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1951-10-04 第11回国会 参議院 水産委員会 閉4号 公式Web版

  1. 昭和二十六年十月四日(木曜日)    午後一時五十八分開会   ―――――――――――――   本日の会議に付した事件 ○水産物増産対策に関する調査の件  (行政機構改革に関する件)   ―――――――――――――
  2. 松浦清一

    ○理事(松浦清一君) それでは委員会を開会いたします。三重県の漁業協同組合連合会から、漁業権証券に対し非課税の措置を講ぜられたいほか十項目、合計十一項目の陳情書が提出せられまして、只今陳情者がその趣旨弁明のために来ておられるわけですが、発言を許可して陳情をお聞きしてよろしうございますか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 松浦清一

    ○理事(松浦清一君) それでは承わることにいたします。
  4. 宮原九一

    ○参考人(宮原九一君) 私は三重県漁連の宮原でございます。只今は本席におきまして、私たちの陳情につき発言を許可されましたことを厚く御礼申上げます。実は七月二十日に三重県全漁民の参集を得まして、漁民大会を開催いたしましたのでありますが、その際、私たち漁民としてどういうようにして生活をして行かなければいかんか、漁業の向上を如何にして期して行くかという問題につきましての自主的な決議は、その大会においていたしたのでありますが、我々のこの決議を更に力強いものにし、又私たちの漁業操業がよりよくなるというためには、どうしても行政なり或いは立法面におきますところの国家的な施策を裏付として押進めて頂かなければならないという点につきまして、数々の動議が提出され、それが決議となりまして、本日の陳情になつたわけでありますが、この陳情につきましては、数名の委員が選ばれまして、この決議の完遂に当る、こういうことになつたのであります。只今からその委員の一名といたしまして、決議をいたしました十一項目につき、簡単に趣旨の弁明をさして頂きます。  先ず第一番は、漁業権証券に対する非課税の問題でございます。この件につきましては、本院の先生がたにおかれましても、特に漁民の立場を御理解頂きまして非課税の線で進んで頂いておるということを承知いたしておるのでありますが、何とぞこれが決定を見ますように、更に御盡力かたをお願いを申上げたいと存ずるものでございます。  第二項の漁業権証券の現金化の問題でございます。この証券は当局から示されております通りに、私たち漁民の千載一遇の好機として、この証券を如何に漁業に充当して、私たちの再生産の資本として行くかということにつきましては、よりより協議を重ねておるわけでございますが、これが速かに而も多額の金額が一時に資金化されるということが非常に望ましいのでございまして、いろいろ三十五億とか或いは五十五億、八十億というような噂は聞いておるのでありますが、私たちとしましては、少しでも多額の金が而も早く資金化されるということにつきまして、非常なる期待を持つておるのであります。而ももうすでにこの証券を裏付といたしますところの漁業の共同化或いは共同施設の設置という問題について、現在着々計画を実施中でございますので、何とぞ速かにこれの資金化並びにその金額の多額になされることをお願いを申上げるものでございます。  次の第三番目の徴税の合理化の問題でございますが、特にこの中でお願い申上げたいと思いますのは、漁業協同組合に対する法人税の課税の問題でございます。一般法人と違いまして、協同組合は発足後日なお浅く、これが経営の面或いは運営の点につきまして非常なる努力を拂つておるのでございまして、従来ありましたような特別法人のような取扱いを願うことになつて税率の一〇%を軽減して頂きたい。併しながらこの件につきましては、私たちの協同組合が自立ができまして、一本立ちのできるような態勢になりましたならば、他の法人と同様、政府の方針に基くところの一定の税率については、勿論国民の義務として喜んで受けるものでございますが、当分の間は特にこの協同組合の実情を御勘案下さいまして、一〇%税率をお下げ願いたいと、かように感ずるものであります。  次は附加価値税の問題でございますが、これは幸い一カ年の延期をされておるわけでございますけれども、来年度からはこの附加価値税が課税されるということになつておるわけでございます。これにつきましても、漁業の実態と申しますものは、他の産業に比べまして、非常にむつかしいものであるということは、今更私から申上げるまでもないのでありまして、そういう不安定な漁業の労力というようなものに対しての附加価値税が課せられるということにつきましては、非常なる負担になりますので、この点につきましても、特に御考慮をお願い申上げたいのでございます。  第三番目の漁業権の税金の問題でございますが、許可料、免許料或いは漁業権税、公有水面利用税といつたようなたくさんの税金が一つの漁業権に対して重なり合つて課税をされておる状態でありますので、これは一本の税制体系を以ちまして課税を願いたい、かように存ずるものであります。  次の船舶に対する課税の問題につきまして、詳細は陳情書に書いてございますので、どうぞ御検討をお願い申上げたいのでございます。  第四項といたしましては、水産省の設置を早急に実現して頂きたいということでございます。本件につきましても、当院の先生がたの御盡力についてはかねがねよく承知をしておるわけでありますが、最近の機構改革或いは行政整理というような問題を聞きますると、非常に私たちといたしましても、危ぶみを感ずるものでありますので、この際何とか一つ私たちの行政の元締としての官庁が、省として他の各産業に対抗できるようなところまで持つて行つて頂きたい、かように念願をするものであります。  第五項目は、全漁連の設置を許して頂きたいという問題でございますが、本件は協同組合法の改正が先決問題だと思うのでありますが、どちらにいたしましても、非常に力の弱い協同組合でございますので、全国的な組織を持つて、いわゆる協同組合の理想というところのものが速かに実現をされたいと考えるものであります。併しながら私たちといたしましては、この全漁連の姿が実際どういうような姿でなければならないかという問題については、漁民一人々々の責任として十分考えたいと、かように考えておるものであります。  第六項目の水産金融機構の整備の問題でございますが、特にこの点でお願い申上げたいと思いますのは、中小漁業者と申しますか、零細漁民に対するところの金融の問題でございます。いろいろ当局におかれましても、この金融の問題につきましては御苦心を願つておるのでありまするが、現実は特に水産の面におきまして、そういう金融の問題が余りにも貧弱であるということを常々考えておるわけでございますので、何とか手軽に簡単に漁業資金が借り出せる方法ができたならば、現在よりも一段とこの中小漁業というものが発展をするのではないか、そういうふうに考えまするので、私としましては、どういう方法ということは考えてはいないのではございますが、とにかく水産金融の途が開けるということについては熱烈なる希望を持つておるわけでございます。併しながら、漁民の意識としましては、この漁民大会におきましても、みずからの努力と裏付がなかつたならばいけないということについては、最初に決議をいたしておるのであります。これの裏付に対する貯蓄とか、或いは積立というようなものについては特にお互い励まし合つて努力したいと、かように考えておりますので、成るべく早くこの水産金融が確立するようにお願いを申上げておるのであります。  次の第七項目は、漁村の共同施設に対する助成のお願いでございます。いろいろ漁村が他の産業と比較いたしまして遅れておるという面の一つに、こうした共同施設がまだ足りないということは十分おわかりのことと存ずるのでありまして、地元の協同組合が中心になり、或いは県の漁連が中心になりまして、現在各種の共同施設を考慮しております。この共同施設の中には、生産的な共同施設もございますし、流通面の共同施設も入つておるわけでありますが、現在政府の方針といたしましては、この補助金という面につきまして、大体打切られておるような格好になつておるようでございますが、零細な漁民の資力でございますと、なかなか理想のものが実現しかねるのでございまして何とかの格好で国庫助成という問題をお願いを申上げたいのであります。  次は化学繊維漁網に対する助成の問題でございます。最近綿糸に代りますアミラン或いはナイロンというものが相当出て来ておるのでありますが、御存じの通り非常に高額でございまして、現在の漁獲と対比いたしまして、この経営上の収支を合せることができないような実情になつておるわけであります。成るべく国産の資材で而も強いものを使いたいということにつきましては、漁民一同の念願でありますが、何と申しましても、高いがためにみずからの購入に躊躇しておるというような実情でございますので、助成と申しますか、或いは融資と申しますか、何らかの恰好で漁民がそういうアミラン漁網が容易に使用できるような体制をお願いを申したいと存ずるものであります。  次は第九の、真珠貝に対する助成の問題であります。これは特に三重県独自の、殆んど独自の問題でございまして、御承知のような真珠貝の産地でございます。現在では私たち真珠母貝生産業者といたしましては、この国家的な真珠を更に発展させるために、どうしても母貝の大増産を図らなければならないということは常々考えておるものでございまして、そういうものに対する施設を適切にしなければならないということにつきましては、やはり相当の資金を要するものでございますので、何とかそういう施設に対するところの国家の助成というものを御考慮をお願い申上げたいのであります。  第十としまして、漁具の災害補償でございますが、現在こういう補償制度が考えられておりませんので、荒天等におけるところの漁具の損失というものが、直ちにそれが漁民の経営上の損失として、而もその占める割合が非常に高いのでありまして、漁船には漁船保険というものがありますが、漁具にも漁具の保険というか、或いは何らかそういつたような施策をお講じ下さいまして、漁業者が安心して操業ができるという体制の速かなる設置をお願い申したいのでございます。  次は第十一項目といたしまして漁業権を漁業協同組合に賦與されたいということであります。新漁業法によりますると、実際に漁業するものということになつておりまして、個人とか或いは団体、会社といつたものがおのおのその目的によつて漁業権を賦與されることになつておるわけでありまするが、とにかく漁場を総合的に見て、而もこれを高度に利用し、その管理を十分にさせるという面におきましては、一番よくそれに関連しておりますところの協同組合にはないということを常に私たちは考えておるのでございます。勿論この問題につきましても、特別な法律の改正を願うわけでありますが、とにもかくにもすべての漁業権が漁協を中心にして高度に完備されるという体制を一日も早くお考え願いたい、かように信ずるものであります。  以上十一項目でありますが、漁民大会の決議におきましては、更に数項目の自主的な問題が決議されておりまして、本日陳情いたしましたこういう問題が一日でも早く解決されるということになりますれば、私たち漁民の生活向上というようなものも期して待つべきものがあると存ずるものであります。  以上の十一項目のうち真珠の問題を除く以外は、これは三重県だけの問題ではないのでありまして、全国的な問題でございますが、勿論全国漁民がこうして陳情を重ねておることと存じますが、三重県の漁民といたしましても、漁業に従事する一員といたしまして、私たち代表が上京いたしまして、お願いを申上げる次第でありますので、何とぞこの点お含み下さいまして、皆様先生がたの特別なる御盡瘁をお願い申上げる次第であります。  最後にもう一つお願い申上げたいと思いますのは、別の陳情書によつて出さして頂いております漁業協定の問題でございますが、講和会議ができまして、次に来るものはこの漁業協定の問題でございますが、三重県といたしましては、特に南方に対する「かつお」、「まぐろ」漁業というものの漁船が全国有数の地位を占めておるものでございまして、私たちの漁船が、そういつた南方海面におきまして、安全に而も有利な條件で操業ができるような協定が一日も早く締結されまするようお願いを申上げたいと存ずるものであります。本件につきましては、関係組合の署名を添えて提出させて頂いておりますので、然るべく御審議をお願い申上げたいと存じます。簡単でございますが、以上、委員に代りまして陳情をさせて頂きました。長い間御清聽有難うございました。
  5. 松浦清一

    ○理事(松浦清一君) 何か陳情者に対して御質問なさることございますか……。御質問がなければ、それではいろいろ御苦労様でございましたが、只今御陳情になりました第一の漁業権証券に対し非課税の措置を講ぜられたい、それから第四の水産省設置の問題、この問題等はすでにこの参議院の水産委員会では陳情の御趣旨のように決議をいたしまして、現在これが実現されるように努力中でございます。その他の案件につきましても、大体今趣旨をお伺い申上げましたお考え方と、本委員会の考え方に大きな差異がございませんので、大体ここ一年ばかりの間、ここに書いてありまするような事柄がこの委員会で取扱われた殆んどすべての問題と言つていいほど、随分詳しく漁民のかたがたの要望を書きになつておられますが、今後もなお一段と、実現のできることもできないこともございましようけれども、陳情の趣旨に副つて本委員会は努力するつもりでありますから、御了承を願いたい。よく事情がわかりましたから、お引き取りを願いましても、なお若干問題がございますから、そのまま傍聽をなすつても結構でございます。いろいろ有難うございました。   ―――――――――――――
  6. 松浦清一

    ○理事(松浦清一君) それでは本日委員会を開きました目的は、今回の政府の行政制度改革に対する方針に伴いまして、水産庁の関係の、只今までにわかつておりまする実情の御報告を求めるということが本委員会開会の目的でありましたから、藤田長官から御説明を願いたいと思います。
  7. 藤田巖

    ○説明員(藤田巖君) 行政制度の改革につきましては、行政管理庁を中心にいたしまして、行政制度改革の答申案というものをとられ、それに基いていろいろと審議が進められて来たのであります。当初は機構改革の問題と、それから人員整理の問題と並行して、むしろ機構改革を先にきめるような建前で案が取上げられたのでありますが、その後だんだんといろいろの経緯からいたしまして、取りあえずこの人員の整理のほうを先に目鼻を付ける、機構改革の問題はそれに追つかけて行くというふうな考え方に変つて参つたのであります。で、従いまして大きな機構改革の問題については、まだ本格的には各省間のいろいろの意見を聞くとか、それに対するこちらからの説明をするというふうな機会は與えられておらんわけであります、主として人員整理が先に進んでおりまして、これについては大体事務的に解決し得るものについては一応の結論まで到達をして参りたのであります。明日の閣議でこれをきめたいという御意向のようであります。それで当初この行政管理庁のほうから私どものほうに、いわゆる原案というものを示されましたのについて、いろいろそれに対する意見をきめて行つたのでありますが、今回の行政整理は率直に申しまして、現業関係のほうには相当、何と申しますか、除外規定を設けられてあるようであります。いわゆる管理事務と申しますか、本来の事務、行政事務の関係のほうに整理の基準率が非常に高くなつているような関係がある、そういうふうなことと、それから又農林省は、本来これは新聞にも出ておりますように、食糧管理の仕事、これが主食の統制撤廃等に関連いたしまして、非常に大きくその整理の対象に上つておりますのと、それからいわゆる統計調査の仕事、これがやはりそれに関連いたしまして、いわゆる作報、作物報告事務所というものの整理の対象が大きく取上げられておるというふうな関係で、農林省は当初きびしい整理率であつた。一番初めの原案ではたしか半分、五〇何%の整理率であつたと考える。で、水産庁に対します整理率も、丁度整理率のきびしいものに該当するものが非常に多くあるというふうな御見解がありまして、一般の整理基準率よりも高いものがある。特に又このたくさんの人員の事務について、その関係で丁度水産庁の当初の基準は大体水産庁の人員を半分にする、五〇%というふうな案で当初出て来た。それにつきまして、お手許に差上げてありますこの行政制度改革答申案に対する水産庁の意見、こういうふうなことを内部的にはこれを出しまして、これに基いて農林省全体の意向というものをまとめて、農林省の意見として差出したわけであります。これをお読み頂くとわかると思いますが、私どもといたしましては、勿論この行政整理の基本方針、根本的な考え方というものについては何も異存はない、勿論賛成である、ただいたずらに行政整理というものが、單に人を減らすんだという消極の面のみに堕してはいけない、やはり減らすべきものは減らす、と同時に、真に必要とする部面の仕事は、これはやはり最小限度は認めて行くということになりませんと、今後の日本のいろいろ経済再建に支障があるというふうな、これが根本的な農林省としての考え方であります。特に水産行政につきましても、従来とも非常にこの人員というものが窮屈なわけであります。これはこの意見の三枚目の第四というところに、ちよつと見て頂くとわかると思います。現在水産庁の職員は本庁が六百六十二人、それから水産研究所が四百十五人、水産講習所が百五十二人、合計千二百二十九人、それから取締船とか、調査船の乗組職員が百八十一人、これが全体でありまして、含計いたしまして千四百十人、これが現員であります。農林省全体の職員の三万二千二百九十三人に比べますと、僅か水産行政の仕事は四%である、行政のウエイトというふうなものからいたしましても、非常に人間的には少くなつている、これは御承知の通り、水産局から水産庁に昇格いたしましたときも、そのままで水産庁に昇格し、その後だんだん殖えては参つております。これは又別途お手元に出しております。この定員調べの二十年度以降にずつと書いてあります。一時殖えては参つておるのでありますが、この行政機構改革、行政整理が二回ございますから、その都度減らされ、それから又新規のものについては、いつも整理の問題に絡み合いまして、増員が非常に困難になつて来ておるということで、極力きられておつたのであります。最近いろいろな仕事が殖えるにつきましても、それについての予算がなかなか認められないというふうな情勢で、いつも抑えられて来ておつたわけであります。そういうふうな意味から、今後の水産業というものが、国際漁場にいよいよ進出することにもなり、国際的な繋がりも持つわけであります。非常に場面も広くなり、内容的にも規模においても拡大されて行くわけになるのであります。我々といたしましては、やはりそういうような点を考えて、必要とする部面は飽くまでも認め、削るべきものは削るというふうな考え方でやつて頂きたい、そうして又他省間その他において、同じような仕事をするものについては不公平があつてはならない、非常に反対のあるところはそのまま緩和される、そうでないところは非常にきつく考えると、或いは又非常に政治力の弱い部面はきびしく整理を受けるというふうな、非常にこのアンバランスがあつてはならないということを前から我々主張して来たのであります。そういうふうな意味合からいたしまして、その後当初五〇%というふうな整理率でございましたが、だんだんといろいろ折衝をいたしまして、これは全体各省関係同様であろうと思いますが、その後いろいろ認められるものも出て参つております。大体最後に落着きます数字といたしまして、大体私どもといたしましては、ほかの一般整理率、ほかの一般整理率と大体似通つたような数字までには落着くのじやないかという見通しを持つておりますが、なおこういうような点については、我々といたしましても、今後ともやはり最小限度の人は飽くまでも主張をいたして参りたいというふうに考える、それからもう一つは機構改革の問題でございますが、この機構改革の原案について、水産庁関係で申しますと、今度は外局というものは全部なくするということが根本的な考え方のようであります。従いましていわゆる外局、水産庁というようなものは、これを内局にするというようなことが、当初原案のようであります。これにつきましても、私どもといたしましては、先ほども申しましたように、むしろこれは水産行政というものは今後拡充されて然るべき部門である、殊に民間の強い要望で、現在水産省設置法が国会に継続審議中であるくらいのものであります。ましてそういうような状態の場合に、これを更に縮小するということは非常に矛盾しておると考えるというようなことで、内局にするということについては、我々としてはこれは困るというふうな意見を出しております。農林省からもその意見を出しておるわけであります。  それからもう一つの問題は、漁港行政というものが、いわゆる港湾行政の一部といたしまして国土省に行くというような問題がどうもあるようであります。国土省ができまして、いわゆる公共事業費関係のものが皆一緒になり、港湾行政に持つて行く、併せて農林省の林野庁、それから水産庁でも漁港というようなものも一緒にその中に包含すべきだという意見がはつきりいたしませんが、どうも原案に出ておるのではないかと考えられます。これについても、やはり漁港行政というものは一般の水産行政というものと、これは切離せないもので、殊に本来水産庁の行います漁港の仕事というものは、国がみずからやるような現業の仕事でありません。これはいずれも補助事業として、そのほかの一般行政、漁業政策と併せ関連してこれを行なつて行くという関係もあるわけであります。これらの点から、これは不可分のものであつて離すことができないという意見を申上げておるわけであります。これについてはまだ、併しこの機構改革については本格的な意見は闘かわせられていないわけであります。今後の問題になると思うのでありますが、私どもといたしましては、十分その点は今後も主張して行きたいと考えております。なお細かい数字の問題に亘ります点は、まだ全体が明日の閣議にもかかることでもありますし、今後いろいろ経緯があるであろうと考えております。具体的な内容についての数字に亘ります点につきましては、一応この際は差控えさせて頂きたいと思います。
  8. 松浦清一

    ○理事(松浦清一君) 他に御質問ございますか。
  9. 秋山俊一郎

    ○秋山俊一郎君 機構改正の問題は、現在のところ水産庁の地方に出ております駐在員等がありますが、どの程度まで整理されそうでありますか、どういうものが俎上に上つておるかということをお伺いしたい。
  10. 藤田巖

    ○説明員(藤田巖君) 水産庁の地方の水産駐在所の関係のものでありますが、これは予算としてはいろいろばらばらになつておりますので、はつきりいたしませんが、いわゆる漁業取締の任務に従事しておる者、而も司法警察官としての身分を持つておる者、こういうようなものは五%、それからその他いわゆる監督官の仕事をしております者については一〇%、これは海上保安庁の職員がやはり同じような率で整理をされております。それと同じような考え方で整理をすることに相成つております。
  11. 秋山俊一郎

    ○秋山俊一郎君 研究機関のごときものは地方にはありませんか。
  12. 藤田巖

    ○説明員(藤田巖君) 研究機関の整理率は非常にいろいろものによつて区別があるわけでありますが、大体原則的に申しますと、管理事務は一〇%、その他いわゆる何と申しますか、技術者というものは五%、こういうふうな整理率で考えております。
  13. 秋山俊一郎

    ○秋山俊一郎君 そういう人員の整理だけであつて、機構そのものがなくなるということはございませんか。
  14. 藤田巖

    ○説明員(藤田巖君) 水産駐在所というものをやめたらどうだろうというような意見が答申案の原案から出ております。これについては私どもの意見といたしましては、当初水産駐在所というものは水産物の需給関係の仕事をやるということと、それからもう一つは、福岡のようなところは殊にそうでありますが、例の許可関係の一部を委任されておる仕事、そういうふうな仕事をやつておるわけであります。そういう仕事が当初の駐在所の任務であつたのでありますが、その後御承知の通り水産物の統制もなくなつてしまつた現在では、許可事務の委任というようなことと、いわゆる漁業取締というふうな点に仕事が変つて来ております。五ポイント計画を今後実施するというような場合の機関というふうにだんだん変つて行く性質のものであろうと思います。従つて私どもといたしましては、これはやはり現在のものが、そのままでいいかどうか、これは大いに検討の余地があるとも考えますが、これを必ずしも一律に減らすということについては、これは支障があるというふうな考え方で意見を出しておるわけであります。併しこの問題はまだ最後的の決定には至つておりません。機構改革のほうの問題でございますので、それは皆後廻わしになつております。
  15. 秋山俊一郎

    ○秋山俊一郎君 元来水産関係は昔から非常に弱く水産局の時代から水産庁に移りましても、殆んど先に伸びることなく漸やく伸びかかろうとすると縮められるというようなみじめな状態にありまして、行政事務を扱つておる水産庁はもとより、学校教育の問題につきましても、或いは又予算のごときものにいたしましても、絶えず下積みになつております。どうも陽の目を見ない感じがすることが多いのであります。こういう関係から、業者はもとより我々水産関係議員及びこれに同調する多数の議員から、水産省の設置が過般参議院に議員提出として目下審議中であります。さように我々としては今後日本の水産業というものが、国内的には画期的な漁業制度改革を行いまして、今その過程にある。今後この漁業の問題が健全に発展して行くためには幾多の努力を要するときであり、又対外的には日本独立の直後に、もうすでに発足しておりますところの各関係国との漁業協約の問題及び協約に基いて仕事をして行くところの水産業者と水産行政との関連性等につきましては、他の産業に比較しまして、極めて重大な関係があるものと我々は考えておるわけでありまして、従つてこの際に、是非とも強力なる態勢を整えなければ、従来日本の国が一等国として悠々としておつた時代の力は全くないのでありまして、ややもすれば独立の仕事ができないような面も心配せられるわけであります。極めて公正妥当な強力な国際関係の間に我我の方針を立てて行かなきやならんというときでありますので、今日問題となつております行政機構の改革及び行政の整理ということが、今日必要であるということは何人も否むものではありませんが、この水産に関する限りにおきましては、あえて我々が水産省の設置を提唱したのも、今申上げましたような理由に基くものでありまして、決してこの行政機構の改革を食いとめようとか、何とかいう下心があつたものでも何でもない、そういうことでなしに、強い態勢に置かなきやならんという必要に追られたものでありまして、この際これを一様に、一律に水産の機構を整理する、人員を整理するということは、水産に携る者として忍び得ない問題だと考えるのであります。我々は更に伸びなきやならんという際において縮めるということは、極めて大きな問題でありまして、今後いずれこれが国会にも提出されることと思いますが、我々としては十分これに対して当初の目的を達すべきく努力しなきやならんと思います。そういう意味からいたしまして、当の水産庁におきましても、できるだけ一つ頑張つて頂きたい。我々といたしましても、十分の力をいたしたいと思つておりますが、水産省設置の問題どころでなく 根本的にこれが内部部局となつて小さくなるということになりますと、由々しい問題になりますので、水産業者というものはどこまでも下積みの状態を続けなきやならんという感じがいたしますので、その俎上に上つております水産庁といたしましては勿論でありますが、当委員会におきましても、一つ委員長にお願いいたしますが、今後この問題については十分一つ強い意思表示をして扱つて頂くことを希望いたします。
  16. 松浦清一

    ○理事(松浦清一君) 私からちよつと伺いたいが、何ですか、今伺つた外局を廃止して内局にするという、この線は大体今までの話合いでは解消されておるわけですが。
  17. 藤田巖

    ○説明員(藤田巖君) この機構改革については、その後何ら話合いという機会はないのです。併し我々としては一応出しておるわけです。で、その後いろいろの機会において、その話は入れております。結局その点は当初の方針とは非常に緩和して来ておるようなこともまあ洩れ聞くわけです。これは真相かどうか実はよくわかりません。従つて当初は外局は一切認めないと、こういうふうな原案であつたものがだんだん緩和して、どうもそうでなく、特別なものは何か認めるような意向に変りつつあるように聞くのであります。これは正式には開いたことではないので何とも言えないと思います。
  18. 松浦清一

    ○理事(松浦清一君) それでは、あの委員の数も非常に少いのですが、大体只今秋山委員の御発言がございましたように、かねてこの委員会で決定をして審議中になつておりまするこの水産省設置をしなければならないということの要望のある中に、その機構が縮小され、又内局に持つて行かれるということは、完全なる水産行政を執行する上に多くの支障があるものと考えまするので、本委員会としては機構が縮小されるということに対しては反対すると、人員が極度に整理をせられて、これ又行政事務に支障が起るようなことも反対であると、こういう強い意思を表明することの決定をしてよろしうございますか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  19. 松浦清一

    ○理事(松浦清一君) それでは適当な機会に関係筋に対して、この委員会の意思を表明いたすことにいたしますから、秋山さん一つその節は御同行を願いたいと思います。  それではこの問題はそのように決定をいたします。   ―――――――――――――
  20. 松浦清一

    ○理事(松浦清一君) それからもう一つ私から伺いたいことがあるのですが、この前の委員会のときに陳情を受けましたのですが、この五十トン以上の漁船に無線通信士を乗船せしめなければならんということになつておりますが、現状では約三百人の人が不足しておつて、その技術者を乗船させることができないために非常に漁業の上に支障が起る。こういう陳情を受けたのですが、これに対する水産当局の方針なり、現在どういう方法をとつておられるかということを一応承わりたいのですが。
  21. 藤田巖

    ○説明員(藤田巖君) あれは結局ポツダム勅令の三百六号の改正の問題になるわけです。例のマッカーサー・ラインの廃止されることと関連をするわけであります。いろいろこの実際の事情も私ども伺つて承知をいたしておりますので、勿論我々としてはできる限り無線を付けるような、つまり近代的な装備を持つておるようなふうにすべきであるとは思いますけれども、それを一般よりもきびしく、特にこの五十トン以上のものに付けなければならないと、こう法律、規則で縛るというふうなことについては、いろいろの又問題も出て来ているようであります。これは何らかできれば緩和するような方向で考えて見たいと、これは私個人の意見でありますが、場合によれば、特別の事情があると認むる場合に認可したものは、この限りではないという、何かそういうふうな例外的な考え方として、余りそのために出港にも出漁にも、影響を及ぼしていけないというようなことのないようにして行くことが適当でないか、こういうふうに思つております。そういうような方向へ例の三百六号の政令の改正の際に考えて行つたらどうだろうか、これはまだ全部相談をいたしておりませんのですが、そういうことをまあ考えております。
  22. 松浦清一

    ○理事(松浦清一君) それから今のところ、その問題のために、やはり出漁ができなかつたというような船について、具体的にそういうふうな報告は受けておりませんか。
  23. 藤田巖

    ○説明員(藤田巖君) 陳情のほうの話ではどうもそれは非常に支障があると、そのためにいろいろ要求を出されてももうそれを呑まない。併しそれが勢い他の船員全部に問題が関係して来る。こういうことで非常に困るということは聞いております。併し現実にいなかつたから、それで出港を差控えたかどうか、或いは実情がどうなつておるかということ、或いはそれはそのまま出ておるかというふうなことはまだはつきりしない点があります。もつと調査しなければならんと思います。
  24. 松浦清一

    ○理事(松浦清一君) わかりました。もう一点伺いたいのですが、一昨日ですか、二日の日に農林漁区の百二十九ですか、あすこで日水の博多丸という船が午前六時に電報を打つたのを最後として、監視艦の第六でしたか、太洋丸というのがございますね、その船が八時頃に中共の船らしいものに襲撃を受けておるという現場を見たのだが、それから先は行方不明になつておるという話を聞いておりますが、具体的に何か報告がありましたか。
  25. 藤田巖

    ○説明員(藤田巖君) 農林省監視船のほうからは何も言つて参りません。私どももそういうような話を協会から聞きました。或いはあちらに拿捕されたのじやないかということも考えられるのですが、最近又相当拿捕事件が起つて来ておるようであります。丁度漁場の関係で起つて来ております。まあ今から十一月、十二月頃まででしようかね、丁度問題がよく起る時期なんです。
  26. 松浦清一

    ○理事(松浦清一君) あれを今どうすると言つても方法はないでしようか。具体的に私どもは業者関係のほうから、この間の陳情の中にも詳細な拿捕船の状況が報告されておりましたけれども、役所のほうから聞くことが割合に少いので、そういう事件が起るたびごとに委員会に一つの資料を御報告願つて、絶えずこの委員会が拿捕船の状況を承知しておる、こういうことに一つ御配慮を願いたいと思います。
  27. 藤田巖

    ○説明員(藤田巖君) 承知いたしました。
  28. 松浦清一

    ○理事(松浦清一君) ほかに何かお聞きになることはありませんか。
  29. 秋山俊一郎

    ○秋山俊一郎君 その問題についてちよつと……。最近その問題が起るということは、九月の休みから漸やく出漁が初まるので、九月の末項まではまだぽつぽつであつたが、これから一齊に出て行くということで、向うが拿捕しようとするならば、幾らでも拿捕できるということ、従いまして今後来年の四月頃までは盛んに漁をしておりますから、そういう事故が起ることは今後頻々としてありはしないかと思います。従いまして今までそういうことが絶えないということでありますならば、農林省、水産庁の監視船にそういう方面を特に警戒をしてもらうようなお手配が願いたい。大体どこででも拿捕されるということでなしに、拿捕される区域は或る程度限定されているのじやないかと思います。至るところじやなくて……。 従つてその方面の警戒を厳重にしてもらえば、そういう何が割合に少いのじやないか、かように考えます。これからも頻々としてこういう事故が起るとすれば、起り得る時期ですから、特にそういうふうに指令を出して頂いて、各方面の警戒に当つて頂きたい。まあ講和條約の調印も済んだことでありますし、まだ批准は済まないと言つても、当然これは批准になることでありますし、業者の心持も変つております。併し現在マッカーサー・ラインはまだ嚴然としてあるのであるが、気分的にはいささか違つておる点もありましようし、そういう面から特に警戒を必要とする、誰しもつかまることをあれするものはありませんで、警戒しておると思いますけれども、やはり漁季となりますと一齊にに漁場に出て行くのですから、特にその点を出先のほうに連絡をして頂きたいと思います。
  30. 藤田巖

    ○説明員(藤田巖君) 承知いたしました。
  31. 松浦清一

    ○理事(松浦清一君) ほかにありませんか……。それでは委員会はこれで散会をいたします。    午後二時五十五分散会  出席者は左の通り。    理事            松浦 清一君    委員            秋山俊一郎君            入交 太藏君            青山 正一君            兼岩 傳一君   事務局側    常任委員会專門    員       岡  尊信君    常任委員会專門    員       林  達磨君   説明員    水産庁長官   藤田  巖君   参考人    三重県漁業協同    組合連合会資材    課長兼教育情報    課長      宮原 九一君