1982-04-28 第96回国会 参議院 科学技術振興対策特別委員会 第4号
○参考人(倉本昌昭君) 遮蔽改修工事につきましては、私ども基本計画、基本設計を実施いたします段階で、放射線漏れの原因がどういうところにあったのかということについての原因を究明し、あわせてこの改修計画が妥当なものであるかどうかということを確認いたしますために、原研にございますJRR4という遮蔽実験炉を使わせていただきまして、ここで実物大の模型の実験を行いますとともに、遮蔽についての信頼性の高い解析コード
○参考人(倉本昌昭君) 遮蔽改修工事につきましては、私ども基本計画、基本設計を実施いたします段階で、放射線漏れの原因がどういうところにあったのかということについての原因を究明し、あわせてこの改修計画が妥当なものであるかどうかということを確認いたしますために、原研にございますJRR4という遮蔽実験炉を使わせていただきまして、ここで実物大の模型の実験を行いますとともに、遮蔽についての信頼性の高い解析コード
こういうことで、設計に当たって配慮が足りなかったということを、まずここで指摘をしておいて、そしていま申し上げました同じページの下の方に行って、「この場合も、これらの計算の不備などを補うため一般に行われているモックアップによる遮蔽実験が計画、実行された。この実験は、JRRー4を用いて行われたが、そのときすでに問題のストリーミングを予測し得る明らかな現象が観測されている。
○倉本参考人 この遮蔽の点につきましては、先ほども申し上げましたように、確かに当時の高速中性子の挙動についての知識が十分なかったというために、結果的に設計がミスであったということでございまして、この点につきましては、今回の遮蔽改修に当たりまして、現在の私どもの知る限りの遮蔽についての技術また遮蔽に関しましてのわが国の権威者等の智恵等も拝借をいたし、この遮蔽改修のために必要な実験、さらに実物大での遮蔽実験
○倉本参考人 わが国に遮蔽の専門家の数は確かにそう大ぜいではございませんけれども、この「むつ」の開発と相前後しまして、原研にJRR4という遮蔽の実験を行いますための遮蔽実験炉というものが建設をされまして、原研の遮蔽研究室、また、私から御答弁申し上げるのはなんですけれども、運輸省の船舶技術研究所の遮蔽関係の研究を、その東海支所で原研の遮蔽実験炉を使ってやられる研究部門がございまして、ここらで遮蔽の御研究
さらに、その後のJRR4による遮蔽実験でのストリーミングの問題等についても触れられているわけでありますけれども、この指摘の中の遮蔽設計の専門家がいなかったことが原因である、逆に言えば遮蔽設計の専門家が十分かつ効率的に育たなければ、今後のわが国の原子力船の開発研究というものは進み得ないのだ、こういう意味を持つ報告書だというふうに私は思っているのです。
なおまた、その後、この改修設計に関します基本計画を行うに先立ちまして、遮蔽改修の考え方に基づく実物大の模型をつくりまして、その模型を、原子力研究所のJRR4という遮蔽実験用の原子炉を用いまして、事業団、それから原子力研究所及び運輸省の船舶技術研究所の三者の共同研究という形で実験を行いデータをとったわけでございます。
云々とずっと参りまして、次のページを見ていただきまして、「JRR−4における遮蔽実験で、中性子ストリーミングの現象が一応とらえられ、実験の効能の一つが表われていたにもかかわらず、その成果が十分生かされなかったのは残念である。」、こういうことを言っているんですよ。この点についてはいかがお考えですか。
遮蔽実験に携わった技術者が中性子ストリーミングの可能性などを指摘していたにもかかわらず、あるいはまた遮蔽についての新しい発達した計算コードが四十八年ごろには開発されていたにもかかわらず、さらにはウエスチングハウスのチュック・アンド・レビューでも遮蔽設計改良の指摘が出ていたにもかかわらず、事業団はそれらを検討し、「むつ」に取り入れ、生かす能力も意図も持ち合わせておりませんでした。
また、「むつ」放射線漏れの原因について調査しました大山委員会の報告書、これは十一ページでございますが、「これらの計算の不備などを補うため一般に行われているモックアップによる遮蔽実験が計画、実行されたが、そのときすでに問題のストリーミングを予測し得る明らかな現象が観測されている。
しかもこの中で十年以上遮蔽実験に携わった人はだれですか。いますか。
○近江委員 いま名前をおっしゃったわけですけれども、この計画作成に携わられたメンバーの中で、実際に遮蔽実験の経験のある人はだれですか。
それから、原子炉の特性といたしまして、実際に出力を上げて実験をするというかわりに、たとえば遮蔽等につきましては、「むつ」の原子炉と特性を比較的に似通わせることのできます原研のJRR4を使った遮蔽実験等で、各部分、各部分については、それぞれできるだけの効力試験をやって、積んで総合的にそれの出力を上げる試験を海上で行いたい、こういうふうに考えておるわけでございます。
○謝敷説明員 これは何回も御答弁申し上げておりますが、私どもは、当時の学問の段階におきまして、私どもの省にあります船舶技術研究所の原子力船部が、原子力研究所と共同をして遮蔽実験をやりまして、その結果を参考にしチェックをして、適当と認めたわけでございますが、たまたまその当時におきます計算のコードにまだ学問的に至らない点があって、今回の高速中性子の漏れを引き起こしたということで、当時の漏れの実態と再度の
○小宮委員 きのうも参考人から指摘されておりましたように、今回の場合は遮蔽改修計画が出ておりますけれども、それは陸上において遮蔽実験をやりますね。これは大山委員会の指摘にもあるわけですから。
その点につきましては、この過去の事実をよい教訓といたしまして、今後各種の基本設計等を進めるに当たりましては、十分な遮蔽実験をして進める必要があるというふうに考えております。 それから事業団の技術力につきましては、技術部長あるいは技術部の副長、そのほか課長級、課長補佐級数名の者につきまして交代をお願いしまして、経験豊かな技術能力の高い人に就任していただいております。
たとえば、調査報告書を見ても、事業団の業務範囲は、原子力船の設計、建造及び運航を行い、その目的を達成するため、研究を含めて必要な業務を行うこととしておりますが、「現実には基礎的な研究や実験についてはその業務に含め得なかったきらいがある」とか、また、「遮蔽実験は、事業団、原研、船舶技研の三者の共同研究で行われ、実験結果を原子力第一船に反映させる責任は、本来事業団にあったにもかかわらず、十分機能することはできなかった
しかし、この遮蔽実験によって中性子のストリーミングの現象が一応とらえられました。したがって実験の目的の一つが得られているにもかかわらず、その成果が設計に効果的に生かされなかったということはまことに残念なことであったと存じます。
○加藤進君 もう一つの問題をお尋ねしたいと思いますけれども、報告書にも載せてありますけれども、大山参考人の午前中のお話しの中にも出てきたことでございますが、JRR−4をつくって遮蔽実験を行った結果中性子のストリーミングが起こっていることがすでにわかっていた。にもかかわらずこの実験結果が設計には生かされなかった、残念だという御発言だと思います。
先ほど大山参考人からJRR−4をつくって遮蔽実験を行った結果、中性子のストリーミング現象がすでにその時点でわかっていた、こういうことが報告されておりますが、私は安全審査委員会の責任をとっておられる内田先生には少なくともこのような事実は伝えられてしかるべきだと思っておるわけでございますけれども、これは伝えられましたか、伝えられませんでしたか、その一点だけお尋ねしておきたいと思います。
それから、後段の御質問の、鉄の遮蔽リングがストリーミングに対して有効であるという事業団の報告の点でございますけれども、この点は、昨日来も話がずいぶん出ておりましたけれども、その遮蔽実験と申しますものがJRR4というスイミングプール型の原子炉を使って行われた。
しかしながら、この遮蔽実験によって中性子ストリーミングの現象が一応とらえられ、実験目的の一つが得られているにもかかわらず、その成果が設計に効果的に生かされなかったということは、まことに残念なことでございました。いろいろ技術的に申し上げたいこともございますが、また御質問がございましたらそれに触れることといたします。
遮蔽実験の結果、そこから放射線が漏れている、しかも速中性子もあるということは、一応実験結果としてわかっていた。それでいま御指摘の、なぜその後事業団ないしはメーカーさんの方にそういうことについて指摘しなかったかということですが、まあ研究契約の形態からいきまして、あの実験が終わった時点ですべてあとは縁が切れてしまったという、私としては非常に不満足なかっこうで研究が中断されたということはございます。
○石原参考人 けさほど冒頭にも申し上げましたのでございますが、今回の放射線漏れの原因はストリーミングであると、これは大山先生の報告書にも御指摘のとおりでございますが、当時ストリーミングの計算方式がございませんでしたものですから、これを解明するために、原研に新設されましたJRR4という実験炉で遮蔽実験をおやりになられました。
それから実験の方でございますが、御案内のように、五十年度予算で遮蔽実験のための予算も計上しております。それにつきましては、ただいまの改修方案を受けまして今度は実験の方法をどういうふうにするかということで、すでに船舶技研あるいは原子力研究所等の専門家の御意見を伺っている段階でございます。
「現実には、遮蔽実験など一層詳細な基礎研究が不可欠の実情であった。だが、事業団は、JRR−4による遮蔽効果確認実験に際しても、主体性をもちつつ必要な実験を進めるに十分な体制を作ることができなかった。」あるいは遮蔽の「実験結果を原子力第一船に反映させる責任は、本来事業団にあったにもかかわらず、十分機能することはできなかった。
この大山委員会の報告におきましては、JRR4における遮蔽実験が、結果的には不十分であったということを指摘しているものだと理解しております。
「むつ」の建造に当たりまして遮蔽実験をしておりますが、原子炉の遮蔽に関しましては、計算と実験と二つで攻めていくというやり方があるわけでございます。
遮蔽実験でも事業団は十分な体制をつくることができなかった、二十九ページ。研究の責任者、技術者がしばしば交代した、四十一ページ。事業団が細部の計画についてかなり業界に依存した、三十ページ。それから同じ三十ページには、企業は利潤追求に重点を置いた。結局、事業団は事務処理だけの組織であったということになるわけですね。こういうことで「むつ」が発足をしているわけですよ。
これまでのところ検討いたしました内容といたしましては、原子力船「むつ」の開発計画、あるいは設計の基本的な考え方、それから問題となりました遮蔽設計の基本的な考え方、遮蔽実験の実施の状況、船舶検査、安全審査等々を含めまして御検討が進められているわけでございますが、ただいまのところの見通しといたしましては、現在のところ報告書の取りまとめの作業中と承知いたしておりまして、この後、現地の調査等も含めまして最終的
○小巻敏雄君 修理をするためには、その事故の原因が明らかになり、その事故を引き起こした責任が明らかになり、その上で恐らくは新たに設計が加えられて、炉についてですね、新しい設計のもとに修理を行う、さらに遮蔽実験も行わなければならぬと思うわけでありますけれども、そういうふうな問題に関しては、大山さんの調査委員会が発足をしておる、これの結論と無関係にこういうことが進むものでなかろうと思うのでありますけれども
○小巻敏雄君 今後修理をすると、再度遮蔽実験をやると、こういう過程では詳細設計の内容もその過程において監督を行っておる科学技術庁で具体的に掌握をし、これが公開をされて進行していくというふうに進められることを約束していただくことはできますか。
一つは、この「むつ」の事件がどうして起こったのかということで、現在まだ勉強中でありますが、ここにおられる角田参考人のおられる研究所で遮蔽実験が行なわれたわけでありますが、その報告をずっと調べてみますと、非常に不十分なんですね。