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1950-02-14 第7回国会 参議院 厚生委員会 12号 公式Web版

  1. 昭和二十五年二月十四日(火曜日)    午前十時四十七分開会   ―――――――――――――   委員の異動 二月十三日委員谷口弥三郎君辞任につ き、その補欠として紅露みつ君を議長 において指名した。 同日委員寺尾豊君辞任した。   ―――――――――――――   本日の会議に付した事件 ○社会保障制度に関する調査の件(厚  生行政に関する件)   ―――――――――――――
  2. 塚本重藏

    ○委員長(塚本重藏君) これより委員会を開会いたします。  ちよつと御報告申上げますが、十三日に厚生委員寺尾豊君、谷口弥三郎君が辞任になりまして、同日紅露みつ君が厚生委員として議長より指名になりました。御報告申上げます。  本日は健康保險並びに国民健康保險その他医薬分業問題等についての質疑を続行いたします。指名によりまして……。
  3. 藤森眞治

    ○藤森眞治君 ちよつと質問に入る前にお伺いしたいのですが、今日は厚生大臣が来られるのでしようか「来られませんか。それと、私は保險局長、それから医務局長、それから薬務局長こういう名前で要求して置いたのですが、殊にこの医薬分業の問題についてはただ行政上の質問とか、或いは理論上の質問というのではないので、医薬分業の根本方針から聞いて置きたい点があるので、今日お出でになつている方で、政府のはつきりした責任において、御答弁願えるならばよろしいが、その点について委員長の方でどういうふうにお取計らいを願えますか。
  4. 塚本重藏

    ○委員長(塚本重藏君) 藤森委員から出席求めております大臣は、病気のために出席ができないとの通知がありました。それから医務局長は間もなく御出席とのことであります。それから薬務局長の代理として星野企業課長が見えておりますし、それから保險局長が見えておりますが、今の藤森委員の御疑義に対して答弁できますか。
  5. 星野毅子郎

    ○説明員(星野毅子郎君) ちよつと御質問の内容ですが、御質問の内容は相当重要な根本方針かと存ぜられますが、内容を事前に伺つて、機会がありますれば、よく大臣と打合せまして出席すべきであると思うのです。ですから、その内容を予め聽かして頂かなけば責任ある答弁ということはむずかしいと思います。本日の状況では誠に困難ではないかというように考えられるのであります。
  6. 塚本重藏

    ○委員長(塚本重藏君) ちよつと速記を止めて。    〔速記中止〕
  7. 塚本重藏

    ○委員長(塚本重藏君) 速記を始めて下さい。それでは通告に従いまして、竹中委員の質問を許します。
  8. 竹中七郎

    ○竹中七郎君 私は健康保險並びに国民健康保險その他につきまして、お伺い申上げたいと思います。  社会保障制度審議会ができまして、今どの程度まで御進行になつておりますものか分りませんが、大蔵大臣の答弁によりますと、現在の日本の財政状態においては社会保障制度というものはなかなかむずかしいというようなことを言つておられますが、厚生省といたしましてはただ審議会に対しましてペーパー・プランを作らして研究するだけのものでありましか、それをどういうものに実施するがという目安がおありになりますかどうか、こういう点次に現在の健康保險におきましては政府所管と組合所管とありますが、政府におかれましてはデイス・インフレと申されておりますが、現在の各会社状況を見ますとデフレ状況になり、今の金詰り状態その他によりまして保險金が十分に入つておるかどうか、いわゆる収支は第六国会におかれまして大体四月になれば三月分を廻して何とかやれるというようなことを言つておられますが、今のこの二月の現在におきまして政府の見通し、健康保險の拂いの見通しはどうであるかということが一点。十二月頃におきましてはやや支拂が順調でありましたが、又二月になりますというと支拂が遅れておる、こういうことでありますが、この点はどういうふうになりますか。勿論この支沸機構におきまする健康保險の基金、これの状態につきましては、私は祕かに疑義を持つておるのでありますが、これは政府から離れまし、一つの基金としてお支拂いになるか、この基金ができれば非常に迅速にやると、これは今の会社の状況、いわゆる保險金の支拂の状況でありますが、国庫におきまして政府はただ事務費だけは補助するが、外のものはやらない。自分の金で自分でやれというわけで、前渡金と申しますか、一月半も徴收しておりましてやられておりましてもうまく行かない。こういう状態になつて出るのですが、この基金に対しまする政府といたしましてはその不足のものを第六国会においては十億ばかりを何とかせられたということに相成つておりますが、この基金の問題は私は再考を要するものではないかと考えるものですが、現在の状態でよろしいものであるかどうか。それから今の基金の各都道府県におきまする支部ですね。基金の支部におきまして不正事件が起つております。愛知県においても不正事件が起つております。これは東京都におきましては毎月一億二千万円くらい、愛知県におきましては六、七千万円の収支をやつておられる。それに対する支部の人的機構、それから支拂その他の機構におきまして欠陷があるからああいう使い込みが起つて来るのでありまして、これは広島に我々が参りまして共同募金の問題につきましても考えさせられた問題があるのですが、あの支部の監督はどんなふうにおやりになつておるか、この際承わると共に、その金銭収支の情況はどういうふうにしてやつておいでになりますか、この点をお伺いして置こうと思います。  次に国民健康保險の現状についてお伺い申上げたいと思います。今現在我が国におきまする国民健康保險はどの程度まで普及しておりますか、そうしてどの県が一番普及しておるか、こういうこと。それから国民健康保險で最も成績のよいところはどこら辺にあるか、悪いのはどういうところになつておるか。国民健康保險一部負担の問題でありますが、大体我々が調査した結果によりますと、五月の一部負担が、ひどいところになりますと七割の負担であるという状態でありますが、結局国民健康保險というものはやつてもやらんでもよいじやないかということになりますが、これはどこに欠点があるか。又現在国民健康保險をやつておりません市町村に対しまして地方事務所、或いは県が早くやるように勧獎しておられるがなかなかやれない原因はどこにあるか。そに点をお伺いするのであります。そうしてこの国民健康保險に対する政府の今後の御方針はどういうふうであるか。これに対しまして金銭上の問題がありますし、補助の問題が出て参ると思います。この問題に対しまして予算を拝見いたしますというと、やや増額になつておりますが、我々調査しておるところにおきましては、ただ事務費だけの問題では解決ができない問題がある。現在の市町村單位でやるのにそこに私は疑義があるのでありますが、この点に対する御明答をお願いしたいと思います。
  9. 安田巖

    ○政府委員(安田巖君) 御質問が大分多岐に亘つておりますので、若し申し落しがございましたら御注意願いたいと思います。社会保障制度確立につきまして、保險局としてどういう考えを持つておるかという御質問だつたと思いますが、現在の段階におきましては、社会保障制度審議会が折角今審議を進めておりまして、すでに具体的な問題に入つておりますので、その結果を待つて政府としてはやはり案を立てて行くべきじやないか、かように思つております。勿論それと並行して、我々の方でも多少の考えはございますけれども、併し手続としては飽くまでそういうふうにすべきじやないか。で、社会保障制度審議会の方でも非常に急いでおられまして、社会保障税というような問題も出て参りましたので、どうしても早く統合の問題をやらなければならんということに押詰められて参りました関係上、まあ大体七月頃までには、緩急の順序はございますけれども、早いものにつきましては何らかの結論が出るのじやないかという目標で折角御勉強のようでありまして、そういう方針でやつて行きたいと思います。  それから健康保險の財政状況につきましてお答えいたします。健康保險の財政状況は最近の社会情勢を反映いたしまして、楽観を許さない実情でありまして、昭和二十四年十二月末現在の收支の概況と、本年度の收支の見通しを御説明申上げます。先ず保險料の收入状況であります。昨年十二月末現在において、保險料の調定済額が約八十九億、その收納済額が約七十一億円でありまして、収納率が大体八〇%、こう見て頂けば正しいと思うのであります。他面におきまして、十二月末現在の保險給付の支出額が約八十七億円であります。保險料調定額と比較いたしますというと、一億の黒字になつておる、保險料収納済額に対しては約十六億円の赤字となつておる。従つて保險経済の政策といたしましては、先ず保險料の完全徴収ということが、これも申すまでもないことでありまして、それに懸命の努力を拂うことだと思うのでおります。現在政府といたしましては、地方庁を督励いたしまして、徴収成績向上に一層の努力をいたしたいと思つております。本日も実は各府県の徴收係長を集めまして、最後の追い込みに入るというところであります。それから他面におきましては、保險給付の適正な支出を図るためには、保險医の指導監査等も励行して収支の均衡を保持することをいたしておりますが、本年度末の大体の予想といたしまして、保險料収納率を九〇%程度見込むわけであります。大体二億円程度の赤字となるもので、これが次年度に繰越して支出することをお認め願いたいのであります。御承知のように三月の保險料と四月分の保險料でとりまして、四月の末日まででありますから止むを得ないと思うのでありますが、結局昨年四億の赤字を背負い込んで来たのが少し取返して来たというような状況であります。どうぞ一つ……。  それから基金の問題でございますが、基金は一昨年九月から発足いたしたのでありますが、御質問のように愛知県その他において不祥事件の発生を見ましたことにつきまして、大変恐縮に存じておる次第であります。政府といたしましては基金の創設の当初からその特殊な使命に鑑みまして、基金事務所につきましては都道府県知事がそれぞれ監督機関として事業の円滑適正な運営について指導監督に努めて来たのでありましたが、そのような不祥事件が発生したことにつきましては、非常に残念に思つておるのでございます。支拂の監査につきましても、創業の当初におきましては急いで採つたために、人につきましてもいろいろ難点がございまして、現に愛知県の事件等におきましても履歴書を詐称した前科者が入つて来たというようなことで、急ぎました関係と、当時まだ人が余り入れられなかつたというような関係で、そういうようなことがあつたと思うのでありますが、現在におきましては全部各支部におきまして改めて身元をよく洗いまして、そういつた人間の信用の方面からも、人間は確かかどうかということを極力調べるようにいたしております。御注意がございました收入支出のことでございますが、これにつきましてもやはり人がいいかどうかという問題と、事務の上におきましても金を出し入れする場合に一つの組織というか、制度を作つておりまして、機械的に一人で悪いことができんような方策を採ることが必要なわけで、銀行等の例、或いは府県等の例に見習いまして、昨年暮から保險局とも協力いたしまして事務の執行規定を作つておりまして、すでに先般幹事長会議を開いてそれについて説明いたしたようなわけで、震今後は御指摘のような不祥事件が断じて起らんようにという覚悟で進んでおりわけであります。何とぞ御了承願いたいと思います。  それから国民保險の状況でございますが、私実は本日資料を持つておりませんで甚だ残念でございますが、大体五千数百市町場村が国民保險をやつております。最も普及しておりますのが山形県でありますとか、埼玉県でありますとか、新潟県でありますとか、そういう所で一番いいわけであります。一番いい組合もそれらの中にもございます。又自分のところで診療所或いは病院等を持つておるところが大体いい成楓を挙げておるようでございます。赤字の原因でございますが、先般私共が一番最近の資料として取りましたものにつきまして見ますと、大体今の保險料というものが五割の一部負担をいたしまして、一世帶当りが確か千二百八十円くらいが保險料でございます。それで全国の收入支出の予算を見まして、全部予算通り保險料が徴收されましても、先の見通しといたしましてはやはり一割くらい赤字になりやしないか。つまりそれだけ受診率が上りて来ておるということでございます。そこで帳面の上だけ申上げますと、今の千二百八十円の一世帶当りの保險料を約一割上げますと、赤字が克服される。尤もこれは百パーセント徴收可能の場合の成績であります。それでまあいい組合も惡い組合もありますけれども、やはり大体千二百八十円というのは少し安いので、これを上げて行かなければ赤字問題は解消しないのでないか、こういうふうに考えておりまして、そういう指導をやつて行きたい、こういうふうに思つております。尚徴收成績が現在非常に惡いので、四割くらいの未納のある状況でございますので、これは何とかいたさなければならん。つきましては市町村長のかねての御要望でもありましたし、国民保險の連合会その他におきましても要求されておつたところの保險料を税にするという方法、これによりまして、今の未納の状況が克服されるならば、僅かに一割の赤字で済むのでないか、こういうことで先般来いろいろ努力いたして参りました。大体におきまして地方自、治庁その他国内関係は了承いたして呉れまして、閣議まで持ち出したのでありますが、関係方面で意見がございましてどうやら今年は駄目になりそうな状況でございます。大変残念でありますが、そういうようなことでございますが、若し何か落ちておりましたら御指摘願いたいと思います。
  10. 竹中七郎

    ○竹中七郎君 只今の保險の問題でございますが、これは広島でやつた共同募金を見て参りましたときに、現金を民生部で取扱つたために問題が起つた。これを銀行に入れてやればいいと思うのでありますけれども、基金はどういうふうにやつているのですか。やはり自分の金庫に入れられて支拂われるというようなことになつておるのでございましようか。  それから只今保險税のありましたのでございますが、今の千二百八十円にプラス一割すれば大体やれる、それが完納されればやれるから保險税をやるというのですが、現在の状況を申しますと、私のところは約五千戸の世帶を持つておりますが、この頃税務署の差押が一面、八百五十件も出しましてやつておる、こういうような状況におきまして、健康保險を保險税にするということが、GHQの方の問題もあるということでございますし、税改革になりますと地方税が非常増徴になりまして、政府のなされております所得税は下げると言いますが、そうとはならない。この問題に対しましてこの国民保險の問題も絡んで参りますが、保險税というものは厚生省としてはおやりになる考えであるのか、その点をもう一度お伺い申上げたいと思います。
  11. 安田巖

    ○政府委員(安田巖君) 初めの点基金における現金の取扱でございますが、これは組合関係につきましては、現金を收めましたものにつきまして、その日のうち直ぐに銀行に預けるというやり方でやつております。府県といたしましては知事が監督機関でございますが、結局保險の方でいろいろ面倒見なければならんというような状況であります。今後厳重に一つ監督して行きたいと思います。  それから国民保險の問題は、私共は飽くまで税でやる方がいいというふうに今でも思つておりますけれども、恐らく今度の国会では御審議願えないのじやないか、こういうふうに考えております。
  12. 姫井伊介

    ○姫井伊介君 今の保險税の問題ですが、こういうことは考えられないでしようか。保險料はやはり極く低額なものにして、組合員は均等にするということですね。一人当り幾らといつたように非常に低い均等の保險料にして、そうしてその外のものを各担税能力に応じまして別に保險税というものを徴收して、それで運営に当てるということ、その点はどうですか。それでもまだ関係方面ではいけないと言われるか。いま一つは社会保障税が徴收される場合にはその保險税との関連はどうか、両建で行くのか、片方に吸收するのか。
  13. 安田巖

    ○政府委員(安田巖君) 最初の点は実は国民保險の保險料、或いは今度改正せんとしておりました保險税の内容が丁度姫井委員の御指摘の通りになつておるのであります。つまり保險料にいたしましても、保險税にいたしましても、資力割というのは大体五割、これが今の所得に応じて出す分でございます。それから後の二割が世帶割、後の三割が人数割ということになつておりますから、大体姫井委員の言われるような点を今までもやつて来たし、やつて行きたいという考え芳だつたと思うのであります。  それから第二の社会保險税と国民保險税の関係でございますが、社会保險税の方はつまり税にすることが目的ではなくて、徴收が今まで厚生省の機関でやり、或いは労働省の機関でやりというふうにばらばらになつておつたものを一元化するということがシヤウプの狙いなんであります。でありまするからして、この方は性質から申しますというと税よりかやはり保險料という性質のものでありますけれども、税務署で取ります関係上、税の形式でまとめて取る、こういうことになるのだろうと思います。国民保險税の方は、内容から申しましても、これは地域を対象といたしまして地域の中のものはすべて拂わなきやならん、而もその中に資力割というようなことが入つておりますからして、むしろこの方が税の性質には近いものになる。従いまして今度どちらが通り、どちらが落ちるか知りませんけれども、その間に一応関連はないということが言えるのではないかと思います。
  14. 藤森眞治

    ○藤森眞治君 健康保險と言わず、国民保險と言わず、現在の状況ではどうしても保險経済だけではやつてか行けない、国庫負担をやらなければならないという段階になつていることは、すべて認められることだと思うのですけれども、それ起しても尚且つ国庫補助の方の線に進めないというところのどういう原因があるか、尚これをどういうふうにして打開して行けば国民の要望なり又保險経済をよくして、そうして国民の福利のために寄與することができるか、今後の国庫補助に対する見通しなり、又厚生省としての方針を承わりたい。
  15. 安田巖

    ○政府委員(安田巖君) 今の国民保險にいたしましても、健康保險にいたしましても国費負担を要望しながらなかなか殖えないという点、これはやはり国の財政が主な理由かと思うのでありますけれども、やはり根本には現在の国民保險にしても健康保險にしても、一つの保險という相互救済の形をとつておるという根本問題があると思うのであります。従いまして現在のままでただ保險経済が苦しいから、赤字が出るからといつて国費で負担するということをやりましても、まあ高が知れておると思います。若しそれをやるならば根本的にやはり一種の社会保障というような線に一歩進まなきやならん、こういうふうに大きい枠の中で問題を考えなければなかなか問題が解決しないのじやないかと考えております。
  16. 藤森眞治

    ○藤森眞治君 社会保障の線に行つて国家保障とすることは、我々が希望することですが、これがいつできることやら、まだ今のところでは画然とした予想はつかない状態であります。而も保險経済というものは今目睫に追つた問題であります。尚保險料が飽くまで保險だというので国庫補助ができないという理由は、これは一方においては社会保險には政府が保險料を出しておる社会保險もあるので、この点を考え併せれば当然出すことはできるのじやないか、こういうことも考えられるのですが、如何ですか。
  17. 安田巖

    ○政府委員(安田巖君) まあ私共もそういう考だ御尤もだと思うのでありますけれどもい併し財政当局の考え方といたしましては、例えば共済組合のことも一つ御指摘の中に入ると思いますけれども、政府が事業主として負担するのだ、こういう考え方、恩給にいたしましても、或いは共済組合の養老年金にいたしましても、これは段々ベースが上ることに上つて行く、片方国民保險にしても船員保險にしても上つて行がない、これも非常に不都合じやないかということも、これは事業主の責任としての違いだ、こういうふうな説明になつて来るのであります。
  18. 藤森眞治

    ○藤森眞治君 丁度それに関連して問題がありますのはこの基金法であります。基金法の十三條は、これは保險者は預託金を納めなければならない、而も政府が保險者であつて預託金も納めない、又政府がやつて貼る共済組合費も拂わないということは、これはどうも政府みずから法律を潰しておるような恰好になると思いますが、この点については何か実行できない理由がどこかにあるのですか。若し今この預託金という制度がうまく行けば保險経済というものが或る程度打開されるということを我々考えるのですが如何でしようか。
  19. 安田巖

    ○政府委員(安田巖君) 預託金の問題は全く同感でございます。ただ基金法のうちに規定してありますのは、何條でございましたか、確か十三條かと思いますけれども、基金は次の業務を行うということになつておるのでありまして、その中に預託金を取るということが書いてある。従いまして政府が納めなければならないという法律上の強制にまで打つておらんのであります。そこで片方から言いますというと、そういうような預託金を拂うというような制度財政法会計のうちにはないのじやないかという議論があるわけでございます。併し議論はどつちにいたしまして組合に拂わして置いて、政府が拂わんということは筋が通らん。何とかしてこれを拂いたいと今でも努力しておるのですが、まだまだ法律違反ということがはつきり言えるならば一つの又別な考え方が、問題を攻めて行く手があるのですが、今申しましたように基金は次の業務を行うということになつておりますので、政府といたしましては預託金を取るという契約をして置いて、政府にそういう責任を負わせる、という行政行為がもう一つ必要になつて来る。それは財政法その他によつて工合が惡いというような議論があるわけでありまして、そういうわけで今進めておりませんけれども、これは今のところの考え方では、幸い今基金財政上から考えて見ますと、共済組合と、組合管掌とそれから政府管掌とありますが、政府管掌が一番成績がいいのじやないかと思う。従いましてもう少し頑張れば赤字が解消しやしないか。解消した曉におきまして現在十億の国庫予備金というものを借りて基金の方に拂つておる、これは赤字のために沸つておる、それが赤字のためでなくて預託金のような取扱いにして基金の方に沸える時期がこないものだろうか、こういうことを考えております。
  20. 藤森眞治

    ○藤森眞治君 財政の面からは保險料は出せない。又国庫補助は出せない。又基金にしてもいろいろな理由をつけて出せない。これは理屈をつければ基金の十三條は、これも、政府が預託金を出しても一向差支ないという解釈も出るので、悪い方へ持つて行つて理屈をつけるばかりが……。この辺に対して一つ厚生省も十分大蔵省の方にもう少し強硬におつしやる必要があるのじやないか。私もできれば又外の機会においてもこのことは意見を述べたいと存じておりますが殊にこういう噂も聞いたんですが、基金において基金法の一部を改正して政府預金を借入れるということの目的に法の一部改正をやろうということが一つ保險局の方でお考えになつておるということも聞いた。ところが大蔵省が承知しないからというわで、どうやも潰れたような噂を聞いておりまするが、そうしますると、ますますどうも保險経済というものを大蔵省一人が圧迫しておるような恰好になるので、また我々も非常に心外に堪えんとかように存じます次第であります。  それから保險税のことですが、保險税としてこの保險税を一本化するということはこれはいいという今局長のお話ですが、これはむしろ本末転倒しておるのでむしろそてれよりも遡つて保險の統合ということの方が必要なんで、保險の統合をすればあとは問題ないとこういうことになるので、こういう根本方針からもう少し厚生省でお考え頂きたいという希望がある。  それからもう一つお尋ねしたいのは、先程竹中議員も言われました基金の不正事件の点でありますが、内容のことについては詳しくは存じませんが、約一千万程の使い込みの不正事件があつたということを新聞か何かで拝見したのですが、現在この保險、健康保險がこうして非常に基金の必要であるときにこれを扱う者においてこういうふうな大きな不正事件のために欠損を拵えたということは保險経済に及ぼすだけでなしに、この保險に関係しておる者皆非常に不安を持つておる。殊に診療費の麦拂なんか非常に遅れておる。又遅れる傾向があるという折にこういう不正事件によつて消えたものはどういうふうにして今後償還されるのであるか。これが若しかして医療費の方に食い込むのじやないかということさえ言われておりまするが、この不正事件によつてできだ欠損と申しますか、これはどういうふうな方法で補填されますか。その方法を承わりたい。
  21. 安田巖

    ○政府委員(安田巖君) 最初、社会保險税のことは、一本にすることがいいということを言つておるのはシヤウプの勧告が言つておるわけです。私共もこれは藤森委員と全く同感で、元の方を直して行くのが先決問題だとこういうふうに思つており、大体今までは反対をして来たのでありますけれども、最近どうも、情勢が悪くなつてやらざるを得んのじやないかというところまで押詰められておる。ただ二十五年度の予算を修正罷りならんということになつておるわけでその方で抑えられるかどうかということが大体今日あたりには分るので、それで一つ御承知願いたい。それで基金の不祥事件についても重々申訳ないことでありまして、探くお詫び申上げたいと思うのでありますが、この愛知の事件にいたしましても先程もちよつと触れましたように、前の歯科医師会当時の人を使つたんでありますけれども、これが大蔵省の官吏をしておつたというような履歴は丸で嘘であつたということが初めて分つた。非常に質の悪い者に金を持つて行かれまして、これは私共の方の監督不行届の点もあり、言訳をするわけでは毛頭ありませんけれども、約一千万円近い穴が明いた。この補填については早速回収の方法を講じまして、若干一割にも満たない額でありますけれども、回収の措置を講じようとしており、あとこれは医療費には見込まない。事務費の方を節約してなんとか埋合せをつけたいということを一つ御了承願いたいと思います。
  22. 塚本重藏

    ○委員長(塚本重藏君) 健康保險につきましては外に質問ありませんか。  それでは一、二私健康保險関係を質問を補足して見たいと思いますが、年度末も近付いて参りますが、今のような状況で余程うまく行つても尚十二億の国保の赤字が来年度に廻されるというような状況でありまするが、而も国庫負担はしない。飽くまでもこれは相互扶助の組織の根本方針は変えない建前からこの負担はしないのである。こういことになつて来ると、現実問題としてこの年度末に起る赤字の問題はどういうふうに処理して行かれる方針ですか、ちよつと聞がして頂きたい。
  23. 安田巖

    ○政府委員(安田巖君) 先程申上げましたように、大体十二億が四月に見張られる関係でございますので、現在のまうに一月遅れで拂うということについては大体支障がなく行くのじやないが。尚若しも年度末におきまして工合が悪のでございましだならば、現在十億の国庫余裕金を借りておるわけでございますが、それを年度末に返さなければならん、返しましたならば四月に入つて直ぐに借換えをしたいというような気持でございます。そのためには国庫余裕金でございますびで利子は佛いませんが、返して呉れと言つたときには直ぐに返さなければならんというために来年度予算におきましては、十億の三ヶ月分の利子の計上をしてありますから、そういう場合におきましても預金部の金が借むられるという工合にそういうことで辻棲を合せたい。全部入りますと若干の黒字が出るということになります。
  24. 塚本重藏

    ○委員長(塚本重藏君) それからもう一つは保險経済が非常に悪い状態になつておるので、組合管掌の方でも経営に困つておることは事実ですが、そういうことがら政府の方では、この財政上の好ましくないところの組合は、嚴格にこの何と申しますか、解散を命じて、政府管掌に切換えさせるといつたような処置を相当強く行われておるようですが、今日のような経済状況の下ですが、諸般の状況を勘案して、もう少しこの組合管掌を助成して行ぐというふうな方針に切換えることが必要ではないか。今の政府のやり方は余りにどももうまくやつて行けなければどんどん無暗に政府管掌に移せばよいといつたような、むしろ助成はしないで組合管掌を潰して政府管掌に移行させるといつたような方針で臨んでおられるように見受けられる節もあるのです師が、どういう方針で一体臨んでおられますか。
  25. 安田巖

    ○政府委員(安田巖君) 組合を潰すことが目的になることになりますと本末転倒でございますから決してそういう考えはございません。まあ昔は非常に大きい会社、工場であかましたものが、この経済界の激変によりましてい人数がずつと減つたというようなところもあるのでございまして、で一月や二月の滞納でございますなもば、勿論我々の方で注意するぐらいで済むのでございますけれども、二月も四月も滞納しでおつてそれがなかなか整理ができない、そして熱意がない、我々の一番心配いたしますことは財政状況もさることながら組合が自分のところの事務をとつて行く熱意があるかどうかということが私は一番大切な基礎に置かなればならん問題だと思います。そういう点も考慮いたじまして個々に具体的な妥当な結論を出して行きたいいうふうな考えで進んでおります。現在まではそういう工場が百くらいありまして、半分ぐらいは解散を命じておるような実情でございますが、今後もそういうふうに工合の悪いのだけをやつて行きたい。と申しますのは、そういうふうな熱意のないのをそのまま放置するど、今度は被保險者が迷惑する、被保險者が迷惑するだけでなくして、若し投げ出された場合にはその債権債務を政府歩引き継がなければならん、そうなりますと結局政府管掌の方で迷惑しなければならん。そういうようなことで……
  26. 塚本重藏

    ○委員長(塚本重藏君) 今その組合管掌の組合の数、並びにその組合の中で政府から見られでどう心これは組合管掌に置いておくのほ妥当でないと思われるような状況にあるのはどのくらいであると思うのですか、お見通しを一つ。
  27. 安田巖

    ○政府委員(安田巖君) 調べて後で詳しく報告いたします。
  28. 塚本重藏

    ○委員長(塚本重藏君) もう一つお尋ねいたしますが、お医者さんの方から保險診療に対しで所得税等を或る程度軽くして貰いたいという声が、相当強く起つておりますが、これには厚生省としていろいろ保險医の所得の割合、収入に対する純所得の割合といつたようなものを大体その何と言いますか、示されたようなこともあるようでありますが、大蔵省の方ではなかなかそういう厚生省の方針に基かないで課税するといつたような状況にあるようでありますが、今の課税状況というものが厚生省から見て妥当であるかどうか。どういうふうに見ておられますか。
  29. 安田巖

    ○政府委員(安田巖君) 保險医に対する課税の問題につきましては、かねて医師会、歯科意思会からもたびたび御意見を承つておるのでありまして、私共もできるだけ軽減して貰いたいということにつきまして努力をしておるわけでありますが、今の診療報酬を決めますときに、これは二年前の数字でございますけれども、大体二割三分ぐらいが保險において利益になるという数字がでたのであります。併しこれは勿論平均しての話でありますし、又そのときの支出の中には税金なんかも入つておりますような恰好で、大蔵省で考えますのは、そういうものが入つていない。多少の食違いもございますし、又数字も古いし、尚又平均したものである。大蔵省の申しますのは、所得のあるところに税をがけるのであるから、田舎のお医者と町のお医者さんと違いますし、それから小さい診療所と病院では又違う。同じ町でありましても、やはり経営状況によりまして、又違います。そういうものを掴まないで、ただ二割三分ならば二割三分が利益だというふうに本当にやるわけにいかない。これは尤もな議論で、そうなりますと税の方の本則に立ち返つた議論には勝てないというふうな状況である。ただ保險診療ど自由診療とを一緒くたにして腰だめで何割利益だというふうな場合がありますので、それは困るということを申したことがありますが、これは私共の努力と申しますか、或いは医師会あたりの努力につきまして我々が驥尾に附したような恰好でございますけれども、先般地方の税務機関の方に国税庁からそういうおうな保險診療につきましては自由診療と区別をして、よく実態を見でかけろというような通牒が参りましたので、その点若干よくなりやしないかと、こういうふうに思つております。
  30. 塚本重藏

    ○委員長(塚本重藏君) もう一つ数字のことですが、これは国民健康保險で近頃市なり、或いは数個の国民健康保險組合が共同で病院を持ちだいどいつたような、病院設置の要求が政府の方にどれぐらい出ておりますか。それに対してどれくらい政府の方ではその静置に対して援助できる評ろな状態にかつておりますか。それから同じく国民健康保險の診療所の設置をしたい、こういう希望が沢山出ておると思いますが、その数字。それに対して二十五年度では大体どれぐらいの診療所設置に対する補助ができるようになる見通しになつておりますか。伺つて置きたいと思います。
  31. 安田巖

    ○政府委員(安田巖君) 病院と診療所の数をはつきり覚えておりませんけれども。大体こちらで予算で考えております数の三倍近い希望があるようであります。御承知のように予算といたしましては二億五千万円の予算でございますから、それが三分の一補助で七億五千万円使えます。七億五千万円につきまして約三倍ぐらい、こういうふうな大掴みの数字であります。
  32. 塚本重藏

    ○委員長(塚本重藏君) それは診療所だけでありますか。
  33. 安田巖

    ○政府委員(安田巖君) 診療所と病院を加えてであります。
  34. 小杉イ子

    ○小杉イ子君 伺います。健康保險医の歯科医師の万でございますが、某県におきましては税金が大変收入よりか高いので、そうしてその税金を負けて貰うためにその会において税金を安くして呉れる税吏に対して報酬をやらなければならんと言つてそれを徴收しておるのでございますが、そうしてその会長になる者は最も税金が安いということで、それを実際調べておりませんけれども、それが若し本当でございまならば、保險局の方で何とか取締る方法がございますでしようか。ちよつと関係がありますから伺いますが……。
  35. 安田巖

    ○政府委員(安田巖君) そういう事件がありますことは、これに国税庁と申しますが、大蔵省の方で取締をして貰わなほればならないと思います。又そういう事件に引掛かりまして医師が処罰されるおうなことになりますれば、保險医といたしましても何かの措置をとらなければならん、こう思つております。
  36. 井上なつゑ

    ○井上なつゑ君 大変小さいことでございますけれども一つ承わりたいと思います。最近東京都、これは私共の方の仕事の関係でございますけれども、問題は派出看護婦でございます。派出看護婦が、職業安定法によりましてこの看護婦会を経営することができませんで、大勢一緒になりまして、そうして有料で、職業安定法では有料ではれきることになつおります、有料の願いを出してやつております。それは関係ございませんけれども、その派出看護婦会に入ります会員の人達は自分の国民保險の組合を結成しまして一人から十円ずつとつて、あとは国の方で九十円補助じてやるというふうな話を聞いたのでございますけれげも、東京都のような大きなところで、国民保險組合を持つておりませんところの任意な組合が随分沢山でてきておりますのでございましようか。職業的であつて殊に派出看護婦が国民保險に入るということになりますと、この間も国民保險のことをお願いして見たのでございますが、十円出したら九十円は政府で出して呉れるからという話を聞いたのでございますけれども、東京都のようた大きなところに沢山できておりますでしようか。
  37. 安田巖

    ○政府委員(安田巖君) 国民保險はお話のように地域が主でありますけれども、そういつた一定の職業を捉えまして特別な保險組合というものを作ることを、私共承知いたしておりますので一番大きいのは、土木の特別健康保險組合でございまして、それば相当全国的に大きな組合になつております。その他余りございません。非常に軽微だろうと思います。十円出したら九十円国で補助して呉れる……。
  38. 井上なつゑ

    ○井上なつゑ君 そういうふうな特別の保險組合ができたのかと存じまして……。
  39. 安田巖

    ○政府委員(安田巖君) ございません。
  40. 藤森眞治

    ○藤森眞治君 只今小杉委員の御発言に、保險收入と税金関係云々というお話、分りませなんだが、尚あとで速記を調べてからいたしますが、少し不穏な点があるのじやないか。事実そういうことがあるのかないのかということを、疑問になる点もありますが、若し事実があれば、事実を明確に提供して頂きたい。事実でないとすると、こういう席でただ空想してお話しされることは非常に迷惑をする。いずれこの速記を見まして、又本委員会に私の考えを御了承願いたいと思います。
  41. 小杉イ子

    ○小杉イ子君 「まだ調べておりませんけれども、」そう私は申すつもりでしたが、申したかどうか知りませんけれども、ただ噂に聞いておりまして、事実そふいうことがあるように聞いておりますけれども、調べた上でそういうことがあつたならば罰するか、せんかということを、今私は伺つたわけであります。
  42. 塚本重藏

    ○委員長(塚本重藏君) 保險関係の質疑は、この程度で打切つて差支えありませんね。
  43. 竹中七郎

    ○竹中七郎君 ちよつと国民健康保險組合の設立につきまして非常に難色を持つております府県町村があるのでございます。それはどういうわけかと申しますと、健康保險組合が結局、非常に工場の町が多いのである、こういうことでありますと、健康保險に入つた人が沢山あつて、あとで残つた者はなかなか入れないというわけで、如何に地方事務所が言つて参りましてもできないというような問題がありますが、これに対しまして、被保險者は健康保險に、家族は国民保險に入るというような建前はやれるものか、そんなお考えがあるかどうか。
  44. 安田巖

    ○政府委員(安田巖君) 国民保險と健康保險の調整の問題でありまして、健康保險で家族を個々に入れるかどうかということであります。これは現在のところでは当該の保險自体に委せております。そういう地方では家族を入れなければ保險が成立たないということがありますし、又それを入れますことによつて健康保險の家族は一部負担がなくなるわけです。結局健康保險、国民保險が半分でその受診率が非常に上つて来て一般の他の市民に非常に財政的に迷惑を及ぼすというような事態がございますので、その辺のところは委しておるわけであります。
  45. 竹中七郎

    ○竹中七郎君 国立病院の問題につきましてお伺い申上げたいと思います。国立病院が特別会計となりましてからの財政状態、それから收支の状況、運営状況などにつきまして一つ伺いたいと思います。  それからもう一つ、特別会計になりまして国立病院が初診料を徴収になつておるかという問題で……私は国立病院に関する意見もありますが、この点もお伺いしたいと思いますが、国立病院は元来多数のものが軍の病院であつた、そうしてその所在地が都市の真中にあるのが少くありまして、僻陬の地にある。それでありますから、又所によりますと、国立病院と保險病院とくう附いておりまして、実際利用価値がどうだどいう病院があるように見受けられるのであります。こういう状況にあります国立病院に対しまして、政府といたされまじでは、この度の予算を見ますと、結核療養所が約八千床増床になつた、そういうところにありますのは通院患者としては收支が成立たないわけであります。そこへ收支の成立つ国立病院から金を廻す形になるわけです。プール計算になりますとそういうことになる。そのために、一方のいい病院は何と言いますか本当の国立病院である特徴がなくなつて来る、こういつたことになりますので、この僻陬の地にある国立病院といふのは結核療養所に転換されまして、そうしで国庫の負担を沢山やられる意思があるか、こういうことをお伺いしたいと思うのであります。  もう一つは今の国立病院の何と申しますか、特異性というか、国民に対する信頼性というものを要しますときがありまして、私は東京の第一国立病院でありますが、実に外観も立派でありますし、中に入つておられます病院長から全部の人が立派な人であるのに、非常に研究費が少くありまして、なかなかうまくやれない状態がある。内容を見て参りますと大学病院とちよつと同じような形になりまして、無給の医員が半数くらいおります。そして研究はうまくできないというような状態であります。ですが先生がいいからと言つて認めておる、こういうような状態でありまして、私はへ厚生省の所管の代表的病院ならばもう少しお考えになりまして、收支が償うのでありますが、研究費を出して国立病院はこういう立派な病院があるというような国立病院になるように、もう少し内容の整備をして頂きたい、中におきましては公共事業費やその他におきまして相当立派になつておりますが、外に研究費或いはその他のものが大学病院に劣つておるように感じるのであります。この点につきましてお伺いしたいと思います。  もう一つは研究費という問題につきまして私が昨年山形地方へ参りまして、あとでちよつと病院は忘れましたが、国立病院の院長さんにお伺いしたのでございます、そのときに医者というものは一つの商品と申しましてはいけませんが、病院でもお医者がよいと患者さんが沢山来る。そういうような状態にあるに拘わらず俸給が事務官と全く一緒になつておる。こういうような状態でなかなかいい病院、東京の第一国立病院のような病院は特殊でありますが、そうでない病院はなかなか問題である。そのために研究費として貰つでおるというようなわけで東京の第一の方とちよつと違いますけれども、研究費を俸給の方へ廻すというようなお話をちよつと聞いたのでございますが、なかなかめむずかしいもんで、国立病院の会計によりますと、いい病院と田舎の国立病院の間においては会計の面において非常に変つておるような状態である。この点につきましてはどういうふうなお考えを持つて局長さんはやつておいでになるかどうか。特に私は厚生省の国立病院を、もつと特長のあるものは特殊的に立派なものを作つて貰いたい。これに対するお考えはどうかということを結論的にはお伺いしたいと思うのでございます。  大体国立病院の医師、看護婦その他はどうも少いのでございまして、私の友達の、国立病院の副院長をやつておりますが、非常に少く、名古屋の国立病院におりますが、とてもやれない。そのために桑名の自分かところから通つておるという状態でありますが、これに対するお考えがあるかどうか、もう少し待遇を何とかすることはできないかということを一つお伺い申上げたいと思います。  次に国立病院におりますのですかどうかちよつと分かませんが、白衣の勇士でありますが、あの方々がときどき列車内にお出でになりまして募金をして、又駅のようなところで募金をされておるのでございますが、ああいう方々は、募金させなければやつて行けないような施策を厚生省ではやつておいでになるかどうか。その点我々は実に悲惨に感ずるのでございますが、ああいうことはやつて貰いたくない、こういうふうに私は考えるものでございますのでこの点お伺い申上げます。以上であります。
  46. 東龍太郎

    ○政府委員(東龍太郎君) それでは只今の御質問に罰答え申上げます。  先ず特別会計の実施後の収支の状況から申上げます。国立病院の特別会計、昭和二十四年の七月一日に発足いたしましたので、昭和二十四年後の予算は歳入歳出共に補正予算を含めまして二十五億六百八十九万四千円でございます。そのうち歳入といたしましては、診療費その他病院の收入が十八億六千六百八十六万四千円、一般会計からの繰入金が六億四千三万円でございまして、特別会計が七月一日に発足いたしましてから十二月末日までの六ヶ月間におきまする歳入の状況は、十二億一千七百五十四万八千円余りになつておりまして、一般会計からの繰入金が四億二千二百八十九万一千円余なり、合せまして十六億四千四十三万九千円余ということになつにおります。これに対しまして支出は十四億百十五万七千余円であります。その差引二億四千万円足らずが歳入超過というのが昨年末の状況でございます。従つて一月以降におきましては病院收入が六億四千九百三十一万五千円余を徴しますと共に一般会計かもの繰入の残額二億一千七百十三万八千円余を受けることによりまして予定通りの歳入ということになるのでございますが、一般会計の繰入金につきましてはすでに手続を了しておりますので、従つてこの一月以降における病院収入の見込六億四千九百三十一万五千円余を收入心得るか否かというのが問題でございます。この点につきましての見通しでありますが、十二月末日におきまする牧納未済額が、四億六千万円余でございます。その実績からいたしまして一ヶ月に平均二億以上の收入見込をすることは過大ではないのでありまして、従つて今後の努力によりましては予定通りの歳入を上げる見通しも持つておるのでございます。従つて始めて行いました国立病院の特別会計といたしましては、当初は相当不安に感ぜられたのでございますが、只今までの状況では比較的順調に決算を完了し得るものと考えております。  それから国立病院は軍病院から転換したものでありまして、従つてその立地條件のうち、特にその位置が、比較的町から遠隔のむのがある。さようなものはむしろ結核療養所に転換してはどうか、その意思があるかということでございますが、これは原則といたしましてはそれぞれの国立病院の立地條件を仔細に検討いたしまして、尚その国立病院の所在地の地元の医療機関ととしての価値等も参酌いたしまして、今御指摘になりましたように一般患者が比較的少くて、いわいる特別会計では大きな赤字になつてやつて行けないというようなものにつきましては、これをでき得る限り結核療養所に転換いたしたいと存じております。それから特別会計といういわいる収支のことを考えますれば、赤字の病院はこれを閉鎖するもいいじやないかというふうな考えの方もあるようでありますが、とにかく医療機関として現地国立病院のうちで如何なる小なるものと言いましても相当の信頼を受けておりますし、又相当の医療成績も挙げておりますので、これを閉鎖するというような考えは持つておりません。精々只今申上げましたような結核療養所に転換いたしまして、そして病院としての機能をできる限りよく発揮させようというつもりであります。すでに具体的に考えておりますものも数ヶ所あるのでありまして、例えば東京近くでありますれば千葉県の佐倉におります国立病院はこれを結核療養所に転換するがよろしいというので意見も一致しております。又北海道の宗谷にございますのも、これも結核療養所に転換することに地元とも話がついておるような次第でございます。尚又不便な所にあります国立病院は成るべくならばこれを便利な所に移したいという考えを持つておりますし、又場合によりましては便利な市内に診療所或いは出張所のようなものを設けまして、そうしてその間の連絡をよくすることによつて、比較的不便な土地にある国立病院をも十分に活用したいというふうにも考えております。只今のその便利な所に移すというふうな具体的な例としましては、目下問題になつておりますのは、札幌の国立病院が札幌市の協力を得まして現在の郊外の不便な所から市内の相当将来性のある場所に移転をする計画を只今やつております。さような工合に国立病院の持つております立地條件の不利な点は、でき得る限り機会を得ます度ごとにこれを有利に転換いたすつもりでおります。  次に国立病院における研究費の問題でございますが、これはご指摘の通り各国立病院におきましては相当立派な医師の幹部を備えております。にも拘わりませずその研究費等或いは研究の便宜、施設等が医育機関の病院に比べますと著しく劣つているということはその通りでございます。このことにつきましては私も当初から、病院において若いいい医者を多数に病院に引附けますためには、特にこの研究施設というもの、或いは研究の便宜ということが大きな要素であるということを考えまして、何とかして研究費を成るべく多額に使い得るようにいたしたいと存じておつたのでありますが、御承知のように研究と申しますというと、直ぐにそれがこの病院の仕事でない、文部省の所管の事柄のように思われるのが、政府内の特にこの財務関係の方々の通念でありましたので、国立病院の、或いは療養所の運営において研究費というものをば、費用として予算の項目として大巾に取るということは非常な困難を極めたのでございます。研究大学病院でやればよろしい、国立病院は診療するとこるである。成る程その通りでございますが、私共の考えとしましては、研究ということはこれは研究のための研究ではないのでありまして、これは立派な診療の一部と考えでいるのでありまして、又その思想を極力強調いたしました結果、年々僅かずつではありますが、研究費という費目が増額せられて来ておるようなわけであります。勿論現在の数千万円という研究費は、これを全国の百何十ヶ所の病院に当嵌めますというと、誠にささやかなものでありますが、併しながらこれでも年々殖えて参りますことを唯一の楽しみに、毎年の予算折衝におきましては研究費の増額に努めておる次第でございます。特に病院について、例えば東京の国立第一病院のごときものは、特にこれをいろいろな意見において立派な病院にしてはどうか、或いは又地方におきましてもすべてのものを均等に見るのではなくて、立派な病院は特に立派になるように努力をしたらというお考えのようでありましたが、事実国立東京第一病院は国立病院中のいわゆる模範病院ということ以上に日本の病院の模範として、モデル・ホスピタルとしてこれを整備するとい方ことが関係方面からの強い要望もありまして、一昨年来そのつもりで整備いたしておるのでありますが、当初の計画通りなかなか参りません。主としてこれは予算を持たないためでありますが、それでも現在のところではややモデル・ホスピタルとしての形を整えつつある状態でございまして、今後ともこれが完成いたじますまではさようなふうな扱いをして参るつもりでおります。又地方におきまじても国立病院の或るものにつきましては、特にそれをその地方における主要なる中央病院的性格をもたせるために整備をいたしておるのでございます。国立病院の職員、特にその医師等の待遇は甚だ悪いということは、これはもう御指摘までもなく誠に私共遺憾に存じておるのでございます。そのために優秀な医療関係者を国立病院に引附け得ないのみならず、すでにおる人を失う傾向のあるということもこれも事実でございます。これにつきましには私共といたしましては、現在いろいろな名目でその待遇の足らざるところの一部を補うような措置を講じておる、いわゆる姑息な手段を採つておるところもございますが、それよりも医師等の待遇を特殊な扱いをして頂きたい。いわゆるこの職階の問題につきましても、或いは初任給の問題にりきましても、医師というものに対する特別なスケールを作つて頂きたい、又作りたいものだというので、その折衝なり或いはその研究なりはいたしております。現在のところそれがまだ成果を結んでおりませんが、これはひとり国立病院のみならず全国のすべての医療機関の医療関係者が強く要望いたしておるところでありますので、国立病院におきまして特に国家公務員としての医師の待遇については特別の考慮を抑つて頂きたい、さようなつつもりで努力いたしております。  それからいわゆる白衣を着た人が街頭若しくは車中等において募金をいたしております。これにつきましてはこの白衣を着ておりまじて現在街頭、車中における募金に従事いたしております人の中には、現在国立病院に或いは国立診療所に入院しておる患者はおらない筈なのでございます。それは各病院、療養所の当局がそのことに対して強ぐ患者に注意を與えておりますのみならず、患者のいわゆる自治団体であります患者の会におきましても、このことは固ぐ禁じて滴りますにも拘わりませず、国立病院のしるしを着けた、そうして又病院名を書いた人が街頭に立つでおることもこれも事実であります。でこれにつきまして私もこれを認めておりまして、国立相模原と書いた札を附けた人が募金をいかしておりました、これにつきましてその個人について姓名その他を調べまして病院へ照会いたしましたところが、現在の入院患者ではなかつたという事実がございます。従つて現在ああいうふうなことをやつております人には、現在の入院患者はないと思いますが、併せながらああいう姿でああいうことをやらせなければならないということは、これは誠に残念で遺憾なことだと存じますので、病院等における待遇、この生活状況が必ずしもゆたかであるとは思いませんが、ここ一二年前に比べますれば、現在は遥かに楽になつでおりまして、病院にいる患者が街頭に立つてああいうふうな姿をしなければどうしてもやつて行けないというふうな状況ではないと私共は考えております。このことにつきましては、私共といたしましては絶えず注意を拂つておりますし、今後も各国立病院、療養所につきましては、ああいうふうなことのないように努めたいと存じております。ただ現在のごとく或いはすでに曾て病院におつたという人が、あの中には多いことと存じますが、そういう人々をああいう姿で表に出すということに対する対策につきましては、尚私共医務局関係以外の各方面とよく連絡を取りまして善処いたしたいと存じます。  尚初診料の問題は、私はつきり実は存じておりませんので、いずれ調べまして申し上げます。
  47. 塚本重藏

    ○委員長(塚本重藏君) ちよつと速記を止めて下さい。    〔速記中止〕
  48. 藤森眞治

    ○藤森眞治君 医薬分業のことにつきましては、もうすでにこの委員会でも論議も或る程度されておりますので、殊に今日は大臣もおいでになつておりません。大臣に対する質問を保留いたしまして、若干関係当局の方にお尋ねなり、又厚生省の方としても相当これについての御研究ができていると存じ先ず第一にお尋ねしたいのは、医薬分業がどうしてもこれは国民の最良の医療ということを目標にしてやらなければならないということは、これはもう申すまでもないことであります。そういう観点から見まして、現在の医療制度、これが国民医療に対して何か今日まで支障のあつた点がありましようがどうかということであります。  尚次には、ここに医薬分業をやるといたしましても、国民の医療がどれ程向上してよくなるか、この点を若じ具体的にお示し下さることができればこれを承わりたい。
  49. 東龍太郎

    ○政府委員(東龍太郎君) お答え申上げますが、尚その前に一応現在厚生省がこの問題に対してとつております態度等を予め御了承を得たいのでありますが、御承知の通りこの問題が速かに解決を要する問題として取上げられるようになりましたのは、過日のサムス准将が医師会、歯科医師会並びに薬剤師協会に対しての指示の結果でございます。而もそのサムス准将のお話によりますというと、この問題につきましては今申上げた三つの会が十分に問題のありかを掴んで、そうして円満に而も速かに解決することのできるように話会いをつけるということを言われたということを伺つております。従つて、直接にはその指示はこれらの会に対してなされたものでございますが、同時に併しながら間接にと申しますか、そのことは厚生省においても政府として当然考慮すべきであるというふうなまあ任務を、責任を課せられたものと私共は了解いたしております。が、併しながらこれは厚生省がイニシアチプを取つてやるべきものではなく、飽くまでもこれらの専門家の団体において円満なる解決を見るようなふうに運ぶべきものである。厚生省といたしましては、併しながらこの問題についでは主管局が医務局及び薬務局並びに極めて密接なる関係を持つ保險局と、殆んど厚生省の全部が重大なる関心を持つておりますので、そのそれぞれの主管局がそれぞれいわゆる主観的な目からこの問題に対する発言をし、若しくは判断をするということは、この際当然控えなければならない。厚生省全体として、いわゆる厚生省として如何なる方針を以て臨むかということを決定しなければならないのが当然でございます。そこで厚生省におきましては。関係者部局の者が集まりまして、そうして只今丁度藤森委員から御質問になりましたように、現在までのこの日本の医療の在り方が、国民医療に対して如何なる点において是正さるべきものがあるか、又このいわゆる医薬分業、特に純粋なと申しますが、徹底した医療分業ということが行われた場合に、それが現在より如何によりよい医療になるか、若しくはより悪い医療になるか、同時に国民の医療費負担の問題はどうなるか、これらのことを十分に具体的な資料によつて掴まない限りは、軽々にこの結論を出すことはできないというので、それぞれ手分けいたしまして、その資料を実は正月以来と申しますか、今年になりまして当初から今収集をいたしている状態でございます。私もまだそのデーターの結論をここに持つておりませんので、今具体的にこれを挙げろという御指摘でありましたが、現段階においてはそれを示すことのできないという状態にあることを御了承願いたいと思います。
  50. 藤森眞治

    ○藤森眞治君 サムス准将の勧告からお調べになつたということでありますが、本来から申しますと、アメリカの勧告案が出たときからお調べになつておられる筈だと思うて我々は考えておりましたのに、まだ十分な御調査がないといたしますれば、これは止むを得んといたしまして、次に政府のお考えを承わりたいのは。現行の制度では、医薬品は任意分業の形態でございますが、任意分業ということは、国民の立場から申しますると、大変便利なものである。国民はみずから自分の求める要求が尊重されなければならない、こういう考えから言いますと、どうしても自分が欲しい方に行きたい、而もそれが医療の内容を低下するのでなければ、百分の求める権利が主張できなければならないとい与のが原則であります。いわゆる憲法十三條の精神というものは、強制分業をやる。そうして法律によつて一方的に自由な国民の権利を奪うというか、これは憲法第十三條の精神に違反するようなことではないが。こういうふうな疑問があるのですが、これに対して政府としてのお考えはどうでございますか。
  51. 星野毅子郎

    ○説明員(星野毅子郎君) 只今の御質問にお答えいたします。御承知の通り国民一般の医療上の知識と申しますが、その水準は余か高いものとは申せないのであります。国民自体が真にいろいろと衛生上の知識、医療上の知識を持つております場合におきますれぼ、お話のごとく国民の自由意思によりましておのずから適当なる医療内容の行われます病院、診療所等で適当なる医療を受けるという形におきまして自由な意思が発揮できる、こういうふうに考えられるわけでございます。ただ現段階におきましては、まだそこまで国民一般の衛生知識発達しておらないのは極めて遺憾であります。かような場合におきまして、真に国民の自由な意思が行われ易くなりますように、政府におきましても十分に研究をいたす必要があるものと考えておるわけでございます。医薬分業の問題につきましては、只今の憲法上の国民の自由なる意思と違反せざるように十分にその実施につきましては、もとより注意いたすべきところでございますが、解釈といたしましては、医薬分業につきましてこれを合理的に実施を行いますよう、合理的な医薬分業の実施ということは、憲法の規定と矛盾をいたさないのではないかというふうに考えております。
  52. 藤森眞治

    ○藤森眞治君 国民から言うならば、二つの自由の権利がある。その一方を欠くるときそれが憲法の精神に違反しないということはまだ論議が沢仙あるのでありますが、これは又あとの問題にしまして、今医務局の考えとしては、これを憲法第十三條の違反でないところに持つて行けるというふうに、こういうような考えだと一応了承いたして置きますからして、その次にお伺いしたいのは、現行医療法におきましては、医師はいろいろな場合に沢山の制約を受けている。ここに医薬分業というものが行われる場合に、我々はどうしても医療の一貫性から、医療においても、薬事においても同じ当然の義務なり、又責任を負わされなければならない。こういうふうに考えらられます。そうしますると、例えば医療法においては、診療所は営利を目的としては先ず許可されないというのが原則になつております。そうするとこれに対応するとすれば、薬局でも営利を目的とする者には許可されないという制度が設けられて然るべきではないかという考え方が起きます。又現在の医療法では、公的医療機関というものの制度があつて、国が大きな医療を国民に向つて持つている。これに対りて、殊に現在日本の状態として果して医療は十分であるかどうかということが疑問であるときに、どうしても公的薬局というものができてこそ初めて医療が完全になるのではないかということが考えられるのですが、こういうようなことについては何かお考えがございましようか。  それから医師法第十九條には、正当な事由がなければ診療を拒んではならないということになつております。殊に先般医務局の通牒であつたと思いますが、若し患者が師拂をしない場合でもこれを診療しないという理由には当らない、こういうことになつております。これが即ち医療の公共性という点になつて参りまして、将来に若し医薬局が開設された場合は、薬価を拂わんでも、これに薬をやることを止めるわけには行かない。こういう問題が起きて来やしないか、こういうことが考えられるのであります、それから現在の医療法では病院、診療所の開設は、これは病院のときは知事の認可を受けなければならない。又医師でない者の診療所の開設も同様に認可を受けなければならないというふうになつておりますが、現在の薬事法の一方では必ずしもそうではないのです。開設者が薬剤師を雇つて管理すればいいというように心得ておりますが、こういうふうな点にも少々食違いがあつて、医療の一貫牲ということが欠けるのじやないか、こういう点が考えられます。先ずこれだけについて医務局なり、当局の御意見を伺いたいと思います。
  53. 星野毅子郎

    ○説明員(星野毅子郎君) 藤森委員の、医薬分業の場合におきまして、現に医療の公共性に関しまする各種の規定なり、制度と同様な法律が調剤におきまする公共性という点についても要求されるのではないかという御質問は誠に御尤もだと存じます。薬剤師が薬局におきまして調剤いたします場合におきまして、国民医療の十分なる確保を図りますために、多分に営利を離れまして、公共の色彩を強くする。少くとも国民医療に支障を来たさないように十分に公共性を確保する、保障するということは全く同様の意見を薬務局といたしましても持つております。従いまして薬事法におきまする現行規定におきまして、薬事法の精神が、明確にそれに関しまする規定がございませんでも、趣旨は、薬事法全体の総合的解釈から申しまして現に十分それを保障しているごとき規定になつているわけであります。併しながら尚これを明確にいたしますために、御指摘のような点につきましては、将来医薬分業に関しまする法的体制を、薬事法或いは医療法等におきまして取られる場合におきましては、十分に研究いたしまして取入れて参りたいというふうに存じております。
  54. 中平常太郎

    ○中平常太郎君 議事進行について……もうすでに零時半になつておりますし、医薬分業の問題は重要な問題でありますし、又我々もどしどし質問或いは意見もあります。この問題藤森委員がやられましても、藤森委員だけても僅かだ時間では足りないと思いますが、本日はこれを以で閉会したらどうですか。日を変えてやつて頂きたいと思います。
  55. 塚本重藏

    ○委員長(塚本重藏君) 先程皆さんにお諮りして、そういうことを勘案してもう少しやろうということになつておりますが……ちよつと速記を止めて下さい。    〔速記中止〕
  56. 塚本重藏

    ○委員長(塚本重藏君) 速記を初めて。
  57. 中平常太郎

    ○中平常太郎君 この医薬問題につきましてはまだ十分論議することも沢山あるのでございまして、尚藤森委員からのこれからの御質問があるようでございますけれども、私もこの点につきましては質問並びに意見を持つておりますので、これから私は離席いたしますが、次の機会までこの質問を留保して置きますから御了承願いたいと思います。
  58. 藤森眞治

    ○藤森眞治君 その次に、御研究にたつておればその結果を承わりたいのは、医療費の問題についてでございますが、これも今ではまだ本当の段階に達しておらないかも知れませんから、若しできましたらこれを資料として貰えるように依頼して置きます。殊に健康保險の方にこれがどう織込まれるかということ、保險局の方ではこれについては大分研究もできておるということを承つたのですが、若しありましたらそういう資料として頂きたい。  それから医薬分業というものに対する一つの限界なんですが、薬事法の第二十二條の但書によりますると、それの前段の方に調剤の問題があり、それから後段の方になつて来ると薬剤の授與の問題があるのであります。それで医薬分業とい方のは薬剤の調剤だけか。調剤授與、この二つを意味するのであるか、この点の薬務局としての御見解を承わりたい。
  59. 星野毅子郎

    ○説明員(星野毅子郎君) 簡單に調剤の解釈を申上げますと、調剤と申しますのは一定の処方に基きまして特定人の特定疾病のために調剤を行います、疾病の治療のために二種以上の薬剤か配合いたしますし、又は一種の薬剤を外用、内用又は注射に適合する評うに選別、秤量その他の操作によりまして医薬品を調製するということを言うわけでございまして、薬事法におきましては「販売授與の目的で調剤」というように規定に現わされておるわけでございまして、医薬品自体を整えて、いつでもそれを処置し得るような準備状態に置くまでのことを調剤というふうに解釈しております。
  60. 藤森眞治

    ○藤森眞治君 それで分業というの仕調剤だけを意味するのですか、授與までも含むものを分業で線を引立うというのですか。
  61. 星野毅子郎

    ○説明員(星野毅子郎君) 調剤いたしましたものを普通の薬局におきましてはこれを販売するということになつております。それから病院診療所等におきましては各処方でそれを処置し、歳いは治療に使う。それが治療法によつて現われるわけでございますが、授與という点につきましての解釈といたしましては、やはり調剤いたしましたものを薬局におきましては販売又は授與されるというところまで調剤という解釈は入るわけでございます。この細かい点につきましては多少まだ研究余地もございます。大体その程度にお考えになつていいと思います。
  62. 藤森眞治

    ○藤森眞治君 どうも今の御説明は曖昧ではつきりしませんですが、率直に申上げますと薬医分業というのは調剤授與、これだけの線を引いて、医者の方にやらせて、これからこつちは薬剤師にやらせるのだという、この線の引き方ということを簡單に明瞭にして聞けばいいので、今のあなたの言うのはどつちがどつちだがさつぱり分らん。それがどつちかというあなたの方の解釈を聞くので、あなたの方の藥務局ではこれはどうお考えになつておりますか。
  63. 星野毅子郎

    ○説明員(星野毅子郎君) 調剤いたしまして授興するということから調剤というふうに考えております。
  64. 藤森眞治

    ○藤森眞治君 それではもう一つだけ伺います。現在の我が国の医療は段々社会化されつつある。社会保險といい、社会保障といい、又今度の医薬分業といい、これは医療の社会化ということは言い得ると思います。ところが医療に最も関係の深い製薬方面については、これは我々非常に矛盾と疑問を持つのであります。何故かと申しますというと、今の製薬販売の様子を見ますと、殆んど自由企業形態であります。その自由企業形態の中において医療の社会化ということが果して成立つか、完全な医療の社会化というものかどうしても根本から一貫した行き方をしなければならぬ、こういうふうなことが考えられて労ります。医薬分業を契機にしまして、そうして医療の社人化をするためにどうしても最も大きな要素である医薬の製造の社会化という点から発足して行つて、そうして初めてここに国民の完全なよい医療ができるのではないか、こういうふうに考えますが、この点についてどういうよにお考えになつておるかということを承わりたいのですが、併しこれは非常に重要な問題であります。殊に甚だ悪口を言うて申訳ないのですが、現に二三日前の毎日新聞にありますように薬務局員に対する贈賄という事件が出ております。こういうことを、見ますると、尚更我々は国民の医療のために製薬方面から社会化して行くべきではないかということが考えられますので、それに対する何かお考えがあれば……。
  65. 星野毅子郎

    ○説明員(星野毅子郎君) 製薬事業につきましては、私共は單なる物品の生産企業であるとは取扱つていないのでありまして、現在におきましても優良なる本当に真に良心的な医薬品の生産ということにつきましては、十分企業家といたしましても認識を持つて生産して貰うように指導いたしております。そのためには企業の内容をよくすることが必要でございますので、かような意味におきまして厚生省におきましても、製薬事業につきましては十分な経済的方面におきましても斡旋をいたしまして、政府部内におきましても特殊の保健衛生の見地から取扱りて貰うようにいたしておるわけであります。その結果最近は医薬は良質のものが大変廉価に生産されるようになりまして、ぺニシリンのごときはこの一年半の間に十分の一程度以下になつて来たような状況であります。かような意味におきましてこの製薬事業につきましての御質問の御趣旨は、医薬品の値具なものを成るべく安く製薬事業から提供させるということによつて国民医療の内容の向上を図らなければならぬという御趣旨でありますならば、最近におきましては可なりその点につきまして、製薬事業におきましても薬価は、生産価格は安くなつておるという点におきまして、十分に目的を達し得るのではないかと考えておるわけでございます。  尚、御指摘の新聞紙等にあります製薬会社と藥務局との関係につきましては、事実只今までの調査ではございません。大変薬務局といたしましては、迷惑を蒙つておるわけでございますが、十分にいずれ検察方面におきまして調査の結果、はつきりすることと存じております。ただ一、二の新聞にありましたように、手続上、製造許可等におきまして、手続が誤つておるというような記事がございましたが、これは完全な誤りの記事でございまして、製薬事業におきまして、製薬許可の手続等におきまして不適正なことは全然ございませんので、この席で特にお断りいたして置きます。
  66. 藤森眞治

    ○藤森眞治君 これで打切つて置きます。まだ沢山ありますけれども、一応これで……。
  67. 塚本重藏

    ○委員長(塚本重藏君) 本日はこれを以て散会いたします。    午後零時四十一分散会  出席者は左の通り。    委員長     塚本 重藏君    理事      今泉 政喜君    委員            中平常太郎君            姫井 伊介君            山下 義信君            竹中 七郎君            藤森 眞治君            井上なつゑ君            小杉 イ子君   政府委員    厚 生 技 官    (医務局長)  東 龍太郎君    厚生事務官    (保險局長)  安田  巖君   説明員    厚生事務官    (藥務局長事務    代理)     星野毅子郎君