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1951-11-06 第12回国会 参議院 大蔵委員会 6号 公式Web版

  1. 昭和二十六年十一月六日(火曜日)    午前十時四十四分開会   ―――――――――――――  出席者は左の通り。    理事            大矢半次郎君            伊藤 保平君            木内 四郎君    委員            岡崎 真一君            黒田 英雄君            菊川 孝夫君            岡田 宗司君            野溝  勝君            松永 義雄君            小宮山常吉君            小林 政夫君            菊田 七平君            森 八三一君            木村禧八郎君   政府委員    大蔵政次官   西川甚五郎君    大蔵省主税局長 平田敬一郎君    大蔵省管財局長 内田 常雄君    経済安定本部財    政金融局長   阪田 泰二君   事務局側    常任委員会専門    員       木村常次郎君    常任委員会専門    員       小田 正義君   説明員    大蔵省理財局次    長       酒井 俊彦君   ―――――――――――――   本日の会議に付した事件 ○連合委員会開会の件 ○所得税法の臨時特例に関する法律案  (内閣提出、衆議院送付) ○法人税法の一部を改正する法律案  (内閣提出、衆議院送付) ○財産税法の一部を改正する法律案  (内閣送付) ○会社利益配当等臨時措置法を廃止す  る法律案(内閣提出) ○小委員の補欠選任の件   ―――――――――――――
  2. 大矢半次郎

    ○理事(大矢半次郎君) これより第六回の大蔵委員会を開会いたします。  先ず連合委員会に関する件をお諮りいたします。公共企業体労働関係法第十六條第二項の規定に基き、国会の議決を求めるの件につきまして、人事委員会より昨五日連合委員会開会の申入れがありましたが、これを受諾するごとについて御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 大矢半次郎

    ○理事(大矢半次郎君) 御異議ないものと認めます。よつてさよう決しました。   ―――――――――――――
  4. 大矢半次郎

    ○理事(大矢半次郎君) 次に所得税法の臨時特例に関する法律案、法人税法の一部を改正する法律案、財産税法の一部を改正する法律案を議題に供します。なお所得税法の臨時特例に関する法律案、法人税法の一部を改正する法律案は本審査となります。御質疑を願います。
  5. 木村禧八郎

    ○木村禧八郎君 主税局長が見えたのでお伺いして置きたいのですが、今度の税制改正について勤労控除の、この間泉税制課長に質問したのですが、勤労控除のことは全然考えられなかつたかどうか、この点もう私が御説明するまでもなく主税局長はよく御存じのことと思うのでありますが、何らかこれについて考慮を払われなかつたとすれば、私は非常に税の負担の均衡を考えたと政府が言うならばそれは失当ではないか。直接勤労控除を引上げられなければ、その代償として、他の政策として何か考えるとか二十七年度にも関連して来るわけですけれども、この問題について何か考えられているかどうか。
  6. 平田敬一郎

    ○政府委員(平田敬一郎君) 勤労控除につきましては問題が若干ありますことは御質疑の通りでありまして、一つは今御指摘のように今の勤労控除の一割五分は低いから引上げろ、それからもう一つは昨年のシヤウプ勧告でありました、農業所得に対して新たに勤労控除を認めたらどうかと、こういう議論が控除に関連してございますことは御承知の通りでございます。私どもこの二つの問題についていろいろ考えて見たのでございますが、前者の問題になりますと、これはどうも恐らく所得の実際の申告と決定の状況と申しますか、そういうことに関連して大分最近議論されておるようでございますが、実際問題としてなかなか完全な把握ができていない、どうせできないなら控除したらどうかと、こういう議論、これは非常に実際的な見方であると思いますが、そういう点いろいろ検討して見たのでございますが、どうもそういう方向でバランスをとるということは、一昨々年度から行われました改正の基本的な行き方にどうも反しやしないか、と申しますのはやはりできる限り所得は的確につかみまして、そうして税法通りの所得を申告してもらい、或いは役所も勉強して調査をしまして、そうしてしつかりした基礎の上で所得税を納めてもらう。まあいい加減という語弊がございますが、はつきり所得をつかまないで、ただ適当なところで妥協的な課税をやりまして、よろしくやるといつたようなことは排撃すべきことじやないか、その趣旨としまして青色申告の制度をとつたり或いは実額調査を設定する等、いろいろな方法を採用しておるわけでありますが、この成績が挙つているとは決して申上げにくいとは思いますけれども、方向としてはそういう方向に進まなければ本当の意味の課税の均衡は期しがたいのじやないかということを考えるわけであります。  それからもう一つはそれに関連して、まあ把握できないからそれを認めるという、これも一つの考え方ですが、やはり同じ営業所得者の中でも、例えば調査がよく行き届いたり或いはまじめな申告をされて税法通りの所得税を納めておられるかたもやはり相当いるのでございます。それで中にはそこまで至らない人もいる、全体としまして少しどうも低調であることは前から申上げておる通りでございます。併し納税者個々について考えますと、同じ事業所得の中でもいろいろな人がいろ。やはりこれは結局におきまして税法通り所得を申告してもらい、つかむという方向に行かなければ、いつまでたつても問題の解決は付かない。従つて私どもとしましては極力そういう方向で考えたほうがいいのじやないか。そうしまして一方におきましては控除の引上げや税率はできるだけ緩和いたしまして、そうしてこの小納税者の負担をできるだけ少くすると同時に、一方においては余り零細な所得者は所得税の納税者から外すと、そういうことによりまして低額所得者における負担の調整と言いますか、ということをできるだけ考えて行きまして、残つた納税者につきましてはできる限り的確な調査、或いはまじめな申告をお願いいたしまして、それによつて負担の公平を図る、こういう方向にやはり行くべきものではなかろうかと考えるわけでございます。ただ例の一割五分の控除が勤労控除の性質上適当かどうかということになりますと、これ又いろいろ議論があるかと思うのでありますが、まあさつきも申しましたように農業所得なり中小の営業所得の場合におきましても勤労的要素がないとは言えないのであります。そういう者にも控除をするか、その控除をするとなりますと、結局そうすると御承知の通り低額所得者に一番控除が大きく影響するわけでございますが、低額所得者の大部分というものは勤労所得者か農業所得者か、或いは中小の事業所得者、営業所得者ということになりますので、まあやつぱりさつき申しましたように控除などをできるだけ上げまして、税率もできる限り調整いたしまして、負担の均衡を図つて行くという方向が今のところいいのじやないかと考えるわけでございます。ただ勤労控除につきまして一割五分が十分かどうかということにつきましてもう一つ考えておりますことは、例の各種の社会保険、健康保険、それから失業保険その他の社会保険の保険料というものを一体どう見るか、今まで私どもそういうものがあるから一割五分の控除をしておるのだということを言つておる者もあると思うのでありますが、併しそういう問題につきましては個人的に大分負担率が違つておりますので、所得の計算上更にそういうのを控除するということが適当かどうか、そういう問題につきましては目下検討いたしておりますから、一般的に勤労控除を引上げる問題につきましては少し廻りくどくなりましたが、大要以上のような考え方を現在のところとつておりますことを申上げておきます。
  7. 木村禧八郎

    ○木村禧八郎君 どうも主税局長は所得税だけのことを頭に置いておられるのじやないかと思うのです。これは地方税、住民税に非常に影響がありまして、それはもう御承知のことと思うけれども、問題はむしろ住民税において業主所得者、給与所得者との間に非常な不均衡が出て来て、泉課長のこの間のお話では、まあ理論的に考えれば大体、実際それはできるかできないかは別問題として、勤労控除を給与所得者のほうで、そういうものを三割乃至四割くらいに引上げなければ負担の均衡という面から言えば確かに均衡がとれないのだ、まあ五%そういう給与所得者の控除を引上げると二百億円減収になるのだというお話でしたが、結局まあ財源に差支えがあるというのでそれは実現困難だというふうなことになつておると思うのですが、併し不均衡をそのまま放つて置いていいということにはならないと思うのです。ですから住民税との影響が非常にありますので、これをそのままにしておいていいということにならないと思う。税の負担の均衡とか何とかいうことはもう言わないほうがいいと思うし、これは確かに主税局長は一番よく知つておるはずなんです。何かここにこの給与所得者の控除を引上げることが困難ならば、それ以外の方法において何かもつと積極的に考慮される、研究されるということを努力されたいと思うのですが、この不均衡をそのまま……不均衡は認められておるのですから、やはり二十七年度もそのまま放つて置くのか、そのままにして置いていいという議論にはならないと思うのですが……。
  8. 平田敬一郎

    ○政府委員(平田敬一郎君) 税制課長がどう言つたか知りませんが、そのぐらいやらなければ均衡がとれないといつたような、そういう問題は私どもそういうふうには考えていないのであります。恐らく木村さんが何かあれでおとりになつておるのだと思いますが、さつき申しましたように、これは所得税の負担というものは飽くまでも個人的な問題で、同じ事業所得者の中でもフルに申告してフルに納税しておられるかたもあるし、中にはまだ申告が不十分であるとか調査が徹底しないとかいうので相当低いものがある。これも私否認しない。それが何で上つて来たかと言いますと、特に市町村民税の際にそれがはつきり出て来ている。このこともあえて私は否定するわけではない。それで解決の方向をいずれに求めるかということを私申上げたのでありますが、解決の方向は飽くまでやはり所得を的確に税法通りつかむこと、納税者も、所得者も税法通り申告する、そういう方向によつて本当の負担の公正を図るべきではないかと、それが負担の公正を図ることは私は不可能だとは思つていない。そこは見解の相違かも知れませんが、一面その通りに簡単に行くかとおつしやいますと、私はそこまでは言いがたいと思いますが、併し今後努力をして、不可能だというお尋ねでありますと、私は不可能ではない。そうしまして全体としまして控除を引上げ税率を調整しまして、所得税の各人別の負担の公正を図る、決して放つて置くわけではありません。そういう方向でこの問題の解決を図るべきではないかというふうに考えておるのであります。ただ併しそれかと言つたつて非常に零細な所得まで調べたり申告してもらうということはそれはなかなか困難でございますので、免税点なり控除をできるだけ引上げまして、納税者につきましてはできる限り正しい申告で、調査もできるだけ行き届くような方向で今後とも努力して行きたい、こういう考えでございます。まあ決して放つて置くというわけではございませんので、その点御了承願います。
  9. 木村禧八郎

    ○木村禧八郎君 それは私は主税局長強弁だと思うのです。それは業主所得者その他の税金がもつと私は多くていいという意味で言つておるのではないけれども、今度のこの主税局で出された租税及び印紙収入補正予算の説明によりましても、業主所得の営業なんかの捕捉率を一応まあ二%くらい引上げるということになつておるのです。併しまあこれがせいぜいでしようね。これは八〇%まで引上げるということは非常に困難だと思うのです。その捕捉率においてあなたは均衡を取る取ると言いますけれども、給与所得者のほうはまあ大体九〇%、九五%なんですけれども、それに近付けるということはこれは理論的にはそうでしようけれども、実際問題として困難なことは我々素人より主税局長一番よく御存じなんですから、それは私は強弁であつて、実際問題としてこの二%引上げるのだつてこれは大変だと思うのです。そこは強弁でなく、実際にこれまで一応中小業者或いは農業者の税負担が相当重かつたので、軽減措置をとつて従来より軽減されておることは確かだと思うのです。ところがそういう給与所得者のほうは何らそういう措置が講じられなかつたからそこに非常に不均衡が出て来た。最近の不均衡というのはそれだろうと思うのです。ですから不均衡を直すという建前ならば、そこのところを直さなければ本当の不均衡の是正にならないと思う。今度の税制改正の趣旨として負担の均衡をとる、それで不合理を直すというのですけれども、まあ一つは所得税、法人税法において不均衡を一応直すという努力を払われておる、それはいいかどうか別問題として、もう一つの不均衡は、今の業主所得者とその他の所得者の不均衡、これが非常に大きくなつてしまつておる、これを直さなければ税負担の公平ということは言えない、言えないのにこういう税法を出されて、そうしてこれを負担の均衡だと言つておる。これはいたしかたがないと、ただ他の所得者の捕捉率をもつと引上げることによつて均衡を取るというお話ですけれども、私はそれじや余りに何と言いますか、強弁過ぎるのではないか、実際問題としてできない。ですからできないことを言われているのですから、努力するということはいいのです。併しもつと実際的に考えてできないから、本来ならばやつぱり給与所得者の控除ですね。今までいわゆる勤労控除と言われるものでこれを補正するよりほかないと思うのです。これは一般の輿論だと思うのです。経団連あたりでもあすこの税制研究会ではそういう案を出されておる。これは一般の輿論ですから、もう少し主税局長は輿論に耳をかす必要もある。それは税の専門家で、主税局長は非常にエキスパースですけれども、輿論にもう少し耳を傾けて、今年度は間に合わないとすれば、来年度あたりは何か不均衡を直すごとについて考慮されたいですね。どうですか。
  10. 平田敬一郎

    ○政府委員(平田敬一郎君) 繰返して申上げますが、解決すべき問題があるということにおきましては、程度の認識の差はあるかも知れませんが、併しその解決の方向を木村さんは何か勤労控除を一般的に引上げて解決したい。私どものほうは所得の把握を税法通り的確に把握するという方向において解決しまして、それによつて全体としまして又的確に把握されますれば基礎控除、家族控除等を引上げまして、負担の公平を図るという方向においてこの問題を解決したい、まあこういうことをやりまして、見解の差になるかも知れませんが、私はそういう方向でしなければ本当の意味の負担の均衡は期し得ない。御承知の通り勤労所得の中におきましても、大会社とかの経理のしつかりしている所では比較的よく納税されておるのでありますが、やはり中小のこの使用者の少いような、雇用、使用者が少いような事業におきましてはやはり必ずしもうまく行つていないのでございます。併しこれもやはりだんだんこの調査なり或いは認識を徹底せしめまして、一般の勤労者と同じような負担をするという方向に持つて行かなければ負担の公平は実現しない。事業所得者の中でも農業所得は営業所得に比較しまして、総体として私はよく申告されておると思うのでございますが、併し農業所得者の中にもいろいろ程度の差がある。営業所得者の中にも今申したように概して平均するとよくないということは、これは否認しないのでございますが、中には税法通り正しく申告して納めておるかたも相当あるのでございます。と同時に相当申告が低いのをそのままにせざるを得ない現状もある。従いまして給与所得に対する控除を引上げるということでこの問題は決して解決され得ない。やはり個々の納税者の所得が税法の計算に従つて正しいものが申告され、正しいものが決定されて行く、それを土台にいたしまして全体のあとは基礎控除、扶養控除の税率、これによりまして、適正な所得をベースにしましてそれぞれ正しい負担をして行く、こういうことでなければ所得税の負担の公平ということは私は実現できないと実は思つておるのでございます。これが簡単にできるとは私も必ずしも考えていないのでございますが、これは納税者の認識並びに役所の効力次第では不可能でない、私は徐々に改善されて行くということを考えておる次第でございまして、解決の方向の点におきましては若干違いがある、こういうことになるかと存ずる次第でございます。
  11. 木村禧八郎

    ○木村禧八郎君 解決の方法についても違いがあるのですけれども、不均衡の度合の認識についても非常に大きな違いが実はあるのですよ。と言いますのは、今度の自然増収、所得税の自然増収について源泉徴収分は五百七十九億ある。ところが申告納税については逆に五十三億これが自然減になるわけであります。この理由はいろいろあると思うのですけれども、やはり今問題になつておることも相当影響しておると私は思う。片方は七二%しか捕捉しない、できない。又七〇%を二%上げて七二%にした努力は認めますけれども、勤労、いわゆる給与所得については捕捉率九〇%或いは九〇以上になる、ここに相当の差が出て来ると思う。これでは自然増収税源が殆んど給与所得者、こういう人に税負担がしわ寄せして来ておる。これは法人の自然増収もありますけれども、そのほかに五百七十九億が殆んどこつちにしわ寄せて、申告納税は逆に減つてる、これはどうも納得が行かない。余りにこれは申告納税の殖え方が少いというならばいいのですが、増収理由に曰く、朝鮮動乱後生産が殖えて、所得が殖えて、それで自然増収が出て来たというのですが、それならば個人所得もこれも殖えなければならんはずです。ところがごつちは逆に減つておる。源泉徴収だけが少しばかりならばいいが、百億、二百億ならいいが、五百七十九億もこつちに出て来て、そうして申告納税が逆に減つて行くというのは、これは私どもはどういう理由をつけられるか知れないけれども、不合理過ぎると思うのです。ですから私は不均衡さについて認識の程度が主税局長と非常に違う。これはどういうふうに御説明なさるか……。
  12. 平田敬一郎

    ○政府委員(平田敬一郎君) 今御指摘の七二%という数字は、これはその年度中に実は収入になる額でございまして、残余二八%を放つておくというものではないのでございます。それは一部は今年の中に更正決定或いは申告等で出て来たが、滞納になりまして翌年に繰越される分と、もう一つは調査が遅れまして来年になつてから決定せざるを得ん、こういうものがその中に含まつておるのでございまして、それは勿論当年度内に入りましたものに比べまして的確に徴収ができるかどうかということについて若干差があると思いますが、決して取らないというものではない、ただ本年分の、二十六年分の所得税のうち当年度内に入つて来るものが幾らかというその数字でございまして、それでそれも若干の増は見たほうがいいというので若干の補正をいたしておりますが、把握のほうは別に所得計算で、営業所得につきましては一〇%程度の把握の増を実は見込んで計算いたしおります。これはなかなか簡単なことではないというようなお話がございますればその通りでございまして、目下税務署におきましては実額調査というものを励行いたしまして、それによりまして適正に所得を把握するということに努力を傾けておるというような次第でございます。ただそれでもなお私木村さんのお話のように、完全に行くかということでございますと、直ぐ来年から完全に行くとは決して思つておりません。ただ然らばと言いまして、勤労控除を引上げたら問題が解決するかというと解決はしない、やはりむしろ正常な解決の方法は、所得の把握を的確にしまして、それによつて全体としまして控除と税率で、基礎控除、扶養控除と税率で調整して行くというのがやはり正しい所得税の均衡を図るゆえんじやないかということを申上げた次第であります。  それから所得税の収入が、勤労所得税が増収になつて、申告所得税が若干でも減少になるのじやないかという御指摘、これは誠に御尤もな点でありまして、やはりいろいろ調べて見ますと、昨年分の、二十五年分の決定が、私どもが最初予算を見積りましたものに比べまして相当開きが出て来た、その結果であることは間違いございません。なおそのほかに若干改正がございましたので、計算等の調整の不十分であつた部分もございますが、それらもございます。減りました理由はいろいろあると思いますが、改正になりましたのが御承知の通り最近まで相当あり、それも一つの理由であります。まあ併しこれも一つの理由で、全部ではございませせん。もう一つの理由は昨年度あたりからできる限り申告を尊重してやつて行くという建前をとりまして、自信のある調査ができなければ徒らな更正決定はやらんということにいたしたのでございますが、そういうことも若干影響していると思います。いずれにいたしましてもこれは私どもできる附り調査を今後徹底いたしまして、的確な所得の把握に努力し、それによつて初めて所得税の負担の公平を図るという方向に持つて行くべきものではないかと、かように考えておるわけでございます。併しこの問題は私言つたからといつて直ぐ解決するわけではない、今後も一つ努力いたしましてその状態をよく検討を続けて行かなければならないものであることは、私もあえて否定するものではないことを附加えておきます。
  13. 木村禧八郎

    ○木村禧八郎君 今度の予算は大蔵大臣のあの財政演説では明年度、二十七年度の予算編成等と睨み合わせて補正していると言われるのですが、そこで歳入面について明年度の見積りですね。最近日本経済新聞に出ておりましたが、明年度の歳入見積り、もう今作業されていると思うのですけれども、どのぐらいにお見込ですか。
  14. 平田敬一郎

    ○政府委員(平田敬一郎君) これは目下実は計数を整理しまして、収集いたしまして調査いたしておるところでございまして、まだ結論は出ておりません。日本経済に出ましたのは一つの計算であると思いますが、必らずしもあのようになるとは思つておりません。極く最近の経済情勢をよく調べまして、その上で妥当な歳入額を計算いたして行きたいと思つております。予算をまとめるぎりぎりのところでいたしませんと、御承知の通り法人税の収入が相当なウエイトを占めて来たのです。今まで法人税の収入が大してない場合におきましては、それほど何と申しますか、調査の時期が大きな問題ではなかつたのでありますが、法人税の収入が千五百億近くにもなりましたので、これが非常に経済界の状況によつて影響される。従いまして私ども会社の決算の状況なども睨み合わせ、それから財界の状況等もよく検討いたしまして、ぎりぎりのところで正しい見積りをいたしたいという考えでやつております。そういう意味で目下計数の整理をいたしまして検討中でございますので、本日はまだ申上げることを差控えさせて頂きたいと存じておる次第でございます。
  15. 木村禧八郎

    ○木村禧八郎君 大体六千億、七千億くらいには行かないのですか。ざつとです。
  16. 平田敬一郎

    ○政府委員(平田敬一郎君) まあ六千億は下らないだろうと思つておりますが、その辺二、三百億のところは増減をしまして、五千億乃至六千億の数字でございますので、最後にまとめないと結局のところは申上げられないと思います。
  17. 木村禧八郎

    ○木村禧八郎君 ちよつと一言、専売収入を大体本年度と同じ額に見込み、そういう収入というものが八千五、六百億くらいの歳入があると思いますが、こういうふうに見られますか、来年度……。
  18. 平田敬一郎

    ○政府委員(平田敬一郎君) その点はまだはつきり固まつていませんので、私から申上げるのもどうかと思いますが、大臣も国会等で言つておられますように歳出が八千億台と言つております。大体歳入もそれと見合をとりましたくらいのところに行くのではないかと思つております。最後の二、三百億というものは、これはやはり計数を相当整理しまして固めませんと申しにくいので、まあその程度でございます。
  19. 小林政夫

    ○小林政夫君 法人税について先般局長から、市町村税については実質上において現在の実効税率よりも上げないのだということが地方財政委員会とも話済みであつて、近い将来に立法措置を以てそういうふうに取計らうというような言明があつたわけでございますが、昨日予算委員会で地方財政委員会の菊山委員に質問をしたところが、全然そういう打合せはない、まだ了承をしておらないという言明でありました。そういう点はどうなつておるのか、もう一遍伺いたい。
  20. 平田敬一郎

    ○政府委員(平田敬一郎君) その問題は先般も申上げましたように政府の意見として最終的にきめたわけではございません。ただ税制懇談会におきましても私が申上げましたような結論を実は出しております。併しこれはまだ政府の最終決定ではなくて、税制懇談会の答申意見でございます。政府の部内におきましてもそれに対して強い反対はない、ただ併しまだこの問題はきめる段階には行つていない、そういう方向で目下研究中でございます。併しこの問題はどちらかと申しますと、先日も申上げましたように法人に対する市町村民税が非常に財源が偏在しておる。それで都市の近郊の町村等でありまして、大きな紡績工場が一つありますと、固定資産税と法人税の附加税、市町村民税だけで収入は十分あつて、ほかの税は取らなくてもいいというような結果になりますので、固定資産税が偏在するし、市町村民税、法人税も偏在する、二重偏在で地方の財源としては適当でない。これは何らかの方法で調整する必要がある。そういう意味で法人に対する市町村民税の課率というものは、傾向としまして相当引下げるのが合理的ではないか。又私ども地方財政の方向として結局そうなるだろうと思つております。地方税の来年度の歳入要綱を最終的に決定する段階ではございませんので、きまつたわけではないことを御了承願います。
  21. 小林政夫

    ○小林政夫君 それでは止むを得ませんが是非……。  それから法人税の徴収猶予について今度新らしくきめられておるわけでありますが、その猶予額に対して日歩四銭の金利を取られるということは延滞日歩と変らんようであつて、どうも余り恩恵でもないように思うのですが、少くとも銀行金利並みくらいの金利にすべきだと思いますが、どうですか。
  22. 平田敬一郎

    ○政府委員(平田敬一郎君) 実はそういう意見も民間の一部に大分ありまして、よく考えてみたのでございまするが、やはり一流会社の優良なところでは確かに四銭よりも低い金利で資金の融通を受けておる実情だろうと思います。併し中小のところになりますと、小林さんも御承知の通り実際上もう少し高い金利が私はよくはないかと思うのでありますが、やはり法人税の徴収猶予制を認めるということにいたしましても、納期を一律に延ばすわけではなくて、やはり納期としては二カ月以内に、事業主なり或いは金融界の事情或いは会社の金繰り等の関係ですぐ納めにくいというような者がなお今日相当ある。殊に三月、九月に決算が偏つておる、その結果金融市場が納税資金のために逼迫する、そういう点は何としてもできるだけ調整したほうがいいのじやないかという点で徴収猶予制度を認めるようにいたしたわけでございます。従来は納期までに納めませんと督促いたしまして、八銭になる。今度は三カ月の間は督促がなくて四銭でいい、そこで金繰りが割合によくて納税資金の調達にそう困らない所は私は納期通り納めてもらいたいと思う。併しなかなかそうはいかんというような所は、今度は申請さえすれば当然三カ月延ばしてもらえる。その間勿論督促を受けない、三カ月たつて納めなかつたときに初めて督促をして八銭になる。そういうわけでありまして、個人の所得税の納期等の関係もございますし、一般の金利につきましても、大法人の金利だけを標準にするわけにいかない。やはり法人の数からいたしますと全体で二十四、五万でありますから、恐らく四銭以下の金利で金を廻しているのは数からいうと少い。そういう点から行きますと、まあ先ずこの際四銭くらいが妥当ではあるまいか。これは一般の四銭の利子税が果して最近の金利水準その他から言つていいか悪いか、これは恐らく問題の余地があろうかと思いますが、その点については十分なお通常国会までに一遍検討をいたして見たいと思うのでありますが、今の段階といたしましては先ずこの程度で妥当ではあるまいかと、まあこのように考えまして四銭の利子税を払つて徴収を猶予するということにいたしておる次第であります。
  23. 小林政夫

    ○小林政夫君 それから特別償却によつて法人税の減免措置が講じられているわけでありますが、これはそれだけの償却ができるだけの高収益を挙げている法人についてやれることであつて、どうもまだそういう収益を挙げている法人は二〇%税率が上つても大したことはない。ところがそうした好況に恵まれている業種というものは、大体先だつてもお話したのですが、私の見るところでは全体の三〇%くらいではないかと思う。それでどうもこういうのは特別償却の措置が認められても、その恩典に浴するのは一部の高収益の会社だけであつて、不況というか、不振な会社は恩典に浴されないし、更に税率は上がるということで、ますます窮況に追い込まれるということになるのであります。又更に伝えられるような地方税の面において収益に関係なく、売上高に対して何%というような地方税がかかると言うか、一部にそういう徴収の仕方をされるということになると、ますます会社は不振に陥るという結果になるのではないか。そこでこの法人税の引上げについてまあこれを何で見るか、収益率で見るか或いは一定の配当率以上の配当をなすと言いますか、そういうようなところで一つの限界を切つて、それ以上のものから現在の二割増の税収を期待されている税を取るということを考えるべきじやないか。不振な産業に今の三割五分という税率を上げて一率にやるということは、ますます不況に陥れるものではないか。而も殷賑産業についてはそういつた特別な減免措置もできるということであるので、そういつた特に高収益を挙げている企業会社から税収の関係上、どうしても今の法人税による二百億なら二百億を確保しなければならんということであるならば、その面からそれを割出すということを考えるべきではないかと思うのですが、どうですか。
  24. 平田敬一郎

    ○政府委員(平田敬一郎君) 先ず最初のお話でございますが、小林さん御承知の通り最近はあれは先日申上げたと思いますが、法人の業績が全体として非常によくなりつつあるのであります。昨年の今頃と本年の現在とでは非常な差がございまして、例えば最も近代化し、償却等をする必要のない鉄鋼業、それから石炭工業、それから化学肥料、それからまあその他今度の二分の一の特別償却を、先日も申上げましたように日本の国民経済の全体の発展のために寄与する産業というようなものにしたいと思つておりますが、そのような事業は最近全体としましては相当の成績を収めつつあるのでございます。併し中には例外もないわけではございません。例えば造船業のごときはなかなか現在でもまだ建直つていないで、十分な利益を挙げていないものもあるのでございますが、概して相当いい成績を挙げつつあるようでございまして、まあ殆んど最近では無配会社がなくなりつつあるというようなそういう状態でございます。そういう状態について一つ考えて頂きたいのと、それからいま一つは二分の一の特別償却は最初の年度に全部償却しなくてもいい、三年間その分は遅れて償却してもいいことにいたす考えでございますから、そうなりますれば、そういうような最初の収益がよくないために一時償却ができなくても、その分は三年間に繰延ばしまして特別償却ができるということにいたしておりますので、目的はよほど私は達成するのではないか。それでもなお利益を十分上げることができないような企業につきましては、これはどうも償却を認めましても効果が挙がらないので、これは他に方法をとらざるを得ないということになるかと思いますが、先ず償却を認める方法としてはそういう方法でよくはないかと考えるのでございます。  それからもう一つは一種の超過所得税みたいな税を考えたらどうか、こういう御議論かと思います。これは確かに私は一つの考え方であると思いますが、先般も申上げましたように超過所得税になりますと、第一は何を超過所得にするか、これがなかなか問題が多い、再評価によりまして資本の構成がよほど是正されつつございますが、利益率というものを一体何によつて求めるか、これが非常に問題がございます。もう一つの方法は、過去の利益との比較におきまして超過所得を見出す方法もあるのであります。ところが過去の利益と申しますと、日本では最近やつと法人の企業が一般的に建直りつつあるような状況でございますので、よるべき比較する基準がやはりない、そういう点を見ますと今すぐに適正な超過所得を見出すのはなかなか実は問題が多い。それから相当の収入を挙げようとしますと、相当な高率にせざるを得ない。超過所得に対してかける税率は高率にせざるを得ない。そうなりますと法人税と合わせまして、例の上澄みの利益というものには税がかかつている。そうなりますと、会社は勢い何と申しますか、経費に使うという傾向を激しくする。又二割程度ならば引上げても取る程度そういう傾向が出て出ることは免れると思いますが、税率を高くしますと、どうしてもそういう傾向が出て来ます。それに対して戦時中のような経理統制をやりますと、なかなかそういうことはできない、むずかしいということになりますと、どうも経済的にも必らずしも好ましい効果を生じない。それから又納税者の手続からしましてもなかなか煩雑でございますので、今の段階といたしましては一般の税率を成る程度引上げたほうがいいのじやないか、そういう考えでございます。ただ問題は今後の経済界の発展次第、或いは財政の需要次第でこの超過所得の問題は私どももよく検討して見なければならない問題だと思つておりますが、今の行き方といたしましては先ずこういう引上げのほうが適当ではないかという考えで進んでおる次第でございます。
  25. 小林政夫

    ○小林政夫君 それから退職手当引当金を一定基準の下に損金に算入するというときに先だつてのお話で半分くらいを定期預金にというようなお話があつたわけでありますが、これは団体協約等ではつきりやるのだということが明らかになつておる場合においては、現在非常に資金繰りには困つておるのであつて、半分でも定期預金等にするということは、相当会社によつては資金的に困る場合が起つて来ると思うのですが、従つて余りそういつた半額も定期預金にしなければならんならば、退職手当引当金に廻らないということで、この損金算入の恩典に浴し得ないという会社も出て来るのではないか、是非半額を定期預金にしなければならんということもないのじやないか、団体協約ではつきりしておればいいのじやないかと思いますが、どうでしようか。
  26. 平田敬一郎

    ○政府委員(平田敬一郎君) その点は確かにそういうのも一つの考え方でございまするし、それから又簡単に昔の法律で強制しまして積立金は全額各被用者の口座にいたしまして預貯金とすることを強制いたしたのでございます。その当時は損金に認めておりません。そこまで徹底いたしますと全額を一定の預貯金にしておくという、こういう考えもございますが、先ず私ども中をとりまして半額程度ならば今お話のような影響も少いし、それから又退職金の支給ということも確保されることになりますので、まあそれならば現実に払つたときでなくても損金に算入するということでよろしかろうという意味で、実は半額程度を考えておる次第でございます。それはどうせ政令の細かい條件がありますので、なおよく考えて見たいと思つております。けれども、今のところ大体そういう考えであります。
  27. 小林政夫

    ○小林政夫君 今の法人税の問題と関連するのですが、法人所得の計算について、安本から見えておりますから、主税局長にまだ御質問あるのですが、一応法人所得の算出について説明してもらいたいと思います。
  28. 阪田泰二

    ○政府委員(阪田泰二君) 先般この国会にも、私どものほうで算定いたしました昭和二十六度の国民所得の計算につきまして資料を御提出しておきましたのですが、その中の法人所得の計算のやり方についての御説明と思います。  一応簡単に筋道を申上げたいと思いますが、税務のほうでやりますのと、私どものほうでやりますのと、やはり税務のほうは税収を見積るという関係、私どものほうは国民の経済活動、国民生産の全体の状況を見る、こういうような目的の差がありますので、計算方法等も多少違つておるわけであります。結果におきましても全然同じ結果が出るということはまあないわけであります。一応の筋道を申上げますると、大体主税局のほうでやられましたと同様に調査課所管法人、その他の法人、大きな法人と小さな法人とに分けまして、二十五年度の法人の申告状況を先ず調査いたしましたわけでありますが、この二十五年度の法人税の状況と申しますのは、大体年度内に税収が入るという収入を見る関係から、大体二月から翌年の一月までの申告の状況及び法人税の納税の状況を見ておられるようでありますが、私どものほうではそれを少しずらせまして、年度間の法人の実際に発生した所得を見るわけでありますから、やはり四月から三月までの分を見ておるわけでありますが、大体税務署等の資料を見まして、四月から三月の間に発生したその間の所得に見合う分の申告税額をとつて来ておるわけであります。それをとりまして、それに対しまして、大体やはり税務のほうと同様に、どの程度の申告が行われておるか、実際の所得に対して、当初申告されたものに対して、その後更正決定で或る程度増額がされますが、そういうような割合をそれぞれ調査課所管法人、或いは税務署のほうにおきまして別々に見まして、その年間の所得に見合う法人税の額というものを推定いたしましてこれを税率で還元する、こういうようなことにいたしまして、大体二十五年度の法人税に見合う法人の所得というものを算定いたしたわけであります。それに対しまして二十六年度の国民所得を推定するわけでありますから、その後におきまする生産の伸びとそれから物価の上つた関係、その他、それで大体法人の売上高の推移がわかるわけでありますが、それに対する収益率の状況等をそれぞれ適当に推算いたしまして二十六年度の法人の所得を出しておるわけであります。  なお税務の関係と国民所得の関係、多少違いますのは、税務の関係は税収の見積りでありますから、欠損で納税しない法人がありましても、欠損額というものは別段差引いて計算いたさないのであります、その関係はやはり国民所得として正確な数字は捕捉しがたいのですが、やはり考えとしては、欠損法人は引かなければならん、半面に又税務の関係で、非課税法人の関係につきましてもこれは計算しなければならん、いろいろそういうような税務の調整を、正確な的確な数字はなかなかつかみにくいわけでありますが、一応或る程度のところを見積つて補正をする、こういう必要があるのです。そういうような操作をいたしまして、先般配付いたしましたような二十六年度の法への所得といたしまして四千四百六十億というような数字を出したわけであります。たしか主税局のほうでお出しになりましたのは、償却後の法人の利益金額四千九百六十四億という数字になつておつたと思います。多少差があると思います。
  29. 小林政夫

    ○小林政夫君 只今の御説明で物価指数並びに収益率を適当に見合わしたということでありますが、そこが知りたいのです。一体どういう業種にはどういう収益率を適用されたかということです。そうするとそういう法人の所得が、法人の業種別の所得が分れておりますね。それから当初予算を審議するときに、やはりあなたのほうから出されたこの分配国民所得の推計において、二十五年度の法人所得は千八百七十億円ということになつておりますが、今度はそれが三千百四十六億円、これは当初二十六年度の予算を審議するときは、まだ二十五年度の実績が十分出なかつたというようなことからも知れませんが、余りにも甚だしい違いがある。そういうことでもう少し適当にかね合わしてこういうふうに計算したのだという、適当にというところを詳しく説明して下さい。
  30. 阪田泰二

    ○政府委員(阪田泰二君) 只今の点でありますが、それではなお詳細に御説明申上げますると、指数の点につきましては、大体大きな法人につきましては産業活動指数というものを使つております。それから税務署所管法人につきましては鉱工業生産指数、これを使つて生産関係の伸びを見ておるわけであります。それから物価指数の関係は、大体これはまあ法人税でありますから、一応東京都の卸売物価指数、こういつたようなものを使つておりますが、小さい法人のほうになりまする数、やはりいろいろ業務の内容等、差がありますので、卸売物価指数のほかに消費者物価指数、CPIのほうの指数の見方も併せて考えて、大体それを平均したようなところで価格の伸びを考えたのであります。収益率の点は、これは大体大蔵省の調査部のほうで会社の毎四半期の業態の調査をやつておるわけでありますが、それによりまして大体の売上高基本額に対する収益の歩合というものを推定いたしましてそれを使つたわけであります。それから当初予算、本年度の予算が国会に提出になりましたときに御説明申上げました法人所得と、今回の法人所得と大分御説のように変つて来ておるわけであります。これは何と言いましても一番大きな関係は先ほど来申上げましたように二十五年度の法人の所得、これは大きなものを申しますると、二十六年の三月に決算したものまで含んでおるわけであります。これが非常に御承知のような高収益でありまして、これが殖えて来た。それを基礎にして、本年度のそういうものを含んだものを基礎にしまして、更に本年度の国民所得を推計し直したのでありますが、ここで大きく違つて来ましたことと、それからなお御承知のように生産指数、こういうものの関係におきましても、当初国民所得の推計をいたしました当時は本年度の鉱工業生産指数として一一四・一というような数字で考えておりましたわけでありますが、実際その後計算は、最近は又電力関係等で頭がつかえておりますが、全体としましては非常に生産指数が上つておりまして、今回は百三十六というような指数を使つております。そういうような何重にも変る要素が出て来まして、結果といたしましては非常に数字が動いて来るというようなことに相成りましたわけです。
  31. 小林政夫

    ○小林政夫君 大体方針的なことはわかるのですけれども、業種別に今の収益率にしても、繊維産業、特に紡績と、それから或いは造船、鉄鋼又その他のいろんな業種によつて収益率が違う。そういうふうに法人を種類分けにして収益率を掛け、又その部門の鉱工業生産指数等も兼ね合せておやりになつたのかどうか。そうであればそういつた区分別に我々に知らしてもらいたい。どうも聞いていると、大分税収から税率によつて逆算をしてこういう国民所得があるのだということで、そしてそれを調査室所管のものと税務署所管のものとに分けて、大きいほうは産業活動指数を掛けて、小さいほうには鉱工業生産指数を掛けるというような安易な計算のやり方だつたら、結局二十五年度の法人税収というものから逆算された結果が出ておるだけであつて、今の法人税の三五%、二割上げるということが、なかなかあなたのほうの所得の推計はいいかどうかという判断の基礎にはなりにくいと思う。むしろ税収のほうから逆算するのではなくて、むしろそれだけの、常によく言われることでありますが、税金は国民所得の何パーセントかというふうなことが言われるのでありますが、果して本当にその言われただけのパーセンテージになつておるかどうかということが知りたいわけです。法人の場合においてもそういうものの計算でなければならんと思うのですが、そのためにはさつき申上げたように業種別に法人を色分けをして、そうして区分して、その生産指数並びに物価指数或いは収益率というようなものも兼ね合せた計算でなければならんと思います。その点はどうですか。
  32. 阪田泰二

    ○政府委員(阪田泰二君) 只今のお説の点でありますが、大体国民所得の過去の実績を計算する場合もそうでありますが、今後の見込を推算するという場合に当りましても、現状におきましてもいろいろな資料を使つてやつておりますが、なかなか完全な、外国あたりでやつておるような整備した統計的な資料がなかなか集まらないのであります。それでいろいろ所得の種類によりまして、或いははつきり申しますると、いろいろなあちらこちらの資料を集めて継ぎはぎをしてどうやらこういうものを作つておるという恰好があるわけでありますが、この法人所得の関係につきましては、やはりいろいろな資料を見てみまして、主税局の関係、税務の関係で法人の課税をやつております、この関係の資料が一番正確であろう、こういうような関係から、実はほかの所得とは特に変えまして、法人につきましてだけは全部資料を使つてやつておる、こういうことになつております。その他の資料につきましては、いろいろ業種別の実態調査、業者数等を別の方向から求めまして、それを税務の実績といろいろ対比して見てお互いに研究して見るというようなことを試みておるわけであります。法人関係は非常に税務のほうの実績に依存しておる部分が多いわけであります。具体的には先ほど来御説明申上げましたように、税務で本年税収を計算したやり方と、私どものほうでやりました計算のやり方と少し用途も違いますので違つて来ておりますが、税務統計には非常に大きく依存しておるということは事実であります。それで今の業種別の収益率というようなお話がありましたが、これは先ほど来申上げましたように、総括的に二十五年度の法人の所得というものを見て、これに対して推移を見て行くというような建前をとつておりまして、業種別の昨年の状況、或いは今後の見込というものを特に立てないで、全体としての率でやつておるわけであります。
  33. 木村禧八郎

    ○木村禧八郎君 阪田財政金融局長に前にお願いして置きましたこの分配国民所得の中で、実質的な所得と名目的な所得とのパーセンテージです。これは要求し置いたのですが、ラフなものでもできましたですか。
  34. 阪田泰二

    ○政府委員(阪田泰二君) お話のような調査がまだちよつとまとまつてないのですけれども……。
  35. 木村禧八郎

    ○木村禧八郎君 税制とか予算を審議するのに間に合うようにして出して頂けませんか。至急にですね。お願いします。
  36. 大矢半次郎

    ○理事(大矢半次郎君) ちよつとお諮りいたします。審議の便宜上、この際会社利益配当等臨時措置法を廃止する法律案を議題に供したいと思いますが、御異議ありませんか。
  37. 野溝勝

    ○野溝勝君 その前に私資料をお願いして置きたいのです。というのは今主税局長並びに阪田財政金融局長のお話を聞いておるうちに、この資料がどうしても必要になつて来たのです。というのは、法人所得の四千四百六十億、これがどのぐらいの法人所得の種類並びに個数と言いますか、件数と言いますか、それを一つお知らせ願いたい。なおわかりますならば参加しておる人員の数をわかつたならばお知らせ願いたい。この資料を要求します。
  38. 平田敬一郎

    ○政府委員(平田敬一郎君) 会社の全体の業績につきましては、先般会社の収益及び資本蓄積状況という資料を提出しました。その中に法人の数とそれから会社の払込資本金と積立金、それから再評価積立金、それから減価償却の額、それから償却後の利益、税金、配当等の関係を総括して一遍にお出しいたして置いたわけでございますが、これは二十六年度分は先般も申上げましたように、会社の全体を御覧になつて頂きまする推定資料としては相当貴重な役目を果すものであると思うのであります。ただその関係しておる数ということでございまして、従業員の数等であろうと思いますが、これはなかなか会社に関連すると申しましても正確な統計はどうかと思うのでございますが、雇用者の点、つまり勤労統計等にありまする被雇用者、被傭者でございますね、これは大部分会社関係が多いんじやないかと思います。大部分が会社関係だろうと見ております、官庁、公社を除きまして……これは勤労統計は別でございますので、労働、労務者と言いますか、被傭者数ということでございますれば別に調べましてお答えしてもいいと思つております。会社で直接に雇つておる従業員の数というようなものにつきましては、特別そういう角度から調べたものはないと思いますが、労働統計にありまする被傭者の数でございますればあとで調べまして御報告申上げたいと思つております。
  39. 野溝勝

    ○野溝勝君 労働統計の収録でも結構です。大体この農業課税の人員の数と或る程度の比較対照ができる参考で結構ですから……。
  40. 伊藤保平

    ○伊藤保平君 阪田さんにお尋ねしますが、この表の中に官業所得は六百六十二億円ですね、これが減つているのは専売関係ですか、煙草専売の……。
  41. 阪田泰二

    ○政府委員(阪田泰二君) 官業所得は、これは印刷とか専売とかその他の官業が含めてあるわけですが……。
  42. 伊藤保平

    ○伊藤保平君 その減つているのは……。
  43. 阪田泰二

    ○政府委員(阪田泰二君) この専売の利益はこの中から外しておるわけであります。専売の関係は、専売益金その他の益金、こういうようなものがあるわけですが、専売益金はこの中から除外してあります。この数字が減つておるわけですが、結局これはそういうふうな雑多なすべての官業会計というものを全部合計しました数字でありますが、それらの特別会計におきましては、何と言いますか、特別な利益を挙げることを目的にして経営していないというようなものが多いわけであります。毎年の各会計の予算上或いは決算上現われた会計の利益に当るものを集計しました結果がこういう結果になつたのでありまして、特に専売の益金が減つたとかそういう関係ではございません。
  44. 伊藤保平

    ○伊藤保平君 これは表の中ではどつちに移つておるんですか。ここで減つた分はほかのどこへ入つたんですか。法人所得には行つていないですね。
  45. 阪田泰二

    ○政府委員(阪田泰二君) これは専売益金の関係は先ほど申上げたように減つているのでこの中に含めていないわけですが、毎年度の予算におきまして、官業関係の特別会計或いは会社等の利益の挙つておるものを集計した結果たまたまこういう結果になつておる、こういうことでありますが、更に少し……(「わからんぞ」と呼ぶ者あり)少しそれでは補足して申上げますと、二十四年度が、特に官業益金が多いわけであります。二十五年度と二十六年度は非常に減つておるわけでありますが、御承知のように二十四年度から総合均衡予算というような方式がとられまして、二十四年度まではいろいろの官業特別会計におきましても運転資金の増加と申しますか 或いは持越資産の増加と言いますか、そういつたようなものが借入金で賄えるような建前がとられておりましたが、二十四年度の予算からは要するに益金で賄い、借金を殖やさないという厳格な方策がとられて参りました。その関係上、二十四年度は特に各特別会計の益金が多少多かつたというような形になつております。その後の二十五年度、二十六年度等は要するに各官業会計でたまたま出ている益金を集計した結果、こういうような合計が出ているということであります。余り大きな金額ではございませんので、大した影響はないと思います。
  46. 野溝勝

    ○野溝勝君 ちよつと局長に聞きたいのですが、これは何ですか、私はこういうことはわからないのですが、これは国民所得の推計という表だと思いますが、官業所得はこれはやはり国民所得とみなしてこういう推計にして出したのですか、どういう意図でありますか。
  47. 阪田泰二

    ○政府委員(阪田泰二君) 国民所得と言いますと、この日本の全体としての経済活動と言いますか、生産と言いますか、そういうものを現わす数字でありますので、官業におきましても民間の会社と同じような立場で官業におきまして利益として挙つて利用された金額は所得に算入いたすわけであります。
  48. 野溝勝

    ○野溝勝君 そうなるとこれはよく…主税局長もおられるから、はつきりして置きたいと思うのですが、政府は御都合の、いいときはこれを国民所得に推計をし、何か出すときの都合の悪いときになると公共企業体法も何も、どうもこれを重んじないというやり方をやるのですが、こういう点は政府の方針は一致しているのですか。その点をはつきりと聞いて置かないと、これは給与法のほうとも関係があることでして、その点両者の間でどちらでもいいから答弁して下さい。
  49. 平田敬一郎

    ○政府委員(平田敬一郎君) 国民所得は先ほど阪田局長からもお話がございましたように、やはり一年の何と言いますか、総生産、そのうちから償却を差引きました純粋のいわゆるアウトプツトと称しておりますが、そのアウトプツトが生じまして、それが分配されたものの総体として統計的に出すという目的で国民所得を計算いたしているのでございます。従いまして官業方面におきましても、それぞれ官業で生産物を作りまして、これは物とサービスと両方でございますが、そのうちから一部はやはり雇用者の賃金に払つたり、いろいろな借入金の利子に払つたりしておりますが、なお余剰があります場合には、それはやはりその年の国民所得のうちに算入して計算すべきものであるというふうに考えますが、その他いろいろ今野溝さんのお話の個別的な問題につきまして、どういうふうにその場合に扱うべきかということになりますと、それはやはりそのときどきの必要と、その目的によりまして考うべき問題でありまして、国民所得の計算はやはりこういう方法で行くのがいいのじやないかと考えるのであります。
  50. 野溝勝

    ○野溝勝君 個々の問題についての質問は今お話がございましたが、私はあとに廻すことにいたします。いま一つ聞いて置きたいことは、ここでいう官業所得とはどれどれを指すのか、この際明らかにして置きたいと思うのであります。
  51. 阪田泰二

    ○政府委員(阪田泰二君) 官業所得の内訳でありますが、大体ここに算入しておりますのは、印刷庁、国立病院、林野庁その他の特別会計、薪炭、それからアルコール特別会計、専売特別会計、通信事業、これは昔は通信事業でしたが、現在は電通と郵政に分れておりますが、この各特別会計、それから国有鉄道、それから刑務所関係、これだけを含んでいるわけであります。その中にはやはり利益になつているものもありまするし、欠損になつているものもあるわけでありますが、全体を通算したものであります。
  52. 小林政夫

    ○小林政夫君 さつきの質問に関連したことで伺いたいと思いますが、今の安本の話を聞いていると、やはり主税局のほうの調査が主体になつて、どうも主税局の所得の推計方法をそのまま採用しておられるように、ただ今年度中に所得税のほうに入るものだけを計算している。安本のほうではそうでないと言う。多少のそこに修正はあるが、結局は主税局関係の資料に全面的に依存しておられると考えてもいいように思います。そうなつて来るとどうも只今、野溝さんからもお話があつたが、結局法人税をこれだけ取りたいということで、それによつてたくさんそれで法人税が幾らでも見積れる、それが非常に我々として今度もう急激のうちに自然増収、増収ということが多く言われ出したので、びつくりするような数字になつておりますが、必ずしもこれだけあるのかということを知る場合においては非常に判断に苦しむわけです。一応主税局のほうは百四十社を実調して、その収益工合から計算したのだということでありますが、必ずしも全部をそれで以て握られるという点も考えられないのであります。何か安本においては独自の方法でこれを計算する基礎を作り、主税局に依存するということでなしに考えて行こうという気持はないのでありますか。
  53. 阪田泰二

    ○政府委員(阪田泰二君) 国民所得の算定関係の資料につきましては、これはまあ全体としまして現在非常に整備しない状況でありますので所得ごとにこういうような参考資料を集めたい。他のほかのものへ依頼して集められた資料から国民所得の算定ということになつて国民所得算定のための資料を持つて、それから取つて来ることが望ましいのであります。内容のほうから、国民所得調査室というものがありまして、そういう方面の研究努力をいたしておるのでありますが、或いはいろいろな他方面の、関係の予算の関係もありまして、なかなかそう思う通りには参らない。ほかの関係の資料といたしましては、御承知のように税務関係の統計資料以外には統計資料が乏しいというのが実情でありまして、まあ大蔵省の調査部のほうで法人の毎期四半期ごとの調査をやつておられますが、これも調査になつておる会社の数が多くない、内容の信頼度につきましてはどうも余りまだ十分に確信が持てないというような状況でありまして、やはり何といつても法人関係では現状は税務資料が先ず先ず一番近いであろう、こういうようなことから私どもは大体見ておるわけであります。将来の問題といたしましては何か税以外のルートから直接に法人の所得を推計するということはやつて見たいと思います。現状におきましては手がかりがないために誠に止むを得ない実情であります。政府委員(平田敬一郎君)今小林さんのお話に、取りたいから出しておるというお話があつたのでありますが、釈明さして頂きたいのであります。これは決して取りたいから出しておるわけではなくて、利益が殖えて来ておるから収入の増を出して、その収入の増は現在までの納税実績からも実証されておる。会社の予算は余りに差があり過ぎてその会社の見積かとんでもない見当違いをやつておるということになりますので、前回も申上げたのでありますが、率直に申上げて今年の上期、これがこんなによくなるとは私ども思つていないのであります。実は昨年の本予算を組む頃にはそれほどまでに普通ならば考えられなかつた、それが先ほど安本からもお話がございましたように、生産の指数も一割二、三分の増を予想したのが三割七、八分の増になり、卸売物価が動乱前から五割も殖えておる。それでまあ全面的にこの会社の成績がよくなりまして、代表的の百四十社、各産業の代表的の会社を網羅したのでありますが、これによりますと約二割三分程度に昨年の九月の決算と今年の三月の決算を比較して殖えておる。これは殖やしたいというのではなくて、よく調べますとそうなつておる。その結果個人の歳入見積にも大修正を加えざるを得ない。三月の決算が入つておりまする安定本部の昨年度の法人の所得も前の見積に比べまして相当に殖えておる。こういう結果でありまして、私は決して何とかして法人を殖やしたいということではなくて、それは相当の基礎の下に殖やしておるという、こういうことを御了承願いたい。それから国民所得につきましてはこれは私は法人につきましては公開会社につきましてはこれは拠るべき資料がなおほかにたくさんあるのでございます。会社の大部分を占めまする一般の法人につきましてはやはり課税の資料が今のところとしましては一番拠るべき資料としてはいいのじやないかということを考えております。外国におきましても大体やはり課税資料を作つておりますが、イギリスあたりも使つておるようであります。将来の見積につきましては生産物価が動いて来ますので、私はこれは必ずしも的確を期しがたいと思います。少くとも各法人の実績に関する点におきましては安本の調査も相当なところまで来ておる、これは勿論完全に正確だとは言えないと思いますが、まあそういうふうに御了解願いたいと思います。
  54. 小林政夫

    ○小林政夫君 それでは今度のこういうふに法人所得というものが非常に大きくなつたわけでもありまするし、相当安本においても重要視して、もうすでに今の平田局長の弁明をする必要がないように偶然にも両方、偶然ではない、両方でやつても同じことになるのだということを別の資料からなるように一つ安本としての見識に立つた調査をやつて頂きたいことを要望いたします。
  55. 大矢半次郎

    ○理事(大矢半次郎君) 審議の都合によりまして、次に会社利益配当等臨時措置法を廃止する法律案を議題に供します。御質疑を願います。
  56. 菊川孝夫

    ○菊川孝夫君 先ず私ちよつと平田局長も見えますが、これもやはり税金の関係でございますから一番先にお尋ねしたいのは税制懇談会の件でございまするが、一体税制懇談会、この前に小汀さんにおいでを願いましてお話を聞いたのでありますが、税制懇談会とは、この権限というようなものをどの程度に考えてこれをやつておるかどうか、一体これがいつできたか知らないのでありますが、どういう内容で作られたか、この点について先ほどあなたが税制懇談会のことについて言われましたから……。
  57. 平田敬一郎

    ○政府委員(平田敬一郎君) これはむずかしい御質問でありますので、或いは内閣の官房のほうから御説明申上げたほうが的確とは思いますが、私の承知いたしております限りにおきましてお答え申上げたいと思います。この懇談会はそうむずかしく法律等で設けられたものでもなく、内閣におきまして、やはり当面の租税の問題を解決するのに一番妥当と認められたようなかたがたを内閣に委嘱されまして、そういうかたがたを中心にしまして税制をどういうふうに持つて行つたら一番いいかということにつきまして意見を求められた、その意見に基きまして政府におきましてはすぐそのまま採用するわけでございませんが、よく検討した上で妥当と認められるものがありましたら実行に移す、こういう性質のものであろうというふうに考えまして、一種の内閣の諮問機関と申しますか、事実上の、実際上の諮問的な機関として設けられておるのであります。
  58. 菊川孝夫

    ○菊川孝夫君 それで今度は今議題になりました会社利益配当等臨時措置法につきまして廃止についてもこの税制懇談会等が意見を聴取されてやられたものであろかどうか、という点についてこの前の小汀さんがここへおいで願つたときのお話から見ると、相当行政整理の面についてもやはり相当発言されておられるようでありますが、この点についても……。
  59. 酒井俊彦

    ○説明員(酒井俊彦君) 只今のお話でございますが、私只今承知いたしておりますところでは、税制懇談会にこれを諮りまして廃止法律案を提出したということではございません。私の承知しております範囲では関係しておりません。
  60. 菊川孝夫

    ○菊川孝夫君 もう一遍平田局長に一つ資料の提出をお願いしたいと思います。税制懇談会のメンバーというものはどういう人であつて、それからどういう権限になつておるか、又毎週どういうふうに寄つて協議をされておるものであるか、資料の提出等は、どこから資料を取つて来て提供されるものであるか、それから僕の問題にするのは、私の考えるところによりますると、どちらかと言いますると、昔からの顔役、新らしい言葉でいうとボス、我々の見る感覚からいうとそういう人が多いのじやないか、一般の婦人層も相当入らなければならんと思いますので、或いは本当に税金を身に滲みてこたえる連中をやはり入れなければならんのじやないか。ところがそういう人は余り入つてなくて、どちらかと申しますると、大きな事業を経営しておつて自分の懐が大していたまないという連中が多いように私は見受けるのでありますが、その点について一体どういう人で、どういう経歴のおかたがやつておられるか、その点をはつきりお願いいたします。
  61. 平田敬一郎

    ○政府委員(平田敬一郎君) 内閣の官房副長官がその世話役をやつておられますので、まだ時日もあるようでありますから一遍官房副長官に連絡しまして……。
  62. 菊川孝夫

    ○菊川孝夫君 この問題ははつきりして置きたいと思います。
  63. 野溝勝

    ○野溝勝君 その問題は非常に重大な問題だ、だから次回には官房副長官をここへ一つ招致する……。
  64. 大矢半次郎

    ○理事(大矢半次郎君) 承知いたしました。
  65. 菊川孝夫

    ○菊川孝夫君 税制を審議する前に大事な問題でございますから相当大きくこれを取上げておるようでありますけれども……。
  66. 平田敬一郎

    ○政府委員(平田敬一郎君) 補足して申上げますが、只今の御意見でありますと何か一部の考え方だけしか反映しないじやないかというお話でございましたが、まあ私の感じから申しますと、やはり所得税の基礎控除の引上げ等の強力な意見がたしかあつて、法人税の税率の負担は若干殖えるのじやなかろうかという意見、私結果から考えますと相当いい意見が出ているように感じるのであります。これは別といたしまして、懇談会の構成その他につきましては、内閣の副長官のほうから時日もございまするし、御説明頂くことにいたしましよう。
  67. 木村禧八郎

    ○木村禧八郎君 会社利益配当等臨時措置法を改正する法律案、これについてまあ一つだけ質問して置きたいのですが、この法案廃止すること自体については提案理由にもあります通り、大部分が商法に記入されていますが、あえて反対するわけではないのですけれども、この会社配当について、政府が今後どういうふうに考えているかということを一応お聞きして置きたいのです。それはいわゆる資本蓄積との関連なんです。この法案に直接まあ関係があるわけじやないのですけれども、この際会社配当に関しますからお聞きして置きたいのですが、只今資料を頂いたように、この法人の利益が非常に殖えていることは事実なんであります。これは今後の資本蓄積の仕方に関する大きな種々の問題になるのですけれども、一応事務当局の考えとして伺いたいのですが、一頃大蔵大臣は最近のインフレはいわゆる利潤インフレだ、こういうようなことを言つたことがあるのです。それは成るほど会社の収益がうんと殖えたから、利益配当を多くしてそれでまあ株式の募集がうまく行くように利益配当を殖やす、それでまあ証券を通じて資本蓄積を助成するという考え方はわかるのですけれども、一方において会社に蓄積されたその利益を、社外に配当してしまうのですね。これを無制限でもないのですから、手放しにどんどん許すということは資本蓄積の上からいつて一考を要するのではないか。やはりこれは社内に相当保留さして、そしてどんどん社外に配当したつて、足りない分は金融でどんどん仰ぐ、そうしたら金融面のオーバー・ローンは減らない、社内に蓄積して、それでこれを投資さして行けば、金融面のオーバー・ローンはこれを少しでもなくして行くように役立つのではないか。ですから私は一応配当制限というものを考えるべきじやないか。一体考えたことがあるのかどうか。時局的に非常にまあ糸へん景気と金へん景気とどんどん儲かる。それをどんどん配当して、社外に分配してしまえばそれはどうしても消費的に使われるのが相当多くなつて来るのです。ですから池田さんがいわゆる利潤インフレなんかという言葉を使つたんじやないかと思います。一時そういう現象があつたのですから、この点について資本蓄積と関連して、事務当局で何か配当について考えがあるかどうか。
  68. 酒井俊彦

    ○説明員(酒井俊彦君) 只今のお尋ね、大変大きな政策問題になるのですが、大体私どもが今考えておりますことは、先ほど木村さんがおつしやいましたように、一応或る程度合理的な配当をすることによつて証券と申しますか、業者その他を通じて証券資本を通じて資本蓄積ができて行くという形を今のところは狙うべき段階ではなかろうかというふうに考えておるのです。と申しますのは、最近おつしやるように非常に法人の利潤が殖えております。そうして又配当も非常に表面上は高率になつておりますけれども、これは実際の内容を洗つて見ますと、会社には今度の資産の再評価、これの積立金が相当ございますし、そういう実質的な自己資本に比べまして、配当率を見ますとこれはそんなに高い配当率になつていないようであります。社外流出の場合には私の記憶しておりますところでは、最近におきましても、戦前の会社の社外流出率よりはまだ現在のほうが低いように考えております。まあ配当制限はしたらどうかという御意見でございますが、これはやはり各企業の責任者が、やはり各それぞれの事業の堅実性というような点から責任をお持ちになりまして、必要な内部留保はやつて頂く。会社の経営を健全にされるという意味から、全部を社外流出するということは到底考えられないのでございます。これをどれくらい社外に配当し、どれくらい社外に留保したらいいかということはやはり経営の責任のあるお立場のかたがお考えになるのが一番合理的である。これを社内にだけ留保して行くということでございますと、やはりある程度の配当の妙味がございませんと、先ほど木村さんもお話がございましたように、今後の新規の資本を調達して行きます上に、非常な困難も生じますので、この辺どのくらいにしたらいいか、両者ほどほどにする点はどのくらいかという法制的な配当制限というような統制をするよりも責任あるかたにお任せしたほうがいいじやないか、こういうふうに私としては考えておる次第でございます。
  69. 木村禧八郎

    ○木村禧八郎君 そうしますと全然考えてないと、こういう御答弁ですが、これは立場が根本的に違うのですから、これは議論になりますから、一応よしますが、配当率も実質的には大したことはないのだというのですけれども、それじや会社の償却その他も名目的な利益が多いので、償却も多いように見えるけれども、それは実質的には大したものじやないのだ、それならなお更、内部の蓄積を十分にしなければならないのですね、配当するどころの騒ぎじやないとそう思うのですよ、実質的には……。それで実際にはその資本蓄積ということを非常に政府で強く言いながら、そいつを又貯蓄債券とか、何か出すとか言つて、一遍社外に出してしまつて、あとで又掴えるということは非常に困難なわけですね。ですからこれを自由経済に、野放しの自由経済で行こうという政府の政策と、我々は根本的な差異がありますから議論になりますから我々は言わないが……、あれですけれども、余りにそういう点については考えがなさ過ぎると……それから全体的なこの国民経済の運営の面から言つて、私はそのほうが非常に今の日本の実情としては非常に不経済、むしろ非効率ですね、大蔵大臣が安定と能率と発展なんと言つていますけれども、こんなことで安定、能率、発展なんということはできないと思いますよ。併しこれは議論になりますからやめますが、全然こういう点について考えておらないということは、私は非常に不満足なわけですね。根本的に意見が違いますから、私はこれで質問を打切ります。
  70. 酒井俊彦

    ○説明員(酒井俊彦君) いろいろ御意見は拝承いたしましたが、只今一点だけ、あの償却の点でございますが、これはおつしやるように、従来償却が非常に不足しておつたということは事実でございます。併し先般来の資産再評価が相当行われまして、税制上も再評価したところで償却を認めるようになりましたので、最近、或いは今後は相当合理的な償却ができて行くのじやないかと、こういうふうに考えております。
  71. 木村禧八郎

    ○木村禧八郎君 ちよとついでですから、再評価利益というのはこれは社外に分配できないのですか。
  72. 酒井俊彦

    ○説明員(酒井俊彦君) 再評価積立金は、これは分配という配当の形でなくて株式の形、資本として株主に割当てると、或いは無償、或いは一部有償と、どちらでも結構でございますが、利益金で配当はしてございませんで、株式として割当をいたします。
  73. 木村禧八郎

    ○木村禧八郎君 一時これは三カ年間ですか、三カ年間はできないことになつておつたのを、あとで緩和したわけなんでございますね。
  74. 酒井俊彦

    ○説明員(酒井俊彦君) この先々国会でございましたか、第二次再評価に合せまして、先々国会です、再評価の資本組入れに関する法律を御審議願いましたが、あの法律によりまして、四分の三まではそれができるということに改正いたしております。
  75. 大矢半次郎

    ○理事(大矢半次郎君) それでは元に戻りまして、所得税法の臨時特例に関する法律案ほか税法関係の二法案を議題に供します。
  76. 小林政夫

    ○小林政夫君 先般来問題になつておる漁業権に対する補償金の課税の問題ですが、例の政府原案である再評価税を取るというその再評価税ですが、二十六年度当初予算並びに今回提出されておる補正予算の再評価税収入をざつと見ますと、特別漁業権に対する補償金に対する課税額というものは、特に件名を挙げて未収入として見積つていないじやないかというふうに思うのですが、どうですか。
  77. 平田敬一郎

    ○政府委員(平田敬一郎君) 特に件名を挙げて見積つておるわけではございません。全体としてそういういろいろなものが集まりまして、再評価税を取るわけになると、こういうふうに考えておるわけであります。
  78. 小林政夫

    ○小林政夫君 前に大蔵大臣は……。この前水産、大蔵連合委員会だつたと思うのですが、この漁業権の補償金に対する課税は自然増収だと、こういうことを述べておられる、特に予算上収入に見積つてないと了承しておつたわけですが、今の局長の答弁を聞くと見積つてあつたとも言えないと思うし……、ないと考えていいか、どうですか。
  79. 平田敬一郎

    ○政府委員(平田敬一郎君) 予算見積りの建前上相当全体に大きく影響のある何か特別の事項は、或いは場合によりますと成るべく計算をやりまして、はつきりさせることもございますが、そういうものでないものにつきましては、総括いたしまして、全体として幾らであろかという意味におきまして、計算する建前にいたしておりまして、そういう意味でございますので、まあ私どもは建前としてはそういうものを一応見込の中に見積つておると申しますか、ただそれを非常に精密にやつておりませんので、或いはそれをオーバーするかも知れない、或いはそういうことになるかも知れませんが、それは必ずしも個別的にどうだということは言えないと思う。建前といたしましては、そういういろいろな増税を見ましてその年の税収入を見積つておつたというふうにお答えするよりほかにないかと思います。
  80. 大矢半次郎

    ○理事(大矢半次郎君) 租税関係の法案につきましては質疑は本日はこの程度にいたしたいと思いますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  81. 大矢半次郎

    ○理事(大矢半次郎君) 最後にちよつとお諮りいたしますが、請願及び陳情に関する小委員のうち成瀬委員が大蔵委員を辞任いたしましたので、これが補充をいたしたいと思います。  前例によりましてこれが補充を私に御一任を願いたいと思いますが。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  82. 大矢半次郎

    ○理事(大矢半次郎君) それでは菊川君にお願いいたします。  本日はこれを以て散会いたします。    午後零時二十八分散会