1998-12-11 第144回国会 衆議院 大蔵委員会 第2号
○山口参考人 御指摘のとおり、日本で支配的でありました間接金融というのは、戦後のいわゆる過少流動性の時代に定着した構造でございますから、そういう金融の構造が変わってまいりますと、しかも、国際的な資金の流れに洗われてくるというような変化にさらされてまいりますと、当然直接的な金融市場、資本市場というものの役割が増大していくという筋合いにあろうかと思っております。
○山口参考人 御指摘のとおり、日本で支配的でありました間接金融というのは、戦後のいわゆる過少流動性の時代に定着した構造でございますから、そういう金融の構造が変わってまいりますと、しかも、国際的な資金の流れに洗われてくるというような変化にさらされてまいりますと、当然直接的な金融市場、資本市場というものの役割が増大していくという筋合いにあろうかと思っております。
それでは、今度は、過少流動性という状況が出てくるかどうかということだと思いますけれども、この問題につきましては、なかなか見通しを立てることは困難でございますけれども、問題は、なぜそんなにドルが強くなったのか。
一方はどうしても過剰流動性どころか、過少流動性になってくるというようなことも、いまの御答弁の中でもマネーサプライの増加率が低下してきたとか、あるいは現・預金比率が低下したとか、倒産も非常に多いわけですから、増大していると、そういうことから、ものによっては過少流動性になっているわけですよね。こういう点についてどう対処していくかということが、これからの金融問題がむずかしいと思うんです。
次に、企業金融の状況でございますが、昨年初めには、いわゆる過剰流動性が問題となりましたが、その後の相次ぐ引き締め強化によりまして、企業の手元流動性は急減いたしまして、今日ではむしろ過少流動性が憂慮されるような状態になっております。このような手元流動性の低下幅は、大企業のほうが中小企業よりもやや大きいようでございます。
当局がそういう判断に立たなかったのは遺憾だと言って、準備預金率を引き上げて、そうして思い切った買いオペをやればよかったんじゃないかという意見を述べられておりますけれども、私がこの前お尋ねしたときは、過少流動性のために無理だったというようなお答え一点ばりであったわけでありますが、今後の運用というものを考えますと、やはりそういった準備預金率を引き上げて、また買いオペなども思い切ってやっていくというような
ただ、問題なのは、その他の準備預金率の引き上げ、あるいは対象の拡大ということでございますが、わが国はまあ恒常的な過少流動性にあったので、いままで昭和三十八年に最大三%の準備率になったにとどまりまして、欧米諸国が現在一五%前後の準備率で運用しているのに対して、非常にわが国の場合は適用がされなかったのです。
○松井誠君 最後の問題についてちょっとお尋ねしたいんですが、この答申に書いてあるんですけれども、「準備預金制度の活用をはばんでいた過少流動性の状態が現状ではかなり変化していると考えられること、今後におけるわが国経済の成長形態の推移等を考えると、」、まあこういう書き方になっているわけです。
まず、最初に、従来日本が過少流動性であったから、準備預金制度が使えなかったという事実判断については、私は必ずしもそう思っておりません。従来でも金融引き締めの手段として準備率を引き上げてもよかった。
○渡辺武君 従来の日本の金融情勢について、この準備預金制度改正案などの提案理由説明の中にも述べられておりますが、政府は過少流動性の時代だというふうに従来の金融情勢、これを述べております。しかし、これは高度成長を至上命令とした大企業の立場からの評価であって、国民の立場からいえば、いままで消費者物価の急速な上昇が示しているように、通貨の増発、インフレの高進の時代であったというふうに言えると思います。
その結果としてインフレが高進して、消費者物価は急騰しているという状態、決して過少流動性なんという状態じゃなかった。国民の立場からいえば、まさしく過剰流動性もいいところだという状況だったのじゃないでしょうか。
○横川正市君 この準備預金制度の拡充強化の法律案の提出に至るまでの期間、すでに法律が制定されて、事実上は今日の金融制度の一環としては法的な処置が講ぜられておったわけでありますけれども、この現行制度が、わが国の金融市場はむしろ過少流動性の状態にあったために、金融政策の手段としてその機能を十分に発揮することができないまま推移してきたと思うのですが、現状は、過少流動性ということで、準備預金制度の制定をされたわけではなしに
○政府委員(近藤道生君) 従来の状態が過少流動性の状態であったか、過剰流動性の状態であったか、あるいは大企業だけを目的とした資金の循環であったか、あるいは大企業、中小企業、さらには国民経済全体についての資金の循環であったか、その辺につきましての御見解はあろうかと存じますが、私どもといたしましては、従来の資金需給の関係を現実の問題としてながめますときに、これはやはり過少流動性の状態であったのではないかというふうに