1996-02-14 第136回国会 参議院 国際問題に関する調査会 第2号
こうした戦略構造の背景には、一つ核の運搬手段の進展によってオホーツク海、べーリング海といった附属海から水面下に沈んだまま戦略核弾頭を直接アメリカに命中させる技術が開発され、かつそのような潜水艦が極東に配備されたという事実によって裏づけられているというふうに考えます。つまり、アメリカは、初めて太平洋のかなたからアメリカ本土を直撃される、そういう恐怖、危機に直面したのであります。
こうした戦略構造の背景には、一つ核の運搬手段の進展によってオホーツク海、べーリング海といった附属海から水面下に沈んだまま戦略核弾頭を直接アメリカに命中させる技術が開発され、かつそのような潜水艦が極東に配備されたという事実によって裏づけられているというふうに考えます。つまり、アメリカは、初めて太平洋のかなたからアメリカ本土を直撃される、そういう恐怖、危機に直面したのであります。
そしてその戦略レベルにおける対立の、あるいはわだかまりの一つの大きな地点がオホーツク海、カムチャツカ半島と千島列島によって太平洋から切り離されている内水、内水じゃありません、周海ですね、附属海であるわけで、やはりこの戦略レベル、特に海洋核のレベルにおける米ソの対立が続く限りあそこの島を日本に返すということは軍事的に見てかなりの犠牲を強いられるというふうに恐らくソビエトが判断する。