1978-04-20 第84回国会 参議院 商工委員会 第9号
したがいまして、六万円という価格水準はもちろん昨年の五万二千円から比べましてはるかに好転しており、平電炉企業の中のかなりな部分はようやく採算相償うというところにまで到達しておるのではないかというふうに思われますけれども、片一方のくず鉄の価格との関係もございますので、これでもうすべて構造不況は終わったというようなことはとうていございません。
したがいまして、六万円という価格水準はもちろん昨年の五万二千円から比べましてはるかに好転しており、平電炉企業の中のかなりな部分はようやく採算相償うというところにまで到達しておるのではないかというふうに思われますけれども、片一方のくず鉄の価格との関係もございますので、これでもうすべて構造不況は終わったというようなことはとうていございません。
しかしながら、現在、平電炉企業の中には、倒産寸前のものが幾つかございまして、そのまま放置すれば倒産してしまうというようなものにつきましては、いろいろ企業系列等もございますので、たとえば新日鉄系の平電炉の統合であるとかいうようなことが、民間ベースで行われておるような状況でございます。
こういう過剰設備の圧力と、それから企業が多数乱立をしておって過当競争が行われているというような状況によりまして、約二年半余りもの間価格がコストを大幅に割り込むという状況が続いてまいりまして、平電炉企業の大多数は、非常な債務超過に近いような状況になっておるわけでございます。
したがいまして、現段階におきまして生産調整等のカルテルを全廃いたしますならば、再び価格は崩落し、平電炉企業の経営状態はどん底の状況といいますか、倒産続出というようなことになると考えておりますので、現在あるところのカルテルを打ち切ることは適切ではございませんし、あるいはまた、四月以降につきましてはカルテルを延長するということを検討すべきではないかと考えております。
○天谷政府委員 お尋ねでございますけれども、商社から平電炉企業に対しましての金融の実態につきましては、われわれはその余り詳細なデータは掌握しておりません。