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1949-05-20 第5回国会 参議院 大蔵委員会 32号 公式Web版

  1. 昭和二十四年五月二十日(金曜日)    午後零時二十五分開会   ―――――――――――――   本日の会議に付した事件 ○小委員長の報告 ○医藥品等の取引高税免除に関する請  願(第四百八十三号)(第千十七  号) ○医藥品類の取引高税撤廃に関する請  願(第八百六十号) ○取引高税廃止に関する陳情(第二百  八十一号) ○取引高税撤廃等に関する陳情(第三  百二十号) ○埼玉縣飯能町に税務署設置の請願  (第八百六十九号) ○中小企業金融改善に関する請願(第  五百八号) ○産業金融政策に関する陳情(第三百  五十八号) ○絹人絹力織機復元資金融資に関する  請願(第六百八十六号) ○山梨縣野之瀬村火災災害復興に対す  る融資の請願(第八百二十六号) ○炭鉱設備資金の融資等に関する請願  (第千三十二号) ○旧軍港地國有財産拂下げに関する請  願(第八百四号)(第八百三十一  号)(第八百四十三号)(第九百六  十七号) ○瀬戸内海の水雷保險復活等に関する  陳情(第三百五十六号) ○熊本市大江町元騎兵隊拂下げに関す  る請願(第九百六十一号) ○單一爲替レート設定に関する請願  (第五百六号) ○單一爲替レート設定に関する陳情  (第七十六号) ○著作権相続税免除に関する請願(第  九百七十一号) ○地方起債の償還期限延長に関する請  願(第六百七号) ○生命保險契約者の利益配当開始延期  に関する請願(第六百三十三号) ○洗張加工を取引高税の対象より除外  するの請願(第七百五十八号) ○佛画用金ぱく配給及び使用許可に関  する請願(第八百十一号) ○文藝家に対する特殊所得税設定の請  願(第九百七十二号) ○医師の所得税軽減等に関する請願  (第九百九十六号) ○國営競馬賞金に対する課税撤廃の請  願(第千二十六号) ○大藏省設置法案に関する件 ○日本銀行法の一部を改正する法律案  (内閣提出・衆議院送付) ○國立病院特別会計法案(内閣提出・  衆議院送付)   ―――――――――――――
  2. 櫻内辰郎

    ○委員長(櫻内辰郎君) それではこれより委員会を開会いたします。最初に請願陳情に関する小委員会の審査の御報告を九鬼小委員長からお願いいたしたいと存じます。
  3. 九鬼紋十郎

    ○九鬼紋十郎君 それでは私からその経過並びに結果を御報告申上げます。  五月十四日に行なつた請願陳情小委員会における請願陳情の審議の結果を御報告いたします。  請願四月八十三号及び請願八百六十号、請願一千十七号はいずれも医藥品等の取引高税免除に関する請願でありますが、藥事法に定められた医藥品、衞生材料及び医療品は疾病の予防治療及び手当に要する必需品であつて、それに課せられる取引高税は経済力に乏しい傷病者の負担となるのであるからして、取引高税を免除して貰いたいという趣旨でありますが、その必要を認めて採択した次第であります。  陳情二百八十一号取引高税廃止に関する陳情、陳情三百二十号取引高税撤廃に関する陳情、取引高税はまじめな業者に不利益を與えて中小企業を不当に圧迫するものであつて、取引高税を撤廃して貰いたいという趣旨の陳情でありますが、廃止するのが妥当を認めましてこれを採択したのであります。  請願八百六十九号、埼玉縣飯能町に税務署設置の請願、埼玉縣飯能町地方は現在川越税務署の所轄下でありますが、極めて遠く住民は非常に不便を感じておりますので、滯納防止のため、飯能町に税務署を設置する必要があるという趣旨でありますので採択したのであります。  請願五百八号、中小企業金融改善に関する請願、中小企業は最近融資難に苦しんでおるので、商工中金の拡充、強化、日銀の中小企業融資の特別措置、預金部資金の融資等の措置を取る必要がありますので採択しました。  陳情三百五十八号、産業金融政策に関する陳情、産業金融の梗塞は、融資方針が決定しない等のため困難に面しておるので、これが打開を図る必要があると認めて採択しました。  請願六百八十六号、絹、人絹織機復元資金融資に関する請願、本件は前回も出まして採択しましたので、今回も前回通り採択したのであります。  請願八百二十六号山梨縣野之瀬村火災災害復興に対する融資の請願、野之瀬村は火災により殆んど壞滅し、苦しんでおるので、趣旨におるように最低四百五十万円を融資することは必要であると認めて採択しました。  請願千三十二号、炭鉱設備資金の融資等に関する請願、基礎産業である炭鉱業は二十三年度下半期からの融資緊縮により関連産業への代金未拂、労賃の欠配などを來しておるから、融資対策に種々の手段を採る必要があるので採択しました。  請願八百四号、請願八百三十一号、請願八百四十三号、請願九百六十七号、旧軍港地國有財産拂下げに関する請願、旧軍港都市の財政は極度に逼迫しておるので、その再起を図るため、同地の國有財産拂下げの資格を緩和し、又低額評價、賣拂代金納入上の便宜を図る必要があると認めて採択しました。  陳情三百五十六号、瀬戸内海の水雷保險復活等に関する陳情、瀬戸内海航行の必要は最近経済界の活溌化に伴つてますます増大してるのであるが、触雷事件は頻繁に生じているので荷主、船主の負担を軽減するため、低率な水雷保險の復活若しくは水雷による損害を、すべて國家において保障する必要があると認めて採択しました。  請願九百六十一号、熊本市大江町元騎兵隊跡拂下げに関する請願、熊本市大江町にある元騎兵隊跡の拂下げに関して、財務局の地價評價は極めて高價であるので、同地に住んでいる戰災者引揚者は困つているのであります。そこで拂下げ價格を適正にし融資の方法も講ずる必要があるので採決しました。  請願五百六号、陳情七十六号、單一爲替レート設定に関する請願及び陳情、單一爲替レート設定に当つては、中小企業に対する打撃を極力緩和し、健全な輸出貿易の振興を考慮されたいとの趣旨であります。併し單一レートもすでに設定されたので不採択としました。  請願九百七十一号、著作権相続税免除に関する請願、著作権はそれ自身何ら資産としての機能を有するものではないので、相続税を免除されたいというのであります。併し著作権は相続財産として規定されておりますし、刊行されれば收入を上げるので不採択に決しました。  請願六百七号、地方起債の償還期限延長に関する請願、地方起償の償還期限は本年度より短縮されたので、地方公共團体等は苦しんでいるので延長されたいとの趣旨であります。併し、新らしく定められた償還期限は三ケ年乃至五ケ年賦償還となつているので、現在の情勢から止むを得ないものとして不採決に決しました。  請願六百三十三号、生命保險契約者の利益配当開始延期に関する請願、生命保險の利益金を配当することは、時期尚早の感があるから延期されたいという趣旨であります。併し契約者に配当することは、保險の社会的使命達或と、契約者の利益擁護のため必要なことでありますので、不採決としました。  請願七百五十八号、洗張加工を取引高税の対象より除外するの請願、洗張加工は家内工業的な小規模なもので、経営者自身の技術又は労務でありますので、取引高税を免除されたいという趣旨であります。併し贅沢なものといえますので不採決としました。  請願八百十一号、拂画用金ぱく配給及び使用許可に関する請願、古代の美術保存及び藝術尊重の見地から、拂画用金ぱくの配給及び使用を許可せられたいとの趣旨でありますが、現在の経済情勢からしては、到底余裕がないので不採決にしました。  請願九百七十二号、文藝家に対する特殊所得税設定の請願、文藝家は非常に多くの経費を要するものであるから、特別の所得税を設定されたいとの趣旨であります。併し大藏省当局では課税に当り、十分考慮しているので、別に特殊所得税を設ける必要はないと認めて、不採択に決しました。  請願九百九十六号医師の所得税軽減等に関する請願、医師は勧労階級の健康確保の見地から、採算を無視して診療を実施しているので、所得税の軽減、特別所得税の全廃をせられたいとの趣旨であります。併し現在医師は相当の收入がありますので、不採択に決しました。  請願千二十六号、國営競馬賞金に対する課税撤廃の請願、國営競馬の賞金は個人総合所得に加算して所得税を課せられることになつたので、競走馬の所有意欲を減退せしめているので、競馬の將來に一大危機を生ずるので、賞金の課税を撤廃せられたいとの趣旨であります。併し賞金は所得であり、課税するのは当然であると認めて、不採択に決しました。  以上を以て御報告を終ります。
  4. 櫻内辰郎

    ○委員長(櫻内辰郎君) お諮りいたします。請願陳情の小委員会における審査の結果の御報告は、九鬼小委員長の御報告を承認することに御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  5. 櫻内辰郎

    ○委員長(櫻内辰郎君) では、議院の会議に付し、内閣に送付を要するものと決定いたしたものと、議院の方の会議に付することにいたしたいと存じます。それでは午後二時から会議を開くことにいたしまして、それまで休憩をいたします。    午後零時三十六分休憩    ―――――・―――――    午後三時二十五分開会
  6. 櫻内辰郎

    ○委員長(櫻内辰郎君) これより委員会を開会いたします。
  7. 森下政一

    ○森下政一君 ちよつと議事進行で発言を許して頂きたいと思うのですが、大藏省設置法ですね。あれについて、大藏委員会は全然関與していないわけなんですが、一應もう今になつて内閣委員会と連合というようなわけにもなりませんが、内閣委員がものを決するのに、大藏委員会が一應政府側の説明でも聞いて、或いは質問があつたら質問をして、大藏委員として内閣委員の方にこうあるべきだという何か意見を開陳す必要があるのみではないか。そういうことがいいと思いますが、肝腎の大藏委員が大藏省について何も知つていないということは如何かと思いますので、一應委員長において然るべく取計らつて頂きたいと思います。
  8. 櫻内辰郎

    ○委員長(櫻内辰郎君) こうなつておりますがね。向うの委員会にこちらから質疑することがあつたら質疑をしてよろしいということに委員長と了解してありまして、それで大藏省の設置法案を審議するときには、こつちに言うて來られると、こういうことになつておるのですが。
  9. 波多野鼎

    ○波多野鼎君 まだ何も言うて來ないのですか。
  10. 櫻内辰郎

    ○委員長(櫻内辰郎君) 言うて來ません。
  11. 波多野鼎

    ○波多野鼎君 まだ大藏省設置法案は審議しないわけですか。
  12. 櫻内辰郎

    ○委員長(櫻内辰郎君) 審議しないのです。
  13. 森下政一

    ○森下政一君 それでは合同の委員会を開いて、一緒に質問したらどうですか。    〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
  14. 森下政一

    ○森下政一君 何も分らないからね。
  15. 櫻内辰郎

    ○委員長(櫻内辰郎君) ではそういうふうに申入れましようか。
  16. 波多野鼎

    ○波多野鼎君 どうせ我々の方もそのときに質問を出して……
  17. 森下政一

    ○森下政一君 どうせならここで説明を聞きましようか。
  18. 櫻内辰郎

    ○委員長(櫻内辰郎君) ここで説明を聞いた方がいいですよ。連合委員会をやりますと向うが参つてしまうから……
  19. 森下政一

    ○森下政一君 それと私が考えるのは向うの委員会は今非常に、問題が問題ですから山積していると思う。それで例えば大藏省設置法案の、向うの説明を聞くという時間が晩の九時だとか何とかいう時間になつて、機会が與えられておるといいながら実は與えられないという結果になる虞れがあります。場合によつてはここで聞くのが大藏委員のためにいいと思いますから……。(「賛成」と呼ぶ者あり)
  20. 櫻内辰郎

    ○委員長(櫻内辰郎君) 皆さんの御希望がそういうふうでありますれば、申入れます。
  21. 黒田英雄

    ○黒田英雄君 そういう日もありましようか。二十三日までに。
  22. 波多野鼎

    ○波多野鼎君 ありますよ。一時間も聽けば分りますから。
  23. 櫻内辰郎

    ○委員長(櫻内辰郎君) 当つてみてもいいです。
  24. 波多野鼎

    ○波多野鼎君 向うで開いて貰いますとね……
  25. 櫻内辰郎

    ○委員長(櫻内辰郎君) 向うで開くということになると、時間をそれに縛られますからね。……ではこちらで説明を聽くように取計らいます。    ―――――・―――――
  26. 木村禧八郎

    ○木村禧八郎君 この際日本銀行の経理について、ちよつと質問しておきたいと思うのですが、日本銀行の方は見えておりますか。
  27. 櫻内辰郎

    ○委員長(櫻内辰郎君) 見えております。監理官も見えております。
  28. 木村禧八郎

    ○木村禧八郎君 先ず第一にお伺いしたいのは、この納付金ですね。日本銀行の納付金はどういう基準で定めるようになつておるのですか、お伺いしたいと思います。
  29. 西原直廉

    ○政府委員(西原直廉君) 只今の日本銀行の納付金でございますが、これは結局は、当該期におきまする日本銀行の純益金の中から、積立金に当てるもの、及びそれ以前の分といたしましては、償却を要するものがございますので、償却を差引きまして、その残りのものが利益金処分の対象になる金額として出て参る。それを剰余金と申しておりますが、この剰余金の中で、法定積立金と別途積立金、若干の特別の積立金をいたしまして、その残額を納付金にすると、こういうことになつております。
  30. 木村禧八郎

    ○木村禧八郎君 それからお伺いいたしたいのは、その納付金を出す前の資産償却ですね。これが非常に多いのですが、二十三年度の上期におきましては資産償却が約二十億、下期には二十一億、こういうふうになつているのですが、これはどういうものの償却なんですか。
  31. 西原直廉

    ○政府委員(西原直廉君) 二十三年度の上期までにおきましては、大体例えば滿洲中央銀行に対する債権のようなふうに、債権といたしまして滞り乃至は先ず還つて來る見込みのないもの、これを償却いたしまして、それを大体完了いたしまして、今度の二十三年度の下期におきましては、國債を二十億ばかり償却するということに、日本銀行でいたしたわけであります。
  32. 木村禧八郎

    ○木村禧八郎君 國債を償却した結果、どのくらいに國債を評價しておるのでありますか。
  33. 西原直廉

    ○政府委員(西原直廉君) ちよつとあれいたしましたが、大体國債を五分五厘の利廻りで評價いたしまして、それと現在の帳簿價格との差額を四期で償却をする、こういう計算でいたしております。
  34. 小川友三

    ○小川友三君 関連してちよつとお伺いいたしますが、國債を償却する額というのは、國債は今非常に安いのでありまして、その安いのを額面で買つておるかどうかということにつきまして、時價相場で、今市場の相場というのは非常に安いのでありますが、その安い相場でお買いになつておりますか、額面でお買いになつておりますか、これを一つお伺いします。
  35. 西原直廉

    ○政都委員(西原直廉君) 日本銀行といたしましては、買入價格を大体決めておりまして、時價がそのとき例えば七十円とか、七十五円とか、時價と申しますか、闇價格と申しますかございますけれども、それによりませずに、大体は発行價格から、まあ定期的に償還のあれがございますから、その償還年限によりまして換算いたしました價格を基準にして大体買つております。
  36. 小川友三

    ○小川友三君 そうしますと、國民が税金を拂う場合に國債を買つた額面にこれを見るのが当然と思いますが、この解釈を一つ。
  37. 西原直廉

    ○政府委員(西原直廉君) 國債は、百円の額面でございましても、発行いたします場合には九十八円というようなふうにして出すことがございますので、そういうような関係からいたしまして、償還期日においては額面百円で買うのが当然だということになりますが、その前におきましては、例えば百円の國債が九十八円で発行されました場合には、差額の二円というものがございますが、この二円が、例えば償還期限が十年でございますと、十年の間に順次に償還されて行くような形で計算いたしまして、それを以て当該年の買入價格と申しますか、そういうような定期制廻償還法というような計算でいたしております。それがやはり税金のときや何かも、そのときの大体價格になるのが当然だということになるのでございます。
  38. 小川友三

    ○小川友三君 そこで、そういう工合に政府当局はやつて頂けるということを、各税務夜に御通知して貰いたいのですけれども、國債で税金を納める場合は、今おつしやつたような計算で國債を税金額に繰入れるようにということを御通知を願いたいのですが、それに対して御答弁をお願いいたします。
  39. 西原直廉

    ○政府委員(西原直廉君) 私共から主税局の方にお話をよくお傳えいたしたいと思います。
  40. 小川友三

    ○小川友三君 そこで今の日本銀行の御意見ですが、日本銀行のどういう地位の方でありましようか、日銀総裁代理ですな。
  41. 西原直廉

    ○政府委員(西原直廉君) いや私は大藏省でございます。
  42. 小川友三

    ○小川友三君 尚結構でございます。そこで、今税務署では、國債を持つて行きますると、これを競賣價格で蹴倒して安く買つて國民に迷惑をかけておるわけでございます。そこで、政府が賣出した國債を、蹴倒した價格で納税額に繰入れるということは、國民の基本的人権を侵しておるわけだし、又國家の信用を傷つけておる点があるようにも肯けられますのでありまして、甚だ恐縮でございますが、日本銀行が償却して行く、今木村先生がおつしやつたことに対して御答弁の通りの買入價格で税金の対象にして貰いたいと、こういうことを是非実現して貰いますように、主税局長さんでなくてもあなたで結構でございますから、大藏大臣代理で決めて頂きたいと思います。
  43. 西原直廉

    ○政府委員(西原直廉君) 日本銀行で國債を買入れる場合の價格としては、先程申上げた通りでございますが、現在のところでは、日本銀行では極く從來小口のものだけを買上げておりましたけれども、現在原則といたしまして國債の買入れを中止いたしております。それから税務署で納税の場合に國債を充当し得る場合というものは、確か法律で決つておる筈であります。それ以外は嚴禁ということに相成するのであろうと思います。今度証券取引所の再開その他で市場の價格が自然に上りますれば、それが時價ということになるだろうと思います。尚只今、日本銀行で償却の基準にいたしました買入價格よりも相当安い價格ということに相成つております。
  44. 小川友三

    ○小川友三君 そこで大きな問題になりますのですが、例えば一万円の國債を一万円に通用しないように、二円割引ですから、その割合は構いませんが。二%割引以外にもつと安い相場でしか國債は通用しないという現状は、これは政府御当局の政策がいわゆる國家の経済的信用維持に重点的に関心を持つていらつしやるのに、國債面だけに対して、そうした國債がべらぼうに安いというような状態になつております。今電話國債は、三万六千円の電話國債が大体一万二千円くらいで賣買をされております。そういう工合に政府の補償の國債が半値以下というような状態であることは、実に歎かわしい次第でありまして、これがやはり五千円は五千円で買うだけのことを、政府でお買上げになつておりますれば、それだけ政府は間違いなく金を取つておるのでありますから、間違いなく政府が取つておる金の相場がしていないというようなことでありまして、この点がいわゆる非常な重大なことになつて、政府が買上げて行くということを、現に今木村先生の御質問に対して、何億という莫大なものを買上げていらつしやるのですから、その点について一番疑問の起りますのは、安い國債を額面で買つておつて、その間に誰が儲けるかという問題ですね。國債を額面で賣つてしまうんですから……。それを賣つた人が銀行とか、そういう保險会社が非常な巨利を得ておるわけですね。安いものを額面で賣つてしまうんですから……。この利益に対して、いわゆる利益收得税ですね、どういう工合にかけておりますか、一つ伺いたいと思います。
  45. 西原直廉

    ○政府委員(西原直廉君) 只今ちよつと私申上げようが惡かつてと思いますが、日本銀行で償却いたしておりますのは、前から持つております國債の償却をいたしております。買入れは現在のところ大体中止ということになつております。尚今の利益の関係とか、その他につきまして、私もよく存じませんので、主税局の方に御趣旨のことをお傳えしまして答弁して頂くようにします。
  46. 小川友三

    ○小川友三君 もう一点伺います。前から持つておる國債というのは、安く買つた國債でしよう。つまり安く買つて、額面の何割引という大きな割引のある安いものを買つて、それを現金で償却しますと、その間に例えば、十五億のうち、四億とか、三億の大きな幅ができますね。その儲けはどこへ、日本銀行は計算に、その儲けをお入れになつておりますか。
  47. 西原直廉

    ○政府委員(西原直廉君) 日本銀行で持つております國債は、大体発行の当初日本銀行が引受けた國債でございます。
  48. 小川友三

    ○小川友三君 そこで発行の当初以外に、日本銀行開業以來國債を持つた経驗はありませんですか。
  49. 西原直廉

    ○政府委員(西原直廉君) 日本銀行は、その後においても若干買入れた國債はあると思いますけれども、それは先程申上げましたように発行價格から利廻りの、定期利廻り償還方法によつて計算しました價格で買入れておりまして、それは発行價格と、大体同じ基準の買入れ價格でございます。その間に特別の利益というものはないわけでございます。
  50. 小川友三

    ○小川友三君 その若干という額は、日銀のことですから何百億という額に上ると思いますが、その額を是非、終戰後で結構ですからお示し願いたいのですが、終戰後何百億國債をお買いになつておりますか。それがどこからお買いになつて、誰が一番儲けになつているかということは分つております筈でございますけれども、これは非常な問題ですよ。國債の賣買は、日銀が額面で買つておるとなつたら、利鞘を受けている者があるわけです。それを一つ、分つておりますから、時價も知つておりますから、何の國債でも知つておりますからどうか一つ……
  51. 西原直廉

    ○政府委員(西原直廉君) ちよつと只今手許に資料がございませんから、調べまして後程……
  52. 小川友三

    ○小川友三君 その資料は、実は國会の会期が迫つておりますから、明日の委員会までに間に合せて頂けましようか。
  53. 西原直廉

    ○政府委員(西原直廉君) 成るべく急いて調べるようにいたします。
  54. 小川友三

    ○小川友三君 明朝までにお願いします。
  55. 木村禧八郎

    ○木村禧八郎君 只今の國債の償却ですが、大体五分五厘を基準にして償却しておるというのですけれども、今度はこれを又日銀がマーケット・オペレーションをやる場合、非常に儲かるのじやないでしようか。そんなに國債を沢山二十億も償却しなければならないのか。それがどうも我々に合点行かないのです。なぜこんなに二十億も償却しなければならないか。大体國債については前に額面記帳のことも認められておると思いますけれども、それを我々から見ると、無理に利益を隱すために、無理にこういう償却をやつているように見えるのです。こういう國家財政が困つておる場合に、納付金として当然納めなければならないものを、ここに國債にうんと含みを持たせる意味において、無理に償却せられる、我我にはそんなにしか見られない。なぜ二十億も償却せられるか、その点を一つ……
  56. 西原直廉

    ○政府委員(西原直廉君) 五分五厘を基準に取りましたのは、最近の國債の発行利廻りが大体五分五厘になつておりますので、日本銀行所有國債当初から発行されまして、引受けております國債を、五分五厘の現在の発行利廻りのものと同様の評價額にする、これを基準といたしまして償却したのでございます。
  57. 木村禧八郎

    ○木村禧八郎君 私そこが、五分五厘以外のものについて五分五厘にまで償却率を高めるというのはそこに非常な含みがあるのです。そこが問題だと思う。なぜ皆五分五厘にしなければならないか。今後金利の問題についても、大藏大臣は段々下げなければならないというようなあれを持つておると思います。それから國債なんかでも、これは段々下げて行かなければならないと思いますけれども、何かそこに非常に無理して償却をしておるようなんですが、我々どうも納得行かないのです。それから國債以外に何か償却しておりますか。
  58. 西原直廉

    ○政府委員(西原直廉君) 現在のところ、國債以外に償却しておるものはございません。
  59. 木村禧八郎

    ○木村禧八郎君 そうすると、先程二十億と申されましたが、これには資産償却として二十一億二千七百万円とありますが、これは全部國債ですか。
  60. 西原直廉

    ○政府委員(西原直廉君) その通りでございます。
  61. 木村禧八郎

    ○木村禧八郎君 その点資産債却その他……
  62. 西原直廉

    ○政府委員(西原直廉君) 若干その他の償却がございます。
  63. 木村禧八郎

    ○木村禧八郎君 それは何でございますか、一億七千九百万円……
  64. 西原直廉

    ○政府委員(西原直廉君) 只今至急取調べておりますけれども、できましたら……
  65. 木村禧八郎

    ○木村禧八郎君 その点については又あとで……。もう一つお伺いしたいのですが、民間の銀行が國債償却する場合、今、日本銀行がおやりになつたような基準で償却した場合、これは税をかけるとき、そういうことを認めますか。五分五厘の基準において償却を許すのですか。
  66. 西原直廉

    ○政府委員(西原直廉君) 民間の銀行が國債を償却いたします場合に、税金の上で損金と見なします基準は、時價のたしか五分か一割以下ということでございます。從いましてこの五分五厘でいたしますと、大体八十五円程度になるかと思いますが、時價は御承知の通りでございますので、民間銀行におきまして償却をいたします……その税法上、税法ではございませんけれども、大体税の方で認めております程度までとすれば、これよりも非常にもつと低い額になるということになるかと思います。
  67. 木村禧八郎

    ○木村禧八郎君 それで分つたのですが、それでは日本銀行は非常な脱税をやつておるじやないですか。
  68. 西原直廉

    ○政府委員(西原直廉君) 私の御説明が非常に惡かつたと思いますが、日本銀行は概略申上げますと八十五円まで償却をするということでおるわけであります。税法上民間銀行が認めておりますのは、むしろ現在の時價が七十円でございますれば、七十円の仮に五分引きといたしますれば、六十五、六円というところまで償却を認めるということになります。日本銀行はまだその意味におきましては含みとして二十円持つておる、こういうことになつております。
  69. 木村禧八郎

    ○木村禧八郎君 次にお伺いしたいのですが、経費についてお伺いしたいのであります。経費のうちこの物件費が非常に殖えているのですが、昨年の上期においては四億七千百万円、下期においては七億八千万円となつておるのですが、この物件費の内容はどういうふうなものなのでしようか。
  70. 西原直廉

    ○政府委員(西原直廉君) 只今お話の物件費の中には、普通の物件費以外に戰災を受けました店舗の復旧費が相当多額に入つておりますけれども、その数字は今手許に持合しておりませんので、若し御必要でございましたら明日でもお答いたしたいと思います。
  71. 木村禧八郎

    ○木村禧八郎君 それ以外にはどうです。戰災店舗の……
  72. 西原直廉

    ○政府委員(西原直廉君) 戰災店舗の復旧費以外に普通の、調度、その他の建物、そういう普通の物件費として計上されるものです。
  73. 木村禧八郎

    ○木村禧八郎君 二十三年度の上期においては、四億七千百万円ですが、下期に七億八千万円になつておる。この中には戰災店舗復旧が加わつてこういうふうに殖えた点もあるかと思うのですが、その他については、今建物とか、什器その他といいましたが、その他について詳細な報告書を願いたいのですが、建物についてはどういう建物を買つたとか、或いは土地はどういう土地を買つたとか、そういうことがありましたら一つ詳細に、成るべく詳細に御報告願いたいのであります。
  74. 油井賢太郎

    ○油井賢太郎君 先程の國債の利益についての関連した質問ですが、今度見返資金で六百二十五億くらいを復金の方へ登録公債で出して、それは直ぐ又公債償還の形を取つて整理するという建前になつております。そうしますと、その手持が、大体日銀の公債に当るというような政府側の説明があつたのですが、例えば六百億を一割五分だけ安く評價してあるものとすれば、そこへ九十億くらいの利益が一遍に出てしまいますが、そういう際には日本銀行の経理としては臨時に出た、そういうものをきつちりと利益として出して、やはり税金の形として政府に還付するのですか、どういうふうになりますか。
  75. 前田克己

    ○政府委員(前田克己君) 先般こちらの委員会で、お答えいたしました通り、六百二十数億の國債を見返資金で買いまして償還をいたしますのは、これは復金債の償還に充てるわけであります。日銀の手持の復金債は、特に償却をいたしておりませんから、そういう大きな償却益は出て参りません。
  76. 木村禧八郎

    ○木村禧八郎君 併し今直ぐは國債は償還しないというから將來償還の問題が起ると思うのです。それからもう一つ、マーケット・オペレーションという、最近では國債で通貨を吸收するというオペレーションはやらないかも知れませんが、將來そういう場合、國債はどういう價格で民間に賣るわけなんでしよう。
  77. 前田克己

    ○政府委員(前田克己君) 見返資金で相当の國債が償還になるということが予想されておりまするので、最近國債の市價が多少、七十円台から上つております。從つて今後は、初めに考えておりましたような大きな償却をいたす必要はなくなると思います。併し現在積算の基礎にいたしておりまする償却では、日銀の手持國債が大体八十五円平均ぐらいになります。これでありますると、只今のところそれがそういう早期償還を見越した場合の時價を下廻るということはございません。  それから第二の御質問のマーケット・オペレーションをやります場合には、これは買います場合も賣りまする場合にも、九十八円で賣り買いをいたしまするから、買います場合には非常に高いものを買いますが、又賣る場合には結局同じ値段で賣るということになりまして、この関係は賣り買いで大体同じで、余り損得が出て來ないと、こうお考えになつてよろしいと思います。尤も賣り買いの量が違つて参りますと、そこに相当の差益が出て参りますから、この場合には國債の賣却益というものが考えられるわけであります。
  78. 木村禧八郎

    ○木村禧八郎君 併し今まで償却をしてありますから、買うときと同じ値段で賣ればそこへ利益で出て來るわけですね。そういう利益はやはり納付金として今後納めるようになるわけなんじやないでしようか。
  79. 前田克己

    ○政府委員(前田克己君) 國債償還益なり賣却益なりが出ますれば、これはそのときの日銀の全体の益金の中に計算されますから、納付金の積算の基礎に当然入つて参るわけです。
  80. 木村禧八郎

    ○木村禧八郎君 それから次に人件費のことについてお伺いしたいのですが、下期の人件費の平均が一万五千五百五十円になつております、私の計算では、ですね、で、これは平均ですから、最高はどのくらいで最低はどのくらいなんでしようか。その点をちよつとお伺いしたいのです。
  81. 前田克己

    ○政府委員(前田克己君) 只今木村委員はどういうふうに御計算になつたのか承知いたしておりませんが、本年三月末の日銀の平均の給與水準は約八千九百円であります。ところがこの四月に昇給をいたしまして、その結果が大体九千五百円くらいになつておるのでございます。で、これが高いか安いかという点につきましては、なかなか年齢構成なども考えなければなりませんので一概に言えませんのでありますが、現在の市中銀行その他の金融機関の水準が大体一万円ぐらい。中には大銀行で、それを上廻つておるのもございますが、そういうものと比較いたしますると、必ずしも高きに失するということは考えておりません。尚最高最低の点は只今資料を持ち合せておりません。
  82. 木村禧八郎

    ○木村禧八郎君 私の計算して見たのは、定期給與と、それから半期賞與とを寄せて人員七千九百八人で割つて見たわけなんです。そういうやり方なんですが、私は何もこれが著しく高いことを非難するわけではないのです。最近の勤労者の生活を考えれば不当に高いと決して思つておらないのです。おらないのですが、私の計算ですと一万五千五百五十円となつたものですから、最高と最低の間において最高の人は非常にとつていて高いじやないか、平均が一万五千五百五十円とつて……そういう点を御質問したわけなんです。
  83. 西原直廉

    ○政府委員(西原直廉君) 只今の御計算の基礎はたしか帳面におきましては、人件費のうち定期給與と賞與両方を合計いたしますと、五億六百万円に大体なるかと思うのでございますが、それに対しまして、三月末の職員の数が七千九百八十人でありまして、割りますと一月平均にいたしますと、一万五百六十八円になるかと思うのでございます。
  84. 九鬼紋十郎

    ○九鬼紋十郎君 私の質問したいのは十三條の三の第四号でありますが、その中に商社という文句があるのですが、この商社というのはどういう意味かはつきり分らないのですが、法人の中にも商社があるだろうし、個人の中にも商社があるという考えからしてわざわざ商社という文句をここに現わして置く必要がないということ、その質問が一点と、そうして尚二十條五号の規定によりという文句があるのですが、日本銀行の第二十條五号の規定によりということであろうと考えますが、そうしますと電信爲替というような文句が入つて來ないのですが、ここに規定する日本銀行の賣買する電信爲替というのは間違いじやないかと思うが、これについての答弁をお願いいたします。
  85. 西原直廉

    ○政府委員(西原直廉君) お答えいたします。只今の商社と申しますのは普通の事業会社ファームという言葉を商社といたしましたのです。それからもう一つ御指摘の電信爲替でございますが、若干問題はあろうかと存ずるのでございますけれども、日本銀行法の第二十條の商業手形、銀行引受手形、その他の手形債券の賣買、その他の手形という中の一種として電信爲替よりも廣い意味で賣買すると考えたのであります。尚その前の二十條の四号の内國爲替とございますが、これは大体送金業務を意味するものと解釈しております。
  86. 九鬼紋十郎

    ○九鬼紋十郎君 二十條の四には内國爲替というのがあり、二十三條には外國爲替とわざわざそういう文句が入つておるということを見ると、電信爲替を手形の中に入れるということは非常に無理に考えるが、どうでしようか。
  87. 西原直廉

    ○政府委員(西原直廉君) お話のように二十三條で外國爲替の賣買ということがございますが、外國爲替につきましては、二十條五号には入らないという考えであります。ただ二十條の四号は日本銀行法ができました時の解釈の問題になるのでございますけれども、ここで申します内國爲替と申しますのは、大体他の銀行とコレスボンデンスを締結いたしまして、そうして手形の取組とか当座振替というような送金業務を営む、これを内國爲替として現わしておるとこういう解釈にいたしておるのであります。爲替の賣買というのはここに含まないと、かように解釈しております。
  88. 九鬼紋十郎

    ○九鬼紋十郎君 そうすると電信爲替というものも爲替の賣買になるのだが、五号に爲替の賣買ということは全然入つておらないじやないですか。
  89. 西原直廉

    ○政府委員(西原直廉君) 五号はその他の手形の賣買となつておりますので、電信爲替も一つの手形ということで外國爲替以外の電信爲替の賣買をいたします場合には、五号として解釈し得るのではないかと考えております。
  90. 九鬼紋十郎

    ○九鬼紋十郎君 それじや外國爲替という考えならば、むしろ二十三條中にこれを加えたらどうですか。電信爲替が外國爲替という意味であるならば……
  91. 西原直廉

    ○政府委員(西原直廉君) 電信爲替と申しますと、必ずしも外國爲替を意味するものでないと考えております。ここで規定しておりますのはまあ公開市場操作ということを考えられておりますので、そういう関係から電信爲替ということをここに入れましてそういう解釈に一應いたしておるわけでございます。
  92. 木村禧八郎

    ○木村禧八郎君 先の経理に関連して残つておるのでありますが、半期賞與の中に理事その他の賞與はこの中に入つておるわけでありますか。
  93. 西原直廉

    ○政府委員(西原直廉君) その点はつきりいたしませんから……
  94. 木村禧八郎

    ○木村禧八郎君 もう一つ日本銀行が寄附しますが、寄附金なんかこれはどういうところに入るのでございますか。それから理事なんかの賞與は剩余金処分の中に出て來ていないものですから……。最近聞くところによると非常に日本銀行は寛大に各方面に寄附をやつておる。日本銀行の寄附というものは有名だそうですから、それはどういう勘定から出るのか。その点お尋ねしたいと思つたのであります。後でよろしうございます。
  95. 九鬼紋十郎

    ○九鬼紋十郎君 第十三條の五の二項でございますが、「四年ノ任期ヲ満了セザル任命委員ハ退職後二年間政策委員会ニ依リテ監督サルル金融機関ニ地位ヲ占ムルコトヲ得ズ」。こういう禁止の規定があるのであります。ずつと四年間任期を終えた者は直ちに金融機関に地位を占めてもいい、こういう規定だろうと考えるのであります。そうしますと三年で辞めた人と四年で辞めた人と僅かに一年ぐらいの違いが出て來て……。尚四年間というと非常に短期間であつて、殆んど四年間任期を満了する人が非常に多くなるだろうと思うのであります。そうして四年間の任期を満了しないものが非常に少いものになつて、この條文を作る意味が非常に稀薄になつて、むしろ死文化したというようなことにも考えられるのでありますが、むしろこれは四年の任期を満了した者につきましては、同様金融機関の地位を占めることができないという禁止の規定を設けて方が却つてこの條文をおいて趣旨に非常に適すると考えるのであります。それにつきましての御答弁を願いたいと思います。
  96. 愛知揆一

    ○政府委員(愛知揆一君) これは一口に申しますと、アメリカの成文にならいましたものでありまして、專任で立派な方に委員になつて頂きまする場合は、非常な犠牲をお願いすることになるのでありますが、同時に或る程度短期間でお辞めになつた方が、再び金融機関にお入りになるということはどうであろうかというようなことと、それから相当の犠牲を拂われて四年間も勤め拔かれた方については、それ程の必要はなかろうというような趣旨でございます。
  97. 九鬼紋十郎

    ○九鬼紋十郎君 四年と二年或いは三年というものは非常に期間が違つておるというか、何というか、四年の者は非常に十分に勤めた、三年の者はそうでないというようなことは、常識上判断は不適当であると考えるのでありまして、今もお話のようにむしろ向うの連邦準備制度、理事会といつたようなものの、ああいう制度を取つて來たとするならば、向うの任期というものは十四年間になつておるのでありまして、十四年間も永くずつと勤められたということになれば、これは非常な功労にもなるし、又非常に徳望のあつた人ということが言われますから、そういつた意味におきまして任期満了した者については、勿論或る程度の恩典を蒙らして金融機関の地位に付くのも結構だと思いますが、僅かに四年で以て辞める者に対してこの規定から少して置くというのはちよつとどうかと思うのですが、その点御意見はどうですか。
  98. 愛知揆一

    ○政府委員(愛知揆一君) その点は連邦準備制度の場合と年限の点においては違いが非常にございますけれども、考え方といたしましては日本の実情からいつて今十四年でというようなことはちよつと考えられもいたしませんので、考え方として十分お勤め頂いた方についてはそれ以上制限をするということは、日本人的な感覚からいつてもどうかというような点を考え合せたわけでございます。尚その後において更に就職の制限を置くというような場合におきましては、その後の待遇等についても亦別に考えなければならんというような実際上の難点もあるように考えましたので、大体アメリカの制度を倣いましてこういうことにいたしたわけでございます。
  99. 黒田英雄

    ○黒田英雄君 日本銀行法の一部を改正する法律案につきましては、尚御質疑も多々あると思われるのでありまするが、この場合一時それを中止されまして、すでに御質疑も大体終了しておると思われますが、國立病院特別会計法案をこの際上程されまして御審議を願いたいという動議を提出いたします。
  100. 櫻内辰郎

    ○委員長(櫻内辰郎君) 黒田君の動議でありますが、賛成の方がありますか。    〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
  101. 櫻内辰郎

    ○委員長(櫻内辰郎君) それでは動議は成立いたしました。それでは動議のごとく取計らつて御異議ございませんか。
  102. 天田勝正

    ○天田勝正君 この日本銀行法の質問はこれで打切るという意味だつたのですか、これを中止して置くという意味ですか。
  103. 櫻内辰郎

    ○委員長(櫻内辰郎君) 一時中止ということです。
  104. 黒田英雄

    ○黒田英雄君 日本銀行法につきましてはまだ御質問が沢山あるように認めますが、これはちよつと中止して、御質問も終了になつておると思われますので、國立病院特別会計法案をこの場合御審議を願いたい、こういう動議でありますが……
  105. 櫻内辰郎

    ○委員長(櫻内辰郎君) ……では御異議ないと認めます。これより國立病院特別会計法案について御審議を願いたいと存じます。御質疑がありましたら御質疑を願いたいと存じます。
  106. 小川友三

    ○小川友三君 答弁者は來ておりますか。
  107. 櫻内辰郎

    ○委員長(櫻内辰郎君) 見えております。
  108. 小川友三

    ○小川友三君 これは相当に反対のある法案でありまして、併しここになかなか非常に融通性のあるところが書いてありますので、この点につきまして医務局長さんが見えておりますからお伺いしますが、第九條に会計の負担において一時借入金を以てやり繰りをすることはできるということが書いてありますので、これがこの許された範囲内のやり繰りが、もうちよつとそれ以上に便宜上やり繰りをして呉れるかという問題でありますが、この点につきましてお伺い申上げます。これが許された範囲外でやり繰りができますならばそうむきになつて反対することもないが、その点を一つお伺いいたします。
  109. 東龍太郎

    ○政府委員(東龍太郎君) お答えいたします。勿論それは無制限という意味ではございません。許された範囲内ということに相成りますが、併しその額等につきましては財務当局とその都度よく打合せて不便のないようにするという話合いになつております。
  110. 小川友三

    ○小川友三君 これは平常の場合の御解釈と思います。緊急の場合が必ずございます筈です。病院が燒けたとか、風水害の場合とか、そういう場合があつたとするときは緊急にこの予算以外に支出をしなければ賄うことができませんから、私は政府委員のお話のようですがそういう場合があると思います。そういう場合は、大藏省において予算に余裕がある限りにおいては出せる、こう思つておりますが、そういう工合になり、又病人が非常に殖えて、例えばコレラとかそうした特異の病氣が殖えて國立病院が大きな收容をしなればならないというような責任を持たせられるというときには、緊急予算というものを大藏省から取つて、そうして賄つて行くという國立病院としての特異性、特別融通性というものがある筈でありますが、この点につきましてお伺いいたします。
  111. 東龍太郎

    ○政府委員(東龍太郎君) 只今の第九條の第二項によりますというと、「当該年度内に償還しなければならない。」或いは第三項によりますというと、「予算をもつて、國会の議決を経なければならない。」となつておりますので、只今お話のように病院が燒けたから、風水害があつたからというので、それに必要と思われるだけをどんどん借入れができるというようなことはないと存じます。本年度におきましては、特別会計にあります予備費を以て賄える範囲のものをそれでいたすつもりであります。  尚それから只今のは災害の場合のみのお話でありましたが、この特別会計の歳出は、一日の数が入院患者二万三千、外來患者二万三千、それを基本に作つております。從つて患者数がそれより殖えました場合は当然歳出が殖えて來るわけでありますが、さようなときには不便のないように処置し得るようになつております。伸縮と申しますか、伸びる方は事業の伸びるに從つて大きくなり得るようになつております。
  112. 小川友三

    ○小川友三君 そこでこの前、先月の大藏委員会のときに私はこういう大藏大臣に質問をしました。こればかりでない、いわゆる全体を含まれた予算問題ですが、緊急の場合、風水害とかそうしたいわゆる不慮の場合には、決つた予算以外に金を出せなくては間に合わないから、大蔵大臣はそういう場合に出す余力があるかと言つたところが、大藏大臣にそれは予算があれば大いに出しますという御答弁を頂いておりますので、それであなたにお伺いするときも無論大藏大臣がその御意見でいらつしやるのですからして、それにひとしいものであるという解釈でこの質問を始めたわけなのです。それで伸びるものは相当支出面を殖やすことができるという意味の御答弁を承わりまして、そこで本案が相当にこの余裕を持つた特別会計面をいわゆる持つておるという解釈をしてよろしいのでございますか
  113. 東龍太郎

    ○政府委員(東龍太郎君) 只今のお説の通りに御解釈になつて結構だと存じます。
  114. 小川友三

    ○小川友三君 分りました。
  115. 油井賢太郎

    ○油井賢太郎君 この法案の第七條にあるんですが、國会に予算を作成して提出なさつたことと思いますが、その予算の内容は、全國各地に散在するところの病院ごとに一つ一つその予算をお出しになつたのではなくて、全般的のことをお出しになつたと思います。併しながら全國各地に散在しておる病院については、画一的にみんな同じようなコンジションにあるものではなくて、いろいろな場所によつて違つておると思いますが、殊に特別会計になつた場合に、おのおの違つたその病院ごとに特別会計をしくものであるのか、或いは全体的に特別会計で総括的に経理するものですか、それを先ずお伺いしたいと思います。
  116. 東龍太郎

    ○政府委員(東龍太郎君) お答えいたしますが、予算といたしましては、只今申上げました通り、二万三千入院、二万三千外來というふうに、全國國立病院を一本にいたしてあるわけであります。勿論その基礎といたしましては、全國に九十八ケ所あります國立病院につきまして、それぞれの実績、資料等を参考にいたして作つてあるのでございますが、特別会計といたしましては、各個の病院が独立にというのでなく、全体をプールして考えるか、若しくは一つ一つで自分賄いでやるかという御質問だと存じますが、これは全体をプールしてやるつもりであります。
  117. 油井賢太郎

    ○油井賢太郎君 病床の数なんかを見ますと、大都会とか、或いは人口の多い箇所にある病院は余計あるというものでもなくて、まあ平均してあるように見受けられるのですが、その場合に、その病床が同じ病院であつても、地方にあるのと、或いは都会にあるのとで設備や又建物等非常に懸隔があるのもあると思いますが、又医者であるとか、看護婦であるとかいうのについても非常に差があるのもあるのではないかと思われるんですが、そういうところの調節はどんな工合にやつておられますか。
  118. 東龍太郎

    ○政府委員(東龍太郎君) 只今のお尋えは、正にお述べの通りでございまして、立地條件、或いはその病院の背景をなす地方の人口等も千差万別でございます。從つてこの特別会計につきまして、私共の考えておりますことは、全体として一般会計からの繰入れを二割五分というものを予想いたしておりますが、どの病院についても画一的にさような歳入歳出のバランスのあるものとは考えておりません。或る病院におきましては、これによりますというと、歳入が歳出の五割にも及ばんという所があり得るかも知れませんし、或いは歳入歳出のバランスが取れるような病院もあるかと存じますが、本年の一月乃至三月の実績から考えまして、全体としてはこれだけの二割五分の一般会計からの繰入れを以て國立病院としての運営、使命を果すような運営をやつて行けるというところに結論が参つたわけでございます。從つてそれぞれの病院につきましては、その地方の実情に即したような、最もいい運営のやり方についての指示もいたそうと思いますし、それについての十分の研究も進めたい、こういうつもりでおります。
  119. 油井賢太郎

    ○油井賢太郎君 まあ只今質問申上げた中の非常に收益の上りそうな病院と、余り收益の上りそうもないような病院と出るのはおのずから当然であります。そういう際において、同じ患者が同じ料金を拂つて、一方においては、非常に設備もいい、又優秀な医者もおるというふうなところにかかる患者、又一方においては、余りそういう点に恵まれない患者とが出るだろうと思うのですが、そういうところの調節をお計りになるつもりがあるのか、それとも收入の面によつてどんどん收益を上げるところの設備も改良し、又いい医者もやるというようなことが実際でき得ると思うのですが、その点はどういうようになさるつもりですか。
  120. 東龍太郎

    ○政府委員(東龍太郎君) 私共の方針といたしましては、いい病院へのみ設備若しくは人的整備をよくして、そうでない病院には薄くするという考えは勿論ございません。今のように各地方によりまして同じ國立病院でありながら、その病院から受けるサービスの間に、これらの開きがあるということは、これは遺憾ながら事実であります。私共といたしましては、そのいわゆる比較的よろしくない病院のサービスと雖も、これが私共の方で申しております適正な医療という、この水準以上に出るように、人員につきましても整備につきましても力を入れたいと思つておるのであります、尚言葉を換えますれば、比較的恵まれない状況にある病院に対しては、特にこれに厚くするというくらいの考えを持つておるのであります。
  121. 油井賢太郎

    ○油井賢太郎君 これはあなたにお伺いしては、ちよつと回答にお困りになるかも知れませんが、收益の上るような又相当患者の多い病院を民間に拂下げるとか、或いは地方の自治團体に拂下げるというような御意思があるか、そういう計画がおありになるかどうか。
  122. 東龍太郎

    ○政府委員(東龍太郎君) この問題は國立病院の將來ということについての根本的の問題だと存じます。從つて私が今ここでお答えいたしますことは、現在医務局長としての私自身が考えておりますことで、厚生省としての纏まつた意見であるとも考えられませんが、私といたしましては当分、当分と申しましても一年や、二年ではなくもつと長い、私の考えでは四、五年若しくは十年というふうな年限の將來を見まして、この國立病院を地方自治体等に渡すということは、これは日本の國民医療の上から見て適当ではないと考えております。地方の財政状態等が余程よくなりまして、そうしてこの病院の運営を、現在の國が國立病院に対してやりますよりもより以上のことのできるという見通しの付きますまでは、これは國家において國立病院として運営して参るのがいいんだと思つております。併し結論的には、國民の医療の問題は、私の考えは二つ若しくは三つになろうと存じます。一つは、在來の日本の医療の主体をなしておつたいわゆる開業医、自由開業医の医者に國民医療の根本を置くか、若しくは公的医療機関、地方自治体を一つの單位として参る、その公けの医療機関を主体とするか、若しくはいわゆる國有、そうして國営の医療を以てやるかという三つにまあ大体分れると思うのでありますが、私自身は、現在並びに近い將來の日本の状態から申しまして、この第二の問題即ち各地方ごとに一つの單位を形作つて、そうして医療機関を整備して行くというのが一番その実情に即しておると思うのであります。從つて私自身の目標はそこに持つておりますが、併しながら現在の情勢は未だ地方にそれだけの完全な医療機関を整備して行くだけの力がないという見通しを持つておりますので、そういう事態の参りますまでは、この少くとも現在の國立病院はこれを國で運営して、そうしてさような時期の参るのを待つべきである、さような考を持つております。
  123. 油井賢太郎

    ○油井賢太郎君 先般この席で公聽会が行われましたとき、各方面の代表者が参つたのでありますが、殆んど口を揃えて特別会計に移ることを反対し非難しておるのであります。例えば事務員の代表といい、或いは看護婦の代表といい、又患者の代表も口を揃えて反対しておる。そういうときに政府側として、それ程反対されるものを強行せんとするならば、何故前以て國立病院の関係者一同の人に対して納得の行くように、もつと了解をつけておかられなかつたかということが甚だ懸念されるのであります。結局特別会計に移つたがために今までの憤懣であるとか不満足な点について、患者に対してサービスの低下というようなことを來たしては、これは由々しき重大事だと思うのでありまして、これに対して政府がそれらの人々に対して、偶然の一致か何か知りませんが、全面的に反対と見られるような態度をもつと柔らげておく必要があつたと思うのであります。この努力をなされなかつた点が見受けられるのでありますが、如何なものでしよう。
  124. 東龍太郎

    ○政府委員(東龍太郎君) この特別会計法に対しまして、各方面から反対の声の非常に上つていることは私も勿論よく承知いたしております。又その反対をせられる理由として挙げられるものが、若しも國立病院の運営が特別会計になつたがためにさような結果に陷つてはならないということに対する、極めて重要な示唆であり、警告であるということもよく承知いたしておるのでございます。事前によく了解を得ておらなかつたことは、当局の甚だ怠慢であるというお叱りを受けておるようでありますが、結果としては成る程その通りで、私といたしましてもこれが各方面の了解を得て皆さんの御賛成を直ぐに頂けるというようなことであれば、尚幸福であつたと存ずるのでありますが、ただその反対の因になつておりますことは、これを要するに特別会計は即ち独立採算制である、從つて現在においては独立採算制でない、少くとも二十四年度はそうでない、一般会計の繰入れを認めておるが、これは順次締め上げて、そうして何年かののちに独立採計制ということに持つて行く前提であろうということを先ず立論の前提とされておる、そうしてこれには反対であるという声が持ち上つたものと存じております。從つて当初から現在衆議院におきまして修正を見ておりますような法案の形になつておりましたならば、恐らく反対の声はか程までに多くはなかつたと私は存ずるのでありまして、即ち特別会計ではありますが一般会計の繰入れを前提とするものである。そうして又特別会計になつたからといつて、いわゆる営利化するものではない、そのために、收益を上げるために汲々とするものではない、國立病院としては依然として、一般会計であつたときと同樣に、一般大衆の医療機関としてのサービスを十分にやるものであり、又やれるものである、この点さえ明らかでありますれば、私は反対論の殆んど全部は解消するものだと存ずるのであります。私は十分に反対は承知いたしておりますが、結果としては、その反対において指摘されておりますような重大な欠陷を暴露しないものと信じておりますので、この特別会計法について強行したというふうな形にまで相成つた次第であります。
  125. 天田勝正

    ○天田勝正君 私はこのままで行きますと、やがて討論になつた場合に反対せざるを得ないのであります。元來この特別会計の問題になりまする点は、この條文のそのままの中にあるのではない、一般会計から特別会計という形に移した、それだけでは別に問題にならない。ところが過日の公聽会を開いておりましても、すでに政府はこの特別会計が通るだろうということからいろいろな通牒を出しております。その通牒に基いてやつた結果、結局大変これはやりにくい、つまりやりにくいというのは今日までの患者の取扱いから見れば、遥かに不深切にやらなければその通牒に合することができないという点を指摘して、それらの人達は反対しておる。これをただ條文に当て嵌めただけではそれは明らかにならないのでありますが、そうした政府の意図が反対ということになるのでありまして、例えば私はここでは條文に当て嵌めて質問申上げまするならば、附則の第三項であります。「政府は、この会計の歳出の財源に充てるため必要があるときは、当分の間……」と、こう書いてあつて、一般会計からの繰入れを規定しておる。ところがその十七條においては「看護婦養成の経費に充てるため必要な金額を……、一般会計から、この会計に繰り入れることができる。」こういうことが書いてある。本來今までのサービスを、更にそれ以上國立病院の使命を重視されてこの法案を出されるならば、私はむしろ附則でなしに十七條あたりに、この附則三項のこれをもつと強くいたしまして、一般会計から当分繰入れる、而もその繰入額は今まで実施して参りました大体三割程度、この程度は繰入れる。こういうふうに明示して、看護婦養成というようなことについては又別に定めればよろしいのでありまして、こういうことが本文の方に書いてあつて、あべこべに皆が心配しておりまする一般会計からの繰入によるサービス改善或いは設備の改善という面は附則に落されておる。ここに政府の意図があるというように考えられるのであります。そういうことからいたしまして、何故にそれらの規定を十七條なり、或いはもつと前の例えば第五條にあたり或いは第六條の末尾でも、こういう規定をびたつと入れるという一体御意思がないのかどうか。それから十八條の関係でありますが、「実施のための手続その他その執行について必要な事項は、政令で定める。」何かこの法文では分らない。こうした政令に讓られた点が一般患者に非常に不利になるのではないか、こういうようなことも亦考えるのであります。そこで私は一体「実施のための手続」というのは普通考えられる入院手続をこうするとか、或いは又診療を受ける場合の手続をこうするとか、その程度のことについて政令で定めるというのか、もつと廣い意味の手続をここの「その執行について必要な事項」ということに含めるのだと現在政府は考えられておるか、この点を明らかにして貰いたいと存じます。
  126. 東龍太郎

    ○政府委員(東龍太郎君) 只今の御質問の前段にお答えいたしますが、最初の原案の附則に入つております只今御指摘の第三項でありますが、この意味は決して一般会計の繰入をその中に廃めるというのではないのでありまして、これでも一般会計の繰入を前提とする特別会計であるということは財務当局とも十分了解済のことであります。併し尚一層明らかにしろという只今の御質問のような趣旨もありまして、衆議院の方におきましては、この附則が本則第十七條に入るように修正をせられておるのでありまして、私共といたしましてはその修正に対して大いなる満足を感じたと申しますか、喜びを感じた次第であります。  第十八條の問題につきましては当該大藏省の係官からお答えいたします。
  127. 佐藤一郎

    ○政府委員(佐藤一郎君) 只今の後段の御質問にお答え申上げます。十八條にございますこの施行手続でございますが、これは只今御心配になりますような意味の苟くも実体的な規定というものは規定いたす予定になつておりません。尚お話のございました入院手続であるとか、そういうようないわゆる問題は、厚生省の方でこの運用の問題としておやりになる問題、或いは國立病院の方でその根本をお定めになる問題でございまして、ここにいわゆる実施手続と申しますものは、この特別会計は國立病院の特別会計としての計理に関する根本規定でございますので、それの下部規定といたしまして、例えば繰越計算書はどういうふうに出したらよろしいとか、或いは予算書の提出の方法はどうしたらよろしいかというふうな純計理、それも予算決算についての計理面の純手続規定を規定する、こういう予定でございます。これは他の特別会計におきましても同樣にすべてこの特別会計令として法律の下の政令を定めることになつております。それを御覽願うと大体他の会計と殆んど変らないものであります。
  128. 波多野鼎

    ○波多野鼎君 厚生省の医務局長が四月四日附で國立病院における診療費の取扱いについてという通牒を厚生省出張所長及び國立病院長に宛てて出しております。今年の四月四日。この通牒を見ますと、その意味するところは最後の一節にあると思いますが、それを読上げてみますと、從來実施していた入院料その他の診療費の割引は爾今これをなさないにつき、そういう意味につき念のために申添える、これに盡きていると思います。つまり今年の四月四日以後は入院料その他の診療費について、從來割引をやつておつたのを今後はこれを廃めろということであります。こういう通牒はどういう意味でお出しになつたものであるか。先ずそれを一つお伺いいたします。
  129. 東龍太郎

    ○政府委員(東龍太郎君) お答えいたします。御承知の通り國立病院におきましては、その診療費は社会保險の診療單價に則つてやつているのでありますが、從來はそれを一割或いは一割五分という割引をして來ておつたのでありますが、それを本年度からは割引を廃めて、社会保險の診療單價そのままのものを徴收するということにいたしたのであります。このことは丁度これが特別会計へ切替の計画と同時に相或りましたので、何かそこに特別会計というものとこれとが因果関係のあるようにお考えになると思うのであります。併しながらこれは一般会計でありましても、本年度からはその割引を廃止するという方針で参つて來ておつたのであります。從つて特別会計であろうが一般会計であろうが、國立病院の診療費は割引なしのものにいたしたい、さような意図を持つておるのであります。
  130. 波多野鼎

    ○波多野鼎君 尚もう一つお伺いしたいのは、これは新聞の記事でありますが、併し厚生省の名前で出しておられますので、お伺いしておきたいのは、今年の五月十一日の東京新聞の投書欄、声の欄に対してこういう趣旨の投書があつたのに、厚生省の医務局國立療養所課という署名で答弁をしておられます。その投書の意味は今度の國会で國立病院の特別会計制度と健康保險法一部改正が成立し云々と、もうすでに成立したというふうに読者の方では考えて、その結果自分達の診療を受けるに今後非常に苦痛が起きて來る。これは痛苦、病氣の苦痛以上の苦痛であるということを訴えた。それに対して厚生省よりとして、今の医務局國立療養所課から答弁をされている。その答弁を見ますと、今度國立病院が特別会計によつて運営されることになつたため、すでになつてしまつた。そのためにいろいろな誤解があつて、そのために國立療養所までも特別会計になるのではないかという疑惑があるが、そういうことはない。國立病院だけが特別会計になつたのだ、こういう答弁をたまたま見た。たまたま見て、私はいろいろな感じに打たれたのでありますが、衆議院は通つたのでありますが、我々は今日尚この通り審議している。こういうことを厚生省の役人の人が知らない筈はないのだが、すでに通つたものとして返事を出しておりますが、こういうようなことと今の通牒とこれとは、やつぱり或る関連をどつかで持つているというふうに解せざるを得ないのです。この答弁はどういうことなんですか。どうしてああいうような誤解が起きているのですか。
  131. 東龍太郎

    ○政府委員(東龍太郎君) 只今の投書欄の厚生省の医務局國立療養所課から出しました文書につきましては、誠に御指摘の通り甚だ正確を欠いていると存じます。勿論それには國立病院の当該の課ではございませんが、併しながら医務局の一課として、或いは厚生省の官廳として、國立病院特別法案がまだ参議院において御審議中であるということは重々承知いたしている筈でありまして、それにも拘わらず未來形を使わなければならないところを、すでに通過したというふうな表現を用いましたことは、これは全く誤りでありまして、さような不正確な投書をいたしましたことに対しては私として重々お詫びを申上げます。  それで只今の割引の廃止と特別会計との間に何らかの関係を持たせるような解釈ができるというお話でありますが、そういうふうになりましたことは、これ亦甚だ私共といたしましては本意でないのでありまして、二十四年度が一般会計でありましても、割引を廃止するということは前々からの考え方になつておりましたのでございます。
  132. 波多野鼎

    ○波多野鼎君 尚今年度一般会計から繰入れる額が六億幾らとなつております。まあ赤字が二五%だろうという計算になつているのでありますが、あの程度の繰入で以て昨年度と雖もすでに医療の給付、從業員の待遇等において憂慮すべきものが沢山あつたと思いますが、その昨年度程度の医療の給付、從業員の待遇が確保されるお考えになつておいでになりますか。
  133. 東龍太郎

    ○政府委員(東龍太郎君) さようでございます。その根拠になりましたものは、昨年度と申しましても、特に最近の一月乃至三月の各國立病院の実績を最も信頼すべき根拠として算出いたしまして、そうして昨年度同樣に医療給付をなし得るという見通しを付けているわけでございます。
  134. 櫻内辰郎

    ○委員長(櫻内辰郎君) それでは本日はこれで散会いたします。    午後四時四十九分散会  出席者は左の通り。    委員長     櫻内 辰郎君    理事            波多野 鼎君            黒田 英雄君            九鬼紋十郎君    委員            天田 勝正君            森下 政一君            玉屋 喜章君            西川甚五郎君            木内 四郎君            油井賢太郎君            小宮山常吉君            高瀬荘太郎君            高橋龍太郎君            中西  功君            木村禧八郎君            小川 友三君   政府委員    大藏事務官    (主計局法規課    長)      佐藤 一郎君    大藏事務官    (銀行局長)  愛知 揆一君    大藏事務官    (銀行局銀行課    長)      西原 直廉君    大藏事務官    (日本銀行監理    官)      前田 克己君    厚 生 技 官    (医務局長)  東 龍太郎君