1980-04-24 第91回国会 衆議院 科学技術振興対策特別委員会 第12号
○倉本参考人 先生の御質問のところは、恐らく三菱が設計をやりましたときに、ウエスチングハウスにチェック・アンド・レビューをしてもらう最初のときの設計のお話ではなかろうかと思いますが、それはこの図面でまいりますと、ちょうど圧力容器の上の方に当たります緑色のところの上部一部遮蔽体の部分で、現在ここには、鉄の遮蔽リングがついておるのでございますが、ここが当初は重コンを使う予定になっておったわけでございます
○倉本参考人 先生の御質問のところは、恐らく三菱が設計をやりましたときに、ウエスチングハウスにチェック・アンド・レビューをしてもらう最初のときの設計のお話ではなかろうかと思いますが、それはこの図面でまいりますと、ちょうど圧力容器の上の方に当たります緑色のところの上部一部遮蔽体の部分で、現在ここには、鉄の遮蔽リングがついておるのでございますが、ここが当初は重コンを使う予定になっておったわけでございます
さらには、問題になった中性子漏れ、ストリーミングについて、鉄製遮蔽リングの効果推定計算書がもし残っていたら、あるいは今回の漏れを起こさずに済んだのではないか、こういう指摘が大山報告にあります。
それから、後段の御質問の、鉄の遮蔽リングがストリーミングに対して有効であるという事業団の報告の点でございますけれども、この点は、昨日来も話がずいぶん出ておりましたけれども、その遮蔽実験と申しますものがJRR4というスイミングプール型の原子炉を使って行われた。
○倉本参考人 この遮蔽効果の実験にいたしましても、このチェック・アンド・レビューにいたしましても、それぞれストリーミングと申しますか、この点のみならず、そのほかの点についても結果が出ておりますので、そういった点は十分生かされておりますし、また、ストリーミングの点につきましても、そういうことを踏まえて、この一次遮蔽との間につきましては、遮蔽リングというものを置くということを考慮いたして、それで十分であるというようなことを
なお、上部遮蔽リングの設計に関しましてのウエスチングハウス社のチェック・アンド・レビューにつきまして、その経緯を少々申し上げさせていただきますと、もともと上部遮蔽リングの設計につきましては、基本設計のいわゆる修正設計の段階におきまして、鉄製リングとコンクリート製リングの両案につきまして検討されておったのであります。
さらにこの報告書では、チェック・アンド・レビューの詳しい問題は、後ほど山原議員が質問されますが、ここの指摘で、「鉄製遮蔽リングの効果推定計算書が三菱原子力工業にも残っておらず、」こういう指摘があります。この点を私がせんだって生田原子力局長にただしましたら、「なぜ残っていなかったのか、あるいは初めから計算しなかったのか、その点はわかりません。」
○生田政府委員 三菱原子力工業がウエスチングハウス社に依頼しましたいわゆるチェック・アンド・レビューでございますが、その中の一つのポイントが、ただいま先生御指摘の二次遮蔽における遮蔽リングの材質の問題でございます。
それは、 「鉄製遮蔽リング(あるいは、熱中性子に対してこれと同効果を持つとされたコンクリート製遮蔽リング)の効果推定計算書が三菱原子力工業にも残っておらず、」こういう指摘があります。これは非常に重大な問題だったということです。これほど技術的な面から見れば重大であったこの効果推定計算書が、三菱原子力工業に残ってなかった。
十五センチの遮蔽リングで十分とまるのではないかということでしておりますので、表面の〇・一ミリレントゲンの計算値につきましては直接の寄与はないという計算になっております。
そうしますと、原子力委員会が申請者から出されたその第一次遮蔽リングに、上部のリングに鉄を使うということについて、安全であると判断をされた根拠というのはどういうことなんですか。
しますのは、具体的なものをつくる、その段階での設計でございますので、その前の概念的な設計についての審査ということで、したがって安全専門審査会で審査いたしますときには、上方への遮蔽の材料として、下方のほうは水と鉄、そういう組み合わせでの遮蔽、それから上方にいくにつれまして、中性子線等が弱まりますので、そういったものについては重コンクリート、普通コンクリート、こういう構成にいたし、上方については、鉄の遮蔽リング
○説明員(中村守孝君) 上部には鉄の遮蔽リングがございます。したがいまして、定性的には中性子線も鉄によって十分遮蔽されます。ただその厚さ、あるいはすき間の大きさ等によって具体的には左右されるわけであります。そこまでのことはいたしませんが、鉄という材料を使うことによって中性子線を遮蔽し得るかどうか。
それで原子力研究所及び船舶技術研究所それから原子力船開発事業団、三者共同で研究いたしました段階での研究成果におきましては、一次遮蔽からの中性子線の漏れが計算値に沿わないものが出るけれども、上部の鉄の遮蔽リングでこれは十分有効に遮蔽できるのではないかという結論を出しておるのでございまして、最終的に〇・一ミリレントゲンという計算をいたしましたのは三菱原子力工業でございます。
○加藤進君 そうしますと、いままで事業団などの関係筋でよく言われておるように、上部の遮蔽リングの設計をやり直して、ここを改修すれば放射線漏れは防げる、こういう考えは誤りであって、中性子についてはこの程度のことで防ぐことはできないと、こういう見解と理解してよろしゅうございましょうか。