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1947-10-04 第1回国会 参議院 鉱工業委員会鉱業小委員会 2号 公式Web版

  1. 付託事件 ○亞炭採掘中止に関する請願(第六十  七号) ○北海道における家庭越冬用燃料の價  格に関する請願(第二百三十三号) ○亞炭採掘中止に関する陳情(第三百  五十号)   ――――――――――――― 昭和二十二年十月四日(土曜日)    午前十時三十一分開会   ―――――――――――――   本日の会議に付した事件 ○亞炭採掘中止に関する請願(第六十  七号) ○北海道における家庭越冬用燃料の價  格に関する請願(第二百三十三号) ○亞炭採掘中止に関する陳情(第三百  五十号)   ―――――――――――――
  2. 下條恭兵

    ○委員長(下條恭兵君) それでは只今から鉱業小委員会を開催いたします。  今日は北海道における家庭越冬用燃料の價格に関する請願というのが一件福島縣亞炭採掘中止に関する請願が一件、同じく同樣な陳情が一件、これだけを議題に供すもわけであります。  最初に北海道の家庭用燃料價格に関する請願紹介者でございます堀末治君に一應御説明願つて、それから審議することにいたしたいと思います。掘さんどうぞ。
  3. 堀末治

    ○小委員外委員(堀末治君) それでは私紹介者としてこの請願の内容を一通り御説明申上げます。  この請願は、北海道の帶廣商工会議所決議に基いて、念頭の中島武市君から、參議院に請願してよろしく頼むこういうふうに私のところに言つて參つたのでありまして、取敢えず当院にこの請願書を出しました次第であります。幸いこの鉱業小委員会の方にこれを御審議願うことになつたのであります。誠にこの点有難く存ずる次第であります。  これは改めて申上げるまでもなく、北海道は冬長いのでありまして、ひとり帶廣に限らず、約半年ストーブを焚かなければ凌げない、かようなことでございまするので、各家庭ともこの冬の石炭には随分頭を悩ましておるのであります。本年は石炭の増産が思わしくないので、まだ割当が十分でございません。この点はすでに先般のこの委員会におきましても御採択を願つて、政府の方に適当の措置を講ずるようにおつしやつて頂いて、北海道道民としては非常に喜んでおる次第であります。併し今の現状といたしましてはまだ石炭が十分入つておりません。私も長い間北海道に住いしておるのでありますが、大抵最も少なくて三トンなければ一冬足りない。月半トンずつ約六ケ月焚いて三トンなければ、最も小さい家でも凌げない。ストーブを二つ乃至三つ置いておるところになると相当量が要ります。私の家庭のごときはペーチカを二つも着けた関係で、多い年になると十四トンも焚くというようなわけで、今日まではそれらが潤沢でもあつたのでありますが、最近はなかなかございませんので、本年は僅かに二トン三分というような割当でございます。幸いにしてこの二トン三分が入りましても、帶廣方面は随分寒いのであります。旭川、帶廣は一番北海道でも寒いのであります。從つてどうしても少くとも四トンぐらいはなければならない、こういう状況になつておるわけでありますが、本年は完全に渡つて二トン三分でございまして、從つてあとの不足分はどうしても薪で用意しなければならない。そういうようなところからその費用が非常に高張るので、各家庭が困る。殊に石炭は御承知の通り元は大変安かつたのが、最近非常に高くなつている。この陳情書で見ますと私共はまだよく北海道の價格は調べて見ておりませんが、この請願書で見ますと、約一トン各家庭まで着いて千四百円であります。而もカロリーが非常に落ちているために、どうしても四トンは絶対に必要だ。従つて二トン三分完全に配給を受けましても、あと一トン七分ぐらいの補充のためには薪が二百五十本いる。そういうようなところからこれを計算してみますと、石炭代だけの二トン三分で三千二百二十円かかる、その又薪の二百五十本分を補充するとその薪代が四千円かかる、合計七千二百二十円で、その外に薪は薪で又切らなければ焚けないということでその薪伐り賃もこの頃すべての労賃が高いところから三百七十五円になる。その他に木炭がどうしても六俵程要る。こういうようなことをやると薪炭代ばかりで年に八千七百円という大きい負担になる。これではなかなか北海道道民として今の経済状態では持ち切れないから、何とかこれに対して政府の処置を講じて頂けないか、こういう請願の趣旨であります。  そうして希望するところは、石炭に対しては國庫負担において適当の補償をなして欲しい。尤も補償は重要産業にはトン当り六百円程度、こういうことになつておるようであります。これは私共よく分りませんが、書いてある内容はそういうことになつております。それから又薪及び木炭に対しては政府の買上げ價格と消費者價格との幅を削限して貰いたい。どうも公定價格が、買上げ價格との間に中間で取る手数料が非常に多いので、どちらか申すと、買上げ價格のかれこれ倍になる。詳しくこれは計算しておりませんが、この間どつかで聞いたところによると、凡そ倍近いというようなわけでこれらについても随分非難を聞いておるますが、かようなことで、成るべく買上げ價格と消費者價格の幅をもう少し縮めて欲しいということを商工会議所の総会で決議したので、是非これを参議院請願して欲して、かような趣旨であります。  併しこの燃料の高くなつた点については、ひとりこれは北海道ばかりでなく、全國的の問題だと実は存ずるのであります。何はともあれ北海道としてはこの燃料というものは食糧に次いでの重要な問題でございますので、暖かい國のお方とは違つて大分考え方が深刻でございます。さようなところでこういう請願が出たものと思います。時節柄國費も非常に多大なときでございますので、容易なことではありますまい。かように存じまするが、幸いに本院においてこれが御採択を願つて、政府に何らかの処置を講ずるように御決議を願われるのであれば、誠に幸せと存ず次第であります。  以上私から御説明をいたします。よろしくお願いをいたします。
  4. 田村文吉

    ○田村文吉君 只今北海道石炭問題について陳情を承つたのでありますが私は大体において御尤もと考えます。そのゆえんは、在來すべてが統制に相成りましてからは、いわゆる惡平等と申しますか、價格の点、そういうような問題についてはすべて平等にするというような考え方がはやつて参つておりますために、地元で石炭が沢山出ておる、又その土地石炭は出るが、一般の天然條件からいうと、非常に惠まれていないというような所で、たまたま石炭が出ておつてもやはり暖國におけるあらゆる生活條件のよいところの人と同じ規正を受けるというようなことに相威つておるということは、いわゆる惡平等でありまして、甚だ面白くない。こういうふうに私は不断から考えておるわけであります。  その点から行きまして、この請願書の中の値段の問題でありまするが、果して値段が北海道運賃その他を無視して、内地と同價格になつておるのでありますか、そうでなくて、運賃だけは北海道においては安いんだから、それだけ炭價も安くなつておる、こういうのであるか、その点が実ははつきりしておらんのでありますが、若しさような運賃を無視した同一價格で配給されておるものであり、いわゆる日炭の價格というもので全國同一に配給されてあるものであるとすると、甚だ不合理のように考えられるのであります。  それから今の消費規正の上から申しましても、これはやはりさような特殊の寒い所で、而も地元に石炭が出るというような場合に、これに対して特別に配給してやるというようなことは、これはいわゆる惡平等を避けて、本当に政治の妙を発揮する所以であるということを考えるので、この点につきまして請願書の趣旨は尤もなものとして御採択あつて然るべしと考えるのであります。  尚薪の價格等につきましても、御請願がありまするが、その点はひとり北海道だけの問題でなくて、すべての所に通ずる問題でありますが、御趣旨において賛成いたしまして、採択あつて然るべしと存ずる次第であります。
  5. 下條恭兵

    ○委員長(下條恭兵君) 他に御意見ございませんでしようか。……御意見も他にないようでございますから、田村さんの御提案通り採択に決定いたしたいと思いますが、いかがですか。
  6. 下條恭兵

    ○委員長(下條恭兵君) それではこの請願書は採択に決定いたします。  次に亞炭の採掘中止に関する件を上程いたします。これにつきましては紹介者の橋本萬右衞門議員が今日出席しておられませんので、專門調査員の方から御説明を願いたいと思います。
  7. 山本友太郎

    ○專門調査員(山本友太郎君) 本件に関しましては、鉱工業委員会のときにも簡單に御説明申上げたのでありますが請願書の紹介議員の方がおいでになりませんので、改めて私からお話申上げます。  本請願といたしましては、亞炭採掘中止に関する請願書でございまして、これと同樣の趣旨で、更に追い掛けまして陳情書も参つております。両者を合せまして考えますると、この問題につきましては相当今までの経過がございまして問題は昭和十九年あたりから始まつておるということでございます。場所は福島縣大沼郡赤沢村中山部落が問題になつておるわけでございます。ここに赤沢炭鉱株式会社の亞炭採掘所がございまして、そこが問題になつておるわけでございます。昭和十九年の八月に、亞炭採掘の結果、附近部落に地盤の亀裂、その他のために部落戸数に破損を生じた問題が起りましてそのときに鉱業主と部落民との間に一應の協定ができ上つております。それによりますと、取敢えずその当時経営者、いわゆる鉱業主の方から修繕料といたしまして金一千五百円を支出いたしまして、破損戸数に対します應急的な修理をやつたわけでございます。それと同時に協定書をつくりまして、昭和十九年を基準として以降二十五ヶ年間の災害補償といたしまして、金一万円を安田銀行の預金証書を以ちまして中山部落に対して鉱山主よりこれを手交する。これは赤沢村の村長がこれを保管いたしまして、前記即ち二十五ヶ年間におきまして、鉱山採掘の結果、直接災害を発生した場合には、鉱山主と部落民、並びに立会いになりました赤沢村長の協議の上で、いつでも損害料として支出するという一つの協定ができております。尚又被害が非常に拡大した場合につきましては、右金額以上にも支出するところの協定ができております。ところが昭和二十二年、即ち本年の四月並びに五月の両囘に亙りまして更に附近の個所に陷沒を生じたので、問題が更に複雜になつて、今日の請願並びに陳情になつたわけであります。  それで請願の趣旨といたしましてはとにかくそういつた協定があるにも拘わらず、鉱山主即ち鉱山の経営者側から、今囘の被害については徹底的な処置も講ぜられていない。從つてその附近の戸数にいたしまして十一戸、人数にいたしまして七十五名の人命及び財産、生業に及ぼす影響が誠に大きいから、採炭の國家的意義は十分に認めてはおるけれども、何分にも前記人命安全保障の処置が完全に行われるまでは採炭の中止を経営者側に対して施行して呉れというのが陳珍の趣旨でございまして、肝腎の紹介議員の方がおいでになりませんので、書類による以上の陳情が実ははつきりいたしませんが、そういつた旧來の協定、並びにすでに処置しておりますところの経済的補償というような問題にからんで、本件は可なり複雜な内容を持つておるのでなかろうかということだけは、書類によりましても十分に察知せられるところでございます。  從いまして、以下御審議を願うわけでございますが、調査員として考えます点を端的に申しまするならば、本件は余程その土地の事情に通じて見ないことには、取扱いは可なりむつかしいのじやなかろうかというふうに感じております。  以上を以て御説明に代えます。
  8. 田村文吉

    ○田村文吉君 今御説明を承りましただけでも、なかなか相当長い年限に亘つての問題であります。殊に地方的の問題で、いろいろ複雜した事情がその間に胚胎しておるように看取できるのでありますので、この問題を簡單に直ぐ判断をするということは困難だと考えますので、これは紹介者の橋本さんに出て頂きまして、尚詳細に一つ承つた上で、意見を決定したらどうか、こう考えますので、橋本議員に次囘のときに是非出て頂いて、詳細な御説明を承つた上で審議したらどうかと考えます。
  9. 入交太藏

    ○入交太藏君 これはなかなか複雜しておるのじやないかと思います。ちよつとここで扱いができ兼ねるのじやないかと思いますので、今の田村さんの御説の通り、紹介者の橋本さんから尚詳しいお話を承つてからにいたしてはどうかと思います。
  10. 下條恭兵

    ○委員長(下條恭兵君) それでは本件につきましては、橋本議員の御都合を聞きまして、次囘の委員会に是非橋本議員の御出席御説明を願つた上で審議することにいたしまして、本日はこれを以ちまして委員会を閉じることにいたしたいと思いますが、いかがでございましようか。
  11. カニエ邦彦

    ○カニエ邦彦君 今の問題は、紹介議員の橋本さんが見えて、そうしてその説明を聞いてみましても、尚その説明だけでは、恐らく委員会としては判断が付きにくいのではないか、という理由は、橋本さんはその土地の事情はよくお分りなつておつても、その鉱山の内部の事情竝びに今後の見通し、そうしてその鉱山において收益されるところのもの、いわゆる國家がそれによつて益するもの、竝にその反面農家、村落が被害を蒙るもの、それらの技術的な面がはつきりと分るように、資料が委員会に集まつて來ない限りにおいては、極めて困難である、こういうことに落ち着くのではないかと思います。そこでわれわれ委員会としては、委員が現場に出て見ても技術者でない限りは判定が困難であるということになりますので、これは当委員会が然るべき機関を利用して、そうして鉱山関係であれば監督官廳に命じて調査報告せしめ、又農地に関するものに対しては出先官廳の者から調査して報告を求める、そうしてその資料の上に立つてあらゆる各地方村落の言い分、或いは炭鉱主の言い分、こういつた四つくらいの資料が集まつて來てから尚橋本さんの意見を聽取する、その上であれば委員会として可なり正確な判断が下せるかと思うのであります。こういつた点で、これは今日即座にという問題でもないように思いますが、でき得ればそういつたように農林竝に商工関係の技術官に命じて調査せしめ、調査の結果を委員会に報告せしめるようにでもなされたらどうかと思います。
  12. 田村文吉

    ○田村文吉君 御尤もなカニエさんの御意見だと思います。私も恐らくは最後はそこまで行かないとこの問題の決はなかなか採れないだろうと思います。一應紹介議員の橋本さんから御説明をよく承りまして、その上で、それぞれの專門家の方々の御意見を承り調査をするというようなことに進めても遅くないと考えますので、次囘は一つ橋本議員の御出席を願つて説明を承るということにしたらどうかと思います。
  13. カニエ邦彦

    ○カニエ邦彦君 大体それで結構だと思います。
  14. 下條恭兵

    ○委員長(下條恭兵君) それでは只今の御提案のように、次囘は橋本議員の御説明を承ることにしまして、追つて專門調査員の方から具体的資料の蒐集をお願いする、こういうことにしましていかがでございましようか。
  15. 下條恭兵

    ○委員長(下條恭兵君) それではこれを以ちまして今日の委員会を終了いたします。    午前十時五十五分散会  出席者は左の通り。    委員長     下條 恭兵君    委員            カニエ邦彦君            入交 太藏君            田村 文吉君   小委員外委員            堀  末治君   専門調査員            山本友太郎君