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1948-01-30 第2回国会 参議院 水産委員会 1号 公式Web版

  1. 昭和二十三年一月三十日(金曜日)   ―――――――――――――  委員氏名    委員長     木下 辰雄君    理事            遠山 丙市君           尾形六郎兵衞君            大畠農夫雄君            門田 定藏君            丹羽 五郎君            松下松治郎君            加藤常太郎君            川村 松助君            寺尾  豊君            小畑 哲夫君            田中 信儀君           前之園喜一郎君            青山 正一君            岩男 仁藏君            江熊 哲翁君            小川 久義君            三好  始君            矢野 酉雄君            千田  正君   ―――――――――――――   本日の会議に付した事件 ○鹿兒島縣突風事件に対する見舞電報  の件 ○水産物増産対策に関する調査承認要  求に関する件 ○水産物増産対策に関する件   ―――――――――――――    午後一時二十三分開会
  2. 木下辰雄

    ○委員長(木下辰雄君) 只今から委員会を開会いたします。一昨日の委員会におきまして決議になりました鹿兒島県の突風事件に対する見舞の電報を打ちましたが、その電文を今御紹介いたします。   先般の突風の際し甚大なる被害を  蒙られたることを承り本委員会を代  表し謹んで御見舞申すと共に復興の  一日も早からんことを祈る  こういう意味で、宛名は鹿兒島縣知事と県会議長、縣水産業会長に三通打ちました。さよう御了承願います。  それから本日沖縄縣の漁業者外二名が本委員会を傍聽したいという申出が出ておりますが、許可してよろしうございますか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 木下辰雄

    ○委員長(木下辰雄君) 御異議ないものと認め許可いたします。  それから最初水産物増産対策に関する調査承認要求書を議長に出したいと思つております。いろいろ今後におきまして水産廳の問題或いは漁業資材、漁船金融その他いろいろの案件があると思いますけれども、それを綜合して水産物増産対策ということで調査承認要求書を出したいと思いますが、如何でございますか。――御異議ないようでありますから、水産物増産対策に関する調査承認要求書を議長宛提出いたします。事件の名称は「水産物増産対策に関する調査%」、調査の目的は「水産物の飛躍的増産を図る。」、利益は「水産物の増産を図り、民生を安定せしめる事は文化國家建設の基盤である。」、方法は「関係者から、説明聽取、資料の提出を求め、且つ必要に聽じて実地調査を行う。」、期間は「國会開会中。」、こういうことにいたしまして、本日議長に提出いたします。  それでは只今から一昨日に引続いて、水産物増産対策に関する政府当局に御質問を願います。本日は安定本部長官がお見えになるというので、委員部としては本日を選定しましたが、急に齒痛のために今病床にあるという回答でありまして、今日は代理で木村次長がお見えになつております。併し水産の方の大御所である農林大臣が、三時まではこの委員会に出席されておりますからして、その方面に対しては万遺憾なく御質問題いたいと思います。
  4. 矢野酉雄

    ○矢野酉雄君 最前委員長から鹿兒島縣の突風事件に対する見舞の電報を打つということをお諮りになつて、満場これを可決したわけでありますが、それと関連して、これは一月二十五日現在で鹿兒島縣水産課の被害の実情が本日手許に入りましたので、この委員会に御披露いたしまして、この前縣案になつておりましたその次第では、本委員会は院議によつて調査に出張派遣するというようなことも、この材料によつて御決案ができると思いますので、御披露申上げますが、これは鹿兒島縣の各港々で……各縣鹿兒島縣と連絡をとらないで直接言つておる方の被害は分らんのであります。その詳細なる各港々の被害は、時間の関係上一切これを割愛いたしまして、沈沒が計十二、大破三十八、中破十九、行所不明三十、総計九十九隻、死者四十三名、行方不明七十四名計百十七名であります。漁網は五万尋、綿糸は四百二十玉、マニラロープ百十五丸、ワイヤロープ三十七丸、帆布八十二反、船具類、機具類の金額は八百八十九万円で、漁船の見込が六百万円、船具、漁具のトータルは二千四百二十四万円というような実情でありまして、死者から行所不明者まで考えますと、百十七名の多数の被害を受けておるような実情であります。おそらく昨日あたり農林当局にもその公文の被害報告があつたことと思います。静岡縣、その他各方面から出て來た総計は、結局農林省自体でなければ分らないと思いますので、矢野の手許には報告にまだ接しておりません。以上御参考までに御披露を申上げます。
  5. 青山正一

    ○青山正一君 只今矢野委員から、この鹿兒島縣の被害の状況について詳細に御説明であつたわけでありますが、先程委員長からお話のあつた見舞電報、これを出すのは勿論非常に結構だと思うのでありますが、この水産災害の状況調査のため、議会から調査のために議員を派遣するということは、余程愼重に考えてやらなければいけないと、こういうふうに考えておるのであります。事実私は、ここにおられる委員長が全漁連の常務理事におられた際において、この常務理事の命令によりまして、島根縣、或いは鳥取縣、大分縣、宮崎縣、鹿兒島縣あたりを、その当時農林大臣は確か井野さんであつたようにも思われますが、井野さんの名刺を頂きまして、農林省と全漁連の見舞ということであちらこちら廻つたわけでありますが、その当時の被害状況と比べまして、これは矢野さんは最近水産の方で非常に熱心にあらせられるわけでありますが、この程度の被害ならば、恐らく年に反当回数あるんじやないかと、私はそういうふうに考えておるのであります。この災害見舞のために議員を派遣するという線をどこに引つ張るかということを一つよく研究しなければいけないと思うのであります。例えば、この前の奥羽地方の被害、あれもどの程度にやられたか、私今のところ記憶はありませんですが、やはり見舞うるには見舞するだけの或る線というものをちやんと基本に置いて行かなければ、例えば鹿兒島にこの被害があつたからということで、これに見舞をやる、これは國会の議員を派遣するということは非常に結構なことには違いなかろうと思いますが、この線を一つ十分にお考え置き願いましてやらんことにはいけないと、こういうふうに考えております。例えばここに金額なども計上して相当高になつておりまするが、この金額にしましても、今の金額と昔の金高とは非常に差異があるわけなんで、まあ二千四百二十四万円と、こういうふうになつておりますですけれども、ただその被害の程度が、どうも私の方で考えて見ますと、年々歳々起るいわゆる水産の被害の程度から考えて見ますと、ちよつと少いようにも考えるようなわけなんで、事実一昨年或いはその前にあつたような被害などと考えれば、非常に小さいようなふうにも思われるわけでありますからして、その点においてもいわゆる線を考えなければいけないのではないかと、私はそういうふうに考えておりますが、まあ一つその点よろしく十分に御調査願いたいと思うのであります。その上でならば私賛成いたします。
  6. 矢野酉雄

    ○矢野酉雄君 今青山委員の御発言がありましたが、今日は大事な実のある一つ結論に到達したいと思います。この問題は、矢野が調査のために議員を派遣せよということを提案して、その提案を固執するというような意味でもなんでもありませんし、この前は被害状況がどうであるか、当局も一つも報告に接しておらない。全然責任者である親許も知らない。幸いに鹿兒島縣水産当局からの情報が入つたので、各位にこれを資料として提供したので、あくまで矢野が何も鹿兒島縣に調査派遣團を強行せよという意味ではないのでありますから、どこに線を置くかというようなことは、これは青山さんは非常に科学的な頭の方で、なかなか綿密な方のように今の御意見で初めて伺つたのでありまするが、そういうような意味で申上げておりませんので、これは農林大臣十分の経驗を持つて委員会に臨んでおられ、必ずこの責任を結んで頂くと思いますから、この問題については余り時間を取らないように、委員長で適当に議事進行にお努め願いたいというように要望する次第であります。
  7. 千田正

    ○千田正君 丁度農林大臣がお見えになつておりまするので御質問申上げます。昨冬第一回の國会の終りにおきまして、生鮮食糧品の統制強化という問題が起きて、この水産常任委員会に何ら諮ることなく、政府は政令によつて生鮮食糧品の統制強化を図つたわけでありますが、その際農林省を代表をしておられました水産局長に一言前以て申上げて置きました件としましては、この統制強化が若しも十分なる準備なくして行われた場合において、予期したような効果を得られなかつた場合において、片山内閣及び農林省当局が責任に負われるかどうかということを御質問申上げて置きました次第であります。当時水産局長は十分にその点は御承知のことと思いますが、爾來我々特別委員会としましては、この統制強化の効果がどの程度まで挙りつつあるかということを凝視しておつたのでありますが、今日の情勢を見まするときに、決して当時の予期したような効果が挙つておらない。先程委員長からも仰せられた通り、本年度におきましては、殊更にこの増産意欲を増すような方法において、この漁村の生産高を高めて行かなければならんという今日は重大なる会議でありますので、特にこの點についてお伺いしたいのは、農林当局は昨年より本年度において新たなる施策を行えるところの準備が出來ておるかどうか、昨年は我々水産委員会としましては、配給統制の小委員会を設けて、約半年に亘つて全國を駈けずり廻つて、どうやら結論を得て、これを國会に諮つて、農林省当局にお願いして施行して貰おうと思つた矢先、ああした突然的な統制強化という実施方法を見たのでありまして、我々としては非常に遺憾な点があつたのであります。当時我々の結論としましては八品目の魚種において統制して、あとは撤廃するという結論を得て、これを農林当局にその施行方を依頼しようと思つたのでありましたが、遂にそれまでに至らずして、ああした生鮮食料品の統制強化というむしろ盲断に近いような方法によつて現在行れておる。緊急質問としまして私は國会において申上げたい点は、資材と資本と檢察と輸送、これだけの面に十分なる準備なくしてかかる暴挙にも等しいところの統制強化というものが果して如何なる効果を齋らすことができるか。生産者の増産意欲は勿論のこと、庶民階級において果して十分なるところの余期したような食糧が入手できるかどうか、この点において、特に私は國会において質問したのでありますが、予期したような方法にまで達成し得るであろうということであつた。その点は施行当時でありましたので我々は止むなく今日に至るまで凝視しておつたのであります。併し今日に至つて果して予期したような状態に置かれてあるかどうかということを考えましたときに、我々は十分でないと考えます。それで本年度においては然らば十分なる配給の統制ができるかどうか。又それに伴つて生産の意欲を増加するだけの準備、或いは資材においても資金においても運送においても檢察においてもすべての準備が全うし得られるかどうか、この点におきまして農林大臣の御所信を承りたいと、こう思うのであります。
  8. 矢野酉雄

    ○矢野酉雄君 議事進行について、最前千田君の御質問は内容主張全面的に私は賛成でありますが、提案になつておりまする最前の鹿兒島縣突風事件についての一應の前からの縣案を始末をして、これから後又大事な質問に対する当局の答弁に進まして頂きたいと思います。
  9. 木下辰雄

    ○委員長(木下辰雄君) 鹿兒島縣に対する見舞ということは今日の委員会にはまだ提案していなかつたのであります。これはたまたま青山君からそういう発言がありましたので改めて問題にしますが、只今矢野委員の御発言も強いてこれをやろうというのじやないので、青山委員も十分調査してその必要があればいいが、今のところでは時期尚早じやないか、余り大きいとも考えないというお話でありましたから、これは又後日に讓ることにいたします。
  10. 矢野酉雄

    ○矢野酉雄君 よろしうございます。
  11. 木下辰雄

    ○委員長(木下辰雄君) 千田君の質問に対する農林大臣の御答弁を求めます。
  12. 波多野鼎

    ○國務大臣(波多野鼎君) 風邪をひいておりますので外套を着たまま失禮いたします。只今の御質問に対して御答弁申上げます。私も配給部面の統制も大事であるが、一番大事なことは生産の増強であると考えております。そこで私の今後やろうとしておる点について簡單に御説明申上げますと、先ず漁業の生産用の資材の配給を十分確保しなければならないということを痛切に感じておりますので、昨年の末十二月の二十四日と思いますが、閣議リンク物資対策本部というものを閣内に作つて貰いまして、そうして安定本部の総務長官が対策本部長としてリンク物資の確保に全力を挙げるという態勢を整えて呉れまして、今その努力をいたしておる次第であります。  それから資金の問題につきましては、これも重要なる点であると考えておりますので、近く案が確定いたしましたならば、國会に提案して御審議を願いたいと思つておりまするのは、農林水産復興金庫法案、これは仮りの名前でありますが、こういつた趣旨の復興金庫を作りまして、丁度産業復興金庫が鉱工業部面の復興に対して金融しておりますと相呼應しまして、農林水産の部面に特殊の金融をする、そういう機関を作りたいと考えております。運輸の問題につきましても、これは所管は運輸省の所管でありますが、私の方からも常に連絡をとつておりまして遺漏のないように取計らつて行きたいと考えております。尚先程言い落しましたが、資材の点につきましては、連合國側に対しましても私再三いろいろな点をお話して、輸入資材の増強を懇願しておる次第でありまして、近く何らかの朗報が入ることを考えております。併し今ここで何とも御報告申上げる段階には至つておりません。
  13. 千田正

    ○千田正君 重ねて御質問申上げます。只今の農林省の御努力に対しましては感謝いたしまするが、実際に資材及び資本その他において、この生産を助けることのできない場合においては、今の統制というものに対してどうお考えになりますか、或いは統制を撤廃するお考えがございましようか、実際において生産業者は資材も資金も應援も受けない、自ら高い闇値の物を買つて生産しておりながら、それは統制のマル公の中へ織込まれてマイナスになつて行く。これではちつとも生産増強の意欲も何も起きて來ないという状況にあるのでありまして、政府が資材も資本も應援しないものに対しては統制の枠を外すかどうか、この点までお考え及びでありますかどうか、この点お伺いいたします。
  14. 波多野鼎

    ○國務大臣(波多野鼎君) 生鮮食料品の統制を昨年行いました経緯につきましては、皆さんすでに御承知のことと思いますが、これは世界の食糧事情と関連いたしております。特に我が國が食糧の輸入を連合國側に懇請しなければならんという、そういう大きな事情の下において、ああいう措置を取らざるを得なかつたのであります。從いましてその結果生産意欲を減殺するようなことがあつては相済まんと私は考えております。そこで統制の今のところ撤廃する意思は毛頭ございません。ただこの統制のやり方においてまずい点があれば段々改善して行きますし、資材、資金の面におきましてできるだけの便宜な措置を講じて行きたいと考えております。
  15. 三好始

    ○三好始君 水産統制の問題につきまして波多野農林大臣に質問したいと思います。大臣はこうした方面に御專門ではないと存じますので、具体的な問題は避けまして極く本質的な問題だけについてお尋ねいたしたいと思うのであります。特に大臣経済学者としてこうした方面についての物の考え方はどなたよりよくお分りになると思いますので、私も主として大臣の御納得の行くような方面で、お尋ねいたして見たいと思うのであります。  私が質問いたしたいのは、現在の計画統制経済に関連して、魚價の問題と資材の問題と二つをお伺いいたしたいのでありますが、私の質問の根拠になつた計画統制経済の現段階に対する認識の仕方について一言だけ最初の申上げたいと思います。計画統制経済の現段階における本質といたしまして、私これは價格機構の合理化でなければならないと思います。從つて再生産の保証乃至助長に対する考慮を拂わずして、現在の計画統制経済を行なつて行くことは到底できないと思うのであります。殊に戰時統制経済が直接の目的を戰爭目的達成という経済外的なところに置き、而も原則として短期間が予想されるために、統制の不合理、從つて再生産への障害が顯著に現われることが抑制される傾向があるのに対し、今日の計画統制経済は、経済復興それ自身を目的としなければならない。從つて再生産の保証乃至助長の條件を備えなければ、その存立の意味が全然ないと思うのであります。こういうところから、現在の水産物の統制の問題について最初に申上げました二点についてお伺いいたしたいのでありますが、申すまでもなく今日の経済段階におきましては、再生産の可能性は、生産費を保証する價格の形成によつて保証されると思うのであります。政府は現行の魚價がこうした條件を備えておるという自信を持つて統制を行なつておるのかどうか、これを一つお伺いいたしたいのであります。特に水産物の商品としての特殊性に基く價格決定の困難性を考慮に入れた合理的統制價格によつてのみ、一般的に生産は保証されると思うのでありますが、農林大臣はこのような價格形成に自信を持つておられるかどうか、これをお伺いいたしたいのであります。  次に資材の方面でありますが、今日においては水産物に関し経済学的意味の調整的な生産統制は行われておりませんが、資材の割当配給制を通じて、事実上生産は自由ではあり得ないのであります。政府は水産物に統制経済方式を採り、嚴格に流通及び價格を統制して、それを嚴守せしめる以上、漁業資材についても公定價格でそれを配給する責任を負わなければいけないと思うのであります。ところがたびたび聞くところでありますが、資材は所要量或いは現実の使用量に対して著しく不足しておる実情にあります。こういう状態で統制が完全に行われ得るかどうかについていろいろ疑問を持つのであります。而も統制と資材の問題は現実の問題であつて、決して、資材入手が將來可能であるかどうかというようなことの將來の問題ではないと思うのであります。この本質的な問題と考えられます二点について大臣の所信をお伺いいたしたいのであります。
  16. 波多野鼎

    ○國務大臣(波多野鼎君) 統制経済再生産の條件を整えて行くような方向に進められなければならないというお説も私も全く同感でございます。それに関連しまして、魚類の價格の決め方の中で、或るものは生産費を保証するような價格になつていないというような御意見でございますが、私といたしましても、そういうような魚類の種類によりまして、價格の決定について改善を要すべきものがあるということは私も認めております。特に魚類、即ち鮮度を特に重んずる、品質上特に変化が激しく、而も鮮度を重んずる、そういう魚類の價格について統制をやるということは、非常に困難な問題であるということも私十分承知いたしております。そういうような点から、價格の点について不合理なものがあれば、又あることを認めておりますが、これについては物價廳の方に連絡いたしまして、十分考究をして貰つております。  資材の問題につきましては、これもお説の通り配給部面、價格の面だけを統制して、資材もマル公で手に入ることを保証しないようでは片手落ちだということも、十分承知いたしております。そこで先程申上げましたように、商工省並びに安定本部と連絡を取りまして、お約束した資材は是非共渡して貰わなければ、私の農林大臣としての責任が取れないということを強力に主張いたしまして、先程申上げましたようなリンク物資対策本部を作つて頂いたわけであります。特に資材の中には輸入に俟たなければならんものが沢山ございます。そこでGHQの方とも連絡を密にしなければならんと考えまして、たびたびGHQの連絡をいたしまして、この点についての認識を非常に高めて貰つた現状でありまして、輸入資材の点につきまして何らかの朗報が期待できるような状態になつておるということだけは、御報告申上げることができると思います。以上簡單でございますが……。
  17. 三好始

    ○三好始君 現在の日本の計画統制経済が非常に行詰まつておるような状態になつておりますのは、計画統制経済に伴う本質的な困難性の外に、統制そのものが非常に不用意に不合理に行われておるところに大きな原因があると私は思うのであります。只今大臣の御説明を伺いますと、魚價についても、資材についても、責任者としていろいろ欠陷があることをお認めになつておられるようでありますが、そういうことをお認めになつておられながら昨年末決定されたような統制強化を強行する、こういうところに非常に事態をますます困難ならしめる事情が伏在しておるのではないかと私思うのであります。こういう点をいろいろ考えて見ますと、問題の解決の仕方として、計画統制経済の不合理そのものを是正し補強して行く、こういう方向と逆に、救うべからざる統制の困難を率直に認めて統制を緩和して行く方向、二つの方向で考えて見なければいけないと思うのでありますが、水産物におきましてはこの後の場合を特に早急に眞劍に御研究願いたい、こう思うのであります。
  18. 波多野鼎

    ○國務大臣(波多野鼎君) 魚類の價格並びに資材の配給の面につきまして、改善すべき点があることは私も認めております。この点については早急に関係各廳と連絡をして改善するつもりでおります。根本の問題として、統制を続けるか、或いは統制を緩和する方向に行くかという御質問でございますが、今の世界の経済関係の中に入り込みました日本といたしまして、どうも統制を緩和するという方向に持つて行くことはできないと私は考えております。できるだけ合理的に統制が行われるような方式に段々持つて行きたい、こういうのが私の今の信念でございます。
  19. 青山正一

    ○青山正一君 誠にしつこいようでありますが、統制の問題についていろいろお聞きいたしたいと思います。魚の統制問題は、これは始終議論の中心をなしておりまして、昨年の十二月十五日ああいうふうな政令が出たわけでありますが、農林省にお伺いいたしたいことは、閣議で決定された公約、これが必ずでき得るものとして御承諾なさつたものかどうか。終戰物資とか、或いは隱退藏物資の中からワイヤーとかロープとかを探すことができる。これは丁度昔のお伽噺の中にあるような花咲爺がここ掘れわんわんという犬のお指図によつて、土の中から宝物でも探し出したような考え方で、いわゆる昔のお伽噺的な事柄をそのまま眞に受けてやられるということは、私はどうかと思うのであります。又何から何まで連合軍に期待いたしまして、これからそうするだろう、或いはそうならないかも知れないというような物資を、農林省とか或いは安本とか商工省あたりが寄り合つて決めるということは、誠に不見識千万な事柄ではなかろうかと思います。農林省がそういうことを御承知で御承諾なさつたものかどうか。若し確信あつてそういうことを御承諾なさつたものとすれば、これは一昨日江熊さんが腹を切るとかいうようなふうにおつしやつていましたのですが、江熊さんが腹を切る前に、その関係者一同は責任をとつて頂かなければならないのぢやないかと思います。農林省のその当時の心境を是非ともこの際はつきり承つて置かなければいけないじやないかと思います。  それからもう一つ農林省に伺いたいことは、勿論今度の関門から北九州方面のいわゆる以西底曳業者に対する対策は、これは私は昨日も一昨日も農林省なり或いは物價廰へ行つたところが、資材課長以下大童になりまして具体策を練るべく涙ぐましいまでにいろいろ研究し、何らかの解決点を見出すものと確信いたしております。又物價廰の方においても。價格の方において何か解決しようと非常に頑張り続けておるということも承知しております。だが、どういうような解決策を講じておるのか、それを一つこの際はつきり承つて置きたいと思います。  それからこれは以西底曳者だけの問題じやない。その他日本國中の生産者に対してどういうような策を講ずるのか。以西底曳業者同樣な策を飽くまで講じて行くのかどうか。それからこれは今だけの問題ではない。今後あの公約によつてこの統制の続く限り、この公約通りのものを果してくれるかどうか。若し公約を果すことができないならば、もう一度閣議を開いて、今度こそは本当に手持資材と睨合せて、改めて公約を出す氣持はないかどうか。つまり嘘でない眞実の公約を発表して頂きたいと思うのであります。公約ができないとするならば、統制を撤廃する氣持はないかどうか。只今の農林大臣の意見によりましては、これは絶対に世界のいろいろの食糧事情から考えてみまして、撤廃する氣持はないとおつしやつておりますが、この公約がどうしてもできないとするならば、統制は撤廃しなくとも立法府あたりとよく相談いたしまして、これは先程千田委員からもいろいろ説明もありましたし、或いは水産委員長からも前議会閉会間際にいろいろはつきりと御報告しておる筈でありますが、その線に沿いまして立法府とよみ相談いたしまして統制方式を改める氣持はないかどうか。こういうことはここにおられる水産局長一人だけに質問したり或いは攻撃したりする氣持は私には毛頭ありません。それほど水産局長はただ一人失面に立つて働いてくれる。これは誠に氣の毒なわけであります。今までの大臣でも次官でも、いわゆるメモ大臣或いはメモ次官というような尊称を差上げたいほど横におる係官から渡されたメモによりまして返答する工合の藝ぐらいしか知らない。それほどこの水産局長はただ一人水産方面の政府委員として孤軍奮闘しておる。でこの一人のみを攻撃することはいけない。今度の政令でも、これは七割は安本の責任ではないかと、私はそういうふうに断定したいと思うのであります。そういう意味で安本にも聞きたい。一昨日の委員会におきましても聞いておるわけでありますが、この千八百円ベースの魚價を改正する氣持はないかどうか。この前の價格はいわゆる関東中心、つまり東京魚市場の昭和十年度のみの價格を参考としての價格で、いわゆる関西方面の事柄は少しも取入れてない。今度の價格を改訂する際この点を十分に考慮に入れる必要はないかどうか。それからこの度の政令を出してからの結果、つまり生産とか出家、或いは荷受、消費各方面に現われた結果は、どういうふうな結果が現われておるかどうか。これは安本から報告して頂きたいと思います。それから恐らくこれは東京のみの安定本部で、他の五大都市とか、或いは海なし縣、生産地、消費地、あらゆる面に現われた結果は、これは経済不安定本部じやないかと私は思うておるのであります。で、和田長官は、我が緑風会出身だけに私は非常にその点責任を感じておるのであります。何とか農林省と緊密な連絡の下に、一つ安本の方にもいろいろ考えて頂きたいと思うのであります。以上いろいろな点について御質問いたしたわけでありますが、一つ御返答願いたいと思います。
  20. 藤田巖

    政府委員(藤田巖君) 統制をいたしました当時の政府の心境はどういうふうなことであつたかというふうな御質問でございますので、これはむしろその当時の責任者でありました私からお答えいたします方がいいと考えるので、お答えを申上げたいと思うのであります。魚の統制は從來から何度となく繰返してやられておつたのでありますけれども、実際問題としては、その統制をいたしました初めだけでありまして、結局いつとはなしに崩れて來たのであります。それが最近ずつとひどくなつて参りまして、昨年の暮に至りまして、こういうふうな紊れた状態ではどうすることもできない。これではいかない。從つて、これについては何等かの措置を執らなければならんということにその当時なつたのであります。日本の現在の許された状況といたしましては、魚の統制を撤廃をするということは、到底できないのでありまして、これをやる以上は、徹底をしてやらなければならない。併しそのためには、これはただ單に水産局が如何に頑張つて見ましても仕方のないことでありますからして、資材の問題、或いは輸送の問題、取締の問題、そういうふうな各省に亘りますところのいろいろの問題がございますので、各省がこの問題について歩調を一にしてやらなければならん。從つて各省が歩調を一にしてこれをやるというふうな態勢を取つて初めてこの問題ができる。だからこれをやるかやらんかはこれらの問題について閣議で決定をして頂きます。政府自体としてやるかやらんかを決定をする、こういうふうな態勢で案が考えられたのでありまして、結論といたしまして、政府としてはこの問題を実行して参ろうということに肚を決めまして、連合軍総司令部の御協力を得まして、これが始まつて來たということであります。從つて我々といたしましては、その当時においても不足をしておりまするところの資材というものは十分分つたのであります。現在問題になつておりますマニラ資材については、私はその当時から申しておりましたことは、マニラというものは輸入に仰がなければならんということであるから、これは十分行くということはなかなかむずかしい。併しながら我々としてはできるだけの措置を講じてこれをやつて参るというふうに考えておつたのであります。そうして現在やはりリンクの物資にいたしましても、普通いわゆるリンク資材として政府が出すと公約をいたしておりまするところのものは、これは例えば酒でありますとか、煙草でありますとか、或いは塩でありますとか、或いは米でありますとか、その外作業衣、ゴム長靴、或いはバケツ、こういうふうな資材でありますが、これらのリンクについても実際の結果といたしましては、御承知の通りの御事情でありまして、相当計画が遅れておるということは、これは十分私共も認めております。併しながら生産者の問題にいたしておりますのは、生産資材を一番問題にしておるのであります。この生産資材については、從來とも物動で決まつておるのであります。一定の枠で決まつておるのであります。その枠の範囲内において我々としてはできるだけのことをいたして参るということを考えてやつておるのでありますが、何にいたしましてもその資材が全体量として非常に不足をしております関係上、殊にその統制に即應して出荷が行われました場合に、やはり必要とするところのものをどうしても貰いたいというふうな要求がございます関係上、最近のような業者の痛烈な声となつて出て來たものと私共は思うのであります。私は今度の統制の効果ということについては、これは先々において又批判を頂くべき問題であろうと思うのでありますが、私は今度やりました統制が、統制の結果感じておりますことは、この統制をやることによつて問題の所在がはつきりして來たということが、私はこの統制をやりましたところの大きな一つの効果であると考えております。從來は統制をやるとはいいながら実は完全にやつておらなかつた。從つてその間に何と申しますか價格の点においてもやはり相当の協力があり、或いは操作がありまして息をついて來ておつたのであります。それが今度の統制によつて本当に締められるということになつて、業者が本当の声を出して來ておる。これはやはり取締を徹底して初めて私はこの問題が起つて來たのであろうと思うのであります。そうして資材の問題につきましても、從來は相当数のものが横流しができるというような関係で、余りやかましいことを言わなかつたのであります。ところが全部のものを公定價格で出さなければならんということで初めてマル公で本当に貰わなければならん、これではやつて行けないという声が起つて來た。そこで私はこの問題がそういうふうないろいろの面から詰められて來たということは、これは私としてはいい面だと考えておるのであります。そうしてその資材の出所というものが結局水産局でもない、問題は別である。又それは國内でも解決ができない、問題が別であるということがはつきり分る。今度の問題のいわばいろいろと陳情されますところの焦点というものが從來とは変つて來ておる。その意味において私は率直に申しますと、水産局に対するところの陳情では駄目だ。これは水産局を幾らいじめて見ても何んにもならない。いじめるところと言いますか、本当に水産の資材を獲得するところの急所というものは別であるということがみんなに分つて來た。水産局自体も又本当に統制をするということになつて初めて資材に対する切実なる要求を外の方面に対して澁るようなことになつて來た。これは私は今度の統制の一つのいいことであると考えておる。問題を結局詰めて見て、詰めた結果そういうことがはつきり分つたのです。それで各方面においてこの問題について眞劍に取上げて來たということは私はその意味においてよかつたと考えております。結局私は根本はこの統制がでなるかできないかという岐れ目は、この資材の問題であると考えるのであります。いろいろ生産の状況の問題が論ぜられておりますけれでも、それも畢竟するところの資材の問題だと考える。從つて私共の現在やつておりますことはともかく水産の資材を獲得することに全力を注いでおる。そうして又水産の資材を獲得するための手段といたしましては、やはり苦しくても現在のやり方を続けて行く。こういう前提に立つのでなければ、この資材の要求もこれは徹庭をしないというふうに私は考える。從つて現在はこの資材の問題については私共は極力これをやつて行く。併しながらこれは日本の在現の資材生産の状況なり、その他輸入の事情からいたしまして限度があることであろうと考えております。これは突詰めて見て、どこで又資材が取れるかという限度があるのであろうと思うのであります。そういうふうな限度がはつきりいたしました場合に、私はその事態をよく見詰めて、そうして後現在やつておりますところの統制の問題についてしつくりと現地に即したところの方向を考えて行くというふうにいたすことがいいんじやないだろうかと、さように私は思つておる次第であります。
  21. 木下辰雄

    ○委員長(木下辰雄君) お諮りいたします。経済安定本部次長からお答えしたいということでありますが、政府委員でありませんが、発言を許可することに御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  22. 木下辰雄

    ○委員長(木下辰雄君) どうぞ……。
  23. 木村武

    ○説明員(木村武君) 安定本部として御質問にお答申上げますが、この統制の問題はまあ七割まで安定本部の責任だ、非常に乱暴に取上げたという点が恐らく安定本部の責任だ、こういう御趣旨だと思うのでありますが、事柄の次第につきましてはもう縷々お聞きのようなことで、いわば客観的な事態としてこの問題が取上げられたのでありまして、安定本部がそのために憎まれ者になるということは、これはもうそれを嫌いだといつて見たところで、それを始めましたところで、これは止むを得ませんと思いまするが、その辺の事情はよく御了承願いたいと思います。  それから資材の問題は縷々この前も御説明申上げておるのでありまするが、私共といたしましてはやはり只今水産局長のお話のような筋で問題を推進する計画ができた、逆といえば……。こういうふうな意味で又私共自体もその点見通しにつきましていろいろと非常に甘かつた点などもあるのでありまして、花咲爺の比喩がありましたけれども、そんなにまで甘いつもりもありませんけれども、非常に問題を詰めて行つておるつもりであります。具体的に先程農林大臣からもお話がございましたが、相当な効果が出て來る基礎がはつきりいたして参りました。若し水産どうしてもそのことをお聞きになりたいということでありますれば、速記を止めてでも申上げてもよろしいのでありますが、どういたしましようか。
  24. 青山正一

    ○青山正一君 どうですか、江熊さん、尾形さん、それを今まで聞きたかつたのじやないですか。
  25. 尾形六郎兵衞

    ○尾形六郎兵衞君 それも聞きたいし、外にも聞きたい。
  26. 木村武

    政府委員(木村武君) それではそれは後にいたします。相当具体的に問題の見通しがはつきりして來たという段階になつております。  それから安定本部は東京だけの安定本部だということ、これは安定本部だけの問題でなくて、よく政府自体にもそういう非難がある。又そういう非難を安定本部が一人で背負つておるというとなんでありますが、これは数字的にはつきり申上げられるのでありまして、この統制の強化以來魚の入荷、少くとも市場に対する入荷は全國的に決して悪くはありません。例えば東京につきましては、例の一日十匁というようなことで考えて参りますれば、毎日七万一千貫程度のものが入荷すればよいという計算になるのでありまするが、十二月の一日から十四日の平均は六万四千二百四十三貫という数字が出ております。それから十五日から三十一日までは、御承知のように非常に大きな数字が出ておるのでありまして、十七万八千四百貫という数字が出ております。それから一月の上旬になりまして、若干正月休みの後たるみまして、十一万貫干均ぐらいの数字が出ております。それから中旬は、これは御承知のような不漁などの影響があつたと思うのでありまするが、中旬は相当減りました。併し又下旬になりましてから若干ずつ回復いたしております。  それから外の大阪、名古屋、京都、神戸などにつきましては、これは東京とは逆に、十二月の一日、十四日の間は相当に入荷がよろしかつたのであります。それ以後十二月の下半期は、入荷が相当減りました、併し減りましたけれども、例えば大阪などにつきましても、政府が一應計画を組んでおりまする一日十匁というのは、四万三千貫程度のものがあればよろしいのでありますが、これがやはり確実に六万二千貫程度のものが入つております。併しこれは今までの統制の魚について遺憾に思つておつたのであります、いつも入荷の数字だけを見て、現実に末端に配給になつたのがどうかというその数字が出ないものでありますから、必ずしもこの数字でまうく行つておらないという点は、これはまあ正直に申さなければならんと思います。一月になりましてから、大阪などは非常によろしいのであります。それから京都、神戸は、これも割合に順調な推移を辿つております。
  27. 矢野酉雄

    ○矢野酉雄君 議事進行、農林大臣が退席するのならば、委員長が三時までということを口約した以上は、私は責任ある、実のある結論を出せと言つておる。委員長はもつと適切に処置しなければいかんと思う。
  28. 木下辰雄

    ○委員長(木下辰雄君) 農林大臣は三時から閣議に行かれますので、農林大臣に対する質問がありましたら……。
  29. 矢野酉雄

    ○矢野酉雄君 箇條書的に申上げます。農林省という……この機会においては根本的に行政改革をしなければならないときであるから、農林大臣は世界の食糧事情、食糧事情とおつしやるならば、是非水産省を独立官廳として設置するところの具体的意思ありや否や。  それができなかつた場合には農林省という名前を改善するところの意思ありや否や。農業と林業だけでなくて、水産は日本の第一義的生産業であらねばならない。それに対してやはり農林省というような水産問題を軽視するような行政官廳の名前でよろしいかどうか。  第三番目の問題は、三好君が非常にこの敗戰後の我が経済の根本的原理について意見を述べたのでありまするが、私は今日の現政府のやり方は断じて計画経済ではないと思う。むしろドイツのクローゼウツヒの全体主義、あの統制経済そのままの実質を持つておる。この重大なる、我々の日常生活に必須欠くベからざる生鮮魚介の統制のごときも、若しそれ立法府権威を信ずるならば、本当の民衆の意思を尊重するならば、政治の根本は消費者が対象であつて、即ちその声を眞に聞くならば、わざわざ参議院において長い間具体的の方策を立てて、政府建設的に鞭撻する意味において、すでに具体案を参議院本会議において可決して、そうしてこれを政府通達しておる。果して現農林大臣はこの参議院の水産常任委員会で可決したるところの具体的方策を十分に翫味せられたるや否や。前農林大臣の行政的一切の責務と政治責任を引受けられたればこそ、現在の農林大臣として御就任せられた以上は、自分の農林大臣でなかつたときだからといつて、國民に対して責任が自分にないと言うことはできないと思う。故に事務引継ぎもやつておる筈であります。でありますから、これは農林大臣を代行した首相片山君も、農林政務次官も、参議院本会議において陳謝をした。いわゆる参議院の水産委員会を無視したのじやない、その御意見は十分拜聽して、そうして善処するということを本会議において國民全体にはつきりした御答弁をなすつておる。然るに農林大臣なり水産局長の意見を本日聞くというと、徒らに自分の採つたところのその統制方策を純のまま強行するというだけであつて、何ら水産常任委員会の具体的方策について、これを善処するという意味の具体的現われが見えていない。これについての農林大臣の明晰なる御答弁が願いたい。  それから水産局長は、大学を卒業するときの一つの点数を取るための御答弁ならよろしうございますけれども、少くとも大根一本食ベられず、本当に「いわし」一匹食ベられないところの現状である。そういう切実なるこの問題を考えての御答弁でなければならない。然るに最前から千田君の御質問に対しても、青山君の質問に対しても、農林大臣臣も大学教授であられたから、大学の講座でお話になるだけで、水産局長は点数を採るだけの態度か知らないけれども、あの五ケ條のリンク物資をこれだけやるから、統制は強化するが魚は出してくれと言いながら、その五つの公約したるところのリンク制については、これから頻りに生産増強になるようになにかやります。内閣にこういう一つの会議を作りましただけで、果して七千四百万の國民は納得するかどうか、以西底曳業者たちは今正に生死巖頭に立つておる。その他の漁民又然り、鹿兒島突風事件において漁船を失つたところの漁民の困窮又切実なものがあると思うのでありまするから、例えばワイヤロープに対しての増産についてはこういう一つの具体的方策を採る、綿の輸入についてはこういう手を打ち、そうして漁網の生産増強についてはこうした一つの計画の下に各関係官廳と今こういうような折衝をしておる、漁網の配給についてはこういうような結果を見ておるからこの点を改善したい。漁價に至つては絶対に現在においてはいわゆる業界の諸君は算盤が立たない筈である。これについていわゆる当局としてはどれだけの魚價の改善をなすところの具体的意思を有するや、ということを江熊君の質問に対してあつたごとく、一つ一つ実例を挙げてはつきり我々が納得するように、併し占領下にあるからこれだけは言われないというような事情があるならば、この事情を政府当局と我々と協力してGHQにも眞情を愬えてその難関を突破しよう、私たちは絶対に破壊的の言論を未だ曾て吐いたことはない。これに対して國民の声に切実に應えて、若しもやり方が悪かつたら済まなかつた、総理大臣に対しても天下に向つて謝罪させるぐらいの政治道徳を守つてこそ、私は初めて民主日本建設というものが具体的に一歩々々ここに現れて來るものであると思うのであります。我々の徴吏を十二分に賢察して何分の御回答を要望する次第であります。
  30. 江熊哲翁

    ○江熊哲翁君 関連してありますので……。私は一昨日非常に強い意見を持つて矢野議員と大体同一意見を申上げた。運算し放しではいけないから答えを出してくれということを言つた。今日矢野委員から更にそれを催促されまして非常に満足いたしております。最前水産局長の御答弁の中にいろいろなことをやつて統制をとつて、それによつて貴重な答えが出たようなことを言つておりますが、これは生産者の非常に大きな犠牲の結果こういうことになつたのでありまして、その答えを出すためにやられたとするならば私共非常に残念に思います。そのくらいのことは私共は初めから分つておつて、再三再四政府に注意いたしたのでありますが、ああいうベらぼうなことをやつて、そうしてこういうことが分つて今度の統制は無意味ではなかつたというようなことをしやあしやあと述べられることは、生産者にとつては非常に迷惑千万である。それで私は將來何ケ月かの後に漁業用の資材がふんだんに入つて、生産に從事することができるようになることをお約束されようとしておる政府のその態度に謝意を表するわけでありますが、それが何ケ月か後に來るといたしまして、それまでは現在のように生産者に非常なる犠牲を継続さして行くおつもりであるかどうか、これであります。今は陳情に來ておる人は業者の一部分にしか過ぎませんが、恐らく二月、三月は沿岸業者は大挙して生きて行く途を求めるために上京して來るだろうと私は思うのであります。そのような切実なる逼迫した状態に沿岸業者があるということを御承知願いたい。そうして資材はいつ來るか。とにかく朗報がいずれあるだろうというのであります。あるとしてそれが何ケ月後であるか知らんが、それまで我々生産漁民に対して今日のような犠牲を依然として続けさせる御意見であるかどうかということを、ここで私は涙を呑んで漁民のためにもう一度御質問申上げたい。
  31. 波多野鼎

    ○國務大臣(波多野鼎君) 水産省を設置する意思があるかどうかというお話でございましたが、今のところそこまでは考えておりません。第一回國会におきまして、水重廳設置の問題が衆議院並びに参議院において眞劍に採上げられて論議されたということは私もよく承知いたしておりまして、これは國民の要望であると考えておりますので、就任以來水産廳の設置の問題につきまして、及ばずながら盡力をいたして、今関係の方面と折衝を大体終つたような状態になつておりますので、近く水産廳設置法案を提出いたしまして御審議を願いたいと考えておりますが、この点につきましては、第一回國会の経緯もあり、國会側の方から提案して頂く方がいいのじやないかという氣もいたしますので、この点につきましては、尚御相談の上、どちらからか提案して頂くようにしたいと考えております。  それから計画経済云々の問題でございますが、私は先程お答え申上げたように、今日の日本の乏しい経済力のときにおきましては、どうしても計画的な経済を行なつて行かなければならんという信念を持つております。併し今やつております計画経済がナチス的なものであるというようなお考えとは大分私は違つておりまして、民主化日本におきまして、御承知のごとく、いろいろな民主的な機関ができておりますので、そういう民主的な機関と連絡を取りながら政府が統制をやつて行くという方式であります。この点はどうぞ御了承を願いたいと思います。  それから第一回國会におきましての参議院の水産委員会の御意見は十分拜聽いたしておりまして、この御趣旨に副うように努力はいたしております。徐々にその成果を出して行きたいと思つておりますから、この点も御了承をお願いいたします。
  32. 江熊哲翁

    ○江熊哲翁君 私の質問は農林大臣に対する質問ですから……
  33. 波多野鼎

    ○國務大臣(波多野鼎君) 業者に犠牲を今のまま強いて続けて行くかという御意見でございますが、私共としましては、業者の方に特に。犠牲をお願いするというつもりは実際ないのでありまして、できるだけ水産業が円滑に発展するようにという点について苦心をいたしております。ただ何分にも今の御承知のごとき國内の資材の状勢から見まして、私共がどれだけ逆立ちいたしましてもできない部面が沢山ございますので、この点については、先程お話のあつたようにGHQ側にいろいろ懇請をいたしておりますが、國会側からも同じ意味において御協力をお願いしたい。そうして國民全体の意向として司令部側にお願いして、必要な資材の輸入を促進いたして行きたい、こう考えております。御了承願います。
  34. 松下松治郎

    ○松下松治郎君 私は社会党にいながらこういうことを言うのじやないということを前提に置いてお聞き願いたいと思います。過日來矢野議員、千田議員、三好議員のように、水産に余り直接関係のない方々から、水産に対しまして活溌なる御意見と好意ある御助言を頂きまして。私は感銘しておる次第であります。併しながら水産は一般の商工業とは非常に異つた存在でありまして、抽象的に議論をなさつておることは大分趣きを異にしておると私は思うのであります。(「抽象じやない」と呼ぶ者あり)默つて聞いて下さい。あなたの言うことを默つて聞いておつたのだから、默つて聞いて下さい。いま少しく掘下げて水産の実情を把握して御檢討を願いたいと思うのであります。過日も「まぐろ」漁業者及び以西底曳網漁業者がたびたび上京されまして、一航海で七、八十万円も赤字が出て、引合わんから魚價を改訂せよ、又リンク資材が欲しいという陳情を頻りにしておられる。又水産委員会の方へも陳情せられておるのであります。この件に関しまして一言私見を申述べたいと思うのであります。  私は親子数代の漁業者であります。漁業以外に私は何にも知りません。知らん者でございます。今でも家に帰りますれば、漁夫と混りまして沖へも行つております。又底曳もやり、定置も相当に持つております。そうかといつて一本釣の経営を私はやつておる者でありまして、事水産の実際面に関する限りは、私は他の議員にも引けを取らないという、うぬぼれか知らんが、確信を持つておる次第であります。その経驗からしまして、一航海に百万近い赤字が出るというようなことは、どうしても私は理解ができん、というよりもむしろ不思議に思うておるぐらいであります。勿論多少の赤字は出ます。又経営もなかなかやりにくいということは事実でありますけれども、かかる大きな赤字が出、又厖大な欠損をするというようなことは、我々のような水産の專門業者はちよつと、納得が行かん点があるのであります。それは他に重大なここに原因があるのであります。それは技術方面に非常に欠けておる点があると私は考えておるのであります。古來水産業者間では「船を買わずにいつそ船頭を買え」というような諺があるのであります。「かに」を取るにはどうしてもそのおる場所に網を入れなければ絶対に取入れないのであります。我々漁業者は、「たい」が必要だから取つて來いと言えば、必らず「たい」を取つて來るのであります。それほど経驗を得てやつておるのであります。現段階において多少の損害の行くということは我々も認めますが、一航海に百万円も五十万円も赤字が出るというような漁業は、將來は事業として絶対的に成り立たないことを私は確言して憚らないのであります。眞面目に將來も漁業を生業としてやりたいという人であれば、いま少しく漁業技術的に又科学的に相当に研究する必要があるし、研究して頂きたいと思うのであります。  それから水産局長に特に頼んで置きたいのでありますが、一例を申すならば、終戰後私の郷里の福井縣の附近におきましては、漁業は有望である、ぼろいという言葉に駆られまして、單純に考えまして、新興水産会社が雨後の筍のようにできておるのであります。かかる会社は、私の調べたところでは、例外なくして赤字が出ておるような有樣であります。甚だしい会社は、計画の一割も漁業をやらず、あまつさえ貰つた資材を横流ししておる、横流しして食つておるということを私は聞いておるのであります。かかる新設会社は往々にして政治的に多少の繋がりがある。中央に運動しまして、復金から或いは中金から金を借りる。又地方銀行から、融資を受けるという他力主義、依存主義でやつておる者が多いのであります。甚だしいものは、我々の聞いたところでは、復金から借りた金は出しても出さなくてもいいのだ、ただ金融さえ受けたらいいのだというずるい考えを持つておるものが多いのであります。実際の我々水産人は極めて純眞で眞面目な性格を持つておるのでありまして、これは中央に運動することすらも分つておらんというように私は思つておるのであります。中央に運動に出て來るような人は、大半の人が政治的な繋がりを持つておる。今新興会社で、わけも分らずに漁業に携つておる人が多いように思われるのであります。自己の技術の劣つておるということを言わず、赤字が出るとすべて政府責任であると他に轉嫁しておることは、私は断じていかんと考えておるのであります。  主食代替の主たる補給源を担当する水産業者の我々は、自己の責任の重大であるということをつくづく又深く考えまして、自己反省をして檢討をする必要があるのではないかと私は考えておる一人であります。これら技術の低い者も高い者も資材の割当、融資の割当を得ておるのだ、又却つてそういう人は中央に繋がりがあるために、資材の配給を優先的に受けておるのだと我我は聞き又見てもおるのであります。これを重点的に資材の配給をしたならば、現在の漁獲は倍加するのではないかという点も考えられるのであります。これに対しまして水産局長は、戰後にかかる濫立しました泡沫会社とでもいいますか、新興水産会社の整理統合ということに対して、何か御意見があるかということをお伺いしたいのであります。又矢野さんからお叱りを受けましたが、水産関係の議員の方々にも、特に水産の実相をいま少し深く掘下げて御檢討を一つお願いできれば私は非常に結構であるというように考えておるのであります。  それから特に、和田安本長官がおりませんので、安本の木村さんに一つお聽きしたいのでありますが、私の申しますことは血の叫びであるというようにお考え下さつて、肝に銘じて一つやつて頂きたいということ、又これに対する御答弁をお願いしたいというように考えるのであります。たびたび千田委員その他から質問しておりますが、政府は昨年の十一月二十八日に、地方長官会議の席上におきまして、生鮮食糧品の取締の強化方針を御指示になつておるということは、現在の日本の國情において、これは万止むを得ない次第であると私は想像はしております。併しながらその際資材のリンクということを御発表になつておるはずであると思います。それに対しまして、資材というものはどれだけ出ておるかということに対して、我々はただ新聞で見ただけであり、又政府当局の当院の答弁によりましても、御発表になつた一割も出しておらん。取締はどうかというと、強化に強化の一途を辿りまして、このままに放つて置きましたならば、水産業者というものは全然破滅してしまう。水産業者の破滅はいいが、前途憂慮すべき問題が起きて來るのじやないかというように私は考えておるのであります。政府、殊に安本の木村さんはこれに対して責任を感じておるのかおらんのか。又感じておるとしたならば、いつ頃出せるか、どれだけ出せるかという、その時期等も一つ御答弁をお願いしたいと思うのであります。  又水産局長にお願いしますが、この問題に関しまして当面の責任者であります水産局長は、当時安本あたりの御方針に同調せられたのでありますが、かかるリンク資材の裏付けに対しまして、安本又関係官廳から確たる言質を取つてあるかないか。的確な見通しを以てこの取締の強化に同意されたかどうかということに対しまして、一つお聽きしたいと思うのであります。
  35. 木下辰雄

    ○委員長(木下辰雄君) 尾形委員は農林大臣に対する質問ですか。
  36. 尾形六郎兵衞

    ○尾形六郎兵衞君 私は前から発言を求めておるのです。私は委員長にお伺いしたいのでありますが、私はずつと前から発言を求めております。私が何回名前を呼びましても、委員長は許さない。何のためにあなたは許さないか。そうして今の松下君の話は、大臣に対する質問を今やつておる時間でありますのに、局長と木村次長に対する質問のように私は聞いたのであります。  私は大体におきまして、今の統制強化の問題につきましては、同僚の委員諸君から至極御尤もな御意見が吐かれましたので、私はそれを省略いたします。併し第二回國会の劈頭に当りまして、片山首相が、今年は生産増強の年にするということを縷々述べられたのでありまするが、遺憾ながらこの統制強化のために、我が水産業は縮小再生産の状態に私は陷ると思います。戰前の約半分、七億万貫の水揚げを現在しておつたが、水産業は敗戰後最も有望な産業と言われておりました。この水産業も、本年に入りまして著しい縮小再生産の状態に陷ることをよく御認識下さいまして、これに対して適当なる政策を立てられたい。私はどうしても、漁業は非常に苦境に立ちまして、非常に生産が減つておるから、生産増強の年という一環が、この点から崩れはしないか、こういうように考えられまして、万遺憾のないような対策を講ぜられたい。具体的なことは私から申上げるまでもないと思いますので、しつかりやつて貰いたいと思います。  その次に、現政府は去年の七月組閣早々、流通秩序確立要網というものを発表された。然るに今度魚のことにつきましては、統制は結構でありますけれども、流通秩序がうまく行かないような状態になつておる。例えて見ますると、私は山形縣でありますが、山形縣の例を引きますと、この間海岸から山形市へ「たら」と「さめ」を十五万貫送る計画をしました。そうすると一割目減りがします。それから汽車の運賃等合せますと五十万円の経費が出ます。そのために「たら」と「さめ」を送りたくても送ることができない。そういう問題を決めずして流通秩序は果してなり得るかどうか。  次に先程木村次長の話によりますると、近頃魚の配給が非常によろしいというお話でありますが、こは私は六大都市のみの話をしておるのじやないか。現在統制を強化しましてから、山形市、米沢、新庄方面におきましては殆んど魚の配給がないと思います。目減りを見ない、運賃を見ないところにどうして魚が動くわけはありません。こういう問題を解決しないで流通秩序を私は確立するという、政府の肚が分らない。こういうことをしまするから役所のことは皆んなデスクプランだ、実際の経済の実情に嵌まらないことをしておるのだからこういうことになるのじやないか。私魚を食べたいという人間のことを考えてみますと、やはり生きるがために蛋白質を求めると、私はこう思います。煙草のごとく喫まなくて済むものではない。こういうことをしまして田舎の人々を虐待する。虐待しますると石炭を掘る勞働者のエネルギーがない。東京復興のために出す材木も出なくなります。私は都市は田舎の培養によつて成立するものである。田舎をかくのごとく虐待します政策というものは、私は國会を誤るものじやなかろうかと思つております。その外に金融措置というものを安本が立てまして、山形縣等におきまして海産物を移入しますのには、金融の順位が丙になつております。六大都市は甲乙二つになつております。そのために北海道から海産物を移入しますために銀行に金を借りに行つても断られるのです。君の方は丙だから金を貸すことができない。從つて品物を運ぶことができない。運ぱんとする者は闇金融を受けなければならない。闇の金を受けることになつてお魚も闇でなければ費れないことになります。こういうことで悉く六大都市の人のみ魚を食べる政策、そうして山形縣のような日本で大事な第三位の米の供出縣、こういう人たちに魚を食わせない政策、これは私は許すべからざる政策と思います。(「ひやひや」と呼ぶ者あり)農林大臣及び安本長官よくこのことを考えられまして、速かなる対策を立てられるように私はお願いいたします。  これに対しまして波多野農相の、具体的なこともよろしうございますが、一つ御意見を承りたい。私の意見に対しましてあなたは反対するか、賛成するか。
  37. 木下辰雄

    ○委員長(木下辰雄君) 今年を生産増強の年とするという首相の挨拶がありましたが、私も同感でありまして、從いまして水産業につきましても是非とも増産をやつて頂くような諸條件を整えることが私の仕事であらうと痛感いたしております。先程からしばしば申上げますように、資材の問題、資金の問題について有効適切な手を打ちつつあるような状態でありますので、その点どうぞ御了承願います。かそれから流通秩序の確立の問題、これは安本長官がお答えする筈でありますが、今尾形さんが例に引出されたような事実が実際あるとすれば、どうも甚だおかしい。この点につきましては十分安定本部とも連絡いたしまして、そういうことのないように努力いたしたいと考えます。
  38. 青山正一

    ○青山正一君 ちよつといろいろな問題に因んで話したいと思いますが……
  39. 木下辰雄

    ○委員長(木下辰雄君) 三時になつたら農林大臣は帰りますが、その範囲内で……。
  40. 青山正一

    ○青山正一君 さつきから皆話しておることは一致しておることなんですが、これに対する恰好な返事を得られないでやきもき皆やつておりますから……。
  41. 木下辰雄

    ○委員長(木下辰雄君) それは速記を止めて、後で発表させますから……。何か農林大臣に御質問ありませんか。
  42. 矢野酉雄

    ○矢野酉雄君 金融の措置なんかどうするつもりですか。尾形君の一山形の問題でない。各地々々にある。それについてどうするかというので、そういうことについて、それは氣が付かなかつた。おかしな話が話だと言つて、具体的にこういう処置をする。直ちに日本銀行ならば日本銀行大蔵大臣なら大蔵大臣でこうさせるということを言わなかつたら、子供の使と同じだ。農林大臣どうですか。そういう金融措置、輸送問題について絶対に打つ手はないですか。
  43. 波多野鼎

    ○國務大臣(波多野鼎君) いや打つ手がないのではありません。今具体的に発表するまでに行きませんですがね。もう早急に出ますから……。
  44. 矢野酉雄

    ○矢野酉雄君 併し今農林大臣は、そういうことがあるだろうか、あるというのはおかしなお話だということ、片一方尾形君は作つたものでない、偶然たる事実だ。だからそれを知らないとうことがおかしな事実で、だからそれを発表する時期でないとすれば……。
  45. 波多野鼎

    ○國務大臣(波多野鼎君) それはあなたのお話を誤解しておりました。農林水産の金融の問題と考えております。今の尾形さんのお話は、これは私本当に初耳で、安本の方と連絡いたしまして、この点についての、対策はすぐ講じて頂くようにいたします。
  46. 青山正一

    ○青山正一君 農林大臣一つこういうことを頭に御記憶願いたいと思いますが、在來の魚價というものは、殆んど出荷経費というものは含まれていないのです。いわゆる魚價の中に多少含まれておるようなふうらしいのですが、今いろいろな統制の方法で甲級陸揚地、乙級陸揚地というものが、又六大都市には例外價格とか默認價格とか、そういうものがあるのですが、そういうふうな甲級とか乙級の陸揚地、或いは例外價格とか默認價格、そういうものを避ける上において、一つ生産者なり或いは出荷業者のいわゆる出荷経費、運送料、小運送料、永代、目減りというようなものを含んだものを荷受機関に負担させるというようなふうな行き方で一つ價格の形成をして頂きたい。こういうことを特に御注文申上げて置きたいと思います。そうすればいわゆる山形縣の問題などは即時解決するのじやなかろうかとこういうふうに私考えております。
  47. 波多野鼎

    ○國務大臣(波多野鼎君) 安本の方にそういう点は連絡しまして、十分研究させます。
  48. 矢野酉雄

    ○矢野酉雄君 ちよつと今松下君から僕らに何か勉強せよというような意味の実に御深切な御助言がありました。これは心から頂戴いたします。併しながら少くとも錚々たる一個のいわゆる議員が、何か抽象的であるということを……松下君或いは三好君、矢野の意見が抽象的である。一体抽象という言葉をどう解釈していらつしやるか。これは重大な問題である。而も速記に載つておる問題である。私の研究しておる抽象という問題は、例えば如何に水産行政をやるべきかというのは日本の敗戰後の民主日本建設のいわゆる経済哲学政治哲学に根拠を置いたその問題から演繹せられた一つの具体策であらねばならぬ。そういうのを、いわゆる計画経済なら計画経済の面と水産行政の面を、これを意見を述べることは最も具体的なことである。どこにこれが抽象的であるか。更に政府がこの五つのリンク制を挙げて、故にこの出荷は大いに奬励するというような、最も具体的な、これは行政の処置である。それに対して政府がこれをやつたのでありますが、その政治責任を問うということは最も具体的なことである。どれが抽象的であるか。更に又これを誤解する人では最近いわゆる國会の権威を失遂するがごときいろいろな問題が発生しておるこの際に、何か業界の諸君が東京にやつて來て我等議員に運動するから、その運動によつて我々が動くというがごとき誤解を招くような言動を松下君がやつておる。これは取消して貰いたい。  更に泡抹会社の名を以て盛んに上京するところの諸君の大部分は、というお言葉があります。私は業界の代表でない。全國民の代表者である。消費者の代表者であるということは、明快にこれは何回も言つておる。これについて非常に誤解を生むがごとき言動を、松下君は決して悪意ではなかつたと思う。むしろ原稿を読むというようなことに一生懸命になられたからかも知れないけれども、これは聞き捨てにならない問題である。それから更に私はこの言動から業界の諸君が正当な一つの道筋の下に資金を借りるということ、殊に引揚者であるとか或いは戰災者であるとかいう者に対して政府の積極的な援助のない以上は、國家の有しておるところの復金その他の金融機関から借らざる以上は、泥棒する以外に途はない。その復金から借りるところのものを全称的断定においてこれを否定するがごとき言動は、私は絶対にこれは許すべからざるところの言動であると思う。敢えて松下君の愼重なる御答弁を私は委員長に要求する次第であります。
  49. 松下松治郎

    ○松下松治郎君 私は抽象的というた言葉に対しまして矢野さんからお叱りを受けていますが、そういう意味じやなくして、私の言わんと欲するところは、戰後雨後の筍のようにできておる新興水産会社が、実際の面において私らの見た目では漁業を十分にしておらん。一部の官吏上りとか、そういう者が寄つて実際の漁業の能力を百%に発揮しておらんということを私は往々にして認めるのです。それに対してそういう根元を衝かずに、ただ資材が足らん、資材が足らんといつて喧ましくいうておるが、そういうものの資材を実際の漁業民に割愛して、その能力を上げるということは、まあ八千万國民を救う上からいうても、足らざる資材を有効に使うということは非常にいいのじやないかということを考えた結果、そういうことはどの委員の方も考えておらんというように考えまして……。矢野さんが、やつておることが抽象的だ、面白くないから言つたというのではなくて、そういうことを言わんと欲したために言うたので、決して矢野さんのおつしやつておることが水産の本旨に嵌つておらんというようなことは思つておりません。どうぞ悪しからず一つ……。
  50. 木下辰雄

    ○委員長(木下辰雄君) 委員会の委員には実際漁業をやつておる業者もあれば、全く素人もある。併しこれはいずれも國民の代表者であつて、この水産委員会が業者の代表であるという非難がないように万遍なく発言せをられたい。又やつておらん人は、こんなことを言つたら笑われやせんか、間違いはせんかというようなことを考えずに、本当の國民の聲として言つて貰いたいし、又業者の方もそれを歓迎して、お互いに水産委員会目的達成に協力して頂きたいということを私は希望します。
  51. 千田正

    ○千田正君 只今の松下君の釈明で大体了承しましたが、我々は水産業者でない。併しながら今日における農林行政の中に一番欠けておる点があるとするならば、これは漁業の問題である。凡そ日本の水産業において一番跛行的な惠まれない状態におるのは、漁業、漁民じやないか。今日尚漁民解放が叫ばれていないのは何に起因するか、松下君のような漁民から選出された人達が起ち上らないからだということを我我は考える。これが私がこの委員会で言わんとしておるところであります。今日一番惨めな生活をしておるのは何か。農村は農地解放によつて解放された。漁民はどういう方向になつておるか。そうして漁民と共に生きておるところの松下君たちが本当に壇上に起つて鬪こうところの力を持たん限りにおいては、この水産行政というものは成功しない。その意味において我々は漁民ではない。併しながら日本國民として起ち上らなければならないという意味において、私は水産委員会において吐いておるので、決して抽象的な意見を吐いておるという意味ではありません。その点は誤解のないようにこの際申上げて置きます。
  52. 藤田巖

    政府委員(藤田巖君) 新興会社の整理統合についてどういうことを考えておるかという御質問でございましたが、新興会社にもいろいろであろうと思います。一概には申せないと考えます。現に新興会社でも非常に新らしい経営方法をやり、又新らして技術を採入れて、從來の業者の方よりもうまくやつて行く、或いは從來の方に伍して研究しておる者もあるわけであります。そういう意味の新興会社については、これは大いにその特色を発揮して頂きたい、かように考えております。併しお話のように新興会社の中には終戰後の混乱期において、ただ單に水産は非常に儲かる、景氣がよいのだということ、或いは又外に投資をする部面がない。從つてそういう全然素人の方が水産方面に乘り出されて、而も魚を取るところの技術者或いは又経営の方法も分らずにやられる、率直にいえばこういうものも相當にあります。そういう方々が現在かような取締強化の時代になつて來ると苦しみも多い、かように考えます。又これは取締をどういたしましようが、赤字が多くて、どうしても何ともならない。こういう状態のものもあります。我々としては眞面目な、將來何とかして行けるような新興会社については極力これを援助して行きたいと考えております。併しむしろ水産業界を掻き乱すような、つまり水産業の健全なる発展から考えていわば害になるような、そういう意味合の人たちについては、これはやはり或る程度の措置も又考えて行かなければならないのじやないか。かように思つております。併しながら積極的に現在個々にどういうものをどうするかということまでは考えておりません。將來の、おのずからの趨勢といたしまして、自由競爭の結果、どうしても成り立たない。それが経営技術方面の極めて劣悪なるために、成り立たないという新興会社については、それらの人が脱落して行くことは、これは止むを得ないことであろうと思つております。  それからこのリンク物資の問題について、あの当時、水産局として、このリンク資材が確実に出ることを念を押したかというお話であります。我々といたしましても、このリンク資材が確実に出るということは、これが前提になるわけであります。これが確実に出る上において、我々もこの統制が行われるのだということはたびたび申しておるのであります。これはその生産に当つておられますところの官廳の方面で、確実にこの程度の、これが出るという言葉を我々としては信用せざるを得なかつた事情であります。  それから先程から銀行の問題が出ておりますので、この点はちよつと御説明をいたして置きたいと思います。お話のように、消費地の荷受機関は甲の二になつております。それからそれ以外のものは、丙になつております。いわゆる内種業種として、丙に該当しておりましても、いわゆる丙種協議という方法によりまして、資金融資の必要なものについては、これを面倒を見て貰うようにいたしておるのであります。実情を申しますと、甲の二になつておるとか、丙であるとかいうことは、必ずしも金を借りる場合に、それだけで律するのではないのであります。要は借りる人の信用の問題であります。丙でありましても立派に借りておる者は沢山ある。甲の二に該当しておりましても、信用がなければ貸しては呉れません。結局問題は、その團体の信用の問題であると私は考えます。たまたまそれを断わるところの口実といたしまして、丙だから貸せないとか、或いはどうだということは申すこがとあると思いますが、率直に申しますれば、やはり信用の問題である。我我といたしましては、この荷受團体その他の方々の、本当に正規のルートに乘せて、正規の統制物資をこの計画出荷いたしますところの資金については、これはできるだけ御面倒を見よう。そういう意味合で、具体的にそういう御要求でありますものについては、私共で金融機関に対して証明書を出しております。そういうふうな措置でやつておるわけでありまして、これも勿論その資金の融資順位があるということは、これはやはりいいことであるには違いないと思いますが、実情はそういうふうな方法で、相当打開もできるというふうに思つております。  それからこの運賃の問題その他が出ましたが、これは、價格等で決定いたしました場合に、運賃についても、その場合、合理的に計算はいたすのでありますが、それはその後のいろのいろの事情によりまして、公定の運賃では運べない。從つて運賃がどうしても高くなつて行くというような現状になつております。これは將來價格を決定する場合には、十分その実情を考えて参りたいと思つております。併し先程お話のございました、山形縣の内部で、或る方面へ出します場合に、非常に運賃が嵩まつて困るという問題がある。これは或いは私の記憶違いかも知れませんが、この丙地の價格と丁地の價格と、この間の中間價格の範囲内において、地方物價事務局が承認をいたしますれば、中間價格が設定できる。そういうように私は考えております。現に福島縣の或る地方では、その中間價格を設定しております。從つて或る地方から、例えば山形縣の酒田なら酒田へ出す場合に、どうしてもそこが運賃その他で入らないというような場合には、これは丁地の價格と丙地の價格との範囲内において、地方物價事務局に申請いたしまして、合理的な程度の中間價格というものを設定する途がたしかあるんだと私は記憶しております。でありますからして、それでも足りないという場合は、これはどうも公定價格を改訂しますよりいたし方がないように考えるのでありますが、その以外の場合には、変え得る途がある。この問題は具体的に何かこういうことで救われる途があるのではないかと思つておる次第であります。それから……ちよつと速記を止めて頂きたい。
  53. 木下辰雄

    ○委員長(木下辰雄君) 速記を止めて。    〔速記中止〕
  54. 木下辰雄

    ○委員長(木下辰雄君) それでは速記を始めて下さい。
  55. 丹羽五郎

    ○丹羽五郎君 現在の「まぐろ」漁区千二百マイルを二千二百マイルだけ殖やして十一月から三月までの間、もう千マイルだけ、即ち二千二百マイルの制限漁区を得てみたいとかように考えておるのでありますが、水産当局において、そういうようなお考えがないのでありますか。そういう点をお伺いいたしたい。今資材、そういうようなことについてお話がありましたが、私は、むしろ資材もなく魚もいない所で取ろうとするよりも、或る場所に行つて取らす方が必要な用件ではないかと考えております。それについてお考えがあればお伺いしたいのであります。
  56. 藤田巖

    政府委員(藤田巖君) 「かつを」、「まぐろ」の漁区拡張の問題については私共もかねてから要求しておるところでありまして、これは書類を以て連合軍司令部に大分前から懇請をしております問題でありまして、私共の大体の意向、といたしましては、現在の線が確か北緯二十二度の線であつたかと思いますが、これを少くとも赤道府近まで、零度ぐらいの所までは延ばしたいというふうな考えで、どうしてもこれが一般の漁船に許されないような場合は、できれば母船式の形体を採り「まぐろ」漁業でも一つできるようにして貰いたいというようなことを詳細な資料を添えまして要求中でありますが、これが一時は非常に有望であつたのでありますが、最近漁区拡張の問題は外の方もさようでありますけれども、ちよつと現在の情勢としては漁区を拡張することは非常に困難であるというふうに話を伺つておる。そういう事情になつております。
  57. 丹羽五郎

    ○丹羽五郎君 困難という所はもう少しはつきり聽かして貰いたいと思います。私はこの占領軍としての立場、最初は千二百マイルは第一回は普通商船、漁船に限らず五百マイル、それが今度は特に「かつを」「まぐろ」漁船に対しては千二百マイルということに拡張された。少なくも現在の日本におります「まぐろ」漁船だけは、今出漁しておるのは「まぐろ」專門で行きますと今約二百七十隻ぐらいのものと考えておりますが、又その二千二百マイルまで行ける船は私は恐らく二百隻そこそこだ、かように考えておりますが、この二百隻のみに私は許可を取ると、而もその期間は十二月から三月までというこの短期間にもう千マイルだけ伸ばして貰うということは、私はもう殆んど占領目的もすべて達成もしておるときでありますからも、而も食糧事情のこういう窮屈になつておる折に、「まぐろ」ということは非常に日本の我々の生活に一番必要な魚であるので、私はいろいろ理由を説けばこれはできると思つておりますが、当局の方の熱意が少し足らんのぢやないかというような嫌いがしておるのですが……。
  58. 木下辰雄

    ○委員長(木下辰雄君) ちよつと速記を止めて。    〔速記中止〕
  59. 木下辰雄

    ○委員長(木下辰雄君) 速記を始めて……。
  60. 青山正一

    ○青山正一君 公約の問題でありますが、局長の説明のようにやつて行くということになれば、非常に政府自体が業者をだますというふうな恰好になるわけでありますが、只今その局長の言つた通りに、もう一度この閣議を開いた上でそういうことが決定されるというふうになるとすれば、その際において今までの公約はどうしても実行できなかつたということを発表すべきが本当だろうと私はそういうふうに考えるわけなんでありますが、それについて意見を一つ承つて聽きたいと思います。今総務局長がおいでになつておるのですが、この際商工省の関係についていろいろお聞きいたしたいと思いますが、一つだけをお聞きいたします。  漁業用の資材がないとはいいながら、闇資材は相当量市販にあるような現状であります。この原因は、一例を綿漁網綱について見ますと、この漁網綱に製造する場合に、歩減りを公然と五%を認めておりますが、これは逆に水分を含ませて製造する關係上、五%以上の歩増しになりまして、更に網も綿糸も工程の目方が不足しておる。これがために実際は一割以上が製造工程において製造業者の不当の所得となつておるようなことで、これが公然と闇に流れておるのじやなかろうか、こういうふうに私は考えておるわけであります。政府は公然とそれを認めておるのじやないか、こういうふうに考えておるのです。これは工場の監督権が実際その間農林省になく、商工業者の代表たる商工省にあるからではないかと私はそういうふうに考えておるのであります。これについての商工省の御意見なり、或いは水産局長もおいでになりますが、一つ両方からの意見をはつきりと承つて置きたいと考えております。
  61. 木村武

    ○説明員(木村武君) 先程からの話、水産局長のお話にも関連いたしますし、若干これは、実質はそんなことはどうでもいいじやないかというお話になるかも知れませんが、今度の対策で公約しておりまするリンク物資は、釘、燃油、主食、箱材料の木材というもの、ゴム製品、作業衣、軍手、酒、煙草、塩、バケツ、こんなようなものでありまして、その外にこの前尾形さんからお話があつて若干新聞の方で端折つて記事が出ておるので誤解がありますが、特殊物件中からマニラロープ、ワイヤーロープを引出すというようなことが実は今度の対策の公約であります。その関係におきましては、只今問題になつておりますのは、燃油が割当の率が、例えば以西の関係においては八百貫一キロということになつておるのが、これが実際枠が総額を押えられておるので、リンクまでも物は渡らない。例えば千三百貫一キロしか物が渡らない。それでは困るという問題と、それからマニラロープ、ワイヤーロープのことですが、これは特殊物件から引出すという関係からそう簡單に参らない。先程花咲爺の例が出ましたが、なかなか簡單に参らない。こういうようなことが今度の対策の問題になつておる焦点であります。それからその外の主食の関係、木材、釘、作業衣、軍手、酒、煙草、ゴム製品、塩、バケツ、こういうふうなものにつきましては、恐らく商工判の物質、それから大藏省物条が相当ございます。これは総務局長からお話があるかと思いますが、これは商工省の者と十分相談いたしまして、そうして十一月に別途この全体のリンク物質の綜合的な計画というものを作りまして、その程度のものは誰かに出せるというそういう計画で、これがその一環として出ておる。その資材の関係その他の見当は、商工省自信があるのでありますが、現実にそういうものを造つて出さなければならんということで、農林省から各縣別に、これだけのものをここへ送つてくれという資料が商工省の方に出まして、その資料によつて、両方で、よろしい、それぢやよかろうということになるのであります。それから又特別に配給の機構の問題も、リンク配給でございませんので、從來より非常に品物が殖えたのでありますが、そこでそういう新らしいリンクの方法、配給の機構を両方で御相談なさつて、その結果意見が一致しまして通牒が出ましたのは、実は昨年の暮なんであります。そこで今度商工省の方では、メーカーに対して資材を割当てて製造する、こういうふうな状況になつておりますので、現物の遅れておるという点、特にゴム製品、作業衣等につきましてそういうふうなことが起つておるのであります。これは幾らお叱りを受けても仕様がないので、実にその役人が自分のことではないからゆつくるやつてるというような点が多分に出てすると思います。これは率直に申上げまして、一つ御鞭撻を願わなければならん点でありまして、それでメーカーに対する商工省からの発注も、実はゴム製品関係はこの十九日になつて出ておると、こういうふうな状況でございます。併しさつき申上げたように、資材なり何なりの手当は、十分商工省と相談し打合せた上で自信のあるものでありますので、若干時配は遅れますが、物は確かに参ります。遅れて江熊さんからお叱りを受けておりますが、時期の遅れるということは起りますが、そういうふうに現物の手当は若干遅れておるが、決して空になるということはない、行かんということはない、こういうふうに御了承を願いたいと思います。  それからマニラロープ、ワイヤーロープの問題がシーリヤスな問題なのでありますが、先程水産局長からお話があつたのでありますが、私共はその辺が甘かつたということで、花咲爺で叱られたのでありますが、司令部側の強い意向もありまして、結局現在はそういう物が手に入つてやつておる。そこでそういう物を軌道に乘つける、これが筋であると、こういうような一点張で進められると、これは何ともいえないのであります。そういうふうな訳合いで、これはこまごましく御説明申上げる必要もないと思いまするが、そういう訳合いで、それが筋に乘れば或る程度の物は少くとも繋げるのじやないか、輸入物については別途盛んに折衝いたしておりますので、それらも段々と軌道に乘つて來る、それ間繋げるじやないかというふうに考えておつた点が甘いじやないかと、併し非常に事態が深刻であるということは私共も分りますし、又先程水産局長の言われた点において、この問題は是非速急に進めなければならんという氣に関係方面でもなられたわけであります。そうして先程の水産局長のお話の続きでありまするが、相当それが具体的になつておる。水産局長大分遠慮されてお話がございましたけれども、大体において燃油の関係は若干枠を殖やさなければなりませんので、そこにいろいろ問題がございまするが、ワイヤロープの関係、それから綿漁網の関係、それからその外にスチーム・トレーラーの石炭の問題があるのでありますが、そういうものはほぼ片付く見通しがつきました。ただマニラロープだけが時期的にどうしてもズレが起きるというので、江熊さんの御心配の点が実は残つておりますが、関係方面の示唆によりますると、もう第一般の積出しも出たという情報が入つております。早晩物になると、こういう状勢が明瞭に見えて來た、こういう状態であります。そういうことを前提にして、一つ商工省の総務局長のお話をお聞き下すつたらよろしいかと思います。
  62. 松田太郎

    政府委員(松田太郎君) 第一に只今の漁網綱の問題について、出目等の横流れのお話があつたのでありまするが、御承知の通り、漁網綱に限らず、いわゆる綿を原料にいたしました製品につきましては、いずれも連合軍の好意による綿花を輸入いたしまして、いわゆる國内綿という名称の下にこれを製造をいたしておるのでありまして、特にこの國内綿につきましては、絶対に横流しその他をやることを禁ぜられておるのであります。そこで我々の方といたしましては、生産に当りましたは目減り等の関係も考えまして、多少その辺の余裕を見て生産を指示しておるのでありまするが、お話のように、実際問題としてそこに多少の出目と申しますか、最初約束した生産量以上に生産されることはあり得るのでございます。その場合には、すべてこれを商工省の方に報告をして貰いまして、その数量によつて配当するということにいたしておるのであります。特に今申しましたように、國内綿につきましては、嚴重なその筋からの指令を受けておりまして、商工省といたしましても、商工局その他関係方面とできるだけの折衝はいたしておるのでありまするが、お話のような点につきましては、万が一のこともあるといけませんので、十分今後も注意をいたして参りたいと思つております。  尚その問題に関連して、然らばこれは最も綿漁網の需要の多い方のお役所でやられたらどうかというお話がありましたが、何もこれは繩張りをどうするこうするというのでなしに、あくまでやはりそういつた工業生産の問題につきましては、その方の責任の方でありまして、ただその場合に特にそういつた水産関係とか、或いは農業関係とか、いろいろな農林省その他関係省に非常に需要の関係で多い物を生産する場合が多いのであります。肥料の問題にいたしましても、或いは農機具等の問題についても、すべて同じでありまするが、そういうことにつきましては、できるだけ需要官廳の方の御意向を汲み、その方と綿密な連絡をとりまして、商工省としては生産に掛かつて参りたいと思つております。  それから尚リンク物資の点でございまするが、これにつきましては、只今木村次長からもお話のあつた通りでありまして、商工省といたしましても、自信のある数字でお約束をいたしておるのであります。ただそのうちで実際の配給が遅れるというような点につきましては、大体ゴム製品の方は今までの実績が相当よいのでありまするが、繊維関係の作業衣とか、或いは「こうもり」とか、そういつたような点に或る開きが出ておるのであります。併しこれは何も約束を破るとか、それから又見通しなしにお約束をしたのではないのでありまして、いずれもこの本年度なら本年度内に現にストックのある数量というものと、それから本年度内に生産し得る見通しの両方を計算しまして、この水産用でありまするとか、或いは食糧の供出用でありますとか、或いは炭鉱の労務者用でありますとか、そういうものに対していずれも重点的な方面に対しての割当なりその配給のお打合せをいたしておるのでありまして、從つて一時にストックを全部拂い出して、その月の生産が多少遅れておるために、後がすぐ続かんというような場合がままあるかと思いますけれども、それはできるだけ後の生産を急がせまして配給をするようにいたします。尚今月の大体末、今日は三十日でありますが、今月末には各メーカーの方の生産の実績を分る筈と思いまして、それによつてお約束のものがどんどん参りますように商工省としては出荷を督励いたします。尚これが現物が実際に各漁業家の方々、或いは農村の方々とかいう需要者の方面に行きます点につきましては、農林省におかれましても十分その機構については御心配になつておりまして、我々の方とも常時お打合せを頂いて最も実情に副うような行き方で進めて参るべく我々としても努力いたしております。
  63. 藤田巖

    政府委員(藤田巖君) 漁網綱の生産行政の問題について商工省の総務局長から御意見もございましたが、その点について、農林省といたしましてはやはりこの漁網綱は漁業の生産に一番重要なものであり、特に現在非常に問題が多いのでありまするから、これの生産配給に関心を持つておるところの農林省において扱いたい、こういうふうな意見で相変らず考えておりますことを御了承頂きたいと思います。
  64. 矢野酉雄

    ○矢野酉雄君 これは商工省、それから三人の方にお願いして置きますが、これで打切りとなると思いますが、私は過般來福岡縣の飯塚、直方、それから私の郷里の大牟田、これは日本有数の炭鉱でありますが、誤解のないようにして頂きたいと思いますが、炭鉱労務省諸君の現在の働きを少しでも軽く見たり、或いはその政府の処置が実際の稼働者諸君に対して余りにも行き過ぎておるというような意味ではないのでありますから、その点は誤解のないようにお願いして置きますが、あの稼働者諸君の、炭鉱で働いておる諸君の働きと、例えば「かつお」なら実際現場において「かつお」を釣るあの労働というものは、私はこれはどちらが兄でどちらが弟か絶対に差引がつくべき問題じやないと思います。炭鉱稼働者諸君に対して國家は特殊の取扱いをするならば、その漁業の実際に当つておる稼働者諸君に対しても同樣の政府の処理をするということは、これは民主日本の根本的原則からもこれは当然の処理だと思うのであります。それが主食配給においてもすでに差がある。本年は安本では主食の米、麦は五合を保有するということを言つておるけれども、これもすでに落ちておる。若しできなかつたならば、働きに行かなかつた場合のときには相当手心をしたとしても、実際に川漁する場合においてもそれぞれ何かの処置さえしたら、炭鉱稼働者と同樣な一切の配給をするということが、これは当然でなくちやならん。これは結局商工当局の方の力が強くて、農林当局の行政的、政治的力を弱かつたといわなければならんのです。炭鉱地に行きますというと、私たちの家は蝋燭のような電燈で殆んどこれは用をなしません。併し炭坑に下る人ではない、例えば三井なら三井の本社に勤めておる事務の者にも全部夜通し、全く晝を欺くように電燈が燈つておる。片一方では全く勉強する子供が本も読めないという電力である。水産の方に携つておるところの者には、これに対しては特殊の待遇をしていない。本牟田にしても飯塚にいたしましても丸炭というので、酒であろうと魚であろうと毎日安く食べられる。ここに働いておる事務員でもそうである。ところが水産の実務に当つておる人のために丸水というので、何か特殊な待遇をしておりますか。こういうことは國家の全体から見なければいけない。片山君はそういうことが分らないからやつていないかも知れないが、國の心というものは必ず全体が処を得るような政治こそ私は正に民主政治の要諦だと思うのであります。こういう点においても是非水産当局も農林省当局も商工当局も、それから安本の当局に決してその間國民の摩擦を生じないような行政的措置と、政治的の一つの手を打つように十分の御勘考を願いたい。御返事は要りません。要望として止めて置きます。
  65. 江熊哲翁

    ○江熊哲翁君 私も一つ丁度総務局長も見えておりますから……今青山委員の言われた漁網綱の問題は、非常に重要な問題です。從來の実績からしてメーカーに対して全幅の信頼をいたしておる。前の國会のときに、三好委員から、メーカーに対して私共として特別な調査機関を以て適正なる出荷、製品の積出しということに対して御意見が出て、あれは取上げられおつたように聞いておりました、その後あれは具体化しなかつたようですが、非常に重要な問題でありますので、更に私は水産局長のお話を聽いて、水産局にも多少力を入れておるように見ておるのですが、余りに重要な問題で、而も水産局が從來甚だ微力であつて、それがために業者の受けておる打撃は大きいのです。これは本國会中に水産委員会においては、更に前の國会のときの三好委員の意見もありますが、もう一度取上げて、適当なる方法を以て私共の方でもこの問題を十分研究し、査察し、是正して行きたい。こういう氣持を持つておることを申上げて置きます。
  66. 千田正

    ○千田正君 今の漁網綱に関する問題ですが、ちよつと総務局長に伺いたい。昨年十月二十日において新らしい漁網製造に対する会社、その他の製造人に対し仮閉鎖をして、本年の三月において本筋に許可のことを決定すると伺つておりますが、仮りに閉じた許可の間において、日本全國から幾多の漁網業者が、おのおのの設備を申請したと思いますが、現実に実際やつておるのはどれだけかという点から見ると、甚だ我々は疑わして点が相当あると思います。同時に実際戰爭中企業整備という名の下に当時の漁網業者が整備されて、敗戰後の今日において、各漁網生産者から、特にあすこの網はよかつた、是非又やつて呉れというので、復興しようというときに、それはいかん、もうすでに許可が済んだのだから駄目だと言つて、クローズ・アップしておる点が多々あるように見受けられるので、そういう隘路は打開して貰わんと、本当の漁網生産という面になつて來ないのじやないか。この点について若し三月において再許可をやるという場合においては、十分その点を御考慮なすつて頂きたいと思います。注文して置きます。
  67. 川村松助

    ○川村松助君 参考に伺います。昨年の一月に七十万ポンドのものが、五月に二百二十万ポンドになり、十月に又減つておるが、漁網の製造はどういう事情になつておりますか、ちよつと伺つて置きたい。
  68. 松田太郎

    政府委員(松田太郎君) 具体的の詳しいことにつきましては、主管局長の繊維局長からお話申上げた方がよいと思うのでありますが、大体の今日の繊維関係の生産が漁網に限らず、一般に振つていない向があるのであります。これは一つには一時海外からの輸入の見通し等につきましていろいろ問題がございまして、從つて業界としても要するに原綿を長く持たして置くというような意味からいたしまして、生産を一時手控えて長続きをさすというようなことをいたした向もあるようであります。それから又特に最近の事情と申しますか、この二、三ケ月の事情におきましては、御承知のように、電力の関係が非常に大きな隘路としまして、これは殆んど大体のあれといつてもよいように、電力の関係からいたしまして生産が落ちておるのであります。尚その他、企業におきましては、労賃その他の関係から、一般に御承知のように、資金の面が非常に苦しくなりまして、金融等の関係で行詰つて生産が十分行かなかつたような点もあるのであります。從いましてこの漁網綱の問題につきましても、大体今申上げましたような線がその中に大部分とか、或いは錯綜いたしまして減産を來したような事情でないかと思つておりまするけれども、幸いにして原綿等の輸入も御承知のように順調になつて参つておりますし、又特に漁網綱その他につきましては、食糧に最も必要な一つの資材でございますので、これにつきましても電力の問題、或いは資金の問題等もできるだけそういうところに重点を置いて配当するようにいたして参りたいと思いますので、尚今後につきましては、今お話のような点もそれぞれの関係局の方にも私から申しまして、できるだけ措置を講じて参りたいと思つております。
  69. 青山正一

    ○青山正一君 先程の漁網綱の問題ですが、これは私は直接身に感じたわけですけれども、例えば呉あたりで相当「ぶり」などの漁がありますと、一つ網を何とかするから、糸を何とかするからして「ぶり」をよこせというようなことを言い出して來る所がなきにしもあらずでありますから、その点特に御注意願いたい。  それから水産局長に特に御註文したいと思いますのは、例えば先程松下君とか矢野さんの方のお話で、いろいろ新興水産会社とかというような問題が出ておるようなわけなんでありますが、私は大体舞鶴出身の者でありますが、舞鶴の方の関係では、例のいかものの会社の、日本漁業という株式会社ができておりますが、これには大藏大臣とか或いは水産局の、今の局長はどうか知りませんが、そういつたおえら方とか何とかが非常に関係なすつておつて、舞鶴の施設とか舞鶴の資材を相当與えておるようにも見受けられるわけなんでありますが、これの内容を探りますと、今の世耕事件とか原侑以上の問題が出て來やせんか。例えば知事選挙にも関係しておるというような、いろいろな問題がその中に介在しておるように見受けられるわけでありますが、あそこの方に相当な施設とか資材とかを與えたわけなんであります。先程のお話では、資材の問題について政府当局が非常に苦んでおるような模樣でありますが、そういう日本漁業あたりの資材が殆んどその職員の月給の費用に使われておるというような現状のようにも風聞が立つておるわけでありますから、そういうような資材を全部引揚げて漁業者に與えたらどうか、こういうように考えております。  それから序ですが、一番最後ですが、安本の方へ一つお尋ねしたいと思います。次長さんではお分りになるかお分りにならんか知りませんが、経済警察の方が安本の方で実際においては今その配下のような役分をお勤めなすつておるような模樣なんでありますが、この経済警察は今後はやはりあなたの方の直轄になつて行くわけかどうですか。それから私は治安及び地方制度の委員もやつておりますが、その際において、農林省の資材調整事務所、こういうものも大体地方出先機関として廃止になる、廃止にならんというようなふうな問題も出ておるわけでありますが、そういうものも安本の方の管轄に入るというような噂も立つておるわけでありますが、その点の方は如何でしようか。一つ御意見を承りたいと思います。
  70. 藤田巖

    政府委員(藤田巖君) 資材の問題について私はこういうように考えております。今お話のように或る特定の人が終戰当時どさくさなりその他で相当資材を持つておつた、そういうのが未だに完全を利用されないで、おつしやつたような会社の職員に俸給を拂うために使う。これは舞鶴の会社だけでなしに、外にもそういうことで問題になつておるのがあるわけであります。これは終戰当時に私共が要求したのは、漁業用の資材はすべてこれを中央において一括して貰いたいということを要望したのに対して、それがどうしてもできずに縣廰に委された、縣廰にそれが分散された、それがその縣々で適当に或いは有力なる会社その他へ流れて行つたというふうなことがあつたのだと私は思うのでありまして、これは水産局も微力だつたのでありますが、あの当時においてもつとはつきりと資材を掴むことができたらばよかつたのじやないかと私は考えておるのであります。併しながら現状といたしましては、すでに或る特定の会社に入つてしまつておるものをただ單に政府の力でこれを取るということも、実際問題としてはこれはむづかしくなつて手遅れの問題じやないか、率直に申しますとさようなことであります。
  71. 木村武

    ○説明員(木村武君) これは実は私の方の所管の問題を大分超えた問題でありますので、私だけの了解しか持つておりませんが、これは安本の方で專ら監査局の方でやつております。例の治安のあなたの委員会の方にこの問題をお出しになるということの前触れを監査局長の方にいたして置きますから、その方で……。
  72. 木下辰雄

    ○委員長(木下辰雄君) 本日はこれを以て散会いたします。    午後四時八分散会  出席者は左の通り。    委員長     木下 辰雄君    理事            遠山 丙市君           尾形六郎兵衞君    委員            門田 定藏君            丹羽 五郎君            松下松治郎君            川村 松助君            寺尾  豊君            青山 正一君            岩男 仁藏君            江熊 哲翁君            三好  始君            矢野 酉雄君            千田  正君   國務大臣    農 林 大 臣 波多野 鼎君   政府委員    商工事務官    (総務局長)  松田 太郎君    農林事務官    (水産局長)  藤田  巖君   説明員    経済安定本部    (生活物資局次    長)      木村  武君