話をしたのでありますが、政治家としてどうこうというお話でございまするが、私は自分の所轄でございまするので、昔からよく知つております。専売公社の職員の構成その他の点につきまして昔からよく知つておりまするが、御承知の同じ公社である鉄道は一万八百二十四円で仲裁裁定にかけずにひいたのであります。一万八百二十四円というこの鉄道公社の職員の構成は、私は専売職員の構成より上と思います。昔はそうでした。今でも上だと思つておる。而して国鉄公社のほうでは一万八百二十四円で、而も年末の〇・八カ月はないのでございます。〇・八カ月ございません。専売のほうは一万四百何ぼを見ますと、これに〇・八カ月がつくのでございます。この点は同じ公社であつてよほど考えなければなりません。これは自分の所管でございますので、若しやつたとすれば、大蔵大臣は鉄道のほうをやらずに自分のところだけやつたと言われる危険性もあるのでありますが、そういうことはさておいて、構成の問題から言つて、私は均衡という観念から言つたならば、専売公社の分は何ぼ政治家であつても呑めないのであります。勿論そこでハンストをやつておるというのは私は今日も二回見ました。二回見ました。ではどこを目当てにして専売職員は生活を立つて行つたらいいかということでございまするが、実は公労法は今まで予算上質金上可能か否かをきめるべきものを四十三條の二で予算総則の給与額ということになつてしまつた。そんならば大蔵大臣は予算総則の給与額を五十一億円にしたらいいじやないかとおつしやるでしよう。併し私はそれは今言つたような問題、いろいろな点から、専売裁定はございましたが、補正予算で組んでおりますような四十七億数千万円できめべきものだということで国会に御審議を願つておるのであります。でありますから、専売公社の職員は大蔵大臣が聞いてくれなかつたならば、国政の最高機関である国会において御処理なさることを私のところの専売職員は私は知つておると思います。何もどこを目当として生活するかというのは、私は大蔵大臣が作つた予算が悪いということならば、その裁定を呑まないということが悪いというならば、国会で適当に御処理願いたい。こういうことに実はなると考えておるのでございます。
  67. 野溝勝

    ○野溝勝君 時間がかかりますが、これは重大問題ですから、私はもう少し時間を割いてもらいたいと思うのですが、あと一つだけ聞いておいて次回に譲るのですが、この点は私は了解ができません。又滞納の問題について、これはもう前回もあつたのだから別にそんなことは心配ない。これはあつても自然増収には事欠かんというようなことですが、これは実際は少しおかしいので、滞納のあるということは、これは日歩四銭も取られる、そんな馬鹿げたところの滞納金まで出して、誰があんた好んで滞納をしておきたい人がありましよう。それはねえ、大臣、ちよつとおかしいですよ。ですからそういう点はすなおに私は考えてもらいたい。  それから先ほど大臣は、第二の点に対する私の質問に対して、米が上れば、労働者賃金も上らなければ困ると言う。農民の米の上ることばかり言いましたが、私はこの労働者階級は勿論でございますが、農民自身も非常に物価が上りましてやはりこの所得税の関係における調整がとれないという意味は、例えば私どもの手許に示されましたあなたがたのあれを見ましても、大体八千億なんです。国民所得のあれを見ますと、農民は……。それでこれは議論になりますから、質問は私はしませんが、深く検討してもらいたいと思うのです。これは経済安定本部大蔵省が昨日同じ席上において示された案ですが、大体これを見まするというと、これは八千六百億、六百何十万戸の戸数で、三千万人の人口があつて、八千六百億、ところが片方のものを見ると、法人所得のほうは、これは資料を要求してあるのですが、資料の一つは欠けておりますが、戸数を見ると二十三万八千戸、六百何十万戸と二十三万八千戸だ。その二十三万八千戸の所得が四千四百六十億、こういう点から見ても如可に農村が苦しいかということは、これは明らかであります。それだからそういう点を私は総合的に、勤労階級全体が苦しいということを私は申上げたのであります。  それから、この最後の点で専売公社の……。
  68. 大矢半次郎

    理事(大矢半次郎君) 野溝委員に申上げますが、専売裁定のことは明日連合委員会の際いたしますから、今後引続いてやりますから、なるべく税のことについて御質問願いたいと思います。
  69. 野溝勝

    ○野溝勝君 この問題は併し今まで質疑応答を許しておつて、今になつてそれを言うのはおかしい。
  70. 大矢半次郎

    理事(大矢半次郎君) なるべくそうして頂きたいということを。
  71. 野溝勝

    ○野溝勝君 よろしい。国鉄と馬鹿に比較しておられるようでございますが、これは国鉄が低いから専売公社の職員も低くするということは私はどうも当らんと思う。今労働階級といたしましては、御承知のごとく皆ベース問題で非常に運動を起しておるのでございまして、この点はもうすでにおわかりのことと思う。だから今ベース・アップを要求しておるわけだ。そこで国鉄と比較してどうもそれ以上にするわけに行かんというような御意見でございますが、それは私は間違つておると思います。更にむしろそんなことよりは、こういうように、この何といいましようか、これがあなたの決定的な御意見ならば、そういう自然増収をどういうふうに向けるか、更に資本の蓄積の面に対しましては二割ぐらいを想定しておるようでございますが、まだ社内保留も相当ある。こういう方面をどういうふうに調整して、今日の勤労階級並びに生産の拡充の産業調整を、経済調整をやつて行くかということについて私はもう少し考えて頂きたいと思うのでございます。  今委員長かう御注意もありましたし、これ以上は非常に議論になりますので私は申上げませんが、一つ大臣におかれましては、決して私がその嫌味や抗議をするというような意味でなく、一つ国会で考えたういいのではないかというようなことは、それはあなたの所属しておる自由党は絶対多数でございますから、それはいろいろの意味においてそういうことも言えるでしよう。併しその国会できめたらいいという前に政治の執行者であります政府においても十分お考えを願いたいと私は思うのでございます。甚だあれですが、私は答弁は今回は必要としません。次回において又お願いいたします。
  72. 大矢半次郎

    理事(大矢半次郎君) ちよつとお諮りいたします。先ほど野溝さんの引用されました文章を速記録に記載することについて御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  73. 大矢半次郎

    理事(大矢半次郎君) 御異議ないものと認めまして、さよう取計らいます。
  74. 清澤俊英

    ○清澤俊英君 先ほど野溝さんが、今少し突き進んで質問して頂けるかと思いましたが、この税制改革の恩典に特定の面では農民の方も受けておるが、生産品の特殊性として、運賃のはね上りやその他のものを直ちに生産品にかけるというのは非常に困難性を持つておる。法人などで作られる品物は、税金等を製品の上へかけて行くことも可能であると思いますが、農村生産品にはそういうこともできない。そうして一方にはそういう電気、ガス、水道、税金の値上、法人税の値上というようなものが物価にはね返つて行つて、農村には非常に重圧になる。その分だけは二重に負担を負つて、税金の措置による特典が非常に少ししか受けない。こういうことになりますと、殊に日本の特性としてのこの土地改革後、零細農化された農村の実際上の問題としては、私は重大な問題を残しておるかと思います。これらに対して何か特別なお考えが持たれなければならないと思いますが、この点に対して何かお考えになつておるのかどうか。その点を埋め合せてやろうというはつきりしたお考えがあるのかどうか。ただ先ほどの御親切な御答弁には、その線は旧来においてもいろいろ重要な線であつて、何とかしようと考えているが、なかなか面倒な問題だ、とだけでは解決できない。今も野溝君が数字を以て現わした通り恩恵を及ぼすものは日本国民の約半数に達する重要な問題だと思いますので、よほどしつかりした御提案を頂かなければ我々は納得できないのでありますが、一つ納得さして頂けるような御提案をお示しを願いたいと思う。
  75. 池田勇人

    ○国務大臣(池田勇人君) 農民のかたの所得の問題でございまするが、これはやはりいろいろな物価が上つて参りますというと、米価その他がパリティでやつております関係上、上つて参ります。それで行くよりほかに手はないと思う。実際問題といたしましてパリテイて行つてはなかなか農村のかたがたの御満足に行けないようです。で私はこういう点からいつても、米、麦の統制を外して実際経済面に、経済の動きがはつきり現われるような自由主義経済にしたいというのが我々の考えておる米麦の統制撤廃であるのであります。それはパリテイが上れば上りますが、釘付けにしておいて、そうしてあとからあとから行くというふうなことは策を得たものではない。勿論バツク。ペイはいたしておりますが……。そこで私は自由な姿におきまして農民のかたがたがこの生産が伸びて行くように考えるべきだ、こう思つておるのであります。
  76. 清澤俊英

    ○清澤俊英君 私はただ米の値段がパリテイで計算して出したもので、それで満足だという御答弁に対しては多大な不満を持つているのであります。米の値が上れば当然賃金に及ぼして、賃金が上る。これはいずれはね返つて物価に返つて参ります。大蔵大臣は本当の農民の声を聞いておられるか。おられないのじやないかと、こう考えるのであります。私ども新潟県における平場の日本の平均耕地数百を持つている蒲原地区におきましても殊に米の値はどうでもいいのだ、幾らでもいいのだ。結局自分らが材料に用いる品物がそれに相応して安くなれば問題ないのだ。米の値が上ればそれらのものが急速なはね上りになつて仕入れを高める。これをもう非常に恐れ警戒しているのでありまして、ただ米の値さえ上つたらそれでいいのだというような考え方では日本農村を処理する私は考え方に大きな欠陥を持つと思いますので、もつと別な観点に立つて御研究願わなければならんと思います。いずれこの問題に対しては、時間も遅くありますから、次の機会においていろいろ申上げたいと思います。
  77. 池田勇人

    ○国務大臣(池田勇人君) 農村対策として米の値上げばかりでいいのだというわけのものでないことは私は財政演説におきまして、やはり、物価が安定し、経済の発展ということが第一番である、これはそう言つておるのであります。これは農民のかたばかりじやありません。他の俸給生活者にいたしましても、又企業家にいたしましても、経済の安定ということが一番で、これは根本でございます。そこで今そういう点から申しましても、農民のかたがたは、それは勿論仕入が安いならばそのほうがよろしうございましよう。併し一方では米の値も不当に抑えられるということはお好みになつていないということは私はよく承知しているのであります。
  78. 田村文吉

    ○田村文吉君 大蔵大臣にお話を伺う機会は余りないと思いますので、甚だ時間は遅くて恐縮ですが、この際大臣にちよつとお伺いしておきたいのは、一体物価は、この先この辺を最高としておとめになつて行く御方針でありますか。それともこれは手は打たないでそのままで大体行くか、或いはもつと少し下げなければいかん、こういうふうにお考えになつているのか。この問題が一つと、それから銀行が昨今非常にオーバー・ローンの問題が喧しいので、ここに頂いた表から見まするというと、預金が八十何倍で貸出が百二十倍、これは戦争前の昭和十二年と現在との比較であります。そういうふうに非常に預金というものの比率が少くて貸出が非常に殖えており、その結果オーバー・ローンの形になつている。これはこのままで或る程度政府資金の放出等によつて賄つておいでになる御方針であるか。それともこれは或る程度やはり自由経済になつた場合に、平常の状態として戦争前のような状態までお直しになるお考えをお持ちになつていらつしやるか。この二つをお伺いしておきたいと思います。
  79. 池田勇人

    ○国務大臣(池田勇人君) 第一の御質問は物価の見通しの問題だと思います。これは先ほど答えましたように、物価が上らないようにすることが一番だと思います。併し上らないようにしようといつても、これは日本の経済は国際経済に繋つております関係上、日本だけでどうこうというわけには参りません。それじや将来の見通しはどうか。国際的に申しますると、私は物価は或る程度上つて来ると思います。そこで自分としては、国際物価の上る程度よりも低目にしたい、ついては行きまするが、低目にしたい。国際物価が据置ならば、日本の物価は今よりもつと下げて行きたい。勿論卸物価等につきましては国際物価以上に上つた点はあるのであります。併しこれを政府がむりやりに下げようといつても、なかなかむずかしいことで、そこに磨擦が起りますから、徐々にいろいろな手を使つて下げて行くようにしようといたしておるのであります。この点は財政的にも関係があることでございまして、公共事業費を、特に物価が上つても殖やさないということは、物価がどんどん上るときに政府が予定通りに仕事をして行くということになりますと、政府は相当な消費者でありますので、そこは政府が卒先して不要不急というと少し語弊がありますが、我慢ができるところは、一つ我慢して行こうというような処置をとつておりますし、又民間のほうでも、極く重点の鉄道だとか、或いは鉄鉱、石炭、造船等につきましては、これは増産増強して行かなければいけませんが、不要不急のものにつきましては、設備資金を成るべく出さないというような指導をいたしておりますのも、とにかく生産を片一方で殖やすと同時に、消費を減らして物価の上昇を防止しよう。できれば下ることを期待して行こう、こういう考え方で行つておるのであります。見通しといたしましては、国際物価は或る程度上つて来ると見ざるを得ない。我々といたしましてはそれ以上に上らないように、上り方を少くしようというのが根本の考えであります。  次にオーバー・ローンの問題でございます。お話の通りに、相当前からオーバー・ローンが問題になつておるのでありまするが、このことも一時にぴしやつととめようといつてもとまるものではございません。それは経済を壊すようなものでございます。そこで先ほどと重複いたしまするが、私はやはり銀行の貸出につきまして重点的にやる。設備資金なんか余り出さない、特に急がないものにつきましては出さん。そうしてこれを、物価が上つた場合の運動資金、或いは有効な方面に使つて頂くように指導いたしておるのであります。私はこのオーバー・ローンを徐々に是正して行く、一遍にどめるわけには参らない。従つて片一方では貯蓄の増強を図りますと同時に、集つた金を極く能率的に使つて行く、そうして徐々に是正して行さたいという考え方を持つているのであります。
  80. 田村文吉

    ○田村文吉君 一応御意見了解したのでありますが、今の時代ですべての統制が撤廃になりましたけれども、今日一番統制のやかましいのは資金なんであります。金なんであります。金だけは大蔵省で統制している。そうしなければ物がむやみに上つてしまつてどうもならんというところに御苦心があると思うのであります。そういう場合でありますが、そのために民間の銀行とか民間の金融機関というものがいつまでも平常の状態にならない。いつも金が要るときには政府の金を借りるより仕方がない。こういうような情勢になりますというと、何かしら昔のような我我自由にお互いが金を借りる場合において、よく注意して間違いのないような方法で銀行から金を貸してくれるというような、非常にお互いが注意してやつて行くような方法が失われていつて、ともすれば危険が起りはせんかという心配があるので、そこで大蔵大臣としては成るべく一日も早く平常の状態にお返しになるおつもりを持つていらつしやるのか。今のままの御方針であると、なかなか民間の現在の状況が直るということは殆んど望みがないというような状況じやないかと、こう思いますので、この点について今のところすぐ急激に施策を施すことは却つて危険だからやらん、やらんなら、やらんでもよろしいのであります。でありますが、何かお考えになつていらつしやるかどうか。こういう点もちよつと重ねて伺いたいと思います。
  81. 池田勇人

    ○国務大臣(池田勇人君) このオーバー・ローンの問題は、一昨年の頃から議論がやかましいのでございます。最近の数字で申しますると、お話の通りに預金の伸びようよりも、日本銀行の貸出しが相当殖えて参つたのであります。これは特殊的の原因があるのであります。即ち輸出入の貿易が殖えまして、輸入ユーザンスをやつた関係が、これは貸出しに変つて参りますので、そうしてオーバー・ローンの度が強くなつたのでありますが、これを直すには、結局やはり資金の手当をできるだけ図つて、そうして使い方を能率的にしなければならんということであります。今まででも実は相当の監督を加えておるのでありまするが、得てして貸出を申込む人が多い。例えば繊維関係が非常にいいということになりますと、各繊維会社が皆設備拡張をやります。儲かつた金をどんどん設備拡張のほうにやる。その設備拡張をすれば、又それだけ運転資金が要る。かてて加えて資本の蓄積の度合よりもそれ以上の設備拡張をするというのが最近までの日本の状況でありましたので、設備拡張につきましても、よほどよく考えてもらわなければいかんというので、御存じのような、統制ではございませんが、指導を加えておるのであります。今後どういうふうな措置をとるかという御質問でございまするが、私は今申上げたような方向で参りたいと思います。勿論銀行法の改正は考えております。この銀行法の改正につきましても一つの銀行が自分の資本金以上の金額を一会社に貸付ける、こういうふうなことはだんだん是正して行くべきではないかというふうな考えを持ちまして、貸出の相手方一つについての貸出の制限なんかを一ぺんには置きませんけれども、或る年限おいてこの間に是正さすようないろいろ銀行法の改正等を計画いたしておるのでありますが、銀行法の改正のあるなしにかかわらず、とにかく金融家ができるだけ金をたくさん集め、集まつたものを最も必要な方面に出して行くということを考えて行くようにお願いしておるわけでございます。銀行のほうでも自治的に考慮して、我々の期待に副うように計画しておられるということを聞いておるのであります。
  82. 大矢半次郎

    理事(大矢半次郎君) お諮りいたします。税法関係の御質疑はなおおありのようでありますが、本日はこの程度にいたしまして、明日の午前続行いたしたいと思いますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  83. 大矢半次郎

    理事(大矢半次郎君) さよう決しました。  本日は、これにて散会いたします。    午後四時四十二分散会