1978-04-27 第84回国会 参議院 文教委員会 第9号
和辻哲郎、それからゲーテを研究した木村謹治博士、仏教の宇井伯寿、それから社会学と経済学の高田保馬博士、それからマルクス経済学の河上肇博士、西田幾多郎博士、阿部次郎、穂積重遠、フランス文学の辰野隆、まだ幾らも続きますけど、どんなに続けてみても教育学の分野でそれに相当する人というのは出てきませんね。これは教育学自身の中に短所があるのかもわからない。それは、目的は倫理学で方法は心理学だと言われています。
和辻哲郎、それからゲーテを研究した木村謹治博士、仏教の宇井伯寿、それから社会学と経済学の高田保馬博士、それからマルクス経済学の河上肇博士、西田幾多郎博士、阿部次郎、穂積重遠、フランス文学の辰野隆、まだ幾らも続きますけど、どんなに続けてみても教育学の分野でそれに相当する人というのは出てきませんね。これは教育学自身の中に短所があるのかもわからない。それは、目的は倫理学で方法は心理学だと言われています。
また高田保馬博士の経済原論の冒頭に、九州大学の楼上からながめた筑前平野の菜の花を何で忘れようぞ、と言われています。これほどあつた菜種が今や麦にかわつている。それが再び菜種に返るのだ。すなわち禾本科作物から耨耕作物の轉換を考えなければならぬかもしれぬ。
私が統制方式の改善を主張して撤廃に反対したのはこのためであり、当時の経済段階を前提とする限り、生鮮食料品の統制撤廃がインフレを促進するという高田保馬博士の理論的分析に同一の立場を取ると思うのであります。併しながら今日においては高田博士の分析は変更を必要とすると思うのであります。即ち現在は自由商品の増加と闇取引の一般化により待機貨幣は殆んど存在しない。