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1950-04-13 第7回国会 参議院 地方行政委員会 29号 公式Web版

  1. 昭和二十五年四月十三日(木曜日)    午後二時二十六分開会   ―――――――――――――   本日の会議に付した事件 ○首都建設法案に関する件 ○地方行政の改革に関する調査の件  (漁港法案及ば火薬取締法案に関す  る件)   ―――――――――――――
  2. 岡本愛祐

    ○委員会(岡本愛祐君) これより地方行政委員会を開会いたします。今日は最初に首都建設法案につきまして、かねてこの委員会で問題となつておりました法案の附則の第二項に「この法律は、日本国憲法第九十五條の規定により、東京都の住民の投票に付するものとする。」とあるのですが、内容を検討してみますと、十條、十一條、十二條、十三條の各條におきまして、特段の権利義務を創設してもいないように思える節もありますので、この住民投票に付することが不必要でないが、住民投票に付しますれば五千万円乃至一億の費用を要しますのに、大して権利義務を創設しないようなこの法案について住民投票に付することは無駄でないか、こういう疑問が起りましたので、その点を参議院の法制局長を中心にしまして、法務府の方、それから衆議院の法制局長の方と相談をして貰いまして、今日その意見の開陳がございますから、先ず奥野局長御説明願います。
  3. 奧野健一

    ○法制局長(奧野健一君) 首都建設法案がいわゆる憲法第九十五條の特別法に該当するかどうかという問題につきまして、一応前回の当委員会で御説明申したのでありますが、その後衆議院法制局並びに政府の法制意見局等と相談をした上尚意見を出すということでございますので、その後そういう線に沿つて相談いたしまして参つたのでありますが、その結果を申上げますと、この憲法第九十五條の一つの地方公共団体のみに適用される特別法といいますのは、特定の地方公共団体に対し、一般の地方公共団体とは異なる特別の権利義務乃至異例の取扱いを設定する法律を言うものと考えます。それは特定の地方公共団体に特別の適用をする法律の中央立法府のみで一方的に強制的にやらしむるということでなく、その地方公共団体を構成する住民の同意にかからしめることを適当とするという憲法の趣旨と解せられるのであります。この見地から見まして、この首都建設法案はどうかと考えますと、この法案によりますと、東京都という一つの地方公共団体を新しく平和日本の首都として建設する目的の下に、而も東京都のみに適用される各種の規定が設けられております関係上、このことだけでも端的に言つて、憲法九十五條の特別法に該当するものと考えられるのであります。  尚右に関連いたしまして次の諸点からいたしましても、同樣特別法と考えられると思うのでありますが、それは先ず第一に、この法案の第十條におきまして、東京都の区域内の地方公共団体は、首都建設計画の実践に対する協力と援助の義務が課せられておるのであります。それは東京都、八王子市、立川市というふうな、東京都の特別の義務を課せられておるものというべくその結果当該公共団体の負担増も想像されるわけであります。次に本案の第十一條の解釈といたしまして、委員会は首都建設計画に基く都市計画事業の実施に関し、事業執行者たる東京都知事に対し、首都建設計画等を尊重するよう勧告をすることができる旨を規定しておりますが、これ又通例の事業執行に見られない一つの勧告を聴くの義務というようなものを課したものとも考えられるのであります。次に又第十二條におきましては、東京都の都市計画事業は、建設省或いは運輸省その他の主管官庁が執行し得る旨、及びその場合は東京都の同意を必要とする旨の規定があるのでありますが、本来特別都市計画法によりますれば、都市計画事業は、東京都知事において執行するのが本則でありまして、主管行政官庁において執行に当ることは、東京都に対する異例の取扱いということができると考えます。尚この際先般の委員会で問題といたされました北海道開発法案との関係を一言さして頂きますならば、北海道開発法案によりますと、同法案では、国民経済の復興並びに日本の人口問題の解決に資するために、北海道という地域に着眼いたしまして、その資源の開発に関する規定を盛り込んでおるのでありまして、北海道という地方公共団体を取上げて、これを対象として直接に触れておるものではありませんので、この法案は憲法第九十五條の特別法に該当しないというふうに考えるのであります。以上は衆議院の法制局も同樣の意見であります。尚政府の方は……
  4. 岡本愛祐

    ○委員長(岡本愛祐君) 右の問題につきまして、法務府側の御意見を承わりたいと思います。佐藤法務府法制意見長官。
  5. 佐藤達夫

    ○政府委員(佐藤達夫君) 結論は私共立場から申上げましても、只今奥野法制局長の述ベられたところと同樣であります。重ねて詳しく申上げることも却つて重複に相成かと思いまするが、我々の方といたしましては、只今もお話に出ました北海道開発法案を御提案申上げておるわけであります。それらにも触れまして、簡単に考えを申上げたいと思います。私共はこの憲法第九十五條は、今のお話にもありましたように、地方公共団体を押えておるのでありまして、特定の地域というものとは関係のないものと考えております。たまたま或る市町村には公共団体の名前が出ておりましても、その法律の狙いは、地域を目指してのものであるということが、明らかでありますれば、九十五條の問題にはならないと考えております。例えば罹災都市の借地借家臨時処理法でありますとか、或いは前にありました都会地転入抑制法というような法律では、一々その市町村の名前を名指して上げておりましたけれども、これらは飽くまでも狙いの対象は、その地域を目指してのものであるという考えから、九十五條の問題ではないと考えておりましたし、又現にそれらについては一般投票もなくして成立しているわけであります。従いまして北海道開発法も、これも北海道という字はついておりますけれども、地方公共団体としての北海道を目指したものでなく、北海道という地域を押えてそこの一つの地域を繩張りとして、そこに行われるべきところの国の事業の進め方について規定をしようというのが狙いであることは、法案の全体から明瞭でありますために、我々といたしましては憲法第九十五條の問題には、この法案はなり得ないというふうに確信いたしております。そこで今のような観点から進めて参りますというと、直ちに只今お話に出ました首都建設法案はどうなるのかという問題でございます。これにつきましては実は、露骨に東京都の権利義務というようなことを現わした條文は、私としたは見受けられないように思われますけれども、ただこの一條なり、二條なりから申しましても、結局この首都建設の計画というものが東京都の区域を対象としており、而もそれが一種の都市計画であるということに相成りますからして、必然的にその事業についての、例えば執行関係においては東京都の行政庁、即ち東京都知事でありますが、東京都が執行者になりますし、又その費用負担関係につきましても、東京都というものが必然的にそこに出て来るわけであります。従いましてそういう意味から申しまして、露骨に條文の表には仮に出ておりませんといたしましても、落着くところは東京都というものに対する特殊の扱いということになるであろうというふうに考えます。余談でありますけれども、第一條あたりの書き方を見ましても、「その政治、経済、文化等についての機能を発揮し得るよう」というような言葉などは、やはり公共団体としての東京都の機能を発揮し得るようにというような狙いのようにも見えます。これは直接の問題とは違いますけれども、そんな気持もあるわけであります。その他奥野局長の述べましたような事柄も、或るものについては私共も今の方向の結論を助ける一つの基礎になろうというふうに考えております。併し率直に申上げますと、憲法九十五條の問題からいいますと、首都建設法というものは、余程これはすれすれの限界点のものであるというふうな気持がいたします。併し又飜つて考えますと、すでに御制定になりました広島、長崎の都市建設法というようなものは、この九十五條による扱いをせられて成立しておるのであります。又それとこの首都建設法とを比べて見ますと、どうも全く同じだというふうに私共考えておる次第でございます。
  6. 岡本愛祐

    ○委員長(岡本愛祐君) 住民投票の問題について御質問ございませんか。今奥野法制局長並びに佐藤長官からお話がございましたが、憲法の第九十五條につきまして、これを形式的に見ますと「地方公共団体のみ適用される特別法は、法律の定めるところにより、その地方公共団体の住民の投票においてその過半数の同意を得なければ、国会はこれを制定することができない。とだけありまして、形式的にその東京都なら東京都だけに適用せられるもの別府なら別府だけの適用せられるものであれば、個々の住民の権利義務に全然関係がないような法律でも、全部住民投票に付さなければならんように書いてあるのですが、その点はどういうふうにお考えになつておりますか。
  7. 奧野健一

    ○法制局長(奧野健一君) これは大体各地方公共団体というものを地方自治の原則から言いまして、この憲法におきましては、非常に独立した人格として尊重しておるように見受けられるのであります。併しながら……でありますから、苟くも地方公共団体であれば憲法、殊に法の下に平等に取扱われるベきものと考えられますが、特に一つの地方公共団体一つと申しますのは、必ずしも一個ではありません。特定の地方公共団体にのみ適用される法律を特に規定いたしました場合には、やはりそこの住民の権利義務の関係に影響を及ぼすというような考え及び地方自治体の独立というような考えてその住民投票によつての同意を必要といたしたと考えるのでありまして、一番プラグマティックな例としては、その地方公共団体のみに或る特定な負担をかけるというような場合であろうと思いますが、必ずしも負担でなく、或いは特別の利益を與えるというような場合でも、結局他の地方公共団体とは違つた取扱いを中央立法府で法律として規定するという場合には、その利害関係或いは特殊の権利義務、或いは特殊の取扱いをされるその地方公共団体の意思を聞かないで、中央の立法府だけで法律を決定するということは、地方自治の独立性の問題と考えて、そういう場合にはその地方公共団体の同意を得なければならないというふうに考えますので、結局不利益を蒙らす場合のみならず、苟くも特殊な取扱いを中央の立法府でそういう法律案を作るという場合には、当該地方公共団体の同意を得なければならないというのが憲法九十五條の趣旨と考えますので、必ずしも負担とか、或いは不利益という場合でなくても、そういつたような趣旨で特別に取扱いをするという場合には、これに該当するのではなかろうかというふうに考えております。
  8. 岡本愛祐

    ○委員長(岡本愛祐君) 法務府の方は……
  9. 佐藤達夫

    ○政府委員(佐藤達夫君) たまたまこの九十五條の立案のお手伝いをいたしましたときに、実は、アメリカのいろいろな州のこういう該当條文を調べたことがございましたが、これは殆んど全部、四分の三くらいの州にはこのような規定がございましたけれども、併しその中に非常にピンからきりまで程度がございまして、一番狹いのは、確か国の法律で特定の国体の行政組織をいじくるような場合はレフェレンダムにしろ、こういうふうに狹いものがございました。広いものは、権利義務に影響を及ぼすような特別法については一切レフェレンダムにせよというような、いろいろなその間に段階がありましたことを記憶いたしておりますが、この幸か不幸か、この九十五條は、只今御覧の通りいろいろ非常に広い形になつております。従つて日本の、この九十五條を読みました場合においては只今奥野局長の申しましたような観点でこれを見なければならんのではないかというふうに考えておる次第でございます。
  10. 岡本愛祐

    ○委員長(岡本愛祐君) 外に御質疑ございませんか。
  11. 堀末治

    ○堀末治君 私共この住民投票ということはよく分るのですが、何か住民投票に関する法律か何かあるのですか。
  12. 佐藤達夫

    ○政府委員(佐藤達夫君) お尋ねの趣旨はちよつと分りませんが、実は地方自治法に、この関係でございましたならば手続きが決めてございます。地方自治法の條文は、二百六十一條からそのあとです。
  13. 岡本愛祐

    ○委員長(岡本愛祐君) それでは、この二百六十一條に関連しまして、万一この特別法案に、住民投票にするものとするというような附則がついていなかつた場合において、その法律案が憲法九十五條に該当して、住民投票に付すべき必要のあるかないかは衆議院議長が当該法律を添えて、その旨を内閣総理大臣を通知しなければならん云々の提案があるのですが、そのときにこの委員会におきまして、研究をいたしましたときに、衆議院議長の認定で住民投票というような重大なことが決まつたり、又住民投票にしなくてもいいというふうに決めたりできるということはおかしいじやないかという疑問が出たわけであります。併しその文句をそのまま読むと、形式にはそうなつておりますが、この点についての法制局長のお調べになつた御意見を承わりたい。
  14. 奧野健一

    ○法制局長(奧野健一君) この問題も、  前回ここで問題になりましたので衆議院の法制局長とも打合せいたしたのであります。やはりこの特別法である広島、長崎の場合にはこの附則にこういう規定を、置かなかつたのであります。これはもう特別法であれば、憲法九十五條から当然来ることなんで、特に法律に住民投票に付するというふうなことは必要がないだろうということで置かなかつたのでありますが、最近通りました旧四軍港の転換に関する法律の場合には、こういう規定を置いたのであります。それは四軍港、四つの都市に適用される法律、而もその法律は一本の法律でありますので、四軍港の中で一つの、或いは、一つ二つの都市の投票が、若し過半数を得られない場合においては、他の残りの都市と、その法律全体の関係はどうなるかということが非常に問題になるので、その点をはつきりと書く必要上、その前提としてこの法律がやはり憲法第九十五條に該当して、住民投票を必要とするのだということを念のために書いたわけなのでありまして、これが書いてなくても本質から言つて、憲法第九十五條該当するものであれば、やはり住民投票に附さなければならないものであることは当然であろうと考えます。ただ法律の中に住民投票に附するということを書けば、一種の有権的な解釈がそこに生まれるものと考えられますので、この場合には地方自治法第二百六十一條の規定によつて、衆議院議長がこれを内閣総理大臣に通知することは当然でありまして、この有権解釈的な規定があります場合は、恐らく衆議院議長はこの明文を無視して投票を要しないものとすることは許されないものであろうと思いますので、こういう明文があれば一層明白になろうと考えます。併しながら住民投票に附するのだという旨の明文がない場合はどうなるかと申しますと、それは結局憲法の九十五條の特別法に該当するかどうかということが、解釈によつて決するわけでありまして、その法律の最終的な解釈ということになりますれば、若しそれに関する事柄が訟訴事件にでもなつて、その訴訟事件で最高裁判所の憲法解釈に関する判決があるというような場合には、結局その最終的な最高裁判所の判所による外はないということになりますが、併しその事前に最高裁判所の判決を求めるという途はありませんから、この場合は衆議院議長が判断を加えて、これは特別法なりと認定した場合は、右の地方自治法の規定に基いて、これを内閣総理大臣に送付するというふうになろうと考えますので、その意味で、第一次的には結局衆議院議長が解釈権を持つというふうに考えざるを得ないと考えるのであります、この点は衆議院の法制局とも相談によつて同意見であります。
  15. 岡本愛祐

    ○委員長(岡本愛祐君) 佐藤長官にお尋ねしますが、今仮に北海道開発法案よりか少し程度の進んだ法案が立案をされまして、而もその附則に住民投票に附するものとするというような規定もなく、而もその法案が別段住民の権利義務に特別の影響も及ぼさないようなものであつて、併し形式的には一つの府県にだけ適用される特別法ではある。九十五條の形式的にいえばかけなければならないというようなものであれば、権利義務に関係なくても、衆議院議長が内閣総理大臣に送付をすべきものであるかどうか。或いは権利義務に関係ないからといつて、衆議院議長が内閣総理大臣に通知しなくてもいいものであるかどうか、この点についてどうお考えになりますか。
  16. 佐藤達夫

    ○政府委員(佐藤達夫君) 大変むずかしい問題だろうと存じますが、この二百六十一條、そのものは恐らく何が九十五條に該当するものであるかということは何人が見ても客観的にはつきりしているのです。ただ取扱いを衆議院議長が見て捌くのであるというような恐らく大きなところから見てできた條文ではないかと思いますが、最近のようにすれすれの、すれすれと言つては語弊がありますが、問題を含んだ法案が沢山出て参りますと、この場合における衆議院議長の立場というものは非常にデリケートなものになるのではないかと思います。文字通りに申しますれば一応ここで衆議院議長が内閣にこの二百六十一條に基いて通知をするということになれば、九十五條の法律として取扱われたというふうになつてしまいますので、結局それに間違いがあつたということになりますれば、今奥野局長が言いましたように、訴訟になつて最後に裁判所で決めるというふうにならざるを得ないのではないかと思います。
  17. 岡本愛祐

    ○委員長(岡本愛祐君) この憲法の解釈としまして、法律の定めるところによつて住民投票に附するように書いてあるのですが、地方自治法の二百六十條以下が、その「法律の定めるところにより、」に当るのですが、それに当らないところがあつて、実は九十五條を受けて「法律の定めるところにより、」とあるのだから、法律によつて権利義務に影響がないようなものは住民投票に附せないのだというようなことを、地方自治法で規定して置く必要があつたのじやないかと私は疑うのですが、その点如何ですか。
  18. 佐藤達夫

    ○政府委員(佐藤達夫君) 九十五條まで「法律の定めるところにより」という主たる狙いは、恐らく手続のことを狙つておると思います。併しながら、この特別法の限界線を明らかにする意味で、或る種の基準を法律で定めるということは、必ずしも正面から憲法に違反するということにはならないかも知れませんが、その枠の決め方はやはり憲法の九十五條の趣旨をそのまま体現したものでなければならんということになりますから、なかなかそう抽象的に基準を定めるということも困難ではなかろうかという氣持を持ちます。要するにここで狙つております法律の定めと申しますのは、主としてこの手続のことを狙つておるのではあるまいかというふうに考えます。
  19. 岡本愛祐

    ○委員長(岡本愛祐君) 私は必ずしもそう手続だけではないだろうと考えますが、その点を御研究を願いたいと思います。これは今申しましたように、なんでもかんでも住民の権利義務に関係なくても、一つの公共団体にのみ適用のある法律を作るとすれば、住民投票に附さなければならんということになりますれば、非常に無駄ができるのです。で今度も首都建設法案というような住民には左程直接な権利義務を負わせる程でないのに、五千万円及至一億円の金を掛けて住民投票をするということは非常に無駄になる。これはひとり委員会の各委員が主張なさるのみならずこれは万人の認めるところであるのですから、憲法九十五條はそういう無駄なことを予定していることはなかろう。地方自治法の規定が今のところは足らないのだろう、こういうふうに考える次第であります。この点を御研究を願います。  尚序ででありますが、奥野局長にお調べを願つたのですが、別府国際温泉文化都市建設法案におきまして、その第七條に、「別府国際観光温泉文化都市建設計画及び別府国際観光温泉文化都市建設事業については、この法律に特別の定めがある場合を除く外、特別都市計画法及び都市計画法の適用があるものとする。」という條文がありまして、特別都市計画法というのは、御承知の通り戰災を受けた都市のみ適用のある法律であります。それを誤つてここに引用したと、こういうふうに考えられるのでありますが、これを準用する意味ならば、特別都市計画法を準用するとありそうなものですが、まあ誤つてこういう規定ができたとしますれば、ここに法律解釈として無駄なことが規定されたものであるか、或いは何か創設的なことがここで出て来るのか、その点について伺つておきたいと思います。
  20. 奧野健一

    ○法制局長(奧野健一君) その点は前回問題になつて、衆議院の法制局並びに政府の法制意見局の人々と研究いたしたのでありますが、どうもやはり法律を以て、戰災都市ではないれけどもとにかく別府市の都市計画について、特別都市計画法の適用のあるものとする、というふうに規定いたしました以上、やはり特別都市計画法が適用されるものというふうに解せざるを得ないのではないかというふうな結論に達したのであります。
  21. 佐藤達夫

    ○政府委員(佐藤達夫君) 私共といたしましては、これは政府全体に関係のあることでございますので、結論を政府として申し上げるためには、それだけの手続きを踏んでおりません。併しながら私共の部内での研究、及び今衆議院、参議院両法制局との関係におきましては、只今奥野局長の申し上げた通りと考えております。
  22. 岡本愛祐

    ○委員長(岡本愛祐君) それじや伺いますけれども、特別都市計画法の適用があるものとするということはナンセンスであつて、準用があるというならば分るのですが、適用があるものとするということはナンセンスじやないですか。その点をもう一度押し返してお尋ねいたします。
  23. 奧野健一

    ○法制局長(奧野健一君) 本来はこの広島、及び長崎の特別都市計画法の場合、いろいろな新らしい都市計画法的なものを規定いたしておりますので、従来適用のあつた特別都市計画法が外れてしまうのではないかという疑問がちよつとありますので、依然として特別都市計画法の適用があるんだという注意的に、念のために規定しておつたのであります。その関係からいたしますと、成程新たに適用するのではなくして、従来適用があるものだということを念のために規定した、本来は軽い規定であつたのでありますが、それを別府の場合に、戰災都市でもない別府に特別都市計画法の適用であるものとするというふうになつてしまつたのでありまして、この点は実は修正いたしたいと思つて、司令部関係のOKも取つたのでありますが、修正動議に要する二十名の議員の連署を得て頂くことができなくて、そのままにまあ成立したのでありますが、成立いたしました曉からみますと、仮にこれを非常に分り易く問題を單純にして考えますと、ただ一條だけ作つて、別府市には特別都市計画法の適用があるものとするという一條文だけの法律と考えれば、これはどうしたつて適用があると言わざるを得ないと思うのでありまして、結局そういう條文になつてしまつて現在におきましては、成立ちからみますと実におかしいのでありますが、でき上つた結果からみると、解釈上はどうも適用するというのと、結果において同じことになつてしまつたように解する外はないと考えます。
  24. 岡本愛祐

    ○委員長(岡本愛祐君) 意見長官、同意見ですか。
  25. 佐藤達夫

    ○政府委員(佐藤達夫君) 同じ意見でございます。只今ちよつと適用と準用のお言葉がございましたが、仮にこの特別都市計画法の至るところの條文にこの戰災地特有の言葉が出て来ておつて、そのままではどうしてもこの別府の関係に当篏まらんというような場合におきますれば場合であるといたしますれば準用とでも書いてあれば、これは当篏まるつもりであろうが適用と書いておつたのでは、これは何かの間違いであろうという結論になるかも知れませんけれども、私のちよつと目を通しました限りでは、この特別都市計画法の一條の二項で一本書いてあるというようなところが、大体戰災関係のことを決めた主眼点でありまして、その外の部分はどうもそのまま当篏まりそうに思われますし、従つて適用とあつて、準用とないというようなところから、これは当篏まらんものだという結論にもどうもなり難いのではないかというふうな考えを持つております。
  26. 岡本愛祐

    ○委員長(岡本愛祐君) この問題について御質問ございませんか。……じや大体この問題はこの程度にいたしておきます。   ―――――――――――――
  27. 岡本愛祐

    ○委員長(岡本愛祐君) 次に行政調査といたしまして、御相談申上げたいのは、「漁港法案」についてでございます。これは衆議院議長から、四月五日に、衆議院の水産委員長提出の右案を予備審査のため送付するというので、参議院へ送られて、来たものであります。これにつきまして……ちよつと速記止めて下さい。    〔速記中止〕
  28. 岡本愛祐

    ○委員長(岡本愛祐君) それでは速記を始めて。
  29. 小野哲

    ○政府委員(小野哲君) 只今委員長からお話しがございました目下審議されております漁港法案についての、自治庁側の見解の概要を申上げたいと思います。  御承知のように港湾管理の方式については、昨年来種々関係方面においても検討が加えられまして、これに基いて今回近く政府において港湾法案を提案いたしたい、この目的で準備をいたしておるのであります。港湾の管理方式につきましては、最近の考え方として、地方公共団体が主体となつてやつて行くのが適当である。未だ確定的な港湾法案の内容について申上げる時期ではないと思いますが、管理形式にいたしましても、或いは港務局を作り、或いは又地方公共団体が港湾管理者として、港務局を設けない港湾につきましては、地方公共団体を指定し、或いは又一部事務を組合等の方法によりまして、港湾管理を行うことができるというふうな途が開かれることになるであろうと思つておるのであります。然るに港湾法案の内容を検討いたしますと、只今申上げましたような一般的な港湾管理方式の精神から考えまして、相当開きがあるように考えられるのであります。この港湾法案は漁港の運営に対する中央の統制が相当強くなつておりまして、この点から申しまして、地方自治の本旨から見て必ずしも適当ではないというふうに思うのであります。と同時に港湾の管理方式と照し合して妥当を欠くものがあるのではないか、こういう見解を持つのであります。  先ず第一に考えられることは、漁港の管理主体の問題でありますが、当該漁港の所在地の地方公共団体が管理主体となり、要すれば漁港運営の執行機関として漁港管理会、又は漁港管理委員糧等のごとき機関を設置することによつて、漁港の管理運営を円滑ならしめるのであるというふうなことが考えられるのではないか。いずれにいたしましても港湾の管理方式の基本的な精神に則りまして、漁港の管理主体が当該漁港の所在地の地方公共団体を以てするという考え方を建前とすべきではないかということが基本的な問題であろうと思つております。  次にこの法律案を見ますると、農林大臣の権限が相当強く取上げられておるのであります。例えて申しますと、先程も委員長から御指摘がありましたが、第五條の漁港の指定の問題、或いは又漁港修築計画の許可、漁港修築事業の施行の許可にかかる権利の譲渡及び漁港修築事業の施行の委託に対する許可権、或いは国以外のものが漁港修築事業を行おうとする場合におけるいわゆる施行の許可権、漁港修築計画の変更、漁港修築事業の廃止に対する許可、施行者に対する指示、命令及び許可の取消、漁港管理者の指定、漁港管理計画及び漁港管理程の制定及び変更に対する許可、漁港施設の処分に対する許可、漁港施設の利用に対する許可、漁港の保全に対する許可、又許可以外といたしましては、農林大臣の調査、測量及び検査に関する事柄、又農林大臣に対する訴願の問題等が、この法律案の各所において見受けられるのであります。冒頭に申しましたように、中央の統制がこの法律案の内容といたしましても、相当強く取上げられておるということがいえるのではないかと思うのであります。尚又この漁港の関係におきまして、審議会を設けるということが書かれておるのでありますが、これらの審議会を設けることは、この法律案にも書いてありますように、漁港の関する事項について関係行政庁に対して意見を提出することができる。又この審議会は漁港に関する重要事項を調査、審議することになるのでありますけれども、併しながら若し地方公共団体が主体となつて管理をして行くという精神から考えますというと、かような審議会を置くことが果して必要かどうか、中央統制を排除して行くという精神から行きますならば、この点について漁港審議会の設置についての必要の有無というものにつきましても、相当検討をする必要があろうかと考えるのであります。又漁港修築計画の関係につきまして考えますると、これはやはり地方公共団体において行うものといたして、これに基いて、漁港修築事業を地方公共団体が行う場合における、国と地方公共団体との費用の負担に関して適用に構成する、こういう建前が取らるべきではないか。次の点は国が特に漁港の整備のために修築事業を行いますような場合におきましては、当該漁港管理者の同意を得て法定の負担割合による費用、それぞれのものを分担させるようにする。この場合における当該修築事業によつて生じた漁港施設は、当該漁港管理主体たる地方公共団体に或いは貸付けたり、又はその管理を委託するというふうな方法を講ずることが適当ではなかろうか。次に国が所有する漁港施設で、一般公衆の利用に供するため必要なものは、この法律局が成立いたしますとともに、当該漁港の管理主体に譲渡する、或いは貸付又は管理を委託すると、こういう途を開くべきではないかろうか。更に漁港の区域の問題でありますが、漁港の区或は都道府県又は市町村の境界に亘る場合は、都道府縣知事に対して調整権と申しますか、適当な権能を認めるということが適当ではなかろうか、こういうふうに考えられるのでございます。尚詳細の点につきましては御質問に応じまして事務当局からも御答弁申上げたいと存じますが、港湾の管理方式の基本的な考え方と照し合せまして、漁港法案と港湾に関する法律案との間に何らか調和の取れたものであるべきではないか、同時にその基本的な原則が地方団体を主体とするということに照し合せまして、如上申上げましたような点につきまして、漁港法案については検討する必要はなかろうか、かように考えておる次第でございます。
  30. 岡本愛祐

    ○委員長(岡本愛祐君) ちよつと速記を止めて。    〔速記中止〕
  31. 岡本愛祐

    ○委員長(岡本愛祐君) それでは速記を初めて……  次にお諮りいたしたいのは、同じく通商産業委員会に掛つております火薬類取締法案というのがございます。これに関係消防機関に届出ですることが落ちておるのです。これは恐らく質問者が消防が警察と一体であつた時代のことに誤解をしておりまして、警察官の方には届出することになつておりますけれども、消防関係には届出ではしなくてもいいというふうに誤解したように思うのです。そこで三十九條の第二項に「前項の事態を発見した者は、直ちにその旨を都道府県知事、警察官又は警察吏員及び関係消防機関に届出なければならない。」この「関係消防機関」というものを附加えることが必要と思います。  又第四十七條に「何人も、火薬類による爆発、その他災害が発生したときは、交通の確保その他公共の利益のためやむを得ない場合を除き、通商産業大臣、都道府県知事、警察官又は警察吏員及び火災の場合は関係消防機関の指示なくその現状を変更してはならない。」というふうに「警察吏員」の下に「及び火災の場合は関係消防機関」これを入れる必要がある。でこれは勿論連合委員会の必要はないと思いますが、当委員会といたしまして、この点につきまして、関係消防機関ということを附け加えろように修正方を通産委員会に持込んだ方がよいと思いますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  32. 岡本愛祐

    ○委員長(岡本愛祐君) それではそのように取計います。    ―――――・―――――
  33. 岡本愛祐

    ○委員長(岡本愛祐君) それから衆議院の方におきまして地方自治法の一部を改正する法律案に対しまして、衆議院案を今纒めつつあります。それで問題になつております附則第二條につきましては、例の府県議会の議決を経てというのを削ることに中島委員長の案があつたのでありますが、それを議会の議決を経ることを必要ないようにすると共に、住民投票のときに過半数の議決があればよかつたのを、それを住民投票の三分の二以上の多数で議決をしなければ分離ができないというふうにしたいという案が進行しておるそうでありますから、これだけ御報告申上げて置きます。こちらでどういうふうにしていくかは別問題として、衆議院ではそういうふうに考えております。  それでは本日はこの程度で散会いたします。    午後三時三十八分散会  出席者は左の通り。    委員長     岡本 愛祐君    委員            三木 治朗君            黒川 武雄君            堀  末治君            竹中 七郎君            柏木 庫治君            西郷吉之助君            太田 敏兄君   政府委員    地方自治政務次    官       小野  哲君    法制意見長官  佐藤 達夫君   法制局側    法制局長    奧野 健一君