従いまして、現在の世界の趨勢は、集団安全保障態勢の確立によって国際連合を中心とする集団保障態勢の確立、この方向に逐次進んで参る。
しかしさればといって御指摘のように、裏には無限に増強するというような意図が含まれているのではないか、こういうお尋ねであるやに拝聴するのですが、その点につきましては私どもは現在の安全保障条約等にも一部見えておりまするが、国際連合の集団保障態勢、その一環としてのアメリカとの集団保障条約、これらのものにつきまして、おそらくソビエト、アメリカといえども、一国をもってみずからを守るということは、私は現在の国際情勢
実際われわれこの重大な交渉をやってもらう当の最高責任者であるこの総理大臣が、とにかく平和五原則というものが、いろいろな文句はあっても、現実のねらいというものは、地域的集団保障反対だという、政治的意味があるのだということくらいは知っていてやってもらはなければ困るので、そのいい悪いは、これは各党各派が判断するところだけれども、ごちゃごちゃにして、一方においては集団保障態勢に賛成しており、他方においては平和五原則
そうしてこういう国々は、国際の平和及び安全の維持のための最良の方法として集団保障態勢を採用しておる。その態勢というものは、決して一朝一夕に起つたものではない、この新しき平和的風潮というものは、一朝一夕に起つたものではない。
次に、七原則中わが国の安全保障の方法として示しておるものの内容は、前述のごとく講和後の外国軍隊の駐屯を認めるもので、これは占領下の日本に占領軍が駐屯しておるものとは異なつておりまして、條約ないし協定によつて、特定国との軍事同盟あるいは地域的集団保障態勢に入ること、あるいは軍事基地設定契約を認めること、また同時に日本の再軍備をも示唆しておると私は考えるのでありまして、これが憲法の基本原則と両立しないことは