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1948-07-02 第2回国会 参議院 議院運営委員会 60号 公式Web版

  1. 昭和二十三年七月二日(金曜日)   ―――――――――――――   本日の会議に付した事件政治資金規正法案に関する陳情(第  四百五十三号) ○議案の付託に関する件 ○輸送力増強対策に関する調査承認要  求の件 ○輸送力増強対策に関する調査のため  の継続調査要求の件 ○選挙運動等の臨時特例に関する法律  案(衆議院提出) ○衆議院議員選挙法の一部を改正する  法律案(衆議院提出) ○経済統制調査特別委員会設置に関す  る決議案(中川以良君外五名発議) ○引揚問題請願審査のための継続審査  要求の件 ○引揚諸港における施設等調査のため  の議員派遣要求に関する件 ○貿易関係産業の実情調査のための議  員派遣要求に関する件   ―――――――――――――    午前十時三十九分開会
  2. 木内四郎

    ○委員長(木内四郎君) これより委員会を開きます。先ず藤井小委員長から請願に関する報告があります。
  3. 藤井新一

    ○藤井新一君 庶務関係小委員会における陳情書の審査経過について簡單に御報告いたします。去る六月二十二日議院運営委員会において五件の陳情書が本小委員会に付託されましたので、小委員会は翌二十三日会議を開いて、愼重審議の結果、陳情書第四百五十三号は議院の会議に付するを要しないものと審査決定いたしましたので、次にその決定に至りました経過について御説明申上げます。  陳情書第四百五十三号は新潟縣教職員組合より提出されたのでございまして、それは政治資金規正法案であつてその内容は直接対象を政治結社にのみでなく一般大衆團体を含めておる点において、労働運動、民主的大衆運動に制約を加えるものであるから、本法案の内容を左記の点考慮の上修正されたい。  一、本法の対象となる国体の範囲を縮小せられること。  二、街頭募金等零細な額の寄附手続の規定を削除されること。  三、公務員の寄附手続規定を削除するか、又は相当高額以上として制限をつけるごと。  四、止むを得ないときには政党の適用は当然とするも、労働組合等の大衆團体へは適用しないとの附帯決議をせられたい。この内容を有するものでございますが、政治資金規正法案につきましては、すでに議院運営委員会において多数を以て修正議決いたし、本陳情書掲記の諸点とは到底相容れない結論を得たわけでありますので、小委員会といたしましても、議院運営委員会の決定を基礎といたしまして、本陳情書は不採択、即ち議院の会議に付するを要しないものと決定いたした次第でございます。以上によりまして、陳情書第四百五十三号に関する庶務関係小委員会の経過報告を終ります。
  4. 木内四郎

    ○委員長(木内四郎君) 只今の庶務小委員長の報告に対して何か質問又は御意見がありましたら……  別に御発言もなければ、庶務小委員長の報告通り、本陳情は不採択することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  5. 木内四郎

    ○委員長(木内四郎君) 御異議ないものと認めます。  法案の付託についてお諮りいたします。競馬法案、馬匹組合の整理等に関する法律案、國営競馬特別会計法案というのが参つております。ちよつと速記を止めて……。    〔速記中止〕
  6. 木内四郎

    ○委員長(木内四郎君) 速記を始めて……。右三案は農林委員会に付託するとに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  7. 木内四郎

    ○委員長(木内四郎君) 御異議ないものと認めます。  次に調査承認要求等について御説明願います。委員部長。
  8. 河野義克

    ○参事(河野義克君) 運輸及び交通委員会から調査承認要求書及び同一案件について継続審査要求書が出ておりますから朗読いたします。    輸送力増強対策に関する調査承認要求書  一、事件の名称 輸送力増強に関する調査  一、調査の目的 輸送力の増強を図るため、施設、機関、能率等の現状を調査検討し、以て適切なる対策樹立を企図する。  一、利   益 輸送力諾制度の整備拡充を図り、以て現下の経濟危機を突破し、併せて將來の経濟復興を推進する。  一、方   法 関係者から説明及び意見を聴取し、資料の提出を求め、且つ必要に應じて奥地調査を行う。  一、期   間 今期國会開会中右本委員会の決議を経て参議院規則第三十四條第二項により要求する。   昭和二十三年七月一日    参議院運輸及び交通委員長 板谷 順助   参議院議長 松平恒雄殿    継続審査要求書  一、審査事件 輸送力増強に関する調査  一、理   由 本委員会においては輸送力増強に関する計画を樹立するため、関係施設及び機関の現状を調査検討するため別途輸送力増強に関する調査承認要求書を提出したが今期國会開会中において調査完了困難なるため閉会中なお、本件の調査を実施した。  右本委員会の決議を経て、参議院規則第五十三條により要求する。   昭和二十三年七月一日    運輸及び交通委員長 板谷 順助   参議院議長 松平恒雄殿  これは勿論この調査承認要求書の方の承認が得られませんければ、継続審査なんてことは無意味になるので、当然なくなるわけでありますから、この調査承認要求書が容れられた場合に継続審査要求を容れるかどうかという問題が生ずるわけでありますが、同一の問題でありますから、一緒に御披露した次第であります。
  9. 木内四郎

    ○委員長(木内四郎君) 輸送力増強対策に関する調査承認要求書に対して承認を與えることに御異議ありませんか。何か御質問などありましたら……。
  10. 淺岡信夫

    ○淺岡信夫君 この運輸交通の調査承認要求書ですが、これはとにかく一億九千余万トンを送るということが非常に要望されておつたのですけれども、結局一億三千万トンになり、更にそれが一億二千六百万トンになつたというようなことで、今は鉄道運賃の改訂その他いろいろな点から睨み合せて來まして、なかなかこれは産業復興には重妻な面がありますから、この面に関しましては一つ承認することに御承認頂きたいと思うのです。
  11. 木内四郎

    ○委員長(木内四郎君) 只今淺岡委員の御提案のように承認することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  12. 木内四郎

    ○委員長(木内四郎君) 御異議ないものと認めます。尚この継続審査要求については如何いたしますか。
  13. 淺岡信夫

    ○淺岡信夫君 それもやはり同様に一つ御承認頂くようなふうにお計らい頂きたいと思います。
  14. 木内四郎

    ○委員長(木内四郎君) 只今淺岡委員の御発言のように承認を與えることに御異議ありませんか    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  15. 木内四郎

    ○委員長(木内四郎君) 御異議ないと認めます。速記を止めて……。    〔速記中止〕
  16. 木内四郎

    ○委員長(木内四郎君) 速記を始めて……。それでは、國会閉会中の継続審査の際の滯在実費の支給につきましては、実働の日、即ち現に出席し、或いは現に出張して実働した日に應じて、実情に合うような方法で支給するという趣旨を以ちまして、衆議院の方と連絡打合せをして見ることにいたしたいと思いますが、御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  17. 木内四郎

    ○委員長(木内四郎君) 御異議ないものと認めます。  次には選挙運動等の臨時特例に関する法律案、衆議院議員選挙法の一部を改正する法律案につきまして御審議を願いたいと思います。選挙管理委員会から郡事務局長その他が來ておられますから、御質問のある方は御質問願いたいと思います。
  18. 淺岡信夫

    ○淺岡信夫君 この議員派遣要求に関する件と、それから継続審査要求に関する件が、海外同胞引揚に関する特別委員長から出ておりますが、これについてお諮りされないのですか。
  19. 木内四郎

    ○委員長(木内四郎君) これについてもお諮りいたしますが、今選挙管理委員会の方から來ておられますから、何か御質問ありますか……ちよつと速記を止めて……。    〔速記中止〕
  20. 木内四郎

    ○委員長(木内四郎君) 速記を始めて……。
  21. 門屋盛一

    ○門屋盛一君 今藤井議員が言われたことはそうかも知れませんけれども、提案者は衆議院ですから、衆議院の提案理由の説明を昨日伺つたので、今日本当ならば衆議院の方からも來て貰つて……。質疑はまだ一つも濟んでおらん……。
  22. 木内四郎

    ○委員長(木内四郎君) 衆議院の法制部長が來ておりますから。
  23. 門屋盛一

    ○門屋盛一君 この法律案の質疑については提案者から聴くというのが建前になるのですが、今選挙管理委員会の方でも見えておるならば、誠に総括的の質疑ですけれども、無論選挙管理委員会の方にも法律案が示されておると思うのであります、これでやつた場合に果して完全なる選挙公営がやり得る自信があるかないかということと、そのやり得る自信が無論あるとおつしやるだろうと思うのですが、あるならばどれくらいな準備期間を要するか、それから費用はどれくらいかかるか。取敢えずその三点について選挙管理委員会の方にお伺いします。
  24. 郡祐一

    政府委員(郡祐一君) 選挙運動等の臨時特例に関しまする法律並びに選挙法の一部改正の法律につきましては、衆議院の法制部長から内容は申上げられることが適当だと思いまするが、全國選挙管理委員会も衆議院の御審議の際、終始委員会には出席をいたしておりまして、ただ政治資金規正法のお扱いの時と異つておりまするのは、政治資金規正法につきましては関係方面から全國選挙管理委員会に指示されるところもありまして、それに基きまして先方との折衝が或る程度進んでおつたのでありまするが、選挙法の関係につきましては、先方の指示ということがございませんでしたし、全國選挙管理委員会としては積極的に折衝をいたすことをいたしませず、從つて運動の特例法につきましても、選挙法につきましても、先方との折衝は衆議院の委員長、委員の方々においてなされられました経過であります。それで実施に当りまして全國選挙管理委員会がこれに下級の選挙管理委員会を指揮いたしましていたします場合には、下級の府縣、市町村の管理委員会に対する負担が可なりに多い点が一つの大きい問題であります。この点は衆議院の委員会でもしばしば申上げたところでありまするが、ただこの法律の重要なる目標といたしまする選挙運動費用を可及的に低下いたそう、そのために各所の演説会を選挙運動の基本の運動方法とし、立会演説会を原則とし、これに一選挙区内三十回以内、一候補者と申してもよろしうございますが、一候補者当り三十回以内の個人演説会を認め、その場所に候補者の現在する場合に限つてこの街頭演説会を認める。これを選挙運動の根幹といたされまして、その外には自動車の使用台数を一台に制限いたしますとか、無料葉書は事務連絡用に千枚にいたされまするとか、いずれも從來の選挙運動に比しまして、費用の低下という点に特に特長があると思いますのは、飲食物の提供をし、又は提供を受けてはならないというような規定を設けられまして、從來選挙運動に関して著しく費用が要つておつたという点を放任いたしますせずに、むしろ大部分はこれを禁止いたすという立案をいたされ、それによつて選挙費用が必然的に低下をいたすという点が立法の立案の重大なる動機をなしておると思うのであります。從つてその御趣旨に副いまして選挙管理委員会がこれを実施いたして参りますることは、目的が極めて重要なる目的でありますから、これに関しまする事務的な各種の難点を可及的に克服をいたしますように昨日も全國の総務部長会議の合同をいたしましたりで、総務部長を通じて縣廳並びに選挙管理委員会の方にも必要な注意を與えておいた次第であります。これを実施いたして参ります場合に、一番府縣又は市町村の選挙管理委員会の負担になると思いますのは、立会演説会や個人演説会の施設をいたし、且つ個人演説会については、どこの村で演説をしたいということは、それぞれの候補者の希望に從いまするから、從いまして希望のありました市町村で時機を失せず施設をいたし、且つ演説会の告示を市町村の選挙管理委員会の手でいたす、これらの場合に可なりに熟練をいたして仕事を行い、且つ極めて公平な立場からいたしませんと、選挙後の紛議というものがいろいろ予想いたされますので、その点では可なりの負担に相成ると思つております。且つ費用も國会議員の選挙につきましては、これはこの特例法は衆議院議員の選挙だけに適用いたされておりまするが、國会議員の選挙については、すべて國費を以て賄う建前にいたしておりまするから、從いまして衆議院議員の総選挙を行うといたしまするならば、公営に要しまする費用も約四億、或いは府縣、市町村等の状況を臨いて見ますならば、更に四億五千万円の國庫の支出を要するのではないであろうか、かように考えております。  それからこの準備についてどの程度の期間が要るかというようなお尋ねでありました。これに対しましては、すでに即刻準備をいたしておりまするし、これは今月國会でお扱いが決まりまして後の問題でありますが、國会が終りましたならば、当然今月中ぐらいに一切の事務的な指示違いたしまする会合等を末端まで催しまして準備をいたさなければ相成らんと思つております。それにいたしましても可及的準備期間はありまする方が好都合でありまするが、事態がいつ起りましても対應し得るだけの準備は只今からいたしておる状態になつております。簡單でありまするが……。
  25. 門屋盛一

    ○門屋盛一君 四億五千万円というのは、物價水準、賃金ベースはどこに抑えておりまするか。
  26. 郡祐一

    政府委員(郡祐一君) 只今のところは本年四月の日銀の物價指数を抑えております。大体昨年の総選挙に比べて約三倍半ぐらいの増しに考えております。從つて今後の推移によつては当然動いて来ることと思つております。
  27. 島清

    ○島清君 三條のところに候補者の代りに立会演説に行かれる代理を認められておりますが、それは僅かに五分の一の数しか認めてないようですが、それについてはいろいろの代表者を送らなければならんということについては、いろいろの事情もあろうかと思いまするが、こういう場合に仮に非常な國家的に見まして、立派な候補者が怪我とか、或いは病気等で一時的なために選挙期間中選挙運動をやれない場合について、何か條文を見ますのに配慮が加わつておらないようですが、そこら辺について、ちよつと伺いたいと思います。
  28. 三浦義男

    衆議院参事(三浦義男君) 只今の三條第二項の問題でありまするが、この点につきましては、いろいろ委員会におきまして、議論がありましたことでありまして、立会演説会を公営でいたすといたしますれば、原則といたしまして、議員候補者でなければできないということが、立会演説会の趣旨にも副うゆえんでありますので、それ以外の人は一切これを認めない方がいいのじやないかというような意見もありましたんですが、併しながら実際問題といたしまして、公務その他病氣等のために出られないという事情も亦あり得るわけでありまするので、それらの点を考えまして、そこに緩和の方法を考えたいということで、三條の二項が生れて参つたのであります。併しながら公務その他の病氣というような事由は、実際の認定の問題におきまして、なかなか選挙中そういう認定をいたすことがいろいろの事情から困難な場合もありますので、そういうような事情を特筆いたしませんで、全体の立会演読会の回数の中五分の一の範囲内においては、その理由の如何を問わずとにかく代理演説を認める。こういうようなことになりましたのが三條二項の趣旨でありますので、その理由といたしましては、公務病氣等の場合も、この中に含まれることになります。
  29. 竹下豐次

    ○竹下豐次君 選挙費用の最高額、この間御説明があつたと思いますが、政府から候補者一人に対する大体の費用が政府として、國庫としてどのくらい要るかという問題につきまして、その内訳を、内訳はできないだろうと思いますが、承りたいと思います。
  30. 郡祐一

    政府委員(郡祐一君) お話の前段は法定制限費用の問題かと考えます。これが御承知のように現在有権者の総数を議員定数で割りました数に、六十銭を乗じた数になつております。さようにいたしまして、大体平均衆議院では五万円になつております。今度の選挙公営等をいたしまして、相当公営に譲るといたしましても、物價の上り方から見ますならば、從來の五万円は恐らく十五万円乃至二十万円に当るものじやないかと考えております。併し大部分の選挙費用を要しまする種類のものは、公営に移ることに相成りますので、衆議院で申上げましたところでは、現在の六十銭を八十銭に引上げまして、大体七万円くらいの見当で法定制限費用は抑えたい、このように申上げて置いたような状態であります。それから選挙公営の経費といたしまして、先程約四億五千万円と申上げましたが、これを從來の立候補者数ぐらいが出ることと考えますと、一候補者当り十八万円ぐらいに相成ると思つております。それでその中の主なものは立会演説会、個人演説会に要する経費だと考えております。それで四億五千万の総額の方で、と申しまするのは個人個人について立会演説会の経費でありまするとか、放送の費用でありますとか、個人に分割して計算いたしますことが非常に困難な点がありますので、総額で一應計算をいたしておりまするが、四億五千万の経費の内主なものは、立会演説会に約一億四千万、個人演説会に一億六千万、経歴公報に五千万、新聞廣告に二千八百万、それから氏名の掲示等に一千四百万、これらのものが主な経費かと存じております。それ以外に大きいものといたしましては、パスを無料で交付いたすことになつておりますから、この交通費が二千七百万と相成ります。他は放送に要しまする費用でありますとか、氏名表を選挙の際に各世帯に配付することになつておりますので、氏名表とか、これらのものが他にあるように考えております。
  31. 門屋盛一

    ○門屋盛一君 衆議院の法制部長にお尋ねしたいのですが、衆議院では公職者の立候補の場合、一應辞表を出して立候補させねばならんという 点について、別段の議論は出なかつたでしようか。
  32. 三浦義男

    衆議院参事(三浦義男君) 只今の点もいろいろ議論がございました点でありまして、この衆議院議員選挙法の一部を改正する法律案の六十七條の所にその規定をいたしてあるわけでございます。根本問題といたしまして、立候補の際にそういう公職にある者、或いは現在兼職が禁止されておる者、例えば都道府縣会の議員とか、或いは都道府懸の長、その他の人達が衆議院議員に立候補する場合に、どうそれを取扱うかという問題なのでありまするが、いろいろ議論がありました末、結局議員として國政運営に当る場合におきましては、その職務の重要性と、それから又実際問題といたしまして、最近のように会期が非常に長かつたり何かいたしますると両方兼ねてやるということもできませんので、それは現在禁止はされておりまするが、立候補の際におきましても公職にある者が選挙に打つて出る場合には、その身を抛つて堂々とみずからの政見を主張して、議員に打つて立候補した方がいいのじやないかということが委員会の結論として決りましたので、さような意味におきましてこの規定が置かれたことになつたわけでございます。
  33. 竹下豐次

    ○竹下豐次君 選挙区の問題につきましてはいろいろ議論もあることで非常にむずかしい問題であるのでありまするが、今回今触れておられないのは又次の会期にでも新らしくその問題を取上げて改正案でもお出しになる御意図でありますか、又触れないでずつと置くという御意図でありますか。
  34. 三浦義男

    衆議院参事(三浦義男君) 只今の点はなかなか各党ともいろいろ意見がありますことでありまして、何にせよ会期が切迫いたしておりましたし、その根本議論をいたしますると、公営の面におきましてとにかく取急ぎこの選挙法を改正して行こう、という場合において、公営事態もなかなか纏りにくいというようなことになる慮れもありましたので、各党とも協議の末、その問題は一應意見は保留するということにいたしましてここに纏りました案になりましたわけでございます。次の國会に置いてその点をどう取扱うかという点まではつきりした意見表示はございませんでしたが、とにかく次の問題として考える。この際はその問題に触れないという、こういうようなことでございました。
  35. 竹下豐次

    ○竹下豐次君 もう一つお伺いしたいのでありますが、立会演説の場合に時間を決めて開会されるということになるだろうと思つておりまするが、なかなか集りが悪いというような場合に、その定刻に是非演説を始めなければならないということになるというと、一番籤を引いた人は大変割が悪いというようなことになるだろうと思うのであります。もう少し開会を延ばして呉れとか、やれ延ばさないとか、相当の紛議が起るのじやないかと思うのであります。その他いろいろな紛議の起る場合もあるのかと思つております。そういうふうの問題につきまして何か適当に処理する案をお持ちになつておりまするか、どうですか、その点をお伺いしたいと思います。
  36. 三浦義男

    衆議院参事(三浦義男君) その点に関しましては第五條の第三項に規定してございまするが、只今御指摘の演説をいたしまする順序は一應決定はいたして置きますのでありまするが、第二回以後におきましては、最初に演説をせられた人は今度は一應最後順位になると、そうして順繰りに一順ずつ上つて行くというような方法によりまして、只今の御指摘の点についてはそこに不公平がないようにという処置をいたしてございます。
  37. 竹下豐次

    ○竹下豐次君 そうしますると、甲の場所では比較的定刻に集まりがよかつたところでは第一番籤の人は不利益がないが、その次の場では悪かつたと、定刻に集会がよくなかつたと、そういうような場合の損得が非常にあるのでありますが、そのときに時間を繰替えるとか、延ばすというようなふうのことなどはもう許されない、ともかく人が少くてもやつばり定刻に始めるのだという建前になつておるのでありますか。
  38. 三浦義男

    衆議院参事(三浦義男君) その点につきましては一應原則といたしまして、立会演説会をいたしまする日時と、それから会場とこういうことを一應決定いたしまするので、原則的にはさようなことになると思いまするが、実際問題といたしまして、そこに集まられた立候補者の全体の意思によりまして、全然集りがないのにそれをやるかどうか、又そういうことをいたしまするとあとあとまでもそういうふうに扱つて行きますと、又折角原則を置いたことが乱れるということになる慮れもありまするけれども、それらの点に関しましてはそのときの実情に應じまして、立会演説会に出る議員候補者の全体の話合いがそこに纏まり、又実際その管理をいたしまする選挙管理委員会の人達の運営面においての意見がそこで合致すれば、それまでも特に排除しなければならないという強い意味をこの規定は持つてはいないのであります。併しながら原則といたしましては、さようなことに行かなければ、それを乱すことになりますと、後々までその運営上支障を來たすと、かようなことじやないだろうかと思つております。
  39. 門屋盛一

    ○門屋盛一君 さつきの点につきまして重ねてお尋ねしたいのですが、大体我々は憲法治下において、いわゆる基本的の権利を認められてあるのであり、殊にこの立法府に入るという大事な議員の選挙をするに当つて、衆議院議員に当選した曉には職を兼ねるということは、これはできないことはよく分つておるのでありますが、その立候補前に公務員たることを止めさせなければならない。或いはこれが、それに関係ある官吏とかの場合は多少考えられますけれども、私の一番憂慮しますことは、大体において地方公共團体の議員、現在議員である人、それらの人は今までの國会の構成順序から見ましても、衆議院の方が先ず縣会議員で相当の地方事情に馴れ、政治的の訓練を積んだ人が大体衆議院の方に出て来るというのが相当の分野を占めておつたのでありますが、そういうことは衆議院議員の諸君はよくお分りになつておる筈であるのにも拘わらず、強いてそこにそれらの人まで辞表を出さなければ立候補できないことにしたことはどこに原因があるか、これは選挙公営であるから非常に費用がかかる泡沫候補を押える意味とか何とかいう理由はつけられるであろうけれども、実際においてこれは非常な新人進出の圧迫になつておると思うのですが、これらの点に対して提案者のお考え、それから全國管理委員会等のお考えを聽きたいことが一つと、それから先程郡郷長の方から万全を期しておると言われましたが、この前も予備審査の折にもちよつと話したのですが、ラジオ放送等に対しては、どういう準備を具体的になさるか、ラジオの聞えない区域が現在相当多い。殊に九州、四國、中國の方ではラジオは殆んど聞えない時間が多いのですが……、これらに対しで全國一様であつて、文一様の利益を受けなければならないところの候補者並びに有権者が地域的にそれだけの差別がつくということに対する対策はどういうふうに考えられておるか、まだこれは今日出たばかりで、問題は沢山ありますが、その重要な二点、それから費用の点も四億五千万円と言われましたが、これは当然物價基準が変つており、賃金ベースが変つておるから、これは殖えると思うのでありますが、それにしましても、幾らか公営の方が非常に助かりはするけれども、現在一人当り五万円に見ておるものを七万円くらいで上げようとするところに無理があつて、これは当然選挙費用の法定額というものの單價問題で相当又やかましくなるのじやないか、今少しその点は研究が積まれた方がいいということを附加えて申上げて置きますが、お尋ねしましたところの地方公共團体の縣会議員等が当選後においては職を辞めてもいいが、立候補の際に辞職させなければならないという理由を伺いたいことと、それからこのラジオ放送に対するラジオの聞えない区域、これに対してはどういう対策を取られるか、これだけをお伺いして見たいと思います。
  40. 堀越儀郎

    ○堀越儀郎君 只今門屋委員の質問に関連して、ラジオ放送のことで一緒にお答え願いたいと思いますが、よろしうございますか。
  41. 木内四郎

    ○委員長(木内四郎君) どうぞ……。
  42. 堀越儀郎

    ○堀越儀郎君 ラジオ放送の場合でありまするが、門屋委員の言われたように聞えない区域が多数にあるから、同時に最近見ますと、停電のために聞えない区域が相当に多くある。而もそれが予知せられない場合があるのであります。そういうような場合には、その候補者の分は重ねてもう一回放送させて貰えるものか、或いは節電区域を予め予告されるわけでありますから、そういう区域においては、重ねてやらせるのか、節電というか、停電のために迷惑することが多数あると思うのであります。そういうことはどう考慮されるか、門屋委員の御質問に対して重ねて一緒に御答弁願いたいと思います。
  43. 竹谷源太郎

    衆議院議員(竹谷源太郎君) 第一点の、この衆議院議員選挙法の一部を改正する法律案の六十七條に一項を加えまして、この衆議院議員の兼職を禁止せられておること、特にいわゆる地方公共團体の公務員の立候補の問題につきましては、実は衆議院の方の委員会においても、いろいろ論議が交わされて、これは賛否両論あつた次第でございます。只今おつしやられたように、どうもこれは廣く人材が衆議院議員に立候補するということに対する制限になつて、面白くないではないかというような意見もあつたのございますが、泡沫候補を抑制する意味合と、又もう一つは衆議院議員に打つて出ようという人は、例の國家公務員法の中にも人事委員会の特別の規則がある場合には、公務員は辞めてからでなければ立候補することができないというような規定も存置されておる関係もあり、尚立候補するためには、背水の陣を布いて辞めてかかる、そうして戰かうことが至当であろうというようなことで、いろいろな意見賛否がございましたが、多数は兼職を禁止せられておるものは、一應辞めた上で戰かうことがよかろうということに意見が落ち着いたのでございます。  それから、ラジオの問題は、これは全國選挙管理委員会が日本放送協会と協議をいたしまして、そして放送の計画を立てるのであります。從つて條件のよい所は、即ち一府縣に一つずつのローカルの放送局があるような所は、それぞれ一議員候補者について三度ぐらいの放送ができるかと思います。併し東京を中心とする関東地方のごとき、ただ一つしかない東京の放送局のような場合には、確か三百五十人ぐらいの候補者が、去年の選挙において放送しなければならないというわけで、ただ一回しか放送ができなかつたようであります。近畿地方の大阪を中心とする地帶も、さような状況でありますが、從つて三回以内と法律に書きましても、三度ではなくて、一度しかできない、或いは二度しかできないという所もあろうかと思いますが、これは、必ず一回以上は放送するということにいたします。ところが折角その放送をいたしましても、地勢によつてはよく聞えない、或いは停電等で故障が起きたというようなことにつきましては、これはその地帶々々について、全國選挙管理委員会は、放送協会とよく協議の場合に、そうした放送の障害の起きないような方法で、篤と研究協議をして、計画を決定するということになつておりまするから、御心配のようなことがないように、いつ選挙があるか分りませんが、選挙管理委員会としては、放送局と速かに協議を遂げて、それらの障害を排除してやりたいのであります。そうしてやらなければならん。こういう趣旨で衆議院としては、この放送に関する法律を規定した次第であります。併しながらおつしやるようないろいろな障害もございまするので、一律に確定的な法定をすることがむづかしい、從つて全國選挙管理委員会は、日本放送協会と協議をして計画を決定するということにいたした次第であります。尚その土地によつて全然聞えないとかいう問題については、これは私よくそういう技術的のことは承知いたしませんが、できるだけ放送協会にはそうした地帶にも聞えるような処置を取つて貰うように、一つ今後この協議を進めなければならんと思いまするし、尚停電によつて、或る候補者の放送が聞えなかつたというような場合に、これは一定の予定計画でプログラムがきちんとできておりますから、その聞えなかつた人のために、もう一遍やらせるということができますかどうか、それがその選挙区が一緒に一遍に停電したのなら別でありますが、半分しか停電しなかつたというような場合には、その半分の人には一度余計放送が多く行われるというようなことになつて、選挙に対して影響を與えるということになるから、誠にそこはデリケートで、この問題はむつかしいと思います。放送が全然行われないというような場合には、これはもう一遍何とかしてやらなければならんかと思います。が、これはさような実施の面につきましては、全國選挙管理委員会は、日本放送協会と十分協議をして、計画を立てる予定に法律としてはいたしておる次第でございます。
  44. 門屋盛一

    ○門屋盛一君 私はこの放送のことについては、初めから全國選挙管理委員会の方にお伺いしておるのでありまして、放送して聞えない区域があるとか、聞えないというようなことについては、非常に竹谷委員長御理解がないようでございますが、只今九州の例を取つて見ますと、九州は電氣は七段制限が実施されております。例えば仮定いたしまして、今直ぐ選挙が行われれば、九州のような七段制限でありますと、朝夜が明けたらもうラジオが聞えない、殊に今晝はサマータイムでありますから、午後の九時まではラジオが全然聞えない、今度は午後の十時になるとラジオは聞えるが、ラジオを聞くより寝る人が多い。それを何でもいいからプログラムに載せて置けば、それで事足れりとするのが、今日九州のような電力関係ではラジオでは放送できないということが分つた場合には、これに代るどういう方法を管理委員会はお取りになるか、こういう実際問題について、而もこれは大きい問題で、一村一縣とかいう範囲でなく、九州、四國、中國は七段階に近い制限を受けておる。尤もここのところ雨が降つたから三段階に戻つておるけれども、電力の制限でラジオが聞えない。こういう状況でありますと、こういう規定があつても、皆に周知させようと思つても、周知できないととは自然に分つておる。こういう場合放送協会と協議するといつても、電力は別の所で管理しておるのでありますから、電力が行かなければ何にもならん。こういうことがはつきり分つておる。こういう場合放送によつて周知するとか、政見を発表するということのできない場合には、如何なる代りの方法を考えられるか、これを伺いたい。
  45. 郡祐一

    政府委員(郡祐一君) 放送の点につきまして申上げます。放送協会では從來極めて聽取しにくかつた所に、約二百五十万円ばかりの経費でこれを改善するような施設をいたしたいということを申しておりまするから、これがどの程度に技術的に成功いたしまするか、疑問でありまするが、さような地域的の理由で極く小部分に聞えにくかつたというような所は、大体只今の放送協会の計画で救われると思います。お尋ねの電力の低下とかいうようなことのために、或いは一時電力の使用停止されるというようなことにつきましては、これは放送協会におきましても、只今のところ差し当つて措置はないようであります。この事柄を取上げて相談はいたしておりまするけれども、これについては処置することが困難じやないかと思つております。ただ放送を選挙運動に今まで使うことを避けて、比較的消極的でございましたのは、放送事業の普及の程度が、まだ選挙運動に利用するのには、困難な状態ではないだらうかということで、私共としては從來消極的な態度を取つておりました。ただ現在の段階になりまするならば、概ね同一選挙区内においてそのときの利用ができるならば、從つて同一選挙区内で放送については、一様にこれを利用することが困難だという事態があるかと思うのであります。概ね同一選挙区については放送は均等に、或いは利用し、或いは又不利益な場合も受けるであろうというような判断を下しまして、放送を法律に規定することは結構であろうと考えている次第であります。從いまして放送が利用しにくい或る選挙区というものにつきまして、これに代替するものがある選挙区に限つて、代替する方法というものもちよつと考案しにくいことであります。又選挙運動として考えられます方法は、このたび法律として制限しようといたしますポスター等の問題を除きましては、概ね考え得る殆んどすベてが入れられておるように思いますので、氏名表の配布まで入つて参ります。これ以上に、放送では成る程不利益を受ける選挙区ではあるが、これに代替するものの考案も不可能でありますので、当該の選挙区では一様な他の選挙区に比べては不便をお受けになるということを、甘受して頂くより仕方がないじやないかと思つております。一時的な停電等の場合につきましては、これはやはり現在の放送の技術の点等からいたしまして、これにも代替する方法というのは困難でありますので、全然電力の関係等で放送が不可能であつたという場合を除きまして、聞きにくかつた、或いは途中で切れたというような部分につきましては、只今のところでは救濟する方法はちよつと取りにくいだろうと思います。これは放送を選挙運動に取入れますかどうか、取入れるとしますと、只今のような電力の事情とか放送事業の事情では、どうも他の経歴公報とかその他の選挙運動のように、的確に参らないということは止むを得ざる現象と考えております。  更に選挙放送につきましては、放送協会も非常に熱心でありますので、可及的に滑らかにいたしますように、今後折衝を重ねることにいたします。
  46. 竹下豐次

    ○竹下豐次君 放送協会と配電会社との話合いはどうなつておりますか。と申しまするのは、放送の時刻に停電にされたりすると、大変ここに利害の関係を伴つて來るので、一齊にこれがやられるならばいいのですけれども、地方ごとに小さく切つてやることになつておるように思つておりますが、選挙の場合にいつもの調子で、そういうことになるとちよつと不都合ではないかと思います。前回の選挙のときにはどうなつておりましたか、そういうことがあつたかどうか事実は知つているわけではございませんけれども、ちよつとあり得ることだと思つております。両方の連絡はどうなつておりますか。
  47. 郡祐一

    政府委員(郡祐一君) この選挙放送につきまして配電会社との関係については、まだ放送協会の意を確めておりません。ただ放送協会は近頃の放送の殆んどすべてが司令部側の要求によつて盛込みます放送でありますために、これが途中で聞えなかつたという点については心痛いたしておりまして、從つてこの点については絶えず折衝を重ねておるけれども、又電力の低下については別の方向から要求が出て來ておりますので、なかなか放送協会は事業の遂行上困るという一般論は聞いたことがあります。從いまして今後選挙運動の際に今回のように政見放送三回以内、ニュースとして決めて頻繁に放送いたそうということになりますと、殆んどその時間を一日中プログラムの中に組込まなければならんのです。日によりましては選挙放送という日ばかり起ると思いますから、それらの場合に選挙放送だけを保障するということは、可なり困難ではないかと思います。併し私共としては何年に一遍かの選挙放送であるからというので、関係者にも直接折衝いたしまするし、放送協会にも一緒になつて選挙放送だけは確保して呉れということにいたしたいと思つております。放送協会はその点はかねがね苦労しているところでありまするから、これは折衝いたしまして、或る程度改善できましてもなかなか完全に保障するということは、ときによることでありまするが困難じやないかと思つております。併し努力は続けることにいたします。
  48. 堀越儀郎

    ○堀越儀郎君 第十四條におきまして街頭に沸ける演説会場の立札等の問題と、十九條の第三項の文書図画の類を多数の者に回覧せしめるという問題に関連しておりまするが、これによりますると、頭街演説をする場所に、候補者がおる場合に限り、立札を立てることができる。それは一般に回覧させるものの禁止事項と矛盾するものでないという決め方でありまするが、その場合に甲の場所から乙の場所、乙から丙と場所が変つて行く場合に、立札、提灯を一般の人に見せるように、回覧せしめるようにして持歩く場合にはどうなるのでございましようか。それは一般の回覧として取締ることになりますか。
  49. 郡祐一

    政府委員(郡祐一君) おつしやるように街頭演説会の場合には、候補者が現在いたします間だけ掲示ができますから、それ以外に持歩きます際、これは法律の趣旨といたしますところは、甲の場所から乙の場所への移轉の際に、これを宣傳するようなやり方というものは禁止する、好ましくないとする考え方であることは勿論ありまするけれども、從來の文書図画等の特例法等にもありましたように、文書図画等の制限法はそれよりもやや恒常的なことを、何某著という著書の廣告を選挙運動期間中、その書店の店頭にくつ附けるとかいうようなことでございまするから、それらの恒常的な禁止に直接触れることとは考えておりません。ただ從つて移轉の際の提灯、立札等の扱い方等につきましては、多く徳義の問題或いは目に余ります場合に、他の條文の発動を見るというような程度のことではないかと考えております。
  50. 三浦義男

    衆議院参事(三浦義男君) この点ちよつと補つておきますが、今の御質問の点につきましては、十九條の第三項の但書に「但し、第十四條第二項に規定するものを回覧させることは、この限りでない。」と規定しておりまして、甲の地から乙の地に自動車に乗つけて貼札・提灯を持ち運ぶというような場合におきましては、特にここで除外例を設けまして、それは文書図画の回覧ではないと公認された事柄である、とこういうことにこの法案では考えておりますので、この点について取締を受けるということはあり得ないのであります。
  51. 板野勝次

    ○板野勝次君 十四條の「議員候補者が現任する場合に限り、」といわれているので、例えば議員候補者が、病氣その他の理由によつてやれなくなつたような場合には、全く街頭の演説会というものは、この場合は開かれないで、立会演説会の場合には何回に限りというふうな、病氣その他の事情を考慮して除外例が設けられておりますが、その場合に全くそれができないというのは、もう街頭演説会というものは好ましくはないけれども、從來の街頭演説会もやつて来たそういう実情からして、できるだけ制限する。候補者がおる時以外は一切やらせない。病氣等の除外例も認めない。できるなら街頭演説会もやらせたくないけれども、止むを得んと、こういうふうに受取れて來るのですが、その点ぱどうなんでしようか。
  52. 竹谷源太郎

    衆議院参事(竹谷源太郎君) 街頭演説会につきましては、これはやはり今までのように、一人の候補者について班を十も二十も出して、到る処で街頭演説をやるということになりますと、非常に御承知のように金がかかるのであります。金のかからないという趣旨から何とか制限をしないと大変だということで、或いは度数制限方法、その他街頭演説の制限についていろいろの案が出ましたけれども、どれも適切妥当なものはございませんので、結局これは候補者が現在する場合に限り外の人が喋つてもよろしいが、とにかく候補者の現在ということであつて、まあ制限を置こう。そうすれば一班だけは実際の街頭演説会であるけれども、数班も数十班も街頭演説会をやつて、トラックに乗つて、メガホンを吹きまして、到る拠でやつて歩くということは禁止した方がよろしいというのが支配的でありまして、そういう趣旨から街頭演説会に対する一つの宣傳のような者だけが、何十班も何班も出るような事態を制限する趣旨から、実は本人がそこに現在する場合と、こう決めたのであります。從つてこの病氣の場合は街頭演説会はできないということに相成るわけでありまするが、個人演説会は材料にもよりますし、それから立会演説会を五分の一を限つて認めるということになりますと、立会演説会なり個人演説会なりで、本人病気の場合はその方も補いをつける。こういうこと考えて行きたいと思います。
  53. 板野勝次

    ○板野勝次君 それで行くと、今の説明から伺いますと、何班も出て行くと金がかかるのだ、こういうことで金がかかるか、かからんかということは別にして見ても、併し街頭演説会を議員候補者が現在する場合に限つて認めておるのに、病氣その他の場合にやれなくなつた。併し他の候補者はやはり議員が丈夫でやつておる間はやれるので、それに金がかかるか、かからないかということは同じ内容だと思うのです。その候補者が丈夫でおるならばやれるけれども、ちよつと五分間くらいはそこに現在することはできるけれども、五分間演説をやりつぱなしでどこかに行つて休んで、それからやろうけれどもどうしても候補者が街頭にいなければ演説ができないということは、何か立法上矛盾した点がある。休息する時間があつてその休息しておる間が三十分とか必要だというならまだ分るのですが、全くその候補者の行動の自由というものがそこに保障されていないと思います。それは金がかかるということとは別問題だと思います。
  54. 竹谷源太郎

    衆議院議員(竹谷源太郎君) 候補者がそこにいないかどうかというのは、ちよつと小便に行つたとかいうようなことは、無論常識で現在するものと認めるのですが、食事をするため、休息をするため、三十分なり個人の家ヘ入るつて行くというような問題になりますと、これはどうもはつきりしなくなりますので、街頭演説はそろそろ何時間も続げてやるものではなくて、三十分や一時間で切り上げておるので、そういう時はそこにおられると見て、現在する間と決めたわけなんです。それから病気の場合に代理を認めたらどうかということは、衆議院の委員会の方でも大分議論が出ました。併し病気であるか病気でないかということになりますと、これはなかなか事実判定がむずかしく、まあ医者の診断書があればいいということになればこれが濫発されて、全部代理でやれるならばやろうということになつては、制限の趣旨は全く没却される。この問題につきましては、立会演説会の五分の一だけ代理人の出演を認めるという問題につきましても、公務その他病氣のため止むを得ず出られない場合には代理人を許すというように一般的にしたらどうかという説が相当あつたのですが、そうなりますと、病氣のためにとか、公務のだということは、全部全部病氣になつちやつて、そうして立会演説会に代理人を出す。個人演説会の方を開いてやるということになつては、全然立会演説会というものがうまく行かん。そこで結局理由を問わず五分の一だけは認めると、こういう所に落着いたのでございます。それでこの街頭演説の場合も、どうしても候補者が寝ていて出られないという場合ならよろしいのですが、濫用されますと、全然無制限になりまして、同じことを何度もできて、取締れないということになりますので、こういう点に落着いた次第でございます。
  55. 板野勝次

    ○板野勝次君 今制限の趣旨と言われたのですが、先程の説明では、制限の趣旨というものは、金がかかる、それ以外の制限の趣旨というものが大分ありそうなのですが、その制限の趣旨を一つ……。
  56. 竹谷源太郎

    衆議院議員(竹谷源太郎君) 街頭演説を無制限に許しますと、一つの競爭みたいなものになりまして、他人がそれをやり出しますと、他の候補者も競つてやらなければならんということになりまして、全くどうも収拾がつかなくなる。戸別訪問を許してやりますと、外の候補者もやらざるを得なくなると同じことで、街頭演説会であるか、メガホン隊であるか、或いは單に氣勢を挙げる行爲であるか分らないのですね。区別が殆んどつかない。結局トラック隊とか、メガホン隊を禁止しようという脱法的のことは、街頭演説会と同じに、非常に金がかかるし、人を動員する、物資も要る、経濟的な事情及び金をかけないという関係から、どうしてもやはり街頭演説というものに、候補者がそこにいて大いにやるという程度で制限をせんと、無制限になつて、どうも経濟窮迫の今日の時代にも副わないで、それから金のかかることを防ぐこともできないと、こういうことから候補者現在の間の街頭演説ということに制限が加わつたのでございます。
  57. 天田勝正

    ○天田勝正君 遅く参りましたので、他の委員の質問と重複した点があれば、すでに返答したということだけ答えて頂きたいと思います。第四條の一項と四項との関係ですが、一項の末尾の方に「選挙の期日の公示又は公示の日から三日以内に、これを告示しなければならない。」としてあつて、第四項には「政党又はその支部は、」云々とこういうふうにして、指定の期日にその旨を届けるのだと、こういうふうになつておるのですが、三日以内に告示をしなければならないのに、その間に指定の期日の届出をしなければならない。そんな余裕があるかどうか。殊に東北のような大きな縣などで、支部のある所では、大体支部連合会のある所では、大体縣廳所在地だからそのままでしようが、例えば支部の一つしかない、それも山の中の支部であるというような場合に、どうしてこの関係を調整されますか。
  58. 竹谷源太郎

    衆議院議員(竹谷源太郎君) これは選挙の、解散になつてからではなくて、解散とか何とかいう総選挙にいよいよなつてからではなくて、その事前にできるだけ早く各政党の代表者、若しくはその地方の代表者を集めて、そうしてその縣内の各選挙区について、どういう所で立会演説会を開くか、又は二十五日なり二十日の選挙運動期間中に、どういう日程で、どういう順序でどれだけの班を作つて立会演説会を実施するかという、その実施計画を事前に作つて置くわけです。
  59. 天田勝正

    ○天田勝正君 多分そういうお答えがあるだろうと思つたのですが、併しこの選挙の特例の法律が若し通過した翌日なり二三日後に解散ということもあり得ることであります。そういうときにはやはり第一項と第四項はすぐ続くということになるんですか。そういうことを衆議院の委員会において御議論なさつたかどうか。
  60. 竹谷源太郎

    衆議院議員(竹谷源太郎君) その点については非常に実施困難とおつしやるような事態を起すのでありまするが、そういう場合は例外でございまして、これを規定の範囲内で急速にやつてしまうより外ないと思います。計画は相当かかります、実は……。そう急になかなか話が纏まるかどうか、各政党の代表者が集つて大体五千以上のところで、一回やるとなりますけれども、概ねですから三千とか、四千以上にしようとか、或いは六千以上に切ろうとかいろいろ意見があつて、或いはそれは余程切らなければならんことで、おつしやるような特殊の事態の場合には所定の期日までにうまく話がつくがなかなか困難でありまするが、そういうときは、各政党もなかなか忙しくなるが、それは事態に即して、政治家ですから、敏速にできるのじやないかと思います。
  61. 三浦義男

    衆議院参事(三浦義男君) この第四條の一項と四項との問題でありまするが、四項で指定する期日といつておりますのは、四條一項の選挙の期日の公示又は告示の日から三日以内ということを指しておるのではございませんで、選挙が期日の公示又は告示の日から三日以内に立会演読会をやります予定の日時と会場を決定いたします。それから四項はこれに関しましていろいろ意見を聽くために政党又はその支部の代表者に集つて貰うための手続規定でありまして、それから後一定の指定する期日までにそうい今人が加わろうとする場合には、その期日までに申出ろ、こういうことを規定しておるのが四項の規定でございます。四條一項の三日ではございませんのでございます。ただ非常に期間が切迫いたしまして、指定する期日という期日の長短の問題は、そのときの事情によつていろいろあるのだと考えております。
  62. 天田勝正

    ○天田勝正君 質問ですから議論するのでなくて、それは三浦部長のおつしやる通り私も考えておるのです。こちらも選挙をやつておりますから、解散して直ぐ告示があるものでないのは、それは承知の上なんですが、併し実際の手続をする場合にその法律が通過して直ぐ解散したというようなことならば、やはりどうしても委員長がお認めになつたように、第一回だけは非常にこれは苦労が要る、これだけは間違いないので、そこで私はその附則にそういう……この法律が施行せられて幾日以内に解散になつた場合には附則で何か補う必要があるのじやないかと思いますが、それは意見になりますから止めまして、ただ今のお答えだけではどうも不十分の氣がするというだけです。第二條の五千人以上云々とこう一項にありまして、今度は二項に五万ごとを一單位としてある、この関係はどういうことですか。片方は市だから勿論十万のもあれば三万以上のもありましようし、五万のもあるだろうけれども、五万を一單位として、立会演説をしなければならない、これはしなければならないんだから強制規定で、それを三万の市なら三万でやるという意味ですか。
  63. 竹谷源太郎

    衆議院議員(竹谷源太郎君) 第二條の二項、概ね五千人と五万の問題ですが、実は選挙区によりまして、東京とか大阪のように全部市だけのところもございます。それから小さい町村ばかりで五千以上のは非常に少い、あべこべに町村が全部五千以上で、全町村でやらなければならんということで、いろいろ選挙区によつて相違があるのでございます。一縣一選挙区の佐賀縣とか島根縣は殆んど全部五千以上で、七十五ケ町村全部一選挙区で五千以上で、こういうところは七十五回立会演説会をやらなければならない、これは事実上実施不可能で、こういうところは三十回以内で抑えなければならん。又中には一選挙区で町村の数が三つか五つですと、むろんそういうところは五千以上ですが、五、六回ぐらいしかない。そういうところは無論大きな市が入つておるわけですが、そういう場合には適当に三十回前後に調整をしなければならない。そこで選挙管理委員会に一定の基準を與えなければならないというので、全部人口「概ね」に書いためのであります。で町村は五千以上であればやる。市は五万でなければならん。市は全部三万以上ならば五万なくても一回やります。五万ならば概ね或いは四万、六万の場合もありましようが、一ケ所ずつやる、人口三十万以上のところは六ケ所ずつやるという選挙管理委員会が各政党の代表者の意見を聽いて決定をする場合の一つの基準を示したのでありまして、五万とか五千に強く拘泥する者ではありません。大体一選挙区に三十回前後は立会演説会の度数として最大限度やろう、こういう話合いをして、基準は五千、五万ということを書いたに過ぎません。そういう趣旨でございます。
  64. 大隈信幸

    ○大隈信幸君 細かいことを伺いますが、選挙に関しまして電報はどういうふうに制限を受けるか、その点と、それから予め予定されておつたような例えば学術講演会というようなものに候補者が出て講演をやる。一方においてその候補者がそういう講演をやるというような掲示をしたりしてはいかんということが一方に出ておるわけですが、そういう掲示なしで学術講演会等に候補者が出て講演するということが許されるかどうか、その二点を伺いたい。
  65. 竹谷源太郎

    衆議院議員(竹谷源太郎君) 学術講演会のまうなもので全然選挙に全く関係のないことで集会を催おすことに候補者の出ることはそれ自体表面は形式的には法律に該当しないわけです。選挙違反とか或いは禁止規定に該当するわけではない。例えば選挙に関する集会、選挙運動のための集会演説はいけないのですから、全くの学術講演を或る候補者がやつたという場合には、表面としては差支ないようなものであるが、結論においてその人は自己宣傳とか、選挙運動になるのであつて、それは第十五條でしたか、演説会の禁止という規定の「この法律に定めるところの立会演説会、個人演説会及び街頭演説会を除く外、選挙運動のためにする演説会は、いかなる名義を以てするを問わず、これを開催することができない」。この規定に該当するようになるという委員会としては結論に達しております。
  66. 三浦義男

    衆議院参事(三浦義男君) 電報については十九條で一切の文書図画の制限をいたしておりますので、それが選挙運動のためにやる電信等でありましたならば禁止される、こういうことになります。
  67. 門屋盛一

    ○門屋盛一君 竹谷委員長に伺いますが、立会演説会と個人演説会の回数を三十回、立会演説の方には明文の方には三十回とないが、今の御説明を伺うと一應三十回ぐらいということですが、そうすると個人演説は候補者がいないでもいける演説会でこれが三十回と制限される。そうすると両方合せて六十回やれるわけですが、大体今全國の府縣の町村單位を見ますと二百ケ町村から三百ケ町村の間にある。仮にこれをけ百五十ケ町村としました場合に六十回だけ演説会がやれる。あとは街頭で賄つて行ける、こういうことになるわけなんですが、これはまあ街頭に重きを置いたと私は見るのですが、その六十回やる演説の中三十回は立会演説会であつて、この五分の四は本人が出なければならない。立会演説の五分の一の回数だけ代人が出る、そうすると代人の出せる演説会は三十六回しかないわけですね。三十六回しか代人が出せないと、そうなつた場合に、例えば非常に辺鄙なところで以てどうにもこうにも廻りようのない場合が出て來る、例えば長崎縣の場合ですが、非常に離島が多いのですが、壱岐、対島、五島の方面というように幾つも島が離れてるところに代人の人をやることができるが、個人演説会の回数というものは三十回に限られておる。立会演説に代人をやつても三十六回しか出せない。立会演説会は代人が行けば代人はいけない。その他街頭ではできるというけれども、大体時化があつた場合には十日乃至二十日くらいは渡れない島もある。そういう場合にはこれは街頭でやろうにもどうしようにもやりようがないが、これらの点について衆議院では御論議はなかつたか、又御論議はあるなしに拘わらず、そういう場合をどういうようにお考えになりますか。
  68. 竹谷源太郎

    衆議院委員(竹谷源太郎君) それは特例法案の中の第三十條の中に書いてあります。「交通至難の島與その他の地においてこの法律の規定を適用しがたい事項については、政令で特別の規定を設けることができる。」こういう規定がございます。これはこの規定の主たる目的は選挙公報がその地方に到底到龍しないという場合に、消極的な意味ではあるが、これを或る程度活用しまして、それが例えばこういう島與、ひどい山嶽地帯でおつしやるような場所、或いは裏日本などでたまたま各選挙が行われて積雪が猛烈で交通が非常に至難だ。こういうような所は「交通出難の島與その他の地」と解釈するということに委員会としては解釈いたしました。從つてそういう地帯について政令で特段の規定を設けることができる。これは十分政令を作ります場合に研究いたしまして、そういうような点を救濟したらどうかと考えております。
  69. 門屋盛一

    ○門屋盛一君 どういうふうな政令を作るということはお考えになつておらんのですか。
  70. 竹谷源太郎

    衆議院議員(竹谷源太郎君) そこまでいまだ考えておりません。
  71. 木内四郎

    ○委員長(木内四郎君) それでは午前はこの程度にして休憩いたします。午後は一時半から開きます。    午後零時十五分休憩    午後二時三十五分開会
  72. 木内四郎

    ○委員長(木内四郎君) これより再会いたします。選挙運動等の臨時特例に関する法律案及び衆議院議員選挙法の一部を改正する法律案についてお諮りいたします。ちよつと速記を止めて……。    〔速記中止〕
  73. 木内四郎

    ○委員長(木内四郎君) 速記を始めて……。
  74. 天田勝正

    ○天田勝正君 大臣の場合には行政の首腦部であるから、これはそういう方を考えて辞めさせられない、こういうお話だけれども、有利、不有利だという点になれば、これくらい有利なものは他に比を見ないのであつて、大臣で落選したというのはたしか私の記憶では一回しかないと思う。そういうくらい有利である。今度はそれに飜つて、我々が若し衆議院議員に立候補する、又縣会議員が立候補するとしても、たとえ解散になつても、今まで衆議院議員であつた人が衆議院議員に立候補するよりも、それは現に衆議院議員の人の方が遥かに有利だということになる。どんな措置を取つても有利なのです。それが現職でやつておつたところで解散すると今までの議員よりも他の者は不利なのです。それをよさせるという措置を一体取らなければ公平を欠く、こういうことになれば衆議院議員だつてその前当分辞めていなければならない、こういうことの方が私は理屈としては筋が通るのじやないか、こう思うのです。こう手で行けば衆議院議員だけが一番有利だ。言葉は非常にうまくできておるが、今まで衆議院議員でおつた人だけが一番有利だと、こういうふうになりますよ。そうお考えになりませんか。
  75. 三浦義男

    衆議院参事(三浦義男君) それは例えば衆議院でも解散がございますと、そのときから衆議院議員身分はなくなりますので、それから選挙期日の公示又は告示があつて、解散前には衆議院議員でありましたけれども、解散した場合にはただ一個の立候補者として出ることになるわけでありまして、必らずしも衆議院議員が有利だとも言えないと思いますが、有利不有利の問題はこれは見方によりましていろいろな観点から考えられると思いますが、ただ一例としましてそういうような趣旨からできたということを申上げたのでありまして、要するに地位というものを特に利用して、その地位の力によつて、立候補の場合の有利不有利ができるというようなことは成るたけ避けよう、そういう趣旨からできましたわけでございます。
  76. 天田勝正

    ○天田勝正君 結果においてはその有利不有利が段々大きくなつてしまつている。どうしてもそう考えられます。それはどうしても私共は納得がいつておりませんが、もう一つお聽きすれば、さつき内閣総理大臣等の行政の首腦部はこれはなくしては困るので適用外に置いてある、こういうことでありますが、一体旧憲法の下においてはそれが一番重要な職務であるということになつておつたかどうか知りませんが、新憲法では國会が最高機関ということに決まつている。そうして参議院の使命の一つは、衆議院が解散した場合に緊急集会等によつて予算その他を審議する、こういうことになつております。これとても國家の最高機関でありますから、一体多くの人が欠けるということであつては困るわけです。然るにその方はやはり辞めなければ候補者に立てない、こういう理窟は私は誠に筋が通らないと思いますが、一体この点についてはどうお考えになりますか。
  77. 三浦義男

    衆議院参事(三浦義男君) その点は先程申上げましたような趣旨でございまして、何といたしましても、新らしい憲法になりますれば、國会は國権の最高機関であることは間違いがございませんが、実際行政の直接の責任者といたしましては内閣、それを組織する総理大臣及び國務大臣ということになるのでありましようから、そういう人達がそういう職責を担つておるのを、それを辞めてまで立候補しなければならないということになりますと、そこに國務の停滞が起る、こういうことになりますので、そこまではこの衆議院議員選挙法の一部改正の案では考えられていない、こういうわけであります。
  78. 門屋盛一

    ○門屋盛一君 もう一つ、今参議院のお答えがないのですか……。
  79. 天田勝正

    ○天田勝正君 参議院というものは一体國会は國権の最高機関になつておる。参議院の使命というものの一つは、衆議院が解散された場合に、緊急集会によつて國の緊急な事案を審議する、こういうことになつておるのです。これは最高機関であるから、敢て何も政務次官等と或いは大臣等とそう遜色があるとかいう問題ではないだろうと思うのです。私の言うのは要するに最高機関という規定のなかつた前の憲法ならいざ知らず、こつちが最高機関という規定がなされた今日においては、参議院がその半分が欠けるということは由々しき事態になると思う。而ももう一つ考えなければならないのは、衆議院は四百六十六人だし、こちらは二百五十人、考え方によつては恐らく三分の二も衆議院に立候補するという事態が起らないとも限らない。そういうときにやはり全部辞めなければならない。このときに緊急集会が起きたらどうするか、そういうことも予想されるのであるから、一体参議院という、少なくとも最高機関と規定されておる中に入つておるものが、辞さなければ衆議院議員に立候補することができない、こういうことは一体どう考えても筋が通らんじやないか。それに対する考え方はどうかということを聽いておるのであります。
  80. 三浦義男

    衆議院参事(三浦義男君) その点につきましては、要するに問題は今お話の通り、参議院議員の方が衆議院議員に立候補する場合の問題でありますので、参議院議員の方で、衆議院議員に立候補されない場合におきましては、その御心配の点はないことになると思います。ただ参議院議員衆議院議員に立候補する場合だけの問題でありますので、そういう場合におきまして、参議院議員の職責の重要な点に鑑みて、仮に衆議院議員の選挙が行われておるからといつて、それに立候補されるかどうかということは、それはお立ちになる方の、それ自身のお考えだろうと思うのでありまして、制度的に参議院議員の方が皆そういう場合に辞めなければならないという規定を、ここに置いたわけではないのでありまして、ただ立候補しようという方があつた場合においては、その人は参議院議員を辞めて立たなければならんというだけのことでありまするので、お尋ねのような、そういう廣汎な意味を、特に持つものではないと思つております。
  81. 天田勝正

    ○天田勝正君 どうも御答弁が筋が違うようなんですが、とにかく國権の最高機関にあるものが、それは重要な職務でありましよう。決して僕は現段階を護るといたしましても、何も大臣と、その職務の重要さの軽重を問われるべき筋合のものではないと思います。要するに、大臣が許されておるのに、どうしてそういうこちらが制限を受けなければならないか。勿論立候補する場合についての質問をしておるので、立候補しないときには云々ということを答えて貰うというのではないのです。立候補する場合にどうして参議院議員がそういう制限を受けなければならないのか、大臣が制限を受けておらないのに、ということを聽いておるのであります。
  82. 三浦義男

    衆議院参事(三浦義男君) これはこの六十七條のこういうあれができましたときに、特に参議院議員の方と、國務大臣と比較検討して、そうして國務大臣だけをそういうふうに見る。或いは地位が上だというような観点からあれしたのではないのでありまして、これでは衆議院議員の選挙法の一部を改正するといつておりますから、こういうことになつておりますが、仮に参議院議員のこういう選挙の改正があるといたしますれば、衆議院議員であつても亦参議院議員に立候補する場合には辞めなければならんという、そういう相互関係になると思うのであります。ただお話の参議院議員閉会中緊急集会があるという点に対しましては、確かに衆議院と趣きを異にする点であることは、勿論間違いのないところでありますけれども、そういうあれは別問題といたしまして、立たれる場合において、辞めて立たれるということにしただけでありまして、若しそういう方が非常に参議院の重要なあれを考えておられれば、或いは辞められない方が殆んど大部分じやないかとも考えられるのでありますので、それらの点は特に参議院に関連するという意味ではないのでありまして、今のような趣旨からできました点を御了承願います。
  83. 木内四郎

    ○委員長(木内四郎君) どうでしようか、これはこの程度で小委員に付託して……。
  84. 鈴木憲一

    ○鈴木憲一君 同じようなことで、ただ一つ、若し仮に参議院議員がここで三十人なら三十人立候補してしまつて、参議院議員の補欠選挙を行わなければならんという事態が起つて來て衆議院の総選挙、参議院の補欠選挙を一緒にやつてしまうと、参議院の機能というものは全くなくなつてしまうことを予想されるのですが、そういう予想を置いて作られたものですか、どうですか。それともそういうことを全然考えないでやつたものですか、そういう事態が起る可能性は非常に多いと思います。
  85. 三浦義男

    衆議院参事(三浦義男君) それはそういう特別の予想はこのときには講じてございませんでしたが、参議院議員の方がそう沢山皆さんが衆議院議員に立候補されるというようなことは余りないだろう、まあ仮にありましても特殊の事情で、極く僅かの方があり得るだろうというようなことで、これは考えないでおりましたので、参議院議員の方が立候補する場合に辞めなければならんというと参議院の全体の機能が停止する、こういうようなことまで考えておりません。
  86. 鈴木憲一

    ○鈴木憲一君 そういうような一方的想定の下に拵えた案というものは極めて不完全なものであると言わなければならんと思います。ただ参議院議員が職責上そう立候補しないだろうという想定の下に、その想定も一方的に行われたので、こういうような現段階における國会の様相や、日本の民主化、或いは対外情勢というものは、いつどういうふうな変化が起らないとも限らないような今情勢にあるわけです。そういうようなときですね。参議院議員が必ずしもそう沢山は立候補しないだろうという想定の下に、この大きな選挙法の改正を行うということはどうかと思うのです。そういうようなことに対して一方的な考え方であるというふうにお考えにならないのですか。
  87. 三浦義男

    衆議院参事(三浦義男君) その点につきましては、衆議院議員参議院議員も國会の構成メンバーとしては同一でありまして、参議院は緊急集会ということがありますけれども、國会の権限としては同一であろうと考えられるのでありまして、衆議院議員が勿論総選挙があれば衆議院議員を辞めて立候補するし、参議院議員参議院議員たる地位を辞めて衆議院議員に立候補するという場合には、これは相互平等の立場から言つてそう支障がないし、不公平を來すことはないじやないかとかように考えております。
  88. 竹下豐次

    ○竹下豐次君 他の質問になりますけれども、参議院議員衆議院議員が知事の選挙に出る、候補に立つというときには現在どうなつておりますか、辞めなければいけませんか。ただそのままで立候補ができますか。
  89. 三浦義男

    衆議院参事(三浦義男君) 現在では辞めるということにはなつておりませんので、原則はそうなつた場合に禁止しております。
  90. 天田勝正

    ○天田勝正君  もう一遍お伺いたします。参議院議員のことについていろいろ御答弁がありましたが、最後に三浦部長が実際面で、実際問題として参議院議員がそう沢山立候補することはあるまい、こういうお話がありましたが、私も実は結果論からすれば恐らくそう多くの人が立候補することはなかろうと思つております。けれども、では仮に二百五十人のうち十人かそこらであるとすれば、やはり大臣は更に十六人もおるじやないか、この大臣は殆んど三分の二ぐらいまではいつも衆議院の人が占めるであろうということがこれこそ予想される、固く予想される。そうしてみればですね。それの方を立つてもよろしいという認め方をすれば、やはりこつちも立つてもよいという見方をしても、実際面からして数の点から言つても、恐らく大した違いは起きない、こういうふうに考えられます。ではこれを許すということになれば、沢山出るということになれば、鈴木さんの指摘されたようにただ想定で沢山出るかも知れない、こういう想定も成立ち、その場合には緊急集会すらできない。つまり國の立法機関がストップするという事態すら起るじやないか、こういうことになつて來るのでそういうことをどうも深刻にお考えにならないで立案されたのではなかろうか、私はそう思いますが、その点。それからむしろお話がむずかしければ速記を止めて貰つてやつてもいいことなんですが、一体衆議院に流れている空氣というものは、こちらから回付された案件については粉砕しろ、こういう参議院が何かを直して來るということは一体生意氣だ、こういうことをすら廊下で私はちよいちよい聞いておるので、そういう空氣が流れて、一体参議院を一つ縛り上げて置こうということすら考えたのじやないかというふうにも伺える、こういうわけであります。一体こういう実際論であなたが論じられるなら、実際問題として少い数しか立候補しないであろうから、やはり大臣の数も少い、同じ数なら同じように認め、或いは同じように制限するということが行われなければならないのじやないか、こういうふうに私は考える。この点に対して伺いたいと思います。
  91. 三浦義男

    衆議院参事(三浦義男君) 先程は一例といたしまして実際論を申上げたのでありまするけれども、理論的に申しますれば、衆議院議員に立候補いたします場合におきまして、從來の衆議院議員であつた人がその職を辞めて衆議院議員でなくて立候補するわけであります。ただ参議院議員の人だけが参議院議員資格を持つてその場合に立候補するというようなことは、これは衆議院議員の選挙法の性質に考えましてどうかという点は、一應考慮を要する問題であろうと思うのであります。それから次には先程來申上げましたように、実際問題といたしまして、参議院議員の例えば閉会中緊急集会があり得るような建前になつておる、参議院議員の方が、その重大な職責に奉仕ができない程に沢山の人が立候補せられることは、実際問題としてはあり得ないであろうということを実際問題として併せ考えておりましたわけでありまして、そういうような観点から、ここに参議院議員の方も、立候補する場合には、やはり他の衆議院議員或いは縣会議員と同様に、皆その職を辞して立つべきであるということに委員会の決定がなりまして、かような條文ができたわけであります。それから尚衆議院の方の空氣といたしましてお傳えがありましたようなことは、私は一向そういう点は承知いたしませんので……。
  92. 門屋盛一

    ○門屋盛一君 この六十七條の二項目を加えますときに、衆議院議員の方では現在の選挙法で推薦制度をとられておるということは御存じの上でおやりになつたと思います。只今までの御説明を伺いますと、ただ候補者本人に平等にやらせるというようなことに余程重点を置いた御説明のようでございますが、現在の選挙の情勢から行きますと、或いは政党或いは地方政治国体が候補者を推薦する場合が多いのであります。その推薦する場合に、現在縣会議員であり、又参議院議員である者が最もその選挙区において衆議院議員にふさわしい人物であるという世論が沢山出ましても、御本人のために若し我々が推薦しても過まつて落選さした場合には今の縣会議員の職を失わせる、今の参議院議員の職を失わせることになるからというので、民主政治で一番大切なところの選挙民一般の推薦権に対してまで圧迫を加えておるというようなことにはお考えにならんのですか。
  93. 三浦義男

    衆議院参事(三浦義男君) その点については、やはり意見が出ておつたのでありますが、現在の衆議院議員の選挙法は、推薦届出の場合におきましては本人の同意を得なければなりません。最近の改正以前においては、同意なしに第三者の推薦による立候補ということができておつたのでありますが、同意を求めます以上は、そこに立候補者の意思というものが表われて参るわけでありますから、その場合には個人が立候補する場合と同様に、自分がそういうものに推薦されるにおいては、裸一貫になつてその選挙に出るという氣持を十分に体得してやるべきであろうと考えられるのであります。その場合に本人が嫌であれば断わるでありましよう。承諾した以上は辞めるということは、他の議員が立候補する場合に地位を失つて行くのと同様でありますから、これは本人の承諾という問題がある以上は、本人自身の考えによつて決めるべきだと思います。
  94. 門屋盛一

    ○門屋盛一君 これはその本人の承諾という問題があるから、推薦の要望を抑える結果になると思います。承諾しなければならん。その承諾を求められたときに、若し自分が当選すれば迷惑はないけれども、当選しない場合には……又当選してもしなくも、縣会議員の補欠選挙を一回やつて貰わなければならん。自分では受けたいと思つても、補欠選挙を一回やらせるということは非常に氣の毒だ。殊に縣会議員の場合と違つて、参議院議員の場合などは、非常に厖大な選挙になる。そういうことを考えますと、一般が推薦して來て今日までの選挙のやり方ならば本人も受けて立つけれども、そういう制限を附したために本人が承諾し得ない立場になりはしないか。そういうことは一般の推薦という熱意を二項の追加によつて抑えてしまう結果にはならないかということであります。
  95. 三浦義男

    衆議院参事(三浦義男君) その点は立つ人の熱意と、そのときの実際問題によつて決定されるべきものであつて、例えば縣会議員である人が衆議院議員に推薦された場合に、自分はどちらが國家のために役に立つかという、そのときの判断とそのときの周囲の事情によつて決めらるべきものであると思うのであります。この規定があるからといつて、特にそういうものを抑えるようなことにはならないのではないかと思うのであります。
  96. 門屋盛一

    ○門屋盛一君 この規定があるために、自分が承諾することによつて、その選挙区において一つの補欠選挙をやるということが必然的に起るということはありますけれども、そういう人は人の迷惑というものを考えて、承諾する率は非常に少くなつて來ると私は考えるということが一つ、それからもう人つに、現在でも縣議会議員は縣会の承認を得れば他の兼職ができる場合があるのであります。無論衆議院議員の兼職はできないけれども……、又國会議員も國会の承認を得れば他の國家の公務員を兼ねることも許されている。こういうことがあるにも拘わらず一般の官吏、公吏と同じように扱つて、選挙によつて出ておるところの公務員に対する例外を設けなかつたことは遺憾に思いますが、この点について衆議院で議論があつたかなかつたかを伺いたい。
  97. 三浦義男

    衆議院参事(三浦義男君) 縣会議員の立候補の問題につきましては、特にいろいろ意見がございまして、確かにお説のような意見も述べられたと私は記憶いたしております。ところが結局立候補の際にこの案のようにやられる場合に、又補欠選挙の問題が確かに起つて参りますが、それはいずれにいたしましても、その人が仮に当選した場合おきましては、補欠選挙の問題が起つて來るわけでありまして、ただそこに時期的の、時間的の差異の問題があると思うのであります。それともう一つは、その人が例えば縣会議員であれば、当選したならば辞めるが、当選しなかつたら辞めないということは、こういう兼職禁止の規定を置かない限りは……、人情として又そういうことになるであろうと思うのでありますが、そういう人情論がいいか、こういう案の行き方がいいかということは、いろいろ見る人によつて違うであろうと思いますが、確かに当選しなければ自分は辞めないのだというような、そういう氣持が多分に選挙に現われることは、選挙の公正を確保する趣旨から言つて適当ではないと思われるのじやないかと一應考えます。
  98. 木内四郎

    ○委員長(木内四郎君) 如何ですか。質問は小委員会に譲りまして、この程度で質問を終りまして……、速記を止めて……。    〔速記中止〕
  99. 木内四郎

    ○委員長(木内四郎君) それでは速記を始めて……。それでは選挙運動等の臨時特例に関する法律案、衆議院議員選挙法の一部を改正する法律案、この二案につきましては当委員会にすでに設けられておるところの政党及び選挙に関する小委員会において一應御審議を願うことにしたら如何かと思いますが……。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  100. 木内四郎

    ○委員長(木内四郎君) 御異議ないものと認めます。尚本日は國会法の一部を改正する法律案についても御審議を願う計画でありましたが、緑風会におかれても、民主党の方におきましても、その他の会派におかれましても尚御研究中ということでありますから、これを次回において研究することにいたしたいと思いますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  101. 木内四郎

    ○委員長(木内四郎君) それでは経濟統制調査特別委員会設置に関する問題についてお諮りいたしたいと思います。
  102. 佐伯卯四郎

    ○佐伯卯四郎君 昨日もそのことについてお話を申上げ、又前に中川委員もこれをお話し申上げたので、この特別委員会の目的は大体御了解を得ておることと考えるのであります。提案いたします者としての希望は是非共一つこのことを早く着手し得るようなことを希望しております。それにこの決議案とするや、或いは他の方法によりましてお決め頂くというような、そういうことについては、特に申添えることはないのでありますが、只今申上げた趣旨が徹底し、直ちにこれが調査ができ得る方向にお決め頂ければ大変結構でございます。
  103. 天田勝正

    ○天田勝正君 この問題はすでに各派で御研究になつたと存じますが、社会党といたしましては各党派の経濟陣の代表者の方が各派の了解を得られまして、そのまま本会に出すということでありますれば、別でありますが、一旦この委員会にかかつた以上、かようになつて参りましたこの案の内容でありますが、この内容について関係方面の了解、又は示唆に等しきものが相当入つております。こういうことを見ますれば、当委員会においてはもう一度更に関係方面に対しさような御指示乃至は指導があつたや否やということを確認する必要があろうと思うのであります。その手続を一度委員長に取つて頂きまして、その上に決定したい、こういう考えであります。
  104. 佐伯卯四郎

    ○佐伯卯四郎君 今のお話は誠に順序のあることと思いますので、私自身といたしましては大変結構と思います。一應お確め願うことは結構であります。
  105. 木内四郎

    ○委員長(木内四郎君) ちよつと速記を止めて……。    〔速記中止〕
  106. 木内四郎

    ○委員長(木内四郎君) 速記を始めて……。それでは本件につきましては、只今各委員からお述べになりました御意向等もございますので、関係方面などの意向なども問合せ、又立案者の方々及び各派の代表者の方々とお話合をいたしまして、そうして又ここで御相談いたすことにいたしたいと思いますが、御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  107. 木内四郎

    ○委員長(木内四郎君) 次に委員会で保留になつておりました在外同胞引揚問題に関する特別委員長からの継続審査要求書及び議員派遣要求書についてお諮りいたしたいと思います。
  108. 淺岡信夫

    ○淺岡信夫君 この問題につきましては、特別委員長中平氏からいろいろと説明があつたと思うのでございますが、ただ簡單に私御説明を申上げて見たいと思うのでありますが、それはこの前の第二回國会当初におきまして、この議員派遣の件に関しましては、各派交渉会並びに議院運営委員会におきまして御承諾を得たのでありますけれども、関係方面におきまして難色がありまして、遂に今日に及んだのであります。その間におきまして、特別委員会は委員会の総意を以ちまして関係方面と縷々接触して來ました。ところが昨今におきましては非常に理解されると同時に、関係方面からも可なり強い示唆を頂いているわけなんであります。で今日の、この五月の六日から引揚が再開せられまして、そうして舞鶴、函館に帰つて参つておりまする人達、この数は五月は四万四千、六月はまだ四万をちよつと超した程度でありまして、一昨年の十二月十九日のイワン参謀長とテレヴィヤンコ中将との米ソ協定におきましても、一ケ年六十万という数から行きますと遥か下廻つているのであります。現在のような状態で参りまするならば、今年はおろか、來年更に再來年までもかかるのじやないかというようなふうで、その遺家族初め関係者その他非常に心痛いたしている問題であります。それで私共がソ連大使館に参りまして、チェトロフ主席事務官或いはイワン、そうした人達にお眼にかかつていろいろと嘆願いたしまするが、そのときに言われますることは、日本の受入態勢がなつていないのだ。例えば引揚港において、或いはその住宅問題において、或いは更に食糧問題においてということを一々指摘せられるのであります。今まではそうした問題につきまして、衆議院におきましても参議院におきましても非常にこの問題を取上げましてやつて参つたのではありまするが、そうした面も特別委員会におきましては一つ一つ調査をして行くというようなことから、こういうふうな委員長から議長に書面を出したような次第でありまして、一班から七班までありまするが、これはいずれも別個の使命を持つているのでありまして、例えば先だつて、委員長が、この舞鶴班にしましても一班二班は要らんじやないか、或いは函館班にしても一班二班は要らんじやないかというようなお話は、十分私共も了解するのでありますが、ただそうした一班二班を送るということにつきましては、その人数を少くしても回数を多くしたいということは、非常な含みを持つていることでございまして、そうした点も一つ御理解を頂きまして、御採択頂きますようお願いする次第であります。
  109. 木内四郎

    ○委員長(木内四郎君) 何か質問ありますか。ちよつと私伺いますが、この議員派遣ということが継続審査の主なる目的ですね。
  110. 淺岡信夫

    ○淺岡信夫君 そうです。
  111. 木内四郎

    ○委員長(木内四郎君) 議員の派遣ということは、継続審査ということなしには実行できないのですか、これを離れて行わるべきものじやないのですか。
  112. 河野義克

    ○参事(河野義克君) 参議院規則の百八十條によりますと、「審査又は調査のため、議員を派遣する場合は、委員長の要求又は議員の動議により、議院の議決を経なければならない。議長が、必至と認めたとき、また、同様とする。」ということがございますので、通常の場合から言いますと、審査又は調査のためでないと議員派遣はできない、從つて継続審査というようなことがないといけないというふうに一應考えられるのでありますが、併し実際問題を考えて見ますと、そうするとどうも窮屈過ぎることが起りやしないか、又某國の元首が横浜港とか神戸港とかへ來る、そうすると國権の最高機関としての國会の代表者がそこへ出迎えに行くとか、そういつた儀礼的な関係、或いは弔慰とか、そういつた意味にも議員を派遣しなければならない場合が起ることが予想されますので、そういうことが全然できないというふうに狭く解釈するのはどうかということから、法文の書き方は少しどうかと思いますが、解釈としてはそういう実際上の考慮を拂わなければなりませんので、「議長が、必要と認めたとき、また同様する。」必要と認めたとき、というのは、そういつた儀礼上の必要とかいろいろなことを認めて、要するに議長が議員に行つて頂くことが必要と認めたときはできる、というふうに解釈したらどうかと考えているわけでありまして、又その次に「閉会中、議長は議員の派遣を決定することができる。」とありますので、その議員派遣というのは調査または審査ということがあるのは勿論でありますが、その他只今のような儀礼上の必要なんかもあることを顧慮しまして一閉会中に議長が議員を派遣する場合も、必ずしも審査、或いは調査の必要のためだけでなくして、他の必要からも派遣し得ると考えておるわけでありまして、その点から申しますと、継続審査を仮にとつてなくても議員派遣は議長において決定することができると解した方が、すべての点からいいんじやないかと、一應考えております。
  113. 竹下豐次

    ○竹下豐次君 委員部長にちよつと伺います。今のお話の通りでいいと思うのですが、継続審査という形を取らないと都合が悪いだろうという解釈もあるとすれば、その論拠はどうなんです。
  114. 河野義克

    ○参事(河野義克君) 同じ項の中に、「審査又は調査のため、議員を派遣する場合は、委員長の要求又は議員の動議により、議院の議決を経なればならない。議長が、必要と認めたとき、まだ、同様とする。」とありますから、そこの「審査又は調査のため、」というのがかかつて來るのだというふうに解釈するのが普通の法文上の解釈であろうとは思うのであります。併しながらそうすると儀礼上の派遣や何かが全然できなくなるからあまりに窮屈になりはせんか。だがら普通とは少し違つてもこう解釈しておく方が余裕があるのじやないかと考えております。
  115. 門屋盛一

    ○門屋盛一君 派遣という点は今度はどこどこですか。
  116. 木内四郎

    ○委員長(木内四郎君) この要求によると函館に第一班第二班、舞鶴第一班、第二班、それから東北班、佐世保、博多班、それからその次に北海道収容施設調査班、七班です。
  117. 淺岡信夫

    ○淺岡信夫君 なぜ七班にしたかと申しますと、現在の受入施設の函館と、それから舞鶴におきましては大体今明優丸以下十六ぱいの船が動いておりますが、これが三航海すれば約十六万人運ぶことが優にできるのであります。大体そうした受入港に対して、現在のままで両港で約七万人ぐらいは受入れられるのであります。昨年十一月八日のシーボルト議長、総司令部提案のように十六万も送られるというような場合には佐世保、或いは更に博多も開かなければならぬというような点で、佐世保、博多を一班出したのであります。それから東北問題に対しましては昨年末、東北班が視察に行つたのでありますが、そのときに言つたことがそのままよくできているかどうか。殊に東北に対しては住宅その他の問題に対して政府の言つた通りやつているかどうかというような点、更に北海道におきましては、ただ引揚港の函館だけの問題でなくいたしまして、あそこに台湾、並びに九州、四國、そのくらい大きな地に入れる施設に対して、ただ函館を見た傍ら見るというようなことではいけないというので特に一班を作りまして、それは人数も少いのであります。幸い社会党の木下委員は北海道の人でありまして、その問題に対しては非常に情熱を持つておられますので、そういうふうな人選をいたしたのであります。
  118. 木内四郎

    ○委員長(木内四郎君) ちよつと速記を止めて……。    〔速記中止〕
  119. 木内四郎

    ○委員長(木内四郎君) 速記を始めて……。在外同胞引揚問題に関する特別委員長から提出せられました継続審査要求に承認を與えることに御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  120. 木内四郎

    ○委員長(木内四郎君) 御異議ないものと認めます。同委員長から提出されました議員派遣要求を承認されることに御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  121. 木内四郎

    ○委員長(木内四郎君) 御異議ないものと認めます。  尚商業委員長から提出されました議員派遣要求書、先日朗読いたしましたが、御承認を與えることに御異議ありませんか。
  122. 天田勝正

    ○天田勝正君  もう一遍読んで下さい。    〔河野参事朗読〕    議員派遣要求書  一、派遣の目的 貿易関係産業の実情を視察し、関係業者の意見を徴し、貿易振興対策の樹立並びに審議に資する。  一、派遣議員  中部北陸東北班 一松政二 鎌田逸郎 林屋亀次郎 中川幸平 油井賢太郎 小林米三郎 廣瀬與兵衞          関西山陽九州班 一松政二 中平常太郎 大野木秀次郎 黒川武雄 佐伯卯四郎 島津忠彦 高瀬荘太郎  一、派遣期間  中部北陸東北班 七月中十四日間 関西山陽九州班 八月中十四日間  一、      愛知縣 滋賀縣 福井縣 石川縣 富山縣 福島縣 京都府 大阪府 兵庫縣 廣島縣 山口縣 福岡縣  一、費  用  概算 七八、四〇〇円     内訳 議員派遣旅費(一名一日四〇〇円十四名一九六日分)  右本院規則第百八十條により要求する。   昭和二十三年六月二十八日      商業委員長 一松 政二    参議院議長 松平恒雄殿
  123. 木内四郎

    ○委員長(木内四郎君) 只今朗読いたしました議員派遣要求を御承認御異議ありませんか。
  124. 門屋盛一

    ○門屋盛一君 それを承つただけでは甚だ廣汎で、派遣の目的とか派遣云々ということは大体分るようでありますが、ただ東北地方とか九州地方となつておつて、後の方に派遣地の縣名は書いてありますけれども、大体私の考え方は先程の在外同胞引揚のことでも数度お聽きしましたのは、大体議員が一つの責任を以て調査に行く場合には、凡そどの地点に行つてどういうことを調査して來るということは、私は予め分つておらなければならないと考えます。併し慣例とか今までの何があるので、その程度で行つていたのか知りませんけれども、ちよつと漠然過ぎるように私は感じたのであります。もう少し具体的に商業委員長からでも説明を聽かなければ、ただ運営委員会素通りというのも。余りやかましく言うこともこれはいかんと思うのですが、ちよつと私の感じでは漠然過ぎると思います。
  125. 竹下豐次

    ○竹下豐次君 商業委員の方で特にお急ぎになる理由がありますか。それをはつきり説明して貰わんと、やはり引揚同胞のあれも同じわけですし、許されなければならない結論に達しません。急ぐ必要のないととに、この閉会中にそうお廻りになるということもないと思います。何かはつきりした理由かあると思いますから、その説明を一應一つ聽かして頂いて、その上で決めたらどうでしよう。
  126. 天田勝正

    ○天田勝正君 竹下委員と重複するようでありますが、今急速にその視察をしなければならないという理由と、休会中でなければならないという理由と、それからその視察の範囲が実に厖大であります。こういう各縣を廻りまして、一体十四日でよく視察の目的が達し得られるかどうか、ここに私は非常な疑問を持つておるのでありますが、殆んど一つの班が七縣くらいに跨がつておるように聞きましたが、そうすると一縣二日ということになるのですが、その間には汽車に乗つて行かなければならないというようなことで行けば、そういうことではとても調査どころではない。ただ縣廳の役人に会うとか、その程度でおしまいになりはせんかということ、それを一つ明らかにして頂きたい。それからもう一つ、これは私運営委員会でもむしろ露骨に言つた方がいいと思うのでありますが、私の伺つたところでは、さつきの引揚特別委員の派遣とは違いまして、あれは選挙区に関係があるというのが一つあります。これには、その地方出身の議員が大分多い。特に東北方面に多く私は見たのでありますが、そういう点について、そういう御人選されたのは、どういう理由によるか、こういう点を一つ商業委員長に聽いて頂きたい。又はこの委員会に出席してそれらの点を明確にして頂きたいと、こう思うのであります。
  127. 木内四郎

    ○委員長(木内四郎君) それでは本案につきましては次回、或いは適当な機会に商業委員長の御出席を願いまして、御説明を聽いたり、諸般の調査をした上で御決定願うことにいたしたいと思います。御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  128. 木内四郎

    ○委員長(木内四郎君) それでは他に御発言がなければ、本日はこの程度で散会いたします。    午後四時四分散会  出席者は左の通り。    委員長     木内 四郎君    理事            藤井 新一君            河井 彌八君            竹下 豐次君    委員            天田 勝正君            島   清君            松本治一郎君            淺岡 信夫君            黒川 武雄君            平沼彌太郎君            大隈 信幸君            門屋 盛一君            梅原 眞隆君            木下 辰雄君            佐伯卯四郎君            鈴木 憲一君            徳川 宗敬君            堀越 儀郎君            板野 勝次君            岩間 正男君            佐々木良作君   衆議院議員    衆議院政党及び    選挙に関する特    別委員会選挙に    関する小委員長 竹谷源太郎君   政府委員    全國選挙管理委    員会事務局長  郡  祐一君   事務局側    事 務 総 長 小林 次郎君    参     事    (法制部長)  川上 和吉君    参     事    (委員部長)  河野 義克君   衆議院事務局側    参     事    (法制部長)  三浦 義男君