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1949-02-21 第5回国会 参議院 在外同胞引揚問題に関する特別委員会 5号 公式Web版

  1. 昭和二十四年二月二十一日(月曜日)    午後三時四十三分開会   ―――――――――――――   本日の会議に付した事件証人換問に関する件 ○住宅問題に関する件   ―――――――――――――
  2. 紅露みつ

    ○委員長(紅露みつ君) 墾談会に引続いて委員会を開会いたします。
  3. 淺岡信夫

    ○淺岡信夫君 先程厚生省復員局の説明を聞きましたところが、二月十七日と二月十九日にソ連地区から飛行機を以て当初五名、二回目には約八名の曾ての將官級の人が送られて來たという説明を聞いたのでありまするが、我我が聞き及んでおりました点はなかなか將官級の人は還れんということと、それから彼の地にあつては相当な給與を受けておられたというような点を聞いておるのであります。いずれにいたしましても飛行機で二回に亘つて曾ての將官級の人が送り還されて、すでに第一回目の人たちは各自の家庭に帰つておられるということでありますので、これはどうしても今日シベリヤの地、中共等を入れまして五十万近い人がまだ外地にあるのであります。こうした点でどうしても今年中には何と言つても還して頂きたいということで、これは國民すべての悲願です。で溺れんとする者は藁をも掴みたい氣持でございますから、こうした將官の人たちが向うで見たり、聞いたり、実際体驗されたりした点を通じてどういうふうな方法を講じたならば一刻も早く外地におるところの人たちが、祖國に還れるか、この面を十分当委員会といたしましても知りたいのであります。その点におきましてこの方々を証人として当委員会に御喚問願つて十分委員会といたしまして聽取したいと、こう思うのであります。そうした意味におきまして、委員会にお諮り願いたいと思います。
  4. 岡元義人

    ○岡元義人君 只今淺岡委員の動議に私賛成します。で、予め復員局の方では今度國会が再開されます三月中旬におきまして、その還られた中で割合元氣のいい方を証人として國会に召喚されることがあるかも知れないという処置をおとりになつて頂くようにお願いして置いて頂きたいと思います。
  5. 淺岡信夫

    ○淺岡信夫君 私日時と人の数を間違いましたから訂正いたして置きます。二月十一日は五名、第二回目の二月十九日は九名であります。
  6. 紅露みつ

    ○委員長(紅露みつ君) それでは岡元委員から御提案になりました國会再会を期して三月中旬頃この帰還された方の中から割合元氣で証人として出席ができるというような人を選んで、三名くらいずつ國会に御出席願うかも知れないというような、予告とでも申しますか、そういうようなことを復員課長の高山さんにお願いしたいと思いますが、よろしゆうございますか。
  7. 高山信武

    ○説明員(高山信武君) 復員局の任務といたしましては、復員事務でありますので、一度復員をしてすでに家庭に還られた方に対しましては、正式の手続でお喚び頂いた方がいいと思います。
  8. 淺岡信夫

    ○淺岡信夫君 一つそれは委員会の名において発して置かれたらどうですか。
  9. 紅露みつ

    ○委員長(紅露みつ君) そうですね、その方が……。
  10. 岡元義人

    ○岡元義人君 それは委員会でも直ぐ出してもいいのですが、いろいろ住所の変更その他がありますので、只今事務処理上こういうことがあるかも分らないという簡單な意味のものを復員局から出して置いて頂きたい、当然証人喚問に対しましては委員会から正式に喚問するわけですが、ただその時に御本人に御迷惑が掛からないようにしたいという氣持から今私は申述べたのであります。
  11. 紅露みつ

    ○委員長(紅露みつ君) 淺岡委員如何ですか。
  12. 淺岡信夫

    ○淺岡信夫君 私はそれは岡元委員の御提案にはちよつと納得できないのです。住所が分るとか分らんとかいうことは、当委員会は分らせればいいのであります。一應聞けばいいのであります。そうして分つた以上は委員会から或は事務局の方において発して置かれることが至当ではないか、こう考えます。
  13. 岡元義人

    ○岡元義人君 淺岡委員の言う通りでもいいのですが、まだ正式に委員会として決定をするわけに行かなかつたので、それで取敢えず御本人に予めそういうことを連絡申上げて置くことが親切な処置じやないかと考えたので申上げたので、まあ淺岡委員の趣旨は十分に尊重して委員会が開催と同時にその処置をとりますから、どうぞ岡元の提案通り、復員局におかれては簡單な処置でいいのですから、予めそういうような処置をとつて置いて貰うようにお願いたします。
  14. 紅露みつ

    ○委員長(紅露みつ君) それではその点は後で又御墾談をいたしましよう。(「議事進行」呼ぶ者あり)
  15. 岡元義人

    ○岡元義人君 安本からお見えになつておるようですから、住宅問題を採上げて頂きたいと思います。
  16. 紅露みつ

    ○委員長(紅露みつ君) それでは住宅問題に移ります。先刻御承知の通り、建設局次長の近藤さんと建築課長の小林さんがお見えになつております。
  17. 岡元義人

    ○岡元義人君 採り上げられる前に実は今朝ほど委員会にわざわざ安本から來て頂いたのですが、いろいろ委員の都合等も……、陳情等の関係で午後に委員会を延ばしまして、安本に非常に御迷惑を掛けてしまつたのですが、それで今日はもう委員会には報告だけ申上げて、できるだけ今日の御出席を省略するという方法を採りたいと考えておつたわけですけれども、たまたま安本からわざわざ又課長がいらして頂きましたので、或いは重複するようなことになるかも分りませんが、一應この機会に本日私が参上いたしまして申上げました件について一應承わつておきたいと思うのでありますが、その一つは例の昨年の五月二十五日、二十六日の衆参両院を通過いたしました決議案の中の二十万戸引揚者住宅を速かに解決をつけるべしという條文があるわけであります。この問題について当委員会では外のいろいろな問題に追われておりました関係上、もつと早くからこの問題を採り上げて、そうして政府当局を鞭撻しながら、又委員会としてもなすべきことをばなさなければならなかつた問題だと考えるのでございます。ただ予算処置を控えまして非常に大事な問題でありますので、この二月二十一日の委員会から暫らくこの委員会が休むことになりますので、丁度本日是非とも安本の方々に対しましてはそのことの重要性をば十分に認識して頂きまして、御考慮をも煩わすと同時に、できるだけこの問題は重要問題であるというお考えの上御処置が願いたいと思うのです。(「異議なし」呼ぶ者あり)  それでまずお伺いしますが、今度建設省におきまして二十四年度の建築住宅と、それから例の決議案の中に盛られておりますところの引揚者住宅関係、及び無縁故者の住宅の二十四年度に対する安本としての行き方、考え方をばこの委員会の席上で伺つて置きたいと思います。
  18. 近藤直人

    ○説明員(近藤直人君) 只今岡元委員からの御質問でございますが、建設局といたしましては一般の公共事業予算を扱つております関係上、只今の引揚同胞の住宅につきましても我々の方におきまして審議することと相成つておるのでございます。この点につきましては責任官廳でありまする厚生省の援護廳と十分連絡をとりまして、予算を具体化する予定にいたしてあります。その前に一應建設廳で扱つておりまする公共事業予算の箇條につきましてお話いたしまして、如何にこの種の予算がこの公共所業費予算に本当に盛り難いものであるかということを御了解願いたいと思うのでございまして、御承知のように公共事業予算昭和二十一年から始まりまして、從來のいわゆる建設事業の外に民生安定の一般予算を含めまして公共事業予算というものができたわけでございますが、爾來この公共事業予算に盛り込まれておりますものは、主なものといたしまして河川道路農業港湾というものが主なものでありまして、その他住宅とか、或いは治安行刑とか、或いは学校とか、官廳営繕とか、そういつたものでありますが、而してこの公共事業予算というものは経済復興に関係ある、特に生産効果のある面が重点を置かれまして、例えば農業につきまして申しますれば、土地改良及び農業水利をやりまして早速に米の増産を図る、或いは河川につきましては河川堤防を直す、或いは災害を復旧する、又港湾につきましては港湾を直す、産業に直結した港湾を特に修築する、或いは道路につきましても一般公共目的に一番合致しておりまする道路予算を優先的に扱えというように、一般の生産効果を優先的に考えまして予算を順位をつけて考慮いたしておる状況でございますので、從いまして住宅とか、或いは学校とか、或いは治安行刑とか、官廳営繕とかそういつた面につきましてはどういたしましても生産効果の面が急には現われませんので、どうしても重点が低く見られるということは、これは公共事業予算の査定基準といたしまして決定いたしておりまするので、その点我々公共事業予算に関係いたす者といたしまして非常に困難を感じておるのでございます。只今この問題になつておりまする引揚同胞対策の一環でありまする無縁故者の住宅につきましても同樣のことが悩みの種でありまして、如何にしてこれをこの公共事業予算の中へ重点を盛つて行くべく努力いたしましてもそういう基準でありますので、どういたしましても低く見られ勝ちであることは非常に遺憾に思つておるのでございます。併しながらその中におきましても引揚同胞のために我々当局といたしましては厚生省とも協議いたしましてできるだけ重点を、つまり多額の経費予算を計上できるように努力をいたしておるのでございます。その点につきましてはどうか予め御了承を願いたいと思います。  それから二十四年度の、殊に先程來お話がありました衆参両院の決議の線に即しまして二十四年度予算に如何に無縁故住宅を具現化するかという点につきましては我々は援護廳ともよく協議をいたしまして予算付けを努力いたしておるのでございます。殊に昨年例の一時引揚收容所の問題がございまして援護廳の強い要望がありましたので、その点につきましていろいろ折衝を重ねたのでございましたが、その経過につきましてはお見えになつておりまする田邊引揚援護局長がよく御存じと思いまするが、遺憾ながら予算の実現ができなかつたのでございます。本年、二十四年度の予算には是非とも御要望の線に沿うて予算を計上するように目下折角努力をいたしております。我々が努力をいたしておりまするが、併しながらこれはすべて國家予算の枠の中で見られますることで、予算の総額が殖えますれば、從つてこの面も十分御満足の行くように行くのではないか、若し枠が縮まれば從つて外の予算と同樣にこの面も縮まるものではないかというふうに目下のところは考えておりますが、お話もございますので、我々としましては極力御要望の線に沿うて考慮いたしております。簡單でございますが一應お答えといたします。
  19. 岡元義人

    ○岡元義人君 今次長の非常に御親切な御解答に接したのでありますが、ただ問題は……これは援護局長も見えておりますが、一体無縁故者住宅という無縁故者という名前はいつから付いて、これはどういうところから來たか、これは私非常に判断に苦しむのです。というのはこれは超非常処置としての樺太等から引揚げて來た者が港に上つて定着寮もなし一時寮もなし処置なしというようなところからそういう者をとにかく今日の雨露を凌ぐところがないから無縁故者として取扱うというところでできたのだと思うのです。若しそうでなければ、実際その樺太だとかそういうところだけでなく、台湾朝鮮なんかに何十年という生活をしておつた人たちが内地に引揚げて來て身寄のあるわけでない、そういう人たちが全國至るところに……、取あえず何らかの……、たとえ一寸でも袖擦り合うというような縁を求めて、そういて無理やりに……、先程寛永寺のお話がありましたが、寛永寺の一時收容所みたいな氣持で入り込んで來つた家族が相当全國的にいるわけです。そこで、こういう人たちが段々日にちが経つに從いまして非常に問題を次から次に起して來る、例えば先日押入の中であまり折檻がきつくて子供が死んだというような例は全國枚挙に逞がない、そこで、以て政府自体もこれをば何とかどこにか押え込んでいるというふうな解釈で以て放任されておるような氣がしてしようがない、而もこれが段々二年経ち三年経ち今日になつて漸く社会問題化して來つつあるという工合に私は見ておるのです。当委員会としてもあらゆる面の問題が不満足ながらも逐次解決しまして、この委員会として動かなければならない方針として最後には住宅問題をば総力を挙げて解決しなければならないのだというような段階に当委員会は來たわけです。國会再開と共に各議員がこの問題をひつさげて相当に何とかしなければならないという意氣込で第五國会に臨むであろうと考えられますが、どうぞ安本におきましても單に一時的な考えではなく、実際にあちらでもこちらでも無縁故者はどうにもしようがない、そういう問題の解決を付けなければならないのだということをお考えの上何ものにも先駆けて今の段階では住宅の解決をばお願いをしたいということをこの委員会で私は特にお願いをする次第であります。
  20. 淺岡信夫

    ○淺岡信夫君 ちよつとお尋ねいたしますが、この住宅問題ということにつきましては、これは引揚者、今の無縁故者住宅という問題以外にもつと大きな問題だろうと思うんです。そういう関係でありまするから参議院でもこれを採り上げて、一昨年のごときはこの四百万戸不足しておる住宅をどうするか、而も年々水害とか或いは火事とかいうような面で十五万戸或いは二十万戸と減つて行く、現在政府がやつておるような行き方をやるんであつたならば、住宅問題の解決というものは五十年経つても百年経つても解決ができないのじやないかというようなことを強く私達としては聞かされておるのであります。そうした面から考えましても、更に又この戰爭犠牲の一番氣の毒な立場にある海外に長くいた人たちが還つて來て寄る辺もない、こうした面から起つたのが昨年の五月二十五日、二十六日の参議院衆議院の……同じ字句で、ただ違つておるのは参議院の参と衆議院の衆と、これが違つておるだけだ、その中にその五つの項目の中に特にこの問題が、二十万戸という問題が大きく採り上げられておる、そうした面におきまして、これは特別委員会といたしましても、又我々國会議員といたしましても、この問題に対してもつと強く政府に迫らなかつたという点は、今日顧みまして非常に遺憾に思つておるところでありますが、事ここに及べばどうしてもなさなければならんという強い決意を持つておるのであります。第五回國会におきまして劈頭この問題を採り上げて何とかでき得ない点があるかも知れませんが、それを何とかでかさなければならんという氣持で一杯なのであります。そこで勿論経済九原則のはつきりした面からこの國家予算の五千九百二十億、こうした面から公共事業費は更に減つて行く、從來よりも減つて行く、更にそうした面で厚生省に金というものは二十億近いというふうに聞かされておるのでありますが、これは一つ安本でもう一歩踏み込んで考えて頂いて、この二十万戸の住宅の問題におきまして、何とか一つ予算の最後的な処置におきまして御考慮が頂けんものでございましようか。そうした点につきまして、或いは建設省、更に大藏省というような面につきましてもこの当委員会としては強く要望もして見たいと思いますが、そうした点につきまして近藤次長さんの御所信を一應承つて置きたいと思います。
  21. 近藤直人

    ○説明員(近藤直人君) 只今淺岡委員のお尋ねでございますが、御意見の点は私はよく了解できるのでございます。実は私も妙なことを申上げますが、安本の建設局次長になる前に、元は大藏省ではございませんが、文部省会計課長を一年半ばかりいたしまして、丁度文教の六・三予算にぶつかりまして、会計課長として非常に当時を思い出しまして非常に苦労した点がございますので、それで只今の厚生省予算につきましても、やはり同じようなことがあるような氣がするのでございます。先程來岡元委員の御質問にお答えしましたように、どうもこの厚生予算治安行刑、文教予算というものは公共事業費の中ではどうしても重点が低く見られ勝ちでありまして、私安本の建設局に入りまして公共事業予算を直接見て参りまして、その点を非常に痛憾するのでございます。どうしてもこれは、この公共事業予算の枠から外しまして、やはり一般行政部門の方に持つて行かなければならんような氣がいたすのであります。私のところえも兒童福祉法の関係で多数の方面からお見えになりまして、母子寮その他の点につきまして陳情受けるのでございますが、そのときも申上げましたのですが、どうもこれは公共事業費の予算の中に入れて置くということがどうも工合の悪いように思うんです。從いましてどうしてもこれは外しまして、別途行政部費の方へ入れまして、大藏省予算としまして、向うの方で檢討する。向うへ持つて行けば必ず予算が殖えるというわけではございません。これはいろいろ情勢がございますけれども、少くともプライオリテイと申しますか、優先順位と申しますか、そういう面から制約はなくなるわけでありますから、どうしてもそうしなければならんのじやないか、悪いのじやないか、という氣がしてならないのであります。併しながら只今の状況におきましては、まあ手遅れでありますので、私といたしましてはできるだけこの公共事業費の予算の中でも、特に比較的弱いものと見られる行政予算、文教予算その他治安行刑予算、或いは官廳営繕予算、そういつた面については極力重点的にまあ考えるように実は努力いたしておるのでございます。何と申しましても非力でございますので、これをどのような予算が取れますものやらどうやら、実は自信がないのでございます。併しながらそういう氣持で極力努力いたしておりますから、その点は御了承願いたいと思います。
  22. 淺岡信夫

    ○淺岡信夫君 只今建設局の御説明には感謝いたしたいような氣持で一杯でございますが、これに対しましての田邊援護局長に所信を簡單でよろしうございますからお伺いいたします。
  23. 田邊繁雄

    ○説明員(田邊繁雄君) 引揚者の住宅問題は、引揚同胞対策の中の最も重要な問題の一つになつております。昨年衆参両院において引揚同胞対策決議されましたときも、住宅二十万戸建設という問題が大きく取上げられまして決議になり、引揚援護廳におきましても、その線に沿うて幾分でも引揚者の住宅を増加するように努力して來たのであります。只今安本建設局次長からもお話もありましたように、安本当局におかれましても事の重要性を十分御認識になりまして、できるだけの御協力を頂いておるつもりでございます。來年度予算につきましても、そういつた見地から年度途中においていろいろの問題が起きないように、できるだけ当初において予算措置を講じて行きたいと、かようなつもりで折角努力中でございます。尚先程岡元委員から住宅二十万戸のお話がございましたが、これは一体どういうプログラムで進むかという御質問でございました。この点につきましては、先般引揚同胞対策審議会において、特に引揚者の住宅問題を取上げまして決議がせられました。その決議によりますると、引揚住宅の問題は二つに大きく分れるということであります。第一は、引揚者の中で寄るべのない、いわゆる無縁故者に対する住宅の問題、もう一つは、親戚知己を求めてどうにかこうにか、どつかの家にもぐり込んでいるけれども、いろいろな事情から長くその同居を続け得ないという差迫つた事情にある者、前者はいわゆる無縁故者住宅であります。後者はいわゆる引揚者の一般住宅の問題であります。で前の方は、前者の無縁故者の住宅の問題は、これは最低生活を保障するという見地から、どうしても何とか処置しなければならないので、これは引揚援護廳においても、從來も努力し、今後も努力しなければならんことになつております。併し引揚者の住宅問題の中で、分量的に見ますと、私はこれは一割程度ではないか、あとの他人の家に同居してどうしても出て行かなければならない、また出た方がいいというようなのが大体九割でございます。併しこれらの人々はですね、引揚者という点からのみ取上げられない問題ではないか、恐らく戰災者におきましても、相当多数の戰災者が同様の実状にあるのではないか、いわば戰災者とこういつた引揚者とが今の住宅問題の根幹ではないか。建設省が一般住宅建設強力に推進しなければならないのも、こういつた原動力があるからと思つております。このように二つに分けまして、無縁故者の方は引揚援護廳において監督する。それから一般の引揚者の住宅の問題は建設省においてやりますが、建設省においては目下五ケ年計画を練り直しておるそうであります。その中に引揚者の二十万戸住宅の問題は強力に盛り込んで頂きましてこれを実現して頂く、そのためには住宅復興金融公社というものを作り、或いは賃貸住宅を大量に建設して、引揚者、戰災者等に優先的に貸し與えて行く、こういつた強力政策進行させるという方針になつたのであります。私共が來年度の予算において御要求申上げておりますのは、この引揚者の最低生活の保障という見地からの住宅、即ち無縁故者の住宅の問題であります。できるだけ努力いたしまして、御要望に副うようにいたしたいと思います。
  24. 淺岡信夫

    ○淺岡信夫君 只今近藤次長並びに田邊局長の御説明を両者一本にいたしまして考えて見ますると、誠によい結論が出て來るのではないかと私は思料するのでございます。それでどうしても住宅問題を取上げて行くということは、一般のものじやないのでございますけれども、只今局長の第一、第二、つまり無縁故者の住宅と一般引揚者の住宅という問題、この二つに分れたことに対して、私はこれはもう当然のことで、こうした点から考えて行きますならば、この引揚者に対しての住宅問題というものは、非常に狹められて來ると思います。で狹められて來た点に対しまして、厚生省がこの面を取上げようとする点は、最小限度の線でないかと思います。この点に関しましては、これは一つ安本におきましてももう一應困難な事情下にはあるでございましようけれども、もう一歩一つ踏み込んで御敢行を頂きたいということを強く要望いたしまして、私のこれに関する質問を一應打切りたいと思います。
  25. 岡元義人

    ○岡元義人君 今日はもう時間もありませんから、どうせ國会再開と同時にいろいろこの問題が又檢討されると思うのですが、只今次長は、公共事業の枠から外すべきであるというようなお話もございましたが、この点についてはまあいろいろ考えなければならん問題もあるのじやないかと思います。それから田邊局長の御意見の中に、いわゆる最低生活を維持させる、最低生活費という線に沿つた無縁故者というお話もございますが、実際先だつて当委員会参議院議長名を以て安本、援護廳、大藏当局に実態調査の要求が出してございますが、もう現在この中で取上げられておる対象は、主に樺太が多いのですけれども、併し台湾なんか五十年、或いは朝鮮にしても何十年も向うで生活をして、日本を知らない者さえ沢山あつたことは誰だつて分つておる筈なんです。そういう人たちが否應なしに日本に帰つて來たならば、これは殆んど無縁故者です。それを全然今までそれに対しての処置というものがなかつた。だからこの間のあの参議院議長名の要求に基いて頂いて、あなた方が現地を見て頂いたならば、そういう人たちがどういう傾向を辿つておるか、穴倉へ穴倉へ、山という山は全部穴倉を成してしまいつつある。それを見て頂きたい。だからああいう要求が出ておるわけであります。もう一年や二年は我慢ができるのです。併し人間というのは、とにかく昔から衣食住と言いますか、やはりその日その日、例えば一日の労務に堪えて帰つて來て、そこに四世帶も五世帶も一つの部屋の中におつて生活をしなければならん。夫婦子供を抱えて、カーテン一枚を以ての人間の生活をしなければならないということは、これは堪えられることじやないのです。それより穴の中へ入つた方がいい、実際今そういう段階に到達している、だからこれはよく考えなければならんと思う。
  26. 田邊繁雄

    ○説明員(田邊繁雄君) 私の方でも無縁故者と申しますのは、樺太の方からの無縁故者だけじやない、只今岡元議員からお述べになりましたような事情にある人こそそういう無縁故者の中に入るのです。住宅以外のところに現におられる方というものは、無縁故だからこそそういうところにおられる、勿論そういうものを含めておるわけであります。
  27. 岡元義人

    ○岡元義人君 小林課長に一言だけお願いして置きたいのは、先に折角安本でお骨折願いました第四四半期の無縁故者住宅関係のものが一部ストツプの形になつてしまつたのです。これは非常に各地方とも迷惑されておりますから今日もお話申上げた通りでありまして、是非とも一四半期の処置を過ちのないように万全の対策を今から考えて頂きたい。特に小林課長にお願いして置きたいと思います。
  28. 紅露みつ

    ○委員長(紅露みつ君) 住宅問題はもう議論を他所にして、どうしてもこれは造つて頂かなければならないという重要且つ緊急な問題であることは各委員からの御発言もありました通り、又安本、援護廳の皆さんも十分これは御理解頂いておるのでございますから、予算決定も間近に迫つておることでございますから、どうぞこの上とも一つこの方面に十分とは言いませんけれども、成るべく予算を多く組まれるように一つ御努力を願いたいと思います。今日は大変早くから御迷惑を掛けておりましたが、これで委員会を閉じることにいたします。御苦労樣でございました。    午後四時二十二分散会  出席者は左の通り。    委員長     紅露 みつ君    理事            淺岡 信夫君            岡元 義人君    委員           池田宇右衞門君            水久保甚作君            木内キヤウ君            岩本 月洲君            北條 秀一君            矢野 酉雄君            細川 嘉六君  説明員    総理廳事務官    (経済安定本部    建設局次長)  近藤 直人君    厚生事務官    (引揚援護廳援    護局長)    田邊 繁雄君    厚生事務官    (引揚援護廳復    員局復員課長) 高山 信武君