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1950-02-13 第7回国会 参議院 農林委員会 4号 公式Web版

  1. 昭和二十五年二月十三日(月曜日)    午後一時三十一分開会   ――――――――――――― 本日の会議に付した事件 ○農産種苗法の一部を改正する法律案内閣送付)
  2. 楠見義男

    ○委員長(楠見義男君) それでは只今から農林委員会を開会いたします。本日は農産種苗法の一部を改正する法律案を議題にいたしまして、最初に坂本政務次官から提案の理由を御説明を伺いまして、それから後で特産課長からこの法律施行後の実績等につきまして説明を伺うことにいたしたいと思つております。それでは坂本政務次官
  3. 坂本實

    ○政府委員(坂本實君) 農産種苗法の一部改正の提案につきましてその理由を大略申述べたいと思います。  農業生産におきまして、種苗はその重要な生産要素をなすもので、種苗の良否は直ちに生産の成否に重大な影響を及ぼすものであります。農産種苗法は、種苗のこの重要性に鑑みまして、各種種苗の品質の維持向上を図り、且つ優秀新品種種苗の育成を奨励助長することをその目的とするものでありまして、そのため一方において種苗業者の届出制を実施し且つ特に重要と認むる販売種苗に、種類、品種、生産地、採種年月、発芽率等を記載した保証票を添附せしめて取引の円滑と安全を期しますると共に他方において、優秀な新品種種苗を育成したものがある場合には農林大臣に出願してその登録を受け得る途を開いてあるのであります。  一昨年三月本法施行以来、漸次その事業を実施いたしまして取締の面におきましては、種苗検査官により種苗業者の営業届出及び保証票の添附状況を検査し、又資料の拔取による発芽率の検定等必要な取締を行なつて種苗及び種苗業の改善に資すると共に、優良新品種種苗の登録事業におきましても種苗審査会におきましてすでに登録に決定いたしましたものが十五件に上つている状況であります。  今般提案いたしまして御審議を願いまする改正は、これらの事業をますます合理的に推進いたしますために是非とも必要と考えられるものでありますが、これを御説明申上げますと、第一に、優良新品種種苗登録の対象とすべき種苗は、取締のため保証票を添附せしめる必要のある種苗よりもその範囲を広くいたしまして、花類その他の種苗にも及ぼすべきでありますのに、現行法の規定では両者が同一範囲となつており不都合を来しておりますので、これを改めるため種苗のうち保証票を添附せしむべきものは特にこれを指定いたしまして「保証種苗」といたそうとするものであります。第二に、保証票には「種苗の生産地」を記載することとなつており、現行法ではその生産地の属する市町村名を記することに定められてありますが、市町村名を記することは技術的に実行困難で殆んど行われ得ない実情でありますので、これを改めて都道府県名を記載すればよいようにいたそうとするのであります。  第三に、新品種種苗登録の出願及び登録に際して、現行法ではいずれも無料となつておりますが、これにつきましては或る程度の妥当な手数料を納付するようにするのが適当と考えられるので、そのために必要な改正をいたしたいと考えるものであります。  以上、今般の提案にかかります改正につきましてその理由を申上げた次第であります。
  4. 楠見義男

    ○委員長(楠見義男君) ちよつと速記を止めて下さい。    〔速記中止〕
  5. 楠見義男

    ○委員長(楠見義男君) 速記を始めて下さい。それではこれから徳安特産課長かちこの法律施行後の状況等に関しまして説明を伺うことにいたします。
  6. 徳安健太郎

    ○説明員(徳安健太郎君) お手許に差上げております昭和二十五年農産種苗法一部改正法案資料というものを御覧頂きたいと思います。  この法律は二十三年の三月から施行いたすことになつておりますが、実はこの予算の定員が関係方面の了解が得られなかつたために、検査官の発令が非常に遅れまして、專任の検査官を発令いたしましたのが二十四年の五月にいたしております。従いましてこの検査の実績等につきましては、大体七月から十二月というものを挙げております。一応この資料の初からずつと簡單に御説明申し上げます。  先ず第一に農産種苗法第二條によります届出の状況でございますが、これにつきましては現在のところ大体市町村長に届出ましてそれが農林大臣の方に送付して参つておりますが、約二万五千五百であります。現在これをカード式に各府県別に整理をいたしまして取締の便に資したいということで整理をやつております。  それから次のページの種苗検査職員の設置問題でございますが、これは今申上げましたように検査官の発令が非常に遅れましたのでありますが、現在配置いたしておりますのは、本省に專任の検査官二名、兼任六名、それから長期出張の形を以ちまして農林省の園芸試験場の本場、東北支場、東海支場、九州支場というようなところに專任が本場四名、各支場に二名、兼任が本場三名、各支場二名づつ配置いたしております。それから尚本場及び各支場に検査室を設けまして、そこで種苗の発芽試験なり検定試験を実施しております。尚又府県の方に対しましては主要種子の生産府県に対しまして十名を長期出張いたさせまして随時その各隣県等につきましても種苗の取締に任じておるわけであります。  次にこの本事業伴う経費予算でございますが、二十四年度におきましては、先ずここに書いてありますように、八百八十七万九千円、二十五年度におきましては目下要求いたしておりますものは八百十六万二千円でございます。この前年度より減りました理由につきましては、実は我々直接の当事者といたしましては、この事業をやつて行きます上に相当人もふやして貰いたい、又事業費も増額して貰いたいという要求を出したのでありますが、大蔵省の査定で相当削られまして、前年度よりも減つております。併しながらこの減りました大部分というものは、検査事業費の中でも備品費でありまして、これは大体検査に用しまする発芽試験費或いは冷蔵庫、検微鏡その他の機械、器具でありまして、これらは二十四年度において一応検査が実施できるように整備いたしておりますので、この点につきまして検査事業費の削減につきましては、検査事業については支障は余り来たさないということに相成るかと存じております。次に種苗検査の概要でございますが、前に申上げましたように、一応二十四年の七月から十二月というものを取りまして、先ず第一にやりましたのが、営業者の届出ができているかどうかということにつきましての検査を実施いたしました。大体全国で八県を除きましてあと三十八県いたしております。その中でもここに挙げました十八県につきましては全部をやつたわけではございません、一部をやつております。その他の所につきましては大体県が全部の種苗業者の届出等の有無につきまして調べたのでありますが、その結果につきましては、ここに書いてありますように、検査箇所千四百五十二の中で、無届営業者は二百十四で大体一五%であります。これらはいずれも種苗法公布施行を知らないものが大部分でありまして、中にはここに書いてありますように三十年近くも卸販売を業としておりますが、税金の過重を避けるために届出を怠つたという例もあつたようであります。いずれにいたしましてもこれらにつきましては届出を励行するように検査官をして指導せしめております。  次に保証票を添附しておるかどうかということに対する検査でありますが、これにつきましては全体で調査箇所が千四百五十二でありますが、検査総点数が九千三百十一、完全添附いたしましたものが二千四百三十八、全体の二十六・一%、無添附が四千九百六十九、五三一三%、記載の不備が千八百七十、二〇%、それから虚偽の記載を心いたしたものが三四、〇・五%あります。で、この比率から見ましても、無添附が過半数を占めております。これらはまだこの法律の施行を知らんというものが非常に多かつたわけでありまして、記載不備の大半は生産地の府県名のみを記載いたしましていわゆる市町村名を書かなかつたのが大多数であります。いずれこれらにつきましては注意をいたしまして、尚惡質のものにつきましては嚴重な注意を発しました上に始末書を提出させております。この問題につきましては後程もう少し詳しく申上げたいと思います。  それから種子の検査でございますが、先ず第一にこのためには清潔歩合と発芽歩合を調べたわけでありますが、清潔歩合につきましては一応次のページに出しておりますように大体良好でありまして、九八%以上の好成績を示しておるものが多うございまして、ただそのうち仔細に検討いたしますと、同種の成分でも未熟な種子とか、或いは発芽不能と考えられるような極小種子、虫害を被つた種子というものを含んでおりまして、更に精選度の向上を要するものが六分あつたようであります。  次に発芽歩合でありますが、これにつきましては各種苗業者から拔取りましたものを検査官が持帰りましてそれを発芽試験をやつておるわけでありますが、ここに掲げました種類別検査の中で中程に「そらまめ」とありますがこれは大根の間違でありますので御訂正願います。それから「きうり」の次に「かんらん」を一つ落してあります。「かんらん」の合計が百四件、それを合せまして全体で千九百四十五件になつております。それでここに実は発芽の歩合を掲げておきませんでしたが、この点につきまして一応申上げますと、大体抜取りました蔬菜の種子の発芽率は大部分のものにつきましては、大体我々の方で想定いたしております、例えば十字花科のものにつきましては八〇%、或いはその他のものにつきましても六〇%乃至七〇%という標準があるのでありますが、この標準に概ね近いということが言えるわけであります。ただここで問題になりますのは、「たまねぎ」につきましては大体七〇%の標準に対しまして、全体で発芽率のその標準以上に行つておりますものが四五%、それ以下の発芽の非常に惡い不合格のものが五五%、「それから「ねぎ」につきましても発芽の惡い不合格のものが四〇%、「ほうれんそう」につきましては更に惡くて六五%の不合格を出しております。それから「なす」につきましては五五%、「にんじん」「ごぼう」というものは発芽率が非常に惡うございまして我々の方といたしましても、今後取締をして行く上にこういう種子につきまして重点的に行いたいい、かように考えております。それからこれらの違反事項に対しましては、試験の終了の都度各検査官から記載発芽率の訂正、又は必要に応じましては当該種子の売止を命じておりますが、更に発芽試験の結果は特産課長名を以ちまして個々に注意を促しております。それから発芽試験に関連いたしますが、品種の問題は圃場検定を受けなければなかなか分らないのでありますので、各園芸試験場及び支場に一定の圃場を持ちまして圃場検定をやつております。それは「ほうれんそう」「つけな」大根等につきましても試作を行なつておりますが、これにつきましては、二十五年度から本格的な試作をやつて行きたい、かように考えております。目下「たまねぎ」の種子の検定につきまして、九州の検査室で施行中であります。  次に行政処分の件数でありますが、これは検査施行いたしまして早々でありますので、種苗法の普及徹底が十分でないと認められますので、各検査官をしてこの普及徹底を図らしておりますが、違反事件はいずれもこれは司法処分に付しませんで行政処分に付しております。先ず無届営業者につきましては届出の励行を指導し、保証票の無添附及び記載不備につきましても完全添附を注意いたしております。又虚偽の記載につきましては記載事項の変更を命じておりますが特に「ほうれんそう」につきましては相当惡質と認められるものが四件ありましたので、これらにつきましては始末書を提出さしております。この問題をちよつと具体的に申上げますと、昨年の「日本ほうれんそう」の種子の採種が非常に惡うございましてそれで種苗業者の中で「西洋ほうれんそう」の種子を播いた者がありますが、これは御承知の通り「日本ほうれんそう」は種子に「とげ」がありますが「西洋ほうれんそう」には「とげ」がありませんですけれども、その中の二、三西洋品種につきましても「とげ」のあるものがありまして、これを混入いたしまして「日本大葉ほうれんそう」というような全然品種のないような名前で売りまして、その発芽が非常に惡かつたというような事例が相当ありましたので、愛知県の方に主任の検査官を派遣いたしまして実情を調査いたしました。これにつきましては県の係官立会の上で業者を呼びまして始末書を取つております。  それから種苗検査が斯界に寄與いたしました事例をここに若干挙げておりますが、結局これは生産者が種苗業者から種子を買いました場合に、その種子の非常に間違つておるというような事例がありますので、その点につきましては検査官がそれ応対しまして必要があれば検定をいたしまして、その当該県の係官立会の上で業者が話合を進めて解決したり、又は今解決の途上にあるものを挙げております。只今これにつきまして一つ例を申上げますと神奈川県におきまして、或る部落で永年種子をその地方の種苗業者から買つておつたわけでありますが、昨年美濃早生大根の種子と称しまして約二十町歩の分を買つたわけでありますが、ところがたまたまその中の四町歩分は練馬系の大根でありまして、美濃早生大根は七月の末に播種いたしますが、一般の大根は大体八月の末が播種の適期となつております。ところが練馬大根を美濃早生大根と称してやつたものですから全部七月の末に播きましたところが、練馬大根は全部萎縮病に罹りまして全滅した。従つて四町歩分が収穫皆無になつた事例が起つております。これらにつきましてもその採種地域であります千葉県検査官を派遣いたしまして実情を調査いたしまして、そしてこの検査官が生産者団体と種苗業者との間に或る程度の見舞金を出させまして解決をしたというような事例があります。  それから次に発芽試験法でありますが、実はこの蔬菜に限りませず一般の農産物の種子につきましても、まだ一つの体系付けられた学問としてのものが成立しておらないのでございまして、幾多のいろいろの検査をやつて行きます上に技術的に解決しなきやならん問題が多々あるのであります。でこれはアメリカにおきましてもまだ全部完成したわけではありませんが、アメリカ気候が乾燥しておりまするために発芽率が落ちるということが非常に少いのでありますが、日本は濕気が非常に多いために貯蔵方法その他によりまして発芽率が急速に低下するというような関係もありまして、今後いろいろ研究を進めて行かなければならんと思います。ここに挙げましたものは例えば休眠期の関係から大根は採種いたしましてから七月一杯、「かんらん」につきましては採種いたしましてから九月の上旬までは発芽が不良な傾向が認められるのであります。又「ごぼう」につきましては発芽試験をやります場合に、光線がないと発芽しないというようなことが最近判明したのでありますが、これらはいずれも個々の発芽試験、採種事業、或いは栽培法の改善等につきましては相当役立つ問題ではないかと考えにおります。  それからその次に委託の発芽試験件数でありますが、これは特に輸出等につきまして、先方の輸入業者から発芽試験の成績を添附せよというようなものがありますので、それらにつきましては委託を受けまして検査官の方で発芽率を記載いたしましてやつております。主としてこれを出しましたのは「たまねぎ」が主体であります。  それからその次の(六)でありますが、種苗検査実施に必要な調査研究、これは前に申上げましたように種苗検査につきましては相当今後調査研究をしなきやならん問題が多々あるのでありまして、これにつきまして各園芸試験場及び支場におきまして、これらの点につきまして以下挙げましたような項目について検討を進めておるわけであります。次に種苗の名称登録の問題でございますが、これにつきましては二十三年の三月からこの法律が施行になりましたので、この方は定員の関係もありませんので、委員を二十名任命いたしまして二十三年におきまして十月に第一一回の審査会を開催いたしております。この審査員は大体国の試験研究機関の人と或いは地方の試験研究機関、又は大学或いは民間の有識者というような人達のうちから、この権威のある方二十名を選びまして総理大臣から任命して貰つておりますが、現在一人欠員になつております。この問題は特に非常に慎重を要しますので行政に携わつております我々は審査員の中に入りませんで、本当の権威者という方だけにお願いいたしております。でこの種苗名称登録につきましては、二十三年の十月に第一回を開きまして現在までに四回開催しております。大体一年に一月と六月ということにいたしております。これによつて登録の実績を申上げますと、総出願件数が全部で六十九件で、この外に現行法では登録対象とされておりません「すいか」二件があります。これらの六十九件のうちで現在までに登録いたしましたものは「りんご」の「陸奥」、特にここに三年、五年、五年と書いてありますが、これはこの農産種苗法で三年から十年という一つの期限がありましてその間はこの名称で外の人は売れないということになつておりますが、その年数は審査会でそのもの毎に決めて行くということに相成つております。その「りんご」につきましては「陸奥」は三年、登録を取りましたのは青森県の菜果試験場、「つけな」は「広茎かつをな」五年、これは福岡市箱崎町の木村半治郎、「かぶ」は「改良博多かぶ」五年、これも同人ということで、現在登録になつておりますのは三つありますが、最近行いました審査会において決定いたしまして、目下農林大臣に答申中のものが十二件あります。ここに書いておりまするものであります。それから非常に優秀な新品種又は新系統と認められなかつたものは三十八件ありまして、これらはいずれも認められないということを本人に通知いたしております。次に目下審査続行中のものといたしましては十六件あります。これらにつきましてはその申請のありましたものを栽培してみるとか、或いは調査に参りまして調査するということによりましてこの次の審査会において可否を決定することに相成つております。次に今度の法律改正に伴いまして農林大臣の指定する種苗の種類の問題でありますが、ここに挙げましたものの中で○印をやつておりますものは現行法で指定されておるものであります。これらはこの今回の改正におきましてできますならば取締りはいたしませんが、新品種としての登録の審査ができるというものは、ここに挙げましたように蔬菜につきましては「ゆうがお」「スキート・コーン」「ちしや」、「セロリー」「とうがらし」「こもちかんらん」その他○のついていないものは全部であります。  果樹につきましては同じく「かんきつ」以下○印のついております「おうとう」とか七品目について新品種の登録ができるようにいたしたい。それから第三の花類につきましてはこれは非常に沢山のあれになりますが、百四十三でございましたかここに種類を挙げておりますが、この種類の中にも又いろいろ品種がありますので非常に沢山になりますので、これらにつきましては取締はいたしませんが新品種の登録に加えて行きたいといつた種類でございます。以上簡單でございますが検査並びに新品種登録の概要につきまして御説明いたしました。  尚参考のために第一回に新品種として登録いたしました「りんご陸奥」の写真がございますが、これは昭和五年に青森県の「りんご」試験場で「ゴールデンデリイシヤス」と「インド」をかけ合せまして作りましたのでありまして割合丸みを帶びております。これは特徴といたしましては非常に貯蔵がきくことでありまして、品質も非常に優秀でございますので、これが農林大臣の品種登録の第一号になつたわけであります。
  7. 楠見義男

    ○委員長(楠見義男君) それではこれから質疑に入りますが、改正法案なり或いは只今特産課長から説明せられました施行の状況なりなんなり結構でありますから御質疑を始めて頂きたいと思います。
  8. 羽生三七

    ○羽生三七君 この法律を実施するようになつてから日が浅いのでまだ結論なんか出すことは無理かと思いますが、その検査の施行するようになつてから今までよりもいいとか惡いとかいうようなそういう声が民間から出て来ておるのですか。
  9. 楠見義男

    ○委員長(楠見義男君) 特産課長は政府委員ではありません、説明員でございますけれども御答弁することについての包括的の御承認を頂きたいと思います。
  10. 徳安健太郎

    ○説明員(徳安健太郎君) 只今の御質問でございますが、初は種苗業者の中からまあ実際に行われるかどうかということに対しまして非常に軽い気持でおつたようでございますが、最近検査官が重点的に検査を始めましてからこれは成る程しつかりやらなければならんというような声が各所に起つております。我々の間におきましてこれと同時にやはり生産者団体が購入いたします場合にこれをしつかり一つ徹底して貰いたいということで、指導連等につきましてもこの点についていろいろ注意をお願いいたしておるわけであります。
  11. 羽生三七

    ○羽生三七君 生産者団体の方からもまだそんなところまで段階に行つていないのでしようね。
  12. 徳安健太郎

    ○説明員(徳安健太郎君) 前にも説明を申上げましたように生産者団体の方から実はこういう問題が四件ばかり提起されて来たわけであります。そこで我々の方で検査官を派遣いたしましてそれらの解決を図つておるようなわけであります。
  13. 羽生三七

    ○羽生三七君 先程の事例ではまだ分りにくいのですが、例えば民間の種苗業者以外に国立なり県立の試験場自体が何かそういう種苗を民間に売出すとか何とかいうこともあり得るわけでありますか。
  14. 徳安健太郎

    ○説明員(徳安健太郎君) あり得るわけであります。
  15. 羽生三七

    ○羽生三七君 そのパーセンテージはどうでありますか。一般のものと…。
  16. 徳安健太郎

    ○説明員(徳安健太郎君) 現在登録いたしました、又登録申請中のものが十五件でございますが、その中で青森の「りんご]試験場のものが二件でございます。あとは全部民間でございます。特に今度の審査会で私傍聴いたしました時に、「かんきつ」でやはり靜岡県の農事試験場から申請がありましたけれども、これはやはりこれを発見した人が民間の人でありますので、試験場からのあれを取下げさせまして、民間の種苗業者に登録させるということにいたしております。
  17. 小川久義

    小川久義君 特産課長のお話を聽いても、施行日が浅いためもあるかうまく行つておらんのが実情であると思います。それをもつと実際に即応したようにもつと効果的にするというには金がなければできんと思いますが、ところが先程の御説明では備品費が要らなくなつたから予算が少くても仕事に差支ないということでありますが、今まで通りやつておいでになれば改善できない。で今までの事業費しか見込まれておらんということになると進歩しないと思うのですが、予算の面におきましても八百八十七万九千円が八百十六万二千円に減つておる。これでどうも徹底した検査もできないし向上しないと思うのですがしその点どうですか。
  18. 藤田巖

    ○政府委員(藤田巖君) 御尤もなお話でありまして、私共といたしましてももつとこの制度を完全にいたしますための予算も実は要求したのでありますが、併しながら現在の財政等の事情からいたしまして昨年より削減されました。その点につきましては今後とも引続いて本制度の実施について予算その他の点につきましても努力をいたして参りたいと思つております。尚この制度はお話のようにまだ日が浅いのでありまして、私共といたしましては、一つは農家の方面にもこの制度の実際の意味、それからどういう点に注意しなければならんかということをよくお話をしまして、農家の方から変な種が販売されないようにおのずから間接的に注意をして貰う。そうしてそれによつて私共の方に知らせて頂きまして私共の方から取調べて適当な措置をする。こういうことにいたしますれば相当に効果も挙げられると思いますので、その方面に一つ力を注いで参りたいと、こう思つております。
  19. 小川久義

    小川久義君 局長さんのお話で満足できん。魚を取るのに網を使わなというような、金のかからずというとはあり得ないと思います。指導す者が必要になつて来る、人が必要になつて来る、人が必要になれば自然金がかかるそれが今まで通りにやつては駄目で、もつと間口を拡げて内容を充実して拡充するというのがこの法の改正の主眼でしよう。それに金を少くして目的を達するとは考えられない。坂本政務次官もお出でになりますが、看板だけは大きく掲げて金の面が至つて少いのはどうも農林関係の予算の通例のようになつておる。これは次官からも特に目的達成のために必要な経費はもつと出すように御協力お願いいたしたいと思います。
  20. 坂本實

    ○政府委員(坂本實君) 只今小川委員の御意見に対しましては全く同感でございます。本制度の完全な実施のために必要な予算につきましては今後とも一層努力するつもりでございます。
  21. 羽生三七

    ○羽生三七君 この法律と直接関係はないのでありますが、外国から何か種苗が輸入されるとか、或いは若し輸入されるとすればどういう状態になるのか、ちよつとお聞きしたいと思います。
  22. 徳安健太郎

    ○説明員(徳安健太郎君) これは証票の添附はやはりやることになつております。ただその場合に外国産なら外国産とその国名を入れるということになります。これにつきましては実は私共の方で今通産省と連絡を取りまして、外国輸入種子を入れたいということを目下折衝しておりますが、三月頃には若干入つて来ると思います。
  23. 小川久義

    小川久義君 この第三條の第一項で、業者以外の者が販売してもいいというような條文があるように思いますが、これが販売を許されるとすると、それを濫用されて折角登録したものの効果が減少されるという虞れがあると思うのですが、その点はどうお考えですか。
  24. 藤田巖

    ○政府委員(藤田巖君) 私共の取締対象としましたのは、つまり種苗業者として営利の目的を以て或る計画で継続的にやる場合、こういうふうなものを取締の対象にしたのです。従つて継続的にやらないで臨時にたまたま業者以外のものが販売いたしましても、そういうふうなものは数量的には大したものでもございませんし、差支ないのぢやないかということでこれは省きました。
  25. 岡村文四郎

    ○岡村文四郎君 特産課長の羽生さんへの御答弁で、この試験場が登録した時分に、青森では「りんご」を取つてるのですが、靜岡のものは民間に売つたというお話でありますが、今度は前と違つて登録出願料も要る、登録料も要るということになると、若し試験場が出したものがいいということになつた時分にちよつとおかしくなると思うのだが、試験場が発案した品種をやりたいという時分には、誰か個人の種苗業者の名義でするのなら別だが、試験場としてそういうことをするのがいいか惡いか、そういうことを伺いたいと思います。
  26. 徳安健太郎

    ○説明員(徳安健太郎君) これは特許なんかの点におきましても、やはり国の機関或いは地方の試験研究機関がやつておる事例がありますが、ただその場合にその試験場自体がそれを独占することがいいか惡いかという問題になりますが、これにつきましては大体試験場で登録をいたしまして、只今申上げた「陸奥」なんかにつきましては、一定の資格のある種苗業者にはその権利を譲渡するといいますか、使わせるということをやつておるのです。
  27. 岡村文四郎

    ○岡村文四郎君 もうちよつと、試験場の名義で出願すると出願料を取るのはどうなるのですか。そうすると国の経費をそういうところに使うことを認められておるかどうか。実は私の方で農事試験場の或る技師が或る登録を取つて、その特許を取つたままでおつて、それが退官になる間際に本人に変つて、その特許を持つて僕の所に入つて来た。特許料を十五万呉れというのでやつたのですが、将来その人の何といいますか、身分保障のためにはいいかも知れないが、これは年限があつて幾らでもないとしても、認可することは結構だが、何だか試験場としては、やるのもおかしくなつているのじやないか。
  28. 徳安健太郎

    ○説明員(徳安健太郎君) 今の問題は試験場の職員の方が取られたのですね。
  29. 岡村文四郎

    ○岡村文四郎君 いや初は試験場が取つてそれを職員がやめる前にその人の名義に変つて、入つて来て、除虫菊の特許なんです。
  30. 藤田巖

    ○政府委員(藤田巖君) この種苗に関する登録制度も、やはり特許法だと商標法とかいうようなものと同じような精神でございます。新品種を育成しましたものを一定期間保護しよう、こういうようなことであります。お話のように試験場が新品種の登録をやりまして申請いたしましてそれが認められました場合には、試験場がその権利を得るわけでございます。従つてただその新品種の種苗を販売する場合には、そのものの承諾がなければならない、こういうことになるわけです。尚実際問題としては、そういうふうな形で誰か販売するものは、外のものか他の種苗業者にやらすと思います。お話の点は特許のお話でありますが、登録をちよつと仮定して考えますと、試験場が登録を受けた、併しその登録を職員がその何か持つて行つたというふうなお話でありますが、我々の制度には、いわゆる特許権の移転とか何とかそういう行為は認めておりません。いわゆるそういうふうないわば無体財産権的な権利まで讓渡というのは認めないわけですから、その場合にはやはり資格はその試験場が相変らず持つているというふうに感じるわけでありますが、何かそれで問題がどこかにございますか。
  31. 岡村文四郎

    ○岡村文四郎君 試験場が出願をして登録を取つても、試験場がいい品種を見出しても、試験場が売るわけに行かんのだから、誰か商人にやらせると思うのです。そうするとその人を試験場が推奨して、出願者になつた方が適当ではないかと思うのですから、お聞きしておるわけです。これは試験場が売れるならばそれでいいのです。試験場が商売するというわけに行かないから、この品種を見出して登録する、そうして商標を使つて売る場合に、誰か人がなければならんと思うが、どうですか。
  32. 藤田巖

    ○政府委員(藤田巖君) この優良品種の登録は、その優良品種を育成したもの、これに何といいますか、名誉の表彰の意味で與えるわけです。従つて相続人に附いた或る程度の権利は認められますけれども、大体その育成したものに與えられるわけです。従つてやはりそういうふうな場合には、その育成した本人、試験場なら試験場、或いは本人にこれを與えて行くことがやはりこの制度の趣旨から申しますと適当じやないかと、こう考えております。
  33. 羽生三七

    ○羽生三七君 その場合に登録は試験場なら試験場がやつて、売るのは業者がやつても自由なんでないですか。
  34. 藤田巖

    ○政府委員(藤田巖君) 先程申上げましたように、従つて登録は試験場が受けて、併し販売権はそれは試験場が他の適当な種苗業者にこれは相談をして、つまり他のものは、この登録を受けたものの許諾がなければ販売できないわけです。そこで相談をして販売しておる「こういう実情なんです。それで大体支障はないのじやないかと、必ずしも育成した試験場以外の種苗業者が登録する必要もないじやないか、こういうふうに思うわけです。
  35. 楠見義男

    ○委員長(楠見義男君) ちよつと申上げますが、議運の方から速記を割愛して呉れという再三の要求がございますので、誠に遺憾ながらそちらに割愛をいたしますから御了承頂きます。    午後二時二十分速記中止    ―――――・―――――    午後二時四十分速記開始
  36. 楠見義男

    ○委員長(楠見義男君) 速記を始めて下さい。  それでは本日はこの程度で散会いたします。    午後二時四十三分散会  出席者は左の通り。    委員長     楠見 義男君    理事            羽生 三七君            藤野 繁雄君    委員           池田宇右衞門君            柴田 政次君            赤澤 與仁君            徳川 宗敬君            山崎  恒君            岡村文四郎君            小川 久義君   政府委員    農林政務次官  坂本  實君    (農政局長)   説明員    農林事務官    (農政局特産課    長)      徳安健太郎君