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1949-12-21 第7回国会 参議院 大蔵・人事連合委員会 1号 公式Web版

  1. 昭和二十四年十二月二十一日(水曜 日)    午後二時五十一分開会   ―――――――――――――  委員氏名   大蔵委員    委員長     櫻内 辰郎君    理事      波多野 鼎君    理事      黒田 英雄君    理事      伊藤 保平君    理事      九鬼紋十郎君            天田 勝正君            森下 政一君            玉屋 喜章君            西川甚五郎君            木内 四郎君            油井賢太郎君            小林米三郎君            小宮山常吉君            高瀬荘太郎君            高橋龍太郎君            岩間 正男君            川上  嘉君            木村禧八郎君            米倉 龍也君            小川 友三君   人事委員    委員長     中井 光次君    理事      木下 源吾君    理事      小串 清一君    理事      寺尾  博君            赤松 常子君            北村 一男君            松嶋 喜作君            大山  安君            山内 卓郎君            羽仁 五郎君            岩男 仁藏君   ―――――――――――――   本日の会議に付した事件 ○国家公務員に対する臨時年末手当の  支給に関する法律案(内閣送付)   ―――――――――――――    〔櫻内辰郎君委員長席に着く〕
  2. 櫻内辰郎

    ○委員長(櫻内辰郎君) これより大蔵・人事連合委員会を開会いたします。議題は「国家公務員に対する臨時年末手当支給に関する法律案」であります。  先ず政府より本案に対する提案理由の御説明を願います。
  3. 水田三喜男

    ○政府委員(水田三喜男君) 只今議題となりました「国家公務員に対する臨時年末手当の支給に関する法律案」の提案理由並びに要旨を御説明申上げます。  最近における公務員の勤務状況に願み、且つ年末を控えての経済事情をも考慮いたしまして、この際臨時措置として今年度限り年末手当を支給することとし、本法律案を提出した次第であります。  先ず本法律案の内容を簡單に御説明申上げます。第一に、この手当の支給を受ける者は、手当の性質からみまして、国家公務員全般に及ぼすことは必ずしも適当でありませんので、特に上級の国家公務員を除く一般職及び特別職の国家公務員であつて、常時勤務に服する者に限り支給することといたしました。  次に手当の額は、各省各庁で捻出できる財源の範囲内で賄えるよう定めたのでありますが、これを具体的に申上げますと、頭割り七百円に各人の給與月額の三分の一相当額を加えた額を基本額としこれに過去の勤務期間を考慮して段階を設けることといたしてあります。但し、最高支給額は五千円に止めることといたしました。  最後に、この法律の実施に必要な細目は、内閣総理大臣が定めることとしました。  尚、本法律案は、国家公務員のみを支給対象としておりますが、公社職員、船舶運営会及び復興金融金庫等政府関係の職員についても、予算上の措置により、国家公務員と同樣に臨時年末手当を支給する方針であります。特に日本国鉄道の職員につきましては、この措置により公共企業体仲裁委員会裁定の一部履行を果すことと相成るものと考えております。その支給方法等も国家公務員と同樣の趣旨によるよう当事者間において協議決定せられることを期待する次第であります。  以上が、本法律案提出の理由並びに要旨の大要でありますが、国家公務員の実情を御酌みとりの上、何とぞ速かに御審議の上御賛成されんことを希望いたします。
  4. 櫻内辰郎

    ○委員長(櫻内辰郎君) これより質疑に入りますが、特に人事委員の方々で御質疑がありますならば最初にお願いをすることにいたしたい、こう考えます。御質疑がありましたならば御質疑を願います。  人事委員の方で御質疑がないようでありますれば、大蔵委員の方々も御質疑を願いたいと思います。
  5. 木村禧八郎

    ○木村禧八郎君 今提案理由の御説明がありましたが、その最後の方で、「特に日本国鉄道の職員につきましては、この措置により公定企業体仲裁委員会裁定の一部履行の義務を果すことと相成るものと考えております。」この提案理由によりますと、国鉄の職員に対するこの措置は裁定の一部履行、そういうふうに解しておるわけですか。
  6. 水田三喜男

    ○政府委員(水田三喜男君) そうです。
  7. 木村禧八郎

    ○木村禧八郎君 それでは伺いますが、この裁定の一部履行は、この裁定書によりますとこうなつておるのでありますが、「賃金ベースの改訂は差当り行わないが、少くとも経理上の都合により職員が受けた待遇の切下げは是正されなければならない。」となつているのです。そうしますと、国鉄の裁定に基いて支給する場合は、これは待遇の切下げについてですね、これを是正するために出す、そういうことに相成るものと思いますが、それでよろしゆうございますか。
  8. 河野一之

    ○政府委員(河野一之君) 国鉄の裁定は年内三十億ということが対象になつておりまして、この三十億のうち十五億五百万円というものだけ履行ができる、こういうのでありまして、その裁定の内容をなしておりますそのいろいろな理由につきまして、その意味でやつたというふうに必ずしも考えておりません。
  9. 木村禧八郎

    ○木村禧八郎君 そうしますと、裁定の一部履行の義務というその一部というのはどういうのですか。
  10. 河野一之

    ○政府委員(河野一之君) 「一部の履行の義務」というようにこれはミス・プリントになつておるのですが、「一部履行を果す」というように政務次官は申上げた筈であります。四十五億、年度内三十億のうち十五億五百万円だけは予算上資金上可能である、こういう意味において一部を履行したという意味合でございます。
  11. 木村禧八郎

    ○木村禧八郎君 そうしますと、裁定の方では四十五億、あれを要求したけれども、そのうちの十五億幾ばくがその一部という意味なのですか。
  12. 河野一之

    ○政府委員(河野一之君) そうです。
  13. 木村禧八郎

    ○木村禧八郎君 そうするとその内容は、裁定の趣旨は了承して、その裁定の趣旨に副うてその一部を支給する。すると裁定については一応政府が、これは無視はしていないわけですね。
  14. 河野一之

    ○政府委員(河野一之君) 裁定の趣旨を尊重いたしまして裁定の一部を履行した、こういうふうになります。但しこの法律案とこの問題は直接には関連ございませんで、むしろ予算上資金上の問題として、また附随的に同樣な方針でやつて頂くことを期待しておるわけでありますが、直接的にはこの法律案とは関係なしに、裁定を予算上資金上措置したという恰好で履行するわけです。
  15. 木村禧八郎

    ○木村禧八郎君 まあ裁定に基いて出されたことは明らかなわけです。そうすると裁定に基いて出されたといいますと、この国鉄の方に出す分は、これは経理上の都合によつて過去において職員が受けた待遇の切下げを是正する意味においに出されているわけなのです。ところがこの提案理由によりますと、一般公務員の方は年末給與的な、年末手当的な意味において出している。従つて国鉄の方のあれは年末給與ではないのです。年末手当ではなくて、飽くまでもこの裁定を尊重したとすれば、過去に切下げられた給與の一部の補填、こういう意味で出しておる。そう解さなければならん。そうしますとこの提案理由は矛盾していると思うのです。
  16. 河野一之

    ○政府委員(河野一之君) 私の方では、この提案をいたしました法律は国鉄のことに全然触れておらないのでございます。国鉄の方はこれは仲裁委員会の方の関係のことになつておりまして、これは特に法律を要しないわけであります。年末手当の方は特に法律を要するものにおきまして出したのでありまして、国鉄の方におきましても同樣な趣旨で出して頂くことを期待しておるわけであります。ただその裁定の中には、理由書の中に木村委員のおつしやいましたようなことは中に書いてあることはございます。併しその待遇の切下げ、これは総計いたしまして月千円だということを言われておるのでありますが、私共といたしましては、私共個人の立場で申上げた方がいいかも存じませんが、その切下げの内容について私共としては必ずしも同意いたしておりません。実質賃金の切下げがあつたというような事実につきましては、必ずしも意見に承服いたしかねまするが、併し四十五億の内三十億円を出せという裁定の趣旨に鑑みて、その内十五億を履行いたす。予算上資金上可能である、こういう解釈で裁定の一部の履行ということを申上げている次第であります。
  17. 木村禧八郎

    ○木村禧八郎君 そうしますと国鉄の場合もやはり年末手当、こういうふうに解しておられますか。
  18. 河野一之

    ○政府委員(河野一之君) これをどういうふうにお解しになりますかは、これは国鉄当局或いは国鉄組合のお考で決まることだと思いますが、ただ時期を同じういたしまして出されるものでありますから……それからこういう給與の性質に鑑みまして、同樣の方針で取扱つて頂くことが適当であろうというふうに考えるのでありまして、国鉄の方におきましては、これは国鉄当局とそれから組合との団体交渉によつて決まるということになりまするので、その分け方につきまして指図はできないわけであります。法律でない以上はできないわけでありますが、少くとも同樣な趣旨に現在の段階においてはやつて頂くことを期待しております。
  19. 木村禧八郎

    ○木村禧八郎君 同樣な趣旨ということは年末手当という意味でございますか。
  20. 河野一之

    ○政府委員(河野一之君) そういう意味でありませんで、頭割り七百円、給與月額の三分の一という方法でやつて頂くということを期待しているわけであります。
  21. 木村禧八郎

    ○木村禧八郎君 そうしますと、同樣の趣旨というのは分け方の方法の問題になるわけでございますか。
  22. 水田三喜男

    ○政府委員(水田三喜男君) 支給方法でございます。
  23. 木村禧八郎

    ○木村禧八郎君 支給方法が同樣の趣旨という意味ですか。
  24. 河野一之

    ○政府委員(河野一之君) 大体同樣の趣旨でありますが、金を差上げることも同樣な趣旨だと思つております。
  25. 木村禧八郎

    ○木村禧八郎君 その趣旨がはつきりいていないのですが、実はこれを年末給與的なものに解釈するか、或いは過去の給與の切下げた分の補填であると解釈するかということによつて、予算上に非常に重大な変化が来ると思います。先程本会議で社会党の中村君の質問にもありましたが、これを過去に切下げられた給與の補填と解釈すれば、年末手当的なものを又別に外の公務員と同じように出さなければならん、同樣の趣旨というのは、年末手当なものであるならば別に出さなければならない。そういう意味に解釈が分れて行くと思うのです。そこで趣旨という点が非常にはつきりしないのですが、もう少し具体的に……
  26. 河野一之

    ○政府委員(河野一之君) その点は閣議決定になりました内容、閣議決定を申上げるのは甚だ恐縮でありますが、それを見て頂きますとその点ははつきりいたすのでありますが、公務員に対してこれこれの措置で年末手当をやる、公務員以外の者につきまして、例えば国鉄ばかりじやございません、專売公社もございますし、復金であるとか、それから船舶運営会、証券処理調整協議会とか、そういうような法律に関係のない公務員がいろいろあるのでありますが、公務員に準ずべき者と申上げた方が正確だろうと思います。そういう者についても、政府職員に準じて支給して貰いたいというふうなことがあるわけであります。その意味は国鉄について両方出せという意味じや決してないのでありまして、現在裁定になりました裁定の趣旨を尊重して、政府がその一部履行として、出すものであるというふうな趣旨でございます。決して別に出すという趣旨ではございません。
  27. 木村禧八郎

    ○木村禧八郎君 別に出すか出さないかは、この裁定の一部履行をどう解釈するかがその岐れ目になると思うのです。そこでやはり裁定の趣旨を尊重するとおつしやるのですが、そうしますと裁定の趣旨を尊重するということが、過去に切下げられた給與の補填ということになるわけであります。その趣旨を尊重されたらやはり過去に切下げられた給與の補填として出されているのである、国鉄の場合の十五億幾らは……。この提案理由のように年末手当的なものと解給することができない。そうなれば、やはり好むと好まざるとに拘わらず年末手当的なものと解釈するならば、そういうものは別に出さなければならない、こういうことになつて来ると思うのです。そこで趣旨を尊重するという点を、仲裁の趣旨を尊重するという意味をはつきり承りたいと思うのであります。そこが非常に曖昧になつていると思うのであります。
  28. 河野一之

    ○政府委員(河野一之君) それは裁定の趣旨を尊重すると申しますと、裁定は四十五億、年内三十億ということでありますから、それが呑めれば全面的に尊重したと言いますか、全部的に呑んだということに相成るのでありますが、私共といたしましては、公共企業体労働関係法十六條でありますが、ある規定によりまして予算上資金上可能なものは十五億である。従つてその範囲内において裁定の趣旨を尊重し履行するのだ、こういうように思つております。あれの一部を出すということを以て尊重というふうに考えているわけであります。
  29. 木村禧八郎

    ○木村禧八郎君 そうしますと、裁定の案文を見ますとこうなつております。「賃金ベースの改訂はさしあたり行わないが、少くとも経理上の都合により職員が受けた待遇の切下げは、是正されなければならない。」こう記して、第二項に「前項の主旨により本年度に於ては、公社は総額四十五億円を支拂うものとする。」この「主旨」というのは、第一項の、経理上の都合によつて職員が受けた待遇上の切下げ、これが「主旨」であります。これが本質である、中味であつて、金額が幾らということは量の問題であつて、私は質のことを聽いている。どうしてもこの提案理由によれば年末手当的なものであります。どう解釈しても年末手当的なものであります、公務員と同じような……。そうしますと趣旨を尊重して、量的に四十五億の内十五億出すということが趣旨の尊重だと言われますが、それは量の問題であつて、私の聽いているのは質の問題です。それは明らかに裁定の第一項において、職員が過去において待遇を切下げられた補填として裁定がなされている。どうしてもそこのところが矛盾すると思うのであります。
  30. 河野一之

    ○政府委員(河野一之君) 私の申上げた裁定の趣旨を尊重しということが、そういう誤解を招くようでありまするならば、訂正いたしまするが、私共の考えておりますのは、四十五億、今年は三十億というものの内十五億五百万円履行いたすことが裁定の趣旨の尊重だ、こういうように考えて申上げた次第であります。
  31. 木村禧八郎

    ○木村禧八郎君 どうも納得が行かないのですが、金額だけを言つておられるが、出す金額の性質のとこをお伺いしている。それは年末手当的なもの、一般公務員に対して支給するものと、同じ性質のものであるかどうか。
  32. 河野一之

    ○政府委員(河野一之君) 申上げますが、この際において金を出すということが尊重だと思うのでありまして、仲裁委員会裁定の中には実質賃金の引下げということが書いてあるのでありますが、私共といたしましては、そのことは必ずしも承服いたしかねるのであります。と申しますと、甚だ出過ぎた言い分かも存じませんが、この点につきましては、この千円の計算の基礎その他につきましては、必ずしも検討の結果その通りであるとは認め難いところでありまするが、ただこの際において政府職員に対して或る程度の給與をいたす、年末に相成つたのでありますから、年末手当というふうにおつしやつても結構でありますが、それを出すということが裁定の趣旨になるのだ、趣旨を尊重する所以だというように考えている次第であります。
  33. 木村禧八郎

    ○木村禧八郎君 それでは国鉄の場合も公務員の場合と同じように臨時年末手当と解してよろしいですか。
  34. 河野一之

    ○政府委員(河野一之君) これは裁定の履行でありますので、国鉄当局と組合との間におきましてどういうふうに名前をお呼びになりますか、それは存じませんが、そういうふうであるというふうに当事者間において決められれば、別にそれに対して異議がある次第ではございません。
  35. 波多野鼎

    ○波多野鼎君 どうもその辺はつきりしないのですが、やはり国鉄裁定による十五億五百万円を支給するということが、臨時年末手当を支給するという意味において支給するのか、過去の待遇の切下げを補填する意味において支給するのか、そういう点は大きな議論の岐れ目になると思います。今後の裁定の中政府が履行し得ない残余の部分についての問題もそこから発生すると思うので、政府側の見解を一つはつきり確かめておきたいのは、この提案理由書を読んで見ますと、尚本法律案は云々と船舶運営会、復興金融金庫その他の職員についても予算上の措置により、国家公務員と同様に臨時年末手当を支給する方針である、これはいいのでありますが、「特に」とそこに力を入れて、日本国鉄道の職員につきましては云々とこう来ておるものだから、日本国鉄道の職員について年内十五億なにがしを支給するということは、即ち臨時年末手当を支給するのだという趣旨に政府は理解しておる。恐らく当事者とそれから労務者との間の団体交渉によつてその名前がどう決まるかは別なんだと言つておりますが、それはそれとして政府側はこれは臨時年末手当という性質のものだとそう考えておるのですか、その点はつきり承つておきたい。
  36. 水田三喜男

    ○政府委員(水田三喜男君) この問題は一般公務員におきましては、現在御承知の通り、賃金ベース改訂の勧告が出されています。一方鉄道におきましては仲裁委員会裁定があるということで、いずれにしましてもこの背後にあるものは公務員が現在のベースではやつていけない、何かここに政府が待遇的な措置をしろという要求があることでありまして、この二つは理由は共通だと我々は考えております。国鉄の方の仲裁委員会裁定の内容は今木村さんから言われましたように、過去において切下げられた待遇ということが内容になつておりますが、これは今主計局長から説明がありました通り、この内容を検討しますと、千円というものは相当理由がございまして、簡單にそれを政府として承認できないいろいろな事実があります。例えば宿舎の非常に安かつた官舎の値段を少し上げたから、それくらいでは少いのだ、それだけ出せというようないろいろなものを理由にして計算しておるが、この通りには支給できない。併しいずれにしろ、官公吏においても鉄道職員においても、この際そうした情勢があるのだから越年資金的なものを何程か出したいというのが、政府がこの問題を取込んだ一つの理由となつておりますので、取敢えずそういう内容の理由には触れないで、金額において越年資金的なものを見たいという立場から計算して、国鉄の場合は三千幾らの財源が出せる、一般公務員の場合は二千九百二十円の何が出せるということになりましたので、その越年資金的なものを以て仲裁委員会裁定の一部履行とする、履行としたいというのが政府の考でありまして、今御質問のようにどういう理由で、この前の待遇切下げを穴埋めするという理由か、越年資金的なものかと言われますと、越年資金的なものという気持が多分に多くてこういう措置を採つたのだということが言えると思います。
  37. 木村禧八郎

    ○木村禧八郎君 それはおかしいですな、そうしますと前の河野政府委員の御説明と違うのです。河野政府委員は組合と国鉄当局との話合においてその意味は決まつて来るという話なんです、ところが今大蔵次官のお話では、多分に年末手当的な意味を含めてやるのだという政府の解釈だ。それならば私は、ここにこういう提案理由を謳う必要はないと思うんです。国鉄当局者と組合との話合においてその意味が決まつて来るならば、政府が一方的にここでこういうふうの意味に解するのだということを何も提案理由に特に謳う必要はないと思うんです。特に日本国鉄道職員につきましては云々と、これは必要ないんじやないですか。
  38. 河野一之

    ○政府委員(河野一之君) これは一般の政府公務員と、それから国鉄の職員との問題は理論上は仰しやるような点もございます。併し実際問題として相関連している問題でありまして、年度末に至つて一般職員について年末手当を今回出すようになつた。たまたま国鉄職員についても同様な問題がある。待遇の切下げとか何とかいうような問題はありますけれども、要するに仲裁委員会としては金を出す。幾何かの金を出すということが問題でありまして、従つて相関連した問題として、同様の趣旨においてやるのだという意味を提案理由に書きましたので、私共としてはこの十五億五百万円というものが裁定の一部履行として臨時年末手当というふうな趣旨で出されるものであろうというふうに解しております。ただ法律で、裁定の一部履行でありますから、あの裁定の中にあります資金の細目については当事者間においていろいろな団体交渉をすることになつておりますので、これを強制することはできませんけれども、併し同様の趣旨で、同様の方向で支給されるものであるということを期待しているわけであります。
  39. 木村禧八郎

    ○木村禧八郎君 そうなりますと問題は非常にあとに残つて来ると思うのです。それはですね、若し年末手当的な意味に政府が解釈しておりますならば、政府は裁定の趣旨を全然これは認めていないということなのです。ですから裁定の趣旨を尊重すれば、依然として過去において待遇を切下げられたその補填の問題は、依然として解決つかないのです。年末手当資金的なものとして政府が考えて出しておられるならば、これはやはり国鉄の公共企業体の性格の曖昧さにあつて、政府はいつも都合のいいときには国家公務員と同じようにふうに扱う。都合が惡くなると独立採算制だと言つて、これが普通の事業形態のごとく解釈して、一般会計からいろいろな金を補助すベきではないか、こういうふうにいつでもこの公共企業体の性質の曖昧さを利用して政府は常に都合のいいように解釈しておると思うのです。この点はつきり年末手当的なものと政府は解釈しておるという意味が段々はつきりして参りましたので、そうしますと依然としてまあ解釈問題はあるかも知れません。あるかも知れませんが、政府は過去において待遇切下げの問題については了承しないと言つておりますけれども、この裁定というものは依然として政府において全然考慮されていない。こういう問題が残るのですが、それでよろしいわけなのですか。
  40. 河野一之

    ○政府委員(河野一之君) 私はそういうふうに考えておらないのでございまして、この際何がしかの金を出すことが裁定の趣旨に合致するのだ、趣旨を尊重する所以だと考えております。
  41. 波多野鼎

    ○波多野鼎君 それは大変に重大な問題になると私も思うので、裁定というものの性格を政府はどう理解しておるかということに係つておるのですね。たまたまここに提案理由書に出ておるものだから問題になつたのだが、政府が今答弁されたような意味において解釈しておられるとは実は我々考えておらなかつた。非常に初耳なのです。今のような解釈は、特にここに謳つてあるところをずつと率直に読んで見ると、裁定が下されたが、それは丁度政府が考えておる臨時年末手当と同じものなのだ、我々はそういうふうに、国鉄当局は労務者と相談してそういうふうに扱えという指示を與えたものだ。当事者間において協議決定されることを期待する次第でありますと、当事者間では裁定はそんな年末手当の問題だと思つておるとは思えないのです。そこへ持つて来て政府は、わざわざ、これは臨時年末手当を支給するのと同じ性質のものだと、そういうふうに理解して受取れというような指示をこれで與えている。これは大変な裁定を対しての政府の認識の誤りだと私は思うのです。又先程木村君が言われたように、なぜわざわざこんな所へ出して来るか。そういうような解釈を労務者と当事者に與えようとして出されたか。どういうものか、もう一度その点はつきり……
  42. 河野一之

    ○政府委員(河野一之君) そういうふうにむづかしくお考え下さつて、甚だ私共そういう点が問題になると思わなかつたのでありますが、要するにお互に、公社の性格論もありまするけれども、やはりこの際或る程度の越年資金的なものを出すということが裁定の、まあその前提としてはいろいろありますが、要するにこの際越年資金的のものを出すべきである、年度内に、もう過ぎておるのでありますが、六千円というものを出すということもその一部履行するという、十五億で履行するということが裁定の趣旨を尊重しておるのであるというふうに解して、私は先程のことを申上げる次第であります。
  43. 波多野鼎

    ○波多野鼎君 それはこのことをあまりほじくり廻したような言い方をするのは、まあ政府側でもすでに御承知の通り、裁定の中の十五億だけを拂つて、そうして後の点についてはもう何ら今後考慮しないという下心があるからこういうことをやつている。それがなければこんなことをわざわざ言う必要がない。なぜならば臨時年末手当などというのは全く臨時的なものであつて、年末が来なければ問題にならない。年末一度限り、これ一度限りだから十五億出すのだ、裁定で決めておつた残余の金額については問題にはならないという解釈をしておるから、そういうふうに当事者間でも考えて呉れということを政府はここで指示しておるのではないか。
  44. 水田三喜男

    ○政府委員(水田三喜男君) 必ずしもそうでありませんので、例えばこの十五億五百万円だけのこの履行をやりましても、あと履行は残つておるのでありまして、これを今度は国会がどうこれを処理されるかという問題については、恐らく今の経済から察しますと、国会側でも更に鉄道部門から経費が節約されて健全財政に立直つてみて黒字が出るというような場合には、この義務は、残つた義務はできるだけ果せとか、こういうようないろいろな要望もあることと思いますが、政府もそういう時代が来れば、現在予算上、資金上これだけしか可能でないと言つても、将来そういう問題が出て来れば別に考えたい、こういう考は十分持つておりますので、必ずしもこれで逃げてしまおうと、そういうふうに考えておりません。
  45. 木村禧八郎

    ○木村禧八郎君 今非常に重大な御答弁を得ましたが、そうすると四十五億の中の内金として十五億幾ら出して、その残りの、組合から言えば債権の問題、これはやはり依然として残ると、こういうお話ですね。
  46. 水田三喜男

    ○政府委員(水田三喜男君) 若し国会が今回の政府のこの提案を承認して、外の予算措置を講ずるというようなことが一切なくて終るとしますれば、債務はこれで一旦消滅する。後ど残らないとは考えておりますが、併し仲裁委員会の趣旨というものを将来に亘つて可能なときに生かす努力というものは、政府としてやりたい、こういう趣旨であります。
  47. 木村禧八郎

    ○木村禧八郎君 残るも残らないも、政府は何ら予算的な措置を講じて来ていない。何も予算的な措置を講じないで、残る残らないと言つても、国会で審議せよと言つても、一体十五億何がしは国会で審議する必要も何もない。若しも残つているというならば、裁定の四十五億から、公社支出可能の十八億、あとの残りの二十七億を政府は国会にこれを出し、そうして国会はこれを認めて、具体的に決まつたものを審議すればいいので、何らそんなものは出していない。従つて今次官が言われたようにですね。この残る残らないの問題にならない、政府はあとに残るとおつしやるならば、予算措置を講じて出されるべきである。何らそういう措置を講じていないで、残るということは、どうしても納得行かない、さつき残るというお話は、どういう意味でありますか。
  48. 水田三喜男

    ○政府委員(水田三喜男君) 先程残ると言つたんですが、今回のこの措置としては、我々として債務が残るとは考えません。国会のこれについての承認があつて、その外の措置ができない場合に、それで仲裁になる債務というものはここで消滅する、こういうことでありますが、先程私が残ると申しましたのは、これはこれでこの仲裁に対する問題は一切なくなつてしまいますが、仲裁の趣旨というものによりまして、今後の問題で、政府はこの措置とは別個に離れて、そういう方向に努力する考を持つている、こう言つただけであります。
  49. 木村禧八郎

    ○木村禧八郎君 今大蔵次官は、仲裁仲裁と言いますが、これは仲裁によつて出すのではないと思います。どうも年末賞與的なものとして出したと言うているのは、仲裁については、年末賞與的なものは認めないと言つているから、仲裁の方では認めない。併しながら過去において待遇を切下げられたものを補填すると、これが仲裁の趣旨です。ところがこれは仲裁の趣旨を尊重して、年末賞與的なものを出していると言うけれども、金額は別ですよ。趣旨においては矛盾している。精神においては全く矛盾している、仲裁においては、全く年末賞與的なものは認めない、つまり過去の債務的なものを補填して出す、そこでどうしてもこれは年末賞與的なものでない。そうしなければ、趣旨を尊重したことにならない、その点もう少し明確に伺わないとですね。
  50. 河野一之

    ○政府委員(河野一之君) これは解釈の方で、或いは木村さんのような御解釈もあるかと思いますが、私共としましては、この仲裁裁定に対して、金を或る程度出すということが趣旨を尊重するゆえんである。全部呑めないでも、予算上、資金上可能な範囲でこれも一部呑むということが尊重するゆえんだというつもりで、御審議をお願いしているわけであります。
  51. 波多野鼎

    ○波多野鼎君 それじや余計なことだから、抜いたらどうですかね。この提案理由は誤解を起しますよ。特にその支給、この十五億を出す場合にですよ、公社は労務者に対して一部履行の義務を果すものだと、「その支給方法等も国家公務員と同様の趣旨によるよう、当事者間において協議決定せられることを期待する次第であります。」これは余計ですね、これだと、これは提案理由を変えて貰いたい。
  52. 森下政一

    ○森下政一君 私はですね。今波多野君が言われたようなことになさるかですね。そうでなければ、むしろ大蔵政務次官のお読みになつた提案理由の説明の中の一番初の方に、「最近における公務員の勤務状況に鑑み、且つ年末を控えその経済事情をも考慮し、この際臨時措置」ということがあるが、考慮してですね、この際ですね、過去における待遇低下の補正の意味にと、臨時措置として本年度限り、年末賞與でも何でも構わない、名称は。過去の待遇低下の補正措置としてこういうことをやるんだと、こういえば、後の方と歩調が揃つて来る。それならば、その歩調が揃つて納得が行く。趣旨を抹消されることはない。むしろ初の方にそれを入れて欲しい、そうすべきですよ。政府は一体何を意味しておられるか知らんが、最近における公務員の勤務状況、年末を控えての経済事情を考慮してこういうことをしなければならんということは、過去における待遇の低下の補正だ、そういう意味で臨時措置としてかような一時的な支給をします。そうして、後の方で日本国鉄道云々ということがあつても、これなら歩調が揃うから我々は納得が行くのですが、そうなさつたらどうですか。
  53. 河野一之

    ○政府委員(河野一之君) 提案理由についていろいろお叱りを蒙りまして甚だ恐縮でありますが、この最初の方にあります公務員の勤務状況及び年末を控えての経済事情というようなことの意味合でありますが、補足的に今申しますと、こういうような賞與を出すということは、国鉄の仲裁にもありました通り給與制度としては適当なものではございません。賞與というものは、これは少くとも公務員についてはこれは廃止すべきであると思うのです。併しながら我が国の公務員は、戰前即ち昭和二十年までは賞與というものを貰つておつたわけであります。それから二十一年におきましては越年資金の問題もございましたし、それから二十二年には例の二・八の問題がございましたし、昨年は六十三七ベース、三七九一とのベースの差額が年末に支給されるというような実状があつたのであります。それから又民間におきましても賞與の問題があり、年末年始を控えて、いろいろな出費があるということも我が国の経済事情、生活事情からすれば当然のことでありますので、こういつた過去の沿革と、それから慣習であるとか、そういうふうなものをいろいろ噛み合せまして、かたがたこの際こういうものを本年度限りの措置として出すのが至当であろうというような意味合で申上げた次第であります。
  54. 木下源吾

    ○木下源吾君 私、今外へも用があるので、一つ二つちよつと木村さんに御了承願つて質問いたします。衆議院の人事委員会で官房長官が、国会の非常勤職員に対してもこういうようなことをやる、こういうことを言われておるのですが、この点は一つ再確認して置きたいと思います。従つて議員祕書等もこれを含むべきだとかように考えられるのですが、どういうようにお考えになつておるか。  もう一つは提案理由の説明を見ますると、丁度借金のある者に借金の催促に来た、金がない、それでは宿屋へでも泊つてできるまで待つていよう、こういうことで宿銭を使つたやつを、あとになつて、あれは証文の、借りた金の一部分だよ、これを棒引するというようなやり方なんですね。これはちつとも、人事院勧告でもそうでありますが、国鉄の裁定でもそうである、これは本質に触れておらん、一つも。科学的でないです。曖昧模糊たるものであつて、全く非民主的なものです。封建的なものです。それを今民主的にしてはつきりさせようとする過程にあるのに……それをやらないというのではない。やることは幾らやつてもよい。宿銭を幾ら拂つてやつてもよいが、やはり借金借金として残つておるのでなければ通用しない。現政府だけがそれを認めようとしておる。そういう野暮なやり方はないと思う。もつと提案理由をはつきり、この部分は借金なんだ、証書に書いてあるのだ、この部分はこの催促をする時に使つた費用である、これとは別だということをはつきり提案理由にできないですか、お尋ねいたします。
  55. 河野一之

    ○政府委員(河野一之君) 議員の祕書の話がありましたようでございますが、これは国会公務員、又はこれに準ずるものであつて常時勤務に服するというふうになつております。現在議員の祕書は非常勤というような取扱になつておりますので、年末手当を支給する途はないかと考えております。提案理由につきましていろいろ御議論もございますが、先程来政務次官並びに私が幾度も述べましたところで何とぞ御了承願いたいと思います。
  56. 櫻内辰郎

    ○委員長(櫻内辰郎君) ちよつと、大蔵委員会に付託されまする二つの議案について本会議においてその説明を聽くということになつておるそうですから、暫時休憩いたしまして、本会議で説明を聽いてから再会いたしたいと存じます。暫時休憩いたします。    午後三時三十六分休憩    ―――――・―――――    午後四時十七分開会
  57. 櫻内辰郎

    ○委員長(櫻内辰郎君) 本日はこれにて散会いたします。    午後四時十八分散会  出席者は左の通り。   大蔵委員    委員長     櫻内 辰郎君    理事            波多野 鼎君            黒田 英雄君            伊藤 保平君            九鬼紋十郎君    委員            森下 政一君            西川甚五郎君            木内 四郎君            小宮山常吉君            岩間 正男君            川上  嘉君            木村禧八郎君            米倉 龍也君   人事委員    理事            木下 源吾君            寺尾  博君    委員            赤松 常子君   政府委員    大蔵政務次官  水田三喜男君    大蔵事務官    (主計局長)  河野 一之君