2002-11-14 第155回国会 衆議院 憲法調査会国際社会における日本のあり方に関する調査小委員会 第1号
一たん、この法案はドイツの国内では批准を完了して大統領の署名までいくのですが、結局、この法案自体は、EDC条約をフランスが批准しなかったことにより流産いたします。ですが、これで、ドイツの側は、着々と再軍備のための準備を始めるわけであります。
一たん、この法案はドイツの国内では批准を完了して大統領の署名までいくのですが、結局、この法案自体は、EDC条約をフランスが批准しなかったことにより流産いたします。ですが、これで、ドイツの側は、着々と再軍備のための準備を始めるわけであります。
これは御承知のEDC条約、ヨーロッパ防衛共同体条約につきましてもフランスはそういうことになったのでございますけれども、そういうことを考えますと、むしろ条約を締結するという段階から、先ほども申し上げましたように与野党間の調節をしていく、そして締結した以上はそれをなるべく早く発効させるということのほうが、場合によっては国際的な信義を全うし得るのではないかというふうにも思うのでございます。
かつてフランスの議会でEDC条約というものが否決をされました。また、その前にイギリスの議会で、ジュネーブ・プロトコール、国際連盟規約を修正する重大な条約ができたのでありますが、これが否決されたのであります。また、さらにさかのぼれば、アメリカの上院はベルサイユ条約を否決いたしました。
アメリカを先頭とする帝国主義者の力の政策が、朝鮮戦争以来破綻し、昨年七月のジュネーヴ会議におけるインドシナ休戦協定の成立、昨年秋のEDC条約の破棄、とりわけ、本年七月中旬から下旬にかけて行われた四国巨頭会談は、軍縮問題、ヨーロッパの安全保障問題等に関する話し合いの中から、平和への大きな前進を示し、軍縮問題等はいずれも、国連の軍縮小委員会ないしは四国外相会議等において、具体的に解決への方策が講ぜられようとしているのであります
それだからこそソ連のほうではこれじやたまらないというので、自分のほうがNATOに入つて行こうというような提案までいたしておりまするが、これに対して自由国家群の態度というものは、決してそういうソ連の一時的な切崩し政策に乗ろうとはしていないということは、私はNATO或いはEDC条約というものは現に成功しつつあるというように見ておるわけでありまして、一部にそういう誤解があつて、或いは殊にフランスあたりでは
それから西ヨーロツパの方面でも、例えばEDC条約等に関してフランスのとつている態度等は、私が説明しなくてもすでに外務大臣は御承知だと思うのでありますが、こういうような国際政局の中にあつて、むしろ冷い戦争を激化するようなMSA協定を結ぶということは、そのこと自体が日本にとつてはむしろ不利な情勢をもたらすのじやないか、こう思うわけであります。
ヨーロツパにおけるところのEDC条約がフランスの反駁に会いまして、いつそれが実現するか殆んど予想もされないという状態であります。イギリスが経済的に或いは又政治的にも、中近東問題をめぐつてアメリカとの間に対立をいたしていることも又否安することはできないのであります。アジアにおきましてもパキスタンとの軍事協定がインドとの関係を極めて悪化せしめているということも、これ又見逃すことができないのであります。
アデナウアー首相は、ドイツの統一促進と防衛のためにEDC条約に入り、自衛軍建設を行うことを決意しました。しかし、ドイツの建軍は、EDC条約においてフランス側から強硬なる制限が加えられております。すなわち、飛行機や大砲のごどき重兵器はドイツ国内においては生産し得ず、パウダー・ラインと称して、独仏国境から四十マイル以上離れたところには火薬工場を建設し得ないことになつておる。