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1949-11-16 第6回国会 参議院 厚生委員会 4号 公式Web版

  1. 昭和二十四年十一月十六日(水曜日)    午前十時四十四分開会   ―――――――――――――   本日の会議に付した事件 ○厚生省看護課設置に伴う看護行政の  強化拡充等の請願(第十九号) ○らい患者の慰安金増額に関する請願  (第五十六号)(第百十九号) ○鹿兒島県鹿屋市に国立総合病院設置  の請願(第六十八号) ○領事館令による限地開業医に医師国  家予備試験受験資格を附與するの請  願(第百三十号) ○引揚医師を開拓地の無試験限地医師  とする制度に関する請願(第二百二  十五号) ○引揚医師の国家試験受験回数制限緩  和に関する請願(第二百二十六号) ○国立療養所患者賄費予算増額に関す  る請願(第二百三十二号) ○国立療養所菊地惠楓園増床に関する  陳情(第九号)   ―――――――――――――
  2. 塚本重藏

    ○委員長(塚本重藏君) これより委員会を開会いたします。請願第十九号、厚生省看護課設置に伴う看護行政の強化拡充等の請願を議題といたします。
  3. 井上なつゑ

    ○井上なつゑ君 昨年第二国会の際本委員会において採択になり、内閣に送付され実現されました厚生省看護課並びに各都道府県看護課(係)は経済上のためか、人材のないためか、即ち人材を学歴尊重主義、或いは封建的独善主義の下に選ぶような傾きがあるように思われて非常に弱体に見えますので、善処せられんことを要望するという趣旨でございます。又看護業務に従事しております者の福祉方法を考慮せられたいとの趣旨でございます。よろしく御審議をお願いいたします。
  4. 東龍太郎

    ○説明員(東龍太郎君) 私共としては適切な指導を各衞生部長にも與えるように準備はいたしておるのでございますが、何分ともに日の浅いことと、又看護業務というものに対する衞生行政面の重要性が今まで余りにもよく知られておりませんでした結果でありますので、私共といたしましてはできるだけ速やかにいたしたいとは存じますが、多少長い目を以て育成して行かなければ御期待に副うようにはならないと存じますが、その欠点につきましては十分承知いたしておりますから、御趣旨に適うように指導をいたしたいと存じております。
  5. 井上なつゑ

    ○井上なつゑ君 ちよつとお伺いいたしたいのでございますが、中央におきましては只今のように兼務の者を五人というように大変陣容は整つておるようでございますが、中央におきましても採用いたしますときに、又この行政と申しますか、そうした方面の何か採用のときに試験……、公務員法のような試験はございませんのでしようけれども、そうしたものについての何かいたしておられますかどうかということが一つと、それから地方の看護課長というような者を採用するときには中央から何か御指令でもあるのでしようかどうでしようか。その点を一つ……。
  6. 東龍太郎

    ○説明員(東龍太郎君) 只今中央の職員、課長以下職員を採用いたしますときに、いわゆる行政面のことにつきましては、又課長とか或いは又課長補佐になりますような職員の指導者については、その点につきましては十分考慮したつもりでございます。それ以下の者につきましてはまあどつちかと申せば、課長或いは主脳者が然るべしという認定をいたしました者をそのままいたしておりますので、その点についての十分な試験等はいたしておりません。これは将来試験制度によつてそういうことになりましようが、現在の人員につきましては行政面についての能力の隅々までを十分に試験するというわけには参りません。それから地方の人事につきましては全部こちらから指導したというものはございません。全く地方に任せておるのが多いのでございまして、そのために不適任者がその地位におるというような非難を聞くのでありまして、中央に対してそれを適当に善処せよというようなことを関係方面から言われることもありますが、併しこれは私共といたしましては、地方の看護の係長若しくは課長は勿論のこと、そういう人選については十分中央との了解と申しますか、中央との連絡の下に中央においても適任者と思われる人が選任されるようになることを希望いたしております。
  7. 井上なつゑ

    ○井上なつゑ君 只今医務局長さんの御説明をお伺いしまして大変安心いたしましたが、こういうことをお伺いいたしましたということは、大変これまでいろいろな、何と申しましようか行き違いが感ぜられたり、噂がございましたり、結局日本の保健婦の間に、看護行政をやつて頂いて非常に安心をさして頂く行政をして頂きたいと思つておるのでございますが、あべこべに非常に不安を感ずる。何と申しましようか、それによつて何かと闘争が起りそうになつたりということを感じたのでこういう請願が出たのだと思いますが、特にその点よくお願いしまして、どうぞ新らしい憲法というものを無視しないように、時折は思い返さして頂きたいと存じます。というのはこの五月のときにたしか保健婦の臨時試験のことを請願いたしましたが、非常にその請願者の人が何と申しますか脅威を感じまして、私はこういうことを請願したのでは一生恨まれるような気がいたします。こういうことをしては、一生この職場に安心していられないから職場を替えてほしいと、いまだに新らしい憲法というものを分つておらないようなことを言つております。ちやんと請願法という法律がございまして、誰でも請願ができるようになつているのに、そういうことを感ずるのも看護行政の弱体ではないかと思います。それから地方におきましてもやはり行政ということが余りよく分らないで、又その地方の衞生局長のお気に入りの人等が本当に公務員としましてすべてに係が置かれたり、看護課の人ができたりというようなことが、それがトラブルの原因になるというようなことがございますので、そういう点をはつきり公私混同をしないように、公務員法というようなことも、ただそういうことばかりではありませんので、行政全般に亘つて勿論聞いて頂きまして、日本国中の看護婦、保健婦、助産婦が安心してこの行政の下で働くことができますような親心を、課長初め全部の人に養つて頂くようにして頂きたいと思います。看護婦、保健婦の中にはまだ若い人が多いのでございますが、助産婦の中には年寄りの人もございまして、昔の官尊民卑の気風がまだ拔け切らない人がございまして、昔の役所のようなつもりで恐れをなしている人もございますのでその点希望を申述べましてよくお願いいたします次第でございます。  それからついでにちよつと承わりたいのでございますが、看護課の追加予算はどのくらいになつておりますか、その点ちよつと承わりたいと思います。
  8. 東龍太郎

    ○説明員(東龍太郎君) 甚だ何でありますが、看護課の今度の補正予算について実は資料を持つておりませんので、後刻看護課の方からお答えいたします。
  9. 塚本重藏

    ○委員長(塚本重藏君) 外に御意見ございませんか。この請願の取扱いについてお諮りいたします。
  10. 山下義信

    ○山下義信君 この請願の趣旨はもう異議のないことでございますから、採択いたしまして内閣に送付することに御決定願いたいと思います。
  11. 塚本重藏

    ○委員長(塚本重藏君) 山下委員の御発議に御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  12. 塚本重藏

    ○委員長(塚本重藏君) 御異議ないと認めます。採択いたしまして内閣に送付することに決定いたします。   ―――――――――――――
  13. 塚本重藏

    ○委員長(塚本重藏君) 次に請願第五十六号、らい患者の慰安金増額に関する請願、これを議題にいたします。尚この請願に加えまして請願第百十九号、らい患者の慰安金増額に関する請願、同一のものと思いますので一括上程したいと思いますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  14. 塚本重藏

    ○委員長(塚本重藏君) 御異議ないと認めます。紹介議員岡元義人君。
  15. 岡元義人

    ○岡元義人君 これは外にも請願が出ておるようでございますが、らい患者の現在の收入が大体一ケ月に五百二円二十九銭。新らしく設けられました制度による慰安金が二百円。作業賃が百七十六円四銭。その外に送金が六十三円九十一銭。雑收入が六十二円三十四銭、これは熊本の菊池惠楓園、駿河療養所、星塚敬愛園、この三つのらい療養所のうちから資料として出されたものでありますが、その反面支出等におきましては一ヶ月七百九十八円三銭、郵券が十一円六十二銭、煙草百四十三円二十九銭、文具十円十八銭、洋品が四十二円六十五銭、什器二十七円七十六銭、化粧品二十五円七十銭、食品二百一円十三銭、雑費八十一円六十七銭、調味料七十二円八十六銭、被服修理二十九円三十二銭、修養費三十三円六十四銭、雑費百九円十四銭、差引現在敬愛園等の患者は二百円余りの不足金を来たしているわけであります。この不足を調整するために慰安金の額をば増加されたい。こういう請願の趣旨でございまして、外の方々から出ておるようでございますから、できますならば当委員会で御審議願いまして、請願の採択をお願いしたいと思います。
  16. 草間弘司

    ○專門員(草間弘司君) もう一つの方の請願も大体同様のものでございます。請願者は群馬県の草津国立らい療養所の藤田武一君、紹介議員梅津錦一議員請願の内容といたしましては大体同じようでありまするが、慰安金、生活補助金と申しておりますが、この慰安金を月額四百円支給に関しまする請願でございます。これは昨年の六月物価改正の際におきまして、慰安金の二百円というものを七割八分方増して頂いて、三百五十五円に増額を願つておつたのでありまするが、まだ予算に計上されておらないようでありまするからして、この物価騰貴の際でもありまするので、どうぞこれを月額四百円支給をお願いいたしたいという趣旨でございます。
  17. 東龍太郎

    ○説明員(東龍太郎君) らい療養所の慰安金の増額の問題でございますが、現在お話の通り月額二百円でございますが、これの増額につきましては私共の方におきましても増額いたすのが至当と存じまして来年度予算においても増額の要求は当然いたしておりましたが、大蔵省との折衝効を奏しませんで、二百円に釘付けせられておる状態でございます。ただ併しながら只今もお話にありましたことぐらい患者の生活につきましてはひとり慰安金のみならず、すべての生活費の費用を総計いたしまして、そうして收入に対して支出がどのくらいということで、生活が苦しいというような訴えになつておるのでありますが、幸いに目下の大蔵省との折衝の結果了解を得ておりますところでは、食費につきまして、これはらいのみならず国立療養所全般でありますが、食費につきましては来年度予算並びに今年度一月からの補正予算につきましても約二割弱の増額になる予定でございます。  それから被服費につきましては現在は年額六百円という被服費になつておりますが、それが来年度は年額が二千八百円の予定でございます。そういたしますというと、この被服費の値上りによつて一律にやはり数円の増額、月に二百円増後になろうと存じます。そういう工合に食費の増額、或いは被服費の増額というような、そういうことによりまして一方慰安金は釘付けにされておりますが、生活の全体には多少の潤いが出て来はしないか。実際患者の生活費といたしましては只今の要求を全部満すことは勿論不可能と存じますが、多少の余裕が出て来るだろうということを見通しておるのでございます。只今直接問題になつております慰安金につきましては、残念ながら私共の要求いたした増額を認められないというのが現状でございます。
  18. 岡元義人

    ○岡元義人君 ちよつと東局長に伺つて置きますが、慰安金の制度というものが設けられたのですが、最近療養所の何は相当やはり戰時中の資料が出ておりますが、プロミンの注射を始めてから療養所ごとに非常に健康状態というものに留意しておりまして、今までの作業のような無理な作業をさせないというふうになりましたのでこういうような現象が現われて来たものであります。慰安金の制度が惡ければ何か他の方他で以て考えられたことはございませんか。慰安金の制度というのでなくて、他の何らかの方法でこれを補うというようなことでお考えになつたことはありませんか。
  19. 東龍太郎

    ○説明員(東龍太郎君) 現在の慰安金のようなものは、以前は一時生活保護法でこれをカバーしよう、一昨年でありましたか、そういう処置も取つたのであります。これも結局一時やりましただけで、永続はいたしませんが、それに代るものとして慰安金ということにいたしたのでありますが、この慰安金につきましては、私共の事務的の折衝ではなかなか困難なことも多ございまして、文化費というふうなものにこれをしよう、いろいろ事務的にはあれやこれややつて見た結果が、結局慰安金ということで呑もう、こういう話になつておるのが現状なんでございます。ですから実情に或いは副わないこともございましようし、又今仰せになりましたような作業というものを軽減するために、或いは作業賃を余計に與えられないようなこともあると思いますが、慰安金の問題は私共事務当局としては非常に折衝のむずかしいものであるということを御承知願いたいのであります。これにつきましては大蔵委員会等でも又問題になるかと存じておるのでありますが、各方面のお力添えを願わなければならんものと考えております。
  20. 中平常太郎

    ○中平常太郎君 この今の慰安金でありますが、実際実情から見ますというと、誠に気の毒な階級の人でありますので、或る意味から言うたら精力は旺盛なんで、それからまあ無論見てくれは惡いけれども、精神上には割合健全な状態でいる。それから身体もなかなかその病気以外は、あとはなかなか極めて健全であるというので、一種の文化費、慰安費というようなものは、或る程度認めてやらなければ立つてもいてもおれないようなふうに考えられる。最小限度の生活は食費で見ておりますけれども、人間はどうしてもここに多少の慰安も取らなければいかんのでありますが、作業費として日に五円や七円しか取れないというのじや、收入を増そうと思つてもできないことでありますし、だから慰安費もどうももう少し見てやるべきであり、いいから死んでしまへというのじやないのでありますから、人間として扱う上には、どうしてもやはり慰安費を二百円ぐらい出すのがいいと思いますがね。それはこの予算を一つ取つて貰わなければいかんと思うのですが、この請願は私は適切なものと思つて是非採択すべきだと思つております。もう少し慰安費を取れないわけは、どういうわけで取れないのですか。
  21. 東龍太郎

    ○説明員(東龍太郎君) 只今のお言葉私共として誠に有難いのでありますが、これは人によつて、甚だ失礼でありますが、らい療養所というものを、結核療養所、或いは精神療養所、そういう名前がついているために、一様に考えられて来たということに、私共といたしまして非常な不満があるのでありまして、らい療養所というものにおけるらい患者の生活ということには、單なる病院の一部というふうに考えることはできないと思うのでありますが、恐らく今のように治療薬はできておりますが、らい患者は一生あすこに残る、生活の根拠があすこにある、治つて再び家に帰るというようなことは考えてないのでありまして、従つてあの療養所の中を一つの集団生活の環境として十分に一生を暮して行けるような工合に考えるのが当然だと思います。ただ予算面が療養所というカテゴリーに入つておりますので、すべてのものが療養所の單価、療養所に含まれる費目以外に許されないということは、私共は事務当局でありながら、実はこれは非常な不満に思つておりまして、この点についてらい療養所というものに対する認識を新たにして、そうして予算の編成につきましても、結核療養所と同じ歩調を取らないで行けるというふうに、私はそういうふうに努力をいたしたいと思いますので、只今のお話でございましたが、我々といたしましても單に慰安費を出すというのじやなくて、予算の編成にも大きな変化を来すような工合に考えて行きたいて思います。
  22. 小杉イ子

    ○小杉イ子君 ちよつと伺います。これは中平先生にも伺うことですが、先にこういう題が出ましたとき、夫婦を同室に置くということを許すことはいいというお説がございましたが、今でもやはりそれは実行されておるのでございますか、隔離されておるのでございますか。
  23. 東龍太郎

    ○説明員(東龍太郎君) 夫婦のらい患者でありますれば、勿論これは夫婦舎というもので夫婦生活のできますような施設を與えることを我々は原則といたしております。ただ或る種のらい療養所におきましては、設備の不完全であるために、夫婦者にふさわしからざる施設があるというような批判を頂いておるくらいでありまして、私共といたしましては、夫婦生活者は当然夫婦の生活をできるようなふうに扱つておりますし、又らい療養所の中に入りましてから、新らしく夫婦生活を始めるという患者もあるのでございます。又極めて稀ではございますが、夫婦の一方が患者であり、他方は未だ発病した患者でないというふうな夫婦すら、本人の希望によりましてらい療養所内において夫婦生活を営んでおる者もあるくらいでありまして、夫婦は勿論夫婦として生活のできるようにいたすのが、本則でございます。
  24. 小杉イ子

    ○小杉イ子君 私は結婚問題が起りましたときには、らい病質でないかということをいろいろ吟味いたしまして、今は伝染する病気であるということを聞きますけれども、そのらい病が何年かの後のひよつこりと出るということがございましたりいたします関係から、そういうことを思いますというと、遺伝であるということを思うときに、こういう夫婦生活を避けるということは絶対反対でありますが、それについては私ただ一時押えてあつても惡影響を及ぼすものである、又々そういうものを余計殖やすことになる、こういう意味からこれだけは絶対反対でございます。
  25. 東龍太郎

    ○説明員(東龍太郎君) それは只今のお話につきましては、夫婦生活は営まれておりますが、併しながら、さような人の子孫をますます殖やす、繁栄させるというようなふうには考えておりません。らい病は伝染病であるということは現在の定説であります。従つて遺伝であるということは考えてはおりませんが、併しながら子孫の将来のことも考えますし、従つて夫婦希望と申しますか、本人の希望によりまして、いわゆる断種手術を施しておりますので、現在入つております夫婦の大部分は、すでに断種手術を受けております。従つてあとに子孫を残す憂いのない夫婦が大多数であるというふうに御了承願いたいと思うのであります。
  26. 小杉イ子

    ○小杉イ子君 私は優生学上から断種手術ということをそういう病気には必要と存じますので、それさえございますれば夫婦同室も差支えないと思います。
  27. 塚本重藏

    ○委員長(塚本重藏君) お諮りいたします。この請願を採択いたしまして、内閣に送付することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  28. 塚本重藏

    ○委員長(塚本重藏君) 御異議ないものと認めます。   ―――――――――――――
  29. 塚本重藏

    ○委員長(塚本重藏君) 次に請願六十八号「鹿兒島県鹿兒島市に国立総合病院設置の請願」を議題にいたします。紹介議員岡元義人君。
  30. 岡元義人

    ○岡元義人君 この請願の趣旨は非常に皆様に、大きく図面を描いてお配りすればよかつたと思いますが、今回覧いたしますけれども、鹿兒島県を丁度真二つの割まして、西側東側に分けました場合に、西側の方は鹿兒島市を含んでおりますが、大体国立結核療養所が五ケ所ございます。それから一般の公私立病院、それから結核療養所等が多数にあるのでございますけれども、片一方の方も二つに割りました西側、よく大隅開発と唱えられておりますところの大隅地方には、今の問題になりました敬愛園というらい療養所が一箇所と、その他には国立病院は一つもないわけであります。又これと関連いたしまして、宮崎県の方も非常に病院がありませんので、而も人口的に比較いたしますと、この大隅地方は囎唹郡、肝属郡という二つの郡から成つておりますが、肝属郡が鹿兒島県下で一番人口の多い姶良郡に次ぐ第二位になつておるのであります。そういうところで、非常に交通も不便でございまして、病院施設、療養施設というものに対して非常な不便を感じて来ておつたわけであります。ところが御承知の通り鹿屋という町は、市でございますが、戰時中海軍の飛行場がございまして、海軍の施設が十分に完備されておつたのであります。これはひとり鹿屋市だけではなくて、東局長十分御承知と思いますけれども、一般にこの軍の施設の病院は、その設備等がどういう工合になつたのか知りませんけれども、完全なものがあつたものが殆んどどこに姿を消したか知らないように、なくなつてしまつておる。もつと早く総合的に国立病院とか、そういう問題が検討されましたならば、優秀な施設が私は国立病院として現在まで保存せられたのではないかと考えられるのでまりますけれども、まだまだこれは幸いにいたしまして建物その他がそのまま残つておりますので、これをば地元の要望に従いまして、できる限り国立総合病院として御計画をば厚生省の方でして頂きたい。こういうことを考えて、まあここに請願を提出いたした次第であります。各委員にも一応御報告いたして置きたいのは、この問題はすでに厚生省でも相当調査して下さいまして、只今のところお聞きしている程度でありますから、願わくは東局長から計画を承わりますが、單に療養所とした発足しようというようなお話をば耳にいたしておるのであります。併しできますならば、あれだけの設備が残つておるのでありますから、療養所ではなくして、総合国立病院として宮崎県並びに東鹿兒島県の要望をば充たすような設備をばお願いしたいというのが請願の趣旨になつておりますので、各委員におかれましても、御審議の上御採択をばお願いいたしたいと思います。
  31. 東龍太郎

    ○説明員(東龍太郎君) 結論から申上げまするが、只今の請願の趣旨は私共十分に了承いたしまして、国立病院の一つとして鹿屋市に新しく病院を設立いたしたいということに相成つております。今お話のように一時療養所にしてはというお話があつたことも事実でございまして、これは局内においていろいろ討議いたしましたときに、御承知の通り国立病院特別会計になつており、療養所の方は一般会計でありまして、而も尚療養所の方には施設を買收するというふうなことになりましても、都合のいいような予算も多少ないではありませんし、万事事務的に簡便であるという意味で、療養所にということも考えましたが、その後現地からの状況も伺いまして、或いは鹿兒島県当局の意見も徴しまして、その結果国立病院即ち総合病院としてやつて行くことが至当であるということになりました。ただ現在その実行に当つての関門と申しますか、経なければならない手順といたしましては、先ずその建物が旧海軍病院並びに海軍共済組合の病院というものでありまして、現に接收と申しますか、関係方面のまだ抑えておるものでありますということもございますので、私共といたしましては、この全部の建物、敷地を厚生省に国立病院用として渡すべきものであるということをはつきりさせたいと存じまするので、先ず総司令部の関係当局へさような陳情書と申しますか、書を提出することに相成つております。口頭ではすでに了解を得ておりますので、私の方から公文を以て関係当局へその希望を申出たときには、関係当局においてこれを十分よく有利に扱つて、そうしてさような條件づきで日本政府に返還せられますように、厚生省の国立病院としてこれを使用するという條件づきで日本政府に返還せられるように、そうなりますというと、大蔵省との関係も極めてスムースに私共の手に入るのであります。そうでありませんというと、これを買わなければならんとかいうことになりますというと、予算とも関係して参りますので、今までの国立病院が厚生省の所管になりましたと同じような、さような條件づきで日本政府への返還と相成りますような手を打ちつつあるのでございます。それができましたならば、あとは特別会計、一般会計の問題はございますが、この点は、そう重大な支障にはなるまいと考えております。現在私共としては、さような手を打つておりますことを申上げて置きます。これが成功いたしましたならば、請願の御趣旨通り、総合病院として運営いたすつもりであります。
  32. 岡元義人

    ○岡元義人君 ちよつとお許し願いまして、簡單ですが、大体そうしますと、着手されるのは二十五年度という意味でございますか。若し差支ない範囲で、お分りでございましたならば、予算措置の準備とそれからベツト数くらいのところをお知らせ下さいますれば、非常に幸いであると思うのですが、若し差支ありますれば、これは無理に要求いたしません。
  33. 東龍太郎

    ○説明員(東龍太郎君) 只今の予算措置その他につきましては、私共の書類ができておりますれば、申上げることは少しも差支ないと思います。ただ併しながら、具体的にそこまでは作つておりません。併し或いは返還されましたならば、現在あります建物全部を十分活用するだけの病院として発足したい、ただ私がかような関係方面の折衝に多少困難なようなことを申上げますのは、海軍病院と共済組合病院とが二つ一緒になつておるという点であります。純粋な海軍病院のみでありますれば、これは筋から申しましても、当然厚生省へそのまま来るべき筈のものでありますが、共済組合につきましては、多少在来の実際の処理の面におきまして違つた形式を取つておりますので、私共といたしましては、海軍病院だけは厚生省へ、共済組合病院の方は他へといういわゆる分割になりましては、甚だこれは遺憾だと存じますので、これを一括して私共の手に参りますように、実は慎重に歩を運んでおるつもりでございます。
  34. 塚本重藏

    ○委員長(塚本重藏君) この請願を採択しまして内閣に送付することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  35. 塚本重藏

    ○委員長(塚本重藏君) 御異議ないものと認めます。   ―――――――――――――
  36. 塚本重藏

    ○委員長(塚本重藏君) 次に請願第百三十号、領事館令による限地開業医に医師国家予備試験受験資格を付與するの請願並びに請願第二百二十五号、引揚医師を開拓地の無試験限地医師とする制度に関する請願請願第二百二十六号、引揚医師の国家試験受験回数制限緩和等に関する請願、以上三請願を一括して議題とすることに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  37. 塚本重藏

    ○委員長(塚本重藏君) 御異議ないものと認めます。  先ず請願第百三十号につきまして、中山委員から御説明願います。
  38. 中山壽彦

    ○中山壽彦君 御説明申上げます。従来御承知の通り滿州、朝鮮その他から帰られた限地開業医に対しましては、予備試験資格が與えられておつたのであります。蒙古、華北に居住して領事館令によつて限地開業医をしておつた人は、殆んどその当時連絡がなかつたために、受験資格を得ておられない。こういう不幸な人々が現在百名内地に還られておる。これらの人々に前者と同様に受験資格を與えて頂きたいというのがこの請願の趣旨であります。どうぞ御採択を願いたいと思います。丁度私昨日関係方面に他の用事で参りまして、この問題もついでにお話しましたところが、それは非常に不幸な方だから前者と同様に扱うように進めたらどうかと、こういうお話を聞きました。この点も合せて御報告申上げます。
  39. 塚本重藏

    ○委員長(塚本重藏君) 請願第二百二十五号、及び二百二十六号、專門員から説明いたします。
  40. 草間弘司

    ○説明員(草間弘司君) 二百二十五号は、請願者は岐阜県揖斐郡谷汲村、掘金一君、二百二十六号は鹿兒島県薩摩郡求名村、浜屋七雄君の両名でありまして、紹介者は両方共淺岡信夫君でございます。内容は大体同様のものでございますが、請願の要旨を申上げまするというと、引揚医師に対しまする国家試験制度でございまするが、これは現在までに四回既に行われておつたのであります。併しそのうちの二回が不合格になりますというと、受験資格が無くなつてしまうというので、引揚医師の多くは齢もとつておりますし、記憶力も減退いたしておりますために、合格が非常に困難な実情にありますので、二回制を撤廃いたしまして、無制限受験ができる制度とするようにお願いいたしたい、尚引揚医師のうちに老年者に対しましては、履歴書を審査下さいまして、無医村の限地開業医ということを許可されたいという請願の趣旨でございます。
  41. 岡元義人

    ○岡元義人君 今專門員の読まれましたきゆうめいというのはぐみよう求名村でございます。この請願は非常に沢山あるのでありまして、まあ今御説明のございました通り、非常に齢をとつておつてということでございますが、涙ぐましい程努力をいたしまして、そして試験を受けるのです。ところが還つて来たばかりでありまして、どうもすべる者が外地の者に多いのです。そうして、こうして訴えて来ておるのでありますが、特に今この請願の趣旨の中に現われておりませんけれども、いつか機会があつたら東局長に訴えたいと思つたことがありましたのですが、非常に政府自体のやつていることが矛盾していることがあるのです。引揚げて来た医師が国家試験を受けるのに東京まで出て来るのです。鹿兒島の果てから東京まで旅費を使わしておるなんてことを、どうして僕は日本の政府が平気でやられるのか分らん。片方においては僅か千円しか渡さずにおいて、而も東京まで全部集めて試験をやらせておる。これはこの医師の試験に対しては、引揚者は前から樺太朝鮮歯科医の問題もございますが、本当に泣かされておるのです。これ程ひどい目に合わされておる者はないと思う。で何とかしてああして引揚げて来た者は、東京で試験を受けなくても……、金はどこからも出ていないのですから、当然何らかの方法でこれも考慮さるべきことが、私は然るべきでなかつたかということを考えておるのです。四回ということでございますが、実際は金が無くて途中で棄権しておるのです。それでもう駄目になつたというのが今の中に沢山入つているのです。でこれは何とか一つ特別な処置を、行政処置の中で私はできるのじやないかと思いますから、一つ適切な方法を考えて頂きたいと切にお願いいたします。
  42. 東龍太郎

    ○説明員(東龍太郎君) 只今の第一の請願百三十号でございますが、蒙疆地区の限地医師に対して予備試験委員の行う試験を受ける資格、大変むつかしい名前になりますが、平たく申しますれば古い制度の開業医師試験を受ける資格を與えよということ、これは私共の方におきましてもいろいろ実情を調査いたしました結果、御尤もなことと存じておるのでありますが、これにつきましては法律改正を必要といたしておりますが、衆議院の厚生委員、大石委員から議員提出として法律の改正を要求せられるということに相成つておりますので、この法律改正ができ上りますならば、この請願の趣旨は貫徹されるものと存じております。  それから今のやはり同じく予備試験委員の行う試験の回数制限撤廃の問題でありますが、今お話になりましたようなこれらの人の気の毒な状況に対する認識等につきましては、私も十分人後に落ちないつもりであるのでございます。でこの制度、かような限地、満州、樺太朝鮮、その他引揚医師に対する試験制度につきましては、昨年これが認められますまでの間に関係方面との折衝が非常に実は困難を極めたものでございまして、御承知の通り医師国家試験を作るというふうなその根本の原則からして、医師に対してさような例外を設けるというふうなことに対しては、原則的に非常な反対を受けたのでありますが、とにかくこれは救済をしなければ、引揚医師に対する救済ということを我々は主眼として考えるので、そのために日本の医界、医業というものの水準が下がるとか、それを下げようとかというふうな意図を毛頭持つていないというふうなことで、関係方面と非常な折衝をいたしました結果、認められた実は例外的な制度であるのでありまして、その際にその救済的な意味における例外を認める條件として、その制度は一定の年限を限つて認めること、それから受験の回数を制限すること、その意味は要するにチヤンスを與えればよろしい。一定の年限の間にチヤンスを與えて、それらの人が皆通過すればそれでよいのだからというふうなことでありまして、その結果この制度は昨年から五年間を限つて行われるということと、回数制限をする。その回数の制限ということの條件を付けられましたので、厚生省といたしましてはどんなに少くても、仏の顔も三度と申しますから、三回のチヤンスを與えるのが日本としての常識であろうというので、五年間に三回という案を持つて参りましたところが、関係方面では、一回でよろしい、チヤンスというものは一回でよろしいという話であつたのでありますが、併しこれは例えば運動競技でもスタートで一回のフアウルは許される、二回フアウルすればオミツトされる。一回のチヤンスだけやるのは我々は認められない、飽くまでも仏の顔は三度というので突張つたのでありますが、結局それじや間の二回というので、現在のように二回になつた次第であります。従つて私共といたしましては昨年それでなきや通らんというのを、とにかくその條件、五年間という年数制限、二回という回数制限で、認めるということを、これは内輪話でありますが、さようなふうででき上つたものでありますが、私共といたしまして今これを三回にする、五回にする、或いは撤廃するということはちよつと私共としては言い出しかねる状態になつておることを御了承願いたいのであります。それから今の受験地の問題でありますが、これは仰せの通り成る程見方のよつては甚だ心添えのないやり方だと思われますが、医師国家試験の予備試験委員の行う試験ということになつておりますので、予備試験委員でなければ行えないのであります。ところが予備試験委員と申しますのが東京のみにあるものでありますので、そのために東京に集めるという形になつておるのであります。それともう一つは、これはここまで申上げてはどうかと存じますが、この試験につきましては只今申上げております通り、これは飽くまで救済するということを私共は主体にしております。従つてその試験を行なつて頂きますにも、試験の公正を破ることはできませんが、最大限に親心を発揮して頂くことが必要なんであります。ただ單に試験委員に任して、これを適当に試験して下さいというだけでは私共の親心は通らんと思いますので、その予備試験を行う予備試験委員に対しましては、この制度の成立いたしましたことからすべての事情をよく話しまして、そうしてその試験委員の考えられる最大限の親心を発揮して頂くというふうにして参つておるのでありまして、国家試験と同じように、極めて冷靜に各地の委員にお任せするということが私共としては、実は却つて不利な結果を来すというようなこともあつて、只今までやつて来たわけでありますが、只今お話にもありましたがね尚そういうような私共の考えをそのまま、而も各地で行えるような私共自信がつきましたならば、でき得る限り受験者の便宜を図ることは私は当然と考えますので、十分考慮はいたすつもりでおります。それから限地開業医を限つて、そうして無試験で開業さしたらという請願につきましては、これは私共としては今は考えてもおりませず、医師全体についての大きな問題でありますので、これにつきましては私共としては現在は不可能であるというお答えを申上げるより仕方がないと思います。
  43. 岡元義人

    ○岡元義人君 簡單ですが、今東局長の御説明非常に親心のあるお話ではあるのですが、ただ一つ最後の試験場の問題です。試験場の問題と、尚これは各委員にもこの際私御参考に御考慮を願いたいと思うことがあるのですが、丁度この問題が出ましたので、関連しておりますから申上げますけれども、今申しましたように、帰つて来ましたときには、今度一般邦人も未復員者給與法の改正によつて帰郷旅費が三千円、今まで一千円だつたのが、ようやく三千円まで……、これも何回も何回も足を運んで、昨日もGHQへ行つて、今日もこれから行くのですが、ようやく三千円までになつた。ところが鹿兒島、一例を鹿兒島にとつて惡うございますけれども、鹿兒島にとらして頂きますが、鹿兒島から試験を受けに来るには、いろいろの汽車賃、宿泊費を入れまして、幾ら少く見積つても三万円という金がなければ東京に受験に来られない。そういう所へまあ一体、どのような……、今度中共地区なんかも相当現地の医者は、殆んど流用されたと言うのでありまして、今度帰つて来る満州あたりの者は殆んど全部医者が多いのです。これなんかに対する処置といたしましても、その矛盾を先ず私は解決して頂かなければ、一体これから……、これはもう各委員の方が御承知と思いますが、一般保險医の登録、保險医というものに登録できた者とできない者との信用状態というものは、非常に地方におきまして差があるわけです。ところが、引揚者の医者は、これは殆んど漏れたのです。資格という点においては成程帰つて来たばかりでありますから、バラツクを建てて病院を開設いたしましたり、非常に貧弱な状態から発足しておるわけなんですが、殆んど保險医関係になれていないのです。地方ではこれは非常に打撃を受けておるわけなんですが、こういう点についても、これと同じようなわけなんですが、何らか東局長に私は手を打つて頂くことをば心から切望する次第であります。
  44. 小杉イ子

    ○小杉イ子君 私もこの外地から来られた人の試験ということには非常に考えておるのでございますが、昔台湾小学校で教授をしておりましたので、大変程度が低くないのでございます。それにも拘わらず台湾朝鮮で、例えば産婆、看護婦の試験を取つた者も皆試験を受け直さなければならん、あれなどは非常にむごいような話だと思いますが、実際においてそれだけ程度が低いのでございましようか、どうでございましようか、それを伺いたいのであります。  それから今の旅費の問題のために、試験をその地において一緒にさせるというような便宜が図られたら結構でございますが、旅費を拂うということなら誠にむずかしいことでございますが、その試験委員が行つてする方が経済であるか、助かるかということを考えて頂きたい。それから又試験を受けますときに答案でございますが、それをどこの病院でするということにしたら、送るというようなことになると、そこに收賄事件が起ると思いますので、その試験の日に、その日に宿題を送るとかいうふうな方法でなさつたらどんなものかしら、こう思うのでございますが、どんなものでございましようか。
  45. 東龍太郎

    ○説明員(東龍太郎君) 只今の試験の場所の問題でありますが、実は第一回のときには、私共も引揚者というものの分布を見まして、北海道九州地区に人数が割合に多いというようなことも見ておりましたので、東京の外に札幌と福岡の三ヶ所で第一回をやりましたが、その後それが減りましたのは、実は予算に縛られたのでありまして、受験者数が少いということで、その受験箇所数を殖すことに対する予算の裏付が得られなかつたので止むを得ずしたのでございます。従つて私共今何とかうまい方法を考えろというお話でありますが、予算の裏付を得られなくても何とかできるような方法がありますか、私に若し名案がありますならば成るべく受験者の便宜を図り、今のような給與の少いということとの序盾をなくすようなことを考えるようにはいたしましよう。  それから小杉委員からお話の、台湾朝鮮のそれが程度が低いかどうかというお尋ねでありますが、現在の医師、歯科医師、或いは看護婦等に対する資格を與えまする要求に対してそれらの土地におけるいわゆる限地医の免許証というものが該当していない、ただ現在日本においてそういうふうな資格を持つものは国家試験等による資格に限るということになつておりますので、それに合わない方に対して試験をするということであります。従つて程度が低いかどうかということは、それは個人によりますことで一概に申せんとは思いますが、併しながら現在開業の場所を限られておるということそれ自身がすでに普遍妥当性を欠いておるということを前提といたしておりますので、この点につきましては程度の上下と申しますよりも、その免許の本質がさようになつておりますので、止むを得ず改めて日本法律に従つての試験を受けて貰う、若しくはその認定をするに足るような審査を受けるという制度になつておるのであります。
  46. 中平常太郎

    ○中平常太郎君 実は引揚者の医者の開業の問題は誠に困難を感ずるに相違ないのでありますが、今のように、東京一ケ所で予備試験をするということは、どうしても、僻陬の地から東京に来るのに何万円も要りますし、大変チヤンスを失することが大分あると思うのでありますが、これは、今、東局長だけの説明では、予算にくくられて、どうも一つにしたというお話でありますが、国民の出す金はなんぼ出してもかまわん。例えば九州にこの外地引揚者の医師が十人あつた。その十人が東京に来た場合、一人が三万円づつ持つて参らなければならんということになると、三十万円になりますが、医者一人が福岡あたりに出張されて国家試験の或る一定の期間のところまで予備審査をなさるということになれば、そう大した金は要らんと思います。国民にはなんぼでも出せ、政府が出すときはいやだ、というようなことは、どうか知らんと思いますがバランスからいつても、先生が行つた方がいいと思うのですが、試験委員が行つた方が、予備審査試験の医者が行つた方がいいと思うのですが、これは何かの方法で予算を一つ取つて貰つて、やはり、余り遠方から東京へ来ることのないように、一つ、是非これは、先程から東局長が、親心ということをおつしやつたが、本当の親心は、そういうようにして貰わなければならんと思います。その次は、やはりブロツク、各ブロツクで、或一定のブロツクで行ない得るように一つ是非御盡力願いたいと思つております。それからもう意見はいかんのですか。
  47. 東龍太郎

    ○説明員(東龍太郎君) 各地で行うということになりますというと、何も中央から、その試験委員が出掛けるということを考えなくとも、各地に、予備試験委員というものを置くことが出来ると存じます。又、各地に行つてはというお話でありますが、これは予備試験委員といいますと、委員というのは一人じやないのでありまして、各科目に、全部亘つておりますので相当数になりますし、それぞれ皆大学の教授でありますので、その連中を、一定の時日にうまく動かすということは、これはなかなかむつかしいのであります。ですから更に試験地を殖やしますれば、やはり試験委員の数を殖やすより仕方がないと思います。予算の問題につきまして、今迄取れませんのは、つまり、受験者の数に比べて、それだけの試験委員をその当時に任命して、やるだけのことはないという財務当局の見解の下に、我々の要求が通らなかつた結果、現在、東京だけに行われておるというわけでありますが、今のお話もございました、それらの受験者数とも睨み合せまして、各地と申しましても、最初のときのごとく、北と南とに作るぐらいがせいぜいだと思いますが、それは、私共十分研究して見たいと存じます。
  48. 塚本重藏

    ○委員長(塚本重藏君) お諮りいたします。請願第百三十号及び二百二十五号、二百二十六号、この三つの請願を共に採択いたしまして内閣に送付することに御異議ございませんか。
  49. 山下義信

    ○山下義信君 これはですね、請願の種類が違うのじやないかと思います。一々御採決を願います。百三十号は問題はないようですが後は多少問題があるのじやないかと思います。
  50. 塚本重藏

    ○委員長(塚本重藏君) 別個にいたします。尚採決に入つて御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  51. 塚本重藏

    ○委員長(塚本重藏君) それでは請願第百三十号についてお諮りいたします。この請願を採択いたしまして、内閣に送付することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  52. 塚本重藏

    ○委員長(塚本重藏君) 御異議ないものと認めます。請願第二百二十五号について、お諮りいたします。
  53. 中山壽彦

    ○中山壽彦君 これは無試験ということが、ちよつとどうも採択がむつかしいのじやないかと思います。この項を削除すればいいと思う。
  54. 中平常太郎

    ○中平常太郎君 無試験ということを削除すればいいがね。
  55. 岡元義人

    ○岡元義人君 一応二百二十五号は、ちよつと非常にいろいろな問題があると思いますから、審議未了で、一応留保して頂くようにしたらどうかと思います。
  56. 塚本重藏

    ○委員長(塚本重藏君) 次回に留保することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  57. 塚本重藏

    ○委員長(塚本重藏君) 御異議ないものと認めまして留保いたします。  請願二百二十六号についてお諮りいたします。
  58. 岡元義人

    ○岡元義人君 私は一応委員会で採択して頂きまして、国会の意のあるところを、十分政府当局が関係方面とも折衝して頂くというふうに一つ取計つて頂きたいと思います。
  59. 塚本重藏

    ○委員長(塚本重藏君) これも随分親心でいろいろ御盡力願つておるのでありますが、尚請願の趣旨を体して一層の御盡力を願うことは勿論でありますが、そういう意味で採択して内閣に送付して御異議ございませんか。
  60. 中山壽彦

    ○中山壽彦君 文句が「引揚医師中老年者に対しては」と、年齢のことが書いてあるが、どうですかね、取扱い上、何歳から老年者というのか、むつかしいのじやありませんか。
  61. 岡元義人

    ○岡元義人君 私が申上げましたのは、中共地区の何がぽつぽつ帰つて来ております。中共地区は殆んど医師が残つておるという状況なのであります。特にできるものならば採択して頂きたいと思いましたが、その中に「老年」というような文句なんかが入つておりますと、多少違うのでありまして、やはり全般的に一応審議して頂きたい。一応これは字句の修正等がありますれば、この際留保して頂いた方がいいかと思います。尚一応検討し直して、更に提出するということに……。(「留保がいい」「賛成」と呼ぶ者あり)
  62. 塚本重藏

    ○委員長(塚本重藏君) 大体多数の方が留保することの方の御意見が多いようでありますが、留保することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  63. 塚本重藏

    ○委員長(塚本重藏君) 御異議ないものと認めます。   ―――――――――――――
  64. 塚本重藏

    ○委員長(塚本重藏君) 次に、請願第二百三十二号国立療養所患者賄費予算増額に関する請願を議題にいたします。紹介議員は御出席になりませんので、專門委員から代つて説明を願います。    〔委員長退席、理事岡元義人君委員長席に着く〕
  65. 草間弘司

    ○專門員(草間弘司君) それでは私から御説明を申上げます。  紹介議員は岩間正男君であります。請願者は、岡山県の早島町、早島光風園内朝日茂君外三名であります。  請願の要旨は、結核患者に取りまして、最も必要なものは栄養でありまするが、自分等の療養しつつあります国立療養所におきまする患者食費は、現在一日五十五円でありまして、この低額な食費では、必要といたしまする栄養を確保し得ないということは申すまでもないのであります。一度魚でも配膳されますれば、その後数回は、單価が二、三円の野菜が副食として膳に上るような状態でありまして、これでは実質カロリーは千六百カロリー以下でありますので、誠にこれでは病状に応じました病人食の調理などということは、全く不可能であります。病状を無視した一律の賄のために、患者の実際に攝取し得まするカロリーは、更に低いものになつてしもう。これを補いまするために、三日に卵一個、リンゴ一個、月に牛肉を二回、このような程度の栄養補給は、病状の維持、回復のために最低限にも充たないものでありますが、このためには月千円乃至は千五百円前後の副食費を必要といたします。ところが大多数の患者は生活扶助等によりまして月三百円乃至五百円の收入しかありません。これを日用品衣服費など全部を犠牲といたしまして補食費に当てるといたしましても尚追つかないような状態であります。このような状態でありまするので私共の栄養保持のために、患者の食費の即時引上、つまり一日百三十円以上というものをお願いいたしたいという趣旨でございます。
  66. 東龍太郎

    ○説明員(東龍太郎君) 結核療養所の患者の食費につきましては、これは療養所運営のうちの最も大きな項目でありますので、又予算的に見ましても、その金額が全国的に非常に多額に上るものであるので、私共の、毎年の予算折衝におきましては最も重点を置く項目でございます。只今お話の通り結核療養所の食費は、材料費として、純粹な材料費が一日に五十五円ということになつております。それによつて、この外に調味料を加え、或いはこれを調理いたしまして、そうして患者に供給いたしておりますが、決してそれで十二分の栄養なり、カロリーが攝れるとは考えておりません。従つて本年度の予算折衝におきましても、食費の相当大巾の値上げを要求いたして参つたのでありますが、やはり予算折衝の結果落ち付きましようと見られます線は、私共の要求と現在の価格との、やはり大体中間程度、即ち金額で申しますというと、材料費として六十五円乃至七円、まだ一、二円のところは折合ができておりませんが、六十五円乃至七円の材料費というところに来るわけであります。そうしてその計算のうちで最も重きをなしまする主食につきましては、結核患者に対しましては増配がございますので、現在一日三合五勺の主食が與えられることになつております。それらを基にいたしまして、この六十七円の材料費で上手に賄うとしますれば二千三百カロリーは確実に確保できるという状態でありますので、現在の予算折衝の面から見ますというと、今の請願におりますような大巾な増額は見込みがないのでありまして、大体二割弱、現在よりも二割程度の増額ということが見込まれておるわけであります。
  67. 中山壽彦

    ○中山壽彦君 ちよつとお尋ねいたしますが、国立病院の何は幾らになつておりますか、例えば東京ですね、大都市の病院なんか材料費はどのくらいになつておりますか。
  68. 東龍太郎

    ○説明員(東龍太郎君) 国立病院は五十円、結核療養所よりも五円少い、それは、主食の増配がないという意味で五円の差ができております。
  69. 藤森眞治

    ○藤森眞治君 病院の賄を試食して見たらどうかということを言われますが、実際入院しておる患者の現実はひどいものだということを屡屡耳にしております。そういうことを言つて来た人は、この方面によく理解のある人がそういうことを言つて来ておる、それを僅かな差であるけれども、この六十七円で二割上つておるというならば、まだこれで満足すべきものじやないと思います。
  70. 東龍太郎

    ○説明員(東龍太郎君) 只今のお話のような事実は私も実は国立病院に入院いたしました人から直接に聞いております。決して満足すべき状態でないことは十分私共も承知いたしておりますので、食費の値上げにつきましては、今後とも極力これは努力して参りたいと存じております。少くとも現在の物価から見まして十分納得の行くような段階にまで引上げるように尚努力いたしたいと存じます。
  71. 藤森眞治

    ○藤森眞治君 ちよつと伺いますが今請願者の何によりますと千六百カロリーよりない、こういうことを言つておるのですね。今医務局長のお話を聽くと、六十五円乃至六十七円に値上げすると二千三百カロリー出るということであります。現在の千六百カロリーというのはこれはどうですか、事実ですか、あなたの方じやどういうふうに認めておるわけですか。
  72. 東龍太郎

    ○説明員(東龍太郎君) 只今の千六百カロリーの具体的の献立等について検討いたしておりませんが、私共といたしましてはそういうようなことがあろうとは先ず考えないのでありまして、仮りに三合五勺の主食があれば、若しこれが米でありますならばそれだけで千八百五十カロリーは計算上あるべき筈であります。従つて全部を入れて千六百カロリーということは私としてちよつと考えられないと思うのでありますが、そういうふうなカロリーでしかない、ここにある食費を通じて千六百カロリーであるという事実を指摘されておることと私共存じますが、私共は千六百カロリーに止まるということは実は到底想像できないのであります。
  73. 藤森眞治

    ○藤森眞治君 療養所或いは国立病院の賄いについては始終問題が起きて来るのでありますが、陳情される方からいうといつも少な過ぎるような言い方があるかとも思えるのですけれども、とにかくいつでもこういうふうに今のお話を聽くと少な過ぎる陳情をしておる、そうすると陳情される方の事実においては悪いが陳情される方の心理も考えて行かなければならん、この点で我々はこれを審議するのに根拠に疑問ができるのですね。それで療養所或いは国立病院は実際にどのくらいなカロリーが出ておるのだというような何がありましようと思いますが、若し資料がありましたらそういう資料を頂きたいと思うのです。
  74. 東龍太郎

    ○説明員(東龍太郎君) 資料は早速お手許に差上げます。毎月各療養所につきましても食事のカロリーその他の必要な資料は全部中央にも集めております。ですから後刻差上げることにいたします。    〔理事岡元義人君退席、委員長着席〕
  75. 井上なつゑ

    ○井上なつゑ君 お伺いいたしますが、国立療養所にもカロリーの計算をなさいますのに各療養所には栄養士が入つておるのでしようか。それを一つ伺いたい。  もう一つ伺います。医療法とか社会保險法とかによりますと国立療養所は一日確か二十点と思います。そうすると百十円で半分が食費だと思います。この差額はどうなつておりますか本当に材料だけで百十円……。外の人件費にかかるのでしようかこの間のそれがどうなつておりますか伺いたいのです。
  76. 東龍太郎

    ○説明員(東龍太郎君) 各療養所に栄養士を置くことは原則でありまして、大多数は栄養士を持つております。小さな療養所等で適当な人が得られないところでまだ置いてない所もございますが、そういう所は医官の中の適当な方がカロリー計算等を栄養士の代りでいたしております。併し療養所に栄養士を置くということは原則でありまして、成るべくそれを置くように指示はいたしております。食費のことは正確を期しますために次長から説明することにいたします。
  77. 久下勝次

    ○説明員(久下勝次君) 御説明いたします。今お話の中にありました国立療養所の入院料は二割引をいたしております。合計一日十六点、その外に特別の処置がございますれば、これは勿論別でございますが、普通の入院料は十六点でやつておりますが、計算上は半分の八点は食費ということになつておるわけであります。
  78. 山下義信

    ○山下義信君 さつき藤森委員からも御発言があつたのでありますが、この請願の趣旨は私共も了とするのでありますが、この請願書に書いてある数字とか事実、これがこの通りに相違ないかどうかということは、一遍我々に納得さして貰わなければならん。それでそれらの事実が実際かどうかということの確証を取らないで、ただその趣旨だけを取つて行くということは、請願の審査の上において粗漏があつてはいかん。もし事実がこの請願に記載された通りであるとするならば、請願の趣旨だけを取るんではなくして、当局に対してのいろいろなこの対策についても我々として意見を遊べなければならんのでありますが、この請願の趣旨、請願書にありまする数字、その事実というものがそれに相違ないかどうかということについて、今資料が出るということでありますので、そういうものを頂いて、よく納得が行くまで次回へ留保して頂いたらどうかと思いますが、如何でございましようか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  79. 塚本重藏

    ○委員長(塚本重藏君) 山下委員から次回に留保することの動議が出ておりますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  80. 塚本重藏

    ○委員長(塚本重藏君) 御異議ないものと認めまして、次回に留保いたします。
  81. 中平常太郎

    ○中平常太郎君 議事進行ですが、この留保はその前にあつた二つの留保とは違います。この会に連続する次回という意味です。
  82. 塚本重藏

    ○委員長(塚本重藏君) お諮りいたします。この機会に日程を変更いたしまして、陳情第九号、国立療養所菊地惠楓園増床に関する陳情を議題にいたします。日程変更については御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  83. 塚本重藏

    ○委員長(塚本重藏君) 御異議ないものと認めます。それでは專門員から説明を願います。
  84. 草間弘司

    ○專門員(草間弘司君) 御説明を申上げます。陳情者は熊本市熊本県庁内、蟻田重雄君でございます。  陳情の要旨を申しますると、今回九州各県のブロック会議がありまして、その会議の上の問題といたしまして、第一番に採上げましたのがこのらい療養施設の拡充問題であります。その結果らい予防を徹底するために国立らい療養所の熊本にありまする惠楓園において一千床増床するということによりまして、この拡充によりまして未収容。患者の一掃を図りまして、一挙にこの伝染源を断ちまするならば、この問題の解決目的の大半は達せられる、こういう結論を得たのであります。この菊地惠楓園につきましては、厚生省におかれましても、昭和二十四年度の予算計上において一千床増床を要求せられましたけれども、経済九原則下の予算緊縮方針によつて、止むを得ず削除の運命に立至つたということを伺つております。明年度におきましては、是非共これが実現を期せられるようにお願いいたすのであります。若しこの一千床増床が一挙にできないような場合におきましては、一年二百床当り五ケ年計画を以てこの目的を達成されるようにお願いいたしたいという趣旨であります。
  85. 東龍太郎

    ○説明員(東龍太郎君) 只今の陳情の御趣旨に対する私共の方の計画は、結論から申しますというと、菊地惠楓園の昭和二十五年度に一千床の増床をいたすというつもりでおります。併しながらこれは單に熊本県若しくは九州地区のらいに対する対策というのではないのでございまして、御承知の通り全国的にらいの療養所に病床の不足しておることは事実でございます。そこで全体的にらい療養所の増床計画ということで出ておるのでございまして、全体といたしましては全国的に二千床の増床を明年度に見込んでおります。ただそのうち菊地惠楓園がその立地條件と申しますか、土地を得ますにつきましても、他の療養所よりも誠に好都合でありますので、この菊地惠楓園に最も大きな増床をやる、それが大体一千床ということに相成つたわけでございます。従つて増床数につきましては、只今の陳情の趣旨が貫徹せられることになつておりますが、只今の陳情は熊本県から出ておるのでありますが、その増床の目的は全国のらい患者に対する対策として熊本に一千床の増床ができる、そういうふうに御了承を願いたいと存じます。    〔「異議なし」、「採択」と呼ぶ者あり〕
  86. 塚本重藏

    ○委員長(塚本重藏君) では採択しまして内閣に送付することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  87. 塚本重藏

    ○委員長(塚本重藏君) 御異議ないものと認めます。
  88. 中山壽彦

    ○中山壽彦君 今日はこの程度で……。    〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
  89. 塚本重藏

    委員会(塚本重藏君) それでは本日はこれを以て散会いたします。    午後零時八分散会  出席者は左の通り。    委員長     塚本 重藏君    理事            今泉 政喜君            岡元 義人君    委員            中平常太郎君            山下 義信君            草葉 隆圓君            中山 壽彦君            黒川 武雄君            藤森 眞治君            井上なつゑ君            小杉 イ子君            穗積眞六郎君   説明員    厚 生 技 官    (医務局長)  東 龍太郎君    厚生事務官    (医務局次長) 久下 勝次君   事務局側    常任委員会專門    員       草間 弘司君