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1947-10-20 第1回国会 参議院 国土計画委員会 13号 公式Web版

  1. 付託事件 ○戰災都市復興計画事業費の補助金増  額に関する陳情(第二十六号) ○秋田縣米代川並びに阿仁川改修速成  に関する請願(第八号) ○全國主要道路の整備に関する陳情  (第六十九号) ○小名浜港修築に関する請願(第十八  号) ○廣島縣下の砂防工事緊急実施に関す  る請願(第十九号) ○鈴鹿川改修の復活及び建設省の設置  に関する陳情(第八十八号) ○長野縣茶臼山地辷り対策並びに岡田  川改修工事に関する請願(第三十  号) ○新潟、長野両縣下地辷り対策並びに  砂防工事実施に関する請願(第三十  一号) ○福岡縣英彦山一帶の國立公園指定に  関する請願(第三十二号) ○正法寺川砂防工事続行に関する請願  (第三十五号) ○長谷川砂防工事に関する請願(第四  十号) ○イラスケ川砂防工事に関する請願  (第四十一号) ○千曲川及びさい川改修工事に関する  請願(第四十二号) ○郷川並びに城川の砂防工事に関する  請願(第四十四号) ○黒瀬川並びに中川改修工事に関する  請願(第四十五号) ○賀茂川改修工事に関する請願(第四  十六号) ○常願寺川改修速成に関する請願(第  四十九号) ○上下水道普及國策の樹立とその監督  機構の統合に関する請願(第五十  号) ○最上川災害復旧工事の促進に関する  請願(第五十一号) ○酒田港の災害復旧開港並びに海上保  安基地の設置に関する請願(第五十  二号) ○旭川改修工事促進に関する請願(第  五十三号) ○霞ケ浦北浦治水工事に関する請願  (第五十七号) ○廣島縣嚴島町の災害復旧工事に関す  る請願(第六十一号) ○最上川本支流の改修工事に関する請  願(第六十三号) ○馬見ケ崎川砂防工事に関する請願  (第六十五号) ○砂防行政の一元化に関する請願(第  六十八号) ○砂防事業補助費増額に関する請願  (第六十九号) ○岩國港の開港場指定に関する請願  (第七十号) ○岡山縣下の砂防工事に関する請願  (第七十五号) ○呉市河川の砂防工事施行に関する請  願(第七十七号) ○鳥取縣小田川、荒金川の砂防工事に  関する陳情(第百二十七号) ○徳島縣小松島港改良工事に関する請  願(第八十号) ○徳島縣小松島港開港に関する請願  (第八十一号) ○犀川流域砂防工事促進に関する請願  (第八十五号) ○吉井川下流改修工事費増額に関する  請願(第八十九号) ○岩手縣南地方の水災害対策に関する  請願(第九十一号) ○表六甲山系の治水事業促進に関する  請願(第九十六号) ○濱坂港湾修築に関する請願(第百  号) ○神崎川下流防災工事の予算増額並び  に尼崎港改良計画の実施を促進する  ことに関する請願(第百一号) ○五十里えん堤の築設促進に関する陳  情(第百六十六号) ○鈴鹿川水系砂防工事促進に関する陳  情(第百七十七号) ○山陽國道改良促進に関する陳情(第  百八十五号) ○今次秋田縣下の水害地区復旧速進に  関する陳情(第二百十号) ○肱川治水工事促進に関する請願(第  百十五号) ○大山國立公園の地域拡張に関する請  願(第百二十号) ○旧老津飛行場誘道路下流地区一帶の  砂防工事に関する請願(第百二十三  号) ○瀬戸市附近砂防施設実施に関する請  願(第百二十四号) ○愛知縣下の砂防事業費國庫補助金増  額に関する請願(第百二十五号) ○逢妻川上流砂防工事に関する請願  (第百二十六号) ○兵庫縣柴山港改修工事に関する請願  (第百二十九号) ○藏王川砂防工事に関する請願(第百  三十号) ○大谷川砂防工事に関する請願(第百  三十一号) ○水無川砂防工事促進に関する請願  (第百三十四号) ○木曾川上流改修工事に関する請願  (第百三十六号) ○信濃川の堤防工事促進並びに建設省  の設置に関する請願(第百四十九  号) ○鳥取縣下の砂防工事に関する請願  (第百五十二号) ○江合、鳴瀬及び吉田三川改修工事に  関する陳情(第二百五十一号) ○清水港、甲府市間を國道とすること  に関する請願(第百五十七号) ○清水港修築に関する請願(第百五十  八号) ○新潟縣西頸城郡根知村、長野縣境の  地辷防止工事を急施することに関す  る請願(第百五十九号) ○下津港開港指定に関する請願(第百  六十二号) ○荒川改修工事に関する請願(第百六  十五号) ○高橋川外六河川並びに二河口砂防工  事に関する請願(第百六十七号) ○村松沢その他河川の砂防工事に関す  る請願(第百六十八号) ○利根川改修区域を銚子河口まで延長  することに関する請願(第百九十一  号) ○千葉縣内砂防工事施行に関する請願  (第百九十二号) ○島根縣の昭和十八年風水害復旧耕地  事業補助金増額に関する陳情(第二  百六十四号) ○宮谷川砂防工事費國庫補助に関する  陳情(第二百六十六号) ○呉市河川の砂防工事施行に関する陳  情(第二百七十号) ○山陽國道改良促進に関する陳情(第  二百七十六号) ○千代川砂防工事に関する陳情(第二  百八十四号) ○馬見ケ崎川改修工事に関する陳情  (第二百八十八号) ○大森、正光両川の砂防工事に関する  陳情(第二百九十六号) ○山口縣下の道路改修工事に関する請  願(第百九十六号) ○縣道手鎌南関線改修工事に関する請  願(第百九十八号) ○川治川砂防工事に関する請願(第二  百号) ○今次山形縣下の水災害復旧費を全額  國庫負担とすることに関する請願  (第二百四号) ○旭川改修工事促進に関する請願(第  二百八号) ○重信川改修工事に関する請願(第二  百十一号) ○蘆田川改修工事に関する請願(第二  百二十四号) ○天龍川堤防復旧工事施行に関する請  願(第二百二十七号) ○今次秋田縣下の水害地区復旧に関す  る陳情(第三百二号) ○迫川改修工事に関する陳情(第三百  六号) ○荒川落堀改修工事に関する陳情(第  三百九号) ○愛知縣内の海岸堤防改修工事に関す  る陳情(第三百十号) ○阿武隈川その他の河川改修工事に関  する陳情(第三百十五号) ○迫川改修工事に関する陳情(第三百  十七号) ○笠岡港修築に関する陳情(第三百三  十三号) ○利根川水系改修工事に関する陳情  (第三百三十四号) ○今次岩手縣下の水害復旧対策に関す  る陳情(第三百四十七号) ○北利根川並びに常陸川改修工事に関  する陳情(第三百五十一号) ○今次秋田縣由利郡下川村の水害復旧  費全額國庫負担その他に関する陳情  (第三百五十四号) ○大分縣下の河川砂防工事に関する請  願(第二百五十九号) ○野田川砂防工事施行に関する請願  (第二百六十一号) ○加古川中流改修工事に関する請願  (第二百六十三号) ○鯖石川外二河川改修工事に関する請  願(第二百七十五号) ○神奈川縣箱根地方砂防工事促進その  他に関する請願(第二百七十九号) ○姫路市浜縣道の一部改修工事に関す  る請願(第二百八十号) ○瀬戸内海國立公園区域に愛媛縣を編  入することに関する請願(第二百八  十二号) ○石鎚山連峰一帶の國立公園実現促進  に関する請願(第二百八十三号) ○松山港外港修築工事継続施行に関す  る請願(第二百八十六号) ○美嚢川改修工事に関する請願(第二  百八十九号) ○宮城縣登米郡石越村の災害復旧に関  する陳情(第三百六十五号) ○伏木港浚渫費國庫補助増額に関する  陳情(第三百八十二号) ○梨ケ原川砂防工事に関する陳情(第  三百八十四号) ○今次秋田縣下の水害地区復旧に関す  る陳情(第三百九十七号) ○常願寺川改修工事促進に関する請願  (第二百九十二号) ○富山縣下の河川砂防工事に関する請  願(第二百九十三号) ○北上川堤防補強工事施行に関する請  願(第二百九十四号) ○宮城縣登米郡錦織、上沼両村間の北  上川に不動橋を架設することに関す  る請願(第二百九十五号) ○狩野川改修工事並びに放水路開さく  に関する請願(第三百二号) ○重信川橋架替えに関する請願(第三  百三号) ○重信川改修工事に関する請願(第三  百四号) ○三國山脈一帶を國立公園に指定する  ことに関する請願(第三百五号) ○國道第三号線改修工事施行に関する  請願(第三百八号) ○五ケ瀬川外二河川の改修工事に関す  る請願(第三百九号) ○伊豆半島を國立公園に指定とするこ  とに関する請願(第三百十号) ○大淀川改修区域の國直轄測量調査に  関する請願(第三百十二号) ○大淀川改修工事促進に関する請願  (第三百十三号) ○別府市に國際観光港を新設すること  に関する請願(第三百十五号) ○鮎喰川改修工事に関する請願(第三  百十九号) ○兵庫縣赤穗御崎海岸一帶を瀬戸内海  國立公園に編入することに関する請  願(第三百二十三号) ○弘法川砂防工事施行に関する請願  (第三百三十二号) ○池内川外二河川砂防工事施行に関す  る請願(第三百三十三号) ○夏川改修工事に関する請願(第三百  三十四号) ○久慈川改修工事の一部施行延期に関  する陳情(第四百四号) ○茨城縣多賀郡高萩町内國道改修工事  に関する陳情(第四百九号) ○治山治水対策に関する陳情(第四百  十四号) ○荒川改修工事促進に関する陳情(第  四百二十三号) ○菊川改修工事に関する陳情(第四百  二十五号) ○今次茨城縣下の水害復旧費を全額國  庫負担とすることに関する陳情(第  四百二十七号) ○今次群馬縣下の水害復旧費全額國庫  負担その他に関する陳情(第四百三  十号)   ――――――――――――― 昭和二十二年十月二十日(月曜日)    午後一時三十四分開会   ―――――――――――――   本日の会議に付した事件 ○災害関係及び今後の治水方針に関す  る件   ―――――――――――――
  2. 赤木正雄

    ○委員長(赤木正雄君) それではこれから委員会を開きます。農林省の方から山林の問題について先ず聞くことにいたします。その後の災害の詳しい調査は今何かありますか。
  3. 池田大助

    ○説明員(池田大助君) 前に、八月以前水害のこと、それから九月災害のことをいろいろ申上げていたのでございますが、一應それらの関係も、全部につきまして集計いたしましたものがございますが、印刷は今日持つて参上いたしておりませんが、御報告いたしますか。
  4. 赤木正雄

    ○委員長(赤木正雄君) それを一應ここでお話下すつて、尚印刷を成るべく早い機会にこちらにお届け願いたのです。
  5. 池田大助

    ○説明員(池田大助君) それでは後程お届けいたしますから……。
  6. 赤木正雄

    ○委員長(赤木正雄君) 成るべく早くお届け頂きたいと思います。
  7. 池田大助

    ○説明員(池田大助君) 承知いたしました。
  8. 赤木正雄

    ○委員長(赤木正雄君) 併しそれでもお手許に何か資料をお持ちでしたら御説明等承つてみても……。
  9. 池田大助

    ○説明員(池田大助君) 全部の集計をいたしました結果を申上げますと、木材の流失でございますが、これの総計が百十七万九千石、それから製材工揚の流失、倒壞が七百五十九棟、木炭の流失が三十一万八千俵、薪の流失が三百一万四千束、炭窯の崩潰、流失が二万六百八十基、木炭倉庫の倒壞流失が八千五百六十五棟、作業道の流失が百五十万一千メートル、林道の路面の流失が二百八十三万五千メートル、橋梁の流失が一万三千六百五十七ケ所、それから新生の崩壞地が九千七百十一町歩、これが全体の数字でございます。  このうち復旧の計画について申上げますと、林道の復旧と崩壞地の復旧、これを計画いたしております。それの総額を金額につきまして申上げますと、林道の復旧費総額が五億九千五百万円、このうち國庫の負担額が四億八千四百万円、これを三ケ年でやることに計画いたしまして、二十二年度に追加を要する額が一億四百二十七万円でございます。それから荒廃林地の復旧の工事費が総額で八億六千九百十五万四千円、この國庫負担額が七億五百二十六万八千円、二十二年度の追加を要する額が七千八百九十一万二千円でございます。これを合計いたしますと、林道荒廃地合計いたしまして十四億六千四百二万三千円、この國庫負担額が十一億八千九百四十三万九千円、二十二年度の追加を要する額が一億八千三百十八万二千円となります。これだけの追加要求をいたしたのでございますが、安本の査定が、復旧費全体の枠という点と、それに要する資材との点から査定を受けたのでございますが、要求額一億八千三百十八万二千円に対して七千二百五十一万四千円ということに決定いたしました。
  10. 赤木正雄

    ○委員長(赤木正雄君) 今お話の崩壞地の復旧の二十二年度の追加は七千八百九十一万二千円でしたね。先の林道は三ケ年ということになつておりましたが、これは何ケ年ですか。
  11. 池田大助

    ○説明員(池田大助君) これも三ケ年でございます。
  12. 赤木正雄

    ○委員長(赤木正雄君) これは関東と東北全部の問題ですか。
  13. 池田大助

    ○説明員(池田大助君) 今年の災害、つまり八月、九月の災害を含めた両方でございます。これが今年の災害の数量及び復旧の経費でございますが、本來存在しているところの荒廃地及び海岸地の砂地というものがございます。これの現状につきましては昨年度、本年度を以ちまして一應の調査を終りました。その総体の数字を申上げますと、全体の荒廃地の数量でございますが、全國を調べました結果、山地の荒廃地が二十五万五千町歩程ございます。海岸の砂地、これが四万二千町歩程ございます。この山の荒廃地及び海岸の荒廃地は、何と申しましようか、國土の病氣のようなものでございまして、あらゆる山地の崩壞につきましては、これが水害の原因になりますし、海岸の砂地の荒廃につきましては災害の源でございますので、これらの復旧のためにこのうち要急のものを五ケ年間で以て復旧して、これらの土地を生産地化するという計画を立てております。これが治山の五ケ年計画でございますが、その計画の極く概要をお手許に差上げて置きました。この二十五万五千町歩に対し、山地のうち七万九千町歩程要急のものがございますが、これを五ケ年間で行う。これの二十三年度分の事業が一万一千九百四町歩でございます。海岸砂地の造林が四万二千町歩のうち九万六百六町歩で、これを五ケ年を以ちまして造林する。この二十三年度分の数がここにありますように、一万一千五百六十二町歩の内陸防風林でありますとか、その外に海岸の防風林或いは防潮林、頽雪防止林、水害防備林、かようなものを合せて五ケ年間で二万五千八百一町、二十三年度の事業が五千三百九十八町、尚保安林の強化保安林の整備及びそれの改良事業というものを計画いたしておるのでございますが、保安林の配備調査の方で五ケ年間で百二十万七千百六十一町歩、二十三年度の事業が二十四万一千四百三十二町歩、保安林改良事業総量六十二万六千百七十四町歩、二十三年度分十二万五千二百三十五町歩、かような計画を立てております。  経費関係につきましては二枚目に掲記しておりますが、大体これは二十三年度分の経費でございます。二十三年度分の経費としては総計において十八億七千六十六万五千七十五円を要する計画でありまして、これの予算額について目下折衝いたしております。五ケ年間の総経費については幾ら要るかという点でございますが、五ケ年間の治山事業の総経費としては、これは事業費の数量でありますが、一百八十億円を要することになつております。資材の点につきましてはセメント、木材、普通銅鋼材、鉄鋼二次製品等ここに掲げた数量を要する見込でございます。労力につきましてはその次の頁に掲示しておきました。  尚この事業によりまして新らたにできます森林資源が九百七十二万六千七百十九石、それと新らたにこの事業によりまして不毛の地が耕地になる、その耕地から生ずる食糧というものを推算いたしますると、一百五十八万七千九百六十八石、これは米でございます。麥は一百六十四万三千九百二十一石と推算されます。事業によりまして減産を防止される耕地の面積は合計二十万五百六十六町歩、これは水田でございますが、その外に畑が七万三千七百十八町歩と推算されます。
  14. 赤木正雄

    ○委員長(赤木正雄君) 五ケ年間の総計の費用は分りましたが、全体のこの仕事をするのには、將來においては單價も変りますが、今の單價として幾ら要るか、そのことは農林省としてはどう考えておりますか。
  15. 池田大助

    ○説明員(池田大助君) これは山地について申しますと、二十五万五千町歩のうち約八万町歩、四万二千町歩の荒廃砂地のうち九千六百町歩、それに保安林の強化事業を行いますのに五ケ年間で百八十億事業費として必要なのでございまして、然らばその残余のものについては全然必要がないかと申しますと、これも緊急度はこの第一次の計画に劣りますけれども、やはり必要だと考えられるのでございます。このことにつきましては、現在のところ経費は出しておりません。五ケ年先、六ケ年以後にやることになりますので、経費の計算はやつておりません。
  16. 赤木正雄

    ○委員長(赤木正雄君) 併し日本の治山事業、保安林強化事業、このために將來幾ら金が要るか。五ケ年以後も含んでこれを見る観点からして、この仕事をなさる面積は分りましたが、これに要する費用は……。
  17. 池田大助

    ○説明員(池田大助君) 大体これの現在の單價にいたしまして、極く大体の数字でございますけれども、三倍、現在の單價にいたしまして三倍の見当の費用を要する。百八十億の三倍でございます。
  18. 赤木正雄

    ○委員長(赤木正雄君) そうすると五百四十億で大体こういう問題は解決するわけですね。今日の單價ならば……。山地治山施設の内容はどういうのですか。
  19. 池田大助

    ○説明員(池田大助君) 山地治山施設の内容は、これは発生した荒廃地の復旧でございます。御承知のように内務省の行なつております溪流砂防と、農林省の行います山地砂防との範囲が、一應内務省と協定いたしまして閣議決定になつております。溪流工事は原則として内務省が行う。但し山腹工事と雖も傾斜急峻にして造林の見込がない個所は内務省において行う。それから山腹工事は原則として農林省において行う。尚溪流工事と雖もその山腹工事施行上必要なる工事は農林省において行う。大体こういうふうな協定ができておるのでございますが、その農林省の範囲に入つております山腹工事及びこれを施行するに必要な溪流工事の一部、こういうふうなものをこの山地治山施設の内容にいたしております。主な部分は山腹工事でございます。山腹工事の中に必要なる樹木の植栽を行う、こういう内容になつております。
  20. 赤木正雄

    ○委員長(赤木正雄君) 一番最初に貰いました調査の中に、地辷り防止とかいろいろなものがありましたね。  この中に入つておりますか。
  21. 池田大助

    ○説明員(池田大助君) 地辷りの防止の方は、更に山地治山施設の内容を詳しく申上げますと、崩壞地の復旧と禿赭地の復旧、地辷り防止と崩壞の予防そうしてそれらの修繕と、この五つの種目になつております。地辷防止はこの中に含んでおります。
  22. 赤木正雄

    ○委員長(赤木正雄君) 遊水林施設はいかがですか。
  23. 池田大助

    ○説明員(池田大助君) 遊水林施設は計画いたしておりません。災害防止林造成ということを先程申上げましたが、その災害防止林の内容は、内陸の防風林、海岸の防風林、防潮林、頽雪防止林、もう一つ水害防備林及び修繕となつておりますが、遊上林の施設は必要があればこの水害防備林の中に含むことになります。
  24. 原口忠次郎

    ○原口忠次郎君 今御説明なさつた経済効果のことですが、これが今から十五年先の昭和三十七年における效果になるのですが、どういうふうなことを御勘定なさつていらつしやるのでしようか。例えば山地をやつて米が百二十万石も増加されるとか、麦が百三十万石も増加されるというその根拠はどういうところにあるのですか。
  25. 池田大助

    ○説明員(池田大助君) 他の説明員から説明させて頂きます。
  26. 河田五郎

    ○説明員(河田五郎君) 私から御説明申上げます。経済効果につきましては、昭和十二年以來第二期森林治水事業をやつておりまして、それが十年ほど経つておりまして、その結果を本年各地方から実績を取りまして、それに基きまして、荒廃地を復旧した場合どういうふうな好影響を及ぼしたかという具体的な数字を各縣から取りまして、その数字を平均いたしまして、今後この事業をやります場合、大体これくらいの効果が出るという見通しの下にこの数字が出たわけでございます。  具体的に申上げますと、山地治山施設を予定量やりますと、第二期計画は昭和二十七年で終るが、二十七年で終つてから十年目においてはどういう結果になるかという、そういう意味において昭和三十七年と一應決めたわけでございます。それで、この事業をやりまして昭和三十七年になりますと、十年生乃至十四年生の新らしくできた森林ができるわけでございます。そうしますと、そこへできました森林の蓄積といいますか、材積といいますか、それが大体ここに書きました九百七十二万六千七百十九石の新らしい森林資源が造成されたことになります。  それから次に出ております新らしく耕地化されてできるもの、これは治山事業或いは海岸砂地造林事業、これを行いますと、從來山が荒れておりましたために、その麓にあります比較的平坦な耕作可能の土地も、上から出て來ます土砂や、或いは泥流とかそういうもののために、耕作ができない状態でありますが、その荒れた山が安定して來ますと、その麓の所は自然耕作地となり得るわけでありまして、そこに耕作をした場合、大体ここに書いてあります通りの食糧の收穫ができるというわけでございます。  それから海岸砂地の造林をいたしますと、そこに森林ができますと同時に、森林の後方の砂地には新らたに畑、或いは場合によりましては水田が新らしく開墾できますので、そこの土地におきましてこれだけの收量が取り得るということになります。  次は災害防止林であります。この仕事は暴風とか、或いは津波の防止とか、或いは雪崩の防止、そういうために設けます林帶でございますが、その林帶ができましたために、その後方の日頃被害を受けておつた土地は被害が非常に軽減して來ますので、そのためにそこに新らたに耕作地ができることになりまして、その結果これだけの食糧が新らたに收穫できる、そういうわけでございます。  次に事業によりまして減産防止される耕地、これは從來から耕地として利用されていた所でありますが、その上方の所にありますように、荒廃地から出て來る砂や土のために、或いは豪雨がありましたために、多大の水が出て來ますので、そのためにいろいろ災害を受けて、その土地自体の生産力よりも少ない量の生産しかできない。常に減産状態にあるというような耕地が、その上方の山地が固定したためにこれだけの土地が安定しまして平年作の收量が期待できるそういう意味であります。  もう一回申上げますと、五ケ年計画ができました結果、九千七百二十六万石の新らしい木材資源ができまして、新らしく耕地を作りましたために、米にしまして百五十八万石、麥にしまして百六十四万石、それだけの新らしい増産が期待できるわけであります。  それから次に、この事業をやりましたために、從來の耕地の減産を……災害を受けることがなくなりまして減産するということがなくなります土地が合計二十七万三千町歩、それだけが期待できるという計算であります。
  27. 原口忠次郎

    ○原口忠次郎君 只今の御説明ではつきりしたようでありますけれども、木材が直接十ケ年乃至十五ケ年経つたら石数が出て來るというようなことははつきりいたしましたけれども、その山を植林をやつたために、麓にある不毛の土地からこれだけの石数が上がるという根拠が何かはつきりしないのです。それでこれで拜見しますると、一番下の單位が一とか、八とか、九とかこういうふうな非常に細かい数字が出ておりますが、序での時でいいですけれども、これの御計算の基礎を教えて頂きたいと思います。
  28. 河田五郎

    ○説明員(河田五郎君) 今のことについて御説明申し上げますが、この数字は過去に行いましたこの事業の結果におきます効果、それを各府縣から出る数字で割りまして、それを平均しまして、取纒めますと、この事業を一町歩やりますとどれだけ收穫ができるかということになりましたので、その数量を掛けますと非常にこういう半端の数字が出ます。
  29. 原口忠次郎

    ○原口忠次郎君 ただ私共各山に木を植えて勿論下流地帶がよくなることは分りますけれども、こういうふうに石数がちやんと現われるということは、どこの山はその後方地帶に何町歩或いは何十町歩の荒廃地がある。荒廃地が山に木を植えただけでそういう石数になるのか、上の方を植林すれば、下の方に危險がなくなりますから、そこに開墾をしなければならんという、又新らたな開拓の投資をしなければこういう数字が出て來ないのか、その辺がはつきりしない。これで拜見いたしますと、ただ植林すればすぐこれだけの増産ができるということが、いかにもそういうことは考えられない。そういうことはどうなつておりますか。
  30. 池田大助

    ○説明員(池田大助君) この点でございますが、この眞中に書いてございます「海岸砂地造林」、これは海岸の砂地に造林して土砂を防止いたしますと、その背後の土地は今まで不毛の地であつたものが耕地に轉換せられます。この関係等は実地を御案内いたしまして、実地を御覧頂くと頗るはつきりした所が現実にあるのでございます。山地治山となりますと、その関係が海岸砂地ほどはすぐぱつと荒廃地が水田になるとか何とかという点が眼につき兼ねる点もあるかと思いますが、これは只今御説明いたしましたように、從來府縣において荒廃地の復旧事業をやつた結果、新らしく開墾したものが一町歩につき幾らあるというような基礎の数字を掴みまして、それに今度の施工数字を掛けましてこういう数字が一應出て参りましたのですが、海岸砂地等につきましては頗るはつきりしておりまするが、それほどはつきりしていない点もあるかと存じます。
  31. 原口忠次郎

    ○原口忠次郎君 今の御説明でよく分りますけれども、海岸砂地はどうも非常に廣い地域砂地になつておるけれども、防風に対して造林をなさると、そのあとの方が或る程度畑になつたり、或いは水田になるという実例も見ております。併し山地に植林をしたら、その下の方からこういうふうに何石という数字まで現れるようになることがどういう計算でされるかということが非常に不思議なんです。山がよくなるということはよく分るが、山をやつたために、勿論荒廃地もありましようけれども、これで見ますと造林の結果にはなりますけれども、耕地を作るのに更に投資をしなくてもよいかどうか。ただ造林をやられた直接の効果のように見えておるけれども、私はそういう所があつても、相当な開墾費用を投じなければ、水田とか畑にはならないのじやないかというような感じなんですが、これはどういう御計算でしようか。
  32. 池田大助

    ○説明員(池田大助君) 本日はこの算出の基礎になる資料も持つて参つておりませんのではつきり申し上げ兼ねますが、この点は更に調べまして後程御報告申し上げたいと存じます。
  33. 赤木正雄

    ○委員長(赤木正雄君) この前この委員会でもお尋ねしたのですが、内務省の治水事業と、農林省の少くともその中の崩壞地の復旧とか、そういう事業を一緒にする場合に、具体的の問題としてどういう不備或いは欠陷が起りますか、あなたの方はどういうように考えますか。
  34. 池田大助

    ○説明員(池田大助君) 農林省主管の今の治山事業でございますが、これを離して内務省主管の砂防事業に移しますというと、治山事業というものがいわゆる森林の一般的経営というものから離れることになると思いますが、これが離れますということは、治山事業の、本來の目的である治山の効果を全うします上に非常な支障があると思うのでございます。
  35. 赤木正雄

    ○委員長(赤木正雄君) 今非常な支障とおつしやいましたが、どこどこに禿山があるから、これを内務省に仕事をやつてくれ、内務省が仕事を直ぐする、それと農林関係の治山事業とどういうふうな支障が起りますか。
  36. 池田大助

    ○説明員(池田大助君) 農林省は荒廃地を復旧いたしまして、それに森林を仕立てますと、この森林の取扱いにつきましては、いわゆるこれを保安林といたしまして、再びその森林が荒廃し、從つて山地の荒廃を再び惹起することがないように、荒廃地復旧以後の森林の取扱いというものをやつて行くのでございますが、その森林の取扱いということと、荒廃地の再荒廃ということには大きな深い関係がございますので、それを森林経営というものから引離すことは不可能と考えております。
  37. 赤木正雄

    ○委員長(赤木正雄君) 今の問題で、仮りに愛知縣とか或いは岡山縣のごときは、明治三十年頃からして内務省で全部崩壞地を砂防としてやつて行きまして、それが相当木が茂つて、もはやこれは砂防の制限地にしなくてもいいというような場合には、砂防の指定地から解除して、これを保安林の方で、いわゆる今農林省のお話の通りのように治水上から処置して行く例がありますが、そういう方法をとれば、なんらその間に支障がないように思いますが、それに対していかがですか。
  38. 池田大助

    ○説明員(池田大助君) 只今のお話でございますが、やはり荒廃地の復旧事業を行いまして、森林を仕立てるわけでございますが、その森林の取扱いというものは、やはり荒廃地を仕立てたときから起りますもので、漸次植えたときから成長するに從つて、ずつとその期間を通じてやるものでございまして、植栽と同時にその点は注意して行かなければならんものでございますからして、農林省で行なつております荒廃地の復旧工事は、むしろ林地の造成の基礎工事と、こういうふうに私共は考えております。
  39. 赤木正雄

    ○委員長(赤木正雄君) 結局内務省でしておる砂防工事も、これはうまく結果を現したときには、林地の基礎工事になることになりますね。その点は農林省の荒発林地復旧工事と何ら関係はない、実際問題として……。
  40. 原口忠次郎

    ○原口忠次郎君 妙なことになつておるようですけれども、私差支えなければ私の意見を一つ言わして頂きたいと思いますが、私はこういう感じを持つています。建設省ができるとかできんとか、それから建設院ができるとかできんとかいうことになつておりますが、農林省で以てやつておられる林野局こそ、私は建設院に全部お入りになつたらどうか、こういうふうに考えております。これはなぜ私はそういう考えをしておるかというと、治山とかそれから造林とかいう言葉は、結局山に対する建設事業である。植林をやりますということは山に対する建設であり、荒発地を直すということはやはり建設事業である。ただ農林省に関係があると言われますのですけれども、山の仕事を見ますと、結局植林をするということと、木材を伐り出すこと、それから荒廃地を直すこと、木材を伐り出すということは、これは常にトランスポーテーシヨンの、輸送の問題であります。それから植林をやるということは、やはり木材を作るということですから、これは建設事業です。長い目の建設事業だ。山で一番問題になるのは林道、この林道ということは特に土木事業です。この林道が惡いために山の崩壊をやるという例が沢山ございますので、特に土木技術を今直ぐ入れる。これは土木技術は一緒になつた方がいいというように私共は考えておりまして、今まで農林省の砂防とか、内務省の砂防とか分けているのが非常におかしい。挙げて林野局は、これは名前は建設院とか建設省とかいうことはおかしいですけれども、林野局の仕事こそ永い建設事業であるから、これは建設事業と一緒になつた方が仕事がやり易いと考えております。これは議論になりますから、どうですかね、余りこういうことをここで言うのは……。
  41. 赤木正雄

    ○委員長(赤木正雄君) 次に一般造林もやはり治水の一環と思いますが、これはこの費用に入つておりませんね。
  42. 池田大助

    ○説明員(池田大助君) 荒廃地復旧に伴う造林、これは無論入つておりますけれども、一般的の斫伐地の造林というものはこれに含んでおりません。
  43. 赤木正雄

    ○委員長(赤木正雄君) あれはどういう費用で上つておりますか、農林省としては……。
  44. 池田大助

    ○説明員(池田大助君) 造林の経費ですか。造林の経費は、費目といたしましては、大きく申上げますと、やはり公共事業の中に入つておりますが、…
  45. 赤木正雄

    ○委員長(赤木正雄君) 公共事業費の造林……。
  46. 池田大助

    ○説明員(池田大助君) 産業費、林業費の中の造林奬励費と……
  47. 赤木正雄

    ○委員長(赤木正雄君) 造林事業は、非常に治山、治水問題でやかましいことになりますが、それに対する將來の農林省の計画とか、來年度の予算とかそういうものはいかがなつておりましようか。
  48. 池田大助

    ○説明員(池田大助君) これは度々今までの機会に申上げたのでございますが、戰爭中に可なり大きな増伐をやつたのでございます。そのあとの造林がそれに伴つていないのと、年々の植え残つている面積というものが相当あるので、これを昭和二十一年度末で一應調べたのでございますが、造林を要する土地にして造林のできていない所が百七万町ばかりあつたのであります。それでそれに加えますに、今後五ケ年間の伐採のために、年々相当山を伐採して行かなければならん跡地の造林を要するわけでございますが、今後の伐跡地及び現在存在しておるところの要造林地……
  49. 赤木正雄

    ○委員長(赤木正雄君) ちよつと速記を止めて。    午後二時二十二分速記中止   ―――――――――――――    午後二時四十一分速記開始
  50. 赤木正雄

    ○委員長(赤木正雄君) 速記を始めて。平地林と開拓局との関係はどうなつておりますか。
  51. 池田大助

    ○説明員(池田大助君) 御承知のように今度海外引揚者が沢山帰つて参りまして、それが狹い國土で生活するためには開墾をするということはどうしても必要であるというところからして、百五十五万町歩の開拓計画ができましたのです。山林の当局といたしましては、話は大きくなりますが、私共の考えでは、百五十五万町歩の開拓というものは、全國の林野の面積に比べますとそれ程大きなものではない。二千三百万と言い、五百万と言い、二千三百万町歩は確実だと思いますが、あの一割までに達しておらん数字でございますから、全体として百五十五万町歩の選擇ということが適正に行われるならば、これは森林政策の上からも國土保安の上からも大して支障のあるものとは考えておりません。併し現地の末端において、その百五十五町歩の選択が適正に行われておるかどうかという点につきましては、今のような問題があり得ると思います。現地の選擇が適正に行われれば問題は或る程度解決ができると思う。林野はそれだけ狹くなりますけれども、これは國全体のために林野が狹くなることは止むを得ないことだと、こういうふうに考えております。
  52. 赤木正雄

    ○委員長(赤木正雄君) 今のお話で、開墾のために仮りに百五十五万町歩の緊急開墾をするとしましても、そのうち林野に関係する部分は全体の面積の一割に足りないとおつしやいますが、足りないその部分が今陳情の話のあつたように、直接農耕に関係して來る重要な森林地帶があるのではないのですか。一割そのものに大部分そういうところが取られておるのではないですか。
  53. 池田大助

    ○説明員(池田大助君) その点がやはりすべてのそういうような計画的のものは頭が決まつて、それを演繹して行くというやり方でなく、個々の小さい村々において本当の開拓適地を選びまして、それが合せて百五十五万町歩になるのはいいのですが、百五十五万町歩が頭が決まつて、それを縣に割当て、村に割当てて行くのではいろいろ問題があるのではないかと思います。
  54. 赤木正雄

    ○委員長(赤木正雄君) 今あなたのおつしやる通りだと思います。これは後から開拓局長に伺いますが、百五十五万町歩をお決めになつたときは、参謀本部の図面で……、そういうところは林野局の方とどういうふうに合議になつたのでしようか。そこが根本の……。
  55. 池田大助

    ○説明員(池田大助君) 現地はまだ決まつていないが……。
  56. 北條秀一

    ○北條秀一君 話は違いますが、先程の説明の中で質問したい個所があります。それは全國の山地荒廃面積は二十五万五千町歩だと言はれましたが、これは農林省と内務省との関係の荒廃地の総計であるかどうかという点であります。もう一つはそのうち今後五ケ年計画で七万九千三百六十四町歩を直されると言うが、これで全國の荒廃面積の僅かに三分の一強しか直さないじやないのですか。余りに五ケ年計画というものは寡少に過ぎはしないかということを感ずるのですが、この二つの点について御意見を聞きたい。
  57. 池田大助

    ○説明員(池田大助君) 二十五万五千町歩の荒廃地は、これは林野の荒廃地を調べました結果がこうなりますので、この二十五万五千町歩の荒地は一應林野として復旧すべきものの対象に入ると思います。ただ凡そこれの三分の一をやるのでございますが、これは緊急にやることを要するものを一應これだけと抑えましたのであります。緊急の程度によつて、その他のものにつきましても急を先にし緩を後にして当然やつて行かなければならないことと考えております。
  58. 北條秀一

    ○北條秀一君 重ねて質問いたしますが、内務省の関係は全然入つていないわけですか。この中には……。
  59. 池田大助

    ○説明員(池田大助君) 内務省の関係と申しますと……。
  60. 北條秀一

    ○北條秀一君 内務省関係の先程いろいろお話がありましたが、荒廃山地の中で山腹ですか、山腹の場合には農林省がやつて、そうして何と言いますか、造林のできないような山腹地においては内務省がやるんだ、こういうふうな説明があつたように思うのですが…。そこで私が考えたのは二十五万五千町歩というのは、これは農林省の方の荒廃山地であつて、この外に内務省所管の荒廃山地というものがあるんじやないかという……。
  61. 池田大助

    ○説明員(池田大助君) 内務省関係は溪流でございますから、これはそれとはダブつていないものと私は考えております。
  62. 北條秀一

    ○北條秀一君 重ねて質問いたしますが、山林の荒廃地というものは毎年荒廃地ができるだろうと思うのですが、そういうものは一体どのくらいに考えておられるのですか。
  63. 池田大助

    ○説明員(池田大助君) これは毎年災害がございますと荒廃地が発生して参ります。現に今年も東北及び関東の災害に対して先程御報告申上げましたように約一万町歩の荒廃地ができておりますが、こういうふうなものは災害の復旧工事といたしまして計画いたしておるのでございます。今後発生いたしますものもその災害の復旧として当然計画して行かなければならないと存じますし、又五ケ年計画が終り、更に第二期の五ケ年計画が終り、というふうにして進んで参りますと、その中にはいろいろ事情も変つて参りますから、或る時期にはやはり又基礎的な調査が必要だというふうになつて來るかも知れませんですが、現在のところでは現存する二十五万五千町歩の山地荒廃地の緊急なもの約八万町歩を選んでやる、こういう計画にいたしております。
  64. 北條秀一

    ○北條秀一君 今質問しましたのは、お答えによつて一部は分つたのですが、私の質問しました要点は、毎年山地の荒廃するものが予想されなくちやならんと考えられるのですが、天災地変その他によつて……。そういうものについての予想というものは、全然農林省ではやつていなのですかどうかということなんです。
  65. 池田大助

    ○説明員(池田大助君) 現在のところそれは予想は立てておりません。例えば五千町歩というものは毎年殖える、だからしてそれを復旧し、尚且つ二十五万五千町歩を少くして行くという計画にすれば、そこを考えた計画になりますけれども、それは現在いたしておりません。
  66. 原口忠次郎

    ○原口忠次郎君 只今お話の二十五万五千町歩というものはなんでしようね、林野局で手を掛けて増林し得られる荒廃地が二十五万五千町歩であつて、日本のあらゆる山の荒廃地殆んど全部引括めて全部で二十五万五千町歩ではないでしような。
  67. 池田大助

    ○説明員(池田大助君) 二十五万五千町歩はあらゆる山、と申しますと、例えばアルプスの、あの絶対荒廃地のようなものはこれは含んでおりません。
  68. 原口忠次郎

    ○原口忠次郎君 例えば神戸の裏にえらい崩壊地がございますね、あれらは入つておりますか。
  69. 池田大助

    ○説明員(池田大助君) 入つております。尚先程年々発生して行く荒廃地を予想していないというふうに申上げましたが、これは予想しておるのでございますからその点訂正申上げます。
  70. 赤木正雄

    ○委員長(赤木正雄君) 今おつしやるのは、予想していらつしやるとはどういうわけなんですか。毎年どれ程荒廃地ができるという予想なんですか。
  71. 河田五郎

    ○説明員(河田五郎君) 私から申上げます。林野の毎年荒廃しますものは、水害或いは震災等ありまして、大体殆んど毎年のように相当の新らしい荒廃地が生じております。例えて申しますと、昭和十三年から昭和二十一年に至ります八ケ年間におきまして、新らしくできました荒廃地が約八万一千四百四十八町歩となつております。それに今年二十二年に生じましたものが九千余町歩ありまして、大体平均いたしますと、年々一万町歩近い山が新らしく水害或いは震災のために荒廃しております。それで経済安定本部におきまして、各方面の建設事業の長期五ケ年計画というものを樹てることになつておるようでありまして、林野関係に対しましても五ケ年の基本計画を提出せよという照会がありましたので、その資料を提出いたしました。その資料の中に先程申上げました治山五ケ年計画の外に、この年々生ずると思われる荒廃地、これにつきまして大体の見込の数と、見込の金額を安定本部の方に報告しまして、大体この五ケ年にどのくらい予想されるかということを申しております。この数字は年々荒廃地が相当できまして、そのうち四千町歩、毎年四千町歩の荒廃地は復旧しなければならないだろうと思います。五ケ年で約二万町歩の新らしくできた荒廃地の復旧は必要であろうと、こういうふうに私共から安定本部に申しております。ただこれの予算的な措置に対しては、現在年々発生します量が非常に開きがございまして想像できませんので、特に樹てておりません。以上でございます。
  72. 赤木正雄

    ○委員長(赤木正雄君) それからもう一つお尋ねいたしますが、この七万九千三百六十余町歩、これに対してはどれほどの調査をしておりますか。或いは図面がありますか。どういう程度ですか。
  73. 河田五郎

    ○説明員(河田五郎君) これは府縣廳に委託して調査をやりましたのですが、府縣廳で現地に出向きまして、それを参謀本部の五万分の一の図面に書き込んでおります。相当大きなものもございますし、小さいものもございます。無論一個々々の荒廃地を観察してその面積を実測したものではございません。無論実測したものもあると思います。
  74. 赤木正雄

    ○委員長(赤木正雄君) そうすると五万分の一の大体の図面は農林省に行けばありますね。
  75. 池田大助

    ○説明員(池田大助君) これは私の所、治山課に保管してあります。そうしてこれに基きまして計画いたしてございます。
  76. 赤木正雄

    ○委員長(赤木正雄君) 別に御発言がなければ……。
  77. 池田大助

    ○説明員(池田大助君) 先程委員長から農林省所官の山地砂防と今の内務省所管を一緒にしたらどうかという御意見がございまして、又原口さんの方から山林行政と離さないで、それを括めて一緒にしたらどうかという御意見もございましたが、私共これはどういたしましても、治山の仕事というものは山地における砂防というものは、造林と併せて山林行政の一環として行われなければその効果は挙げにくいと考えております。これは現在の世界の各國におきます例で見ましても、山地砂防は、どこの國でも山林行政に含まれております。むしろ溪流砂防等も山林行政に含まれて行われておる例が多いように見ております。山腹工事と溪流工事というものは山地、森林の構成の中において一体として働くべき性格のものであるというふうに私共は考えております。治山治水の本当の性格というものは、全林野を対象にしまして水と森林とを巧みに融和しなければいけない。單なる土木工事だけでは、何と申しますか、徒らに資材と経費を要するだけであつて、その効果は挙げにくい。山地の國土保安的な仕事は山の土他、生産の仕事と表裏一体であります。即ち植林は固より木を伐るということがやはり治山事業とは大きな関係があるのでございますからして、山林行政と山地砂防というものはどうしても離すことができない。これは離すことができないとすれば、然らばどうするかということは、これはその前提の上にいろいろな方法が考えられるかと思いますが、少くとも山地砂防というものは森林行政というものとは離せない、森林行政の一環として行われなければならん。こういうふうに私共は考えております。
  78. 原口忠次郎

    ○原口忠次郎君 私は先程申上げたことを誤解しておられるように思いますから、ちよつと附加えて置きますが、私がさつき申上げたのは、山林行政を全部建設行政と見たい、こういうことを私は申上げた。砂防だけを切離してどうこうという意味ではありません。さような行政というものは即ち山の建設行政ではないか。こういうように私は考えておるということも申上げて置きます。
  79. 赤木正雄

    ○委員長(赤木正雄君) この問題はなかなか意見が方々にあることでありますし、又実際問題から見てもいろいろ見方もありますから、山林砂防を山林行政から離せるかどうかということは、別に今日はかれこれ論議したしません。
  80. 北條秀一

    ○北條秀一君 先程質問いたしましてお答えがありました、年々荒廃する山地の予想はどうであるかということについて、大体四千町歩ぐらいの見込をつけておるのだというお話がありましたが、既往の実績、実績といいますか、一万町歩になつておるようですが、言い換えれば当然一万町歩というものを考えて今後の計画を樹てて行くべきが当然ではないかと私は考えるのであります。そうしなければ、この計算からいいましても、毎年マイナスが段々殖えるという結果になつて來るのであります。特に山地の復旧という問題が一番大きな問題になつておる今日において、今言いました年々の予想される荒廃地に対しては、当然にそれだけの造林の計画を立てて行くというのが最も合理的であるというふうに考えますので、その点についての研究の結果を次回に知らして頂きたいということを希望したいのです。
  81. 赤木正雄

    ○委員長(赤木正雄君) 私はこの問題は、仮に大正十二年の関東地方の震災におきましても丹沢方面が大変崩壊しました。併し崩壊したものを今直ぐ手を着けないとますます崩壊するというものと、放置して置いても自然に復旧するものと両方ある。だからして段段崩壊するものは一日も早く手を着けて欲しい。自然に復旧するものはこれはこのままにやつていいじやないか、こんな考えを私は持つていますが…。
  82. 池田大助

    ○説明員(池田大助君) その点でございますが、実は先般赤城山を中心にして非常に大きな降雨があつて災害がございましたのです。で、面白い例は、あすこで山林砂防を相当前からやつております。山林砂防をやりまして森林化した一つの荒廃地がある。それの近くに工事をやらなかつた崩壊地がある。工事をやつた崩壊地は今度の降雨に際しまして殆んど災害がなかつた。やはりもう森林が成立して殆んど災害がなくて、ただ一部はちよつと禿げておりますが、一部ちよつと禿げたに止まつて大した被害は受けなかつた。ところで、全然手を着けなかつた荒廃地は今度の降雨によつて非常に拡がつておるという事実がございます。こういうふうな拡がる性質の荒廃地は、委員長のおつしやるように、一日も早くやらなければいけないという一つの実例だと大変面白く思つて参りましたのですが、それと同時に余り要急でない、安定した荒廃地で擴がらない性質のものもあるのでございますが、そこのところの緩急をよく見究めて要急のものから順次やつて行くというのが事実上最も必要なことじやないかと思つております。
  83. 赤木正雄

    ○委員長(赤木正雄君) では山林関係はこれで措きまして、今度開拓方面に移ります。では開拓関係、その後に災害による詳しい調査はできたでしようか。或いはできておれば書き物によつて頂きたいのですが、若し書き物を今日お持ちでなかつたならば、この次皆さんの手に入るようにお送り願いたいのですが。
  84. 伊藤茂松

    ○説明員(伊藤茂松君) 私開墾課長の伊藤でございます。今度の関東水害におきまして被害を受けました現状を調査いたしましたが、最近漸く纒まりましたので、そのことを簡單に御報告申げます。これは東京農地事務局が調査したわけでありまして、調査圏は茨城、栃木、埼玉、千葉の四縣になつております。群馬縣は資料が纒まりませんので、これが來ましたならば追つて報告いたしたいと思いますが、そういうわけで大体今のところ四縣になつております。これは印刷してお渡しする筈でございますが、今日急でありましたのでその準備の暇がありませんでしたので、次の機会に早速印刷してお手許に御配付したいと思います。  只今申上げました四縣における耕地の被害状況を申上げますと、大なり小なり開墾地で被害のあつた地区は二十九地区あります。この被害のあつた地区の総面積は千九百十四町五反となつております。そのうち流れた開墾地でございますが、この面積は畑が六町五反であります。それから田が五町三反五畝です。これが被害を受けております。それから冠水面積、水を冠つた面積でありますが、これは畑が四十三町一反五畝、田は三十三町五反歩、こういうふうになつております。その外建物被害とか何とかありますが、これは直接関係はありませんのでこの際は省略いたしますが、以上のような工合で約千九百町歩の総面積のうち、流失したものは田圃は五町三反五畝、畑は六町五反、水を冠りました田が三十三町五反歩、畑は四十三町一反五畝、そういう数字になつております。この数字は思つたよりも非常に少いので予想はもう少しあるのじやないかと思つておりましたが、案外少いので安心しておる次第であります。  それから群馬縣の資料はまだ参りませんが、群馬縣は大した被害はない見込みです。そういう概括的な報告が参つております。以上簡單でありますが概括的な報告をいたします。
  85. 石川一衞

    ○石川一衞君 只今のはどこどこの……茨城ですか。
  86. 伊藤茂松

    ○説明員(伊藤茂松君) 御説明申上げます。茨城、栃木、埼玉、千葉四縣であります。
  87. 石川一衞

    ○石川一衞君 私は茨城は分りませんですが、埼玉について申上げますと、埼玉縣には櫛引ケ原というのがありますが、四百町歩あります。それが水害を被つておるのですが、その調査からいうと埼玉のに拔けておるのではないでしようか。
  88. 伊藤茂松

    ○説明員(伊藤茂松君) 埼玉縣では被害のあつたのは鉢形、桶川、櫛引地区だけが耕地の流失関係となつております。
  89. 石川一衞

    ○石川一衞君 流出ですか。
  90. 伊藤茂松

    ○説明員(伊藤茂松君) はい。
  91. 石川一衞

    ○石川一衞君 冠水したのでは……。
  92. 伊藤茂松

    ○説明員(伊藤茂松君) 冠水は三地区になつております。桶川、鉢形、櫛引地区。
  93. 石川一衞

    ○石川一衞君 それです、その櫛引ですが、何町歩ぐらいになつておりますか。
  94. 伊藤茂松

    ○説明員(伊藤茂松君) 櫛引地区は冠水面積、田圃が二十二町五反、畑がやはり二十二町五反。
  95. 石川一衞

    ○石川一衞君 それはそんなものじやありませんね。勿論違うなあ。この間委員長に見て貰つたところですね。あそこは非常に水害を被つた所です。鉄道を不通にした所です。約二百町歩ばかり冠水しておるのです。杜撰ですね。
  96. 赤木正雄

    ○委員長(赤木正雄君) 今世間でやかましいのは開墾したために、土砂が流れて今まである耕地を非常に害しておる。これが非常にやかましい問題になつておるのですが、開墾地それ自身の流出もありましようが、これに対して農林省としては、どういうふうなお考えをお持ちになつておりましようか。
  97. 伊藤茂松

    ○説明員(伊藤茂松君) 今度の災害につきまして開墾と水害というものがいろいろ論議されておりますが、やり方によつてはむしろ治水上、洪水防禦をなし得る。そういう自信は持つておりますが、そのやり方がまずければ結局反対に行くようなわけでありまして、開拓局といたしましては今度の災害に鑑みまして、一層科学的に開拓事業を推進させよう、そういう考えを持つておりますが、その具体的の例といたしましては、同高線栽培法の採用、これは一番手つ取り早くやれるので、これを徹底的に普及させよう。それから工事費は幾分掛かりますが、山なりの開墾ではなく、その傾斜を緩やかにするため水平階段を設置する。例えば十五分の一勾配のものを地均しすることにより、三十分の一程度の勾配に直して土砂の流出を極力防ごう、そういうことを考えております。それから開墾地の上下流に接続しまして、土砂扞止保安林の設置を図ろう。それから三番目は山腹山麓に水平の集水渠を造ろう、そういうことを考えております。この畑地開墾に今まで山腹山麓に水平集水渠というものは殆んど考えられておらなかつたのですが、今度の災害に鑑みてこれは工事費は幾分高くなるが、どうしても集水渠を付けて、土地の流失というものを防ぎますし、又洪水を調節するという点から見ましても、集水渠の設置はどうしても必要だと思つております。四番目は野草又は緑肥の帶状栽培の実施、これは水平集水渠から百メートル間隔に約十メートル幅の緑地帶を作ろう。それによりまして土地の流失を防止するわけであります。それからこれは開墾地とちよつと関係ありませんのですが、水田地帶におきましては水路網の整備を図つて洪水の調節を図ろう、そういう考えを持つております。大体この五つのことが差当り考えられておる次第であります。
  98. 赤木正雄

    ○委員長(赤木正雄君) 昨年出ました農地法と申しましたか、或いは名前が変つておるかも知れませんが、あの法律のために河川法、砂防法、森林法は事実において非常に制限を受けて、その法律上の機能を発揮していない状態になつておるようですが、こういう事実に鑑みて農地法をこの際改正なさる意向はありませんか。
  99. 伊藤茂松

    ○説明員(伊藤茂松君) その点に関しましては、私は法律の直接の関係でありませんのではつきりしたことは分りませんのですが、中央の方針といたしましては、開拓委員会或いは農地委員会にかけまして、民主的に意見を纏めまして、どうしてもこれはやつた方がいい、そういうふうな結論の出たところをやることになつておりますので、その考え通りに行けばそう行過ぎということもないわけでありますが、実際末端に行きますと段々行過ぎが起りまして、いろいろの批判を受けておるような点でありまするが、これは取扱いというものに関しまして徹底させることが差当つて一番必要なことだろうと考えております。それで農地法の改革という点は、開拓法を今度の議会に提案しようというようなことですつかり原案が纏まつて、内部の折衝は全部済んでおつたわけでありますが、特別の事情で提案するに至らなかつたわけでありますが、おつつけ又何らかの形で提案することになるだろうと思います。
  100. 原口忠次郎

    ○原口忠次郎君 開墾と洪水と非常に関係があるということが一般の輿論になつておりますが、その意味はいろいろあると思うのです。今日耕地と洪水に関するパンフレットを頂きました。これは余り洪水に関係ないという議論になるらしいのですが、それで私は思うのです。耕地そのものがどうこうするというのではなく、一般に云われておるのはこういうことだろうと思うのです。今まで耕地でなかつた所が開墾されると、そこは雨が降るとどうしても早く水を退かせるような施設をする。折角耕地にして、そうして水を冠つてもじつとしておる農家はない。早く水を退かせるようにするので、結局川へ放流するのが早いことになる。それから林草地帶である所が開墾されると、畔を作り、いろいろの施設をしますから、どうしても水の流れが早くなり、早く川へ出て來る。「耕地と洪水」のこの論文を見ますと、耕地そのものは洪水の際に土砂は持つて來ない。日本のいろいろな土質によつて洪水に耕地から土砂が流れることはないという議論ですが、これは耕地そのものはそうでしようけれども、降つた雨が耕地を通る時間と、草木或いは濕地帶を通る時間とでは、耕地になつた場合の時間が非常に早い。それがために河川に非常に早く出て來る。こういうことになると思います。もう一つ、例えば四十三年と今年と比較すると、四十三年には日本の人口が恐らく五千万内外しかなかつたが、今日は八千万の人口がありますから、それだけの人口が川の上流下流に居住しておるわけであります。從つて洪水が出て來ると、四十三年に比較して各地に三千万人も多いのですから、どうしても被害が大きくなる。ですから四十三年の被害と今年の関東の被害とを比較して、今年は非常に多いように云つておりますが、四十三年には十八万町歩冠水し、今年は十二万町歩しか冠水していない。こういうことですけれども実は今度の被害が非常に大きい。これは結局人口に比例し、又雨の量にも比例するが、結局段々人間が殖えて來ると、上流地区或いは昔の濕地帶へ開墾する人が入つて行く。そうすると水が長く溜つておることを皆嫌う。これが開墾すると非常に早く水が出る原因だろうと思います。このパンフレットの議論は、耕地そのものから土砂を出すか出さんかということに非常に重きを置いておられるが、耕地が壊れなければ耕地そのものから土砂は出て來ないと思いますけれども、耕地が造られたために、元はそこが一時的な貯水場であつたものが、水が冠つては困るから冠らないように、百姓が水が早く川へ流れて行く工作をする。そのために開墾を非常にやると水が一度に河川へ流れ込む。こういうことがありますので、先程御説明なさつたような施設を開墾せられる時になさつて、一遍に川へ出て行かないような工夫をして頂く。成るだけでどこか暫く遊水させる。こういうふうなことを開拓局の方で特にお考え願えれば非常に結構だと思うのですが、その点は特にお願い申上げて置きます。一遍に川に水が出て來ますと、どうしても大きな水になつてしまいますし、四十三年頃は上流に遊水地帶が非常に多かつた。それが今日は利根川にしても、上流に遊水地帶がなくなつた。なくなつたのは、皆開墾して、百姓が皆水路を掘つて放流する。こういうことになつておりますから、段々川の水というものが下に來る時間が非常に早くなると思います。こういう点につきましては、開拓局の耕地課の方では耕地と洪水ということに御心配頂きましてやつて頂くということが第一だと思います。こういうパンフレットも非常に結構だと思いますが、このパンフレットを大体拜見しますと、耕地と洪水には関係がないということが議論の主のようになつておりますが、或いはそういうことも言われるかも知れないのですけれども、水が早く出るということが耕地を開拓することに困るのではないか。その点は特に御留意願いたいと思います。
  101. 赤木正雄

    ○委員長(赤木正雄君) 私も「耕地と洪水」、これを見せて頂きました。今原口委員のおつしやる通りだと私は思います。誰が見ても畑にしてしまつて、その場所に降つて來る土砂が水平な畑ならばそういわれるかも知れませんが、水平ではない畑に綺麗な水が出るということは、先ず先ず僅かな雨ならばいざ知らず、相当大洪水を來たすような雨では実際不可能なのです。そういう点はこれは書いてないように思います。この「耕地と洪水」という論説は、だから今原口委員がおつしやつたことは特にお考え頂きたい。  それから先程の陳情がありましたが、あれはお聞きの通りであります。ああいう平地林はどういうふうに開拓局の方ではお考えになつておりますか。
  102. 伊藤茂松

    ○説明員(伊藤茂松君) 平地林の問題は、これは平地林の一番多いのは、埼玉、栃木、千葉あの三縣でございますそれで農家経済からいいますれば、先祖傳來の平地林でありまして、それが薪炭の供給地であり、而も運搬においては最も便利な所が残されておるのでありまして、相当な貴重なものには無論違いありませんし、又農地解放によりまして、残されたものは山林ということになりまして、地主には相当貴重なものと思いますけれども、開拓方面からいいますれば、特殊な土壞でない限りは開拓に最も適した場所であります。酸性が強いということになれば別問題であります。酸性が強ければ石灰を併用するという矯正方法もあるわけでありまして、一番簡單に行ける場所なのであります。それで結局山林と開拓とどちらが國家的によいかという結論に達するわけであります。その点余程愼重に考える必要があると思つております。土地の所有者から見れば相当貴重なものには違いありません。
  103. 石川一衞

    ○石川一衞君 櫛引ケ原は私青年時代に開墾したのですが、これは戰爭当時造兵廠の工場の敷地になりまして、今日開拓しておるのですが、土地の人は殆んど手を出しません。畑の土地は一年、二年目の普通の土地は肥料を呉れて半分、三年目はその半分、四年目は殆んどない。土地の人はそれを知つておりますから手を出しません。それでも今入つておるのですが。それは最近松根があつて、それを目的に入つておる。櫛引ヶ原は供出など出せる所でありません。それでも困ることは、あれがあるために千万円以上掛かる排水路が要る。その排水路を作らないために信越線に水が溢れて來て、線路を洗つてしまつて交通不能の状態になる、こういう状態です。何も得るところはない。あれをただ面積の上から開墾して物を取れ、こういうことを時々言うのですが、これは余程注意しないと後で、非常に困りやしないか。初め二年ぐらいよいでしよう。來年、再來年は駄目です。度々経驗しておるのです。そういうことは老農に聞いて、そうして案を立てないと、ただこれだけの面積を開墾すればこれだけ取れるのだという机上論だけでは甚だ困難だと思います。どうかその点十分御注意願いたいと思ひます。
  104. 國井淳一

    ○國井淳一君 栃木縣などにそういう所が幾個所かあります。戰争中開拓をやつて見て、とても駄目で放擲した土地が沢山あるようです。それを上から平地林が幾らというような数字を挙げて割当をしたのでは非常に失敗しやしないかと思います。その点御留意願つたらよいと思います。
  105. 伊藤茂松

    ○説明員(伊藤茂松君) 只今御注意頂きました点は御尤もだと思います。今まで残された土地は大体酸性度が強い土地が残されておる。今までのやり方ではとてもそのままでは樂に收穫ができん所が相当あると思います。現に三方ヶ原の開墾とか、ああいう土地はその最たるものだと思いますが、それにはどうしても根本的に土壤の改良ということをやつて行かなければとても駄目だろうと思います。それには石灰だけやつてもいかん場所もあるだろうし、そういう場所ではむしろ有機質肥料と石灰を併用してそういうようなことをしなければいかんだろうと思います。それにつきましては何としてもそういうような地区は、これは適地調査でよく土壤調査をやりまして、そういうものは初めから手を出さんように、今適地調査はそういう土壤調査に重点を注いで檢討しております。
  106. 國井淳一

    ○國井淳一君 もう一つ、地主が山林が解放にならないので開拓を嫌うというのも大分あると思います。併しそればかりでなしに、御承知のように山林があつて地主だけが木の葉を取り、地主だけが薪を取るのに、そう沢山地主は要らないのですが、利用するのは地主だけでなく、廻りの小作や自作の人も貰うなり買うなりして利用しておるのです。そういう点を大いに考慮されないと失敗すると思います。
  107. 伊藤茂松

    ○説明員(伊藤茂松君) たしかに開墾しましても、新らたに相談して開墾するならば、地元の人が開墾した所を利用しますが。集團地の開墾ということになりますと、その村の人が行くのではなくて、戰災者とか復員者とか、そういう他所の人が來ますので、非常にその点村は却つて財政上からいつても迷惑だというような点が多々あると思います。その点非常に開墾がむつかしいと思うので、評判の惡い点もそこにあるのです。
  108. 國井淳一

    ○國井淳一君 もう一つ、戰爭中農地開発営團というものを作つて、空いておる所に何でも構わずに入植さした。あれは非常に失敗をしておると思います。実は私はあの当時言つたことがあるのですが、これは各村に人数を割当てて、これだけ君の村で入植させろと入植委員会というようなものを作つて、村の分区を拵えるというような意味で、村の人が委員になつて、向うの沢に一人入れようじやないか、こつちの山裾に一人入れようじやないかと、村の人が一番土地の事情も知つておりますし、それから山林と耕地の関係を一番必要を感じて調べてあるわけでありますから、そういうふうに開墾の場所を拵えて入れるというような方法で、委員会のようなものを設置してやるベきだということを言つたのでありますが、ただ空いているからそこへ入れるような考えでやつたら、既存の農村を荒してしまう結果を生じはしないかと思うのです。
  109. 伊藤茂松

    ○説明員(伊藤茂松君) その点は確かに御尤もなんです。初め、終戰後はもうどしどし復員者が帰つて來る。それから失業者はどんどん出る。そういうわけで開墾の方の準備を整えない中に、そういうふうに入植者に押し立てられたという恰好だつたのです。それで仕方がなしに空いている平坦地ならどこでもよいというので、一應入れて置きまして、それからぼつぼつ開墾を始めたような関係がありますので、初めのうちは確かに組織或いは基礎資料というものが十分でなかつたわけです。けれども、そういう状態ではとても指導も困難だし、一から十まで全部世話しなければならない、而もその結果は余り期待した程のことができんということになりまして、そのことは痛感しておつたわけでありますが、一應帰還者或いは失業者というものも片がつきましたので、これからの方針といたしましては、農家の次男或いは三男そういう者を入植させまして、そうしてその特殊の技能を活かし、又そういう連中は相当の資力も持つておりますし、農業の知識は勿論持つている、そういう者に委せれば、非常に樂にうまく行くと思います。今後はできるだけそういう方向に進みたいと考えております。
  110. 國井淳一

    ○國井淳一君 つまり町村内に何とか委員会というようなものを設置してやるように一つ願つたらどうかと思うのですが……。
  111. 伊藤茂松

    ○説明員(伊藤茂松君) はあ。
  112. 赤木正雄

    ○委員長(赤木正雄君) 先程の平地林の問題でありますが、平地林の開墾は開墾として最も適当かも知れませんが、地元の人としましては、その平地林があるために堆肥ができ、或いは薪炭材も取れるのでありますから、必要だけのそういう森林は、開墾地にしないで残して置くということが、農家経営の方面から必要ではないでしようか。
  113. 伊藤茂松

    ○説明員(伊藤茂松君) それはむづかしい問題だろうと思うのですが……。
  114. 赤木正雄

    ○委員長(赤木正雄君) 併し百姓として、薪炭材を、薪一つ考えるにも、買えぬというようなときには、どういうふうに農林省としてはお考えでしようか。
  115. 伊藤茂松

    ○説明員(伊藤茂松君) 平地林はああいうふうに偏在しております。よその府縣には余りなくて、特殊の、千葉、埼玉、栃木附近だけなんです。あればあるに越したことはないでしようが、それを開拓にした方が國家的に有利かどうかという大きな観点に立つて判断すべきものだろうと思います。
  116. 赤木正雄

    ○委員長(赤木正雄君) それは固よりそうでしよう。併し非常に平地林というのは、こういう平野において、何か農家経営のために重大なものであつたればこそあつた平地林ではないかと思います。
  117. 石川一衞

    ○石川一衞君 平地林の問題は、私は関東平野におるのですが、これがために非常に危險を緩和されるのです。殊に赤城山附近から吹き下して來た風、越後から吹いて來た風は、あれがないと眞向から当りますわけです。それで関東では、求めて自分の屋敷の西北に向つて、竹なり樫などの木を大抵植えるのです。それに代わるものが平地林なのです。平地林は関東でどうしてもなくてはならんものです。養蚕が盛んなために、あれがないと霜害を非常に受ける。これが大なる問題であり、あれを伐れば必ず霜害を受けてしまう。そうして百姓は今日まで、一つの土地でも開墾して來たのです。だけれどもあれだけはとつて置かなければ生活上困るので、今の薪炭、堆肥、そういうもので、もうとつてはあるのです。それを國家の損得からいえば、あれを伐つた方がいいというようになりますけれども、私はあれは大反対です。もう殆んど経驗済みなんです。むしろ平地林がよくてやるなら那須原に幾らでもあるのです。取れないところがこういうふうになるのです。それは山の谷合などには相当よいところが近くにもあるかも知れませんが、先ず関東ではもう試驗済みなのですから、それを開墾することは無駄だと思います。殊に入植者が入つて、即存の農民は困つているのです。あの土地をやつたつてどうせ食べられはしないのだ、來たために食わせなければならないのだ、あの土地は駄目なんだ、こういうことを言つております。入つて來た者を非常に心配しております。そういう状態です。
  118. 原口忠次郎

    ○原口忠次郎君 私は印旛沼の開墾について伺いたいのですが、やはりあなたの方の関係ですか。
  119. 伊藤茂松

    ○説明員(伊藤茂松君) そうです。
  120. 原口忠次郎

    ○原口忠次郎君 お話申上げて特に御配慮を願いたいのですけれども、この間……最近ですけれども、内務省の連中から印旛沼の開墾について、内務省の利根川の治水計画の問題でいろいろ話を聽いたのです。どうしても開拓局と内務省との技術官の意見が折合わんで、開拓局の案で印旛沼だけを干拓する、内務省は利根川の洪水防禦と干拓と併せて考えて行く。何か話がつかんで農林省は開拓だけで進んでおると思うのですが、若しそういうようなことであれば、私は今後國会で恐らく問題になるのじやないかという感じがしております。私共はできるなら、今度の関東の大水害があつたことでも分るのですが、印旛沼は利根川の洪水を考えずにあれを干拓することはできないと思います。利根川の洪水が外に排水ができる道があれば又別なんですけれども、利根川の洪水ということと印旛沼の干拓ということは非常な関係があると思います。ですから、どうか一つ利根川の大洪水防禦ということを、これは全関東の耕地に対する利根川なんですから、ただ一印旛沼の開墾という意味じやなくて、特にもう少し内務省の技術官、それから開拓局、それから農林省の技術官の方のお話合いを進めて頂いて、そうして國家的に最善の方法を進めて頂きたい。ただ印旛沼の周囲を干拓するだけで、利根川の洪水を放つて置いたなら、又今年のような大洪水を被る。これは結局において、私は開拓にはならないと思いますから、その点を特にこの機会に御注意を願うように私申上げて置きます。
  121. 伊藤茂松

    ○説明員(伊藤茂松君) お答えいたします。印旛沼の干拓ということは二十一年から実施しておりますのですが、あの疏水路と、内務省の利根川の放水路、その附近は初めから非常に議論されておつた所でありますが、安定本部からも双方合同した意見書を出したい、そういう要求がありまして、昨年來数回小委員会を開きまして、技術的檢討をやつております。その結果漸く成案ができたわけでありまして、内務省及び農林省から起草委員を立てまして、そうして決まつた骨子を纏めようということで只今纏めているわけでありますが、その骨子といたしましては、内務省の放水路というものは勿論必要なので、將來は掘るだろうと思いますが、まだあの方は予算化したわけでもなく、見通しがはつきり付いておりませんので、取敢えず農林省は印旛沼及び手賀沼の干拓に必要な放水路を造る。今後内務省が利根川の放水路を造つた場合においても、國費或いは技術上の齟齬を來たさんようにという、そういうふうな観点から、協議を進めておつたわけであります。そうして結論といたしましては、内務省の放水路は船橋に出るわけであつたのであります。あれは結局軍用地関係で止むを得ず船橋の方に抜いておつたけれども、軍用地の関係がなくなりましたので、内務省の放水路と農林省の印旛沼手賀沼の疏水路と平行して造つた方がいいという結論になつたのですけれども、それならば二つを一緒にできんかということもいろいろ研究いたしたわけでありますが、結論といたしましては、両方の目的が違いますので、どうしても一緒にできんとしたならば、そのできん場合にはそれをどうして持つて來るかというふうになりましたら、必要な場所は背割りして二つ並べまして、堤防を一つ境いしまして背割りをして持つて來る。差支えないところに持つて行つて、合流して一本にして海に抜く、そういうふうに技術的に結論が出たようであります。そういうわけでありますから、利根川の放水路、印旛、手賀の疏水路は技術的によく檢討して頂いてやつております。  それから平地林の問題ですが、これは開拓計画をいよいよ適地調査が終り、開拓計画を樹立する時には、その計画書に基きまして、縣の農地委員会に付議するに当りまして、縣の農地委員会は各村の人がおりますから、果してこの案が適当であるかどうかということを檢討して方針を決めます。只今おつしやいました地方的の実情がありますれば、そこで相当檢討されるはずになつておるわけであります。
  122. 國井淳一

    ○國井淳一君 ところが、実際は、各所にあるのですが、入植者が盛んに縣に陳情する。それから片一方は開拓させまいと動く、その競合が各所に行われておる。
  123. 石川一衞

    ○石川一衞君 農地委員会には実に困つておる。もうこの際取らなければ駄目だというので、実に言語道断の処置を取つております。縣の苦心といいますか、これらは自分のものでありませんから、農地委員は土地ではあの馬鹿者の通りにさせて置けといつて殆んど相手にしない。これを中心にしますと非常に誤解を來たします。平地林の問題はそんなことないですが、私は霞ケ浦の大杉神社の裏に五十町歩の入江のあることを承つておる。ああいうものを干拓する方がいいじやないか。これは決して水害も被らなく、旱害も被りません。水は排水、潅漑自由ですからああいうのは日本には相当あると思います。無理に試驗済みの山林を農地委員会に押されてやるより、その方が非常に意義があると思います。
  124. 原口忠次郎

    ○原口忠次郎君 只今のお話のように、いろいろ細かいことを沢山寄せ集めてやつておられます。それも結構でしよう。そういう開拓の仕事もありますが、今のお話のように霞ケ浦の干拓、ああいうところを根本的にお考えになつたらどうですか。今の印旛、手賀の干拓もございますけれども、もう一つ大きな湖が北の方にございます。茨城縣の霞ケ浦の干拓ということは恐らく数十年の問題になつております。ああいう大きなものも一つ本格的に取上げられ、そして根本的にああいうところで干拓をやられることこそ非常にいいのではないかという感じがします。どうかそういうふうに、余り支障のあるようなところを少しばかりお取りにならないで、一つ大規模におやりになる方が非常に結構だと思います。
  125. 伊藤茂松

    ○説明員(伊藤茂松君) 干拓に関しましては只今お話がありましたように、非常に要望されておるところでありまして、霞ケ浦の干拓も今相当数地区着工しておるわけであります。そのうち一番大きな地区は、今漁業権で反対を蒙つて困つておる話もあるようなわけでありまして、干拓は支障がないと言われますが、漁業権の問題が附き纏つて來ましてなかなか計画には困難ですが、それで委託干拓をやらせる場合には、地方においてすつかり漁業権問題が解決がついた、そういうものだけやらせておるだけであります。それにも拘わらずいよいよ着工すると、いろいろの意見が出て参りまして、なかなか干拓もそう簡單には行かないような状態でありますが、干拓は相当要望がありますから、大いに積極的にやろうと思つて考えております。何せ一反歩当りの事業費が相当高くなりますので、それが一つの難点であります。
  126. 原口忠次郎

    ○原口忠次郎君 今のお話結構です。私が申上げておるのは、農林省が今まで干拓をおやりになつておるのは、部分的に地区的におやりになつておるんじやないかという感じが非常にするのです。今のお話、霞ケ浦で干拓をやつておるのは伺つております。それは置ケ浦の或る地区に対して干拓をおやりになる。そうじやなくて、私が申上げておるのは、霞ケ浦全体をどういうふうに干拓をして、どうしたら利水、治水がうまく行くか、こういうような根本に目をお付けになる。そうして漁業権とか何とかいろいろ問題はありますけれども、そういう問題は大きな事業であれば克服できますけれども、小さな問題は克服できませんから、どうか一つ根本的に大々的に計画を立てて頂きたいという意見なんです。
  127. 伊藤茂松

    ○説明員(伊藤茂松君) 分りました。
  128. 岩崎正三郎

    ○岩崎正三郎君 今の干拓の問題でありますが、これも栃木縣でありますが、今利根川で問題になつておる家中遊水地、あそこのところに堰堤を造つて八百町歩の水田を造るという案があるのですが、これは農林省は関係しておるのですか、関係はないのですか。
  129. 伊藤茂松

    ○説明員(伊藤茂松君) 何川でありますか。
  130. 岩崎正三郎

    ○岩崎正三郎君 渡良瀬川と利根川の合流点に遊水地がありますが、その遊水地の中に堤防を造つて、そこで八百町歩ばかりの水田を造る。併しこれは大水が出た場合に土手を越して中へ水が入つてもいいんだというのですが、これは農林省は関係ないのですか。
  131. 伊藤茂松

    ○説明員(伊藤茂松君) 何地区か御存じないですか。
  132. 岩崎正三郎

    ○岩崎正三郎君 栃木縣の、あれは何といいましたか、元の家中村というのでしたか、埼玉縣と群馬縣と栃木縣との隣接地だそうです。
  133. 伊藤茂松

    ○説明員(伊藤茂松君) 農林省は関係ないのですが……ちよつとないように思います。
  134. 岩崎正三郎

    ○岩崎正三郎君 内務省だけですね。
  135. 石川一衞

    ○石川一衞君 只今のお話しの干拓の方ですね。非常に金が掛かるというようなお話ですが、金が掛かるのをよいことにいつまでもやらんということはいかん。私の考えでは、例えば既成田を一反買うと一千円、工事費に三千円掛かると二千円損する。こういうことは個人的にやるからで、國家でやるならば五千円掛かつてもいいだろうと思います。そのために永久に美田として使われる上おきましてはそれこそ安いので、その地方の人に支拂われるのは、実際賣買するには一千円で、五千円掛ければ四千円損するが、國家永遠のためにはやつて貰わなければ駄目だ、これは政治家がやることだと思います。その意味においてやりますれば相当立派なものが各地にできると思います。
  136. 伊藤茂松

    ○説明員(伊藤茂松君) 私らもそういう観点に立ちまして、干拓は二万円掛かるとか何とかいいますが、それは増收量を計算したら決してそう高くない。又國土擴張という見地からはこれが唯一の残された途じやないかということで、私共予算は相当かけ合つておりますが、なかなか私らの言うことばかり通りませんので困つておるようなわけであります。確かに一反当りの増收量から計算し、或いは國土開発、國土拡張、そいうい点からいえば、もう干拓というものは最も有利な仕事だと思います。
  137. 赤木正雄

    ○委員長(赤木正雄君) ちよつとお伺いしますが、先程印旛沼の放水路のお話がありましたが、あの予算は、百五十五万町歩の緊急開拓の予算で取れておりますか。
  138. 伊藤茂松

    ○説明員(伊藤茂松君) お答えいたします。あれは百五十五万町歩の開墾と、あの当時は十万町歩の干拓と、そういうふうに二つに分れておつたわけであります。その十万町歩の干拓の中に入つておるのでございます。
  139. 赤木正雄

    ○委員長(赤木正雄君) その十万町歩の開拓は、どこどこをちやんと指定して、どこどこはこれ程要ると各地区について初めからはつきりできた予算ですか。或いは全部を合算してこれだけ要る、そういうふうな予算ですか、どうですか。
  140. 伊藤茂松

    ○説明員(伊藤茂松君) お答えいたします。十万町歩という基礎を決めましたときには、一地区ごとに大体の地区名はありましたですが、そのうち最も正確な調査資料のあるそういうものから初年度から実現して行つたわけでありまして、二十一年度に決定したものは確か数地区ありましたですが、そのうちの一つが印旛沼の干拓、それからもう一つの例としましては琵琶湖がその一つ、そういうような工合に具体的の資料のあるものから採択して実現しい行つたわけです。
  141. 赤木正雄

    ○委員長(赤木正雄君) 今までも内務省、農林省は、そういう点ではよく協議するということになつていましたが、それならば当然利根川の放水路として船橋の放水路はあつたものでありますからして、やはり放水路の関係からしても、予めあなたの方と協議があつたのですか。どうですか。
  142. 伊藤茂松

    ○説明員(伊藤茂松君) その点に関しましては内務省とも再三折衝いたしました。
  143. 赤木正雄

    ○委員長(赤木正雄君) それは予算成立前ですか。
  144. 伊藤茂松

    ○説明員(伊藤茂松君) そうです。
  145. 赤木正雄

    ○委員長(赤木正雄君) 別に……
  146. 原口忠次郎

    ○原口忠次郎君 私は農林省の開拓の方面の問題について特に御配慮を願いたいと思いますことは、開拓であり干拓であるということは、これは非常に技術的にむずかしい問題だと思います。ただここが干拓できる、ここが開墾できる。例えば今の平地林も、平地だから、林があるから、そんな林は要らないだろうというように、ちよつと一回見に行つて直ぐ、土地の風俗も何も無視して開墾する。こういうふうなやり方が、平地林だけではなく、傾斜面でも、或いは池の干拓にしましても或いは海面の干拓にしましても、調査が非常に粗漏ではないかという感じが私は非常に強いのです。それはなぜかと申しますと、開拓局そのものが、すでに永年日本の開墾、開拓をやつておられたのじやなくて、最近戰後非常に強調された問題であるから、そういう方面に堪能された方が非常に少いのじやないか。それで開拓局でおやりになつていることは、縣廳あたりからただこの平地林を調査して出せといえば、すぐ平地林の調査が出て來る、或いは干拓のできるような所を調査をして出せといえば、すぐ湖を書いて出す、こういうふうなことに基いていろいろやつておられるために、末端に行つてはいろいろな支障が非常に多いのじやないか、こんな感じがいたします。どうか一つ開拓局におきましては、もつと根本的に、本当にあらゆる角度から調べて、干拓なり開墾なりに着手して頂く。そういうことが私は最も大事じやないかというふうに感じております。それから殊に開拓、開墾は水利問題が非常に面倒ですから、治水、利水、そういう問題が非常に面倒でありますし、それから今までの既墾地に対する利水の関係も非常に面倒だと思います。こういう点も余程しつかり調査をして頂いて、そうしておやりにならないと、末端における摩擦が非常に面倒臭い、こういうことになると思いますから、特に私はこの点を強調いたして置きます。どうぞよろしくお願い申上げます。
  147. 岩崎正三郎

    ○岩崎正三郎君 只今原口委員の発言について希望を附けるのでございますが、確かにいろいろ平地林の開墾なんかについて、これは農地委員会と関聯することで、先程石川委員が農地委員の惡口を言われたが、併しそれも見解の相違で、いろいろ意見が違うと思いますが、いずれにしても開拓局或いは農事関係の各部局でよく調査し、研究されて、それを下部の縣農地委員或いは町村農地委員等に、平地林の開墾については一應の御指示を願いたいと思ひます。私の村なんかは、やはり農地委員がよく考えて、農家に不都合のないように林野の開拓はやつておりますし、殆んど手を着けないくらいでございます。なかなか今言つた石川委員のような意見で、開墾することが何か直ちに農民の味方であるというような観点からしてやり過ぎることがあるやに聞きますから、どうか一つその点も御研究の上適当に御指示を願いたいと思います。
  148. 伊藤茂松

    ○説明員(伊藤茂松君) 確かに行き過ぎの点があることを我々も聞きますが、その点行き過ぎの点があるようですね。
  149. 石川一衞

    ○石川一衞君 先程もいろいろお話がありましたが、今回の水害を見ますとどうも斜面の開墾地が非常に土砂を流して水害の因をなしたというような点が多いと思うのでありますが、今後水利、治水に関聯を持つ開拓地は、内務省と合議の上これをやつて頂くということを願いたいと思つております。どうもあれがまちまちになつており、非常に工合が惡くなつておりますから、その点を一つ御盡力願いたいと思います。
  150. 國井淳一

    ○國井淳一君 治水に非常に深い関係のあると思われる民有林に対して、國家がこの伐採に制限を加えるような、そういうふうな方法を一つ研究して頂きたいと思います。
  151. 北條秀一

    ○北條秀一君 一つ質問したいのですが、それは百五十五万町歩の開拓計画について、或いは私の來る前に質問があつたかと思うのですが、本年八月政府の回答では、昨年から本年の八月までに約八万町歩の土地の手当をして、可なり順調に行つているという政府から回答があつたのですが、現在までのところ、百五十五万町歩の元の計画に対して、実績はどの程度まで行つているか、今日説明願えれば説明して貰いたいということと、もう一つは、百五十万町歩の計画は再檢討する余地があるかどうか、これについての政府の意見を聞きたい。
  152. 伊藤茂松

    ○説明員(伊藤茂松君) 緊急開拓開墾事業の実績を申しますが、二十年度には六万四千六百六十五町歩、二十一年度十二万三千五百十七町歩、二十二年度の八月までですが、これは二万五百三町歩、合計二十万八千六百八十五町歩、こういう進度を示しております。  それから百五十五万町歩の面積を再檢討する必要があるか、どうかという御質問でございますが、この点は先程も申しましたように、終戰直後においては、復員軍人とか或いは戰災者とかそういう何といいますか、入植をさせなければならん人々に追い込まれたような恰好でありまして、その百五十五万町歩と決定しましたのは、大まかに決めたような恰好なんです。といいまして全然資料がないかと言われますと、そうでありません。それは縣別の開墾可能見込地調査という資料があるわけでありまして、それが二百五十万町歩とか、或いは二百八十万町歩とか、それは見方によつて相当変つて來るわけでありますけれども、それから見まして一番安全なところというようなことで、而も入植させなければならん員数はこれぐらいあるだろうということを推定しまして、安全なところで百五十五万町歩と相成つたわけであります。併しそのまま開拓地が段々拡大しまして、人員も殖えましたので、その結果開拓可能地としましては、昨年の二十一年度の開墾適地調査によりますと、内地だけで百六十万町歩ある。これは何といいますか、開墾すればできるという場所なんです。地元の反対とか、要求に應ずるとか應じないとか、そういうことを考えませんで、やれば適地はこれだけあるというのが百六十万町歩であります。それで二十二年度におきまして精細な適地調査をやりました結果、先程と同じような筆法で適地を調査しますれば、約百万町歩位は増加するだろう、そういうことで面積からいえば、北海道を含めて二百五十五万町歩でありますから、優に面積があるわけであります。けれども、これが今の國家財政から見まして、一氣に百五十五万町歩全部手を著けるべきか、或いは第一期工事はここまで、第二期工事はここまでというふうにして、一種の階段を付けて進むべきかということは相当考慮すべき問題だろうと思います。
  153. 原口忠次郎

    ○原口忠次郎君 もう一つ伺いたいのですが、農地開発営團というのがなくなりまして、農林省の直轄でおやりになるということを聞いておりますが、あれは工事をどういうふうにしておやりになるか、案がもうできたのでございますか。
  154. 伊藤茂松

    ○説明員(伊藤茂松君) 農地開発営團が解散になりまして、その担当しておる地区五百三十地区ぐらいありますが、これは営團でやつておる地区は大きな地区ですが、突然そういうような関係になりましたので、これは一應全部農林省が引継ぎまして、農林省の経営としてやつて行こう。それでその中に國営として不適当なものがあれば、今後適当の時期に或いは縣営とか、何とか、適当の事業主体に移讓してもよいと考えております。取敢えず一括的に國営としてやつて行こう。從いまして職員も全部一應は農林省の嘱託として採用する方針であります。それでおいおいその中から農林省の職員として適当な人を、本当の農林省の技官なり、事務官なりに直して、それを篩分けしようと考えております。
  155. 原口忠次郎

    ○原口忠次郎君 工事は主に直轄工事ですか、請負工事ですか、どつちを主体に……。
  156. 伊藤茂松

    ○説明員(伊藤茂松君) それは大部分が請負工事だろうと思います。
  157. 赤木正雄

    ○委員長(赤木正雄君) 別に御異議がなければ本日はこれで閉会してよろしうございますか。
  158. 赤木正雄

    ○委員長(赤木正雄君) 御異議なければ本日はこれで散会します。    午後四時四分散会  出席者は左の通り。    委員長     赤木 正雄君    理事            原口忠次郎君            島津 忠彦君    委員            岩崎正三郎君            小林 英三君            平沼彌太郎君            石川 一衞君            高田  寛君            久松 定武君            北條 秀一君            國井 淳一君   説明員    農 林 技 官    (開拓局開墾課    長)      伊藤 茂松君    農 林 技 官    (林野局林務部    長)      池田 大助君    農 林 技 官    (林野局治山    課)      河田 五郎君