2017-12-07 第195回国会 参議院 農林水産委員会 第3号
それが結果、海外の種苗会社が大きな利益を上げているF1種子、収量の多いハイブリッド米の開発の促進や種子の海外流出につながるのではないかということを私は心配をいたしております。農林水産省の方々も、通常国会での種子法廃止法案の審議の際の参考人の意見などを聞いて種子法の大事さを改めて認識したということを伺っています。
それが結果、海外の種苗会社が大きな利益を上げているF1種子、収量の多いハイブリッド米の開発の促進や種子の海外流出につながるのではないかということを私は心配をいたしております。農林水産省の方々も、通常国会での種子法廃止法案の審議の際の参考人の意見などを聞いて種子法の大事さを改めて認識したということを伺っています。
民間企業の参入が加速化され、野菜の種子のように主要農作物にも民間が開発した一代限りのF1種子が広く普及するようになれば、農家は自家採種できず、毎年種子を買い続けなければなりません。特定の企業への種子依存度が高まれば、地域農業が特定企業の方針に左右されるといった事態が生じかねません。
例えば、民間企業が開発したF1種子が広く普及した場合、その企業の種子への依存が高まり、地域農業が企業の方針に左右される危険性があります。また、将来的に、国際的な巨大資本による国内市場への参入や国内企業の買収等が生じた場合、優良な品種が海外へ流出する懸念や、外資の種子のシェア拡大が食料安全保障に悪影響を及ぼす懸念があります。
○鳴海参考人 特にトウモロコシのF1種子におきましてアメリカが大変先発的な仕事をしてきておりまして、日本にもそれが上陸をしてきていることは事実でございます。ただ、その場合に、企業支配という表現で言えるのかどうか、その辺はいろいろ議論のあるところだろうと思います。確かにアメリカから持ってまいりますF1種子は、品質、収量ともすぐれたものでございます。
逆に日本のデントコーンのF1種子は九〇%がアメリカに占められておる。こういうように我が国の国際競争力というものは非常に強い分野と弱い分野があるわけでありますが、こういう現状についてどう認識しておるのか。
トウモロコシに見られるようなF1種子に独占されてしまったような種子問題等も、この機会に明らかにしていきたいと思っております。それによって、農水省と通産省が役所の垣根を乗り越えて真に日本農業の将来を憂うる立場で有性繁殖、無性繁殖あるいはバイオの問題に対応して協力しているかどうか、こういうことも質問いたしたいと思います。
○田渕哲也君 最後に、農水省開発のハイブリッド米についてお伺いをしますけれども、先日、稲のF1種子の登録を出願したということが報道されておりましたけれども、開発の現状、それから実用化の見通し、それからこれが我が国の稲作に与える影響等について、お伺いをしたいと思います。
○多田省吾君 今おっしゃった会社はアメリカのオキシデンタル石油会社だと思いますが、実際にいわゆるF1種子というものを過去に売り込もうとした実績もありますし、既にそれが韓国でも試験栽培されているということも聞きましたが、そのような外国からの技術開発による新しい品種あるいは価格の安い米が、我が国の国内の生産者や市場に入り込むおそれが全然ないのか、あるいは他用途米だけではなしに、それが日本の主食にまで及ぼすようなおそれはないのか
こうした特にわが国から輸出される野菜の種子、花卉の種子は高度の育種技術と採種技術を必要とする一代交配種、いわゆるF1種子でございますが、このF1種子を中心にして伸びておるわけでございまして、この技術集約型の種子の輸出は今後とも増加すると見込まれておるわけでございます。