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1948-05-18 第2回国会 参議院 治安及び地方制度委員会 13号 公式Web版

  1. 昭和二十三年五月十八日(火曜日)   ―――――――――――――   本日の会議に付した事件地方自治法第百五十六條第四項の規  定に基き、海上保安廳法第十二條の  規定による海上保安廳の事務所の設  置に関し承認を求めるの件(内閣提  出、衆議院送付) ○海上保安廳の設置に伴い地方自治法  の一部を改正する等の法律案内閣  送付)   ―――――――――――――    午前十時三十分開会
  2. 吉川末次郎

    ○委員長(吉川末次郎君) これより治安及び地方制度委員会を開会いたします。本日は先ず始まりに「地方自治法第百五十六號第四項の規定に基き、海上保安廳法第十二條の規定による海上保安廳の事務所の設置に関し承認を求めるの件」を議題に供します。政府委員の説明を求めます。
  3. 木下榮

    政府委員(木下榮君) 只今上程されました「地方自治法第百五十六條第四項の規定に基き、海上保安廳法第十二條の規定による海上保安廳の事務所の設置に関し承認を求めるの件」について提案理由を御説明申上げます。  先般御審議を経まして可決されました海上保安廳法の第十二條の規定に基きまして、海上保安廳の地方機関は連輸大臣がこれを定めることになつているのでありますが、その地方出先機関としまして、横濱市外八市に海上保安本部を置き、函館市外十四ケ所に海上保安部を置きたいと考えております。これらの事務所は、統轄的、行政的機能を或る程度持つものでありまして、從つて地方自治と関係するところも少くないと考えられますので、制定の形式は運輸省告示でありますが、地方自治法第百五十六條第四項の規定によりまして特に國会の承認を求める次第であります。海上保安本部及び海上保安部の設置場所につきましては、海上保安の確保のため愼重に考慮して選定した次第であります。  何とぞ十分御審議下さいまして御承認あらんことをお願いする次第であります。尚詳細の御答弁は保安廳の大久保長官がおられますから、長官よりお答えいたします。どうぞよろしくお願いいたします。
  4. 吉川末次郎

    ○委員長(吉川末次郎君) 尚只今政府委員から提案理由の説明がありました議案に関連いたしまして「海上保安廳の設置に伴い地方自治法の一部を改正する等の法律案」予備審査のための議案であります。これは只今説明のありました議案と関連性を持つているものでありますから、引続きまして政府委員の提案理由の説明を求めたいと思います。
  5. 木下榮

    政府委員(木下榮君) 「海上保安廳の設置に伴い地方自由法の一部を改正する等の法律案」の提案理由を説明いたします。先ず地方自治法の一部改正について申し上げますと、現在地方自治法第百五十六條第五項に規定されております航行施設及び水路官署は、今囘海上保安廳に統合されたのでありますが、海上保安廳といたしましては、この外に、巡視船の整備補給等第一線的活動の関する事務のみを行い、何らの行政的監督的権能を有しない基地施設及び海上保安廳の迅速敏活な任務遂行のため專ら通信連絡の用に供せられる通信施設を有するものでありまして、これらのものをも同樣に取扱うのが適当であると考えますので、航路標識及び水路官署が海上保安廳に統合されたことによる地方自治法第百五十六條第五項の整理の意味合をも兼ねまして、この法律案第一條の規定を設けたのであります。  次に掃海及び旧海軍鑑船の保管に関する事務について御説明いたしますとこれらの事務は、先に連合軍最高司令部覚書に基く第二復員局の解体に伴いポツダム政令第三百二十五号により運輸大臣の管理の下に運輸省海運総局及び海運局の所掌に属させられてのでありますが、今囘海上保安廳法により、これらの事務は海上保安廳の所掌となりましたので、ここに両者間の法律的調整の必要上この法律案第二條の規定を設けたのであります。  以上この法律案の提案理由を簡單に御説明いたしました次第であります。何とぞ愼重御審議あらんことを希望いたす次第であります。
  6. 吉川末次郎

    ○委員長(吉川末次郎君) 只今の政府委員の説明に対しまして御質疑等ありましたら御開陳を願います。
  7. 小野哲

    ○小野哲君 海上保安廳の事務所の設置に関し承認を求むるの件でありますが、横濱市外八市に海上保安本部を置き、函館市外十四ケ所に海上保安部を置きたいというのが主たる目的になつておるようでありまして、この内容を御説明を願い、且つ保安部の事務の内容を簡單に承りたいと思います。
  8. 大久保武雄

    政府委員(大久保武雄君) お答えいたします。海上保安廳の地方機構は只今の提案理由の説明に申上げました通り、中央に海上保安廳を置き、地方に九つの海上保安本部を設置し、その下に更に十五ケ所の海上保安部を置き、更にその下に基地施設といたしまして全國で十九ケ所の海上保安所を設けております次第であります。そこで地方の海上保安本部並びに保安部、保安所で行います業務といたしましては、海上保安廳の職務内容でありますところの海上における治安の維持、航海の安全という二つの大きな目的に從いまして、保安本部におきましては法律の執行に関する業務、更に掃海、沈船引揚その他航路障害の除去に関する事項、更に船員の航海の安全に必要なる資格の檢定試驗に関する事務、その外今囘は燈台の業務を各地方管轄ごとに地方に委讓いたしまして、地方保安本部が各管轄内におけるところの航路標識に関する業務を取扱う、かように相成つておる次第であります。尚保安所におきましては、これは主として海上保安関係の船舶補給基地といつた意味合におきましてその業務を行う、かようにいたしておる次第であります。
  9. 小野哲

    ○小野哲君 関連して伺いたいのですが、今の御説明によりまして業務の内容等は明らかになつたのでありますけれども、海上保安本部と、それから海上保安部でありますか、この関係はどういうふうになるのでありましようか。
  10. 大久保武雄

    政府委員(大久保武雄君) 海上保安本部は全國を九個の管轄区域に分ちまして、その範囲内の只今申上げました業務を分担いたすわけであります。保安部は更にその管轄区域内の中の一部分を区画といたしまして、その区画された範囲内の業務を行う、保安部長の隷下に属する、かようになつております。
  11. 小野哲

    ○小野哲君 それでは大体只今の御説明によりまして、海上保安本部は海上保安部の上級官廳と、こういうふうに解釈して差支えないのでございますか。
  12. 大久保武雄

    政府委員(大久保武雄君) 小野委員のお説の通りであります。
  13. 吉川末次郎

    ○委員長(吉川末次郎君) 他に御質問ございませんか。
  14. 黒川武雄

    ○黒川武雄君 大久保長官にお尋ねいたしますが、出先機関の整理とか、或いは又行政整理とかいう問題が非常に盛んに唱えられておりますが、その際にこういう出先機関を拵えるについては、相当の考慮を拂われましたかどうかということについて、御説明願いたいと思います。
  15. 大久保武雄

    政府委員(大久保武雄君) 海上保安廳の地方機構に関しましては、勿論只今黒川委員のお説の趣旨を十分体しなくちやならんと存じておるわけでありますが、現在の警察機構の改革と相伴いまして、海上保安廳の地方機構は、それぞれ國の治安を相分ちまして分担する重要な使命を持つております。殊に海上の一つの特異性は、非常に対象となる相手が機動性を持つておる。常に不法入國にいたしましても、密貿易にいたしましても、間隙を縫うて配備の手薄の方面に移動して侵入する、或いは出て行く、かような状態でございまして、海上保安業務に関しましては全國を一丸として一つの統制隷下に行動に移るということが非常に要望せられておるのであります。かような意味合からいたしまして、中央の指令を一つの統一系統において地方に傳達をいたしまして、行動の敏速性を図る、かような意味合からいたしまして、海上保安廳の直接の機関地方に設置いたしました次第であります。又海上保安所に関しましては、これは單なる地方補給基地でありまして、殆んどこれは地方における行政権という監督的な業務はいたしておりません。この点は政務次官から第二の提案理由として申上げましたように、この際総括的にこの点については例外としてお委せ願いたい、かように存じておる次第であります。
  16. 羽生三七

    ○羽生三七君 先程配付頂いたプリントになつておる参考の文書を見ますとこの設備、海上保安廳の機構は相当厖大なものだと思うのでありますが、先に決定された際の海上保安廳の構成要員の一万人以内というのは、現業だけですが、こういう事務系統も含めてですか、その辺をちよつと伺いたい。
  17. 大久保武雄

    政府委員(大久保武雄君) お手許にお配りしました海上保安廳機構は、中央機構、地方機構に分けまして書いてございますが、勿論この中には現業機構に属するものと、それから監督行政に属するものと、両方ございます。この点は海上保安廳の業務は、或いは一つの特異性と申しますか、行動に移る一つの行動体的な仕事、それから同時に併せまして海上安全治安に関する監督業務、両方を以て構成されております。さような意味におきまして、地方におきましても同一の性質からそれぞれの業務を扱う、かように相成つておるわけであります。
  18. 小野哲

    ○小野哲君 もう一点伺つて置きたいと思いますが、今囘海上保安廳ができ更に下部機構として、海上保安本部並びに海上保安部が作られようといたしておりますが、海上保安法案を審議いたしました際においても、警察との関連について相当論議されたことは御承知の通りでありますが、今囘更に地方機関が設置されることになりますと國家地方警察との関連においてこの間いろいろと問題が具体的に起るのではなかろうか、かように考えるのであります。当時、國家警察本部長官も出て來られて、海上保安廳の設置後においては十分連繋を保つて遺憾なきを期したいというような御説明もあつたように伺つておりますが、今囘の地方機関に設置に伴つて、何か具体的に、権限を行使する場合における調整その他の方法をお考えになつておられるか。又これについて何か特別な措置を講ぜられておるか。この点を伺つて置きたいと思います。
  19. 大久保武雄

    政府委員(大久保武雄君) 只今の小野委員のお説は至極御尤もでございまして、私共も法律案を御審議願います際に、この点は十分將來注意をいたしまして実行に移したい、かように御答弁を申上げて置きましたが、地方的な問題は第一線の業務でございますから最もその必要性を痛感せられるわけであります。そこで私共といたしましては、法律案にもございまするように、第一は、海上保安委員会というものを中央地方に設置いたすことになつております。この委員会を早急に設置する運びにいたしまして、地方におきましては各警察機関ごとのこの委員会の委員にお入り下さいまして、いろいろな重要な問題の協力を完全にいたして行きたい、かように存じておる次第であります。尚又人事に関しましても、私共は國家地方警察本部の中央における最高幹部の皆さんともお話合をいたしまして、できるだけ警察方面からの職員を私共の方に受入れるという話合も目下取急いでおるわけでございます。又最近の事例といたしましては、瀬戸内海方面におきまして相当一般の客船の中におきまして治安を乱す一部の分子がおりますように承知をいたしております。これらの点はどういたしましても海上保安官警察官とが緊密なる連繋によつてこれを取締らなければならないことと思います。現在私共の所管課長を阪神地方に派遣いたしまして陸海の警察協力態勢について目下具体的に協議を進めておるような次第であります。
  20. 小野哲

    ○小野哲君 只今の御説明で一應了承いたしますが、この資料を拜見いたしますと、各海上保安本部の管轄区域とそれから警察管轄区域とが必ずしも一致しておらない点があるだろうと考えられます。從來出先機関が設けられました場合に、出先機関若しくは地方官廳の管轄区域が一致しておらないために、その間にいろいろと問題が起る実例があるのであります。特に警察は管区、國家地方警察もございますし、又五大都市等におきましては強力なる自治体警察存在しておる。而も海上保安部の管轄区域がそれらと関連し、且つ跨つておるというふうな点から、お互いの連絡協調が非常に事実上困難な場合が起るのではないか。陸海軍がありました当時におきましても、一般地方官廳と軍の諸機関の関係においてそういうふうな事例があつたことは御記憶だろうと思いますが、こういうふうな問題は今囘起る可能性があるようにも考えられますので、余程適切な方途を講じて頂くことが我々としては望ましいと思つておるのであります。それで今囘の海上保安部をお作りになりました場合は、海上保安ということに重点を置かれて一管轄区域をお考えになつたことは当然だと思いますが、同時に警察の方面における管轄区域とも考え合せて、この点を考慮に入れてお考えになりましたかどうか伺つて置きたいと思います。
  21. 大久保武雄

    政府委員(大久保武雄君) 今囘管轄区域を決めますにつきましては三つの点を考慮いたしたのであります。第一は、專ら海上の取締の対象となりまする相手がどういう方面に起るか。又海難がどういう方面に起るか。それに対してはどういうところを地方における中心とすべきであるか。どの範囲を管轄せしむべきであるかという点であります。それから第二点は、この業務の内容が從來海運局が所管しておりまする仕事を分割いたします面が相当ございますので、從來における地方海運局との権限というものを成るべく合せたい、管轄区域を合せたいという一つの点、それから只今小野委員も御指摘の國家地方警察地方管轄範囲と合せたい。こういう三つの観点からいたしましてこの機構案を作つた次第でありまして、大体におきまして、例えば瀬戸内海のように非常に管轄区域が海運局の系統から申しましても、大阪、神戸、廣島、高松、門司といつたように非常に管轄が乱れて沢山ございますというような際におきましては、瀬戸内海をできるだけ一体的にこれを取締り得るという見地に立ち、且つ又國家地方警察も廣島に置いて四國の方も管轄しておるというような点につきましては、これを合せまして廣島に置くといつたようなふうにいたしまして、極力その間の調整は図りましたつもりであります。
  22. 黒川武雄

    ○黒川武雄君 先程の羽生委員の質問定員についての御答弁がなかつたように思いますが……。
  23. 大久保武雄

    政府委員(大久保武雄君) 大変先礼いたしました。今囘のこの機構を運営いたしますにつきまして、その人員は概数で約八千人でございます。内三千人は機雷の掃海除去の業務に從事いたします。それから三千人は燈台業務並びに水路関係の業務に從事いたしまして、残りの二千人が海上の治安に関係をいたしております。尚附加えましてこの前も御説明いたしましたように二十九隻の巡視艇をこれらの全國の基地に配備いたしまして、海上の治安継持に当るという態勢を作つておりまするが、二十九隻の中の大部分は九州方面に配船をいたしまして、この方面の治安維持に当らしております。九州方面、裏日本方面、瀬戸内海方面といふ方面を目下重視いたしまして船配をいたしておりますような次第であります。
  24. 羽生三七

    ○羽生三七君 そうすると、先程私のお尋ねした現業と事務系統との関係ですが、今の御説明によると現業だけが八千人で、こういう事務系統は別と解釈してよろしうございますか。
  25. 大久保武雄

    政府委員(大久保武雄君) 只今現業と事務系統との区分が、例えば燈台業務或いは水路業務の現場業務は現業と申してよろしい。海上治安関係などになつて参りますと、現業と非現業との区別が非常に困難になつております。只今申上げました数の中には非現業も入つておるというようにお考え願いたいと思います。
  26. 羽生三七

    ○羽生三七君 分りました。
  27. 吉川末次郎

    ○委員長(吉川末次郎君) 何か質問はございませんか。
  28. 大久保武雄

    政府委員(大久保武雄君) この機会にちよつと皆様に御報告申上げたいと思いますが、海上保安廳法の第四條に海上保安廳の船舶は海上保安廳の旗を揚げなければならないということがございます。そこで私共一つの海上保安廳の旗の図案を考えまして、連合軍に許可を申請いたしておりました。最近それが決定になりましたので、この際御報告申上げたいと思います。ちよつと御覧を願いたいと思います。甚だ図がまずいのでありますが、旗の地は紺青でありまして、これは海の色を現わしております。それから眞ん中にございます、上が点になつております、これは船のコンパスを現わしておるのであります。それからその間にちよこちよこ出ておりますが、これは警察マークの旭光であります。あれを図案化いたしまして、コンパスと旭光と、それから海の色、こういうわけでございます。実は土曜日から私共の役所の屋上にも初めて旗を飜しております。ちよつと皆さんに御報告いたしておきます。
  29. 吉川末次郎

    ○委員長(吉川末次郎君) 只今の議案の審議は、本日はこの程度に止めまして次囘に更に続行いたしたいと思いますが、ちよつと御相談いたしたいと思いますが、今日はまだ登院者も多数お出でにならないのでありますが、会議に付する事件として公告いたしております地方自治法の一部を改正する法律案消防組織法の一部を改正する法律案の審議に対しまして御相談いたしたいと思うのでありますが、本日、只今申しました地方自治法の一部を改正する法律案、これは先に政府側の提案理由の説明は一應聞いたのでありますが本日は更に政府の提案理由説明に対する御質疑等がありましたら、委員会を続行して審議を続けることにしたいと思つておるわけであります。又消防組織法の一部を改正する法律案につきましては、岡本委員から先に修正案が提出されておるのでありますが、修正案の提出者が本日は御出席になつておらないようでありますから、これはこの次の委員会に延した方がいいのじやないかと思つておりますが、どうでございましようか。地方自治法の一部を改政する法律案につきましての質疑等の議事を続行することにいたしましようか。或いは次囘にそれを延ばすことにいたしましようか。
  30. 黒川武雄

    ○黒川武雄君 次囘に延ばして頂きたい。
  31. 吉川末次郎

    ○委員長(吉川末次郎君) 次囘に延すことが御多数のようでありましたら、この通りにいたします。それでは本日はこれを以て散会することにいたします。    午前十一時二分散会  出席者は左の通り。    委員長     吉川末次郎君    委員            羽生 三七君            奧 主一郎君            大隅 憲二君            草葉 隆圓君            黒川 武雄君            岡田喜久治君            鬼丸 義齊君            小野  哲君            阿竹齋次郎君   政府委員    運輸政務次官  木下  榮君    海上保安長官 大久保武雄君