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1948-12-11 第4回国会 参議院 予算委員会 7号 公式Web版

  1. 昭和二十三年十二月十一日(土曜日)   ―――――――――――――   本日の会議に付した事件 ○昭和二十三年度一般会計予算補正  (第二号)(内閣送付) ○昭和二十三年度特別会計予算補正  (特第二号)(内閣送付)   ―――――――――――――    午前十一時七分開会
  2. 黒川武雄

    ○委員長(黒川武雄君) これより委員会を開会いたします。上野人事官に対する質問を始めます。
  3. 帆足計

    ○帆足計君 今回の追加予算の審議に当りまして、我々官公廳給與の問題をよく理解して置く必要があると考えておりますが、この問題につきましては、他の常任委員会におきましても、給與につきましての法律案を審議いたしまするから、そこで本格的檢討はなされますとは思いますけれども、我々予算委員といたしましては、この給與問題につきましては深い関心を持つておる次第であります。ところが政府委員からこちらへ提出されました、解説や資料ではどうも問題がよく分りません。私は從來の習慣として、政府並びに官廳から出します資料が非常に不親切であるということを痛感しております。この給與の問題につきましては、いま私共民間に居りまして、自分の所に使つております社員の給與の状況はよく分つておりますけれども、お互いに秘密になつておりまして、他のことはなかなか事情がよく掴めない、分らないというような現状でございます。官廳の給與にいたしましても、五千三百円べースとか、六千三百円べースというような、簡單な解説を頂いただけでは、何のことやら本当の実態が掴めやしないのでありますから、國会議員としまして、自分の体驗と常識を以てこれを判断いたしまするためには、政府委員から十分な一つ資料を頂きたいと思います。從いまして先般委員長にこのことを申出ておいたのでございますが、今般の給與案と、電産や石炭、それから一般の、工場、会社、銀行等との比較の状況並びに例えば官廳に勤めておりますタイピストや交換手又は中学を出た人や、專門学校を出た人たちが、家族何人で、何年目ぐらいにはこの案でいけば幾らくらいになる。又課長、局長等は大体この見当になるというようなところが、常識でそれでは官吏の人たちが食えまい、これでは高過ぎる、又これでは安過ぎる、國民の通有観念からみて、余り、酷いではないか、こういうことが直ちに判断できるような資料を出して頂きたいと思うのでありますけれども、上野さんは能率專門家でありまするから、そういうことはよく御承知のことと思いますけれども、多分官廳の人手の不足とか、その他で十分なことができない現状であろうとは存じますけれども、一つそういう資料を謄写にしてお出し願いたい。先ずこのことをお願いしたいと思いますが、如何なものでしようか
  4. 上野陽一

    ○政府委員(上野陽一君) 資料は或る程度まで提出されてあるのでございますが、特にこの委員会に提出を御要求でございますれば、別に調製して差上げることにいたします。
  5. 帆足計

    ○帆足計君 それでは只今のような趣旨で、我々普通の國民として、問題の所在が直ぐ掴めるような、今申しましたような事項についての資料を次回に是非頂きたいとい思いますが、よろしくお願いいたします。これは今後の審議の場合におきましても、一つ官廳側としましては、十分親分にその資料の提出をして頂きたいのですが、從來各委員会とももうほんの簡單な資料しか提出せられません、然るに内部におきましては、局長や次官に対しましては、サービスこれ努めておりまするけれども、國会に対しましては、もう実に粗雜な資料しか出ておりません。又新聞に出ております資料のごときも、十分な解説もなく、それから分り易い整理の仕方もないままに出ておりますので、國民の皆さんとしましては、殆んどこれをどう判断していいか分らないというのが現状であろうと思います。從いまして聰明なる人事委員におきましては國民の輿論の正しい判断を得ますためには、どういう資料ならば今の國民の文化水準、教養の水準からどういう資料を出せば正当な批判なり判断をして貰えるかというくらいの親切とサービスを以て資料の御提出を今後共お願い申上げたいということをお願い申上げます。  それから次にお尋ねいたしたいと存じますのは、私共門外漢でよく存じないのでありますが、官廳には定員制を以て予算を通りまして、実際は実員というものはそれより二、三割少いというのが從來の例であつたと聞いております。今般行政整理案などを発表されておりまして、余程これが圧縮されたということを伺つておりまするが、この定員と実員との関係は現在どうなつておりますか、今後どういうふうにこれをお考えでありましようか、簡單で結構でございまするから、現在の結論をお伺いしたいと思います。
  6. 上野陽一

    ○政府委員(上野陽一君) 只今人事院といたしましては、法律の規定によつて、將來給與に関する一切の仕事が人事評に移ることにはなつておりまするけれども、只今まで、今のところでは今御質問になりました点は、大藏省と、それから給與本部の所管でございまして、私としてはお答えするだけの正確な資料を手許に持つておりません。これも御要求によりまして提出してよろしいかと存じます。
  7. 帆足計

    ○帆足計君 その定員と実員との関係につきまして、先般の朝日新聞でありましたか、社説におきましてこの点を論難いたしておりました。非常に重要な問題でありまするから、この問題につきまして、現状はどうなつておりますかという資料を御提出願いたいと思います。  それから次にお尋ね申上げたいと思いますのは、私共民間におります者にとりましては、官廳の給與の実際の支拂の実態というものが掴めないのでございます。從來の巷間傳えるところによりますと、超過勤務手当というものが相当多く含まれておりまして、場合によりましては、居残りしていようといまいと一律にこれを割当するとか、又は旅費その他の費目を年度末などに出張したことにしてこれを一律にばら撒くとか、その他いろいろな役得があるように聞いております。今般の給與規則によりますると、規則に決められた費用は勝手に出すことはならんというような條項があつたと存じますが、私は今の定員と実員の関係とか、それから今の旅費その他を振り撒くとか、こういうことは、現在のように非常に困つております時には、若干の便法も……大目に見るのもいたし方ないと思いますけれども、原則としては余り好ましからんことであると存じます。こういうものでごまかして、本給は非常に安いようにしておいて、ごまかしていろいろな役得を附けるということは、從來はやはり官僚主義的なやり方でありまするから、この際成るべくそういうことは段々ないようにして頂きまして、そうして本当にまあ生きて行けるだけの給與は、國民とのバランスを考慮しつつ差上げる、その代りそういう諸手当その他はやはり明朗にするということが、やはり望ましいと存じますが、現在そういう超過勤務手当とか旅費とかの取扱、即ちここを給與規則によつて決まつておりまする支出の外に、どういうふうな支出が行われておるか、それにつきまして人事委員の方はどういうお考えであるかということをお尋ねしたいと思います。
  8. 上野陽一

    ○政府委員(上野陽一君) 只今申上げました通り、まだその辺のことは人事院の所管事務に移つておりませんから、私から責任あるお答はできませんけれども、やはりお察しの通り超過勤務手当、旅費その他について多少不明朗な支出があつた、又はあるらしいということは想像することができるのでありますが、そういうことは結局公務員の給與のベースが低過ぎるから起ることでありまして、それをそういう不明朗なことをしなくても、最少限度の生活を保障し得る程度に上げてあげたいというのが私共の念願でありまして、それに基いて人事院は六千三百七円のベースを立案したのであります。で、この公務員法によりますというと、一切の給與は給與準則による外、一文も支出することはならん、誤つて、若しくは故意にこれを支出した者には、罰則が規定されておりますので、今後は、成るべくでなく、絶対にそういう間違いのないようにいたしたいと考えております。
  9. 帆足計

    ○帆足計君 先程五千三百円ベース又は六千三百円ベースの場合に、私共が一番理解し易い例として幾つかの実例を挙げて、具体的にこれを適用した時に幾らぐらいの給與になるかという表を、次の機会に御面倒ながら提出して頂きたいということをお願い申上げましたが、私はできますならばそれと併せまして、現在の局長、課長、それから四、五の中堅、下層の例を、極く僅かの例で結構でございますが、それに対しまして現在どういう給與を拂つておるか、本式の給與としてはこういうもの、その他役得としては実際こういうものを拂つておる、委員会手当その他も含めまして、実際会計から支出した金及び旅費日当とも加えまして、現状どうなつておるか、これは把握し得ない筈はないと存じますから、ただ私共それをどうこうと申すわけではございませんけれども、現状を知りたいのでございまするから、又人事院におきましても現状把握が必要であろうと存じますから併せてその資料を御提出願いたいと存じます。
  10. 上野陽一

    ○政府委員(上野陽一君) 人事院提出の新給與案によりまして代表的な職位、局長、課長、係長等が新旧対象してどの程度の開きがあるか、一々の場合について具体的の例を示せということでありますが、それは幸いにできておりますから後刻お届けいたします。併し地省において、他の官廳において旅費、超過勤務手当等についてどのくらい、如何な方法で支出されておるかということは、これは他の官廳の事務に属することでありまして、これを調査するとなると相当の時間を要することと考えますので、この二日、三日の間にはどうかと考えられます。
  11. 帆足計

    ○帆足計君 私は只今役人がどうして食つておるか実に不思議でしようがないと思つておるわけであります。現在どういう給與を拂つておるか、それで食えないためにどういう不正な、不正と申しますと語弊がありますが、どういう便法を図つておるかということが我々に強く理解されますならば、成る程これではいけないから、この程度の水準にしたらよかろうということも判断できると思います。五千何百円ベースとか六千円ベースということは実にくだらんことでありまして、それはむしろ会計技術的な結論でありまして、國民として良識によつて判断するとなりますと、個々の例をとつて勘案しなければ私は判断できないと思います。年齢が違い、家族構成が違い、学歴その他の違い、いろいろな構成の違いますものを総括して対象比較してみましたところで、それは一つの財政の目安を作るだけの問題でありまして、我々が本当に判断いたしますためには、やはり個々の代表的な例を抽出してみましたならば、大体の見当はつくのではなかろうかと私は考えております。ところで現在の官公吏の給與はどうなつておるかということを知りませんと、これについての正確な判断を持つことができませんので、只今のお願いしました問題はそう多くの例ではなくて、五つ六つの例で結構でございますから、一つ人事院におきましても是非お調べになつて置かなくてはならんことでありますから、五つ六つの例で結構でございますから、現状はこうなつておる、そうして旅費や超過勤務手当やその他いろいろな便法を講じて拂つておるものが、拂つたものが現在幾ら、正式の規定によつて拂つたものが幾らということのお調べは私はできない筈はないと思いますが如何なものでしようか、是非お願いしたいと思いますが。
  12. 上野陽一

    ○政府委員(上野陽一君) 御要求は御尤もでありますが、私共の立案いたしました六千三百七円というベースは、ベースそのものを幾らにすべきかという考で結論を出したのではありませんので、この度の立案及びこれに基く勧告案は、全部生計費調査に基きまして、公務員たる個人の生計費を土台にして、これに家族が一名加わる毎に幾らの増額を必要とするかという数字と、それからこれらの数字は、地方の小都市における生計費を基礎としたものでありますからして、これが中都市、大都市、又六大都市のような特別に物價の高いところに勤務する者に対しては、どのくらいな地域の割増をやらなければならないかという調査に基いて給與の体系を編み出したものでありまして、それへこれまで大藏省でいつておるベースという考え方に直して計算してみると六千三百七円になるというだけのことでありまして、ただ財政上その他の理由からこれは千円も上げておこうか、五百円も上げようかという考えでなく、全然そういう外の條件を離れて、一人の公務員が最少限度の、公務員としての体面を保つに足る最少限度の生活を営むに足る給與は、本人に対して幾ら、家族に対して幾ら、地域に対して何割増、こういう考えで決めたのであります。それともう一つは御承知の職階の第四級一号というところを一人前の青年男子が独立して生活する費用は幾らということから出発いたしまして、上の方は今日公務員の普通職の最高級は各省の次官でありまするが、次官の給料は幾らにするかということを民間の給與との比較において決定したのであります。民間で各省次官に相当する職位は何であるか、私共はまあ中等程度の大きさを持つ株式会社の社長、これを次官に相当するものとみなし、これらの人が幾ら給與を受けているかということを調査してそれと余り違わない程度にまで次官の俸給を上げて決めたのであります。ですから下の四級の一号、上は次官、これは職階で申しますと、十四級になりますが、その二点を抑えまして、下は略々理論生計費の調査に基く数字によつて抑え、上は民間給與との釣合によつて次官の給與を一万五千五百円と抑えて、その間の分布を今までの大藏省案のような算術級数によらず、幾何級数によつて同じ比率で以て増して行くという方法を以て決めて給與表というものを拵えたのでありまして、この表によつて出たところの数字は今までのいわゆるベースという考えに直すと六千三百七円になる、こういうようなことになつておるのでありますからして、むしろ個々の場合の数字を御覧になるよりも、この給與体系の組立方を御檢討になつた方がはつきりすると思いますので、ちよつと申上げておきます。
  13. 帆足計

    ○帆足計君 只今の御説明は非常によく分りますが、ところで先程お願いしました現在実際支拂つている給與の五、六の例ですね、これを頂けますでございましようか。
  14. 上野陽一

    ○政府委員(上野陽一君) それは他省のでしようか。
  15. 帆足計

    ○帆足計君 他省で結構です。
  16. 上野陽一

    ○政府委員(上野陽一君) 承知いたしました。
  17. 黒川武雄

    ○委員長(黒川武雄君) 外に御質問はございませんか。
  18. 山下義信

    ○山下義信君 私も簡單なことを一つ上野さんに伺つておきたいと思うのですが、人事院の給與の体系と、大藏省との利害得失でいろいろ研究されているわけですが、只今おつしやつた四級一号の独身者の場合におきましては、大藏省案の方が遥かに有利であると政府が申しておる、又独身者に対しての現物給與が人事院の方には含まれていないから、独身者は非常に不利である、而も一般の官公吏の中には現業方面を考えて見ても非常に独身者が多いので、人事院の案は官公吏に対しては概括的に言えば非常に不利である、こういうことを申しておるのでありますが、その現物給與というものの扱い方をどういうふうに人事院はお考えになりましたか、今の四級一号の独身者の政府案に比べまして有利不利というような点と併せて、あなたの方のお考えを御説明願いたいと思います。
  19. 上野陽一

    ○政府委員(上野陽一君) 独身者に人事院案は不利であるという批評もございますけれども、ベースが千円も違う上に倍率は大藏省案では三二%であり、人事院案は三五%でありまして、三%だけ人事院の方が独身者に有利になつておるのであります。  それから実物給與についてもいろいろ批評がありまして、たとえベースは上つても今まで官給品であつたものを金銭に換算して俸給から差つ引くということになれば却つて不利ではないかというような一般的の非難がありますけれども、これは私共はこういうふうに解釈しております。我々は公務員のためにできるだけその生活を保障し、こちらから或る程度の忠実なる勤務を要求し得る程度にその生活を保障してあげなければならないという立場から給與水準をできるだけ上げる、そうして彼等の生活水準をも高めて貰うということに努力すると同時に、もう一つはその僅かな給與をせめて公務員全体、二百万人を超す公務員全体に対して、最も公平にこれを分配したい、こういうことが私共の責任の一つであると考えます。そこで今日まで或る省では通勤のパスが得られ、外の省の者はそれを一々金を出して買わなければならないというと、これを工場で申しますと、工場の中に歩のいい仕事と歩の惡い仕事とあるということになる、これでは上に立つ者が皆を心持ちよく引つ張つて行くことはできない、それはそういう便宜を持つておる官廳に勤めておる者にとつては既得権でありましようけれども、外の官廳の者はそれに対して非常に不満を抱くのであります。でありまするからして、若しそういう便宜があれば、これを金銭に換算して俸給の中から差引いて、そうして二百万以上の公務員全部が公平な取扱いを受けるようにする、こういう原則の上に立つて実物給與の案を立てたのであります。無論これは細かなものは人事院規則或いは各官廳の取扱規程で決められることでありましようが、政府から給與するものは無論マル公若しくはマル公以下の値段で分配されるものでありまして、決してこれは人事院案を攻撃する一派の者が申しておるように、彼等の給與を引下げる性質のものではないと私は考えております。
  20. 山下義信

    ○山下義信君 只今上野人事官の御説明では、現物給與というものはそれを現金に換算して、そうして給與総額の中から差引きまして、そうしてそれを又一般にプラスして行く、こういうお考えなのですか。ちよつと説明が私にまだはつきり呑み込めないのですが、現物給與を差引くということは、何も給與を減額するのではなくして、一部分の者がそういう特別なよい立場にないようにそれを公平化するというようなことをおつしやつたのでありますが、具体的にその点を明白にして頂きたいのです。つまり現物給與を給與から差引いたそのものを外のものに廻してやるという意味ですか。全部そういう特殊な差別待遇を受けないように、受けているものを皆給與から引いてしまう、こういう意味ですか。どこでそれが公平になつて行くという、この六千三百七円の人事院の案ではどういうふうにそこが公平化されていますか、今一度御説明を煩わしたい。
  21. 上野陽一

    ○政府委員(上野陽一君) 実物給與は非常に沢山あるところと少くあるところと、或るいはないところとあります。これでは不公平だから給與は或る程度まで引上げると同時に、実物給與は全部有償である、つまりそれを適当な價格に見積つて、それを俸給の中から差引くということでありまして、差引いた額を一般に分配するという意味ではございません。
  22. 山下義信

    ○山下義信君 分りました。そうするとやはり結局は、差引かれた者にとりましては非常に不利で、全体から見るというと、差引くということが行われますると、それだけは総体から見ましても減ぜられるということになりますが、そうでございますか。
  23. 上野陽一

    ○政府委員(上野陽一君) 立場が二つあるのでありまして、給與水準を上げるということが一つ、それからその給與を誰も不平の出ないように公平に分配するということが一つであります。ですから今実物給與を金銭に見積つて差引くということは、官廳によつて不公平のないようにするという原則の下に立つているということでありまして、一方においてはその代りできるだけ給與を上げる、だから政府が五千三百円で適当であるという案に対して、私共は六千三百七円を必要とする、こういう人事院案が出ておる次第なのであります。
  24. 山下義信

    ○山下義信君 私共は大体人事院のこの案に好意を表している者なのでありますが、現物給與の点の案の組み立て方は、成る程不公平を公平にされるという一面におきましてはそうでありましようけれども、それを差引かれるということの処置、その前後におきまして若干遺憾な点を感ずるのであります。  今一点伺いたいのは、この人事院の案で特に著しき点は家族手当の点であります。これは先般來國会でも種々各方面で論議されているわけですが、私どうも社会保障制度が完備せられるまでは、こういう給與の体系の中に家族の生活を保障することをまだ含めて置かなければならん段階であると考えるのであります。人事院が特にこの点に相当多額な見積り方を率の中にお採りになりましたにつきまして、特別の何か御理由がありましたならば承りたいと思います。
  25. 上野陽一

    ○政府委員(上野陽一君) お説の通り家族手当を給與体系の中に組込むことは、これは給與としては邪道でありまして、私共は甚だこれを喜ばないのであります。併しながら現在の日本の経済力におきましては、どうしても人事院案のように独立の生計を営む独身の男子の生計費を基礎数字として、それに家族が一人増すごとに、幾ら増してあげたならばどうやら生活ができるかということを目標として結論を出したのでありまして、家族一人千二百五十円と申しますと、民間の家族手当が五百円前後であり、それから公務員の家族手当が現在が二百五十円であるのに比較して、非常に増額しておる、これはどういうわけだ、非常識ではないかという非難もあるぐらいでありまするが、今まで公務員に対して、家族一人二百五十円で食べろといつたことの方が遥かに非常識なのでありまして、誰が考えても二百五十円で家族一人養えるかどうか、これは問わずして明らかなことであります。今までの家族手当という概念は、これは家族手当ではなくして、家族手当という名で幾らか給料を増してやろうといつて増給をしたことが事の起りでありまして、名前は家族手当ということになつておりますけれども、実体は家族手当ではないのであります。その実体が家族手当ではないものと、私共の実質的に家族手当であるものとを比較して、そうして無暴な増額ではないかというのは、これは非難の方が当らないと私は考える者であります。
  26. 山下義信

    ○山下義信君 もつ一つ伺つて置きたいと思います。  実質賃金の充実であるとか、向上であるとかいうことを申すのでありますが、これは昨年の片山内閣の経済政策から採上げまして以來ずつとこれを使つておる、この内閣も実質賃金の充実に努めるというようなことを言うのでありますが、私共は実質賃金の充実とか、向上とかいう最早段階ではなくして、名目賃金というものに重点を置いて、賃金の内容を、構成の内容を考えて行かなければならん段階であると思うのであります。それは言うまでもなく、マル公と闇値段の接近いたしまして、その差が殆んどなくならんとしておりますることから考えましても、そう考えられるのでありますが、この実質賃金というものをどういうふうに見て行くか、人事院はどう考えておるか承りたいと思います。
  27. 上野陽一

    ○政府委員(上野陽一君) 実質賃金という概念には、私は二通りあると思うのでありますが、今闇でなければ買えないものを、公で買える割合を多くするということも一つの実質賃金を増したことになるのであります。併しそれは日本の現在のような特別な状態において初めてその必要があるのでありまして、一般に実質賃金というときには、名目的な金銭でなく、実質的に生活を維持するに足る金銭、若しくは実物という意味になるかと思います。そこで私共の計算の基礎になりました生計費の中には、実効價格という考え方がありまして、公で買えるものと、闇で買えるものとの割合を調べまして、そうして各々にその單價を掛けて、そうして生計費を計算いたしました。この実効價格という概念の中に、実質賃金の考えも入つているわけであります、ですからこの実質的に配給その他の條件がよくなれば、それだけ生計費は安くなる。それが段々改善されて参りまして、相当に余裕ができれば、又人事院としてこの給與ベースの改訂を考えるというような手順になるかと思います。
  28. 田村文吉

    ○田村文吉君 簡單な問題を一つお伺いしますが、人事院のお考えで進めて参りますと、次官の方の家族の生活費の千二百五十円、それから最低の生活をしておられるような方の生活費の千二百五十円というものを認めた上の御立論になるように考えるのでありますが、そういうお考えを以て給與の大体の方針をお決めになるつもりでありますか。今後のためにお伺いいたします。
  29. 上野陽一

    ○政府委員(上野陽一君) 千二百五十円という家族手当は四級一号の独身公務員が、一人二人と家族を増すたびに最小限度幾らの費用が掛かるかということを実態調査をして決めました数字でありまして、むしろこの数字を次官級まで一律に持つて行くということは上の人に却つてお氣の毒であると思うぐらいでありまして、これは家族手当としては私は最小限度のものであると考えております。
  30. 田村文吉

    ○田村文吉君 多分そういうお考でいらつしやると考えたのでありますが、昨日以來の質問應答の中に、基準に持つて來た各会社の役員とか認証官というものを標準にして次官級のものをとつて來たのだ、そこでそれには生活費という考え方でない別の考え方を持つて來たことになつておるものと、今の算定の方は、今の二千二百四十円の個人計算から出したものとの線をどうお繋ぎになつたか知らないが、曲線か直線か分りませんが、そういうふうに繋いであるということはすでに上の人たちに対しては、現在の俸給が家族に対する俸給を含んでおるのだということをお認めになつたと同じことになるのじやないか。ただ一つ最後の二千二百四十円のベースにあつた人だけに正に生活費だけで基準が立てられておる、併し上の方の人たちは、すでに生活費というものを十分家族の者も織り混ぜた給料に現在なつておるのだ、それを基準におとりになつたのだ、そうしてその線と一番の最低の線をお繋ぎになつてこの階梯表ができたという所に、どうも人事院の御案に納得のできない点が出るのですが、この御説明が若し明快にできれば大変結構なんです。
  31. 上野陽一

    ○政府委員(上野陽一君) それは誠に御尤もな御質問で、私も或る点までそう思つております。併しながら職級が上に上るに從つて相当の開きが必要である。むしろ家族手当などを出さなくとも、給料だけで家族を養うことができるような給與が拂われておる時代においては、最低と最高との間に約十五倍ぐらいな開きがあつたのであります。それでありますからして今のような給與体系が長く続きますと、公務員はそう勉強して上の方に行かなくとも、結局給與の面においては幾らも違いがない、それでは皆を一生懸命になつて働かせて勉強して偉くなるという刺戟にならない、だからできるだけそういう刺戟を強くするために、最低と最高との倍率を多くしたいという考から、民間の給與標準、社長級の者を調べましたのを、これを家族の扶養費を含まないものと見なして下と上との線を繋いだのでありまして、この線は直線ではなく曲線になつております。
  32. 黒川武雄

    ○委員長(黒川武雄君) 外に御質問がないようでありますからこれで休憩をいたします。午後は一時半に開会いたします。    午前十一時五十分休憩    ―――――・―――――    午前二時五十一分開会
  33. 黒川武雄

    ○委員長(黒川武雄君) これより委員要を再開いたします。文部大臣に対する質問は井上委員、藤森委員、林村委員、岡田委員の順にお願いいたしまい。
  34. 井上なつゑ

    ○井上なつゑ君 文部大臣に大学病院の看護婦の教育とそれからその取扱についてお伺を申上げたいと思います。この本予算にも大学病院の收入が、病院、療養所の收入の中に可なり大きな役割をしておると伺つておりますが、これはもとより病院の医師その他の職員の力もございましようけれども、看護婦の力も随分大きいのじやないかと思うのでございます。この病院で大きな役割をいたします看護婦の教育の問題につきましては、過般第二國会を通過しました保健婦、助産婦、看護婦法で、これは改善される筈でございますけれども、いまだに大学病院ではこの教育のことにつきまして意を用いて頂かないやに伺うのでございます。大学は医務機関でございますから、医者の教育を第一に重点に置かれるということはもとよりでございますけれども、看護婦は患者のための看護婦でございまして、お医者の助手ではないのでございますが、いまだに大学の中ではお医者の助手に取扱われておるように伺うのでございますが、それと申しますのは、大学の病院では病人が入院いたしますと、病院の看護婦は病人の看護婦ではございませんで、お家の人なり、附添の人なりが看護するのでございます。看護婦は專らお医者の助手をしなければならんということでございます、これは結局病院の收入に大きく影響をいたしまして、私共國民の負担は非常に大きくなるのでございます。一方看護塩の職責の範囲も狹ばめられるということになつて参るのでございます。それで職責の範囲ということから、教育も改善して行かなければならないのでございますが、病院当局ではなかなかこういうことに重きを……、意を用いて頂けないように伺うのでございますが、その点はどういうふうにお考えになつていらつしやいますか、伺いたいのであります。  それからもう一つは、大学病院の教育機関と相俟つて、看護婦の待遇と申しましようか、取扱と申しましようか、自然に取扱が違いを來します。というのは、戰前でございますが、外國看護婦が東京の大学病院を訪れまして、大学病院の看護婦に面会を申込みましたところが、お医者さんが出て参りまして、大学病院の看護婦の中にはあなたに会わせるような人は一人もおらないから私が面会しますと言つてお医者さんが出て参りました。これに対して、その外國の看護婦が我々看護婦に恥辱だと言つて怒つて帰りました。そうしてあちらの雜誌に掲げまして、私のもとに送つて参つたということがございました。これは戰前でございますが、こういうような新らしい時代になりまして、殊に看護婦の法律なんかもできたのでございますが、まだなかなか大学ではそれが十分に理解をして頂いてないように伺います。その例を申上げますと、東京の大学病院でも、東京都の方でお集りを願つて、いろいろ聞きたいから看護婦の方に出て頂きたいと申しますと、東京の大学病院の方でおつしやいますには、これは文部省の管轄だから都のお世話にならないというようにおつしやつたというようなお話も承つたのでございますが、それだけじやございませんで、私が過般福岡の大学病院を訪れましたときに、看護婦の教育部はどこでございましようかと伺いましたら、どこかそこらあたりだということで、門衞の人が一向に相手にして呉れませんで、実に情ない思いをいたしました。大学病院の看護婦教育というものはこんなにまで疎んぜられておるのか、こんな待遇を受けておるのかと思つて、実に憤慨して帰つて來たということがあつたのでございます。その外に東京の例をとりましても、大学病院の看護婦の衣食の点についても随分……、この間の新聞にも出ておりましたので、それは御研究頂いておると思いますが、看護婦の寄宿舎の部屋を早く作つて頂きたいと思いましても、それに対する予算がない、たまたま作り掛けていらつしやるそうでありますが、今年入つた看護婦ではございましようが、病室の一隅に寢ているようにということで、患者の室に看護婦が寢ております。これは結局看護婦が患者の部屋に寢ますということは、取りも直さずその看護婦が絶えず緊張しなければならないということになりまして、自然に看護婦が疲れて参りまして、非常に看護婦が看護事業に対する新鮮味を欠いて、能率を低下する結果になるのでございます。そうしてなんとなく患者の看護もできません、その上に看護婦と申しますのは、これまでのような看護婦の考えではいけませんので、これは看護と同時に生活の指導をしなければなりません。今言つたようなこともはつきり政治的に分らなければならないのでございます。そうして病院の病室に泊るということは、白い服をどろどろにした恰好をいたしまして、本当に食事に対しても、住居に対しても正しい観念がなくなつてしまうということになるのでございます。それのもならず今度は若い人が病室に寢泊りまして、寄宿舎に寢るよりは病室に寢たいというようなことにもなりまして、病院の中でいろいろ面白からざる問題が起きる。こういうようなことがございますので、何とかして早く寄宿舎を作つて頂きたいということを申上げましても、なかなかできませんそうでございまして、これは東京の例だけではございません、京都の大学病院でも、寄宿舎の疊一枚替えられないということで、非常に情ないところもあるのでございます。こういうようなことは、結局取りも直さず看護婦道徳という方面に非常に影響いたしまして、日本の看護事業に大きな影響を齎すことになるのでございます。いつまでも看護婦がお医者さんの助手のような、又病院の女中か下働きというような取扱をされますというと、結局大学病院の看護婦のみならず、日本中の十何万からの看護婦に大きな影響をいたしますので、私は先程の厚生委員会にもその例を一つ申上げたのであります。社会保障制度審議会設置法案が出ましたとき、医師、歯科医師、藥剤師、その他の名前が羅列されてありますが、然るにその次に当然看護婦の名前を出して頂かなければならないのでございますけれども、厚生当局では、お医者さんの名前を出してあるから、看護婦さんの名前は出さなくてもいいというようなことで、これは全國十三万の看護婦を日本から抹殺するような待遇を與えるという結果になるのでございます。どうぞ大学当局も文部省におきましても、看護婦の教育ということ、或いは取扱ということについて、一層意を用いて頂きませんと、折角第二國会を通りました保健婦、助産婦、看護婦法の趣旨、これに反することになりますので、そういう点に意を用いて頂きたいと思いまして、私お伺いいたすのでございますが、これに対しまして大臣の御所見を承りたいのであります。
  35. 下條康麿

    ○國務大臣(下條康麿君) 井上さんのお尋ねにお答え申上げます。看護事業に関しまして縷々お述べになりましたが、誠に御尢でございます。実は第一点の看護婦養成の施設につきましても、本年度から予算がとれて実施しておりまするが、実は経費の関係で、まだ十分な所へ参つておりません。で今後この点につきましては、更に努力いたしまして、御期待に副いたいというふうに考えております。お話の第二点の看護婦が医者の助手として取扱われ、或いはその他いろいろの場合におきまする取扱方が、看護事業の本質に鑑みまして、誠に低い取扱であるという点につきましては、それは適当でないように私も考えます。從いましてかような点につきましては、尚関係方面によく申し傳えまして、御話のようなことのないようにいたしたいと考えております。それから看護婦の待遇改善の問題でありますが、いろいろその一端としてお述べになりました寄宿舎、その他看護婦に支給いたします衣料等につきましても、実は甚だ不十分でありまして、これらにつきましてもお考えの点に副うて、今後大いに努力したいと思つております。
  36. 木村禧八郎

    ○木村禧八郎君 文部大臣にただ一点お伺いしたいと思います。この前お手許に刷つた物をお渡しして置きましたのですが、実は私学の復興について金融的措置を講ずる考えはないか。それは教育復興金融公社というものを作りまして、これを以て日本における民主的教育の建設をなし、私学の復興発展に必要な資金を供給する機関にいたしたい、御承知の通り私学は戰災により非常に復興再建に苦心していることは、文部大臣もよくお分りのことと思います。私学の学生諸君の授業料は非常に多額で、最近では退学しなければやつて行けないという人も非常に多く出ている実情で、その実情を私はお聞きして、非常に打たれたのですが、学生諸君がいろいろ研究した結果、こういう一つの案を携えて、我々の所へ持つて來たのですが、それで財政的措置で直ぐ教育費を出すことは非常に今困難な事情もあるとすれば、金融的な措置によつてそれを補う。そういう意味において私はこの教育復興金融公社案は、一つの考えとしては適切じやないかと思うのです。そこで文部大臣におかせられても、お手許にお渡しして置きましたから、それをよく御覧になつて頂いたと思うのですが、これについて努力して頂きたいと思うのです。御所見を伺いたいのであります。
  37. 下條康麿

    ○國務大臣(下條康麿君) 只今お尋ねになりました教育復興金融公社設立についての問題でございますが、実はお述べになりましたように、私学が日本の教育の全体の上に占める任務は甚だ大きいのでありまして、その育成については文部省としても十二分責任を感ずるのでありますが、今お話のように授業料が値上りになりましても、なかなか経営が困難の故に、お話のように大学でありますと、六千円以上の年額授業料でありますので、なかなか学生の側も拂い切れない、全体の学生の六十%がアルバイトをしており、学生の本当の任務を達成できない、というような実情にあるのを、誠に遺憾に思うのであります。何とかこの私学の経営面における援助をいたしたいと考えております。御承知の通り憲法八十九條によりまして國費を以て直接補助ができないのであります。何か今御提案になりましたような施設を設けまして、そうしてこの面からこういうような私学の復興なりその経営なりに援助を與えられれば誠に幸いと思いまして、実にこれは私共の大きな研究題目の一つと考えおります。十二分に研究いたしたいと思います。
  38. 中西功

    ○中西功君 私も私学の点について聽きたいことがあるのですが、それは省略いたしまして、この間も文部大臣に少し個人的に話した点をもう一遍問題にして質問したいのですが、文部次官通牒によつて学生の政治運動に対する制約が加えられた、ところが文部大臣自身の解釈ではそれは次官通牒は決して命令でも何でもないので、ただそういう一定の方向を示唆したに過ぎないのだというふうなお考えですが、併し実際にそれに基いて学校当局としては極力回避されねばならないというような文句を、これを禁止するというふうに解釈して、現実に日大のごときは共産党の学生の退学処分をしているというふうなことが起つているわけであります。私がお聽きしたいのは、一つの点はそれが文部次官通牒を非常に曲解していると思うのですが、それが事実かどうかということ、更に又そういうように学校当局が処置をとつた場合、文部大臣としては少くともこれが次官通牒によつて発生しているということは明瞭な事実なのでありますが、曲解しているか、或いはここに拡大解釈しているという場合において、文部大臣はそれに対して何等処置をとらないのかどうか、その点をはつきりしたいと思います。
  39. 下條康麿

    ○國務大臣(下條康麿君) 学生の政治運動に関する十月八日の次官通牒は実はこの間中西さんには非公式に申上げておいたのでありますが、決してこの通牒によつて何ら学生の政治活動に対する制限を加えた趣旨じやないのであります。つまり学園の政治的中立性と学校の自主性というものの本質を述べただけでありまして、これは当然教育基本法の第八條に掲げたことをただ解釈しただけであります。その趣意につきましては私共、前内閣においてできたのでありますが、何ら異存はないのであります。その具体的な実施に点はすべてこれは学校長に委しまして、学校長の自主的判断によつてやつて頂くことにいたしております。例えば今問題になりましたような長野とか秋田の師範学校における問題は通牒に対するものではなくして、外の問題から学内の秩序の関係でいろいろなことがあつたというように私共は了解しております。その処置はこの場合においては止むを得ないものと考えているわけであります。
  40. 中西功

    ○中西功君 日大の場合はどうですか。
  41. 下條康麿

    ○國務大臣(下條康麿君) 日大その他の私立学校については大体同じように学校の自主制に委して当該学校の管理者に委しておりますが、併し若し事態の本質上それが学校基本法等の関係において適当でないことがありますればその場合には考えたいと思います。
  42. 中西功

    ○中西功君 事実上ですね、ますます学校は拡大して処置をとつておるのですか、一つはつきりして貰いたいと思うのであります。
  43. 田村文吉

    ○田村文吉君 物價廳の御関係の問題についてお尋ねいたしたいのでありますが、それは第一に先般本会議において、私御質問いたしましたものに対して、安本長官としての御答弁は甚だ的外れの御答弁であつたので甚だ遺憾としておりましたので、この機会に私の質問の趣旨を申上げ、又御答弁も明確にして頂きたいとこう考えておるのであります。それは第一に私の考えておりまする点は、米であるとか石炭であるとか電力であるというような主要な物資は生活地の原價に準じて府縣別に消費者價格を決めることが至当ではないかということであります。米價について檢討して見ますると、二十三年度米の農家からの買上價格は、一俵千四百三十八円と一應決つておるのでありますが、これが消費者價格は御承知のように、一キロ三十五円七十銭です、即ちこれを一俵に換算いたしますと、二千百四十二円と相成つておりますので、その差額が四割八分もあるということでありまするが、これは公團その他食糧管理のいろいろの点からして、それぞれの御理由もあることでありましようが、その点については又他日お伺いをいたすことにいたしますが、ただ見逃すことができない問題と考えますことは、政府が各地方々々で米をお買入れになりまして、それを政府のお倉にお入れになり、それから公團にいよいよお賣り渡しになるのでありますが、公團がそれを中央の消費地に運んで参ります場合に、運賃だとか配達賃だとかそういつたようなものを当然拂われるのでありまするが、その費用が私の調べましたところによりますと、新潟縣の場合には一俵に四十三円これは無論公團の手数料を含まない、公團の手数料を全然除外しまして、運賃と諸掛りが一俵四十二円掛かります。秋田縣の場合でありますというと、一俵五十三円掛かる、これは私調べて見たのでありまするが、そうしますると、新潟縣の人達はどういう感情を持つかというと、自分達の運賃も掛からない安く食べられる米を東京へ行つて全國プールという計算で都会地の人々と同じ値段で食べさして頂くということはどうも合点が行かない、すべての物が皆安くなつているならばよろしいけれども、こういう扱いになつておるものは割合数は少いのであります。少いのでありますが、それだけでも甚だやつていられることは不公平ではないか、その土地々々に特殊の機構というものもあり、その土地々々に惠まれたところもあり惠まれないところもある、だがその土地で原價で幾らで挙げる、ここでその都会地等に比べて安く生産費が挙つておるものならば、やはり安く賣つて貰いたいと、こういう考え方を持つのでありますが、今新潟縣の縣外の移出米が三百二十万俵あるのでありまして、これがために都会地の方に御奉公しておると計算せられる額が一億四千万円に相成るのであります。秋田縣の場合でありますると、百五十万俵も縣外移出しておりますので、八千万円と相成つておるのでありますが、これは両縣の例を引いただけに止まりませんが、各縣皆同樣のことになつておるのでありまして、こういうことを私もたびたび物價廳に申し入れしたこともあるのであります。主食のようなものは一定價格の方がいいのだ、面倒だだからそうして我慢して欲しいこういうことでありまするが、年々雪に虐められたり、或いは洪水に虐められたり、颱風に虐められたりしておるために、東北各縣のごときに至りますと非常に氣の毒なのであります。こういう点から考えまして若し物價廳としてそれぞれの生産地の原價に照應して各縣毎に米に対して決めるという方法ができませんならば、これは他の方法でその金をその縣へ返してやるというようなことができないものであろうかこう考えるのであります。  それから石炭についても同樣のことが言えるでありまして、生産者價格は二千三百八十八円でございまするが、消費者價格は御承知のように三千三百四十五円となつております。九州、北海道の石炭生産地の消費者は皆港に近くて、且つ立地條件のいい大阪とか京阪神とかいうような、工場により当然一トン六、七百円は安く扱はれておるのである、九州にいたしましても安く扱われていいわけであります。それを全く同一値段でお仕入れになり、同一値段で販賣しておいでになる、こういうことになりますと、段々都会地にばかり工場が集まることになりまして、こりは國家経済に上からいつて非常な大きなこれはマイナスを出しているのじやないか、こう考えまするので、これは府縣別に値段をお決めになることは決して困難でないのでありますから、そういうふうにおできになるものか、電燈、電力の問題につきましても同樣電燈は全國均一になつております。又五十万キロ未満の動力も全國均一になつております。ところが五十キロのものに対してもABCの地区にお分けになりまして、その差が一割乃至二割程度つけてあるのでありますが、東北配電、関東配電、中部配電、関西配電の各配電会社の区域はこれはB地区となつております。B地区としまして値段も同一になつておるのであります。越後や東北のような永遠に地方民を塗炭の苦しみに陷れておりまするあの半年に亘る降雪と雨天によつて生ずる水力電氣の元をなしているその水力電氣の料金がその地元でも綿入れを着る必要のないような関西、関東でも全く同一であるということはどうも呑み込めないのでありまして、これは統制による惡平等である、こういうふうに私共は考えるのであります。殊に実際原價の上から見ましても送電線を作るには非常に金が掛かつて、それからこの土地のロスが一割ぐらい、或いは一割五分多いところになると二割もロスが出ておるのでありまして、昨年のごときは長距離送電によりまして三十億キロワツト時の電氣が失われておるのです。この三十億キロワツト時の電氣と申しますると、これは日本における全部の電燈を供給し得る電力量でありまして、又今日増産を叫ばれておりまする硫安工場の使用量は一年に十七億キロワツト時ぐらいでありまするから全國の硫安工場の一・七倍のものが新らたに作れる、こういうような非常なロスをしておるのであります。こういうロスをしてまず最近にでき上つた某会社のごときは川崎の附近に大きな硫安工場を復興した、こういうのでありまするが、そういうことができる度に益々ロスが大きくなつて來て我々はこの電力が不足して行つた場合に非常な損をしておる、こういうことなのでありまするが、その元はというとつまり川崎で電氣を使うのも、福島縣の電源地の下で電氣を使うのも電氣の料金が同じだこういう不合理があるからこういうことが起つて來る、今十九キロワット時、二十キロワット時、三十キロワット時というものは非常に大きな例である、こういうようなものが失われておるということは價格政策が誤つておる、こういう点をお考えにならないからこういう非常な國家的に見て……、我々が自分たちの家の電燈さえ満足につけられないような状況になつておるということも、こういう價格政策が誤つておるからだ、こう私は考えますので、今の米につきましても石炭についても、電力についても、これは一つこの電源地、出炭地或いは米産地、それぞれの原産地の價格に大体順應して、各地々々各縣で決められたらよろしいのではないか、これが本当の……、どうせ今後統制を全部止めるというわけにも行かない、主要なものに対しては統制なさる、なさるがそれならばもつと自然に近いように一つお決めになるということが本当に生きた統制になるのでありまして、今のような不合理、不自然が解消するのである、こういうふうに私は考えておりますので、この点についてどうしてもこれはお考えを頂かなければならん。いずれ來年の又三月頃には物價の改訂をなさる時期が來るであろうと思いますが、その場合にこういう考え方でおやりになることができるか、又今までのように如何に國家の電力が損であろうが何であろうが、惡平等でも一本で決めて行くというお考えでおられるのか、この点を一つ問い質して置きたいのであります。こういうわけなのでございます。先ずその問題から一つ……。
  44. 吉田晴二

    ○説明員(吉田晴二君) 只今御質問のございました米、石炭、電力等の関係でございますが、大体御説のございました通り、米、石炭につきましては、大体全國均一になつております。又電力につきましては、一部大口のものについては発電所によりまして多少の價格差をつけておりますけれども、大体において全國的に均一にするという政策をとつておるのでございます。米とか石炭とか電力とかいう重要物資につきましては、只今の御質問にありましたように、地域的にいわゆるコスト計算を行いまして、このコストに應ずるような全然地域別に違つた價格をつける、又は各地に大体同じような價格をつけまして、各地の條件を同じにするか、どちらにするかということが非常に大きな問題でありますが現在のところは何分にもこれを地域別に持つて行くということになりますと、現在の産業に対する影響というものは非常に重大なことになるわけであります。又米につきましても、これは一般の生計費に対する影響が非常に多いのであります。現在のように米につきましては食糧配給公團又石炭については配炭公團というようなものを作つて、特にこの点を調節しておるわけでございます。現在の事情としてはこれで止むを得ないというふうに考えておる次第でございます。
  45. 田村文吉

    ○田村文吉君 私の申上げたことは十分にお分りになつておいでにならないのか、或いは答弁のおしようがないためにそういう御答弁になるのか、甚だ私は遺憾に存ずるのでありますが、然らばお伺いいたしますが、今日の木材、今日の木炭はどうなつておるか、木炭はちやんと今年の六月皆さんの世論に聞いて御改正になつておるのです。今度の追加予算に出ております物價調整費の中の北海道の住民に石炭を一トンずつ安く賣つてやる、こういう考え方が初め出て参りましたとき私共は賛成した。なぜそういう建議案に賛成したかと申しますと、地元にいて安く使える石炭が、自先にあるものをわざわざ東京の眞中で運賃を掛けて持つて來る人と同じ値段で使わせるということは不合理だ、寒い北海道でお使いになる石炭に対して安くしておやりになるのが当り前だ、こういう考えで私共は承知して承諾したのであります。又政府もそういう点をお考えになればこそ、今度はそういう十億円の金はお出しになる、こういう案なのであります。一方からどんどんそういうふうに改めて行きつつあるに拘わらず、今改まらないのは米と石炭と電力、その外に小さなものがありますが、主食糧等がありますが、外の物資はすでに皆そうか、そうじやないのであります。のに拘わらず、飽くまでもこういうことを御主張なさらなければならんという考え方は、もう少し御研究なされなければならん、私はこう思います。もう少し御研究をなさつて頂きたい、こう私は思います。一つよくお調べになつて、今私が直ぐ今日御改正なさるべきだと申すのでありませんが、價格の改訂がいずれある、そういう場合に、例えば石炭のごときは、九州はまだ山元の値段を上げないでも済む、併し京阪地方はこれこれ値段が上るというようなことでも價格政策がやりうるのです、こういう点があれば、地元の値段は上げないのだ、上げないが、京阪方面は運賃が上らないからその運賃だけは負担して呉れ、こういう政策がとれるのであります、だから私はこの三月あたりに御改なさるから、そういうことについてお考えになつておるのかおらないのか、電力というものも、米というものも末劫末代まで同一値段でやるのだという頭におなり切つておられる考え方が私には不満足であります。そういう点について御研究なさる意思があるのか、又正しくしてやるというお考があるのか、こういうことをお伺いするのでありますが、今一度一つ……。
  46. 吉田晴二

    ○説明員(吉田晴二君) 只今御質問がございました点につきましては、我々としまして必ずこれは同一にしなければならんというふうに考えておるわけではございません。只今お話の通り木材とか或いは新炭につきましては、すでにその運賃のコストが非常な部分を占めております関係上、或る程度産地別の價格を採用したわけでございます。ただ現在の状況では、米とか石炭についてはなかなかそこまでの價格政策をとるわけに行かない、こういう考えで現在の制度になつておるのであります。今後の問題につきましては、勿論状況を研究した上で結論を出して行くという考えて進んでおるわけであります。
  47. 田村文吉

    ○田村文吉君 それ以上の御答弁をお類いすることは私は御無理かと思いますが、どうかその点は政府でも本当に地方民というものは声には出さないけれども、非常な怨みを持つておる、何でも役人が都会におるからこうなるのだ、都会に役人がおるから都会の炭の値段も田舎の炭の値段も同じにしたり、米の値段も同じにしたり、石炭の値段も同じにしたり、電氣の値段も同じにして、電熱を余計使う、こういう考え方がわしらの田舎者には氣に食わん、こういう怨嗟の声が実は多い、声には出さないけれども、非常に多いのであります、こういう点を物價廳としてよくお考えになりまして、物價改訂にときに一つこれは御研究なさらなければならん問題だとこう考えるのであります。どうぞ……。  それから第二に私は一つお伺いしたいのでありまするが、それは價格差益の納付金の問題でありまするが、これはちよつと考えますると、公定價格が上つたのだから公定價格が上つたときに、その金を三分の二ならば三分の二を政府に納付するということはこれは当り前のことじやないか、こう簡單にお考えになるのでありまするが、これは少しく一つお考えを願わなければならんのであります。公定價格を引上げたからと言つて、手持ちの原料なり製品の値上りを待つてその差額の大部分を取上げるという現行の制度でありますが、この理論を進めて参りまするというと、大抵の人が言うように、家屋が非常に値上りして、この間まで坪十円であつたものが今日坪千円もしたという場合でも又家屋も昔持つた家は造つたときは安かつたが、今日は非常に高い値段だ、こういうことだから、これも一つ基準の方向を決めれば値上りになるのだから、税金を取つてもいいじやないか、こういう議論も出る、株もこの間は五十円であつたのが、今日は百円から百二十円になつたから、その先も一つ取つていいじやないか、こういうような議論も出て参るのでありますが、そこで、私共心配するのは、手持ちの商品、手持ちの製品、原料品、こういうものは上つたときは、それでいいが、下つたときは一体どうするか、下つたときに政府がそれを補給するだけの用意がお出來にならなければならないが、これはとてもお出來にならない、ところが工場を経営しておりますというと、景氣のよいときには如何に持ちたくても、原料や製品はとても余計持てません、よく賣れるときは不足する、ところが一朝不景氣になつて來ると、持つな持つなと言つても製品が、うんとこさつと山になる、原料品がうんと残る、そこで過去三十年も四十年も事業を経営しておる人は、皆それで赤字を出して、とうとう会社をひつくり返したのが多い、いわゆるデフレに変る時代、そういう時代が出て來るのでありますから、皆んなが今インフレによつて、貨幣價値が下つて、そのために、上つた利益とみなし得るものを、それを直ぐ利益だといつて、現金で取つてしまわれたら、この備えをする方法ができない、こういうことに相成るのであります。又実際問題といたしまして、原料を使いますと、新らしい原料を仕入れなければならん、その新らしい原料品は値が上つておりますから、非常に高いものを仕入れておる、そのときは金が一番要るのに、生金、現金を差益といつて手持ち原料なり、製品なりの金を取つてしまうから、事業会社が金詰りになるのは当然であります。これではとてもやつて行けないのみならず、必ずデフレが出たときに、日本中の会社という会社は、恐らくは皆潰れてしまう、潰れざるを得ない、こういうふうな状況に相成つておるのでありますから、そうかといつて、不当に多く持つておる、こういうものをお前は多く持ち過ぎておる、例えば商賣の関係からいうと、商賣というものは、そう多くのストックを持たなくてもいい、或いは一月程度でいいが、事業会社になると二月ぐらい持たなければ、商品も右から左に廻るものではない、このものは始終動かないで持つておる数字なんです。こういうものを値上りしたからといつて税金で取つてしまいますということは、如何にも無理なことで産業を根底から破壊しつつあると考えますので、この價格差益金は、今あるものは私はどうこう申しませんが、これはよく御良識を頂いたら、早晩早く一つお止めを頂きたい、こういう私は希望を持つておるのでありますが、これについてのお考えを一つ承りたいのであります。
  48. 吉田晴二

    ○説明員(吉田晴二君) 價格差益金につきましての只今の御質問の点は誠に御尤もでありまして、我々も十分その点は認識しておるつもりであります。現在までのような相当の價格の高騰があります場合には、先ず心配なく、こういう問題も処理せられるわけでありまして、本年度においては、大体間違いなかろうと思つておるわけであります。ただ漸次このインフレが止まりまして、正常経済に移つて参りますというと、そこに非常にまあ問題が起つて來るわけであります。そこで將來の價格差益金制度というものについては、まあ、これは余程、考慮して、その制度についても、考えなければならんというわけで、只今我々としましてもこの点について研究中でございまして、只今御質問のような点につきましては、十分一つ考慮して行くつもりでおります。
  49. 田村文吉

    ○田村文吉君 小さな問題ですが、お伺いします。昨年の電力超過料金は今年の本予算に織込みになつておるが、今度の追加予算で今年度分の織込みがあるのじやないかと思いますが、一昨年の超過料金はどうなさいましたか、これをちよつと伺いたい。
  50. 吉田晴二

    ○政府委員(吉田晴二君) 昨年でございますか……。
  51. 田村文吉

    ○田村文吉君 一昨年であります。昨年からはつきりと昨年分からの超過料をお取りになつておることは明瞭になつておるのであります。一昨年のものも取るという表示をしておいて電力会社がその金をお取りになりましたかなりませんか、お分りになりましたら……。
  52. 黒川武雄

    ○委員長(黒川武雄君) 安本の副長官お急ぎのようでありますから、安本に対する質問を続行して頂きます。
  53. 田村文吉

    ○田村文吉君 安本に先ずお伺いいたしたいのは、実はとかく問題を起しがちなのは價格調整金の問題であります。今や遠からず好むと好まざるとに拘わらず爲替は一本のレートに決る時代が來ると思います。さようなわけで、日本の経済は過去の温室の中から出て、いわゆる世界の荒波に揉まれなければならない、又自主独立の叫ばれておる時代でありますのに、いまだに保護主義と申しますか、助成主義と申しますか、というようなことから生じて参りますので、いわゆる傾斜生産式による價格調整金が六百二十五億ですか、追加予算を合せましてあるのであります。この價格調整の費用は御承知のように取引高税を止めても、又國民の所得税を二割軽減しても尚余りがあるような大きな金高であります。こういうものがありますことは企業形態を決して安全な確実な方法に進ませるものでありません。勢い資材の濫費が起り資金の濫費が起るような虞れなしとしないのであります。こういう意味から申しまして、現在ある價格調整金を、又過去の関係から生じて來ております調整金を撤廃なさるということは困難でございましようが、尚こういう價格調整金の制度というものは今後続けて行かなければならないのか、言い換えれば安本としては過去のような傾斜生産による特殊の産業を特殊に保護したような形を今後ともおとりになつて行く御方針でありますか、或いはこの辺で日本の経済を國際水準に持つて行くために又物價を或る程度安定せしめるために、そういう調整金のような考え方はお止めになるお考えか、これを一つお伺いいたしたいのであります。殊に肥料のごときに至りましては某会社は一トン生産費が一万四千円、某会社は二万八千円、それを平均して二万一千円なら二万一千円ということで政府がお仕入れになつて、而もその上に一万円の價格補給金をお拂いになつておる、こういうわけであります。こういうようなことをしておる限りにおいては日本の経済の自立というものは到底困難じやなかろうか、こういう心配と、いわゆる世界の荒波に揉まれなければならない日本の経済がいつまでも根がぐらぐらしておる、こういうことになるかと考えますので、若し大体でもお分りになつておりますれば今後のそれに対する御方針を一つお知らせ頂きたいと思います。
  54. 堀越禎三

    ○政府委員(堀越禎三君) 只今の御質問は私達が只今最も大きな問題として採上げております問題と全く一致いたしております。皆さんからもそういう御意見は出ることと存じます。殊に只今とつております價格の補給の問題は只今おつしやいました五百十五億と更に追加予算の百十億、これだけの問題だけでなく、貿易特別会計を通じまして出ておる價格補給的なもの、これらを併せますると少なからざる金額に上るのでありまして、財政のバランスというものはこれからも相当整理すべきものであると我々考えております。勿論只今安定帶物資に出しておりまする價格補給を直ちに廃めたらどうなるかということは申すまでもないことでございますので、漸次これを減少し、そうして結局廃止して行きたい、少なくとも輸出関係に関連の多い物につきましては、一日も早くこの撤廃は好むと好まざるとに拘わらず私達は要請されるものと見て準備を進めておりまする次第でございます。只今肥料についてのお話でございましたが、肥料は本年の計画では反当り五貫五百ということになつておりますが、これだけの生産をいたしますについては、現在あらゆる肥料会社を、日本の全生産力を動員しなければ出ないという非常に情ない現状になつておりまするために、止むを得ずこれが自由経済であれば当然自滅すべきような会社も鞭撻して増産させなければならないというために出しておるのでありますが、これは増産の方面に力を入れまして、價格補給によつて増産せしめるという方針は、漸次清算して行きたいと考えて、折角研究いたしておる次第であります。
  55. 田村文吉

    ○田村文吉君 價格調整を始めといたしまして今後の日本の産業のあり方について安本で非常に御研究を願つておることは仄かに承つておりましたし、只今堀越長官からも明瞭にお話を頂いたので、その点は大いに諒といたしました次第でありまするが、只今肥料の一例でお話があつたのでありまするが、私はもうそういう不経済的な工場は閉鎖しても、これは外國から入れて頂いても、それに與える石炭であるとかその他の資材はもつと外の輸出産業に振り向けたらいいので、こういうことが言い得る例が沢山日本に出て來た、こういうことでありまするので、特に思い切つた英断をお施しになるべきではないかと、こう考えるのでありまするが、以上大体私の希望を申上げまして、同じく御共鳴も頂いておるということで、私の質問を打ち切ることにいたします。安本に対する私の質問をこれで打ち切りまして、次は石炭関係から伺うことにいたしたいのですが、若し大藏の御当局がお出でになつておりますれば、併せて御答弁をお願いいたしたいのでありまするが、第一にとかく今日問題に相成つておりまする復金の融資でありまするが、復金の融資の中には、もう今日誰が見ても回收が不可能であると思われるものもあるだろうと思いますし、又完全に資金が取れんものもあるのでありましようが、今年度復金は貸した金の中幾らを御回收に相成つておりまするか、先ずその額をお伺いいたしますとともに、復金の融資のどうしても取れないと決めなければならないようなものを、一つ額をお示し頂きたいのでありまするが、一番復金融資の中で問題に相成つておりまするのは、すでに三千間に亘つて石炭業者に各種の名目で融通をされた金高でありまして、恐らくは三百六、七十億円に上つておるのでありましようが、この中で私共その当時から承知いたしておつたのでありまするが、例えば石炭奬励金として増産に対して坑夫諸君に呉れてやるというような名目で政府が出された金がありまして、これには当時から当然これは呉れつぱなしなにるものと、こう考えておつたのであります。その性質が炭住融資をするとか、或いは新らして設備をするについての融資というのと違いまして、増産をするために出炭奬励金を出してやる、こういうことでお出しになつた費用でありまするから、当時から私共はこういう費用は、一体復金の融資になつておるか知らんが、帰らない金、こう私共は考えておりまするが、今日いわゆる三原則が励行されて参り、日本の経済のいよいよ世界にデビューする今日に相成りますると、こういうような復金の回收のつく金、つかない金、こういうようなものははつきりとこの際洗い出して頂くということが、必要に相成つておるのではないか、殊に今の石炭の問題、石炭以外のものは貸した金は必ず回收がつくものと私共は考えておりまするが、石炭にはさような支出がある筈であります。そういうものが一体どのくらいありまして、どういうふうにこれを御整理なさるか、昨年我々が石炭國管の際にお伺いしたときには、今後の値段改正のときに採上げて、そうして償却を行わせるのだという御意見があつたのでありますが、その後物價はすべて、石炭は上げておらんということで今日に至つておるのでありまして、私共はこの点を非常に心配しておる、で、恐らくは皆さんも御記憶でありましようが、大正十二年でありましたか、震災処理手形の問題から台湾銀行の問題等々、モラトリアムまで起りましたあの昭和二年の大恐慌、あれに類したことがこの復金の関係で必ず四、五年の中に起ると私は断言せざるを得ない、どうかそういう不幸な災害を招かないように今日の中に手術するものは手術する、はつきりと洗い出すものは洗い出す、こういうことがどうしても必要だ、こう考えられますので、今日は石炭廳の監理局長さんにお伺いいたすのは、それがどのくらいの金高になつておるか、それをどう処理なさるお見込か、この点を一つ明瞭に伺いたいのであります。
  56. 平井富三郎

    ○政府委員(平井富三郎君) 只今御質問になりました点は、石炭の経営に関しまして最も大きな問題となつておる点でございます。殊に今後三原則によりまして企業の自主性というもので経営をいたして参ります際に、大きないわゆる赤字融資と呼ばれます融資額をそのまま抱えて、三原則による経営をやつて行くということは、三原則確立自体につきましても非常な障害になりますので、この問題を政府といたしましては早急な期間において処理いたしたい、このように目下関係各省において結論を急ぎつつある次第でございます。從来赤字融資の復金の融資の中で、いわゆる回收し得るもの、及び回收し得ないものと想定されるものであつたのでありますが、その中の一番何と申しますか、テイピカルな例といたしましては、いわゆる賃上げをいたしました際に價格の改訂を避けまして融資した金額のみを拾いましても、大体九月末におきまして約八十億程度あるわけであります。その他に運轉資金としていわゆる物品の購入その他に使いましたものも相当額ございまするので、先ず百億乃百二十億程度の今御指摘になりましたような復金の融資があると考えております。この赤字融資は、炭鉱の経理から見ますればそのまま炭鉱の赤字として残つておるわけでありまして、現在この炭鉱の赤字を如何に処理するかということにつきまして、具体案を作成しておりますが、私共の考えといたしましては、この赤字融資に相当いたしまする分は、一面今申上げましたように、企業の赤字として残り、その中で経営者の責に帰し得ない分、逆に申しますれば、例えば炭價の改訂を價格政策から遅らしたために、一時融資をしたというような分に相当いたします分は、これは補償いたしますとか、或いは一部價格に織込むような方法も考えまして、この赤字及び赤字融資に相当するものにつきましては、速急に解決いたしたいというように考えております。
  57. 田村文吉

    ○田村文吉君 今の赤字融資の中にいろいろの種類があるというお話でありますが、先に申上げた出炭奬励金というようなものは、直ぐ頂いて業者は、全部坑夫さんに分けて、これは石炭が余計出た場合に拂うという、そういうような費用は政府が奬金のつもりで呉れたのだ、こう考えておりますから、まさかこれが後で金を取り返されるとも考えておりますまいが、全般に炭價が上らなかつたために欠損が出た、欠損が出たから、その間に融資をするというようなことに対しては、一体石炭廳としてはその都度その都度、この分は政府が後日負担すべきものとして融資なされたのか。そうでなくてこれは單なる貸借である、貸しであるとして御処理なされたのか、それが一々証文等があるか、その都度のお約束等があるか、そり如何によつては、今後私は由々して訴訟問題が起つたり、大変面倒な問題が起ると思うのです。併しどんな面倒な問題が起つても、今日程歴代の内閣の間に、これは善から惡かれでありますが、訳の分らない、取れるか取らないか、分らない債務をそのまま復金の融資として残して置かれたということは、私は遺憾でありますが、この際こそ、どつちみち洗つて頂かなければならん、出して頂かなければならんと思うのでありますが、これについて一々融資をする場合に、一体そういう証文があるのが、ないのか、單なる貸附金か、それを一つ伺いたい。
  58. 平井富三郎

    ○政府委員(平井富三郎君) 復金の融資に当りまして、運轉資金につきまして、これを経営者に貸附けます場合におきまして、これは後で政府がこの分は見るというような形式的な措置はとつておりません。形式的にはいわゆる普通の貸借の形をとつておるわけであります。
  59. 田村文吉

    ○田村文吉君 主計局の方がお見えになつておりますか。
  60. 黒川武雄

    ○委員長(黒川武雄君) 時間の都合で暫くお待ち下さい。
  61. 田村文吉

    ○田村文吉君 それではこれで一應打切つておきます。
  62. 黒川武雄

    ○委員長(黒川武雄君) 中西委員。
  63. 中西功

    ○中西功君 最初ちよつと最近の電産爭議に関連しまして、政府は調停案として七千六百五円を一應決定しておるわけですが、これを價格調整補給金で或る部分支拂うと思うのです。それで大体それはどういうふうな予定になつておるか、それを先にお聽きしてみたいと思います。
  64. 堀越禎三

    ○政府委員(堀越禎三君) 只今現状は價格補給金というのは百十億の中四十億織込んでありまして、私達が理解しております範囲におきましては、大体その中には電産の分は八、九億が見てあるのだと、まあ考えておりますのでありますが、関係筋におきましては、まだ責任者は明答いたしておりません、七千六百円は、政府が裁定したように、今ちよつと誤解を受けたようなお言葉がございましたが、中労委の裁定を政府といたしましては、強制調停を申請した以上、これについて尊重し、できるだけ努力はするという建前はとつておりまするが、政府の責任として、私達安本といたしましては、やはり実質賃金の維持ということは、これは政府の面倒を見る限度ではないかというふうに考えておる次第であります。それ以上は、企業しとて拂えるものは拂い、拂い得なければこれは企業として更に努力されるべきものじやないかというふうに考えております。簡單でありますが……。
  65. 中西功

    ○中西功君 七千六百円というのは、いわゆる政府の五千三百三十円ベースに合わしたものというふうに考えていいのですね。
  66. 堀越禎三

    ○政府委員(堀越禎三君) 只今五千三百円に対して七千六百円がどうなるかというお話でありますが、各企業別の賃金と、そうして政府の職員の賃金というものは、私は何らそこに原則的に、如何にすればバランスがとれるかという原則は、この世の中に一つもないと思つておる次第であります。実は昨年の七月に物價改訂をいたしましたときに、物價に織込みました賃金は、各業種におきまする戰爭前の自由経済時代において、各業種が自然に作りました格差をとつて來て、そのまま物價に織込むべき賃金の格差といたしたのでありますが、その後その格差は、いろろいな爭議その他によりまして、非常に乱れて参りまして、この七月の物價改訂におきまして、昨年の物價改訂に採りました價格差の原則を以て物價に織込むことが不可能になりまして、止むを得ず重要産業におきましては、特に石炭、紡績につきましては現在の協定賃金の金額、その他につきましては九割、つまり協定賃金の九割というものを織込んだのであります。從いまして、これがそのときに政府の賃金と電産の賃金とがどういう割合になつておつたかということで、今日それが正しいものとして実施せられるということは、私は非常に他の産業その他に大きな影響を及ぼして來ると存ずるのでありまして、若しその御議論で進みますならば、当時の格差で以て今日非常に高くなつておるものは下げなければならんというところまで行くのではないかと思うのでありまして、殊に官吏の給與は、我々から見ますると、五千三百円というものは、むしろ一般の工業平均賃金が官吏の給與を遥かに追い越して先へ行つておりましたのに、この五千三百円は漸く追いついて、まだ追いつきかねておるという状態であると考えておる次第であります。
  67. 中西功

    ○中西功君 いや、私はそんなに、簡單に聽いておるので、ただこの調停案としての七千六百五円というものは、今度政府が作つた五千三百三十円と、実質的に見てどんな関係に立つのかということを聽いておるだけなんです。ただその説明の中で、労働爭議が非常に頻発して物價、賃金関係が非常にめちやくちやになつたというふうな話がありましたが、一体労働組合が共通して最底賃金制を要求しておるということを、あなたは知つていますか、労働組合の方が最低賃金制で以て共通の賃金を要求しているじやないですか。それを言えないから各自で勝手に解決しているからそんなべらぼうなことになる、丸切り反対のことをあなたは言つていると思う、それは別としても、五千三百三十円ベースと電産の七千六百円というのは、一應実質的に均衡しているというふうに見ていいかどうかということを聽いているのです。
  68. 堀越禎三

    ○政府委員(堀越禎三君) 七千六百円という中労委の裁定が九月、十月共にCPIを推測して出しておられます。その推測したCIPが今日においては現実のCPIが出ておるのであります。それではじいて見ますると、釣合がとれているとはちよつと申上げかねると思います。
  69. 中西功

    ○中西功君 もつとはつきり高いのか低いのか言つて下さい。
  70. 堀越禎三

    ○政府委員(堀越禎三君) 実質賃金としては、私は高いと思つております。
  71. 中西功

    ○中西功君 それで先つき言われましたように、恐らく政府の計算では三十四億という中で八億か九億は價格調整金で出す予定になつている、こういう話なのでありますが、問題は一應七千六百五円というものを想定して、それを全部会社側としてはいわゆる予算的措置或いは料金の値上というふうな方向に持つて來ているわけですが、労働組合の方の主張によりますと、今の電氣関係の事業の経営を洗えば、もつといろいろの点において十分節約ができる、経理の合理化もできるということを主張しているわけです。そういう関係から今回の爭議においても経理の公開ということをはつきり要求しておるわけなんですが、それを公開しない、そうして組合側の方ではそれと関連してこの経営実体の中にはいろいろの不正が伏在しているというふうなことを考えているわけですが、どうしてこの事業関係の経営の内容をはつきり公開しないのか、これを少し聽きたいと思います。
  72. 堀越禎三

    ○政府委員(堀越禎三君) それは私から答弁するのは少し違うと思うのでありますが、この点安本として安本計画を立てておりますが、実際の事業会社に対する直接監督は商工省で当つておられます。
  73. 黒川武雄

    ○委員長(黒川武雄君) 次は電力局長に対する御問を……。
  74. 中西功

    ○中西功君 先に言つたことは分つていますね。
  75. 玉置敬三

    ○政府委員(玉置敬三君) 電氣事業が公共事業でありまするので、我々といたしましても、あらゆる方面にいろいろな問題が納得の行くようなことで取り進めて行きたい、こう考えておりますので、許される限度において経理その他の面におきましても納得の行くように進める、私共にこう考えているのでございます。
  76. 中西功

    ○中西功君 公開はどうしてしなかつたのですか。
  77. 玉置敬三

    ○政府委員(玉置敬三君) 特に公開という措置は私共は直接承つておりませんが、これらの点につきましては、経営者はでき得る限り経理の状況については説明をするものと考えております。
  78. 中西功

    ○中西功君 ではあの組合側がそういつた公開を要求したという場合に、会社側で十分それをしなかつたというのは会社側の落度と思うのですが、そう考えてよろしいですか。
  79. 玉置敬三

    ○政府委員(玉置敬三君) その状況はよく承知いたしませんが、会社とすれば経営者においてその判断の下に十分説明をすべきものと考えております。
  80. 田村文吉

    ○田村文吉君 議事進行について、私は特に時間を御指定申上げておいて御質問申上げておるのでありますが、大藏当局がお見えになつていらつしやるようでありますが、途中々々にいろいろ切られますと私困るのですが、できる限り質問の当局者がお見えになりましたら、一つ続けてやらして頂きたい。
  81. 中西功

    ○中西功君 皆呼んでいるのですよ。
  82. 黒川武雄

    ○委員長(黒川武雄君) それでは田村委員。
  83. 山下義信

    ○山下義信君 議事進行について発言を求めます。只今中西委員の質疑中ではなかつたと思いますが、只今中西委員の発言を中断されまして、田村委員の質疑をお許しになりましたのはどういうわけですか。
  84. 黒川武雄

    ○委員長(黒川武雄君) 田村委員の質疑を中断したのです。
  85. 山下義信

    ○山下義信君 それはよく事情は分つておりますが、今発言の許可を得て発言中ですから、この発言を終了させて、田村委員にお進みになつたら如何でしようか。
  86. 黒川武雄

    ○委員長(黒川武雄君) 田村委員、よろしうございますか。
  87. 田村文吉

    ○田村文吉君 よろしうございます。
  88. 黒川武雄

    ○委員長(黒川武雄君) では中西委員。
  89. 中西功

    ○中西功君 実は田村さんも呼んでいらつしやるでしようし、私達も呼んでおるわけであります。その都度時間がずれておりますから、あんただけ質疑をやるなら非常によろしいと思いますが、そこはお互いにやつたらいいと思います。私は今度の電産爭議の問題と関連して、電力事業関係の経営の内容を本当は詳しく聽きたいのですが、時間もないと思いますので、簡單に電力局長の批判を述べて貰いたいと思いますと申しますのは、電産組合の調査部におきまして十月二十七日に「二十三年度料金原價の檢討」という文書が出ております。これをいろいろ言えば時間が掛かりますので申しませんが、組合側の要求する五千三百五十八円の一〇〇%スライドに要する金額は、基準外賃金約二〇%を見込んで一應約百億円になつた、而もこの百億円を決して補給金或いはその他料金値上げというふうな処置でなくて、企業内において、現在のこの電力事業の企業内において捻出できるというふうな資料を出しておるのであります。これはもう詳しく言いませんが、こういうことは組合側との交渉においても多分局長は聽いておると思います。從つてそういうふうな組合側のそういう問題に対してどういうふうな意見を持つておるか、それをお聽きしたいと思います。
  90. 玉置敬三

    ○政府委員(玉置敬三君) その資料につきましては詳細私は承知いたしておりませんが、電氣事業の現在の状況は、すでに過去におきましても数十億の赤字を持つております。現状におきましても過般六月料金改訂を受けたのでありますが、当時は四月一日ぐらいから発足するという情勢も我々聽いておつたのでありますが、三ケ月余りずれた、こういう状況もありまして、相当このずれというものが経理面に非常なる影響を及ぼしておるのであります。御承知のように電氣事業というものを一年間考えますれば、大体上半期の豊水期におきましていわゆる黒字を出しまして、昨今のごとき非常な火力発電を動員する場合におきましては、下期は赤字になりまして、これが上乘の成績を取れば、上期の黒字と下期の赤字が見合いをする、こういう状況なのであります。先程申上げましたように、上期における料金改訂が遅れましたので、その経理面におきましては、決算年度から申上げますと、非常に苦しい状況に私は追い込まれておるものと考えております。
  91. 中西功

    ○中西功君 私はそういうふうな抽象的なことじやなくて、もつて具体的な答弁を欲しいと思うのです。この中に書いてありますことを、一つの例を引きますと、商工省と日発各社で作成されたもともとの料金原價を作るときの資料と、会社が内部で作つておるところの資料との間に差がある。会社の内部で作つておる資料によりますと、大体十五億ばかりの増收が見込んである、会社内部ではそういうような十五億の余計利益が出るように作つた資料を持つておる、そうして政府との間で作つたものの間にはいわば十五億だけないわけであります。もう一つ又別の資料があります。中央労働委員会に出した資料は又違つておる、こんなようなことが現にあるのかないのか、私はそれをお聽きしたい。
  92. 玉置敬三

    ○政府委員(玉置敬三君) その個々の資料について比較檢討、私甚だあれでありますが、申上げること困難でありますが、電氣料金の改訂に当りましては、これは大体安本の需給計画と年間見通しというものがございまして、その需給計画の中におきましていろいろな收入その他をはじくということで、我々も物價廳その他にそういう面から十分我々の氣持を反映せしめるということにいたしておりますが、実際の料金決定におきましては我々と相当意見が食い違つてその通り実現し得なかつたという面もあるのでございます。
  93. 中西功

    ○中西功君 そういうふうにこの実現し得なかつたと、会社が実現し得なかつたというふうなことについて、電力局長としては一体それをはつきり調べて、そうして一体どこに問題があつたかということを追及しておるのかどうか、今のところを見ると、そういういろいろの資料については何ら知つていないというふうな状態なんですが、それで監督しておるのかどうか、それをお聽きしたいのです。
  94. 玉置敬三

    ○政府委員(玉置敬三君) 料金改訂に当りましては、只今申上げましたように、いろいろ食い違いの点はございますが、現在すでに決定されまして、こられの面につきましては今直ちに改訂をするということは、これは諸般の情勢上困難な面があろうかと思います。ただ一年間の想定というものにつきましては、御承知のように渇水率をどう見るのかというような問題もございますし、いろいろ電氣の情勢判断というものは非常に困難な状況にあるのでございまして、必ずしもその料金改訂に織込まれた状況に、又その通りでき得るということも実際は困難な状況にあるのであります。
  95. 岩木哲夫

    ○岩木哲夫君 議事進行についてちよつと……。私は昨日の当委員会におきましても発言いたしました通り、改正公務員法の第六十三條等によりまして、人事委員会は、当然改正法律に基く人事委員会の給與に関しまする計画を立案し、國会に提出せねばならん筈になつておるのであります。で、ありますが、いまだに國会に提出されておりませんのみならず、仮に今日提出されましてもこれを人事委員会、或いは大藏委員会、労働委員会等のそれぞれの委員会におきまして審議いたしまして、その人事委員会の案なるものが國会の承認を得て初めて政府は現在の予算の中軸をなしておる給與基準五千三百三十円というものと睨み合せて予算の編成替をせなければならんと思うのであります。その予算が編成替えになるかならんか分らんものを採上げて四の五の貴重な時間をここで討議檢討いたしましても恐らく無駄になるのではないかと思いまするが故に、先ず委員長におきましては今申上げまする人事委員会の案が國会に提出されて、これに関しまする一切の経過決定を見まして後に本予算委員会の審議を進められんことを望みます、でないと無駄のように考えますから御配慮を類います。
  96. 黒川武雄

    ○委員長(黒川武雄君) 御意見拜聽いたしました。それでは田村委員の質問を願います。
  97. 田村文吉

    ○田村文吉君 先刻大藏の御当局にお伺いいたしておいたのでありますが、電力の一昨年の超過金はお取りになつておりましたかどうかということを一つ……。それから公團の手持ちの値上りで今の價格差益金という制度があるのでありますが、その利益金はどういうふうに御收納に相成りましたか、その点を一つ伺いたいのであります。
  98. 阪田泰二

    ○政府委員(阪田泰二君) 只今お尋ねの電力超過料金の一昨年からの分でございますが、これにつきましては当時の歳入予算におきまして見込みました分は二十一年の十二月から二十二年の十月までの分といたしまして三億六千四百万程度を見込んでおりました。その中二十二年度中には僅か六千六百万円程度の收入済みになつておりますが、大部分は二十三年度へ持越されたのであります。二十三年度のこの電力超過料金の收入状況を見ますと、大体九月末までにすでに十一億、まあ予算以上の收入額が上つておりまして、大体におきましてお話の一昨年度の超過料金は收入済みになつておるように考えます。ただその内訳につきまして二十一年十二月当時の分で今尚電力会社から納められていないものが或いはあるかも知れんと思いますが、大体において全部收入済みになつておると、こういうふうな考え方でよろしいのじやないかと思つております。それから公團の方の問題につきましては只今ちよつとこの場で分りかねますので、取調べまして御返事申上げます。
  99. 田村文吉

    ○田村文吉君 それでは公團の差益收入については後日お知らせを頂くことにして、先刻お伺いしました復金の貸出の石炭費以外のもので到底回收の見込がないというようなものがありませんでしたかどうか、これを一つお知らせ頂きたい。
  100. 阪田泰二

    ○政府委員(阪田泰二君) 復金の融資につきまして一番只今問題になつておりますのは、申すまでもなく先刻來お話になりました石炭等の融資の問題でありますが、その外の分につきましても非鉄金属、その外石炭等と同様の関係において、いわゆる赤字関係融資の範疇に属するものが相当ございますのであります。ただ詳細の数字等につきましては只今手許に持つておりませんので、調べまして申上げることにいたしたいと思います。
  101. 田村文吉

    ○田村文吉君 若し石炭以外のものにもさようなものがあるとすれば、大藏当局としては近くやはりそういうものもはつきりと洗い出すのは洗い出すということが今日復金の融資という問題が日本中の注目の的となつておる場合でありますから、そういう点について政府ははつきりと明示される御意思があるかないか、これは本日お伺いいたしても無理であろうと思いますが、私の質問をお書き留めて頂いて大藏大臣から御答弁をお願いいたしたいと存じます。  それからもう一つ最後にお伺いいたしたいのでありまするが、それは昨日頂きました價格調整予算の内訳に関することでありまするが、一項、二項は一應分るとしまして、三項の新規の問題でありますが、北海道の暖房用石炭の十二億五千六百万円、これは先刻申上げたようなわけで、いわゆる地域價格差をつけたとすれば、必ずしも不合理とは考えないのでありまするが、「ロ」、「ハ」、「二」に至りまして、炭礦労務者賃金の撥ね返りでありますとか、北海道地区炭礦從業員の手当でありますとか、石炭業生産奬励金、及び坑内夫特別措置の税金とかであります。こういうこの三項目は経済の三原則に違反する、当然かような費目を計上すべからざるものであろうと考えますし、又常識的に考えても石炭坑内夫が生産奬励費を貰うときに税金拔きの裸で貰つた、從つてその税金を事業主が負担すべきものを、今度國民の膏血らよつて二十五億の金を國民が立て替えてある、こういうようなことは誠に常識を以て考えましても、不條理のように考えられるのでありまするが、而も尚大藏当局として、こういう予算を御計上になさらなければならないのは、何か特殊の御事情でもあつて、止むを得ずかような御措置をおとりになつたのでありましようか、先例のない国家が行う企業に非ずして、私企業で営んでおる人達の賃金の支拂、或いはその賃金に伴う税金を國家が代つて拂つてやるというふうなことは甚だ常識的でも納得が行かないのであります。この点については多分いろいろの複雜な事情の下で止むを得ずかような三原則を無視した形が出て來たのであろうと思うのでありますが、これは單なる奬励金とか、助成金とか、或は又炭價を上げるとかいうことであれば、それは問題はないのでありまするけれども、かように費目を並べて頂いて見ますと、我々はなんだかどうも從業員の拂う税金まで國民が代つて拂つてやらなければならんということが、どうも常識的に合点が行かないのでありますが、これについて主計局ではどうお考えになつておりますか。
  102. 阪田泰二

    ○政府委員(阪田泰二君) 只今お尋ねのありましたような各種の補給金につきましては私共の方の立場からいたしまして、筋合から申しまして國庫の負担でこういうものの補填をするということが、必ずしも妥当でないというような感じのありますることは御尢もなところと思います。ただこの問題につきましては本年の七月の物價の改訂、大体まあそれ以前にいろいろ問題が起つておりまして、結局物價改訂の際の措置におきまして、これをどういうふうに物價に織込むというような手続をとつて行くというような、そういうような点につきまして、いろいろ問題もありましたわけでありますが、結局全体の物價体系の建前からこういうものが措置できないで残つた、その場合に結局それは價格調整費の建前からいたしまして、やはり会社の負担によつて負担さして置くわけには行かないことになるわけでありまして、これを見るということも止むを得ないという場合になつておつたというようなことに御了承を願いたいと思つております。尚この税金の問題でありますが、税金は結局勤労所得に対する税金でありまするからその支拂うべき賃金から引かれて收められるこれが状態でありまして、これを会社が負担するというのは理論上並びに修理上面白くないということはこれも当然のお話であります。ただこれは結局何と申しますか、簡單に表明するために賃金に対する税金を会社が立て替えたというような表現になつておりますが、実際問題としてこれをやかましく法律的に見ますれば要するに会社が負担した税金だけの給與を又新たに待遇改善の意味で坑夫に、炭礦労務者に支給しようと、こういうふうに解釈されるわけであります。從いましてこれは実際問題としましては税法上の扱いとしましては石炭の税金に対して会社が負担したと認められまする額が、更に給與として支給するもの、こういうふうに見まして更にそれに対する税金も一應算定されておる、こういうふうな厄介な計算になつておるわけであります。法律的に申しますればいわば一つの給與改善の一つのやり方に過ぎない、こういうふうに考えられるわけであります。
  103. 田村文吉

    ○田村文吉君 在來かような費用はいわゆる復金の赤字金融の名前の下に出ておりましたものを、復金で一應出しておいてあとで助成金でこれを認めるか認めないかはこれは別問題でありまするが、さような費用で在來出しておいでになつたものを今日ここに復金調整費の中に入れて、而も税金まで國民が炭礦夫に代つて拂つてやるのだということを説明した項目の下に予算が計上されるということは、どう考えても誠に非常識なやり方じやないかとこう考えますのですが、これには何かどうしてもこういう経理方法に、予算組み立て方法に行かなければならないように変つたのか、何か特殊な事情があれば承わりたいし、ただ大藏当局に在來復金で出していた赤字金融を今度そういうことはその筋からいけないならいけないと、いけないからこういう方針にやつたのだというようなことがあればどうぞお知らせ頂きたい。
  104. 阪田泰二

    ○政府委員(阪田泰二君) 只今お尋ねの点でありますが、この税金に対する補給金の問題につきましては、これは復金融資の中に入つておらないものでありまして、現在これに相当する金額は滯納になつております。從つてこの調整費を支給いたしますれば税の收入となつてこの分が帰つて來ると、こういうような形に相成つております。
  105. 栗山良夫

    ○栗山良夫君 議事進行についてちよつと意見を申し述べたいと思います。今度の予算は申上げるまでもなく官公吏の給與問題を迅速に解決するということにいたします使命があつた筈であります。而もそういうことが是認されるならば國会の予算審議は全勢力の過半数がそういうところへ向けられなければならないのでありますが、私共数日前からこの予算の審議に非常に関心を持ちながら非常に不満を覚えておりますのは、そういう問題の中心を離れたところに予算委員会の討論質疑の中心が移つておることであります。本日も年の瀬を控えまして官吏の諸君は越年のために、或いは越冬資金、或いはこの給與ベースの改訂を叫んで國会の周囲に誠に涙の出るような叫び声を挙げたことはこの予算委員会の部屋からもよくお分りになつたと思うのであります。(「聞えたぞ」と呼ぶ者あり)私はこういう意味からして委員長の手許においてこの窮迫した事情を十分にお分りになるならば、参議院の予算委員会のこの予算審議の方法をはつきりと定めて頂きまして、そして或いは審議の中心を直ちに全官公廳のこの給與問題の徹底的な審議、これに先ず第一に中心的に轉ずるように私は希望します。もう時間も日にちも追々切迫して参りました、衆議院の方の模様も御案内の通りであります。私は若しこのままで参議院の予算委員会が荏苒手を拱いて問題か中心を離れたところに努力を傾けておりまするならば、今度の予算審議の実質的な審議権の放棄を参議院予算委員会でやつたといわけても、私は一言の抗弁もでき得ないと思うのであります。私の、意見を大変強く申上げましたけれども、本日は、從いまして、この程度で散会をいたしまして、そうして委員長の手許において、もう少し政府当局と、しつかりしたお話合の下に、私共の満足の行きまするような態勢において本予算の審議を続けられんことを私は提案をいたすものであります。
  106. 黒川武雄

    ○委員長(黒川武雄君) 栗山委員に申上げますが、御意見御尢もでございます。しばらく休憩さして頂きます。    午後四時三十二分休憩    ―――――・―――――    午後四時四十七分開会
  107. 黒川武雄

    ○委員長(黒川武雄君) これより開会いたします。都合によりまして大臣が出席出來ませんから本日はこれを以て散会いたします。    午後五時四十八分散会  出席者は左の通り。    委員長     黒川 武雄君    理事            飯田精太郎君            島村 軍次君            田村 文吉君            東浦 庄治君            中西  功君            木村禧八郎君    委員            岩崎正三郎君            岡田 宗司君            下條 恭兵君            森下 政一君            山下 義信君            西川 昌夫君            西川甚五郎君            一松 政二君            深水 六郎君            松嶋 喜作君            岩木 哲夫君           尾形六郎兵衞君            鬼丸 義齊君            高橋  啓君            深川タマヱ君            井上なつゑ君            西郷吉之助君            伊達源一郎君            玉置吉之丞君            帆足  計君            堀越 儀郎君            松村眞一郎君            池田 恒雄君            栗山 良夫君            藤田 芳雄君            小川 友三君   國務大臣    文 部 大 臣 下條 康麿君   政府委員    人  事  官 上野 陽一君    経済安定本部副    長官      堀越 禎三君    大藏事務官    (主計局次長) 阪田 泰二君    大藏事務官    (給與局長)  今井 一男君    商工事務官    (電力局長)  玉置 敬三君    商工事務官    (石炭廳監理局    長)      平井富三郎君   説明員    総理廳事務官    (物價廳第一部    長)      吉田 晴二君