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1950-03-16 第7回国会 参議院 人事委員会 8号 公式Web版

  1. 昭和二十五年三月十六日(水曜日)    午前十一時二十分開会   ―――――――――――――   本日の会議に付した事件 ○公務員の給與ベース改訂等に関する  請願(第一八三号)(第二四九号)  (第三四九号)(第三五三号)(第  三五四号)(第三九七号)(第四二  〇号)(第四三四号)(第四三五  号) ○公務員の給與ベース改訂及び越年資  金支給に関する請願(第二〇一号) ○公務員の給與ベース改訂に関する請  願(第二四五号)(第二四六号)  (第三四八号)(第四二七号)(第  六〇二号)(第六〇九号)(第六二  三号)(第七九四号)(第八三三  号)(第八六七号)(第八九二号)  (第八九三号)(第八九四号)(第  八九五号)(第八九六号)(第八九  七号)(第八九八号)(第八九九  号)(第九〇〇号)(第九〇一号)  (第一〇一五号)(第一一二〇号) ○公務員の給與ベース改訂に関する陳  情(第一五七号)(第一六一号) ○九州大学教職員の給與ベース改訂  及び越年資金支給に関する請願(第  一六三号) ○教職員の給與ベース改訂及び越年資  金支給に関する請願(第一八二号) ○教職員給與ベース改訂等に関する請  願(第二一五号)(第二五三号)  (第二五四号)(第二六三号)(第  三四〇号)(第五八〇号) ○教職員の給與ベース改訂に関する請  願(第二五〇号)(第二五一号)  (第二五二号)(第六四九号)(第  六五四号)(第九三七号)(第一一  〇二号)(第一一〇三号)(第一一  〇四号)(第一一〇五号)(第一一  〇六号)(第一一五一号)(第一一  五三号)(第一一七三号) ○教職員の給與ベース改訂に関する陳  情(第三一号)(第一九三号) ○公務員に越年資支給の請願(第一八  四号)(第一八五号)(第一九三  号)(第二〇二号)(第二四八号)  (第三五一号) ○教職員に越年資支給の陳情(第三〇  号)(第四八号) ○営林労務職員に年末資金支給の請願  (第七一九号)(第七三二号)(第  七三四号)(第七四二号)(第七六  七号)(第八〇一号) ○営林労務者の一部を常勤職員として  の取扱に関する請願(第七一八号)  (第七三三号)(第七三五号)(第  七四三号)(第七六八号)(第八〇  〇号) ○市に合併地域の公務員に地域給支給  の請願(第五三〇号) ○公務員の勤務地手当地域差制度改正  に関する請願(第九五三号) ○市に合併地域の教職員に地域給支給  の請願(第一〇〇四号) ○群馬県富岡町公務員の地域給を乙地  に指定の請願(第一〇〇五号) ○鳥取市外三地域を地域給支給指定地  域より除外反対に関する請願(第三  一〇号) ○大阪府下都市等の地域給引上げに関  する請願(第三六六号) ○国家公務員の給與問題に関する調査  の件   ―――――――――――――
  2. 中井光次

    ○委員長(中井光次君) それでは只今から開会いたします。官房長官は十五分待つてくれというお話でございますから、その間に請願、陳情の御審査を願いたいと思います。先ず專門員より御説明を申上げます。
  3. 川島孝彦

    ○專門員(川島孝彦君) 只今議題になりました請願、陳情につきまして申上げます。三月十日までに参りました第十回の文書表によりますと、現在までに請願が八十九件、陳情が六件、合計九十五件でございます。その内訳につきましては、お手許に差上げました表のように、公務員の給與ベース改訂に関する件が非常に多うございまして、教職員、一般公務員、両方合せて五十八件でございます。これは件数は比較的少うございますが、一件に大変に沢山の請願者、陳情者がありますもので、申上げますと、公務員の給與ベース改訂に関する件三十四件には、第一万四千人の者が請願いたしております。それから教職員の給與ベース改訂に関するものは約三万の人が関係しております。その外に、給與に関係いたします年末賞與とか、或いは地域給の問題が大部分でありまして、極く一部分につきましては、公務員の身分或いは職階等に関する件がございます。  それで、順次御説明を申上げますと、第一の公務員の給與ベース改訂に関する請願は三十四件でございますが、この請願者は殆んど全国に亘りまして、北海道から四国、九州に及んでおります。又種類も外務省、全逓、或いは地方の公務員というふうな、或いは気象台とか、非常に広汎な範囲に亘つておりますので、一々御説明をいたす時間がございませんですが、ただその請願、陳情の内容につきましては大体三通りでございます。一つは現在の公務員の給與を人事院の改訂の勧告のような程度で改訂をして貰いたいというものと、それから九千七百円ベースによつて改訂して貰いたいというのと、それから八千九百円ベースで改訂をして貰いたいという、大体三通りの種類がございますが、いずれも現在の六千三百円のベースでは到底最底の生活ができないから、何とか措置をしてもらいたいという希望でございます。これは目下国会におきましてもいろいろ審議をされておる途中でございますが、この願意の大体の趣旨は妥当なように考えられます。今申上げましたのは請願の一八三号、二〇一号、二四五号、二四六号、二四九号、三四八号、三四九号、三五三号、三五四号、三九七号、四二〇号、四二七号、四三四号、四三五号、六〇二号、六〇九号、六二三号、七九四号、八三三号、八六七号、八九二号、八九三号、八九四号、八九五号、八九六号、八九七号、八九八号、八九九号、九〇〇号、九〇一号、それから請願の一〇一五号、一一二〇号、それから陳情の一五七号、同じく一六一号、それだけでございます。
  4. 千葉信

    ○千葉信君 問題を項目別に区切つて一応の審査をした方がいいと思いますが、如何でしよう。
  5. 中井光次

    ○委員長(中井光次君) それじやそうしましよう。
  6. 千葉信

    ○千葉信君 今承りますと、請願の中には大体三つに分類せられるような形において請願がなされておりますが、これは今直ぐ採決ということではなく、相当この問題については、各委員からも審査を希望するものがあとからもあるかと思いますので、私はただここで簡単に私の意見を申上げて置きたいと思いますが、この請願の内容を見まして、それぞれいずれも妥当な主張があることは考えられまするけれども、目下御承知のように問題になつておりまする、人事院から政府に対して勧告されました七千八百七十七円というこの賃金ベース改訂の要求というものが、一応国会としては相当その根拠が科学的であるという点から言いましても、我々はこの線については当然、これは国会としても考えなければならない点だと思いますし、私の意見から言いますと、この三つの中の請願に対して、人事院の勧告と合致する程度のものを、国会としては採決するというふうに進んで頂きたい、こういうふうに私は考えております。
  7. 中井光次

    ○委員長(中井光次君) あなたの御意見をお尋ねしますが、つまり人事院ベースならば内閣へ送つて、あとのはもう陳情を不採択としていい、こういう御意見ですか。
  8. 千葉信

    ○千葉信君 そうです。その意味といたしましては、従来国会の請願が或る程度空手形の形に終つて、荏苒と据え置かれて、何らの措置が採られないという状況が往々ございまして、そういうことになりますと、どうしても国会の結論というものに対して、国民が或る程度の期待を持たないという形が出て来るということと、一方行政部門におきましても、こういう状態で放置しても後は何もこれに対して異議が出ないというような形が出て参りますと、非常に結果として私は憂慮すべき問題だと思いますので、私共の主張からいたしましても、できるだけ国民全体が妥当として肯定する程度のものを、国会として採択するという形に進んで行くことが、只今申上げたような弊害を除去するという意味に合致するのではないか、かように存じます。
  9. 中井光次

    ○委員長(中井光次君) 御意見は伺いました。いずれ採決は後日に譲りたいと思います。次に移ります…まだありますか。次に移つてよろしうございますか。    〔「宜しい」と呼ぶ者あり〕
  10. 中井光次

    ○委員長(中井光次君) それじや、次を…。
  11. 川島孝彦

    ○専門員(川島孝彦君) 次は教職員の給與ベース改訂に関する問題でございまして、それはお手許に差上げてあります表の中の三枚目、請願百六十三号、百八十二号、二百十五、二百五十一号から二百五十四号、それから前へ戻りまして恐縮ですが、二五〇号、その次に二六三号、三四〇号、陳情の三十一号、請願の五八〇号、六四九号、六五四号、九三七号、一一〇二号、一一〇四号、一一〇四号、一一〇五号、一一〇六号、一一五一号、一一五三号、一一七三号、陳情の一九三号、それだけです。これは大体人事院勧告のように改訂して貰いたいという意見が殆んど大多数でございまして、極く一部に九千七百円ベースにして貰いたいというのがございます。それから又ただ給與ベースを改訂して貰いたいというのもございますが、その大部分は、先程申上げましたように、人事院勧告の通り給與ベースを上げて貰いたいということでございます。この人数は普通の公務員の給與ベース改訂の請願者に較ベまして非常に多うございまして、それだけ教職員が生活に苦しんでおることがよく分るのであります。
  12. 千葉信

    ○千葉信君 大体この問題に関しましては、前の案件で申上げた意見と同様でございます。
  13. 中井光次

    ○委員長(中井光次君) 分りました。外に御意見ございませんならば、次に移りたいと思います。
  14. 川島孝彦

    ○専門員(川島孝彦君) その次は公務員、教職員の越年資金の支給に関する件、八件ございます。請願一八四号、一八五号、一九三号、二〇二号、二四八号、三五一号、陳情三〇号、四八号でございますが、これは年末において何らかの形で越年の資金を支給されたいという請願及び陳情であります。
  15. 千葉信

    ○千葉信君 この請願の受理の時期というのは前年でございますか。
  16. 川島孝彦

    ○専門員(川島孝彦君) 全部昨年の年末でございます。一例を申上げますと、請願の三五一号は十二月二十二日、それから陳情の三十号は十二月十四日、陳情の四八号は十二月の十六日で、十四日、十五日、十七日、十六日、そういうとき時が多うございます。
  17. 千葉信

    ○千葉信君 この請願の表題から言いましても、明らかにこれは年度内に支給ということを希望しておる請願のように考えられますが、どういう事情で今日までこの問題が審議されなかつたか、私は新しく委員になりましたために、その間の事情が分りませんので、一応お伺いしたいと思います。
  18. 川島孝彦

    ○専門員(川島孝彦君) この当時はすでに政府から年末手当等に関する法律案が出て参りましたのと、それから職階制の問題で、委員会としては人事院或は関係当局にいろいろ交渉して、そのために忙殺されておつた状況であります。この当時、まだその前にも同様な陳情が出ておりましたのです。それをその通り一応まとめまして、審査をいたしまして決定いたしました。これは政府に送りました。その後に出て参りましたので、今言います通りに、次々にやるべきではありますけれども、外の重要な問題のために時間を取られまして、その審議をする、議題にかける余裕がなかつたという実情であります。
  19. 中井光次

    ○委員長(中井光次君) よろしうございますか。それでは次の営林労務員の…。
  20. 川島孝彦

    ○専門員(川島孝彦君) 次は営林労務職員に年末資金支給に関する件、六件でございます。これはその次の営林労務者の一部を常勤職員としての取扱要望に関する件六件と関連いたしておりますので、便宜一括して御説明申上げます。これは林野庁関係の仕事に従事しておりまする労務職員でありまして、これが非常勤でありますがために、年末手当が出ませんのであります。従つて常勤の職員として貰いたいという意味の請願と、それを抜きにしまして、ただ年末当手を貰いたいという請願と、二つに分れておりますが、要は常勤でないために起つて来たわけでありまして、両方の請願の目的は同様でございます。
  21. 千葉信

    ○千葉信君 その非常勤というのはどの程度の非常勤でございますか。
  22. 川島孝彦

    ○専門員(川島孝彦君) この点は詳しいことはまだ十分に調査していないのでありますが、林川庁の仕事のやり方は、これは一つの事業体でありますために、仕事のあるなしによりまして、雇い入れたり或いは解職したりしておる状況であります。大体下刈とか造林とかいう方面のことは、地方の農民に頼んで仕事をやつて貰つております。いわゆる杣と申しますか、樵し申しますか。ああいう専門家につきましては、大体一年に百五十日内の仕事をさしておるのであります。それを常傭夫と言つておりますが、常勤の職員というというところまで行つていないようであります。
  23. 瀧本忠男

    ○政府委員(瀧本忠男君) 非常勤の問題につきましてはいろいろ問題がございまして、例えば今問題になつておりまする営林労務者等につきまして、非常勤の一部に年末手当が支給されたというようなことがございまして、それではこの全般の営林労務者に何故支給されないかというような問題がいろいろあります。で我々の方といたしますれば、非常勤、常勤というものは、これは稼働日数ということよりもむしろ、現在の建前といたしましては、定員の中へ含まれているかどうかという点で、一応筋が引いてある。併しながら実際問題といたしましては、非常勤と言いながら、常勤と殆んど変らないような勤務をしておるものが相多数あるわけでありまして、そういう点につきまして検討をいたしております。この我々の研究が進むに従いまして、或いは、常勤、非常勤の取扱い等につきまして、今御指摘のように、日数等によりまして或いは区別するということになるかとも思うのでありますが、只今のところ研究中でありますから…。
  24. 中井光次

    ○委員長(中井光次君) 営林職員の問題はこれで御質問がなければ、次に地域給に関する請願、陳情を議題といたします。
  25. 川島孝彦

    ○専門員(川島孝彦君) 地域給に関する件は、お手許の印刷物の一番仕舞の紙でありますが、請願五三〇号、同じく九五三号、一〇〇四号、一〇〇五号でございますが、これにはいろいろございまして、一々申上げますと、請願五三〇号は、愛知県の一宮市から出て参りましたのでありまして、現在地域給というのは、改正につきましてはストツプしておりますので、市に合併された昔の村落の地域の公務員については、地域給が支給されない。これを早く改訂して地域給が支給されるようにして貰いたいという趣旨のものでございます。  それから請願九五三号の方は、勤務地手当に関する地域につきましては、現在においては物資の交流その他の関係で、地域差が非常に少くもなつて来ております、又変つても来ておりますから、勤務地の地域給につきまして、制度を改正して貰いたいという趣旨の請願でございます。  それから一〇〇四号は請願の五三〇号と同じように、合併前と合併後で同じく地域手当がストツプされておるため、変動がないというので、それに対する措置を請願して参つたのであります。  それから一〇〇五号の方は、群馬県富岡町の公務員の地域給が現在内でありますが、乙地のして頂きたいという趣旨の請願であります。  落しました、それからもう一枚前に戻りましたところにもう二件ございますのですが、請願三六六号、大阪府下の都市の地域給引上げに関する件であります。それから請願三一〇号に鳥取市外の三地域を、支給指定地域より除外することの反対の請願であります。これは請願三六六号の大阪府下の都市、例えば布施であるとか、泉大津であるとか、衛星都市が、実際においては大変物価が高いのでありますが、現在においては非常に低いので釣いが取れないから上げて頂きたいという趣旨の請願でございます。  それから請願三一〇号の方は、この前にも請願を議題といたしました際に出て参りました、鳥取県知事からの請願でありまして、従来鳥取市と、その外に町村が三ヶ所ございますが、あの地域給が昨年の特別C・P・Sの結果、指定地域からの除外されたそうだから、その点につきまして反対の意向であるから、お考えを願いたいという趣旨の請願でございます。
  26. 千葉信

    ○千葉信君 地域給の問題につきましては、各地方からいずれもこうして請願もございますし、それから又非公式な陳情等も常時行われておるようでございますが、この地域給の支給額の問題につきましては、今次の人事院勧告にも新しい考え方に立つて、支給額というものが考慮されておるようでございますが、私のお尋ねしたいのは、こういう地域給が、絶えず各地域におけるところの物価の変動によつて、常に新しい情勢に適合するための研究が行われていることとは思いますけれども、そういう場合に、例えば新しく地域給を支給する地域に指定する場合であるとか、或いは地域給の引上げ若しくは引下げを要するような状態が地域によつては絶えず起つているであろうと思いますが、人事院ではそういうことに対して、どういうような対策を以てお進めになつておるか、その点お伺いいたしたいと思います。
  27. 山下興家

    ○政府委員(山下興家君) 地域給のことにつきしては大分研究して見たのでありますが、今までの地域給は、全然何の理論に基いてやつているか分らないような状態であります。非常に乱雑な状態である。それでこれをどうしてもやり変えなくちやならんというので、随分長く研究いたしまして、そのしてそれは今のとろこ計画しておりますものは、C・P・I、即ち物価指数の差を調べまして、そうして全国的に調査しておるのであります。毎月の物価指数を研究しますといいのでありますけれども、大変に金がかかるしするのでありまして、昨年の五月のを取つて今計画しております。それからしてそれはでき上つたのであります。十一月のも取つてあるのでありますが、その十一月のはまだ御覧に入れるような状態には達しておりません。それによつて見ますと、もう全国的に綺麗にやり変えなくちやならんような状態にあります。それで今度もベースが改訂になつたら直ぐそれを差出しまして、御審議を願いたいと思つておつたのでありますけれども、まだベース改訂になりませんから、三割を二割にしますと、それだけ出しますと、下るところが非常に多いのでありまして、どうしてもこの際ベース改訂をすると同時に、改訂をしなければいけないというわけでございます。それでそういうわけでありますからして、今までありとあらゆるところから不平が出ておりますが、それを一々訂正するということは、到底不可能なのでございます。今のところ全部の改訂を暫くの間中止して、そうして機会を待つことにしておるわけでございます。資料は全部国会に出す計画でありますが、最後の決定は国会でして頂くように希望しております。
  28. 瀧本忠男

    ○政府委員(瀧本忠男君) ちよつと補足して申上げます。  只今山下人事官から御説明がございました通り、我々の方で作業いたしております、で地域給の改訂を中止しておるということを言われましたのが、我我としては法律を改訂して頂くというとことがありませんと、人事官限りで勝手に改訂ができない現在状態になつております。それで我々としますれば、給與ベースの改訂に伴つて、この問題を是非取上げて頂きたいというふうに思つております。それで給與ベースの改訂が遅れておりますので、この問題が遷延しておるわけでありますが、併しながら千葉委員からお話がありましたように、これは非常に深刻な問題であつて、各方面から地域給の改訂の要請が頻々として出ておる状況でありますから、何時までも抑えて置くことはできんだろう。従いまして地域給の改訂については、何らか今後やはり国会でお考え願わなければならんのじやないか。我々の方しては、資料にぬかりなく準備いたしております。十一月の全国的な特別C・P・Sというものもやりましたし、又本年の五月には内閣統計局でやはり同様の調査が行われる。絶えず新しい資料が用意されておるということになつております。
  29. 千葉信

    ○千葉信君 只今のお話によりますと、大体がC・P・Sを基礎としてお考えのようですが、例えばこういう点について地域給の要素としてお考えになつたことがあるかどうか。それに地方地方によつて生活に必要な物資が非常に違う場合があるのじやないか。例えば食物にしても、衣料にしても、暖い地方と寒い地方、或いはその中間の地方というように、いろいろC・P・Iに直接に現れて來ない生活の所要の物資の点ということについて、單に物価だけでなくて、そういう点を御考慮になつたことがございましようか、その点について伺いたい。
  30. 瀧本忠男

    ○政府委員(瀧本忠男君) 只今の点については我々の方としては、十分考慮いたしておるつもりであります。と申しますのは、地域的に考えておりまする東京を中心としたいわゆる地域差のC・P・I、このC・P・Iというものはフイツシヤー式の指数になつておりまして、この指数というのは東京の生活水準と言いますか、東京における生活費の内容、物品の各数量の組合せであります。そういうものを基礎としい指数の上り下りを見ると同時に、各地方における例えば青森でありますとか、鹿児島でありますとか、各地方地方の非常な特色があるわけでありますが、その地方における生活の内容というものを基礎にいたしまして指数というものを作るのであります、両方の指数を合わせて一つの指数にいたしておりまするから、只今御指摘の点については、もうC・P・Iだけで十分考慮ができるというふうに思つております。尚地域差を考えて参りまする場合には、我々はC・P・Iだけによりませんで、府県から希望的に出されております府県内の順位、これにも相当のウエイトを置いて考えております。
  31. 中井光次

    ○委員長(中井光次君) 官房長官が見えましたから、お急ぎのようでありますから、官房長官に対する御質問を願いたいと思います。
  32. 千葉信

    ○千葉信君 官房長官にお尋ねいたしますが、国家公務員の給與に関する問題につきましては、御承知の通り給與実施本部も人事院の方に移つておりまするし、人事院の方で公務員の給與に関する基礎的な調査であるとか、或いは又研究ということが法的の基礎によつてなされておるわけでございまするが、最近に至りまして政府職員の新給與実施に関する法律の一部を改訂する法律案、この法律案の提案に関連いたしまして、国会に公務員の給與に関する資料というものが出されておりまするが、その資料の作成の方法について、一応我々お尋ねしたい点があるのでありまするが、その以前にどうしてこういう問題を国会に資料として提出する際に、人事院においてこういう資料を作成して出したか、そのお考えを承りたいと思います。
  33. 増田甲子七

    ○国務大臣(増田甲子七君) 千葉さんにお答え申上げます。給與ベース白書を人事院と連絡せずに出したことについての御質問と拝承したのでありますが、私は国家公務員の規定によりなされたる人事院の勧告は、できる限り尊重いたしたい、こう思つて鋭意勧告のなされた十二月四日以来研究所をいたしておりましたが、経済安定政策の強力なる遂行を、現下の産業経済その他国家復興の諸般の情勢に鑑みて、絶対に必要なる国家的要請であるという結論に到達いたしましたのと、もう一つは給與ベース白書を後で出したというような理由で非常に残念でございまするが、あの勧告は呑み得ない、受諾いたし難かつた次第でございます。そこで我々はどういうわけで勧告を呑み得ないかというようなことを、ただ新聞記者なり、その他を通じて申上げるのも一つの手段ではございますが、それのみを以てしては、政府の実際の意のあるところも明瞭でない。こういうわけで結局、いわゆる給與ベース白書というものを政府が作成して、国会議員のそれぞれのお机の中に御配付いたした次第でありまして、これは提出するというのか、どういうのか、何でございますが、御配付をいたしました。そこで我々はもとより呑み得ないのはこれこれの理由であるということは、私は淺井君ともよく会つておりますから、お話をしてありまするし、従いまして政府の呑み得ない意のあるところだけは、人事院も分つておると思つております。もとより自分と所見を異にしておるのは千葉さんの御指摘の通り、人事院としては勧告は飽くまで実施して欲しいという立場に起たれるのは、これは当然でありまするが、我々も呑みたいという熱意或いは誠意は十二分に持つておるまするが、どうしても呑み得ない客観情勢その他の問題もございますが、その理由はかくかくの理由であるということを、やはり国民に、殊に国民の代表者である国会議員の各位には知つて頂くことがデモクラテイツクである、こう考えたからお話した次第であります。
  34. 千葉信

    ○千葉信君 その資料を作成するに至りましたお考えについて一応お話を承つて置くに留めておきたいと思います。  次にお尋ねしたいのはその国家議員に配付した資料の問題でございますが、その資料の第二の方に、平均賃金と公務員の実際給與平均額の推移、こういう表題で以て、経済安定本部へという形で、工業平均賃金指数との比較表が提出せられておりまするが、この資料の作成ということが、私は非常に謀略な形においてなされておるということについて、非常に不満を持つておるものでございます。その理由といたしましては、最近におきまして増田官房長はしばしば現在の各方面の給與実績はこうであるとか、或いは又昭和二十五年度におけるところの国家公務員の実際給與平均額は七千四百円に達する。従つてあと三百円か四百円あれば、人事院の勧告程度の給與の達するというふうな談話をしばしば発表せられておりましたので、私はこの増田官房長の発表せられる数字の根拠がどこにあるかということにつては、非常に疑問をもつたわけでございまするが、今度この資料を拝見するに及んで、増田官房長官のおつしやつたその資料の基礎というものがはつきりいたしたわけでありまして、その基礎の資料というものが非常に私は只今申上げたように、一つの詐術をその調査の基礎に持つておる。この点について私は官房長官に次のことをお尋ねしたいと思いますが、この平均賃金の算出に当つて、どうして国民大衆に或いは又国会議員に、平明に分り易く表明しないで、殊更に分りにくく、或いは又私に言わせると殆んで暴力的に等しい形において、この資料を作成しておるのではないか。その第一の理由は、現在の六千三百七円の賃金ベースというものは、はつきりと私が申上げるまでもなく本法、それから特殊勤務手当、扶養手当と、こういうふうな要素から成立つておることについては、官房長官も御存じだと思います。この六千三百七円の賃金ベースの中に、少くとも超過勤務手当というものは一切含まれておらない。それを今度の資料作成に当つて、超過勤務というようなものをこの平均賃金の中に加算しておる。御承知の通り超過手当というのは、新らしい給與法に基いて考えられて、国家公務員の勤務時間というものをはつきり決めておる。而も勤務時間に対する一つの反対給付として考えられておる。この賃金ベースの際に、それ以下の時間において労働した場合支拂われるところの超過勤務というものは、賃金ベースの中に加入せらるベきものでないし、又それは労働強化に対して支拂われるものであるから、これは実際の給與ということにはなつても、賃金ベースという形には混同さるベきものでない、こういうふうに私は考えるわけであります。今度の資料を見ますと、超過勤務手当というものを加算して、それを所得の収入に見込んでおる。そのために結論として現れるところの給與額というものは、非常に変つて来ておる。この点については、私は非常に不満を持つております。  それからもう一つの私の申上げたいことは、例えばこの表の中では一般会計、或いは特別会計、鉄道、専売というふうに、各会計ごとに分類せられておりますけれども、私はこの例えば特別会計を例に取つて見ましても、どういう基礎によつてこの給與額というものを調査したかということは申上げるまでもなく、例えば電気通信省の場合におきましても、郵政省の場合におきましても、私の承知しておる限りでは、少くともあの人々の給與というものは、年齢の若い従業員が沢山おるということと、或いは又女子従業員が非常に多いということのために、あの人人の平均給與額というものは六千三百七円の賃金ベースの平均額には本当に達しておらない。むしろ逆に電気通信省の場合においては五千七百円程度、郵政省の場合においては遥かにこれを下廻つておる、こういう状態でございますから、私はこういう特別会計の最大多数を占めておる郵政省、電気通信省の職員を一人当り全部個別に調査して実際の給與額を現すようにしなければならない。こういう特別会計におきまして、たとえ超過勤務手当を含んだ場合におきましても、六千四百六十三円という数字には二十四年三月においてなつておらない、勿論二十四年の十月におきましても、特別会計において七千百九十一円というふうな、こういう給與額は出る筈がない。こういう数字を出してたということについては一人一人調査しないで、或る特定の人達を抜き調査をしたのではないか、こういう点が私は十分考えられるわけでございますが、この点については恐らく人事院でも非公式的にそういう意見も出いておるのではないかと思うわけでございますが、この点についてどういう調査の仕方をしたか、増田官房長官からこの際明らかに伺つて置きたいと思います。
  35. 増田甲子七

    ○国務大臣(増田甲子七君) お答えいたします。  今千葉さんはこの資料の作成方法が謀略的であり、その間詐術があるというふうに思料するとおつしやいましたけれども、我々は謀略的であるとか、詐術であるということは絶対考えたことがないのでございます。七千四百円ぐらいになつておるから、あと四百円出せば人事院の勧告と同じであるというようなことは言つたことはありません。それから一般論的お答えをし、あとの細かいことは経済安定本部なり、その他この表の作成者からお聴き願いたいと思いますが、この表は決して詐術でもなければ謀略でもなし、現在この平均のところに、この会計に属する人間の数を掛けた額が人件費になつておるのであります。これは平均でありますから、例えばある特別会計でこれの数が百人であるとすれば、百人を掛けたものがこの会計に組んである予算であります。或いは五十万人おれば、この数に五十万掛けたもの、鉄道なら鉄道が七千四百七十六円、こういうふうになつておりますれば、これに五十万を掛ければそれが鉄道の給與の予算に組んであるわけでございます。この点だけは責任を以て申上げ得ると思います。もとより千葉さんの御指摘のように、專売公社には割合若い者がおる。それから電気通信省関係にも若い者がおります。でありますから六千三百七円ベースと言いましても、それ以下でございましよう。昨年吉田総理は一生懸命努力いたしまして、年度末に六千三百七円掛ける三分の一プラス七百円という、いわゆるボーナスを支給したことがございます。あのときに国鉄は三千一円となりましたし、それから三千百何十円というようなところもあつたと思います。専売公社は二千七百円だつたと思います。それから郵政も二千七百円だつたと思います。でございますから、御指摘の通り郵政と専売公社は低かつたと思う次第であります。全体の公務員の数を八十七万として六千三百七円に八十七万を掛けたもの、これが予算に組んであることは明瞭であります。若い人の多いところはどうしても御指摘のようなことになります。  それからもう一つは、給與ベース六千三百七円ということはいつも私は言つております。中身は御承知の通り家族給と地域給を含んでおります。それから後の超勤と特殊勤務、これは別であります。それを加えますと七千三、四百円になります。例えば国鉄で行きますと七千四百七十六円、それから平均で行きますと、一般会計はこの十月は七千二百七十九円、特別会計は七千百九十一円、これは郵政や電気通信には割合若い人がおるので、こういうことになるわけであります。平均いたしますと七千三百十三円です。私は国会共闘の諸君と会見したとき、数ははつきり覚えておりませんですが、七千三、四百円掛ける八十七万ということで給與の予算を組んでおる、この給與にはもとより家族給、地域給、特殊勤務、超過勤務も入つておるということも、いつも申上げております。ただこの数をどうして出したかということについて、政府として申上げて置きます。この数は一般産業労働者の平均賃金、これには各種のインカムが入つております。これは三十人以上を雇傭する企業体の平均を取つておるわけであります。税込のインカムというものを入れた平均賃金が、八千四百円なり八千六百円だと言つております。それと対応する意味から申しまして、公務員においてすべてのインカム、勿論タツクスも入つて、七千三、四百円というのが、給與平均だと言つております。尚その他のことは御指摘がございますれば、何でも喜んでお答えいたします。千葉さんもお心のうちでは御了解されておると思いますが、我々は詐術とか謀略的なつもりでやつておりません。将来は昭和五年乃至九年の実質平均賃金にやはり到達するように、日本人に許されておる文化水準までは是非共国力を回復し、国力の再建に到達せしめたい、現状を以てしては、決して政府は満足していないのであります。
  36. 千葉信

    ○千葉信君 只今の御答弁の中で、増田官房長官は特殊勤務手当というものを賃金ベースの中から外ずしてお考えのようでありまして、これは単に増田官房長官のお考え違いということであれば、これは敢て問題にする必要はないと思いますが、実はこの作成されておる資料も、只今の増田官房長官の勘違いと同じように、特殊勤務手当というものを一応除外して、超過勤務手当と特殊勤務手当というものを賃金ベースから外ずしたような観点において、資料が作成されておる。こういう点に非常に疑念を持たざるを得ないわけでありますが、それに対しては増田官房長官の御答弁を伺わなくてもようございますけれども増田官房長官の御答弁を次に承りたいことは、只今のお話を承つてまりますと、増田官房長官は、人件費としてこれこれの予算が組んである、公務員の定員はこれこれであるから、これに対して予算はこれだけ組んであるというお話でございましたが、実際上支給されておる金額を調査しないで、そういう頭割によつて調査して、それで果して公務員の平均実収額というものが結果として現れて来るかどうか。と申上げることは、定員数が幾らでありましても、各省に人員の変動がございまして、欠員等もあるに拘らず、そこに組まれておる予算を基礎として、その人数でただ頭割で以て、それで公務員の実収額が結論として出て来るかどうかについて、非常に疑念があると思います。その点についてはどういうふうにお考えになつておりますか。
  37. 増田甲子七

    ○国務大臣(増田甲子七君) 先ず第一にお答えいたしますが、いわゆる給與ベースというのは、六千三百円ベースの中には家族給と地域給が入つております。あとのものは入つていないのであります。特殊勤務手当と超勤手当、その外にプラス・アルフアーというものがあつて、それが七千二百四十六円に達する。こういうことになつておるのでありまして、七千二百四十六円と書いてあるときは、特殊勤務と超勤を含んでおるわけであります。普通ベースという場合には地域給、家族給と本俸だけで、それが六千三百円ベースで、これについては別段嘘も隠しも何もないわけであります。  それから第二点、それだけで組んであつても、実際の支給はそれよりも少いかも知れないという御指摘がございましたが、そこで我々どういうふうに考えておるかというと、人事院に給與実施本部は移りましたが、少くも給與法に合致する支給をすべきものである。実情に即した支給を元来すべきものであると、こう考えております。但し本年度等においては、まだ超勤をしても、形の上において上司が超勤を命じた形にして、実際の超勤をしても、これは法令上の超勤でないというようなわけで、支給は上司の命令した超勤だけ金を拂つておるというような事実もないでもないようであります。但しそれは法令上別に違反でも何でもない。あとは喜んでサービスというような形になつておるそうでありますが、これも私共は明年度においては、超勤の額を殖やしまして、そこで明年度七千何百円になるわけであります。本年度よりは高まるわけであります。そういうことは、勿論やつておりまして、適性なる支給をしたい。成るべく潤沢に給與を支給いたすべきものであると考えております。それからあと欠員その他があつて、余つておるという場合にはどうなるかというと、今のところも或いは将来も、法令の改正がなければ支拂残額というものは大蔵省に返すことになつております。ただ併しながら超勤等が余るということはちよつと恐らくないでしようから、外の欠員分の超勤があつて、これは超勤を支出しなかつたら、大蔵省に返すというようなことは、恐らく会計会計によつて、それぞれ私は違うと思いますが、超勤の支出額が元来少いのですから、欠員の人の超勤分が余つておれば、これくらいは実情に即して、従来三時間やつておるものを二時間しか支給していないとすれば、三時間支給するというようにして、実情に即して支給すべきものであると、こう考えておる次第であります。
  38. 千葉信

    ○千葉信君 只今お話のありました超過勤務手当の問題につきましては、これは実情を調査いたしますと、実際に超過勤務をしたに拘らず、非常に超過勤務手当というものは、支給が遅れたり、或いは又殆んど支給されないといつた形において、その機関における長官が、常に超過勤務の支給に関しては一定限度の枠を設けておいて、これ以上やつて拂えないという問題が起つておるようでありますし、それから、又一方におきましては、職員の給與を或る程度見てやらなければならないという考え方から、超過勤務手当というものを無理に支給するために、超過勤務をしたかのように、頭割りにその事業場において七十時間とか、八十時間とか……、いろいろ超過勤務手当の問題については、問題があると承知しておりますが、この問題については、今ここで敢てこれに触れなくてもよいと思いますが、ただ一つ私は増田官房長官が、只今御答弁の中で、賃金ベースの範囲内に含まるべきもの、ということを、非常に勘違いしておるのじやないか。新給與実施に関する法律の一部を改正する法律の中で、こういうことがはつきりしております。第一條の第一項でございますが、その後段の方に、「この法律は職員、総平均の給與額(俸給、扶養手当、勤務地手当及び特殊勤務手当を含むものとし、これら以外の要素を含まない。)を月額六千三百七円とする原則を確立するものとする。」はつきりとここには、六千三百円の給與ベースの中に含まれるものが何と何かと明示しております。この法律に明示しておることを増田官房長官が勘違いして御答弁しておるということは、私は頗る意外でございます。
  39. 増田甲子七

    ○国務大臣(増田甲子七君) 御指摘のことは一つ調べましてお答え申上げます。
  40. 千葉信

    ○千葉信君 従つて私は先程から問題にしておりまする、この超勤手当を賃金べースに含んで計算しておる場合と含まない場合は非常に違うわけでありますが、そういう増田官房長官の勘違いがこういう資料を作成する基礎になつたのではないかということを、私は非常に憂えるものでありますが、その点について今後どうか勘違いしないように、国会議員を惑わせるような資料を作るということについては、増田官房長官において十分気を付けて、できるだけ国民に取つても、国会議員に取つても、簡明直截に分るように資料を作つて、混同した考え方を持たせないように……、こういう資料を作つて国会に出して参りますると、国会議員の一部の人々の中には、成程政府の言つておるように、昭和二十五年には七千四百円というような実收が職員に與えられるのだ……、そういうことになれば人事院が折角科学的基礎に立つて、勧告したところの賃金ベースというものをないがしろに考えるという傾向が非常に出て来るのじやないか、こう考えますので、一つ増田官房長官に十分この点は御留意願いたい、かように存ずる次第であります。
  41. 吉田法晴

    ○吉田法晴君 官房長官にお尋ねいたしますが、公務員は公務員法によつて罷業権を奪われ、或いは団結権、団体公渉権が奪われております。国家の公益を保護するために、政府職員に課せられた特別の制限があるという事実は、その代りに政府に対して常に政府職員の福祉並びに利益のために、十分な保護の手段を講じなければならない義務を負わせておる。こういうマ書簡による義務が政府にもあるわけですが、それを人事院によつて果して行こうというのが建前であると思うのです。その罷業権を奪い、団結権、団体交渉権を制限した代りの、政府職員についての福祉並びに利益を図る手段、これを講ずる義務を人事院の勧告をきかないで、如何なる方法で政府としては果そうとされるのか、いわばベースの改訂を行わずして或いは福利施設云々ということを考えられておるようでありますけれども、民間給與と官庁職員の給與との間には差があるといことは、これはお認めになつておると思うのでありますが、その民間給與の中に、給與の外には福利施設その他のものも民間給與にはあるわけです。先程から言われました民間の給與の、金銭で支給します給與の差額の大きな穴埋めをどういう方法でやられるのか承りたいと思います。
  42. 増田甲子七

    ○国務大臣(増田甲子七君) 吉田さんにお答え申上げます。できるだけそういう民間給與と水準を同一にせしむべきものだと先ず考えております。民間の産業労働平均賃金と鞘寄せをすベきである、こう考えております。併しながら経済安定政策その他の関係上、今回は遺憾ながら人事院の勧告に応じ難い、受諾いたし難かつた次第でございます。然らば吉田さんのお尋ねの、どういう外の方法で民間給與に鞘寄せをするようなことを考えておるのであるか、この尋ねにお答え申上げます。我々は只今この給與ベースを出しまして、民間産業労働賃金との鞘は、成程三十人以上の労働者を雇傭しておる企業体関係の平均賃金は八千数百円でございますが、尚遅配等のあるところもありまするし、それから現に困つておる中小企業関係の勤労者を若し入れるといたしますと、もう少し低くなつて来る。こういうようなことをこの給與ベースの白書には書いてございますが、これは別といたしましても、例えば宿舎の関係なんかには、政府は最も力を入れております。本年度議決されました十一億の宿舎は、まだ諸般の関係上執行ができません状態でございますが、明年度は皆さんが追つて議決下さるであろう十二億円の予算を加えまして、二十三億円の公務員宿舎を建設するつもりでございます。それから減税は一般勤労者に対しましては、特に安くなつておる点は御承知の通りであります。一五%の控除についても、特にシヤウプの勧告書よりも五%政府は折衝いたしまして、いわゆる一〇%と言われておりましたが、これも五%殖やした次第でありまするし、基礎控除、家族控除等も相当殖えておりまするから、減税には、顕著な減税があると思つております。残るところは住民税の関係でございますが、住民税等も、公務員が多く持つていないであろうと予想される固定資産税、附加価値税、そういう方面と照し合せますと、そう多額にならないでも済みはせんか、住民税をそう多額に取らないようにという方向へ、政府は市町村或いは府県自治団体のお世話を申上げるという見地からも注意いたして参りたいと、こう思つております。その他今給與の点については、御指摘の通りでございまするが、明年度の寒冷地手当なり、石炭手当の関係についても、特に注意して参りたいと思つております。それからいわゆる地域給でありますが、この地域給もこれは人事院と大いに交渉しなくてはなりませんし、現在主管は人事院でありますから、淺井さんなり、ここにいらつしやる山下さんに大いに力を入れて頂かなければならんことでございまするが、例えば長野県なら長野県に対して、その長野県の、もと郡役所があつた、今地方事務所があるようなところの物価は、大体において……、私は長野県ですが、大体同じようではないか、こう思つておりますが、二三の地域だけが指定されて、他の地域はそれより又格落ちしている。こういうようなこともあります。これは隣接の岐阜県、群馬県等においても、私は割合によく知つておりますが、そういうことはあるようでございます。恐らく全国的に地域給においては、同情のある、温い心持で、人事院等に大いに見て頂かなければならない。政府もこの点においては大いに力を入れて、人事院と協力いたしたい、こう思つております。こういうような関係、その他あらゆる関係を配慮いたしまして、でき得る限り実質賃金の向上に努めたい、こう考えております。
  43. 吉田法晴

    ○吉田法晴君 まあ御説明がございましたが、先程申しましたように、今宿舎のお話もありましたけれども、宿舎のごときも民間労働者でも持つているのが相当あるのです。これはいわゆる実質給與には入るかも知れませんけれども、それによつて公務員が今まで持たなかつた宿舎を持つというだけの話であります。民間給與と公務員給與の差を縮めるという要素には全然ならんと思います。それから減税にいたしましても、住民税にいたしましても、持に官庁職員だけ余計減税するとかいうようなことではありませんので、これも問題にはならんと思う。一番最初触れられましたように、中小企業においては遅配がある、或いは欠配がある、或いは水準が低いというお話のように、職員の給與を中小企業並みに引下げるということであれば別でありますけれども、その点については人事院のお話のように、官庁職員の給與水準というものは大企業の給與水準と比較せらるベきだと思うのでありますが、その大きな差をどうして埋めるという答には、今のお答では答にならんと思うのであります。  それからもう一つ申上げますが、これは民間給與と官庁給與とを比較した表を見ましても分りますけれども、その大きな差、それから時間的に、このグラフを書いて見ますというと、官庁職員の給與が追つつきますのに、相当時間的なズレがあるわけであります。そういうものを合せて考えて見ますると、これは官房長官は、労働大臣もしておられまして御承知だろうと思うのですが、民間給與にしましても、組合の強いところは給與が上る。弱いところは給與が下つている。こういう事実が民間にでもありますが、官庁職員から罷業権を奪い、それから団体交渉権、団結権を制限しました結果こういうものが出ている。こういうことに解釈せざるを得ないのであります。だからそれを埋めるのには、人事院の勧告を十分聽くというか、或いは政府の負わされているこの保護の手段を講ずるにどうするか、こういうことをお尋ねしておるのでありまして、結果としてその差が縮められない、或いは罷業権、団結権、団体交渉権が制限せられるためにそういう幅が、差が出て来るならば、その方法は、これは国会共鬪ではありませんが、幅を埋める方法が外に講ぜられなれば、組合としても考えなければならないという結論になつて参るのであります。その辺に対してどうするという回答は、今の御回答では出て参らんようにも思うのですが、その辺をどういう工合にお考えになつておりますか。
  44. 増田甲子七

    ○国務大臣(増田甲子七君) 吉田さんに御回答申上げます。まあ今私のお答え申上げたのは、民間企業労働者の賃金水準と公務員労働者諸君の賃金水準との鞘を、どういう具体的方法によつて縮めるかこういう意味の答もあり、それから一般に実質給與を向上させるという見地からの具体的な答もございましたが、その中の鞘寄せにつきましては、前般のお答え申上げた点が若干の鞘寄せの趣旨でございます。それからあらゆる方法を講じて医療関係等についても、もとより医療保険等はございまするが、各役所内に医療関係の設備を設けたり、或いは消費組合の関係の施設をいたしたり、或いは綜合的な生活水準の向上を図つて行きたい、こう思つております。併しながら吉田さんも御指摘の通り、或る程度の鞘はまだあるのであります。これは今日すぐでなくても、将来の問題として鞘寄せのためには、もとより昭和五、六年の生活水準に達するように十分、あの当時を百としましてもまだ低うございますから、そこに達するために継続的の努力を拂つて行かなくなてはならん、こう考えております。ただ今日のところ安定政策を、実際は辛いけれども忍んで遂行しなくては、経済の復興の基礎であるスタビリゼーシヨンが実現できない、先ず基礎ができてから、それから復興という意味が立つのでありますから、今礎を築くために、実際はこの安定政策を遂行せざるを得ない。この点が公務員労働者諸君に辛い思いをさせておるという点について、政府も実は非常に内心辛い思いをしておるのでございますけれども、この点今暫く御了承願いたいと、こう存ずるわけでございます。
  45. 中井光次

    ○委員長(中井光次君) まだ御質問もおありでしようが、官房長官も向うに人を待たしておりますので、今日はこの程度で止めて、明日その代り午後官房長官はお手すきだそうですから続行いたしますから、今日はこれを以て散会いたします。    午後零時三十三分散会  出席者は左の通り。    委員長     中井 光次君    理事            小串 清一君    委員            吉田 法晴君            川村 松助君            小畑 哲夫君            千葉  信君            岩男 仁藏君   国務大臣    国 務 大 臣 増田甲子七君   政府委員    人  事  官 山下 興家君    人事院事務官    (給與局長)  瀧本 忠男君   事務局側    常任委員会專門    員       川島 孝彦君