1967-04-20 第55回国会 衆議院 予算委員会第一分科会 第2号
人であり、そうしてまた、昭和三十五年、ハガチー事件の勾留理由開示公判で、裁判官を侮辱したとして、弁護士を監置二十日間という最高刑にして、東京拘置所に拘置した人であり、三十六年二月には、中央公論社の嶋中事件に関連して逮捕された赤尾敏大日本愛国党総裁の拘置請求に対して、殺人と殺人未遂教唆については証拠が薄いとして拘置を認めず、結果を聞いて引き揚げようとする新聞記者団をわざわざ呼びとめて記名会見し、「風流夢譚
人であり、そうしてまた、昭和三十五年、ハガチー事件の勾留理由開示公判で、裁判官を侮辱したとして、弁護士を監置二十日間という最高刑にして、東京拘置所に拘置した人であり、三十六年二月には、中央公論社の嶋中事件に関連して逮捕された赤尾敏大日本愛国党総裁の拘置請求に対して、殺人と殺人未遂教唆については証拠が薄いとして拘置を認めず、結果を聞いて引き揚げようとする新聞記者団をわざわざ呼びとめて記名会見し、「風流夢譚
しかし幸い、ちょっと前に風流夢譚事件というようなのもございましたが、あのような極端なものは最近は出なくなっております。しかし先ほども申し上げたように、どうかないというようなもの、もう少し程度の軽いものはあります。それについては、先ほど申したようなことを私どもの方としてもいたしております。
ましていわんや国家の象徴であり、日本国民統合の象徴でありまするところの天皇、皇室の名誉を傷つけるような、まことに愚劣な非良識な言論が、さきに「風流夢譚」あるいは「御璽」等々続いております、こういうことが横行するという現象は、お互いに日本国民の名誉と美しい伝統の名におきましてひんしゅくをし、唾棄すべきでございます。
小森にいたしましても、彼は「風流夢譚」がわが皇室を軽蔑し、国体を破壊する思想なりとしての行動である。いわゆる在野におきまする者に対しての右翼団体のテロのやり方というものは、明治十五年以来一貫している。だれが一体デモの行き過ぎがあったからテロをやったと言っておるか、小森が言ったということはない。山口も言っておりません。
たとえば「風流夢譚」が殺人をそそのかして、これは政治的暴力行為に該当するというのは、あとの条項に扇動だけでなく、扇動に至らないものもこれを処罰するという規定があることに対応して、こういうことも決して私の独断的な立論ではないと思います。そうなってきますと、これを阻止しなければならない。中央公論の発送を阻止するというような行為が発生するとします。
特に、昨年来続発した事件に関しましては、もちろん、発生した事象の感じ方、対処する姿勢、あるいは立法技術の問題等、各党それぞれの立場において異なるのは当然でありますが、しかし、多数国民の率直なる感情は、たとえば、嶋中事件の直接の原因が「風流夢譚」であり、言論自由の原則にもおのずから社会良識と責任が伴うべきだという深沢氏への批判にしても、あるいは政治テロを誘発した原因が最近の激しい左翼の集団暴力にあるという
このような考え方が発展して風流夢譚となり、ないしは嶋中事件となっておる。この事件は天皇御一家に対する単なる名誉棄損じゃありません。憲法第一条によって、国民の総意に基づく天皇を国家の象徴としたその憲法第一条、国民の総意に基づく象徴に対する侮辱罪であります。
○植木国務大臣 いわゆる深沢氏の作りましたあの「風流夢譚」について、その意図するところがどこにあるかということについての御質問のようでございますが、私といたしましては、この際これに対する所感なり批判なりを申し上げることを差し控えたいと思いまするから、御了承願います。
○羽田委員 とにかくこういうふうに考えてみますると、この「風流夢譚」というものは、単なる文芸作品でなくて、天皇の権威を地に落として、日本の天皇制を否定する意図があると考えられるのでございますが、これに対して植木大臣の所感を承りたいと思います。
○猪俣委員 そうすると、今日までこの「風流夢譚」について告訴の提起がないことは、総理大臣においては、これは名誉毀損として告訴すべきものじゃないという見解のもとに告訴がなされないでおるということになりますか、どうなりますか。
拘留の請求中に、殺人教唆という点については自分は認めないのだという中で、裁判官が、自分のやった裁判の決定の直後に、裁判所においてただ単に当該被疑者を自分が拘留尋問で調べただけで、その原因を深く追及して尋ねたわけじゃない、ただ拘留尋問という簡単な尋問を赤尾にやっただけで、このような大きな社会現象の原因を、直ちに裁判官が、これは左翼の集団暴力がその原因になっておる、明らかに内閣総理大臣が、皇室侮辱の「風流夢譚
○志賀(義)委員 私は警察の対策を伺っておるのですから、はっきり申しておきますが、深沢七郎君の今度の「風流夢譚」、ああいうものはおよそ共産党の精神とは違うものであります。しかし少なくとも言論の自由の範囲に属することに対して右翼の暴力が起こること、問題は右翼の暴力のことなのです。それを、あれが原因だからこれが結果だということになりますと、今度の植木法務大臣も言われているように、両方取り締まるのだ。
○三輪政府委員 私がお答えいたしましたのは、「社会党を駁する」というのは、爆撃するのでございませんで、反駁をするということで、先般来の小森事件等につきまして、今回の小森少年のやり方については、右翼団体自体として、ああいう「風流夢譚」というものが出た、その根本にさかのぼらないで、この一つの事件で右翼全般を暴力団視するということに対する不満はあるわけでございますけれども、あの小森少年のやったことを賛成をするというような
あるいは「風流夢譚」記事を名誉棄損として告訴の手続をとるように関係当局に迫ろうとする動きもあります。このほか、本月二十四日には九段会館で抗議集会を開く計画もございます。 以上申し上げましたように、右翼陣営におきましては、本事件をめぐる世論や国会論議などに強い反発を持っておりまして、現在なおいわゆる興奮状態にあると言えるかと思うのであります。
その中身を要約いたしますと、淺沼を刺殺した山口少年は、国民の公憤を代表したものである、それから「風流夢譚」の小森少年は、日本人の義憤を代表したものである、こういうようにこれを賞賛して、卑怯者は国会議員であり、新聞記者であり、自称文化人である。こういう印刷の手紙です。
今日「風流夢譚」が社会が耳目を集めております。これにはいろいろな見方があるでしょう。いろいろな見方があるでしょうが、いずれにしてもこれが中心になりまして右翼テロというものが横行してきておる。
幸いにして「風流夢譚」のような事件が起こらなかったからいいようなものの、あれを契機としてあれに類似の事件でももし起こったとしたらどうです。そういう点も一つよくお考えいただいて、良識のある反省が願いたい、私はこういうように御注文申し上げて、もう時間がきたようですから質問を終わりたいと思います。
また、今回の「風流夢譚」に対します抗議にも参加をいたしておるわけでございます。そこでそういう影響を受けた疑いもございますので、十分調査をいたしておる状況でございます。ただいままでのところ、具体的に決定的なことを申し上げる段階ではございません。
「風流夢譚」の問題については、公安委員会にも御説明申し上げ、いろいろ論議もございました。また、今回の事件が起こりましたあと、これも公安委員会に直ちに御報告申し上げてあるのであります。
○国務大臣(池田勇人君) 私は、ただいま「風流夢譚」の内容を検討し、これが刑罰に適するか適しないか、あるいはまた他方、皇室のあり方、皇室と国民との関係等々を考えまして、今慎重に検討と申しますか、考えておるのでございます。従いまして、他の場合にも質問を受けましたが、私のみが告訴し得る立場にありますので、この事案に対しましての意見を今ここで申し上げることは差し控えたいと思います。
○池田(勇)国務大臣 「風流夢譚」につきましては私も読みました。お話の点があることは承知いたしております。事皇室のあり方、また皇室と国民との関係を考えまして、十分私は考えなければならぬ重大な問題と思っております。
○太田委員 最初に総理にお尋ねをいたしたいのは、総理は先ほど「風流夢譚」につきましてはよく読んだ、考えなければならない重大なことがあるという御発言がありましたが、「風流夢譚」をお読みになりまして、もう少し具体的にどのようにお感じになりましたか、それを一、二承りたいと思います。
(拍手) 次に、今回の事件の真相は、当局の取り調べの終了を待たねばその真相は明らかにはなりますまいが、諸情勢から判断いたしまして、おそらくは昨年十二月号の中央公論誌上に掲載された深沢七郎氏の「風流夢譚」に端を発したものであることは、容易にうかがうことができるのであります。
今回の少年の犯行の動機は、お言葉のごとく、「風流夢譚」を掲載したことに対し、中央公論社長嶋中氏を刺さんとしたものであります。この「風流夢譚」に対する右翼の抗議は顕著でありましたが、その抗議は中央公論社に向けられるものが多く、直接嶋中社長に対しては、いずれも本社内において抗議が行なわれ、一々社長がこれに答えておられた状況でございます。
中央公論社の所轄の中央署におきまして、本年一月二十六日、中央公論十二月号所載の「風流夢譚」に関して右翼団体が攻撃しておるとの情報がありましたので、係員が同社におもむき、抗議等があった場合の連絡方法について打ち合わせを行ない、警戒態勢をとるとともに、社長、編集長の自宅を管轄する牛込署、作者深沢七郎氏宅を管轄する北沢署に対し、それぞれの警戒方を連絡したのであります。
今回のテロ事件は、さきに深沢七郎という作家によりまして、「風流夢譚」の題名によってこれが中央公論十二月号に掲載されましたが、その内容が、夢物語とはいいながら、国家の象徴たる皇室を誹謗し、暴動を示唆扇動するがごとくに思われる内容でありましたために、特に過激な右翼団体等がこれに憤激し、厳重な抗議を中央公論社に加えておった事態にかんがみまして、かようなことがありましたために、治安当局においても嶋中氏の住宅等
また、中央公論に載りましたいわゆる「風流夢譚」が、本人の思想上あるいは今度の凶行上に大きな影響を与えておるというふうに受け取れますので、そういった点につきましても十分な捜査をいたしておる次第でございます。 浅沼事件の後、政府といたしまして、国会の決議に基づき、一般の御協力を得て、暴力を排除する風潮のわき起こりますように努力をいたして参ったのでございます。
深沢氏の「風流夢譚」が中央公論に掲載されまして以来、右翼の抗議活動は非常に顕著なものがございました。これらの抗議は、中央公論社に向けられるものが多く、直接社長に対しては、いずれも本社内において抗議が行なわれ、一々社長がこれに答えておられた状況でございます。
御承知の通り十二月一日発行、中央公論におきまして、三百二十八ページから書き出されておりまする風流夢譚という小説でございます。
○国務大臣(植木庚子郎君) ただいま大谷委員から御質疑の、中央公論に出ました風流夢譚に関してのことでございますが、全くこの問題につきましては、私まだその創作を読んでもおりませんし、直ちに今ここでその内容についてかれこれ申し上げることはできませんが、合御指摘のような内容のものであるといたしますと、はなはだ私としては遺憾なことであるという感想を持つわけであります。