1948-03-20 第2回国会 参議院 財政及び金融委員会 第11号
かようなことが言えるのじやないか、併しながら今回の百二十一億圓の豫算、この豫算というものは、その財源といたしまして、前内閣當時におきましては、鐵道料金の値上げとか、通信料金の値上でありますとか、その他いろいろのものを豫定をしておつたのであります。その豫定のものがなかなか……鐵道通信の料金の値上げは御承知のような状況であります。
かようなことが言えるのじやないか、併しながら今回の百二十一億圓の豫算、この豫算というものは、その財源といたしまして、前内閣當時におきましては、鐵道料金の値上げとか、通信料金の値上でありますとか、その他いろいろのものを豫定をしておつたのであります。その豫定のものがなかなか……鐵道通信の料金の値上げは御承知のような状況であります。
しばしば財務當局は財源がないということを言われるのでありますが、確かに財源がないかも知れませんけれども、片山内閣の最後におきまして、鐵道料金又は通信料金の値上げというようなことを以つて、〇・八の官廳職員給與を出すより外に方法がないと言われたのは聽き間違いなければ、これは大藏當局ではなかつたかと思うのであります。然るに蓋を開けて見ますれば、その〇・八はそういう方向でなくして解決しておるのであります。
その間の事情を考えますと、本當に政府が眞面目になつて鐵道料金及び通信料金の値上げ以外の財源を捻出しようとして努力したのかどうか、私はこの點についてどうも努力が足りなかつたのではないか。更にもう一つ、これは大藏省と安本の對立というものがやはり財源發見を困難ならしめた點があつたのではないか。
その理由はこの前に片山内閣のときに、〇・八ケ月の官公吏の給與手當及び賃金改訂による豫算、これをまあ二つ引括めまして、その財源としては鐵道料金及び通信料金引上げより外ない、これを主張されたのです。ところが外に財源がどうしてもなければこれは又止むを得なかつたと思つている。常時〇・八ケ月分の三十四億の財源がないので、鐵道料金及び通信料金の値上げより外ない。
今度のように、假に御説明のように、必ずしも全官公の方の問題、手當の問題に絡んでおるのじやない、一般の財源であるというお話でありますが、一般會計の財源として必要な場合には、通信料金或いは鐵道料金というものをお上げになつて、それを以て財源にお充てになるということは、これは獨立採算制でないと思うのです。
しかるにその後鐵道料金、專賣價格について法律または國會の議決に基かないで政府の責任において、その値上げを行う必要を生じました關係もあり、第三條をそのまま施行することは現下の經濟緊急事態においては、未だ必らずしも適當ではない實情にあると考えるのであります。
鐵道料金につきましては、旅客運賃だけについてかりに値上げするとすれば七割値上げをする。そうすれば明年度より獨立採算をなし得る状況にあります。それから通信にいたしましても、平均七割の料金の値上げをすれば、明年度以降において獨立採算制が立てられる。