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1947-08-21 第1回国会 参議院 財政及び金融委員会 13号 公式Web版

  1. 付託事件 ○酒類配給公團法案(内閣提出) ○生命保險中央會及び損害保險中央會  の保險業務に關する權利義務の承繼  等に關する法律案(内閣送付) ○物價引下運動促進に關する陳情(第  九號) ○製鹽事業保持對策樹立に關する陳情  (第十九號) ○織物價格改訂に關する陳情(第二十  八號) ○少額預貯金及び各種團體預貯金封鎖  解除に關する陳情(第五十二號) ○インフレ防止に關する陳情(第七十  一號) ○金融機關再建整備法の一部を改正す  る法律案(内閣送付) ○勞働者災害補償保險特別會計法の一  部を改正する法律案(内閣送付) ○大藏省預金部等の債權の條件變更等  に關する法律案(内閣送付) ○電氣税復活反對に關する請願(第四  十三號) ○會計檢査院法の一部を改正する法律  案(内閣送付)   ――――――――――――― 昭和二十二年八月二十一日(木曜日)    午後一時二十三分開會   ―――――――――――――   本日の會議に付した事件 ○金融機關再建整備法の一部を改正す  る法律案 ○生命保險中央會及び損害保險中央會  の保險業務に關する權利義務の承繼  等に關する法律案   ―――――――――――――
  2. 黒田英雄

    ○委員長(黒田英雄君) それではちよつと定數に足りませんのでこれから懇談會の形式で會議を始めたいと思います。先ず最初にお諮りしたいことがありますが、それは去る八月十四日の本委員會におきまして、生命保險中央會及び損害保險中央會の保險業務に關する權利義務の承繼等に關する法律案の質疑應答の際に政府委員の福田銀行局長からして御答辯があつた中に、少し速記に載まますのに穩當でない箇所があるというので、速記から除くことを申込まれておるのであります。その點は一つ委員長と政府との交捗にお任せ下さいまして、そういう點がありましたならばこれを速記から削除することに御異議ございませんか。
  3. 中西功

    ○中西功君 どういう點なんですか内容は……
  4. 黒田英雄

    ○委員長(黒田英雄君) 速記を止めて……。
  5. 黒田英雄

    ○委員長(黒田英雄君) 速記を始めて、只人申し上げましたように、委員長と政府と相談しまして不穩當と認められる部分を削除したいと思います。これに御異議ございませんか。
  6. 黒田英雄

    ○委員長(黒田英雄君) 御異議がないと認めます。さようにいたします。  それでは本日は金融機關再建整備法の一部を改正する法律案につきまして、審議を續行したいと思うのでありますが、先般川上君でありましたか御質疑がありまして、政府が答辯を留保されておるものがあるようでありますから、先ずそれを御答辯願いたいと思います。
  7. 福田赳夫

    ○政府委員(福田赳夫君) それは正金銀行が閉鎖になりまして、そうして東京銀行が設立になつたという經過に關する説明でありまするが、非常に詳しくその沿革を書いたものがありますので、先程川上さんに御覧に入れましたところ、これを讀めば宜しいというお話でありますので、そのように御了承を願いたいと思います。
  8. 黒田英雄

    ○委員長(黒田英雄君) いかがすか、皆樣それで宜しいですか、お聽きになりたければ簡單にでも經過を話して貰いますが……。
  9. 中西功

    ○中西功君 お願いしたいと思います。
  10. 黒田英雄

    ○委員長(黒田英雄君) お願いいたしますか。
  11. 川上嘉

    ○川上嘉君 そういうことに……。
  12. 黒田英雄

    ○委員長(黒田英雄君) では大略話して貰うことにいたします。
  13. 福田赳夫

    ○政府委員(福田赳夫君) 正金銀行は種種複雜な經過を經て解散となる。それから新たに本年一月一日に正金銀行の資産負債の中、見合うところのものにして、資産においては確實なる資産、これを基本といたしまして、それを東京銀行に讓渡する、東京銀行はそれの讓渡を受けまして、そうして全く國内法による普通銀行として再出發する、こういうようなことになつております。
  14. 中西功

    ○中西功君 金融機關の整備の現状と、それについて少し一問一答の形で政府委員の人に質問したいのですが、この金融機關再建整備は、現實にはどこまで進んでおるわけですか。
  15. 福田赳夫

    ○政府委員(福田赳夫君) 金融機關の再建整備は、その第一著手の段階は資産負債の評價をすることであります。評價につきましては評價基準というものが必要なのでありまするが、金融機關につきましては暫定評價基準と確定評價基準とその二つと考えております。暫定評價基準というものはどういうものでありまするかというと、金融機關の極く大體の資産負債の見當を付けまして、そうして成るべく早い機會に第二封鎖預金の解放をしようというのが趣旨とするところであります。これは極く大雜把な評價基準でございます。これと並行しまして、確定評價基準というものが決められます。この確定評價基準は再建整備の終局的な處理のための資料として使われるわけであります。そこで現在の段階は、確定評價基準の一部と暫定基準の全部が將に決まらんとしておる状況であります。七月一日附を以ちまして決めるという方針を立てまして、それをすでに公表してあるのでありまするが、そこには多少の法制的な手續が要るので、その法制的な手續におきまして目下關係方面と打合せ中でありまして、この打合せが未了のため、實體は決まつておるのでありまするが、まだ法制的に發動の段階に至らない。かようなことになつております。
  16. 中西功

    ○中西功君 それで實は各主要な銀行について、どういうふうな影響を各銀行が受けるかという點を、以前も實はこの最初の懇談會でちよつと私も聽いたのですが、もう一度簡單に説明して貰いたい。
  17. 福田赳夫

    ○政府委員(福田赳夫君) 各金融機關それぞれにつきまして、再建整備措置の影響がどうなるかということを申し上げますることは、これは金融機關の信用に少なからざる影響のありまする重大問題でありますので、これは差控えさして頂きたい、かように存ずるのでありますが、大體種類別にこれを申し上げますると、金庫の總數は四つであります。その中資本金がこの措置で全部喪失するというものは二つであります。それからその二つに對しまして、國家はその支拂を保證するために、補償金を出す見透しであります。次に特殊銀行につきましては總數が四つありまして、その中二つは資本金を喪失し、更にその二つの中一つは國家補償金の交付を必要とする状況であります。普通銀行につきましては總數六十一ありまして、その中二、三のものが資本金が喪失するのではないかというふうに考えられるのでありますが、そのものに對しまして國家補償は大體必要はなかろうというふうに考えております。それと貯蓄銀行につきましては總數四つの中三つは資本金が喪失するものであります。その三つの中二つが國家補償の必要がある。信託會社は總數六つでありまして、その中三つが資本金を喪失し、國家補償を要するものはありません。それから農業會は總數一萬九百七十八ありますが、大體三分の一の數のものが資本金を喪失いたします。それからほぼ同數のものが國家補償を要するのであります。その中大部分まで國家補償を要するというふうな状況であります。それから無盡會社は總數五十七ありまして、その中三十八が資本金が喪失せしめられ、その全部が國家補償を必要とする。それから市街地信用組合は三百十一ありまして、その三分の二が資本金を喪失し、而してその大分部が國家補償の交付を要するという状況であります。生命保險會社は二十一ありまして、その大部分が資本金を喪失することに相成ります。喪失するものの中又大部分が國家補償の交付を要するのであります。損害保險會社になりますと十六社、この中一社が資本金を喪失いたしまして、國家補償の交付を要するものはないというかような状態であります。
  18. 中西功

    ○中西功君 こういたしますと、大觀いたしまして、今までこういう日本の金融機關の資本金というのは三十億圓ぐらいあつたのじやないかと思うのでありますが、そうすると一應正直に整備をやりますと、大體幾ら幾らの資本金になるわけなんでしようか。
  19. 福田赳夫

    ○政府委員(福田赳夫君) 只今申し上げました通り、資本金が全部喪失する金融機關が非常に多いのでありまするから、資本金が全部喪失とならないものに對しましても資本金の大部分を喪失するというものが、これは殆ど大部分を占めるような状況であります。從いまして金融機關の出資金額というものは、私の記憶によりますれば三十五億ぐらいの程度でありまするが、打ち切りとなるものはその大體七割内外の額にはなるのであります。かように見透しておるのであります。
  20. 中西功

    ○中西功君 この以前の再建整備法ができましたときに、増資が許されなかつたわけなんですが、増資をさせなかつたというのは當時としてはどういう理由で出たものでしようか。又どんな經偉があつたのでしようか。
  21. 福田赳夫

    ○政府委員(福田赳夫君) 當時におきましては再建整備という方針によりまして、戰時中に重大なる經理上の負擔を蒙つた金融機關につきましては、この際これを一新いたしまして再スタートをするという見地をとりました結果、さような重大なる傷のある金融機關というものが、そのまま將來とも績いていくということではいかん、そこで解散をいたすとか、或いは他に合併するというような措置をとらないものにつきましては、必ずこの第二金融機關を作りまして、全く衣を改めてやろうじやないかという趣旨に基いてやつたのであります。然るにその後再建整備措置を實施する段階となりまして、殊に評價基準の問題でありますが、評價基準等を我々が當初考えておりましたものとは非常に辛く決まつたのであります。主要なる動産、不動産を簿價主義によつてやつた時期もあるのでありまするが、その結果金融機關の再建整備法の計算の損失というものが、非常に大きくなつて來たのであります。そうしますと豫想したより多くのものが資本を喪失いたしまして、第二銀行を作らなければならん、或いは解散しなければならん、或いは他に合併しなければならんという状況なのであります。ここにおいて考えまするのに、さようなことをいたしますると、現在といたしましては、インフレ阻止ということが非常に重大な段階でありまして、金融機關擧げて預金の囘收に全力を盡さなければならん、さような段階におきまして第二銀行を作る、或いは解散する、或いは合併するというふうなことになりましては、非常に金融機關自體が、落着きを失いまして、本來の業務ができない、それじやいかんから、これは一つ解散をする、或いは他に合併するというようなものは格別といたしまして、第二銀行を作らなければならん、又作らしてこれを存續せしめたいというようなことにつきましては、この際從來のものに増資を認めまして、そうしてこのインフレ危機に全勢力を傾注せしめたいと、こういう考えなのであります。
  22. 中西功

    ○中西功君 それはこういうふうに考えられないでしようか。即ちこの金融再建整備法ができましたときには、評價基準というものを實際は甘く見ておつたと思います。又當時我々の見ました新聞論評でも大體そういうふうな感じがいたしましたし、又あのくらいならば、この前の再建整備法でやつても大低の會社、銀行は救われるだろう。ところが突然そうでない評價基準法が決まつてしまつたので、非常に大きな打撃だというので、結局評價基準法が決まつた結果、新らしいこういう改正案が出されなければならなくなつたのではないかというふうに考えて宜しいので、もともと最初の場合においても徹底して整理するために、こういうふうにしたというよりも、これならばなんとかやつて行けるというふうな氣持があつて、一應これが通過したということになつておつたのだが、新しい評價基準の決定のために、この改正が、必要になつたというふうに見ては惡いですか。
  23. 福田赳夫

    ○政府委員(福田赳夫君) 只今の點につきましては、一般といたしましてはさようなことが、言われるのでありますが、他の一面の理由といたしましては、評價基準の如何に拘わらず、當時の見透しと異なりましたインフレの樣相というものが出て來ておるのであります。この法案を作りました當時におきましては、この再建整備法の一連の措置で、或程度インフレに對する策となるであろうということを考えておりましたが、その後の状況を見ますと、なかなかこれは進みません。その間にインフレも早當昂進しておる、我我は貯蓄の増強、こういうものにつきまして特に萬難を排して、これに努力を傾注しなければならんというふうな段階になつて來ましたので、そこで當時といたしましては、戰時中傷のできた會社をここで整備しようという考えを持つておつたのですけれども、その貯蓄増強、インフレの防止という表面の問題のために、それを犠牲にするというような考え方に變つて來ておる。それから尚只今仰しやられる評價基準がきつ目になつたと、そして思つたよりは資金を喪失する者が多いのでそういたしますると、更にこのインフレ事情によつて問題があるということも併せ考え、この兩者から來ておるのであります。
  24. 中西功

    ○中西功君 それで一つの理由として、そういうふうにインフレの昂進に伴う貯蓄の強化という必要から、銀行のこのたびの改正案が出ておるというわけなんですが、一體果してそれが貯蓄増強とか、或いは又インフレ防止、そういう點に役立つかどうか、又半面こういうふうな方法で銀行を救濟することが、又別の言葉で言えば、銀行の整理というものを不徹底にしておくことが銀行に對する國民の信用を増す所以になるかどうかという點は、僕はむしろ反對の見解を持つておるわけなんであります。と申しますのは、そういうふうな傷は徹底的にここで療治してしまうことが、そうして又そのことによつて、銀行經営の基礎をはつきりと確立するということが、これが信用を増す根本であつて、決して臭いものに蓋をして置くというふうな整理の仕方では本當の意味の信用は出て來ないだろうと思います。さつき銀行の内容に對して、私が質問いたましたときに、政府委員の方が個々の問題について觸れるのは非常に信用の問題で困るというふうなことを言われましたが、もうそういうふうなやり方ではなくて、徹底的にないものはない、あるものはあるとはつきり示すことが民主主義であり、又國民の本當の信頼を得る所以だと思うのです。それで銀行の補足的な救濟というふうな見地からではなくて、もつと徹底的に整理するというふうな見地からやつて貰わなければインフレ昂進の防止にもならないし、その他のことにもならないと思うのです。でそういう點では、私はまあこういう補足的なことになることを、又こういう改正案に對しては非常に不滿なんですが、銀行がこういうふうに資本金を喪失しておる。即ちもう全資本金から見て七割以上を喪失しておる、謂わば五、六億の資本金、實に今の場合で言いますれば極めて少い資本金です。或いは現在の日本では、それ位の金は一人の闇商人が持つておるかもしれないというふうな金なんですが、その資本金で以て千何百億の國民の預金を、或いは國家の預金を支配しておるというふうなことは、これはもうこの整備を通じて、非常にはつきりと、これが矛盾であるということが目に見えて來ておると思うのです。私、若し政府委員の意圖される、本當に金融機關に對する國民の信用を確保して、そうしてインフレ對策のために役立てると言われるならば、この際實はこういうふうな機會に、即ち銀行の資本金が、これ程減つておるというふうな機會に、銀行國有をなされることが極めて妥當な措置である。これは又曾て昨年の對日理事會において、炭鑛國有國營の問題で、イギリスの代表が非常に強調いたしました。現在のような機會こそ、炭鑛國營國有をする絶好の機會であるというようなことを言いましたが、丁度それよりもつと的確に、日本の金融機關においては、この際國營をやるという絶好の機會だと思います。それでむしろそういうような個々の資本家を増資をさせて救おうというようなことによつては、決して日本の金融機關の整備は完全に行われない、結局中途半端に終つて却てこれが又あとの禍をなすということも考えられるわけであります。政府の方ではこういう銀行國有問題に對してはどんな意向を持つておられるか、これをやるのに非常に絶好の機會ではないかという點について意見を聽いておきたいと思います。
  25. 福田赳夫

    ○政府委員(福田赳夫君) 只今金融機關の資本が非常に少くなるという機會において、銀行の國營を斷行するということは、非常に機宜を得たことではないかというようなお話でありますが、これは銀行國營という問題は、他の企業との歩調の問題の一環として考えるべき問題であろうかと思うのでありまして、原則として、只今國有ということをやつておりません段階におきまして、金融だけが國有ということでは歩調が取れず、又この運用もうまく行かないんじやないかというような感じを私は持つておるのであります。又政府といたしましては、その國有ということを考えている模樣はないのでありまして、私共はさような指圖を受けたことはありません。それだけであります。
  26. 松嶋喜作

    ○松嶋喜作君 私は銀行國營というお話が出ましたが、これについて反對の意見を少し述べさして頂きたいと思います。由來銀行というものは、信用を以て立ち、非常にデリケートな信用の上に預金を集め、そうして又愼重なる責任の上において貸出をすると、こういうことにおいて、銀行というものはスムースに發達して來たものであります。ところが歐米におきましても、銀行というものについて、國營的の、政府管掌の制度を作つた銀行で終りを全うしたという例は少いのでありまして、ドイツにおきましてもゼーハンドルンク、フランスにおいてもカイ・ヂスコント、その他におきましても、凡そ國家權力が支配し、政府の力が強力に及ぶという金融機關は終りを全うしないのであります。それで金融機關というものの性格を從來の觀念から離してですね。別な意味において、この銀行を政府の力でやるということにおきましては、この一面の機關として、政府の力が及ぶことは必要なこともありまするけれども、國家全體の金融機關を國營にするということは、歴史の上から見ましても、信用の上に立つ機關という點から見ましても、うまく行かないということを、私は信じますから、銀行に關しましては、國營ということは私は絶對に反對する考えを持つております。ちよつと申し上げます。
  27. 中西功

    ○中西功君 若し宜かつたらもう一つ、少々問題が放れると思いますが。
  28. 黒田英雄

    ○委員長(黒田英雄君) 討論は討論の機會においてどうぞ……。
  29. 中西功

    ○中西功君 そうですね。
  30. 黒田英雄

    ○委員長(黒田英雄君) あなたは御質問ですか。討論なら討論の機會に……。
  31. 石川準吉

    ○石川準吉君 いや討論でありません。今囘改正されます金融機關再建整備法の規定の適用の範圍をどの程度になさいますか。即ち確定損害額が資本の全額或いは全額以上に相當するような金融機關全部に適用する積りか、それらの見透しの問題をちよつとお聽きしたいと思います。
  32. 福田赳夫

    ○政府委員(福田赳夫君) 今囘の措置は資本が喪失になりますもの、又その中で更にひどい損害を受けるものは國家の補償を受けることになるのでありますが、さようなもの全部につきまして、これを適用する考であります。併しながらこれを適用する結果この新勘定増資を認めることになるものは、これは今後金融機關といたしまして、戰時中の傷を完全に拂拭いたしまして、將來再出發ができるというような、確たる見透しのあるもののみにこれを適用する、こういうふうに考えたのであります。例えば或農業會が内容が極めて不振な状況でありまして、併しながら命だけは姑く繋いで行きたいというふうな意味合から、新勘定の増資をいたしたいというような要請が假りにありましても、これは認めない。その際には解散を慫慂いたしますとか、或いは他に合併を慫慂いたしますとか、とにかく新勘定増資は認めない。こういうような態度を取つて行くということに考えておるのであります。
  33. 石川準吉

    ○石川準吉君 その前提の基礎になるような何か基準というようなものが、御當局においておありになるかどうか。
  34. 福田赳夫

    ○政府委員(福田赳夫君) これは第二銀行又は第二金融機關、第二金融機關の設立を認めなければならんというようなものにつきましては、これは新勘定において増資をするということを認めたいと思うのであります。然らば第二金融機關を如何なる場合に認めますかと申しますると、これは只今の保險の方では第二金融機關の設立ということが始まつておるのであります。大部分のこの資本の喪失は、金融機關におきまして第二制限保險會社を作つたのであります。この保險の會社につきましては、第二金融機關として存立せしむべき會社というものを、保險復興會議というものを業者で作つて貰いまして、ここでうまく標準というものを御檢討を願つたのであります。その御檢討を願つたのを第二會社を作るにふさわしき條件というものが、我々と全く意見が只今一致したのであります。その基準を採用いたしまして、第二金融機關と認め得べきか認め得べからざるかというものを決定いたした次第であります。それぞれ金融機關によりまして、相當の特性があると思うのでありますが、特性を考慮しつつ一定の基準というものを考えまして、そうしてこれを許可標準に當篏めて行きたいというふうに考えております。又個々の金融機關の種類ごとに、どういう標準を考えておるかということは申し上げることはできない段階であります。
  35. 木村禧八郎

    ○木村禧八郎君 三つの點を御質問いたしたいのでありますが、第一點はいろいろな金融機關が整備の状況に入りましたが、日本銀行も大陸關係においても、特殊銀行に相當な貸出しもある。日本銀行においても整理する部分が相當あつたと思います。日本銀行はどういうふうにして整理が進んだかという、又どういうふうにして整備して行くか、日本銀行の缺損の整理についてお伺いしたいのですが、それがいろいろな金融政策或いは金利政策、そういうものと日本銀行の損失の整理の問題と關連があつて、そういうことが金融政策や金利政策に影響を與えておるかいないか、そういう點についてお伺いいたしたいのであります。  それから第二點は興業債券です。興業債券を第一封鎖にするか、第二封鎖にするかの問題、大體において第一封鎖にされるような御意向でありまして、そのために補償がそれだけ殖えるというお話ですが、大體第二封鎖の金額は、最初昨年封鎖をやつた場合に三百何がしですか、五十億ぐらいであつて、それが財産税納入を認めたために、本年三月末現在では二百二十三億になつておる。而もその中切捨てになるのは大體七割ぐらいで、後は殘る、第二封鎖の殘つたものは第一封鎖に繰入れられるのでありますが、そういうふうに切捨ての對象となるべきものが殘つてあるのに、興業債券は第一封鎖に移して國家が補償する。そういう點は矛盾しないかどうか、これは銀行が違うから、經理が違うからそういうことになるのかも知れませんが、若しかそういう點を考えますと、整備に當つては、少なくとも國有はとにかく後の問題としても、金融國家管理をやつて整備をすべきではなかつたか。それで全金融機關の勘定をプールしてやるべきではなかつたか。これは遅れてしまつたから、これからはそうやるということは困難かも知れませんが、建前としてはそうではなかつたかと考えるのでありますが、この點についての御意見を伺いたいのであります。  第三點は、財閥解體、或いは今後現われるであろう私的獨占禁止法に關連しまして、いわゆる經濟力集中排除法、ああいうものと金融機關の整備の關係、多くの財閥銀行は殘りましたし、そうして財閥銀行は大部分本店中心で、各地方に澤山支店を持つておる。ああいうのは、形は獨占禁止法に牴觸しないかどうか、中央的トツプ・ヘビーの企業は、今度のいわゆる企業再建整備法ですか、基準法ですか、ああいうものによつて整備をされるのではないか、そういうような點が問題になると思います。それと金融機關再建整備との關係についてお伺いいたしたい。この三點について御答辯を煩わしたいのであります。
  36. 福田赳夫

    ○政府委員(福田赳夫君) 日本銀行は御説の通り、この戰爭によりまして、非常に多くの損害を受けるのであります。これは先般金融機關再建整備を考えるという際におきまして、日本銀行だけは再建整備から除外いたしたのでありまするが、これは他の金融機關の親金融機關たる地位にあるのでありまして、そうして他の金融機關の整理の尻というものが相當日本銀行にその處置が集中して來るのであります。他の金融機關の處置というものがどうあるかによりまして、日本銀行の蒙むるところの打撃というものにも非常な大きな變動があるわけであります。さようなことで、他の銀行と同列にこれを再建整備するということも如何かと思うような見地から、金般の金融機關の再建整備におきましては、これを除外いたまして、後廻しということにいたしたわけであります。その時機は國際關係との關係もございますし、又他の金融機關の再建整備の措置の進行の状況という關係もありまして、國内、國外の情勢を睨み合わせまして、成るべく早い機會に日本銀行の整理を行いまして、かたがたこれと同時に新日本銀行、即ち日本銀行の機構につきましても再檢討をする必要があるのではないかというふうに考えておるのであります。今般の再建整備によりまして、普通の金融機關におきましては株主も、それから預金者その他債權者も非常な損害を蒙つたわけであります。日本銀行を整理するに當りましても、全くこれに適用せらるべき原理は適用を受けなければならん、即ち今日日本銀行というものは重大なる犠牲を分擔しなければならん。又各種の債權者におきましてもそれ相當の犠牲を負擔しなければならないというふうなことにならなければならんというふうには考えております。次に興業債券の問題でありまするが、興業債券のみならず、金融機關の發行いたしておりましたところの債券、いわゆる金融債券というものは、先般の金融緊急措置、竝びに金融機關の經理應急措置法、金融機關の再建整備法の取扱上、どういう扱いをすべきものであるかということは非常にむずかしい問題として考えたのであります。ということは、これは一體預金であるのか、債券でおるのか、普通の社債であるのか、これが見方によりましていろいろ違つて來るのでありまするが、只今採用しておりますところの結論は、金融機關が興業債券というものを持つておる場合におきましては、これは普通の預金と同じに見まして普通の預金につきましては、金融機關間の預金はいわゆる新勘定にこれを入れまして、そうして預金を保護しておるわけであります。それと同樣の措置を金融機關が持つておるところの興業債券につきましても採りまして、金融機關が、例えば東京銀行が興業債券を持つておるという際には、これは新勘定に計上いたしまして、そうして興業債券の債權を保護するという建前を採つておるのであります。理論的根據といたしましては、これを預金、預金ならば當然そうなつたのであります。興業債券というものは預金と一緒の形態でなかつたかというような考え方でさようなことにいたしたのであります。それから個人が持つておる場合にはどういたしますかという問題でありまするが、これ又非常にむずかしい問題で、結論は實は得ておらないのであります。金融機關が持つておるものが新勘定において預金同樣の保護を受けるならば、個人の持つておる興業債券も、個人が持つておつたところの預金同樣の、即ち一萬五千圓乃至三萬二千圓の範圍内において保護を受けるのが當然じやないかという結論も出て來るのであります。ところが預金につきましては名寄せというような仕組ができるのでありまするが、興業債券については、一體誰が持つておるのか見當がつかない、これの登録を假りにさして見ても、皆登録の際に分散をするというようなことにもなるのでありまして、假りに一萬五千圓乃至三萬二千圓を保護するといえば全部を保護をするというようなことになるわけでありまして、一體これをどうするかというむずかしい問題に逢著しておりまして、未だに個人が持つておる分につきましては結論を得ておらないのであります。それから金融機關が持つておる興業債券が舊勘定に假りに入れられるということになりますと、個人が持つておるところの興業債券、それから金融機關が持つておるところの興業債券、共に同じ扱いを受ける、同じ扱いを受けまする結果、大體切捨率というものは六割ぐらいの切捨率であります。四割は助かるのです。ところが金融機關が持つておるところの興業債券を新勘定に入れるという措置をいたしますと、金融機關が持つておる興業債券は助かるけれども、個人の持つておるのは一文も補償を受けないという計算になるのであります。そこで問題はますますむずかしく相成つて來ておるので、成るべく早い機會に結論を得たいというふうに考えております。  それから企業集中排除法というものが、政府において考えられておるということを承知しておるのでありますが、これが金融機關にどう響くかというお尋ねと拜承したのであります。この考えられておる法案が、形式上、金融機關に適用があるかないかということは、まだ私共は決定しておるというふうに考えておりません。併しながらこの金融機關が、あの企業集中排除法案に盛られんとしておるところの思想竝びに方法によりまして、同じ扱いを受くべきものであるかというとさようには考えておりません。金融機關は企業とは別個の形態の扱いを受くべきものであるというふうに考えておるのであります。勿論この金融機關の中には、財閥的の色彩の極めて濃厚であつたいわゆる四大銀行というようなものもあるわけでありますが、これらにつきましては、すでに人事の關係の處置は大體終了しておるのであります。それから株主構成、これも殆ど財閥色拂拭の措置が採られて完了しつつあるのであります。それから尚財閥銀行が融資をする、その財閥系統の銀行の融資をする融資先につきましても、別途企業の方の解體に伴いまして整備が進捗しつつあるのであります。さような點で未だ足らざる點は更に補足するにいたしましても、又財閥の名前を表示するがごとき、名稱の問題、こういう問題も考えて行く必要があるのではないかというふうにも考えるのでありまするが、企業集中排除のあれと同じ實體のものが金融機關に適用せらるべきものであるというふうには考えておらないのであります。金融機關は成るべく信用鞏固、基礎鞏固のもの程宜いというふうに考えるわけであります。ただこれが獨占的になつちやいかんといふ點だけにつきまして、十分なる規正を加えることを考えれば十分ではないかというふうに考えております。
  37. 黒田英雄

    ○委員長(黒田英雄君) ちよつと私お尋ねしますが、新らしい増資を求めるといふのは、今の御説明のごとく、解散をするような場合において或條件によつて求めるということであるようですが、解散に至るまで資本の金額を失はないでも、資本の大部分を失うようなものが増資をしようというような場合には認可をされる方針なんですか、どうですか。
  38. 福田赳夫

    ○政府委員(福田赳夫君) 認可いたす方針であります。
  39. 黒田英雄

    ○委員長(黒田英雄君) もう一つお尋ねしますが、この二十六條の二の第三項の「その出資の金額に相當する確定損を負擔して當該金額機關の會員又は組合員でなくなつたときは、その者は、新勘定及び舊勘定の區分の消滅後六箇月を限り、資金の貸付、施設の利用その他當該金融機關の會員又は組合員の受ける利益を受けることができる。」とあるのですが、これはどういう場合に適用になつて、どういうふうな利用とか、貸付を受けるというような利益を受けさせる必要があるというようにお考えになるのですか。この點をもう一つ御説明願いたいと思います。
  40. 福田赳夫

    ○政府委員(福田赳夫君) これは例えば農業會に例を採りますと、農業會に、今出資者たる組合員がおるわけであります。これが解散になりますると同時に出資者たる資格を失いまして、從來の農業會から受け取つたところの利益に均霑することができないというふうなことに相成るのでありまするが、それでは非常に不都合な場合が生ずるのでありまして、引き續いて同樣の利益を受けて參りたいということにさせる必要があるのではないかということを考えておるわけであります。これにも書いてある通りその利益というのは、資金の貸付と、それから施設の利用、この二つであります。それからその他云々と書いてありまするが、その他ということは、別に具體的な内容を考えておるわけじやないのでございます。ただそういうような事態ができて來たならば、さような利益にも均霑して行きたいというふうな意圖を持つておるのであります。全く從來の組合員の便宜を圖るというような趣旨を持つておるわけであります。
  41. 黒田英雄

    ○委員長(黒田英雄君) それではこの「新勘定及び舊勘定の區分の消滅後六箇月を限り、」という、この六ヶ月というのはどういうところから限られたのですか。
  42. 福田赳夫

    ○政府委員(福田赳夫君) 六ヶ月ともなりますれば、從來の出資者におきましても、それぞれ適當な新農業會に加入をいたしまして、そうして新農業會の利益を預り得るというふうに考えましたので、まあ六ヶ月が宜しうございますか。或いは三ヶ月が宜しうございますか。或いは九ヶ月にいたしますか。まあ大體六ヶ月もありますればおのおのその所を得て、新農業會の組合員といたしまして十分これを利用して行く、地位が安定して行くというような見透しの下にやつたわけです。
  43. 黒田英雄

    ○委員長(黒田英雄君) 尚資金の貸付もできるようになつております。これは會員とか組合員とかいう者の、出資のなくなつた者に貸付をするようなことにしたのですが、そういうときには何も、擔保も何もないような人達になりますが、これは差支ないのですか。
  44. 福田赳夫

    ○政府委員(福田赳夫君) これは貸付はいたしますが、出資はしていない。擔保力がないということに相成るというお話でありますが、この貸付をいたす場合には、それぞれ適當な擔保を取る。或いは保證人を取る。適當な債權確保の手段は採るのであります。從いまして出資がないから擔保力がないというようなことにもならないわけでございます。
  45. 黒田英雄

    ○委員長(黒田英雄君) もう一つ伺いますが「第一項の金融機關が第五十七條第一項に規定する金融機關である場合において」という、この五十七條第一項の金融機關の範圍をどう適用しようとお考えになつておりますか。範圍は何と何とでありますか。
  46. 福田赳夫

    ○政府委員(福田赳夫君) 只今考えておりますのは、農業會、それから市街地信用組合、尚漁業會、水産業會等についても考慮する餘地があるかも知れないというふうに考えておるのでありますが、いずれにいたしましても、組合組織の金融機關は全部適用するというふうに考えております。
  47. 黒田英雄

    ○委員長(黒田英雄君) 金融機關再建整備法の一部を改正する法律案につきましてどなたか御質問はございませんでしようか。本日は國庫の状況の報告につきまして、質疑をいたすつもりでおりましたのですが、關係の政府委員が差支ができましたので、お答えができない。延期して貰いたいという希望があつたのです。この次にいたしたいと思いますからさよう御了承を願いたいと思います。生命保險中央會及び損害保險中央會の保險業務に關する權利義務の承繼等に關する法律案についてどなたか御質問がございますか。ございませんければ本日はこの程度で閉會いたしたいと思いますが、御異議がなければ……。
  48. 黒田英雄

    ○委員長(黒田英雄君) それではこの次は明後日の午前十時から農林委員會と、それから商業委員會と連合の懇談會を催したいと思います。向うの方から申込もありましたので、さよう御承知を願いたいと思います。懇談會でありまして、これは政府の出席はない方が宜いという希望がありますので、先ず政府の出席なく開きまして、必要があれば政府委員に來て貰いますように、政府の方に待機して頂くように交渉したいと思います。初めは政府に關係なくして、懇談いたしたいと思います。それは酒類配給公團法案についてであります。配給公團ばかりでなく、他の公團も一般的に御相談を願いたいと思います。それでは本日はこれにて散會いたします。    午後二時二十九分散會  出席者は左の通り。    委員長     黒田 英雄君    理事            波多野 鼎君            岩木 哲夫君    委員            木村禧八郎君            森下 政一君            玉屋 喜章君            松嶋 喜作君            山田 佐一君            田口政五郎君            星   一君            赤澤 與仁君            石川 準吉君            小林米三郎君            小宮山常吉君            高橋龍太郎君            中西  功君            川上  嘉君   政府委員    大藏政務次官  小坂善太郎君    大藏事務官    (銀行局長)  福田 赳夫君