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1948-06-11 第2回国会 参議院 予算委員会 28号 公式Web版

  1. 昭和二十三年六月十一日(金曜日)    午後二時三十五分開會   ―――――――――――――   本日の會議に付した事件 ○昭和二十三年度一般會計豫算(内閣  送付) ○昭和二十三年度特別會計豫算(内閣  送付)   ―――――――――――――
  2. 櫻内辰郎

    ○委員長(櫻内辰郎君) それではこれより豫算委員會を開會いたします。野溝國務大臣より地方財政の概要を御説明願います。
  3. 野溝勝

    ○國務大臣(野溝勝君) 地方財政の概要につきまして一言御説明申しあげます。  新憲法が成文を以て新地方自治法を制定し地方住民の創意による地方團體の活發な活躍を深く期待したのであります。併しながらその裏付けとなるべき財政の面におきましては、その與えられた財源の量は未だ十分ではありませし、その與えられた財源を入手する方途には末だ十分には自主性を確立しておりません。  昨二十二年度の一年間を顧みますとき、地方財政を最も悩ました大きな問題は、第一には、六・三制新教育制度の實施に要する經費と、瀕發した災害復讐對策に要する經費とでありました。いずれも當初豫想しなかつた多額の經費を要するものでありました上に、國庫財政の都合で相當多額の負擔が地方に轉嫁されましたので、地方財政はその運營に非常な困難をなめたのであります。この問題は今後も國地方を通ずる大きな財政問題として遺憾のないよう措置されねばならぬとところと考えております。  第二は、インフレの進行に伴う人件費、物件費等の増加に對する所要の財源を缺除した點でありました。これがため地方團體は極度の財政難に陷り、そのなすべき事業もなし得ず地方財政は徒らに萎縮して終つたのでありまして、敗戦による苦難の中から立上つて平和日本の再建に努力すべき地方の創意も、自主性もこれを十分に期待することはできなかつたのであります。  而して地方團體はこれらの問題のため百二十億圓の公債を發行し、五十五億圓の政府貸付金を得て漸く年度を送るだけのことができたのでありますが、その實態は尚非常な金融難に苦しみつつも、多額の一時借入金を背負つて全くの一時凌ぎをやつているという状態であります。從いまして地方財政委員會といたしましては、第一には、地方自治權確立の方針に則り地方財政自主化の徹底を圖ること。第二には、現在の經済情勢を即應する地方税財政制度を確立すること、以上の二つを目標といたしまして、地方税財政制度全般に亙る改革案を作成いたし、地方財政現在の危局を打破したいと考えたのであります。併しながら國庫財政との關係もありまして、今直ちに地方財政改革案を當初計畫いたしました通りに全面的に實施することはできませんので、一應差當りの地方財政の窮乏に封處するものとして、近く地方税法を改正するものとして、近く地方税法を改正する法律案等を今國會に提出することにいたしたのであります。  昭和二十三年度の地方歳入歳出總額は千九百九十四億圓と概算いたしておりますが、前年度の九百六十三億圓と比較いたしまして千三十億圓の増加でありまして、ニ倍餘りになつております。本年度歳出の中、主なものを申あげますと、教育費が五百四十五億圓で歳出總額の二七%、土木費が三百九十億圓で歳出總額の二〇%、一般職員費が二百六十四億圓で、歳出總額の一三%、警察消防費が百六十七億圓で歳出總額の八%、勧業費が百四十九億圓が、で、歳出總額の七%、厚生費が百三十億圓で、歳出總額の七%、戰災復讐費が百二十一億圓で歳出總額の六%であります。この中新規の財政需要の主なものと致しましては、警察消防制度の改正に伴い増加するものが六十八億圓、教育制度の改正に伴い増加するものが百七十七億圓であります。次に本年度歳入の中主なものを申上げますと、税收入が千八十七億圓で歳入總額の五五%、國縣支出金が五百四十二億圓で歳入總額の二七%、公債收入が二百五十八億圓で、歳入總額の一三%、使用料手敷料が七十六億圓で、歳入總額の四%となつております。税收入の中、今國會提案豫定の税制改正によりまして増收になる分は三百互十六億圓であります。  地方財政は極度に窮乏しておりますので、この際從來の中央集權的な税體系論の誤謬を改め、中央地方財政税制の根本的改革をするにあらざれば、新憲法下新時代の即した地方税財政制度を打ち立てることは至難であります。併しながら地方財政の根本的改革を、今日直ちに實現せしめることは関係するところ多く容易のことではありません。よつて今回は地方財源として残されている税源の中から比較的無理の少いものを取出し荷負擔度に考慮を拂ひ、多數の新らしい税目を起すことといたしたのでありますが、この新税には、そこに可なりの無理のあることを率直に認めるものであります。併しながら現今の窮迫した國及び地方の經済事情をお考え頂きまして、御了解を願いたいものと存じております。  税制改正による増収の主なものを申上げますと、國税入場税を八月から委譲を受けますので、その收入が六十四億圓、新たに原始産業及び自由業に對し事業税を創設しますので、その收入が五十億圓、その他新らしく税目を起しまして、電氣、ガス税十七億圓、木材引取税九億圓、鑛産税六億圓の收入を得る見込であります。その他府縣民税と市町村民税を合せまして、住民税として納税義務者一人當りの平均が四百圓であるのを千圓として、その増収八十二億圓、地租と家屋税の賦課率を本税附加税合せそれぞれ賃貸價格の百分の二百、百分の二百五十に引き上げて、その増收二十一億圓、不動産取得税の賦課率を本税附加税合せて最高制限を百分の二十まで引上げて、その増收二十億圓であります。その他税制改正案におきましては、戰災地市町村等において餘裕住宅税を設けることができることにいたしております。これは住宅難緩和と税負擔の公平という社會政策的意義を考慮したものであります。  次ぎに地方團體間の財源調整の役割を果しております地方分與税は、地方配付税との名を改めることとしておりますが、昨年度の總額百九十四億圓地方税總額の四四%に對し、本年度は總額三百八十六億圓、地方税總額の三六%となつております。今後地方財政の運營に當りましては、能うる限り歳出の節約に努めますと共に、豫定の歳入は適實且つ嚴正に確保するよう地方團體側に要請して参りたいと考えておりますが、他面二百六十億圓に上る公債による收入については、何らかの適切な金融的措置を講ずる必要があると考えますし、又徒らに國庫の負擔が更に地方に轉嫁されることのないよう要請して参りたいと考えております。而して國庫財政のみならず、國、地方を通じて財政の健全化に努力いたさなければならないと存ずるのでありまして、これがため別に地方財政法案を今國會に提案いたしたい考えでおります。簡単でありますが、以上を以ちまして地方財政の概要についての御説明にいたして置きます。餘は御質疑の際に詳細お答えいたしたいと存じます。
  4. 櫻内辰郎

    ○委員長(櫻内辰郎君) 遞信大臣より所管事項に關する御説朗を願います。遞信大臣
  5. 冨吉榮二

    ○国務大臣(冨吉榮二君) 昭和二十三年度遞信省所管一般會計、通信事業特別會計及び簡易保險及び郵便年金特別會計の歳入歳出豫算について大要を説明いたします。  先ず一般會計におきましては、その歳出額は六十二億三千八百萬圓となつております。その中五十七億三千萬圓は遞信省所管特別會計への繰入金でありまして、その他は五億八百萬圓でありますが、その中文官に對する年金恩給一億八千萬圓を除きますと、本省所管の一般行政關係の經費は三億二千七百餘萬圓となります。その事項別金額を申しますと、一、遞信省基幹職員その他に要する經費三百萬圓、ニ、航空保安施設の維持運營に必要な經費一億三千萬圓、三、無線通信士養成に必要な經費五千三百萬圓、四、電力及び電氣機器の研究、電氣計器電氣用品の檢定處理に要する經費一億六百萬圓、五、臨時物資調整法に基く物資の割當に要する經費六百萬圓、六、價格補正等に生ずる豫算不足を處理するため必要な經費二千八百萬圓であります。この豫算額は他の一般會計豫算と同様人件費の一割五分を節減いたしたものであります。尚無線通信士養成に必要な經費及び電力電氣機器の研究、電氣計器、電氣用品の檢定處理に要する經費は各省設置法の公布に伴い、それぞれ文部省及び商工省へ所管換えを豫定されております。  次に、通信事業特別會計について申しますと、歳入の總額は八百九十一億六千百萬圓でありまして、事業收入六百二億七千八百萬圓、事業外收入二百八十八億八千三百萬圓より成つております。事業収入の内澤を申しますと、一、業務收入四百億三千八百萬圓、二、公債金受入百四十六億二千九百萬圓、三、一般會計より受入五十六億一千百萬圓であります。  これに對しまして、歳出の總額は八百九十一億六千百萬圓でありまして、事業支出五百八十八億五千百萬圓、事業外麦出二百八十八億八千三百萬圓、豫備費十四億二千七百萬圓よりなつておりまして、事業支出の内譯を申しますと、一、總係費三十八億三百萬圓、二、業務費三百八十九億五千八百萬圓、三、建設改良費百六十億九千萬圓であります。  御承知のごとく通信會計は終戰以來と連年赤字に悩まされて來たのでありますが、本年度におきましては、物價運賃の改訂、給與水準の引上等に伴いまして、一層經費の増大を來たすこととなりましたので、止むを得ず通信料金の改訂及び一般會計よりの繰入によつて收支のバランスを保つことといたしたのであります。  併しながら事業自體の經營の合理化、健全化は今日の場合特に眞劍に取上げ實行しなければならぬことを痛感するものでありまして、この趣旨よりいたしまして、通信事業復興五ヶ年計畫を立て、二十三年度をその第一年度としまして、將來五ケ年内に通信サ―ビスも昭和九――十一年度水準に復元すると共に、經營面におきましても他の條件に変化のない限り、いわゆる獨立採算の實を擧げ得るごとく見通しを立てたのであります。  尚經營合理化の問題につきましては、人件費、物件費共に現状として最大限の努力を拂いました。  先ず人件費の基礎となる定員は、昭和九――十一年を規準年度としまして、この期間の從業員一人當り能率を通信各事業毎に算出し、これと本年度の各事業の利用見込物數とに定員算定の基礎を求めたのであります。從つて業務用資材も不足勝ちな今日、この定員は少し無理かとも思われますが、これは從業員の能率向上によつて事業運營に支障がないように努めるつもりであります。  物件費について申しますと、資材の整備は建設面におきましても、業務面におきましてもサービス向上、從業員の勞苦軽減、兩樣の意味において、これを急ぎたいのでありますが、收入との均衡を考え、物動とも睨み合せまして、止むを得ない經費のみを計上いたしました。その他借入金の返濟、公債の償還等も後日に解決すべきものとして、今回は計上を見合せ、できる限り歳出を狭めることに努めた次第であります。  次に、簡易生命保險及び郵便年金特別會計豫算について説明いたします。本特別會計は前に述べました通り、事業運營は通信事業特別會計において行い、その必要經費を本會計より通信事業特別會計へ繰入れているのであります。從いまして本會計の支出は右繰入と支拂保險金及び年金でありまして、本特別會計も獨立採算制の確立を圖りますために、以下申しますような多額な新規募集を目途とする一方、運營經費はできる限りの節減を圖り、人件費において約五分、物件費においては必要最低限度に切り詰めたのであります。さて簡易生命保險及び郵便年金の收支の概要を簡單に説明いたしますと、先ず簡易保險については、本年度收入は保險料收入總額約八十一億一千萬圓、積立運用收入約三億三千萬圓、戰争死亡者に對する保險金の一般會計よりの繰入一億二千萬圓を併せ、約八十五億六千萬圓となつております。これに對し、支出は保險約七億圓、運營經費として通信事業特別會計へ約四十四億七千萬圓、豫備費約三千萬圓、合計約五十二億圓で、三十三億五千萬圓の歳入超過となりますが、法定の責任準備金額が三十三億五千萬圓餘でありますから、差引過不足ないこととなります。  尚郵便年金につきましては、收入は年金掛金四億九千五百萬圓、責任準備金運用收入約一億三千六百萬圓、計六億三千百萬圓となり、支出は年金支出一億九千八百萬圓、通信事業特別會計へ繰入三千六百萬圓、豫備費八百萬圓計二億四千二百萬圓で、責任準備金三億八千八百萬圓を積立て得られることとなります。  簡易生命保險、郵便年金の積立金運用の現状は、昨年六月末現在におきまして、公共團體等に放資額が約一七%餘、國債が約一四%餘、預金部預け入れが五六%餘、その他約一三%となつておりますが、昭和二十一年一月より、連合軍最高司令部の指令によりまして、契約者貸付け以外は遞信省における直接の投資融資活動を停止いたしまして、積立金は悉く大藏省預金部に預入することとなつておるのでございます。以上簡單でございまするが、通信關係並びに遞信省一般の會計について御説明いたしました。
  6. 櫻内辰郎

    ○委員長(櫻内辰郎君) 運輸大臣が見えますまで、ちよつと休憩をいたします    午後三時二分休憩    ―――――・―――――    午後三時八分開會
  7. 櫻内辰郎

    ○委員長(櫻内辰郎君) 休憩前に引續き開會いたします。運輸大臣は衆議院の本會議で答辯中だそうですから來られません。それから政務次官は、運輸及び交通委員會で、これ亦直ちに見えませんので、政府委員から御説明を願うことにいたします。
  8. 三木正

    ○政府委員(三木正君) 昭和二十三年度國有鐵道事業特別會計歳入歳出豫算に關しましては、すでに四月、五月、六月分につきまして暫定豫算として、昭和二十三年度特別會計豫算、同補正特第一號及び同補正特第二號を以て御承認を得たのでございますが、今度會計年度全體に亙る豫算の編成を完了いたしましたので、ここにその概略につき御説明をいたし、御審議の資といたしたいと存じます。豫算の説明に入ります前に、先ず本年度の事業計畫の大鋼について申上げます。  第一番目に、輸送計畫でございますが、昭和二十三年度の輸送計畫は、國有鐵道が經濟再建と、民生安定の基盤なるに思いをいたし、車輛施設の戰災復讐と、保守度の向上により各種設備の整備を計り、以て輸送力の確保増強をいたす目途を以て計畫を樹立いたしたのであります。  先ず鐵道においては、旅客輸送人員三十五億六千萬人、九百四十一億二千八百萬人粁で對前年五%増、貨物輸送トン數は目標一億三千萬トンとして、豫算においては一億二千六百萬トン、二百五十四億六千七百萬トンで、對前年一七%増でありまして、これに要する列車キロは二億三千三百萬キロでございまして、對前年の一二%の増加となつております。  國營自動車におきましては、旅客輸送人員五千六百萬人、六億六千萬人キロ貨物輸送トン數八百萬トン、一億三手萬トンキロで、これに要しまする自動車の走行キロは、一億一千三百萬粁、船舶におきましては、旅客輸送人員一千四百萬人、三億三千三百萬人キロ貨物輸送トン數は五百萬トン、四億四千萬トン、こういう計畫をいたしております。  次に、工事の計畫につきまして申上げます。本年度の工事の計畫は施設の維持をなすための工事に重點を置きまシて、鐵道ノ諸施設、車輌、自動車、船舶の戰災復舊、維持修繕の工事が大部分を占めておりまして、新規の改良工事中その主なるものは、輸送力の増強と石炭の恒久的節減を目途とする電化竝び發電工事、即ち沼津濱松間、松戸我孫子間、福島米澤間の電化竝びに改良工事、川崎發電所の戰災復舊、信濃川發電所の第三期工事と電氣機関車二十輌、客車百七十二輌、電車四十二輌、貨車四千四百五十輌の新造竝びに青函間、宇高間の連絡船六隻の新造費であります。  新建設線については、新規工事を一切中止する方針の下に、二、三の線につき工事打切りに伴う整理工事費と補償金を計上いたしたに過ぎません。  以上による工事費の總額は、設備の保修に要する經費を計上せる損益勘定において、施設、車輌、機械、船舶の修繕費二百三十三億圓、設備の取替改良に要する經費を計上せる工事勘定において、工事費百五十七億圓で、工事費總計は三百九十億圓であります。  第三番目に、資材の計畫を申します。以上の諸計畫を遂行いたしますに要する資材は、その主なるものについて申上げますと、普通鋼鋼材十七萬五千トン、銑鐵三萬トン、セメント十萬トン、木材二百四十八萬石、枕木六百三十二萬丁、石炭七百六十萬トンでありまして、これを昭和二十三年度の生産計畫に對比いたしますと、普通鋼鋼材において一八%、銑鐵四%、セメント五%、木材六%、石炭二一%となるのでありまして、國家全體の資材需給計畫において、國有鐵道の使用量は相當なる部分を占むることとなりますので、これが使用に當つては、極力節約に努めると共に、合理的なる運用をいたしたいと考えております。  第四番目に、職員計畫を申上げます。以上の諸計畫を實施するに要する職員數は、損益勘定所属の者五十三萬二千人、工事勘定所属の者ニ萬人、中間勘定所属の者七萬五千人、合計六十二萬七千人であります。先般も本委員會において御説明申上げたことく、今回の豫算編成に際し、節約に努力いたしたのでございます。これを事項的に見ますと、戰前における平常状態の年度を基準年度として、これが各種設備、各種業務量及び勞働條件と、昭和二十三年度のそれを比較考量いたしまして、算定いたしました基準人員五十四萬一千人と、交通保安一萬三千人、保守復元一萬一千人、渉外関係四萬人會計制度及び統計事務強化等五千人、道路運送監理強化三千人、勞働基準法に基く定員外一萬五千人であります。これを前年度當初の定員六十二萬一千人と比較いたしますと、勞働基準法に基く定員外人員一萬五千人を除いたものは、本年度六十一萬一千人であり、輸送量が七%増加し、進駐軍の要請に基く増員、交通保安官及び道路運送管理事務職員の増員をなしましても、尚一萬人を節減したのであり、更に又勞働基準法の定員外については、勞働基準施行により夜間作業、危険作業の就業停止となる女子年少職員は四萬人となる見込みのものを、極力配置轉換いたしまして、最小限の一萬五千人といたしておるのであります。勿論、今後におきましても、新規採用を原則的に停止いたし、配置轉換を促進し、職員地域的不均衡を是正いたしますと共に、職員の勞働意欲を向上せしめて、經營の合理化を圖る考えでおります。  次に、昭和二十三年度國有鐵道事業特別會計歳出歳入豫算につき説明いたします。  以上の諸計畫を織込みました豫算の總額は、歳入歳出共に千二百六十九億圓でありまして、その歳出から申上げますと、人件費については、四月、五月はいわゆる二千九百二十圓ベース、六月一日以降は三千七百圓ぺ十スで、物件費ついては四月から六月十四日までは、昨年七月に改訂せられたいわゆる七・七價格で六月十五日以降は概ね七割騰貴するものと見込んでおります。總経費は百二十六億で、これが内譯は業務運營及び工事施行に要しまする監理部門の諸經費と申しますか、監理費と申しますか、そういうものに當るものが百八億圓と、發行濟の公債二百十五億圓、借入金百十五億圓及び昭和二十三年度新規發行豫定の公債百七十四億圓に對する利子及び債務取扱諸費十八億圓でございます。その合計額を諸經費として擧げました。業務費の八百九十二億圓は鐵道、自動車、船舶、病院に要する人件費、修繕費、業務委託費及び業務上必要な諸物件の費用等、業務運營に必要な直接的な諸經費を計上いたしております。陸運の監督行政費十四億圓は陸運監督費、観光行政費、鐵道保安費等、鐵道事業外の諸經費を計上いたしまして、これが財源は國有鐵道事業の企業獨立豫算に資するため、一般會計からの受入れに俟つこととして、別途法律案を提出いたしております。それから建設改良費百五十七億圓は、先程御説明いたしました車輌施設の取替え及びその改良の工事費を計上いたしております。運轉資金の補足六十億圓は同額を運轉資金戻入の欄に計上いたしておりますが、共に事業遂行上における運轉資金の増減に備え、補足及び戻入を計上いたしました。諸支出三百萬圓は地方鐵道及び軌道における納付金等に關する法律に基く地方鐵道及び軌道の補助費を計上いたしたものであり、これ亦同額を同法に基づく納付金收入として、歳入に計上いたしております。豫備費二十億圓は業務取扱數量の増加その他避け難い事由によつて生ずるのでありましよう業務運營上その他の必要な豫算の補足に充つるため計上いたしました。以上で歳出の合計は千二百六十九億圓となります。  これに對する財源といたしましては事業收入で、これは運搬收入の九百十五億圓と、病院收夫の三億園、雑收入八億圓、その合計が九百二十五億圓でありまして、運輸收入につきましては別途國有鐵道運賃法を提出いたしまして、御審議を願つておりまするごとく、六月十五日以降鐵道の旅客貨物共に三倍半、自動車同じく三倍に改定するものとして、これが増收額五百八十九億圓を見込んで計上いたしております。雑收入八億圓は土地物件の貸付料、廣告料金、不用財産又は不用不急の物件の賣拂代金等による收入を見込んでおります。公債金受入百七十億圓は、工事勘定工事に要しまする財源として損益勘定の内部保留金でありまする減價償却金相當額約六億圓と、公債發行額相當額四億圓の合計額十億圓を差引きまして、百八十億圓の工事勘定額の中から今申出げました十億圓を差引きました残餘を公債に仰ぐこととして、公債發行の豫定を立てたのでございます。一般會計からの受入金百十四億圓は、前にも申しました陸運行政費の受入金が十四億圓、これは別途の法律案で御審議を願うことになりますが、その外に業務収支差額の受入金百億圓の合計額であります。この百億圓は運賃收入で支出が賄えない赤字の百億圓でございます。運轉資金戻入六十億圓と、地方鐵道及び軌道特別資金收入三百萬圓につきましては、前に歳出の欄で申上げました通りでございます。その次に翌年度への豫算繰越の明許をお願いしなければならないのでございますが、先程申しました歳入歳出懐算の外に、事業施設の建設改良工事に要する経費については、工事の性質上年度内に支出を完了することが豫期し難いので、本年度の支出残額を昭和二十四年度に繰越使用する明許をお願いいたしております。尚以上の外豫算總則第二條に掲示してあります國庫債務負擔行爲に關しましでは、業務費で九十億圓、建設改良費で四十五億圓を必要とするものといたしております。更に又豫算總則第四條には、國有鐵道事業特別會計において、その事業收入が豫算額に比し増加したときは、その増加額に相當する金額を借入金の借入額の減少又はその返還に充つる外、その收入増加が事業量の増加に伴う場合においては、豫備費使用の例に準じて、その收入の一部を事業のため直接要した經費に相當することができるように規定いたしまして、企業運營の機動性を發揮できるように措置いたしております。一時借入金の限度につきましては、豫算總則第八條に百三十億圓を規定いたしました。これは豫算執行に伴う資金の一時不足に處するため必要なものでございます。  最後に、國有鐵道の財政につきまして、今後の見通しを申上げますならば、本年度六月以降價格水準が改定されました場合に、運賃を假に現行賃率のまま据置くものといたしますれば、行政監督的經費については、一般會計の受入金に俟つとしましても、尚六百八十九億圓という厖大な赤字を生ずる見込みであります。從つて今回提出の豫算においては、六月十五日以降鐵道運賃が客貨共三倍半、自動車運賃は貨客共三倍に改訂されたものとして、その増收を見込んで計上しております。それにいたしましても尚百億圓の赤字を生じますので、現下の經済的諸情勢より見て、一般會計より繰入れて受ける。尚生じました百億圓の赤字につきましては、これと一般會計から繰入れを受けまして、一應の收支を合致せしめる。こういうことにいたしたのでございます。この際、特に御考慮を願いたいことは、百億圓の赤字と申します場合においては、經費の中に減價償却相當額について財産の帳簿價務を基礎として計算いたしておるのでありまして、實質的に財産を維持して行くためには、どうしても再調達價格を以て計上しなければならんという考えがあると思うのでございます。こういたしますと、昭和二十三年三月末、昨年度末の国有鐵道の固定財産の總額は、帳簿上では二百二億圓でございますが、時價によりますと、四千二百五十億圓ぐらいになるのではないかと思うのであります。現在價格を目標として諸經費を考えまするならば百三億圓となるのでございまして、結局現在提案いたしておりまする收支見込におきましても、九十數億圓の赤字を生ずるのでありまして、この分だけ實質的には赤字公債を發行いたしておるのだということも言えると思います。從つてこのような赤字の状態を今後も永續いたしますことは、事業の圓滑なる運營に支障を來すものと考えられますので、國有鐵道事業につき今後完全に獨立採算制を確立して運營いたしますためには、會計上、法規上の諸制度を改正すると共に、收支の點においても、經營を合理化して經費の節減に努めるは勿論、更に又經濟情勢の安定を待つて、何らかの收支均衡の措置を講じなければならないのではないかと考えております。  以上昭和二十三年度國有鐵道事業特別會計豫算の大綱について御説明いたしましたが、何卒御審議の上御承認あるようにお願いいたします。
  9. 櫻内辰郎

    ○委員長(櫻内辰郎君) これにて政府より、説明は完了いたしました。次回から質疑に移りたいと存じます。御質疑になりまする方は、出席を求められまする大臣をそれぞれ御通告を願いたいと存じます。これにて散會いたします。    午後三時三十二分散會   出席者は左の通り。    委員長     櫻内 辰郎君    理事            岡本 愛祐君            村上 義一君            中西  功君    委員            カニエ邦彦君            木下 源吾君            中村 正雄君            波多野 鼎君            石坂 豊一君            左藤 義詮君            寺尾  豊君            深水 六郎君            入交 太藏君            油井賢太郎君            木内 四郎君            田口政五郎君            飯田精太郎君            岡部  常君            奥 むめお君            島津 忠彦君            島村 軍次君            高田  寛君            姫井 伊介君            藤田 芳雄君   國務大臣    遞 信 大 臣 冨吉 榮二君    國 務 大 臣 野溝  勝君   政府委員    運輸事務官    (鐵道總局總務    局長)     三木  正君