1950-10-10 第8回国会 参議院 電力問題に関する特別委員会 閉会後第5号
尚石灰窒素、カーバイド、電気製鋼、電解法による硫安等、低廉なる余剰電力の使用を目的とした工場が非常に多いのは他地区にその例を見ないところであります。
尚石灰窒素、カーバイド、電気製鋼、電解法による硫安等、低廉なる余剰電力の使用を目的とした工場が非常に多いのは他地区にその例を見ないところであります。
○政府委員(藤田巖君) どうも非常にむつかしい御質問でありますが、硫安にいたしましても、やはり電解とガス等では違うので、同じ電解法にいたしましても、それぞれの会社のやり方についても違うわけであります。從つてこのくらいと言いましても、なかなかそれは一様には言えないことであります。
一 石炭 二 銑鉄、鋼塊、鋼材、合金鉄、鋳鍛鋼及び可鍛鋳鉄 三 金鉱石、砂金鉱及び金地金 四 銅地金 五 鉛地金 六 錫地金 七 亜鉛地金 八 アルミニユーム地金 九 人造電極、電刷子及び黒鉛粉末 十 苛性ソーダ(電解法によるものに限る。) 十一 電気製塩(塩専売法(昭和二十四年法律第百十二号)の規定によつて塩製造の許可を受けたものに限る。)
私が調べたところによりましても一番問題になるのは硫安なんですが、硫安には御承知にようにガズ法と電解法の両方あります。ところがそういうものを何ら……これは工場別に相当違うのです。而も工場のユニツトは外の産業と比較して相当大きいものです。そういうものについて、一束に査定して、個々の硫安工場の生産工程の内容に亘つての割当の心配ができていないように私は思う。
御承知のように我が国の硫安は水の電解による電解法、それから石炭コークスを使いますガス法と二つあるのでありますが、電解法の、安い方のアンモニアの価格を取りましても、アメリカの天然ガスを原料とする硫安に比較しまして、若干割高になつております。更に我が国といたしましても、鶴力しなければ向うの市場を確保するまでに行かんのじやないか。
ところがソーダ工業については、戦争前の状態では、大体アンモニア法三について、電解法一くらいの割合であつた。ところが最近では、アンモニア法の方はどんどんつぶされ、電解の方はずつと戦前の能力を保存されておる。現在では一対一くらいになつておる。しかもこの電解法のソーダの使い道といえば、塩化ヴイニールとか何とかいう方面である。
例えばアンモニヤ法或いは電解法によるとか、こういつたことでありまして、遺憾ながら日本の肥料工業は安い価格のものだけでは今日の需要を充たすわけには行かないということで、御承知のように三段階に分れておるのであります。
そしていろいろ生産状況が違います硫安について考えますれば、電解法とガス法とによつてコストが違います。これは安いものだけで、高い製造方法によるものはやめてしまうというような価格政策をとるには、まだ少し早いじやないか。それをやりますれば、輸出肥料をふやさなければならないというふうな状況にありますので、外貨を使つて輸入するよりも、国内生産をふやす必要がある物資だと存じます。
そこで、こういうような賠償工場の稼働しているのが、どの程度日本全体の産業に寄與しているかという点でございますが、これはごく一例で、正確な資料ではございませんが、御参考までに昨年十月の実情を申し上げますと、たとえば銑鉄のようなものは、日本の全生産量に対して、賠償工場が寄與している割合が五五・三%、鋼塊が三七・六、電解法による苛性ソーダが六一・八、接触法による硫酸が二三・一、塩酸が五六・一、火力発電が六六
過燐酸石灰は御承知の通り製造方法が簡單でどこの工場でも特に著しい製造法の点、立地條件の差異もないために一本にいつておりますが、硫安につきましては大きくわけますと電解法と石炭法の二つにわかれます。昔十七、八年前私ども肥料をやつておりました当時は、電力は一キロワツトアワー一銭、石炭が十円で、大体電力が一銭以下でなければ硫安はできないということでありました。
第一が石炭の不足のために、生産の方式を、石炭による製法、例えば硫安の水性ガス法熔鉱炉等から、電氣による電解法と電氣炉法、そういうものへ轉換した。そのために、例えば硫安では製法の轉換によつて、同じ一トンを作るのに四、五倍の電力量が要る、銑鉄の場合は電氣炉によつて、約三十倍くらいの電力量が要る、綱塊では二十倍くらい要る。そういうふうに製法の轉換によつて、同じ一トンを作るにも非常に電力が沢山要る。