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1948-05-22 第2回国会 参議院 農林委員会 2号 公式Web版

  1. 昭和二十三年五月二十二日(土曜日)    午前十時三十七分開會   ―――――――――――――   本日の會議に付した事件 ○農地開發營團の行う農地開發事業を  政府において引き繼いだ場合の措置  に關する法律の一部を改正する法律  案(内閣送付)   ―――――――――――――
  2. 楠見義男

    ○委員長(楠見義男君) それでは、只今から委員會を開會いたします。  本日は、農地開發營團の行う農地開發事業を政府において引き繼いだ場合の措置に關する法律の一部を改正する法律案、これを議題に供します。  豫備笠査であります。先ず最初に、平野政務次官から提案理由の御説明を伺うことにいたします。
  3. 平野善治郎

    ○政府委員(平野善治郎君) 農地開發營團の行う農地開發事業を政府において引き繼いだ場合の措置に關する法律の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由の内容を御説明申上げます。  御承知のごとく、農地開發營團は、昨昭和二十二年九月二日附を以つて閉鎖機關に指定せられ、爾後閉鎖機關整理委員會において特殊整理を實施中でありますが、農地開發營團の實施しておりました事業のうち、農地開發法の規定による農地開發事業と、政府の委託による緊急開拓事業は、政府みづから實施することといたしまして、この場合における必要な措置に關しまして、先に第一囘國會において「農地開發營團の行う農地開發事業を政府において引き繼いだ場合の措置に關する法律」の成立を見た次第であります。  政府はこの法律によりまして、農地の買收、農業水利事業の負擔金の徴收の手續を進めると共に、一方政府が事業を引繼ぎ實施するに必要な資材の買收、人員の引繼等を行い、事業の圓滑な施行に努力を續けて参つてのであります。而して政府において事業をみずから實施するために、農地開發營團から引繼ぎました職員に、或いは資金前渡官吏を命じ、或いはその他の責任ある任務を負擔せしめることは、事業遂行上、必要缺くべからざるものでありますので、その一部を政府の官吏といたす必要があるのであります。ここにおきまして、この職員設置の理由たる、政府の機能の増大するゆえんを、法律を以て明確にすることが適切であると考えられますので、ここに本法案を提出いたした次第であります。何とぞ愼重御審議の上、速かに御可決あらんことを切望いたします。
  4. 楠見義男

    ○委員長(楠見義男君) 何か、これに附帶して、局長から御説明することがありますか、……それじや開拓局長。
  5. 伊藤佐

    ○政府委員(伊藤佐君) 只今提案理由の中にございましたこの改正案の骨子は、要するに昨年の十月開發營團から引繼ぎました人が約二千八百八十人ばかりございます。これは主として五百數十名の現場の職員が主でございますが、その人々の中で九百二十八人を、これは本官といたしまして、只今提案理由の中にございましたような資金前渡官吏、その他責任のある地位に立たせることをやりませんと、臨時職員ではそういつたようなことができませんので、名前を變えるというだけのことでございます。豫算的な方面から見ましても、これによつて國の負擔は何ら増加いたしません。何ら變更ございません。
  6. 楠見義男

    ○委員長(楠見義男君) それではこれから質疑に入ります。
  7. 北村一男

    ○北村一男君 本法に直接關係はございませんが、併しながら關連いたしますので、この際政府にお尋ね申したいと存じます。それは去る十一日頃の新聞に掲げられておりました總司令部當局の開墾計畫に對する發表でありまして、各新聞の記載は必ずしも一致いたしておりませんが、ここに讀賣新聞の要點を申上げますると、日本政府の土地開墾計畫は缺陷が多く、輸入食糧を輕減することにはならんという大體の結論から、するいろ理由を擧げております。日本政府は十五年計畫で未耕地百六十五萬ヘクタールを開墾しようとしておるが、これは、この野心的な計畫は實現の可能性は少いというような記載もございまするし、日本政府は未耕地開墾の可能性と、その收穫を過大評價しておるというようなことでありまして、ともかくもこの種の開墾計畫又開墾の賣績或いは將來の計畫などについて檢討しなければならん、若しくは反省しなければならんというようなことを警告しておると思うのであります。而も食糧問題につきましては、どうしても自給ができないのであるというようなことも言つております。こういうように食糧問題に關連して野心的な計畫ということはどういうことでありますか、これは私よく分りませんが、恐らくは日本の食糧を自給しようとする野心を以て計畫しておるというような意味にも解されるのでございまするが、この食糧の自給ができないというようなことの結論から考えて見ますると、食糧問題の面から見ての開墾計畫というものは半世紀に亙つておると私は考えるものでございます。のみならず治山治水という見地から見まして、現に私は新潟縣の状況を題ますると、最早これ以上開墾してはいけん。開墾は當分ストツプすべきものである。こういうような實際上の問題が各地に起きておるわけでございます。或いはこのままどうしても進められまするならば、建設院の計畫の中にこの開墾の仕事を含みたいと言われまするが、そういうことが良い悪いは別問題として治山治水という見地から綜合的に考え直さなければならん。こういうように考える者であります。そういう點から考えまして、私はこの際この總司令部の發表になりました、開墾計畫は杜撰であるとか、或いは成功の可能性が少いということに對して、政府はどういうふうにお考えになつておるのか。若しくはこれが出るまでに、どういう經過を胎つてこういう發表になつたのでありますか。そういうようなことについて御所見を或いはその間の事情を發表願いたいと存じます。かそれから第二點の經濟安定本部の發表に係る經濟復興計畫第一次試案の概要、その七の、復舊建設欄には開墾の面績は大體において五十六萬町歩と計畫しておるのであります。農林省開拓局の開拓事業實施要領によりますれば、開墾面績は二十三年から二十七年の五ケ年間に九十三萬町歩を計畫しておる、この兩者の相違はどういうところから起きたのであるか。勿論この安定本部の計畫は試案でありまするから、これから幾多の檢討を加えられるものと思うのでありまするが、而も今日までの經過から考えまして、安定本部の案というものは強力に進められて來たという經過から見まして、この食違いはどういうふうに調整なさるつもりであるか、どういうふうにしてできたのであるかということを伺いたいと存じます。  それから、これは前の委員會において委員長からもお尋ね、若しくは政府の意向をお質しになつたのでございまするが、開拓と土地改良事業について、この豫算面から見まして、本年度はどちらに重點をお置きになるか、この三點について政府の御所見を伺いたいと存じます。
  8. 平野善治郎

    ○政府委員(平野善治郎君) 今の北村委員の御質問にお答え申上げます。第一點の總司令部の發表に關する日本の開拓計畫についての政府の所信ということでございましたが、開拓につきましては、食糧の自給程度を高めたいという目的を以てやつておりまして、政府といたしましても完全なる自給ができるとは、只今のところ確信を以て考えておるわけではないのであります。尚この問題につきましては後程御懇談を願いたいと、こう考えております。又第三點の開拓と改良事業の點でございまするが、どちらに重點を置くかというお話でございまして、改良事業につきましては、今これを行うことによつて直ちにいろいろな有利な條利がでるのでありまして、この點につきましても十分政府は考えて施策をしておるのでありまするが、一方開拓の面も長期的なことを考えて見まするならば、やはり日本の食糧の自給度を高め、或いは將來の農業經營のいろいろな形を整えて行くということについても、又滿洲或いはその他の地區において非常に開拓に熱心に從事せられて、そうして歸つて來ておる人々のために開墾適地を與えまして、これに生業を與え、日本の食糧事情の打開のためにやることが必要であると考えて、兩入只今のところ竝行して施策を進めておる次第であります。  尚經済安定本部の發表しました復興計畫の七にありますところの開拓計畫の五十六萬町歩と、それから開拓局が計畫しております九十三萬町歩の相違につきましては、只今私數字の細かいものは持合せてございませんが、經済安定本部の五十六萬町歩には、北海道におけるところの面積が抜けておるのではないかと、こういうふうに考えておりますので、これは詳細調査の上お答え申上げたいと存じます。
  9. 北村一男

    ○北村一男君 この土地改良事業も必要であるし、開拓も必要であるということは一應御尤ものことでございまするが、これも委員長が前囘お尋ねになつたように、どちらも必要であるから、どちらも豫算がなければ、豫算が削られた限度において、例えば三割なら三割になつた場合においてはどちらも三割ずつやるということは、あぶはち取らずになる。だから重點をどこに置くということのお見通しを付けられなければいかんではないかと、こういうお尋ねもあつたんですが、私尤ものお尋ねだと思つて、それでその後どういうふうに農林省としては重點を置くようになさつたのか、その點をお尋ねいたしておるのであります。
  10. 伊藤佐

    ○政府委員(伊藤佐君) 只今政務次官からお答えになりましたこととつきまして補足して申しますと、どちらに重點を置くかということの大局的な御説明はございましたが、具體的に我々どういうふうに考えておるかということを申上げますと、土地改良はお話のように早急に効果の擧るものでありますので、食糧増産の非常に必要な際、できる限りこれは大規模にやつて貰いたい、かように考えております。  それから開墾の方は、これは從來の開墾につきましては、緊急開拓につきましては、いろいろの御批判もございます。從いまして又我々の方といたしましても大いに反省すべき點がございますのでこういつたような點は十分に改めるところは改めて參りまして、今後の開拓の行き方といたしましては、從來すでに入植をいたしておりまする人々、これの生活安定を速かに得させるという點と、それから滿洲或いは樺太から引揚げてすでに待記をして入植を熱望しておられる向うで農業をやつておられた方々、この方々に限定を……、主力を注ぎまして、それに日本の農業經營規模、既設農村の農業經營規模を改善いたしますための補助開墾、これらのものの最低限度を押えて參りたいと、かように考えております。
  11. 北村一男

    ○北村一男君 只今の御説明で大體輪廓を了承いたしましたが、緊急國營開墾をなさるにつきまして、今地方に開墾開拓豫定地の選定で、つまり網を一應お掛けになつて、その中にはどうしても開墾しては、既耕地の水利とか、或いは土地の勾配ということで、一應適地らしく見えても、それを決めるというと非常に困る事態が起る所が少くないのであります。又地方によりましては計畫通り實行されますと、山の中において薪を買わなければならんというような所が澤山あるわけでございますが、その豫定地を實際調査なさつて適地不適地を判別なさる場合において、どういうことが考慮に入れられたのであるか、その點をお伺いしたい。
  12. 伊藤佐

    ○政府委員(伊藤佐君) 只今の網を掛けて調査いたす點でございますが、これは從來の經驗から申しますと、例えば縣の吏員が、開拓可能地と言われるような所へ參ますと、地元の方では非常に敏感になつておられまして、直ぐ山を伐つてしまうとか何とかいうふうなことが、所々で行われたのであります。その結果、調査の結果これは不適地と決まる場合もあるのでありますが、その場合には林業經營の上から言いましても、いわば非常に早まつたようなことになり、地元としても大きな損失でありますので、一應開拓指定地というものに對しまして網を被せて、それから一ケ年でございますが、一ケ年の間は立木伐採その他を制限禁止いたしておりまして、その間に調査をいたして、開拓適地であるか、不適地であるかということを決定いたすのであります。不適地と決まりました場合は、これは元の通り解除をいたします。若しその間に何か通常起る損害が生じました場合には、國家がこれを補償する。こういう制度であります。  それから開拓適地を決定する際にどういう點が考慮に入れられるかという點でありますが、これは自然的な立地條件、或いは社會的な條件、經済的な條件といつたようなものを綜合的に判斷して決めるのでございますが、具體的には自然的立地條件の中で最も重きを置いておりますのは、林業との關係、或いは牧畜との關係、そこが開拓地とされたために林業、或いは牧畜の關係、延いては既耕地に非常な悪影響を及ぼすといつたようなことについて、最も重きを置いております。尚從來の調査方法につきましては、十分でない點もございましたので、今後は林業に關係の深いような所におきましては、林業方面と開拓方面と、或いは又畜産に非常に關係の深い方面におきましては、畜産方面と共同の調査をいたしまして、その上で決定する、かようにいたしております。
  13. 北村一男

    ○北村一男君 只今開墾の最も大きな弊害は、國營開墾は只今開拓局長の仰せのように、比較的公平の調査をなさいまするが、小開墾、つまり土地の農地委員會で地方の者が申請するのを許可することによつて起きまする小開墾が一番弊害が多いので、この弊害には堪えない町村が相當あるわけでございます。これは開拓局の御所管ではございませんですか。
  14. 伊藤佐

    ○政府委員(伊藤佐君) 私の方でございます。
  15. 北村一男

    ○北村一男君 それにはやはり開墾の條件とか、御許可になる標準というようなものはございませんでしようか。
  16. 伊藤佐

    ○政府委員(伊藤佐君) 只今の小規模開墾でありますが、十町歩以下のものについては、土地の取得その他は町村の農地委員會でやれることに法律上なつております。そういつたような小規模の點については、全部町村の農地委員會限りでできるわけでありまして、國の措置といたしましては、從來は開墾費の四割の補助金を縣に交付いたしまして、縣に監督をして貰つて實行しておる。こういうことになります。
  17. 北村一男

    ○北村一男君 私のお尋ね申しますのは、そういうものを農地委員會で判斷しまする場合に、どういう……例えば傾斜十五度を超えない所で、段地がどのくらいであるというような、法律的な標準があるかどうかということをお尋ね申しておるわけであります。
  18. 伊藤佐

    ○政府委員(伊藤佐君) 法律的の標準といたしましては、何町歩以下のものが町村の農地委員會でできる、これは法律ではつきりいたしている。それから開拓適地傾斜十五度とか、その他いろいろなつているのでございますが、こういつたような點につきましては、農林省から縣の方に開拓適地の選定の基準というものは示してございますが、別に法律で決まつたようなものはございません。
  19. 北村一男

    ○北村一男君 そのために今山林開放というものはしないという政府の言明がありましたので、山林獲得運動にこれが運用されているという傾向が地方に多いのであります。傾斜が非常に急である所を農地委員會が主として小作の代表であることから、農民運動に關係している人が多く出ているというようなことから、非常に不適地を開墾地として開放させるというようなことで、山林の獲得、薪炭の獲得にこれが悪用されまして、非常に山林の荒廢を來しているということが、地方の隨所に見受けられるのでありまして、これを矯正しなければ國土荒廢、山林がなくなる、或いは農耕上の水利の關係などに非常な弊害を及ぼしている、政府としてはこれに對して適切な御處置を取られるお考えはないか、これについて伺います。
  20. 平野善治郎

    ○政府委員(平野善治郎君) 只今北村委員のお話のあつた地方の町村の農地委員會によつて選定するところの開拓の問題が、その山林の取得を目的として行過ぎを呈しているというようなことは間々あるのでありまして、先に政府が今説明したように、開墾が牧畜或いは林業を破壞して行う場合があるので、國家の行うものにつきましては、現在林業竝びに牧畜關係の方と協議して土地の決定をしております。その趣旨によりまして、若しもそういうような行過ぎの點がございましたならば、縣廳の林務或いは牧畜の方にお話をなさつて、そうして立會の上で御決定を願うように、こういうふうに政府としても只今指導をしておりますから、その點お含み置きを願いたい。
  21. 北村一男

    ○北村一男君 只今政務次官竝びに開拓局長から御説明がございましたが、政府が通牒などを出されましても、今地方ではそんなものは受付けません。法律が優先するのだという考えで、ただ通牒を出し放しで、これを止めようというお考えがあつても、これは全然效果がないと言つても差支えない。それで法的措置をお取りになるお考えがあるかどうか、その點を伺いたいと思います。
  22. 平野善治郎

    ○政府委員(平野善治郎君) 法律で定めることになりまするというと、それぞれの關係方面との折衝その他の手續が要りますので、將來こういう問題が弊害が著しく現われる場合には、當然そういうような措置を政府は考えなければならないと思います。只今のところでは行過ぎのないような、暫定的にそういう指導をいたしまして、そうしてそれでも尚且つかかる行過ぎが助長されまして、國土の維持竝びに他の林業或いは牧畜に重大なる支障を來たすというような場合には、お説の趣旨を十分盛つた法的措置も考慮しなければならない、こういうふうに考えております。
  23. 平沼彌太郎

    ○平沼彌太郎君 只今北村議員から重大ないろいろ質問がありまして御答辯を伺つたのであります。私過日縣の開拓課の人にいろいろ聞いて見たことがあるのです。そうしますと、今までの當局の御答辯とは大分矛盾した點があるように見受けます。それは例えば訴願ができるということに對しましても、林務課長がそこにいて林務課の方では一つそういうような書類を山林課に出して、行過ぎに對して訴願をされ方る針を取ろうということを言いましたところ、そういうことは困る、そういうことになつたら、いろいろ訴願が出て、開墾の方の進捗を害するから困ると言つて反對された。それで林務課はそれから手を引いてしまつた。かように國民を騙しながら積極的にやつておるという空氣が完全に見られます。それから山林が崩潰する、開墾すれば崩潰する、そしていろいろ農民その他國家の各機關にえらい害を及ぼすということは事實であると言いましても、そういうことに對しては自分達の經驗によると絶對に心配はない、開墾しても災害を起すようなことはないということを未だに言い張つております。そういうふうに、如何にも頑冥であるというものが開拓課の人達に非常に見受けられます。それから各町村で農地委員會が非常に積極的に亂暴なことをやつておることは事實なのでありまして、それはどういうわけでそうなるかというと、縣の開拓方面の人がその村に行きまして、いろいろと積極的に我々の聞くに堪えないようなことを言つて指導しております。そのためにそれじや自分達も儲かるのだ、土地が自分の手に入るのだというような氣持から確かに指導されてやつておる。知らない者を無理に目醒させて無理をやつておるのだという形が確かに隨所に窺われます。そういうふうなことから考えまして、開拓課としましてはどこまでも、そういうふうに積極的に行過ぎないようにする。又今までの御答辯から見ましても、いろいろ調査の方法があるからいろいろなことがあつても差支えないという御答辯をたびたび伺つておりますが、事實においてはその反對の指導をしておるというふうなことを感ずるのであります。こういう點についても一日も早く行過ぎを是正しなければいろいろ開墾の害が起り再び取返しの付かないことになる。食糧は三割ぐらい足りないから外國に依存しなければならんということも大事であります。少くも百五十五萬町歩の半分は優良な山林なのであります。そして現在たびたび伺つておりますように、現在の伐採量を以てしますと十年乃至十五年で伐り盡してしまうということを政府當局が説明しておられることから考えましても、又建築の状態から考えましても、木材は五、六割の不足どころではなく、全く十分の一にも足りない生産量であるということを考えましても、食糧の不足の二、三割に比較して、如何に多く木材の方が不足を來たしておるかということも考えられます。無論國土保安ということも大事でありますけれども、木材の蓄積量を増すということも大事であります。そういうことを考えますと、今から五年後は林務局では七十萬町歩の苗木を準備する必要があると言つておりますが、事實そういうことが來ると思います。そういうことから考えましても、無論食糧を輸入されましようし、木材も輸入されましようが、木材の方は食糧の輸入よりも前途遼遠と思われます。山林の崩潰又木材の蓄積から考えまして、開墾すべき土地を大いに大事にして行くということにしなければ國民が困る状態になるのではないか、殊に薪炭については今網を被せるというお話もありましたけれども、伐採は非常に不安でありますから、自分のものがいつ誰のものになるかという不安から皆伐採しております。少くも二年くらいは薪炭に困ることはありません。併しその後を考えて、裸山になつた後の薪炭の不足を考えますと、現在のその不安による伐採の量によつて安心することはできたいと思います。そういうことから考えましても、薪炭を大事にする意味から言つても、開墾に對しては餘程是正して頂きたい。今地方の事情を簡單に申上げた次第であります。よろしく考慮願いたいと思います。
  24. 平野善治郎

    ○政府委員(平野善治郎君) 只今平沼委員の御發言になりました地方におけるところの、この行過ぎにつきましては、先程御答辯申上げました通り、農地委員會竝びに開拓關係の職員につきましても、今後とも十分戒飭をいたしまして、かかる行過ぎのないようにいたしたいと念願しております。尚森林保全の問題でございまするが、全く政府といたしましても、平沼委員のお説に御贊成申上げる次第でありまして、ただその中に森林が、いつ自分の所有のものが農地になるかという不安から過度な伐採が行われているということを我々も耳にするのでありまするが、そういうことは開拓地の決定がいつまでも延び延びになつておるからということにも、大いに原因がありますので、内地の開拓につきましては、遅くとも今年度中に開拓豫定地を一應確定してしまう、確定した上でも、その開拓豫定地の調査につきましては、先程お話申上げました通り、林野と牧畜の共同調査をして決定をする、こういう考えでおりますので、來年度からは開拓豫定地の選定というものを只今のところなくしたいという意向でありまするから、そう過度に何年でも、いつでも開拓地の選定が行われるのだという誤解が若し一般の人にありまするならば、この際それを的確に知らしめる方法を講じたいと考えております。
  25. 平沼彌太郎

    ○平沼彌太郎君 只今次官の御答辯によりますると、今年度の中に全部を、百五十五萬町歩を買收してしまうというお話でありまして、或る程確定してしまえば、山林所有者もそこで安心するという點もありましよう。併しながら開拓の實行の方は、少くも七ケ年に延びるというお話がありますが、そういうことから考えまして、少くも必要な量だけ買上げて開拓して行くということの方が、眞に迫つた方法ではないか、今眞に調査もしないで一年度くらいで以て百五十五萬町歩買收してしまうということにしては、そこで非常に無理があるのではないかという感じを私は持つております。併しながら政府の御方針としますれば止むを得ませんが、併し若し買收されたとしまして、その買收した土地が若し開墾をしないというふうな情勢の場合には、再び山林所有者にそれを返して頂けるというふうな方法を講じて頂けますかどうか、その點をお伺いいたします。
  26. 平野善治郎

    ○政府委員(平野善治郎君) 只今お話の問題でありまするが、政府といたしましては、非常な不安を持つておる者は、いつまでもこの開墾計畫というものは、何年も自分のものが一體適地であるのかないのかという決定が遲れることによつて、過度の林業の荒廢を來たすという見地から、今年度に大體豫定地を決めまして、そうして決定をした方がよろしい、その他の地區においては將來開墾しないのだから、それは腰を落ち著けてそうして林業の育成に計畫的にやつて行けるという見地からやつたのであります。將來その土地が若し調査の結果、不適當だというようなことになりますれば、當然それは山林として、或いはその他の牧野として使うような處置を講じたいつもりであります。
  27. 伊藤佐

    ○政府委員(伊藤佐君) 只今の平沼さんのお尋ねに補足して申上げますが、本年度内にこれが内地で七十五萬町歩、北海道で六十萬町歩、百三十五萬町歩であります。その内もうすでに買收しておりますものは五十六萬町歩ばかりございます。その殘りを買收するという計畫でございます。買收は今年度内にいたしますが、開墾の方はこれは今お話のございましたように、これは輸入資材その他の點もございますので、それに應じてやつて參るということに相成ります。それからその間それでは賣つた土地をどうするのだという御疑問もあろうかと存じますが、それにつきましては開墾を現實に行いますまでは、できるだけこれは今まで利用しておつたような方法でそういつたような人々に利用して頂きたい、かように考えております。
  28. 平沼彌太郎

    ○平沼彌太郎君 ちよつと最後の點がよく分りませんが、例えば買收した土地が大抵畑に適するというふうな感じから、非常に成長力のいい、山林としては最もいい所だけを買收される嫌いがあるのであります。そういう所は山林所有者としても最もそれに對して執著があるのであります。それを二三年も經ちまして、無論今のお話によりますれば、今まで所有していた山林所有者に經營さして頂くということに伺つて間違いないかと思いますが、そうしまして無論經營は或るところまでそうすることが最も大事でありますが、その後において若しも開墾方面で必要のない土地は、元の山林所有者に完全に返して下さるということがありますれば、山林所有者も安心して喜んで提供すると思いますが、そのまま國營になり又取上げられてしまうか分らんという不安がありますれば、そこにはやはり不安から林を伐るということにして、から山にするという危險性があるのでありまするが、これは是非とも國家として山林所有者に、開墾しない場合には返して頂くということにして頂けるかどうかということを、もう一度お伺いいたします。
  29. 平野善治郎

    ○政府委員(平野善治郎君) 今のお話でございますが、只今のものにつきましては、將來不適地としてそういうふうなことの起らないような土地を選定してやりたいというつもりでございますので、又そうするのが合理的なのでありまして、只今のところはそういう土地が非常に多くできて來て、そうして元の所有者に返す、こういうようなことまでは的確には考えておらないのであります。將來返すような土地は選定をしないということにして、林業竝びに牧畜關係と協議の上で決定いたしますから、非常な異例の行われる場合はどうかと思いますけれども、そういう返すような土地は初めから買上げない、こういう方針で進んでおります。
  30. 伊藤佐

    ○政府委員(伊藤佐君) 今私が申上げましたのは、少し言葉が足りません點がございましてので、補足して申上げますが、平沼さんの御質問の中に、例えば立木、森林を經營しておつた者は、開墾されるまでは從來通り森林を經營すると了解するというお話がありましたが、私はさようには農林省としては考えておりません。これは下草を刈りますとか、落葉を拾いますとか、こういつたような大衆が利用しておるというようなものは、これはやつて頂きたいと思います。一般の立木地等につきましては、これは立木の値段を拂つて買收をするわけでありまするので、これは別途町村なり、或いは又適當な國有林が側にありますれば、國有林で一手に管理して貰いたい。そういつたような方法でやつて貰いたいと思つております。
  31. 楠見義男

    ○委員長(楠見義男君) 他に御質問ありませんか……。ちよつと私から補足的に伺うのですが、先ず第一點の北村さんからの御質問にありました點で大體了解したのですが、開拓と、それから土地改良の問題については、端的に言つて土地改良の方を重く見る、現在の情勢においては重く見ると、こういうふうに了解していいですか。それじやその次の問題で、やはり北村さんからの御質疑の中にございましたが、林業關係、或いは畜産關係の方々と共同調査で以て、眞に開墾適地であるかどうかということを決める。こういう政府の御方針でありますが、これは通牒かなんかは出ておるのかどうかということが一點と、それからもう一點は先程も法的措置についていろいろ御意見もあつたのですが、法的措置が差當りできないとすれば、そういう點において共同調査で完全に行つた場合にのみ補助する。こういうような方針をお採りになる意思があるかどうか、この點を一つ伺いたい。
  32. 平野善治郎

    ○政府委員(平野善治郎君) 牧野竝びに林野共同調査の件につきましては、今、日時ははつきり記憶しておりませんが、約二ケ月ばかり前に全部通牒を出しております。從つてそういう線で進めて行きたいと、こういうように考えておるのであります。法的の問題につきましては、只今のところはまだ具體的に作つておらないのでありまするが、こういう通牒を出した趣旨から行きまして、これを的確にやるためには法的措置を考えたいと、こう今思つておる次第であります。
  33. 楠見義男

    ○委員長(楠見義男君) 私のお伺いしたのは、行過ぎの點があつたり、或いは不十分な點がときにはあるということは、これは政府もお認めになつたようだから、私は法的措置についてお伺いしたように關係方面との今後のいろいろな折衝とか、或いは將來の推移とかいうようなものを見て、愼重にやらなければならんということも了解できるのですが、そこで折角そういう通牒を出して、而もその通牒の趣旨が達成できるように政府としては心掛けておられる。又それを念願しておられるということであれば、國の場合はこれは問題はないと思いますが、先程北村さんからお話があつたように小規模のものについてそういつた問題が起つて來る。而もそういうものに對しては政府は四割の補助金をお出しになるということであるのだから、そういう點が、今政府が念願されておるようなことが實際に達成されたかどうかということを確かめ、又推進する一つの方法として四割の補助金制度を活用せられる意思はないか、即ち的確にそういう通牒の趣旨が實行せられており、間違いないという場合に補助金を出す。實は補助金の問題について山林獲得が主であつたり、或いは補助金獲得が主で、所によつてはなかなか開墾もうまく行つておらん。これは望ましいことではないのですが、補助金のある間は仕事をして、補助金がなくなると仕事を抛棄してしまうというような事例もよく聞いておるので、そこで補助金の交付にはこれを活用するという御意思がないかでうか。
  34. 伊藤佐

    ○政府委員(伊藤佐君) 只今の點でありますが、いわゆる小規模開墾というのは全國で二萬ケ所でございます、そこで政府といたしましても、これは一一御説は御尤もでございますが、そういつたようなことろ一々審査しまして補助金を出すとか、出さんとかいうことの決定は、非常に事實上困難であらうと思います。そこで現在までは縣にそういうところは全部任かせまして、そうして縣に對して、縣から申請のありました面積に對して、こちらの豫算と睨み合せて四割の補助金を交付するということでやつております。從いまして只今の政務次官からも御説明のありました各縣に對する調査の方針というふうなものをはつきり示してございますので、その趣旨を縣で十分徹底して頂きましてやつて貰えば、今の委員長のお話のような點が實現できるのではないかと、かように考えます。  それから、尚最近これは各縣におきまして知事會議の席上でも出ましたのでございますが、相當に今開墾に對する適地の選定の方針についていろいろの御論議がございました。そういう點で各縣におかれましても、知事さんみずからが非常に關心を持つておられますので、只今のこちらからの方針につきましては私は十分從來と違いまして實行し得るものだと、こういうように考えております。
  35. 楠見義男

    ○委員長(楠見義男君) それじやその場合に、縣の監督が不十分であつた時の被害者と申しますか、そういう人達の救濟方法はどういうふうになるのですか。
  36. 伊藤佐

    ○政府委員(伊藤佐君) これは町村の農地委員會で小規模なものを決定しますから、その點について若し不適地であれば、これは訴願の途があるので、差當りは民事訴訟でやろうというわけです。
  37. 木下源吾

    ○木下源吾君 開拓に關連して一つお伺いして置きたいのですが、御案内の通り、本年も四月から引揚げが續々やつて參つております。そこで、實情は北海道だけでも引揚げが從來のは三十數萬入つております。又今の引揚げが北海道、東北六縣に十數萬、十萬以上も豫想されておるのでありますから、殊に北海道の場合は、その大部分が北海道に收容するように政府の方で北海道廳に要請されておるわけであります。そこで今差當りの問題は、援護事業に政府が專念しておるのであります。即ち十數億の金を投じて無縁故引揚者收容住宅等を計畫しておるのでありますが、さてその人々が從來とも今までの引揚者は全く放置されておるような實情である。今度の場合も十萬くらいに近い數が北海道に收容しなければならない。これは地理的の關係で樺太、千島、北海道という關係上當然だと思うのでありますけれども、政府はこの差當りの援護にばかり而もその援護にも十分ではないと思うのですが、定著後の方針というものがさつぱり明瞭ではない。そこで我々はこの定著に對して北海道を開く場合においては、誰が考えても差當り開拓、農業上の開拓それから魚田の開發、こういうことが連想されるのであります。そこで一體今委員長のお尋ねになつた開拓に關しては、土地の改良を主として、開拓は暫くお預けというような状態だということを聞くのですが、一體それで一貫した引揚者の處理ができるのかどうか。實際においてはできておらない。これはもう御覽になれば分る通り、引揚者をこのままに政府が放置して置いたならば由々しい問題が起きます。これは社會問題も起きるであろうし、人道上の問題も起きると思うのであります。冬なんかで家もなかつたり、煖房裝置がなかつたというようなことは、今までの例にもある通りでありまして、これは是非とも一つ開拓關係の方から政府の上へ、政府との間に内部において十分に一つこの點を中心として愼重に研究調査又は協議をして、一つの方針を確立して貰わなければいかんと思うのであります。確立しなければならない問題だと私達は思うのであります。差當りの援護に對する費用などばかりで、もう先のことは一向構つて呉れない、開拓などは後廻しにしようというようなことではいかんと思います。これについて政府では一體どう考えておるのか、從來のままでは、例によつても分る通り、一向北海道の開拓も不成績である、或いは東北も不成績であるというので、どうすればいいかということを考えずに、そうして引揚げを早く促進しろ、政府がその方に一生懸命やつておりますというけれども、引揚げた後の問題はもう一向構わないということになる。これに援護院竝びに厚生省關係その他と密接な連絡を取つて引揚者の定着後の方針、而もそれは開拓というものに結び付けなければならないのであるからして、だだ開拓をお預けしますなんということでは、これは收まりが付かん問題だと思うのでありますが、どういう事情になつておるか、この機會に一つよくお話を承わりたい。若しもそういうふうな援護院が十數億使つておるから、引揚問題に對してはこれで濟んだもんだ、これで結構だというような考えでおるのか、北海道は土地が廣いから人間さへばら撤いて置けばいいのだということは許されべきことじやないと思うのであります。勿論當面の住宅等もございませんので、今盛んに政府と折衝をそれぞれやつておるのでありますが、その先のこと、もう一歩先のこと、冬を越した次のこと、これについて今から考えて置かなければならんのに、開拓は後廻しにする。これは一面においては食糧増産とも密接な關係があろうし、同時に又開拓の政策ということにも關係があろうと思いますから、先ずあなた方の今日まで採り來り、又今後もやろうという方針について、お分りになるならば一つここで御披露願いたい、かように考える次第であります。
  38. 平野善治郎

    ○政府委員(平野善治郎君) 只今のお話でございますが、決して開拓を投げやりにいたしておるわけではありません。又引揚者をして入植せしめて、これに生業を與えなければいろいろな弊害が起るということは御尤もなことでありまして、そのために農林當局は滿洲或いは樺太からの引揚農民で待機中の者には少くとも本年度には入植せしめて、そうして、これを農業に勵ましめたい、こういう考えで現在それに必要な豫算を要求中であります。尚又關係方面とよく協議をしてというお話でございましたが、これにつきましても引揚援護當局とも現在密接に協議をしておる次第であります。尚細かい點は開拓局長からお話を申上げます。
  39. 伊藤佐

    ○政府委員(伊藤佐君) 只今政府次官からのお答えで豊體盡きると思いますが、細かい點を申上げますと、今後開拓を我々はどういうふうに考えておるかという點でございますが、從來の開拓がとかくの批判がこれはございました。その點につきましては御批判の非常に當つておる部分が多々あると存じまするけれども、最も大きな開拓についての批判の對象は、終戰後農業に從來經驗のない引揚者或いは戰災者の人人が多數に、開拓農業用地としましては、非常に不適當である元の軍用地等に入りまして、非常に苦勞はしておられるのでありまするけれども、なかなか成果が擧らない。こういつたような點が開拓が甚だうまくいかんじやないかという一般のお言葉の出ておる最も大きな私は原因であると考えております。それに先程來御指摘のありました大規模に一遍に進めて參りまして結果、土地の選定等につきましても往々にして行過ぎもあつたかと存じますが、これらの點を是正いたしまするために、今後は先ず人と場所とを選びまして、只今木下委員からお話のございましたように、人間につきましては外地で以て寒地農業等に習熱した人々、これは現在歸つて來て澤山待つておられるわけでありますので、そういつたような方々をそれに適當した北海道、東北等の開拓地に入つて貰いましてやつて行けば、必ずこれは開拓は私は失敗はしないと存じております。そういつたような方法で今後はやつて參りたい。いろいろ現在の豫算等の關係がございますので、我々といたしましては、でき得る限りそういつたような方方の多數を一度にお入れをいたしたいのでございますけれども、そういつたような點から困難な次第がございますので、差當りは今年は滿洲或いは樺太から引揚げて、すでに待機をしておられる開拓者の方々に是非とも入つて頂きたい、かように存じまして目下豫算を要求しております。  それから引揚援護當局との連絡でございますが、引揚援護の方にもいろいろな豫算がございますので、これと我々の方のものとを一緒にいたしまして、そうしてうまく繋がりを付けて行けば、非常に有效に利用できるのじやないかというところで、先般來しばしば協議をいたしております。現に本日も外の所でそういつたような會合がございまして御相談をいたしておる次第でございます。
  40. 木下源吾

    ○木下源吾君 只今の御説明で目下盛んにやつておるというお話ですが、今二十三年度の本豫算、この豫算がすでに政府は決定して、去る十日了解を得るようにしておるというお話ですが、然らば今の折衝というよりももうすでに何らかの形において現われるものがなければいかんことだと思うのです。政府ではこの現われておる形が一體どういう形で現われておるか、金額でどうなつておるか、この開拓に對する具體的な數字はどういうふうに一體政府が豫算を決定しておるのか、そのことについてはまだ本豫算が國會に廻つて來ておらんから、合計を取つておらんのだから、ここで話すことはできん、こうおつしやるならば、速記を止めてもその内容について、開拓の豫算の内容について一つ御説明を願いたいと思うのであります。ただ、今折衝しておるというような、漫然としたことではいかんと思うのです。もうすでに引揚げの船は續々參つておる、今後の引揚げは大部分樺太、千島、滿洲の開拓團等の人々であるのでありまして、これは今も來ておるし、これからも續々歸つて來るのであります。これに對することは應急の處置ばかりではいかんのであります。それはもうすでに分つておる、早く引揚げを促進せにやならんと政府が言つておる。そのことが眞實であるならば、本年は歸つて來るという形の上で、これをどうするのだ、上陸してそれからその次は定著させにやいかんのだから、どうするのだということは、すでにもう決まつておらなければいけないので、その決まつておることは、二十三年度の豫算の上に、形の上に現われておらなければいかんと思うのでありますが、その具體的なことを一つ御説明を願いたい。速記を都合が悪いならば、速記を止めてでも、委員長の取計らいで、一つここで御説明を願いたいと思うのであります。
  41. 平野善治郎

    ○政府委員(平野善治郎君) 只今木下さんの具體的な數字でこれを説明いたしたいのでありまするけれども、只今本豫算はまだ明確に決まつて、皆さんのお耳に入れる程度にはなつておりませんので、目下鋭意關係各方面と、農林當局が折衝中でございますので、暫くの間お待ちを願いたいと、こういうふうに考えております。
  42. 木下源吾

    ○木下源吾君 私の言うのは、今折衝中の面と、どう變るかということをお尋ねしておるのではなくして、すでに二十三年豫算を編成する上においては、閣議で決定して、それができておるものであるから、それを出した、その内容を一つ知らして頂きたい、こういうのであります。これから折衝の結果變更する部分をお知らせを願いたいというのではないのであります。このことについては無理な要求のようでありますけれども、これは決して無理ではない。本豫算がいつになつたら出て來るか、いつ一體それが通過するものやら、前途を考えるならば、今續々歸つて來ておる者の處理に、それは地方では皆困る。ただ押付けられて、お前のところへこれだけ置けとか、お前のところにこれだけ收容せいということも、實際困る、それは都道府縣も困るだろうし、又市町村も上から押付けられて困るのです。そういうような投げやりの仕事は政府はやつておられないと思うのでありますから、その決まつておる二十三年度豫算を決定した、その内容についてお伺いすればよろしいので、今後折衝の結果、それが削減されるとかどうかということについては、今お尋ねするのではないのであります。
  43. 平野善治郎

    ○政府委員(平野善治郎君) 只今の御質問でございますが、閣議決定を見ましたのは、全部の豫算の枠につきましては、大體この程度にしたいという決定はしておりますけれども、その全體の豫算の中から農林省に幾ら、或いは農林省の中でも開拓のために幾らというようなことにつきましては、未だ政府部内においても確定を見ておらないのであります。決定額につきましては只今數字がないのでありますが、農林當局として豫算を請求した額につきましては適當な機會に御説明申上げても差支えないのでありますが、政府部内においても未だ農林省の豫算の内譯につきましては決定を見ておらないのでございます。
  44. 木下源吾

    ○木下源吾君 私は今その數字を聞いて當局を批判するとか、責めるとか、或いはどうこうするという考えは一つもないのです。私は當面のこの大きな問題を解決する上において、皆さんからよく承つて、我々國會としてでき得る限り一つ善處しなければならないという意圖に外ならないのでありまして、實際においてあなた方が發表できないものであるならば、これは止むを得ないし、又今お分りにならないならば、これは止むを得ない、大きな枠の中で折衝をしておつて、あなた方だけで解決がついて、今のお話のように開拓も或いは引揚者も滿足の行くように處理できればいいけれども、できない場合においては我々としても十分これは遂行するために努力しなければならんという考えで言つておるのでありますから、ざつくばらんに事情を一つお話願つたならば結構だと思うのであります。
  45. 伊藤佐

    ○政府委員(伊藤佐君) 只今の木下さんのお尋ねに對しまして、まだ決定はいたしておりませんが、我々が要求をいたしておるところを御説明申上げますと、入植につきましては二萬四千戸を新らしく入れるということで要求しております。現在の事務的な見通しといたしましては、それの半分ぐらい…餘程今後努力しませんと半分ぐらいじやなかろうかというふうな状態であります。
  46. 木下源吾

    ○木下源吾君 二萬四千戸の入植の計畫の金額はどれくらいになりますか。
  47. 伊藤佐

    ○政府委員(伊藤佐君) ちよつと……調べまして申上げます。
  48. 木下源吾

    ○木下源吾君 いずれにしても私はこの開拓と引揚げとは密接な關係があろうと考えております。そこで政府部内においてでき得る限り密接な連絡を取つておやり願いたいと思うのであります。そうでないというと、援護院は援護院で自分の方の所管だけよければいいというような、責任逃れではありますまいけれども、困難なことであるという建前から、これは是非ともあなた方の方と密接な關係があるのだから、開拓だつて人やいろいろなければできないのですから、この機會に進んで自分達から引揚げ状況等を調べ、今後の見通しも調べ、的確な人々も調べて、そうしてこれをやつて行くようにして貰わないと、どうも今までの樣子を聞いて見ますと、全くばらばらである。これでは折角のなけなしの金を投じても金も死んでしもうし、開拓もできないし、食糧増産もできないし、引揚者も、有能な引揚者もそれを利用することもできなければ、こういうようなことでは困るのであつて、どうか一つあなた方の方が中心になつて、定著後の引揚者に對する利用の問題、殊にここには水産關係の方見えておりませんが、政務次官がおりますから、水産關係などでは是非新魚田の開發等に對して、又進んで漁網或いは漁具等いろいろそういうことまでも一つ十分に總合的に考えてこの施策をやるようにお願いしたいと思うのであります。
  49. 平野善治郎

    ○政府委員(平野善治郎君) 只今のお説御尤もでございまして、農林當局といたしましても關係各方面と十分今後連絡いたしまして遺憾のないように努めたいと存じております。尚漁網、漁具等綜合的に考慮する點においても將來遺憾のないように萬全を期したいと思つております。
  50. 伊藤佐

    ○政府委員(伊藤佐君) 先程の二萬四千戸に對する新規入植者に對する豫算でありまするが、我々の方から要求いたしておりますのは十三億六千萬圓だと思います。
  51. 木下源吾

    ○木下源吾君 それでは十三億六千萬圓に對するその後の折衝の結果は行きそうか、行きそうじやないかだけでも、一つ通りそうか通りそうでないかだけでもお漏らしを願いたいと思います。
  52. 伊藤佐

    ○政府委員(伊藤佐君) 先程申上げましたように現在の我々の事務當局の見通しとしては、このままで行けば約半分くらいじやないかと思います。
  53. 楠見義男

    ○委員長(楠見義男君) それでは本日はこれで散會いたします。    午前十一時五十五分散會  出席者は左の通り。    委員長     楠見 義男君    理事      羽生 三七君    委員            木下 源吾君            門田 定藏君            北村 一男君            西山 龜七君            平沼彌太郎君            石川 準吉君            宇都宮 登君            河井 彌八君            寺尾  博君            徳川 宗敬君            藤野 繁雄君            松村眞一郎君            廣瀬與兵衞君   政府委員    農林政務次官  平野善治郎君    農林事務官    (開拓局長)  伊藤  佐君