○小川(是)政府委員 ただいまお話がございました高木貞証券の問題につきましては、概要おっしゃられたとおりだと思います。 私どもは、経営が悪化し債務超過の状態に陥っておりましたために、投資者保護の観点から、昭和五十五年六月に証取法の規定に基づき、免許取り消し処分を行ったところでございます。
○中尾辰義君 それでは本論に入ってお伺いをしますが、京都の高木貞証券の倒産に至った経過ですね、それから、その間、大蔵省としてはどのように監督、指導してきたのか、その点ひとつまず具体的にお伺いをしたいと思います。
○政府委員(小山昭蔵君) これも先生御承知と思いますが、現先取引によりまして、高木貞証券は顧客である京都ステーションに対しまして、いまの例でございますと、五億円なら五億円の国債を買い戻し条件つきで売却いたしたわけでございまして、所有権は買い戻しが行われるまでの間当該京都ステーションにあるわけでございます。
○中尾辰義君 そこでお伺いしますが、この高木貞証券がこのように雲行きが危なくなってきたので、近畿財務局としては、おたくの検査官を高木貞証券にずっと派遣をして、監督指導の任に当たらせておるように思いますが、この点いかがでしょう。
○簑輪小委員 高木貞証券に関する善良な投資家について完了しているというようなお話しのようですけれども、一部まだ完了してない、救済されてない方がいるように伺っておりますので、その点ぜひ御指導をお願いしたいというふうに思います。
次に、高木貞証券の問題、業界再編成の問題ということでお伺いしたいと思います。 高木貞証券の経営破綻という問題は、このところ中小証券の経営基盤の弱さというのを大きく露呈する事件ということになろうかと思います。こういう中で、証券会社の最低資本金の引き上げに関する大蔵省の通達というのが出されております。
ただし、個別的に見ますと、京都の高木貞証券のことに触れられましたが、これは現在大蔵省で言われ業界で問題にされます最低資本金の格上げとは直接何も関係ありません。全然高木貞証券問題から起こったことではございません。しかもきわめて円滑に最低資本金を上げるということは実際上できるというのが業界の意見であります。ある一定の期間内にやるとすればむしろ自主的にそうしようという考えが多いと思います。