1949-06-09 第5回国会 参議院 大蔵委員会 閉会後第2号
○木内四郎君 先程資産の再評價を認められた場合についても、会社においてはその再評價をすることについて、又その程度について自由であるというお話でありましたが、これは新聞にも書いてありますし、方々でもそういうことが言われておりますが、恐らくそんなことになるのじやないかと思いますが、もともと資産の再評價を認めようというのは、バランス・シートが余りに不自然で、通貨價値が非常に変動した今日、実情に合わないから
○木内四郎君 先程資産の再評價を認められた場合についても、会社においてはその再評價をすることについて、又その程度について自由であるというお話でありましたが、これは新聞にも書いてありますし、方々でもそういうことが言われておりますが、恐らくそんなことになるのじやないかと思いますが、もともと資産の再評價を認めようというのは、バランス・シートが余りに不自然で、通貨價値が非常に変動した今日、実情に合わないから
しかしこれは譲り受けた当時の通貨價値と昨今の價値とではよほど違つておりますので、実質上それだけのものを非常に利得したという形には相なるまいと思つております。
我が國が今年度におきまして單一爲替レートを設定する、即ち円の通貨價値の安定を図るということを國策の基本に置いて立てておるのでありますが、この通貨價値の安定ということは、即ち裏を返せば経済の一應の混乱、つまり今までの日本の経済の行き方に対しまして急激な歯止めをすることから起る大きな混乱が予想されるのであります。
今度爲替一本レートを決定し、通貨價値の安定をやりますれば、その結果は必ずや経済界に非常に大きな不安を起すに違いないと思う。そういうときに國民所得が、例えば勤労所得が昨年に比べて五五%も増加するとか、或いは農業所得が昨年に比べて三七%幾らも増加するといつたような、そういう基礎の上に立つての徴税計画を立てておるのであります。
或いは農業所得にいたしましても、営業所得にいたしましても、三十何%以上殖えるというようなことを基礎にして税の徴收見込を立てておるのでありますが、御承知のように爲替一本レート即ち通貨價値の安定政策を中心として政策を進めて行きます結果は、必らずや経済界に相当大きな不安が起るに違いない。通貨價値の安定は、経済不安定ということと裏表であります。
そこで通貨價値を維持して行く、あるいは物價の安定を期するということが、中央銀行の根本の使命であります。それでそういうふうにデフレ的傾向があればむろん還元する。還元する場合に第一にとる手は、結局これはオープン・マーケツト・オペレーシヨンと英語で言えば言う言葉で、要するに市中銀行の手持の有價証券をそれだけの金額で買い上げてやる。そうするとそれだけ市場に金が出ます。
その経済施策の焦点というものが、まず通貨價値の安定、價格の調整機能の回復、これにより経済の正常化をはかるというところに置かれる。その課程において経済の合理化が促進される。合理化された基盤の上に生産と輸出の健全な伸張をはかる。補助金のない輸出は可能でない。國際的に競爭できる原價でもつて生産が行われ得るという状態に持ち來らされるわけであります。
この政府の決定が遅れれば遅れるだけ、インフレが相かわらず高進して、通貨價値が下る場合には、遡及してもらつたのでは、どれだけ大きな欠損をするかわからぬという状態になるのであります。
○政府委員(愛知揆一君) 根本的の対策というお話の中に、通貨價値の改訂、それからいわゆる平價の切下げとかというようなことを含めての御質問であるといたしますると、しばしばその点につきましては政府全体として意見を中外に公表しておりまするように、そういうことは全然考えておらんわけでございます。
それは現在の通貨價値より判断してもらえばおのずからわかると思います。まず取引の発生とともに、大体所得が確定される、こういうふうな行為の連続の決算によつて最終の所得が合計せられる。しかして税法の適用は第一回のいわゆる所得の発生という面と、実際納税をするというところに、相当の時間的なずれがあります。
現在限度は二万五千円と相なつておりますが、通貨價値からいたしましても、経営の実情から申しましても、これでは低過ぎると考えております。近い機会において國会の御承認等を得まして、もつと高く三万円以うに引上げたい熱心な希望をもつておるものであります。(拍手) ————◇————— 石炭増産に関する緊急質問(神田博君提出)
その当時の通貨價値から申しますれば、今それぞれ金融機関がもつておるもの、もしくはその他の法人、團体が無記名でもつておるもの、個人がもつておるもの、これを今市價にいたしますれば、われわれの消化した当時の通貨價値から申しますれば、百円の公債は今では一円か二円くらいしか價値がないのであります。ただここに三分五厘の利息を拂つておるということで公債の市價は維持しておるのであります。
それからいわゆる國内的な通貨價値においては、切下げというようなことをやるべきかどうかということが第二。
インフレによる物價騰貴時代の企業資本の自己資本維持及び企業所得の計算には、通貨價値の低落のよる修正を加えました、いわゆる安定價値計算の方法を採用されなくしてはならないのであります。
それでこれを買上げてこれに與える公債も、融通性のない登録性のもので、十年の間これをもつておるとすれば、十年後の通貨價値というものは、今から換算すればよほど價値の低いものになるのではないか、さように解釈いたしますれば、これはほとんど沒收されると同様のものである。
從つてまた財政の健全ということだけにとらわれて、財政の重荷が金融にはみ出して、金融を圧迫するということになつては、これまた結局において通貨價値をお話のごとき意味において下落せしめる原因になるのでありますから、健全財政はまた健全金融と二本建でなければならないというような点も、かねてわれわれの考えているとことでありまして、西村君のお説の通りであります。
ただいま申しました通り、今日の十億は二百倍になつておるところのインフレの通貨價値から言えば五千万円、一つの事業をやるにさえ足りないようなはした金であります。この金をなお切つて最低の線を七億、それさえとり得ないということでは、われわれは何のかんばせあつて漁民諸君に顏を合せられるかと言いたいのであります。
かつてわれわれの記憶しておる健全な通貨の安定時代に比べるならば、約二百倍に上昇しておるこのインフレ状態における通貨價値において、一つの小さな事業を行うにすら及ばないような、十億程度のこの予算を本委員会が政府に要求することについて、われわれは少くとも確信をもつて、その要求額の最低の線と決めて、これは強硬に要求すべきものと私は確信をしております。
(拍手)これがためには、新たな年度におけるインフレーシヨンの進行速度というものを予めできるだけ正確に測定いたしまして、これに対応するだけの歳入余剰をインフレ予備金として初めから留保するか、又は予算の編成にいわゆる安定價値基準の計算制度を採用いたしまして、收支の金額を先ず一定の基準價値を以て編成をして、インフレーシヨンによる通貨價値低落の影響を修正をして行くという根本的な手段を講ずるより外はないと思うのであります
われわれの見るところをもつてすれば、財政インフレの様相いよいよはなはだしく、通貨價値の加速度的下落を來さんとしておる現状に対処し、これが防止のためには、まづ第一に、強力に産業復興、生産増強の線に向つてあらゆる政策を集中すべきであると思います。
この際は、むしろ税務署の職権は十分に発揮する必要がある、尚現在の徴税技術も通貨價値の比較安定しておりました時代そのままのものを踏襲しておるかに思われるのであります。
預金保障制度は恐らく通貨價値が減價した場合それに対しての補償をする。大藏大臣のお考えではそういうもんではないのではないか。いわゆる安定價値計算みたいな形における預金の危険保障、そういう意味ではないと思うのでありますが、この点について具体的に御説明願いたいと思うのであります。 以上の点を大藏大臣にお尋ねしたいと思うのであります。